こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました吹雪の話を書いていこうと思います。

>>274
 ああ…すみません、完璧なこちらのミスです。申し訳ございません。

  ですけど、『鳳翔さんにはアメリカから来たって言っちゃったけど、寛大な心で別に気しなかった』と言う感じで……行けますかね?


それでは、投下します。



276: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:08:00.06 ID:dYaW2grK0

 ―21時過ぎ、執務室―

提督「…よし、今日の仕事は終わり、と」

提督「さて……」チラッ

提督(明日の秘書艦は…吹雪さんか)

提督(……そう言えば、吹雪さんが秘書艦になるのは、久々な気もしますが…)


 ―同時刻、駆逐艦寮・吹雪&白雪の部屋―

吹雪「…ん~んっ。今日の勉強は終わり、っと」

吹雪「さてと……」チラッ

吹雪(明日は、司令官の秘書艦か…)

吹雪(…そう言えば、私が提督の秘書艦になるのって、久々な気が……)

白雪「吹雪ちゃん?」

吹雪「へっ!?何でもないよ!?」

白雪「?」



277: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:13:26.75 ID:dYaW2grK0

【初期艦、秘書艦】

 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「では、これより数日の間ですが、秘書艦の仕事をよろしくお願いします」

吹雪「は、はい!お願いされました!」ビシッ

提督「では、早速ですみませんが、この書類を片付けてもらいたいのですが…」

吹雪「あ、はい」

提督「私はここで書類を整理していますので、何かありましたら、どうぞ」

吹雪「分かりました」

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「…………………」ガサゴソ

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「…………………」ガサゴソ

提督「…………………」カリカリカリ

吹雪「……………ふふっ」

提督「?」

吹雪「………ふふふふっ」

提督「……毒キノコでも食べましたか?」

吹雪「違いますっ!」

提督「いえ、突然笑いだしたら、誰だって不審に思うでしょうが」

吹雪「え、ええ。確かにそうですけど…」

提督「何かあったのですか?」



278: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:24:38.07 ID:dYaW2grK0

吹雪「いえ…なんだかこうして、司令官と2人っきりで執務室で仕事をこなすのって、久しぶりだなぁ~って思って」

提督「ああ……それは確かに、私も思っていましたね」

吹雪「司令官も?」

提督「ええ、昨夜、今日の秘書艦が貴女だという事がわかった時に…」

吹雪「どれぶりですかね?私が秘書艦になったのって…」

提督「そうですね……もう、何か月も前でしょうか。新しい艦娘の方が来てからは、その方に仕事を覚えてもらうために秘書艦に任命してましたし…」

吹雪「でも、こういう事って、長い間付き合っていたコンビが考えそうなことですよね…」

提督「…まあ、貴女は私の初期艦ですし、単純計算で4年以来の付き合いですからね。そう考えるのも当然でしょう」

吹雪「…何か、司令官が最初に鎮守府に着任した時の事を思い出しますね…」

提督「そうですねぇ……あの頃の私は、不安でいっぱいでした…」

吹雪「それは、自分に提督としての仕事が務まるか…と言う意味でですか?」

提督「いえ、それもありますが……」スッ

吹雪「?」

提督「貴女みたいな子供が、本当に深海棲艦に打ち勝つ事ができるのだろうか、と不安に」

吹雪「そういう意味ですかっ!?」

提督「いえ、割と真剣にそう考えていたんですけど…」

吹雪「…ですけど、私ちゃんと深海棲艦倒しましたよね?」

提督「鎮守府近海で、駆逐イ級を倒したあれですか」

吹雪「はい!それで、司令官も見直したでしょう?」

提督「そうですね、ああ、本当に深海棲艦を倒せるんだ、と思いましたね」

吹雪「まあ、あの時は私も駆逐イ級や軽巡ハ級とか、下級の軍艦しか倒せませんでしたけどね…」

提督「いえ、それだけでも十分でした。私が、そして貴女が自信をつけるためには、それだけでも十分ですよ」



279: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:35:16.67 ID:dYaW2grK0

吹雪「でも、あの時の司令官…今と比べて全然違いましたね」

提督「?」

吹雪「あの時の司令官、すごい暗い感じでした…」

提督「……………」

吹雪「多分…多分ですけど…司令官が前に勤めていた会社で味わった苦痛が、完全には抜けてなかったんだと、思います。初期艦である私の下には、

   これから従う司令官の来歴が渡されていましたので…」

提督「…あの時は、すみませんでした。貴女に不安を煽るような態度を取ったうえ、分かるはずのない私の愚痴を聞いてもらってしまって…」

吹雪「いえ、私はむしろ良かったです」

提督「は?」

吹雪「…支えがいのある司令官だな、と」

提督「……ふっ、同じ感じで返されましたね」

吹雪「ええ、私なりの復讐です」ニコッ


 ―4年前、浦賀第弐鎮守府・正門―

※この斑提督が補佐官となる前は、浦賀の鎮守府の提督だった。

提督「………ここが、鎮守府」

吹雪「あ、貴方が斑 黎明司令官ですか?」

提督「………はい、私が、この鎮守府で提督として艦娘を指揮する事を任命された、斑です」

吹雪「よ、よろしくお願いいたします。私が、司令官の補佐をいたします、吹雪です」

提督「よろしくお願いいたします」

吹雪(なんだか…暗い感じの人だなぁ……)

提督(……いかん、この人にまで暗い態度を取ってしまっては…あの会社にいた時と同じ……)

提督「…………くっ」

吹雪「?」



280: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:43:40.12 ID:dYaW2grK0

 ―数週間後・21時過ぎ、執務室―

吹雪「司令官?」

提督「はい?」

吹雪「…何か、悩みとかがあるのでしたら、遠慮せずに話してくださってもいいんですよ?」

提督「……悩みとは、何の事ですか?」

吹雪「しらばっくれてもダメです。私の目から見ても、司令官は明らかに悩んでいます。それも、おそらく深海棲艦に対するもの…ではないでしょう?」

提督「…………………」

吹雪「私は貴方の秘書艦です。貴方の悩みを聞いて、貴方の中の蟠りを晴らしてあげるのも、私の務めです」

提督「…………………」

吹雪「…………………」ジッ

提督「……貴女みたいな方にまで、見透かされるとは、私もだめですね」

吹雪「…………………」

提督「……少し、私の話を聞いてもらってもよろしいでしょうか?」

吹雪「もちろんです」


 ―数十分後―

提督「………と言うわけです」

吹雪「………なるほど」

提督「………分かりませんよね、会社云々とか上司とか……」

吹雪「それでも、確実に言える事は1つあります」

提督「?」

吹雪「司令官は、両親もいない、友人も少ない…。そのせいで、自分の中で暴れる感情を上手く吐き出す事ができなかったんですよね?今までずっと、

   その心の中のモノを抱え込んでいたんですよね?」

提督「………………」

吹雪「だから、その時の苦い経験を消化できず、そのまま顔に出してしまい、それが司令官の元上司の方に感づかれて、また責められる…。ずっと、

   この繰り返しだったんですよね?」

提督「………………」



281: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:51:53.57 ID:dYaW2grK0

吹雪「…でも、今ここで私に話を聞いてもらった事で、司令官の中の蟠りも、少し晴れましたよね?」

提督「……そうですね、幾分か楽になれました」

吹雪「……今まで、その苦痛を、よく耐えてきましたね。私なんかにはとてもできません。同じような経験を私もしたら、きっとどこかで壊れています。

   その苦痛を、司令官は1人で乗り越えてきました」

提督「…………………」ジワッ

吹雪「司令官は、すごい方です………。今、ここには私と司令官しかいません。司令官が大声をあげて泣いても、私しか知りません。ですから、

   これまで溜まっていた司令官の涙、思いっきり流しちゃって大丈夫です」

提督「……………吹雪、さん…」ウルウル

吹雪「よろしければ、私の胸もお貸しします。ですから、今まで溜め込んでいたもの、全部今ここで、洗い流してください」スッ

提督「―――――――――――――――――――――――!!」ダキッ

 その日、鎮守府に1人の男の泣き声が、響いた。



提督「…………………………………」

吹雪「司令官?」

提督「いえ、すみません。あの時の事を思い出してしまって……正直、あの時私はどうかしていたとしか思えないくらい、情けない姿を見せてしまい…」

吹雪「…あの時みたいに司令官が泣いた事、最近ありませんね」

提督「あのぐらいの痛みを味わった後は、特に痛みと感じる事がほとんどなかったですしね」

吹雪「……思えば、あれからもう4年も経っているんですね」

提督「そう考えると、長い月日が流れましたね。そして、貴女は今もここにいる」

吹雪「司令官」

提督「はい?」

吹雪「これからも、よろしくお願いいたします」スッ

提督「…はい、これからもお願いいたしますね」アクシュ


【終わり】



282: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/13(火) 21:56:04.85 ID:dYaW2grK0

【キャラクター紹介】

≪吹雪≫

吹雪型駆逐艦一番艦。艦娘No.11(改二はNo.226)。斑提督の初期艦で、鎮守府最古参の駆逐艦。性格はいたって真面目で、仕事もてきぱきとこなす。

斑提督が着任した当初は、提督の暗い雰囲気から距離を置こうとしていたが、提督の過去の話を聞いた事で提督に抱いた印象が変わる。そして最終的に、

恋心を抱くようになる。料理、洗濯、裁縫と、家事全般が得意。駆逐艦たちの代表とも言える。

好きな言葉は『一意専心』。



288: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:02:30.57 ID:wOK9GAWt0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました第七駆逐隊の話を書いていきます。

>>286
  三隈、了解しました。

それでは、投下します。



289: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:06:23.69 ID:wOK9GAWt0

 ―9時前、執務室―

提督「利根さんが風邪?」

筑摩『はい…朝起きたら、だるくて咳が止まらないらしく…熱を測ってみたところかなり高かったので…』

提督「寒暖差によるものでしょうか……。分かりました、利根さんは本日は休み、夜間の遠征参加も中止という事にします。それと、筑摩さん」

筑摩『はい?』

提督「筑摩さんは、今日1日利根さんの看護と言う感じで?」

筑摩『そう…ですね、はい。そうする予定でした』

提督「では、筑摩さんも本日は休みに、夜間の遠征も不参加という事で」

筑摩『申し訳ございません、提督…』

提督「いえ、お気になさらず。後ほど伺いますが、利根さんにお大事にとお伝えしてください。では」

ガチャン

提督「しかし…資源輸送任務は誰に任せるべきか……」

提督「シフト表で空いてるのは……」

提督「……第7駆逐隊に頼むか」



290: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:15:44.53 ID:wOK9GAWt0

【出撃!第七駆逐隊】

 ―9時半ごろ、執務室―

提督「えー、本日の夜間遠征・資源輸送任務ですが、利根さんが風邪をひいたという事で、編成を変更し、貴女たちに遠征を任せたいと思います」

曙「何で私たちなのよ?」

提督「シフト表を確認したところ、貴女たちは本日、出撃・演習の予定等がなく、半ば休日のようなものでしたので…。あ、それとも何か、

   用事とかございましたか?」

朧「いや、そういうわけじゃないよ」

提督「では、申し訳ございませんが…そういう形でお願いいたします。貴女たちは昼は、夜間遠征に備えて休んでください」

潮「あ、あの…利根さんは大丈夫なんでしょうか…?」

提督「利根さんの容態は、それほど大したものじゃなさそうですが…後で一応様子を見に行きます」

漣「あーあ…でも、昼はどうやって過ごそうかな…」

提督「仮眠を取っても構いませんよ?ほとんど自由時間ですし…」

漣「じゃ、仮眠でも取ろうかな?昨日は遅くまでPC観てたし…」

朧「漣…またそんな事して…」

提督「いえ、それはまた漣さんの仕事ですし…」

朧「え?」

提督「まあ、それはまた後日話す事にして、フタマルサンマル(20時30分)にはもう一度執務室に来てくださいね」

潮「は、はい!」

曙「あーあ、クソ提督のせいで私の今日の予定が狂っちゃったじゃない」

漣「で、本音は?」

曙「やった、これで休める……って、何言わせてんの!」



291: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:27:48.65 ID:wOK9GAWt0

 ―数十分後、駆逐艦寮・休憩室―

朧「そう言えば漣、提督がさっき、PCを観るのが漣の仕事って言ってたけど、あれってどういう意味?」

漣「あ、あれですか?えーっとですね、漣の仕事と言うのは、インターネット上のサイトで、海軍の機密に触れているような内容の話が無いか、

  巡回して調べる事なんです」

潮「???」

曙「どういう意味?ただのサイト巡回?」

漣「有り体に言えばそうですね。全国の提督には、ブログを開いている人も、自分の鎮守府の話をSSにして書いている人もいます。それで、

  そんな感じのサイトを開いて、海軍の機密に触れているような事項が無いかを調べるのが漣の仕事です」

朧「は~、なるほどねぇ。そんな仕事を…」

潮「た、確かに漣ちゃんって、インターネットのスラング?用語をよくしゃべってるし、適役なんじゃないかな…」

曙「ぶっちゃけ、インターネット見てるだけじゃない?そんなの仕事って言えるのかしら?」

漣「実際、機密書類をブログに張って炎上して、辞職した提督だっているんですよ?」

朧「バカッターじゃない…」

潮「いるんだね…考え無しにそんなことやる人が…」

漣「そんな輩を見つけるのが漣の仕事!はっはぁ!」

朧「わー」パチパチ

曙「……にしても、夜の遠征まで時間が空いちゃったわね……」

潮「私は…寝ようかな……」

朧「私もそうしよっかな」

漣「では、漣はサイト巡回…いや、自分の仕事を全うします」

曙「でも、ちょっとは寝た方がいいわよ?眠くなっちゃうし」

漣「分かってますって。ちょっとしたら寝ますよ」

漣(さらっと仲間…姉妹を気遣う曙…キタコレ!)


 ―数時間後、重巡洋艦寮・利根&筑摩の部屋―

提督「………………………」

利根「昨日はアイスを食べすぎてしまったからのう……爽はやめられん…」

提督「…………利根さん、1カ月アイス禁止で」

利根「なっ…!?後生じゃ!頼む!せめて1週間で…!」



292: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:38:32.09 ID:wOK9GAWt0

 ―20時半、執務室―

提督「……で、こちらが資源を運ぶタンカーのルートを示した用紙、さらに私達が報酬としていただく資源のデータです」

曙「…………………」

提督「それと、最近は南西諸島海域で敵艦の会敵率が上がっていますので、十分に気を付けてください」

朧&潮&漣「はい」

曙「…………………」

提督「では、何か質問はございませんか?」

曙「1つあるわ」

提督「はい?」


曙「何で私が旗艦なのよ!?」


提督「いえ、これまでの戦果と、貴女たち第七駆逐隊の中では一番曙さんの練度が高かったので」

曙「でも私、旗艦なんてやったことないし!」

提督「大丈夫です」

曙「何をもって大丈夫なの!?」

提督「貴女がその場でやるべきと思った事を、その場で皆さんに指示すればいいだけです」

曙「むぅ~………分かったわ」

提督「他に何か、ご質問はございますか?」

全員「………………」

提督「…では、フタヒトマルマル(21時00分)には波止場に集合し、出発してください。いいですね、曙さん?」

曙「わ、分かったわ。それと、旗艦を務めるの何て初めてなんだから、あまり、期待しないでもらえると、その…」

提督「もちろんです。初めて旗艦を務められる方が、最初から完璧にできるとはあまり思えませんし…。ですがそれでも期待してますよ。曙さんなら、

   頑張れると信じてますから」

曙「…ええ、任せといて」



293: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 21:47:42.89 ID:wOK9GAWt0

 ―21時過ぎ、鎮守府近海―

ザザザザザザザ

曙「えーっと…向こうの資源国にはフタゴーマルマル(25時00分=1時00分)に着くようにしないとね」

漣「え?それってつまり片道4時間、往復で8時間って事?」

朧「いや、帰りは多分時間がかかるだろうから、大体10時間ぐらいじゃないの?」

潮「それじゃ、帰るの朝になっちゃうね……」

曙「やれやれ…ま、やれるだけの事はやりましょ」


 ―24時前―

ザザザザザザザ

漣「むぅ……流石に眠くなってきた…」

曙「大丈夫?しっかりしなさいよ」

漣「ご心配なく!こんなこともあろうかと、コーラを持ってまいりました!」

朧「それってペプ○?それともコカ・○ーラ?ペ○シは嫌だな…」

漣「コ○・コーラの方ですよ?朧も飲みます?」

朧「もちろん!」

漣「潮は?」

潮「よ、よろしければ…いただきたいです」

漣「オッケーオッケー!飲んじゃっていいよ!」

曙(あれ?)

朧「んぐっ、んぐっ…ぷはぁ。コーラの炭酸が喉で弾けていい感じ…」

潮「はぁぅ……美味しい」

漣「ごくごくっ、ん~!美味しい!」

曙「あ、あれー?」

漣「ご心配なく!曙の分も用意してありますよ!どうぞ!」スッ

曙「あ、ありがと―あれ?空?」



294: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 22:00:15.81 ID:wOK9GAWt0

漣「あ、間違えて曙の分まで飲んじゃった!ごめーん、テヘペロ♪」

曙「…………………………………………………」

漣「ちょ、待って待って!冗談冗談!ちゃんと曙の分もありますって、はい!だから撃たないで!撃たないで!!」

曙「まったく……いただきます」プシュッ

ゴクゴク

曙「………ふぅ」


 ―1時過ぎ、資源国・港―

曙「本日は、私達四人が貴方たちの船団を護衛させていただきます」

船員「ほぉ~…君たちみたいな小さい子も艦娘で戦場で働くのか~…」

朧「いえ、アタシたちは見た目は子供ですけど、実際は大人より力が強いですよ?」

船員「なるほどねぇ~…でもま、見た目だけじゃわからんなぁ」

漣「あ、じゃあ船員さん。漣と腕相撲でも―」

潮「あははは…ごめんなさい、気にしないでください」

船員「?」


 ―4時過ぎ、海上―


曙「なんだ、敵なんていないじゃない」

朧「肩透かしだったね…けど、敵と会わなくてラッキーだったかも」

漣「まったくですよ。会ったら会ったでイヤな事になりますし」

潮「あ、あの…」

曙「ん?どうかした?」

潮「前方の赤い光…なんだろ…」

漣「?ビルの光とか船の光とか?」

曙「いや……あれは……」

朧「?」


曙「雷巡チ級elite…!」





295: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 22:13:34.94 ID:wOK9GAWt0

朧&漣&潮「!」

朧「あーん、会わないでよかったって言った矢先にこれ!?」

漣「ヤバス……タンカーは2隻だから、輪形陣で守れなくはないですけど……」

潮「日の出まではまだ時間があるから空母が来る可能性は低いし……」

曙「夜明けまでには倒さなきゃいけないって事ね…!潮、アンタは船団の護衛を徹底、朧と漣は戦闘準備。一応、タンカーの横についていて、

  私の合図で攻撃できるように準備をしておいて」

朧「了解。ソナーだと潜水艦の反応は無しっと」

漣「電探によると、敵艦は雷巡チ級elite一隻、駆逐ロ級eliteが2隻だけ、はぐれ部隊かな?」

曙「ラッキーね。最低でも3対3じゃない!朧、漣、行くわよ!」

朧「了解!」

漣「キタコレ!」

曙「先攻は私よ、いっけぇ!」バシューン

10cm連装高角砲+61cm四連装(酸素)魚雷カットイン!!

ズッドオオオオン

駆逐ロ級elite「!!!」撃沈

曙「よし!」

朧「油断は禁物よ、曙!次は向こう―!」

雷巡チ級elite「!」バシューン

6inch連装速射砲+21inch魚雷後期型 カットイン!

ボゴオオオン

漣「あぶなす!」中破

曙「漣!?」

漣「やられたらやり返す、倍返しだ!!」ドォン!ドオオン!

10cm連装高角砲 連撃!

ボッゴオオオオオン!!!

雷巡チ級elite「!?」撃沈

漣「Yeah!!」

朧「後はアタシだけって事ね!えーい!」バシュッ

61cm四連装(酸素)魚雷 発射!



296: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/15(木) 22:24:18.49 ID:wOK9GAWt0

バゴオオオオオン

駆逐ロ級elite「!?」撃沈

曙「よし、全艦撃沈!潮、タンカーの方は無事!?」

潮「は、はい!何とか大丈夫です!」

曙「じゃあ、さっさとこの海域からおさらばしましょう!」

漣「あー……服がボロボロ…なんも言えねぇ…」

朧「大丈夫?それにしても、潮をタンカー護衛に徹底させたのはどうして?」

曙「潮は不測の事態には即座に対応できない性格だから、今回みたいに急に会敵、しかも夜じゃ反応しづらいからね」

潮「そうだったんだ…ごめんなさい」

曙「大丈夫よ。それより、私達が戦っている中でタンカーをよく守ってくれたわね。ありがとう」

潮「う、うん!」

漣(イイハナシダナー)


 ―8時過ぎ、執務室―

提督「なるほど、そんな事が…」

朧「曙の英断で、何とかなったんだよ」

曙「ちょっ、褒めても何も出ないわよ!?」

提督「では、これからは曙さんに旗艦を任せましょうか」

潮「いいと思います」

朧「さんせー」

曙「やめなさいよこのクソ提督!!」


 ―同時刻、入渠ドック―

漣(入渠しながら食べる間宮アイス……圧倒的…っ!圧倒的安らぎ…っ!!)


