1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:00:43.59 ID:N3nAPALF0
麻子「百合…?なんだそれは」
麻子「花か」
沙織「違うよ麻子!」
沙織「百合…それは女同士の友情!」
沙織「その百合が最近男の子の間でブームなんだって」
沙織「…って雑誌に書いてあった」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:03:10.17 ID:N3nAPALF0
麻子「なるほど」
麻子「友情に厚い女は男にモテるということか」
沙織「そういうことだよ!」
沙織「まーこっ!協力してくれるよね!」
麻子「…なにをすればいいのか聞かせろ」
麻子「その後考えてやる」
沙織「えーと…雑誌では…」
沙織「手をつないだり」
麻子「ふむ」
沙織「食べ物をあ~んっとかしたり」
麻子「ふむ?」
沙織「き、キスとかしたりって…ええっ!!?」
麻子「ふ…は?」
麻子「すまんが断らせてもらう」
沙織「ち…ちょっと待ってよ麻子ー!」
麻子「人にはできることとできないことがある」
沙織「き、キスはできなくても他のはできるでしょ!」
沙織「麻子だってモテモテになれるんだよ!?」
麻子「恋愛になんぞ興味はない」
麻子「だいたいお前は私を毎朝起こしたりな」
麻子「私はお前に勉強教えたりしてるし」
麻子「これはなんだ…その…親友というやつだろ?」
麻子「十分友情に厚い証拠だと思うぞ」
沙織「でも私…モテてないもん…」
麻子「…自覚してたのか」
沙織「うん…」
麻子「…西住さんや五十鈴にはお願いしなかったのか?」
沙織「恥ずかしいじゃん!」
麻子「私なら恥ずかしくないと?」
沙織「うんっ!幼なじみだしねー!」
麻子「…どうしようかなー」
沙織「ケーキ」
麻子「わかった、やろう」
沙織「もちろんキスはナシだから安心してね麻子!」
沙織「できる範囲で協力してもらうよ!」
麻子「当然だ」
麻子「お礼ははずめよ」
沙織「うん!」
沙織(やったぁ!これで私もモテモテだよ!)
――――翌日――――
みほ「あっ、おはよう五十鈴さん」
華「おはようございます西住さん」
華「今日もいい天気ですね」
みほ「そだねー」
みほ「最近寒くなってきたから太陽がありがたいよ~」
華「うふふ、そうですね」
みほ「あっ、武部さんに冷泉さんだ!おは」
華「!?ちょっと待ってください西住さん!」
華「あれは…お二人とも手をつないでますわ!!」
みほ「わっ、ホントだー」
華「一体どういうことなのでしょう…?」
華「まさか…二人はそういう関係に…!?」
みほ「か、考えすぎだと思うな~」
みほ「よくある友達のおふざけってやつじゃ?」
みほ「武部さんと冷泉さんは仲良しだし…」
華「……いえ、よく見てください西住さん」
みほ「え?」
華「あの手のつなぎ方ですよ」
みほ「あ、あれは…!」
みほ・華「「恋人つなぎ!!」」
麻子「沙織の手は暖かいな」
沙織「麻子の手が冷たいんだよ」
麻子「しかしなぜよりによって恋人つなぎ…」
沙織「雑誌では
『恋人つなぎだとよりポイントが高いです!!』
って書いてあったもん!」
沙織「別にいいじゃんこんくらい、私と麻子の仲でしょ?」
麻子「…まあな」
麻子「…なんか視線を感じないか?」
沙織「えっ!」
沙織「誰かに見られちゃってる!?」
沙織「早速百合効果の効き目ってヤツかな!?やだもー!」
沙織「モテモテだよー!」
麻子「この恋愛脳め…」
華「イケナイ関係ですわ…!」ハァハァ
みほ「五十鈴さん…」(なんか…喜んでない?)
華「と、とりあえず今日のお昼休みに沙織さんにいろいろ伺ってみましょう!」
みほ「う、うん…そだね…」
みほ(あの二人が…いやまさかねー…)
――――昼休み――――
華「沙織さん!!」バァン!
みほ「ちょっと五十鈴さん落ち着いて…」
沙織「なに?どうしたの華にみぽりん?」
華「あ、朝の件ですが…」
沙織「朝?」
沙織「あー、あれね」
沙織「どう?モテモテだったでしょ!」
華「た、確かにモテモテでしたわ!」
沙織(ははーん…華もあの雑誌読んだんだー)
沙織(なんだかんだで華も恋を夢見る乙女なんだね!)
沙織「華もみぽりんと試してみたら?」
華「ななな…なに言ってるんですか沙織さん////!!」
みほ「…た、武部さん////」
華「と、ということはですね…」
華「つまり…冷泉さんとはそういう関係だとお認めになるわけですね…?」
みほ「ほ…本当なの武部さん?」
沙織「うん?まあ麻子とはそういう関係になるのかなー」
沙織(一緒にモテ道を極めんとする関係ってヤツ?)
