1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 01:49:43.13 ID:o4SICifB0

切嗣「君が……セイバー?」

アイリ「女の子……?」

セイバー「……」クンクン

切嗣「な……なんだ?」

セイバー「……くさ」

切嗣「!?」

アイリ「え?」

セイバー「……」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 01:51:51.59 ID:o4SICifB0

切嗣「どういう意味だ?」

セイバー「……」

アイリ「あの……」

セイバー「……あなたは?」

アイリ「アイリスフィール・フォン・アインツベルンよ」

セイバー「貴女が私のマスターか?」

アイリ「いいえ、こっち。衛宮切嗣のほう」

セイバー「……」

切嗣「……」

セイバー「……」チッ

切嗣(舌打ちされた……)



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 01:54:08.29 ID:o4SICifB0

アイリ「えと……あなたはその……アーサー―――」

セイバー「アイリスフィールとお呼びしても?」

アイリ「え、ええ」

セイバー「行きましょう。ここの空気は澱んでいる」

アイリ「え?」

セイバー「さ、ここがどこなのか案内してもらえますか?」

アイリ「えと……」

切嗣「まて」

セイバー「アイリスフィールは魔術師ですか?」

アイリ「あの―――」

切嗣「……」



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 01:56:33.71 ID:o4SICifB0

城内

セイバー「―――なるほど」

アイリ「だからね、切嗣とも仲良くしてほしいんだけど」

セイバー「……」

切嗣「……」

セイバー「アイリ、城内を散策してきても?」

アイリ「え、ええ……」

セイバー「それでは」

切嗣「セイバー」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「マスターを無視する気か?」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「……」

アイリ「切嗣……」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 01:58:48.73 ID:o4SICifB0

切嗣「……まぁ、いい」

アイリ「いいの?」

切嗣「セイバーとは会話する気など起こらない」

アイリ「どうして……?」

切嗣「……」

アイリ「伝説の所為?」

切嗣「少し出かけてくるよ、アイリ」

アイリ「分かったわ。気をつけてね」

切嗣「ああ」

切嗣「……」スタスタ

切嗣(セイバー……どこにいったんだ……?)



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:00:49.39 ID:o4SICifB0

切嗣「……」スタスタ

切嗣「……ん?」

セイバー「……」

切嗣「……」スタスタ

セイバー「……」

切嗣「……何をみているんだい?」

セイバー「……」

切嗣「ここの森は綺麗だろう?」

セイバー「……」

切嗣「少し出かけてくる」

セイバー「……」

切嗣「……」スタスタ

切嗣(どうして……)



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:04:17.00 ID:o4SICifB0



切嗣「ふぅー……」

切嗣「……気にすることはない。サーヴァントは所詮、道具だ」

切嗣「信頼関係など望むべくもない」

切嗣「……」

雁夜「……あ」フラッ

バーサーカー「!?」パシッ

雁夜「あ、ありがとう」

バーサーカー「……?」

雁夜「すまない……大丈夫だ」

バーサーカー「……」コク

雁夜「いこう。早くお前に慣れないとな」

バーサーカー「……」ファイト

切嗣「……」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:07:31.34 ID:o4SICifB0

切嗣「……ああいうマスターもいる。それだけの話だ」

綺礼「アサシンたち、ここに書いてあるものを全て買って来い」

アサシン「うーっす」

アサシン「おまかせください」

アサシン「御意」

切嗣「……」

アサシン「―――ただいまー」

アサシン「これですか、マスター?」

アサシン「牛肉、安く手に入りました」

綺礼「ご苦労」

切嗣「……」

切嗣「いや……偶々だ。どこかに剣呑としている陣営もいるはずだ」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:10:49.24 ID:o4SICifB0

