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428: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:24:35.05 ID:QTF35zXz0

~~~~~

理事長「なんでも知ってるように心を見透かしてるような人、たまにいますよね?」

「聞こえないでしょう♪心の声は~♪」

理事長「いえいえ、いるんです」

理事長「心の声を聞ける人がいるんです」

理事長「ですが心の声が聞けるってそこまで良いことではないようですね」

理事長「これはそんな耳のいい彼女の憂鬱な物語…」




429: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:25:31.97 ID:QTF35zXz0

~~~

キーンコーンカーンコーン

曜「ちーかちゃん!一緒にご飯食べよ?」

曜(やった!千歌ちゃんのところに一番乗り!これは二人っきりゲット!)

梨子「あ、私もいいかしら?」

曜「えっ…」

梨子(露骨に嫌そうな顔してるなぁ…)

梨子(二人っきりなんて安易に作らせるわけないでしょ…)

梨子(私の千歌ちゃんなんだから)フフッ




430: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:26:24.58 ID:QTF35zXz0

千歌「すー…すー…zzz」

曜「ありゃ…寝てる…」

梨子「起こしちゃうのは…まずいよね…」

曜(うぅ~ん…千歌ちゃんは寝てるし梨子ちゃんに邪魔はされるし今日は不幸…)

梨子(帰りは絶対に千歌ちゃんと二人っきりでいないと…)

曜「はぁ……」

梨子「……よしっ」

スタスタスタ

千歌「………」

千歌(聞こえてるよ…その心の声…)



431: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:27:07.98 ID:QTF35zXz0



【夜空に向かって】





432: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:28:31.56 ID:QTF35zXz0

千歌「すー…すー…zzz」

私は高海千歌
今という今で輝きたい高校二年生!

そして輝きたい私の傍には二人の親友がいます

昼休みは毎日二人が一緒にご飯を食べようと誘ってくる、そんな誘いを私は三日に一回“寝たふり”で断ってる

曜(はぁ…千歌ちゃん…)

梨子(えっとデートのプランはっと…)

二人とも個性的でよく私はこの二人に助けられています




433: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:29:31.30 ID:QTF35zXz0

千歌(そんなに好きなら躊躇わず私に直接好きって言ってくれればいいのに…)

私には生まれつきの超能力のようなものがある

第六感とでもいうのかな?

いやそもそもそういう系じゃなくてただ単にある種が優れてるだけというか…
とりあえず私の耳は普通の耳ではない

地獄耳

私はどこまでも遠く離れた生き物の声や音を聞くことが出来る
でもそれは“聞こうと思えば聞ける”ってだけで別に無理矢理他人の会話を聞かされるわけじゃない

ただし

それは私の特異点の話
この能力的な何かを制御できるのはここまで



434: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:30:22.64 ID:QTF35zXz0

梨子「曜ちゃん、千歌ちゃん寝てるし一緒に食べましょう?」

曜「うん!分かった!」

梨子(敵の動きを探っていくのは結構リスク高いけどまぁ仕方ないわ…)

曜(うわぁ…明らかになんか企んでるなぁ…)

千歌「………」

千歌(だから素直に言ってくれればいいのに…)

私の耳は遠くの音が聞こえるだけじゃない


私は心の声が聞こえる


それも強制的に聞かされる。



435: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:31:36.56 ID:QTF35zXz0

心の声が聞こえる条件は二つ

どちらかの条件一つを満たせば心の声が聞こえる

一つ目は私の近くにいること
二つ目は私の視界に入った人であること

ザワザワザワザワ

千歌(あーもう心の中でべらべらうるさいなぁ…)

クラスのいる人たちの聞きたくもない心の声でイライラは止まらない
世界には知らない方が幸せなことがたくさんある

そんな知らないほうが幸せなことを無理矢理聞かされる




436: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:32:26.69 ID:QTF35zXz0

(―――ちゃんうざいなぁ…)

千歌(そんなこと考えてる君がうざいよ…)

クラスにいる子たちの心の声が私の耳に響いてくる
それを私は心の中で返答する

千歌「………」

私はどうしても感情が表に出やすくて顔にも同様よく出てしまう
だから昼休み、心の中で雑念がたくさん飛び交うこの時間はもううんざりしてる

寝たふりで顔を見せないように誤魔化す時が最近は更に増えてるしね




437: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:33:45.11 ID:QTF35zXz0

~帰り

(困ったなぁ…)

千歌「!」

キョロキョロ

千歌「あ、運びましょうか?」

「ほ、ほんとかい?!助かるよ!」

千歌「いえいえ」

(あぁ助かった…それにしてもいい子だなぁ…)

まぁそれでも悪いことばかりではない
心の中で助けを呼ぶ人とかは逆に便利だったりする

数少ないこの耳の使い道だよ




438: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:34:41.99 ID:QTF35zXz0

(話長いな…)

千歌(話が長い先輩とかってめんどくさいよなぁ…)

(あれ…家のガス止めたっけ…)

千歌(よくあるやつ)

(家帰ったら何しようかな~)

千歌(……宿題でしょ)

帰る時見える街並みと一緒に映る人の心の声が不意に聞こえる
その声に私は同情したり否定したり感情移入をしたりする

勝手に聞こえてくるんだから私が何を思うと勝手なはず

今日も昨日と同じように心の中で独り言を呟いてた




439: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:35:32.62 ID:QTF35zXz0

~夜

千歌「はぁ…どうすればいいんだろ…」

千歌「心が読めても全然…面白くないや…」

千歌「………」

星々が並ぶ夜空を窓から見てた
夜の空は綺麗だし誰も視界に映らないから前を向くよりかは心の声が聞こえづらい

だから静かに眺めるのが乙なもの




440: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:37:48.05 ID:QTF35zXz0

千歌「私は…私は…」

千歌(どうすればいいんだろう…)

(言いたいことを言えばいいじゃん)

千歌「!」

心の声が聞こえてきた
その声は誰かにそっくりでまるで私に言ってるような言葉だった

千歌「………」

千歌(気のせいだよね…?)

(気のせいじゃない)

千歌「!!?」

そうだ、今のは絶対に私に向かっての言葉だった



441: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:38:42.75 ID:QTF35zXz0

千歌(どういうこと…?!私以外に心を読める人がいるの…?!)

(………)

千歌「…?」

今度は何も返ってこなかった

(えっと…千歌ちゃんの同人誌はどこだっけ…)

千歌「この声…梨子ちゃん…?」

梨子「あった!!!」

千歌「こっちまで聞こえる…」



442: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:41:11.64 ID:QTF35zXz0

梨子(はぁ…可愛い…ホントに可愛い…)

千歌「なんか照れるな~…」エヘヘ

梨子(にしても曜ちゃんは邪魔ね…どう分断させるかが重要ね…)

千歌「梨子ちゃんって独占欲強い…?」

千歌(…!そうだ、さっきの声の正体は梨子ちゃん…?)

千歌「…電話してみよっと」

prrrrrrr

梨子「あ、千歌ちゃんだ!」

梨子「千歌ちゃん千歌ちゃ~ん♪」

ピッ

千歌(元気だなぁ…)



443: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:42:15.80 ID:QTF35zXz0

梨子「はい、もしもし!」

千歌「もしもし梨子ちゃん?」

梨子「どうしたの?」

千歌「ちょっと用があったから電話したんだ」

梨子「曜?」ギロッ

千歌「え?」

梨子「あ、ごめんなんでもない」

梨子(曜って言葉に反応しちゃった…なんとか抑えていかないと…)

梨子(でもやった♪曜ちゃんより私を選んでくれたのかな?)

千歌(仲悪いのかな……)




444: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:43:01.02 ID:QTF35zXz0

千歌「梨子ちゃんは今何してたの?」

梨子「え?今?」

梨子「今は勉強してたよ♪」

千歌「そっかーやっぱり偉いね梨子ちゃんは!」

千歌(ウソばっかり…)

そう、この耳の数少ない使い道の一つ

嘘を見抜くことが出来る

人って表面上ではどこまでも加工して嘘をつくれるけどやっぱり心の中では正直になっちゃうんだ
もし嘘をついてなお心の中も偽ることが出来るっていうならそれはある種の才能だと私は思う




445: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:44:08.59 ID:QTF35zXz0

梨子「千歌ちゃんもちゃんと勉強しなきゃだよ?」

千歌「うぇ~…だるいんだも~ん…」

梨子「ふふふ…」

だけど別に嘘をつくことはどうでもいい
ただ私がイヤなのは誰かの陰口を無理矢理聞かされること

梨子ちゃんや曜ちゃんだって汚い言葉は使ったりするけど根は多分綺麗だから別にいいんだ

…何もない限り。

千歌「…それでなんだけどさ」

梨子「何?」

千歌「梨子ちゃん、さっき言いたいことは言え、みたいなこと考えてなかった?」




446: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:45:37.27 ID:QTF35zXz0

梨子「え?」

千歌「いや…そのさ…ちょっとあって…」

梨子「うーん?言いたいことは言え…?」

梨子「ううんそんなこと考えてないよ」

梨子(言いたいことが言えたら今頃千歌ちゃんにだって告白してるのに…)

千歌(…梨子ちゃんじゃないな)

千歌「そっか、ありがとう、それだけだよ」

梨子「うん、分かった!いつでも電話待ってるね♪」

千歌「はーい、それじゃ」

ピッ




447: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:47:31.17 ID:QTF35zXz0

千歌「…誰なんだろう」

梨子「千歌ちゃん千歌ちゃーん!!」

ギューッ

梨子「はぁ~…HJNN千歌ちゃんしか抱けないのがつらい…」

千歌「!!!」プシュー

千歌「もー!梨子ちゃんうるさい!」

千歌「はぁ…」

千歌「………」

また少し時間をおいて夜空に話しかける

千歌(あの…私の友達に曜ちゃんっていう友達がいて…もう一人梨子ちゃんって友達がいて…なんか仲が悪いみたいで…)

千歌(…あの二人は大丈夫ですか?)

(大丈夫だよ)

千歌「!」



448: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:48:33.36 ID:QTF35zXz0

千歌「ほんと?!」

(ほんと、二人ともちゃんとした常識人、変わってるけど)

誰だか分からないけど助言をくれた

千歌(そっか、ありがとう!)

(………)

その日はそれっきりで返事がなかった
よく分からないけど嘘でもそういってもらえるのは嬉しいな

だから今日は笑顔で夜を過ごせた




449: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:49:47.76 ID:QTF35zXz0

~二日後、昼休み

千歌「すー…すー…zzz」

曜「また千歌ちゃん寝てる…」

梨子「最近よく寝てるね、夜何かしてるのかな?」

曜「うーん…分からない…」

梨子「…まぁ無理矢理聞くのもダメだよね」

曜「そうだね!」

曜(嫌われたらやだし…)

梨子(嫌われたら元も子もないし…)

千歌(二人とも息ピッタリ…)




450: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:51:28.72 ID:QTF35zXz0

昼休み、今日も陰口が聞こえる空間で目を伏せて我慢する
幸いにもこの二人は悪いこと考えてないからいいものの変なこと考えてたらどう接していいか分からない

あの夜聞こえた謎の声もあれから聞こえない

千歌「………」

怒るにも弱気な私は怒れないから誰か私の代わりにこの怒りを振りまいてくれないかな

そんな無茶なお願い事を心の中で誰かに縋りたい思いで祈る

ザワザワザワ

別にざわつくのは昼休みだしいつものことだけど私が聞こえるのは口から出して聞こえる声だけじゃない

(〇〇ちゃん死んでくれないかな)

千歌「!」

千歌(やけに物騒な事心の中で言ってるなぁ…)



451: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:52:43.59 ID:QTF35zXz0

汚れた心の声を聞き過ぎて次第に声がノイズのようなものとして聞こえるようになってきた

もちろんホントにザーザー聞こえるわけじゃないしモノの言い方ってやつだけど聞いててうるさいし耳を塞ぎたくなるほど耳障りなものに変わりはない

心の声が聞こえるって誰もが想像してる以上に辛いし不便だ

そして私の心の中で鳴るのは荒々しい音

火花が散り響く斬撃音が鳴り汗が滴る
ただただ振り回して暴れる
切るものも殴るものも倒すものもないのにただただ何か振り回す

そんな私が心の中に潜んでる





452: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:54:07.49 ID:QTF35zXz0

ガヤガヤガヤガヤ

千歌「んむぅ~……zzz」

どんなに他が鈍感でも聴覚だけは敏感で耳を塞いでもなお聞こえてくる心の声

千歌(うるさいなぁ…)

千歌(お家帰りたいな…みかん食べてゆっくりしてたいな…)

千歌(曜ちゃんと梨子ちゃんのところにでもいこ…)

スタスタスタ

(〇〇ちゃん気持ち悪い…)

(自慢うっざ…)

千歌(分かったから私に話しかけでよ…)

なるべく過剰に反応せずに受け流すようになってきた
悪口陰口はもう聞き飽きた

私が心の中で何かを言ったところで誰にも届かないし誰にも響かない



453: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:55:21.10 ID:QTF35zXz0

千歌「………」ムスッ

鼻のあたりまで黒い影が落ちる
他の人から見れば今の私はどう見ても機嫌が超悪い人

顔に今の気持ちが出てきてる

廊下を歩いてもまだ教室から聞こえる喧騒

悪口が飛び交ってそれがバウンドし私に届く、廊下にいる人、教室にいる人、今すれ違った人
そういう人のほとんどから陰口が聞こえる

千歌「おーい!梨子ちゃん曜ちゃーん!」

曜「あ、千歌ちゃん!」

梨子「千歌ちゃんこんにちは、寝てたから起こさなかったけどよかった?」

千歌「うん!大丈夫!」




454: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:56:35.20 ID:QTF35zXz0

曜(やっぱり千歌ちゃんは可愛いな…)

梨子(あぁ千歌ちゃん…尊い…)

千歌(…そんなに私って魅力的なのかな?)

(ど、どうしよう…)

千歌「…?」

(花瓶が…)

千歌(えっと…図書室の方かな…)

千歌「ごめん、来たばっかで悪いけどちょっと用事思い出したからいくね」

梨子「う、うん!わかったじゃあね」

曜「また後で!」



455: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 01:58:20.22 ID:QTF35zXz0

タッタッタッ

千歌「あ、あの子かな…」

千歌「君、大丈夫?」

ルビィ「ぴぎぃ?!あ、す、すいません!わざとじゃないんです!」

千歌「ん?あ、いいよ、君はもう戻っていいよ」

ルビィ「で、でも…」

千歌「先生呼んでくるよ、私が割ったって言っとくから」

ルビィ「い、いえそんなことは…」

千歌「いいからっ」ニコッ

ルビィ「す、すいません!」ダッ

ルビィ(今度お礼しないと…)




456: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:00:10.68 ID:QTF35zXz0

千歌「はぁ…こういう真面目な子がいっぱいいてくれたらなぁ…」

千歌「…先生呼んでこよ」

もし心の中で困ってる人がいるならば助けるのが当然だと私は思う

世は正義ではなくて悪が蔓延る時代

誰しもが聞いててイヤな気持ちになる汚い言葉を喋ってる
私はそういうの子供の頃からイヤというほど聞かされてきたから知ってる

私が触れた優しさの半分くらいは優しさじゃない、下に見られてたり可愛く見られてるだけの余裕とか慈悲とかそんなもの

私に協力したり同情したりするのはホントにそうしてるわけじゃない、損得の利益を考えた友情とかそういうのが関係ない策略がほとんど

世界はウソばっかり

千歌「………」

落ちた花弁を拾い上げて思う

あんな純粋で真面目な子がいっぱいいてくれたら私も何も思わず過ごせたのかなって。



457: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:01:27.18 ID:QTF35zXz0

~帰り

千歌「それぞれがす~きなことで頑張れるなら~♪」

千歌「新しい~場所が~♪」

「うるさいうるさい!」

千歌「!」ピクッ

千歌「………」キョロキョロ

千歌(どこにいる…か分からないけど歌っちゃダメだったかな…)

「もー!果南ちゃんのバカー!」

千歌「ん?」

声は聞こえるけどどこにいるかが分からなかった



458: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:03:03.51 ID:QTF35zXz0

千歌「えーっと…」

目を閉じ耳を澄ませてどこから聞こえるのか研ぎ澄ます

千歌「右…?」

千歌「…あの子たちかな」

果南「悪いのは花丸ちゃんでしょ?」

花丸「違うずら!ルビィちゃん泣いてたじゃん!」

花丸「本の山が倒れてその勢いが花瓶が割れるなんて考えるわけないずら」

果南「でも最後に本乗せたのは花丸ちゃんでしょ?」

花丸「もー!人のせいにして!」

果南「それはこっちのセリフよ!」



459: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:04:06.99 ID:QTF35zXz0

花丸「大体オラはちゃんと割ったって白状しようって言ったのにどうしてオラを連れて逃げるずら!」

果南「仕方ないでしょ…どうしろっていうのよ」

花丸「だから正直に」

果南「それがイヤなの!」

千歌「あの花瓶割ったのってあの二人だったんだ…」

千歌「どうすればいいか分からなかったからとりあえず逃げて…」

千歌(それであの赤い髪の子が見つけて私が来たって感じか…)

千歌「あはは…どんな反応すればいいんだろ…」



460: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:04:52.47 ID:QTF35zXz0

花丸「………」

果南「………」

花丸(素直に言えばいいのに…)

花丸(でも言い方もっと優しかった方がよかったかな…)

果南(こうなるんだったら素直に言えばよかったかな…)

千歌「ふっ…」

千歌「…あの二人は大丈夫そうかな」フフッ

心の声が聞こえるってちょっといいかもって思う時だってある
あの二人を見て微笑ましくなった




461: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:08:32.71 ID:QTF35zXz0

「好きです!付き合ってください!」

千歌「!」

突然聞こえる告白に目を丸くする
左の浜辺のずっと先の向こうから聞こえた

「…よろしくお願いします」

千歌「わぁ…!」

ここから向こうまでかなりの距離があった
少なくとも120mはある

千歌(やっぱりこの耳すごいなぁ…)

茜色の空とオレンジ色に光る海

そこでさっき聞こえたカップルを尊い目で見てた



462: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:09:33.73 ID:QTF35zXz0

千歌「…心の声が聞こえないや」

千歌「どっちも正直な気持ちなんだね…」

嘘というモノがどんなモノか分かるからこそ感じられる
正直ってどれだけいいことなのかと

千歌「…お幸せに」

スタスタスタ

そう言葉を言い残してその場を離れた

心にかかった雲がちょっとだけ晴れた気がした




463: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:13:18.72 ID:QTF35zXz0

~夜

千歌「…はぁ」

今日も夜空を見てた
これが私の日課

夜空を見て考え事

楽しくないけどこういうことしないと気持ちが落ち着かない

千歌「誰か助けてくれないかな…」

(誰かに頼ってても意味ないと思うな~)

千歌「!!!」

千歌「あの時の…!」

千歌「じゃ、あなたは言えるんですか?」

(言えるよ、思いっきり大きな声で)

千歌「す、すごい…」



464: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:14:17.04 ID:QTF35zXz0

(だから口で言えたらあなたも変われると思うんだけどな)

千歌「………」

千歌「どうすればいいと思いますか…?」

(………)

返事が無くなった
その後も時間を置いて喋ってみたけど返事は返ってこなかった




465: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:15:41.15 ID:QTF35zXz0

~数日後、夜

千歌「……いますか?」

(いるよ)

千歌「!」

夜は一回、必ずこの誰かに話しかけるようになった
この人は必ず私が夜空を見てる時にしか返事をくれない

どこから答えてくれてるのか声もいまいち特徴が掴めない

誰かに似てるような似てないような、そんな声
それに左から右から上から下から、色々な方向から聞こえてるからとりあえず私は夜空に向かって話しかけてる

千歌「あの…今度友達二人とお出掛けにいくんですけど…どんな服着てけばいいですか?」

(着たい服を着ればいい)

千歌「…確かに」



466: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:17:27.51 ID:QTF35zXz0

(言いたいことは言えばいい)

千歌「………」

千歌「…あなたは私の何を知ってるんですか?」

(………)

返事が返ってこなくなった
空に向けて言葉を投げると返ってくる、私は空の彼方にいる宇宙人と交信してるのかな
不思議に思った

千歌「…あなたは誰なんですか?」

(………)

千歌「えっと…答えたくないんですか…?」

(………)

千歌「…?」




467: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:19:16.06 ID:QTF35zXz0

千歌「…明日のご飯は何かわかりますか?」

(知らないよ)

千歌「!」

返事を返してくれる時と返してくれない時がある
…というか返してくれる質問と返してくれない質問がある、といった方が正しいのかな

千歌「Aqoursって知ってますか?私スクールアイドルやってるんですけどそこのグループにいて…」

(知ってるよ、いつも見てる)

千歌「ほんと?!ありがとう!!」

千歌「どの歌が好き?」

(全部好きだよ、全部)

千歌「そっかぁ!私も全部好き!」



468: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:20:33.90 ID:QTF35zXz0

千歌「誰推しですか?」

(みんな)

千歌「箱推しかー」

千歌「私もみんな大好き!」

返事をくれない質問以外はちゃんと答えてくれた

「千歌ー!」

千歌「あ、はーい!」

千歌「ごめんなさい、もういくね、また今度」

(………)

最後は返事をくれなかった、何かあったのかな
その日はそんな言葉を残して夜空に向けての会話を終えた




469: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:21:53.02 ID:QTF35zXz0

~次の日、朝

「いやーホントないよねー」

「ないね」

「ないわー」

朝っぱらから愚痴を嫌々聞かされた
聞いてても不快なだけだし明らかに自己中な発言だし全然面白くないしとにかく気が重くなった

千歌「あはは…」

そんな愚痴でヘラヘラしてる自分がイヤになる
冗談でも笑えない、というような感じなのに顔と態度は相手に合わせようとしてる

心は違うのに。



470: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:23:05.25 ID:QTF35zXz0

千歌「……はぁ」

千歌(……はぁ)

現実の私も心の中の私も同じようにため息を吐いた

私だって正直に言いたいのに、心の中ならいくらでも言えるのに言葉に出していえない私がイヤになる

千歌「……zzz」

昼は相変わらずの寝たふり

曜「千歌ちゃん今日も寝てるー…」



471: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:25:26.29 ID:QTF35zXz0

梨子「最近多くなったね…また深夜まで何かやってるんじゃ…」

曜(大丈夫かな…)

梨子(起きたら何があったか聞いてみましょう)

千歌(二人ともごめん…)

ちょっと曲がったところはあれど二人はやっぱり常識人

夜空の時に答えてくれるあの人も言った通りで心の中で私の事を心配してくれてた

千歌「……ありがと」ボソッ

そういうことが分かってくるのはとても嬉しかった

そんでもってあちこちから聞こえてくるバカとか、アホとかゴミとかそういう悪口
毎日毎日聞き飽きたよ

千歌(………)

こんな日に飽きてきた



472: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:26:48.92 ID:QTF35zXz0

~夜

千歌「…いますか?」

(いる)

千歌「言いたいこと…言えないです、言いたいけど…」

(言いたいことは言えばいい)

千歌「……はぁ」

(ねえ)

千歌「!!」

今、向こうから話しかけてきた
いつもは質問をしたら答えてくれる程度だったのに




473: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:28:32.50 ID:QTF35zXz0

(言いたいこと、私は言えるよ?)

