SS速報VIP:真美「やよウィッチ?」
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1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 22:29:13.30 ID:shX9Ug3co
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1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 22:29:13.30 ID:shX9Ug3co
真美「えっ……魔女? やよいっちが?」
やよい「うん!」
真美「そんじゃ、普通に魔法とか使えるの?」
やよい「えっへへ……そうだよ!」
真美「ん~……」
真美(魔法使いごっこかぁ……なんか子供っぽいけど、ちょっと面白そうだし、付き合ってあげよっかな)
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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 22:46:21.67 ID:shX9Ug3co
やよい「あっ! その表情……やっぱり信じてくれないんだ……真美なら信じてくれるって思ったのに」
真美「うぇっ!? いやいや……真美、やよいっちのこと、メッチャ信じてるって! ホントに!」
やよい「……それならいいんだけど」
真美「それでさ……やよいっち、魔法が使えるんだよね? 具体的にどういうことができるの?」
やよい「うーん……漫画とかアニメみたいな、凄いことはできないんだけど……」
真美「ふんふん」
やよい「人や物を移動させたり、そこにない物を作り出したりとか、そういうレベルかなーって」
真美「おお~、結構すごいじゃん! やるね~やよいっち!」
やよい「えへへ……運んだり作ったりするのは、私が想像できるものじゃないと無理だけどね。体力もけっこう使うし、移動できる範囲にも限界があって……」
真美「な、なんか微妙にリアルだね……」
真美「あっ! 物を作れるってことはさ、魔法でお金を作りまくっちゃえば……真美たち、大金持ちになれるんじゃない!?」
やよい「えっと……残念だけど、それはできないかも」
真美「えー、なんで?」
やよい「私も難しいことは分からないんだけど……お金をいっぱい作ると大変なことになるって、お母さんが言ってたから」
真美「んー……それじゃ、仕方ないかぁ」
やよい「ごめんね、力になれなくて……」
真美「えっ、いいよ別に! さっきのは、真美もそこまで本気で言ったわけじゃないし!」
やよい「うん……」
真美「そんじゃさ……真美のこと、透明にしたりできる?」
やよい「うん、そのくらいなら大丈夫だよ!」
真美「んっふっふー、それならやってみてよ! 真美、いっぺん透明人間になってみたかったんだよね~!」
やよい「わかった!それじゃ、いくよ……」
真美「わくわく!」
やよい「イクシアダーツサムロディーア……」
真美「おお、なんか本格的……」
やよい「えいっ!」
ボン!!!
真美「ゴホッ、ゴホッ……なにこれ、煙がすごい……」
やよい「うっうー! 大成功だよ、真美!」
真美「えっ……うわああぁぁぁ、なにこれ、ホントに透明になってるぅぅ!!!」
やよい「真美、言ってたでしょ? 透明人間になりたいって」
真美「い、言ったけどぉ……まさかホントに出来るって思わないじゃん……」
やよい「うぅぅ……結局、信じてなかったんだ……」
真美「わっ!! い、今のナシ!! いやー、バッチリ思ったとおりの透明具合だよー!!」
やよい「そ、そう? えへへ……自分でもカンペキかなーって!」
真美(ま、魔法ってホントにあったんだ……すごい……)
真美「でもこれ、メッチャすごいよ! 今度のテレビ収録でやれば、世界初の超能力アイドルとかいって超有名になれるんじゃ……」
やよい「真美……これね、ホントはあんまり人に知られちゃいけないんだよ……」
真美「なんで? こんなにすごいのに!」
やよい「世の中には、魔女を毛嫌いする人もいるから……そういう人たちに私が魔女だってバレると、大変なことになるってお母さんが」
真美「そっかぁ、やよいっちも大変なんだね……」
やよい「うん……」
真美「じゃあさ、なんで真美には話してくれたの?」
やよい「真美とはユニットも組んでるし、一緒にいることが多いから……いつまでも隠しておけないって思って」
真美「なるほど……」
やよい「だから、このことは他の人には秘密だよ! 絶対誰にも話しちゃダメだからね!」
真美「うん! わかったよ、やよいっち!」
真美「透明っていっても、服までは透明になんないんだね」
やよい「そうだね、服も透明にしようと思ったらけっこう難しくて……」
真美「せっかく透明になったから、バレずにイタズラし放題だって思ったのになぁ~」
やよい「もー、真美ったら……」
真美「んっふっふー! そうだ、服脱いじゃおっかな……どうせ透明だし」
やよい「そ、それはちょっと大胆すぎるかなーって」
真美「ねーやよいっち、これって時間制限とかあるの? 効果が切れたらいきなり姿が見えちゃう、とか」
やよい「そういうのは無いって思うけど……」
真美「やった! そんじゃ、服はやよいっちに預けるね! よいしょっと……」
やよい「ほ、ホントに脱いじゃうの!?」
真美「いやぁ……服を全部脱いじゃうと、なんかヘンな開放感があるよね~! クセになっちゃいそう」
やよい「これっていいのかなぁ……透明だから、誰も見えないけど……」
真美「いっひっひ……とにかく、これで皆にイタズラし放題だよ……!!」
やよい「ちょ、ちょっと真美……」
< ガチャッ
真美(……おっ、さっそく誰か来たっぽいよ……これはチャンス!)