ライダー「さあ、この新作ゲームを買いにいこうではないかぁ!!」

ウェイバー「おい!!」

ライダー「余にぴったりだと思うのだ」

ウェイバー「待て!!」

ライダー「なんだ?」

ウェイバー「ぼ、僕にもやらせろよ……」

ライダー「フハハハハ!!!余がそのように狭小な器とでも思っていたのか?!」

ウェイバー「うるさいな。確認だ!確認!!」

ライダー「うむ。では行くか」

切嗣「……」

切嗣「……」ウルウル

舞弥「切嗣?」

切嗣「……舞弥?」

舞弥「約束の時間はとっくに過ぎていますよ?」

切嗣「ああ……悪かった……」ゴシゴシ



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:14:44.16 ID:o4SICifB0

舞弥「どうしました?」

切嗣「いや……なんでも……」

舞弥「さて……やはり当面の脅威となりそうなのは……」

切嗣「遠坂と間桐だろう」

舞弥「では、そのあたりから調査を」

切嗣「そうだな……」

舞弥「ところで」

切嗣「ん?」

舞弥「サーヴァントは?実地調査に同行させなくてよかったのですか?」

切嗣「……ああ」

舞弥「しかし……」

切嗣「いいんだ。行こう」

舞弥「はい」



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:18:42.82 ID:o4SICifB0

喫茶店

切嗣「ホットコーヒーを」

舞弥「チーズケーキとミルクティーを」

ネロ「畏まりました」

切嗣「……」

舞弥(どうにも様子が……)

カランカラーン

ネロ「いらっしゃいませ」

ケイネス「ここでいいだろう」

ソラウ「ふふ……」

ランサー「あの……離れてください。公共の場ですし」

ソラウ「別にいいでしょ?」

ケイネス「……」イラッ

切嗣「……いた」

舞弥「何がですか?」



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:21:52.56 ID:o4SICifB0

切嗣「同士だ」

舞弥「は?」

ケイネス「ランサー?」

ランサー「申し訳ありません」ググッ

ソラウ「うぐぐ……絶対にはなれるもんですかぁ……!!」

ランサー「くっ……我が主君を裏切るわけにはいかないのです……!!」ググッ

切嗣「違ったか」

舞弥「……?」

切嗣「……さて舞弥」

舞弥「……うっ」

切嗣「どうした?」

舞弥「あの……いいにくいことなのですが」

切嗣「なんだ?」

舞弥「……ガム、噛みますか?」

切嗣「どういう意味だ?」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:24:30.24 ID:o4SICifB0

舞弥「……いえ」

切嗣「舞弥?」

舞弥「なんでもありません……」ススッ

切嗣「どうして横にずれた?」

舞弥「気にせず、続けましょう」

切嗣「……」

舞弥「……」

切嗣「……舞弥」

舞弥「はい」

切嗣「セイバーが僕に最初に言った一言がどうしても気になっている」

舞弥「なんでしょう?」

切嗣「くさい……と」

舞弥「ああ」

切嗣「心当たりがあるのか?」

舞弥「……」



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:29:50.14 ID:o4SICifB0

切嗣「どういうことだろうか?」

舞弥「……ガム」スッ

切嗣「質問に答えてくれ」

舞弥「……」

舞弥(マダムには口止めされていますからね……)


アイリ『いい?切嗣の口や体臭が臭うことは本人に言っては駄目』

舞弥『しかし』

アイリ『私も一度、我慢しかねていったことがあるけど……一週間も部屋に篭ったの』

舞弥『そういえば私もそんな切嗣を何度か……そうか、あれは私に指摘されたから……』

アイリ『あの人はとても繊細なの。だから、この時期にそんな風に落ち込まれたら困るから言わないで』

舞弥『……分かりました』


舞弥(さて……どうすれば)

