女提督「黒百合鎮守府」【前編】

女提督「黒百合鎮守府」【後編】



SS速報R:女提督「黒百合鎮守府」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1431516418/



1: ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:27:08.30 ID:VrBpSYE50

提督「ん…………?」パチ

提督「……………」キョロキョロ

提督「………」

提督「………あれ?」

提督(どこだろう、ここ……)

提督(私、昨日は確か……そうだ、寝る前に加賀に一杯お茶をもらって……)

提督(もらって、飲んで……それから………それから……どうしたんだっけ…)

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2: ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:30:34.36 ID:VrBpSYE50

目を開けてまず飛び込んできたのは、見覚えのない天井だった。普段鎮守府の私室で見ている少し黒ずんだ天井とは違う、真っ白なもの。
まだ夢現と寝ぼけているのかと思い、目を擦ろうとした時にようやく手の違和感に気付く。

「え?」

がちゃり、という金属音。そして動かない手首。

「…………」

もう一度手を動かし、感触を確かめる。疑惑が次第に確信に変わり、脳裏に嫌な光景が過る。願わくば、と考えながら視線を上に向ける。

───予感は的中していた。
ベッドの縁に繋がれた鎖と、それを結ぶ手錠。そこに両手を頭上で交差させられるように拘束されている。



4: ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 20:33:34.37 ID:VrBpSYE50

「ふぅー……」

自分を落ち着かせるように、深い息を吐く。
まだ何かされたわけでもない、身体のどこかに異常があったり痛むわけでもない。まずは状況の把握が先だと自分の中でそう結論付ける。

「ここは………」

頭だけを起こし辺りを見渡す。
目の前には天井と同じ、真っ白な壁。視線を横にやると、シンプルな椅子とテーブル、その上にスタンドライト。そして今自分が縛り付けられているベッド。

「………殺風景だなぁ…」

女らしい悪態を吐きながら、もう一度天井に視線を戻す。一通り眺めた室内だったが、なにかが引っかかるような思いに駆られ再度壁に目を向ける。

「あれ……?」

そうだ、窓がない。天窓も例外ではない。
時計すらないこの部屋では時間の知りようがなかった。



6: ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 21:06:08.37 ID:VrBpSYE50

段々と意識が鮮明になってくる。朝に弱い提督は、自身の覚醒の遅さから現在時刻がまだ朝のうちであることを確信した。

「………あ」

ここでまたあることに気付く。手錠と同じ重みが足にない。
つまり、足は自由だ。丁寧に掛けられた布団を唯一動かせる足で器用に折り畳むように押し退け、足に何も拘束具が着いていないことを確認する。

「…………」

しかし、足が動かせたところで肝心の手が動かせなければこの部屋を抜け出すことも出来ない。事実上の八方塞がりだった。

「…ふあぁ……」

何か起こったり誰かが来る気配もなく、ただ静寂と時間だけが流れていく。
次第に不安感も薄れていき、持ち前の能天気さからか提督はすでに寝入り始めていた。



7: ◆CaWSl75vrE 2015/05/13(水) 23:16:50.42 ID:VrBpSYE50

どれほどの時間が経っただろうか。
提督は暗闇の中で目を覚ました。

「あ、あれ……?」

目に見えて浮かぶ戸惑いの表情。それもそのはず、先ほどまで自分が起きていた時間は朝だったはずなのに、もう部屋が真っ暗になっていたからだった。
いくらロングスリーパーといえど、朝から夜まで寝たことなど一度もなかった。単純に本当に夜まで眠ってしまっていたのか、それともこの部屋が光の届かない場所にあるということを示しているのか。
それを知る術は提督にはなかった。

「………うぅ……」

長い間寝ていたとはいえ、結構な時間をこの部屋で一人で過ごしていた提督。見知らぬ場所で、誰も来てくれない。そう考えるだけで心にずんずんと不安が募る。耐え難い孤独感に大声すら出そうとした、その時だった。



8: ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 00:28:14.98 ID:ucNYV50m0

暗闇でよく見えないが、ドアノブを捻る音が聞こえた。その後すぐドアの閉まる音と、鍵のかけられる音。
ゆらっと影が揺れ、歩み寄って来るのが見える。警戒から身体が強張り、また手錠が音を立てて震える。

「あら。目が覚めた?」

「え………?」

聞こえたのは、意外な声だった。

「か、加賀……??」

やっと暗闇に目が慣れ、顔が見える距離まで近付いてくる。
間違いない、加賀だ。聞き慣れた穏やかな声、見慣れた優しい目に思わず安心して自然に表情が綻ぶ。

「あ…よ、よかった…」

「よかったって、なにが?」

「いや、もし知らない人にこんなところに連れて来られてたらって思うと…」

「……そう」

目線を逸らし、抑揚のない声で呟く。その表情は提督には少し悲しげに見えた。



9: ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 00:43:12.57 ID:ucNYV50m0

「ねえ加賀、もしかして私をここに連れて来たのって加賀なの?」

「ええ」

「じゃあこれ、外して欲しいんだけど…」

今すぐにでも、と言わんばかりに手錠を鳴らしてアピールをする。
が、加賀は何も言わずにただ提督の目を見つめるだけ。

「………加賀?」

「……それは出来ないわ」

「え?」

予想外の返答。思わず素っ頓狂な声を挙げてしまう。驚きに目をぱちくりさせているうちに、加賀は膝をベッドに乗せ、四つん這いで覆い被さるように手を顔の横に立てる。

「ちょ…か、加賀…?どうしたの…?」

押し倒されているような体勢に、無意識に脚を擦り寄せながら尋ねる。

「………綺麗な目」

「え?目?」

「可愛い……」

そう囁かれ、手を握られるや否や

「んんっ……!!?」

唐突に唇を奪われた。



18: ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 18:12:28.47 ID:ucNYV50m0

全く想定していなかった出来事に、反射的に身体を跳ねさせるが手錠がかかっているため、ただ手首に鈍い痛みだけが走る。
抵抗すら叶わず、くぐもった声を挙げることしか出来ない。加賀が唇を離し、二人の間に糸が生まれる頃にはすでに提督は羞恥心で顔を真っ赤に染めていた。

「っは…はぁ……はぁ……」

「うぁ………あ、うぅ…」

お互いの吐息を吸い合うほどの距離。加賀は先ほどとは違って腕を押さえつけるように体重をかけ、じっと目を見つめ続けている。

「……っ……」

沈黙に耐え切れずに、顔を背けながら消え入るような声で呟く。

「……どうして…?」

「ずっと、見ていたわ」

間髪入れずに、加賀はいつもの無表情で答える。



19: ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 19:11:21.65 ID:ucNYV50m0

淡々とした口調で、加賀は続ける。

「ずっと見ていた……真面目なあなたも、優しいあなたも、笑顔のあなたも」

そう言葉を紡ぐ度に、肩を押さえる手に力が入り始める。

「全部見ていたわ……他の子と楽しそうにしているあなたも、言い寄られても満更でもなさそうな態度を取るあなたも……誰にでも、その笑顔を見せるあなたを」

「痛っ……!」

声に怒気が孕み始めると同時に、肩と手を押さえつける両手の指の力が肌に食い込むほどに強くなる。

「ずっと………ずっと、ずっと、ずっと、ずっとずっとずっとずっと、あなただけを見ていた」

「い、痛いよ、加賀……」

「…………ごめんなさい」

そう言いながら一瞬瞳を伏せ、手を離す。しかし提督の上から退く素振りは見せなかった。



21: ◆CaWSl75vrE 2015/05/14(木) 20:12:42.07 ID:ucNYV50m0

「もうやめてよ、加賀……こんなの間違ってるよ…」

心の底から振り絞るような声で呼び掛ける。が、それも無意味だった。

「………今さら戻る気なんてないわ」

吐き棄てるように言いながら、淡い黄色と白が交差するチェック柄のパジャマのボタンに指をかける。

「っ………分かってるの!?こんな事をしていたら、憲兵に見つかって壊れてるってみなされて大本営で解体されるんだよ!?」

目尻に大粒の涙を湛えながら、説得するように大声を挙げる。それは理不尽な目に遭っている怒りなどではなく、加賀の身を案ずる心配と懸念からだった。

「そう知りながら選んだ道だから」

それでも加賀は止まらない。下から順に、テンポよくボタンを外していく。肌蹴たパジャマの隙間からは、すでに臍が覗いている。

「こんなの、おかしいよ……」

ついには涙を流し、自分ではどうすることも出来ないもどかしさに唇を噛み締める。



28: ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 00:48:44.27 ID:8LRfF7t/0

「………ふふっ」

「ひっ……!」

開いた腹部の裾から、少し冷えた手が侵入してくる。先ほど抵抗しようと暴れたせいか、熱くなった身体とのギャップに思わず声を挙げてしまう。

「綺麗ね…ずっと、こうしたかったわ…」

「んぁ…は、ぅ…」

お腹を滑るように優しく繰り返し撫でられ、くすぐったいような感触に声とも吐息ともとれるものを漏らす。

「あっ……!?」

不意にへそ周りを指先でなぞられ、反射的に全身をびくつかせてしまう。その反応を見ていじらしく口元を曲げる加賀の息は心なしか荒くなっているように感じられた。

「やぁ、んっ…」

ただ身体をまさぐられているだけなのに、面白いように敏感に反応してしまう。提督は、普段瑞鳳にしていたことに心から謝罪した。



29: ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 19:01:43.47 ID:Wao9rX82O

程なくして、再び残りのボタンを外していく。左手はお腹を撫で続けたまま、片手で器用に。
襟元までボタンを外すと、服の裾から脇腹にかけるように両手を入れて同時にゆっくりと開く。

「ぁ……」

昼は黒い軍服、夜は少女じみたパジャマの下に隠されていた乳房が露わになる。仰向けになりながらもそのハリは良く、つんと上を向いている。年相応に育ちきったそれは形も良く、サイズは推定でもFはあるだろう。
食い入るようにそれを見つめる加賀。

「み、見ないで……」

耳まで真っ赤にしながら、せめてもの抗議をするがまるで聞き入れてくれる気配はない。
不意に手を伸ばされ、胸を触られると思い身体を強張らせる。
が、手を伸ばした先は肩と・だった。



32: ◆CaWSl75vrE 2015/05/15(金) 20:18:08.54 ID:/0MjVPgkO

「え……?」

肩先から、フェザータッチでゆっくりと腕のラインをなぞられる。上は母親が我が子を慈しむような優しい手つきで、顎先を持ち上げるように摩っていく。

「……んぅ……」

身体を触られているのに、心の底からじわりと沁み出すような暖かさを感じる。
そうだ、前に本で読んだことがある。女性はまず、心で気持ち良くなって次に身体で気持ち良くなる、と。
所謂、スローセックスというものだった。それの手順がこうなのだろうか。回らない思考で朧げに思い出す。

「ふう、っ、ん…」

暖かい。心臓ごと熱を持ったような暖かさが身体中に沁み出していく。元々、加賀に対して嫌悪感などというものはまるでなかった。が、拘束され、何をされるのか分からないという恐怖心があったためか拒絶しようとしていたのかもしれない。
現に今、その恐怖心を溶かすような優しい愛撫に身体は火照り始めていた。



35: ◆CaWSl75vrE 2015/05/16(土) 21:05:25.50 ID:4SHHDRjYO

しかし、それでもまだ性感帯には触れない。あくまで弱くない部分だけを撫でたり、髪に指を通して梳いたりされるだけ。
提督の声に甘い色が混じり始めても、手を握りながら頬をさする。

「はぁ……はぁ……」

次第に提督の表情は、緊張に張り詰めた固いものからより強い快感を求める、懇願めいた女の顔へと変わっていく。

「………っ…!」

いつもの、あのあどけない笑顔を見せる彼女が。
いつもの、子供のようにはしゃぐ彼女が。
いつもの、愛おしい彼女が。
誰にも見せない、雌の表情を私に見せている。
その事実だけで加賀の理性は吹き飛ぶ。悪魔に取り憑かれたような欲望に身を任せ、その柔らかい唇を奪い、舌を捩込む。

「んんっ……!!」

情欲だけが先走りしないように、心で身体を制御しつつ、優しく、優しく口内を蹂躙していく。



36: ◆CaWSl75vrE 2015/05/16(土) 21:26:39.51 ID:4SHHDRjYO

「はぁ…好き、好き、好き、大好き……んっ…」

軽く啄むようなバードキス。唇を離しては愛を囁き、また重ねる。続けて唇に舌を這わせ、下唇を甘噛みする。キスだけでも、声を漏らすほど反応しているのがよく分かる。
もう一度、厭らしく音を立てながら舌を啄む。唇で舌先を咥え込み、舌で舌先を転がすように絡める。

「やぁ、あ、う、んっ」

僅かに残る理性で、せめてもの抵抗をしようと舌を押し退けようとする。だが、器用に口内を滑る加賀に自分から絡める形となり、より加賀の感情を昂らせてしまう。
痛いほどに手を握り締められ、強く強く指を絡められる。もう片方の手は、『逃がさない』とも言わんばかりに後頭部を抱え込んで離さない。

「あ…ぁ、ああ、あぁっ…!」

支配される快楽に、何度も太腿を擦り合わせながらぴくぴくと震える。もはや二人の理性など、一欠片も残ってはいなかった。



42: ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 01:11:10.21 ID:JQNO7/Aa0

不意に胸を押し上げられる。唐突に込み上げるはっきりとした快感に目を見開き、また金属音を鳴らす。手の平で包んだり、下から持ち上げるように寄せたり、様々な形で刺激していく。
この間も、唇への愛撫は絶えない。歯の端から端まで舐め取るように舐り、舌の根元や歯肉の隙間まで余すところなく愛していく。
一際強く唇を押し当てると、唸るような声を挙げながら腰を浮かせてびくびくと大きく震えた。

「はーっ……はーっ……っん、くぁ、はぁっ…」

軽い絶頂。強く反応する部分を触らなくても、気持ちが昂ぶればここまで出来ると、提督は荒い息を吐きながら微かに残る思考力で脳に刻み込んだ。

「はぁ…ふふ…可愛い声、たくさん出てたわね…」

「!」

その一言で、はっとしたようにだらしなく開いていた口をきゅっと噤む。そのリアクションを待っていたかのように、加賀は微笑んで言う。

「我慢なんてしなくていいのに…ほら、もっと可愛い声を聞かせて?」

そう言いながら、鎖骨から胸へのラインをなぞると同時に加賀の首も胸元に下りていく。



43: ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 01:46:05.85 ID:JQNO7/Aa0

加賀の頭で視界が塞がれていて、予測がつかなかった。

「きゃんっ!?」

不意に乳首を舌先で突かれ、また大きく口を開いてしまう。すぐさま歯を食いしばって口を閉じるが、今度は手で左の乳首を擦り上げたり、ぴんと弾いたり、右は乳房ごと咥えるように乳首を口に含む。唇に柔らかく包まれる感触と、硬い爪で掻くような断続的なタッチ。

「ん…!っふ、く、ぅ、ぃっ……!」

痺れるような甘い悦楽。声を出さずにいろと言う方が無理なほどに。提督が口を開いた一瞬の隙を見逃すことなく、すかさず指を口に侵入させる。

「あんっ!?や、りゃめ…!」

歯を合わせることが出来ないため、声を我慢するのも不可能となる。それを早々に察知した提督は口の端から涎を垂らしながら首を振るが、当然加賀がそれを受け入れるはずもなかった。



44: ◆CaWSl75vrE 2015/05/17(日) 02:04:44.42 ID:JQNO7/Aa0

先ほどの加賀の責めにより、淡い桜色の乳首はすでに充血しきっていて、痛いほどにぷっくりと膨らんでいた。
またそれを口に含み、今度は舌の上で転がすように舐め回す。乳輪をなぞるように舌を這わせ、蕾を甘噛みし、赤子みたく吸い付いて離さない。

「ひっ、く、ああっ!んやぁ…!」

止め処なく押し寄せる快感に、背筋から足までピンと伸ばして身体を震わせる。胸だけで二回目の絶頂。
まだ触れてもすらもいないのに、その股座にはすでに大きく染みが広がっている。

「あ、ぁ…加、賀っ……」

すっかりと顔を蕩けさせ、求めるようにその名前を呼ぶ。加賀もそれに呼応して、

「提督……」

と呟きながら、秘所へと手を伸ばした。



48: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 00:31:12.08 ID:qv8Ym/BN0

「ひっ、う、あぁっ…!」

そっと秘唇を指でなぞるだけで、大きく身体を跳ねさせ官能的な声を漏らす。長い間焦らされたそこは、すでに受け入れられるという証である愛液で妖しく輝いていた。
淡い茂みを掻き分け、傷付けないように指先から秘裂を割いていく。じゅぷっという泡の弾けるような音に、互いの興奮がより高まる。
指を奥へ奥へと進める度に、淫らに脚を擦り合わせて加賀の手を圧迫する。が、今はそれすらも愛おしく思える。加賀は迷うことなく最奥へと指を突き入れた。

「ぁ、あっ、ああああああっ!?!いっ、っ、っ、っあ……!!」

密室に響き渡る、耳を劈くような絶叫。しかしそれはどこまでも甘く、深い愛によるものだった。



50: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 00:53:57.70 ID:qv8Ym/BN0

「あ、あ、あ、っ、っ」

あまりの快楽に、断続的かつ不規則な声を発しながら大きく肩を上下に揺らして息を吐いている。
それでもまだ、絶頂したわけではない。それを見抜いた加賀は休むことなく指を前後にグラインドさせ始める。
くちゅくちゅと湿った水音と共に、叩けば動く玩具のように熱量を帯びた嬌声が挙がる。

「い゛っ……!!」

一際大きく反応したところを、加賀は見逃さない。もう一度同じ箇所を探すために、激しく内部を暴れ回る。

「や、ぁっ……!」

目当ての物を見つけたように、一定の箇所でぴたりと動きを止める。そしてゆっくりと擦り上げてやるとより強く指を締め付けられた。
ここだ、間違いない。そう確信した加賀は新しい刺激を与え始める。



52: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 01:09:33.72 ID:qv8Ym/BN0

弱い部分を、指先で押し上げるように圧迫する。それだけで口の端から涎が垂れるのも厭わずに、大きく口を開けて声にならない声を挙げ始める。
しばらくの間圧迫し、すっと解放する。これを繰り返す度に汗が飛ぶことすら忘れ、未知の快楽に髪を振り乱して呻くような声で啼く。

「も、い、ひっ……!!」

早く気持ち良くなりたい。ただそれだけの欲望で突き動かされた舌はもはや言葉を作ることすら出来なくなっていなかった。荒い息を吐いて涙目で懇願する提督。
その唇にそっと額を寄せ、優しく口付けをすると同時に激しく指を動かし始める。
くぐもった声すら抑え込むように舌を絡め、いよいよ絶頂という瞬間に、陰核を親指の腹で擦り上げた。

「ーーーーーっ!!っ、ーーーーー!!!」

足のつま先までピンと伸ばし、背中を弓なりに反らして身体を震わせる。

どれくらいの時間が経っただろうか。加賀が唇を離す頃には、ぷっつりと事切れたように枕に頭を乗せて静かな寝息を立て始めていた。



56: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 15:17:59.88 ID:qv8Ym/BN0

〜〜〜

提督「…………ん……」

提督「……ここ、は…」

提督「あ………」

提督(そうだ…私、昨日……)

提督(昨日……)



───『ぁ、あっ、ああああああっ!?!』



提督「っ!」ビクン

ジワッ…

提督(ああ、そうだった…加賀に…されたんだっけ…)

提督「………うぅっ…!」スリ…

提督(だ、ダメ…思い出したら、また……)

提督(なにか別のこと考えないと…)



58: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 15:41:53.19 ID:qv8Ym/BN0

提督(うん、別のこと、別のこと……)

提督「………」

提督(……明かりは点いてるけど…今は朝なのかなあ…)

提督(みんな、今何してるんだろう…)

提督(今鎮守府はどうなってるんだろう?私がいなくなって、みんな大騒ぎしてるのかな…寂しがってる子とか、いないかな…)

提督(ここに閉じ込められてから何日経ったんだろう…もう大本営には連絡が行ってるのかな…)

提督(だとしたら………ここが見つかったら、加賀は……)

提督(……でも、そうじゃなきゃ私はここから出られないし……)

提督(………どうすれば、いいんだろ…)



59: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:02:04.42 ID:qv8Ym/BN0

ガチャ

提督「!」ピク

加賀「ん……目が覚めたみたいね」

提督「…………」

加賀「そんなに睨みつけなくてもいいでしょう?昨日はあんなに愛し合ったのに」

提督「あれは一方的だったでしょ!?私はあんなこと望んでなかったのに!」

加賀「へえ…あれだけ大きな声を挙げておいて」

提督「ちがっ……!というか、それとこれとは関係ないじゃない!」

加賀「そう?」

提督「そうだよ!」

加賀「……まあ、なんでもいいわ」

提督「く……」



60: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:33:14.70 ID:qv8Ym/BN0

提督(ダメだダメだ、落ち着かなきゃ…)

加賀「どうかした?」

提督「はぁ………加賀…戻ろうとは思わないの?今ならまだ間に合うかもしれないからさ…」

加賀「どうあってもあなたを離すつもりはないわ」

提督「……みんな、悲しんでるかもしれないんだよ?」

加賀「前にも言ったでしょう?知って選んだ道だって」

提督「それでも…間違ってるよ…」

加賀「なら、誰が私の愛を肯定してくれるというの?」

提督「えっ…?」

加賀「あなたがこの愛を肯定してくれないのなら、永遠にこの気持ちは私の中で巡るだけ。そんなの、辛くて辛くて耐えられないわ」

提督「…………」

加賀「優しいあなたになら分かるはずよ。こうしなかったら、私がどうなっていたか」

提督「………狂ってる……」

加賀「どちらにせよ、もう戻れないわ…私も、あなたも」

提督「…………」



61: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 16:50:06.54 ID:qv8Ym/BN0

加賀「もう用件は済んだ?」

提督「………いいよ、もう…」

加賀「そう…なら次は私の番ね」

提督「…………」

加賀「昨日、たくさん汗をかいたでしょう?一応あなたが寝てる間に身体は拭いたのだけど…お風呂、入る?」

提督「…………」コク

加賀「…なら、鎖を外すから少し待ってて」スッ

ガチャガチャ…

提督(昨日、そんなにすごかったんだ…確かに全身がべとべとする…)

ジャラッ

加賀「……はい。念のため、手錠は着けたままだから」

提督「うん……」

加賀「鎖が長いから問題はないでしょう?」

提督「そう、だね…」



62: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 19:08:40.60 ID:qv8Ym/BN0

「ついてきて」

そう言うと同時に、提督の手元を掴み寄せて歩き出す。

「わっ」

長い間寝転んでいたせいか、地に足を付けるだけでバランスを崩して転びそうになる。振り返る加賀に見下ろされながら、草臥れた膝元を払いながら膝を立てる。

「…………」

引っ張ってしまったことに自責の念を抱いているのか、今度は母親が子供を連れ歩くように優しく手を引く。

「お風呂って……外にあるの?」

「外もなにも…見れば分かるわ」

今だ立ち上がれない提督を抱き起こし、急かすように歩みを進める。覚束ない足取りで、必死に後に続く。
そして、加賀がドアを開けた。



63: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:00:02.71 ID:qv8Ym/BN0

「あ……え…?」

扉が開いた瞬間、提督の頭は疑問の色で埋め尽くされた。それもそのはず、マンションの一室のように続く廊下と、何処かへと続いている複数の部屋。窓もあるが、それは朝日を思わせるように真っ白に輝いているものと、夜を思わせる真っ黒に染まっているものがあったからだった。
その光景の異様さに呆然としている提督を尻目に
、加賀は手首を強く引っ張る。
はっと現実に引き戻され、加賀の後に続くが、その視線は突き当たりにある鉄製の扉に釘付けだった。

「ほら」

がちゃり、というドアノブを捻る音。加賀に促され、縁を跨ぐとそこにはごくありふれたバスルームがあった。



64: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:14:33.43 ID:qv8Ym/BN0

提督「……そういえば、着替えは?」

加賀「抜かりないわ。あとで持ってくるから」

提督「わかった……」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「………どうしたの?」

提督「いや、これどうやって上脱げばいいんだろうと思って」

加賀「あ……ま、待ってて、今鍵を…」ゴソゴソ

カチャカチャ

提督(加賀ってたまにこういう抜けてるところがあるんだよね…だからと言って今抵抗しても私が力で敵うはずがないんだけど…)