伊織「あら、やよいじゃない。おはよう」
やよい「はわっ!? い、伊織ちゃん、おはよう!」
伊織「……どうしたのよ、そんなところに突っ立って」
やよい「えへへ……なんでもないかなーって」
伊織「そう?」
やよい「うん! 伊織ちゃん、今日は竜宮小町のお仕事だよね?」
伊織「ええ、今は律子たちの到着待ちってとこね」
やよい(真美、どこに行ったんだろう……ドアは閉まったままだから、遠くには行ってないよね……)
真美(そーれ、こちょこちょ……)
やよい「んひっ!?」ビクンッ
伊織「やよい?」
やよい「っく……あっ、やだっ、あっははははははは!!」バタバタ
伊織「やよい! ちょ、ちょっと……アンタどうしたのよ……!?」
やよい「いっ、いおりひゃ……あふっ!!……ら、らいじょぶらから、あっははははは!!!」ジタバタ
伊織「な、なによこれ……何が起きてるっていうの……」
やよい「いっひひ、ひひひひひ!!! ま、まみぃ、もうやめっ、ひひひひひ!!!」
伊織「やよい、しっかりしなさいってば! やよい!」ユサユサ
やよい「はぁ、はぁっ……やっと止まったぁ……」
伊織「あ、あの……やよい?」
やよい「えっ? あ、い、伊織ちゃん……今のはね、そのぉ……」
伊織「いいえ、言わなくていいわ、だいたい見当はつくから……」
やよい「う、うん……」
伊織「その……なにか辛いこととか、困ったことがあれば、いつでも私に相談していいのよ?」
やよい「……うん」
伊織「何事も一人で抱えすぎちゃダメよ、いつか絶対壊れちゃうから」
やよい「そ、そうだよね」
やよい(……なんか、すごく心配されてるかなーって)
――――
真美「いおりんはもう行ったかね?」
やよい「うん、さっき律子さんたちと一緒に……」
真美「んっふっふ……いやーやよいっち、なかなか良い反応でしたなぁ」
やよい「も、もう! 真美のせいで、伊織ちゃんにヘンな誤解されちゃったでしょ!」
真美「まーまー、あとでネタバラシすればいいじゃん!」
やよい「うぅぅ、バラしちゃダメだって言ったのにぃ……」
真美「だいじょぶだって! いおりんは絶対味方になってくれるっしょ!」
やよい「うーん……確かにそうかもだけど……」
真美「それに、仲間は多いほうがいいって!」
やよい「……そうだね、それじゃあ後で伊織ちゃんにも話さないと……」
真美(やよいっちはチョロいなぁ)
真美「そんじゃーやよいっち! そろそろ真美のこと、元に戻してくれる?」
やよい「もう戻すの?」
真美「うん。いつまでもこのまんまだと、カゼ引いちゃうかもだし」
やよい「そっか、そうだね……それじゃ……」
やよい「イクシアダーツサムロディーア……えいっ!」
真美「……」
やよい「……」
真美「あれ?」
やよい「お、おかしいな……」
真美「ね、ねえやよいっち! 元にもどんないよ!」
やよい「も、もう一回やってみるね! イクシアダーツサムロディーア……」
真美「……」
やよい「……ダメ、みたいだね……」
真美「えっ……これ、どうなるの? 真美、ずっと透明のまんま?」
やよい「……」
真美「なにそれこわい……もうテレビとか出れないじゃん……」
やよい「えっと……」
真美「うわぁぁ……ヤバイよ……真美の人生終わったよぉぉ……」
やよい「ま、まだ戻れないって決まったわけじゃないから! きっと大丈夫だよ!」
真美「だといいんだけど……」
やよい「そうだ、小鳥さんに聞いてみれば……」
真美「え、ピヨちゃん?」
やよい「うん。実は小鳥さんも魔法使いなんだって」
真美「ええぇぇぇ……なにそれ初耳だよ……」
やよい「なにかの条件をみたして、ある年齢になったら魔法が使えるようになるんだって」
真美「それって、真美でも魔法が使えるようになるってこと?」
やよい「たぶん、そういうことかなーって」
真美「そのためには、その条件っていうのがわからないとだよね……」
やよい「そうだね……」
真美「ようし……とにかく、ピヨちゃんに話を聞いてみよう!」
――――
小鳥「それで、元に戻れなくなったっていうのね」
やよい「そうなんです……」
小鳥「それは、きっと……真美ちゃんのイタズラ心が原因だわ」