切嗣「舞弥?臭いとはやはり……体臭か?」

舞弥「違うと思います」



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:34:51.72 ID:o4SICifB0

切嗣「じゃあ……」

舞弥「恐らく……生きたかたが臭いということでしょう」

切嗣「生き方?」

舞弥「はい」

切嗣「だが……僕とセイバーはまだ……」

舞弥「あの高名な英雄のことですから、きっと一目で切嗣の深部を看破してしまったのではないでしょうか」

切嗣「なるほど……そういうことか」

舞弥「ええ、決して体臭のことではないと思います」

切嗣「そうか……ふぅー……」

舞弥「……」ススッ

切嗣「よし。では、これからの方針についてだが……舞弥?距離が離れているようだけど?」

舞弥「気のせいです」

切嗣「それならいい……」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:38:29.75 ID:o4SICifB0

城内

セイバー「ふんふん!!」ブンブン

アイリ「セイバー?」

セイバー「アイリスフィール、どうも」

アイリ「お稽古?」

セイバー「ええ」

アイリ「必要ないんじゃない?」

セイバー「いえ。新しい戦法を開発中でして」

アイリ「どんな?」

セイバー「鎧を解除し、その分の魔力を剣の風力に利用し―――」

切嗣「ただいま」

アイリ「あ、おかえりなさい」

セイバー「……それでは、私は失礼します」

アイリ「あ……」

切嗣「……」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:41:20.82 ID:o4SICifB0

セイバー「……」スタスタ

切嗣「待て」トテトテ

セイバー「……」スタスタ

切嗣「待ってくれ」トテトテ

セイバー「……」スタスタ

切嗣「セイバー」トテトテ

セイバー「……」スタスタ

切嗣「……」

切嗣「……」ウルウル

舞弥「諦めては?」

切嗣「……何のことだ?」

舞弥「いえ……」

切嗣「……」

切嗣「セイバー……」



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:44:06.15 ID:o4SICifB0

切嗣「……」

イリヤ「わーい」

切嗣「イリヤ」

イリヤ「おえ!」

切嗣「……」

イリヤ「切嗣、くさーい」

切嗣「……」ウルウル

イリヤ「わーい」タタタタッ

切嗣「そうか……イリヤも僕の生き方が……臭いと」

切嗣「確かに……そうかもしれないな」

切嗣「正義の味方か……」

切嗣「臭いな……とても……くさい……」

切嗣「……」



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:47:07.69 ID:o4SICifB0

切嗣「ふぅー……」

アイリ「切嗣?」

切嗣「アイリ」

アイリ「セイバーは?」

切嗣「自室に戻ったんじゃないかな」

アイリ「そう……」

切嗣「アイリ……」

アイリ「な、なに……?」ススッ

切嗣「どうして後退りを?」

アイリ「……ガム」スッ

切嗣「ありがとう」

アイリ「……」

切嗣「おいしいよ、アイリ」

アイリ「そう……」

アイリ(少しマシ……でもないか)