加賀「……はい、もういいわ」

提督「どうも」



65: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:18:36.37 ID:qv8Ym/BN0

提督「………」

加賀「………」

提督「………」

加賀「………まだなにか?」

提督「いや、出てってもらわないと服脱げないんだけど」

加賀「どうして?」

提督「どうしてって、恥ずかしいでしょ…」

加賀「昨日嫌というほど見…」

提督「それとこれとは別なの!!いいから早く出てってよ!!」

加賀「は、はい」

ガチャ バタン

提督「もうっ……どっちが上なんだか…」



66: ◆CaWSl75vrE 2015/05/19(火) 20:26:47.74 ID:qv8Ym/BN0

スッ パサ…

提督「はぁ……手錠なんてどこから持ってきたんだろう…」

提督「………うわ、すごい痕ついてる…」

ガチャ

加賀「もういい?」

提督「きゃっ!?ちょ、ちょっと、まだタオル巻いてないから!」

加賀「タオルぐらい別に」

提督「良くないの!!」ブンッ

ボスッ

加賀「そ、そうね…」フゴフゴ

パタン

提督「・ーっ、加賀のバカ!」



67: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:34:29.86 ID:nqHKheR50

ガチャ

加賀「…………」ソー

提督「…………」シュル

加賀「…もう大丈夫そうね」

提督「わぁ!?ちょっ、まだ完全に巻けてないから!」

加賀「背筋くらいいいじゃない…」

提督「…………」ジト

加賀「な、なに?」

提督「…加賀って乙女心分かってないよね」

加賀「!?」

提督「いいよもう…ほら、早く手錠かけなよ」

加賀「え、ええ…」ススス

提督「……なんでそんなへっぴり腰なの?」

加賀「い、いえ…」カチャカチャ

提督「言いたいことがあるなら言いなよ」タンタン

加賀「ぁぅ……」



68: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:45:56.39 ID:nqHKheR50

加賀「その…お、怒ってる…?」

提督「見て分からない?」

加賀「ご、ごめんなさい……」

提督「……謝るなら最初からこんなことしないでよ…」

加賀「………ごめんなさい」

提督「…………」

加賀「…それでも、私はあなたに幸せになってもらいたいだけだから…」

提督「……私の何から何まで奪ってでも?」

加賀「……ええ」

提督「………無理だよ」ボソッ

加賀「……!!」

提督「憲兵さんにここが見つかるのだって時間の問題なんだよ…?もしそうなって加賀が解体されたら、その時点で私は幸せになれないし…」

加賀「…………」

提督「たとえこんなことをされていても、加賀も鎮守府のみんなも私にとって大切な人達だから……そういう風には割り切れないよ…」

加賀「…………」

提督「…………」



69: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 00:52:10.58 ID:nqHKheR50

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……っくしゅ!」

加賀「! さすがにその格好だと冷えるわ…早く入って」

提督「………うん」

加賀「私は着替えを持ってくるから」

バタン

提督「…………」

ガラッ

提督「わ……結構広い…」

提督「お湯も貯められてるし…やっぱり加賀、気が利くんだよね…」

提督「………はっ、ダメダメ、甘やかしちゃダメだった…少なくとも、今は反抗しないと…」



70: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 01:03:45.90 ID:nqHKheR50

提督「シャワーは……これかな…」

キュッ

シャアアア…

提督「あ……あーーー………」

提督「あは…あったかい…」

提督「ん……髪流さないと……」

提督「シャンプー……これかぁ」スッ

ガチッ

提督「あいたっ…もう、不便だなこれ…」

ガチャ

提督「ん……?」クル

加賀「私も入らせてもらうわ」

提督「へっ、ええええ!!??」

加賀「そんなに驚かなくても…私も汗を拭いただけだったし、さっきのあなたを見る限り心配で仕方ないわ」

提督「いやいやいや、大丈夫だから!ほんとに大丈夫だから!」

加賀「あなたに拒否権はない」

提督「……確かにそうだけど」



71: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 01:12:47.51 ID:nqHKheR50

加賀「いいから座って、髪を流せないから」

提督(下手に抵抗してあとで何かされても困るしなぁ…ここは素直に従っておこう…)

提督「……分かったよ、好きにして」ストン

加賀「シャンプー、取ってもらえる?」

提督「……はい」スッ

加賀「ありがとう」

カシュッ

加賀「綺麗な髪ね…」スー…

提督「…どうも」

加賀「これだけ長いと手入れも大変じゃないかしら」スス…

提督「…そうでもないよ」

加賀「そう…?」シュ…

提督「んっ……」ピク

加賀「痛かった?」

提督「いや…ちょっとくすぐったい…」

加賀「くすぐったい……なら、どうすればいいの?」

提督「ん……こう、しゃかしゃかーって」

加賀「しゃかしゃかー…」



73: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 19:59:11.91 ID:nqHKheR50

提督「んー…そうそう…」

加賀「痛くない?」

提督「気持ちいいよー…」

加賀「…………」シャカシャカ

提督「あー……」

加賀「………指が疲れてきたわ」

提督「ん…?ああ、長い髪を洗う時はコツがあってねー…」

加賀「そうなの?」

提督「うん…まずはこう、ね…」

加賀「ええ…」

〜〜〜



74: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 20:27:50.80 ID:nqHKheR50

〜〜〜

提督「……そうそう、これで終わり」

加賀「なるほど…勉強になったわ」

提督「どうも…」

加賀「じゃあ、頭流すから」ガコン

提督「ふぁーい…」

キュッ ジャバジャバ

提督「…………」ボケー

加賀「…………」ワシャワシャ

提督「………はっ」

提督(危ない危ない、気持ち良くって流されるところだった…こんなところで心まで売り渡したら私まで戻れなくなる…)

加賀「身体は?」

提督「い、いい。自分で洗う」

加賀「そう…」



75: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:01:30.90 ID:nqHKheR50

提督「よいしょっと…」

加賀「…………」ジー

提督「…………」ゴシゴシ

加賀(綺麗な肌ね……けど…)

ムニ

提督「っひぃ!?」ビク

加賀「少し無駄腹が付いてきたんじゃない?」

提督「」ピキッ




バッチィーーーーーン!!!!



76: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:14:29.70 ID:nqHKheR50

チャプン…

提督「…………」ムスッ ブクブク…

加賀「…………」ヒリヒリ

提督「………はぁ……」

加賀「…………」ゴシゴシ…

提督「…………」ジッ

提督(……加賀が髪下ろしてるところ見るの、初めてかも…)

提督(なんだか新鮮、というか……大人の色気というか…)ジー

加賀「……あの、そんなに見られていると落ち着かないのだけど…」

提督「へっ?あっ、ああ、ご、ごめん」

加賀「…まだ怒ってる?」

提督「ん?そりゃそうだよ、私だって女なんだから、さすがにあれはデリカシーなさすぎるよ」

加賀「ご、ごめんなさい…」

提督「…………」



77: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:32:40.54 ID:nqHKheR50

提督「……なんで謝るのさ……」

加賀「え?」

提督「普段なら笑い過ごせるようなことにわざわざ食いついて、それに怒って、少しでも加賀に嫌われようと思ってたのに…」

加賀「…どういう…」

ポタッ

加賀「!」

提督「だって…いつもみたいに優しくされたら、また、加賀のことを好きになって、そうなったら、もし…もしっ、お別れになっちゃったら、そんなの辛すぎて耐えられないよ…!」ポロポロ

加賀「あ……」

提督「もうやだよ、こんなの…加賀のこともみんなのことも大好きなのに、こんなに愛されたら、こんなに支配されたら、きっと加賀のことしか考えられなくなって…みんなのことも忘れて、自分が自分でなくなっていくのが怖くて…私、どうすればいいの…?」グスッ

加賀「っ………」ギリッ

提督「みんなで一緒に平和を掴んで幸せになろうって、そう約束したのに…どうしてこうなっちゃったの…?ねえ…」



78: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:46:17.74 ID:nqHKheR50

提督「ねえ、なんで?どうして?どうして他の誰でもない私なの?私じゃなきゃダメだったの?ねえ…」

加賀「私、は…」

提督「………分かってるよ…全部、私が悪かったんだよね……そうだよ、私が…私のせいで、みんな不幸になって…私がみんなに優しくしたせいで…私のせいで……私のせいで……」

加賀「て、提督…?」

提督「あは…あはは…もうね、わかんないや……」

加賀「あの…」

提督「………もう、いっそのこと……」

加賀「!!」

パァン!

提督「……痛いよ…」

加賀「………もう一度同じことを言おうとしてみなさい、今度は歯が飛ぶわよ」

提督「ふふっ…おっかないなぁ…」

加賀「……あなたは今少し混乱してるのよ…お腹がいっぱいになれば、また普通に話せるから…」

提督「……そっか…」

加賀「………上がれる?」

提督「うん…」ザバッ



79: ◆CaWSl75vrE 2015/05/20(水) 23:56:19.83 ID:nqHKheR50

加賀「ほら、しっかり立って…身体を拭くから」

提督「…………」ボーッ



ゴシゴシ…



加賀「……はい、着替え。自分で出来る?」

提督「…………」

加賀「……ダメそうね…はい、右足を上げて」クイ

提督「ん……」

スルスル…

加賀「次は左足」

提督「…………」

スルスル…

加賀「えっと、とりあえずはこれで…あと胸当てと…シャツね」

提督「…………」

加賀「サイズは……よし、合ってる…袖、通せる?」

提督「うん……」スルッ

加賀「大丈夫?胸当て、苦しくない?」

提督「…………」

加賀「…とにかく部屋に戻りましょうか」



84: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 20:51:21.91 ID:E2U0gY310

提督「…………」

ガチャ

加賀「大丈夫?」

提督「…………」

パタン

加賀(返事がない…手錠も外しているのに、逃げようともしない…)

提督「…………」

加賀(相当衰弱してるみたいね…さっきのことで張り詰めていた気が一気に抜けたのかしら…)

加賀「提督、私が分かる?」トン

提督「うあ……?」

加賀「ご飯を食べさせてあげるから…ほら、口を開けて」

提督「…………?」

加賀(もう精神状態もまともじゃない……丸三日何も食べてないとここまで弱ってしまうのね…)



85: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:43:53.97 ID:E2U0gY310

加賀(一度壊れた精神はもう元に戻らない…バラバラの破片がでたらめに組み合わされて、まるで別の人格のようになる…)

加賀(それを狙ってはいたけど、まさかこんな形になるなんて…)

加賀「………ごめんなさい」

提督「うぁ……」

加賀「……そうね。お腹、空いたわよね」

提督「…………」

加賀「ほら、口を開けて……そう、そのまま…食べて」

提督「ん………」パクッ

加賀「……ちゃんと噛まなきゃダメよ?」

提督「…………」モグモグ

加賀(精神が幼児退行してる…辛い現実に耐えられなくなった時、自衛のために自分を自分ですなくする……人の心は本当によく出来たものね…)

加賀「美味しい?」

提督「うん」

加賀「自分で食べられる?」

提督「うん」

加賀(もう立ち直り始めてる…驚くほどの回復スピードね…)

加賀(……もう、元通りにはならないだろうけど)



86: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:50:09.32 ID:E2U0gY310

提督「………ふぅ」

加賀「お腹いっぱいになった?」

提督「うん……ごめんね、さっきはあんなこと言って」

加賀「…………」

ギュッ

提督「!」

加賀「怒ってなんていないわ……ただ、もうあんなことは言わないで。あなただって悲しくなるし、私だって悲しくなるから…これでも、あなただけを愛しているのよ」

提督「………うん」

加賀「約束、してくれる?」

提督「……指切り」スッ

加賀「ええ」

キュッ



87: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:54:33.73 ID:E2U0gY310

提督「…………」ブルッ

加賀「どうしたの?」

提督「と、トイレ…」

加賀「あ、ああ…そうね、三日間ご無沙汰だったものね。ついてきて」

提督「う、うん」



88: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 22:59:02.46 ID:E2U0gY310

ジャー

提督「はー…」

加賀「すっきりした?」

提督「うん、かなり」

加賀「そう…」

スタスタ

加賀「あ、ちょっと…」

提督「なに?」

加賀「いえ、どこに行くのかと…」

提督「どこって…部屋に戻るんでしょ?」

加賀「え?え、ええ」

提督「なら早く行こうよ、ほら」スタスタ

加賀(……自分から戻り始めた…?)



89: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 23:06:19.02 ID:E2U0gY310

提督「よいしょっと……ねえ、手錠はかけないの?」

加賀「え?」

提督「私はどっちでもいいよ。ここにいるだけだし」

加賀「何を言っているの…?」

提督「だってここに居れば加賀が愛してくれるんでしょ?」

加賀「提督…?」

提督「私ね、思ったんだ。たくさんの誰かに愛されるより、一人にいっぱいいーーーっぱい愛された方があったかいって」

加賀「…………」

提督「ねえ、加賀は私を愛してくれてるんだよね?」

加賀「ええ、もちろん」

提督「ふふっ、よかった…そうだよね、私、ここに居ていいんだよね…えへへ…」

加賀「ええ……」

提督「ふあぁ……安心したらなんだか眠くなってきちゃった…」

加賀「そうね、ご飯も食べたばかりだから…少し眠った方がいいわ」

提督「うん…おやすみ…」

加賀「おやすみなさい」



90: ◆CaWSl75vrE 2015/05/21(木) 23:10:32.64 ID:E2U0gY310

加賀(……まさかここまで早く落ちてくれるとは)

加賀(時間の感覚も心も身体も支配されて、精神まで壊れて…きっと自分の世界があの部屋だけだと思い込んでるのね)

加賀(少し可哀想だけど……これも私とあの子の幸せのため)

加賀(…あともう一押しね)

加賀「ふふっ………」



93: ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 12:30:02.05 ID:Tt8NZY4BO

提督「…………んぅ」

提督「ぁ……あれ…?私……」

提督「………そうだ、加賀に言われて寝てたんだ…」

提督「…………加賀?」

提督「…………」キョロキョロ

提督「あ、あれ……?」

提督「…………加賀ー…?」

シーン…

提督「い、いないの…?」

提督「うう…どこに行っちゃったの…」

提督「…………」ガチャガチャ

提督「動けない……」



94: ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 20:21:10.77 ID:HRddiz5w0

提督「っ……!」ガチャガチャ

提督「このっ……!」ガチャッ!!

提督「外れろっ…!外れてよ…!!」ガチャガチャ

ガタッ! ガタンッ ダンッ!!

提督「会いたい、のにっ……加賀に…!」グググ

ミシ…ギチギチ

提督「痛っ……!」

ザリッ

ポタ…ポタ…

提督「はぁ……はぁ……」

提督「加賀…どこにいるの…?」

提督「お願いだから…いるなら返事してよぉ…」グスッ



95: ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 20:24:32.49 ID:HRddiz5w0

提督「……………」

提督「…………加賀……」

提督「加賀……加賀……」

提督「もうやめてよこんなこと…やだよぉ……」

提督「お願いだから……私を一人にしないで…」ポロ…

提督「うっ…うっ、う、ううぅぅぅ……」ポロポロ



96: ◆CaWSl75vrE 2015/05/25(月) 22:35:25.91 ID:HRddiz5w0

提督「…………」

提督「…………」

提督「………ぁ」

提督「………暗い」

提督「………怖い」

提督「一人は……」

提督「やだ……」

提督「寂しいよ………」

提督「加、賀………」

提督「…………」



98: ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 22:58:39.16 ID:W5lJoiJg0

〜〜〜〜〜



提督「………………」

ガチャ…

提督「…………?」ピク

スッ…

加賀「…………」

提督「…………!!か゛っ……げほっ、がはっ…!!」ガチャッ

加賀「ごめんなさい、長い間顔を見せられなくて……」スタスタ

提督「ごほっ……はっ、はっ…か、が……」ガチャガチャ

加賀「………?手錠?」

提督「こ……れ、外し………ぐっ…」ガチャッ ガタガタ

加賀「………分かったわ」カチャカチャ

カチッ…

提督「!!」ガバッ

ドサッ

加賀「うっ…?」

提督「うっ……うううぅぅ……寂し、かっ、た、よぉ…」ギュウウゥ

加賀「………ごめんなさい」ギュウ…



99: ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 23:09:35.75 ID:W5lJoiJg0

加賀「えと……その、とりあえず…それを片付けなくちゃいけないから、離してもらえる?」

提督「え……?」チラ

加賀「……そういうことよ」

提督「あっ、あ……」

加賀「ね?だから少し向こうで…」

提督「や…や、だ…」フルフル

加賀「……なんならすぐ近くで見てていいから」

提督「………なら、い、い」

加賀「…降りられる?」

提督「………っ」ガクッ

加賀「あ……」

提督「っご、ごめ……」

スッ グイッ

提督「ひゃ…!?」

加賀「なら、こうするしかないわ」

提督(お姫様抱っこ……///)カァ

ストン

加賀「待っててね」

提督「…………」コクコク



100: ◆CaWSl75vrE 2015/05/28(木) 23:30:31.48 ID:W5lJoiJg0

加賀「………はい、終わったわ」

提督「ぅ、あ……あ……」パクパク

加賀「…………」

加賀(長い間動かなかった弊害で筋肉が弱りきってる……それと栄養失調による精神の不安定化、水分不足による声帯の損傷……そしてずっと一人だったストレスで、心の依存先が私に決まった……)

加賀「……とりあえず、色々と補給をしましょう。その分だと何も話せそうにないから」

提督「ぁ………」ピクッ

加賀「分かってるわ、離れたくないんでしょう?」

提督「………」コクコク

加賀「台所まで連れて行ってあげるから…立てる?」

提督「…………」フルフル

加賀「なら、手を握ってあげるわ」スッ

提督「………!」ギュ

加賀「さ、行きましょう」クイ

提督「…………」ヨロッ フラフラ



101: ◆CaWSl75vrE 2015/05/29(金) 00:21:44.63 ID:DKPYrSLr0

加賀「さて…すぐに簡単なものを作るから」

提督「…………」

加賀「えっ、と…卵は…」

提督「…………」スッ

加賀「あ、ありがとう」

提督「…………」

加賀「醤油と……砂糖…」

提督「あ………」

クイクイ

加賀「?」

提督「こ…れっ…」スッ

加賀「え?……あ、ああ…塩と砂糖を間違えていたのね…ごめんなさい…」

提督「…………」ニコ

加賀「………ふふ…」

ーーーーー



103: ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:03:50.70 ID:TT4cYNlU0

ーーーーー

加賀「はい、お水」スッ

提督「ん……」

ゴク

提督「……ふぅ」

加賀「喋られる?」

提督「う、ん…げほっ、なんとか…」

加賀「大分回復したみたいね……ごめんなさい、こんなになるまで放っておいて…」

提督「……寂しかっ、たよ」

加賀「………これからは、ずっと一緒だから」

提督「ほんと…?」

加賀「ええ」

提督「…………」スッ

加賀「?」

提督「約、束……」

加賀「…子供っぽいところは変わらないわね」クス

キュ…

提督「えへ…指切りげんまん…」



104: ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:27:18.34 ID:TT4cYNlU0

提督「加賀……」チョイチョイ

加賀「……?近寄れって?」

提督「うん」

加賀「………」スス

提督「よいしょ…っと…」ギュ…

加賀「あ……」

提督「はぁ……ずっと、こう、したかった……」グッ…

加賀(腕に力がまるでこもっていない…かなり弱り切ってる…)

加賀「…………」ギュウ ナデナデ

提督「ん……ふあ…」

加賀「眠いの?」

提督「うん……」

加賀「……ならもう寝ましょう、私も一緒に寝るから」

提督「…………」

加賀(この目のクマ……私が来るまでずっと寝ていなかったのね……)

提督「……すぅ…」

加賀(安らいだ表情…完全に堕ちたみたい…)

加賀「……ふふ」



105: ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 17:38:00.61 ID:TT4cYNlU0

ーーーーー

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……起きてる?」

加賀「ええ」

提督「……なんか、今日一日このまま寝ていたい気分」

加賀「奇遇ね、私もよ」

提督「ん……じゃあ、このままね…」ギュウ

加賀「ええ」ギュウ

提督「…………」

加賀「…………」



106: ◆CaWSl75vrE 2015/05/31(日) 18:04:31.67 ID:TT4cYNlU0

〜〜〜

提督「…………」パチ

加賀「………おはよう」

提督「………おはよ」

加賀「…何か食べる?」

提督「いや、いいよ…私が作るよ」スク

加賀「あ」

ストン

提督「あうっ!?」ガクッ

加賀「ああ…」

提督「あ、あれ…足に力が入らない…?」

加賀「長い間寝ていたから、筋肉が落ちたのよ…ほら、立てる?」スッ

提督「うぅ…ごめん…」パシ

加賀「気にしないで、しっかりご飯を食べればちゃんと回復するから。喉も治ってるでしょう?」

提督「……そうだね、がんばろ」



107: ◆CaWSl75vrE 2015/06/01(月) 17:26:02.01 ID:25gXZn1j0

加賀「お箸、使える?」

提督「ん〜…私は食べさせてほしいなぁ」

加賀「……じゃあ、はい」

提督「あ、そうじゃなくて…」

加賀「………?」

提督「えっと、まずは加賀が食べて…」

加賀「ああ…口移しがいいの?」

提督「うん、そういうこと」

加賀「………わかったわ」パク

モグモグ…

加賀「………ん」スッ

提督「よいしょ…」ギュ…

チュッ

加賀「………」ジュル…

提督「ん、んっ……」チュル…

加賀「………っは」

提督「ん…ふぅ…」

加賀「…どう?」

提督「えへへ…美味しい…」

加賀「なら、もう一回…」スッ

提督「あ……んっ…」



110: ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 18:02:52.68 ID:6gOBivwd0

加賀「さて……もう喉の方は大丈夫みたいね」

提督「うん、全然痛まないよ」

加賀「問題はこっちね…」ググッ

提督「ん?手?」

加賀「こっちも」トントン

提督「足も?」

加賀「ええ。これじゃまともに生活出来ないでしょう?」

提督「私は加賀にお世話されるならそれでいいんだけど…」

加賀「ダメよ、いずれここを出なくちゃいけないから」

提督「え?」

加賀「さすがに私一人じゃあなたを運ぶのには無理があるわ」

提督「う、うん」

加賀「とりあえず、足を慣らすところからね…掴まって」スッ

提督「よいしょっと…」ギュ



111: ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 18:24:25.71 ID:6gOBivwd0

提督「おっ…おお…」プルプル

加賀「ほら、まともに立てないでしょう?」

提督「た、立てるもん…」

加賀「……じゃあ手を離してもいい?」

提督「い、いいよ」

加賀「はい」パッ

提督「うあっ」

ストン

加賀「やっぱり」

提督「うう…こんなはずじゃ…」

加賀「数日間動かしていなかった上に何も食べていなかったから…あなたが思ってるよりも相当弱ってるのよ」

提督「はぁ……いつも当たり前にしてたことが出来ないって、なんかやだな…」

加賀「そうね、なら早く元どおりになれるように頑張りましょう」

提督「……うん」



113: ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 19:07:54.50 ID:6gOBivwd0

提督「ふっ、は……く…」ヨロ…

加賀「頑張って、ここまで来られたらご褒美をあげるから」

提督「ん……!」フラッ ヨロヨロ

加賀「そう、その調子で…」

提督「ほっ……とうっ!」ダンッ

ガバッ

加賀「っと……」ギュ

提督「えへへ…頑張ったよ…」

加賀「ええ…お疲れ様」

チュッ

提督「ひゃっ」

加賀「ご褒美よ、よく頑張ったわ」ナデナデ

提督「んぅ…ふふ…」

加賀「今日はここまでにして…ご飯にしましょう」クイ

提督「うん」フラフラ



114: ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 23:07:44.02 ID:6gOBivwd0

提督「ねえ加賀」

加賀「なに?」

提督「もう手錠はかけなくていいの?」

加賀「別にかけなくても逃げないでしょう?」

提督「まあそうだけど…うーん…」

加賀「悩みでもあるの?」

提督「いや…こう、手錠かけられてると加賀に支配されてるっていうか、満たされてるように感じるからさ…」

加賀「そうなの」

提督「でもやっぱり、こうして抱き合ってる時が一番好きかなー」ギュッギュ

加賀「甘えん坊ね」ナデナデ

提督「えへへぇ」



115: ◆CaWSl75vrE 2015/06/02(火) 23:13:54.92 ID:6gOBivwd0

加賀「………提督」

提督「ん?」

加賀「後悔してない?」

提督「なにが?」

加賀「……ここに来たこと」

提督「してないよ、加賀が一緒だもん」

加賀「………そう」ギュウ

提督「あいたた…加賀?」

加賀「あなたを好きになって、本当に良かった」

提督「いきなりどうしたの…?」

加賀「愛してるわ」

提督「加賀…?」

加賀「……なんでもないわ、もう寝ましょう」

提督「う、うん」

ゴソゴソ

加賀「おやすみなさい」

提督「おやすみ…」

パチッ

加賀「…………」



116: ◆CaWSl75vrE 2015/06/03(水) 17:22:51.83 ID:zPwFf2tn0

提督「…………」パチ

提督「………んぁ…?」キョロキョロ

提督「………あれ、加賀…?」

シーン

提督「……いない…」

ゴソゴソ

提督「どこに、行ったのかな……」ストン

フラッ

提督「うっ……!」

グッ

提督「はぁ……っく…ダメ、自分の足で…」

提督「自分の足で歩かなきゃ…」ググ…

ヨロヨロ

提督「ここを開ければ…」

ガチャ

ゴンッ

提督「痛ぁ!?」

加賀「あ」



117: ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 16:58:16.22 ID:4T2OQSkA0

提督「いたた…」サスサス

加賀「だ、大丈夫?」

提督「う、うん…ってそうじゃなくて!もう、どこ行ってたのさ!」

加賀「いえ、そろそろ起きるだろうと思ってご飯を…」

提督「へ?あ、ほんとだ」

加賀「……食べる?」

提督「うん!」

加賀「…というか、一人でここまで歩いたのね」

提督「ん?うん、もうだいぶ楽になったよ」

加賀「そう…なら、あと少しで足は治りそうね」

提督「えへへ、すぐ治しちゃうからね!」

加賀「ええ…だから、今はそれを助けるためにも補給にしましょう」

提督「はーい」



118: ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 17:19:06.11 ID:4T2OQSkA0

加賀「……はい」

提督「あー……」

パクッ

提督「んー」モグモグ

加賀「美味しい?」

提督「うん!いつの間にこんなに上手になったの?」

加賀「暇を見つけては練習していたから…全部、あなたのために」

提督「えへへへ、やだなぁ、なんか恥ずかしいなぁ」テレテレ

加賀「……そういえば、お箸は持てるようになったの?」

提督「ん?どうだろう?」

加賀「やってみて」スッ

提督「ん……」カチャ

提督「………」プルプル

ポロッ

提督「あ…」

加賀「腕はまだみたいね…」

提督「うう…」

加賀「……焦る必要はないわ、まだ時間はあるから」

提督「う、うん…」

提督(時間…?)