真美「えっ」
小鳥「ほら……魔法が使える人の中には、魔法で好き勝手してやろうって考える人もいるでしょ?」
真美「確かに……」
小鳥「そういう犯罪を防ぐために、対象が魔法を使えなくなったり、対象に一部の魔法が効かなくなる防犯機能があるのよ。真美ちゃんは、それに引っ掛かっちゃったってわけ」
やよい「なるほど……」
真美「で、でもでも! 真美、やよいっちのことをケガさせようとか、お金を盗ってやろうとか、そういう悪い気持ちでやったわけじゃないよ!」
小鳥「それには、犯罪を防ぐっていうだけじゃなくて、子供のイタズラに対する戒めっていう側面もあるのよ」
真美「うぅぅ……」
やよい「全部お見通しっていうことですね……」
やよい「あの、小鳥さん! どうやったら、また魔法が効くようになるんですか?」
小鳥「対象となった人が、一回でも他人の役に立つことをすれば、その機能は解除されるわ」
真美「ほ、ホント!?」
小鳥「ええ」
真美「そうと決まったら、さっそく困ってる人を探しにいかないと……」
やよい「役に立つことって、小さなことでもいいんですか?」
小鳥「そうね、真美ちゃんのイタズラはそんなに酷いものじゃないから……たぶん、誰かの財布を拾ってあげるくらいでもOKだと思うわ」
やよい「それくらいなら、私たちにもできますね! よかったね、真美!」
真美「うん、助かったよピヨちゃん! ありがと~……」
小鳥「どういたしまして! 私も真美ちゃんたちの役に立てて嬉しいわ」
小鳥(さっきはいいものを見せてもらったものね……ふふふ)
真美「いやー、一時はどうなることかと思ったよぉ……」
やよい「そういえば小鳥さん、小鳥さんはどうやって魔法使いになったんですか?」
小鳥「え゛っ!?」
真美「あーっ、それ真美も聞きたいな! ねえピヨちゃん、魔法使いになれる条件ってなんなの?」
小鳥「そ、それはぁ……真美ちゃんにはまだ早いっていうか……」
真美「えー、真美だってもうオトナだもん! ねえねえ、教えてってばー!」
小鳥「えーっと……あっ! わ、私、ちょっと仕事を思い出したから、行ってくるわね!」バッ
真美「あっ」
小鳥「いってきまぁーす!!」ピューッ
真美「行っちゃった……」
やよい「……私たちも行こっか、真美」
真美「そだね……」
――――
真美「んー……その辺にいないかなー、困ってる人」
やよい「すぐには見つからないって思うよ……その前に、真美……」
真美「ほぇ? どうしたの、やよいっち」
やよい「その……透明だからって、よく裸のまま外に出れるね……」
真美「んっふっふ、だってどうせ透明だから、誰も見れないっしょ?」
やよい「そ、そうだけど……」
真美「これって意外と良い感じだよ! やよいっちもやってみる?」
やよい「わ、私は遠慮したいかなーって」
真美「なーんだ、もったいないなぁ……」
真美「っていうかさぁ、逆に服だけが見えてたら不自然じゃない?」
やよい「うーん……そう言われると、確かにそうかも」
真美「ほらー、だからこうするしかないんだって!」
やよい「真美がそれでいいんなら、いいんだけど……」
真美「えへへ……あっ! やよいっち、あれ見てよ!」
やよい「えっ……? あっ! 雪歩さん!」
真美「ゆきぴょん、犬に囲まれて動けないみたい……助けてあげないと!」
やよい「そうだね、すごい状況だけど……」
真美「おーい、ゆきぴょーん!」
――――
犬A「ぐるるるる……」
犬B「わう!わう!」
雪歩「ひぅぅぅ……誰か、助けてくださぁい……」
真美「おーい、ゆきぴょーん!」
雪歩「えっ……この声は亜美ちゃん……か、真美ちゃん? でも、姿が見えないような……」
やよい「雪歩さーん!」
雪歩「やよいちゃん!」
犬C「ばう!ばう!」
やよい「こーら、雪歩さんから離れなさーい!」
犬D「きゃいんきゃいん!!」
真美「ゆきぴょんから離れないと……イタズラしちゃうぞー!」
犬E「わふー!!」
雪歩「ごめんね、迷惑かけちゃって……ありがとう、やよいちゃん……」
やよい「いえ、それより雪歩さん、ケガとか無いですか?」
雪歩「うん、大丈夫だよ……本当にありがとう!」