【終わり】



301: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:11:52.83 ID:/ZjRX09A0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました初軽巡洋艦・神通の話を書いていきます。

また、この次の話の内容は‶北国鎮守府の事情‶になりますので、よろしくお願いします。

それでは、投下します。



302: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:15:03.53 ID:/ZjRX09A0

 ―6時、軽巡洋艦寮・川内&神通の部屋―

ピピピッ、ピピピッ

神通「…………」ムクッ

ピッ

川内「くか~…くお~……」

神通「……………」シュルッ、パサッ

川内「夜戦~……むにゃむにゃ…」

神通「……………」スッ、バサッ

川内「大勝利~………ぐおおお…」

神通「……探照灯照射まで、3、2、1―」

川内「起きるよ神通!!」ガバッ



303: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:22:15.94 ID:/ZjRX09A0

【神通さん】

 ―9時前、執務室―

神通「それでは提督、数日の間ですが、秘書艦として頑張ります」ペコリ

提督「ええ、よろしくお願いいたします」

神通「早速ですが、本日の予定を…」

提督「はい、今日の予定なんですが―」

ペラペラペラペラ

川内「はえ~…なんかやり慣れてる感がすごいね、神通」

提督「そりゃそうですよ。神通さんは、私の艦隊で最初の軽巡洋艦ですから」

川内「え、そうなの?」

神通「ええ、私が最初でしたね、確か……」

提督「神通さんが来たことで、戦闘が幾分か楽になりましたからね……」

川内「ねえねえ、神通が来たときってどうだった?」

提督「どうって言われましても……今と大して印象は変わってないような…」


 ―約4年前、執務室―

神通「軽巡洋艦・神通です。どうか、よろしくお願いいたします」

提督「軽巡洋艦……ですか」

吹雪「駆逐艦の私より、装甲も火力も高い艦です」

提督「なるほど……では、神通さん。この鎮守府の事とかをいろいろ学んでもらうために、少しの間秘書艦をお願いしてもよろしいでしょうか?」

神通「へっ、いえ、そんないきなり……」

提督「大丈夫です。私が教えてあげますので」

神通「で、では…お願いします」



304: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:32:50.87 ID:/ZjRX09A0

提督「まあ、最初はおどおどした感じでしたけど、しばらくしたらとても優しい方だという事が分かりました」

川内「あー、まあ確かにそうだねぇ。神通は見た目通りと言うかなんというか、優しいからね。……今朝私の事無理やり起こしたけど」

神通「あれは目覚ましが鳴っても起きなかったからでしょう……」

提督「まあ、訓練の内容によく難癖…いえ、アドバイスを受けましたね」

川内「え?やっぱり?」


 ―神通着任から数日後、執務室―

神通「あの、提督」

提督「はい?」

神通「今日の駆逐艦の子たちの訓練メニューですけど、少し緩めではありませんか?」

提督「緩め、とは?」

神通「いえ、この時間でやる内容が少々少なめですし、その内容もすぐに会得できるようなものばかりです…」

提督「確かにそうですが、駆逐艦の子たちにも相応の体力と言うものがありますし、きちんと学習して覚える事も大切ですから。それを考慮して、

   このメニューにしたんです」

神通「ですけど……」


提督「…と言った感じに」

川内「あー…今と大して変わんないね」

神通「お恥ずかしいです…あの時は、新参者でありながら、口をはさんでしまいまして……」

提督「いえ、新人の目線でものを指摘してくれるというのはありがたいですから」

神通「でも…それで、提督と衝突してしまった事もありますし…」

川内「物理的に?」

提督「比喩表現に決まってるでしょう」



305: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:43:50.84 ID:/ZjRX09A0

 ―神通着任から1週間後、執務室―

神通「どうしてわかってくれないんですかっ」

提督「いえ、貴女の言う事も分かりますけど、私は駆逐艦の子たちの事も考えてですね……」

神通「私だって、駆逐艦の子たちの事を考えて言っているんです!少ないメンバーで、いかに深海棲艦と対等以上に戦えるかを…。そして、

   そのためにどう訓練すればいいのかを提案しているんです!」

提督「どれだけ時間を掛けることになろうとも、駆逐艦の子たちが理解できるように教えていくべきだと私は考えているんです」

神通「もう……分かりました、失礼します」

バン

 ―数分後、休憩室―

神通「はぁ……あの提督は、少々甘いです」

吹雪「神通さん?」

神通「あ、吹雪ちゃん……どうしたの?」

吹雪「それは私のセリフです、神通さんの方こそどうかしたのですか?」

神通「?」

吹雪「顔が少し赤いですし…それに、何かイラついているようにも見えますし…」

神通「あ、すみません…。そう見えましたか?」

吹雪「ええ…」

神通「実はですね……」

かくかくしかじか

吹雪「はぁ……訓練のメニューが、緩い、ですか」

神通「新人の私から見ても、緩いようです。もう少し、あの時間であれば何かできると思ったのですが…」

吹雪「……うーん…神通さん」

神通「はい?」

吹雪「これは、私個人の見解なんですけど……」

神通「?」



306: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 21:52:47.65 ID:/ZjRX09A0

吹雪「司令官は、おそらく自分の過去に経験したことを活かして、私達の訓練を緩くしたんだと思います」

神通「……はい?」

吹雪「えっと…詳しくは私の口からは直接言えませんが、司令官は海軍に入る前、働いていた職場で理不尽な目に何度も遭っていたんです。ですから、

   多分そこに思うところがあって、訓練の内容を薄めたんだと思います」

神通「海軍に入る前に?」

吹雪「ええ。司令官、自分の過去の事はあまり話さない主義らしくて……」

神通「……………そうだとしたら…少し、私は言いすぎたかもしれません…」

吹雪「でしたら、早めに謝った方がいいですよ」

神通「ですけど……許していただけるのでしょうか……。提督、厳しそうなお方ですし…」

吹雪「大丈夫です。司令官は、本当は凄く優しい方ですから」

神通「?」


 ―20時過ぎ、執務室前―

神通(結局、謝るのが怖くて夜になっちゃった……)

神通(でも、謝らなければ…)

コンコン

提督『はい?』

神通「私、です。神通です…」

提督「どうぞ、お入りください」

ガチャ

神通「失礼します…」

提督「どうかしましたか?」

神通「……謝りに、伺いました?」

提督「謝る?」

神通「…昼に、提督の作成した駆逐艦の訓練メニューについて、あれこれ難癖をつけた上に、提督に取るべきではない態度を取ってしまって、

   申し訳ございませんでした」

提督「…ああ、あの事ですか」

神通「…………」



307: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 22:05:55.06 ID:/ZjRX09A0

提督「別に、怒ってはいませんよ。むしろ、嬉しく思っております」

神通「へ?」

提督「神通さんは、私の固執した形の訓練メニューについて、意見してくれました。それで、私の気付かないような事にも気づかされました。

   ありがとうございます」

神通「あ、どうも………」

提督「…神通さんは、艦娘になる前の過去の経験から、厳しくしようとしたんですよね?」

神通「…はい」

提督「………世の中には、『過去に自分がされて嫌だったから、相手にも同じことをして鬱憤を晴らす人間』と、『過去に自分がされて嫌だったから、

   相手には同じことをしない人間』の2通りがいます。神通さんは前者に近いですね。貴女の目的は、鬱憤を晴らす事ではありませんし。まあ私は、

   後者ですけど」

神通「あ、もしかしてそれは前の職場での経験、ですか?」

提督「…知っていたんですか」

神通「吹雪ちゃんから、そんな感じの経験をした、と言うのは聞いています」

提督「……確かに、私は過去に理不尽な経験を受けました。ですから、皆にはそのような経験をしてほしくない、と考えて、緩いメニューにしました。

   単なる私のエゴ、と受け取っていただいても構いません」

神通「いえ、そんな事は……」

提督「ただ、かつての私みたいに、心がボロボロになり、人を信じなくなるような事にはならないでほしい、と。それだけは願っています」

神通「……………」

提督「話を変えて、神通さんは今回の一件で意見をしっかりと言える芯の通った人だという事が分かりました」

神通「あ、ありがとうございます」

提督「これからも、私のそばでよろしくお願いいたします」ニコ

神通「!!!////」


神通「………………///////」

川内「神通?どうかしたの?顔紅いよ?」

神通「い、いえ…!!別に、そんな事はありません!」

提督「…まあ、深くは尋ねませんが。それより、書類整理に入りましょう」

神通「は、はい!」

川内「がんばれ~」

神通(思えば……私は、あの時の提督の笑顔を見て、好きになってしまったのですね……)


【終わり】



308: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/16(金) 22:10:00.84 ID:/ZjRX09A0

【キャラクター紹介】

≪神通≫

川内型軽巡洋艦二番艦。艦娘No.47(改二はNo.159)。物静かな雰囲気とサムライのような改二姿が特徴的な、優しいお姉さん。しかし、訓練の時は鬼。

真面目な性格で、仕事もそつなくこなし、意見は真っ直ぐに言うタイプ。斑提督の鎮守府に最初に着任した軽巡洋艦で、駆逐艦の子たちの訓練メニューが、

緩い事を提督に指摘したが、その過程で提督の過去を知ることになる。そして、提督のある言葉と笑顔によって惚れた。結構一途。

好きな言葉は『質実剛健』。



313: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:07:15.78 ID:iwNHuZk+0

こんばんは、>>1です。

今日は、‶北国鎮守府の事情‶の話を書いていきます。

>>310-311
  長門、鈴谷&熊野、了解しました。

  ただ、>>311さんのリクエストについて、少々提案がございますので、今日の投下後に意見を聞かせていただきたいと思います。


それでは、投下します。



314: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:11:36.26 ID:iwNHuZk+0

 ―16時過ぎ、北海道・小樽第鉢拾伍鎮守府、執務室―

コンコン

小樽鎮守府提督(以下手稲)「はい」

響「失礼するよ、司令官」ガチャ

手稲「おや、お帰り。響」

響「遠征から帰って来たんだ。この時期になると、やっぱり寒くなってきたよ」

手稲「そうか、もうそんな季節になりましたか…。じゃあ、今日の夕飯は鍋にでもしてもらいましょうか」

響「そうだ、司令官に贈り物があるんだよ」

手稲「私に?いったい何かな?」

響「漁港のおじさんから、カニとかタコとか魚介類をもらったんだ」スッ

手稲「え、本当?ちゃんとお礼は言った?」

響「当たり前だろう」

手稲「そうか……そうだ」

響「?」



315: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:17:09.81 ID:iwNHuZk+0

【北の国から】

 ―16時半過ぎ、関東・東京第壱鎮守府、執務室―

ジリリリリリン

提督「はい、第壱鎮守府提督です」

手稲『あ、斑提督。お久しぶりです、手稲です』

提督「おや、手稲さん。お久しぶりです。提督会談以来でしょうか」

手稲『そうですねぇ。あの時はお世話になりました』

提督「ところで、何か御用でしょうか?」

手稲『ああ、そうでした。実はですね、魚介類が偶然的に手に入ったんですよ。それも、旬の』

提督「?」

手稲『よろしかったら、視察もかねてウチに食べに来ませんか?』

提督「…正直、視察を望んでいる提督と言うのも珍しいと思いますが…」

手稲『どうしますか?』

提督「…分かりました。そろそろ、そちらの方の鎮守府も視察しなければと思っていたので、ちょうどいい機会です。2~3日後に、そちらへ伺います。

   詳しい日程が決まりましたら、また後日ご連絡します」

手稲『はい。では、また後日』

提督「はい、それでは」

ガチャン

提督「……ふむ、北海道か」


 ―19時過ぎ、食堂―

司令長官「視察なんでしょ?行って来ればいいじゃない」

提督「確かにそうなんですけど、北海道ともなると、日帰りで帰るのは少々難しいんです」

長門「なんだ?旅行にでも行くのか?」

提督「長門さん…。いえ、旅行ではありません。視察ですよ」



316: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:24:08.33 ID:iwNHuZk+0

長門「私用ではない、と?ならば、貴様のいない間、鎮守府は私に任せておけ」

提督「…よろしいんですか?」

長門「ああ、ドンと任せておけ」

提督「では、お願いします」

司令長官「でも、北海道か~。もう今の時期になると、海も荒れるし、寒いんでしょ?」

提督「それが問題なんですよ…。船は使えませんし…飛行機しかないですから。それと、同伴させる艦娘の方も、寒さに強ければなりませんし……」

司令長官「寒さに強い艦娘と言えば……」

長門「…響か、阿武隈か…」

司令長官「まあ、そんな感じだよねぇ」

提督「さて…どちらを連れていくか…」


TV『ロシアのメドブェージェフ大統領は、北方領土を視察する旨を日本政府に伝え―』


提督「阿武隈さんにしましょう」

司令長官&長門「それがいいね」


 ―数日後、飛行機内―

阿武隈「提督、怖い!怖い!」

提督「だったら何で窓際の席にしたんですか」

阿武隈「え、だって……空綺麗じゃない」

提督「まったく……」

阿武隈「それより、これから行く鎮守府って、北海道にあるんだよね?」

提督「ええ、北海道の小樽にあります。以前、私の鎮守府に提督会談で来た方ですよ」

阿武隈「そんな事言われても、あたしはその日遠征だったんだもん。分からないよ」

提督「まあ、会ってみた方が早いですからね」

阿武隈「……ところで、言われた通り着替え持ってきたけど…もしかして、お泊り?」

提督「そうですね。そりゃ、北海道へ行って日帰りで帰るのは、難しいですから」

阿武隈(提督と2人っきりで旅行……きゃー!)



317: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:31:00.14 ID:iwNHuZk+0

 ―数時間後、小樽駅前―

阿武隈「……寒っ」

提督「やはりこの時期になると、こっちの方は寒くなりますね」

手稲「あ、斑提督」

提督「手稲さん。出迎え、ありがとうございます」

手稲「予定より早かったですね」

提督「飛行機が良くも悪くも早く着いてしまって、1本前の列車に乗ってこれたんです」

手稲「まあ、積もる話はウチの鎮守府で話しましょう。さ、どうぞ」

提督「失礼します」

阿武隈(うわぁ、この提督、車運転できるんだ~)


 ―数分後、鎮守府前―

手稲「さ、着きましたよ」

阿武隈「やっぱり車から降りると、寒い……」

手稲「中に入ったら、お茶でもお出ししましょう」

阿武隈「って、あれ?ドアが二重になってる」

提督「北海道の方では、玄関を二重にして、中に寒い空気が入らないようにしてるんですよ」

阿武隈「へぇ~、そうなんだ……」

手稲「さ、どうぞ中へ」ガラガラ


 ―食堂―

阿武隈「はぁ~…落ち着く~…あったまる~…」

提督「ふぅ。緑茶は美味しいですね」

響「あ、東京の鎮守府の人かい?」

阿武隈「あ…こっちの響ちゃんか。初めまして、阿武隈です」

提督「どうも、斑です」

響「外は結構寒かったかい?」

阿武隈「もう、寒かったよ~…。まだ10月だっていうのに、12度?東京よりも寒いって!」

響「え、12度もあるんだ。今日は結構暖かい日だね」

阿武隈(出たー、北海道人の気温ボケ出たー)



319: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:39:24.59 ID:iwNHuZk+0

手稲「お待たせいたしました。さ、参りましょうか」

提督「では、視察させていただきます」

手稲「阿武隈さんはどうしますか?」

阿武隈「あ、あたしも付いていく!」

手稲「では、行きましょう」


 ―廊下―

阿武隈「あれ…?なんか、床があったかい…」

手稲「この鎮守府は、床全体に温水パイプが張り巡らされているんですよ」

阿武隈「???」

提督「入渠ドックや浴場の温水をただ捨てるのではなく、タンクに貯めて、床下のパイプに送っているんです。それで、床が暖かいんですよ」

阿武隈「へぇ……ね、ウチの鎮守府でも―」

提督「これ、北海道の鎮守府でのみ敷設が許されているんですよ」

阿武隈「」ガーン

手稲「まあまあ、東京の冬なんてこちらの冬に比べたらずっと暖かいですって」

阿武隈「ふぇぇ…寒いのは嫌だもん…」


 ―艦娘の寮―

提督「皆さん、静かですね……」コツコツ

手稲「ええ。今日は海も荒れていますから、出撃は控えているんです。おそらく、皆さん寝ているんでしょうね」コツコツ

阿武隈「え、海荒れていたっけ?」

手稲「近海はそれほど問題はないのですが、あまり外の方に行ってしまうと、海が荒れてまともに進めないような状態なんです」

阿武隈「あ、そう言えば冬の海は荒れやすいって、聞いたかも」

手稲「まあ、近海の哨戒のために何人かは待機状態ですが、こういう日は漁師が近海で漁をしてるんです。それの邪魔をしないように、

   出撃は控えているんですよ」

提督「なるほど……」

阿武隈「へぇ~…やっぱり北の方じゃ、勝手が違うんだね…」



320: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:45:57.63 ID:iwNHuZk+0

>>318
 申し訳ございません。>>1のミスです。正しくは、メドブェージェフ首相でした(SSにありがちな名前のチョイ変え)


 ―工廠―

ゴゴゴゴゴン

明石「あ、提督…と、司令長官の補佐官さん?お疲れ様でーす!」

手稲「お疲れさま、明石」

駆逐艦たち「こんにちは~!」

手稲「ああ、皆静かだなと思ったら、ここにいたんですか」

明石「いやぁ、ここは冬でも暖かいですからねぇ~」

阿武隈「ふわぁ~…確かに暖かい~……そして油臭い~……」

提督「やはりどこの鎮守府も、同じですね…」

手稲「ははは、まあ工場なんてそんな感じですよ」

明石「失礼だなぁ~。それじゃまるで、私がいつも油臭いって言ってるようじゃないですか~」


 ―入渠ドック―

手稲「おそらく、他の方たちは浴場で風呂に入っているんでしょうね。浴場は24時間開放していますから」

阿武隈「お風呂か…入りたいかも」

手稲「でしたら、後で入っていただいても構いませんよ?」

阿武隈「い、いえいえ!そんな、悪いですって!」

手稲「大丈夫ですよ。貴女も同じ艦娘。艦娘は皆仲間ですから」

阿武隈「…では、お言葉に甘えさせて後ほど……」

提督「私も風呂に入りたかったのですが…」

手稲「では、近くにいい温泉がありますから、そちらに後ほど行ってみますか?」



321: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:54:55.78 ID:iwNHuZk+0

 ―19時過ぎ、食堂―

間宮「はーい!今日は、漁師の皆さんのご厚意でいただいた魚介類を使った鍋で~す!」ドサッ

皆「おお~…」

提督「これは、すごいですね…。カニ、エビ、イカ……」

阿武隈「ふわわ……すごい、こんなの、東京の鎮守府じゃ見たことないよ…」

手稲「さあ、暖かいうちに召し上がれ」

提督「では、いただきます」

阿武隈「い、いただきます!」

パクッ

阿武隈「…涙が出るくらい、美味しい…」

提督「さすが、本場は違いますね」

手稲「いかがでしょうか?」

提督「本当に、美味しいですね」

手稲「それと、視察の方は?」

提督「特に問題はありませんでしたね」

手稲「まあ、これから先は出撃も遠征もほとんどできなくなってしまいますし…」

阿武隈「え?」

手稲「さっき、言ったでしょう?冬の海は荒れやすいって。雪もひどくなっていきますし、荒れる度合いもどんどん強くなっていきます。ですから、

   艦娘の出撃も遠征も、困難になっていくんですよ。1カ月に2~3回出撃できればいいくらいで…」

阿武隈「え、そんなに!?」

手稲「それと、鎮守府の雪かきもしなければいけませんし、出撃のできないときは、市場の雪かきなどをして、ボランティアをしています」

提督「まあ、私達総司令部も北国の事情は把握しておりますので、北海道の鎮守府には冬の間は多めに資金援助をしているんです」

阿武隈「はぇ~……北国って、避暑には最適だと思ったけど、冬は大変なんだね…」

手稲「分かっていただいて嬉しいです。…それより、お二方はこれからどうします?」

提督「私達はホテルを取っていますが…」

阿武隈「!!」

手稲「おや、よろしければウチに泊って行っては?」

阿武隈「」

提督「しかし、ホテルのキャンセル料が勿体ないですし…」

手稲「そうですか……分かりました」

阿武隈「」ホッ

※その夜、ホテルでは別にやましい事はありませんでした。


【終わり】



322: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/17(土) 21:58:50.90 ID:iwNHuZk+0

【キャラクター紹介】

≪手稲 功(ていね いさお)≫

北海道・小樽第鉢拾伍鎮守府提督。そして、北海道地方代表提督。性格は丁寧で物腰が低く、聡明な容姿だがどこかポヤンとした感じである。生まれは、

北海道だが訛ってはいない。雪国育ちであるためか、関東の気温の高さには驚き、北海道の気温の異常な低さには大して驚かない。その優しい性格ゆえに、

鎮守府の皆からは大いに信頼されている。冬の間はほとんど出撃や遠征、演習を行わない。というか行えない。嫁艦は響。

好きな言葉は『蛍雪の功』。



327: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/18(日) 21:32:37.03 ID:wrWnprCZ0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました三隈の話を書いていきます。

ただ、少々>>1の気分が優れないので、短編として投下させていただきます。申し訳ございません。


>>326
  では、鈴谷&陸奥、熊野の話と言う形で消化させていただきます。


それでは、投下します。



328: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/18(日) 21:38:29.68 ID:wrWnprCZ0

【衝突】

 ―10時過ぎ、執務室―

提督「最上さんと三隈さんが衝突?」

大淀「はい…先ほど、第一艦隊から入電が入りました…」

提督「会敵してもいないのにですか?」

大淀「はい」

提督「大破?」

大淀「ええ」

提督「撤退させなさい」


 ―数時間後、執務室―

提督「まったく、身内同士で衝突して撤退とは、笑えませんよ」

三隈「申し訳ございません…注意はしていたのですが、気が付いたらモガミンがすぐ近くにいて…」

提督「と言うか、貴女たちって鎮守府の中でもよく衝突するじゃないですか。この前だって…」


 ―数日前、廊下―

三隈「らんらららんらんらん♪」

ドカッ

最上「あたっ!?」ドサッ

三隈「あらっ!?」ドササッ

最上「あたたた…あれ、三隈?」

三隈「まあ…モガミン、お怪我は!?」

最上「いや、大丈夫だけど……」


 ―昨日19時過ぎ、食堂―

三隈「あら、今日は鮭の塩焼きがあるのですね」

最上「ちょっと!?」

三隈「あっ…」

ガッシャーン



329: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/18(日) 21:45:12.40 ID:wrWnprCZ0

提督「何度目ですか」

三隈「ええっと…まあ、結構ありますわね…」

提督「最上さんも、しょっちゅう三隈さんとぶつかってけがをするようじゃ体が持たないでしょう」

三隈「私もそう思って、何度も注意しているのですが、それでもぶつかってしまうのです…」

提督「……一度、三隈さんと最上さんは行動を別々にした方がいいかもしれませんね」

三隈「えっ!?」

提督「これまでは一応、色々やりやすいように遠征や出撃では同じ艦隊にしてましたけど、こうも同じことが何度も起こってしまうと、

   見直す必要がありますし」

三隈「ま、待ってください!」

ガチャ

最上「あれー?どうかしたの?」

提督「最上さん…それが、三隈さんが何度も最上さんとぶつかってしまう事が、どうも頻発してしまっているので…」

最上「あー、あれ?三隈が勝手にこっちに向かってくるんだよ」

提督「……え?」

三隈「あっ」

最上「さっきの出撃の時だって、ボクはちゃんとまっすぐ進んでいたのに、三隈の方がこっちに向かって曲がって来たんだもん。この前の廊下だって、

   ボクはちゃんと回避行動をとったんだけど、三隈が勝手に寄りかかって…」

提督「……………………」チラッ

三隈「」プイッ

提督「……………………おい」

三隈「てへっ、ですわ☆」


【終わり】



330: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/18(日) 21:49:04.76 ID:wrWnprCZ0

【キャラクター紹介】

≪三隈≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦二番艦。艦娘No.116(改二はNo.117)。どこかのんびりとした雰囲気が特徴の、少し不思議系なお姉さん。最上と仲が良く、

よく行動を一緒にしている。しかし、気が付いたらなぜか衝突してしまっている。実は確信犯。また、変なあだ名をつける事に定評があり、自らの事を、

‶くまりんこ‶と呼んでは皆をドン引きさせる。自慢の主砲をよく別の人に使われるのが少し困っている事。

好きな言葉は『好きこその物の上手なれ』。



334: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 21:16:23.84 ID:KW+yITlv0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました長門の話を書いていきます。

>>333
  電&深雪、了解しました。>>333は、>>286と同じ方でしょうか?同じでしたら、次回の投下内容が電&深雪になりますが…。


それでは、投下していきます。



335: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 21:21:07.84 ID:KW+yITlv0

 ―9時前、執務室―

提督「では、長門さん。本日私は、別の鎮守府へ視察に行きますので、留守の間は鎮守府の事をよろしくお願いいたします」

長門「分かった、任せておけ」

提督「一応、本日片づけておくべき任務と仕事は、こちらにリストアップしてありますので、こちらを参考にしてください」スッ

長門「よし、確認しておこう」

提督「さらに、演習・出撃の編成はあらかじめ指定しておりますが、何か緊急事態が発生いたしましたら、私に連絡をしてください。そして、

   私が戻ってくるまでの間は、臨機応変な対応を心がけてください」

長門「大丈夫だ、私はビッグセブンだぞ?」

提督「はい、ではよろしくお願いいたしますね」



337: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 21:30:47.69 ID:KW+yITlv0

