フツウの日常シリーズ
モバP「フツウの日常」

喜多見柚「トクベツな毎日!」

荒木比奈「ジメジメした季節」

市原仁奈「モフモフな日々!」 

高垣楓「サイゴの一日」

荒木比奈「なんか飛んで来たっス」

喜多見柚「なんか飛んで来た!」

市原仁奈「なにか飛んで来やがりました」

高垣楓「なにも飛んでない」

喜多見柚「タイトルコールっ、よっろしくぅ!♪」モバP「はいはい」

高垣楓「雨宿り」

喜多見柚「雨宿り」

荒木比奈「雨宿り」

市原仁奈「雨上がり」

モバP「なんか飛んで来たっス」

モバP「市原仁奈はうそをついている」

モバP「荒木比奈はうそをついていない」

モバP「喜多見柚はうそをつく」

モバP「高垣楓はうそをつけない」

モバP「普通の日常」

モバP「あの子バドミントン」

モバP「あっち向いてホイだ」荒木比奈「マジっスか」

佐久間まゆ「丁寧に削ぎ落してくださいねぇ」市原仁奈「こうでごぜーますか!」

モバP「発表します」 高垣楓「……はい」

喜多見柚「なんでもない」

荒木比奈「なんにもない」

市原仁奈「なんともない」

高垣楓「なんてことない」

前川みく「みくは自分を曲げるよ!」浜口あやめ「そうはさせません!」

間中美里「分けますよぉ!」モバP「分けたれー」

輿水幸子「なにか飛んで来ました」

モバP「うわああ」喜多見柚「ぐわぁー」

モバP「ぐわああ」荒木比奈「うわぁー」

高垣楓「かこーん」

モバP「焼き肉を焼きに行く」

喜多見柚「トリックオアごはん!」P「なんだそれ」

喜多見柚「珍しいねー」双葉杏「そう?」

市原仁奈「もふーん」

喜多見柚「へへーん」

工藤忍「大切なものを、あげたんだ」



SS速報VIP:高垣楓「おいしいコーヒーの淹れ方」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380902306/



1: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 00:58:26.96 ID:CiSQclODO


楓「……」スヤスヤ


ポン


楓「?」

P「終点ですよ。お客さん」

楓「…え?あれ、あ、は、はい。ごめんなさい。あら私ったら、あわわ」

P「ゆっくりでいいですから、忘れ物のないように。お気をつけて」

楓「あ…はい。気を遣って頂いて…… ?」

楓「あら…プロデューサーさん、いつの間に電車の車掌さんに?」

P「なってません」ペチ

楓「あぅ」

楓「……??」サスサス


ピコーン


楓「あ、ここ事務所だ……」

P「はい」



・楓さん
http://i.imgur.com/PglGTZp.jpg
http://i.imgur.com/tkC41PZ.jpg


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1380902306




2: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 00:59:20.07 ID:9jWenq95o


P「さっきのは冗談です」

楓「冗談でしたかー」

P「おはようございます。もう目は覚めましたか?」

楓「ばっちりです」

楓「あら、定期はどこに入れたかしら」

P(さっぱりだ)




3: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:00:04.34 ID:CiSQclODO


楓「なーんて、冗談です。元々私、電車にはあまり乗りませんから」

P「そうなんですか?」

楓「はい。ここも徒歩で通える距離ですし、」

楓「歩いた方がいろいろと発見があって、楽しいです」

P「なんだか素敵な信条ですね」

楓「ふふ。ありがとうございます」

楓「そうだ。それで昨日の帰り、そこの公園の側におでんの屋台が出ているのを見つけて」フフフ…

P(前言撤回)




4: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:01:04.76 ID:9jWenq95o


ぽふ


楓「?」

P「まあ、とにかく」

P「もう目が覚めたなら帰りましょう。送りますから」

楓「…はーい。むす」

P「むす?」

楓「なんでもありません」

P「そうですか。じゃあ戸締りとかして来ますから。もう少しのんびりしていてください」

楓「分かりました。むすー」

P(むす?)