真美「んっふっふー、この真美にかかれば犬なんてイチコロってものよ!」
雪歩「真美ちゃん……? 声は聞こえるけど、どこにいるの……?」
やよい「うぅぅ、また話が広まっちゃうよ……」
真美「だいじょぶだよ、やよいっち! ゆきぴょんは口が固いから!」
やよい「そ、そうだよね……雪歩さん、えっと……話すと長くなるんですけど……」
やよい「――ということなんです」
雪歩「……やよいちゃんのことを疑うわけじゃないけど、なんかウソみたいな話だなぁ」
やよい「そうですよね……ちょっと作り話っぽいかもですけど……でも、ぜんぶ本当のことなんです!」
真美「まー、真美も最初は信じらんなかったからねー。しょうがないよ」
雪歩「でも、やよいちゃんがそんなウソをつくとは思えないし……」
真美「そんじゃーやよいっち……魔法を使うところ、実際に見せてあげようよ!」
やよい「あっ……そうだね、さっきので魔法が効くようになってるかも!」
真美「んっふっふー、真美は準備マンタンだよ!」
雪歩「細かいけど、それを言うなら『準備万端』だよ……」
やよい「それじゃ、いくよー真美……」
やよい「イクシアダーツサムロディーア……」
やよい「えいっ!」
ボン!!!
雪歩「ケホッ、ケホッ……す、すごい……煙が舞ってる……」
やよい「うっうー、やりましたぁ! 今度こそ成功ですよ、雪歩さん!」
雪歩「煙の中から、真美ちゃんの姿が少しずつ……すごい、魔法って本当にあったんだ……!」
やよい「……あれっ、なんか忘れてるような……」
真美「あ、あの……やよいっち……」
雪歩「きゃっ!? ま、真美ちゃん、どうして裸なの!?」
やよい「ご、ごめん真美……真美の服、事務所に忘れてきたみたい……」
真美「……真美も、ちょっとこの状態に慣れてきちゃって……服がないことを完全に忘れてたよ……」
やよい「服をここに移動させるには、距離が遠すぎて……私たちが移動するにも……どうしましょう、雪歩さん……」
雪歩「とにかく……わ、私の上着、貸してあげるから……」
真美「こんな路上で裸になるなんて……もうお嫁に行けない……」
やよい「なるべく見つからないように戻らないと……」
雪歩「は、はやく帰ろう! ねっ、真美ちゃん!」
真美「うぅぅ……もう魔法なんてこりごりだぁ!!!」
おしまい
どう見ても一発ネタです、本当にありがとうございました
乙
スレタイで出落ち感があったけど面白かった
元スレ
SS速報VIP:真美「やよウィッチ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1369574953/
やよい「あっ! その表情……やっぱり信じてくれないんだ……真美なら信じてくれるって思ったのに」
真美「うぇっ!? いやいや……真美、やよいっちのこと、メッチャ信じてるって! ホントに!」
やよい「……それならいいんだけど」
真美「それでさ……やよいっち、魔法が使えるんだよね? 具体的にどういうことができるの?」
やよい「うーん……漫画とかアニメみたいな、凄いことはできないんだけど……」
真美「ふんふん」
やよい「人や物を移動させたり、そこにない物を作り出したりとか、そういうレベルかなーって」
真美「おお~、結構すごいじゃん! やるね~やよいっち!」
やよい「えへへ……運んだり作ったりするのは、私が想像できるものじゃないと無理だけどね。体力もけっこう使うし、移動できる範囲にも限界があって……」
真美「な、なんか微妙にリアルだね……」
4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 22:59:25.60 ID:shX9Ug3co
真美「あっ! 物を作れるってことはさ、魔法でお金を作りまくっちゃえば……真美たち、大金持ちになれるんじゃない!?」
やよい「えっと……残念だけど、それはできないかも」
真美「えー、なんで?」
やよい「私も難しいことは分からないんだけど……お金をいっぱい作ると大変なことになるって、お母さんが言ってたから」
真美「んー……それじゃ、仕方ないかぁ」
やよい「ごめんね、力になれなくて……」