【ビッグセブンの長門】

 ―十数分後、鎮守府外・歩道―

提督「本日は、大洗第壱拾壱鎮守府へ視察に向かいます」

榛名「はい、分かりました。…ところで、提督」

提督「はい?」

榛名「提督は、視察などで鎮守府を空ける際に、長門さんに提督業を任せておられますよね?」

提督「そうですね…大体は長門さんに任せています」

榛名「なぜ、長門さんに?」

提督「長門さんは、提督業を行う上でのノウハウをほぼ把握しているからですよ」

榛名「ノウハウ?」

提督「はい。彼女が着任した時、私は直感で『この人は真面目で頼りになる』と感じましたので、念のために彼女に提督業のノウハウを教えたのです」

榛名「そのノウハウは、長門さんにだけ?」

提督「いえ、他に加賀さんや妙高さんにも教えましたが、彼女たちは今日休みでしたので」

榛名「陸奥さんは?陸奥さんは、長門さんの妹ですし、同じビッグセブンの1人ですよ?」

提督「ああ、彼女にも教えようとしたんですが……」

榛名「?」

提督「彼女、運が低くてよくドジを踏む上に、私を誘惑してくるので、提督業どころではないと判断してやめました」

榛名「……ああ」


 ―同時刻、執務室―

陸奥「くしゅっ」

長門「ん?どうかしたか、陸奥?風邪か?」

陸奥「いえ……多分、どこかの誰かさんが噂話をしているのかしらね?」

長門「まあいい。それより、そっちの書類を取ってくれないか。そこの、資材のグラフが記載されているヤツだ」

陸奥「分かったわ、提督代理」フフッ

長門「頼んだぞ、秘書艦・陸奥」フッ



338: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 22:17:58.39 ID:KW+yITlv0

※PCが突然Windows10へのアップデートを開始してしまいましたので、別のPCで投下しております。
  IDが違っていると思いますが、ご了承ください。

 ―十数分後、電車内―

ガタン、ゴトン

榛名「しかし、提督が長門さんを一目見て頼りになりそうと感じたのも、わかります」

提督「と言いますと?」

榛名「私も、長門さんがどれだけ頼りになるかというのは、分かっております」

提督「?」

榛名「以前、北方海域全域を長門さんの艦隊で攻略していた時の話なんですけど…」


 ―1年前、北方海域全域・Eマス(深海棲艦北方艦隊中枢)―

ズッドオオオオオオオン

榛名「きゃああああああああああっ!?」大破

長門「榛名!!大丈夫か!?」

榛名「はい……何とか……ですけど、主砲はもう使い物になりませんね…」

ドオオオン

長門「くそう……あと少しで敵を倒せるというのに…」

榛名「申し訳ございません…私が力不足なせいで……」

長門「気にするな、榛名。私の後ろで、じっとしていろ」スクッ

榛名「へ?」

長門「お前は私が、命に代えても守ってやる。それほどの価値があるのだから」フッ

榛名「!!」

長門「行くぞ!哀れな深海棲艦ども!!」ガシャン


榛名「それで、長門さんの奮戦により、無事海域は攻略できました」

提督「あの時の攻略でそんなドラマが……」

榛名「あの時の長門さんの頼もしさといったら、それはもう…」

提督「長門さんが主役で映画が1~2本は作れそうですね」


 ―同時刻、執務室―

長門「であるからして―くしゅっ」

神通「長門さん?風邪でしょうか?」

長門「いや、気にするな。たぶん誰かが噂話をしているのだろう。それより、続けよう。では、神通」

神通「はい」

長門「これより、神通率いる第一艦隊はキス島沖へ出撃。再集結しつつある深海棲艦の残党を討伐し、新勢力発生の可能性を排除するように」

神通「わかりました」

長門「神通、お前の真面目さと堅忍不抜の精神は重々承知している。お前が任務を遂行できると、信じているよ」

神通「…ご期待にこたえられるよう、がんばります!」



339: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 22:29:18.94 ID:KW+yITlv0

 ―電車内―

提督「まあ、長門さんが主人公で映画が作れる、という話はあながち冗談でもないのですけどね」

榛名「?」

提督「知っての通り、長門さんは世界に誇れるビッグセブンの1人です。そして、その異名を名乗るにふさわしい主砲と装甲を備え持っております」

榛名「それは、もう出撃や演習でわかっております」

提督「戦時のかるたの1つにも、長門さんと陸奥さんの句があったらしいですし。まさに、日本の誇りと言える艦ですよ。長門さんは」

榛名「そこまでとは……」

提督「しかし、その最期は悲惨なもので、アメリカの核実験の実験台にされました……。しかし、長門は誰にも看取られることなく、夜にひっそりと、

   沈んだらしいです」

榛名「……………」

提督「最期の一時もまた、切ないものでしたね…。その最期の記憶のせいか、前にアメリカの海軍司令長官が訪問した際に、彼がアメリカ人と分かった途端、

   長門さんは暴走しかけましたから」

榛名「アメリカ……?」コォッ

提督「それは置いといてください。ともかく、長門さんの経歴は映画を作れるにふさわしいもの、というわけです」


 ―同時刻、執務室―

大淀「長門提督代理!遠征艦隊から、南西諸島付近で敵艦隊と会敵、押されているとの入電が…!」

長門「敵の艦隊編成は?」

大淀「ええと……戦艦ル級1、空母ヲ級1、軽空母ヌ級1、重巡リ級2、駆逐ロ級2です…!」

長門「陸奥、確か第二艦隊はまだ未編成状態だったな?」

陸奥「ええ、第二艦隊はまだ誰も配置されていないわ」

長門「では、金剛、瑞鶴、高雄、足柄、夕立、飛鷹を第二艦隊に編成し、ただちに南西諸島海域へ出撃させよう。大淀、遠征艦隊の現在の座標は?」

大淀「ええと、はい。判明しております」

長門「陸奥、さっき言った6人を呼びだすんだ。そして、武装を整えた後でただちに指定した座標へ出撃させる」

陸奥「わかったわ」タタタ



340: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 22:47:34.31 ID:KW+yITlv0

 ―数十分後、駅の外―

提督「長門さんの性格もまた、提督業に向いていました」

榛名「?」

提督「長門さんは常に冷静沈着、艦娘全員の事を信頼しております。それに加えて、私の事も信頼してくれていますから」

榛名「提督のことは、誰もが信頼していると思いますが…」

提督「それはまあ置いといて、冷静沈着という事は、提督に求められる性格といっても過言ではありません。さらに、長門さんはみなさんに対する気遣いも、

   完璧といえます」

榛名「?それは、なぜ?」

提督「たとえば、出撃前には艦隊の方々全員に激励の言葉を掛けてくれます。これはまあ、他の方も実践しているでしょう。ですが、作戦を遂行できず、

   途中で撤退してきたとしても、彼女は決して叱ったり怒鳴り散らしたりはしません。まして、責めるなどという事もしません。事情を聞いた後で、

   優しく、なおかつ力強く諭してくれます。これは、出撃や演習に限らず、普段の雑務でも同じです」

榛名「……………」

提督「長門さんは、私の理想とする上司に一番近いですね」


 ―同時刻、執務室―

長門「…………………」カリカリカリ

司令長官「長門君は本当に気真面目だね。もう朝からずっと連続で仕事をしているでしょ?」

長門「別に、これしきのこと。それに、提督も私の事を信頼してくれている。それに応えなければな」

司令長官「…長門君は、黎明君に信頼されて、悪い気はしない?」

長門「当り前ではないか。提督から大いに信頼されているとは、これほど嬉しい事もない」

司令長官「そうか…」

長門「ただ……私は女性として見られているのか、と最近考えるようになったのだ」

司令長官「?」

長門「確かに提督は、私の事を信頼してくれている。それは嬉しい。だがそれは恐らく、‶長門という提督業のあれこれを知っている頼れる女性‶を、

   信頼しているのだろう。そしてそれは、決して‶長門という女性そのもの‶を信頼しているのではない。そう考えているのだ」

司令長官(………黎明君は、決してそういう認識で長門君を見てはいないと思うけど、それは儂の口からは言えないね)

司令長官「それは……儂の口からは何とも言えないかな」

長門「わかっている。答えにくいような話をして申し訳ない」


 ―数分後、大洗鎮守府付近―

提督「ですが、信頼も度が過ぎると、本人にとってはプレッシャーになってしまいます。当人に対して大いなる信頼を抱きつつも、それを本人には、

   気取られないようにしなければいけませんからね」

榛名「…はい」



341: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 22:56:54.13 ID:KW+yITlv0

提督「…ところで、前に青葉さんが、『長門さんはかわいいもの好き』というデマを流しましたよね?」

榛名「あ…そう言えばそんな事もありましたね…」

提督「あのデマ、合っているとも間違っているとも言えます」

榛名「?」

提督「可愛い物好き、という噂は、私の鎮守府の長門さんは当てはまらないんですよ。この前、食堂で……」


 ―数日前19時過ぎ、食堂―

TV『世界かわいいにゃんこ特集~!』パンパカパーン

提督「……長門さんは、このようなかわいい仔猫とかを見て、どう思いますか?」

長門「む?そうだな……心が安らぐ、癒される、そんな感じだな」


提督「大体こう返してきますから」

榛名「やはり、長門さんは大人な感じがしますね」

提督「艦娘というものは、大体鎮守府の雰囲気に流されて、性格が変化します。私は基本的に、真面目な鎮守府を心がけておりますので、

   長門さんも真面目なままでいられたのでしょう」

榛名「なるほど………」

提督「ですから、鎮守府の雰囲気がたるんでいて、それに流されてしまうと……」


 ―数分後、大洗鎮守府―

長門「くそぉ~♪巻雲はかわいいなぁ~!!」ナデナデナデ

巻雲「ふわぁ……長門さん…苦しいですぅ……」

長門「遠慮するなってぇ~…私の熱い抱擁を受けてみろぉ~♪」ギュウウウウ


提督「あんな感じに骨抜きにされます」

榛名「ウチの長門さんとは大違いですね……」


 ―12時過ぎ、東京鎮守府・食堂―

TV『わんにゃん赤ちゃん動物園~!!』ドンドンパフパフ

司令長官「いやぁ~…やっぱり動物の赤ちゃんって可愛いねぇ~。長門君もそう思わない?」

長門「そうだな……心が温まる、優しい気分になれるな」


【終わり】※一応艦娘は、自分と同じ艦娘がこの世に2人以上存在することを知っています。



342: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/20(火) 23:01:54.16 ID:KW+yITlv0

【キャラクター紹介】

≪長門≫

長門型戦艦一番艦。艦娘No.1。黒いロングの髪と、筋肉質な体が特徴のお姉さん。世界に誇れるビッグセブンの一員であり、その名にふさわしい主砲、装甲、

戦歴、艦歴を持っている。非常に気真面目で冷静沈着、艦隊の皆に対する気遣いも完璧と、非の打ちようがな無い完璧な性格。ただし、家事は少し不得意。

軍艦・長門の最期が悲惨であったせいか、アメリカが嫌い。提督曰く『理想の上司』。この鎮守府の長門はながもんではない。

好きな言葉は『不撓不屈』。



346: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:08:34.71 ID:oWsMoVPs0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました鈴谷の話を書いていきます。

>>345
  ビスマルク、了解しました。

それでは、投下します。



347: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:13:20.57 ID:oWsMoVPs0

 ―10時過ぎ、執務室―

鈴谷「提督ぅ~」ガチャ

提督「どうかしましたか?」

鈴谷「提督宛のお手紙が届いてたよ」スッ

提督「私宛に?直接ですか…。分かりました、ありがとうございます」

鈴谷「じゃ、鈴谷は自分の仕事してるね~」ヒラヒラ

提督「はい。では、早速拝見……」ペラッ

鈴谷「~♪」カリカリ

提督「…………………」

鈴谷「~♪」カリカリ

提督「ふんぬっ!!」バシィ

鈴谷「!?ど、どうしたの!?」

提督「……読んでみればわかります」

鈴谷「?じゃあ、読んでみるね」ペラッ


第伍拾鎮守府提督&鳳翔「私達、結婚しましたので退役します♡」


鈴谷「」



348: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:20:42.81 ID:oWsMoVPs0

【結婚は人生の墓場】

鈴谷「え……なにこれ?」

提督「結婚の報告、と」

鈴谷「カッコカリ?い、いやぁ~…カッコカリとはいえ大げさだねぇ~」

提督「ガチの方です。カッコガチ」

鈴谷「」

提督「ご丁寧に、辞表まで同封されていました。まったくもって不愉快です」

鈴谷「…………改めて読んでみよう」


※要約

 やあ、寒くなって来たけど元気?

 まずは報告から。鳳翔さんとケッコンカッコガチしました!

 だから、海軍を退役しますので、後の事はよろしく!

 詳細な事は、同封されている辞表を読んでね♪

 これからも深海棲艦と戦うの頑張って!


鈴谷「うわぁ……」

提督「…私達に深海棲艦との戦いに励むように言っておいて、自分は艦娘と結婚した上退役とは、なんとまあ、いけしゃあしゃあと…」

鈴谷「え、ちなみに辞表受理するの?」

提督「…真面目に書いてあるせいで、無下に却下する事ができないのが、また凄い腹が立ちます……。仕方ありませんが、受理しましょう」

鈴谷「なんなのこの甘々なツーショット写真…」

提督「あからさまに当てつけにしか見えないです」



349: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:34:31.15 ID:oWsMoVPs0

鈴谷「と言うか、ケッコンカッコガチってできたんだ……」

提督「知っている人は知っているんです。カッコカリは業務上ですが、カッコカリは正式に、結婚する事になります」

鈴谷「ケッコンカッコガチって、カッコカリとどう違うの?」

提督「ケッコンカッコガチをすると、艦娘としての機能が失われます。つまり、艤装を装備する事、海の上を自在に移動する事ができなくなり、

   通常の人間と同様に、歳を取るようになります」

鈴谷「へぇ……ちなみに、どうやったらカッコガチできるの?」

提督「そう確か、海軍で支給及び酒保で売っている指輪ではない指輪を渡し、プロポーズをした上で夜の営みを行い、本物の婚姻届けにサインをすれば、

   結婚できるらしいです」

鈴谷「なんか……本当に人間らしい結婚だね……」

提督「そりゃ、カッコガチですから」

鈴谷「そんな事ができるんなら、皆すぐにやりそうだけど…」

提督「このケッコンカッコガチができる最大の条件は、練度がケッコンカッコカリ後の最大150…つまり艦娘の最大練度にならなければ行えません」

鈴谷「あ、そうなんだ?」

提督「当たり前でしょう。そんな条件を付けないと、練度が1の艦娘とでもケッコンカッコガチできる事になってしまいますし。艦娘と結婚するために、

   海軍に入るなんて輩も増えてしまいますから」

鈴谷「…その条件って、誰が作ってるの?」

提督「妖精さんです」

鈴谷「妖精さんの力ってスゲー。それより、練度が足りてない状態でケッコンカッコガチしようとするとどうなるの?」

提督「指輪が溶ける、婚姻届けが受理する前に燃やされる…などですね」

鈴谷「えげつない……そもそも、どうしてケッコンカッコカリなんてシステムがあるんだろ…」

提督「…そもそもケッコンカッコカリと言うのは、艦娘及び提督のモチベーションを上げるためのものなんですよ」

鈴谷「?」

提督「男性と女性が一緒の場所にいる以上、恋愛をするなと言うのは少々無理な話です。男性は、女性に興味を持ってしまう性なんですよね。女性には、

   あまり分かるような事ではありませんが……」

鈴谷「いや、何となくならわかるよ」



350: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:50:17.52 ID:oWsMoVPs0

提督「鎮守府では、男性は提督、女性は艦娘と言う立ち位置になります。提督はある艦娘を好きになると、ケッコンカッコカリをするためにその艦娘の、

   練度を上げるために尽力し、艦娘の方は提督に振り返ってもらうために女性としての魅力を磨き、さらに戦果を挙げて自分に注目してもらう…。

   この繰り返しによって、鎮守府の戦力は整えられていくんです」

鈴谷「人間の欲望で艦隊が強くなっていくって、なんだか情けないね……」

提督「人間とは大体そんな感じです」

鈴谷「…話が戻っちゃう感じだけど…ケッコンカッコガチっていけない事なの?」

提督「いえ、別に悪い事ではありません。ただ、まだ深海棲艦との戦いは終わっていませんし、何よりさっきの手紙には、深海棲艦との戦のさなかに、

   私情で海軍を退役してしまう事に対しての後ろめたさがまったく見られない事が、とても腹が立つんです」

鈴谷「そう言えば…この手紙、ただ鳳翔さんのどこに惚れてどんな感じで結婚にまでこぎつけたのか、後は甘々なライフの事しか書いてないね…」

提督「この国の中には、ケッコンカッコガチできる状況にあっても、戦争が終わるまではケッコンカッコガチはしないという提督の方々もいます。

   そんな方々が戦争終結後に結婚しようものなら、私は喜んで祝福しますよ」

鈴谷「なるほどね……」

提督「こういう非常識な提督を見ていると、瑞理提督の方がまだマシに見えるんですよね。おかしな話です」

鈴谷「どうして?瑞理提督って、女たらしで提督嫌いだったでしょ?」

提督「確かに、あいつは艦娘全員とケッコンカッコカリする上に女性なら誰彼かまわずナンパするようなスケコマシですけど、前に一度、

   『ケッコンカッコガチは戦争が終わるまではしない』って言っていましたから。そこだけは評価します」

鈴谷「そう言えば……ウチの鎮守府って、まだ一人もケッコンカッコカリしてないよね」

提督「この鎮守府は、総司令部の仕事も兼務しておりますから、出撃などに身を入れる事が難しいんですよ。ですから、なかなか艦娘の練度は、

   上がりにくいんです」

鈴谷「そっか……なんか、色々聞いちゃってゴメンね」

提督「いえ、お気になさらず。では、仕事を続けましょう」

鈴谷「りょーかい!」

提督「……………ケッコン、私も考えるべきか…」ボソッ

鈴谷「!!」


 ―12時過ぎ、食堂―

鈴谷「…って事がさっきあってね~」

陸奥「ふ~ん、結婚ね……」



351: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 21:58:10.81 ID:oWsMoVPs0

鈴谷「一つ思ったけど、なんで結婚って人生の墓場って言われてるんだろうね?」

陸奥「さぁ……分からないわね…。あ、でもこの前、妻子持ちの提督の鎮守府の艦隊と演習したことがあるんだけど、そこの提督がウチの提督と話してたら、

   こうこぼしてたわね」


相手側提督『結婚して子供を持つと、妻の手伝いをしたり、子供の世話をしたりして、自分だけの時間が無くなってしまうんですよね……』

提督『やはり、結婚すると色々大変なのですね…』


陸奥「あれが、墓場と言われる所以かしら?」

鈴谷「ふぅ~ん、プライベートな時間が無くなる、ね」

陸奥「それにしても、ウチの提督ったら全然つれないわね~。私がいくらお色気攻撃しても全く釣れないし…」

鈴谷「何で陸奥さんは提督誘惑してるの?」

陸奥「え?だって彼、可愛いじゃない」

鈴谷「可愛い?鈴谷からすればちょっとおっかないけど真面目でいい人、なんだけど」

陸奥「でもね、時折見せるもの悲しげな表情が可愛いのよ。分かるかしら?」

鈴谷「うーん…分かるっちゃあ分かるけど…」

陸奥「それと、雑誌を読んでたら、こんな記事を見つけたのよね」スッ

鈴谷「?」


雑誌『ガードの硬い男性を誘惑?そんなときはアプローチを!決して無駄ではないはず!』


鈴谷「……真に受けてやったの?」

陸奥「ええ。そしたら、彼、少し態度が丸くなった気がするのよ」

鈴谷(ウソだろマジか)

陸奥「あれ?鈴谷は提督の事、気にならないの?」

鈴谷「……気にならない、と言ったらウソかな」

陸奥「なら、アプローチしないと!早くしないと、誰かに提督を取られちゃうわよ?」

鈴谷「……………………………」



352: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 22:05:56.20 ID:oWsMoVPs0

 ―13時過ぎ、執務室―

陸奥「ねぇ、提督?」

提督「なんでしょうか?」カリカリカリカリ

陸奥「執務室、なんだか暑くないかしら?」

提督「外気が寒くなってきましたから、窓を閉めておかないと寒い空気が入ってしまうんです。それで、部屋の空気がこもっているんでしょう」カリカリカリカリ

陸奥「はぁ、なんだか暑いわねぇ~」(スカートヒラヒラ)

提督「レディーがスカートはためかせるんじゃありません」カリカリカリカリ

陸奥「え~?じゃあ胸元開けるしかないじゃないの~」プチッ

提督「…ふぅ。少し空気もこもってますし、窓を開けますか」ガラッ

ビュウウウウ!!!

陸奥「寒いっ!!やめてッ!寒ううううう…」


 ―14時半過ぎ、執務室―

提督「…………………」カリカリカリカリ

鈴谷「ねぇ、提督~」

提督「なんでしょうか?」カリカリカリカリ

鈴谷「今日鈴谷~、実はノーパンなんだよねぇ~」チラッ、チラッ

提督「そうですか」カリカリカリカリ

鈴谷(あれ?)

鈴谷「なんか、下の方がむずむずするんだなぁ~。これ、何だろね~?」スリスリ

提督「気になるんなら履けばいいじゃないですか」カリカリカリカリ

鈴谷(あっれ~?)

鈴谷「ねぇ、鈴谷のココ、見てみたいと思わない?」スーッ

提督「今ちょっと大事な書類を確かめてるんです。下らない事で話しかけないでください」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

鈴谷(あれれ~??)



353: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 22:14:13.28 ID:oWsMoVPs0

 ―15時過ぎ、執務室―

陸奥「最近、人肌が恋しい季節になって来たわねぇ~」

提督「そうですねぇ」カリカリカリカリ

陸奥「だからぁ、貴方に抱き付いて暖をとることにするわね♪」ギュッ

提督「私右利きなんです。利き腕に抱き付かないでください」カリカリカリカリ

陸奥「じゃあ左腕ならいいのかしら?」

提督「そんなに人肌が恋しいなら長門さんにでも抱き付けばいいじゃないですか」カリカリカリカリ

陸奥「ちぇっ」


 ―16時過ぎ、執務室―

鈴谷「提督~!書類が届いたよ~!」ガチャ

鈴谷(ふっふっふ~。こうなったらもう実力行使!恥も寒さもかなぐり捨てて、ビキニで執務をする!それで提督のハートもイチコロっしょ♪)

提督「ああ、ご苦労様です。そこの箱に入れておいてください」カリカリカリカリ

鈴谷「あっれ~!?」

提督「?どうしましたか?」カリカリカリカリ

鈴谷「あっれれ~!?」

提督「…………唯一神は?」カリカリカリカリ

鈴谷「アッラー……じゃなくて」

提督「?」カリカリカリカリ

鈴谷「鈴谷、ビキニ着てまで提督の事誘惑してんだよ!?それなのに、提督は何で平静保ってられるの!?」

提督「え、だって―」

ジリリリリリン

提督「はい、執務室です……………………分かりました、すぐに向かいます」

ガチャリ

提督「失礼、明石さんに呼ばれましたので、工廠へ行ってきます」

パタン

鈴谷「…………………えええええ…」



354: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 22:20:27.53 ID:oWsMoVPs0

 ―19時過ぎ、食堂―

鈴谷「……提督のあの態度、何?」

陸奥「いつもの感じよ?」

鈴谷「あれがいつもの態度なんだ……。提督って、すごい朴念仁なの?」

陸奥「あるいはすでに枯れちゃってるか……でも、あれでも態度は結構丸くなってるのよ?」

鈴谷「うーん……直接聞いてみようかな?」


 ―20時半過ぎ、執務室―

提督「そんなわけないでしょう。私にも三大欲求くらいはあります」

鈴谷「でも鈴谷や陸奥さんの誘惑に全く釣られなかったじゃん!」

提督「仕事中だと、全神経が仕事に集中されてしまって、心が完全に仕事モードになり、それ以外の事に関心が行きにくいんですよ」

陸奥「社畜かっ!!この真面目人間!!」

提督「あ、一応鈴谷さんと陸奥さんの誘惑に関しては若干ながら覚えていますけど」

鈴谷「……ご感想は?」

提督「ただ、健気だなぁ、と」

鈴谷「薄っ!反応薄ッ!」

陸奥「でも、私に対しての態度は少し丸くなってたわよね?」

提督「ああ、あれは……。私に対して必死にアプローチしているというのに、それに何も答えないというのは少し非道と思いまして」

鈴谷&陸奥(ただのお情け!?)