119: ◆CaWSl75vrE 2015/06/04(木) 17:54:25.81 ID:4T2OQSkA0

加賀「……………」

提督「よっ、ほっ…は…」

加賀「……………」

提督「ふぅ……見て見て加賀、ここまで歩けたよ!」

加賀「……………」

提督「おーい、加賀ー?」

加賀「……………」

提督「むぅ…」グッ スタッ スタッ

加賀「……………」

提督「加賀ってばー」トントン

加賀「……あ…え…なに?」

提督「さっきからずっと反応ないよ?ちゃんと寝てる?」

加賀「……ええ」

提督「ならいいけど…あ、ほら、見て!自力でここまで歩けるようになったんだよ!」

加賀「そうね…ふふ、良かったわ」

提督「えへへ、もっと頑張るよー!」

加賀「……………」



120: ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 17:31:10.60 ID:zNZ2BzfSO

ドンッ

加賀「…………!」ビクッ

提督「う〜……ん…」トタトタ

加賀「て、提督、こっちに来て」チョイチョイ

提督「ん…なあに?」フラフラ

グイ

加賀「っ………」ギュウ…

提督「わっ……いきなりどうしたの?」

加賀「…今日は、もう寝ましょう」

提督「え?で、でも、私まだ眠く…」

加賀「お願い……だから……」ギュゥゥ

提督「……そこまで言うなら…」

加賀「ごめんなさい…」

提督「……ううん、いいんだよ、加賀の望みは私の望みだから」ナデナデ

加賀「………ありがとう…」



121: ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:23:12.12 ID:Xo7/0xKbO

ーーーーーー

タンッ ストン スタスタ

加賀「ん………」ムク

タタッ クルッ

加賀「……提督?」

提督「……あ、おはよう加賀!ほら、見て!」

加賀「………?」ゴシゴシ

スタスタ タタタ ピョンピョン

加賀「あ…」

提督「もうほぼ治ったよ!痛みもないし、ふらふらもしないし!」

加賀「そうね…ふふ、よかったわ…」ニコ

提督「あと一日もすれば完全復活、だよ!すぐに治しちゃうから!」

加賀「ええ…」

ドンッ

加賀「!」ビクッ

提督「? 加賀?」

加賀「……少しここで待ってて」

提督「う、うん…?」



122: ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:27:50.35 ID:Xo7/0xKbO

ガチャ

バタン

提督「……どうしちゃったんだろ」

提督「うーん……」ゴロン

提督「……………」

提督(物音に反応してたというか…怯えてた、みたいな…そんな感じだったけど…)

提督「……………」

提督「………よくわかんないや…」

提督「……………」

提督「………かーがー……」ゴロゴロ

提督「……………」



123: ◆CaWSl75vrE 2015/06/05(金) 19:39:43.50 ID:Xo7/0xKbO

提督「……………」ゴロゴロ

提督「…まだかなぁ」

提督「……………」

バタバタ

提督「!」バッ

ガチャッ

加賀「はぁ……はぁ……」

提督「そ、そんなに息切らしてどうしたの…?大丈夫…?」

加賀「はぁ……っ……」

提督「……加賀…?」

加賀「……間に合わなかったみたい」

提督「え?」



128: ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 15:53:32.33 ID:49/JzLYE0

怒号と共に、勢いよく扉が開く。
それと同時に武装した憲兵達が統率のとれた動きで次々と部屋になだれ込み、加賀を取り囲むようにフォーメーションを形成する。
一瞬のうちに部屋中が十数人の憲兵で埋め尽くされた。

長期間外界との断絶が続いた提督は状況の理解が追い付かず、目を丸くして硬直している。

「元気でね」

憲兵に肩を担がれ、提督に微笑みかけながら呟く加賀。それだけ言い残し、憲兵に背中を押され振り返らずに歩き出す。

提督はただ、詰め寄る憲兵達で塞がれる視界の奥の加賀を呆然と眺めることしか出来なかった。



129: ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 18:06:28.64 ID:DRWtUQ7WO

──────

『………何がありました?』

提督「……………」

憲兵「……聞き方を変えましょう。あの艦娘に、何をされましたか?」

提督「……………」

憲兵「……これもダメ、か…」

提督「……………」

憲兵「あの地下室で、どういう生活を送っていましたか?ベッドに手錠と鎖がありましたが…」

提督「……………」

憲兵「………はぁ……」ポリポリ

ガチャ

女憲兵「様子はどうですか?」

憲兵「全然ダメだな……もう丸二日だんまりさ」

女憲兵「そうですか…あれ?」

憲兵「どした?」

女憲兵「いえ、その食器…まだご飯が残っていますが」

憲兵「ああ、提督さんに食べさせろって言われたんだけどさ。無理やり食べさせようとしても嫌がるから無理なんだよ」

女憲兵「なるほど…困りましたね…」



130: ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 18:56:39.89 ID:J9uKe2XeO

憲兵「まったくだ、俺だってこれが終わらなきゃどこにも行けないってのに」

女憲兵「まあ、とても人柄が良いお人でしたし…相当ショックを受けているのかもしれません」

憲兵「その気持ちは分かるけどなぁ…飯くらい食ってくれないとこっちが心配になるぞ」

女憲兵「ええ…早急に手を打たなければなりませんね」

憲兵「はぁ……なんか一つでも答えてくれりゃあの艦娘の処置も決められるんだけどなぁ…」

提督「……………」ピクッ

憲兵「……そういや、そっちはどうなんだ?」

女憲兵「いえ…こちらもまったく同じですよ、何も喋らないし何も食べません」

提督「………加賀」

憲兵「ん?」

提督「加賀、生きてるの……?」

女憲兵「ええ、別室の方に居ますが…」

憲兵「まだ何も状況が掴めていないので、一応事情聴取という形で話を聞き出そうとしているのですが…」

提督「………返してよ」

憲兵「え?」

提督「加賀を返して…返してよ!私の加賀を!!返してよ!!」ガッ

憲兵「うおっ!?」

女憲兵「て、提督さん!落ち着いてください!」

提督「返して!!返してよ!!ねえ!!」

憲兵「お、おい、応援を呼んでくれ!おそらく錯乱状態に陥ってる!」グググ

女憲兵「は、はい!」ガチャ

バタンッ



131: ◆CaWSl75vrE 2015/06/06(土) 21:34:05.13 ID:utFOayjAO

「くっ、少し落ち着いて…い゛っ!?」

両手を抑えられているにも関わらず、物凄い力で喉元に食らい付く。憲兵は咄嗟に身を後方へ投げ、勢いよく壁にもたれかかりながら首筋を抑える。そこには幾つもの歯型が並び、当てがわれた指先に血が滲み始めていた。

「ふーっ、ふーっ…!」

獲物を前にした獣のような息を吐きながら、先ほどまで自分が座らされていた椅子を頭上高く持ち上げる提督。

「! ま、まっ」

憲兵の制止に聞く耳など持たず、なんの躊躇いもなくそれを振り下ろした。
鈍い打撲音と共に、憲兵の帽子が弾け飛ぶ。ピンポイントに打ち下ろされた頭はピンボールのように一度下に下り、また意識に吊られて上を向く。本能的にまだ意識があると判断した提督の脳は次の命令を身体に下ろす。
容赦はするな、殺せ、と。

「返せ!!返せっ!!」

狂ったように何度も叫びながら、何度も椅子で殴りつける。足、角、複雑に伸びたパーツがすでに動かなくなった憲兵の身体を揺らし続ける。

息を切らして、痺れた腕に従って椅子を落とした頃には真っ赤に染まった憲兵の額、扉近くの壁、そして提督自身。
一人の生命が終わった瞬間だった。



134: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 14:56:19.33 ID:HTKgJECL0

「こちらです!」

外から響く声と、複数の慌ただしい足音。早々にそれを察知した提督は、憲兵のホルスターにしまわれた拳銃を目敏く見つけすぐに引き抜く。
血に塗れた憲兵を投げるように押し退け、ゆらゆらと身体を左右に揺らしながら扉を開く。

「大丈夫です………っ!?」

駆け付けた女憲兵達は、目の前の惨状に声も出なかった。ギラギラと眼を血走らせてこちらを睨む赤く染まった提督と、その後ろに横たわるモノ。
現場の異様さを理解した一同は、すぐに長銃を構える。が、それを上回る速度で提督が照準を合わせ、次々と急所を撃ち抜かれた。
額、心臓、首。三人それぞれの箇所に空けられた風穴と、背後の壁に付着した大量の血。

それに目もくれず、提督は身体を翻し、加賀を探して覚束ない足取りで走り出す。

僅かに急所を外し、最後の気力を振り絞って身体を起こす一人の憲兵にも気付かずに。



135: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 15:43:36.53 ID:HTKgJECL0

「が、あっ……!?」

何かが弾けるような音と共に、逆転する視界。
気付けば自分は床に倒れ込んでいる。すぐに起き上がろうと腕を立てて上半身を起こそうとするが、足が動かない。
何かに引っかかっているのかと視線を向けると、そこには血溜まりが広がっていた。
脳が現状を視認し、大きすぎる信号を伝える。
大きく中心に空いた穴と、そこから流れ出す血で真っ赤に染められた足。

「っあ゛……!ぐ、うぅあ……!!」

痛い。熱い。あまりの激痛に、逆に意識が鮮明になる。
なんとか壁に手を付きながら立ち上がるが、撃ち抜かれた右足はまるで動かない。脛の骨ごと砕かれたようで、足を引きずることで動くのがやっとだった。

「は、あ゛っ……はぁ、はぁ…」

それも厭わずに、また歩みを進める。加賀が生きている、それだけが提督の希望であり原動力となっていた。



136: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 19:37:16.57 ID:HTKgJECL0

「おいっ、逃げているぞ!」

「探し出せ!血痕を辿ればすぐに見つかるはずだ!」

先ほどの銃声で、すでに数多くの憲兵達が動き始めている。見つかれば、恐らく殺される。いくら病人扱いとはいえ、四人も殺していればそれは免れないだろう。

「はぁ……はぁ……」

廊下の隅でへたり込む提督。服の袖を千切っただけの簡素なものだが、それを患部に巻き付け一時的な止血は済ませていた。
しかし、すでに興奮による痛覚の緩和や意識の覚醒はすでに抜け切っていた。
少しでも気を抜けば意識は遠退き、だからといって意識を戻すと耐え難い苦痛が身体を駆け巡る。

「う……」

鉛のように重く感じられる身体と、思考を支配する絶望感。
じきに居場所もバレてしまう。
現に、続く血痕を辿って一人の憲兵達が提督の前に立ちはだかっていた。
ここまでか、と諦めかけたその時。拳銃を突きつける憲兵が、前のめりに倒れる。



137: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:15:39.94 ID:HTKgJECL0

「あ……あ、ああ……!」

「大丈夫?」

そこに立っていたのは、他の誰でもない。そう、加賀だった。その顔を見た途端、安心感からか自然に涙が溢れ出す。
手にしていたモップを投げ捨てながら提督のもとにしゃがみ込むと同時に、足の傷に気が付いたようで、心配そうに覗き込みながら声をかける。

「その足…」

「えへ…撃たれちゃった…」

「撃たれちゃったって……あなた…」

悟ったような顔で、そう呟く。加賀も、提督と自分自身の置かれた立場を理解した。

「……これからどうするの?」

「…どうしよっか、なんのあてもないや」

「…………」







「いたぞ!!」



138: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:46:50.00 ID:HTKgJECL0

号令と共に、複数の憲兵が迷いなく一斉に発砲し始めた。押し倒すように庇う加賀に塞がれ、一瞬だけ視界が真っ暗になる。
不意にのしかかる体重に目を開けると、すぐ隣には苦痛に表情を歪ませ横たわる加賀がいた。その背中にはいくつもの赤い点が作られている。

「加、賀……このぉっ!!」

再び心が黒い感情に支配され、怒りに震えながらも努めて冷静に手持ちの拳銃で四人のうち三人の急所を的確に撃ち抜いた。

残ったもう一人もすぐに狙撃しようとするが、トリガーを弾いても虚しい音が響くだけで銃弾は出ない。この拳銃には六発しか弾が装填されていなかった。

「お許しください…!」

「………!」

悲痛な表情を浮かべながら銃口を向ける憲兵。そこから放たれた鉛玉は、確かに提督の腹部を貫いた。

「ごふっ……」

内部破壊の衝撃に、堪らず口から血を吐き出す。しかしその目はまだ死んでいない。人を殺める恐怖と罪悪感に目を固く閉ざしたのが仇となり、提督にとっては功となっていた。
先に加賀が気絶させた憲兵の傍に転がっていた拳銃を素早く拾い上げ、返す刀で太腿を撃ち抜く。
呻きながら崩れ落ちる憲兵に、何発も何発も怒りをぶつけるように銃弾を撃ち込む。

狂ったように引き金を弾く提督を止めたのは加賀だった。
跳ねる拳銃に優しく手をかけ、そっと下ろしながら提督を見つめる。
それだけで提督はいつも通りの落ち着きを取り戻した。



139: ◆CaWSl75vrE 2015/06/07(日) 23:57:00.45 ID:HTKgJECL0

「あはは…もうどこに行ってもダメだね、これ…」

「ふふ……そう、ね…」

息も絶え絶えになりながら、二人顔を見合わせて乾いた笑いを響かせる。
提督の腹部からも、加賀の背中からも、どくどくと流れ出す血は止まらない。そう、提督が撃ち抜かれた箇所もまた、急所。それは生命の終わりが近いことを明確に示していた。

「………ねえ」

「うん…?」

「どうせなら、誰にも邪魔されない、二人だけの場所で……」

「………うん」

言い終わる前に、全てを理解した提督。
お互いを助け合いながら、ゆっくりと身体を起こす。ついに足が限界になり、歩くことすら出来なくなった提督を担ぐように腕を回し引きずりながら歩き出す加賀。
血みどろの廊下を後に、二人が目指す場所は外だった。

薄透明のガラス扉からは、蒼く輝く海が見える。



140: ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:10:43.59 ID:86KAFSFw0

近くに落ちていた棒切れを拾い、扉の取っ手に引っ掛ける。気休めでしかなかったが、それでも残り少ない時間とその目的を全うするには十分だった。
足を進める度により色濃くなる血痕を増やしながらも、確実に海へと歩き続ける。

「……………」

「提督………提督?」

「……………」

「……眠ってる、のね…呑気なもの、だわ…」

失血により意識を失った提督。寂しさを感じながら歩く加賀。もはや痛みすらもなくなっている。
ふと空を見上げると、キャンパスに描いたような蒼とその中心に高く登った太陽。
心の中で『お別れね』と呟きながら、顔を伏せて歩き出す。
背後からかすかに聞こえる怒声など、すでに二人にとっては何の意味も成さない。

額に汗が滲み出てくる頃、二人は沖合近くの堤防まで辿り着いた。



141: ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:19:48.89 ID:86KAFSFw0

静かに音を立てて弾ける波。
その波に乗せて、優しく揺り起こすように声をかける。

「提督」

「ん………」

「着いたわ」

「そっか……うん、ありがと…」

自分から肩を下りる提督。弱々しく加賀の方へ手を伸ばし、加賀もそれを強く握り返す。

「……………」

「怖い?」

「ううん……加賀と一緒だから、怖くないよ」

「ええ……私も、あなたと一緒なら何も怖くないわ」

「………それじゃ、行こっか」

「………ええ」




「「二人だけの、世界へ」」



142: ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:32:45.82 ID:86KAFSFw0

白く細やかな泡を巻き上げながら、二人同時に海へと身を落とす。
みるみるうちに遠くなる海面、そして陽の光。
潮の流れに乗って、どんどん人の手が付かない沖合まで流される。
傷口から血が流れ出し、身体の内部にまで海水が染み渡っていく。やがて肺にまで海水が侵入してくるが、苦しさなどは微塵も感じない。

それどころか、最愛の人と運命を共にするという幸福感に包まれ、むしろ心地よいような感情にすら思える。
深く、より深く、優しく海に融けるように沈んでいく二人。
固く結ばれた手が、決してお互いを離さずに繋ぎ止める。

そっと暗い海底へとその身を落ち着かせる頃には、すでに二人の命は終わりを迎えている。
しかし、その表情は何よりも安らいだものであった。



143: ◆CaWSl75vrE 2015/06/08(月) 00:33:27.88 ID:86KAFSFw0

加賀編終わり
めちゃくちゃグダった…



150: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 21:43:14.16 ID:HRvkY3Nh0

提督「…………」カリカリ

コンコン

提督「ん……入っていいよ」

ガチャ

羽黒「し、失礼しますっ!」

提督「お疲れ様、羽黒……ってそんなに堅くならなくてもいいよ、楽にして」

羽黒「は、はい…」

提督「で、用件は?」

羽黒「あ、は、はい!作戦完了の報告書です!」スッ

提督「お、ありがと」

パラッ

提督「………ん」

羽黒「…………」ドキドキ

提督「羽黒、MVP取ったんだ!よくやったね」ガタ

羽黒「!」ピク

ナデナデ

羽黒「んぁ…えへ、えへへ…///」

提督「これからもこの調子で頑張ってね」ポンポン

羽黒「はい!司令官さんのために、頑張ります!」



151: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:04:05.73 ID:HRvkY3Nh0

提督「さてと…そのためにも、まずは傷を治して補給しないとね。ほら、行っておいで」

羽黒「はいっ!失礼します!」

ガチャ

バタン

提督「…羽黒、着任し立ての頃とは見違えるほど強くなったなあ」

提督「心も、身体も…」

提督「…………」

提督(……なら、もうそろそろいい時期かな…)



152: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:11:37.90 ID:HRvkY3Nh0

羽黒「ふふっ、うふふ……」

羽黒「司令官さんに褒められちゃった…頭まで撫でてもらって…」

羽黒「えへへ………えへへへ…」

羽黒「MVPを取ったら、また褒めてもらえるかな…」

羽黒「なら、もっと……もっと頑張らなきゃ…」

羽黒「もっと……」

羽黒「ふふっ……」

羽黒「…………」



153: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:38:37.22 ID:HRvkY3Nh0

ドーン ガンッ バンッ

那智「おいっ、羽黒!少し前に出過ぎだ!」

足柄「ちょ、ちょっと!さすがに危険よ、下がりなさい!」

羽黒「はぁ、はぁ、はぁ…」ダンッ バシュッ

妙高「………聞こえていないみたい」

イ級「ギィ…」

ドンッ

羽黒「!」

那智「羽黒!」

ドォォン

羽黒「うう……?」

妙高「大丈夫?」

羽黒「あ……妙高姉さん…」

ドンッ

イ級「グエッ」

那智「まったく…こんな弱い奴に気付かないとは、少し油断しすぎじゃないのか?」

足柄「羽黒…あなた、最近ちょっとおかしいわ…」

羽黒「………ごめんなさい…」

妙高「…終わったことはもういいから、今は早く帰りましょう」

那智「ああ…それが先決だな」

羽黒「……………」



154: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:52:17.09 ID:HRvkY3Nh0

提督「羽黒の様子がおかしい?」

足柄「ええ…あの子、気弱なはずなんだけど…最近は人が変わったみたいに好戦的になってるというか…」

提督「うーん……なにかあったのかな…」

足柄「さあ…それは分からないけど、相当無理をしてるように見えるわ…」

提督「うん……あとで言い聞かせておくよ」

足柄「よろしく頼むわね」

バンッ

金剛「テイトクゥーーーー!!!」ドドドド ガバッ

提督「うわあ!?ちょっ、金剛!?」

ドサッ

金剛「やりまシター!ワタシ、MVPデース!!」ギュゥゥゥ

提督「わ、わかったから!わかったから退きなさいってば!」グイグイ

金剛「テーイートークゥー!!」スリスリスリスリ

提督「もおおお!!」

足柄「元気ねえ…」

バタンッ

足柄「……?」

タタタ…



155: ◆CaWSl75vrE 2015/06/11(木) 22:55:39.65 ID:HRvkY3Nh0

羽黒「なんで……なんで金剛さんと司令官さんがあんなに近くに…」

羽黒「私もあんなのしたことないのに…なんで……」

羽黒「MVP……とったら…また一番になったら、私もあんなことしていいのかな……」

羽黒「なら、もっと頑張らなきゃ…まだ…こんなのじゃ、まだ……」

羽黒「司令官さんに……司令官さんに……」

羽黒「司令官さん……」

羽黒「…………」



158: ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 19:20:07.06 ID:T2VfoG6nO

提督「…………」

足柄「提督!」

提督「ん、足柄……そんなに慌ててどうしたの?」

足柄「大変よ…!羽黒が、羽黒が…!」

提督「羽黒が、どうかしたの?」

足柄「羽黒が、一人で沖ノ島海域に出撃しちゃったのよ!」

提督「えっ…!?」

足柄「入渠もせずに、ボロボロの艤装を担いで…とにかくまずいわ!」

提督「わ、分かった!すぐに他の妙高型と一緒に出撃して、羽黒を追って!」

足柄「了解!」

タタタ…

提督「羽黒……」



159: ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 19:31:55.95 ID:T2VfoG6nO

妙高「……見つけた!」

羽黒「…………」

那智「羽黒!」

足柄「羽黒、無事だっ……!?」

羽黒「あ……姉さん……」

那智「な…なんだ、これは…」

妙高「エリートル級にフラグル級二体が……」

足柄「うそ……これ、全部羽黒がやったの…?」

羽黒「うん…えへへ、私、頑張ったから…私…司令官さんに……えへ…へ……」

フラッ

妙高「羽黒!」ガシッ

羽黒「う……」

那智「かなり危険な状態だ…とにかく戻ろう」



160: ◆CaWSl75vrE 2015/06/12(金) 21:14:17.91 ID:T2VfoG6nO

提督「…………」ウロウロ ソワソワ

ガチャ

提督「!」

妙高「ただいま帰投しました」

提督「ど、どうだった?羽黒は?」

足柄「今さっき休ませたところ…ずっと無理し続けて、疲労が溜まってたみたい」

那智「だが命に別状はないようだ。一日も休めば治るだろう」

提督「そ、そっか……はぁ……よかったぁ…」ヘニャ ペタン

妙高「あ、一応報告書がありますけど…」

提督「うん…もらっておくね、ありがとう。みんなもお腹空いてるでしょ?早く補給しておいで」

足柄「………ね、ねえ、もしよかったら、一緒にご飯食べない?」

提督「え?ああ…ごめんね、私報告書作らないといけないから…」

妙高「そう…ですか」

那智「残念だな…」

提督「あはは…また今度機会を作るから、今日はみんなで楽しんできて」

「「「了解」」」



162: ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 11:32:45.90 ID:lloXk/cxO

〜〜〜

提督「…………」

ガチャ

羽黒「失礼、します…」

提督「………羽黒」

羽黒「……はい」

提督「呼び出された理由、分かってるよね」

羽黒「……はい」

提督「言いたいことが二つあるの」

羽黒「……はい」

提督「まずは一つ………単身での勝手な出撃。これはどういうことなの?」

羽黒「っ………」ビク

提督「上官である私の指示もなしに戦場に赴くなんて…下手したら死んでたかもしれないんだよ」

羽黒「ご、ごめんなさい…」

提督「今回は無事に帰ってきてくれたからよかったものの、次こんなことがあれば…どうなるか分かったことじゃないからね」

羽黒「はい……」



163: ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 11:38:03.16 ID:lloXk/cxO