華・みほ「…」ポカーン
沙織「どうしたの二人とも唖然として?」
沙織「あっやだ!もうこんな時間ー?」
沙織「ごめんね二人とも!私当分は昼食一緒に食べれなそう!」
華「ど…どうしてですか?」
沙織「ふふふ…麻子と秘密の特訓ってやつかなー」
華・みほ(うわーアツアツだー)
沙織「じゃあねー!」
華「…みほさん」
みほ「…なに華さん」
みほ「私いま脳の処理が追いつかなくて…」
みほ「もうなにがなんだか…」
華「わたくしもですわみほさん…」
華「あの沙織さんが…あの沙織さんが」
みほ(ん?なんだろこの雑誌) ン…
みほ(沙織さんの…かな?) サン…
みほ(“百合”って単語にマーカー…) ホサン…
みほ(どういう意味だろ…) ミホサン…
華「みほさん!」
みほ「はわわはいっ!!」
華「私はあのお二人を応援しますわ!」
みほ「え゛?」
華「性別を超越した愛…ああっなんと素晴らしいのでしょう!」
華「ですが、おそらくあのお二人にはこれから多くの障害が待ち受けています!」
華「親友としてお助けするのがわたくしの務め…責務なのです!!」
華「そして…」
みほ「お、落ち着いてー華さんー」
みほ「とりあえず昼食にしよ?ね?」
華「そうですね、腹が減っては戦はできませんわ」キリッ
みほ(なんの戦なんだろ…)
優花里「おおっ!西住殿に五十鈴殿ではありませんか!」
みほ「あっ、秋山さん」
華「一緒にお昼はいかがですか秋山さん?」
優花里「お気持ちは大変嬉しいです!」
優花里「で…ですが今はそれどころではないのですー!」
優花里「大変!大変なのですよー!」
みほ「…なにがあったか聞かせてもらえないかな?」
優花里「た…武部殿と冷泉殿が…」あわあわ
みほ・華(やっぱり…)
優花里「私がですね、いつもの様に人気のないところで食事をとろうしてた時です」
みほ(秋山さん…)うるっ
華(これから毎日秋山さんをお食事にお誘いするようにしましょう…)ぐすっ
優花里「?二人ともどうなされたのですかそんな悲しい表情浮べて?」
優花里「続けますね?」
優花里「そしていつもの空き教室に入ろうとすると…」
優花里「なんと!なかには武部殿と冷泉殿が!」
優花里「何かただならぬものを感じた私はこっそりと覗くことにしました」
優花里「二人っきりで昼食なんてなにか人には言いづらい相談事か何かでしょうかと」
優花里「そう思った矢先…武部殿が冷泉殿に『あ~ん』と食べさせたのです!」
優花里「食べさせたものはケーキでしょうか…まるで恋人同士のような雰囲気でした…!」
優花里「これは明らかに非常事態です!どういうことなのでしょうか西住殿ー!?」
みほ「…私にもわからないかな…」
華「素晴らしいですわぁ…♪」
みほ「この件は私でなんとかするから」
みほ「秋山さんは戦車道の練習でもいつもどうりに二人と接してね」
優花里「は…はいっ!」
華「素晴らしいですわぁ…♪」
みほ(秋山さんはともかく五十鈴さんは大丈夫かな…)
沙織「はい麻子、あーんしてっ!」
麻子「…やっぱりやらないといけないのか?」
沙織「もちろんだよ!モテモテになるためだよ!」
麻子「…はぁ、あーん…」もぐもぐ
沙織「美味しい?」
麻子「ああ、旨い」
麻子「いい嫁さんになれるな沙織は」
沙織「やだもー!麻子ってばー!」
――――放課後――――
杏「よーしっ、今日の練習はここまで」
杏「しかし今日はあんこうがいつも以上にすごかったなー」
優花里「凄いです五十鈴殿!百発百中です!」
華「えへへ…ありがとうございますぅ…♪」
みほ(これは○○ハイになるんだろ…?)
沙織(華ってばすごい!何かいいことでもあったのかな?)