真美「えっ、いいよ別に! さっきのは、真美もそこまで本気で言ったわけじゃないし!」
やよい「うん……」
5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:04:24.32 ID:shX9Ug3co
真美「そんじゃさ……真美のこと、透明にしたりできる?」
やよい「うん、そのくらいなら大丈夫だよ!」
真美「んっふっふー、それならやってみてよ! 真美、いっぺん透明人間になってみたかったんだよね~!」
やよい「わかった!それじゃ、いくよ……」
真美「わくわく!」
やよい「イクシアダーツサムロディーア……」
真美「おお、なんか本格的……」
やよい「えいっ!」
ボン!!!
7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:13:36.40 ID:shX9Ug3co
真美「ゴホッ、ゴホッ……なにこれ、煙がすごい……」
やよい「うっうー! 大成功だよ、真美!」
真美「えっ……うわああぁぁぁ、なにこれ、ホントに透明になってるぅぅ!!!」
やよい「真美、言ってたでしょ? 透明人間になりたいって」
真美「い、言ったけどぉ……まさかホントに出来るって思わないじゃん……」
やよい「うぅぅ……結局、信じてなかったんだ……」
真美「わっ!! い、今のナシ!! いやー、バッチリ思ったとおりの透明具合だよー!!」
やよい「そ、そう? えへへ……自分でもカンペキかなーって!」
真美(ま、魔法ってホントにあったんだ……すごい……)
8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:21:45.56 ID:shX9Ug3co
真美「でもこれ、メッチャすごいよ! 今度のテレビ収録でやれば、世界初の超能力アイドルとかいって超有名になれるんじゃ……」
やよい「真美……これね、ホントはあんまり人に知られちゃいけないんだよ……」
真美「なんで? こんなにすごいのに!」
やよい「世の中には、魔女を毛嫌いする人もいるから……そういう人たちに私が魔女だってバレると、大変なことになるってお母さんが」
真美「そっかぁ、やよいっちも大変なんだね……」
やよい「うん……」
真美「じゃあさ、なんで真美には話してくれたの?」
やよい「真美とはユニットも組んでるし、一緒にいることが多いから……いつまでも隠しておけないって思って」
真美「なるほど……」
やよい「だから、このことは他の人には秘密だよ! 絶対誰にも話しちゃダメだからね!」
真美「うん! わかったよ、やよいっち!」
9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:33:40.10 ID:shX9Ug3co
真美「透明っていっても、服までは透明になんないんだね」
やよい「そうだね、服も透明にしようと思ったらけっこう難しくて……」
真美「せっかく透明になったから、バレずにイタズラし放題だって思ったのになぁ~」
やよい「もー、真美ったら……」
真美「んっふっふー! そうだ、服脱いじゃおっかな……どうせ透明だし」
やよい「そ、それはちょっと大胆すぎるかなーって」
真美「ねーやよいっち、これって時間制限とかあるの? 効果が切れたらいきなり姿が見えちゃう、とか」
やよい「そういうのは無いって思うけど……」
真美「やった! そんじゃ、服はやよいっちに預けるね! よいしょっと……」
やよい「ほ、ホントに脱いじゃうの!?」
10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:43:28.01 ID:shX9Ug3co
真美「いやぁ……服を全部脱いじゃうと、なんかヘンな開放感があるよね~! クセになっちゃいそう」
やよい「これっていいのかなぁ……透明だから、誰も見えないけど……」
真美「いっひっひ……とにかく、これで皆にイタズラし放題だよ……!!」
やよい「ちょ、ちょっと真美……」
< ガチャッ
真美(……おっ、さっそく誰か来たっぽいよ……これはチャンス!)