提督「………でも、まあ」

羽黒「………?」

提督「一人であれだけの戦果を挙げられるなんて、すごいものだよ」

羽黒「………!」

提督「よく頑張ったね、羽黒」

羽黒「は、はい…!」

提督「あと……」ツカツカ

羽黒「へ?」

ギュウ…

羽黒「………!??」

提督「もう、二度とこんなことはしないでね……大切な子が沈むのなんて、絶対に嫌だから……」

羽黒「は……はひ……////」

提督「………よし」パッ

羽黒「あっ……」

提督「今回の件は内密にしておくからね。ほら、演習行っておいで」

羽黒「………はい、失礼します!」

バタン



165: ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 17:12:07.54 ID:JsTYyaRh0

提督「………ふぅ」

那智「………いいのか?」

提督「うわぁ!?な、那智!?いつの間にいたの!?」

那智「いや、ずっと部屋の前で話を聞いていたんだが…」

提督「そ、そうなんだ…それで、いいってなにが?」

那智「羽黒のことだ。なんの処罰も与えないでいいのかと聞いている」

提督「ああ、そのことね……確かに羽黒のしたことは悪いけど、それでも頑張ってくれたから…それに、なんだか羽黒の成長が嬉しくて…」

那智「………そうか。だが、この件はどう大本営に報告するつもりだ?」

提督「問題ないよ。私もそれなりに偉い立場だし、ちょっと顔を利かせればこれぐらいは…ね」

那智「そ、そうか…」

提督「さてと、お仕事お仕事」ガタ

那智「……………」



166: ◆CaWSl75vrE 2015/06/15(月) 17:34:33.47 ID:JsTYyaRh0

提督「………」カリカリ

那智「……………」

提督「………」カリカリ

那智「……………」

提督「………」ピタ

那智「……………」

提督「………あのー」

那智「なんだ?」

提督「いや、いつまでそこにいるのかなーって…」

那智「あ……邪魔だったか?すまない」

提督「そういうわけじゃないんだけど……ただちょっと視線が気になって」

那智「それは悪かった…なら、私はこれで失礼させてもらうよ」ガチャ

提督「あ……」

バタン

提督「………嫌味に聞こえたかな?」



167: ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:28:57.69 ID:iK9o1yruO

提督「…………」モグモグ

妙高「あの、提督」

提督「んぁ、妙高?どうしたの?」

妙高「もしよろしければ、ご一緒してもよろしいでしょうか?」

提督「ああうん、いいよ」

妙高「では、お隣失礼します…」ガタ

ストン

提督「珍しいね、妙高がこんな時間にご飯なんて」

妙高「ええ…少し、提督とお話がしたくて」

提督「? なんの話?」

妙高「……羽黒のことです」

提督「羽黒?」

妙高「はい…あのようなことになってしまったのは、姉である私達がしっかりと羽黒を目の届く場所に置かなかったからです。申し訳ございませんでした…」

提督「ちょ、ちょっと!今さらそんなこと気にしなくていいってば!」



168: ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:37:16.95 ID:iK9o1yruO

提督「元はと言えば私が早く仕事を片付けなかったせいでみんなにちゃんとした指示を伝達出来なかったわけだし、そもそも艤装のロックすらしてなかった私が悪いっていうか、あの…」

妙高「…………」

提督「なんていうか……ああもう!とにかく妙高達は悪くないの!余計な心配させてごめん!」

妙高「………ふふ」

提督「……なんで笑うのさ」

妙高「いえ…提督はお優しいのですね」

提督「うぇっ?い、いきなりなに?//」

妙高「羽黒も、随分気負っていたようでしたので…提督とお話をしてからは楽な表情になっていましたから」

提督「そうなんだ…よかった…」

妙高「提督には助けられてばかりですね…本当に、いつもありがとうございます」

提督「やめてよ、恥ずかしい…//」



169: ◆CaWSl75vrE 2015/06/19(金) 19:48:25.43 ID:iK9o1yruO

提督「私の方からも、ありがとうね」

妙高「えっ?」

提督「ここに着任した当時の羽黒ってば、いつもおどおどして怖がってたから…それを近くで支えて応援してくれてたのは妙高達でしょ?だから、羽黒はあんなに強い子に育ってくれたんだなあって」

妙高「そうでしょうか……いえ、そうですね」

提督「なんだかずっと手のかかっていた娘が立派に育ったみたいで…とっても嬉しいんだ」

妙高「母親みたいなことを言うのですね」

提督「そうだね……そろそろ、一人立ちさせてもいい頃だよね…」

妙高「…………」



182: ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 19:29:47.62 ID:1l/ZBvsr0

〜〜〜

コンコン

提督「入っていいよ」

ガチャ

羽黒「し、失礼します」

提督「ごめんね、急に呼び出したりして」

羽黒「い、いえ!そんな、滅相もない!」

提督「あはは…そんなに固くならなくていいよ、楽にして」

羽黒「は、はい…」ニコ

提督(自然な顔で笑えるようになったなぁ…)

羽黒「それで司令官さん、伝えたいことって…」

提督「ああ、うん…口頭でいいかな」

羽黒「は、はいっ!」

羽黒(伝えたいことってなんだろう…もしかして…も、もしかしたら…)



183: ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 22:58:26.79 ID:1l/ZBvsr0

提督「こほん……えーっと、今後の方針の話なんだけど…」

羽黒「あ…はい…」

羽黒(やっぱり…そんなこと、あるわけないよね…)

提督「羽黒を、今日付けで第二遊撃部隊に配属させることにするね」

羽黒「……………えっ?」

提督「好きな時に出撃して、好きなだけ暴れて…まあ、他の子達との予定も組まないといけないし私の管理下にもあるから完全に自由とは言えないんだけど……」

羽黒「……………」

提督「……羽黒?聞いてる?」

羽黒「なんですか、それ」

提督「え?」

羽黒「なんなんですか、それ!?私は必要ないということですか!?」ガッ

提督「っうわ、ちょっ…!?」



184: ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:15:15.03 ID:1l/ZBvsr0

羽黒「どうしてですか!?遊撃部隊なんてそんな、私は…!!」

提督「い、いや、羽黒、最近張り切ってたみたいだから、好きにさせてあげようかなって」

羽黒「そんなの嫌です!司令官さんの指揮の下で戦って、司令官さんに褒められたくて頑張ってたのに…私はもう要らないんですか!?」

提督「ちがっ、私はただ、羽黒がもう一人でも」

羽黒「やだよ…そんなの、やだ…悪い事をしたのなら謝りますから、司令官さんのためならなんでもしますから…!許してください、お願いです…!」

提督「ちょ、ちょっと落ち着いて…」

羽黒「や、やだ…!見捨てないで…!私を一人にしないで…!」ググ…

提督「痛っ…!は、羽黒…」

羽黒「いや、いや、いやっ…!離れないで、そばにいて……!!」ギュウウ…

提督「う、ぐ……」



185: ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:23:15.70 ID:1l/ZBvsr0

ガチャ

響「司令官、加賀さんと瑞鶴さんが喧嘩を……あれ」

羽黒「……………」ギュゥゥ…

提督「あ、響…」

響「…何をしているのかな」

提督「ああ、えっと…ごめん、先に用件を聞かせて」

響「……加賀さんと瑞鶴さんが喧嘩をしているから、司令官に止めてもらいたいんだけど」

提督「う、うん……ちょっと待ってね。ほら、羽黒、離れて…」

羽黒「!」ビクッ

ギュウッ

提督「痛っ…!わ、わかった、わかったからもう…」

羽黒「……………」フルフル

響「………司令官?」

提督「ごめん、響…みんなでなんとかしてくれないかな…」

響「……………」クル

ガチャ

バタンッ

提督「うぅ…」



186: ◆CaWSl75vrE 2015/06/24(水) 23:29:21.93 ID:1l/ZBvsr0

提督「…………は、羽黒」

羽黒「……………?」

提督「そ、そろそろ離れて…お仕事が…」

羽黒「え……」ジワ…

提督「ああ、もう…」

提督(お仕事出来ないのは困るけど、羽黒を泣かせるのも嫌だし…)

提督(どうしよう…)

羽黒「……………」ギュウ

提督「うっ…い、痛いよ…逃げないから、もうちょっと力弱めて…」

羽黒「嘘じゃないですよね」

提督「あ、ああ…うん…」

羽黒「……………」スッ

提督「え?」

羽黒「約束」

提督「……………」

キュッ

羽黒「ふふっ……えへ、えへへへ…///」

提督「はぁ……」



188: ◆CaWSl75vrE 2015/06/26(金) 19:29:45.88 ID:ojhRKjnTO

提督「……………ううっ」ブルッ

羽黒「……………」

提督「は、羽黒……羽黒っ」

羽黒「?」

提督「その……ちょ、ちょっとトイレに行きたいから、離してくれないと…」

羽黒「えっ…い、いや…」ギュゥゥ

提督「すぐ戻るから!お願いだって!」

羽黒「わ、私も行きます…」

提督「う〜、それでもいいから…も、もうダメっ…!」ダッ

羽黒「あ、ま、待ってください!」バタバタ

ガチャ

バタン



189: ◆CaWSl75vrE 2015/06/28(日) 20:29:27.71 ID:823VgtnL0

提督「うーっ……は、羽黒…」

羽黒「はい?」

提督「な、なんで同じ個室にいるのかな」

羽黒「逃げないって約束しましたよね?」

提督「それはそうだけど…でも、だからってさすがにこれは…」

羽黒「どうしてですか?」

提督「いや…は、恥ずかしいでしょ…///」

羽黒「……そんなに、私のことが嫌いですか…?」

提督「そ、そういうわけじゃ…うう…」ブルッ

羽黒「あの約束は、嘘だったんですか…?」

提督「ああ、もうっ!分かった、出て行けなんて言わないから!お願いだから、せめて向こう向いてて!」

羽黒「……はい」クル

提督「あ…う……///」ジワ…

羽黒「…………」



190: ◆CaWSl75vrE 2015/06/28(日) 23:18:48.67 ID:823VgtnL0

ジャアアア…

提督「はぁ……」

ガバッ

提督「うわっ、ちょ…羽黒…」

羽黒「…………」ギュウ

提督「そんなにくっつかれると歩きづらいんだけど…」

羽黒「…………」

提督「………ねえ、聞いてる?」

羽黒「…………」

提督「………はぁ」

提督(ずっとこのペースだと疲れてくるなあ…早く戻ってくれればいいんだけど…)

提督(……もしかして、ずっとこのままだったり…)

提督「…………」

提督(……いやいや、さすがにそれはないよね、うん…)



191: ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 18:32:58.64 ID:7wf8ZMVm0

ガチャ

加賀「失礼しま……」

提督「あっ…か、加賀…」

羽黒「…………」ギュ

加賀「………これ、報告書」トン

提督「あ、う、うん。ありがとう」

羽黒「…………」

加賀「……で、何をしているの?」

提督「っ……!」ギクッ

羽黒「…………」

加賀「答えて。早く」

提督「え、えと、その、これは決してそういうわけじゃ…」

加賀「あなたじゃなくて、この子に聞いてるの。あなたは黙っていなさい」

羽黒「…………」

加賀「……何も言わないのね。なら私から言うわ」

提督「ちょ、ちょっと…」



192: ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 19:22:22.25 ID:7wf8ZMVm0

加賀「退きなさい。そこはあなたの場所ではないわ」

羽黒「……嫌です」

加賀「…………」イラッ

提督「ま、待って加賀!これは私が頼んだことなの!」

加賀「………なに?」

提督「その、羽黒は人見知りするところがあるから、それを克服させようとこうして、ね?」

加賀「…………」

提督(む、無理があったかな…)

加賀「……あなたがそう言うのなら仕方がないわ」

提督「!」

羽黒「…………」

加賀「……けど、次やる時はもう少し人目に付かない場所でやることね」

提督「う、うん、そうする」

加賀「それじゃ、私は演習に戻るから」

提督「頑張ってねー…」

バタン



193: ◆CaWSl75vrE 2015/06/29(月) 19:32:27.54 ID:7wf8ZMVm0

提督「……はああぁ…もう、羽黒…今回は何もなかったからよかったものの、次誰かに見られたら何を言われるか……」

羽黒「…………」

提督「ねえ、羽黒ってば!聞いてるの?」

羽黒「…………」

提督「………はぁ……」

羽黒「………かった」ボソ

提督「え?」

羽黒「司令官さんが、誰にも取られなくてよかった……ふふ…ふふふっ……」

提督「…………」ゾッ

羽黒「……ね?司令官さん」

提督「えっ……え、あ、う、うん…」

羽黒「えへ……約束、したから…えへへ……///」

提督「…………」



196: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 17:45:18.27 ID:HdWT5PA60

提督「…………ふぅ」

提督(結局お仕事全く進まなかった…)

提督(執務室に来た子達みんなに変な目で見られるし…)

提督「…………」チラッ

羽黒「zzz……」

提督(……羽黒は寝てるし)

提督「はぁーあ……」

提督(どうしてこうなっちゃったんだろう……)

提督「…………」クルクル

提督「………あ、もうこんな時間だ」

提督(お風呂入ろう…)

ガタ

羽黒「!」ピクッ

提督「うわっ」

羽黒「ど、どこに行くんですか?」キュッ

提督「い、いや、お風呂に入ろうと…」

羽黒「わ、私も行きます」

提督「……うん」

提督(やっぱりこうなるよね…)



197: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 18:20:01.97 ID:HdWT5PA60

提督「よいしょっと……」ガコン

羽黒「…………」

提督「…………」チラッ

羽黒「? なんでしょうか?」

提督「……ううん、なんでも」

提督(なんでこの広い脱衣所でずっと私の隣にいるかな〜…)シュル

パサッ

羽黒「…………」ジッ

提督「…………ん?」クル

羽黒「…………」

提督「…………」

提督(見られてる……わけじゃないよね、だとしたらものすごい恥ずかしいんだけど…)

羽黒「…………」



198: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 20:37:29.97 ID:HdWT5PA60

チャプン…

提督「はぁ〜………」

羽黒「はふぅ………」

提督「……………」

羽黒「……………」

提督「…………」スス

羽黒「…………」ススス

提督「…………」

羽黒「…………」

提督「……ね、ねえ羽黒」

羽黒「はい?」

提督「ここじゃなくても、別の浴槽もあるけど…」

羽黒「ここがいいです」

提督「だ、だよね…はぁ…」



199: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 22:46:21.60 ID:HdWT5PA60

提督(そろそろ暑くなってきたなあ……髪洗わなきゃ)

提督「…………」

ザバッ

羽黒「!」

ザバッ

提督「………まだ浸かっててもいいんだよ?」

羽黒「い、いえ、お背中流します」

提督「…………わかったよもう、好きにして」

羽黒「はい♪」

提督「はぁ…」



200: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 22:53:39.65 ID:HdWT5PA60

提督「シャンプー…」

羽黒「どうぞ」スッ

提督「…ど、どうも」

カシュッ

シャカシャカ…

提督(普通にいい子なんだけどなあ…なんだか、今日はいつも通りじゃないというか、ちょっと……)

提督(……ううん、いきなりあんなこと言われて少し混乱してるだけだよね。このままいけば、すぐにいつもの優しい羽黒に戻ってくれるはず…)

羽黒「あ、あの…司令官さん、タオルを…」

提督「ん……う、うん……」

スル…

羽黒「…………」



202: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 23:11:51.80 ID:HdWT5PA60

パシャッ

提督(あ……目元に泡が)

提督(目が開けられない…)

羽黒「司令官さんの髪、綺麗ですね…」

提督「あ、ああ、うん…ありがと」

羽黒「……髪だけじゃなくて、こっちも……」スッ

提督「ん……んえ?ちょ、羽黒…?」

ピト

提督「っ……!?」ビク

羽黒「綺麗な肌……」スリ…

提督「やっ……!ちょ、は、羽黒…!」

羽黒「はぁ……はぁ……」サスサス

提督「んあっ…///」



203: ◆CaWSl75vrE 2015/06/30(火) 23:22:11.39 ID:HdWT5PA60

提督「ど、どこ触って……やあっ……///」ビクッ

羽黒「司令官さん……司令官さん……」スス…

提督「あ……ま、待っ……」

提督(だ、ダメ…!ここで拒絶したら、また……!)

提督「う……んぅ…!」ビクン

羽黒「ふふ、ふふふ……可愛い…」ムニ

提督「ひっ、あ…うう……///」

羽黒「……あむっ」

提督「やんっ…!そっ、そこ、だめ…あっ…!///」ビクッ ピクン

ーーー

ーーーーー



205: ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 18:17:14.95 ID:KemIQ0lg0

ーーー

ーーーーー

提督「…………」グッタリ

羽黒「えへへ……♪」

提督(結局されるがままだった…)

提督「…………」チラ

羽黒「どうしました?」

提督「………なんでもない」

提督(すごい疲労感……き、気持ちよかったけど……)

提督「………私もう上がるね」

羽黒「あ、ま、待ってください」

提督(いつまで続くんだろう、これ…)



207: ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 22:48:50.14 ID:KemIQ0lg0

提督(疲れた……もう寝よう……)ゴソゴソ

羽黒「あ…もう寝るんですか…?」

提督「ああ、うん……」

羽黒「…………」

提督「…………」

羽黒「…………」

提督「……入りなよ」スッ

羽黒「! はい…♪」

ゴソゴソ

提督「…………」

羽黒「えへ……暖かいですね…」

提督「…………」



208: ◆CaWSl75vrE 2015/07/01(水) 22:51:54.69 ID:KemIQ0lg0

羽黒「司令官さん……」

提督「…………」

羽黒「……司令官さん?」

提督「………zzz」

羽黒「あ、あれ…もう寝ちゃってる…」

提督「すー……」

羽黒「…………」

チュッ

羽黒「ふふ…ふふっ……」

チュッ

チュッ

羽黒「可愛い司令官さん……私の…」

羽黒「私だけの……」

チュッ



211: ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:42:01.13 ID:wb5rTW6yO

〜〜〜

提督「…………」パチ

羽黒「すぅ……」

提督「………うぅ…」ムクリ

提督「眼鏡……」

カチャ

提督「んん…まだ六時かあ…」

羽黒「ん……えへ…」

提督「…………」

ゴソゴソ

提督「顔洗おう…」

パタパタ

バタン

羽黒「zzz……」



212: ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:47:20.39 ID:wb5rTW6yO

提督「ふあぁ……」ゴシゴシ

バタンッ

提督「……ん?」

足柄「あっ……おっ、おはよう…」

提督「お、おはよう…足柄も早いね」

足柄「え、ええ。昨日は早く寝たから」

提督「そっか……じゃあ私、顔洗ってくるから」

足柄「あ、待って、私も行くわ」

提督「ん…うん」



213: ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:52:34.53 ID:wb5rTW6yO

ジャバジャバ

キュッ

提督「はーっ…目が覚めるねえ」

足柄「そうね、身が引き締まるわ」

提督「よーし……なにしようかな」

足柄「何も決めてないの?」

提督「だって、みんなまだ寝てるし…鳳翔さんは起きてるだろうけど」

足柄「まあそれもそうか…ところで」

提督「?」

足柄「昨日、羽黒と寝ていたの?」

提督「っ……!?な、なんでそれを…」

足柄「毎日同じ部屋で寝てるんだから知ってて当然でしょ。そんなに驚くこと?」

提督「あ、そ、そっか…そうだね、うん…」

足柄「…ねえ、あの子に何かされた?」

提督「へっ?」



214: ◆CaWSl75vrE 2015/07/04(土) 17:58:58.74 ID:wb5rTW6yO

足柄「いや、あの子、昨日ずっと提督と一緒にいたから…ちょっと様子もおかしいし」

提督「な、何もされてないよ。大丈夫」

足柄「そう?ならいいんだけど…ごめんなさい、あの子が迷惑かけて」

提督「いやいや、そんな!全然迷惑なんかじゃないよ、むしろ一人で寝る寂しさが紛れたし…」

足柄「……ふぅん、そう」

提督「だから、うん…たまにはいいんじゃないかな」

足柄「………なら、もしよかったら、私も…」

『うああああああああっ!?』

提督「!?」ビク

足柄「羽黒の声だわ…」

提督「ちょ、ちょっと行ってくる!」ダッ

足柄「あ………」

足柄「………ちっ…」



219: ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 01:57:08.90 ID:7fFQnqHB0

ガチャッ

提督「はぐ……うわあっ!?」

ガバッ

ドサッ

提督「いたた…は、羽黒…」

羽黒「ううぅ…司令官さん…」ギュウウ

提督「うぐ…く、くるし…」

羽黒「どこに行ってたんですか…!起きたら司令官さんがいなくて、一人で、怖くて…うう……」グスッ

提督「わ、分かったから…謝るから、退いて…」グイ

羽黒「やだ…」ググ

提督「もう……」

那智「………おい、いい加減にしないか」

羽黒「!?」ビクッ



220: ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 02:02:45.15 ID:7fFQnqHB0

提督「あ、那智…」

那智「立て。邪魔だ」グイッ

羽黒「あっ…!?ね、姉さん、離して…!」バタバタ

那智「大丈夫か?」

提督「う、うん。ありがとう」

那智「そうか、ならいい。さあ羽黒、行くぞ」

羽黒「い、いやっ…!」

提督「行くってどこに…?」

那智「昨日言っていただろう、鎮守府近海に敵哨戒部隊が集まっていると」

提督「……ああ、そうだった!ごめんね、忘れてた…」

那智「いや、いいんだ。すぐに終わらせてくるさ」

羽黒「う…ううぁ…」

提督「羽黒……ほんのちょっとだけだから、頑張ってきてくれるかな…?」

羽黒「……………」



221: ◆CaWSl75vrE 2015/07/05(日) 02:07:22.41 ID:7fFQnqHB0

羽黒「……分かりました」

提督「!」

羽黒「その代わり、帰ったらたくさん褒めて、ぎゅーってしてくださいね?」

提督「う、うん…わかった」

羽黒「やった、えへへ…それでは、行ってきます!」

提督「行ってらっしゃい…」

那智「現金なやつだな」

提督「あはは…そうだね…その、羽黒をよろしくね」

那智「ああ、任せてくれ。私も、上手くやった暁には何かご褒美……」

羽黒「姉さん?」

那智「………今行く」

提督「?」

那智「なんでもない。それではな」

提督「うん、気を付けてね」



那智「…………」ギリ…



224: ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 14:51:06.76 ID:x2V8Fwvw0

ドォーン

羽黒「やった!一機撃沈です!」

妙高「…………」

足柄「あの子、ずいぶん頑張るわね…」

那智「ああ。一番になろうと必死だな」

妙高「あんなに張り切られたら、私達がMVPを取ることも出来ないものね」

足柄「………そうね」

那智「少し出しゃばりすぎ…だな」

妙高「本当に……ね」

ガシャンッ




ドォーン



228: ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 15:55:36.16 ID:x2V8Fwvw0

提督「……え?羽黒が大破?」

妙高「はい、後方から接近していた潜水艦に気が付かずに…」

提督「そうなんだ…ごめんね」

足柄「あなたが謝る必要はないわ。はい、報告書」

提督「うん、ありがと……」

那智「……おい、大丈夫か?」

提督「え?」

妙高「顔色が悪いようですが…」

提督「あ、あー……ちょっと、頑張りすぎてるのかもね…」

足柄「少し休んだ方がいいわ」

提督「うん…ありがと」

那智「それでは私達も、補給に行ってくる」

提督「うん、お疲れ様」

バタン



229: ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 16:22:53.96 ID:x2V8Fwvw0

提督(先の偵察隊の報告だと潜水艦は確認されてなかったはずなんだけど……)

提督(……そういうこともある…よね)

提督「…………」カチャ

カチ カタカタ

ツーッ

提督「……あ、大淀?羽黒の修復、どれくらいかかりそう?」

提督「………うん……そう…ありがと」

提督「高速修復材?……今は使わないでおいて。大規模作戦が控えてるから…」

提督「うん…お願いね。それじゃ」

ガチャン

提督「…………」



230: ◆CaWSl75vrE 2015/07/07(火) 16:37:46.02 ID:x2V8Fwvw0

ドサッ

提督「はぁ………」ギィ

提督「…………」

提督(やっと一人になれた……)

提督(静かだなあ…羽黒のことも心配だけど…)

提督(今は……こうしててもいいよね……)ウトウト

提督「…………」



233: ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 16:12:52.01 ID:aEmxhEC30