杏「んじゃ解散ってことで、おつかれさんー」
全員「「「「「お疲れ様でしたー」」」」」
沙織「じゃねみんな!私麻子と用事あるから!」
麻子「…また明日な」
みほ「う、うんバイバイ」
優花里「さ、さようならです!」
華「お幸せにですわぁ…♪」
優花里「に…西住殿…やはりあの二人は…」
みほ「…ちょっと気になることがあるの」
優花里「というと?」
みほ「まだ確信はもてないから言えないけど…」
みほ「帰っていろいろ調べようと思うんだ」
優花里「まあ…あのままでは五十鈴殿がもたないですよね…」
華「お幸せにですわぁ…♪」
優花里「というかすでに壊れてます」
優花里「よろしくお願いします西住殿」
みほ「うん」
麻子「帰りも手をつなぐんだな」
沙織「とーぜんっ!」
沙織「それに寒いからちょうどいいでしょ?」
麻子「…ああ」
麻子「今日は泊まるのか」
沙織「そう!お泊りは友情の証だよ!」
沙織「明日は土曜だしね!」
沙織「でも麻子の家泊まるなんて久しぶりー」
麻子「…そうだな」
=みほの家=
みほ「えーと…百合で検索っと…」カタカタ
みほ「出てきた出てきた…?」
みほ「」
みほ「あー…なるほど…」
みほ(武部さんの雑誌の内容はなんとなく憶えてる…)
みほ(そういうことか…)
沙織「ほーら、布団敷くよ麻子」
麻子「はいはい…」
沙織「おいで麻子ー」
麻子「…」ぎゅっ
沙織「うんうん、素直でよろしい」
沙織「えへへーこれで私もモテモテになっちゃうのかなー?」
麻子「…さあな」
沙織「おやすみ麻子」
麻子「おやすみ」
――――朝――――
沙織「ふわぁああ…おはよ麻子…ってまだ寝てるか」
沙織(せっかくの休みだから寝かせてあげよ)
沙織「ん?みぽりんからメール来てたんだ」
沙織「ちょっと出かけてくるね、麻子」
沙織「おじゃましまーす」ガチャ
沙織「どったのみぽりん?」
みほ「あのね武部さん…」
みほ「えーと百合って言うのはね…」
沙織「あっ!みぽりんもあの雑誌読んだんだ!」
沙織「みぽりんも恋に目覚めちゃった?」
沙織「みぽりんってば隅に置けないねー」
みほ「ち、違うの」
みほ「武部さん多分勘違いしてると思う…」
みほ「百合って言うのはね…」ごにょごにょ
沙織「」
みほ「うん、百合ってジャンルが男の子に人気ってだけで」
みほ「男の子にモテるとは…ちょっと違うと思うな…」
沙織「」
沙織「…ただいま麻子…」
麻子「おかえり」
麻子「…なんで雑誌を破ってるんだ」
沙織「…別に」ふらっ…
麻子「!危ない!」
どんっ
沙織「ご、ごめん麻子!」
沙織「ちょっといろんなショックで眩暈がして…」
沙織(やばっ…なんか私が麻子押し倒した感じに…)
麻子「ケガがないようでよかった」
麻子「…キス」
沙織「え?」
麻子「…キスしていいぞ」
麻子「モテモテになるんだろ?」
沙織「えっ!で、でもでも!」
麻子「…いいからっ」ばっ
沙織(んむ~~!!?)
沙織「っぷはぁ…!?」
麻子「…」
沙織「…」
沙織「しちゃった…」
麻子「しちゃったな」
沙織「え、えとね…」
沙織「キスまでしてもらって悪いんだけどさ麻子…」
沙織「あの、ね麻子…私なんか誤解してたみたい…」
沙織「百合って言うのはさ…」
麻子「西住さんあたりから聞いたのか?」
沙織「!どうして知ってるの!?」
麻子「なんとなくな」
麻子「実は最初から百合の意味は知ってた」
麻子「すまない、沙織」
沙織「え?ええ?あれ?」
沙織「じ、じゃあ雑誌の話の時も全部演技だった…の?」
麻子「…そうだ、なるべく不自然に思われないようにな」
麻子「いままでの嫌なそぶりも…すべて演技だ」
麻子「さっきのキスも…私がしたくてしたことだ」
沙織「なん…で?」
麻子「…もう聞かなくてもわかるだろ」
麻子「昨日の私はおかしくなかったか?」
麻子「これでも動揺してたんだがな」
麻子「いや、同性のお前を好きな時点で私はおかしいのか」
沙織「そういえば…昨日の手をつないで登校してる時」
沙織「いつも眠たそうなのにそうじゃなかった…よね?」
沙織「それに好きって…え?」
麻子「…ごめんな、沙織」
麻子「今回は抑えられなかったんだ」
麻子「幸せだったよ、お前と恋人のようになれてな」
麻子「お前がそういうのじゃないってのは私が一番よく知ってるのにな…」
麻子「今日のことは忘れてくれ」
麻子「明日からは幼なじみの私になるから」
沙織「ッ!なに?それって卑怯じゃん!」
沙織「私を騙して全部ナシって!」
沙織「都合良過ぎない!?」
麻子「…ごめん」
沙織「そもそも忘れられるわけないよ!」
麻子「…すまない」
麻子「こんなことを知ってからじゃ幼なじみという関係なんて無理な話か…」
麻子「もう私のことは…友人と思わなくてかまわないから…」
麻子「だから…許してくれ…」
沙織「麻子…」
沙織(ふるえてる…麻子…)
沙織(このまま私が麻子を見放したら…もう私と麻子は二度と元には…)
沙織(それは…いやだよ)
沙織「…ねえ麻子」
沙織「さっきのキス、0点だった」
麻子「え?」
沙織「いきなりで無理やりなんだもん」
沙織「だから…今度はちゃんとして」
麻子「やめてくれ沙織…情けなんてかけなくていいんだ」
沙織「情け…情けかもしれないね」
沙織「でもさ麻子、私は麻子との友情終わらせたくないよ」
沙織「このまんまで明日になったらさ」
沙織「きっと私と麻子はいままでみたいにいられない」
沙織「そんなのいや…いやだよ…」
麻子「沙織…」
沙織「だから受け入れるよ、麻子の気持ち」
麻子「だが…そもそも沙織は男にモテるため…んむっ!?」
沙織「…」
麻子「…」
麻子「ッはぁ…!さ、沙織?」
沙織「余計なこと言わないで麻子」
沙織「私も麻子が大好きだよ」
沙織「絶対に失いたくない存在だから」
沙織「…今度こそ麻子からキスして」
麻子「沙織……わかった」
麻子「ありがとう…」
――――――――――――――――
沙織「みぽりーん!おはよう!」
みほ「おはよ武部さん」
みほ(あっ、冷泉さんもいる)
みほ(手はつないでないし、うまく解決できたかな…?)
