SS速報VIP:グリP「次のコンセプトはレトロガールで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367706032/
1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:20:33.03 ID:8OcePQLG0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367706032/
1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:20:33.03 ID:8OcePQLG0
グリP「というわけだから、アイデアを各自で考えてほしい」
瑞希「レトロガールとは、……なんでしょうか?」
百合子「レトロは懐古主義ですね。昔を懐かしむ文化の一種です」
路子「ロコはつねにフロンティアスピリットを大事にしていますが、たまには過去の時代をフューチャーするのもいいかもしれませんね」
瑞希「昔……昔ってなんだろう」
美奈子「うーん、私はもうイメージが固まっちゃいました。お茶でも入れてきましょうか?」
可奈「余裕ですね~美奈子さん♪私はさっぱり~♪」
可憐「め、目立つ格好を考えなくちゃ……」
百合子「せっかくですから、私もやりたいことをやらせてもらいましょうか」
瑞希「昔、昔。……バブー、はーいチャーン」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367706032
2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:21:47.40 ID:8OcePQLGo
グリP「百合子、衣装はイメージ通りだったか?」
百合子「はい!文句なしの出来栄えですっ、素晴らしい~」
グリP「どれどれ、どんなもんかね」
百合子「ククッ、ようこそワトソンくん」
グリP「………おお、意外と迫力」
百合子「探偵事件の最高にして最後の受理者は僕なのさ」
3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:22:16.76 ID:8OcePQLGo
グリP「チェック柄のよれた茶色コートに探偵帽子」
百合子「クククッ、まあ座りたまえよワトソンくん」
グリP「椅子にふんぞり返ってホームズになりきっている……」
百合子「タバコを吸っていいかね?」
グリP「ご丁寧にパイプまで咥えて、この椅子も特注品か」
百合子「ふ、ふへへ」
グリP「心底楽しそうだな、百合子」
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:22:49.93 ID:8OcePQLGo
グリP「ホームズは19世紀の後半から活躍した人物だ。ホームズを演じるとなると、その外装も自然とレトロチックになる」
百合子「君の職業を言い当ててあげよう。――君、プロデュース業をしているね?」
グリP「はい?」
百合子「それもカワイイアイドルのプロデュースだ。どうかね?」
グリP「どうかねって……おいおい」
百合子「僕の推理はカンペキだろう」
グリP「推理もクソもねぇよ」
百合子「なあに初歩的なことだよ、ワトソンくん」
グリP「それが言いたかっただけだろ、お前」
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:23:16.55 ID:8OcePQLGo
グリP「それにしても、その衣装よくできてるな~」
百合子「男物だったので着こなせるか不安だったのですが、いざ着てみると楽しいものですね~」
グリP「男装もいけてるよ、コートが似合ってる」
百合子「これでドラマのホームズ役、こないですかねぇ」
グリP「いや、さすがに女性のアイドルがホームズは……」
百合子「でも一説だとホームズが女だったという説もあるそうですよ」
グリP「へえ、そうなんだ」
百合子「そのときはプロデューサーさんがワトソン役やってくださいよ~」
グリP「…………あはは」
6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:23:42.33 ID:8OcePQLGo
グリP「次は可憐だな。はて、どんなカッコウでくるかな」
可憐「あ、あ、あの。どうでしょうか?」モジモジ
グリP「……………………」
可憐「あ、あの、なんで黙るの?」
グリP「これは地上波に乗せられねぇな」
可憐「え、ええ?!」
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:24:37.42 ID:8OcePQLGo
グリP「スカートのラインがギリギリのボディコン。腰まで伸びるマラボー。おっきなジュリアナ扇子」
可憐「ぜ、ぜんぶ衣装さんが持ってきたもので、あの私は……」
グリP「うん、これは最近の若者のセンスじゃないよな」
可憐「あ、あの……似合ってま」
グリP「エロい」
可憐「あう?!」
グリP「おー、お立ち台もあるのか」
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:25:24.52 ID:8OcePQLGo