ガチャ

「失礼します……あら……?」

提督「zzz………」

「…もう、提督ったら……」

提督「……すぅ…」

「こんなところで眠っていたら、風邪を引きますよ」

ユサユサ

提督「ん……」パチ

「お目覚めですか?」

提督「あ……?ああ、鳳翔さん…」

鳳翔「ふふ、おはようございます」

提督「……あ、ごめん!なにか用事でもあった?」

鳳翔「いえ、もうすぐお昼の時間だったので一応知らせておこうと…」

提督「そっか…ありがと」



236: ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 16:41:44.04 ID:aEmxhEC30

鳳翔「………あの、大丈夫でしょうか?」

提督「……え?何が?」

鳳翔「その、ずいぶんやつれた顔をしていますが…もしかして本当に風邪かなにかでは…」

提督「あ、いや、そういうのじゃないんだ、ほんとに」

鳳翔「なら、別の何かが…?」

提督「あっ……」

鳳翔「……私では力になれないかもしれませんが……話していただけますか?」

提督「………そうだね…隠す理由もないよね……」

鳳翔「よかった…では、お隣失礼しますね」

提督「うん、座って」

ギッ

鳳翔「それでは、聞かせていただいても…」

提督「えっと、どこから話そうかな……うーん……」

〜〜〜



237: ◆CaWSl75vrE 2015/07/08(水) 17:28:14.21 ID:aEmxhEC30

〜〜〜

鳳翔「………なるほど、羽黒さんがおかしくなってしまったと…」

提督「ずっとくっつかれるのはいいんだけど、私のせいであの子があんなことになってしまったんだと思うと……なんだか、申し訳ないというか…罪悪感で私までおかしくなりそうで…」

鳳翔「そこまで追い詰められていたんですね……ごめんなさい、気付いてあげられなくて…」

提督「ううん、鳳翔さんの責任じゃないよ…悪いのは私だから」

ギュ…

提督「えっ…?」

鳳翔「その……人は、手を握られていると安心するそうです。信頼しあっている仲での話なので、効果があるかどうかは…」

ギュ

鳳翔「!」

提督「ふふ……ありがとう、とっても安心する…」

鳳翔「あっ、ありがとう、ございます……私達、信頼しあっている、のです、ね…///」

提督「うん……鳳翔さんの手、すごくあったかくて…ほんとに、安心、する……」

ポタッ

鳳翔「……!て、提督…!」

提督「え……あ、あれ、なんで……」ポロポロ

鳳翔「………大丈夫ですからね、今は私がついていますから…」ギュウ

提督「あ、ありがっ……うっ、ううう……!」ポロポロ

鳳翔「…………」ナデナデ



242: ◆CaWSl75vrE 2015/07/09(木) 12:26:25.92 ID:A4BJKe6pO

鳳翔「…………」ポンポン

提督「…………」

鳳翔「もう落ち着きました?」

提督「………うん、ありがと」スッ

鳳翔「あの、辛い事があればまたこうしてあげますから…遠慮せずに言ってくださいね」

提督「えへへ……そうするね」

グゥゥ

提督「おっと…」

鳳翔「ふふ……ご飯、食べに行きましょうか」

提督「……うん」ゴシゴシ

ガタ



245: ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 21:47:32.23 ID:gTdrhq7s0

〜〜〜



執務室

提督「ふぅ……お腹いっぱいになったし、仕事しなきゃ…」

提督「……………」

提督(羽黒、大丈夫かな……)

ガチャ

足柄「今、ちょっといい?」

提督「ん、足柄……どうしたの?」

足柄「あの子…羽黒のことなんだけどね」

提督「! 容態はどう?」

足柄「特に問題はないわ。ゆっくり休んでる」

提督「そっか………その、私のことで何か、言ってたりしない?」

足柄「そのことなんだけど…」

提督「?」

足柄「今日一日、あの子は私達の部屋に置いておくことにしたの」



246: ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 21:57:51.76 ID:gTdrhq7s0

提督「え…?で、でも、それって大丈夫なの?」

足柄「大丈夫……とは言えないけど」

提督「ならそんなこと…」

足柄「でも、あの子を放っておいたらまたあなたが迷惑するじゃない」

提督「そんな、私は迷惑だなんて…」

足柄「そうじゃなきゃあんなにやつれた顔しないでしょ?」

提督「う……」

足柄「あの子が少しおかしいのは私達も理解してるから…私達が責任を持っていつも通りにしてあげなきゃいけないの。ね?」

提督「………うん」

足柄「ふふ、分かってもらえたかしら」

提督「うん……羽黒をよろしくね」

足柄「ええ、任せて」

提督「………」



247: ◆CaWSl75vrE 2015/07/12(日) 22:03:47.65 ID:gTdrhq7s0

足柄「けど……もしもの話だけど」

提督「?」

足柄「最悪の場合は……あの子は、ここに居られなくなるかもしれないわ」

提督「………!!」ビク

足柄「安心して、そうならないために私達がいるから」

提督「……うん…」

足柄「絶対にそんなことにはさせないわ。約束する」

提督「………お願いね」

足柄「ええ。それじゃあね」

提督「うん、待ってるって言っておいて」

足柄「了解ー」

バタン

提督「………大丈夫、だよね」



251: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 15:19:25.40 ID:9ZeaCHby0

提督「…………」カリカリ

ガチャ

加賀「失礼します」

提督「ん……どうしたの?」

加賀「いえ…今日はあの子はいないのね」

提督「ああ、うん…ちょっと今、入渠ドックにいるから」

加賀「出撃したの?」

提督「うん、鎮守府の近くに敵が集まってたみたいだからその偵察に行ってもらってたんだけどそこでね…」

加賀「そう……災難ね」

提督「あはは…まあ、ちゃんと私が作戦指揮を取らなかったせいでもあるから…」

加賀「大規模作戦が控えてるのでしょう?もっと気を引き締めなさい」

提督「はい…」



252: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 15:36:04.90 ID:9ZeaCHby0

加賀「…………」

提督「………まだ何か?」

加賀「忙しそうね」

提督「え?ああ、うん」

加賀「手伝うわ」

提督「えっ、いいよ、悪いよ」

加賀「どうせ暇だから。私は構わないの」

提督「ダメだよ、ゆっくり休んでて」

加賀「これを終わらせてあなたとゆっくり休むわ」

提督「………むぅ」

加賀「いいでしょう?」

提督「…えへへ、ありがと。じゃあ、この書類お願い」

加賀「ええ」



253: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 18:38:40.66 ID:9ZeaCHby0

〜〜〜

提督「……ふぅ」

加賀「ひと段落したみたいね」

提督「うん、加賀もお疲れ様」

加賀「そうね、少し休憩にしましょうか」

提督「うん……はぁ…」ギッ

加賀「……お茶を淹れてくるわ。そのまま待ってて」

提督「ありがとー」

ガチャ

バタン

提督「………なんだろ、この感じ…」



254: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 19:05:29.18 ID:9ZeaCHby0

ガチャ

加賀「お待たせ」

提督「ん…ああ、ありがと…」

コト

提督「…………」

加賀「……飲まないの?」

提督「……え?あ、いや、いただくよ、うん…」

スッ



───『二人だけの、世界へ』

提督「………っ!??」ズキッ

加賀「?」

提督「うっ……!うぁ…!?」

提督(なに、これ……海の底…!?なんでこんな、頭の中がいっぱいに……!)

加賀「ちょっ……どうしたの?大丈夫!?」



255: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 19:10:23.71 ID:9ZeaCHby0

提督「う……だ、大丈夫…ちょっと、頭痛がしただけ…」

加賀「薬、飲む?確かここに…」

ゴソゴソ

加賀「……あ、あったわ。ほら」

提督「あ、ありがとう……でも、ちょっと待って…」

加賀「え?」

提督「お茶より水の方が飲みやすいから…そっちで飲んでくるね」ガタ

加賀「……それもそうね、お茶は熱いものね」

提督「ごめんね、あとで飲むから」

バタン

加賀「…………」ガリッ



256: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 20:34:07.53 ID:9ZeaCHby0

バタン

提督「はぁ…ごめんね、すぐ仕事に戻るから」

加賀「いいわ、今日はもう何もしないで身体を休めて」

提督「えぇ?ダメだよ、まだ終わらせてないのに」

加賀「頭が痛いんでしょう?その状態のまま無理をして風邪でも引いたらどうするの?」

提督「これくらい大丈夫だよ、風邪なんて引かないもん」

加賀「ダメ。ここは譲らないわ」

提督「………はぁ、分かったよ…」

加賀「それでいいわ」

提督「こうなった加賀は絶対譲らないもんね…ふふふ」

加賀「そうね。じゃあ、後は私がやるから」

提督「うん…」



261: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 22:07:34.47 ID:9ZeaCHby0

提督「……………」ジィ

加賀「……?どうかした?」

提督「………あのね、さっき…頭が痛くなった時に、変なものを見たの」

加賀「変なもの?」

提督「ものというか光景なんだけど……その、私と加賀が二人で海の底で眠る光景……」

加賀「………心中、ということ?」

提督「うん……そう思うと、なんだか不安になっちゃって…」

加賀「ふふ……どう転んでもそんなことにはならないわ、心配しないで」

提督「……そうだよね。そもそもそんな状況、あるはずがないよね」

加賀「きっと疲れてるから変なことを考えてしまったのよ、甘いものでも食べてゆっくりしなさい」

提督「うん。じゃあ、後よろしくね」

加賀「ええ、任せて」

バタン

加賀「……心中、ね……」



262: ◆CaWSl75vrE 2015/07/14(火) 22:21:26.09 ID:9ZeaCHby0

提督「甘いもの甘いもの……確か食堂の棚に羊羹が入ってたよね……」

提督(加賀の言う通り、休むことも大事だし…たまにはいいかな)

提督「……………」

提督(みんな、元気だなぁ……)

提督(このままずっと、誰一人として欠けることなく……平和になればいいのになぁ…)

「物憂げな表情だな。考え事か?」

提督「ん……あ、那智…」

那智「ふふ。そんな顔をしていると、艦隊の士気が下がるぞ」

提督「あはは……うん、そうだよね、もっと気を引き締めないと」

那智「おお、いい顔になったな。好きだぞ、その表情」

提督「えあっ、やだ、いきなりなに?///」カァ

那智「本心を言っただけだ、そう赤くなるなよ」

提督「もう、那智が変なこと言うからでしょ…///」

那智「ところで、これからどこかに行くのか?」

提督「んー、ちょっとお腹空いたから食堂に」

那智「おやつの時間にしては少し遅いようだが…私もいいかな」

提督「うん、一緒に行こう」

那智「ふっ、そう来なくてはな」



273: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 16:48:36.14 ID:feVThyU50

提督の私室

提督(それから那智と羊羹を食べて、足柄に羽黒の修復の経過を聞いてから駆逐艦の子達と遊んで…)

提督(もうみんな寝静まったよね…)

ボフッ

提督「はぁ……」

提督(はしゃぎすぎて疲れた…)

提督「…………」

提督(……そういえば、足柄達が羽黒は部屋で寝かせるって言ってたなあ…)

提督(羽黒……明日にはいつも通りに……)

提督「…………」スゥ…



274: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 17:13:39.50 ID:feVThyU50

キィ…

提督「すぅ……」

「…………」

パタン

スタスタ



ギシッ…

提督「ん……」ゴロ

「ふふっ……」


ガチャンッ

提督「…んぁ……う…?」パチ

「おはようございます、司令官さん」

提督「……あ……羽黒…!?」

羽黒「司令官さんは、だめな子です」



276: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 19:58:14.87 ID:feVThyU50

提督「な、なにを言って…」

ガチッ

提督「……!?」

提督(なにこれ…なにかで縛られてる…!?)

羽黒「どこにも行かないって……ずっと一緒に居てくれるって言ったのに…」

提督「うっ……」

提督(動けない…!)

羽黒「約束したのに、勝手にどこかへ行っちゃうんですから…」

提督(…!なんだか、危険な匂いがする…!)

提督「は、羽黒…ちょっと、落ち着いて、話を」

羽黒「司令官さんは、だめな子です」スッ

提督「っ……!?なっ、なに、そのノコギリ…」

羽黒「ちゃんと、どこにも行かないようにしなきゃ…司令官さんはだめな子ですから…」

提督「ひっ…!」



280: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:27:57.80 ID:feVThyU50

羽黒「ふふ…ちょっと痛いかもしれませんけど…我慢してくださいね…ふふっ……」ピト

提督「ま、待って…!話を聞いて!羽黒!」

羽黒「ちゃんと…ちゃんと、私がするから…」グッ

提督「羽黒っ!!」

バァン!!

羽黒「!」ビク

憲兵「各員、あの艦娘を取り押さえろ!女だからと言って容赦はするな!!」

ドタバタ

羽黒「きゃあ!?」

憲兵「動くんじゃない!このっ…!」

羽黒「いやっ…!離して!離して!!」

提督「は、羽黒!」

足柄「提督、大丈夫!?」

提督「足柄…!?こ、これって…」

那智「もし何かあってはいけないと思って憲兵を待機させておいたんだが…」

妙高「最悪の結果、です…」

提督「えっ……ちょ、ちょっとまってよ、そんなの…」



282: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:35:35.25 ID:feVThyU50

那智「この状況であの子を庇えると思っているのか?」

提督「っ……!で、でも…!」

足柄「ノコギリに手錠……もう言い逃れは出来ないわ」

提督「そんな……」

妙高「……お別れ、です」

羽黒「やだ、やだ…!離して!」

提督「羽黒……」

羽黒「司令官さん……!た、助けてっ……」

提督「…………ごめん……」

羽黒「………!!う、うそ…」

憲兵「さあ、来い!」グイッ

羽黒「いや…いや…!司令官さん!司令官さんっ!!」ズズズ

提督「ごめん…ごめん、羽黒……」

羽黒「いやああああああっ!!」

バタンッ

提督「……………」



283: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:40:17.66 ID:feVThyU50

憲兵「……お騒がせ致しました。事情聴取のほどは、また後日ということで…本日はもうお休みください、それでは」

提督「……………」

バタン

足柄「……………」

那智「……………」

妙高「……………」

提督「………なんで…こうなっちゃったのかな……」

那智「……すまない、私達の責任だ」

足柄「絶対にこんなことにはさせないって言ったのに……ごめんなさい…」

妙高「提督……提督は悪くありませんから…」



284: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:42:54.77 ID:feVThyU50

提督「…………もう、やだよ……こんなの……」

足柄「悲しい……けど、大丈夫よ、安心して」

提督「…………?」

那智「ああ……これからは私達が傍にいる」

提督「…………」

妙高「絶対に、誰も提督を見捨てたりはしませんから」

提督「…………」





「ずっと、一緒にいるから」




「………うん」





285: ◆CaWSl75vrE 2015/07/16(木) 20:44:03.47 ID:feVThyU50

羽黒(?)編おわり
次は青葉です、恐縮です



293: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:13:55.34 ID:jVPH7A3kO

タタタ

サッ

「…………」

提督「…………?」

シーン

提督「…………」クル

「!」

ダッ

提督「そこだぁ!」バッ

「ひえぇ!?」

提督「やっぱり青葉かぁ…そんなにコソコソして、何か用?」

青葉「い、いやぁ〜、なにか面白いニュースでもないかなーと思いまして…」

提督「私なんて見てても何もないよ、別の人のところに行った方がいいんじゃないかな」

青葉「とは言いましても、他のところに行っても何もないんですよねえ」

提督「……まあ、確かに。平和だもんね、ここ」



294: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:17:59.89 ID:jVPH7A3kO

青葉「青葉、退屈すぎて死にそうですよぉ…」

提督「うーん…面白い話かぁ…」

青葉「なにかないですかねぇ、こう、わーっとなるようなの」

提督「………そういえば、鳳翔さんがクマのぬいぐるみを抱いて寝てるって噂を聞いたんだよね」

青葉「なんですかそれ!?気になります!!」

提督「でしょ?ふふふ、ちょっと調べて来てくれるかな」

青葉「はい、お任せください!では!!」

タタタ…

提督「……元気だねえ」

提督「さてと、私も仕事……ん?」

ヒョイ

提督「………?」

提督(なんだろうこれ、青葉の手帳…?)

提督「…………」キョロキョロ

提督(ちょっとぐらい覗いてみてもいいよね…)



295: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:22:59.78 ID:jVPH7A3kO

パラッ

提督「………わぁ」

提督「ふむふむ……」

提督(色んな子達に関するメモかあ…)

提督(金剛の髪の考察…大和型のバストサイズ…潜水艦の水着の由来に……うわっ、パンツの色や柄まで…!?)

提督(その横に写真も貼り付けてある…うわ、大淀ったら意外と大人……)

提督「…………」

提督(しかしこれだけ情報があるとしたら、私のこともそれなりに……)

パラパラ

提督「…………?」

提督(あれ、一つもない…?)

提督「…………」パラパラ

提督(……うん、見間違いじゃないよね…)

提督(よく青葉につけられることがあるから少しくらいあるとは思ったけど……もしかしてあんまり興味持たれてないのかな…?)

提督(……まあいいや、青葉に返しに行かなきゃ)



296: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 21:28:14.97 ID:jVPH7A3kO

提督「…………」

コンコン

シーン…

提督「…………あれ?」

ガチャ

提督「お邪魔しますよ〜…」

提督「…………」キョロキョロ

提督「…やっぱり誰もいない」

スタスタ

提督(青葉の机は……これかな)

ストン

提督(ここに置いておけば分かるよね…)

提督(…さてと、やること済ませたし戻ろうかな)

提督「…………」チラッ

提督「………ん?」

提督(手帳がもう一つ……)

ガチッ

提督(鍵がついてる…)



298: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 22:05:49.38 ID:hI7XQx0j0

提督「…………」ソワソワ

提督(気になって仕方ない…!)

提督(青葉がこうまでして隠したいものってなんなんだろう…気になる…気になる…!)

提督「…………っ」

ゴソゴソ

提督(鍵…どこかにあるはず…)

ガタ

提督(ここじゃない…)

ガタ

提督(ここでもない…)

ゴソゴソ

ゴソゴソ…

提督「………!」

チャリン

提督「あった…」



302: ◆CaWSl75vrE 2015/07/18(土) 23:53:19.59 ID:hI7XQx0j0

提督「これで開く、はず……たぶん……」

スッ

カチッ

提督「………開いた……」

提督「…………」グッ

提督(ちょっとだけ……ちょっとだけ……)

提督(青葉の秘密……)

提督「…………」ドキドキ

バッ

提督「…………」

提督「……………」

提督「…………………っ!??」

提督(なに、これ……私の写真…!?)



303: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:15:05.61 ID:Kio8vBop0

提督(ページ一面に…)ゾワッ

提督(どれも視線が合ってない……こんなの、いつの間に…)

パラパラ

提督(他のページもびっしり…お風呂に入ってるところまで…!)

提督(……もしかして、見てはいけないものを見てしまったんじゃ……)

提督「…………?」

提督(最後のページだけ空いてる…?)

スッ

「ふふっ♪」

提督「!!」バッ

パシャッ

青葉「あーあ…青葉、見られちゃいましたねえ…」

提督「あ、青葉…違うの、これは…」



304: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:28:52.26 ID:Kio8vBop0

パシャッ

青葉「いいですねえ、その怯えた表情。これもコレクションに加えなきゃ」

提督「う、うあ……」

青葉「さて……司令官、これはどういうことなんですかねえ?」

提督「ち、ちがっ…ただ、興味本位で覗いただけで、悪意があったわけじゃ…」

青葉「ふぅん?人の秘密を見ておいて言う台詞がそれですか?」

提督「ご、ごめんなさい…この事は、誰にも言わないから…許して…お願い…」

青葉「………ダメです」

提督「! そ、そんな…」

青葉「青葉も見られたくないものでしたからねえ、それなりのことをしないと気が済みません」

提督「……なにを、するの…?」

青葉「ふふっ、そうですねえ。とりあえず、誰の邪魔も入らない場所で…ゆっくり、してあげますよ」ニヤァ

提督「ひっ…」

青葉「それじゃ、行きましょうか」グイッ

提督「……っ!」

提督(怖い…何をされるんだろう…)ビクビク



305: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:34:45.44 ID:Kio8vBop0

〜〜〜

パシャッ

パシャッ

提督「……………」

青葉「おお〜いいですねぇ〜」

パシャッ

パシャパシャッ

提督「………あの……」

青葉「ほら、もっと笑って笑って!せっかくの可愛い顔が台無しですよ!」

提督「か、かわ……///」カァッ

青葉「はいはい、そのままピース!」v

提督「あ、い、いえーい…///」v

青葉「ああ〜エクセレント!実にいいですよー!!」

提督「……あの……」

青葉「はい?なんですか?」

提督「……なにこれ?」

青葉「なにって、撮影会ですけど」

提督「そ、そう……」

提督(なんか、普通に写真撮られてる…)

青葉「よーし、じゃあ次行きましょうか次!」



306: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 00:50:12.26 ID:Kio8vBop0

青葉「はい、これ!着てください!」

提督「着てくださいって…む、無理だよこんな、ゴスロリの…」

青葉「へえぇ、人の恥ずかしいところを勝手に見たのに自分は見せないんですかぁ?」

提督「うぐ…わ、分かったよ、もうっ…///」

青葉「はい!じゃあ着替えてください!」

提督「着替えるって…どこで?」

青葉「ここです!」

提督「……!?む、無理だよ!無理無理、そんな、恥ずかしいって!」

青葉「何度同じ事を言わせれば気が済むんですかねえ」

提督「だって、こんなの恥ずかしくて死ぬレベルだもん!目の前で着替えろだなんて…」

青葉「青葉としてはあの手帳を見られた時点で首を吊ってもおかしくないくらいには恥ずかしかったんですが」

提督「う、ううぅ……!やればいいんでしょやれば!もう覚悟は決めたもん!///」

青葉「ひゅー!それでこそ司令官です!」パチパチ



310: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:37:14.52 ID:Kio8vBop0

提督「……………」シュル

パサ

青葉「ほおー」

提督「あ、あんまり見ないでよ///」

パシャッ

提督「撮らないでよ!!///」

青葉「えへへぇ、下着姿の司令官なんて滅多に見られないものですから、つい」

提督「もう…///」

青葉「それに恥じらってる表情ってなんだか…こう、そそられますし」

提督「それ私に言うの?」

青葉「それもそうですね。というか早く着替えなくていいんですか?また撮っちゃいますよぉ、うひひ」

提督「え?きゃあっ!む、向こう向いててよ!///」カァ

青葉「はいはーい」



311: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:47:32.65 ID:Kio8vBop0

青葉「というか司令官、ムネおっきいですねえ。いくつぐらいあるんですか?」

提督「…………92」

青葉「うわあお…」

シュッ

提督「着替え終わった……んだけど、これでちゃんと着られてるのかな…?」

青葉「ん、どれどれ……ゴッファ!!!」ブシュッ

提督「きゃあ!?だだ大丈夫!?」

青葉「ら、らいびょうぶでふ、ちょっと破壊力が強すぎただけでふ」フキフキ

提督「な、ならいいけど…それにしてもこれ、すっごいふわふわしてる…」

青葉「さーて、このまま撮影いきますよー!」

提督「う、うん」

青葉「まずは傘を肩にかけて、横顔を見せるように佇んでください!」

提督「こう?」スッ

青葉「おおーいいですよお!絵になりますねえ!」

提督(こんなに言われるとくすぐったい…)///

青葉「じゃあ次はですねえ……

〜〜〜



312: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 01:55:54.17 ID:Kio8vBop0

〜〜〜

青葉「う〜ん可愛らしい…たまにはガーリッシュな服も着てみたらどうですか?」パシャッ

提督「そ、そうだね…」

提督(いつまで続くんだろうこれ…)

青葉「えーっと、次が最後ですねえ。司令官、そのまま立っててください」

提督「あ、うん」

提督(よかった…これで終わるんだ…)

青葉「よーし…」スッ

提督(立ってるだけ…何があるんだろ…?)

青葉「ポチッとな」ポチッ

バァーン!!