 ―22時過ぎ、重巡洋艦・鈴谷&熊野の部屋―

鈴谷(あれ、今日の子と冷静に思い返すと……鈴谷、はたから見れば凄い恥ずかしい事じゃない!?)


【終わり】



355: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/21(水) 22:27:20.33 ID:oWsMoVPs0

【キャラクター紹介】

≪鈴谷≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦三番艦。艦娘No.124(改は129)。フランクな口調と親しみやすい性格が特徴の女子高生的な女の子。誰とでも分け隔てなく、

接する事ができるため、社交性はピカイチ。とても仲間思いで、戦闘中は仲間をかばう事も躊躇しない。熊野とは仲が良く、最上、三隈とも仲良し。

好きな人を振り向かせるためなら、多少大胆な事もできる。男性経験豊富な感じに振る舞っているが、実は経験ゼロ。いわゆる処女ビッチ。

好きな言葉は『日日是好日』。



360: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 20:39:50.62 ID:bLyQh2Tk0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました熊野の話を書いていきます。

>>359
  赤城、了解しました。

>>358
  買う時にお金がかかるだけで後は無料、という事でいいですかね?ありがとうございます。


また、ビスマルクまでのリクエストを消化後に、憲兵に関する話を書いていきますので、よろしくお願いします。

それでは、投下します。



361: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 20:42:53.51 ID:bLyQh2Tk0

 ―1週間前、執務室―

提督「今日は、熊野さんと比叡さん、それと鳳翔さんが外出ですか」ペラペラ

提督「ん…?」


『申請者:熊野

 外出先:‶スーパー銭湯・どっぷり湯‶

 外出時間:10:00~17:00』


提督「…熊野さんがスーパー銭湯……」

提督「…想像できない」



362: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 20:53:08.91 ID:bLyQh2Tk0

【艦娘と温泉と】

 ―20時半過ぎ、執務室―

熊野「提督?少々よろしいでしょうか?」

提督「なんでしょうか?」

熊野「外出届を提出しに参りました」

提督「はい、分かりました。明日、熊野さんはお休みでしたよね?」

熊野「ええ」

提督「…はい、確かに。では、ごゆっくりとお過ごし下さい……ところで、熊野さん」

熊野「はい?」

提督「熊野さん、また行き先がスーパー銭湯になっておりますけど…」

熊野「そうですわね。と言うか、ここ最近休日はいつもスーパー銭湯に行っていますけど、今さらですか?」

提督「ええ、1週間前の外出届にも、行き先が同じでしたから」

熊野「実は、ネットでいい場所を見つけまして」

提督「私も、名前は知っていましたが……。熊野さんがスーパー銭湯に行くとは、どうもイメージとは合いませんでしたから」

熊野「私のイメージって……」

提督「熊野さんは、口調も振る舞いもレディでお嬢様に見えましたから、温泉に行くなら高級な場所……と思っていました」

熊野「それは偏見ですわ。私の振る舞いは、別にお嬢様を気取っているわけではございませんし……」

提督「それにしても、休日に温泉とはまたどうして?私もよく行ったりしますけど」



363: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:07:29.38 ID:bLyQh2Tk0

熊野「温泉はいいですわよ?日々の疲れをいやす事ができますし、美容と健康にもつながるんですわ」

提督「それに関しては同意できますね。それに加えて、ストレスを忘れられる、と言う効果もありますから」

熊野「温泉はいいですわよね~」

提督「日本人は温泉が好きですからね…そう言えば、ビスマルクさんが前に言ってましたけど……」


ビスマルク『熱い!なんなのあの浴場!もっと温くしなさいよ!危うくのぼせるところだったじゃない!!』


提督「着任当日にこう怒鳴り込んできましたから」

熊野「入渠ドックも浴場も、結構温い感じがしますけど…38℃でしたっけ?」

提督「リットリオさんも、のぼせてしまいましたからね」

熊野「温泉も風呂も、あのぐらいの温度が心地よい気分になれるのですがね……」

提督「…おそらく、全身が暖かいお湯に包まれて、心も温まるからでしょうかね」

熊野「なんですの、その温泉の宣伝文句みたいな言葉……」

提督「それにしても、温泉ですか……私、最近行ってないですね……」

熊野「あら、よろしければ明日、提督もご一緒しますか?」

提督「いえ、私にはまだ仕事が残っておりますし…」

熊野「聞きましたわよ?最近提督、また徹夜が増えてるとか休日返上で働いてるとか…休むことも仕事の1つですよ?」

提督「いえ、提督業を代わってもらおうにも、長門さんや加賀さんにはこの前代わってもらったばっかりですし…」

ガチャ

司令長官「やあ、黎明君に熊野君」

提督&熊野「こんばんは」

司令長官「いやぁ、昨日の休みに温泉行ったらそこがすごくよくってねぇ~。いやぁ、君たちも連れていきたかったなぁ~」

提督「司令長官、明日私は休みますのでその間は私の分の仕事もして下さい。異論反論異議意見は認めません」

司令長官「え、何!?どういう事!?」

提督「では熊野さん、明日ご一緒させていただいてもよろしいでしょうか?」

熊野「ええ、構いませんわ」

司令長官「え、何?君たち2人で旅行?それって新婚―」

提督「い・い・か・げ・ん・に・し・ろ!!!」バキィ

司令長官「ぐふぅ!?」



364: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:17:12.83 ID:bLyQh2Tk0

 ―翌日10時過ぎ、道中―

提督「…思えば、熊野さんと2人だけで出かけるとは、珍しいものですね」

熊野「そうですわねぇ…」

提督「熊野さんは、鈴谷さんとよく一緒にいますから…彼女は誘わなくてよかったんですか?」

熊野「鈴谷さんには悪いですけど……温泉は、1人で楽しみたいものですから」

提督「私を誘ったのはまたどうして?」

熊野「提督は男性でしょう?」

提督「見りゃわかるでしょう」

熊野「女性同士だと何かと気配りをしなければなりませんが、男性相手だと気兼ねなく楽しめますから」

提督「……逆に男性は女性に対して多大なる気配りをしなければいけないのですが」

熊野「ふふ、大いに気遣ってくださいね?」


 ―11時過ぎ、≪スーパー銭湯・どっぷり湯≫―

熊野「さあ、着きましたわよ!」

提督「……外出時間が10時から17時までになってましたけど、時間を取り過ぎではありませんか?今は11時過ぎですし…」

熊野「ここで昼食も取ったうえで、さらにその後また入り、帰れば大体いい時間になるんですわ」

提督「なるほど……」

熊野「さて、料金を……」

提督「ああ、ここは私が払います。一応上司ですし、誘ってもらったお礼もさせていただければ…」

熊野「あら、そうですの?では、お願いしますわ」

提督「……それにしても、頻繁にスーパー銭湯を訪れるという事は、熊野さんは金銭面では問題ないのでしょうか?」

熊野「ええ。毎月給料をこつこつ貯めていますから」

提督「……金遣いの荒い伊勢さんや、深雪さんとかにも見習ってもらいたいですね」



365: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:28:11.53 ID:bLyQh2Tk0

熊野「では、1時間後に大広間で集合という事で」

提督「分かりました。では」


 ―熊野サイド―

熊野「ふぅ……」ヌギヌギ

熊野「さてさて……今日はどのお風呂から入りましょうか……」ガララッ

熊野「まずはかけ湯で体を流してと…」ザバァ

熊野(最近、かけ湯をしないでそのまま浴槽に入るマナーの悪い方がいらっしゃるから、不満ですわ。もう)プンプン


 ―提督サイド―

提督「ふぅ……」ヌギヌギ

提督(そう言えば……風呂のロッカーが100円でも使用後に戻ってくるのって、ロッカーをいくつも使わせないようにするための措置なんでしたっけ)

提督「さて……」ガララッ

提督「まずはかけ湯……温泉に来るのも、久しぶりですね」ザバァ


 ―熊野サイド―

熊野「ふぅ~……全身が温まりますわ~…」

熊野「お肌も綺麗になるし、疲れも取れるし、いいことずくめですわ~」

熊野「はぁ~……」ノビー


 ―提督サイド―

提督「……………ふぅ。温まる」

提督(司令長官に無理やり仕事を任せてきてしまったが、大丈夫だろうか…)

提督(それに、私がいなければ繊維が下がってしまう方もいらっしゃいますし……金剛さんとか)

提督(いかんいかん…せっかくの休日に仕事の事を思い出すとは……休日くらい、仕事を忘れてもいいですよね)

提督「……………はぁ」バシャッ



366: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:35:31.84 ID:bLyQh2Tk0

 ―熊野サイド―

ゴシゴシゴシ

熊野「んん……やはり髪を洗うのは面倒ですわね……」ワシャワシャ

熊野「こういう時は、最上さんや提督の短髪がうらやましくなりますわね……」ワシャワシャ

熊野「ボディーソープも、と」

熊野「………………気持ちいですわね」ゴシゴシゴシゴシ


 ―提督サイド―

提督「…………………………」ワシャワシャワシャワシャ

提督「…………………………」ザバァ

提督「…………………………」ゴシゴシゴシゴシゴシ

提督「…………………………」ザバァ

提督「ふぅ、さっぱりした」


 ―12時過ぎ、大広間―

熊野「ああ~あったりましたわ~……」グデーン

提督(普段の熊野さんからはまったく感じ取れないようなだらけよう……)

熊野「さてと、昼食はそこの食事処で摂れますので、そこで食べましょう」

提督「そうですね。奢ります」

熊野「あら。じゃあ、色々食べましょうか」


 ―数十分後―

熊野「……やはり、風呂上りには蕎麦ですわ」

提督「私はうどん派ですが」

熊野「では、20分ほどしたら、また入りましょうか」

提督「そうですね」



367: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:45:09.08 ID:bLyQh2Tk0

 ―約20後、女湯―

熊野「さて、今度は炭酸泉から……あら?」

??「………………エト…エエト…」キョロキョロ

??「オネーチャン、大丈夫?」

??「ウーン……コレヲドウスレバ、イイノカシラ?」

熊野「どうかなさいましたか?」

??「ア、エエト……コノ、‶カケ湯‶トイウノハ一体…?」

熊野「ああ、これはですね、風呂に入る前に体にざっと流す事で、お風呂のお湯に体が慣れやすいようにするためですわ」

??「ソウダッタンデスカ……アリガトウゴザイマス」

??「オ姉チャン、アリガトー!」

熊野「もしかして、貴女たちはこのよう場所は初めてでしょうか?」

??「エ、エエ…オ恥ズカシナガラ…」

??「温泉、初メテ!色々大キイ!スゴイ!」

熊野「ふふ。でしたら、ご一緒に入りましょうか」

??「エ、ヨロシインデスカ?」

熊野「構いませんわ。温泉は皆さんで入るととても気持ちの良いものですから」

??「ワーイ!オ姉チャン一緒ニ入ロウ!」

??「スミマセン…デハ、ゴ一緒サセテイタダキマス」

熊野「ええ、よろしく。温泉は、このように他の方々と触れ合う事ができるから、いいものですわ」

熊野(それにしても……この方たちどこかで見たような……)


港湾棲姫(……ふぅ、温まる…)

北方棲姫(気持ちいい!)



 ―同時刻、男湯―

提督「…………………………嫌な予感がする」



368: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 21:52:46.82 ID:bLyQh2Tk0

 ―数分後、女湯(炭酸泉)―

熊野「へぇ、お二方は海の方で働いているのですか」

港湾棲姫「エエ、最近ハ海モ荒レテキテシマイマシテ……(季節的な意味で)」

熊野「ああ……確かに最近の海は不穏ですわね…(深海棲艦的な意味で)」

北方棲姫「デモ、ホッポ海好キ!」

熊野「そうですの…ふふっ。私も海で働いている身ですから、その言葉はとてもうれしいですわ」

港湾棲姫「ア、アナタモデスカ?ドノヨウナ仕事ヲ?」

熊野「そうですわね……私実は、艦娘でして」

港湾棲姫&北方棲姫「ファッ!?」

熊野「ヘ?」

港湾棲姫「ア、イヤ……」

北方棲姫「オネーチャンドウシヨウ!!ココデバレタラ沈メラレチャウ!!」

熊野「……もしかして、港湾棲姫に北方棲姫?」

港湾棲姫(ばれたー!!)

北方棲姫(終わったビング……)

熊野「なんだ、そうでしたの」

港湾棲姫&北方棲姫「エ?」

熊野「深海棲艦の方々も、温泉に入られるのですね。意外でした」

港湾棲姫「エト、アノ……倒サナイノ?」

熊野「当たり前でしょう。ここは公共の場ですし、第一私達はすっぽんぽんで艤装も装備していない状態ですし。貴女もその状態でどう戦うと?」

港湾棲姫「…言ワレテミレバ…」

北方棲姫「確カニ、ホッポ、タコヤキ艦載機モ持ッテナイ……」

熊野「と言うわけで、今日は停戦。皆さんでお風呂を楽しみましょう」

港湾棲姫「ソ、ソウデスネ……」

北方棲姫「ワーイ!ホッポ、温泉楽シム!」

熊野「ふふっ」


 ―同時刻―

提督「……………………胸騒ぎがしてならない」



369: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 22:04:11.21 ID:bLyQh2Tk0

 ―数分後、女湯(露天風呂)―

北方棲姫「寒イ!寒イイ!」

熊野「北方海域の準ボスが……」

港湾棲姫「ハイハイ、早ク湯舟ニ浸カリマショウネ」

北方棲姫「ウン…ソウスル…」ザブザブ

北方棲姫「ハァ~……温マル~…」

熊野「深海棲艦の方々も、よく銭湯の方へ?」

港湾棲姫「エエ、私ト北方棲姫チャンノホカニハ、を級サンヤ、港湾水鬼サン、泊地水鬼サンニ、駆逐棲姫チャンモ来マスネ」

熊野「あら、結構いらしているのですね」

港湾棲姫「皆、オ風呂ノ素晴ラシサニ気ヅイタラシクテ……」

熊野「お風呂の素晴らしさを知ってもらえて、嬉しいです」


 ―同時刻、男湯―

提督「…………………この胸の不安は、何だ」


 ―数十分後―

港湾棲姫「デハ、私達ハコレデ……」

北方棲姫「オ姉チャン、マタネー!」フリフリ

熊野「ええ、またお会いしましょう」フリフリ


提督「熊野さん」

熊野「あら、提督。久々の温泉は如何でしたか?」

提督「リラックスできましたし、疲れも取れたような感じはしましたが……ただ…」

熊野「ただ?」

提督「……熊野さん、女湯で何かありましたか?」

熊野「ああ、港湾棲姫さんと北方棲姫さんに会いましたわ」

提督「」

熊野「お風呂のすばらしさを知っていただけて、良かったですわ」

提督(熊野さんは、港湾棲姫と北方棲姫によく似た人と会った。そういう事にしとこう。これくらいは問題ないはず)


【終わり】



370: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/22(木) 22:09:39.15 ID:bLyQh2Tk0

【キャラクター紹介】

≪熊野≫

最上型重巡洋艦及び航空巡洋艦四番艦。艦娘No.125(改はNo.130)。栗色のロングヘアーとお嬢様な雰囲気が特徴の、おしとやかな女の子。しかし、

戦闘時はテニスプレイヤーのような奇声を発する。かなりマイペースなところもあり、場の空気を浄化するような役割も担っている。実は温泉が好きで、

休日はよく温泉に赴く。鈴谷とはとても仲が良く、一緒に行動していることが多々ある。ひょんなことから港湾棲姫、北方棲姫と仲良くなってしまう。

好きな言葉は『思い立ったが吉日』。



374: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 20:56:13.46 ID:L9SDqN0d0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました電&深雪の話を書いていきます。

>>372-373
  港湾棲姫、伊勢、了解しました。

それでは、投下いたします。



375: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:03:42.53 ID:L9SDqN0d0

 ―1時過ぎ、演習海域―

深雪「はははは!いいぜ、こんなに楽しい演習は初めてだぁ!」ザザザザ

霧島「ちょっと深雪、1人で突っ込み過ぎよ。少し皆とスピードを合わせて…」

深雪「あ、そっか…危ない危ない…」ザザザ

榛名「まあ、久々の夜間演習にはしゃぐ気持ちはわかりますけど…」

吹雪「敵艦隊メンバーは確か…扶桑さん、山城さん、五十鈴さん、由良さん、雷ちゃん、そして電ちゃんだったよね?」

霧島「ええ、その通りよ。よく覚えていましたね」

吹雪「いやぁ、それほどでも…」テレ

深雪「電……電……」ガクブルガクブル

霧島「み、深雪?どうかしたの?」

比叡「あちゃー、深雪のトラウマスイッチ押しちゃいましたか~」

深雪「だ、大丈夫大丈夫、問題にゃし」

霧島「あるの?無いの?」

深雪「と、とりあえず……想定敵艦隊は、この島の裏側あたりにいるんだろ?じゃあ、島を回り込んで―」ザザザ


電「あ」

深雪「え」


ドカッ

深雪「ぎゃふん!?」

電「へぶっ!?」

霧島「深雪!!」

扶桑「電ちゃん!!」


零式水上偵察機『演習中止。演習中止。負傷者は直ちに鎮守府へ帰投せよ』



376: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:10:58.75 ID:L9SDqN0d0

【衝突、トラウマ注意】

 ―6時過ぎ、執務室―

霧島「……と言うわけで、演習は中断となりました」

提督「分かりました……それにしても、また衝突ですか」

霧島「また、とは?」

北上「ちょっと前にね、最上さんと三隈さんがぶつかっちゃって、途中撤退を余儀なくされちゃったんだよ~」

霧島「そんな事が……」

提督「それにしても、霧島さんのリフレッシュも兼ねて夜間演習を行ったというのに……」

霧島「あ、そんな目的だったんですか?ありがとうございます……」

提督「今日はお休みください。と言うか休め」

霧島「ええ…そうさせていただきます」

提督「それにしても、電さんと深雪さんが衝突するのって、今日が初めてではありませんよね?」

北上「あー、そうだねぇ。確か、あたしが記憶している限りだと~……」


 ―数日前、食堂―

深雪「吹雪~、あっちで食べようぜ~」

吹雪「うん、いいよ」

深雪「いやぁ、それにしても間宮さんのご飯はいつも美味しそう―」

電「ああっ!?」

深雪「げっ」

ドカッ

電&深雪「あぅっ!?」ガシャーン

吹雪「誰か、衛生兵!衛生へーい!!」



377: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:17:21.81 ID:L9SDqN0d0

 ―昨日15時過ぎ、広場―

深雪「あー、草原に寝っ転がるのって、すげー気持ちいい~」ゴローン

初雪「…同じく、同意」ゴローン

深雪「あー、なんだか眠くなってきた……寝ようかな…ふわぁ」

初雪「…賛成」

電「ごろごろごろごろ~、なのですうううう」ゴロゴロゴロ

深雪「え?」

ゴスッ

深雪「げうっ!?」

初雪「あ」


北上「とかあったね~」

提督「なんだこのデジャヴ」

北上「それだけたくさん衝突してるって事じゃないの~?」

提督「衝突と言うか殺しにかかっていませんか」

北上「実際…どうすればこんな事ってなくなるのかなぁ~…」

提督「…大体、こういう事象って、個人の中にあるトラウマが根幹なんだと思いますけどね」

北上「?どーゆーこと?」

提督「電さんと深雪さんは、それぞれ相手にぶつかったことがトラウマであるから、そうならないように注意しようとしているのでしょう。しかし、

   それと同時に、そのトラウマに気を取られてしまっている…」

北上「?」

提督「つまり、2人は無意識の間にそれぞれ相手の事を意識してしまい、結果的にまた同じことを繰り返してしまうというわけですよ」



378: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:27:30.58 ID:L9SDqN0d0

北上「あ?えー…うーん……」

提督「…高速道路で隣の車線を走っている車に気を取られていると、自然とその車の方に向かって行ってしまう、と言った感じですかね」

北上「余計わからない……」

提督「まあ、ぶつかりたくないと意識していると、逆にぶつかってしまうというわけですよ」

北上「なるほどね~……」

提督「トラウマと言うものは、中々忘れる事ができないものです。赤城さんも、ミッドウェーのトラウマを忘れるのに、何年かかった事か…」

北上「え、そんなにかかったの?」

提督「…電さんと深雪さんの事も考えていましたよ?衝突させないために、部屋割りや遠征艦隊、出撃艦隊、果ては入浴する順番も調整したりして……」

北上「そんな事してたんだ…。じゃあ、何で今回の夜間演習でお互いを別々の艦隊に配備したの?余計ぶつかる可能性も高かったのに…」

提督「…2日連続の徹夜で疲れてて、気が回りませんでした」

北上「提督も休みなよ……」

提督「しかし、いつまでもこんな風に調整していると、色々面倒なんですよね…編成を考えたり生活関係を変えたりするのが…」

北上「だろうね……」

提督「……と、もうすぐ朝礼の時間です。そろそろ向かいましょう」

北上「あ、そうだね。いやあ、朝ごはん何かな~」

提督「コッペパンと目玉焼きだそうですよ」



 ―14時過ぎ、執務室―

提督「支援部隊の要請?」

北上「うん。第質鎮守府から、長距離出撃をするんだけど、支援をしてほしいんだって」

提督「ああ……囮機動部隊支援作戦ですか」

北上「そそ、明日のフタロクマルマル(26時00分)にお願いしたいんだって」

提督「……それなら、ちょうどいい」

北上「え?」



379: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:42:33.83 ID:L9SDqN0d0

 ―15時過ぎ、執務室―

深雪「はぁ!?あたしと電が同じ艦隊で遠征!?」

提督「ええ。出撃要請が出た、囮機動部隊支援作戦は、駆逐艦2隻を編成する必要があるんです。その2隻を、貴女と電さんに任せたいと思いまして」

深雪「待て待て待て!電とあたしが何度もぶつかっている事はわかっているよな!?」

提督「もとより承知の上です。そしてそれは、貴女と電さんの心の底にあるトラウマが原因という事も分かっています」

深雪「…トラウマ……」

提督「そのトラウマを克服するためにも、早く電さんと良好な関係を結べれば、艦隊の士気も上がると思いましたから」

深雪「………うう…」

提督「嫌でしたら別に断っていただいても……」

深雪「…いいぜ」

提督「お」

深雪「いいぜ、やってやる!この際だ、トラウマなんて吹っ飛ばしてやるぜ!」

提督「おお、すごい気力ですね」

深雪「任せとけって!この深雪様がいれば百人力―」ガチャ

電「あっ」

ゴスッ

深雪「うそん!?」

ドサッ

提督「コントか」

北上「まったく笑えないけどね…」


電「深雪ちゃんと電が同じ艦隊で遠征、ですか」

提督「ええ。貴女たちのトラウマを治す事も目的としたのですが、嫌でしたら断っていただいても構いませんけど」

電「いえ、やります。電、この心の奥底に燻ぶるトラウマを何とかしたいと日々思っていたのです。ですから、この機会に克服しようと思います」

提督「…電さんは、存外意志の強いお方なのですね」

電「よく言われるのです」



380: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:50:49.93 ID:L9SDqN0d0

 ―翌日21時、執務室―

祥鳳「ではこれより、祥鳳率いる第二艦隊、囮機動部隊支援作戦へ向かいます!」

提督「よろしくお願いします。それと、深雪さんと電さんには十分に注意を払ってください」

祥鳳「…味方の艦隊に十分注意を払うって、どういうことですか…」

パタン

提督「ふぅ。旗艦に祥鳳さん、後は瑞鳳さんに妙高さんと那智さん……しっかり者をそろえる事で衝突を未然に防ぐ…」

北上「うまくいけばいいね~」

提督「そうあってもらいたいですけどね」



 ―2時過ぎ、支援海域―

妙高「電ちゃん!こっちよ、こっち!」

電「え、でもそっちの敵艦隊は向こうの艦隊より数が少ないんじゃ……」

那智「こっちは危険だ!私と深雪でやる!」

妙高「那智の言う通りよ、電ちゃん!あの艦を叩くのを手伝って!」

電「は、はいなのです!」

妙高(意図的に2人を離す事で、2人の意識からお互いを遠ざけさせる)

那智(そして徐々に距離を縮めていけば、いずれ問題なく2人は接せられるはず!)