千歌「…?」

千歌(私…?)

(言ってあげようか?)

千歌「…え?」


(あなたの代わりに)


その声は私の体全体にまで響いた
まるで後ろから囁かれてるような感覚に陥って、次第にその声は木霊してそれから…



474: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:30:11.78 ID:QTF35zXz0

~次の日

梨子「おはよう千歌ちゃん♪」

曜「千歌ちゃんおはヨーソロー!」

千歌「おはよっ!」ニコー

あれからの記憶はない、気が付いたら朝が来てた

梨子(あぁ…!千歌ちゃんの笑顔が眩しい…!)

曜(やっぱり千歌ちゃんだなぁ…)

千歌「…もっと笑ってあげようか?」

梨子「え?」

曜「え?」

千歌「あ、なんでもない!いこっか!」



475: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:32:03.18 ID:QTF35zXz0

梨子「…?」

曜「??」

千歌(言いたいことが口に出ちゃった…抑えないと…)

それでなんだろう、その“違和感”に気付くことが出来なかった
私はいつも通り過ごしてるつもりだった

(〇〇邪魔だなぁ…)

千歌「!」

千歌「ごめん、曜ちゃん梨子ちゃん、ちょっと待ってて」

曜「はーい」

梨子「分かったよ」

曜(梨子ちゃんより私のことを先に呼んでくれた♪これはやっぱり…)

梨子(なんで私を先に呼んでくれないの…?!)



476: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:33:59.49 ID:QTF35zXz0

千歌「ねぇ君」

「!」

千歌「そんなに邪魔なら自分の手でどかせばいいじゃん」ニコッ

千歌「それであなたが得するんでしょ?どかしてきなよ」

千歌「ほらっいってきなよ」ニコニコ

千歌「ほらほらっ」グイグイッ

「ひっ……」

千歌「はっまたやっちゃった……」

千歌「ごめん、なんでもない、今の忘れて」

千歌「それじゃ」

スタスタスタ

千歌「はぁ……」

千歌(また言ってしまった…抑えたいんだけど抑えられないなぁ…)




477: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:35:05.94 ID:QTF35zXz0

千歌「お待たせ!」

曜「あの子に話しかけてどうしたの?泣いてるけど…」

千歌「ううんなんでもないよ」

曜「そ、そっか…?」

なんだか今日の私は言いたいことをつい言ってしまう私だった

千歌(言いたくないのになぁ…)

心の中の私は言いたくないって思ってるのについ言葉として出てしまう
こんなに正直に言ってしまう自分がイヤになってきた

昨日とはまったく違うことを考えてた



478: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:41:10.82 ID:QTF35zXz0

~夜

千歌「…聞こえますか?」

(聞こえてるよ)

千歌「あの…私…言いたいことをつい言ってしまって…」

千歌「どうにか抑えたいんだけどどうにかなりませんか?」

(分からないな、私は言いたいことなんて言えないけどな)

千歌「…私はあなたが羨ましいよ」

(ううん、こちらこそあなたが羨ましいよ)

(…あ、じゃあさ私があなたの代わりに抑えてあげようか?)

千歌「…え?」



479: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:42:52.16 ID:QTF35zXz0

~次の日

千歌「おはよう!二人とも!」ニコッ

曜「おはよう千歌ちゃん!」

梨子「おはよう!」

曜(今日も良い笑顔だなぁ…)

梨子(この笑顔を独り占めしたいな…ってそんな物騒なこと考えちゃダメダメ!)

千歌(あはは…二人はいつも通りだな…)

千歌「じゃいこっか!」

曜「うん!」

梨子「ええ!」




480: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:44:06.65 ID:QTF35zXz0

心が聞こえる人物、私の知る中では一人いるんだ
夜空が見える時だけ答えてくれる不思議な人

私の心の中には言いたいことを言ってる私がいる

自分の心だったら近くにいなくても目に見えなくても心の声は聞こえるんじゃないかな?

だって自分の心だもん

千歌(…ねぇあなたってもしかして)

(………)

千歌(ううん、なんでもない)


夜空


この時だけ二つの心が交差するんだ
一つに体に存在する二つの心



481: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:45:48.65 ID:QTF35zXz0

ガヤガガガヤ

千歌「うるさいなぁ…」

千歌(あぁ…また言っちゃった…)

言葉と心が噛み合わない私
交差する心は度々中身を入れ替えて形を現す

千歌「…あなたの名前ってさ」


夜空


その時が二つの心が交わって形を変える時




482: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:46:31.15 ID:QTF35zXz0

私が心の声を聞くことが出来ること知ってる人、それは自分だけ

つまり夜空の向かって話しかけていた人は……

それを知るのはまだ遠いお話




483: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:48:29.79 ID:QTF35zXz0

千歌「二人とも!」

曜「ん?」

梨子「どうしたの?」


千歌「大好き!」ギューッ

千歌(大好き…!)


ただ、心も言葉も唯一噛み合うモノがあったとするなら私はそれを大切にしようと思う



484: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:49:01.75 ID:QTF35zXz0

そして今日も声をかけるんだ


夜空という、私に向かって


END



485: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:50:37.47 ID:QTF35zXz0

~~~

理事長「彼女は二重人格と似たような何かだった、のかも?」

理事長「自分のことは自分しか知らない、心を読める人は自分が知ってる限り自分しかいませんね」

理事長「憧れや目標の人も案外上ではなくて下を夢見てるのかもしれません」

理事長「でもそういうものってなって初めて気付くもの、ですよね?」

理事長「彼女の二つの心は一生、互いが必要としてる言いたいことを抑える心と言いたいことが言う心を共有できないのかもしれません」

(君の心は輝いてるかい?)

理事長「彼女がアイドルとしてデビューした際にはきっと、そんなような歌が作られることでしょう」フフッ




486: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/27(火) 02:53:24.57 ID:QTF35zXz0

七つ目終わりです
ルビィのストーリーに全然手をつけてないので多分八つ目の終わりと同時に期間空くと思います
八つ目の時もよろしくお願いします



489: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:00:27.77 ID:gucsq9SU0