沙織「ほら!麻子もおはようだよ!」
麻子「ううぅ…眠い…お、おはよう…」
みほ(解決したみたい…だね!よかった!)
優花里「おはようございますみなさん!」
華「おはようございます」
みほ「おはよう秋山さん五十鈴さん!」
沙織「おっはよー!」
麻子「お、おはよう…眠い…」
優花里(で、どうなりましたか西住殿?)
みほ(うんっ!解決できたよー!)
みほ(やっぱり誤解だったみたい)
みほ(武部さんと冷泉さんはそういう関係じゃないよ)
優花里(おおっ!さすが西住殿ですー!)
優花里(ただ…五十鈴殿にどう伝えるかが問題ですね…)
みほ(あはは…そだね…)
華「ふふふ…今日もいい天気ですわぁ…♪」
沙織「さて!ちょうどよくみんながそろったので重大発表です!」
麻子「な、なあ本当に言うのか沙織…」コソコソ
沙織「ここまで来てなに言ってるの麻子ー二人で決めたでしょ」コソコソ
優花里(なんでしょうかね?)
みほ(きっといままでの誤解をとくつもりなんだよー)
優花里(なるほど!五十鈴殿に説明する手間が省けましたね!)
沙織「えーごほん…私と麻子の関係ですが」
みほ・優花里「「うんうん」」
沙織「このたびにおいて私と麻子はつきあうことに」
みほ・優花里「「うん…?」」
沙織「つまりは恋人同士になりました!」
麻子「…//////」
みほ・優花里「「えー!!?!?」」
華「…」バタッ
優花里「五十鈴殿が倒れましたー!!」
みほ「しっかりして五十鈴さん!」
沙織「ちょっ…どうしたの華!」
華「わたくしは…天国でお二人を見守っていますわ…」
麻子「なんか…すまんな」
沙織「麻子はおとといからずっとあやまりすぎだよ!」
優花里「おととい!?二人はこの土日ずっと一緒にいたということですか!?」
麻子「まあ…そうなるかな」
華「」ガクッ
優花里「うわー!今度は完全に気絶です!」
優花里「衛生兵!メディーックー!!」
沙織「き、救急車呼ぶね!」
みほ(あはは…この先大丈夫かなぁ…)
――――昨日――――
麻子「いいのか沙織…?本当に私と恋人になって」
沙織「私がなりたいんだよ」
沙織「麻子を失いたくないって気持ちは本物だから」
麻子「…そうか」
麻子「私も…本物だ」
麻子「沙織からもう友達だと思われないことが…怖かった」
沙織「じゃあ両思いってことで、成立だね!」
沙織「よし!明日はみんなの前で恋人宣言しよう!」
麻子「いや…それはやめたほうが」
沙織「どうせ遅かれ早かれバレるよ?」
沙織「それとも毎日我慢して手つなぐのとか控える?」
麻子「それは…嫌だ」
沙織「じゃあ決定だね!」
麻子「沙織」
沙織「なに?」
麻子「キスしていいか…?」
沙織「…これで何回目?」
麻子「すまん…」
沙織「あやまりすぎだよ麻子!」
沙織(私は最初からモテてたんだ)
沙織(無口で無愛想だけど大切な幼なじみ)
沙織(…手放したくないって思った)
沙織(これって好きってことで…いいんだよね?)
沙織「大好きだよ麻子」
麻子「…」
沙織「だーいすきっ」
麻子「…私も」
こんな幼なじみ、手放せるわけない
恋ってそんな気持ちと同じものだよね?
おつ!
さおまこ良いよね
幼馴染みって素晴らしい
元スレ
沙織「百合でモテモテ、だよ!」麻子「百合?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356105643/
麻子「なるほど」
麻子「友情に厚い女は男にモテるということか」
沙織「そういうことだよ!」
沙織「まーこっ!協力してくれるよね!」
麻子「…なにをすればいいのか聞かせろ」
麻子「その後考えてやる」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:06:04.11 ID:N3nAPALF0
沙織「えーと…雑誌では…」
沙織「手をつないだり」
麻子「ふむ」
沙織「食べ物をあ~んっとかしたり」
麻子「ふむ?」
沙織「き、キスとかしたりって…ええっ!!?」
麻子「ふ…は?」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:09:10.51 ID:N3nAPALF0
麻子「すまんが断らせてもらう」
沙織「ち…ちょっと待ってよ麻子ー!」
麻子「人にはできることとできないことがある」
沙織「き、キスはできなくても他のはできるでしょ!」
沙織「麻子だってモテモテになれるんだよ!?」
麻子「恋愛になんぞ興味はない」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:12:24.10 ID:N3nAPALF0
麻子「だいたいお前は私を毎朝起こしたりな」
麻子「私はお前に勉強教えたりしてるし」
麻子「これはなんだ…その…親友というやつだろ?」
麻子「十分友情に厚い証拠だと思うぞ」
沙織「でも私…モテてないもん…」
麻子「…自覚してたのか」
沙織「うん…」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:15:13.35 ID:N3nAPALF0
麻子「…西住さんや五十鈴にはお願いしなかったのか?」
沙織「恥ずかしいじゃん!」
麻子「私なら恥ずかしくないと?」
沙織「うんっ!幼なじみだしねー!」
麻子「…どうしようかなー」
沙織「ケーキ」
麻子「わかった、やろう」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:18:08.83 ID:N3nAPALF0
沙織「もちろんキスはナシだから安心してね麻子!」
沙織「できる範囲で協力してもらうよ!」
麻子「当然だ」
麻子「お礼ははずめよ」
沙織「うん!」
沙織(やったぁ!これで私もモテモテだよ!)