 ―数時間後―

電&深雪「やああああああああああああっ!!」ズッドオオオオオン

空母ヲ級「グオオオオオオ…」撃沈

電「やったのです!」ハイタッチ

深雪「いえー!!」ハイタッチ


 ―7時過ぎ、執務室―

提督「うまくいったようですね」

北上「そうみたいだねー」

提督「……まあ、2人がぶつかって支援どころじゃ無くなれば、前に私の艦隊を演習でぼこぼこにしたうえで私の事をバカにしてきた愚かな提督に、

   一矢報いる事ができたんですがね」

北上「この提督最低だっ!?」


【終わり】



381: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/23(金) 21:59:04.71 ID:L9SDqN0d0

【キャラクター紹介】

≪深雪≫

吹雪型駆逐艦四番艦。艦娘No.14。いつでも元気溌剌な、ポジティブな女の子。場の雰囲気を盛り上げてくれるムードメーカーであり、士気高揚の役目も。

かつて電と衝突して沈んでしまった事がトラウマとなっていて、日常的に電と衝突する事が多々あったが、囮機動部隊支援作戦によって克服する事に成功。

普段は吹雪型の皆と一緒に行動していることがあり、遠征や演習も大体同じ艦隊。突っ走り過ぎて失敗する事もよくある。けどへこたれない。

好きな言葉は『猪突猛進』。


≪電≫

暁型駆逐艦四番艦。艦娘No.74。ちょっとおどおどした雰囲気の、ドジっ子な女の子。普段は意志薄弱な感じの発言が目立つが、その意思は結構強い。

かつて深雪に衝突してしまった事がトラウマで、深雪と衝突する事が頻繁に起こっていたが、囮機動部隊支援作戦をきっかけに克服、深雪と仲良くなる。

暁型の末妹という事もあってか、他の3人の後ろからついていくという感じのポジションだが、ぷらずまモード(>>0�になると誰もが怯える存在に。

好きな言葉は『汝平和を欲さば、戦への備えをせよ』。


[ぷらずまモード]

電の黒い一面。普段は沈んだ敵も助けたいと言っているが、その言葉とは裏腹に敵を容赦なく沈める姿を見て、響がこう名付けた。このモードになると、

普段の電からは認められないようなどぎつい発言、凶悪な行動が目立つようになる。



387: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 21:07:39.10 ID:E4DwzEgl0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありましたビスマルクの話を書いていきます。

>>384
  電(ぷらずま)、了解しました。

それでは、投下いたします。



388: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 21:11:45.24 ID:E4DwzEgl0

 ―11時過ぎ、倉庫付近―

白露「それでねー」

時雨「そうなんだ…知らなかったよ」

村雨「それで気づいたら臭くってさ~」

夕立「あははっ」

提督「ほらほら、貴女たち」パンパン

白露「あ、提督…」

提督「貴女たちには確か、資材倉庫の中身を整理するように言いましたよね?終わりましたか?」

白露「あ、ごめんなさい、まだです!」

時雨「ちょと休憩のつもりでお話をしてたら…」

提督「では、今すぐに始めなさい。そして、12時までに終わらせてください」

村雨「了解~…」

夕立「あと一時間しかないよ…頑張らなきゃいけないっぽい…」


提督「仲が良いのは良い事ですが、度が過ぎるとだらけてしまいますね…」

提督「どう思いますか、ビスマルクさん?」

Bismarck(以下ビスマルク)「そうね………」

ビスマルク「一度、鍛えなおした方が良さそうね」



389: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 21:21:50.72 ID:E4DwzEgl0

【生真面目ドイツ艦】

 ―7時過ぎ、講堂―

提督「最近、皆さんの行動に若干のだらけが見られるようになってきました」

ざわざわ……

提督「戦闘における弾薬の無駄撃ち及び命中率と敵艦撃滅率の低下、さらに報告書提出の遅れに個々人の仕事の進捗率の遅さ……。それらの裏側には、

   皆さんの怠けがあると思われます」

加賀「……一理あるわね」

提督「艦娘の体や海軍の仕事に慣れてきた頃になって、気が緩んでしまうものです。そして、とんでもないような事故につながる…」

提督「それを防ぐために、本日から一部の艦娘に対して再教育を実施する事になりました」

『え~…マジかよ~…』

『教育って、勉強?』

『うわぁ~…眠くなる自信ある…』

提督「再教育を受ける対象は、艦種を問わずネームシップ(一番艦)全員と、私が再教育を必要とすると判断した方となります。再教育を受けるメンバーは、

   後ほど食堂前の掲示板に掲示いたします。また、講師の方はビスマルクさんと加賀さんとなりますので、ご了承ください」

ざわっ!?

『ビスマルクさんって…マジかよ』

『ぜってー厳しいぞ……』

提督「では、よろしくお願いいたします」



390: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 21:32:58.56 ID:E4DwzEgl0

 ―10時過ぎ、会議室―

ビスマルク「と言うわけで、再教育の指導をするビスマルクよ。ビシバシ行くから、覚悟しなさいね」

初雪「もう……モチベーション下がる…」

望月「だよなー…あー、かったりー…」

ビスマルク「ほらそこの2人!机に顔をつけない!」

初雪&望月「あーい…」

ビスマルク「返事は‶はい‶でしょ!」

初雪&望月「はい…」

天龍「うわ…厳しいな……」

ビスマルク「天龍!」

天龍「お、おう?」

ビスマルク「頬杖を突かない!」

天龍「お…は、はい」

ビスマルク「それじゃあ最初は12時まで座学と行くわよ。休憩時間は1回だけ、5分間よ」



 ―13時過ぎ、演習海域―

ビスマルク「まずは港湾淵を10周!周回遅れになった者は5周追加!」

初雪「……………疲れた…帰りたい……」ザザザザ

望月「……めんどくせー……」ザザザザ

ビスマルク「ほらほら、そこの2人!あんまりだらけてると、一カ月テント生活にするわよ!」

初雪&望月「!!!」ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ

天龍「なんつー殺し文句を…」



391: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 21:53:06.52 ID:E4DwzEgl0

 ―18時過ぎ、執務室―

提督「いかがでしたか?」

ビスマルク「初日からきっつい子が何人もいたわね…。初雪と望月のダウナーコンビはもちろんだけど…講義中におしゃべりをしだす子もいたり…」

提督「思ったより深刻ですね……」

ビスマルク「ここの鎮守府は規律が緩いみたいじゃない。ドイツの決まりも取り入れたらどうかしら?」

提督「いえ、前にも言いましたがここは総司令部の仕事もありますから、規律は少し緩くしないと心の余裕が無くなってしまいますので……」

ビスマルク「そんな事を言ってるから、今みたいな状況になったんじゃないの」

提督「まあ、そうですけどね……」

司令長官「いいんじゃないの?今のままでいても」

提督&ビスマルク「?」

司令長官「あんまり規律とかで抑え込んじゃうと、本当に心の余裕が無くなっちゃって、ただ命令に従って働くだけの存在になっちゃうよ?」

提督「…………………」

司令長官「皆がだらけてるのは儂の目から見ても明らかだけど、最後には『今後は気を付けるように』って注意した方がいいと思うよ」

ビスマルク「…………そうね、そうした方がいいかしら」

提督「…確かに、人間である以上、怠けるって事もありますよね」

司令長官「……それにしても、ビスマルク君は規律に厳しいね」

ビスマルク「厳しいというか、規律に従っていないと何だか気が済まないのよね」

提督「その辺は、勤勉で真面目なドイツ人と同じと言う感じですね」

ビスマルク「日本はドイツに負けず劣らず真面目って聞いてたけど、案外そうでもないようね。あの怠けようを見たら」

提督「あの年代の子供たちは、あれくらい自由な方がいいんですけど、ここは海軍ですからそうもいかないんですよね…」

司令長官「そう言えば、ビスマルク君は長門君に似てるって、黎明君前に言っていたよね?」

ビスマルク「?どういう事?」

提督「ビスマルクさんは、どこか長門さんと似ていると少しだけ思ったんですよ」



392: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 22:08:50.17 ID:E4DwzEgl0

提督「戦闘では、旗艦としての任務を全て一任できるほどの頼れる指揮能力と観察眼、先ほどは厳しい態度を見せていましたが、本当は優しく、

   みなさんを気遣う心を持っている、など長門さんと似ているんですよね」

ビスマルク「へー?長門も、そんな風なんだ?」

提督「ええ。さらに、ビスマルクさんはヨーロッパ最強の戦艦と謳われていたそうですし、日本の誇りである長門さんとも、どこかしら似ていますからね」

司令長官「ああ、確かに。それに、艦娘になった今の姿も、どこか似ている感じがするしねぇ」

提督「ビスマルクさんの指揮能力はとにかくすごいですよ?この前の西方海域でも…」


 ―数日前、カレー洋制圧戦―

吹雪「で、電探に感あり!」

飛鷹「え、嘘!?まだ会敵予想区域に入っていないじゃない!」

蒼龍「やだやだ、こんなとこでハプニング!?」

叢雲「ちょっ、どうすんのよ!?」

ビスマルク「皆落ち着きなさい!!」カッ

全員「!!」ビクッ

ビスマルク「吹雪、敵艦隊の編成はわかる?」

吹雪「は、はい!空母ヲ級3隻、重巡リ級1隻、軽巡へ級2隻です!」

ビスマルク「なるほど……空母中心の艦隊か……。よし、全員輪形陣。中心は蒼龍と私で、前方に古鷹、後方に叢雲。左舷に飛鷹、右舷に吹雪。

      輪形陣を軸とし、複縦陣を取る場合は私が合図を出すわ。それと、敵艦隊の位置はわかってるわね?」

吹雪「はい!」

ビスマルク「飛鷹と蒼龍は烈風と彩雲を飛ばして、敵艦のクラス(elite、flagship)を確認。確認次第報告して」

飛鷹&蒼龍「了解!」

ビスマルク「かかるわよ!」


ビスマルク「ああ、あの時の事ね。別に大したことはなかったわ」

提督「素晴らしい、これこそ戦艦に求められる能力の1つですね」

司令長官「そうだねぇ。そんな風にスパッと指示を出せる子ってそういないからねぇ」

ビスマルク「あら、そうなの?」

提督「ええ。シスコン過ぎて姉を守る事を第一にしか考えていない方や、食べ物事しか考えていない方なども…あ、よろしければその方たちの再教育、

   お願いしてもよろしいでしょうか?」

ビスマルク「ばっちこいよ」

司令長官(ある意味この2人って、混ぜたら危険なんだよなぁ~)


【終わり】



393: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/25(日) 22:18:08.29 ID:E4DwzEgl0

【キャラクター紹介】

≪Bismarck/ビスマルク≫

Bismarck級戦艦一番艦。艦娘No.171(改はNo.172、zweiはNo.173、dreiはNo.178)。長い金髪と引き締まったボディが特徴の頼れるお姉さん。勤勉な国、

ドイツの艦であるためか、本人もとても真面目で勤勉な性格で、緩んだ規則が大嫌い。しかしルールやマニュアルに固執してしまうところもあるため、

たまにひどい目に遭うことも。ビールが大好きで、いくら飲んでも酔わない。だが日本酒はあまり好きではない様子。料理は全体的に‶素材で食え‶。

好きな言葉は『勤勉無しに賞はない』。



398: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:02:21.36 ID:gaocQxJO0

こんばんは、>>1です。

今日は、憲兵に関する話を書いていきます。

それでは、投下いたします。



399: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:04:29.08 ID:gaocQxJO0

 ―10時過ぎ、執務室―

天龍「提督、通信が届いたぜ」

提督「ご苦労様です。では、確認させていただきます」

天龍「おう、よく読んどけよ」

提督「当然です」ペラッ

天龍「さてと、この書類こっちの棚に入れておくぜ」

提督「お願いします」

天龍「どっこいせっと……」

提督「………………」

天龍「よっと…」

提督「…………事案発生か」

天龍「はっ!?」



400: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:10:54.21 ID:gaocQxJO0

【憲兵団】

天龍「い、今なんつった?事案?」

提督「ええ、それも、よろしくないものです」

天龍「何があったんだよ?」

提督「第肆拾玖鎮守府にて、工廠の整備員が艦娘に対して乱暴をしたとの報告がありました」

天龍「ん?整備員っているのか?ここにはいないが」

提督「整備員は、各鎮守府の提督が総司令部の許可を取れば雇う事が許されているんです。まあ、その鎮守府への資金の数パーセントは、

   整備員の給料となります」

天龍「はーん…ウチは雇えないんだっけ?」

提督「世間の目も気にしなければいけませんからね」

天龍「…艦娘への乱暴って……」

提督「まあ、ええ…はい。女性への乱暴って言ったら…アレしかありませんが」

天龍「……第肆拾玖鎮守府の資料を持ってくる」

提督「お願いします」


 ―数分後―

天龍「持ってきたぜ」

提督「ご苦労様です。さて……」ペラペラ

天龍「…………………どうだ?」

提督「資料によれば、2年前に第肆拾玖鎮守府の提督は、工廠で働いている明石さんの負担を減らすために総司令部に整備員を雇う許可をもらい、

   十名ほどの男性整備員を雇ったようです」

天龍「…………」

提督「…で、今回乱暴をされたのは明石さんと、そのほか数名の艦娘の方です。まったく、これでは本末転倒もいいところですね」

天龍「なんツー提督だそいつ…」



401: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:19:47.92 ID:gaocQxJO0

提督「おまけにこの提督、整備員への給料を、明石さんやそのほかの艦娘の体を明け渡す事で減らしていたようです」

天龍「うわ……」

提督「これは看過できません。憲兵団に調査を依頼したうえで、こちらでも調査をし、なおかつその提督をクビにします」

天龍「ん?憲兵団?」

提督「何か?」

天龍「…前々から気になってたんだが、憲兵団って何なんだ?」

提督「憲兵団は、陸軍大臣の管轄に属していますが、海軍における軍事警察や行政警察、司法警察も職務としています」

天龍「????」

提督「…まあ、陸海軍直属の警察と思ってもらって構いません」

天龍「お、おう……」

提督「…まあ、鎮守府側がしらを切ろうとしても、絶対と言われている妖精さんネットワークでリークされてきた情報に偽りはありえませんし、

   それをたたきつける事にしましょう」

天龍「妖精さんネットワークって……」

提督「詳細は省きますが、各鎮守府の事情を監視している妖精さんから総司令部に情報がリークされますので、その情報は絶対と言える信頼性があります」

天龍「へー…」

提督「そう言えば……憲兵団の本部も視察に行かなければなりませんね…」

天龍「ん?憲兵って陸軍直属なんだろ?それなのに視察に?」

提督「ええ。一応、決まりですから」

天龍「……なあ、俺も行っていいか?」

提督「?」

天龍「話に訊いてた憲兵ってやつがどんなのかが見てみてぇ!」

提督「まあ、構いませんけどね。では、憲兵司令官と掛け合ってみましょうか」

天龍「頼むぜ」

提督「……ああ、一応言っておきますけど、現在の憲兵司令官って女性で私の高校時代の同級生なんですよ」

天龍「!?」



402: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:31:00.14 ID:gaocQxJO0

 ―数日後、憲兵本部・玄関口―

憲兵司令官(以下城)「どうも~、憲兵司令官の城 瑠璃(じょう るり)でーす」

天龍(こんな奴が、憲兵司令官?)

提督「お久しぶりです、瑠璃さん」

城「久々だねぇ、黎明君。私が憲兵司令官になった時以来かな?」

提督「大体その時ぐらいですね。と、それより例の案件ですけど」

城「あー、はいはい。あのブラック鎮守府の話ね」

提督「こちらが、その第肆拾玖鎮守府の資料及び、そこに雇われている整備員たちのリストです」

城「ご苦労様ね~。それにしても、まーたこんな事件か」

提督「最近、多くなってきましたからねぇ。動物における発情期でしょうか」

天龍「発情期って……」

城「ホントだよね、まったく、そんな奴ら全員死ねばいいのに」

提督「同感です」

天龍「死っ…!?」

城「あ、そっちのケモミミの子は艦娘の子かな?」

天龍「ケモミミじゃねえ!天龍だ。よろしくな」

城「よろしく、天龍ちゃん」ニコ

提督「ああ、それと先日述べた通り憲兵本部の視察もしたいのですが」

城「あ、それはオッケーだよ。入って入って~」

提督「では、失礼いたします」

天龍「失礼するぜ~…」


 ―1階―

城「1階は主に、歩兵科、砲兵科、騎兵科の部署があるね。それと、食堂と酒保。24時間オープンだね」

天龍「え、酒保もあるのか。それに、24時間?」

城「うん、私らは仕事上決まった時間に食事を取る事が難しいからね。そんなわけで、食堂酒保は24時間。私がそうさせたんだ」

天龍「へー…なんか、提督と同じような感じだな」



403: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:39:47.09 ID:gaocQxJO0

 ―2階―

城「2階は、獣医部、経理部、軍学部、衛生部の部署があるよ」

提督「皆さん、静かに自分の仕事に取り組んでいますね」

城「いやー、普段はもっとみんなわいわいしているんだけど、私が昨日『明日海軍の司令長官補佐官が来るからね』って言ったら、

  皆急に自分のデスク回りとか掃除し始めちゃって」

提督「貴女が原因ですか」

城「あ、勘違いしないでね?皆普段はふざけてるってわけじゃないから。そりゃあ、皆には個性ってものがあるから、皆の個性は大切にしているし…。

  だからってふざけすぎるのはいけないけど」

ピリリリ

提督「あ、すみません。司令長官からです。ちょっと、席外しますね」タタタ

城「はいはーい、ごゆっくり~」

天龍「…なんだか、城さんって俺たちの提督と似ているな」

城「?どうして?」

天龍「俺たちの提督は、俺たちの個性をちゃんと理解したうえで、俺たちの事を指揮してくれてる。自己中心的な規則を押し付けたりはしないでな」

城「…そっか、私は黎明君と似ているのか」

天龍「?」

城「…嬉しいな」

天龍「……へ?」

城「あ、ごめんね?変な事言っちゃって」

提督「すみません、お待たせいたしました」

城「いいっていいって。じゃ、次行こうか」



404: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 21:46:48.01 ID:gaocQxJO0

 ―寮付近―

城「ここが憲兵たちの寮。こっちが男子寮で、向こうが女子寮。それぞれの寮の中に、浴場があるよ。ここは流石に、中は案内できないかな」

提督「…一応確認しておきますが、中は散らかり放題なんてことはないですよね?」

城「いやぁ…それは私も分からないかな…。よく点検で女子寮の方は行くけど……」

憲兵「司令官。今、お時間よろしいでしょうか?」

城「あ、呼ばれちゃった。ちょっとゴメンね」タタタ

提督「分かりました」

天龍「……なあ、提督」

提督「はい?」

天龍「…あの城さん、過去になんかあったのか?」

提督「?」

天龍「…いや、何か色々と発言に何か引っかかるものがあるような気が……」

提督「……実は、これはあまり言いふらしていい内容ではないのですが…」

天龍「…?」


提督「……城さん、高校時代の頃に男子生徒に犯されかけた事がありまして」


天龍「!?」

提督「まあ私があの時助けに入った事で未遂で終わりましたし、その男子生徒は退学処分を受けましたが、城さんは心に大きな傷を負ってしまいました…」

天龍「………………」

提督「私があの時、あの人を励ましたので何とか立ち直りました……そして、その男性に対するトラウマを胸に、彼女は憲兵を目指したそうです」

天龍「……だから、女性に乱暴する提督なんて死ねばいいのに、何て言ってたのか」

提督「ええ。察してあげてください」

天龍(じゃあ、提督はあの人のそばについていてあげたから…)

城『…嬉しいな』

天龍(……つまり、城さんは提督の事を…)



405: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 22:00:55.75 ID:gaocQxJO0

城「ごめんねー、ちょっと遅れちゃった」

提督「いえ、お気になさらず」

城「それで、さっきあの子から誘われたんだけど、今夜一緒に飲まない?」クイクイ

提督「?いいんですか?憲兵も多忙でしょう?」

城「いやいや、そんなことないって。そんなしょーもない理由で通報してくるバカな輩もいないし」

提督「でしょうね。憲兵と警察は違いますし。アホな通報をしてくる奴もいないでしょうしね」


 ―19時半過ぎ、食堂(居酒屋モード)―

ワイワイ、ガヤガヤ

城「はっはっはー!今日はこの私のおごりだぞー!皆存分に飲むがいい~!」

『うおおおお!流石司令官!』

『俺たち、一生ついていきまーす!!』

『太っ腹~!!』

城「だーれが太ってるって~!?」

ハハハハハ

天龍「城さんのモチベーションアップスキル、ぱねぇ…」

提督「元々、彼女は皆を盛り上げるような立ち位置でしたからねぇ」

天龍「…こんな事言うのもアレだけど、城さんって……」


城「ほら君君~!もっと食わんといかんぞ~!男の子はもっと食べないとなぁ~!!」

憲兵「えー、ちょっともう食えないし飲めません…」

城「なーに言ってんの!若いんだからもっと行ける行ける!」


天龍「もう過去のトラウマ忘れちまってるんじゃ……」

提督「……憲兵の皆さんの大半は、彼女のトラウマを知っています。そして、それを知ったうえで彼女に付いて行っているんです。ですから―」


憲兵「おーい!駆逐艦娘に乱暴をしようとした提督がいるって通報があったぞー!!」

城「出動可能な憲兵は直ちに準備して出動!そのくそったれな提督を私の前に連れて来い!引導を渡してやる!!必要なら撃ち殺しても構わん!!

  女性に乱暴する輩など、地獄に落としてしまうのだ!!!」

『うおおおおおおおおおお!!!』

『やったるでえええええええ!!!』

『ヒャッハー!汚物は消毒だぁ!!』


天龍「……ああ、城さんのトラウマと、みんなのモチベーションを上げるスキルがあって、憲兵団の結束力は強まっていくんだな…」

提督「ちょっと待て、駆逐艦娘に乱暴しようとしたクソ提督どいつだ」


【終わり】



406: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/26(月) 22:05:40.17 ID:gaocQxJO0

【キャラクター紹介】

≪城 瑠璃(じょう るり)≫

陸軍憲兵司令官。年齢は26歳。皆のモチベーション上げる統率力を併せ持つ、元気はつらつな女性。高校生時代は3年間、斑提督と同じクラスだった。

その明るい性格と裏腹に、過去に男子生徒に犯されかけたというトラウマを持っている。そのトラウマを胸に抱いて憲兵になる。女性に乱暴する輩は、

全員滅んでしまえと考えている。その事もあり憲兵団の皆は彼女の事をとても尊敬している。トラウマの一件以来、提督に想いを寄せている。

好きな言葉は『言わぬが花』。



411: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 21:37:00.89 ID:crjCJz7T0

こんばんは、>>1です。遅くなってしまい、申し訳ございません。

今日は、リクエストにありました赤城の話を書いていきます。

>>408
  香取、了解しました。

それでは、投下します。



412: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 21:43:38.77 ID:crjCJz7T0

 ―13時過ぎ、ジャム島攻略作戦・Dマス(東方派遣艦隊)―

赤城「第一次攻撃隊、発艦してください!」ビシュッ!

