SS速報VIP:男「みんな笑ってるのに俺だけ笑えない」
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1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 20:55:05.67 ID:tlbhHuJOo

居酒屋にて――


友人「……でさ、オレだけ注文したのがなかなか来ないから、店員に聞いたらさ……」

友人「すみません、すっかり忘れてました、だってさ!」



メガネ「アハハハハハハッ!」

茶髪「ハッハッハッハッハッハ!」

さんま「ファーwwwwwwwwwww」

男「……」

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 20:58:02.88 ID:tlbhHuJOo

メガネ「愛用の眼鏡拭きでレンズを拭こうとしたら、風で飛ばされちゃってさ……」

メガネ「スマホでニュース見たら、今日は強風注意報が出てたって知ったんだよ!」



友人「ワハハハハハハハハハ!」

茶髪「ハッハッハッハッハッハ!」

さんま「ファーwwwwwwwwwww」

男「……」



4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:00:03.63 ID:tlbhHuJOo

茶髪「彼女に電話かけてもなかなか繋がらなくてさ……」

茶髪「30分ぐらいしてやっと出たから、今まで何してたのって聞いたら――」

茶髪「風呂入ってた、だってさ!」



友人「ワハハハハハハハハハ!」

メガネ「アハハハハハハッ!」

さんま「ファーwwwwwwwwwww」

男「……」



5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:02:16.81 ID:tlbhHuJOo

男(ヤバイ……さっきからみんな盛り上がってるけど……)

男(どこが笑えるのか、なにが面白いのか、さっぱり分からない……)

男(俺だけ完全に置いてきぼりになっちまってる……)

男(俺が変なのか? 俺の感覚がおかしいのか?)



7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:05:13.78 ID:tlbhHuJOo

友人「おい、次お前なんか話せよ」

メガネ「面白い話を期待してるよ!」

茶髪「笑わせてくれよな!」

さんま「頼むで!」



男「!」ハッ

男「あ、ああ……話すよ」



8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:07:29.51 ID:tlbhHuJOo

男「えぇと……最近、ずいぶん冷えてきたよね」



友人「ワハハハハハハハハハ!」

メガネ「アハハハハハハッ!」

茶髪「ハッハッハッハッハッハ!」

さんま「ファーwwwwwwwwwww」



男(ええええええええええ……!?)



9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:09:42.99 ID:tlbhHuJOo

男(俺、今なにか面白いこといったか……!?)

男(なんでこんなに大ウケしたんだ……!?)

男(ううむ、分からん……)

男(だけど、今の盛り上がりムードに水を差すようなマネはしたくないし)

男(今度、なんで俺だけ笑えないのか、みんなに相談してみるか……)



10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:12:55.31 ID:tlbhHuJOo

数日後――


友人「――え、なんで笑ってたのかって?」

友人「ううん、改めて聞かれるとなんでだろうな……」

男「え? 面白かったからじゃないのか?」

友人「いやぁ、面白いか面白くないかで聞かれたら、面白くはない、んだけど……」

友人「酒も入ってたし……なぁんか笑っちまったんだよな。ノリで」

男「ノリ……か」



11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:17:30.27 ID:tlbhHuJOo

他の参加者にも聞いてみると――


メガネ「みんなの話が面白かったかというと、正直いって面白くはなかったかな」

メガネ「でも……なんか笑っちゃったんだよね」

メガネ「ほら、箸が転がるだけで笑っちゃう、とかよくいうじゃない?」



茶髪「ぶっちゃけ大して面白くなかったよ。お前の感覚は正しいぜ」

茶髪「ただ、ああいう場独特の雰囲気に笑わせられるというか……」

茶髪「頭の芯じゃ別に面白くないなって冷静に判断してるけど、つい笑っちゃう感じだな」



さんま「まぁ、あれやな。いわゆる、空気っちゅうやつやな」

さんま「もちろん、面白くないのに無理に笑う必要はあらへんけど」

さんま「笑う門には福来たるゆうし、笑って損することはないと思うで」



12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:19:26.12 ID:tlbhHuJOo

男(そうか……そういうことだったのか)

男(俺の感覚が間違ってなかったってのはほっとしたし)

男(たしかに笑って損することはないもんな)

男(これからはなるべく笑うことにするか!)

男(そうすりゃそのうちノリで笑えるようになるだろ!)



13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:21:40.36 ID:tlbhHuJOo

それ以来、男は先のような場面でよく笑うようになった。


先輩「――それで、電車に飛び乗ったら、女性専用車両だったんだよ!」



女「やだぁ~、先輩ったら! キャハハハッ!」

青年「フフフフフッ!」

男「あっはっはっはっはっはっは!」

男「――ん?」



後輩「……」オロオロ…



14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/11/10(火) 21:25:47.86 ID:tlbhHuJOo

男「大丈夫さ」ボソッ

後輩「え?」

男「今、君が感じてることは間違ってない」

男「俺もみんなも、下手すりゃ先輩自身も、君と同じことを感じてるはずだ」

後輩「!」

男「愛想笑いは疲れるし、無理して笑う必要はないよ」

男「だけど、よく分からないけどとりあえず笑っとくってのも決して悪いことじゃないよ」

後輩「そうですね……ぼく、笑います! ワッハッハッハッハ!」

男(この後輩もいずれ、ノリで笑えるようになるんだろうな……)







おわり



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