提督「え?」

青葉「おほっ」

提督「………きゃああああーーーーー!??!?」

青葉「おおおおおお!!いいですねえその羞恥と驚愕の表情!!興奮させてくれますねえ!!」パシャパシャ

提督「なんで服が破れるのぉ!?意味わかんないよぉ!!///」

青葉「ああーもうっ!司令官、可愛すぎますぅ!!」ガバッ

提督「きゃあ!?」

ドサッ



314: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:00:00.38 ID:Kio8vBop0

青葉「えへへぇ、司令官〜」ムギュウ

提督「こ、こら、くっつきすぎ!」

青葉「司令官が可愛いのがいけないんですよ!」スリスリ

提督「もぉ…青葉ってば…」

青葉「でも、ちょっと調子に乗りすぎましたかね…反省してます…」

提督「きゅ、急にそんなに改まらないでよ…元はと言えば悪いのは私だし」

青葉「それもそうですね!」

提督「切り替え早いねきみ」

青葉「いやーでも、青葉的にはいい写真がいっぱい撮れましたし大満足ですよ!」

提督「…その写真、どうするの?」

青葉「へ?これですか?」



315: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:03:02.47 ID:Kio8vBop0

青葉「さっきの手帳に保管します。誰にも見られないように」

提督「そんなに大事なものなの?」

青葉「むう、司令官は青葉の想いを理解してくれないんですか」

提督「いや…どれだけ想われてるのかは分かったつもりだけど」

青葉「まあ元より叶わぬ恋だって、割り切っていたんですけどね。だから…だから、これは…」

提督「?」

青葉「………司令官と青葉だけの、秘密です」ニコ

提督「!」キュン

提督(やばいかわいい…)



316: ◆CaWSl75vrE 2015/07/19(日) 02:03:56.98 ID:Kio8vBop0

青葉編おわり
歪んだ一途な愛
このあと二人は幸せなうんぬん



331: ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:22:38.00 ID:vG3eZMLu0

……………

「ただいま戻りました」

あ………。
遠くの方から、ドアの開く音と鳳翔さんの声が聞こえる。頭だけを起こして、音の鳴った方を確認する。

………見えない。あれ、なんで?いつもならこの距離でも………
………ああ、そっか。眼鏡がないから。ここに来てからは、そうだった。

腕の力だけで身体を支え、這いずるように近寄る私をそっと抱き起こしてくれる。

「ごめんなさい、長い間一人にさせてしまって…」

そう言いながら、優しく頭を撫でてくれる。でも、その声は悲壮に満ちていて、とても辛そうだった。

「う……あ、ぁ…っ……」

ううん、そんなことないよ。って言おうと口を開くけど、声が出せない。
燃えるように喉が痛む。
ああ……そうだ、薬品か何かで喉を焼かれたんだっけ。

そんなこと、どうでもいい。
代わりに、にこっと微笑んで怒りの意思がないことを伝えると、また頭を撫でながら抱き締めてくれる。
……あったかい。鳳翔さんに、包まれてる。



333: ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:31:30.17 ID:vG3eZMLu0

そのまま、言い聞かせるように話してくれる。

「今日は……みなさんが提督のことを探していたんです」

………みんな?
みんなって、誰?
ぼんやりとした思考で、何度も脳の中で再検索をかける。

………… ………… …………
………… ………… …………
……ああ、鎮守府のみんなのことだ……

私を探してる?
なんでそんなことしてるの?
そもそも、どうしてこうなったの?

私、確か………
………… ………… …………
………そうだ、羽黒が私から離れなくなって…それを鳳翔さんに相談したら優しくされて、なんだか涙が出てきて……そのまま泣き疲れて寝ちゃって、それから……
それから………

………… ………… ………思い出せないや。
でも、今が幸せだから、そんなのどうだっていいよね。



334: ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:36:31.02 ID:vG3eZMLu0

私も鳳翔さんと目線を合わせて話したくて、足を動かそうとするけどダメ。もう、ぴくりとも動かない。

なんだっけ、これ……前に本で見たような…
筋委縮……?いや、ちょっと違う……廃用症候群……?

………なんでもいいや。鳳翔さんが優しくしてくれることには、変わりないし。

「でも安心してくださいね。ここは、誰にも分からない場所ですから」

うん…
ずっと、鳳翔さんと二人で…
ずっと、一緒に居られるんだよね…
幸せだなぁ……

………うん、ずっと一緒。
それ以外は、何も考えなくていいんだ。
鳳翔さんがいるだけで、幸せだから。

「提督……」

強く、ぎゅっと抱き締めてくれる。
私も、きゅっと抱き返す。
暖かくて優しい、鳳翔さんの手が髪を撫でる。
ふふっ。
くすぐったくて、気持ちいい。
眠気を誘うような……手触り……



335: ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:42:11.62 ID:vG3eZMLu0

………なんだか、眠くなってきちゃった。
意識がかすんで、なにかを考えるのも難しくなってくる。だんだんと思考もぼんやりとしてきて……瞼が降りてくる……

「……眠いんですか?」

うん……そう、もう今すぐにでも、眠っちゃいそう……指先も動かせない………

「大丈夫ですよ………このまま眠っても、私が傍に居ますから……」

そう言って、またぎゅって抱き締めてくれる。暖かい……私も、もっと力いっぱい抱き返したい……

………… ………… …………
………そう、だよね……眠って、起きれば……その時には、いつもと同じ……身体も自由になってるはずだから……

だから………

それまでは………







おやすみなさい。








336: ◆CaWSl75vrE 2015/07/20(月) 22:43:20.89 ID:vG3eZMLu0

鳳翔さん編おわり
なぎさ先輩!?まずいですよ!(元ネタ)



353: ◆CaWSl75vrE 2015/07/29(水) 17:18:36.45 ID:U158GSL30

提督「…………」

榛名「…………」

霧島「えっと……この書類は、ここ…」ゴソゴソ

比叡「…………」

金剛「〜〜♪」ズズ

提督「…………」

霧島「………?司令、なにか?」

提督「…いや、なんでも」

霧島「そうですか…」

比叡「…………」ジッ

提督「う……」



354: ◆CaWSl75vrE 2015/07/29(水) 17:25:44.54 ID:U158GSL30

提督(はぁ……またこの時間がきた……)

提督(姉妹四人で執務室に来て…それはいいんだけど、この空気が嫌だ…)

提督(まず霧島……霧島は、書類整理のフリをして隠しカメラをセットしてる)

提督(榛名はずっと、金剛を見てる。いつ、なに、どういう動きを私に取るかを見張ってる)

提督(比叡は金剛……の向こうの私を見てる。上手く隠してるつもりなのかもしれないけど、こう何回も同じことが続くとさすがに気付くし…)

提督(金剛は……金剛だけは、いつも通り……紅茶を嗜んで、私が貸した本を読んでる…)

提督「…………」

金剛「…………?」

金剛「…………!」ピコーン

金剛(テイトク、頑張ってくださいネー!)フリフリ

提督「………!」

提督(うん……)ニコ



355: ◆CaWSl75vrE 2015/07/29(水) 17:37:53.33 ID:U158GSL30

比叡「…………」ジロ

提督「う……」ビク

提督(はぁ……)

提督(どうしてこうなっちゃったんだろう…)

霧島「司令」

提督「…………」

霧島「司令?」

提督「………え?なに?」

霧島「そろそろ演習の時間なので、私達は失礼しますね」

提督「あ、うん…頑張ってね」

霧島「ええ、ばっちり決めてきますよ。それでは」

提督「うん……」



358: ◆CaWSl75vrE 2015/07/31(金) 18:21:05.21 ID:3wAUYAywO

バタン

提督「……………」

ガタ

スタスタ

提督「確か、このあたりに……」

ガサゴソ

提督「………あった」

提督(隠しカメラ……よくこんなに小さいの…)

ポロッ

提督「…………?」ヒョイ

提督(これは……盗聴器?いつの間に…)

カチッ

提督「………?」

提督(これだけじゃ再生出来ないのかな…?パソコンに繋げば出力出来るかも…)



359: ◆CaWSl75vrE 2015/07/31(金) 18:51:56.93 ID:3wAUYAywO

カチッ

提督「えーっと……お、出た出た…」

提督「再生……」カチッ

提督「……………」

提督「……………」

提督「……………」

提督「……………」

提督「////」ボッ

提督(だ、ダメだこれは、私がおな……してた時の声まで入ってる)////

提督「削除削除……///」カチッ

提督「はぁ………」

提督「……………」

提督(……それにしてもこれ、どうしようかな……やっぱりちゃんと霧島に言うべきだよね……)

提督(……帰ってきたらちゃんと言おう、うん)

ーーー



361: ◆CaWSl75vrE 2015/08/06(木) 00:40:27.93 ID:MISKgd280

コンコン

提督「ん……入っていいよ」

ガチャ

霧島「失礼します」

提督「ああ、霧島…演習お疲れ様」

霧島「ええ。どうぞ、報告書です」

提督「あ、ありがと」

霧島「それでは、補給に行ってきますね」

提督「あっ……ま、待って、霧島」

霧島「はい?」

提督「その……言いたいことがあるんだけどさ」

霧島「? なんでしょうか」



362: ◆CaWSl75vrE 2015/08/06(木) 01:01:57.03 ID:MISKgd280

提督「あのね……こういうことは、やめて欲しいな…」スッ

コトン

霧島「!! そ、それは…!」

提督「前から気付いてたんだけど、なかなか言い出せなくて…やっぱり、こう、監視されてると怖いっていうか……」

霧島「ち、違うんです、これは……えと、あの…」

提督「正直に言ってくれるのが、一番嬉しいんだけど……」

霧島「う……は、はい…」

提督「うん…ちゃんと聞かせて」

霧島「……その…怖くて……司令が誰かと変なことをしないか、とか…誰かに迫られたりしないか、とか……」

提督「だから監視してたの?」

霧島「はい……」



363: ◆CaWSl75vrE 2015/08/06(木) 19:50:14.15 ID:MISKgd280

提督「……大丈夫だよ、私は」

霧島「! で、でも…」

提督「ここの子達はそんなことしないし、もし仮にそうなったらちゃんと霧島に相談するから」

霧島「…………」

提督「私は霧島を信じてるから……霧島も、私を信じてくれる?」

霧島「………はい、司令がそこまで言うなら」

ギュッ

霧島「ぴゃあ!?」

提督「うん、よかった……嬉しいよ、霧島…」

霧島「は、あ……ひゃ、ひゃい……///」カァア

提督「………よし!長いこと引き止めてごめんね、補給に行っていいよ!」パッ

霧島「あっ……は、はい。失礼します」ペコリ

ガチャ

バタン

提督「……ふぅ」



365: ◆CaWSl75vrE 2015/08/07(金) 19:31:34.04 ID:TT+vl+CY0

提督「……さて、報告書チェックしなきゃ…」

提督「……………」ペラッ

提督「……さすがに資材の消費がすごいなぁ…」

ペラッ

提督「ん………」

提督(榛名、MVP……)

提督(……そうだ、この前のお礼も兼ねてなにかご褒美あげなきゃ…)

提督(どうしようかな…何にしよう……)

提督「……………」ウーン

提督(……あ、間宮さんのパフェ、無料券あったんだった)

提督(今はお昼だし……もう少ししたら声かけに行こうっと)



367: ◆CaWSl75vrE 2015/08/10(月) 17:13:28.13 ID:fk04Cxrv0

〜〜〜

提督「あ……榛名ー!」パタパタ

榛名「へ?あ、提督…どうしました?」

提督「お疲れ様、もう補給は済ませた?」

榛名「はい!お腹いっぱいです!」

提督「そっか…報告書、見たよ。MVPなんだってね」

榛名「あ、はい!榛名、提督のために頑張りました!」

提督「それでさ、この前のお礼も兼ねて……ほら、これ」

榛名「? これは………パフェ無料券ですか?」

提督「うん、細やかだけど…ご褒美にね」

榛名「そんな…いいのでしょうか、榛名だけ…」

提督「榛名はいつも頑張ってるんだから、気にしなくていいよ」

榛名「……そうですね、たまにはいいものかもしれませんね!」

提督「うん、じゃあ行こうか」



368: ◆CaWSl75vrE 2015/08/10(月) 17:27:36.25 ID:fk04Cxrv0

提督「どう?おいしい?」

榛名「はい!やっぱり、甘いものは格別ですね!」

提督「ふふ、よかった」

榛名「提督も、一口どうですか?」

提督「え?いやいや、これは榛名のだから、榛名が全部食べなよ」

榛名「でも、榛名だけ食べるなんて寂しいです…」

提督「……分かったよ、一口だけね」

榛名「ふふっ、本当は食べたかったのでは?」

提督「そ、そんなことないもん」

榛名「そうですか?では……どうぞ」スッ

提督「え?」

榛名「はい、あーん」

提督「こ、これで食べるの?」

榛名「ダメでしょうか…」

提督「い、いや!大丈夫だよ、食べるよ!」



369: ◆CaWSl75vrE 2015/08/10(月) 19:55:34.95 ID:fk04Cxrv0

提督「あむ…」モグモグ

榛名「美味しいですか?」

提督「……うん、たまには甘いものもいいものだね」

榛名「ええ、榛名、ここのスイーツは大好きです」

提督「そう……ところでさ、ありがとうね」

榛名「へ?なんのことでしょうか?」

提督「前に榛名が、『見られてる』って教えてくれたでしょ?」

榛名「! ああ、あのことですか!もう解決したのですか?」

提督「うん、ちゃんと霧島とお話してきたから」

榛名「え?」

「Oh!テイトクも榛名も、見かけないと思ったらこんなところにいたんデスネー!」

提督「あ、金剛」

榛名「…………」



372: ◆CaWSl75vrE 2015/08/12(水) 14:14:59.39 ID:A+3MGJCQ0

金剛「お隣、いいデスカー?」

提督「うん、いいよ」スス

金剛「えへへ、失礼しマース」ストン

榛名「あ……」

金剛「? どうしましタ?」

榛名「い、いえ…なんでも…」

提督「金剛も甘いもの食べたくなったの?」

金剛「ワタシはテイトクを探してただけデスヨ?」

提督「へ、私?何か用事でもあった?」

金剛「No!こうしたかっただけデース!」ガバッ

提督「きゃあ!もう、金剛ってば!」

金剛「テイトク〜♪」スリスリ

提督「みんな見てるのに…はぁ…」

榛名「…………」



375: ◆CaWSl75vrE 2015/08/14(金) 15:31:21.03 ID:lfZlUh4n0

〜〜〜

提督「ふぅ…お腹もいっぱいになったし、仕事しなきゃ………あれ?」

比叡「…………」

提督「比叡?こんなところでどうしたの?」

比叡「あ、司令……いえ、少し司令とお話がしたくて…」

提督「話?なら中でお茶でも飲みながら…」

比叡「あ、そ、そんなに長い話ではないのでここで大丈夫です」

提督「そう?…なら、聞こうか」

比叡「はい……さっき、金剛お姉様と一緒にいましたよね?」

提督「うん、榛名も一緒にいたよ」

比叡「榛名も……あの、何もされませんでしたか?」

提督「? 何もって…?」

比叡「ああ……その様子だと、まだ…」

提督「???」

比叡「……変なことを聞いてすみません、それじゃあ、また…」ダッ

提督「あ、比叡!」

提督「……行っちゃった」

提督(何の話だろう…?)



376: ◆CaWSl75vrE 2015/08/14(金) 19:52:18.99 ID:lfZlUh4n0

提督「……………」カリカリ

加賀「……ヒトロクマルマル。四時ね」

提督「ん、もうそんな時間なんだ…」

加賀「少し休んだら?」

提督「ううん、そろそろ遠征の子達が帰ってくるから迎えに行かなきゃ」

加賀「…そういえば、そうだったわね」

提督「加賀は休んでていいから、それじゃあ」

加賀「ええ」

パタン



377: ◆CaWSl75vrE 2015/08/14(金) 20:13:07.33 ID:lfZlUh4n0

〜〜〜

提督「……あ」

雷「しれーかーん!」ブンブン

提督「みんな、おかえりー」

暁「ただいま、司令官!」

提督「お疲れ様、食堂におやつ置いてあるから艤装片付けたら食べて行ってね」

雷「はーい!」

提督「採ってきたものは私が運んでおくから、みんな行っていいよー」

響「悪いね、頼んだよ」

雷「司令官、よろしくね!」

暁「一人で大丈夫?」

提督「大丈夫だよ、行っておいで」

暁「ん…分かったわ!」

パタパタ



378: ◆CaWSl75vrE 2015/08/14(金) 20:16:34.85 ID:lfZlUh4n0

電「…………」

提督「……あれ、電は行かないの?」

電「司令官さん、これ…」

提督「ん…?あ、高速修復材持ってきてくれたんだ!ありがとうね」

電「はい、電、頑張ったのです」

提督「うん、お疲れ様」

電「…………」スッ

提督「………?どうしたの?腕広げて」

電「が、頑張ったのです」

提督「ああ……はいはい」

ギュッ

電「あっ……///」

提督「よしよし…よく頑張ったね…」ナデナデ

電「はい……///」



379: ◆CaWSl75vrE 2015/08/15(土) 22:23:50.07 ID:ndQV4iOf0

提督「……?」

提督(あれは、榛名……?)

提督(金剛は一緒じゃないのかな…?)

電「………ん」パッ

提督「あ、もういいの?」

電「はい、満足なのです」

提督「そっか、ならみんなのところに戻ろう」スッ

電「はい♪」ギュ

スタスタ



381: ◆CaWSl75vrE 2015/08/18(火) 15:08:00.33 ID:R0fXyOuu0

食堂

提督「……ふぅ、ご馳走様」

「テイトクゥー!!」ガバッ

提督「うわっ!?あ、金剛…」

金剛「dinner、食べ終わりマシタ?」

提督「うん、そうだけど…」

金剛「なら、これから紅茶でもどうデスカー?」

提督「ああ…ごめんね、まだ仕事があるから…」

金剛「Oh!それは残念デース…」

提督「また今度時間があれば、声を掛けるから…その時はよろしくね」

金剛「Yes!待ってるネー!」

パタパタ

提督「…………」

提督(金剛だけは、いつも通り……)



382: ◆CaWSl75vrE 2015/08/19(水) 19:20:31.04 ID:AL0abq/10

〜〜〜

ボフッ

提督「はぁー……今日も疲れたなぁ……」

提督「…………」

提督(すぐ眠れそう…)

提督「…………」ウトウト

コンコン

『ちょっといい?』

提督「………はーい」パタパタ

ガチャ

加賀「ごめんなさい、夜遅くに」

提督「ううん、いいよ。何か用?」

加賀「その……言っておきたいことがあるの」

提督「? とりあえず中に…」

加賀「いえ、ここでいいわ」

提督「う、うん」



383: ◆CaWSl75vrE 2015/08/19(水) 19:31:13.56 ID:AL0abq/10

加賀「……最近、金剛型の子達とよく一緒にいるでしょう?」

提督「ん?んー…言われてみれば、確かにそうかも…」

加賀「あの子達…側から見ると不自然というか、何か隠してるように思えるわ」

提督「隠してる?」

加賀「ええ、姉妹全員で……何か、隠してるみたい」

提督「うーん……近くに居てもそんな風には思えないけど……考えすぎじゃない?」

加賀「……そうだといいけど」

提督「うん、きっとそうだよ。そんなに心配しなくても大丈夫だよ」

加賀「…………」

提督「どうしたの?」



384: ◆CaWSl75vrE 2015/08/19(水) 20:00:26.77 ID:AL0abq/10

加賀「……不安なの」

提督「え?」

加賀「ここ最近、よく夢を見るの。あなたがどこかへ…遠くへ行って、私の前からいなくなる夢…」

提督「私がいなくなる…」

加賀「いつも誰かがおかしくなって、その人とあなたがいなくなって……もし現実でもそうなると思ったら、怖くて……私……」

提督「……大丈夫だよ」

加賀「!」

提督「加賀が私を信じてくれる限り、私はどこにも行かないよ。絶対に、裏切ったりなんてしないから」

加賀「っ……」

ギュウ

提督「わぷっ……く、苦しいよ…」

加賀「……ごめんなさい……」

提督「………うん」ギュッ



386: ◆CaWSl75vrE 2015/08/20(木) 01:22:35.52 ID:7eezo8Fo0

提督「…………」

加賀「…………」

提督「………一緒に寝る?」

加賀「いいの?」

提督「うん、私もちょっと不安だったし」

加賀「………なら、そうするわ」

提督「うん……うぅ、寒いし早く入ろう」クイ

加賀「ええ」

パタン




「…………あの女………」



390: ◆CaWSl75vrE 2015/08/21(金) 08:32:18.98 ID:kJDYR5a30

〜〜〜

チュン チュン

提督「うぁ………まぶし……」ゴロン

ムクッ

提督「んん……くあぁ…」ゴシゴシ

提督「眼鏡眼鏡……」ゴソゴソ

カチャ

提督「ん……あれ………?」キョロキョロ

提督「…………」

提督(加賀、いない……もう起きたのかな?)



391: ◆CaWSl75vrE 2015/08/23(日) 17:21:28.08 ID:uXddOXdW0

ガチャ

榛名「提督、起きてますか…?」

提督「ん?どうしたの?」

榛名「………さっき、見たんです」

提督「……?何を?」

榛名「提督の部屋から…加賀さんが出てくるところを…」

提督「!」

バタン

榛名「どういうことですか?」

提督「そ、それは……」

榛名「ちゃんと説明してください、よく分かるように」

提督「っ………」

提督(ど、どうしよう……)



392: ◆CaWSl75vrE 2015/08/23(日) 20:17:51.71 ID:uXddOXdW0

提督「えと、その……」

榛名「……もしかして、お二人はそういう関係なのですか?だとしたら……」

提督「ち、違う!加賀が不安そうだったから、一緒に寝てただけで、やましいことなんてそんな…」

榛名「……不安そう、だった?」

提督「え?あ、うん、昨日の夜、寝る前に加賀が言ってたことで……

ーーーーーーー

榛名「………そういうこと、だったんですね…」

提督「ごめん……それで、私も怖くなっちゃって…」

榛名「そんなに、おかしかったでしょうか……榛名達は……」

提督「………正直、異常だったよ。金剛以外、みんな何かに取り憑かれたみたいで…」

榛名「異常……やっぱり、提督にはそう………」



393: ◆CaWSl75vrE 2015/08/23(日) 20:28:43.87 ID:uXddOXdW0

提督「あ………で、でも、榛名の事が嫌いになったわけじゃないからね?」

榛名「…………提督」

提督「な、なに?」

榛名『見られています』パクパク

提督「え?」

榛名「………それでは」クル

ダッ

提督「あ、ちょっ、榛名!?榛名ー!?」

パタパタ…

提督「……………」

提督(見られてる……?)

提督(誰もいない、けど……)キョロキョロ



394: ◆CaWSl75vrE 2015/08/25(火) 19:03:59.79 ID:7yI+XH+c0

〜〜〜

提督(うーん…見られてるってなんだろう…)モグモグ

提督(さっき、誰かが居たわけでもないし……)モグ…

提督「…………」

提督(……もしかして、霧島がまた……?)

提督(いや、そんなこと……でも、可能性は……)

バタン!

飛龍「てっ、提督!大変!」

提督「飛龍?そ、そんなに慌ててどうしたの?」

飛龍「か……加賀さんが…」

提督「えっ、加賀に何かあったの!?」

飛龍「と、とにかく来て!」

提督「う、うん!」



396: ◆CaWSl75vrE 2015/08/26(水) 10:14:13.08 ID:eRQKM5yY0

桟橋

加賀「く……」

赤城「加賀さん、大丈夫ですか!?」

蒼龍「こ、これ、出撃は無理なんじゃ…」

パタパタ

飛龍「提督、こっちこっち!」

提督「あ……か、加賀!?その足、どうしたの!?」

加賀「これは……つっ!」ズキン

提督「は、話はあとでいいから!とにかく医務室まで運ばなきゃ!」グイ

加賀「ごめんなさい……」



397: ◆CaWSl75vrE 2015/08/26(水) 10:29:25.51 ID:eRQKM5yY0

医務室

明石「………はい、一応手当ては終わりました。少し火傷をしている程度なのですぐ治るとは思いますが…」

提督「よかった……でも、なんでこんな怪我を…」

赤城「そのことなんですが……突然、艤装が爆発したんです」

提督「艤装が、爆発…?」

飛龍「うん、水面に乗って出力を上げた途端にいきなり……」

加賀「……すぐに離れて致命傷は免れたわ」

提督「致命傷って……まさか、至近距離で当たってたら加賀の足ごと…」

加賀「…………」コクン

提督「…………」ゾッ



398: ◆CaWSl75vrE 2015/08/26(水) 10:47:30.18 ID:eRQKM5yY0

明石「でも、艤装が爆発するなんてそんなことはあり得ないはずですが…」

提督「うん、普段はオーバーロードを防ぐためにセーフティを付けてるし…私の指示じゃないと任意で解除するのも禁止してるよ」

蒼龍「じゃあ、そのセーフティが外れてたってことは……」

提督「…………人為的にやったことになる、ね」

飛龍「うそでしょ……」

提督「……もしかしたら、誰かのミスかもしれないから…可能性があるってだけで、まだそうと決まったわけじゃないから……」

明石「前日の確認、提督も携わってましたよね?」

提督「うん…その時にはなんの異常もなかったよ」

明石「ということは、昨日か今日の朝に誰かがやったってことになりますね…」

提督「艤装の残骸、まだ桟橋にあるよね?明石、調べられる?」

明石「ええ、お任せください!」



400: ◆CaWSl75vrE 2015/08/29(土) 17:41:25.35 ID:nPS3WJv3O

〜〜〜

提督「………あ」

提督(そうだ、今時間あるし…前に金剛が一緒に紅茶飲みたがってたから付き合おうかな)

金剛「…………」パタパタ

提督(あ、ちょうどいいところに…)

提督「金剛ー!」

金剛「ン?Oh、テイトク!なにかご用デスカー?」

提督「いや、金剛が一緒に紅茶飲みたがってたのを思い出してね。今、暇だからどうかなーって」

金剛「本当デスカ!?……あ!うー、sorry…今はワタシが忙しいネー…」

提督「ん、用事でもあるの?」

金剛「ハイ、そんなところデス!」

提督「ならしょうがないか…出来るだけ暇は作れるようにするから、またいつでも声かけてね」

金剛「Yes!それでは、またあとでネー!」

パタパタ

提督(用事ってなんだろ……さっき見かけた時は退屈そうに見えたんだけど……)



401: ◆CaWSl75vrE 2015/08/29(土) 17:51:22.79 ID:nPS3WJv3O

ガチャ

提督「加賀ー」

加賀「提督……どうかしたの?」

提督「うん、足の方はどうなったかなって思って」

加賀「そのことなら心配はいらないわ。出撃は出来ないけれど、歩くことくらいなら問題ないから」

提督「でも、万が一のことがあったらダメだから…今は安静にしててね?」

加賀「そんな、私は…」

提督「完全に治るまで動いちゃダメ、その状態で下手に動いて悪化なんてしたら、私もみんなも心配するから…」

加賀「………わかったわ」

提督「うん、ならよかった。それじゃ、またあとでご飯持ってくるから」キュ

加賀「……!」

提督「それじゃあね」

パタン

加賀「………積極的ね」



402: ◆CaWSl75vrE 2015/08/29(土) 18:01:03.88 ID:nPS3WJv3O

提督「ふあぁ……」

提督(まだお昼前なのにもう眠くなってきちゃった……)

提督(………あ、そうだ、明石にあの艤装の調査報告聞かなきゃ)

提督(工廠にいるかな…?)