キイイイイイイイインン

隼鷹「はー、いつ見ても綺麗なV字だねぇ」

響「…空ぁに~、憧れて~♪」

金剛「その歌は割とシャレにならないネー…」

バババババババババ

重巡リ級flagship「グオオオオオオ……」中破

軽母ヌ級elite×2「ガアアアアアア…!!」大破

隼鷹「よっし、敵の空母の無力化に成功っと!」

赤城「気を抜いてはいけません。いくら空からの脅威を消したとしても、私達の身が安全とは言えませんから」


 ―数時間後―

赤城「第二次攻撃隊、発艦!!」ビシュゥッ!!

キイイイイイイイイイイイイン

重巡リ級flagship「!!」ギロッ

ダダダダダダダダダダダダ

ズッドオオオオン

重巡リ級「ガ…アアアア…」撃沈

赤城「…よし、敵艦隊の撃滅に成功しました!」

隼鷹「いやー、疲れたねぇ~帰ったら酒でも飲みたいなぁ」

赤城「私はおやつが欲しいですけどね」



413: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 21:53:29.49 ID:crjCJz7T0

【一航戦の代表】

 ―16時過ぎ、執務室―

赤城「―報告は以上になります」

提督「ご苦労様です、損傷を負った方の入渠は済んでいますか?」

隼鷹「ああ、響と金剛さんは、もう入渠ドックへ向かわせたよ」

提督「結構です。では、損傷を負わなかった貴女たちも、補給を済ませたら休んで構いません。詳細な報告書は、明日の夜フタマルマルマル(20時00分)

   までに、お願いします」

赤城「はい、分かりました!」

隼鷹「あー…今夜は祝杯上げようかなぁ~」

赤城「私もお腹が空いてしまいました……」

提督「…それは、暗に私に奢れと言っているんですか」

隼鷹「うん」

赤城「あ、気づきました?」

提督「……まあ、貴女方空母のおかげで目立った損傷も負わずに済みましたし、いいでしょう。今夜は奢って差し上げます」

隼鷹「っしゃー!そんじゃ、明日も頑張るからねぇ~。赤城さんも居酒屋でいい?」

赤城「ええ、構いませんよ?」

提督「…手持ちは、ありますね」


 ―20時過ぎ、≪居酒屋・匠≫―

隼鷹「外の居酒屋ってのも、またいいもんだねぇ」

提督「今日は鳳翔さんの店がお休みですし、仕方がありませんね」

赤城「居酒屋って好きなんですよねぇ~。色々なメニューがありますし、雰囲気も好きですし…」



414: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 22:02:04.62 ID:crjCJz7T0

 ―数分後―

隼鷹「そんじゃ、かんぱーい!」つ焼酎

赤城「かんぱーい!」つビール

提督「乾杯」つコーラ

隼鷹「んぐっ、んぐっ。ぷはぁ!!」

赤城「………………ふぅ。提督は、お酒は嗜まないのですか?」

提督「いえ、別に問題なく飲めますけど、明日もまた執務がありますし。貴女たちは明日は休みですけど」

赤城「あ、そうでしたね…って、ほら料理が来ましたよ!」ギラン

提督&隼鷹(戦場で弓を引くときと同じ目をしている…)

店員「お待たせしましたぁ!串焼き盛り合わせと、鶏のから揚げ、ポテトフライになりまーす!」コトッ、コトッ、コトッ

赤城「わぁ……!」キラキラ

店員「ごゆっくりどうぞー!」

提督「では、いただきましょう」

赤城「いただきます!」

隼鷹「いただきまーす」

赤城「ん~…!美味しい…!鶏のから揚げの肉汁が口の中にあふれて…!」キラキラキラ

隼鷹「まったく……昼の戦闘見てからこの赤城さん見ると、全然一航戦って感じがしないぜ」

提督「まあ、威厳のある一航戦とはいいがたいですね」

赤城「もう、何ですか2人とも私の事を食いしん坊みたいな言い方…」

隼鷹「……いや、串焼きと唐揚げの大半を1人で食っちまうあたり食いしん坊だろ」

提督「私と隼鷹さんの分もちゃんと取っておいてくださいね」

赤城「分かっていますって、私もそこまで鬼ではありませんから」



415: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 22:11:05.81 ID:crjCJz7T0

 ―数十分後―

提督「まあ、赤城さんの艦載機運用能力は、まさに一航戦の名にふさわしいと思いますが」

隼鷹「ああ、それはアタシもそう思ったな」

赤城「でも、私だって最初からあんな風に自由自在に艦載機を操れたわけじゃないんですよ」

隼鷹「え、そうだったの?」

提督「…そうでしたね。赤城さん、着任当初は艦載機の運用がダメダメでしたからね」

隼鷹「うーん……いまいち想像できない」

赤城「それで、私より先に着任していた祥鳳さんに艦載機の動かし方を教わったんですよ」

隼鷹「はぇ~、意外!赤城さんみたいな空母みんなの憧れが、祥鳳から教わったなんて」

提督「誰しも、最初から才能を発揮できるというわけではありません。才能と言うのは、おのずと開花していくものですからね」

隼鷹「それは、まあ分かるかな」

赤城「ええ、提督の言う通りです。かつての軍艦だった赤城は一航戦として名を馳せていましたが、着任したての時なんて……」


 ―約4年前、練習場―

赤城「うう……弓が引けない……」キリ・・・キリ・・・

祥鳳「もう少し…右腕と左腕を一直線に……」

赤城「…ぐぬぬ……」ギリギリ・・・


赤城「はぁッ!」ビシュッ

ヒイイイイイイイ

バルルルルルル

赤城「や、やりました!やっと矢が艦載機に変化しました!!」

祥鳳「それよりも、艦載機の操作に専念してください。実際に艦載機を操作しているのは妖精さんですけど、指示を送るのは赤城さん自身なんですから」

赤城「あ、そ、そうでした!」

バルルルルル

ヒュンヒュン

赤城「って…ああ!?どうして九七艦攻はそっちへ行ってしまうのですか!?ととと、九九艦爆はそっちじゃありませんって!もー!」



416: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 22:20:14.48 ID:crjCJz7T0

提督「何てこと、ありましたよね」

赤城「ああ、懐かしいですねぇ~…」

隼鷹「そう言えば…あたし達、よくあんなに操作が複雑な艦載機操れてるよな…」

提督「…冷静に考えれば、元々人じゃなかった軍艦が、突然人の体を持った上に弓を引いて艦載機に乗っている妖精さんに脳内イメージで指示を送り、

   敵を撃滅するなんて、人間にも難しい事をしているんですから、驚きですよね」

赤城「ええ…そう言えば、そうですね…」

隼鷹「あー、はいはい!こんな難しい話は居酒屋には合わないって!飲もう飲もう!」

赤城「ええ、そうですね。すみませーん、もつ煮込みと冷奴を」

隼鷹「焼き鳥の砂肝!!」

提督「あ、すみません、たこわさを」


 ―数時間後―

隼鷹「ういいいい~……///」

赤城「隼鷹さん、やっぱり酔ってしまいましたね」

提督「まあ、予想通りと言うかなんというか」

赤城「私も少し、お腹がいっぱいになってしまいましたし、少ししたら店を出ましょうか」

提督「…………………」ジー

赤城「?何か?」

提督「…赤城さんとか隼鷹さんとか空母を運用すると、ボーキサイトが減るじゃないですか」

赤城「ええ、そうですよ。落としてしまった艦載機を補充するために、ボーキサイトを必要とするんですよ。それが何か?」

提督「……いえ、よく赤城さんや加賀さんなどの空母勢は、ボーキサイトを食べている、という噂を聞いた事があるんですけど…艦載機を補充するために、

   ボーキサイトを消費しているという事は、別に食べているというわけではないですよね?」

赤城「…………………………………食べていませんよ」

提督「今の間は何ですか」


【終わり】



417: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/28(水) 22:26:37.93 ID:crjCJz7T0

【キャラクター紹介】

≪赤城≫

赤城型正規空母一番艦。艦娘No.6。長い栗色の髪と、穏やかで優しげな雰囲気が印象的な、頼りになるお姉さん。食べ物を食べる事がとても大好きで、

休日は食べ歩きなどをしているし、食堂のメニューはいつも大盛り。頼れる一航戦として他の空母の皆から信頼されているが、着任当初艦載機の扱いは、

下手な方だった。そして、古参の祥鳳に教えてもらい腕をめきめき上げた。普段は穏やかだが、本気でキレると大爆発。ミッドウェーの記憶はトラウマ。

好きな言葉は『油断大敵』。



421: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 20:42:20.10 ID:24JQJafL0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました港湾棲姫の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。



422: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 20:45:29.07 ID:24JQJafL0

 私の名前は港湾棲姫。深海棲艦の1人です。

 今日は、総司令部から少し離れて、私達の話をしたいと思います。

 と言うわけで、今日のお話は、私と深海棲艦の話です。



423: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 20:59:30.94 ID:24JQJafL0

【深海棲艦・港湾棲姫】

 ―15時過ぎ、カレー洋リランカ島沖・Mマス(リランカ島港湾守備隊)―

港湾棲姫「クルナ…ト…イッテイル…ノニ…」ビシュシュシュ

ズドドドッドオン

金剛「Shit!!テートクにもらった、大切な装備ガ!!」中破

利根「大丈夫か、金剛!」

摩耶「ちっ、あんの野郎…倍にして返してやる!」

港湾棲姫「ナニモ…ナニモ…ワカッテイナイ…」

 私のホームグラウンドはここ、カレー洋のリランカ島沖。ここでカレー洋の海路を寸断する役目を担っています。しかし、艦娘達も馬鹿ではありませんし、

日に日に学習して、私達を撃滅しにかかっています。死にかける事だってしばしばあります。

護衛要塞「……………」ニヤリ

港湾棲姫「護衛要塞、逸ッテハダメ。奴ラノ力ハ計リ知レナイノダカラ」

戦艦ル級flagship「シカシ、敵ノ戦艦ヲ潰シタ今、奴ラノ戦力モ半減シテイルノデハ?」

港湾棲姫「イイエ、マダ夜戦ガ残ッテイル…ソコデ倒サレテハ元モ子モナイワ…」

 私のおともには主に、護衛要塞と戦艦ル級、重巡ネ級がいます。彼女たちは、よく働いてくれる頼もしい子たちだけれど、よく艦娘の力を侮り、

見下す傾向がある、それはあまり褒められたものではありません。

 ですけど、私が説明すると…

護衛要塞「………」シュン

戦艦ル級flagship「確カニ……失礼シマシタ」

港湾棲姫「分カレバ良イノヨ」

 ちゃんと学習し、自分の非を認めます。皆、本当はいい子たちですよ?



424: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 21:09:10.64 ID:24JQJafL0

 ―18時過ぎ、深海棲艦拠点―

 さて、突然ですが。皆さんは深海棲艦に対して、どのようなイメージを抱いていますか?

深海棲艦「スクラップの時間だぜェェェェェェェェェ!」

 とか。

深海棲艦「てめえらの血は何色だーっ!!」

 とか、大体こんな感じのイメージを抱いている人も少なくないはずです。

 ですが実際は……


戦艦棲姫「アッ、ばななハ卑怯ヨ!」キュキュキュ

戦艦レ級「フフーン、ばななダケジャナイヨ。ぼむ兵ダッテアルモンネ!」ピューン、ドーン

戦艦棲姫「アーッ!?こーすあうと…」

離島棲鬼「アーア、戦艦棲姫弱ーイ」

泊地水鬼「ア、アノ…皆さん夕飯何ニシマスカ…?」

北方棲姫「私、おむらいす!」

装甲空母姫「すてーきヲ希望スルワ」

港湾棲姫「ア、私手伝イマス…」


 大体こんな感じです。普通にマリ○カートをやったり、皆でご飯を食べたり、お風呂に入ったり、テレビを見て腹を抱えて笑ったり…そんな感じです。

ね?怖くなんてないでしょう?

 あ、そう言えば。深海棲艦の本拠地はどこかの深海にありますけど、中は地上の建物と同じように、海水はなく、ちゃんと空気が入ってきています。

 本拠地に帰れるのは週に3~4日程度ですけど、そのたびに皆さんが快く迎えてくれます。本拠地に常駐しているのは、大規模作戦でしか出番のない、

空母棲姫さんや離島棲鬼さん、泊地水鬼さんなどがいらっしゃいます。



425: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 21:23:12.68 ID:24JQJafL0

 私の本拠地での役割は、主に炊事洗濯といった家事全般です。また、けんかの仲裁に入る事もよくあります。

防空棲姫「初陣ノ私ノ出番ヲ取リヤガッテ!ロクニぎゃらモモラエナカッタワヨ!」

空母棲姫「イイジャナイノ!初陣ダカラコソ、アンタニ負担ガカカラナイヨウニ前ノ海域デ潰シテオイタノヨ!ムシロ感謝シテモライタイワネ!」

防空棲姫「余計ナオ世話ヨ!」

 ちなみにこの2人の喧嘩の原因は、『防空棲姫ちゃんは前の大規模作戦の最終海域で初陣を迎える事になったのだけれど、その1つ前の海域で、

空母棲姫さんが艦娘をばっかばっか倒して、提督たちの心を折らせて最終海域まで艦娘が出撃してこない事になり、防空棲姫ちゃんのギャラが減った』

と言った感じです。

港湾棲姫「チョット2人トモ…落チ着イテ…」

防空棲姫&空母棲姫「港湾棲姫サンハドウ思ウ!?」

港湾棲姫「ア、エート…ウウ…」

 そして喧嘩の仲裁に入ると、大体こんな感じで意見を聞かれ、困惑すると言った感じがほとんどです。


 まあ、私の心労は他にもありますけど…。

 例えば、およそ1年前に、私と同じ港湾系の深海棲艦が仲間に加わるという事で、私が先輩として色々教える事になりました。しかし、

実際に着任したのは…。


港湾水鬼「私ガ今回仲間ニ加ワルコトニナッタ港湾水鬼ダ。同ジ港湾系トシテ、仲良クヤロウジャナイカ」

港湾棲姫「」


 何なのあの不運と踊っちまったような顔は!?初対面の人にいきなりメンチ斬られるって、相当なモンですよね!?

 まあ、そんな衝撃的な出会いもあり、当初はあまり仲良くなれないと思っていたんですけど、それから数週間後に…。


港湾水鬼「……友達デキナイ…寂シイヨォ…」シクシク


 うん、部屋の片隅で体育座りで泣きながらそんな言葉つぶやかれたら、抱きしめるしかありませんよね。そんなわけで抱きしめて、すっかり仲良く…。

そして今は…。

港湾水鬼「港湾棲姫サン、ジャガイモハコンナ感ジデイイデスカ?」

港湾棲姫「エエ、おーけーデス。ジャア、次ハにんじんヲオ願イシマスネ」

 と言った感じで私の手伝いをしてくれています。あ、今日は金曜日でしたので、夕飯はカレーになりました。



426: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 21:35:22.96 ID:24JQJafL0

 まだ私の心労は他にもあります。

 この前、カレー洋リランカ島沖で、いつものように艦娘達を迎撃していたところ……。

バルルルルルルル

ドドドドドド

港湾棲姫「クッ………!?」混乱

戦艦ル級改flagship「ドウイウコトデショウ…ナゼカ港湾棲姫サンバカリ狙ッテキマスネ…」

重巡ネ級「先ニ旗艦ヲ潰セバ、最低デモA勝利ハ確定スルカラデショウ?」

戦艦ル級改flagship「確カニソウダガ…ソレナラバ向コウノ艦隊ハ全員港湾棲姫サンヲ狙エバイイハズ…。ナノニ、港湾棲姫サンヲ攻撃シテイルノハ、

          ナゼカ艦載機ニヨル攻撃ノミ…。戦艦ヤ重巡ハ普通ニ我々を狙ッテ攻撃シテイル…ット」

護衛要塞「\(^〇^)/」撃沈

輸送ワ級flagship「<(^q^)>」撃沈

 この時、確かにル級ちゃんの言う通りでした。なぜか、私を狙ってきているのは敵の艦載機のみで、戦艦や重巡は私のお供の皆しか攻撃しません。

これが、奇異に思えて仕方がないのです。

瑞鶴「………………………乳のお化けめ」

大鳳「………………………死ねばいいのに」

榛名「…このお二人、大丈夫でしょうか」

那智「いつもの事だ、気にするな」

 私には、どうしてこうなるのかが気になって、あまり眠る事ができません。一体、何が原因なのでしょうか……。


 ―20時過ぎ、港湾棲鬼の自室―

港湾棲姫「ハア……疲レタ…」

 そんな心の悩みを抱えて部屋に戻ります。そして、ここにいると大体あの子が来ます。

北方棲姫「オネーチャン、遊ボー!」

 この子は北方棲姫。見た目は子供で可愛らしいけれど、北方AL海域のボス手前のマスを陣取る実力のある子でもあります。

 そしてこの子は、私にとって…

北方棲姫「?オネーチャン、ドウカシタノ?オ腹デモ痛イノ?」

港湾棲姫「ア、ウウン…大丈夫ヨ」

 娘みたいな子です。

 この子と一緒に遊んでいると、なんだか心が癒されて、日頃の疲れが消えていくような感じがします…。

 ああ、和やか…。



427: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 21:43:49.81 ID:24JQJafL0

 そうそう、最近のマイブームは、地上のスーパー銭湯や温泉に行くことです。

 温泉に入ると、疲れが取れますし、ダイエットにもつながりますので、最近は深海棲艦たちの一部の間でもブームが広がっています。

 地上に行くときは、角は隠しています。常に帽子をかぶり、風呂の中では頭にタオルを巻いて何とか隠していますが…それでもばれそうになった場合は…。

港湾棲姫「ふんっ!!」バキィ

北方棲姫「オネーチャン!?大丈夫!?」

 もう、折っちゃいます。

 折った瞬間だけ痛いですけど、後は痛みもなくなり…少し経てばすぐに再生するので、問題ありません。

 ですけど、この前ハプニングが起きました…。

熊野「もしかして、港湾棲姫と北方棲姫?」

 まさかの、行った先のスーパー銭湯で艦娘に会い、挙句に正体がばれました。この時はもう私達は終わりだと思いましたが、なぜか温泉では戦わない、

という事になりました。

 それ以来…

熊野「あら、港湾棲鬼さんに北方棲姫ちゃん、ごきげんよう」

港湾棲姫「ゴキゲンヨウ、熊野サン」

北方棲姫「熊野オ姉チャン、コンニチハ!」

 一緒に温泉に入る仲になってしまいました。



 さて、大体こんな感じで私の事や深海棲艦の事を話しましたが、いかがでしたでしょうか?全然、怖くないでしょう?

 我々深海棲艦は、新たに人材を募集しています。

 と言うか、私達を指揮してくれる提督を欲しております。今私達は、ただ自分の思うように戦っていますから…。

 気になる方は、お電話、FAX、メール、お手紙をどうぞ!

南方棲戦鬼「イヤ、無理デショウ。トイウカ、何コノCMミタイナ終ワリ方」


【終わり】



428: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/30(金) 21:49:04.39 ID:24JQJafL0

【キャラクター紹介】

≪港湾棲姫≫

深海棲艦の上位個体『姫』級の一種。艦種は港湾基地。長く白い髪と、とても大きな胸と腕が特徴の薄幸系の女性。カレー洋リランカ島沖を持ち場とし、

西方海域の海路掌握を主な任務としている。たまに大規模作戦にも駆り出されるが、大体かませ役になってしまうのが少し悩み。本拠地では家事等をこなし、

仲間同士の喧嘩の仲裁も務めている。マイブームは温泉。腕の爪は取り外し可能で、あの中身は普通の手。北方棲姫は娘のようで、港湾水鬼は後輩。

好きな言葉は『一衣帯水』。



433: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 21:11:33.90 ID:mLxXJYFw0

こんばんは、>>1です。

今日は、ハロウィンに関する話を書いていきます。

>>430
 出そうかと考えて結局やめてしまいましたが…検討しておきます。


それでは、投下します。



434: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 21:13:44.63 ID:mLxXJYFw0

 ―昨日19時過ぎ、食堂―

TV『明日はハロウィンという事で、百貨店やショッピングモールも装飾をハロウィン風にしたり、商品がハロウィン風となっており…』

衣笠「へぇ~、ハロウィンか…」

提督「そう言えば、もうそんな季節なんですね…」

衣笠「ハロウィン、楽しそうだな~。ね、提督。ウチの鎮守府でもやるんでしょ?」

提督「え、やりませんよ?」

衣笠「……え?」



435: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 21:23:18.70 ID:mLxXJYFw0

【ハッピーハロウィン】

衣笠「え、ハロウィンやらないの!?」

提督「はい」

衣笠「ちょちょちょ、ちょっと待って!青葉から聞いたよ、この鎮守府ってクリスマスも節分もやったっていうのに、ハロウィンはしないの!?なぜに!?」

提督「なぜって…やる必要ないでしょう」

衣笠「ええ?そうかなぁ…」

提督「…衣笠さんは、ハロウィンとはどういうものか、ご存知ですか?」

衣笠「え?うーん…そうだなぁ……。子供たちがお化けの格好して、色々な家を回って『トリック・オア・トリート!』って言いながらお菓子ねだる…

   って感じかな?」

提督「まあ、大体の方たちはそう考えますよね」

衣笠「え、違うの?」

提督「…冷静に考えてください」

衣笠「?」


提督「家の人からすれば、見ず知らずの子供がいきなりお化けの格好で突然訪ねてきて菓子よこせと押しかけて来たら誰だって嫌がるもんでしょう」


衣笠「あー…確かにそう考えればそうだね……って、そんな理由?」

提督「いえ、ちゃんとした理由もありますよ」

衣笠「ほうほう」

提督「元々、ハロウィンと言うものは秋の収穫を祝い、悪霊などを追い払う宗教的な意味合いの強い行事だったんですよ。そして今、アメ…某国で、

   民間行事として定着し、それに伴って宗教的意味合いもほぼなくなってしまったんです」

衣笠「へぇ……そうだったんだ」

提督「つまり、日本でよく見る子供たちがお化けの格好して菓子をねだるというのは、間違っているものなんです」

衣笠「なるほどね…」



436: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 21:36:37.54 ID:mLxXJYFw0

提督「悪霊払いがあるんでしたら、2月の節分の豆まきや柊鰯で厄除けをしたり邪気払いをしてますから事が足りていますし」

衣笠「節分ってそういう意味もあったんだ…」

提督「まあ、日本人は普段から仕事とか交友関係とかでストレスが溜まっていますから、仮装などをしてはっちゃけたいと言う意味もあるんでしょう」

衣笠「あー、それはまあ確かに分かるな~」

提督「まったく、そもそも日本は他の国の文化を取り入れて発展してきたというのに、なぜこのような無駄な習慣ばかり取り入れてしまうのか…。いっそ、

   イタリアやスペインの‶仕事中でもシエスタを取る‶という習慣も取り入れてもらいたいもんです」

衣笠「ありかもしれないけど、仕事が完全にストップして会社的にもアウトなんじゃないかな…」

提督「…ま、ハロウィンなんてこの鎮守府には関係のない話ですよ」

衣笠「むぅ……」


 ―22時前、重巡洋艦寮・青葉&衣笠の部屋―

衣笠「…って事があってさ~」

青葉「あー、そうだね。ウチって、ハロウィンは一度もやったことが無いな~」

衣笠「そうだったの?」

青葉「青葉、司令官が着任した時からの付き合いだけど、クリスマスや節分はやったことがあっても、ハロウィンは一度もしたことが無いもん」

衣笠「…逆に、何で豆まきやクリスマスはやるんだろ…。いや、豆まきはわかるけど」

青葉「えっと、前に司令官が―」


 ―1年前、クリスマス―

提督『クリスマスとは本来、イエス・キリストの生誕を祝う日なんですよ?よく街で見かけるカップルがイチャコラしているようなクリスマスは、

   まったくもって別物ですよ』

青葉『ほうほう?その割には、なにやらクリスマスツリーやプレゼント交換会など楽しんでいるようにも見られますが?』ニヤニヤ

提督『こういう時しか皆さん楽しめないですし』


青葉「って」

衣笠「あー、確かにあの提督なら言いそう…」

青葉「それより衣笠、あした秘書艦でしょう?早く寝なくていいんですか?」

衣笠「あ、そうだった!おやすみ!」



437: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 21:53:30.37 ID:mLxXJYFw0

 ―翌日9時過ぎ、執務室―

提督「今日は確か、演習が入っていましたっけ」

衣笠「あ、はい。えーっと、相手艦隊は第壱拾参鎮守府だね」

提督「…ちっ、あのクソ野郎の艦隊か」

衣笠「ひぃ…」

提督「あ、申し訳ございません。続けてください」

衣笠「は、はい。えーっと……編成は、睦月、如月、皐月、長月、文月、菊月です。相手方の艦隊がこっちに赴いてくるそうだよ」

提督「駆逐艦だけの艦隊か……」

衣笠「どうする?手加減した方が…」

提督「こちらの編成は金剛、赤城、古鷹、神通、伊勢、加賀で行きましょう。装備は標準装備。赤城さんと加賀さんの余った装備枠には零式艦戦21型、

   伊勢さんには12.7cm連装高角砲、古鷹さんと神通さんにはそれぞれ61cm四連装(酸素)魚雷を装備してください」

衣笠「うわっ、えげつない…」

提督「あいつはどうせ、こっちの保護欲を掻き立て手加減させようとしているのでしょうが、その手は食いません。むしろ、烈風や流星を起用しない、

   私の優しさを知ってもらいたいです」

衣笠「優しさ…ね」


 ―13時過ぎ、執務室―

金剛『演習が終了したネー!結果はこっちの勝利デース!』

提督「了解しました。では、こちらへ帰投した後は補給を―』

金剛『あ、ちょっと待ってくださいネ…。Hm…、OKデース。Hey,テートク。どうやら相手方のDestroyer Girlたちがテートクに話がある、

   そうですヨ』

提督「私に?分かりました、通してください」

金剛『了解デース!』


 ―数十分後、―

提督「それで、私に話とは何ですか?」

睦月「えっと…あの、私達の提督からの伝言で…その」

提督「あいつから?何をですか?」

睦月「…ねえ、言った方がいいと思う?」ヒソヒソ

如月「でも、提督は言ってくれって頼んでたし…」ヒソヒソ

皐月「言った方がいいと思うかな…」ヒソヒソ

文月「私も言った方がいいと思うよぉ~。言わないと、提督からお菓子貰えないしぃ~」ヒソヒソ

長月「ううむ…」ヒソヒソ

菊月「言ってしまおうか!」

提督「?」

睦月型「……と」

提督&衣笠「と?」



438: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 22:04:02.46 ID:mLxXJYFw0



睦月型「トリック・オア・トリート!!お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ!!具体的には、秘密のルートで手に入れた斑提督の恥ずかしい黒歴史を、

    鎮守府回覧で暴露しちゃうぞー!!」


提督&衣笠「」

ぶちっ!