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:51:02.53 ID:o4SICifB0

切嗣「それでどうした?」

アイリ「あ、セイバーがね、切嗣は単独で動いたほうがいいんじゃないかって」

切嗣「え?」

アイリ「私と一緒に表向きは戦って、切嗣に後方支援をさせたいって」

切嗣「それは……最初から考えていたことだけど……」

アイリ「じゃあ、いいのね?」

切嗣「……セイバーはどうしてその策を思いついた?」

アイリ「えーと……」

切嗣「セイバーに思いつかれるぐらいなら……この作戦は見破られるかもしれない」

アイリ「え?」

切嗣「このまま実行するのは危険か……」

アイリ「切嗣?」

切嗣「……作戦を変えよう」

アイリ「えぇ……」



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:54:19.58 ID:o4SICifB0

セイバー「なんでしょうか、アイリスフィール?」

アイリ「それが……」

切嗣「セイバー」

セイバー「アイリスフィール、あの作戦は伝えてくれましたか?」

アイリ「え、ええ」

セイバー「では、私から話す事はなにもありません」

アイリ「いや……あのね?」

切嗣「セイバーの作戦では甘いと思う」

セイバー「おやすみなさい」ペコ

アイリ「あ、ちょっと!!」

切嗣「待て」

セイバー「……」

切嗣「話だけでも―――」

セイバー「アイリスフィール、トイレ用の消臭剤を置くことを検討してください」

切嗣「!?」



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 02:58:10.73 ID:o4SICifB0

アイリ「え……」

セイバー「この部屋用の物ではどうにも効き目が薄い」

アイリ「そうね……いや、そういうことじゃなくて」

切嗣「セイバー……」

セイバー「牛乳を拭いた雑巾が生乾きしたような悪臭が立ち込めています」

切嗣「……」

アイリ「セイバー!!」

セイバー「このままでは今後の活動に支障も出るでしょう」

切嗣「あの……」

セイバー「私から言えることはそれだけです。では」

アイリ「待って!一人にしないで!!」

切嗣「……」

舞弥「では、私も」

切嗣「……」ウルウル

切嗣「……」ポロポロ



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:02:54.84 ID:o4SICifB0

翌朝

切嗣「一睡もできなかった……」

切嗣「あそこまで嫌われるか……」

切嗣「ふぅー……正義の味方なんて……もう諦めていたのに……」

切嗣「この中途半端な気持ちがいけないのか……」

切嗣「……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「……おはよう」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「……」

切嗣「……これからは、全てを救う」

セイバー「……」

切嗣「99人を救うために1人を犠牲にすることなく……100人を救う方法を模索する。それでいいか?」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「口だけでは駄目か」



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:07:32.06 ID:o4SICifB0

切嗣「……」

イリヤ「ふんふーん」

切嗣「イリヤ、また胡桃でも―――」

イリヤ「くちゃい」

切嗣「……」

イリヤ「変な臭い。切嗣、おぇ」

切嗣「イリヤ……」

イリヤ「……ふんふーん」スタスタ

切嗣「ふっ……」

切嗣「……死ぬか」

舞弥「切嗣」

切嗣「どうした?」

舞弥「セイバーからの伝言が」

切嗣「なんだ?」

舞弥「もう口を開けるな……だそうです」



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:11:32.04 ID:o4SICifB0

切嗣「……」

舞弥「では」

切嗣「それはどういう意味だ?」

舞弥「しゃべりかけてこないで欲しい……恥ずかしいから、ということでは?」

切嗣「恥ずかしい?」

舞弥「セイバーはきっと貴方とどう接していいか分からないのでは?」

切嗣「そうか……男性に対して奥手なのか」

舞弥「恐らく」

切嗣「……」

舞弥「それでは」

切嗣「……」

切嗣「なるほど……」

切嗣「では……誤解していたのは僕のほうか」

切嗣「よし……」スタスタ



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:18:09.02 ID:o4SICifB0

セイバー「風王結界の風力で……一気に間合いを―――つめる!!」ゴォォォ

セイバー「これは実戦で使えそうですね……」

切嗣「セイバー」

セイバー「……っ」

切嗣「これからは気兼ねなく……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「待ってくれ」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「セイバー……!」


アイリ「切嗣……」

舞弥「これでしばらくはセイバーに付きまとうでしょう」

アイリ「よかったのかしら……?」

舞弥「切嗣の体臭に一番悩まされていたのは貴女ですよ?」

アイリ「でも……全ての業をセイバーに押し付けては……」

舞弥「あの口臭はさることながら……腋臭も……近頃の切嗣は本当に酷い。表情を崩さないようにするのがやっとです」



61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:23:26.71 ID:o4SICifB0

切嗣「セイバー……」

セイバー「……」

セイバー(どこまでついて来る気だ……。臭いが鎧に移りそうだ)

切嗣「セイバー、いいかげんに―――」スッ

セイバー「!?」バッ

切嗣(かわされた……!?少し肩を掴もうとしただけで……?)