楓「……むすー…」




5: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:02:31.86 ID:CiSQclODO


コテン


楓「……」

楓「…」


シーン…


楓「……静かだなー…」

楓「…」コロコロ…



楓「いぅ」ガゴン

楓「……ぉぉ」ジンジン

楓「…?」

楓「……、これ…」カタ




6: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:03:08.42 ID:9jWenq95o


P「…」

楓「あ、プロデューサーさん。おかえりなさい」ゴロー

P(のんびりしすぎです)

楓「?」

P「…あ、いえ…」コホン

P「お待たせしました。じゃあ――」

楓「……」サスサス

P「?」




7: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:03:50.92 ID:CiSQclODO


P「そのミルがどうかしましたか?」

楓「ミル?」

P「ミルですね」

楓「……あ、これミルなんですか。てっきり、もっといかつい名前かと」サスサス

P(と言われても)

楓「可愛い名前しやがってー、なんて」

P(あなたが可愛いです)




8: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:04:28.39 ID:9jWenq95o


ポンポン


楓「こう…回すタイプのものしか、見たことがありませんでした」クルクル

P「手挽きのミルですか。今時そのタイプの方が珍しい気もしますけど」

楓「へー…じゃあ、ちょっと運がよかったのかも。えへへ」

P「かもしれませんね」




9: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:05:07.56 ID:CiSQclODO


楓「…」サスサス

P「…」

楓「……」サスサス…

P「……あの」

P「…淹れましょうか。せっかくだし」

楓「いいんですか?」

P「一杯くらいなら、まあ」

楓「すいません。えへへ」サスサス




10: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:07:03.72 ID:9jWenq95o







楓「このミルは、前から事務所にあったんですか?」

P「いえ。俺が家から持って来たんですけど…この前、こたつを出したとき見つけて」ガサ

P「長いこと使わないでいて埃を被ってたので、なんだか申し訳なくて……」

P「いいかげん、家に持って帰って使ってやろうかと……、ん、古そうだが…まあいいか」

楓「プロデューサーさんの私物だったんですね」

P「ええ。まあ」

P「正直、一々豆を挽くのが面倒なのと……」

P「こうして淹れてると、面白がって、よくみんなが飲みたいって言ってくるんですけど」

楓(…私も数に入ってるかな)

P「豆から淹れようが、おいしくないやつにはおいしくないですよね」

P「残念がられるのがなんだか申し訳なくて…いつの間にか使わなくなっちゃいました」

楓「……そうだったんですねー…」

楓「…なんだか、優しい理由ですね」

P「そうですか?」

楓「はい。そう思います」




11: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:07:54.54 ID:CiSQclODO


P「ちょっとうるさいですけど」

楓「はい」


カチ

ガガ、ガガガガガ…


P「これでちょうど二人分です」

楓「はい」


ガチャ


P「元々、親父を真似て買ってみたんです」

楓「お父さまも、コーヒーがお好きなんですね」

P「ええ。それこそ手挽きのミルも持ってたはずです」

P「……さっき他人事みたいに言いましたけど、俺も子どもの頃に、」

P「親父に『俺も飲んでみたい』ってせがんだことがあって。案の定おいしくはなかったですけど」

楓「はい」

P「そのときの、親父の……悲しそうな、申し訳なさそうな、なんとも言えない表情はいまでも覚えてます」

楓「……」

P「だからいまになって、あああのとき親父はこんな気分だったんだって。……あの、親になったわけでもないのに、おかしなこと言ってるなあとは思いますけど」

楓「…おかしいなんて、そんな」フルフル

楓「プロデューサーさんは、みんなのお父さん――…くらいに頼れる人ですから。あながち間違いでもないですよ、きっと」

P「…はは。ありがとうございます」

楓「いえ。ふふふ」




12: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:08:41.58 ID:9jWenq95o


P「せっかくなので丁寧にやって行きましょう」

P「さっとでいいので、沸いたお湯でサーバーとカップを温めておきます」スス…

楓「はい」スス…

P(体が傾いてる…面白い…)

楓「これもお父さまに教えて頂いたんですか?」ヨッ…

P「ええ。ちなみにあいつは」

楓(あいつ…)