~~~~~

理事長「世界というのは型があります」

理事長「簡単に言えば、そこがどういう世界かを決める地盤のようなものです」

理事長「魔法が使えない型なのであれば一生魔法は使えません」

理事長「ですが世界の型は突然変わります、何の予知も兆しもなく一瞬で変わります」

理事長「さて何の話か分からないと思うので話を変えますが世の中には天才とか奇跡のとかで表現される能力の高い人間がいます」

理事長「1と2くらいの差はあれど1と10なんていう差があるのはおかしいと思いません?同じ人間ですよ?」

理事長「天才ってそもそもなんでしょう?人間なんでしょうかね?」

理事長「“一生”人間は知りえない、天才だけ知りえること」

理事長「世界の型を変わった時にあなたも知ることになるでしょう」


理事長「色んな人が天才と呼ばれる理由を…」





490: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:02:09.11 ID:gucsq9SU0

~~~

果南「んー……」

千歌「あ、お姉ちゃんおはよう!」

千歌「お姉ちゃんに言われた通り魔法の動作ちゃんと確認しといたよ!」

果南「ち、千歌?!何で私の部屋にいるの?!」

千歌「私の部屋?ちょっとちょっと~いつからお姉ちゃんの部屋になったのさー!」

果南「はぁ?」

果南「…てあれ?!ここ…私の部屋じゃない…!」

千歌「ここは私とお姉ちゃんのお部屋でしょ?旅館やってるじゃん!」



491: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:02:57.76 ID:gucsq9SU0

果南「う、うーん…?」

果南(確かに千歌の家は旅館だけど私は違うし…)

果南(というかお姉ちゃんって…)

果南「ねぇ千歌」

千歌「何?」

果南「私の苗字って何?」

千歌「もー!私をからかってるのー?お姉ちゃんの苗字は高海!私と同じじゃん!姉妹じゃん!」

ガタッ

果南「はー?!?!?!」



492: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:03:29.70 ID:gucsq9SU0



【イレギュラー】





493: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:04:22.88 ID:gucsq9SU0

果南「な、なにそれ…」

千歌「ホントに大丈夫…?熱でもあるの…?」

千歌「ちょっとごめんね」

ピタッ

果南(近い…)

千歌「んー…熱はないみたい…」

果南「…あっ」

千歌「ん?」

果南「そういえばさっき魔法とか言ってたけど何の話?」

千歌「えぇー?!」

千歌「魔法忘れちゃったの?!」




494: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:05:24.14 ID:gucsq9SU0

果南「魔法って…」

千歌「魔法じゃん!魔法だよ!」

果南「まさか魔法が使えるとか言わないよね?」

千歌「いやいやこの世界では魔法は必ず使えるモノじゃん!」

果南(夢でも見てるのかな…)

グイッ

千歌「ちょちょっとほっぺ引っ張らないでって!

千歌「これは夢じゃないよ!」

果南「痛い…」



495: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:06:33.17 ID:gucsq9SU0

千歌「もしかして何にも分からないの?」

果南「うん…」

千歌「もう、仕方ないなぁじゃあこの千歌ちゃんが教えてあげるから!」

果南「う、うん頼むよ」

千歌「この世界は魔法が使えるんだよ!」

千歌「産まれた時にその人には魔法が宿り九つの力に分類された魔法の一つが使えるようになるのだ!」

果南「九つ?」

千歌「うん!」



496: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:08:08.33 ID:gucsq9SU0

千歌「えーっと魔法っていうのは大きく九つの種類にわけて分類されるんだけどその九つの中にも更に種類があって魔法にも結構個性があるんだ」

果南「うーん…よく分からないけどまぁとりあえず分かった…」

千歌「私が使えるのは干渉の力!」

果南「干渉の力?」

千歌「うん!九つの力の一つ!特定の何かに干渉してその干渉した何かを自由に操ることが出来る魔法の類だよ」

千歌「私が出来る主なことは物体を動かしたり形を変えたりすることが出来る魔法!残念ながら生き物とかには出来ないけど…」

果南「私は?」

千歌「お姉ちゃんは空間の力だよ!」

果南「空間の力?」




497: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:09:39.27 ID:gucsq9SU0

千歌「道の距離を伸ばしたり空間の温度を操ったりと指定した空間の環境を好きにできる能力だよその中にいる人とかは操れないけどね、あくまで操れるのは形のないものだけ、お姉ちゃんはそれが使える」

千歌「まぁ私の物体もお姉ちゃんの空間もぶっちゃけ曖昧なラインだけどね、だって私の物体の定義なんて物体とは言うけど液体も自由にできるからね」

果南「ふーん…どうやって使うの?」

千歌「念じれば使えるよ!」

千歌「まぁ私は念じるんじゃなくて声に出して使ってるけどね!その方が気合も入るし発動スピードも若干早いし!」

果南「念じる…?」

千歌「心の中で喋るって言った方が分かりやすいかな?」

果南(えーっと…なら部屋の温度よ冷たくなれ…とかでいいのかな?)

カチンッ

千歌「ひゃー?!さむさむさむ…」

果南「つめたっ?!」



498: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:10:43.82 ID:gucsq9SU0

千歌「も、元に戻して!戻してって言えば直る!」

果南「も、元に戻ってー!」

千歌「さ、寒かった…」

果南「戻った…?」

千歌「ホントに大丈夫…?」

果南(説明するべきなのかな…)

果南(…した方がいいよね)

果南「ねぇ千歌」

千歌「何?」



千歌「えぇ?!お姉ちゃん別世界からきたお姉ちゃんなの?!」

果南「多分…少なくとも私はこの世界を知らない…」



499: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:11:51.04 ID:gucsq9SU0

千歌「うーん…そうなんだぁ…」

千歌「戻れる方法とかあるの?」

果南「いや知らない…」

千歌「…じゃあちょっとこの世界に住んでみたら?」

果南「え?」

千歌「ここも結構住みやすいところだと思うよ!」

果南「うーん…って言っても解決方は思いつかないし仕方ないね、少しの間は千歌に従うよ」

千歌「よかった~…お姉ちゃんいないと私立場ないもーん」

果南「ん?どういうこと?」



500: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:12:55.68 ID:gucsq9SU0

千歌「学校での種目は二人ペアでしょー?お姉ちゃんいないと私何も出来ないんだよー…」

果南「え?意味が分からないんだけど…」

千歌「もーお姉ちゃんは超優秀な魔法使いなんだから私を引っ張ってくれるってこと!」

果南「…私が千歌を?」

千歌「うんっ!」ニコッ

果南(やっぱり夢なのかな…)

グイッ

千歌「だーかーらー!夢じゃないって!」



501: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:13:48.78 ID:gucsq9SU0

「千歌ー!果南ー!そろそろいかないと遅刻よー!」

千歌「はーい!」

ギュッ

果南「ん…」

千歌「とにかく早く学校いくよ!五月で色々強化期間なんだから急がないと!」

果南「わぁわぁ?!分かったから引っ張らないで!」




502: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:16:06.84 ID:gucsq9SU0

~学校

果南「ここって…」

千歌「浦の星女学院だよ!」

果南(私の世界の学校と外見はあんまり変わってないな…)

果南(外見は……)

果南「千歌」

千歌「何?」

果南「なにここの草原、ところどころ燃えてるところとか穴が開いてるしキャンプでもしたの?」

千歌「ここは模擬戦専用、第三フィールドだよ?」

果南「模擬戦?」

千歌「魔法を駆使して胸の辺りについてる宝石を壊した方が勝ちの戦いだよ」

千歌「ほら、この制服宝石がついてるでしょ?」



503: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:17:22.59 ID:gucsq9SU0

果南「う、うん…」

千歌「あ、早くしないと結果発表間に合わない!」

果南「結果発表?」

千歌「いいからいいから!」

千歌「飛べ!」

果南「?」

果南「うわぁ?!」

千歌「鞄をイス代わりにして空を飛んで時間短縮だよ!人いっぱい集まるだろうし空から見てようね」




504: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:19:00.36 ID:gucsq9SU0

果南「お、落ちるよ!」

ギュッ

千歌「私の手、握ってて」


千歌「絶対に落とさないから」


果南「…!」ドキッ

果南「う、うん…」

果南(やっぱり怖いな…シートベルトとか命綱もないし…)

果南「あ、あそこ?」

千歌「そうそう!もう発表終わっちゃったね…」



505: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:20:27.18 ID:gucsq9SU0

果南「……!」

果南(みんないる…善子ちゃんや花丸ちゃんだ…)

千歌「あ、みてみて!私たち二位だよ!」

果南「え?」

「二位 千歌&果南」

果南「なにこれ?」

千歌「ついこの前の魔法テストの総合順位だよ、模擬戦、障害物競争、ペーパーテストの三つで順位が決まるんだ」

果南「…え?この学校で二位取ったの?」

千歌「うん!」




506: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:21:46.23 ID:gucsq9SU0

果南「…!!!」

「一位 鞠莉」

果南「鞠莉…?!」

千歌「あれ?お姉ちゃんって理事長と知り合いなの?」

果南「え?」

千歌「理事長は一匹狼って感じの人なんだよ、見ての通り一人だけで一位を取っちゃう人だからね」

果南「………」

果南(…確か鞠莉は死んだはずなのに……)

果南(世界が違うから生きてるの…?)




507: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:23:23.98 ID:gucsq9SU0

果南「………」

「三位 曜&梨子」

果南「……曜ちゃんと梨子ちゃんが三位なんだ」

千歌「あの二人強いよねー…私はお姉ちゃんがいなかったら絶対勝てないよー…」

果南「そんな私千歌を助けてるみたいだけど具体的に何してるの?」

千歌「ん?あーえっとね私の魔法を最大限に扱えるような状況を作ってくれるのといい成績が出せるように作戦を出してくれるんだ!」

果南「うーん…」

果南(私には出来なさそうだなぁ…)

千歌「まぁ実際障害物競争なんてお姉ちゃんの距離を使えば作戦なんか考えずともトップなんだけどさー…」

果南「まぁ距離が操れるならレースでは無敵かもね…」




508: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:24:46.73 ID:gucsq9SU0

キーンコーンカーンコーン

千歌「あ、もうホームルーム始まっちゃうね、話は後で!お姉ちゃんの一限目は実技だから適当にやってればいいよ!出来なくても調子が悪いで言い訳すれば充分に効くから!」

果南「う、うん…」

千歌「終わったら私のとこ来てね!」

千歌「着地!」

フワァ…

果南「おお…」

千歌「よっと…それじゃあ後で!」

タッタッタッ

果南「…なにこれ」

果南(よく分からない世界に来ちゃったなぁ…夢なら早く覚めてくれないかな…)

果南「それにしても鞠莉…」

果南(この世界では生きてるなんて…夢だったらとんだ悪夢ね…)




509: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:26:32.45 ID:gucsq9SU0

~一限目後

キーンコーンカーンコーン

果南「ふぅ…毎日運動してた分体を動かすのはだいぶ楽だったかな…」

果南「あ、千歌のところいかないと」

スタスタスタ

千歌「おーいお姉ちゃーん!」

果南「あ、千歌!」

千歌「大丈夫だった?」

果南「まぁなんとか…」



510: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:28:14.76 ID:gucsq9SU0

「果南さんこんにちは」

「こんにちは!」

果南「ん?」

千歌「あ、曜ちゃん梨子ちゃん!」

曜「流石だね!やっぱり二人には敵わないよ!」

千歌「えへへ…でも果南ちゃんがいてくれたから…」

梨子「ううん、千歌ちゃんの力もすごいよ」

曜「うん!すごいよ!」

千歌「そう?ありがとう!」



511: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:30:24.85 ID:gucsq9SU0

梨子「それにしてもあのイレギュラーの鞠莉さんとやり合うなんて流石でした」

果南「イレギュラー?」

梨子「え?」

千歌「…あ、果南ちゃんちょっと寝ぼけてて…」

千歌「徹夜してたから…」

曜「そうなんだ、目下の私がいうことじゃないですけど体調管理はしっかりしてくださいね!」

果南「う、うん」

千歌「ごめん!用事あるからまた後でね!」

梨子「うん!じゃあね!」

曜「ばいばーい!」




512: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:31:49.24 ID:gucsq9SU0

千歌「ふぅ…」

千歌「分からなくても適当にはいはいって答えといてね?ここって結構実力社会だからね無知と無力って差別されちゃうんだ」

果南「…ホント?」

千歌「うん…」

千歌「果南ちゃんの世界は違うの?」

果南「差別なんてありえないよ…みんな仲良く楽しく暮らして…」

千歌「そうなんだ…」



513: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:34:06.79 ID:gucsq9SU0

果南「…そういえばイレギュラーって何?」

千歌「嫌われ者につく名前なんだ」

果南「嫌われ者?」

千歌「正式には九つの力の内の一つ、他の八つに分類できない魔法のことを意味する力なんだ」

千歌「理事長が使えるのは時間を操る魔法」

千歌「時間を止める、止まった時間を動かす、過去へ行く、未来へ行く、この四つが出来るんだって」

千歌「模擬戦では果南ちゃんが距離の魔法さえ使っちゃえば理事長は一生私たちのところへ行けないんだ、だって時間は止まっても魔法は継続するから」

果南「なるほど…」



514: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:35:51.12 ID:gucsq9SU0

千歌「理事長には過去に行ける能力があるでしょ?負けたら過去に戻ってやり直しを何回も繰り返せばいつかは勝てるんだよ」

果南「…なるほど」

千歌「それ故にそして更にイレギュラー故に嫌われ者、イレギュラーの人のほとんどは魔法が反則級に強いんだ」

千歌「バランス崩壊の原因でね、リアルチートとか化け物とかそう呼ばれてるんだ」

千歌「そして強い者ほど嫌われる場所なんだ、ここは」

千歌「だから嫌われ者につく名前」



515: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:37:05.36 ID:gucsq9SU0

果南「ん?それって…」

千歌「そう、私たちも一応は嫌われ者」

果南「なにそれ…」

千歌「でも私たちは正統派!イレギュラーが正統派じゃないとは言わないけど…少なくともマイノリティーには属さないからまだいい方だよ!安心して!友達もいっぱいいると思うよ!むしろ尊敬される側だと思う!」

果南「そ、そっか」

千歌「よーしいつもお姉ちゃんに助けてもらってるから今回ばかりは私が助けるぞ!」

千歌「なんかお姉ちゃんにこんなこと言うのは変だけど…」

千歌「これからよろしく!」

果南「うん!よろしくね!」

ギュッ



516: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:38:35.45 ID:gucsq9SU0

~約二週間後

果南「お疲れ様」

千歌「お疲れ様!」

千歌「お姉ちゃんもすっかりここに馴染んじゃったね」

果南「あはは…自分でもびっくりだよ」

千歌「でもよかった!お姉ちゃんが変にならなくて」

千歌「成績はいつも通り、作戦も立てて私を助けてくれるお姉ちゃんだね!」

果南「初めて模擬戦やった時は全然おぼつかなかったなぁ…」

千歌「ずっとどうすればいいか分かってなかったもんね」

果南「千歌のおかげでなんとか勝てたけど…」

千歌「でも今は安定してるから大丈夫!」



517: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:39:51.89 ID:gucsq9SU0

果南「たった二週間ちょっとでこんな慣れてる私が怖いよ…」

千歌「そして明日は…」

果南「鞠莉との模擬戦…だっけ」

千歌「うん…多分今回も勝てないかな…」

果南「うーん……」

千歌「理事長との模擬戦は見たこともないよね?」

果南「うん」

千歌「理事長は時間を止めて止めた時間の間で相手に近寄って宝石を直接破壊する戦法なんだ」

千歌「あの宝石は自分とその味方以外の人が五秒間触っていれば壊れるからね」



518: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:41:07.70 ID:gucsq9SU0

千歌「私たちはお姉ちゃんの距離を使うことでその戦法は効かないけど…」

千歌「結局時間を止めて移動する理事長には近寄れないし私たちから近づくしかないんだ、でも果南ちゃんの距離を使ったら私とお姉ちゃんまで理事長に近寄れなくなっちゃうから距離を使ってない状態で止められてフィニッシュって感じ…」

果南「なるほど…攻めても守っても負けちゃうんだ…」

千歌「うん…」

千歌「理事長が時間を止めてる間っていうのは私たちの一瞬に含まれるからどうやったっても対応は出来ないんだ、今までいろいろ試したけどどれもダメ」

千歌「勝ちパターンは未だに見えてこないまま…」

果南「八方塞がりだね…」

果南「でも負け戦だとしても私は精一杯抗いたいな!だから勝てるように頑張ろう?」

千歌「うん!」



519: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:42:47.17 ID:gucsq9SU0

「果南さん、千歌さん」

果南「!」

千歌「あ、理事長…」

果南「鞠莉…」

鞠莉「…?私を名前で、それも呼び捨てで呼んでいいなんて一言も言ってませんが…」

果南「…す、すいません」

千歌「あ、あの…今日は何の用でしょうか…?」

果南(怯えてる…?)

鞠莉「明日の模擬戦の挨拶を先に、と思いまして」

鞠莉「…私は今回も負けません、言いたいことはそれだけです」



520: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:44:14.41 ID:gucsq9SU0

鞠莉「円満の姉妹に水を差すつもりはありませんので私はこれで」ペコリ

果南「う、うん…」

千歌「………」

千歌「ふはぁ…やっぱり雰囲気というか覇気がすごいな~…」

果南「あれが鞠莉…?」

果南(別人みたいな雰囲気してたな…)

『私は負けません』

果南「…楽しいのかな」

千歌「え?」



521: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:45:07.11 ID:gucsq9SU0

果南「この模擬戦って何の役に立つの?」

千歌「うーん…護身術とかじゃない?私もよく…」

果南「そっか」

果南「明日、勝ちたいな」

千歌「頑張ろうね!」

果南「うん!」




522: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:46:18.18 ID:gucsq9SU0

~次の日

「これより理事長、小原鞠莉対高海果南、高海千歌ペアの模擬戦を行う」

「勝敗の決定は相手の胸元にある宝石を破壊して戦闘不能状態にするか降参のどちらか」

千歌「は、はい!」

果南「はい」

鞠莉「よろしく」

ザワザワザワ

果南(すごいいっぱい人いるなぁ…)

「では両者定位置に」

スタスタスタ

千歌「…頑張ろうね」

果南「うん!」




523: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:47:57.35 ID:gucsq9SU0

「では、始めます」

「3」

千歌「……よし」

「2」

鞠莉「………」

「1」

果南「いくよ…」

「はじめ!」




524: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:50:34.50 ID:gucsq9SU0

鞠莉「停止!」

スウォーン…

果南「…?!」

果南(あれ…動けない…)

果南(あ、時間が止まってるんだね…)

果南(…というか…一瞬じゃなかったの…?)

果南(止まってる間も意識があるなんて逆に辛いな…)

果南(…早く動きたいなぁ)




525: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:52:03.68 ID:gucsq9SU0

スウォーン

千歌「…あ、お姉ちゃ」

鞠莉「もう一回!」

鞠莉「停止!」

スウォーン

鞠莉「こ、これで…」

果南「………」

果南(今度は動けない…?!)

鞠莉「よ、よし…これで果南さん、あなたはおしまいです」

スタスタスタ



526: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:52:48.62 ID:gucsq9SU0

果南(動け…!動いて!!)

ピクッ

果南「よし動ける!」

鞠莉「なっ…なんで動けるの?!」

果南「ふ、ふう…」

鞠莉「…!まさか隠し玉があった…?!」

果南「動いてって念じたら動けたよ」

鞠莉「はぁ?!そんなわけ…」

果南「…鞠莉はどうするの?鞠莉は時間が止まって無防備になった人間しか倒せない」

果南「空間を操る私に勝ち目なんてあると思う?」



527: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:54:09.80 ID:gucsq9SU0

鞠莉「くっ……」

鞠莉(解除…!)

鞠莉「もう一回!」

鞠莉「停止!!」

果南「…動けるよ」

果南「………」

果南「…私たちの勝ち、だね」



528: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:55:29.08 ID:gucsq9SU0

鞠莉「な、なんで?!」

鞠莉「果南まで私をいじめるの?!酷い…!こんな世界イヤだ…!」


鞠莉「元の世界に帰りたいよ…!!」


果南「!」ピタッ

果南「…元の世界?」

鞠莉「私は…私はみんな平等で…果南やダイヤとも仲良しの世界にいたのに…急に世界が変わった…!」

鞠莉「時間を止める魔法…それが私の所有魔法…でもそれが私の足枷になってた!」

鞠莉「みんなから嫌われて…ダイヤも果南も私を敵対視して…その妹ルビィちゃんや千歌ちゃんからも怯えられて…学校中のみんながそのどっちかで私は一人だった…!」

鞠莉「果南も私を底辺に引きずりおろすの?!」



529: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:56:42.75 ID:gucsq9SU0

鞠莉「お願い…!お願いだから勝たせて…!!」

ポロポロ

鞠莉「私…負けたらホントに立場が無くなっちゃうの…!!」

鞠莉「だから…だからッ!!!」

果南「鞠莉」

鞠莉「な、なに…?お願いならなんでもきく!だから…!」

果南「実は私も別世界から来た人なんだ、鞠莉ともダイヤとも千歌ともみんな仲良しの世界から来た人」

鞠莉「えっ…」

果南「あはは…二週間前に来たばっかなんだけどね、慣れるのが早かったからこの世界にいた私と変わらない様を送ってるけど」



530: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:57:30.46 ID:gucsq9SU0

果南「私の世界の鞠莉、死んじゃったんだ」

果南「この世界の鞠莉はとっても怖くて前の世界みたいにはいかないのかなって思ったけど」

果南「なんか前の世界と大して変わらなそうで安心したよ」

果南「何でもしてくれるっていったよね?」

鞠莉「う、うん…」

果南「鞠莉のいた世界のようにまた、私と千歌だけでも仲良くしてほしいな」ニコッ

鞠莉「…!」

鞠莉「う…うぅ…うわあああああああかなああああああんっ!!!」

モギューッ

鞠莉「かなぁん…!!」

果南「あはは…やっぱり変わらないね」

鞠莉「怖かったよ…寂しかったよぉ…!!」

果南「よしよし」ナデナデ



531: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:58:42.60 ID:gucsq9SU0

~五分後

鞠莉「…私、決めた」

果南「ん?」

鞠莉「私…負けるわね」

果南「え?!」

鞠莉「果南見てたら一人じゃないんだって思ったのよ」

鞠莉「一人じゃないなら私…」

鞠莉「負けてもいいや!」

鞠莉「降参します!」



532: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:59:08.53 ID:gucsq9SU0

パリーン!

鞠莉「はいっ私の負け」

果南「…ホントによかったの?」

鞠莉「うん!そのかわりこれからずっと一緒にいてね?」

果南「…お手柔らかにね」

鞠莉「もちろんっ!」

千歌「う…そ…勝っちゃった…?」

果南「あれ魔法が解けてる…」

鞠莉「宝石が割れたからね」



533: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 01:59:42.04 ID:gucsq9SU0

ウオオオオオオオオオ

果南「…すごい歓声だね」

鞠莉「だって私負けちゃったんだもん」

果南「勝ったつもりはないけど…」

鞠莉「負けは負け、勝ちは勝ちなのよ」

果南「ふふ、そうだね」

「…あ、勝者高海果南、高海千歌ペア!」

「礼!」

果南「ありがとうございました」

千歌「あ、ありがとうございました!」

鞠莉「ありがとうございました★」

鞠莉「後でね、果南」

果南「ええ」



534: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:00:55.72 ID:gucsq9SU0

スタスタスタ

千歌「すごいよお姉ちゃん!どうやって理事長に勝ったの?!」

果南「それが私にもよくわからなくてさ…」

千歌「え?」

果南「止まった時間の中でも動けてね」

千歌「え…でもお姉ちゃんの空間の力に時間を止める魔法を無効化させるような魔法はないよ…?」

果南「なんでだろう…」

千歌「時間停止を無効化させる魔法なら確か…」

千歌「指定した魔法を無力化させる魔法、指定した魔法をコピーする魔法…とかその辺くらいしか…」

千歌「でもどっちも無の力の魔法だし…」




535: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:01:28.26 ID:gucsq9SU0

果南「うーん…鞠莉に聞いてみよっか」

千歌「え…?理事長に聞きに行くの…?」

果南(怯えてるなぁ…)

果南「千歌、大丈夫だよ鞠莉はとっても優しい人だから」

千歌「で、でも…」

果南「もし何かあったら守ってあげるから」

千歌「う、うん!」



536: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:03:04.03 ID:gucsq9SU0

~理事長室

鞠莉「うーん…私の知識からだと千歌ちゃんがいってた魔法とかもいけるんだけど果南は空間の力の魔法使いでしょ?」

鞠莉「イレギュラーはイレギュラーでしか対応できないはずなの、一部の相性を除けば…」

鞠莉「果南がイレギュラーの可能性って…無いの?」

千歌「な、無いと思います…だってお姉ちゃんの魔法は空間の力って結果が出てますし…」

鞠莉「うーん…」

鞠莉「じゃあテストしてみましょうか」

果南「テスト?」

鞠莉「私に勝てるイレギュラーの力があるか、もしあったらそこから絞っていけばいいでしょ?」




537: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:03:49.68 ID:gucsq9SU0

鞠莉「まず、浮ける?」

果南「え?」

果南「果南は空が飛べるかってこと」

千歌「無理だよ、あ、でも指定した空間の重力を変えればいけるね!」

鞠莉「NONO!普通に飛べるか試してるのよ」

千歌「それは…無理だと…」

果南「分かった、やってみる」

果南(空…飛べ!)

果南「わぁ…?!」

千歌「え…空を飛ぶ魔法なんて…」

鞠莉「ふむふむ、空を飛べると」



538: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:04:58.47 ID:gucsq9SU0

鞠莉「この時点で空間の力だけじゃないことが分かるわね、果南は明らかなイレギュラーよ」

千歌「お姉ちゃんがイレギュラー…?」

鞠莉「次、物を動かせる?またその動かせた場合物体をどこまで操れる?形を変えれるかとか重さを変えるとか」

鞠莉「試しのこの鉛筆、動かしてみて」

果南「う、うん」

果南(鉛筆…浮け…!)

フワァ…

千歌「浮いた…」

果南「えっと…形を変えればいいんだっけ…」

鞠莉「ええ」

果南(長くなれ…とかでいいのかな?)

千歌「わぁ…長くなった…」



539: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:05:47.06 ID:gucsq9SU0

鞠莉「物体も操れるのね」

千歌「えぇー?!これじゃあ私いる意味ないじゃん!」

果南「千歌の能力と丸被りだね…」

鞠莉「ふむ…もう大体は検討ついてきたわ」

果南「え?もう?」

鞠莉「ええ、最後」

鞠莉「人に干渉出来る?」

千歌「え、それって人を好きなように出来るかってことですか?」

鞠莉「そうよ、試しを私を浮かせて」

果南「分かったよ」



540: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:08:17.27 ID:gucsq9SU0

果南(鞠莉…浮いて)

フワァ…

鞠莉「おお…」

千歌「浮いた…」

千歌「すごいすごい!私も浮かせて!」

果南「千歌浮いて」

千歌「わぁ!浮いてる!物体を足場にしなくても空飛べてるよ!」

鞠莉「はいテスト終わり、多分決まりね」

千歌「あはは!すごいよお姉ちゃん!」

果南「二人ともいつまで飛んでるのよ…」




541: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:09:20.18 ID:gucsq9SU0

~五分後

鞠莉「ごめんなさいね、空飛べるなんて思ってなかったから」

千歌「私も!すごいね果南ちゃんの魔法!」

果南「それでその魔法って何の魔法なの?」

鞠莉「ええ、もうイレギュラーなのは確定」

鞠莉「そして多分この魔法なんじゃないかしら」

果南「どれ?」

鞠莉「絶対干渉よ」

果南「絶対干渉?」




542: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:10:08.29 ID:gucsq9SU0

千歌「あー!それってあの!」

鞠莉「そう、スピリチュアル東洋の魔女と呼ばれたあの人の魔法よ」

果南「スピリチュアル東洋の魔女?」

千歌「名門音ノ木坂が生み出した超天才魔法使いだよ!勝てる人が未だにいない最強魔法使い!」

果南「その人が使ってる魔法と全く同じものが私に使えるの?」

鞠莉「多分…」

鞠莉「空が飛べて、物が動かせて、人を操れる、こんなことを一つの魔法で実行するならそれくらいしか…」

鞠莉「それに私が時間を止めてた時、動きたいと念じたら動けたのよね?」

果南「ん?あ、まぁ…」

鞠莉「もう確定よ」



543: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:10:55.00 ID:gucsq9SU0

千歌「すごいよお姉ちゃん!果南ちゃんもこれからスピリチュアル西洋の魔女って名乗れば?」

果南「日本は西洋じゃないよ…」

鞠莉「どうする?この事公表する?」

千歌「私はしないほうがいいと思う…」

千歌「だってイレギュラーって言えばみんなから嫌われちゃうよ…?お姉ちゃんはみんなから尊敬されてる人なんだからダメージは計り知れないよ…」

鞠莉「私はどっちでもいいかな」

果南「うーん…じゃあやめとくよ、秘密ってことにしといて」

鞠莉「ええ」

千歌「うん!」



544: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:11:36.14 ID:gucsq9SU0

~一ヶ月後

千歌「飛べ!」

果南「ふ~その魔法で飛ぶのはいつになっても慣れないね…」

千歌「仕方ないじゃんこの方法でしか空飛べないんだから~」

鞠莉「私の鞄もいい?」

千歌「うん!」

千歌「飛んで!」

鞠莉「よっと」

千歌「結果発表もう出てるね!」



545: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:12:45.05 ID:gucsq9SU0

鞠莉「えっとぉ私たちは…」

果南「探す必要なんてないでしょ」

「一位 鞠莉&果南」

千歌「あはは…」

「二位 千歌&果南」

鞠莉「この学校にはもう敵なしね、流石果南だわ!」

果南「鞠莉の時は何もしてないでしょ」

果南「模擬戦じゃ時間止めて私はずっと鞠莉が宝石壊すの見てるだけだし」

果南「障害物競争は時間止めて一緒に歩いて1秒でゴールだし」

鞠莉「あはは!シャイニー★」



546: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:13:49.36 ID:gucsq9SU0

千歌「ぶぅ~私のお姉ちゃんを横取りして楽しいですか???」ムスッ

鞠莉「えぇ~実際私と果南は通ずるものあるし?私と果南なら敵なしだし相性も抜群だし…」

鞠莉「そもそも横取りして何が悪いの?」

千歌「あぁー!本性現したー!!」

果南「あはは…」

千歌「私も鞠莉さんに勝てる力があれば…」

鞠莉「残念だけどそれは無理よ」フフッ

千歌「理事長権限ってずるいな~…」

鞠莉『今日から果南は私のペアよ!』

果南「ものすごいブーイングだったもんね」

鞠莉「でも私は気にしない~」




547: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:14:52.86 ID:gucsq9SU0

千歌「…もー!お姉ちゃんは私のなのに!!!」

モギューッ!

千歌「絶対に渡さないから!」

モギューッ!

鞠莉「いやもう貰ってるし!」

鞠莉「果南は私のものだから!」

果南「あーもう私は誰のものでもないから」

千歌「えぇー?!」

鞠莉「なんでよ!」

果南「なんでって…」




548: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:16:06.17 ID:gucsq9SU0

キーンコーンカーンコーン

果南「ほら、ホームルーム始まるから解散解散」

千歌「ぶぅ~…」

鞠莉「は~いじゃあいきましょうか・な・ん★」

千歌「もう!果南ちゃんなんか知らない!」

果南「帰ったら一緒にいてあげるから」

千歌「ホント?!」キラキラ

果南「うん、約束するよ」

千歌「ぅやったー!よーしいってくるよー!」

千歌「着地!」

フワァ…

千歌「じゃあ後でー!」



549: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:16:35.62 ID:gucsq9SU0

鞠莉「まだまだ子供ねぇ」

果南「鞠莉もね」

鞠莉「はぁ?!なんでよ!」

果南「争いは同じレベルでしか発生しないのよ」

鞠莉「ぐぬぬ……」

果南「まぁとりあえず行きましょう」

スタスタスタ

鞠莉「…これでもね、感謝しきれないほどに感謝してるのよ」

果南「………」

鞠莉「この世界に来たのは二年前だったかな」

果南「二年前?」



550: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:17:26.39 ID:gucsq9SU0

鞠莉「もうすぐ高校一年生って時に急にここにきたのよ、私は一人っ子だし親も忙しくて構ってくれないから最初はこの世界が魔法の世界だなんてわからなかったのよ」

果南「!」

果南(高校一年生手前で…?)

果南(…たまたまか)

鞠莉「でも学校に来たら見たことない建物や部屋があるしみんな何かしら奇妙なことしてるし」

鞠莉「あ、奇妙なことって魔法の事ね」

果南「うん、分かるよ」

鞠莉「果南やダイヤにおはようって元気よく挨拶したら軽くあしらわれてね…そこからよ、私の孤独は」

鞠莉「段々と無視されたり疎遠されたりするうちに一人の方がいいなって思って…」

果南「…そっか」



551: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:20:07.20 ID:gucsq9SU0

ギューッ

果南「!」

鞠莉「千歌ちゃんといるのはいいけど私ともいてよ?」

果南「はいはい、分かったよ」

果南(二年前か…)

果南(私の近くにいた鞠莉もそのくらいだったかな…)

果南(交通事故で…)

果南「………」



552: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:22:08.93 ID:gucsq9SU0

~家

千歌「えへへ~お姉ちゃあ~ん!」

果南「なになにあんまり引っ付いてると引っ付き虫って呼ぶよ?」

千歌「もー!酷いなー!」

千歌「…あ、そういえばどう?この世界は」

果南「うん、すごくいいと思うよ」

千歌「前の世界とどっちがいい?」

千歌「…もし戻れたら戻る?」

果南「えっ……」




553: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:23:40.60 ID:gucsq9SU0


鞠莉『うん!そのかわりこれからずっと一緒にいてね?』

千歌『「…もー!お姉ちゃんは私のなのに!!!』

果南「…ごめん、分からないや」

千歌「そっか、変なこと聞いちゃったね、ごめんね」

千歌「でも、これからも一緒にいてくれるんでしょ?」

果南「うん、いるよ」

果南「戻るつもりでいても結局帰る方法が分からないしね」

千歌「…やっぱりもし戻れたら帰るの?」

果南「…ごめん、ノーコメント」



554: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:24:39.02 ID:gucsq9SU0

千歌「そっか…」

果南「さてもう寝よ?明日は模擬戦結構あるでしょ」

千歌「うん!分かった!」

果南「おやすみ」

千歌「おやすみ!」



555: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:26:22.91 ID:gucsq9SU0

~次の日、朝

千歌「うわぁああああ?!?!」

果南「うるさいな…どうしたの?」

千歌「ど、どうしたってなんで果南ちゃんが私の部屋に…」

千歌「いやそこじゃなくて果南ちゃんは死んだはずなのになんでここにいるの…?」

果南「は?」

果南「!」

果南(私が千歌の部屋に来た時と同じだ…もしかしてこの千歌も…)



556: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:27:33.70 ID:gucsq9SU0

果南「…ん?ちょっとまって私が死んだって…」

千歌「三年生になって少し経った頃に階段から転げ落ちて死んじゃって…」

果南「階段から…?」

果南(…あれ?私この世界にくる前日何してたんだっけ…)

果南「思い出せない…」

千歌「…?」

果南「千歌、昨日何してた?」

千歌「昨日…?昨日はえっと…あれ…何してたっけ…?」

果南「一昨日は?」

千歌「一昨日は曜ちゃんと梨子ちゃんと私で松月に行ったよ」



557: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:28:11.69 ID:gucsq9SU0

果南「じゃあ昨日は?」

千歌「それが昨日の記憶が全くなくて…」

果南「………」

果南「千歌、その私っていつ死んだ?」

果南「三年生になって少し経った頃っていつ?」

千歌「え、えっと詳しくは覚えてないけど五月だよ」

果南「五月…」

千歌『とにかく早く学校いくよ!五月で色々強化期間なんだから急がないと!』

果南「…!」



558: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:29:05.50 ID:gucsq9SU0

果南「まさかあの鞠莉って…」

ギュッ

千歌「ふぇ?」

果南「詳しい話は後でするから早く支度して!学校いくよ!」

千歌「う、うん!」



560: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:30:35.03 ID:gucsq9SU0



果南「距離!」

千歌「ええ?!果南ちゃん何したの?!」

果南「いいから!」

タッタッタッ

果南「これで迷惑にならない程度に距離を縮めて時間短縮してくよ!」ダッ

ピタッ

果南「いや違う…」

果南「千歌!」

千歌「は、はい!」



561: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:31:52.88 ID:gucsq9SU0

果南「鞄よ浮けって心の中で言って!」

千歌「う、うん!」

千歌(鞄よ浮け!)

フワァ…

千歌「えぇ?!なにこれ?!」

果南「よっと、その鞄に座って」

千歌「で、でも落ちちゃうよ!」

果南「大丈夫」

ギュッ

果南「絶対に落とさないから」




562: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:33:32.93 ID:gucsq9SU0

千歌「…!」ドキッ

千歌「う、うん!」

果南「よし!それで心の中で浦の星女学院に向かえって言って」

千歌「わ、分かったよ」

千歌(浦の星女学院に向かえ…でいいのかな…?)

千歌「うわぁ?!??!」

千歌「浮いてるー?!」

千歌「速い!速いよぉ!?」



563: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:35:37.26 ID:gucsq9SU0

果南「距離!」

千歌「うわわわ?!」

千歌「空が飛べるんだったら瞬間移動でも使ってよー!」

シュイン

果南「わぁ?!」

千歌「ほ、ほんとに瞬間移動した…」

千歌「ここは…浦の星女学院…?」

千歌(なんか外見は一緒だけど中は違うような…)

果南「あれ…千歌って物体を操る魔法だったんじゃ…」

果南「………」

ギュッ

果南「まぁそれも兼ねて今すぐ鞠莉に会いに行くよ!」

千歌「引っ張らないでぇ~!」



564: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:36:51.89 ID:gucsq9SU0

~理事長室

鞠莉「…確かに私もこの世界にきた前日の記憶がない」

果南「やっぱり…」

果南「ねぇもしかしてなんだけどさ」


果南「私たち、同じ世界で死んでここに来たんじゃないの?」


千歌「え…」

鞠莉「!」

果南「千歌にも確認を取ったけど私がこの世界にきた前日と千歌がいう私の死んだ日は多分同日なの」

千歌「じゃ、じゃあ私は死んだってこと…?」

果南「分からない…」

果南「確認方法が無いのよ…」



565: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:37:56.85 ID:gucsq9SU0

千歌「………」

千歌「あ、そういえばここの世界って…」

鞠莉「魔法が使える世界よ」

千歌「魔法って…」

果南「千歌は物体を操る魔法が使えるはずなんだけどさっき瞬間移動が出来たのよ」

鞠莉「それほんと?」

果南「ええ」

鞠莉「……ねぇ私一つ思ったことがあるから試していい?」

果南「何?」

鞠莉「果南にしたイレギュラーテストよ」

果南「千歌にもやらせるの?」

鞠莉「ええ、簡単だから」



566: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:38:46.31 ID:gucsq9SU0

鞠莉「千歌ちゃん」

千歌「な、なんでしょう…」

鞠莉「私を浮かせることって出来る?」

果南「心の中で鞠莉浮けって言えば浮くよ、そういう魔法があるならばだけど」

千歌「う、うん…」

千歌(鞠莉さん浮いて…)

フワァ…

鞠莉「浮いた…わね」

千歌「わぁ…奇跡だ…人が飛んでる…」

果南「さっきも飛んでたでしょ」



567: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:40:41.55 ID:gucsq9SU0

鞠莉「次、波導が使える?」

千歌「波導?」

果南「目を瞑って波導って心の中で言うと目を瞑ったままでも前が見えるようになるんだ、煙とか暗い場所だとこっちの方がよく見えて便利なんだって」

千歌「そ、そっかやってみるね」

千歌(波導…)

千歌「………!」

千歌「前…見えるよ…」

鞠莉「どんな感じ?サーモグラフィーみたいになってない?」

千歌「そのまま…いつも見てる感じ…」

鞠莉「なるほど…もう分かったわ」



568: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:41:24.46 ID:gucsq9SU0

果南「何?」

鞠莉「千歌ちゃんの魔法は…」


鞠莉「イレギュラー、奇跡を操る魔法よ」






569: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:42:17.45 ID:gucsq9SU0

~家

千歌「……私たち一回死んだんだね」

果南「みたいだね…」

千歌「ねぇ私たちどうすればいいの…?」



鞠莉『今出た会話をまとめると…』

鞠莉『イレギュラー、九つの内の八つに分類できない魔法全ての事を示す』

鞠莉『しかしイレギュラーの真実は違う』



570: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:43:52.71 ID:gucsq9SU0

鞠莉『時代はどの世界線にも繋がってた、一回死ねばその時死んだ年齢のまま別の世界に移される』

鞠莉『私たちが今いる世界は一回死んだら移される世界』

鞠莉『死んだ人間はイレギュラーへと変わりこの世界に移される』

鞠莉「間違いない?』

果南『ええ…』

千歌『………』


果南「イレギュラーとして生きていくしかないよ」

果南「私と千歌と鞠莉、この三人で頑張ろう?」

千歌「…うん!分かった!」



571: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:44:59.28 ID:gucsq9SU0

果南(私たちは一生を終わりにし二生目を生きていくことにした)

果南(イレギュラー、それはバランス崩壊魔法のことではなく)


果南(前の世界で死んだ人間のことだ)


果南(でもそれを知るのはイレギュラーの人間だけ)

果南(きっと私の最初の世界にいるみんなは私が…いや私や千歌、鞠莉が天国に行ったと思ってる)

果南(世界の型の仕組みを一生で知る人間はおそらくこの先もいないのかもしれない)

END



572: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:46:11.68 ID:gucsq9SU0

