過去作
曜「メゾン・ド・モルゲンレーテ・日の出?」鞠莉「ひどいメドレーね」
鞠莉「そのメガネって度、入ってるやつ?」曜「うん、伊達じゃないよ」
曜「巷に雨の降るごとく」
曜「鞠莉ちゃんお味噌汁理論」
鞠莉「So Close, Yet So Far」
曜「メゾン・ド・モルゲンレーテ・日の出?」鞠莉「ひどいメドレーね」
鞠莉「そのメガネって度、入ってるやつ?」曜「うん、伊達じゃないよ」
曜「巷に雨の降るごとく」
曜「鞠莉ちゃんお味噌汁理論」
鞠莉「So Close, Yet So Far」
1: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:23:16.76 ID:Ly5msPs2.net
ようまり
2: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:24:29.46 ID:EHYp2QDr.net
渡辺家
曜「…」ワクワク
曜「…」ソワソワ
ピンポーン
曜「!」モニターチェック
鞠莉『~♪』
曜(鞠莉ちゃんだ!)
ピッ
曜「鞠莉ちゃん!」
鞠莉『ハァーイ!』フリフリ
曜「ふふ、今行くね!」
タッタッタッ…ガチャ
曜「まりちゃ」
鞠莉「シャイニー!」ハグッ
曜「わあっ!?」
鞠莉「ふふっ。思った通り、すぐ来てくれた!」
鞠莉「私が来るのを、首をロングにして待っててくれたんだねー」ナデナデ
曜「ちょ、いきなりのハグはやめてって。前から言ってるじゃん」
鞠莉「それは無理な相談だって、前から言ってるでしょー」
曜「もう…ほら、寒いから入って入って」
鞠莉「はーい、お邪魔しまーす♪」
曜「わっ、このまま歩かないでってー!」
リビング
曜「今日はお母さん遅いって言うから、遠慮しないでくつろいでね」
鞠莉「ありがとう。では改めて、シャイニーっ!」ハグッ
曜「わっ。鞠莉ちゃん、今日はいつも以上にシャイニーしすぎだよ」
鞠莉「だって嬉しいんだもん!多忙と激務と書類の山を乗り越え、ついにやってきた曜と過ごす週末だよ!」
鞠莉「今日と明日は、頑張った自分へのご褒美デース!」
曜「ふふ…ん?」
鞠莉「ふふっ」ニコニコ
曜「…んん?」
鞠莉「あら、どうしたの。いきなり黙っちゃって」
曜「鞠莉ちゃん」
鞠莉「んー?」
曜「ちょっとごめんね」ギュ
鞠莉「きゃっ」
曜「ん…」
鞠莉(だ、抱きしめ返してくれた)ドキッ
曜「これは…」
鞠莉(なんだか真剣な顔してる…体が火照って、ドキドキしちゃう…)
鞠莉(この感じ…もしかして私、曜に…)
曜「やっぱり…」
鞠莉「え…」
曜「鞠莉ちゃんさ、ひょっとして――」
鞠莉「…っ」ドキドキ
曜「――お熱ない?」
鞠莉「…ふぇ?」ぽえー
曜の部屋
曜「37.8℃、やっぱりお熱あるね」ホラ
鞠莉「むー…」
曜「そんな顔しないの」
鞠莉「せっかく遊びに来たのに、どうしてベッドに寝かせられなきゃいけないの?」
曜「しょうがないじゃん、お熱があるんだから」
鞠莉「全然そんな感じしないし、マリーはシャイニー全開だし。体温計の誤作動じゃないかなー?」
曜「お耳失礼」スポッ
鞠莉「ひゃっ!」
曜「はい、動かないでねー」スッ
鞠莉(…ちかい)ピピッ
曜「ん、37.7℃だって。機械は嘘つかないよ」
鞠莉「か、仮に熱があったとしても、すぐ下がるから大丈夫だよ!全然辛くないし、2回目は0.1℃下がったわけだし」
曜「鞠莉ちゃん?」
鞠莉「うっ」
曜「誤魔化すのは良くないよ。自分でもわかってるんでしょ」
鞠莉「ううっ」
曜「さ、早く横になって」
鞠莉「そんなぁ…せっかくの楽しい週末お泊まりが、自分へのご褒美が…」
曜「あんまり言うと、未練が大きくなるよ」
鞠莉「ごほうびー…」
曜「気持ちはわかるけど、我慢して」
鞠莉「ご褒美ちょうだい…」ウルウル
曜(かわいい)
曜「…って、ダメダメ。無理して悪化しちゃったらどうするのさ」
曜「大事な時期なんだから。体調崩しちゃったら元も子もないよ」
曜「まずはゆっくり休んで、良くなってもらわないと。ね?」
鞠莉「うー…」
曜「はい、風邪薬だよ」
鞠莉「…薬飲んだら、もう動いてもいい?」
曜「だめ」
鞠莉「これ、絶対に休めない人へって書いてあるから」