グリP「テーマはバブルだな。19世紀後半に起きた株と地価の急激な上昇。そのときに流行したディスコのファッションスタイルを模したのか」
可憐「こ、こんな肌にくっつく服、初めてです……」
グリP「今となってはたしかにレトロだ」
可憐「み、見えませんか。……下着とか」
グリP「え、普通に見えるぞ」
可憐「ええ!?」
グリP「だってそれ、パンツ見せるための衣装だもん」
可憐「くぁwせdrftgyふじこlp」
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:25:50.28 ID:8OcePQLGo
グリP「お立ち台は派手に女性が競って下着を露出するステージなんだよ。それに男どもが群がるわけ。人によっては胸とかも普通に露出しt」
可憐「そ、そ、そ、そんなカッコウを私にさせたのですか?!」
グリP「まあ衣装さんにコンセプトを丸投げした可憐が悪い」
可憐「だ、だって、目立つカッコウを考えてくれるって言うから」
グリP「うん、目立つ目立つ。とりあえずステージに立ってみようか」
可憐「いやです!」
グリP「えーなんで」
可憐「み、み、見えるじゃないですか!」
グリP「だからそういうモンなんだってば」
10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:26:23.39 ID:8OcePQLGo
可憐「じ、じつはこの下、Tバックなんです!」
グリP「そりゃそうだろ。身体にピッチリのボディコンだから普通のパンツだと柄が浮くんだよな」
可憐「うぅ……。上に立ったら、その、お尻が丸見えに……」
グリP「可憐」
可憐「ビクッ」
グリP「度胸をつけるチャンスだぞ」
可憐「ええ?!」
グリP「…………」
可憐「…………うぅ」
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:27:01.50 ID:8OcePQLGo
可憐「わ、分かりました。立ちます!」
グリP「うん」
可憐「私はできる、私はできる、私はできる」
グリP「暗示はいいから、はよ」
可憐「ぷ、プロデューサーになら見られても」
グリP「そういうのもいいから、さっさと登れや」
可憐「カアアアアアッー///」ガタッ
グリP「おー、可憐が立った~」
可憐「あぅ、……熱くてめまいが」クラクラ
グリP「顔が真っ赤だぞ。足もガクガクだし」
12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:27:36.76 ID:8OcePQLGo
グリP「ステージの端っこじゃなくて真ん中に立てよ」
可憐「ひゃ、ひゃい!」
グリP「……扇子は股間を隠す道具じゃねーぞ」
可憐「だ、だってこうしないと中が!」
グリP「可憐、ここを乗り越えないとアイドルとして先はないぞ!」
可憐「プロデューサーっ、……分かりました」
グリP「…………」ジーッ
可憐「ブルブル……」
13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:28:13.35 ID:8OcePQLGo
可憐「き、緊張で、足が……」
グリP「…………」ジーッ
可憐「(プロデューサーになら大丈夫。大丈夫、大丈夫っ)」
グリP「…………」ジーッ
可憐「ど、どうぞ、見てくだs」
グリP「さて」ガタッ
可憐「?!」
グリP「十分楽しんだし、次に行くか」スタスタ
可憐「えええええええええええ?!」
グリP「(スカートを調節すれば、あのままでOK。可憐は元々綺麗だし、問題なしと……)」
14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:28:44.65 ID:8OcePQLGo
ホゲー♪ホゲホゲー♪
グリP「が、楽屋の中から騒音が……」
ホゲー♪ホゲホゲー♪
グリP「部屋に入りたくない……」
アカイー↓スイートピー↑♪
グリP「お、音程は滅茶苦茶だが、まさかこのフレーズは」
ガチャ
可奈「ホゲー♪……あっ、プロデューサーさん」
グリP「お、おお……」
15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:29:25.19 ID:8OcePQLGo
可奈「ちょうどよかったです、昔の歌を覚えたところなんですよ~」
グリP「肩紐のワンピース、リボン・イヤリング・ネックレス。上から下まで真っ白で統一されている……」
可奈「歌っていいですか?」
グリP「ダメ」
可奈「なっ、なんでですか~」
グリP「洋服が古めかしいが素朴で可愛い、これもレトロだな」
可奈「えへへへ~。昭和の先輩アイドルさんを参考にさせていただきました~。しょうわの~、しょうたいむ~♪」
グリP「(この変な歌さえなければ……っ)」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:29:57.31 ID:8OcePQLGo
グリP「どこまでも清楚で純朴、それでいて無邪気、ひたむき。だから可奈のイメージにドハマりしてる」
可奈「吐息で~熱湯、包んで~♪」
グリP「よくよく考えてみれば、歌がド下手なところも昭和アイドルとの共通点か……」
可奈「ひっ、ひどいですよプロデューサーさん!」