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:21:06.90 ID:N3nAPALF0
――――翌日――――
みほ「あっ、おはよう五十鈴さん」
華「おはようございます西住さん」
華「今日もいい天気ですね」
みほ「そだねー」
みほ「最近寒くなってきたから太陽がありがたいよ~」
華「うふふ、そうですね」
みほ「あっ、武部さんに冷泉さんだ!おは」
華「!?ちょっと待ってください西住さん!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:24:21.93 ID:N3nAPALF0
華「あれは…お二人とも手をつないでますわ!!」
みほ「わっ、ホントだー」
華「一体どういうことなのでしょう…?」
華「まさか…二人はそういう関係に…!?」
みほ「か、考えすぎだと思うな~」
みほ「よくある友達のおふざけってやつじゃ?」
みほ「武部さんと冷泉さんは仲良しだし…」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:27:48.77 ID:N3nAPALF0
華「……いえ、よく見てください西住さん」
みほ「え?」
華「あの手のつなぎ方ですよ」
みほ「あ、あれは…!」
みほ・華「「恋人つなぎ!!」」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:31:12.18 ID:N3nAPALF0
麻子「沙織の手は暖かいな」
沙織「麻子の手が冷たいんだよ」
麻子「しかしなぜよりによって恋人つなぎ…」
沙織「雑誌では
『恋人つなぎだとよりポイントが高いです!!』
って書いてあったもん!」
沙織「別にいいじゃんこんくらい、私と麻子の仲でしょ?」
麻子「…まあな」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:34:18.48 ID:N3nAPALF0
麻子「…なんか視線を感じないか?」
沙織「えっ!」
沙織「誰かに見られちゃってる!?」
沙織「早速百合効果の効き目ってヤツかな!?やだもー!」
沙織「モテモテだよー!」
麻子「この恋愛脳め…」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:36:54.14 ID:N3nAPALF0
華「イケナイ関係ですわ…!」ハァハァ
みほ「五十鈴さん…」(なんか…喜んでない?)
華「と、とりあえず今日のお昼休みに沙織さんにいろいろ伺ってみましょう!」
みほ「う、うん…そだね…」
みほ(あの二人が…いやまさかねー…)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:40:54.67 ID:N3nAPALF0
――――昼休み――――
華「沙織さん!!」バァン!
みほ「ちょっと五十鈴さん落ち着いて…」
沙織「なに?どうしたの華にみぽりん?」
華「あ、朝の件ですが…」
沙織「朝?」
沙織「あー、あれね」
沙織「どう?モテモテだったでしょ!」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:43:17.29 ID:N3nAPALF0
華「た、確かにモテモテでしたわ!」
沙織(ははーん…華もあの雑誌読んだんだー)
沙織(なんだかんだで華も恋を夢見る乙女なんだね!)
沙織「華もみぽりんと試してみたら?」
華「ななな…なに言ってるんですか沙織さん////!!」
みほ「…た、武部さん////」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:49:05.33 ID:N3nAPALF0
華「と、ということはですね…」
華「つまり…冷泉さんとはそういう関係だとお認めになるわけですね…?」
みほ「ほ…本当なの武部さん?」
沙織「うん?まあ麻子とはそういう関係になるのかなー」
沙織(一緒にモテ道を極めんとする関係ってヤツ?)