曜「キャッチコピーを盾にしないの」
鞠莉「待ちに待ったお泊まり会なんだよ?それこそ休んでる場合じゃ…」
曜「鞠莉ちゃん」
鞠莉「う…」
曜「こんな事言いたくないけどさ。私だって楽しみにしてたんだよ?」
曜「毎日忙しい鞠莉ちゃんだから、せめて私といる時くらい、大変な事とか全部忘れて楽しませてあげたいって。そう思ってるんだよ」
鞠莉「…ごめん」
曜「責めてるわけじゃなくて…それだけ鞠莉ちゃんが大切ってことだよ」
曜「立場が逆だったら、鞠莉ちゃんもそうするでしょ?」
鞠莉「ん…」
曜「わかってくれるよね。横になってて、飲み物持ってくるから」パタン
鞠莉「あ…」
鞠莉(行っちゃった…がっかりさせちゃったかな)
鞠莉(ショッピングしたり、おしゃべりしたり、美味しいご飯を食べたり。2人で色々したいって思ってたのに)
鞠莉(週末をフイにした挙句、曜に看病までさせて、迷惑かけることになるなんて…)
鞠莉「あーもう、嫌になる…」ポスッ
鞠莉(…あ、曜のにおいだ)キュン
曜『ちょっとごめんね』ギュ
鞠莉(さっき、抱きしめ返してくれたっけ。ベッドに入ってると、曜に優しくハグされてるみたいで…)
鞠莉(すごく、おちつく…)ウトウト
カチャ
曜「鞠莉ちゃーん。あっ」
鞠莉「すー…すー…」
曜「ふふ、やっぱり疲れてたんだね」
曜「いつもお疲れ様」ナデナデ
鞠莉「んぅ…」
曜「ん、ちょっと熱くなってる。こりゃ熱が上がりそうだなぁ」
曜「今のうちに色々用意しとかないと」
…………………
曜「よし、こんな所かな」
曜「スポーツドリンクはストックがあったし、加湿器もオーケー。お湯を沸かして、冷えピタと氷枕も用意した」
曜「後は鞠莉ちゃんの体力次第か…心配だなぁ…」
曜「鞠莉ちゃん、入るよ」カチャ
鞠莉「ん…うぅ…っ…!」ガタガタ
曜「!」
鞠莉「寒い、さむいよぉ…」ガタガタ
曜「ごめんね、準備してて気づかなくて…待ってて。電気あんか出すから」
ぎゅっ
曜「!」
鞠莉「やだ、行かないで…」
鞠莉「一緒にいて…」ハァハァ
曜(すっかり弱っちゃって…)
曜「わかったよ。手を握ってるからね」ギュ
曜(…手が熱い。おそらく、この後ぐんと熱が上がる)
鞠莉「よう…」
曜「大丈夫、大丈夫だから」
…………………
鞠莉「はぁ…はぁっ…」
曜(症状がさっきと一転…暑がって、顔が真っ赤になっちゃってる)
曜(辛そうにして、可哀想に…)フキフキ
鞠莉「あつい、あついよ…あんか、取って…」
曜「もう取り出してあるよ。ごめん、お熱測るね」スポッ
鞠莉「はぁ…はぁ…」ピピッ
曜(…かなり上がってる。場合によっては受診も考えないと)
曜「冷えピタ貼るね。ちょっとヒンヤリするよ」ピタ
鞠莉「んぅ…」
曜「スポーツドリンク、飲めそう?」
鞠莉「うー…」
曜「体、起こすね。よっと…はい、ストロー」
鞠莉「ん…んんっ…」ゴクリ
曜(汗がすごい。タオルと着替えも必要だったね)
鞠莉「ふ、ぅ…」フラフラ
曜「氷枕とタオル持ってくるから、待ってて」
…………………
鞠莉「んぅ…」モゾモゾ
鞠莉「んん、寝てた…」
鞠莉(暗くなってる…結構寝ちゃったみたいだけど、体の火照りは楽になった…)
鞠莉「曜は…?」
曜「すー…すー…」
鞠莉「!」
鞠莉(タオルを持ったまま寝てる…ずっと付き添ってくれてたんだね)ナデナデ
曜「えへへ…んぅ…?」
鞠莉(あ、起こしちゃった…)
曜「んーっ…ごめん、寝ちゃってたぁ…」
鞠莉「ごめんね。曜も疲れてるのに、迷惑ばかりかけて…」
曜「心配はしてるけど、迷惑はしてないってね。具合はどう?」
鞠莉「少しぽーっとするけど、だいぶ良い」
曜「よし、お熱はどうかな」スポッ
鞠莉「んっ」ピピッ
曜「お、少し下がってる!よかった、安心したよー」
鞠莉「ありがとう、曜のおかげね」
曜「お腹はすいてない?」
鞠莉「おなか減った…」
曜「おかゆなら食べられそう?」
鞠莉「食べれると、思う」
曜「オーソドックスなやつの他に、中華風とかにもできるけど、どんなのがいい?」
鞠莉「ジャパニーズ・スタイルのもので、シンプルなのがいい…」
曜「ん。作ってくるから、待っててね」カチャ
曜(…さてさて、今日一番の大仕事ですな)
…………………
曜「お待たせしましたー」