提督(………その前に、朝榛名が言ってたこと…見られてるって……)

提督(またどこかにカメラとか設置されてるってことなのかな…?)

提督(犯人は霧島………だろうなあ……)

提督「はぁ……」

ガサゴソ…

〜〜〜



404: ◆CaWSl75vrE 2015/09/04(金) 18:24:49.82 ID:hstqt5ArO

提督(なにもなかった)

提督(あれぇ……?おかしいな、部屋中調べたのに…)

提督(これ以上探す場所もないし……榛名が言ってたのってどういう意味なんだろう…?)

提督「…………」

提督「……………」プスプス

提督「」ブシュー

提督(ダメだ、全然分かんないや…)

提督(………うん、とりあえず、明石に報告もらいに行こう)



405: ◆CaWSl75vrE 2015/09/04(金) 19:05:02.89 ID:VTDG8VNrO

工廠

提督「明石ー、いるー?」

シーン

提督「…………あれ、おかしいな…」

提督「明石ー!」

ゴト

明石「………」

提督「あ、明石…そんなところでどうしたの?」

明石「ああ、提督ですか……はい、なんでしょう…」

提督「う、うん…?えっと、艤装の調査報告を聞きたいんだけど…」

明石「…………!!」ビクッ

提督「え…?ちょ、明石?」

明石「あ…い、いや……いや……」ブルブル

提督「…………!?明石!?明石っ!?」



408: ◆CaWSl75vrE 2015/09/09(水) 18:37:07.80 ID:LVP/5dD40

バタン

提督「はぁ……」

加賀「どうしたの?」

提督「加賀……あのね、さっき明石に艤装の調査を頼んだでしょ?」

加賀「ええ、見ていたわ」

提督「それで、ちょっと目を離してたら様子がおかしくなって…今休ませたんだけど…」

加賀「様子がおかしい…?」

提督「うん……なんだか、極端に怯えてるというか…」

加賀「………誰かに脅された、とか?」

提督「ここまで来るとその可能性も大いにあるね……外部からの攻撃、というのも考えられるし…」

加賀「……もしそうだとすると、どこに危険が潜んでいるか分からないわね」

提督「うん……本格的に調査しないと、大変なことになるかも…」



410: ◆CaWSl75vrE 2015/09/09(水) 19:16:49.76 ID:LVP/5dD40

ガチャッ

提督「大淀、いる?」

『はい、こちら大淀。提督、どうかしましたか?』

提督「うん……緊急の用事」

『緊急……?えっと、個線にしましょうか?』

提督「ううん、これから私が言うことを、鎮守府全体に通信して。いい?」

『はい、お任せください。どうぞ』

提督「…………」スゥ



411: ◆CaWSl75vrE 2015/09/09(水) 19:29:29.12 ID:LVP/5dD40

『えー、こちら大淀です。鎮守府内のみなさんに通達します』

天津風「……?通達?」

時津風「なにかな?美味しいお菓子が見つかったとかかな?」ワクワク

天津風「まさか…」

『各々の作業や休憩など、思い思いの事をしていると思いますが…一旦手を止め、耳を傾けてください』

『……この鎮守府内に、部外者の侵入の可能性が見受けられました。これより臨時として、各員自室での待機を命じます』

「自室待機…?」

「不審者ってこと…?」

ザワザワ…

『大淀及び、提督から追って指示がない限りは部屋から出ないようにしてください。なお、この事態の危険レベルは高と推測されます。四人一組で部屋で待機しているように』

「高、って…!?」

「そんなに危ないの…!?」

ザワザワ…



412: ◆CaWSl75vrE 2015/09/09(水) 20:01:08.10 ID:LVP/5dD40

『……これでよろしいでしょうか?』

提督「うん、ありがとう。大淀も、誰か他の子達の部屋に入っておいて」

『了解です。それでは』

ガチャッ

提督「………よし」

加賀「どうするの?」

提督「とにかく、鎮守府内全体を見回って危険がないか調べる他ないね…」

ガチャ

武蔵「そういうことなら、私も同行しようか」

木曾「俺もだ。手助けするぞ」

提督「二人とも……でも、危ないから…」

武蔵「それは貴様とて同じことだろう」

木曾「ああ、お前に何かあったらそれこそ大変だぞ?」

提督「…………」

加賀「私からもお願いするわ。この子を守ってあげて」

提督「加賀…」



413: ◆CaWSl75vrE 2015/09/09(水) 20:06:45.66 ID:LVP/5dD40

武蔵「だ、そうだが?」

提督「…………わかった、そこまで言うなら協力してもらうね」

木曾「ああ、任せな」

加賀「頼んだわ」

提督「加賀はここから動けないし…部屋の鍵、閉めておくね。あと……」ゴソゴソ

加賀「?」

提督「……はい、これ」スッ

加賀「……!これは…」

提督「護身用の拳銃。もしもの時は、これで自衛してね」

加賀「……ええ」

提督「よし…それじゃあ、行くよ」

武蔵「ああ」

木曾「気をつけてな」

加賀「分かっているわ」

バタン



415: ◆CaWSl75vrE 2015/09/10(木) 08:34:22.89 ID:jT8cA9ULO

指令室

ガチャッ

大淀「………よし、そろそろ私も退避しないと…」ガタ

大淀「と……その前に、護身用になにか…」

「……………」

ガバッ

大淀「むぐっ!?」

ジジッ バチィッ!!

大淀「ぁ、が………」

ドサッ

「ふふっ……」

ズル ズル



417: ◆CaWSl75vrE 2015/09/12(土) 23:44:56.74 ID:LH4ol56I0

武蔵「まずはどうする?」

提督「とりあえず……館内全体を見回って、怪しいところや怪しい人がいないかを調べよう」

木曾「よし。なら俺が先導しよう」

武蔵「では私は後ろだな」

提督「真ん中…しかないか」

木曾「守ってやれって言われたからな」

武蔵「ま、私の意思でもあるがな」

提督「……うん、頼りにしてるよ」



418: ◆CaWSl75vrE 2015/09/12(土) 23:51:59.88 ID:LH4ol56I0

バタッ

提督「!」バッ

比叡「お姉さ……あ、司令!?」

提督「比叡?部屋に戻ってなきゃダメだよ?」

比叡「は、はい…それは分かっているんですけど…」

武蔵「なんだ?探し物でもあるのか?」

比叡「そんなところなんですが……その、金剛お姉様が見つからないんです」

提督「金剛が?」

比叡「はい、さっき妹達が部屋に集まったんですが、しばらくしても戻って来なかったので…」

木曾「心配で探しに来たってわけか」

提督「………さっきの放送を聞いてないってことはないよね…だとしたら、金剛は今どこに…」

「呼びマシター?」

比叡「えっ?」クル

提督「あ、金剛!?」

金剛「ハイ、金剛デース♪」



419: ◆CaWSl75vrE 2015/09/12(土) 23:57:30.24 ID:LH4ol56I0

提督「今までどこに行ってたの?さっきの放送、聞こえてたよね?」

金剛「Yes、バッチリ聞いてマシタ!」

比叡「じゃあ、なんで…」

金剛「ワタシ、テイトクが心配になって探してたんデース!こんな状況で一人ぼっちだったら泣いちゃうかもしれないからネー♪」

提督「はあ……」

武蔵「まったく、人騒がせな…」

提督「いや、まあ…無事でよかったよ」

比叡「さあお姉様、そういうわけですから部屋に戻りましょう」

金剛「No!ワタシもテイトクについて行きマース!」

提督「ダメだよ、ちゃんと部屋で待機してなきゃ」

金剛「う〜……テイトクがそう言うなら仕方ないネー…」

武蔵「やけに聞き分けがいいな」

比叡「あはは…」



420: ◆CaWSl75vrE 2015/09/13(日) 00:02:04.89 ID:xQAOrnYK0

比叡「では司令、これで失礼させてもらいますね」

提督「うん……あ、そうだ金剛」

金剛「ハイ?」

提督「私を探してる時、なにか見なかった?怪しい人とか」

金剛「怪しい人、デスカ?………む〜……思い当たりマセンネー……」

提督「そっか………ありがと。これが終わったら、一緒に紅茶飲もうね」

金剛「Yes!お待ちしてマース!」

比叡「気をつけてくださいねー!」

パタパタ…

木曾「…………」

提督「…さて、それじゃ行こうか」

木曾「…………」

提督「………?木曾?」

木曾「………ああ、そうだな」



422: ◆CaWSl75vrE 2015/09/16(水) 20:15:14.64 ID:Hj8cixxk0

〜〜〜

提督「…………で」

木曾「鎮守府内全域を見回ったが」

武蔵「何もなかった、と」

提督「あれぇ〜…?おっかしいなぁ…」

加賀「本当に何もなかったの?」

木曾「ああ、怪しい影どころか物すら見つからなかった」

武蔵「人がいないことを除けば完全にいつも通りの鎮守府だったぞ」

提督「ううううん……なんでだろ……」

加賀「もう一度、艤装の残骸を調べるしかないんじゃ…」

提督「そうだね……明石がああなってる以上、本格的に鑑識の人を呼ばないといけない」

木曾「連絡は早めにしておいた方がいいんじゃないか?」

提督「うん、明日にでも見てもらわないと…」



423: ◆CaWSl75vrE 2015/09/16(水) 22:02:00.91 ID:Hj8cixxk0

ガチャッ

ツーーーー…

提督「………あ、どうも。こちら、狭霧です」

提督「はい、急ぎの用件で……至急、鑑識官の方を二人ほど寄越していただきたいのですが」

提督「………明日、ですか?はい、助かります。事情は追って説明しますね。それでは」

ガチャッ

提督「……よし、明日、間に合うって」

武蔵「そうか。なら安心だな」

加賀「何も危険がなかったのなら、もう指示は取り消していいんじゃない?」

提督「ん…それもそうだね」



424: ◆CaWSl75vrE 2015/09/16(水) 22:16:01.13 ID:Hj8cixxk0

ガチャッ

提督「えーっと……提督、です。鎮守府内に特に危険は見当たらなかったので、部屋から出ても大丈夫です」

提督「もし何か怪しいものや人を見つけた場合は、すぐに報告に来てください。それでは、よろしくお願いします」

提督「……ふぅ……」

木曾「お前の敬語、珍しいな」

提督「うん、まあ、大本営の人くらいにしか使わないからね」

武蔵「とりあえず今日はこれで落ち着いた…というところか」

提督「そうだね。大淀にも引き続きレーダーの監視とか頼まなきゃ」

ガチャッ

提督「大淀、いる?」

『………ザッ……ザザ………』

提督「………?」ビク

加賀「? どうしたの?」

提督「待って…ちょっと、静かにしてて」



425: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:30:02.15 ID:AEpbvdb00

提督「大淀……聞こえる…?」

『ザザ……ッ』

提督「お願い、応答して…!」

『ザ………あ…』

提督「! 大淀!?聞こえる!?」

『……てい……ザッ……く…』

提督「大淀!今どこにいるの!?何をしているの!?」

『た………すけ……』

ブツッ

提督「…………!」

木曾「お、おい…」

武蔵「今のは……」

提督「………大淀が、いなくなった……」



426: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:41:14.71 ID:AEpbvdb00

木曾「ま、待て。まだ本当にいなくなったとは…」

提督「ううん、大淀は退避してたはず……さっき私の通信に反応したのは、常に持ち歩くように言ってた携帯型の通信機」

加賀「ということは……」

提督「………誰かに、攫われた可能性が高いね…」

武蔵「馬鹿な…」

提督「盲点だった…大淀を一人にするべきじゃなかったんだ…」

木曾「………まずいな」

提督「……うん、明石も大淀も、うちにとって大事な役割を成しているから…この二人がいないと、大変なことに…」

武蔵「もし、これが外部…ましてや深海棲艦からの攻撃の起点になるとしたら……」

提督「………私、大淀を探してくる!まだ痕跡がどこかにあるかも…!」ダッ

加賀「! 待って!」ガシッ



427: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:48:17.22 ID:AEpbvdb00

提督「は、離してよ!大淀が危ないかもしれないのに!」

加賀「ダメよ、あなたが行って、もしどこかへ連れ去られたらどうするの?」

武蔵「そうだ、司令塔がいなくなれば私達はどうなる?それこそ大量の犠牲者が出るかもしれないぞ」

提督「くっ………」

木曾「辛いだろうが、分かってくれ。これも全部、一人の為を思ってのことなんだ」

提督「………わかった」

加賀「ええ、明日になれば大本営の人達が来るから。その時に大淀さんの足取りを掴むのよ」

提督「……うん」

武蔵「………よし、ならもうここには用はないな」

提督「………じゃあ、解散ね。警戒は怠らないように」

木曾「ああ、心得てる」



428: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:51:25.37 ID:AEpbvdb00

武蔵「一応、戦艦や空母…大人に、常に駆逐艦達のそばにいてやるように話しておこう」

木曾「そうだな、俺も協力する。それじゃあな」

ガチャ

提督「……じゃあ加賀、私も大本営に連絡しておかなきゃいけないから」

加賀「ええ……あなたも気をつけてね」

提督「うん」

バタン

加賀「……………」チラッ

明石「うっ……うっ、うっ……」ブルブル

加賀「…………あの」

明石「ひっ!?い、いや…!怖いの、やだ…!!」

加賀「……………」



429: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:55:55.05 ID:AEpbvdb00

その日の夜………

提督「……………」カリカリ

提督「ん……くあぁ……」ギギ…

提督「……はぁ……」

提督「……………」

提督(もう日付け変わってる…みんな寝てるだろうなぁ…)

提督(私も明日に備えて、そろそろ寝ないと…)

提督「……………」

提督(大淀……無事、だよね……)

タンッ トットットットッ…

提督「!」ピクッ

トットットットッ…

提督(走ってる音……?誰か来る……)



430: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 19:59:06.60 ID:AEpbvdb00

提督「……………」キョロキョロ

提督(! ほうき……)

パッ

提督「…………」ソーッ

ヒタ…ヒタ…

提督「……………」

バァン!!

提督「!」グッ

榛名「きゃあ!?」

提督「っ!?は、榛名!?」ポイッ

榛名「あ、て、提督…!」



431: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 20:05:01.64 ID:AEpbvdb00

提督「こんな時間にどうしたの?何かあったんじゃ…」

榛名「……!て、提督、逃げてください!」

提督「え?」

榛名「早く!」ギュ グイ

提督「ちょ、ま、待ってよ!事情がよく分からないんだけど…」

榛名「あとで説明しま……あ……!!」

スッ

バチバチ ジジジッ!!

提督「!?」

榛名「あ、ぐ……」

ドサッ

提督「あ、あ……な、なんで…」

「あれ?あー、榛名に当たっちゃったみたいデスネー」

榛名「…………」ビクッ ビクン

提督「金剛……!」

金剛「ハイ、金剛デース♪」



432: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 20:16:53.17 ID:AEpbvdb00

金剛「フー…榛名はダメな子デスネー」

提督「ど、どうしてこんなこと……」

金剛「ンー……邪魔だったから、デス」

提督「は……?」

金剛「テイトクをワタシのモノにしようと思って、色々と考えてたのにぜーんぶシスター達が邪魔しようとしたからネー。いい加減我慢の限界デス」

提督「…………!じゃ、じゃあ、霧島が部屋にカメラを置いたのも、榛名がずっと金剛を見てたのも…」

金剛「Exactly!ワタシがテイトクに何もしないように見張ってたってことデース!」

提督「……嘘、でしょ……?」

金剛「あ、あとテイトクにまとわりつく女がいたから、わざわざ艤装に火薬を仕込んだり…」

提督「………!!」

金剛「残骸を調べようとした女にも、脅しをかけたり色々とプランが狂ったんデスヨネー」

提督「……やだ…やめてよ…」



433: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 20:43:03.93 ID:AEpbvdb00

金剛「本当はこんなバイオレンスなことはしたくなかったんデスけどネー。榛名もあの女も、ちょっと深入りしすぎデース」パラッ

提督「………その髪…」

金剛「ええ、大淀のデス!」

提督「…………」

榛名「う………ていと…く……」

金剛「ン?まだ意識があったんデスカ?」

バチッ!!

榛名「」バタッ

金剛「ンー……電圧はこれくらいカナー…」

提督「…………」

金剛「………さて!テイトク、ちょっとお喋りしすぎマシタネー」



434: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 20:47:11.80 ID:AEpbvdb00

提督「…………!」ビクッ

金剛「誰かに見られると面倒デスからネー。早く二人だけの場所でたくさんお話シマショウ♪」バチッ

ザッ

提督「い、いや……来ないで…」

金剛「ノープロブレム!痛いのは一瞬だけデース!」

提督「あ…や、やだ…誰か…」ジリッ

金剛「誰にも邪魔されない場所で……幸せに暮らしましょうネー♪」

提督「いやっ……いやあああああああっ!!!」

ガッ

バチッ バチバチッ!!



437: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 22:08:56.52 ID:AEpbvdb00

榛名「その後ですか?」

榛名「はい、あっという間でしたよ」

榛名「目覚めたら金剛お姉様と提督がいなくなっていて、鎮守府のみんなで色んなところを探し回りました」

榛名「一ヶ月探して、捜索が打ち切りになったんです。それでも、比叡お姉様はずっと提督を探していました」

榛名「しばらく鎮守府を空けて、次に見つかった時はもう息なんてしていませんでした」

榛名「口に『これ以上探すな』とだけ書かれた紙を突っ込まれたまま。庭の木の下で死んでいました」

榛名「それから一週間して、霧島が「わかった」とだけ呟いて、出て行ったんです。それっきりですね」

榛名「………え?一人で大丈夫か、ですか?」

榛名「ええ、榛名は大丈夫です。榛名も、すぐにお姉様達のところに行きますから」

榛名「それでは」

カチャ

ドォン!!



438: ◆CaWSl75vrE 2015/09/17(木) 22:10:10.38 ID:AEpbvdb00

金剛編おわり
余談ですが金剛と提督は生きています



445: ◆CaWSl75vrE 2015/09/20(日) 22:14:44.20 ID:Lj/4qozm0

秋月「はい?司令、どうしました?」

秋月「………えっ、またご馳走してくれるんですか!?」

秋月「はい、楽しみにしていますね!」

秋月「……え?リクエスト、ですか?」

秋月「んーっ………」

秋月「うう〜ん……」

秋月「………そうだ!あの、今度は司令の手料理が食べてみたいです!」

秋月「……本当ですか!?はいっ、待っていますね!」

秋月「えへへ…司令の手料理…」



446: ◆CaWSl75vrE 2015/09/20(日) 22:23:43.00 ID:Lj/4qozm0

秋月「わあ……これが司令の……」

秋月「あ、い、いただきますっ!」

秋月「………………」

秋月「……し、司令……これ、とっても美味しいです…!」

秋月「はあぁ………いくらでも食べられそう……でも、大切に味わって食べなきゃ……」

秋月「………………」

秋月「…………ん?」

秋月「あ……司令、これ…はい、骨、ですね」

秋月「いえ、大丈夫ですよ!司令もたまにはこんな失敗もするんですね!」



447: ◆CaWSl75vrE 2015/09/20(日) 22:27:15.66 ID:Lj/4qozm0

秋月「ふぅ………お腹いっぱいです…」

秋月「司令の手料理でお腹が満たされるって、なんだかとっても幸せですねえ……ふふっ…」

秋月「でも、これもあと一回しか味わえないんですね……ちょっと惜しいような気もします」

秋月「……いえ、司令のご好意を無下には出来ませんから!しっかりと噛み締めさせていただきます!」

秋月「…………さて」

秋月「次は」

秋月「左手ですね」

秋月「楽しみにしてますね?」

秋月「ふふっ♪」



448: ◆CaWSl75vrE 2015/09/20(日) 22:28:42.16 ID:Lj/4qozm0

秋月編おわり
秋月くんも…美味そうやな



458: ◆CaWSl75vrE 2015/09/22(火) 19:55:38.77 ID:YmjtZMj10

提督「………う……」

提督「………?あれ、ここは……」キョロキョロ

ギチッ

提督「ん?」

ガチッ ギチッ

提督「………な、なにこれ…動けない…」

提督「んーっ……」バタバタ

提督「……外れない………」

提督「手錠……だよね、これ…」

提督「…なんでこうなったんだっけ…」

提督「……………」ムムム…

提督「……ダメだ、思い出せない……」



459: ◆CaWSl75vrE 2015/09/22(火) 20:03:09.19 ID:YmjtZMj10

提督「………それにしても、なんだか涼しいような……」

提督「…………あ、え…?」

提督「な、なんで下着しかないんだろう…」

ガチャ

提督「!」ビク

スタスタ

翔鶴「あら、提督。起きてましたか」

提督「翔鶴…!?」

翔鶴「ごめんなさい、こんなところに連れてきてしまって」

提督「……えっ?ちょ、ちょっと待ってよ、どういうことなの?」

翔鶴「…………」



460: ◆CaWSl75vrE 2015/09/22(火) 20:14:25.76 ID:YmjtZMj10

提督「連れて来たって…なんで?」

翔鶴「気分はどうですか?」

提督「どうって……それより、どうして私は拘束されてるの?それで、この下着だけなのは…」

翔鶴「気分はどうですか?」

提督「またそれ…?とにかく、早くこれ外してもらいたいんだけど…」

翔鶴「………分からない子ですね」スッ

提督「え?」

ボゴォッ

提督「あ、がぁっ……!?」ガクン

翔鶴「質問に答えてください。次は鳩尾にしますよ」

提督「う、あ、はっ、はっ」フルフル

翔鶴「……ちょっと強くしすぎたかしら」



461: ◆CaWSl75vrE 2015/09/22(火) 22:38:20.59 ID:YmjtZMj10

翔鶴「ほら、顔上げてくださいよ」グイ

提督「う……」

翔鶴「今度はちゃんと答えてくださいよ?気分はどうですか?」

提督「く…苦しいよ…どうしてこんなことするの…」

翔鶴「今の気分を聞いたわけじゃないんですが…まあいいでしょう」

提督「はーっ……はーっ…」

翔鶴「そんなに痛かったですか?ずいぶん辛そうですけど」

提督「…っ………」コク

翔鶴「そうですよね。お腹は長い間痛みが続く上に大事なところですもの」スッ

提督「………え…?」

翔鶴「なら、外側にしましょうか」シュル

提督「……!な、なに、それ…」

翔鶴「見て分かりませんか?鞭ですよ」

提督「そ、それでどうするの…?」

翔鶴「どうもなにも、用途なんて一つに決まってるじゃないですか」

ヒュンッ

提督「!!」



465: ◆CaWSl75vrE 2015/09/23(水) 01:14:46.92 ID:zk6oDcRZ0

鞭先が肌に触れると同時に、窓のない部屋に響く乾いた音。打たれた方はあまりの痛みと衝撃に、目を見開いて悲鳴すら発せずにただ身体を震わせている。

「わあ…いい音ですね。こうして叩いてみるのは初めてだからちょっとびっくりしてしまいました」

まるで他人事のように呟きながら、苦しみに喘ぐ提督には目もくれず鞭がちょうど良く当たる距離を測る翔鶴。

「このあたり…ですかね。今度は上手く当てられるかしら…」

両手を吊るし上げられ、脇腹を曝されたまるで拷問を受ける奴隷のような体勢。再び鞭を振り上げる翔鶴に、喚起の声を挙げようとするがそれよりも早く鞭先は柔らかく弾力のある肉を捉え、尋常とは思えない激痛と共にたまらず悲痛めいた声を漏らす。

「んん〜っ……いい声ですね。もっと聞かせてください、よっ!」

それに反応し、前の二回より強く力を込められた鞭が振られる。皮を焼かれ、肉を激しく震わせる瞬間的な痛みと、それが消えた後でも尾を引いて残り続ける痛み。
そのどちらも苦痛と呼ぶ他ないものであり、最初に打たれた箇所にはすでに赤い痕が生まれていた。



466: ◆CaWSl75vrE 2015/09/28(月) 11:36:25.54 ID:V6UIzy6pO

提督「……………」

翔鶴「ふぅ、ふぅ……鞭を振り続けるのって意外と疲れるんですね」

提督「……………」

翔鶴「さて……ふふっ、全身真っ赤になっちゃいましたねえ」ピト

提督「いっ……!」ビク

翔鶴「こんなに腫らして…どうですか?まだ痛みます?」ツツ…

提督「な、なぞらないで…!」

翔鶴「あは……いい反応ですね」ツン

提督「痛……い…っ…!」

翔鶴「んー……あら?」

スッ

提督「う……?」



467: ◆CaWSl75vrE 2015/09/28(月) 16:05:42.58 ID:dFXj39hm0

グチュ

提督「ぁっ……!」ビクッ

翔鶴「ふふふ……これはなんですか?」スリスリ

提督「いっ、ひあっ…や、やめて…」ピク

翔鶴「どうして濡らしてるんですか?ねえ?」クチュ…

提督「やっ……!」

翔鶴「なにもしていないのに……もしかして、叩かれて興奮しちゃったんですか?」ボソ

提督「……!ち、ちがっ…そんなんじゃ、うぁ…っ!」ビクン

翔鶴「正直に言った方が楽ですよ…?ふふっ、あはっ…」ズプッ

提督「っ……!く、ぅ……!」ギリッ

翔鶴「……耐えるつもりですか?まあ、それもいいですけど」



469: ◆CaWSl75vrE 2015/09/28(月) 22:24:55.21 ID:dFXj39hm0

翔鶴「それなら、こちらにも考えはあるんですよねえ」ゴソゴソ

提督「な、なにをするの……」

翔鶴「もっと後に使おうと思ってたんですが……まさか提督が痛みで興奮する変態さんとは思いませんでしたから。ちょっと予定が狂ってしまいました」

提督「う、く……///」カァッ

翔鶴「あ、ありました」スッ

グイッ

提督「………?」

提督(なに、あのボトル…水……?)