睦月型「!?」

衣笠(あ、この音知ってる。頭の中で何かが切れた音だ)

提督「……………………………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

睦月型「………」ビクビク

提督「……本来、‶トリック・オア・トリート‶の‶トリート‶って、おもてなしって意味なんですよね」

衣笠「?それがどうかしたの?」

提督「…さて、第壱拾参鎮守府の皆さん」

睦月型「…は、はい?」

提督「演習でお疲れでしょう。ウチで少し休憩していっては?よろしければ、間宮さんや伊良湖さんのスイーツをご馳走します。お代は結構ですので」

睦月「え、いいんですか!?」

提督「ええ、大丈夫です」

衣笠「えっ、なんで!?」

提督「それと、皆さんの補給資材も、こちらから用意いたしますので」

如月「あらぁ、司令官ったら、ダ・イ・タ・ン♪」

皐月「わーい!間宮さんのスイーツがタダで食べられるぞー!」

菊月「いいのか?斑提督よ」

提督「大丈夫です、問題はございません。その代り、こちらからも少しお願いがございます」

長月「お願いとは何だ?まあ、スイーツを奢ってもらえるうえに資材もいただけるのであれば、お安い御用だが…」

文月「わ~い、文月アイス食べたいなぁ~」

衣笠(…なんで、こんなに優しいのかな?侮辱的な仕打ちを受けたのに…)


 ―数分後、食堂―

ワイワイ、キャッキャッ

提督「では、衣笠さん。私は少し、明石さんに用がございますので、少し席をはずします」

衣笠「あ、うん。分かったー」



439: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 22:16:23.86 ID:mLxXJYFw0

 ―17時過ぎ、波止場―

提督「では、この箱を瑞理提督に渡してください。貴女たちは、この箱は絶対に開けてはいけません。分かりましたね?」スッ

睦月「睦月、了解!」ビシッ

長月「何から何まで世話になって済まない…」

提督「いえ、お気になさらず。では、お気をつけて」

睦月型「今日はありがとうございましたー!!」ペコリ

衣笠「…で、一体何を渡したのさ?」

提督「……あのような仕打ちを受けて、何もしないほど私は優しくはありません」

衣笠「ですよね」


 ―19時過ぎ、第壱拾参鎮守府・執務室―

瑞理「で、貰った箱がこれ?」

睦月「はい!」

瑞理(ま、ハロウィンにかこつけてあいつに精神的ダメージを与えられたし、へへっ。ざまーみろ)

睦月「それでは、睦月たちは補給してきます!」

瑞理「ああ、お疲れさま♪」

榛名「では、榛名も夕食を摂らせていただきます」

瑞理「うん、ごゆっくり~」

パタン

瑞理「…しかし、あいつからプレゼントか…。なんだろ、一体。手紙には『ハッピーハロウィン』…。気持ち悪いけど、とりあえず開けてみよう」パカッ


ピンッ←箱の中のスタングレネードのピンが取れた音


ビッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

ドギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイン!!!

瑞理「ボケタレ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――ッ!!!!」


[スタングレネード]

爆発時の爆音と閃光により、一時的に周囲の人間に失明、眩暈、難聴、耳鳴りの症状とそれに伴うパニックや見当識失調を誘発させる、手榴弾の一種。

今回使用したものは明石さん特製であるため、爆音の高さと閃光の明るさは、通常のスタングレネードよりも滅茶苦茶高い。


 ―同時刻、食堂―

提督「明石さん特製スタングレネード。間宮さんのスイーツと補給資材6人分であのバカの視覚、聴覚を奪えるのでしたら、安いものです」

衣笠「ホントに提督って、あの人の事嫌いだね…」


【終わり】



440: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/10/31(土) 22:20:43.10 ID:mLxXJYFw0

【キャラクター紹介】

≪衣笠≫

青葉型重巡洋艦二番艦。艦娘No.120(改二はNo.142)。ショートヘアと明るい性格が特徴の、ムードメーカー的な存在の女の子。あの青葉の妹だからか、

噂話が大好き。しかし新聞は発行せず、たまに青葉の作る新聞の印刷や編集の手伝いをするくらい。青葉の妹であるが、それはなかなか皆気づかない。

着任したのはつい最近なため、鎮守府の事は大体情報屋の青葉から把握している。提督とは、友達のようなノリで付き合っている。明るくて元気な子。

好きな言葉は『火のない所に煙は立たぬ』。



445: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:01:20.21 ID:gSmMz9vL0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありました伊勢の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。



446: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:03:14.97 ID:gSmMz9vL0

 ―16時過ぎ、波止場―

伊勢「いやー、疲れたねぇ…」

祥鳳「やはり潜水艦討伐任務はきついですね…」中破

五十鈴「祥鳳さん集中攻撃食らっちゃってたもんね…」

伊勢「大丈夫だって、あたしがちゃんと敵取っといたから!」

祥鳳「あ、ありがとうございます…」

伊勢「さてと、じゃああたしは提督に報告してくるから、皆は先に休んでていいからね~」フリフリ

名取「あ、ありがとうございます!」



447: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:09:29.30 ID:gSmMz9vL0

【過剰防衛】

 ―数分後、執務室―

伊勢「…ってわけで、報告は以上ね」

提督「お疲れ様です。祥鳳さんはもう入渠ドックへ?」

伊勢「うん、さっき五十鈴たちに任せてきたから大丈夫だと思うよ」

提督「分かりました。では、伊勢さんも休憩を取ってもらって結構です」

伊勢「りょーかいっと。あー、疲れた~。日向誘って間宮さんのところにでも行こうかな」

提督「あ、日向さんは今資料室に…」

伊勢「え、日向資料室にいるの?分かった、ありがとねー」パタン

提督「……日向さん、すみません」


 ―19時半過ぎ、食堂―

日向「まったく、ひどい目に遭ったぞ…」

提督「あれの原因の一端には私も含まれていますから、すみませんでした」

日向「せっかく本を読みふけっていたというのに、突然来たと思ったら『疲れたからアイス食べよう!』と言って、私の返事も聞かずに腕を引っ張り、

   間宮さんの所へ連行された…」

提督「重ねて言いますが、申し訳ございません」

日向「あ、済まないな、愚痴ってしまって…。君のせいとは思っていないさ」



448: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:16:24.83 ID:gSmMz9vL0

提督「…それにしても、伊勢さんと日向さんは仲が良いのですね」

日向「いや、結構伊勢の方から絡んでくることが多いのだが…」

提督「…食事は一緒じゃないんですか」

日向「アイスを食べた後で『ご飯も一緒に食べよう!』と誘ってきたので、『うざい』と一蹴したら泣いてしまった」

提督「姉を泣かせる妹っていうのも意外と少ないですよね」

日向「いや、伊勢は何かと私に絡んでくるし、よく物をくれるし、入渠も先にしてくれるし…///」

提督「なんだ、日向さんも伊勢さんの事を気に入っているんじゃないですか」

日向「なっ、違う!なぜ、そう言い切れる!?」

提督「…顔赤らめてほほえみながらそう伊勢さんの事を説明されると、完全に『恋した人の恋人の話』にしか聞こえないんですよ」

日向「く……!」

提督「まあ、日向さんは口や態度では伊勢さんの事を邪険にしてますけど、本当は伊勢さんの事が好きなんですよ」

日向「…………………」

提督「?」

日向「……そうかもしれない。私は、存外伊勢の事が好きなのかもな。あ、LoveじゃなくてLikeの方で」

提督「むしろLoveじゃ問題です。というか、現にLoveの妹もいますけど」


 ―同時刻、駆逐艦寮・休憩室―

伊勢「むっ?」ピクッ

深雪「伊勢先輩?どしたんですか?」

伊勢「いや、なんだか私に有利な状況が作られているような気がする」

深雪「?」



449: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:27:47.28 ID:gSmMz9vL0

 ―食堂―

提督「でも、伊勢さんみたいな優しい姉がいて、日向さんもうらやましいですね」

日向「そう言えば君、兄弟は…」

提督「いません。みなしごでしたし…兄弟の関係っていうのがあまり理解しがたいんですよね」

日向「…すまないな。何か、傷を抉ってしまうような事を言って…」

提督「いえ、大丈夫です」

日向「…さっきの話だが、伊勢が優しいというのはわかっている。駆逐艦の子たちにはいつも優しく接しているし、軽巡や重巡の皆とも同じように話し、

   空母や戦艦の先輩方にも礼儀正しい。そして、私には過剰と言えるほどに引っ付いてくる」

提督「伊勢さんはデスクワークとかが苦手ですけど、こういった社交性はありますから、ありがたいですね」

日向「…だが、優しいだけじゃない。伊勢には怖い面もあるさ」

提督「?伊勢さんが?あまり想像できませんが…」

日向「ああ。これは、つい3か月ぐらい前の話なんだが……」


 ―18時半過ぎ、沖ノ島海域・Jマス(敵侵攻中核艦隊)―

ズドゴオオン

伊勢「くっ……皆、無事!?」

日向「私は何とか……」中破

赤城「私はもう……飛行甲板が使い物になりません……」大破

祥鳳「私も赤城さんと同じ……もう艦載機は飛ばせませんね…」大破

青葉「うーん…どのみちもうすぐ日没ですから、艦載機は飛ばせませんね……」小破

古鷹「もう私達しか、動けませんね…」

伊勢「えっと、向こうの艦隊の戦力はあとどのぐらいだったっけ?」

日向「戦艦ル級が3隻だけ…だが、1隻はflagship、もう2隻はeliteだ」

伊勢「あちゃー…なんでこう面倒な編成とかち合っちゃうのかなー…」



450: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:35:30.99 ID:gSmMz9vL0

青葉「まあ、後の3隻は撃沈しましたし、夜戦に持ちこめば勝てるはずですよ」

古鷹「そうだね、夜戦に入った方がいいと思います、伊勢先輩」

伊勢「…うん、分かった。夜戦をしよう」

日向「了解。じゃあ、赤城さんと祥鳳さんは、戦闘海域から離脱してくれ」

赤城「ええ、分かったわ」

祥鳳「赤城さん、私が支えます」グッ

赤城「申し訳ないわ…」


伊勢「さーって、夜戦と行きましょうか!まずはあたしから!うおおおおおおおおおおお!!!」ズドドドドドドドド

ドッゴォォォォォォン

戦艦ル級elite「ゴハッ!?」撃沈

伊勢「よっしゃ!どーよ、日向―」


戦艦ル級改flagship「オラァ!!」ズドオオオオオン

ズゴシイイイイイイイイイイイイイイイイイイン

日向「ぎあああ…ああっ…!!」大破



伊勢「!!!」ビクン

日向「ぐお……あ…」

青葉「日向さん!大丈夫ですか!?しっかり!」

日向「……私の事は、いい……それより、敵の攻撃がまだ…ごほっ」

戦艦ル級elite「ハッ!!」ズッドオオオオオオオン

青葉「―――――――――――――――――――!!」

古鷹「青葉、危ないっ!!」ザザザアッ

青葉「ふ、古鷹!?」

ドゴゴオオオオオオオオ

古鷹「きゃあああああああっ!?」大破

青葉「古鷹…青葉のことをを護って……?」

古鷹「……けほっ」

伊勢「………………………………………」

青葉「……今のは流石に頭に来ました………!!」



451: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:42:01.17 ID:gSmMz9vL0

青葉「…青葉、皆さんの恨みを……」ガシャン

伊勢「まって、青葉」

青葉「伊勢さん………」

伊勢「…皆の敵は、私が討つから…………………邪魔はしないで」

青葉「!!!………わ、分かりました」

伊勢「………………………」ザザザザザザザザザザ

戦艦ル級elite「!?」ズドオン

ドォン、ドォン

伊勢「………………………」ヒュン、ヒュン

戦艦ル級elite「全テ…避ケタダト…!?」

伊勢「………………………」ズドオオン

ドッゴオオオオオンン

戦艦ル級elite「バカナ……ナゼ……」撃沈

伊勢「………………………」ギロッ

戦艦ル級改flagship「ク、来ルナ……」ガシャン

伊勢「………………………」ザザザザザザザザザザ

戦艦ル級改flagship「く、来ルナアアアアアアアア!!!」ドドドドドド

伊勢「………………………発射」ヒュン、ヒュン

ズドオオオオオオオオオオオ

戦艦ル級改flagship「ゴ……ガ……」撃沈

伊勢「………………………」ガシッ

戦艦ル級改flagship「……ア?」

伊勢「………………………」バキッ

戦艦ル級改flagship「ゴブッ!?」


ドカッ、ゴシャッ、ガシィッ、バキィ、ベキャッ、ズドス


戦艦ル級改flagship「…………………………ウ、ア…」

伊勢「……………………ふん」ブンッ

バッシャアアアアアアアアアアアアン

伊勢以外「……………………………」

日向「……伊勢…」



452: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:48:51.13 ID:gSmMz9vL0

日向「その時、ただ伊勢がル級を殴っている時の肉を打つ音しかしなかった……。古鷹は、吐き気を催していたし、祥鳳は目を逸らしていた…」

提督「……あの時、そんな事が……」

日向「あの時の伊勢は、おそらく仲間が傷ついていくことが悲しくて、元凶であるル級を砲撃して倒すだけでは飽き足らず、殴り続けて恨みを晴らし……。

   興味が無くなったら海へ投げつける…。伊勢は、本来冷酷でもあるのだろう」

提督「……それは恐らく、貴女がル級によって大破させられたこともあったのでしょう」


伊勢「お、何何?なんの話してんの?」


提督&日向「!!」クルッ

伊勢「まさか、誰かの噂話?誰の誰の?」

日向「……伊勢、前に沖ノ島海域で、戦艦ル級flagshipに対して、過剰なくらい攻撃していたよな…」

伊勢「え?あああ、あの時の事ね。それがどうかした?」

日向「伊勢は……私が傷ついて…それで…」

伊勢「あー、それもあるけど、理由はいくつもあるんだよね」

提督&日向「?」

伊勢「まず、あたしが旗艦だったのに皆を守れなかった事に対する不満、次にさっきも日向が言っていたように日向が大破させられたことへの怒り…。

   そして何より……」

提督&日向「………………」


伊勢「赤城さんに祥鳳さん、それに加えて日向も古鷹も大破しちゃって鎮守府の資材がマッハで消費されるからなんかムカついちゃって」


提督&日向「」

伊勢「いやー、一通りボコったらなんかすっきりしちゃったからね。って、どうしたの日向?無言で立ち上がって……」

日向「私の感動の心を返せえええええええええええええええええええ!!」ブン

伊勢「なにゆべっ!?」ゴシャッ

提督(伊勢さん………敵をぼこぼこにしてくれて…グッジョブ)


【終わり】



453: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/01(日) 21:52:35.01 ID:gSmMz9vL0

【キャラクター紹介】

≪伊勢≫

伊勢型戦艦及び航空戦艦一番艦。艦娘No.3(改はNo.102)。ポニーテールと明るい社交的な性格が特徴的な、頼れる優しいお姉さん。駆逐艦の教育係を

努めていて、駆逐艦の子たちとは皆仲が良い。さらに、ほとんどの艦娘とも仲が良いくらい社交的。妹の日向を溺愛しているが、日向からすればウザい。

本気でキレると戦艦ル級を過剰なまでに攻撃するほど残虐になる。それが彼女の本性なのかもしれない。スタイルは結構いい方。

好きな言葉は『終わり良ければ総て良し』。



458: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 20:34:28.73 ID:TJ28jSjs0

こんばんは、>>1です。

今日は、リクエストにありましたぷらずまの話を書いていきます。

>>455
  伊勢、了解しました。

それでは、投下します。



459: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 20:37:27.14 ID:TJ28jSjs0

 ―15時過ぎ、執務室―

ギャワーン!!!

提督「?何の騒ぎでしょうか」

高雄「さあ……」

ドタドタドタ

バァン!!

雷「司令官!じれいがあああん!!」

提督「どうしたんですか急に。そんな泣きじゃくって」

雷「ヤツが…ヤツが現れたの…!」

提督「誰?」

雷「Gよ!!」

高雄「!」ビクッ

提督「何かと思えば……スリッパで潰せばいいでしょう」

ガチャ

響「あ、それなんだけど、どうやら電が踏みつぶしちゃったみたいだよ」

提督&雷&高雄「」



460: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 20:43:12.12 ID:TJ28jSjs0

【黒き駆逐艦】

 ―数分後、駆逐艦寮・休憩室―

※お見せできません。

ザワ・・・ザワザワ・・・

鳳翔「はいはい、Gぐらいで怯えないで大丈夫よ~(後始末中)」

提督「それにしても電さん、よく踏みつぶせましたね。私でも躊躇するのに…」

電「えへへ…咄嗟に足が出ちゃって……」

提督「褒めていませんよ」

響「あれ、暁は?」

雷「暁なら、部屋で布団にくるまってたわよ」

響「まあ、目の前で電がGを踏みつぶしたらそうなるよね」

提督「それより、電さん。そのスリッパはちゃんと洗ってくださいね」

電「あ、はいなのです」タタタ

響「それにしても、最近電の行動には目を見張るものがあるよね」

雷「そうね、悪い意味でね」

提督「?」

響「いや、電って戦闘から帰ってきたら、『あの時、敵を倒さない方法もあったのではないのでしょうか…』ってよく言うんだよ」

提督「…電さんは、芯の強い方ですし、心の底では戦争を望んでいませんから、まあ当然と言える言葉ですよね」

雷「いや、その話には続きがあるのよ」

提督「?」



461: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 20:55:24.30 ID:TJ28jSjs0



響「その時の戦闘で電、昼戦で駆逐イ級eliteと駆逐ロ級後期型eliteを1隻ずつ撃沈して、そのうえ夜戦で戦艦タ級flagshipを撃沈してたんだよ」


提督「」

雷「心の底で戦いを望んでいないような子が、普通そんな戦果を挙げられるかしら?」

提督「……まあ、私にも思うところはありますけど」

響&雷「?」

提督「電さんって、よく深雪さんとぶつかるんですよね」

響「ああ……その話か」

提督「私も話を聞いたりその現場を実際に見たりすると、どうも電さんの方からぶつかりに行っている回数が多い気がするんです」

雷「でも、深雪の方もぶつかってるじゃない」

提督「あくまで、推測です。2人の心の中にあるトラウマが無意識に2人を引き合わせているようにも見えますが…。意図的にぶつかっているようにも、

   見ようによっては見えるんですよ」

響「うーん……」

提督「とはいえ、少し電さんを監視する必要がありますね。度が過ぎると、タダじゃすまないようなケガもしかねませんから」

響「うん、分かった」

雷「任せて!」

提督「……少々やりすぎかもしれませんが、ちょっと確かめないといけないんですから」


 ―翌日10時過ぎ、執務室―

提督「では、貴女たち第一艦隊はカレー洋へLittorioさんの練度向上を含めて、再結集しつつある深海棲艦の撃滅をお願いします」

Littorio(以下リットリオ)「はい、分かりました」

提督(それと、少し電さんの行動を見張ってください)ボソボソ

リットリオ(?は、はい。分かりました)ボソボソ

電「?」



462: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 21:05:34.08 ID:TJ28jSjs0

 ―数時間後、カレー洋制圧戦・Fマス(敵潜水艦教導艦隊)―

ズドオオオオン

潜水カ級elite「ヒヒヒ……」小破

雷「あーん、もうソナーだけじゃ倒せないわよ~!」

電「大丈夫なのです、雷ちゃんの敵は電が討つのです!」バシュッ

摩耶(いや、敵って別に雷死んだわけじゃねぇぞ…)

ゾドオオン

潜水カ級elite「ゴブッ!?」撃沈

電「?ソナーだけでも問題ないですよ?」

リットリオ「うーん……あ、向こうにも潜水艦がいるよ?」

電「あ、ほんとなのです!てーい!!」

ドドオン

潜水ヨ級elite「グエアッ!?」撃沈

電「どーよ、なのです!」

雷「あ、じゃああたしは向こうの潜水艦を…」バシュッ

ドオオン

潜水カ級「…ッ!」中破

雷「……………あれ~?」

電「もう、雷ちゃんはもっと訓練をした方がいいと思うのです」←練度42

雷「そ、そうね…あはは…」←練度45


 ―さらに数時間後、Dマス(東方主力艦隊)―

ズドゴオオオン

雷「きゃああっ!?」大破

リットリオ「雷ちゃん!?大丈夫!?」

雷「う、うん…なんとか…」

戦艦ル級flagship「フフフ…」

電「……どうして、争いはなくならないのでしょう……」

摩耶「…争いを完全になくすなんて不可能だと思うぜ」

リットリオ「戦わない道を見つけたいけど…」

電「できれば、戦いたくないのです……」

摩耶(この道中で潜水艦2隻と駆逐艦2隻撃沈した奴が言うセリフか)