華・みほ「…」ポカーン
沙織「どうしたの二人とも唖然として?」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:52:47.64 ID:N3nAPALF0
沙織「あっやだ!もうこんな時間ー?」
沙織「ごめんね二人とも!私当分は昼食一緒に食べれなそう!」
華「ど…どうしてですか?」
沙織「ふふふ…麻子と秘密の特訓ってやつかなー」
華・みほ(うわーアツアツだー)
沙織「じゃあねー!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:55:13.05 ID:N3nAPALF0
華「…みほさん」
みほ「…なに華さん」
みほ「私いま脳の処理が追いつかなくて…」
みほ「もうなにがなんだか…」
華「わたくしもですわみほさん…」
華「あの沙織さんが…あの沙織さんが」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 01:58:09.69 ID:N3nAPALF0
みほ(ん?なんだろこの雑誌) ン…
みほ(沙織さんの…かな?) サン…
みほ(“百合”って単語にマーカー…) ホサン…
みほ(どういう意味だろ…) ミホサン…
華「みほさん!」
みほ「はわわはいっ!!」
華「私はあのお二人を応援しますわ!」
みほ「え゛?」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:01:18.24 ID:N3nAPALF0
華「性別を超越した愛…ああっなんと素晴らしいのでしょう!」
華「ですが、おそらくあのお二人にはこれから多くの障害が待ち受けています!」
華「親友としてお助けするのがわたくしの務め…責務なのです!!」
華「そして…」
みほ「お、落ち着いてー華さんー」
みほ「とりあえず昼食にしよ?ね?」
華「そうですね、腹が減っては戦はできませんわ」キリッ
みほ(なんの戦なんだろ…)
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:05:09.60 ID:N3nAPALF0
優花里「おおっ!西住殿に五十鈴殿ではありませんか!」
みほ「あっ、秋山さん」
華「一緒にお昼はいかがですか秋山さん?」
優花里「お気持ちは大変嬉しいです!」
優花里「で…ですが今はそれどころではないのですー!」
優花里「大変!大変なのですよー!」
みほ「…なにがあったか聞かせてもらえないかな?」
優花里「た…武部殿と冷泉殿が…」あわあわ
みほ・華(やっぱり…)
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:08:33.95 ID:N3nAPALF0
優花里「私がですね、いつもの様に人気のないところで食事をとろうしてた時です」
みほ(秋山さん…)うるっ
華(これから毎日秋山さんをお食事にお誘いするようにしましょう…)ぐすっ
優花里「?二人ともどうなされたのですかそんな悲しい表情浮べて?」
優花里「続けますね?」
優花里「そしていつもの空き教室に入ろうとすると…」
優花里「なんと!なかには武部殿と冷泉殿が!」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:11:41.11 ID:N3nAPALF0
優花里「何かただならぬものを感じた私はこっそりと覗くことにしました」
優花里「二人っきりで昼食なんてなにか人には言いづらい相談事か何かでしょうかと」
優花里「そう思った矢先…武部殿が冷泉殿に『あ~ん』と食べさせたのです!」
優花里「食べさせたものはケーキでしょうか…まるで恋人同士のような雰囲気でした…!」
優花里「これは明らかに非常事態です!どういうことなのでしょうか西住殿ー!?」
みほ「…私にもわからないかな…」
華「素晴らしいですわぁ…♪」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:14:31.61 ID:N3nAPALF0
みほ「この件は私でなんとかするから」
みほ「秋山さんは戦車道の練習でもいつもどうりに二人と接してね」
優花里「は…はいっ!」
華「素晴らしいですわぁ…♪」
みほ(秋山さんはともかく五十鈴さんは大丈夫かな…)
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:16:40.16 ID:N3nAPALF0
沙織「はい麻子、あーんしてっ!」
麻子「…やっぱりやらないといけないのか?」
沙織「もちろんだよ!モテモテになるためだよ!」
麻子「…はぁ、あーん…」もぐもぐ
沙織「美味しい?」
麻子「ああ、旨い」
麻子「いい嫁さんになれるな沙織は」
沙織「やだもー!麻子ってばー!」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:19:36.00 ID:N3nAPALF0
――――放課後――――
杏「よーしっ、今日の練習はここまで」
杏「しかし今日はあんこうがいつも以上にすごかったなー」
優花里「凄いです五十鈴殿!百発百中です!」
華「えへへ…ありがとうございますぅ…♪」
みほ(これは○○ハイになるんだろ…?)
沙織(華ってばすごい!何かいいことでもあったのかな?)
杏「んじゃ解散ってことで、おつかれさんー」
全員「「「「「お疲れ様でしたー」」」」」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:21:50.51 ID:N3nAPALF0
沙織「じゃねみんな!私麻子と用事あるから!」
麻子「…また明日な」
みほ「う、うんバイバイ」
優花里「さ、さようならです!」
華「お幸せにですわぁ…♪」
優花里「に…西住殿…やはりあの二人は…」
みほ「…ちょっと気になることがあるの」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:23:59.60 ID:N3nAPALF0
優花里「というと?」
みほ「まだ確信はもてないから言えないけど…」
みほ「帰っていろいろ調べようと思うんだ」
優花里「まあ…あのままでは五十鈴殿がもたないですよね…」
華「お幸せにですわぁ…♪」
優花里「というかすでに壊れてます」
優花里「よろしくお願いします西住殿」
みほ「うん」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:26:15.86 ID:N3nAPALF0
麻子「帰りも手をつなぐんだな」
沙織「とーぜんっ!」
沙織「それに寒いからちょうどいいでしょ?」
麻子「…ああ」
麻子「今日は泊まるのか」
沙織「そう!お泊りは友情の証だよ!」
沙織「明日は土曜だしね!」
沙織「でも麻子の家泊まるなんて久しぶりー」
麻子「…そうだな」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:28:38.71 ID:N3nAPALF0
=みほの家=
みほ「えーと…百合で検索っと…」カタカタ
みほ「出てきた出てきた…?」
みほ「」
みほ「あー…なるほど…」
みほ(武部さんの雑誌の内容はなんとなく憶えてる…)
みほ(そういうことか…)
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:31:12.18 ID:N3nAPALF0