グリP「そうだな、すまん」
可奈「まったく~」
グリP「昭和のアイドル歌手にもウマい人はたくさんいた」
可奈「そっちですか~!」
17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:30:51.12 ID:8OcePQLGo
グリP「最近のアイドルCDは握手券だのライブ応募券だので汚い、えげつない言われているが昔も大概だった」
可奈「せんちめんたる・じゃーあーにぃ~」
グリP「CDの流行時はプロマイドのようなグッズのためにアイドルがCDデビューなんてザラ。ドラマがヒットした俳優も片っ端からCDを出していた」
可奈「あーいしたー、男たちぃを~」
グリP「とてもじゃないが、あまりに下手クソ過ぎて聞くに堪えない歌手もいた。その一方で作詞・作曲サイドは一流ぞろいだった……」
可奈「恋いかな~恋じゃない~いぇ~い!」
グリP「可奈、ちょっと黙ってろマジで」
可奈「ええ~なんでですかー!」
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:32:13.79 ID:8OcePQLGo
グリP「可奈は偉いよな、歌が好きって理由でアイドルを目指して」
可奈「えへへ~、それほどでも」
グリP「下手だ音痴だ言われても歌い続ける。その神経の太さはまさしくアイドル向きだ」
可奈「わーい、プロデューサーさんにほめられた~♪」
グリP「それに多少音感が悪くてもCDをヒットさせたアイドルはたくさんいた。可奈もその一人になる日はそう遠くないかもしれない」
可奈「いえーい、シンガー可奈~♪ばくしん~♪」
グリP「………………」
可奈「ら~ら~♪可奈は突き進む~♪ほげー♪」
グリP「すまん。いまのオレの言葉、ぜんぶ却下させてくれ」
可奈「ほげええええええええ?!」
19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:33:00.02 ID:8OcePQLGo
グリP「な、なんか事務所の給湯室からいい匂いが……」
グリP「香ばしい香り……、いかん足が勝手に」フラフラ
グリP「だ、誰だ。給湯室を勝手に使っているのは」
美奈子「わっ、プロデューサーさん」
グリP「やっぱりお前か、美奈子」
美奈子「プロデューサーさんお腹すいてませんか?あとちょっとで肉じゃがが完成しますよ!」
20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:34:12.34 ID:8OcePQLGo
グリP「やっぱり美奈子は割烹着できたか。でも、ちゃんとレトロチックになってるな」
美奈子「えへへ、綺麗ですか?この服でいたら、なんだか無償に料理を作りたくなってきました」
グリP「だからって事務所に大鍋を持ってこなくても」
美奈子「せっかくなんで、みんなに振舞ってしまおうかと~」
グリP「それにしても、しっかりした割烹着だな」
美奈子「中の着物も割烹着に合わせて新調したそうですよ。私も着物の上に割烹着を着るのは初めてです!」
グリP「ちゃっかり靴下も足袋だ」
美奈子「なんだかこのカッコウしていると、私ウズウズしてきます!」
グリP「根っからの尽くすタイプだな……」
21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:35:32.85 ID:8OcePQLGo
グリP「は~美味いわー。さすが料理店の娘」モグモグ
美奈子「ありがとうございます!」
グリP「いいな~美奈子の料理は元気が出てくる」
美奈子「そう言ってもらえると嬉しいですね~」
グリP「そのうち、また美奈子の店にも顔出すから」
美奈子「そのうちと言わずに、明日も食べてくださいよ~」
グリP「へ?」
美奈子「明日は揚げ出し豆腐、明後日は親子丼、その次はかに雑炊~」
グリP「え、あ、いや。そんな毎日は悪いかなっーて」
22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:35:58.83 ID:8OcePQLGo
美奈子「う~、働きたいーっ」ウズウズ
グリP「(いかん。美奈子に割烹着が作用してタミフルみたいになっている……)」
美奈子「プロデューサーさん!今日遊びに行っていいですか?!」
グリP「い、いきなり?!」
美奈子「洗濯物ありませんか?食器の洗い残しは?冷蔵庫には何が入ってますか?ついでにアイロンも私がやっておきましょう!」
グリP「あ、遊びに来るんだよな?」
美奈子「プロデューサーさんは一人暮らしですからっ、私とても心配なんです!」
グリP「だ、大丈夫。なんていうか、オレけっこうしっかり、してるかもだから!」
23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:36:25.78 ID:8OcePQLGo
美奈子「もう一回おかわりいっときますか?」
グリP「い、いや。もういい、ごちそうさま」
美奈子「そうですか。お粗末さまでした~」
グリP「さて、次にいこうか」ガタッ
美奈子「え~、もう行っちゃうんですか?なにかお手伝いはありませんかプロデューサーさんっ」
グリP「いやー、いま食べた肉じゃがで十分だよ。ほんとほんと」
美奈子「うぅー」ソワソワ