P「散々俺に丁寧な淹れ方を教えてくれた挙句、」

P「適当に淹れたコーヒーをまあ美味いもんは美味いとそれはもうおいしそうに飲んでました」

楓「なんだか豪快なお父さまですね…」

P「適当なだけですよ」




13: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:09:11.57 ID:CiSQclODO


P「で、じゃあ粉になったコーヒーにお湯を注いで行きますが…」

P「やってみますか?」

楓「わ、私がですか」

P「ええ。せっかくなので」

楓「は、はい。で、では、せっかくなので」

P「はい」




14: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:09:46.78 ID:9jWenq95o


P「そうそう。まずは全体を湿らせて、蒸らします」

P「ちなみにいい豆だと、ぽこぽこするんですけど」

楓「……ぽこぽこ、ですか?」

P「ええ。コーヒーが膨らむんですけど…これはたぶん古い豆なので――」


ぽこぽこ


P「…」

楓「ぽこぽこ」

楓「しましたね」

P「しましたね」

P「たぶん、淹れ方がよかったんでしょう。というか楓さんみたいなきれいな人に淹れてもらって、コーヒーも喜んでるんじゃないかな」

楓「あらー。照れちゃいます」パシパシ

P「いてて」




15: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:10:17.64 ID:CiSQclODO


P「あとは中心からそっとお湯を注いで行きます」

楓「は、はい。そっとですね」プルプル…

P「すいません。もう少し勢いよくでも大丈夫です」

楓「……勢いよく…」ドバー

P「大洪水です」

楓「あわわわ」




16: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:10:54.93 ID:9jWenq95o


P「円を描くようにとか――“の”の字のイメージで、とも教わりましたね。外側に向けて壁を作って行くんだとか」

楓「か、壁……」トポポ…

楓「…あう。なんだか思うようには、なかなか……」

P「気合でなんとか」

楓「気合ですか。お、おおーお…」トポポ…

P(かわいらしい気合ですね)




17: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:11:44.52 ID:CiSQclODO







P「と、いうことで、入りました」

楓「はい!」エッヘヘ

P「楓さん、カップをどうぞ」

楓「あ、すいません。お酌をして頂いて…。今度はプロデューサーさんが」

P「コーヒーですけどね。どうも」

楓「…乾杯します?」

P「…えと、じゃあ、はい。せっかくなので」

楓「乾杯」

P「乾杯」カチン




18: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:12:14.19 ID:9jWenq95o


楓「…」

P「どうですか?」

楓「……」コクン

楓「おいしい、です。とても」

P「そうですか。よかった」

楓「よいです。おいしいです。……ん、…あー……おいしいなぁ…ふふ…」

P(ホントによかった)




19: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:12:43.02 ID:CiSQclODO


楓「……♪」

P「…」

P「あの」

楓「?」

P「そんなにおいしかったなら、よかったらあげますよ。このミル。ついでにいまなら、フィルターとかも一通り揃ってるのでお得ですよ」

楓「お得ですか」クス

楓「でもこの子は、けっこう高いものでは…」

P「まあそうですけど。でもどうせ、しばらくしたら使わなくなっちゃいますし」

P「おいしく飲んでくれる人に使われた方が、こいつもたぶん嬉しいだろうし」ポン

楓「……」

楓「あの、それなら」

P「?はい」




20: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:13:11.38 ID:9jWenq95o


楓「もう少し、ここに置いておきませんか?」

P「事務所にですか?」

楓「はい。…ほら、いまなら一緒に飲む相手がいて、お得ですよー、なんて」

P「……」

P「それはなかなか魅力的な」

楓「ご提案です?」

P「ご提案です」

楓「ふふ。私、飲み仲間になっちゃいますよ」

P「それはニュアンスが違うような」

楓「ふふふー」

P「…ははは」




21: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:13:45.16 ID:CiSQclODO


P「……じゃあ、そうですね」

P「持って帰るのも面倒だし。…これからは、一緒においしく飲んでくれる人もいるし」

楓「…」コクコク

P「はい」クス

P「こいつはしばらく、ここに置いておきましょうか」

楓「はい。それがいいと思います」

P「はい」

楓「はい♪」




22: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:14:24.56 ID:9jWenq95o







P「ちょっとのんびりしすぎちゃいましたね。いい加減、帰りましょうか」

楓「はい。よろしくお願いします」

P「お願いされます」



P「そうだ。あの、一緒にって言いましたけど」

楓「?はい」

P「飲みたければ、俺がいないときでもいつでも使ってくださいね。一応だけど淹れ方も教えたし――」

楓「めっ」

P「いて」

楓「むすー、です」

P(さっきも聞いたな)




23: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:15:08.06 ID:CiSQclODO


楓「私、今日で分かったような気がします」

楓「おいしいコーヒーの淹れ方は、淹れ方じゃないです」

P「え?な、なんですか、それ」

楓「ふふっ。なんでしょー。私とは少し違うかもしれないけど…お父さまにでも、聞いてみてください」

P「親父に??」

楓「ふふふふっ。さー帰りましょ、プロデューサーさん」

P「あ、はあ」

楓「♪」

P(……、ま、いいか。コーヒーが、)

楓「おいしかったです。ね?」

P「ええ。おいしかったですから」



おわり




24: ◆qEJgO2U6bM 2013/10/05(土) 01:15:39.10 ID:CiSQclODO

おわりん

豆は知らんだ



25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/05(土) 01:25:28.05 ID:3y47aaAq0


楓さんかわいい



26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/10/05(土) 01:33:13.67 ID:nG0BmDWAo

おつおつ
じんわりした。最高。


元スレ
SS速報VIP:高垣楓「おいしいコーヒーの淹れ方」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380902306/