~~~

理事長「転生って言葉、知ってますか?」

理事長「死んだら生き返りません、そうであるように私たち人々は死んだ先が分かりません」

理事長「死んでみないとわかりません、その先に新しい世界があったとしてもそれを死ぬ前の世界に伝える術は一切ありません」

理事長「あなたは世界の真実を知っています、知ってるということはもしかしたらここが二番目の世界かもしれませんよ?」

理事長「さて私たちの世界のイレギュラーはどういう人たちでしょうか?」

理事長「天才、でしょうか?強運の持ち主、でしょうか?」

理事長「分かりませんね、それを知ってるのは死んでこの世界に来た人たちだけですから」

理事長「そして私はここで魔法を発動!」

理事長「イレギュラー!今すぐ話を終わらせる魔法よ!」

理事長「話よ、終われ!」

ピッ



573: ◆iEoVz.17Z2 2016/12/30(金) 02:53:47.78 ID:gucsq9SU0

八つ目終わりです
この物語書いててとても楽しかったのでこのSSが終わった次はこれの死んだ先の世界とかいうの関係なく丁寧に設定を練り直してバトル系みたいなのを作ろうかなと考えてます
わざわざ九つの力の設定まで用意したのにストーリーでは二つ(名前だけなら三つ)しか出てこなかったのでそれを無駄にしないためにもとりあえず挑戦はしてみます
それとルビィのストーリーですけど一昨日少し作ってみたんですがなんか意識して作るとどうも納得いくのが作れないのでもしかしたらそのまま九つ目に行くかもという予防線だけ張っておきます(明後日まで挑戦して何も作れなかったら九つ目やります)
九つ目はμ’s版と同じように他のストーリーの二倍の長さがありますがその時もよろしくお願いします



576: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:51:11.81 ID:3smOjHnD0

今からほんの少しだけ更新しますが今からやるのは九つ目の更新になります
ルビィのストーリーはあれ(二日前)からちゃんと最後まで作って見直しして没になったストーリーが一つ、途中まで作ってダメと判断したやつのが一つ、テーマだけ考えて最初の部分だけ書いて面白くないってなって没になったのが三つでこのままやっても時間食うだけだと判断したのでルビィのリベンジストーリーは無しにします、勝手に言い出しといて勝手にやめるのはどうかと思ったんですが納得出来るストーリーを作れるまで繰り返してたらいつまでかかるか分からないので悔しいですけど仕方がないと考えています
それと九つ目の話なんですけどこのストーリーには普通にあの人たちが出ますけどあくまで主役は“Aqours”です



577: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:52:26.16 ID:3smOjHnD0

~~~~~

理事長「あなたはやり残したこと、ありませんか?」

理事長「大人になってもっと勉強しとけばよかった、歳を重ねてもっとやりたいことやればよかった」

理事長「“あの時”の決断に悔やむこと、絶対にあると思います」

理事長「タイムマシンは理論上として話を進めても実際には作ることは出来ません、作れたとしてもそれは自分が死んでなおもっと歳月が経たないと作れないでしょう」

理事長「しかし私たちの世界もそんな理論と実践だけの世界ではありません、過去に行く手段はタイムマシンを作ることだけではありません」

理事長「今からでも間に合います、いやいつでも間に合います、ですからやり残したこと、今すぐにでもやりにいきましょう」

理事長「あなたの過去とあなたの未来にために……」



578: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:53:13.22 ID:3smOjHnD0

~~~

『…投票結果が発表されましたわ』

『………』

『………』




579: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:53:46.86 ID:3smOjHnD0



Aqours 0





580: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:54:15.81 ID:3smOjHnD0

『…まぁ仕方ないですわ、歌えなかったんですもの』

『………』

『………』


『スクールアイドル…やめますか?』





581: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:54:47.46 ID:3smOjHnD0



【過去まで送ります】





582: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:55:35.73 ID:3smOjHnD0

「おーい!曜ちゃん!始めるよー!絶対に!」

「分かった分かった!協力するからそんな引っ張らないでって!」

「スクールアイドル、μ’sのように輝くんだー!」

「お、おー?」

ダイヤ「………」

ルビィ「お姉ちゃん?」

ダイヤ「ん?あ、ルビィですか、どうかしましたか?」



583: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:56:39.44 ID:3smOjHnD0

ルビィ「いや…あの人たち見てたから…」

ルビィ「スクールアイドル…やるって言ってたね…」

ダイヤ「私は反対ですわ」

ルビィ「どうして…?」

ダイヤ「それは……」


ダイヤ「わたくしがスクールアイドルを認められないからです」


ダイヤ(スクールアイドル…私たちの二の舞になるのが見えますわ…)

ダイヤ(…私の為にもあの子たちの為にもスクールアイドルの受理は反対せねばなりませんね…)

ダイヤ(そして私は……)

ダイヤ(…いえ、やめましょう)




584: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:57:34.90 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「こんなところにつったってないで早く教室に行きなさい、スクールアイドルなんぞ遠い話ですわ」

ルビィ「う、うん…」

ルビィ「じゃ、じゃあね!」

ダイヤ「また後で」

スタスタスタ

ダイヤ「ふう…」

ダイヤ「果南さんは休学、鞠莉さんは転校してしまってはもう手の付けようがありません…」

ダイヤ「もう一度Aqoursを…」

ダイヤ「そのためにはわたくしが頑張らねば!」



585: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:58:59.21 ID:3smOjHnD0

~??

「今日も頑張ってね!」

ダイヤ「もちろんです!」

「ごめんなさい、ホントはもうあなたは過去にいってるはずなのに私のせいで…」

ダイヤ「いえいえ絵里さんはわたくしの恩人なんですからこのくらいはどうということないです!」

絵里「ごめんなさい、私の免許が返ってきたらすぐに過去まで送るからね」

ダイヤ「は、はい!」

「いってらっしゃーい」

ダイヤ「あ、ちょっと何か食べてから行きます、そうですね…ホットケーキでお願いしますわ」

「はーい、待っててやー」



586: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 01:59:54.45 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「ここのバーも長らくお世話になってますわね…」

絵里「決まった客しかこないからいつもの顔ぶれに自動的に入ってたもんね」

ダイヤ「ええ…あのタクシーの関係者しか来ませんものね」

絵里「ホントごめんね!まさかあそこで引っかかるなんて…」

ダイヤ「し、仕方ありませんわ」

「はい、お待ちどーさん」

ダイヤ「ありがとうございます、希さん」

希「いいっていいって、ウチのやることっていったらこのくらいしかないからねー」

希「えりちは早く免許返してもらってダイヤちゃん送ってあげなよ?」

絵里「分かってるわよ」



587: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:00:59.12 ID:3smOjHnD0

希「スピード違反で捕まって免許没収なんて笑えないで?」

絵里「…分かってるわよ」ムスッ

希「あ、そういえば今日な、このバーに新しい店員さんがくるんよ」

絵里「え?急にどうして?」

希「ん?いやウチも詳しい理由は聞いてない、というか誰が来るのかすら聞いてないんよ」

ダイヤ「だ、大丈夫なんですかそれ…?」

希「大丈夫大丈夫!ここに野蛮な人はこれないからね、これる時点でしっかり者確定や」



588: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:01:56.81 ID:3smOjHnD0

カランカラン

「し、失礼します…!」

希「あ、新入りさん?」

「は、はい!」

梨子「桜内梨子と言います!今日からここでお手伝いをさせていただきます!よろしくお願いします!」

希「うん!よろしく、ウチがここのバーの店長!東條希!よろしくなー」

絵里「…あ、私はこの店の常連的な人、絢瀬絵里よ、よろしく」

ダイヤ「絵里さんと同じく、黒澤ダイヤですわ、よろしくお願いしますね」

梨子「よろしくお願いします!」



589: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:03:57.91 ID:3smOjHnD0

希「新入りさんのためにちょっとだけ説明な、ここはとあるタクシーの関係者だけがこれるバーなんよ」

希「そのタクシーっていうのは過去に行けるタクシーのこと、これに乗って過去に行くことが出来るんよ」

希「ダイヤちゃんはその運転手さん、まだ高校生だけど特許みたいなので認められてるんよ」

梨子「こ、高校生なんですか…」

ダイヤ「え、ええ…」

希「ただ過去に行くとは言ってもな、完全に過去に行くことは出来ない、やり残したことだけをやってまたこの現在に帰らなきゃならない、過去にいってそのままそこにいたらこっちの本人は行方不明やもん」

梨子「確かに…」

希「だからこのタクシーの本来の目的は過去に行くことじゃなくてやり残したことを無くすためのタクシーなんよ」

希「えりちは元運転手って感じでスピード違反して免許没収、それでその免許の権利をダイヤちゃんが受け継いでるって感じ」

梨子「そ、そうなんですか…」

絵里「いやぁ…あんまり変な目で見ないで…」

ダイヤ「ど、どんまいですわ…」



590: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:05:18.46 ID:3smOjHnD0

ピーピーピー

ダイヤ「!」

ダイヤ「すいません、そろそろいかないとダメみたいですので行ってきます」

希「いってらっしゃい!」

ダイヤ「このホットケーキは皆さんに差し上げますわ、また口もつけてないのでご安心を」

ダイヤ「では!」

カランカラン

ダイヤ「…ふー今日も一日頑張りますわ!」




591: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:06:14.71 ID:3smOjHnD0



ブッブー

ダイヤ「田舎ですからお客さんもあんまりいませんわね…」

ダイヤ「あ、手を挙げてる人がいますわ」

プー!

「すいません、夜分遅くに」

ダイヤ「いえいえ、どちらへいきますか?」

ダイヤ「…ちなみに過去に行くこともできますが」

「は…?過去?」

ダイヤ「あの…失礼ながらお名前は…」

善子「善子よ、善子」



592: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:07:15.16 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「で、では善子さんは何か過去でやり残したことがあるようでしたらその過去に行くことが出来ますよ、もちろんやり終えたら現代に戻りますが」

ダイヤ「料金は昔行くほど変わります、一年進むごとに料金が100円増えます」

ダイヤ「どうですか?」

善子「い、いや…まず過去にいくって…」

ダイヤ「ちなみにどこにおいきなるつもりでしたか?」

善子「えっ…ちょっとお寺の方に…」

ダイヤ「そうでしたか、過去にいってる間に経った時間はここの時間には比例しないので時間は消費しませんよ」

ダイヤ「それに過去から現代に戻ったらちゃんとそのお寺までお送りします」

ダイヤ「どうですか?」

善子「…なんでそんな進めてくるのよ」



593: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:08:35.91 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「わたくしもこの過去にいくタクシーにお世話になってるもので…」

ダイヤ「過去に行く機会なんてわたくしたちの一生に無いと思います、過去に行けるなら行った方がわたくしは良いと思います」

ダイヤ「もちろん料金は発生しますし強要するものではありませんが…」

善子「……じゃあその過去とやらにいくわ」

ダイヤ「どちらへ?」

善子「じゃあ三年前に行くわ」

ダイヤ「三年前?どのようなご要件で?」

善子「…喋らなきゃダメ?」

ダイヤ「いえ、喋らなくても結構です、では三年前ですね」

ダイヤ「出発します」



594: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:09:49.32 ID:3smOjHnD0

ブッブー

善子「わぁ…?!なにこれ?!」

ダイヤ「時空間ですよ、ド〇えもんのタイムマシンでどこかへ行くときに通るあの空間的なやつです」

善子「まさか本当に…?!」

プー!

ダイヤ「到着です、わたくしはここで待ってますのでどうぞやり残したことをしてきてください」

善子「明るいわね…」

ダイヤ「どうせやるなら夜より昼の方がやりやすいかと思いまして…」

善子「なるほど…」



595: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:10:32.37 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「万が一こちらの方で何かがあればこちらから善子さんを迎えに行きますわ」

善子「わ、分かったわ…」

善子「じゃあ行ってくるわね!」

ダイヤ「ええ、いってらっしゃいませ」

ダイヤ「……ふぅ」

ダイヤ「待ってる間スクフェスやらなんやらでもしてましょう」




596: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:11:56.88 ID:3smOjHnD0

~二時間後

ダイヤ「あぁ親指はやはりやりにくい…車の中では親指でしかできないのは不便ですわ」

ダイヤ「…そういえば善子さんは何をしているのでしょう」

ダイヤ「ここは三年前の内浦…ちょっと散歩でもしてみますか」

スタスタスタ

ダイヤ「ここの海はいつでも綺麗ですわ…青く透き通って…」

ダイヤ「透き通って………」

果南『よーし!私たちもスクールアイドル頑張るぞー!』

ダイヤ『ちょ、ちょっと果南さん!スクールアイドルなんてまた…!』

果南『絶対やるよ!私もμ’sみたいに輝きたい!』

ダイヤ『みゅ、μ’s?』




597: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:15:33.91 ID:3smOjHnD0

果南『伝説のスクールアイドル!ダイヤも協力してね!』

ギュッ

ダイヤ『ちょっ急に走らないでくださーい!』

果南『明日鞠莉を誘うよ!私たち三人で輝きましょう!』

タッタッタッ

ダイヤ『もう一体なんですのー?!』

ダイヤ「……ふふっ」

ダイヤ「そういえばこの浜辺が始まりの場所でしたね」

ダイヤ「この浜辺で練習したこともありましたっけね…」



598: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:17:21.42 ID:3smOjHnD0

果南『あくあ?』

鞠莉『そう!アクア!』

ダイヤ『アクアということはえーきゅーゆーえーでAQUA、ということですか?』

鞠莉『NONO!』

鞠莉『こうよ!』カキカキ

ダイヤ『えーきゅーおーゆー…』

果南「Aqours…』

果南『…あこーず?』

鞠莉『だから違うって!アクア!』

ダイヤ「Aqours…待っててくださいね」

ダイヤ「絵里さんの免許が返ってきたら必ず成功へ導きますので…!」

ダイヤ「…帰りましょうか」



599: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:18:20.23 ID:3smOjHnD0

スタスタスタ

ダイヤ「おや?あれは善子さん…?」

ダイヤ「善子さん?」

善子「うひゃあ?!なんでここにいるのよ!」

ダイヤ「わたくしも三年前の内浦を観光してましたわ」

善子「別に私は観光目的で来たわけじゃ…」

ダイヤ「まぁそれは置いといてここで何をしてますの?」

善子「…あそこよ」

ダイヤ「ん?」

よしこ「よしもうすぐ中学生!リトルデーモン増やしていくわよー!!!」

よしこ「あ!そこの人!私のリトルデーモンにならない?」キリッ

ダイヤ「なんかすごい盛り上がってる子がいますわね…」



600: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:19:27.96 ID:3smOjHnD0

善子「あれは私、まぁ見ての通りすごく痛い子なのよ」

善子「中学校ではぶっ飛んだことしまくってたわね、もちろん変な目では見られたけど友達はまだいたわ」

善子「中学校生活は失敗…とも言わないけど成功とも言えない感じだった」

善子「だから今度は私が教えて成功にしてあげようかなって」

ダイヤ「なら何故ここに…」

善子「なんか私を見てたらあのままでいいかなって思い始めて」

ダイヤ「…わたくしは何も言いませんわ、善子さんが決めることです」

善子「……いいわ、帰るわ」

ダイヤ「よろしいのですか?お金を失うだけですが…」

善子「いいわよ、なんかちょっとだけ答え分かった気がしたし」

ダイヤ「答え…?」



601: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:20:40.97 ID:3smOjHnD0

よしこ「ねー!そこのあなた!」

善子「ん?」

よしこ「?!あなた私そっくりね!はっ!これは運命…!」

よしこ「あなた!私のリトルデーモンにならない?!」

善子「ふっ…いいわよ」

よしこ「ホント?!」

善子「でもそれはあなたが一人前になってからね」

善子「いうなれば…そう、堕天使ヨハネ…!」

善子「それがこれからのあなたの名前よ」

善子「いざ往くのです、虚構の彼方、まだ存在しないゼロの世界をイチにしてからまた私に会いにきなさい」

善子「そしたらあなたのリトルデーモンになってあげるわ」



602: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:21:37.95 ID:3smOjHnD0

よしこ「わぁ…堕天使ヨハネ…!」キラキラ

よしこ「分かった!絶対にあなたをリトルデーモンにするわ!」

善子「ええ待ってるわね」

善子「それじゃあ私はこれで」

よしこ「うん!ばいばい!」

善子「ばいばい」

スタスタスタ

ダイヤ「なんていうか…すごいお方ですわね…あなた…」




603: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:22:10.13 ID:3smOjHnD0

善子「ふっ堕天使ヨハネを褒めると高くつくわよ?」

ダイヤ「…?」

善子「もう!せっかく堕天使ヨハネになってあげたのにそんな反応しないでよ!」

ダイヤ「す、すいません…」

善子「もーさっさとお寺まで送って」

ダイヤ「わ、分かりましたわ…」



604: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:23:04.41 ID:3smOjHnD0



ダイヤ「お寺に到着です」

善子「はい、じゃあこれお金ね」

ダイヤ「ぴったりとは意外ですね」

善子「何よ?そんな大雑把に見える?」

ダイヤ「いえ…いやはいというべきでしょうか…」

善子「そうですかそうですか!」

ダイヤ「あ、失礼しました…」

善子「はいはい、じゃあ私は行くわね」

ダイヤ「またのご利用お待ちしておりますわ」

ダイヤ「…面白い方でしたわね」

ダイヤ「ふぅ今日はもう遅いですし車を返して帰りましょう」



605: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:24:04.67 ID:3smOjHnD0



絵里「お疲れ様!」

ダイヤ「お疲れ様ですわ」

希「おつかれさーん」

梨子「お疲れ様です!」

ダイヤ「今日面白い方に出会いましたわ、すごくキャラが濃い方に」

希「へぇ~にこっちが喜びそうやん」

ダイヤ「にこさんはああ見えて今でも人材探してますからね」

絵里「流石私たちの広報係ってところね」



606: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/02(月) 02:25:04.44 ID:3smOjHnD0