グリP「(美奈子のポニーテールが荒ぶっている……)」
24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:37:12.17 ID:8OcePQLGo
グリP「事務所の人達が何人か帰ってくるだろ。みんなにも肉じゃがを食わせてやれよ。まだ量も残っているし」
美奈子「そうですね~」
グリP「じゃあオレはもう」
美奈子「待ってプロデューサーさん、ネクタイ曲がってますよっ」
グリP「おっ、そうか」
美奈子「直しますね」クイッ
グリP「…………」ソワソワ
美奈子「はい、まっすぐ!」
グリP「あ、ありがとう。じゃあ行ってきます」
美奈子「いってらっしゃい!お仕事頑張ってね~」
25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:38:27.26 ID:8OcePQLGo
グリP「次はロコか。……ちょっと不安」
グリP「最先端とか新境地とか言って無茶苦茶するからな」
グリP「昭和だのナントカだの言って、まったく新しいものが生成されていたらどうしよう……」
グリP「そのときはオレがロコのコスチュームを考えよう……」
グリP「というわけで、おじゃまするぞロコ」ガチャ
路子「やっと来ましたか、プロデューサー。どうでしょう、ロコのアートは!」
グリP「あ、あれ意外と……」
26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:39:20.22 ID:8OcePQLGo
グリP「この衣装はなんだろう。花の髪飾り、胸元リボン、コットンレースのドレス。ヨーロピアンっぽいけれど、レトロな感じは漂っている」
路子「ふふん、アンティークドレスですよプロデューサー」
グリP「アンティーク……」
路子「レトロと言ったら古美術です。テーマにジャストフィットしているでしょう」
グリP「ああ、珍しく文句なし」
路子「め、珍しく……」
グリP「タガが外れてないじゃないか、ロコ。熱でもあるのか?」サッ
路子「し、失礼な!ロコのテイストにかかれば、これぐらいイージーなんです!」
27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:40:19.26 ID:8OcePQLGo
路子「あとは花束を両手にホールドすればコンプレッション」
グリP「お、おお~」
路子「んふふ。イメージはハートフルかつノスタルジアです」
グリP「(普段は荒唐無稽なロコが、一瞬で可憐な少女に!)」
路子「このままの衣装でウェディングにもアプリケーションできそうですね」
グリP「え?ロコ、結婚するのか?」
路子「しませんよ!モノの例えです」
グリP「そうだよな、まだロコって15歳だし」
路子「そういうプロブレムじゃないです……」
28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:40:45.36 ID:8OcePQLGo
路子「でも、やっぱり物足りないです」
グリP「え?」
路子「ベージュのドレスですが、もっとカラフルポップなデコレーションもアリだと思います」
グリP「か、カラフル……」
路子「花束もありきたり。いっそレッサーパンダでもキャプチャーしますか」
グリP「ぱ、パンダ?」
路子「髪飾りもマイルド過ぎるんですよね。もっとロック調をミックスしましょう」
グリP「そ、そこからロック?!」
路子「プロデューサー、いかがですか?」
グリP「もうロコはなにも考えるな」
29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:41:28.40 ID:8OcePQLGo
路子「でも、何かがラックしているような」
グリP「(イカン、いまにも暴走が始まりそうだ。なんとかロコを制止しなくては)」
路子「なにが足りないんでしょうね、プロデューサー」
グリP「それはロコ。君の笑顔だ」
路子「?!」
グリP「オレがこの部屋に来てから、アンティークだのテイストだの言って、まだ一回もロコは笑っていないじゃないか」
路子「そ、そうですか?」
グリP「せっかくドレスが似合ってて、ロコがすごく可愛く見えるのに!」
路子「あ、あう?!」
30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:42:06.69 ID:8OcePQLGo
グリP「笑顔を見せてくれよロコ。きっと、もっと可愛くなるから!」
路子「ロコ、キュートですか?」
グリP「ベリーキュート、超絶カワイイ!いまにも抱きしめたい!だからはよ笑えやオラァ!」
路子「で、でも……」カアーッ
グリP「どうしたんだロコ?」
路子「な、なんだか恥ずかしいです」
グリP「笑顔ぐらい朝飯前だろ、ロコはアイドルなんだから」
路子「ろ、ロコはこの世界にアーティスティックな風を巻き起こすためにアイドルを、だからスマイルとか、そういうエッセンシャルは……」
グリP「ドンッ!」
路子「きゃっ!」
31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:42:33.70 ID:8OcePQLGo
路子「(か、壁ドン?!)」