463: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 21:13:43.50 ID:TJ28jSjs0

リットリオ「……依然、敵艦隊旗艦の戦艦ル級flagshipは健在…これでは勝利できませんね…」

摩耶「しゃーねー…夜戦するか」

飛龍「仕方ないね…じゃ、私と瑞鳳は後ろに下がってるね」

リットリオ「では、夜戦突入します!」


※実際の時間は昼でも夜戦をする方法……妖精さんの技術によって開発したお札に、旗艦が力を込めて握ると、一定時間の間周りが夜のように暗くなる。


リットリオ「よし、では私から―」

電「雷ちゃんの敵は、十倍、いや、千倍にして返してやるのです!!」

リットリオ「ふぇ?」

バシューーーーーーーーーーン

ズッドオオオオオオオン

戦艦ル級flagship「ゴッヘエエエエエエエ……」撃沈

リットリオ「……電ちゃん、戦いたくないんじゃなかったの?」

電「一応、敵はとっておかないとと思いまして」

リットリオ&摩耶&雷「」


 ―15時過ぎ、執務室―

提督「…どうでした?」

リットリオ「なんか…発言が矛盾しているというか…なんというか……」

雷「そうね……」←高速修復剤使用

提督「……あれですか、俗にいう闇落ちですか」

雷「いや、あれでノーマルっぽいけど……」



464: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 21:23:45.84 ID:TJ28jSjs0

提督「……あれですね。たまに優しい人格の人がドSな一面を見せる感じですね」

雷「他の鎮守府でも同じような事象が見られるらしいわね……」

リットリオ「あ、じゃあその時の電じゃなくて‶ぷらずま‶って呼んだらいいんじゃないかしら?」

雷「…それ、もう他の鎮守府でもそう呼ばれてるわよ」

リットリオ「えー」

提督「もういっそ、ボルテックスとでも呼びましょうよ」


電「あ、それはかっこよさそうなのです!」


提督&雷&リットリオ「!!!」

ぷ…電「…それにしても皆さん、電の事を好き勝手言っていたようですね」

雷&リットリオ「……………………………」

ぷら…電「電だって悲しいんですよ……戦いである以上、敵は沈めないといけないのに…電が沈めたら皆さん寄ってたかって電の事をぷらずまだのなんだの…」

雷&リットリオ「……………………………」

ぷらず…電「こうなったらもう……皆さんに一度電の怖さを思い知らせて、たてつく事ができないようにしなきゃいけないじゃあないですか…」ゴゴゴゴ

雷&リットリオ「………ひっ」

ぷらずま「電にたてつく輩は……皆沈めて差し上げるのです!」ドオオッ

雷&リットリオ「ひいいいいいいいいいいいいいい!!」


提督「破ァァァァァァァァァッ!!!」


ぷらずま「!!」ビクッ

電「はっ!?ここは誰?電はどこ?」

提督「明石さん、メンタルケアをお願いします」パチン

明石「お任せあれ」ガシッ

電「ああれ~……」ズルズルズル

バタン

雷「……こ、怖かった…」

リットリオ「危うく、おもらししてしまうところでした……」

提督「……………もう、ぷらずまさんの事を話すのはやめましょう。消されかねません」

雷&リットリオ「!!」コクコクコクコク

 それ以来、ぷらずまの話は鎮守府から消えた。まあ、戦闘後にぷらずまの姿を見た者がその場でヒソヒソ話す、ぐらいの話はあったが。


【終わりなのです】



465: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/02(月) 21:28:56.07 ID:TJ28jSjs0

【キャラクター紹介】

≪ぷらずま≫

その姿は、暁型駆逐艦四番艦の電に似ているとも言われているし、電の暗黒面が表に出てきた姿とも言われている。彼女が出現すると敵は全滅し、

戦艦でさえも一撃で沈められてしまうと言われている。いかなる敵も容赦なく攻撃し、敵の懺悔も聞かずにそのまま沈めてしまうほど冷酷である。

その上、自分にたてつく者は皆沈めてしまうぐらい残虐非道。だがその存在は、ごく一部の者しか認識しておらず、その存在は定かではない。

という謎の設定をつけられた電。



474: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 20:53:45.51 ID:vGWqns8p0

こんばんは、>>1です。

昨日は突然投下を取り止めてしまい申し訳ございません。

今日は、リクエストにありました香取の話を書いていきます。

それでは、投下いたします。



475: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 20:58:59.32 ID:vGWqns8p0

 ―13時過ぎ、会議場―

香取「………というように、深海棲艦の行動パターンは、ある程度一定となっており……」

『あの講師、めっちゃ美人じゃね?』

『ああ……おまけに胸も大きいし……どんぐらいある?』

香取「さらに、最近は深海棲艦にも新たな艦種が増えてきて……」

『なんか……そそるよな……』

香取「こほん。そこの提督さん?」

モブ提督「は、はいっ!」ガタッ

香取「先ほどから私の話を聞いていないように見えますが……」

モブ提督「す、すみません!」

香取「これは、お仕置きが必要みたいですね…?」ニコッ


『なんか、叱られたいよな…』



476: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 21:09:52.32 ID:vGWqns8p0

【優しい教え方】

 ―14時過ぎ、執務室―

提督「……まったく…。提督技能講習会を開いたというのに……」

鳥川「あ?なんだそりゃ」

提督「すべての提督の方に、改めて深海棲艦や艦娘に関する講義を開くというものです。というか、貴方の鎮守府にも通達があったでしょう」

鳥川「あー…そういや、そんな手紙来てたような…。で、それについてなんかあったのか?」

提督「いえ…その講習会の講師は、私の鎮守府の艦娘の方を採用しているのですが、香取さんが講師の日に限って、希望者がやたら多いんです」

鳥川「うちの鎮守府には香取なんていないからなぁ……どんな奴なんだ?」

提督「一言で言うならば……」

鳥川「?」


提督「‶男なら誰でも一度は想像するイケナイ女教師‶、ですかね」


鳥川「よっし俺もそいつをゲットする!まずは大型建造だ!!」

提督「香取さんは建造できませんよ」

鳥川「じゃあドロップだ!どこにいる!?サブ島か!カスガダマか!」

提督「ドロップもできません」

鳥川「なんだよ補佐官様!お前の力で何とかなんねえのかよ!?」

提督「補佐官だからって艦娘を通常建造、ドロップできるようにすることなんてそうそうできませんよ」



477: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 21:24:33.89 ID:vGWqns8p0

鳥川「ああくそっ……ショック…」

提督「それで、なぜか講習会が終わるとドMが量産されてしまうという…」

香取「あら、私がどうかしましたか?」

鳥川「ほわっ!?」

提督「あ、香取さん。講習会、お疲れ様です」

鳥川「え、アンタが香取!?」

香取「はい、私が練習巡洋艦・香取です。よろしくお願いします」ペコリ

鳥川「お、あ、はい。俺が、木更津第鉢鎮守府の鳥川です。よろしく」ペコリ

提督(いきなり他人行儀になった)

香取「それで、私についてのお話をしていたようでしたけど?」

提督「ええ、講習会に関しての話なんですけど、貴女が講師を務める日に限って、なぜか受講希望者が馬鹿みたいに多いんですよ」

香取「さあ……なぜでしょうか?」

鳥川(この人、自覚がないのかな…)

提督「ただ一方で、香取さんの講習内容については、アンケートで高く評価されていますけれどね」

香取「あら、それはありがたいですね」

鳥川「香取さんの授業って、そんなに評判良いのか?(単に香取さんの容姿とかに気を取られていたからとかもありそうだが…)」

提督「香取さんは、教員免許を取得しておりますから、教え方は一級とも言えます」

鳥川「え、艦娘って教員免許取れるの!?」

提督「取得する事も可能です。専用の偽名を用意しなければなりませんけどね」

鳥川「香取さんって…どうやって教えてるんだ?」

香取「コツがいくつかあるんですよ。たとえば…」



478: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 21:38:28.59 ID:vGWqns8p0

≪その1:最低3回は同じことを教える。≫

鳥川「3回?何で?」

香取「例えば、ある事柄を教えるとしましょう。1回目の説明で、教わっている人は大まかな内容を理解できます。そして、2回目の説明で、

   1回目の説明で分からなかった部分を理解する事ができ、3回目の説明で全てを理解する事ができるようになる、という事です」

鳥川「あ、そういう事?」

提督「まあ、3回目以降でも理解できなかったら、さすがに怒りますが」

鳥川「確かに…1~2回の説明じゃ理解できないような事もあるしな…。連合艦隊の話とか」

提督「大淀さんの説明の仕方、少々変えるべきですかね……


≪その2:質問攻めにしない≫

鳥川「どういう事?」

香取「例えば……」


香取『じゃあ暁ちゃん、ここはどういう事か分かるかしら?』

暁『えっと…それは、あーでこーで…こういうわけです!』

香取『それはどういう事かしら?』

暁『え、それは…その…こういう事です』

香取『で?』

暁『だ、だからその…それで……こんな感じです』

香取『それで?』

暁『う……うううう……』


香取「ただひたすら聞き返すだけだと、答えている人はどんどん不安になっていき、最終的には答えられることでも答えられなくなってしまうんです」

鳥川「あー、確かにそれは感じ悪いな」

提督「でしょう?」



479: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 21:42:06.87 ID:vGWqns8p0

≪その3:言い方を変える≫

鳥川「???」

香取「そうですね…『どういう事?』と『意味が分からないんだけど?』って言葉、意味は大体似ているけど、どちらの方が感じがいいかしら?」

鳥川「そりゃ……『どういう事?』の方だけど」

香取「他にも、自分の教えたいことがうまく伝わらない時は、『どう教えたらいいのかな



480: ※誤投下してしまいましたので、もう一度投下します。 2015/11/06(金) 21:56:18.28 ID:vGWqns8p0

≪その3:言い方を変える≫

鳥川「???」

香取「…ある説明を受けた時、『どういう事?』と聞き返すのと『言ってる意味が分からないんだけど?』と聞き返すのは意味は大体似ていますけど、

   どちらの方が感じがいいですか?」

鳥川「そりゃ…『どういう事?』の方が」

香取「他にも、自分の教えたいことが上手く伝わらない時は、『どう教えたらいいのかな』と自分の方に非があることを認めた方がいいですね。逆に、

   『どうしてわからないのかな』と、教えられる側の方に非があるような言い方をしてはいけませんから」

鳥川「そりゃ、俺も言われたらイラッと来るぜ」

香取「後は、ちゃんと褒めてあげる事が大事ですね。アメとムチでも大丈夫です。一番いいのは、叱るだけ叱ってフォローをしないという事です」

提督「まさに、‶落として上げる‶ではなく‶落として上げない‶ですね」

鳥川「褒めてやらないのか……いや、これはゆとりって言われそうだけどな」


提督「それより、鳥川さんってこの後別の鎮守府と演習でしたよね?こんなところで油売ってていいんですか?」

鳥川「おっと、そうだった!あ、俺も提督講習会に参加するんだったら、香取さんが講師の日にしといてくれ!じゃあ!」

パタン

香取「あら、私の授業を受けたいんですか。嬉しいですね」

提督「……で、どう思いますか?彼」

香取「そうですね……」

ピシィン

香取「矯正のし甲斐がありそうです♪」ニコッ

提督「やったれ」


【終わり】



481: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/06(金) 22:00:37.94 ID:vGWqns8p0

【キャラクター紹介】

≪香取≫

香取型練習巡洋艦一番艦。艦娘No.154。穏やかな雰囲気と先生のような雰囲気が特徴的なお姉さん。鎮守府では艦娘達に数学や国語などの一般知識や、

戦闘に関する講義を行っている。また、提督たちを対象とした講習会ではその風貌によって多くの提督を落とした。提督曰く香取に対するイメージは、

‶男なら誰でも一度は想像するイケナイ女教師‶。得意料理はカレーで、舞風からの評判も良い。‶ン熱血指導ゥ‶ではなく‶じっくり指導‶タイプ。

好きな言葉は『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』。



489: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 20:56:48.12 ID:gP/5R7v10

こんばんは、>>1です。

今日は、提督の採用基準に付いての話を書いていきます。

>>486
  すみません、やはり1000まで行くことにします。一番上から最新のレスに行くまでのスクロールに手間がかかるんじゃないかと少し考えたんですが…。


それでは、投下します。



491: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:00:45.51 ID:gP/5R7v10

 ―14時過ぎ、司令長官執務室―

コンコン

提督「失礼します、司令長官」

司令長官「おや、黎明君。どうしたのかな?」

提督「浦賀の海軍学校から、来年度から新たに提督となる生徒のリストが送られてきましたので、ご確認をお願いします」バサ

司令長官「へぇ、来年度は何人?」

提督「浦賀は2人ですね」

司令長官「分かった、確認しておくよ。ありがとうね」

提督「はい、では私はこれで」

パタン



492: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:06:29.75 ID:gP/5R7v10

>>490
  忘れてました、まだsageで行きます。


【新提督】

 ―20時過ぎ、司令長官執務室―

司令長官「うーん……」

コンコン

司令長官「どうぞ~」

川内「失礼するよ、司令長官~」ガチャ

司令長官「川内君か。どうしたのかな?何か用?」

川内「ううん、ちょっと来てみただけ。何してたの?」

司令長官「ああ、来年度から提督になる海軍学校の生徒のリストを見てたんだよ」

川内「もうそんな時期なの?」

司令長官「あと1カ月で今年も終わるからね」

川内「そっかー…もうそんな時期か…。それより、今度提督になる人って、どんな感じの人なの?」

司令長官「そうだねぇ……儂は直に会った事がわからないけど…資料によれば……」

川内「うんうん」


司令長官「1人は……成績がほぼ底辺。もう1人は……オカマだね」


川内「……………………………は?」

司令長官「だから、成績底辺と、オカマ」

川内「ちょちょちょ、ちょっと待って!?何でそんな人が提督になれるの!?」



494: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:17:39.33 ID:gP/5R7v10

司令長官「何でって……実際に提督になれる適性があるわけだし…」

川内「適性って…提督になれる適性って何なの!?というか、提督の採用基準ってどうなってるの?」

司令長官「そうだねぇ……普通の会社みたいに、ペーパーテストと、面接があって、それと1つ特別な試験があるから……」

川内「特別な試験?」

司令長官「……ま、実際に見てみないと分かりにくいかな。川内君って、3日後と4日後の予定はどうなってるの?」

川内「え、3日後と4日後?えーっと…確か、お休みだったはずだけど」

司令長官「実は、3日後に鳥羽の海軍学校で提督適性試験が行われるんで、そこに行くことになってたんだ。よかったら、川内君も来る?」

川内「え、いいの?」

司令長官「ああ、別に構わないよ。まだ旅館も取っていないし、新幹線の席もまだ空いていると思うから、大丈夫だと思うよ。料金は儂が出すから」

川内「行く!是が非でも!ほとんど旅行って事じゃない!」

司令長官「じゃあ、黎明君にも外出届を出しておいてね」

川内「はーい、分かった!」


 ―21時前、執務室―

提督「……はい、分かりました。行き先が鳥羽という事は、司令長官の付き添いですか?」

川内「うーん…正確には、司令長官に付いて行くって感じ?私も提督の適性試験見てみたいし」

提督「分かりました。では、ごゆっくりとお休みください」

川内「はーい、それじゃ、失礼しまーす」パタン

鬼怒「…………ふぅ」

提督「?鬼怒さん、どうかしたんですか?」

鬼怒「……3日後の夜は、軽巡寮が静かになるね!」

提督「…ああ」



495: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:24:49.33 ID:gP/5R7v10

 ―3日後8時過ぎ、新幹線内(小田原付近)―

川内「駅弁おいし~♪(私服)」モクモク

司令長官「列車の中で食べるごはんって、なんだか一味違うよね、なんでかな?」

川内「さあ……分からないな~…」

司令長官「ふわ……それじゃ、儂はひと眠りするから…名古屋の手前になったら起こしてね」

川内「えー、どうしようかな~」

司令長官「ちょっと」


 ―10時過ぎ、名古屋駅―

司令長官「さてと、次は近鉄に…」

川内「また速い列車?」

司令長官「ああ、それも、列車の名前を聞いたら驚くと思うよ」

川内「?」

司令長官「特急‶しまかぜ‶」

川内「」


 ―12時前、鳥羽駅―

川内「すごい速かった……」

司令長官「うん、今度島風君も乗せてあげたいね」

川内「……その時は、ちゃんとした格好して乗せないと、通報されかねないね」

司令長官「そこは掘り下げなくていいんじゃないかな…いや、一応考えなくちゃだけど」



496: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:36:58.80 ID:gP/5R7v10

 ―14時過ぎ、鳥羽海軍学校・応接室―

教官「司令長官、これは…ご足労いただきありがとうございます!」ビシッ

司令長官「ははは、そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ。あ、この子はこの前連絡したけど、一緒に付いてくることになった川内君」

川内「川内です。よろしくお願いします」ビシッ

教官「はい、よろしくお願いします」ビシッ

司令長官「それで、適性試験の方はどんな感じですかな?」

教官「はい、今は大体面接試験が終わったところでして…そろそろ、特別適性試験に入ろうかと言う時間です」

司令長官「そうか、じゃあその様子を見せてもらっても大丈夫かな?」

教官「もちろんでございます」

川内「やっぱり、東京から出てくると、ここに来るまでには時間がかかるよねぇ~」

司令長官「そうだねぇ…鎮守府を出たのが大体7時ごろで、新幹線に乗ったのが8時前だから…大体6時間ぐらいかかってるね」

教官「やはり、東京と三重は離れていますからね…。あ、そうだ。川内さん」

司令長官「?」

教官「こちら、本年度の当海軍学校の提督適性試験のテスト用紙でございます。よろしければご覧ください」

川内「いいんですか?ありがとうございます!どれどれ…」

ペラ、ペラ

川内「うーん…海軍関係の問題と、それに近い雑学系の問題が多いね…あとは一般常識?」

教官「ええ、提督たる者、あらゆる知識を持っていなければなりませんからね」

川内「………何、この問題」


問『女性が自分の事を見てにこりと笑った。この時考えられる女性の笑顔の意味を述べよ』


教官「艦娘を率いて戦う提督たる者、女性の事も分かっていなけれななりませんから」

川内(……司令長官、これ、いいの?)ヒソヒソ

司令長官(うん……儂もどうかと思っているんだけど、一応問題を考えているのは各海軍学校の校長だし……あちらの言っている事も一理あるから、

     一概に子否定できなくて)ヒソヒソ

川内(……女の私から言わせてもらうけど、この問題、相当ひどいね)ヒソヒソ



497: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:48:09.55 ID:gP/5R7v10

 ―数十分後、適性試験室前―

教官「この部屋が、提督としての第三適性試験を行っている部屋です。提督適性試験は、第一試験で筆記、第二試験で面接、そして第三試験で特別試験、

   と言う流れです」

川内「その、特別試験の内容ってどんな感じなんですか?」

司令長官「口で説明するよりも、実際に見てもらった方がいいんじゃないかな?」

教官「そうですね、ではこちらの部屋へどうぞ」ガチャ


 川内達が入った部屋は、向かって左側の壁に横長のガラスがはめてある細長い部屋だった。その幅は大人が2人ぐらいしか並べないくらい狭い。そして、

ガラスの向こうには広い部屋が見える。こちらに背を向けて試験官らしき男性が椅子に座り、その男性のそばのテーブルには、鳥かごが置いてあった。


川内「この部屋は?」

教官「こちらは、試験を行っている様子を実際に見る事ができる部屋です。このガラスはマジックミラーになっていて、向こうの部屋からはこちらは見えず、

   こちらからは部屋の内容が見えるようになっているんです」

川内「へぇ…それで、あの鳥かごは何ですか?」

司令長官「よく見てごらん、あの鳥かごの中」

川内「んん~……?」ジー


エラー娘『…………………』ゴローン


川内「妖精さんじゃん!何であんなところに!?」

教官「あ、試験を受ける生徒が入ってきますよ」

生徒『失礼します!』ガチャ

試験官『では、貴方の生徒番号とお名前を教えてください』

生徒『はい!生徒番号、第1989番、○○○○です!』



498: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 21:53:23.58 ID:gP/5R7v10

教官「あの部屋は完全防音性になっておりまして、外の音は一切聞こえてきません。向こうの部屋のやり取りは、スピーカーを通してこちらから聞けます」

川内「ここまでのやり取りは、普通の面接と同じですね」

教官「ここからですよ。この試験の本番は」

川内「?」

試験官『それでは、こちらに鳥かごがございますね?』

生徒『はい』

試験官『この鳥かごの中には何か入っていますか?』

生徒『……は?』

試験官『何か入っていますか?』

生徒『……いえ、自分には何もないように見えますが…』

試験官『…分かりました。では、試験はこれにて終了です。お疲れさまでした』

生徒『は、はい!では失礼いたします!』パタン

川内「え?え?」

司令長官「これが、第三の試験の内容だよ」

教官「試験を受けた生徒は、あの鳥かごの中に何が入っているかを聞かれます。何も入っていないと答えた生徒は提督となり得る適性が無いため、

   試験には不合格となります」

川内「え、それじゃ……提督に慣れる資格って…」



499: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 22:01:18.84 ID:gP/5R7v10



教官「妖精さんが見えるか見えないか、それだけです。後は別に関係ありません」


川内「ええっ!?」

司令長官「ぶっちゃけね、それだけあれば十分なんだよ。どれだけ性格が破綻していようが、成績が悪かろうがね。まあ、さすがにダメダメすぎている子は、

     採用できないけど。勉強とかは艦娘の子たちに教えてもらうのも大丈夫だし、面接何てほぼ基礎中の基礎の事しか聞かないしね」

試験官『この鳥かごの中には何が入っていますか?』

生徒『ええと……何か、小さい人のようなものが入っています』

川内「あ、あの人妖精さんが見えてる!?」

教官「いえ、ただ当てずっぽうを言っているだけかもしれませんので、妖精さんに少しアクションをとらせます」

エラー娘『いっちに、いっちに』

試験官『それでは、今この鳥かごの中にあるモノは、何をしていますか?』

生徒『……体操をしている、ように見えます』

エラー娘『ごろごろごろごろ~』

試験官『今度は何をしていますか?』

生徒『……鳥かごの中をごろごろ転がっています…』

試験官『……分かりました。では、これで試験は終了です。お疲れさまでした』

生徒『は、はい!では、失礼いたします!』パタン

教官「彼は、提督の適性ありですね。合格です。成績は問題ありませんが、性格はリア充大嫌いな某FFF団団長みたいな人です」

川内「」

司令長官「これが、提督を決める基準だよ。分かったかな?」

川内「……………案外、いい加減なんだね」

司令長官&教官「それを言われると正直耳が痛い」


【終わり】



500: >>1 ◆aKZmxL4TCc 2015/11/07(土) 22:08:12.15 ID:gP/5R7v10

【キャラクター紹介】

≪川内≫

川内型軽巡洋艦一番艦。艦娘No.46(改二はNo.158)。ツーサイドアップの髪が特徴の、明るく活発な女の子。夜戦…というか夜が大好きで夜が訪れると、

テンションがハイになって大いにはしゃぐ。そして他の艦娘達から文句を言われる。非常に好奇心旺盛なところもあり、新しいものには目が無い。神通、

那珂の事は放っておいているように見えるけど、案外ちゃんと見てる。仕事は一応する方だけど、その仕事のスピードは日没以降から早くなっていく。

好きな言葉は『夜道に日は暮れぬ』。



【艦これ】総司令部の日常【3/4】に続く


元スレ
SS速報VIP:【艦これ】総司令部の日常
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1442492746/



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