ダイヤ「…あ、すいませんわたくしはそろそろ行きますね、また明日」

希「はーい、また明日なー」

絵里「また明日会いましょう!」

梨子「お疲れ様でした!」




608: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:24:06.26 ID:OyDhnveK0

~数日後、学校

「だ~か~ら~!お願いって!」

梨子「こ、困ります…私は別にスクールアイドルなんて…」

「お願い!そこをなんとか!」

梨子「そこをなんとかって言われたって…」

ダイヤ「梨子さん…?」

梨子「あれ?!ダイヤさんどうしてここに?!」

「ん?知り合い?」

梨子「あ、うん…色々あって…」



609: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:25:14.31 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「その制服…」

ダイヤ「あなたもこの学校の生徒でしたか…」

梨子「ということはダイヤさんも…」

ダイヤ「ええ、三年生ですわ」

梨子「す、すごい偶然ですね…」

ダイヤ「え、ええ…」

ダイヤ「ところで何か揉めてるようでしたが?」

梨子「あ、いえ…なんでもないんです」

梨子「ただの話し合いです」

ダイヤ「そ、そうですか…」

梨子「ごめんね、私先帰るね」

「あ、ちょっと待ってー!」ダッ



610: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:25:56.61 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「梨子さんはここの生徒でしたか…」

ダイヤ「それにしてもあのオレンジ色の髪の子は…」

『スクールアイドル!μ’sのように輝くんだー!』

ダイヤ「果南さんにすごく似てて…」

ダイヤ「そしてあの子は…」

ダイヤ(絶対に失敗しますわね…)

ダイヤ「…あ、いけません早く絵里さんのところにいかなくては」




611: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:27:25.10 ID:OyDhnveK0



カランカラン

希「いらっしゃーいってダイヤちゃんか、仕事の時間はまだだよー」

ダイヤ「え、ええ少し早く来過ぎましたので少しここでゆっくりしてますわ」

希「りょーかーい」

希「はい、ウチからサービスの紅茶や」

ダイヤ「あ、どうもありがとうございます…」

希「まだまだウチらは長い付き合いになりそうやからね、その祝福や」

ダイヤ「と、いうと?」

希「カードがウチにそう告げてるんよ」

ダイヤ「な、なるほど…」



612: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:29:37.32 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「希さんってなんでこのバー始めたんですか?」

希「んー?えりちがウチのスピリチュアルパワー借りたいって言ってたからやっぱり休めて盛り上がれる場所は必要かなーって思ったんよ」

ダイヤ「ん、ん?」

希「過去にいけるのはウチのスピリチュアルパワーのおかげなんやで?」ニヤニヤ

ダイヤ「そうなんですか?!」

希「当たり前やん!それで始めたのがこのタクシー会社!今は中堅会社くらいは名乗れるくらいに大きくなって安定もしてきてるやんね」

ダイヤ「え、ええ…」

ダイヤ(やっぱりすごいですわ…絵里さんも希さんも…)

ダイヤ(とても敵いません…)

ダイヤ「…そろそろ出ますわね」

希「えーもっとゆっくりしてけばええのに」



613: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:32:21.99 ID:OyDhnveK0

カランカラン

絵里「あら、もう来てるのね」

ダイヤ「こんにちは絵里さん、もうすぐ出ますわ」

絵里「そんな急がなくて大丈夫よ?」

ダイヤ「いえ!お仕事頑張ります!」

ダイヤ「希さんには悪いですがその紅茶は絵里さんに差し上げますわ!希さんごめんなさい!」

希「ええってええって」

絵里「じゃあお言葉に甘えて…」

ダイヤ「ではまた後で!」

希「いってらっしゃーい」

カランカラン

絵里「………」ゴクッ


絵里「あっつ!!」





614: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:33:35.78 ID:OyDhnveK0



ブッブー

ダイヤ「走り始めたものの…なんだか流石に早すぎましたわね…」

ダイヤ「あら手を挙げてる人がいますわ、すごいお嬢様っぽい人…」

プー

「すいません…ここが過去にいけるタクシーですか?」

ダイヤ「え?」

「え…あっ…ち、違うならす、すいません…降ります…」

ダイヤ「いえこのタクシーで間違ってませんが…」

「うぇえ?!ホントに行けるの?!」

ダイヤ「え、ええまぁ…」



615: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:35:19.59 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「しかしその情報をどこから…」

「えっと…にこちゃ…じゃなくて知り合いからこの地域にそういうタクシーがあるって…」

ダイヤ(にこちゃ…?)

ダイヤ「そ、そうですか…」

ダイヤ(もしかしてネットとかではもう有名なのでしょうか…)

ダイヤ(それだとしたら色々まずいことが…)

「…?何?」

ダイヤ「あ、いえ…失礼ですがお名前をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

真姫「真姫よ」

ダイヤ「真姫さんですか、では真姫さんどちらへ?」

ダイヤ(サングラスにめちゃくちゃセレブっぽい服…おしゃれな帽子までして絶対お嬢様ですわ…)




616: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:36:34.47 ID:OyDhnveK0

真姫「えっとじゅうに」

「ちょっと待ったー!」

ダイヤ「!?」ピクッ

「ねぇ!私を先に連れてって!お金はこの人の倍出すから!」

真姫「はぁ?!何よ後から入ってきたくせに!」

真姫「お金で何とでもなると思わないで!」

「こっちは急いでるのよ!あなたにも行き先までのお金渡すから譲って!お願い!」

真姫「お金なんていらないわよ!」




617: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:39:03.33 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ちょ、ちょっと二人とも…」

ダイヤ「…あれ?」

「ん?なに?」

真姫「何?今この人と話し合ってるんだけど!」

ダイヤ(サングラスにセレブっぽい服…しかもおしゃれな帽子…)


ダイヤ(まさかこの人もお嬢様…?!)


ダイヤ(まずいことになりましたわ…二つの派閥のお嬢様が対立してますわ…)

「いいわ、ならこの小原家総勢兼小原鞠莉があなたの相手してあげるわ」

真姫「ふっ小原だか野原だか知らないけどこの私、西木野家に勝てると思う?」

真姫「焼け野原にしてあげるわ!」

鞠莉「小原よ!お・は・ら!」




618: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:40:12.50 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「小原…?西木野…?」

ダイヤ「………」

ダイヤ「あー!!!?」

真姫「?!」ピクッ

「わっ?!」

ダイヤ「あ、す、すいません…」

ダイヤ(真姫さんって西木野真姫さんでしたか…それに小原って鞠莉さんですわ…)

ダイヤ(帰ってきてたのですか…果南さんには…)


ダイヤ(伝えないほうがいいですわね…)


鞠莉「とにかくいいわね?私が先ってことで」

真姫「は?私そんなこと一言もいってないんだけど?」



619: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:41:56.95 ID:OyDhnveK0

鞠莉「あなた私より年上でしょ?ここは可愛い年下の女の子を優先するのが普通でしょ?」

真姫「その逆よ!年上だから私が先、後可愛くないから」

鞠莉「あ?」

真姫「い?」

鞠莉「う?」

鞠莉「って違うから!」

真姫「大体先来たのは私なの、モラルというものがあるでしょ?」

ダイヤ「まり…じゃなくてそ、そこの黄色の髪の方はもうあきらめるしか…流石に順番はありますから…」




620: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:43:21.21 ID:OyDhnveK0

鞠莉「むー…あなたどこへ行くのよ」

真姫「十年前」

鞠莉「は?」

真姫「このタクシーは過去に行けるのよ、そんなことも知らないの?」フフッ

ダイヤ(いや真姫さんもさっき知ったばっかじゃ…)

鞠莉「むきー!!!何なのこいつ!!」

鞠莉「いいわ!じゃあその過去とやらに連れていってよ!」

ダイヤ「い、いいですか料金が」

鞠莉「いいわよいくらでも払うから早く!」

ダイヤ「い、いいですか?」

真姫「いいわよ、こいつが邪魔さえしてこなければ」



621: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:44:25.42 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「では十年前に行きますね」

ダイヤ「出発します」

ブッブー

鞠莉「っ?!」

真姫「にこちゃんのいう通りだ…なにこれ…」

プー!

ダイヤ「到着です、やることをやったらまたここに戻ってきてください」

ダイヤ「現実の方へ返しますので」

鞠莉「ほんとに過去なの?」

ダイヤ「はい、過去です」



622: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:45:29.61 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「お時間はそうですね…二時間くらいならいいですがそれ以上かかるのであれば追加料金をいただきますわ」

真姫「分かったわ、それじゃあ私はもう行くわね、時間に追われてるなら急がなきゃ」

タッタッタッ

ダイヤ「あなたはどうしますか?ここに来た以上あの方が帰るまでは帰れませんよ」

鞠莉「わ、分かってるわよ…」

鞠莉「…そういえばあなたってそっくりね」

ダイヤ「!?」ピクッ

ダイヤ「な、何がですか?」

鞠莉「昔の友達にほんとそっくりね!」

鞠莉「でもまだ車運転できる歳にはなってないから別人なんだろうけど…」




623: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:46:46.87 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ど、どんな方でしたの?」

鞠莉「うーんポンコツだったわねー」

ダイヤ「ぽんこっ…」

鞠莉「でも友達とか人のことになると生真面目な性格に変わるのよね、すごくいい子だったわ」

ダイヤ「そ、そうなんですか…」テレテレ

鞠莉「小学校の頃から友達で高校一年生から急に関係が近くなったんだけどその後色々あって一年もしないうちに海外に留学して離れちゃって…」

鞠莉「だから私はまたここに帰ってきてやり残したことをやりにきたのよ!」

ダイヤ「やり残したこと?」

鞠莉「すくぅあいどぉ!」

ダイヤ「すくぅあいどぉ?スクールアイドル?」

鞠莉「いえす!」




624: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:47:59.27 ID:OyDhnveK0

鞠莉「昔もやってたのよ!だからまたやるの!昔のメンバーで!」

ダイヤ「そ、そうなんですか…」

ダイヤ(鞠莉さんはそんなこと考えてるのですか…)

ダイヤ(ですが果南さんは…それにわたくしも…)

ダイヤ「……頑張ってくださいね」

鞠莉「ええ!」

鞠莉「じゃあ私もどこへ行こうかしら、ここでじっとしてるのも面白くないし」

ダイヤ「…わたくしも行ってもよろしいですか?」

鞠莉「え?まぁいいけど…」

ダイヤ「…イヤですか?」

鞠莉「うーんちょっと一人でいたいかも!」



625: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:49:25.12 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「そ、そうですか…じゃあ私は別行動しますね」

鞠莉「うん!分かったわ!それじゃあまた後で!」

ダイヤ「また後で」

スタスタスタ

ダイヤ「…はぁ」

ダイヤ「スクールアイドル…鞠莉さんも気持ちは同じなのですね…」

ダイヤ「ですが気持ちだけ同じでも…」

ダイヤ(今からではどうにもなりません…なったとしてもどうしろというのですか…)



626: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:50:30.23 ID:OyDhnveK0

スタスタスタ

ダイヤ「とりあえず懐かしい感じがしますわ」

ダイヤ(田舎ですから静かですわね…賑やかでも正直困りますが…)

ヒュー!

ダイヤ「潮風が気持ちいいですわ…」

ダイヤ(まぁこの風のせいで錆が加速するんですが…)

ダイヤ「あ、このお店懐かしいですわね!」

ダイヤ「よくルビィと駄菓子買いに行った覚えがありますわ!」

ダイヤ(少し寄っていきましょうか)



627: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:51:59.27 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「ふぅ懐かしいものだらけで色々買ってしまいましたわ、ヤングドーナツを二つずつ分けて食べようって買うのに結局ルビィが三つ食べてましたわね…」

ガサゴソ

ダイヤ「そしてこれ!ポテトフライの駄菓子!私もルビィも必ず買ってましたわ!」

ダイヤ「うまい棒は定番のチョコよりコーンポタージュ派でしたわ、ルビィはチョコでしたが」

ダイヤ「って…」

ダイヤ(何をわたくしは駄菓子に夢中になってるのでしょうか…)

ダイヤ「…駄菓子はルビィと一緒に食べましょう」




628: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:52:39.29 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「鞠莉さんのホテルは健在ですわね…」

ダイヤ「そしてよく果南さんと鞠莉さんとわたくしでよくあそこに…ってあれ?」

かなん「すくぅあいどぉ?なにそれ?」

鞠莉「すくぅあいどぉっていうのは高校生になったら出来ることよ!あなたたちは高校生になったら絶対にスクールアイドルをすることよ!」

だいや「あ、あいどる…きいたことあります、歌って踊ることをいう人だと」

かなん「ええー私はー歌うとかより泳ぐのがいいなー」

まり「え、えっと…」

ダイヤ「鞠莉…じゃなくて黄色の髪の方!!」

鞠莉「!」



629: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:54:00.99 ID:OyDhnveK0

鞠莉「あ、運転手さん!」

ダイヤ「安易に過去の自分に会ってはいけませんわ!会うだけで未来が変わったりすることもあるんですから!」

鞠莉「え?そうなの?」

ダイヤ「そうです!」

ダイヤ「ご、ごめんなさいお邪魔しましたわ」

ダイヤ「この黄色いお姉さんのことは気にしなくて結構ですので」

鞠莉「えぇ~?!ちゃんとやってよー!すくぅあいどぉ!!」

ズルズルズル

鞠莉「あぁんもう強引!」

だいや「い、いってしまいましたわ…」

かなん「あのおねえさんたちだいやちゃんとまりちゃんに似てたねー」

まり「う、うん…」




630: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:55:21.99 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「過去の自分に会うならそれ相応の理由をもって会わないと過去がおかしくなってしまいますわ、実際そういう人がいたんですから、その人が存在しなくなってるっていうパラレルワールドに変わった時が」

鞠莉「そ、そんなに危ないの…」

ダイヤ「まぁ最悪って場合ですからそんな簡単にはおきませんが…」

鞠莉「…ん?そういえばどうして過去の私があの中にいるって分かったの?」

ダイヤ「っ?!」ピクッ

ダイヤ「か、髪型とかがそっくりでしたのでこれは、とお、思ったのですわ!」

鞠莉「………」ジーッ

ダイヤ「………」ダラダラ

鞠莉「まぁ確かに私の髪型は特徴的だし一目瞭然か」

ダイヤ「……ほっ」



631: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:56:57.02 ID:OyDhnveK0

鞠莉「なにその袋?」

ダイヤ「駄菓子ですわ、懐かしくてつい買ってしまいました」

鞠莉「私にも頂戴!」ガサゴソ

ダイヤ「あ、ちょっと!」

鞠莉「あ!タケノコの里!」

鞠莉「…とキノコの山…?」

鞠莉「えー?運転手さんまさか平和に両方派的な人?」

ダイヤ「いえキノコ派ですわ、るび…妹がタケノコ派なのですよ」

鞠莉「えぇ…キノコはないわ運転手さん!」

ダイヤ「なんですって!?キノコの方が美味しいじゃないですか!」



632: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:57:48.77 ID:OyDhnveK0

鞠莉「味は割とどうでもいいのよね」

ダイヤ「え?」

鞠莉「私キノコの上と下のバランスが嫌いなのよね、一口で食べようとするとなんか色々アレなのよ」

ダイヤ「アレ…?」

鞠莉「んー!なんか説明できないやつよ!come on!Inspiration!」

ダイヤ「は、はぁ…?」

ウェーンウェーン

ダイヤ「…なんか子供の泣き声しません?」

鞠莉「確かに…」




633: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 00:59:32.38 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「こっちからでしょうか…?」

タッタッタッ

真姫「ちょ、ちょっと泣かないで!」

「うぇえええええええええん!」

真姫「あぁーもう!どうすればいいのよ!」

ダイヤ「真姫さん?!何してるのですか?!」

真姫「あぁ運転手さん…小さい時の私を泣かせちゃって…」

鞠莉「ふっそれだから独身なのよ、子供もろくに喜ばせることが出来ないなんて」

真姫「あ?私一言も独身なんていってないんですけど?」




634: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:01:36.78 ID:OyDhnveK0

鞠莉「実際独身でしょう?」

真姫「………」

鞠莉「ほーっらやっぱり」クスクス

真姫「うるさいわねぇ!なんならあんたが泣き止ませてみせなさいよ!」

まき「うぇええええええええええええええええ!!!!」

ダイヤ「うきぃ…!超大音量ですわぁ!」

真姫「あなたは私なんだからもっとしっかりしなさいっての…!」

鞠莉「いいじゃない、やってやるわ!」

鞠莉「よーしよしよしいい子いい子」ナデナデ

真姫「うぅ……」シクシク

鞠莉「どうしたの?何かあった?」




635: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:03:32.89 ID:OyDhnveK0

まき「あの赤いお姉ちゃんが…怖くて…」

鞠莉「ふっ…」

真姫「!」ピキッ

鞠莉「そっかそっか、怖かったね」

鞠莉「でももう大丈夫!私が来たからね」

鞠莉「あの赤いお姉ちゃんは確かに怖いからねー」

真姫「!!」ピキピキ

鞠莉「将来ああならないようにしなよ?独身とかじゃなくてちゃんとした人をもって」

カチンッ

真姫「黙って聞いてればべらべら私の悪口ばっか…!」

スタスタスタ

グイッ

鞠莉「うわっ?!」




636: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:04:30.08 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「?!」

ダイヤ(む、胸ぐらを掴んで…)

真姫「あんた喧嘩でも売ってるの?!私はあんたと違って真剣に過去にきて過去の自分と向き合ってるの!」

真姫「それなのに小さい私は泣いちゃうしあんたには散々バカにされるし独身だってばれるし…」ポロポロ

真姫「泣きたいのはこっちよぉ…!」

ポロポロ…

鞠莉「あ、え…」

ダイヤ(独身のことめちゃくちゃ気にしてたみたいですわ…)




637: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:06:01.08 ID:OyDhnveK0

まき「う、うぅ…うわああああああああああん!」

鞠莉「え、ちょっあなたまで泣いてどうするのよ!」

真姫「泣かせたのはあんたでしょお…!」

まき「いみわかんなぁあああああい…!」

ダイヤ「はぁ…」

ダイヤ(いみわかんないのはこっちですわよ…)

ガサゴソ

ダイヤ「食べますか?おいしいですよ」

まき「うぅ…うぅん…?」

ダイヤ「タケノコの里とキノコの山どっちがいいですか?」

まき「たけのこ…」

ダイヤ「そうですか、ではどうぞ♪」



638: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:07:03.65 ID:OyDhnveK0

鞠莉「wow…泣き止ますのはやっ…」

真姫「私にもちょうだい…」

鞠莉「私も!」

ダイヤ「あまり食べちゃダメですわよ?」

真姫「…もう帰りましょう……」パクパク

鞠莉「え?いいの?」パクパク

真姫「もう諦めたわ…」

ダイヤ「い、いいんですか?」

真姫「ええ、もういいわ…」



639: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:08:36.51 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「で、では…」

まき「おいしい!」パクパク

ダイヤ「そ、そうですかそれはよかったです♪」

真姫「私…じゃなくてまき」

まき「ん?」

真姫「この先迷ったらあなたのやりたいと思った方を選びなさい、それがあなたにとって一番楽しい選択だから」

まき「うん?」

真姫「…寂しくなったら私を思い出してよね!」


まき「うん!」ニコー


真姫「!!!」ポロッ

真姫「い、行きましょ!」ダッ

ダイヤ「え、ええ」

鞠莉「う、うん」



640: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:10:35.59 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「では戻りますね」

真姫「ええ」

鞠莉「了解よ!」

ブッブー

鞠莉「はぁ疲れた…それにしてもとっても楽しかったわ、また来たい気分ね!」

ダイヤ「私が運転してる時ならいつでもいいですわよ」

鞠莉「ほんと?!また来るわね!」

真姫「はぁ…」

ダイヤ「…真姫さんは子供の時の真姫さんに何をしようとしてたのですか?」

真姫「音楽の素晴らしさを教えようかと…」

ダイヤ「音楽の素晴らしさ?」



641: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:11:49.79 ID:OyDhnveK0

真姫「私、音楽が無かったら人生7割くらいは損してたの、だから絶対に気付かせてやるんだって思ったんだけど…」

鞠莉「泣かせちゃったと」

真姫「………」シュン

鞠莉「まぁいいじゃない!これからよこれから!」

真姫「誰も結婚の話なんてしてないわよ!!」

真姫「だから色々道具だって…」

真姫「…ってあれ?」

ダイヤ「どうかしました?」

真姫「はぁ~…ポータブルピアノ過去に置いて来ちゃった…」

ダイヤ「す、すいません…いまから戻るのはちょっと…」

真姫「いいわよ別に、まだ新しいし誰かに使ってもらえると嬉しいわ」

鞠莉「あら意外と優しい」

真姫「何よ…このくらい普通でしょ」フンッ

ダイヤ「ふふふっ…」



642: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:12:50.58 ID:OyDhnveK0

~過去

まきママ「あら?そのピアノどうしたの?」

まき「赤いお姉ちゃんがくれたの!」

まきママ「赤いお姉ちゃん?」

まき「うん!これね!ここ押すと音がでるんだ!」

まき「これってどう使うの?教えて!」




643: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:13:34.75 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「到着です、と、いっても真姫さんの行き先は過去でしたので具体的にはどこにも到着してませんが」

真姫「そう、じゃあ私はここで降りるわ」

ダイヤ「どこかへ行く予定があるようでしたら送りますが?」

真姫「…そんなに商売大事?」

ダイヤ「え?あ、いやそういうわけでは…」

真姫「ふふっ知ってるわよ」

真姫「別に送らなくていいわ、ここに用があったのはそれだけじゃないし」

真姫「それじゃあね」

スタスタスタ



644: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:14:42.99 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「まり…じゃなくてあなたはどうしますか?」

鞠莉「うーん最初は送ってもらおうって思ってたけど過去にいって気分変わっちゃった!私もここで降りるわ!」

ダイヤ「分かりました」

鞠莉「素敵な旅をありがとう!絶対にまた来るわ!」

タッタッタッ

ダイヤ「またのご利用お待ちしております」




645: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:16:36.14 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ふぅ……疲れましたわ…」

ダイヤ「まさか鞠莉さんが帰ってきてるとは…」

ダイヤ「それに真姫さんまでここに来てるとは…」

鞠莉『だから私はまたここに帰ってきてやり残したことをやりにきたのよ!』

ダイヤ「鞠莉さん、あなたは……」

ダイヤ(この世界で自らの手でスクールアイドルを…わたくしたちの過去を取り戻せるのですか…?)