グリP「それは大問題だな、アイドルの基本である笑顔ができない?」
路子「あ、あの……」
グリP「ここで練習しておこう、オレが見てるから」
路子「その、…………はい」
グリP「…………」ジィー
路子「(ち、近い……)」ドキドキ
グリP「…………」
路子「に、……にまー」カアーッ
グリP「…………っぷ」
路子「ふえっ?!!!」
32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:43:30.31 ID:8OcePQLGo
グリP「というわけだから、衣装を改造する前に自然な笑顔を身につけとけよ。それまで変なアート禁止な」
路子「…………はい」シュン
グリP「(よし、これでロコが変な気を起こすこともなくなった。めでたしめでたし)」
路子「…………ぐすっ」
グリP「(……めでたしめでたし)」
路子「……うぅ、うぇ……」ポロポロ
グリP「(めで……たし……)」
路子「……ふぇええ、うぇええ」
グリP「さ、さて。次に行くか。ば、ば、ばいばいロコ。大丈夫、ロコカワイイから。マジカワイイから。そ、それじゃ!元気でな!あははは!」
ガチャ
33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:43:56.48 ID:8OcePQLGo
グリP「……ということがあったんだ。マカベー、オレどうしよう」
瑞希「……まず、ちゃんと謝りましょう」
グリP「でも気まずくてさ、……はぁ」
瑞希「いざというときは、私もお伴しますから」
グリP「ありがとうマカベー、助かるよ」
瑞希「困ったときは、お互い様です」
グリP「ときにマカベー、その衣装暑くないか?」
瑞希「暑くないです。……すいません、暑いです」
34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:44:32.09 ID:8OcePQLGo
グリP「それ、なんのキグルミだ?」
瑞希「大阪万博、太陽の塔です」
グリP「いや、オレも太陽の塔ぐらいは知っているけどさ」
瑞希「とっても、レトロだと思います」
グリP「どうだろ、ごめんオレはそう思わないかも」
瑞希「…………しゅん」
グリP「顔の部分が丸々切り取られているんだな」
瑞希「これで顔が見えるからアイドルとしてもバッチリ。……のり子さんのミスから学びました」
35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:44:59.08 ID:8OcePQLGo
グリP「そのキグルミ、両手を常に上げているのか?」
瑞希「はい、上げっぱなしです」
グリP「疲れないか?」
瑞希「すこし……、腕がつってます」
グリP「ぬ、脱いでもいいぞ……」
瑞希「きゃー、えっちー」
グリP「………………」
瑞希「すいません、冗談を言ってみました」
グリP「……うん」
36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:45:26.16 ID:8OcePQLGo
グリP「マカベー、オチを担当してくれてありがとうな」
瑞希「いえいえ、これぐらいお安いご用です」
グリP「ネタ要員として、すごい安定してるよマカベー」
瑞希「それは、素直に喜んでいいものでしょうか」
グリP「ああ。いまマカベー、すっごい輝いてるぞ」
瑞希「なんといっても、太陽の塔ですから」
グリP「………………」
瑞希「いまの笑うところです」
グリP「…………ははっ」
37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:46:17.53 ID:8OcePQLGo
グリP「というわけでレトロガールの企画書だけど、本社に通るかな」
瑞希「通ります。……でも保証はできません」
グリP「ありがとう、マカベー」
瑞希「私が765の社長だったらよかったですね」
グリP「ごめん、ソレあんまよろしくない」
瑞希「…………しゅん」
38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 07:46:46.86 ID:8OcePQLGo
グリP「マカベーはアイドルが一番似合っているよ」
瑞希「そうですか。このキグルミ、似合ってますか」
グリP「いや、キグルミは別……」
瑞希「さっきからひどいですプロデューサー。……私も、ロコさんみたいに泣いちゃおうかな」
グリP「おう、できるもんならやってみろ」
瑞希「…………あっ、無理そうです」
おわりです、ありがとうございました!
39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/05(日) 08:45:00.98 ID:i7z5FFUQo
乙
マカべーは安定してるな
40: 2013/05/05(日) 08:58:20.94 ID:WUtjW48AP
真壁なら仕方ない
元スレ
SS速報VIP:グリP「次のコンセプトはレトロガールで」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1367706032/
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