11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/26(日) 23:52:37.69 ID:shX9Ug3co
伊織「あら、やよいじゃない。おはよう」
やよい「はわっ!? い、伊織ちゃん、おはよう!」
伊織「……どうしたのよ、そんなところに突っ立って」
やよい「えへへ……なんでもないかなーって」
伊織「そう?」
やよい「うん! 伊織ちゃん、今日は竜宮小町のお仕事だよね?」
伊織「ええ、今は律子たちの到着待ちってとこね」
やよい(真美、どこに行ったんだろう……ドアは閉まったままだから、遠くには行ってないよね……)
12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:04:37.24 ID:ptzSjWzRo
真美(そーれ、こちょこちょ……)
やよい「んひっ!?」ビクンッ
伊織「やよい?」
やよい「っく……あっ、やだっ、あっははははははは!!」バタバタ
伊織「やよい! ちょ、ちょっと……アンタどうしたのよ……!?」
やよい「いっ、いおりひゃ……あふっ!!……ら、らいじょぶらから、あっははははは!!!」ジタバタ
伊織「な、なによこれ……何が起きてるっていうの……」
やよい「いっひひ、ひひひひひ!!! ま、まみぃ、もうやめっ、ひひひひひ!!!」
伊織「やよい、しっかりしなさいってば! やよい!」ユサユサ
13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:12:00.87 ID:ptzSjWzRo
やよい「はぁ、はぁっ……やっと止まったぁ……」
伊織「あ、あの……やよい?」
やよい「えっ? あ、い、伊織ちゃん……今のはね、そのぉ……」
伊織「いいえ、言わなくていいわ、だいたい見当はつくから……」
やよい「う、うん……」
伊織「その……なにか辛いこととか、困ったことがあれば、いつでも私に相談していいのよ?」
やよい「……うん」
伊織「何事も一人で抱えすぎちゃダメよ、いつか絶対壊れちゃうから」
やよい「そ、そうだよね」
やよい(……なんか、すごく心配されてるかなーって)
14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:18:50.52 ID:ptzSjWzRo
――――
真美「いおりんはもう行ったかね?」
やよい「うん、さっき律子さんたちと一緒に……」
真美「んっふっふ……いやーやよいっち、なかなか良い反応でしたなぁ」
やよい「も、もう! 真美のせいで、伊織ちゃんにヘンな誤解されちゃったでしょ!」
真美「まーまー、あとでネタバラシすればいいじゃん!」
やよい「うぅぅ、バラしちゃダメだって言ったのにぃ……」
真美「だいじょぶだって! いおりんは絶対味方になってくれるっしょ!」
やよい「うーん……確かにそうかもだけど……」
真美「それに、仲間は多いほうがいいって!」
やよい「……そうだね、それじゃあ後で伊織ちゃんにも話さないと……」
真美(やよいっちはチョロいなぁ)
15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:23:39.71 ID:ptzSjWzRo
真美「そんじゃーやよいっち! そろそろ真美のこと、元に戻してくれる?」
やよい「もう戻すの?」
真美「うん。いつまでもこのまんまだと、カゼ引いちゃうかもだし」
やよい「そっか、そうだね……それじゃ……」
やよい「イクシアダーツサムロディーア……えいっ!」
真美「……」
やよい「……」
真美「あれ?」
16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:28:13.06 ID:ptzSjWzRo
やよい「お、おかしいな……」
真美「ね、ねえやよいっち! 元にもどんないよ!」
やよい「も、もう一回やってみるね! イクシアダーツサムロディーア……」
真美「……」
やよい「……ダメ、みたいだね……」
真美「えっ……これ、どうなるの? 真美、ずっと透明のまんま?」
やよい「……」
真美「なにそれこわい……もうテレビとか出れないじゃん……」
やよい「えっと……」
真美「うわぁぁ……ヤバイよ……真美の人生終わったよぉぉ……」
やよい「ま、まだ戻れないって決まったわけじゃないから! きっと大丈夫だよ!」
真美「だといいんだけど……」
18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:36:05.49 ID:ptzSjWzRo
やよい「そうだ、小鳥さんに聞いてみれば……」
真美「え、ピヨちゃん?」
やよい「うん。実は小鳥さんも魔法使いなんだって」