646: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:18:03.54 ID:OyDhnveK0

~約二週間後

「浦の星女学院のスクールアイドルすごかったね!」

「うん!歌もよかった!」

ダイヤ「………」

ダイヤ(あの後幾度となく断固拒否したはずなのに…)

ダイヤ(何故かあの方たちは輝きたいと頑張りたいと何かしたいと訴え続けて体育館を人で埋めるほどの注目を集めてしまいましたわ…)

ダイヤ(メンバーは現在で三人、新学期で盛り上がってたあの二人と……)

ダイヤ「…絵里さんたちのところへ行きましょう」



647: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:19:20.20 ID:OyDhnveK0



カランカラン

希「おーダイヤちゃんいらっしゃーい」

絵里「いらっしゃいってあれ?何か嫌な事でもあった?」

ダイヤ「え?」

絵里「すごい機嫌悪そうな顔してるけど…」

ダイヤ「え、そんなに顔に出てますの?」

希「めっちゃ出てるでー」

ダイヤ「そ、そうなのですか…」

希「なんかあったんー?」

ダイヤ「い、いえ…大したことでは…」



648: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:21:01.91 ID:OyDhnveK0

カランカラン

希「梨子ちゃんいらっしゃーい」

梨子「お邪魔しま…あ、ダイヤさん…」

ダイヤ「梨子さん…」

ダイヤ(そう…三人のうちの一人はこの梨子さんであること…)

ダイヤ「わたくしは絶対にスクールアイドルという活動を認めませんわ、もう人気が出てしまったことには仕方がありません」

ダイヤ「ですがあなたたちの活動は絶対に認められませんわ、浦の星女学院非公認です」




649: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:22:10.95 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「すいません、絵里さん希さんもう出ますわね」

希「う、うん…」

絵里「い、いってらっしゃい…」

ダイヤ「では」

カランカラン

梨子「………」

希「何かあったん?」

梨子「実は……」



650: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:23:16.02 ID:OyDhnveK0



ブッブー

ダイヤ「はぁ…躓いてほしくはありませんが…人気が出てしまっても困りますわね…」

ダイヤ「これじゃあマイナスにブーストをかけるどころじゃなくて続けることに勢いがかかってしまってますわ…」

ダイヤ「鞠莉さんはあの三人を試したようですが結果的にはあの三人の背中を押す形となってしまったようですし…」

鞠莉『あの三人のグループ名、Aqoursっていうんだって』

鞠莉『私はあの三人を応援したいかも!』

ダイヤ「鞠莉さんは…」

ダイヤ(これからどうするおつもりなのですか…?)




651: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:24:19.69 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「!」

プー!

「すいません!十千万までお願いします!」

ダイヤ「あ、あなたは…」

「ん?」

ダイヤ(確かにAqoursの方でしたね…えっと…)

『曜ちゃーん!』

ダイヤ(曜…さんでしたっけ)

ダイヤ「…あ、どちらへおいきでしたっけ」

曜「十千万までお願いします!」

ダイヤ「わ、分かりました」



652: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:25:59.31 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ちなみにこのタクシーは過去にも行けますが過去に行く予定はありませんか?」

曜「か、過去?」

ダイヤ「過去に戻ってやり残したことをやるために行ったりします、お客様はやり残したことありませんか?」

曜「やり残したことかー…」

曜「数えきれないほどあるけど、過去に行くのはいいかなー!」

ダイヤ「…失礼ながら理由をお聞きしてもよろしいですか?」

曜「うん!今はやり残したことよりやり始めたことをやりたい気分かな、最近やっと勢いにのれてきたし!」

曜「今過去に行ってその過去に滞在してたら今やってることがパーになってそれこそそれ自体がやり残したことになっちゃうよ」

ダイヤ(そうか…曜さんは過去に行ったきりだと思ってるのですか…)

ダイヤ(…でも羨ましいですわ)




653: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:27:03.19 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「そ、そうですか、頑張ってくださいね」

曜「ありがとうございます!」

ダイヤ「では、出発します」

ブッブー

曜「そういえば運転手さんって私の学校の生徒会長にそっくりですね」

ダイヤ「?!」ピクッ

曜「ん?どうしましたか?」

ダイヤ「い、いえ…それでその方ってどんな方でしたの?」

曜「んー運転手さんそのまんまですよ、口調とか髪型とか」

曜「…でもまだ運転出来る歳ではないと思うんですよね」

ダイヤ「そ、そうなんですか…」



654: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:29:32.81 ID:OyDhnveK0

曜「私、スクールアイドルっていうのをしてるんですけど始めた時からものすごく反対されてて…」

曜「口調がどこかお嬢様っぽくてアイドルのことを下品とかそういう目で見てるのかなって思ってたけどやたらスクールアイドルに詳しくてなんか理由があるんだなーって」

曜「もしそうだとしたら是非私を頼ってほしいなって思いますね」

ダイヤ「…訳アリな感じと?」

曜「そうです!」

ダイヤ「そうですか…」

ダイヤ(あなたは…いえ曜さんは優しいのですね…)

ダイヤ「あ、すいません手を挙げてる方がいるので一度止まりますね」

曜「了解です」



655: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:30:41.16 ID:OyDhnveK0

プー!

「す、すいません…あ、もう人が乗ってたんですか…」

「じゃ、じゃあ別のタクシーに乗りますね…」

曜「そんなこと言わないで一緒に乗りましょうよ!ここの運転手さん色々お話してくれますよ!」

「で、でも…」

曜「運転手さんはいいよね?」

ダイヤ「わ、わたくしはお客様がいいのであれば…」

「じゃ、じゃあ…」

曜「それじゃあ全速前進ヨーソロー!」



656: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:32:07.00 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ちなみにメガネをかけたお客様はどちらへ?」

「あ、えっととりあえずは乗ってるだけでいいですか…?行き先は後で言うので…」

ダイヤ「わ、分かりましたわ」

ダイヤ「では出発します」

ブッブー

「そういえばどんなお話をしてたんですか?」

曜「スクールアイドルです!」

「スクールアイドルやってるんですか?」

曜「はい!最近やっと流れに乗れて…」

「そうなんですか、頑張ってくださいね!」

曜「はい!」



657: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:33:46.15 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「…そういえばお二人ともよく似てますね」

「え?そうかな…?」

曜「んー?確かに似てるかも?」

ダイヤ「ええ髪型と顔がとても似てます、姉妹って言っても案外ばれないかもしれませんよ」フフッ

「そんなかなぁ…?」

曜「お姉さんお名前はなんていうんですか?」

花陽「小泉花陽と言います、よろしくね!」

ダイヤ「えっ…」

曜「うん!私は渡辺曜!よろしくお願いします!」

ダイヤ(小泉花陽…?真姫さんに続いて花陽さんもここに用が…?)



658: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:35:10.33 ID:OyDhnveK0

曜「そういえば花陽さんってどっか聞いたことあるような…」

花陽「うーん…なんだろうね?多分気のせいじゃないかな?」

曜「…それもそっか!」

ダイヤ「あ、花陽さん」

花陽「あ、はいなんですか?」

ダイヤ「このタクシーは過去に向かうことも出来ますがいかがなされますか?」

ダイヤ「やり残したことなどとかありませんか?」

花陽「…過去は遠慮しておきます」




659: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:36:41.16 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「理由をお聞きしてもよろしいですか?」

花陽「早い話、今を楽しく生きるのが一番なんですよ」

曜「?」

花陽「私はやり残したこと、たっくさんあるけど過去は過去のままでいいんだと思いますよ」

花陽「失敗は成功の元っていうじゃないですか」

曜「なるほど…そう聞くと確かにそれでもいいかも…」

ダイヤ「そう…ですか…」

ダイヤ(なら…花陽さんは少ない時間で過去を取り戻せるのですか…?)

ダイヤ「………」グッ



660: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:38:23.71 ID:OyDhnveK0

~十分後

曜「でねー千歌ちゃんがさー」

花陽「ふふふっその千歌ちゃんって子、私の先輩にも似たような人がいたなー」

曜「そうなんですか?」

花陽「うん!どこかおっちょこちょいで頼りないところもあったけどいざちゃんとした時は誰よりも頑張って一寸先も見えない闇を一緒に歩いてくれる、誰よりも強くて誰よりも頼りある人になってくれる、そんな人だったな」

花陽「千歌ちゃんって子もきっとそんな子じゃないかな」

曜「うーん…分からないや…」




661: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:40:00.17 ID:OyDhnveK0

プー…

ダイヤ「十千万到着です」

曜「あ、分かりました!」

曜「えっと、お金と…」

曜「運転手さんも花陽さんも話し相手になってくれてありがとうございました!」

花陽「いえいえ…」

ダイヤ「またお話出来るのを待ってますわ」

曜「はい!それでは!」

タッタッタッ

ダイヤ「…いってしまいましたね」

花陽「すごく明るい子でしたね」



662: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:41:08.19 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「それで行き先の方は…」

花陽「…希ちゃんのバーまでいいですか?」

ダイヤ「…その話はどこからお聞きに?」

花陽「希ちゃんからです…希ちゃんのバーに行くにはここの地域の顔の右下にほくろがついてる人が運転してるタクシーに言うと連れてってくれる、と聞いて…」

ダイヤ「なるほど…分かりました、では出発します」

ダイヤ(ほくろで判別ですか…なんか複雑ですわ…)

ブッブー

ダイヤ「到着です」

プー!

花陽「早い…」



663: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:42:50.01 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「どうぞ、ここが希さんのバーです」

カランカラン

希「いらっしゃ…あ、花陽ちゃん!」

花陽「希ちゃん!久しぶりだね!」

希「おひさ~」

絵里「花陽?!花陽が来てるの?!」

花陽「あ、絵里ちゃんも!」

絵里「はなよぉ~!久しぶりね~!」

梨子「お知り合いですか?」

希「そうやね!」

ダイヤ「では私は失礼します」

希「仕事終わったら絶対にくるんよー!」

絵里「そうよー!花陽がいるんだからね!」

ダイヤ「わ、分かりましたわ…」



664: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:44:42.38 ID:OyDhnveK0

カランカラン

ダイヤ「………」

花陽『私はやり残したこと、たっくさんあるけど過去は過去のままでいいんだと思いますよ』

ダイヤ「わたくしは……」

ダイヤ(ここで過去に戻らなかったら、きっと未来で過去に戻っとけばよかったと後悔しそうなんです…)

曜『うん!今はやり残したことよりやり始めたことをやりたい気分かな、最近やっと勢いにのれてきたし!』

ダイヤ「あの子たちは…今も…」

ダイヤ「…!」フルフル

ダイヤ「仕事に集中しましょう!」

スタスタスタ

ブッブー



665: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:46:32.08 ID:OyDhnveK0

~数週間後

ザワザワザワザワ

鞠莉「果南!やり直しましょう!!」

果南「いやよ」

鞠莉「これ!覚えてる?」

果南「………」

鞠莉「あの時の衣装!これを着てまたやりましょう!」

果南「やだ」

鞠莉「私、果南がやるっていうまであきらめないからね」ニッ




666: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:48:37.25 ID:OyDhnveK0

果南「………」

鞠莉「果南!」

果南「………」キッ

スタスタスタ

グイッ

鞠莉「ちょっ…」

果南「こんな衣装…!」

ポイッ

鞠莉「果南!」

果南「な、なに…?こっちこないで!」

ギューッ

鞠莉「果南がスクールアイドルやるっていうまで絶対に離さないから!」



667: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:49:33.59 ID:OyDhnveK0

果南「離して!離せって言ってるの!」

鞠莉「良いと言うまで離さないっ!」

鞠莉「強情も大概にしておきなさい!たった一度失敗したくらいでいつまでもネガティブに」

果南「うるさいっ!いつまでもはどっち?!もう二年前の話だよ?!」


果南「大体今更スクールアイドルなんて!」


果南「私たち、もう三年生なんだよ?」

ダイヤ「二人とも!おやめさない!みんな見てますわよ!」

ダイヤ(あれからかなり経ちました)

ダイヤ(鞠莉さんは果南さんが復学したのを知って超強引にスクールアイドルをやり直そうとしてます)




668: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:51:27.13 ID:OyDhnveK0

果南『大体今更スクールアイドルなんて!』

ダイヤ(私の気持ちは果南さんと全く同じ)

ダイヤ(…やはり無理なのでしょう、今からじゃ遅いんですわ)

ダイヤ(だから私は…過去に戻って鞠莉さんの言う失敗を消して成功した未来を作ろうとした)

ダイヤ(ですがまだ絵里さんの免許が返ってきてないのでいけません…)

ダイヤ(梨子さんがいる今のAqoursは私の妹のルビィやこの前タクシーに乗ってくれた善子さんとその友達が入ったみたいで現在は六人だそうですわ)

ルビィ『お姉ちゃん…私スクールアイドルやりたい!』

ダイヤ(妹が入ってる以上はスクールアイドルを認めなきゃなりませんわ、しかし認めるだけでそれ以上はありません)

ダイヤ(絵里さんを待つ私の立場上私は鞠莉さんと果南さんのギクシャクした関係も現Aqoursもただ見てるだけの人なのですわ)



669: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:52:40.46 ID:OyDhnveK0

鞠莉「ダイヤもそう思うでしょ!」

ダイヤ「いい加減やめなさい!いくら粘っても果南さんは再びスクールアイドルなんて始めることはありませんわ!」

鞠莉「どうして!あの時の失敗はそんなに引きずること?!」

鞠莉「ちかっち達だって再スタートをきろうとしてるのになんでっ?!」

「………」

果南「千歌とは違うの!」

「……!」

果南「鞠莉には他にやるべきことがたくさんあるでしょ!」



670: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:53:21.13 ID:OyDhnveK0

曜「千歌ちゃん!」

ダイヤ「!」

鞠莉「!」

果南「千歌…?」

千歌「いい加減にぃ……」

千歌「しろおおおおおおおおおおおおおっ!!!!」

シーン……

千歌「もー!なんかよくわからない話をいつまでもずーっとずーっと!ずううううっと!!!」

千歌「隠してないでちゃんと話しなさい!」

果南「千歌には関係な」

千歌「あるよっ!!!」




671: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:54:21.88 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「いや…ですが…」

千歌「ダイヤさんも鞠莉さんも放課後、部室に来てください」

果南「いや…でも…」


千歌「いいですねっ?」


「…はい」




672: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:55:52.74 ID:OyDhnveK0

~部室

果南「だから、東京のイベントで歌えなくって」

千歌「その話はダイヤさんから聞いた」

果南「!」ジロッ

ダイヤ「!」プイッ

千歌「けど、それで諦めるような果南ちゃんじゃないでしょ」

鞠莉「そうそう!ちかっちの言う通りよ!だから何度もいってるのに」

千歌「何か事情があるんだよね?」

果南「………」

千歌「…ね?」



673: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 01:57:31.01 ID:OyDhnveK0

果南「…そんなものないよ、さっき言った通り私が歌えなかっただけ」

ダイヤ「………」

千歌「うああぁ!イライラするー!!」

鞠莉「その気持ちよぉ~くわかるよ!」

鞠莉「ほっんと腹立つよね!こいつ!!!」

ダイヤ(私と果南さんは目的こそ違うものの考えは全く同じ)

ダイヤ(今更スクールアイドルなんて…私たちは三年生…)

ダイヤ(だから利害の一致で私たちは黙秘を続けるんです)

ダイヤ(それに今からスクールアイドルがやれても困るんですの)

果南「とにかく私はスクールアイドルを…」


果南「絶対にやらない!」


スタスタスタ



674: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:00:15.97 ID:OyDhnveK0

梨子「まったく……」

梨子「ダイヤさん」

ダイヤ「!」ピクッ

梨子「何かしってますよね?」ジロッ

ダイヤ「えぇ?わたくしは何も…」

梨子「じゃあどうしてダイヤさんは果南さんの肩をもったのですか?」

ダイヤ「そ、それは…」ダラダラ

ダイヤ「っ!」ダッ

千歌「善子ちゃん!」

善子「任せて!」

「いぎゃああああああ!!!」



675: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:03:00.76 ID:OyDhnveK0

~黒澤家

ダイヤ「ん、んん…」

「わざとー?!」

ダイヤ「そう、東京のイベントで果南さんは歌えなかったんじゃない」

ダイヤ「わざと歌わなかったのですの」

鞠莉「…どうして?」

善子「まさか闇のまじゅ」

花丸「善子ちゃん!」スッ

善子「うわっ?!」

ドサッ

ダイヤ「あなたのためですわ」

ダイヤ(あの後すぐに捕まった私はしぶしぶ話をしましたわ、肩を持つ理由は違うものの梨子さんたちが求めてる理由は私が口から出す理由は同じです)



676: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:04:02.26 ID:OyDhnveK0

鞠莉「私の…?」

ダイヤ「覚えていませんか?あの日、鞠莉さんは怪我をしていたでしょう」

ダイヤ(そう、あの日というのが私がタクシーで過去に戻るつもりの日でした)

ダイヤ(怪我を無くすのは不可能だと思いましたわ、だって必死に練習をした末でのこと、不可抗力とでもいいますでしょうか)

ダイヤ(だからまずダメでもなんでも最初に説得しようかと考えましたわ)

鞠莉「そんな…私は…そんなことしてほしいなんて一言も…」

ダイヤ「あのまま進めていたらどうなってたと思うんですの?怪我だけでなく事故まで起こってもおかしくありませんでしたわ」

鞠莉「でも…」

ダイヤ(でも絵里さんの免許が剥奪されて私があのタクシーの運転手になり色んな人を過去に送って現実に返してるうちに考えは変わりましたわ)

ダイヤ(説得という甘い方法じゃ無理、そういう結論にいたりました)




677: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:05:51.68 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「心配してたのですわ、あなた留学や転校の話があるたびに全部断っていたのでしょう」

鞠莉「そんなの当たり前でしょ!!!」

ダイヤ(そう、仮にあそこが成功したとしても次が無かったのでした)

ダイヤ(だから怪我を無くすとか説得がとかいう前に鞠莉さんの回りの環境を変えなければいけませんでした)

ダイヤ(もし成功してたら果南さんも私も喜んでスクールアイドルを続けてたかもしれない、けどそんなのはただの結果論)

ダイヤ(次第にどうすればいいのか分からなく“とりあえず”過去に戻るということだけを考えて過ごしましたわ)

ダイヤ「果南さんは思っていたのですわ、このままでは自分たちのせいで鞠莉さんの未来の色んな可能性が奪われてしまうのではないかって」

鞠莉「まさか…それで…!」

鞠莉「…っ!」ダッ

ダイヤ「どこにいくんですの!」



678: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:06:59.05 ID:OyDhnveK0

鞠莉「ぶん殴る…!そんなこと…一言も相談せずに…!」

ダイヤ「おやめなさい、果南さんはあなたのことずっと見てきたのですよ」

ダイヤ「あなたの立場も、あなたの気持ちも、そして…」

ダイヤ「あなたの将来も」

ダイヤ(鞠莉さんは暴風雨の外を駆け出しました)

ダイヤ(ここまで話せば私は蚊帳の外です)

ダイヤ(後は…果南さんと鞠莉さんだけの世界です…)

ダイヤ(私は…私の世界でやるべきことがあるのですから)




679: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:08:28.15 ID:OyDhnveK0



果南「ハグ、しよ?」

鞠莉「果南…!うわあああああああん!」

ギューッ!