セイバー(危うく汚物が私の神性を穢すところだった)

切嗣「セイバー……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「そんなことではこの聖杯戦争に勝ち残ることはできない」

セイバー「……」ピクッ

切嗣「無視するのは勝手だが、足並みぐらいは揃えたらどうだ?」

セイバー「……」



73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:47:31.83 ID:o4SICifB0

切嗣「セイバー……」

セイバー「……」

切嗣「ほら、今から作戦会議を―――」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「まて」

セイバー(耐えられない……)

セイバー(私の時代にも……このように悪臭を放ち続ける者など存在しなかった)

切嗣「セイバー」

セイバー(呼吸するだけで脳細胞が壊死していきそうだ……)

切嗣「おい」

セイバー「アイリスフィール!!どこですかぁー!!」

切嗣「……」

セイバー「アイリスフィール、作戦会議が始まるらしいですよ!!」

切嗣「セイバー……」ウルウル



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:51:34.77 ID:o4SICifB0

アイリ「今後の行動について?」

切嗣「ああ」

舞弥「具体的には?」

切嗣「僕とセイバーがペアになって戦う」

セイバー「……っ」

アイリ「それは……」チラッ

舞弥「大丈夫ですか?」チラッ

セイバー「……」

切嗣「舞弥とアイリは後方支援を」

アイリ「セオリー通りに戦うというのね?」

切嗣「ああ」

セイバー(なんてことだ……)

切嗣(これでセイバーは僕から逃げられない)

セイバー(早めに切り出すべきでしょうか……)

セイバー(体臭のきついマスターとはいたくないと……)



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 03:55:45.48 ID:o4SICifB0

切嗣「では、セイバー?」

セイバー「……」プイッ

切嗣「実地調査に向かおう」

セイバー「……」

アイリ「……切嗣、ガム」

切嗣「ありがとう。でも、今はいいよ」

舞弥「ではこの息スッキリの錠剤を……」

切嗣「いいよ」

舞弥「まぁ……口だけではもう……」

アイリ「そうね……」

切嗣「行こうか。セイバー」

セイバー「……アイリスフィール」

アイリ「なに?」

セイバー「実地調査に向かいます」

アイリ「え、ええ……がんばってね」



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:00:13.61 ID:o4SICifB0

新都

切嗣「向こうに行けば教会がある」

セイバー「……」

切嗣「大型のデパートもあるんだ」

セイバー「……」

切嗣「……」

セイバー(芳香剤や消臭剤はどこに売っているのでしょうか……)キョロキョロ

切嗣(なんだかんだで外界には興味があったのか)

セイバー「む……」トテテ

切嗣「セイバー?」

店員「いらっしゃいませー」

切嗣(ドラッグストアになにか用事が……?)

セイバー「……」キョロキョロ

切嗣「……?」



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:02:47.59 ID:o4SICifB0

セイバー「すいません」

店員「はい」

セイバー「強力な消臭剤や芳香剤は?」

店員「あ、こちらになります」

セイバー「恐れ入ります」

切嗣「……」

セイバー「……なるほど」

切嗣「セイバー?」

セイバー「すいません」

店員「はい」

セイバー「これをいただけますか?」

店員「はい、では商品をお持ちになってレジのほうへどうぞ」

セイバー「わかりました」

切嗣「……セイバー?お金はあるのか?」

セイバー「……」ピクッ



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:06:04.89 ID:o4SICifB0

店員「お会計のほうが―――」

セイバー「すいません」

店員「はい?」

セイバー「あの……今、持ち合わせが……」

店員「そうなのですか?」

セイバー「ですので、少し待っていてもらえませんか?」

店員「ええ、いいですよ」

セイバー「申し訳ありません」

切嗣「僕が出そう」

セイバー「イリヤスフィールに援助してもらわなければ」

切嗣「セイバー、僕が出す」

セイバー「……」

切嗣「どうぞ」

店員「うっ……どうも」

切嗣「はい、セイバー」



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:12:15.36 ID:o4SICifB0

セイバー「……」

切嗣「どうした?これが欲しかったのだろう?」

セイバー(くっ……不覚……)

セイバー(マスターが一度触れたものだと……死んでも触りたくない……)

切嗣「セイバー?」

セイバー「……」

切嗣「……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「セイバー、どこに?」

セイバー(くそ……どうしてこんな目に……!!)