真美「ええぇぇぇ……なにそれ初耳だよ……」
やよい「なにかの条件をみたして、ある年齢になったら魔法が使えるようになるんだって」
真美「それって、真美でも魔法が使えるようになるってこと?」
やよい「たぶん、そういうことかなーって」
真美「そのためには、その条件っていうのがわからないとだよね……」
やよい「そうだね……」
真美「ようし……とにかく、ピヨちゃんに話を聞いてみよう!」
20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 00:51:03.03 ID:ptzSjWzRo
――――
小鳥「それで、元に戻れなくなったっていうのね」
やよい「そうなんです……」
小鳥「それは、きっと……真美ちゃんのイタズラ心が原因だわ」
真美「えっ」
小鳥「ほら……魔法が使える人の中には、魔法で好き勝手してやろうって考える人もいるでしょ?」
真美「確かに……」
小鳥「そういう犯罪を防ぐために、対象が魔法を使えなくなったり、対象に一部の魔法が効かなくなる防犯機能があるのよ。真美ちゃんは、それに引っ掛かっちゃったってわけ」
やよい「なるほど……」
真美「で、でもでも! 真美、やよいっちのことをケガさせようとか、お金を盗ってやろうとか、そういう悪い気持ちでやったわけじゃないよ!」
小鳥「それには、犯罪を防ぐっていうだけじゃなくて、子供のイタズラに対する戒めっていう側面もあるのよ」
真美「うぅぅ……」
やよい「全部お見通しっていうことですね……」
22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:04:02.88 ID:ptzSjWzRo
やよい「あの、小鳥さん! どうやったら、また魔法が効くようになるんですか?」
小鳥「対象となった人が、一回でも他人の役に立つことをすれば、その機能は解除されるわ」
真美「ほ、ホント!?」
小鳥「ええ」
真美「そうと決まったら、さっそく困ってる人を探しにいかないと……」
やよい「役に立つことって、小さなことでもいいんですか?」
小鳥「そうね、真美ちゃんのイタズラはそんなに酷いものじゃないから……たぶん、誰かの財布を拾ってあげるくらいでもOKだと思うわ」
やよい「それくらいなら、私たちにもできますね! よかったね、真美!」
真美「うん、助かったよピヨちゃん! ありがと~……」
小鳥「どういたしまして! 私も真美ちゃんたちの役に立てて嬉しいわ」
小鳥(さっきはいいものを見せてもらったものね……ふふふ)
23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:11:17.30 ID:ptzSjWzRo
真美「いやー、一時はどうなることかと思ったよぉ……」
やよい「そういえば小鳥さん、小鳥さんはどうやって魔法使いになったんですか?」
小鳥「え゛っ!?」
真美「あーっ、それ真美も聞きたいな! ねえピヨちゃん、魔法使いになれる条件ってなんなの?」
小鳥「そ、それはぁ……真美ちゃんにはまだ早いっていうか……」
真美「えー、真美だってもうオトナだもん! ねえねえ、教えてってばー!」
小鳥「えーっと……あっ! わ、私、ちょっと仕事を思い出したから、行ってくるわね!」バッ
真美「あっ」
小鳥「いってきまぁーす!!」ピューッ
真美「行っちゃった……」
やよい「……私たちも行こっか、真美」
真美「そだね……」
24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:17:06.33 ID:ptzSjWzRo
――――
真美「んー……その辺にいないかなー、困ってる人」
やよい「すぐには見つからないって思うよ……その前に、真美……」
真美「ほぇ? どうしたの、やよいっち」
やよい「その……透明だからって、よく裸のまま外に出れるね……」
真美「んっふっふ、だってどうせ透明だから、誰も見れないっしょ?」
やよい「そ、そうだけど……」
真美「これって意外と良い感じだよ! やよいっちもやってみる?」
やよい「わ、私は遠慮したいかなーって」
真美「なーんだ、もったいないなぁ……」
25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:22:55.82 ID:ptzSjWzRo
真美「っていうかさぁ、逆に服だけが見えてたら不自然じゃない?」
やよい「うーん……そう言われると、確かにそうかも」
真美「ほらー、だからこうするしかないんだって!」
やよい「真美がそれでいいんなら、いいんだけど……」
真美「えへへ……あっ! やよいっち、あれ見てよ!」
やよい「えっ……? あっ! 雪歩さん!」