ダイヤ「………」

スタスタスタ

ダイヤ(果南さんと鞠莉さんは仲直りをしてました)

ダイヤ(私はそれを笑顔で、そして無言で確認して外の世界への一歩を踏み出しました)

千歌「うふふっ!」

ダイヤ「!」




680: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:09:15.17 ID:OyDhnveK0

千歌「ダイヤさんってほんとに二人が好きなんですね!」

ダイヤ「それよりこれから二人を頼みましたわよ」

ダイヤ「ああ見えても二人とも繊細ですから」


千歌「じゃあダイヤさんもいてくれないと!」


ダイヤ「え?!わたくしは生徒会長ですわよ、とてもそんな時間は…」

千歌「それならだいじょぶです!鞠莉さんと果南ちゃんと…あと…六人もいるので!」

ダイヤ「……!」



681: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:11:21.15 ID:OyDhnveK0

~浜辺

ダイヤ「…はぁ」

絵里「どうしたの?冥い海なんて見て」

ダイヤ「え、絵里さん?!ど、どうしてここに…」

絵里「ダイヤが住んでるところに来てみよかなーって」

ダイヤ「そ、そうですか…」

絵里「ねぇ迷ってるんでしょ、あそこまで言われて」

ダイヤ「なっ…聞いてたのですか?」

絵里「ううん私はその場にはいなかったわ、希のスピリチュアルパワーを借りたの」

ダイヤ「え、えぇ…?」



682: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:12:51.31 ID:OyDhnveK0

絵里「私はいいと思うけど」

絵里「スクールアイドル始めるの…いや」


絵里「やり直す、かな?」


ダイヤ「………」

絵里「なんでまだ躊躇ってるの?ダイヤが昔やってたスクールアイドルのメンバーだってAqoursに入ったんでしょ?」

ダイヤ「ど、どうしてグループ名を…」

絵里「梨子から聞いたのよ」

ダイヤ「そ、そうなんですか…」



683: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:14:23.25 ID:OyDhnveK0

絵里「私は躊躇う理由が見当たらないんだけど」

ダイヤ「…まだ今更、という気持ちを振り切れないんです」

ダイヤ「それにわたくしがやろうとしたのはこれからのことではなく過去の事、これから頑張り今を変えるのではなくて過去を変えて相対的に今を変えたかったのです」

ダイヤ「今更スクールアイドルなんて…」

絵里「私はそうは思わないわよ?」

ダイヤ「え?」

絵里「だってそれって結局五年後十年後になってやっとけばよかったって後悔するんでしょ?」

絵里「そしたらこのタクシー使うの?そんなのただ損じゃない」

絵里「趣味とか事々っていうのはいつやっても遅くないって私は思うわよ?まだ間に合うとかじゃなくていつでも間に合うんじゃないかしら」



684: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:15:35.38 ID:OyDhnveK0

絵里「そう気付けなかった人のためにあのタクシーがあるんだからね?ダイヤは気付けたんだから」


絵里「答えは簡単よね?」


ダイヤ「…!」

絵里「それとねもう一つ言わなきゃならないことがあるの」

ダイヤ「なんですの…?」

絵里「なんと!私の免許が返ってきたわ!」

ダイヤ「おお!おめでとうございます!」

絵里「でね、返ってきて最初に乗せるお客さんはダイヤがいいの」

ダイヤ「わたくし…?」

絵里「今からちょっと乗ってくれない?」

ダイヤ「わ、分かりましたわ…」



685: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:16:56.35 ID:OyDhnveK0



ダイヤ「行き先はどちらへ…?」

絵里「まぁ見ててって」

絵里「出発しますね」

ダイヤ「分かりました」

ブッブー

絵里「到着です」

プー!

ダイヤ「ここは…東京?!」

ダイヤ「…なんとなく見覚えがありますわ」

ダイヤ「二年前のあの日…あの日に見た景色とまったく同じ…」

絵里「そう、ダイヤたちの運命を変えたあの日よ」

ダイヤ「!」




686: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:18:13.11 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「ど、どうしてこんなところに!」

絵里「いいからついてきて」

ギュッ

ダイヤ「ま、待ってください!」

スタスタスタ

ダイヤ(会場…お客さんがいっぱい…)

絵里「そろそろかしら」

ダイヤ「…!まさか…!」



687: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:19:37.75 ID:OyDhnveK0

絵里「あ、きたわよ」

ダイヤ「あれは…二年前の…」


ダイヤ「私たち…!」


ダイヤ「どうしてここに!!」

絵里「いいから見てなさいって」

ダイヤ「いや、でも!!」

絵里「いいから!!!」

ダイヤ「!」ピクッ

ダイヤ「わ、分かりました…」



688: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:21:08.86 ID:OyDhnveK0

~~~~♪

ダイヤ「あ、あれ…?」

絵里「………」

「いつもそばにいても♪伝えきれない想いで♪」

「こころ~迷子になる~♪」

ダイヤ「どうして…?!あの時は歌えずに終わったはずなのに…!」

絵里「ダイヤ、別に過去なんて無理して変える必要なんてないの、現実が動けば過去も動く」

絵里「現実が動いて過去も動くのと、過去が動いて現実も動くのじゃ意味が全然違うの」

絵里「あれが答えよ、ダイヤが動かそうした過去とAqoursのみんなが動かした現実(いま)の答え」




689: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:21:53.95 ID:OyDhnveK0

「言葉だけじゃ足りない♪そう言葉すら足りない~♪」

「故に~すれ違って~♪」

ダイヤ「………」ポロッ

ダイヤ「!」フキフキ

ダイヤ「絵里さんはこれを見せに…?」

絵里「当たり前でしょ、ダイヤ達いい笑顔で踊ってるわね」



690: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:22:56.77 ID:OyDhnveK0

「わかってほしいと願う♪気持ちが止まらなくて~♪」

「きっと傷つけたね~♪」

絵里「これがあなたの望んだ過去でしょ?」

ダイヤ「…はい」

絵里「…案外過去って簡単に変わるモノよ」

絵里「それはあくまでいい意味でね」

絵里「悩んだらとりあえずやってみる、とっても大事なことだと思うの」

絵里「…まぁ今のは私の後輩の受け売りなんだけどね」



691: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:24:09.62 ID:OyDhnveK0

「どんな未来かは~♪誰もまだ知らない~♪」

「でも楽しくなるはずだよ~♪」

ダイヤ「………」

ポロポロ

ダイヤ「ありがとうございます…!絵里さん…!!」

絵里「いいのよ、これくらい」

絵里「これから頑張ってね?」

ダイヤ「…はい!」

絵里「Aqoursのみんなと」



「みんなとなら~♪無理したくなる♪」

「成長したいな~♪まだまだ~♪」



「未熟DREAMER~♪」






692: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:24:44.80 ID:OyDhnveK0



絵里「良いステージだったわね」

ダイヤ「…はい」

絵里「ところで投票は誰にいれたの?」

ダイヤ「わたくしですか?」

絵里「ええダイヤしかいないでしょ」

ダイヤ「わたくしは…どこにも入れてませんわ」

絵里「ええー面白くないわね」



693: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:25:48.88 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「そういう絵里さんは誰にいれたんですか?」

絵里「私?んーっとね」


絵里「秘密♪」


ダイヤ「ええ…」

絵里「ほらっ!早く現実に帰りましょう!」

ダイヤ「きゅ、急に走らないでください!」

タッタッタッ

絵里「よーし!現実に出発します!」

ダイヤ「了解ですわ」



694: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:27:17.18 ID:OyDhnveK0

ブッブー!!

ダイヤ「っ?!ちょ、ちょっと絵里さん?!」

絵里「え?何かしら?」

ダイヤ「スピード速すぎません?」

絵里「え?ってあー!やばっ…!」

ダイヤ「え?ちょ、早くブレーキを!」

ピー!!!

絵里「あっ…」

ダイヤ「あっ…」



695: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:27:55.59 ID:OyDhnveK0



希「えりち…ウチえりちのこと嫌いになってもいい?」

絵里「返す言葉もない所存です…」

梨子「あははは……」

ダイヤ「………」アハハ

希「またスピード違反で免許取られるポンコツがどこにおるん?!」

バンッ!

絵里「ひぃい!!すいません!!!」

ダイヤ「ま、まぁ希さん落ち着きましょうよ絵里さんもわざとではなかったですし…」



696: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:29:42.27 ID:OyDhnveK0

希「あれだけスピード違反しないために再勉強したのに…昔のえりちのえの字もないわ…」

絵里「仰る通りでございます…」

ダイヤ「はぁ……」

希「それでなんだけど…」

絵里「………」

希「えりちの免許が返ってきたらダイヤちゃんの免許は返却という話だったんだけどまたえりちが剥奪されたことによって…」

ダイヤ「…!」

希「ダイヤちゃんはタクシー運転手、引き続きえりちの免許を引き継ぐ形になるで」ニッコリ

ダイヤ「はぁああ…そうでしたわ…!」



697: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:31:18.60 ID:OyDhnveK0

希「まぁこれからもよろしくな!」

ダイヤ「ええよろしくお願いします!」

絵里「うわーん!ごめんなさいだいやぁああ!!」

梨子「ふっふふふふ…」クスクス

希「ふふふはっはははは!」

ダイヤ「…ふふふ」



698: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:32:12.31 ID:OyDhnveK0

~東京イベント後

ダイヤ「イベントの投票結果が発表されましたわ!」

鞠莉「ほんと?!」

果南「見せて見せて!」

ダイヤ「結果は……」




699: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:33:13.02 ID:OyDhnveK0



Aqours 1





700: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:34:10.69 ID:OyDhnveK0

ダイヤ「いち……」

果南「うーん……」

鞠莉「いいじゃない!」

果南「!」

ダイヤ「!」

鞠莉「一人、私たちに投票してくれた人がいたのよ!」

鞠莉「それだけで充分だと私は思う!」

果南「…うん!そうだね!」

ダイヤ「ええ!その通りですわ!」




701: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:37:04.92 ID:OyDhnveK0

ダイヤ(私の過去と未来を変えた物語)

ダイヤ(そして…)



ダイヤ(これは私たち“Aqours”の0が1になった物語)



鞠莉「よーし!これからも頑張るよー!」



「Aqours!サンシャイン!!!」



END



702: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:38:19.99 ID:OyDhnveK0

~~~

「無謀な夢から始まって~♪奇跡のようにすべてが繋がって~♪」

理事長「今やらなくちゃ過去に後悔する、当たり前のようで全然知られてません」

理事長「やりたいことはいくつになっても遅くないんです、今やれば何年後には形になってます」

理事長「失敗したから後悔するのは間違ってます、それは経験として扱いましょう」

理事長「それに、やらない後悔よりやる後悔の方がいいと思いません?」

「あたらしい~夢が生まれてくると~♪僕たちは知ってるよ~♪」

理事長「そして時代は引き継がれていきます、旧時代から新たなる新時代へと変わってゆきます」



703: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:39:25.32 ID:OyDhnveK0

「君のこころは輝いてるかい?」

理事長「彼女たちが新時代の主役なようです」

理事長「しかしまだ始まったばかりです、これからの活躍に…」

鞠莉「期待しててくださーい!」

理事長「?!?!?」

鞠莉「旧時代の理事長さんはbackback!」

鞠莉「はぁ~い!私新時代の理事長!よろしくね♪」

理事長「いやなんですか!これは私の仕事ですよ!」

鞠莉「それを私が引き継ぐってことで♪」

理事長「それは引き継がなくていいわあああ!!!」



704: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:41:11.72 ID:OyDhnveK0

~~~~~

理事長「さて九つのストーリー、いかがでしたでしょうか?」


千歌「私の名前は高海千歌!」
穂乃果「私の名前は高坂穂乃果!」


理事長「二人の彼女の物語はまだまだ終わりません」」

穂乃果「後はよろしくね!」

千歌「うん!任されたよ!」

ギュッ

理事長「…ふふ、こうして彼女たちの物語は引き継がれていきます」



705: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:41:46.48 ID:OyDhnveK0




千歌「さて…私の片方の手を埋める人は…」



理事長「時は過ぎ、また来ることでしょう」


理事長「三代目の主役…まだ誰だかわかりませんがきっと引き継がれていくでしょう」


理事長「その時にまた…お会い出来ればな、と思います」




706: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:43:04.87 ID:OyDhnveK0

ことり「お母さん、はいプレゼント♪」

理事長「あら、ありがとうことり!」

理事長「でも急にどうして?」

ことり「お母さん♪今日はクリスマスだよ?」

理事長「そうね~サンタさんから何もらったの?」

理事長「ってわざわざリア充見に行く日を二回もしなくていいわよ!」

ことり「お母さん、トリックアトリート♪」

理事長「えぇ?!今お菓子持ってないんだけど…」

理事長「ってちがーう!!!」

ことり「じゃあ今からお花見いこっか♪」

理事長「そうね、この頃は桜が満開…ってそれもちがーう!!!!!」




707: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:44:32.83 ID:OyDhnveK0

ことり「お母さん、HAPPY NEW YEAR♪」

理事長「あえ…?」

理事長「あ、あけましておめでとうございます」

理事長「今年の私たち、μ’sや」

鞠莉「どーもー!」

理事長「彼女たち、Aqoursも頑張る故に応援よろしくお願い致します」

理事長「さてさてお時間が来てしまったようです」

理事長「皆さんこれにてさようなら、よいお年を!」

ことり「よいお年を♪」

鞠莉「よいお年をー!」



708: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:45:13.83 ID:OyDhnveK0

「せーのっ!」



「μ’s!Aqours!μ’sicサンシャイン!!!」



END



709: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:51:11.82 ID:OyDhnveK0

ということで終わり(の予定です)
さっきぱっと思いついたルビィのストーリー試しに書いていけそうなら締まりませんが数日後にやろうかなって思います、出来なさそうなら出来ないと判断した時にhtml化の依頼を出しておきます
μ’s版、Aqours版ときてμ’s版第二とかAqours版第二を作る予定はありませんがもし作るようなきっかけがあった時にはまたよろしくお願いします




710: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 02:54:30.27 ID:OyDhnveK0

それと八つ目の終わりでもいいましたが次は多分バトル系なのでもしよかったらその時もまたよろしくお願いします
そしてこれはまだよくわからないんですがスクフェス発のスクールアイドルというのがモブキャラじゃなかった場合(※モブキャラだとキャラが全く分からないので)はそっちを優先して書こうかなと思います、まだ情報も出てませんしいまいち優先とかそういうものがあるのかすらわかりませんけど…



711: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/03(火) 03:01:08.27 ID:OyDhnveK0

元ネタ一覧です

ルビィ→特に無し ※後日作れた場合は“三つの願い”
曜→“いま、会いにゆきます”
花丸→“MIRAI TICKET”
鞠莉→特に無し
善子→特に無し
梨子→特に無し
千歌→“夜空は何でも知ってるみたい?”(がテーマ)
果南→特に無し
ダイヤ→“素敵な選TAXI”



712: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:09:33.70 ID:HB6m1zS20