沙織「ほーら、布団敷くよ麻子」
麻子「はいはい…」
沙織「おいで麻子ー」
麻子「…」ぎゅっ
沙織「うんうん、素直でよろしい」
沙織「えへへーこれで私もモテモテになっちゃうのかなー?」
麻子「…さあな」
沙織「おやすみ麻子」
麻子「おやすみ」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:33:58.76 ID:N3nAPALF0
――――朝――――
沙織「ふわぁああ…おはよ麻子…ってまだ寝てるか」
沙織(せっかくの休みだから寝かせてあげよ)
沙織「ん?みぽりんからメール来てたんだ」
沙織「ちょっと出かけてくるね、麻子」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:35:52.62 ID:N3nAPALF0
沙織「おじゃましまーす」ガチャ
沙織「どったのみぽりん?」
みほ「あのね武部さん…」
みほ「えーと百合って言うのはね…」
沙織「あっ!みぽりんもあの雑誌読んだんだ!」
沙織「みぽりんも恋に目覚めちゃった?」
沙織「みぽりんってば隅に置けないねー」
みほ「ち、違うの」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:39:02.37 ID:N3nAPALF0
みほ「武部さん多分勘違いしてると思う…」
みほ「百合って言うのはね…」ごにょごにょ
沙織「」
みほ「うん、百合ってジャンルが男の子に人気ってだけで」
みほ「男の子にモテるとは…ちょっと違うと思うな…」
沙織「」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:42:25.14 ID:N3nAPALF0
沙織「…ただいま麻子…」
麻子「おかえり」
麻子「…なんで雑誌を破ってるんだ」
沙織「…別に」ふらっ…
麻子「!危ない!」
どんっ
沙織「ご、ごめん麻子!」
沙織「ちょっといろんなショックで眩暈がして…」
沙織(やばっ…なんか私が麻子押し倒した感じに…)
麻子「ケガがないようでよかった」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:45:29.55 ID:N3nAPALF0
麻子「…キス」
沙織「え?」
麻子「…キスしていいぞ」
麻子「モテモテになるんだろ?」
沙織「えっ!で、でもでも!」
麻子「…いいからっ」ばっ
沙織(んむ~~!!?)
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:47:58.97 ID:N3nAPALF0
沙織「っぷはぁ…!?」
麻子「…」
沙織「…」
沙織「しちゃった…」
麻子「しちゃったな」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:50:39.14 ID:N3nAPALF0
沙織「え、えとね…」
沙織「キスまでしてもらって悪いんだけどさ麻子…」
沙織「あの、ね麻子…私なんか誤解してたみたい…」
沙織「百合って言うのはさ…」
麻子「西住さんあたりから聞いたのか?」
沙織「!どうして知ってるの!?」
麻子「なんとなくな」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:53:37.11 ID:N3nAPALF0
麻子「実は最初から百合の意味は知ってた」
麻子「すまない、沙織」
沙織「え?ええ?あれ?」
沙織「じ、じゃあ雑誌の話の時も全部演技だった…の?」
麻子「…そうだ、なるべく不自然に思われないようにな」
麻子「いままでの嫌なそぶりも…すべて演技だ」
麻子「さっきのキスも…私がしたくてしたことだ」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 02:57:09.50 ID:N3nAPALF0
沙織「なん…で?」
麻子「…もう聞かなくてもわかるだろ」
麻子「昨日の私はおかしくなかったか?」
麻子「これでも動揺してたんだがな」
麻子「いや、同性のお前を好きな時点で私はおかしいのか」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:00:23.52 ID:N3nAPALF0
沙織「そういえば…昨日の手をつないで登校してる時」
沙織「いつも眠たそうなのにそうじゃなかった…よね?」
沙織「それに好きって…え?」
麻子「…ごめんな、沙織」
麻子「今回は抑えられなかったんだ」
麻子「幸せだったよ、お前と恋人のようになれてな」
麻子「お前がそういうのじゃないってのは私が一番よく知ってるのにな…」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:03:30.10 ID:N3nAPALF0
麻子「今日のことは忘れてくれ」
麻子「明日からは幼なじみの私になるから」
沙織「ッ!なに?それって卑怯じゃん!」
沙織「私を騙して全部ナシって!」
沙織「都合良過ぎない!?」
麻子「…ごめん」
沙織「そもそも忘れられるわけないよ!」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:07:14.51 ID:N3nAPALF0
麻子「…すまない」
麻子「こんなことを知ってからじゃ幼なじみという関係なんて無理な話か…」
麻子「もう私のことは…友人と思わなくてかまわないから…」
麻子「だから…許してくれ…」
沙織「麻子…」
沙織(ふるえてる…麻子…)
沙織(このまま私が麻子を見放したら…もう私と麻子は二度と元には…)
沙織(それは…いやだよ)
沙織「…ねえ麻子」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:10:25.39 ID:N3nAPALF0
沙織「さっきのキス、0点だった」
麻子「え?」
沙織「いきなりで無理やりなんだもん」
沙織「だから…今度はちゃんとして」
麻子「やめてくれ沙織…情けなんてかけなくていいんだ」
沙織「情け…情けかもしれないね」
沙織「でもさ麻子、私は麻子との友情終わらせたくないよ」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:13:27.23 ID:N3nAPALF0
沙織「このまんまで明日になったらさ」
沙織「きっと私と麻子はいままでみたいにいられない」
沙織「そんなのいや…いやだよ…」
麻子「沙織…」
沙織「だから受け入れるよ、麻子の気持ち」
麻子「だが…そもそも沙織は男にモテるため…んむっ!?」
沙織「…」
麻子「…」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:15:49.30 ID:N3nAPALF0
麻子「ッはぁ…!さ、沙織?」
沙織「余計なこと言わないで麻子」
沙織「私も麻子が大好きだよ」
沙織「絶対に失いたくない存在だから」
沙織「…今度こそ麻子からキスして」
麻子「沙織……わかった」
麻子「ありがとう…」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:18:29.50 ID:N3nAPALF0
――――――――――――――――
沙織「みぽりーん!おはよう!」
みほ「おはよ武部さん」
みほ(あっ、冷泉さんもいる)
みほ(手はつないでないし、うまく解決できたかな…?)