翔鶴「いひまふよー」ガシ

提督「え……あ…?」

チュッ

提督「ーーーっ!?」ビクゥ

翔鶴「んっ……ん、ふふ…」ギュウウ



470: ◆CaWSl75vrE 2015/09/29(火) 14:39:46.46 ID:HCAdkuzC0

提督「んむっ、うぁ…」ガシャン ガチャッ

翔鶴「ふ…んん……」チュルッ

提督「っぁ……!?」ビクッ

提督(何か流し込まれてる…!)

翔鶴「はぁ…ん、っ……」ググ…

提督「ん゛ーっ…!」

提督(ダメ、息が…飲み込むしか……)

ゴクッ

バッ

提督「っは……はぁ、はぁっ……」

翔鶴「ふふっ、ちゃんと飲んでくれましたね♪」

提督「な、何を……」



471: ◆CaWSl75vrE 2015/09/29(火) 19:17:52.80 ID:HCAdkuzC0

翔鶴「うーん……簡単に説明すると、媚薬、ですかね」

提督「……!?」

翔鶴「結構効くみたいですよ?まあ、評価だけなので本当かどうかは分かりませんが」

提督「そ、そんなもの飲ませて何をするつもりなの…?」

翔鶴「何って………ただ私がやりたいことをやってるだけです。目的なんて特にありません」

提督「……おかしい…おかしいよ……」

翔鶴「ええ、私自身が一番よく分かっていますよ」

提督「……………」

翔鶴「あ、そうそう」

提督「…………?」



472: ◆CaWSl75vrE 2015/09/29(火) 19:24:23.75 ID:HCAdkuzC0

翔鶴「その媚薬、効果がちょっと特殊で」

提督「……どういうこと…?」

翔鶴「平常時に飲んでも、まるで効果はないそうです。ただ……」

ツン

提督「ひあっ…!」

翔鶴「こんな風にある程度興奮している時に飲むと、より強く、より早く効果が表れるみたいです」

提督「な…なに、それ…っ!」ピクッ

翔鶴「そろそろ効いてきたんじゃないですか?顔が赤くなってますよ?」

提督「う、うっ…!く……///」カァッ

翔鶴「ふふっ……たくさん溢れてきましたよ」ニチャッ

提督「や…やめて…!」

翔鶴「……………」



474: ◆CaWSl75vrE 2015/09/30(水) 00:00:38.06 ID:byApyB1X0

スッ

提督「え……?」

翔鶴「ならやめてあげましょう、これでいいんですよね?」

提督「あ…う……」

翔鶴「ふふっ、どうしてそんなに切なそうな顔するんですか?本当は期待してたりとか…」

提督「ち、違う…そんなのじゃ、ない…」

翔鶴「そうですか、ならお好きに」

提督「く…」

翔鶴「今は我慢出来ても、段々効果が出てきて、疼いて耐えられなくなるかもしれませんよ?」

提督「…………」ギリ…

翔鶴「そんなに睨まないでくださいよ…歯止めが利かなくなるじゃないですか」

提督「…………」

翔鶴「まあ、時間はありますし……じっくりやりましょうか」



476: ◆CaWSl75vrE 2015/10/02(金) 19:19:42.82 ID:QNY+1J4lO

数分後

提督「………っは……ふぅ……」

翔鶴「…………」

提督「ぁ……っ」

翔鶴「……どうしました?息が荒いみたいですけど」

提督「な、なんでも…ない、から……」

翔鶴「そうですか。なら心配はいりませんね」ツン

提督「っ……!!」ビクッ

翔鶴「ふふっ……」

提督「うぁ……う……」フルフル



477: ◆CaWSl75vrE 2015/10/02(金) 20:14:19.96 ID:4F3oyFyVO

提督「ふっ…はっ……はっ……///」

翔鶴「…………」

提督「はーっ……はーっ……うっ、くぁ……///」ピクッ

翔鶴「提督」

提督「う……ふぇ…?な、なに……?」

翔鶴「…………」

提督「なん、なの……っ、ぁ……」

翔鶴「………なんでもありません」

提督「んっく…あ…はぁ…はぁ……」

翔鶴(だいぶ効いてきたみたいね…)



480: ◆CaWSl75vrE 2015/10/09(金) 20:43:34.55 ID:C5j26xxd0

提督「っ……ぁ…はっ、はっ……///」ビクッ

翔鶴「…………」

提督「う…うぅ〜っ……ん…やぁ……///」スリ…

翔鶴「提督、さっきからしきりに太腿を擦り合わせてますけど………もしかして、我慢出来ないんじゃないですか?」

提督「うぁ………ちが、う……わたしはっ……///」ピクン

翔鶴「そうですか?なら効果がなくなるまで耐えてくださいね」

提督「は……え………///」

翔鶴「…………」

提督「うう……っ、んく……///」

翔鶴(ふふ…切なそうな表情……)

翔鶴(顔も真っ赤で、とっても可愛い……)

翔鶴(ああ…早く素直になっちゃえばいいのに…)



481: ◆CaWSl75vrE 2015/10/09(金) 22:56:45.38 ID:C5j26xxd0

提督「うーっ………うあぁ……も、む…り…っ」カタカタ

翔鶴「ふふっ、弄ってほしいなら言ってもいいんですよ?すぐ気持ち良くなれますからね」

提督「う……はぁ…はぁ……」ジッ

翔鶴「…………」

提督「っ………!///」ブンブン

翔鶴「あら、まだ耐えるんですか?すごい精神力ですね」

提督「ふーっ……ふーっ……///」ガチガチ

翔鶴「ふうん………まあ、好きにすればいいですけれど…」

提督「ぐ……っん……!!っはぁ、はっ、はっ……///」



482: ◆CaWSl75vrE 2015/10/10(土) 19:13:31.48 ID:zh2OceYM0

提督「…う………」ピクッ…

翔鶴「……あら?もう薬の効き目がなくなったみたいですね」

提督「…………」

翔鶴「まさか耐え切るとは……提督、思ったよりもすごいんですね」

提督「…………」

翔鶴「さて、今日は疲れたのでこれでおしまいにしましょうか。また明日別のことをしましょう」

提督「…………」

翔鶴「さすがにこのままじゃ眠れないでしょうし、手錠外してあげますね」カチャカチャ

ガチンッ

提督「うあ……」ドサ

翔鶴「あ、ちなみに手錠を外したところでここからは出られませんから」



483: ◆CaWSl75vrE 2015/10/10(土) 19:22:35.89 ID:zh2OceYM0

提督「…………」

翔鶴「こんなところで寝たら風邪を引きますよ?」

提督「…………」

翔鶴「……一人じゃ立てませんか?なら手を貸してあげま……」スッ

バシッ

提督「っ………」キッ

翔鶴「…………ああ……」ゾクゾク

ガッ

提督「あ、ぐっ…!?」

翔鶴「ダメじゃないですか、そんな顔しちゃ…」ググ

提督(うそ…持ち上げられてる…!)

翔鶴「そんな目で見たら、止まらなくなっちゃうじゃないですか!ねえっ!!」ギリギリ

提督「う、ぐぁ……!く、くる…しいっ……」バタバタ



484: ◆CaWSl75vrE 2015/10/10(土) 19:40:41.18 ID:zh2OceYM0

翔鶴「ほら、ほらぁっ!もっと抵抗してくださいよ!苦しいんでしょう!?ねえ!!」ググ

提督「や…やめ、え゛っ……」

翔鶴「ふふ、うふふっ、あははっ!!」グググ

提督(だ、ダメ…力が抜けていく……)

提督(死………ぬ……)スルッ…

パッ

ドサッ

提督「げほっ、ごほっ!がは……っぐ、ぅ……」

翔鶴「はぁ……危ない危ない、本当に殺しちゃうところでした」

ゲシッ

提督「うっ……」バタ

翔鶴「下手な真似はやめた方がいいですよ、余計に苦しみたくなければ」

提督「…………」ビク

翔鶴「それでは、また明日。身体を休めておいてくださいね」

スタスタ

バタン

提督「…………」



486: ◆CaWSl75vrE 2015/10/10(土) 22:12:20.91 ID:zh2OceYM0

提督「……ううっ……」

提督「いたっ……」

提督(全身が痛い……脇腹が、真っ赤に腫れてる…)

提督(なんで…翔鶴、いつもは優しいのに…)

提督(どうしてこんなことするの……)

提督(悪い夢なら、早く覚めてほしいな……)

提督(いつもみたいに………優しい翔鶴に、戻ってほしい……)

提督「…………」グスッ

提督(身体に力入れてたせいかな……なんだか、すごく疲れた気がする……)

提督(………寝よう…今は、寝ていよう……)

提督「…………」スゥ



488: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 16:06:38.10 ID:adXIoJNB0

〜〜〜

提督「………ん…」パチ

ゴソ

提督「…あれ…毛布……?」

提督「………翔鶴が置いてくれたのかな…」

提督「……………」ゴロ

提督(あったかい……)

提督(まだ……寝てたい…)

提督「……………」



490: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 17:38:49.97 ID:vdNFcPh6O

提督「……………ダメだ」

提督「ここから逃げなきゃ…いつまでもあんなことされたら、身体が持たない…」

提督「……………」キョロキョロ

提督(翔鶴はいない…よね…)

提督(今なら、外に出られる…)フラ…

ガチャ

提督「………?」

提督(廊下、だよね……でも窓がないってことは、地下……?)

提督(そっか…だから誰も助けに来られないんだ…)

提督「……………」ヨロヨロ

提督(外に出る扉は……)

「提督?」

提督「!」ビクッ



491: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 17:43:57.99 ID:vdNFcPh6O

翔鶴「こんなところで何をしているんですか?」

提督「う、あ、いや…」

翔鶴「もしかして、逃げ出そうとか思ってたんじゃないですか?」

提督「ち、違うの……そういうことじゃなくて…」

翔鶴「はぁ……」

提督「」ビク

翔鶴「私、下手な真似はやめた方がいいって言いましたよね?」

提督「あ、う…」

翔鶴「余計に苦しむだけと言ったのに……まだ躾がなっていないようですね」

提督「ひっ……」



492: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 17:50:45.21 ID:vdNFcPh6O

翔鶴「昨日の続きをしてあげます。ほら、部屋に戻りましょう」グイ

提督「い、痛い!髪、引っ張らないでぇ…!」

翔鶴「なら早く歩いてくださいよ」ブンッ

ドサッ

提督「うう……」

翔鶴「手を後ろに回してください」

提督「え…な、何をするの…?」

ゲシッ

提督「っ……!」

翔鶴「早く。聞こえなかったんですか?」

提督「は…はい…」フルフル

翔鶴「はい、よく出来ました」

ガチャッ

提督「こ、これ…」

翔鶴「手錠です。昨日みたいに吊り上げられてないだけ楽ですよね?」

提督「……うん……」



493: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 17:57:21.86 ID:vdNFcPh6O

提督「今日は何をするの…?」

翔鶴「どうしましょうかねえ、悪い子にはまた鞭でもいいんですけれど…」

提督「ひっ…い、いや…」

翔鶴「嫌ですか?」

提督「もう、痛いのはやだ……お願いだから、痛いのだけはやめて…」

翔鶴「ふうん……なら、別のことをしてあげましょう」

ゴソゴソ

提督「……………」

翔鶴「よいしょっと…前、失礼しますね」スッ

提督「っ」ビク

翔鶴「そんなに怯えなくてもいいじゃないですか、もう痛いことはしませんよ」カチャカチャ

提督「ご、ごめん……」



494: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 18:03:20.27 ID:vdNFcPh6O

翔鶴「………はい、着け終わりました」

提督(……?なにこれ、首輪…?)

翔鶴「あとは……」ペタッ

提督「ひゃう!」ビクン

翔鶴「あら、可愛い声」

提督「う……///」カァッ

翔鶴「その電極パッド、暴れて外したりしないでくださいね?まあ、提督の胸なら落ちることはないでしょうけど」

提督「電極パッドって……まさか、電流…」

翔鶴「その通りですけど、痛くはしませんから。むしろ気持ちいいです」

提督「え…?気持ちいいって、どういう…」

翔鶴「提督、昨日は満足出来ませんでしたよね?だから今日はたくさん気持ち良くなっていいんですよ」

提督「ま、待ってよ、そんなこと言われても…」



495: ◆CaWSl75vrE 2015/10/16(金) 18:11:57.15 ID:vdNFcPh6O

ツン

提督「ひっ!?」

ビリッ

提督「うあっ…!?な、い、今の、なに…!?」

翔鶴「その首輪、大きい声に反応して電流が流れるんです。本当は犬の躾に使うものらしいんですが、私が少し改良して気持ち良くなれるようにしました」

提督「じゃあ、この電極も…」

翔鶴「ええ、連動して流れます」

提督「……!」

翔鶴「それ、一度私も試してみましたが……凄かったですよ、もし叫んだりしてしまったら、それからはずっと電流が流れて…おかしくなるかと思いました」

提督「や、やだ…そんなの、怖いよ…」

翔鶴「ちなみに今のは弱です。……提督は甚振られるのがお好きみたいですから、強にしてあげます」カチッ

提督「う、うそでしょ…?ね、ねえ…」

翔鶴「それでは、天国にいってらっしゃい♪」

ツン



502: ◆CaWSl75vrE 2015/10/18(日) 19:31:52.12 ID:wlrre5LA0

提督「ひっ」

ビリッ

提督「うあぁっ!?はっ、ああああああっ!!?」ビクン

翔鶴「ふふっ…ちゃんと止めなきゃすごいことになりますよ?」

提督「やっ、こっ、これやだぁっ!!むりだからああっ!!」ガチャッ ガチン

翔鶴「ああ、やっぱり。これだけ暴れても電極は外れませんね」

提督「っ、ぐっ、ああああああああっ!??やだやだやだああ!!これっ、止めええ゛え゛え゛!!!」ビクッ ビクン

翔鶴「ああ…いい声…///」ゾクゾク

提督「いやあああああああ!!ああああああああああああああっ!!」ビクッ ガクガク

翔鶴「…あら?もしかして、もうイっちゃいました?ふふっ」



504: ◆CaWSl75vrE 2015/10/18(日) 19:55:10.01 ID:wlrre5LA0

提督「はーっ、はーっ、ふあっ、あ、あああああああ゛あ゛あ゛あ゛!!!」ガクン ガチャガチャ

翔鶴「ほら、休んでる暇なんてないですよ?」

提督「ひぐっ、おねがっ、お願いだからっ、これ、はずしっ………っあ゛ーっ!!」ブルッ

ポタポタ…

翔鶴「あら?」

提督「うっ、あっ、あっ、あ、ああ、っ」ジワ…

翔鶴「あはっ、漏らしちゃってるじゃないですか。そんなに気持ちよかったんですか?」

提督「ふっ、い、ぎああぁぁぁっ!!も、っや、やだあああああああ!!!」ビクッ ピク

翔鶴「それとも筋肉が弛緩しすぎちゃいましたか?」

提督「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!う゛あ゛あ゛あ゛!!!」ビクン ビクン

翔鶴「…って聞こえてます?そんなに叫んだら喉傷めますよ?」

提督「うあ、あ、あ……ああ……」ビクッ…ピクン…

翔鶴「………あ」

ドサッ

提督「」ピクッ ピク

翔鶴「……失神しちゃった」



506: ◆CaWSl75vrE 2015/10/23(金) 19:39:14.76 ID:2P1tGVaDO

バシャッ

提督「う………」

翔鶴「こんな簡単に失神しちゃダメですよ。もっと耐えてみせてください」

提督「……やぁ……」フルフル

翔鶴「嫌?何が嫌なんですか?」

提督「もうやだ…やめて…」

翔鶴「やめてと言われましても…何をやめてほしいのか、ちゃんと言ってくれないと分かりませんよ」

提督「痛いのも怖いのもいや……休ませて…」

翔鶴「……いいでしょう。けど、その前に」

提督「………?」

翔鶴「お風呂に入ってきてください、そんな全身汗だらけの状態じゃ風邪を引いてしまいますから」

提督「…………」

翔鶴「一人じゃ立てませんか?ほら、手を」スッ

提督「…………」

ギュ…



511: ◆CaWSl75vrE 2015/10/26(月) 19:25:55.20 ID:S2JVDbi80

ザーッ

翔鶴「熱くないですか?」

提督「……………」

翔鶴「……………」

キュッ

翔鶴「ほら、ちゃんと湯船に浸かってください。シャワーだけじゃ風邪を引きますよ」グイッ

提督「……………」

翔鶴(すごく疲弊してるのかしら…ずっと無言ね…)

チャプン

提督「……いっ……」

翔鶴「腫れたところ、痛みます?」

提督「っ……………」ビク

翔鶴「……………」ゾク

翔鶴(ダメ……抑えなきゃ…)



512: ◆CaWSl75vrE 2015/10/26(月) 19:57:45.70 ID:S2JVDbi80

翔鶴「提督、出たくなったら手を引いてくださいね」ギュ

提督「……………」

翔鶴(ちゃんと聞こえてるかしら…まあ、顔が赤くなり始めたら出してあげたらいいかな…)

翔鶴(……それにしても…)

提督「……………」

翔鶴(この……光が消えて、どこを見てるのか分からないような目…本当に、ぞくぞくするわ…)///

翔鶴(そろそろ、精神が苦痛に耐えられなくなる頃…)

提督「……………」

翔鶴(もう少し……)

翔鶴(もう少し、ね……ふふっ……)

提督「……………」



515: ◆CaWSl75vrE 2015/10/29(木) 18:04:35.76 ID:jYrZyR2q0

〜〜〜

提督「すー……すー……」

翔鶴「…………」ナデ

提督「ん……ぅ…」ピク

翔鶴「…………」

提督「くぅ……すー……」

翔鶴(ふふ…可愛い寝顔……)

翔鶴(こんなのもいいけど、やっぱり…提督の、苦しそうな顔が見たい……)

翔鶴(ああ…早く起きないかしら…)

翔鶴(なんなら、今からでも……)

スッ

翔鶴「…………」ピタ

翔鶴(………ダメ、ちゃんと休ませてあげなきゃ…一気にやったら、すぐに壊れてしまうから…)

翔鶴「……ふふ……」



516: ◆CaWSl75vrE 2015/10/29(木) 18:21:00.57 ID:jYrZyR2q0

提督「………ん…」パチ

提督「あれ…ここ、布団……?」

提督「あ……」

翔鶴「…………」スースー

提督「翔鶴………寝てる……?」

ツン

翔鶴「んん……」ゴロ

提督「…………」

提督(今のうちに、どこか……)

提督「……………」

ギュ

提督「……もう、いいや……」

提督「なんだか、疲れちゃったし……まだ…眠っていたい……」

提督「…………」



518: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:31:56.98 ID:aQxzncCA0

ポト…
ジュワッ

提督「うぁっ……!?」ビクッ

翔鶴「目が覚めましたか?」

提督「あ……翔、鶴…」

翔鶴「はい、翔鶴です」

提督「……それ……」

翔鶴「はい、塩酸です。少し濃度が高いですが」

提督「っ……また、痛いこと、するの……?」

翔鶴「………はい」クイ

ポタッ

提督「あ…!あ、あつ、い……」

翔鶴「提督……その反応、とても可愛いです」

提督「…………」



519: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:38:03.37 ID:aQxzncCA0

提督「………いや……」

翔鶴「はい?」

提督「もう…いたいのは、いや……いやなの…」フルフル

翔鶴「…………」

ポタッ

提督「あぅ……!」

翔鶴「………ダメです。私は、提督を傷付けずにはいられません」

提督「…………」

翔鶴「だから……提督が、変わらなければいけないんです」

提督「え……?」

翔鶴「痛いことは、気持ちいい。これは、私の愛なんです」

提督「……愛……」

翔鶴「そう思うことしか、提督には出来ないんです。提督に残された道はそれだけなんです」

提督「…………」



520: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:41:10.24 ID:aQxzncCA0

ポタッ

提督「痛くても……愛されてる……」

ポタッ

提督「痛いのは、愛されてる……」

翔鶴「そうです、痛みは愛の証拠です」

提督「愛の……証拠……」

ポタッ

提督「っ……!あはっ…」

翔鶴「どうですか?」

提督「痛いよ………けど、あったかくて、気持ちいい……ふ、ふふっ……」

翔鶴「……そうですか。なら、これからもたくさん愛してあげますね」スッ

提督「ふふ、ふふふっ…あはは…痛い……痛いのが、気持ちいい…愛されてるから……あは…あははは…」



521: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:43:58.39 ID:aQxzncCA0

〜〜〜

提督「……………」

翔鶴「提督」

提督「……………」

翔鶴「提督。聞こえますか?」

提督「……………」コク

翔鶴「……長い間、付き合ってくれてありがとうございました。そして、ずっと苦しませて、ごめんなさい」

提督「……………」フルフル

翔鶴「……提督は、優しいですね。こんなにボロボロになるまで私の愛を受け止めてくれて…」

ギュッ…

提督「……………」

翔鶴「……私の最後の望み…聞いてくれますか?」

提督「……………?」



522: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:48:07.54 ID:aQxzncCA0

翔鶴「たった一度……一度だけの提督の死に顔を、私に見せてください」スッ

提督「……………」

翔鶴「それを見た後、私もすぐに逝きます。提督のいない世界に価値なんてありませんから」

提督「……………」コクン

翔鶴「…………提督……」

提督「……………」

翔鶴「…………愛しています」

ドスッ

提督「ぅ………!」

バタッ

提督「ぁ……は……」

ギュ

翔鶴「……さようなら、提督…少しだけ、お別れです……」

提督「う…ん……」

翔鶴「……………」



523: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:51:32.16 ID:aQxzncCA0

翔鶴「………綺麗」

翔鶴「提督…とても、綺麗です…」

翔鶴「……はい、寂しがらせるつもりはありません」

ズッ

翔鶴「すぐ…そちらに向かいますね……」

翔鶴「…………さようなら」




「私の、愛した世界」



ドスッ



524: ◆CaWSl75vrE 2015/10/30(金) 00:53:17.70 ID:aQxzncCA0

翔鶴編おわり
次は木曾か提督を予定しています




女提督「黒百合鎮守府」【後編】に続く




元スレ
SS速報R:女提督「黒百合鎮守府」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1431516418/