真美「ゆきぴょん、犬に囲まれて動けないみたい……助けてあげないと!」
やよい「そうだね、すごい状況だけど……」
真美「おーい、ゆきぴょーん!」
26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:30:58.55 ID:ptzSjWzRo
――――
犬A「ぐるるるる……」
犬B「わう!わう!」
雪歩「ひぅぅぅ……誰か、助けてくださぁい……」
真美「おーい、ゆきぴょーん!」
雪歩「えっ……この声は亜美ちゃん……か、真美ちゃん? でも、姿が見えないような……」
やよい「雪歩さーん!」
雪歩「やよいちゃん!」
犬C「ばう!ばう!」
やよい「こーら、雪歩さんから離れなさーい!」
犬D「きゃいんきゃいん!!」
真美「ゆきぴょんから離れないと……イタズラしちゃうぞー!」
犬E「わふー!!」
27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:35:59.64 ID:ptzSjWzRo
雪歩「ごめんね、迷惑かけちゃって……ありがとう、やよいちゃん……」
やよい「いえ、それより雪歩さん、ケガとか無いですか?」
雪歩「うん、大丈夫だよ……本当にありがとう!」
真美「んっふっふー、この真美にかかれば犬なんてイチコロってものよ!」
雪歩「真美ちゃん……? 声は聞こえるけど、どこにいるの……?」
やよい「うぅぅ、また話が広まっちゃうよ……」
真美「だいじょぶだよ、やよいっち! ゆきぴょんは口が固いから!」
やよい「そ、そうだよね……雪歩さん、えっと……話すと長くなるんですけど……」
28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:44:42.21 ID:ptzSjWzRo
やよい「――ということなんです」
雪歩「……やよいちゃんのことを疑うわけじゃないけど、なんかウソみたいな話だなぁ」
やよい「そうですよね……ちょっと作り話っぽいかもですけど……でも、ぜんぶ本当のことなんです!」
真美「まー、真美も最初は信じらんなかったからねー。しょうがないよ」
雪歩「でも、やよいちゃんがそんなウソをつくとは思えないし……」
真美「そんじゃーやよいっち……魔法を使うところ、実際に見せてあげようよ!」
やよい「あっ……そうだね、さっきので魔法が効くようになってるかも!」
真美「んっふっふー、真美は準備マンタンだよ!」
雪歩「細かいけど、それを言うなら『準備万端』だよ……」
やよい「それじゃ、いくよー真美……」
29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:49:34.34 ID:ptzSjWzRo
やよい「イクシアダーツサムロディーア……」
やよい「えいっ!」
ボン!!!
雪歩「ケホッ、ケホッ……す、すごい……煙が舞ってる……」
やよい「うっうー、やりましたぁ! 今度こそ成功ですよ、雪歩さん!」
雪歩「煙の中から、真美ちゃんの姿が少しずつ……すごい、魔法って本当にあったんだ……!」
やよい「……あれっ、なんか忘れてるような……」
30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 01:58:51.87 ID:ptzSjWzRo
真美「あ、あの……やよいっち……」
雪歩「きゃっ!? ま、真美ちゃん、どうして裸なの!?」
やよい「ご、ごめん真美……真美の服、事務所に忘れてきたみたい……」
真美「……真美も、ちょっとこの状態に慣れてきちゃって……服がないことを完全に忘れてたよ……」
やよい「服をここに移動させるには、距離が遠すぎて……私たちが移動するにも……どうしましょう、雪歩さん……」
雪歩「とにかく……わ、私の上着、貸してあげるから……」
真美「こんな路上で裸になるなんて……もうお嫁に行けない……」
やよい「なるべく見つからないように戻らないと……」
雪歩「は、はやく帰ろう! ねっ、真美ちゃん!」
真美「うぅぅ……もう魔法なんてこりごりだぁ!!!」
31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 02:00:41.65 ID:ptzSjWzRo
おしまい
どう見ても一発ネタです、本当にありがとうございました
32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/05/27(月) 02:15:34.64 ID:XY7AKcyDO
乙
スレタイで出落ち感があったけど面白かった
SS速報VIP:真美「やよウィッチ?」
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