沙織「ほら!麻子もおはようだよ!」
麻子「ううぅ…眠い…お、おはよう…」
みほ(解決したみたい…だね!よかった!)
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:20:07.30 ID:N3nAPALF0
優花里「おはようございますみなさん!」
華「おはようございます」
みほ「おはよう秋山さん五十鈴さん!」
沙織「おっはよー!」
麻子「お、おはよう…眠い…」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:21:59.10 ID:N3nAPALF0
優花里(で、どうなりましたか西住殿?)
みほ(うんっ!解決できたよー!)
みほ(やっぱり誤解だったみたい)
みほ(武部さんと冷泉さんはそういう関係じゃないよ)
優花里(おおっ!さすが西住殿ですー!)
優花里(ただ…五十鈴殿にどう伝えるかが問題ですね…)
みほ(あはは…そだね…)
華「ふふふ…今日もいい天気ですわぁ…♪」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:25:16.79 ID:N3nAPALF0
沙織「さて!ちょうどよくみんながそろったので重大発表です!」
麻子「な、なあ本当に言うのか沙織…」コソコソ
沙織「ここまで来てなに言ってるの麻子ー二人で決めたでしょ」コソコソ
優花里(なんでしょうかね?)
みほ(きっといままでの誤解をとくつもりなんだよー)
優花里(なるほど!五十鈴殿に説明する手間が省けましたね!)
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:27:32.37 ID:N3nAPALF0
沙織「えーごほん…私と麻子の関係ですが」
みほ・優花里「「うんうん」」
沙織「このたびにおいて私と麻子はつきあうことに」
みほ・優花里「「うん…?」」
沙織「つまりは恋人同士になりました!」
麻子「…//////」
みほ・優花里「「えー!!?!?」」
華「…」バタッ
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:29:49.26 ID:N3nAPALF0
優花里「五十鈴殿が倒れましたー!!」
みほ「しっかりして五十鈴さん!」
沙織「ちょっ…どうしたの華!」
華「わたくしは…天国でお二人を見守っていますわ…」
麻子「なんか…すまんな」
沙織「麻子はおとといからずっとあやまりすぎだよ!」
優花里「おととい!?二人はこの土日ずっと一緒にいたということですか!?」
麻子「まあ…そうなるかな」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:31:46.04 ID:N3nAPALF0
華「」ガクッ
優花里「うわー!今度は完全に気絶です!」
優花里「衛生兵!メディーックー!!」
沙織「き、救急車呼ぶね!」
みほ(あはは…この先大丈夫かなぁ…)
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:36:27.21 ID:N3nAPALF0
――――昨日――――
麻子「いいのか沙織…?本当に私と恋人になって」
沙織「私がなりたいんだよ」
沙織「麻子を失いたくないって気持ちは本物だから」
麻子「…そうか」
麻子「私も…本物だ」
麻子「沙織からもう友達だと思われないことが…怖かった」
沙織「じゃあ両思いってことで、成立だね!」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:38:58.25 ID:N3nAPALF0
沙織「よし!明日はみんなの前で恋人宣言しよう!」
麻子「いや…それはやめたほうが」
沙織「どうせ遅かれ早かれバレるよ?」
沙織「それとも毎日我慢して手つなぐのとか控える?」
麻子「それは…嫌だ」
沙織「じゃあ決定だね!」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:43:43.30 ID:N3nAPALF0
麻子「沙織」
沙織「なに?」
麻子「キスしていいか…?」
沙織「…これで何回目?」
麻子「すまん…」
沙織「あやまりすぎだよ麻子!」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:45:10.07 ID:N3nAPALF0
沙織(私は最初からモテてたんだ)
沙織(無口で無愛想だけど大切な幼なじみ)
沙織(…手放したくないって思った)
沙織(これって好きってことで…いいんだよね?)
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:47:11.64 ID:N3nAPALF0
沙織「大好きだよ麻子」
麻子「…」
沙織「だーいすきっ」
麻子「…私も」
こんな幼なじみ、手放せるわけない
恋ってそんな気持ちと同じものだよね?
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:48:19.34 ID:N3nAPALF0
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 03:49:31.17 ID:WGvhCvck0
おつ!
さおまこ良いよね
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/22(土) 04:14:56.41 ID:Tjou+9jT0
幼馴染みって素晴らしい
沙織「百合でモテモテ、だよ!」麻子「百合?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1356105643/