切嗣「セイバー!!待つんだ!!」

セイバー(こんなマスターに仕えることになるとは……)

セイバー(聖杯など……諦めるしか……)

切嗣「セイバー……どうしてだ……」



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:17:00.26 ID:o4SICifB0

公園

切嗣「少し休もうか」

セイバー「……」

切嗣「ほら、隣に座って」

セイバー「……」

切嗣「ふぅー……」

セイバー「……」

セイバー(消臭剤……)

切嗣(こちらを見てくれてはいる。やはり初心なだけか……)

切嗣「―――僕は正義の味方に憧れていたんだ」

セイバー「……」

切嗣「でも、あるとき……それは無理だって悟った」

セイバー「……」

セイバー(いや……切嗣は袋にしか触れていない……中身をそっと取り出せば……)



94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:21:40.05 ID:o4SICifB0

切嗣「だから、僕は―――」

セイバー「……」ソーッ

切嗣「……セイバー?」

セイバー「……」

切嗣「とってあげようか?」

セイバー「……とれた」

切嗣「……」

セイバー「……」シュッシュッ

切嗣「うわっ!?」

セイバー「……」

切嗣「セイバー!!何を―――」

セイバー「……」シュッシュッ

切嗣「やめるんだ!!」

セイバー「……」



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:26:20.36 ID:o4SICifB0

セイバー「……」シュッシュッ

切嗣「セイバー!それは人に使うものじゃない!」

セイバー「……」

切嗣「……」

切嗣「まさか……励ましてくれているのか?」

セイバー「……」クンクン

セイバー(駄目か……飲ませるしかない……)

切嗣「ありがとう。でも……そんな励まし方は……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「セイバー?」

セイバー(どこかに誘い込まなくては……)

切嗣「……」

切嗣「どこに行く気だ……」



103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:39:47.01 ID:o4SICifB0

喫茶店

ネロ「いらっしゃいませ」

切嗣「喉が渇いていたのか……?」

セイバー「……」

ネロ「奥の席にどうぞ」

セイバー「はい」

切嗣「……」

セイバー「……」

切嗣「ホットコーヒーを」

セイバー「水を」

ネロ「畏まりました」

切嗣「……」

セイバー「……」スタスタ

切嗣「セイバー?」



105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:43:22.32 ID:o4SICifB0

ネロ「なにか?」

セイバー「これを入れてください」

ネロ「これは?」

セイバー「水として出します」

ネロ「……」

セイバー「グラスをこちらに」

ネロ「しかし」

セイバー「……」

ネロ「どうぞ」

セイバー「どうも」

ネロ「……」

セイバー「……」トクトクトク

セイバー「よし」

ネロ「……何をする気だ?」



107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:47:46.76 ID:o4SICifB0

セイバー「……」スッ

切嗣「セイバー……?」

セイバー「……」

切嗣「僕のために水を?」

セイバー「……」コク

切嗣「そうか……ありが―――」

セイバー「……」

切嗣(この臭いは……?)

セイバー「……」

切嗣「……何か入れたか?」

セイバー「……」

切嗣「薬品のような香りがするんだが……」

セイバー「……」

切嗣(だが……セイバーが折角いれてくれたものだ……無碍にはできない……)

セイバー(早く飲んでくれないでしょうか……)



110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:52:09.74 ID:o4SICifB0

切嗣「……」

セイバー「……」ジーッ

切嗣「……」

切嗣(セイバーの視線が痛い……)

セイバー(どれほどの効果があるのか……)