~~~~~

理事長「三つの願いという童話をご存じでしょうか?」

理事長「成り行きは省きますが三つだけなんでも願いを叶えてくれる、というのがメインのお話になります」

理事長「三つ、なんでも願いを叶えてくれると言われたら何をお願いしますか?叶えれくれる願いを増やすなんて願いはダメですよ?」

理事長「まぁゆっくり考えるのがいいでしょう、さてさて今宵あなたは特別な人間として選ばれました」

理事長「願いを叶えてあげましょう、ただし…」


理事長「叶えられる願いは一つだけ……」





713: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:10:55.31 ID:HB6m1zS20

~~~

ルビィ「ただいまー!」

ダイヤ「おかえりなさいルビィ」

ルビィ「えへへただいま!」

「おかえりなさい!」

ルビィ「!!」ピクッ




714: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:12:27.27 ID:HB6m1zS20

ダイヤ「どうかしましたか?」

ルビィ「…?」

ルビィ(気のせいかな…?)

ルビィ「ううん、なんでもない」

スタスタスタ

「もー!無視するなんて酷いよ!」

ルビィ「ピギィ?!」

ポンッ

千歌「私の名前は千歌!あなたの願いを一つ、叶えてあげる神様だよっ!」




715: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:13:43.58 ID:HB6m1zS20



【一つの願い】





716: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:17:13.97 ID:HB6m1zS20

ルビィ「ぴぎゃああああああ?!??!」

千歌「わあわあ!待って!大丈夫何もしないから!」

千歌「絶対に何もしない!命かけるから!」

ルビィ「え、えっと…」オロオロ

「ルビィー!どうかしましたかー!」

ルビィ「!」

千歌「お願い…!いないってことにしといて…!」ウルウル

ルビィ「う、うん……」




717: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:18:07.84 ID:HB6m1zS20

ルビィ「お姉ちゃんなんでもないー!」

ルビィ「………」

千歌「えへへありがとう!」

ルビィ「あの…あなたは…」

千歌「私はさっきも言ったけど千歌という名前の神様なのだ!」

ルビィ「神様…?」

千歌「だってほら?私浮いてるでしょ?」

ルビィ「…!言われてみれば…!」




718: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:18:54.36 ID:HB6m1zS20

千歌「奇跡でしょー?すごいよねー」

千歌「ってそうじゃなくて私はあなたの願いを“一つ”叶えてあげるためにここにきたんだ」

ルビィ「私の願い…?」

千歌「そうそう!なんでもいいよ!お金持ちになりたい!頭がよくなりたい!好きな人と結婚したい…なんでもおっけー!」

千歌「…あ、でも叶える願いを増やしてとかそういうのはダメだよ?ずる賢いところは評価するけどこっちにも色々あるからねー」

ルビィ「叶えてほしい願いって…」




719: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:19:54.49 ID:HB6m1zS20

ルビィ「…なんで私なんですか?」

千歌「それはあなたが良い行いをしてきたから!そんな人には私からとびっきりのクリスマスプレゼ…いやお年玉…違う誕生日プレゼント…んー?なんだ?とにかくスペシャルプレゼントとして願いを叶えてあげちゃうのさー!」

ルビィ「は、はぁ…?」

千歌「とりあえずなんでもいいよ!ほらほら遠慮せずに言っちゃって!」

ルビィ「そんなこと言われたって…」

千歌「ん?あ、もしかして胡散臭いって思ってる?」

ルビィ「いや…そういうわけじゃ…宙に浮いてますし…信じてないってわけじゃないんですけど…」

ルビィ「突然すぎて…」




720: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:21:12.60 ID:HB6m1zS20

千歌「あ、そっか!じゃあゆっくり決めよっか!私はいくらでも待つからね」

千歌「一つしか叶えられないもん!慎重に決めないとダメだよね!」

千歌「あ、後願いを叶えたら私は消えちゃうからね」

「ルビィ?入りますわよ?」

ルビィ「ピギッ?!」

ルビィ(やばっ…千歌さんが…)チラッ

千歌「?」

ルビィ(隠れる気ゼロ?!)




721: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:22:17.45 ID:HB6m1zS20

ガララ

ダイヤ「先ほどの叫び声はなんですか?」

ルビィ「え?」

ルビィ(あれ…お姉ちゃんには見えてないのかな…千歌さんが…)

ダイヤ「え?」

ルビィ「あ、ううん色々荷物とか落ちちゃって…」

ダイヤ「そういうことでしたか、しっかりするのですよ?」

ルビィ「はーい」

ガララ



722: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:23:58.48 ID:HB6m1zS20

ルビィ「………」チラッ

千歌「ん?あ、私はあなたにしか見えないよ、だから安心してよ、私が邪魔することはないから」

ルビィ「そ、そうなんですか…」

千歌「まぁすぐ決まっちゃうかもだけどこれからの間、色々案出すからよろしくね!」

ルビィ「わ、分かりました!」

千歌「あ、決まったらすぐにいってね?すぐに叶えるから」

ルビィ「は、はい!」

ルビィ(すごい神様に出会っちゃった…)

ルビィ(願いか…いざ言われみると全然思いつかないな…)



723: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:24:51.33 ID:HB6m1zS20

千歌「迷ってるねぇ~」ニヤニヤ

千歌「まぁそんな難しい顔せずとも明日になればぱっと思いつくかもよ?」

ルビィ「ふむふむ…」

千歌「あまり考えるのも疲れちゃうからもう明日にしよ?そんな急ぐ必要なんてないから」

ルビィ「わ、分かりました…」



724: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:26:05.83 ID:HB6m1zS20

~次の日、学校

千歌「ねーねー」

ルビィ「ん?なんですか?」

千歌「友達とかいないの?朝来てからまだ誰とも話してないじゃん」

千歌「あ、いないなら友達作らない?友達は絶対に必要だよ?強がって生きていたらいつか壊れちゃうよ!」

ルビィ「だ、大丈夫!友達…あんまりいないけどちょっとはいるから…」

ルビィ「それに友達って自分で作るものだと思うんです、誰かの力を借りるとかじゃなくて…」

千歌「そっか…ごめん無神経だったね」

ルビィ「いえ…大丈夫です…」



725: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:32:54.06 ID:HB6m1zS20

「すーすー…zzz」

「…ずらっ?!寝ちゃダメずら!」

ルビィ「………」

千歌「あの子を見てどうしたの?」

千歌「あ、もしかして友達になりたいんだ~?」クスクス

ルビィ「あの子、いつも一人図書室で本読んでてね」

ルビィ「なんだか私と似てるなって思って…」

千歌「通ずるものがあると…」

ルビィ「うん、そんな感じ」



726: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:35:11.55 ID:HB6m1zS20

千歌「そっか、あの子と友達になれるように頑張ってね」

ルビィ「はい!」

千歌「…でももし無理だなって思ったらいつでも私にいっていいよ?願い、叶えてあげるから」

ルビィ「だ、大丈夫です!」

千歌「ふふふっ分かったよ」



727: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:38:11.82 ID:HB6m1zS20



ルビィ「んん…?」

千歌「難しいの?このテスト」

ルビィ「い、今話しかけないでください…」ボソボソッ

千歌「ごめんごめん、なんか苦戦してるように見えたから」

ルビィ「………」

ルビィ(この問題…なんだろう…)

千歌「ふっ…今のあなたの気持ちをあててあげるよ!」




728: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:39:12.37 ID:HB6m1zS20

ルビィ「…?」

千歌「ずばり!もうちょっと頭が良かったらこんな問題簡単なのに…と思ってるね?」

ルビィ「別に思ってないです…」ボソッ

千歌「頭をよくすることだって出来るよ?東大だって余裕で受かっちゃう!きっとタイムマシンだって一生のうちに作れるくらいの頭に出来るよ!」

ルビィ「だ、大丈夫です…勉強くらいは自分でします…」ボソボソ

千歌「もーホントしっかり者だなー…欲が人並みにないっていうか…」

千歌「やるべきことは自分でやる人っていうか…」

千歌「ちゃんと一つ願い事決めてよー?私は叶えることがお仕事なんだからー…」

ルビィ「………」



729: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:40:55.80 ID:HB6m1zS20

~帰り

千歌「ルビィちゃん…あ、ごめんあなたってすごいしっかり者なんだね」

ルビィ「ルビィでいいですよ」

千歌「分かったよ」

千歌「いやーここまでしっかり者は久しぶりだよ」

ルビィ「そうなんですか?みんなこんな感じじゃ…」

千歌「ううん、みんな案外すぐ決まっちゃうよ、お金持ちになりたいとか好きな人と恋人になりたいとかそういうのがほとんど」

千歌「でもルビィちゃんは自分でこなそうとしてるから私もあんまり案が出せないんだよね…」



730: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:41:51.23 ID:HB6m1zS20

千歌「今までいい子にしてたんだから一回の願いくらいは贅沢してもいいんだよ?」

千歌「お金は?家だって多分その辺のショッピングモール丸々買えるよ?お城だって買えるお金も出せるよ?」

ルビィ「いいんです、今欲しいもの特にありませんし……」

ルビィ「叶えるならもっと別のものを…」

千歌「好きな人とかは?今すぐ恋人になれるよ?」

ルビィ「私の通ってるところ…女子校ですから好きな人は特に…」

千歌「あぁ…そういえばそうだっけ…」



731: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:43:53.29 ID:HB6m1zS20

ルビィ「そういえばなんか目線が私に集まってるような…?」

千歌「あ、それは多分ルビィちゃんが独り言を喋ってるように見えてるからだよ」

ルビィ「あ、そういえば千歌さんは…」

千歌「そうだよ、ルビィちゃんにしか見えないからね、ルビィちゃんは私と会話してるつもりでもほかの人から見れば一人で喋ってる危ない人に見えてると思うよ」

千歌「まぁこの辺人多いし私と会話してると目を寄せちゃうかも…」

ルビィ「不便だね…」

千歌「ごめんね、私たちは内緒の存在だから…」

ルビィ「い、いえ…」



732: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:47:43.14 ID:HB6m1zS20

千歌「あ、そうだ!」

ルビィ「?」

千歌「超能力とかどう?空を飛びたいとか瞬間移動をしたいとか!」

ルビィ「え?!そんなことできるんですか?!」

千歌「うん!出来るよ!世界に影響が出ない程度なら大丈夫!」

ルビィ「そ、空を飛べるんだ…」

千歌「うん!飛べるよ!」

ルビィ「ちょ、ちょっと考えますね」

千歌「うんうんそうしてそうして!」


千歌「ふふっ…決まるといいね…」ボソッ





733: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:50:15.78 ID:HB6m1zS20

ルビィ「…あっ」

千歌「ん?どうしたの?」

ルビィ「あの子……」

「はむっ!のっぽパンはやっぱり最高ずら~!」パアアア

千歌「あの子は今日の…」

ルビィ「よくあのお店に寄ってはデザートとあののっぽパンをよく食べてるんです、帰りに何回も見てまして…」

千歌「食いしん坊なんだね」アハハ

ルビィ「確かに…」



734: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:53:01.42 ID:HB6m1zS20

千歌「あの子の名前とか分からないの?やっぱり近づくためにはそういうの知っておいた方が良いと思うよ?」

ルビィ「確か花丸ちゃん…って呼ばれてたと思う…」

千歌「花丸ちゃんか、じゃあ花丸ちゃんとお友達になれるように今から行ってきたら?」

ルビィ「そ、そんないきなり押しかけて迷惑かけるなんて…」

千歌「うーん…勇気がないのか~…」

千歌「…あ!じゃあ勇気をあげようか?!あの人みたいになんでも挑戦するような勇気!」

ルビィ「あの人…?」

千歌「私の憧れの人だよ、まぁそこは気にせず勇気はどうかな?」




735: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:53:50.55 ID:HB6m1zS20

ルビィ「勇気は……」

千歌「勇気は?」

ルビィ「大丈夫です!」

千歌「うーん…勇気もダメか…」

千歌「まぁとりあえず行ってみたら?あの子優しそうだしきっと仲良くしてくれると思うけど」

ルビィ「………」

千歌「ルビィちゃん?」

ルビィ「…あ、はい!なんでしょう?」



736: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:54:29.67 ID:HB6m1zS20

千歌「だから花丸ちゃんのところに行ってみたら?って話」

ルビィ「い、いえ…やめておきます…あんなおいしそうに食べてる最中に邪魔するのもどうかなって思ったので…」

千歌「真面目だな~…」

千歌(というより神経質か…)

スタスタスタ

千歌「ルビィちゃん嫌いなものとかないの?虫とか食べ物とか、そういうのを克服出来たりもするよ?」

ルビィ「大丈夫です!」

千歌「そ、そっか…」



737: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 02:56:25.77 ID:HB6m1zS20

千歌「あ、持病とかないの?家族の人や大切な人の病気だって治せるよ?」

ルビィ「…もしいたらそうしてたかもしれないけど……」

千歌「あ、そっか…いないんだね…」

ルビィ「うん…」

千歌「うーんなら仕方ないね」

千歌「ルビィちゃんってあんまり欲が無いね」

ルビィ「なんかさっきも聞いたような…」

千歌「だって本当なんだもん」

千歌「案を出しても断られちゃうかしもしかして逆のパターンで叶えたい願いがありすぎて私の案が通用してない感じ?」

ルビィ「いえ…ただ単に思いつかないだけで…」

千歌「またそれは逆の意味ですごいね…私ならすぐ決まっちゃうと思うのになー」

千歌(珍しい子もいるもんだな~)




738: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:00:58.57 ID:HB6m1zS20

~家

ルビィ「ただいまお姉ちゃん」

ダイヤ「おかえりさないルビィ、学校の方で何かありませんでしたか?」

ルビィ「うん!大丈夫だったよ!」

ダイヤ「そうですか、ならいいのですが」

ルビィ「…あ、そうだ」

ダイヤ「?」

ルビィ「もし願いを一つだけ叶えられる…ってなったらお姉ちゃんは何を叶える?」



739: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:05:34.44 ID:HB6m1zS20

ダイヤ「そうですわね…」

ダイヤ「…そういわれると困りますわね……一つだけ…」

ルビィ「そんなにいっぱいあるの?」

ダイヤ「当たり前です!なんでも叶えてくれるのですから!」

ルビィ「えぇ……」

千歌「ほらね?ルビィちゃんは珍しいんだよ」

ダイヤ「やはり…エリーチカに会ってみたいですわ!」

ルビィ「へ?」

千歌「え?」



740: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:06:36.66 ID:HB6m1zS20

ダイヤ「ルビィも知ってるでしょう!μ’sのエリーチカを!」

ルビィ「う、うん…知ってるよ、お姉ちゃんの大好きな」

ダイヤ「その通り!あの方に会えるというのならそれはもう幸せじゃ表しきれないくらいに幸せですわ!!」

ルビィ「そ、そっか…」

ルビィ「………」チラッ

千歌「ん?いやぁあはは…変わってると思うけど悪くはない願いだと思うよ?」

千歌「憧れの人や有名人に会いたいっていう気持ちは私もなんとなく分かるし」

ルビィ「そ、そうなんだ…」

ダイヤ「ん?誰と会話してるのですか?」

ルビィ「ぴぎっ?!な、なんでもない!」

ルビィ「私勉強してくるね!」

タッタッタッ

ダイヤ「あ、ちょっと!」

ダイヤ「一体なんだったのでしょう…」



741: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:08:20.61 ID:HB6m1zS20



ルビィ「ふぅ…」

千歌「いやぁ面白いね、ルビィちゃんのお姉ちゃんは」

ルビィ「私もあんな回答するなんて思ってなかったよ…」

千歌「ルビィちゃんはいないの?会いたい人」

ルビィ「会いたい人…いないこともないけど…」

千歌「じゃあその人に会ってみるっていうのはどう?」

ルビィ「うーん…」

千歌「ゆっくり悩みなよ?一度叶えたらキャンセルは出来ないんだから」

ルビィ「う、うん…」



742: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:14:43.09 ID:HB6m1zS20

~次の日

ルビィ「わぁ!遅刻だー!」

タッタッタッ

ルビィ「私のことずっと見てたなら起こしてくださいよー!」

千歌「いやぁえへへ…私はお世話役じゃないから…」

千歌「あ!瞬間移動なら今すぐ学校にいけるよ?どう?瞬間移動」

ルビィ「瞬間移動…!」

千歌「念じればどこへでも行けるよ!」

ルビィ「うううぅ…とにかく今は走ります!」

千歌「そ、そっか!」

千歌(うーん…中々決まらないな~…)




743: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:16:31.65 ID:HB6m1zS20

タッタッタッ

千歌「ねえねえもし決まらないなら誰かのために何かをしてあげたら?」

ルビィ「誰かのために?」

千歌「流石に赤の他人はアレかもだけどほら、昨日ルビィちゃんのお姉ちゃんが言ってた会いたい人に会わせてあげるとか今まで育ててくれたお母さんに感謝の気持ちとして何か高級なものをあげるとかそういうのでもいいと思うな!」

ルビィ「誰かのために…か」

千歌「うん!願いはあなたの手の中にあるんだから自分のことで決まらないようだったら相手のことでもいいんだよ?」

ルビィ「…それも考えておきます」

千歌「うん!可能性の一つに入れといてね」




744: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:18:19.24 ID:HB6m1zS20

~昼

キーンコーンカーンコーン

ルビィ「よいしょっと」

千歌「あれ?もうお昼?」

ルビィ「そうですよ」

千歌「早いね~」

ルビィ「千歌さんは何も食べないんですか?」

千歌「私は神様だから何も食べなくて平気だよ」

ルビィ「そうなんだ…」




745: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:22:40.91 ID:HB6m1zS20

千歌「それより決まった?願い事」

ルビィ「………」


ルビィ「…はい」


千歌「おお?!?!」

千歌「何々?!今すぐ叶えよう!!」

ルビィ「お姉ちゃんに絵里さんを会わせたいと思います、私のことは…そこまで重要じゃなかったので…」

千歌「うん、分かった」

千歌「確認だけど本当にそれでいいんだね?」

千歌「願い事を叶えた後にごめん別の、なんていうのは出来ないよ」



746: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:29:17.92 ID:HB6m1zS20

ルビィ「大丈夫です!」

千歌「うん、分かった、どういう形で出会うかは分からないけど近い間、きっとお姉ちゃんとその絵里さんって人は会うよ、きっと親しい関係になれる」

千歌「では唱えます…」

千歌「はー」

グゥ~…

千歌「…?」

ルビィ「?」

千歌「あれ?ルビィちゃんお腹の音鳴らした?」

ルビィ「いえ…」

千歌「あれ?」




747: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:31:22.07 ID:HB6m1zS20

千歌「ど、どうしたの?」

ルビィ「お願い事、変えていいですか?」

千歌「い、いいけど…」


ルビィ「私のお願い事は―――――」





748: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:32:06.38 ID:HB6m1zS20

~数か月後

千歌「いやー前の子の願いを叶えて数か月…」

千歌「まさか次の子も同じ地域に住んでるなんて…」

「前の子?」

千歌「私は願いを叶えたらその人から見えなくなっちゃう、だからあなたが私と会う前に一緒にいた子だよ」

千歌「前の子は結構優柔不断だったけどちゃんと自分で決めたよ?しかもとっても個性的なお願い事だった、あんなお願い事初めてだったよ」

「どんなお願い事だったの?」



749: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:34:24.07 ID:HB6m1zS20

千歌「………」

ポワポワポワ―――――


ルビィ『のっぽパンを二つください!』


千歌『えぇ?!?!のっぽパンってあのパンだよ?!お店で買えるよ?!』

ルビィ『いいんです!』

千歌『いやでも…』

ルビィ『私が決めたことなんです!後悔はしません!』




750: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:36:02.52 ID:HB6m1zS20

千歌『んー……本当にいいの…?』

千歌『願いを叶えるなんてもう一生無いんだよ…?もっとさ…ほらっ贅沢なお願い事にしない…?』

千歌『お願い事を叶える立場の私がこんなこと言うのも難だけどさ…もったいないよ…』

ルビィ『いいんです!』

千歌『!』

ルビィ『私…お願い事叶えてくれるって聞いた時はとってもワクワクしたんですけどいざ考えるとなんだか何も浮かばなくて…お金も困ってなかったし助けたいって思ってる人もいなかった』

ルビィ『超能力にしようかなって思ったけどなんだかそんなもの使ったら色々おかしくなりそうで…』




751: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:36:59.20 ID:HB6m1zS20

千歌『………』

ルビィ『いいですか?のっぽパン二つで』

千歌『はぁ…分かったよ、のっぽパン二つで了解しました』

千歌『では願いを叶えます』

千歌『はー…むむむむ……はああああああ!!!』

ピカーン!

ルビィ『うっ…眩しい…』




752: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:39:25.24 ID:HB6m1zS20

ポンッ

ルビィ『わぁ?!のっぽパンが!』

千歌『願い事通りのっぽパン二つだよ、いやぁまさかこんな願い事をしてくる人がいるなんて…』

千歌『じゃあ私は願いを叶えたからもう行くね、もう会うことはないけど良き未来を祈ってるよ』

ルビィ『待って!』

千歌『ん?』

ルビィ『はい、どうぞ』

千歌『それは願いで出したのっぽパン…私にくれるの?』

ルビィ『はい!短い時間でしたけど一緒にいれて楽しかったです!』

ルビィ『こののっぽパンはお礼です!そのパンはここ静岡だけでしかないんですよ、絶対においしいですから食べてくださいね!』ニコッ




753: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:41:41.23 ID:HB6m1zS20

千歌『!』ジワッ

千歌『えへへ…君は本当にいい子だよ、ごめん前言撤回する』

千歌『きっとあなたは再度願いを叶えられる時がくるよ、その時にまた会おうね』

千歌『このパン、ありがたく貰うね!』

ルビィ『はい!』

千歌『じゃあね!あなたに良き未来が来ますように!』

キラキラキラ…

ルビィ『……行っちゃった』



754: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:44:01.39 ID:HB6m1zS20

ルビィ『あ、そうだ!』

タッタッタッ

ルビィ『あ、あの!』

花丸『ずら?』

ルビィ『あの…もしよかったらのっぽパン半分こしませんか?』

花丸『わぁ…!のっぽパン…!』

花丸『…ってどうしてマルに?』

ルビィ『お昼ご飯、忘れてたっぽかったので…』

花丸『あれれ…バレバレだったかな…』




755: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:45:04.57 ID:HB6m1zS20

ルビィ『よいしょっと…はい、どうぞ!』

花丸『あ、ありがとう…』

花丸『…でも…本当に良いんですか?』

ルビィ『はい!』

花丸『…ありがとうずら!え、えっと…名前…』

ルビィ『あ、黒澤ルビィです!』

花丸『うん!ありがとうルビィちゃん!』

ルビィ『いえいえ…』エヘヘ



756: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:45:38.38 ID:HB6m1zS20

花丸『マルは国木田花丸ずら!よろしくね!』

ルビィ『よろしくお願いします!』

花丸『あ、ルビィちゃん』

ルビィ『ん?』

花丸『良かったらマルと…』


『お友達になりませんか?』


プワプワプワ…

千歌「すごい子だったよー」

「ふーん…」



757: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:48:59.05 ID:HB6m1zS20

千歌「それでさーあなたはまだ決まらないの?」


千歌「曜ちゃん!」


曜「だから私は別に叶えたい願いなんて無いんだってばー」

千歌「お金は?」

曜「今が充実してるから要らない」

千歌「恋人は?」

曜「女子校だからいない、それに私にはまだ早いよ」

千歌「夢は?叶えたい夢は?」


曜「そういうのは自分で掴むものだよー」


千歌「あああああ!!!なんか前の子と同じこと言ってるうううう!!!」



758: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:51:27.98 ID:HB6m1zS20

曜「叶えちゃったら千歌ちゃんは消えちゃうんでしょ?」

千歌「ん?そうだよ、次の人の願いを叶えないといけないからね」

曜「…ならいいや、私に叶えたい願いなんてない」

千歌「ならって何?!ならって!」

曜「なんでもないよー」

千歌「ああもう!早く叶えてよ!」

曜「だから叶えたい願いなんてないよー」

千歌「はぁ…」

曜「叶えたら…千歌ちゃんが消えちゃうし…」ボソッ

千歌「え?」

曜「なんでもないよ!」



759: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:52:54.33 ID:HB6m1zS20

千歌「もー!早く願い叶えてよねー?」

曜「思いついたらねー」



花丸「あの人、さっきから独り言喋って何してるんだろう?」

ルビィ「ん?」


曜「いやだからちゃんと考えてるよ!」

曜「ほんとほんと!」

曜「いつか叶えるから!」

曜「え?いつ?それは分からないよー!」


曜「ゆっくり決めろって言ったのは千歌ちゃんでしょ?」


ルビィ「!!!」



760: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:54:26.58 ID:HB6m1zS20

ルビィ「ふふふっ…そっか」

花丸「ずら?ルビィちゃんどうかしたずら?」

ルビィ「ううん!なんでもない!」

花丸「?」

ルビィ「すぅ……」



ルビィ「千歌さーん!!!ありがとー!!!」



花丸「ずらっ!?」


「千歌さーん!!!ありがとー!!!」

千歌「ん?」

曜「え?」

ルビィ「………」ニコニコ

千歌「!」



761: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:55:02.81 ID:HB6m1zS20

千歌「ふふ…元気にやってるみたいだね…」

千歌「曜ちゃん、曜ちゃん」

曜「何?」

千歌「あの子に向かって“次はちゃんとしたお願い事するんだよー”って言ってよ」

曜「え?どうして?」

千歌「いいから!」

曜「もー仕方ないなぁ…」



762: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 03:56:05.16 ID:HB6m1zS20

曜「すぅ……」


曜「次はちゃんとしたお願い事するんだよー!だってさ!」


ルビィ「!」パアアア



「はいっ!!!」



END



763: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 04:03:02.72 ID:HB6m1zS20

~~~

理事長「願いは小さくてもいずれ大きな波紋を生み出します」

理事長「他の人から見れば小さくてもその人から見れば大きく見えているでしょう」

理事長「ありふれていて贅沢で夢のような願いを叶えるのもいいですけど」

理事長「小さくて…でも大きくて…そんな小さな願いに詰まった大きな幸せを噛みしめるのも悪くないと思います」


理事長「のっぽパンなだけに」


ヒュー………

理事長「んんっ!失礼」

理事長「あなたも良い子にしてれば願いが届くかもしれませんよ?」

理事長「今日もどこかで神様に会ってる人がいるのでしょう、きっと次は…」


理事長「あなたの番…」





764: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/07(土) 04:08:47.67 ID:HB6m1zS20

ということでホントにこれで終わりです
最後の方ぐだぐだしてましたがここまでみてくれて本当にありがとうございました
ルビィのストーリーは>>4->>66ではなくて>>712->>763のつもりで見てくれればな、と思います
最後に改めてここまで見てくれた方本当にありがとうございました
またの機会もよろしくお願いします



766: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/08(日) 22:48:51.69 ID:hXqLRx85o

乙ー楽しませてもらった
最後の話って何か元ネタあったりするん?
花陽と穂乃果で似た話を見た記憶が



767: ◆iEoVz.17Z2 2017/01/09(月) 04:42:47.89 ID:D86sbsoL0

>>766 似たようなやつがあったなっていうのを他のところでも言われたので色々調べて見てきたのですがめちゃくちゃ似てますね、こちらの方の元ネタは『三つの願い』という童話のお話しになってますがその三つの願いというのも実際読んでみるとこちらのストーリーと全然話の内容が違いますのでほぼオリジナル(すごく似たような作品があったので二番煎じ?)になります

まったく関係ないことですが>>746と>>747の間に抜けてる会話がありまして…違和感を感じた人がいたらすいません、作業しながら更新してたので未確認のまま更新してたのだと思います。
その他いくつか抜けてる場面やなぜか同じ場面を二回更新してたりしてまして「やっちゃったなー」って感じです
以後気を付けます


元スレ
SS速報VIP:千歌「君の奇妙な心は輝いてるかい?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1481906115/