切嗣「……」

セイバー「……」

切嗣「ふっ……!!」

切嗣「……!!!」ゴクゴクゴク

セイバー「……」

切嗣「うっ!?―――ごっほ!!がっは!!」

セイバー「……」

切嗣「うぁ……おぁ……うごぉ……!!!」

セイバー「……」

切嗣「う……うろっろろろ!!!」ビチャビチャビチャ



113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:55:55.90 ID:o4SICifB0

セイバー「……」

切嗣「ぐ……」

セイバー「……」

切嗣「セイバー……」

セイバー「店主、救急車を」

ネロ「ああ」

切嗣「……」

セイバー「……」

セイバー(吐瀉物の所為で余計に酷い臭気が……)

切嗣「せい、ばー……」

セイバー「気持ち悪い……」



ピーポーピーポー……






114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 04:59:04.53 ID:o4SICifB0

城内

舞弥「私がセイバーを?」

切嗣「……」コク

舞弥「わかりました」

アイリ「切嗣……」

セイバー「まさか後遺症で声が出なくなり、足が不自由になるとは……」

アイリ「セイバー……」

舞弥「では、行きましょう。セイバー」

セイバー「わかりました」

アイリ「切嗣……」

切嗣「……」

アイリ「……」

アイリ「それじゃあ……行って来るわ」

切嗣「……」コク



120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:03:26.06 ID:o4SICifB0

数日後

切嗣「……」

舞弥「……すいません」

切嗣「……」

舞弥「教会に保護してもらいましょう」

切嗣「……」コク

舞弥「では、行きましょうか。支えます」

切嗣「……」

舞弥「……おぇ」

切嗣「……」



123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:06:05.76 ID:o4SICifB0

教会

綺礼「衛宮切嗣……」

舞弥「保護をお願いいます」

切嗣「……」

綺礼「……それが答えか」

切嗣「……?」

舞弥「……」

綺礼「では令呪を」

切嗣「……」スッ

綺礼「……くさ」

切嗣「……」



126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:08:54.43 ID:o4SICifB0

数日後 病院

切嗣「……」

士郎「あんた……だれ?」

切嗣「……」

士郎「……?」

切嗣「……」スッ

士郎「……え?紙……?」

士郎「一緒にこないか……?」

切嗣「……」コク

士郎「……いいけど。あんた、臭いな」

切嗣「……」



130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:12:28.21 ID:o4SICifB0

数週間後

大河「切嗣さーん!!」

切嗣「……」

大河「ふふ……」

士郎「藤ねえ……鼻曲がらないの?」

大河「なにが?いい臭いじゃん」

切嗣「……」ナデナデ

大河「切嗣さんの体臭、すごい私好みだもーん」

士郎「変わってるなぁ……俺には分かんない」

切嗣「……」

大河「きりつぐさぁーん」

士郎「ところで切嗣?」

切嗣「?」

士郎「次はいつ旅にでるんだ?」

切嗣「……」



135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:14:51.76 ID:o4SICifB0

数年後 縁側

切嗣「……」

士郎「切嗣?なにやってんだ?」

切嗣「……」

士郎「おい……」

切嗣「」パタッ

士郎「え……?」

士郎「おい!!しっかりしろ!!おい!!」

士郎「どうしたんだよ!!」

士郎「……」

士郎「切嗣……」



137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:19:25.07 ID:o4SICifB0

数年後

セイバー「―――そうですか」

士郎「それがじいさんの最後だった……」

セイバー「どうやら私が切嗣の寿命を縮めてしまったようですね」

士郎「セイバーの所為じゃない」

セイバー「士郎……」

士郎「セイバー……」

セイバー「これから服の洗濯は別でお願いします」

士郎「え?」

セイバー「もう着れなくなりますので」

士郎「……」

セイバー「それでは。おやすみなさい」

士郎「……教会にいくか」ポロポロ



おしまい。



139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:21:09.47 ID:o4SICifB0

これでSSは終わります
私の受けた苦渋はこんなものではありません
切嗣は本当に極悪非道です



140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/12/17(土) 05:21:34.04 ID:m6VZx1450

>>139
アーサー王乙


元スレ
切嗣「召喚成功か」セイバー(……なんだこのマスター、くさい)
http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1324054183/