鞠莉「わぁ…!」
曜「こちら、曜ちゃん特製の塩がゆです。梅干しとお漬物はお好みでどうぞ…へへ、なんてね」
鞠莉「美味しそう、輝いて見える。素敵だわ」
曜「味も素敵だと良いんだけど、どうかな…さ、召し上がれ」
鞠莉「いただきます」
曜「…」ドキドキ
鞠莉「ん、美味しい…!」
曜「ほんと?味薄くない?」
鞠莉「とっても美味しい。凄くあったまる」
曜「よかったぁ!」
鞠莉「…今日は、何から何まで、本当にごめんなさい」
曜「もう。今日の鞠莉ちゃん、謝ってばかりだよ」
曜「次のチャンスが絶対来るって。待てば海路の日和あり、でしょ」
鞠莉「そう、だね」
曜「だったら、まずは風邪をしっかり治しておかないと。中途半端に長引いちゃったら大変だよ」
鞠莉「うん」
曜「ふふ。元気になったら、色んなところに遊びに行こうね!」ニコッ
鞠莉(曜の笑顔、なんだか久しぶりに見た気がする)ニコ
曜「実は、一緒に行きたい所があるんだ。新しく出来た雑貨屋さんなんだけど、凄く可愛くってね――」
鞠莉(ありがとう、曜――)
…………………
鞠莉「ん、う…」モゾ
鞠莉「ん、あれ…ここ、私の部屋…?」
鞠莉「なんだ…夢、かぁ…」フラフラ
鞠莉(曜、いない…からだがあつい…)ポー
ガチャ
曜「あ、起きた?」
鞠莉「曜…」グッ
曜「ああ、そのままでいいから。どう、具合は」
鞠莉「大丈夫、心配ない…」
曜「はいはい、結構しんどいって顔に書いてあるよ。今日は養生すること」
鞠莉「でも、出かける予定潰しちゃうの嫌だ…」
曜「鞠莉ちゃんが病気の方が嫌だよ。それに、もうすぐクリスマスや年末年始でイベント続きなんだからさ」
曜「今のうちにゆっくり直さないと。ね?」ナデナデ
鞠莉「はぁい…」
曜「よし、いい子。今、飲み物持ってくるね」
ガチャ トテトテ…
鞠莉(…熱でぼんやりしてるけど、これは夢じゃないよね)ツネリ
鞠莉「いたい…よかった、現実だ」
鞠莉「…ふぅっ。落ち着いた」
曜「鞠莉ちゃん、病弱いからね。辛かったでしょ」
鞠莉「ちょっと、ね」
曜「素直でよろしい。さてさて、お薬飲むにしても何か食べないとだね。おかゆでいい?」
鞠莉「うん、味は…」
曜「ジャパニーズ・スタイルのシンプルなやつ、でしょ。すぐ作っちゃうから、少し待ってて」
パタン トテトテ
鞠莉(風邪なのは夢じゃなかった、か…)ポスッ
鞠莉(クリスマス前だし、プレゼントに良さそうな物を見つけに行こうと思ってたのに…)
鞠莉「あー、不覚…」
終わり
全弾撃ちつくしました。
見返すと終盤説明不足でしたが、ようまり同棲の続き物のつもりですので、過去作もよろしければお願いします。
曜「鞠莉ちゃんお味噌汁理論」
鞠莉「So Close, Yet So Far」
曜「嵐の中でシャイニーして」
ありがとうございました。
ようまり最高…また頼むぜ
元スレ
鞠莉「おかゆはジャパニーズ・スタイルを」
http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1512256996/
渡辺家
曜「…」ワクワク
曜「…」ソワソワ
ピンポーン
曜「!」モニターチェック
鞠莉『~♪』
曜(鞠莉ちゃんだ!)
3: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:27:12.91 ID:EHYp2QDr.net
ピッ
曜「鞠莉ちゃん!」
鞠莉『ハァーイ!』フリフリ
曜「ふふ、今行くね!」
タッタッタッ…ガチャ
曜「まりちゃ」
鞠莉「シャイニー!」ハグッ
曜「わあっ!?」
5: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:29:08.46 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「ふふっ。思った通り、すぐ来てくれた!」
鞠莉「私が来るのを、首をロングにして待っててくれたんだねー」ナデナデ
曜「ちょ、いきなりのハグはやめてって。前から言ってるじゃん」
鞠莉「それは無理な相談だって、前から言ってるでしょー」
曜「もう…ほら、寒いから入って入って」
鞠莉「はーい、お邪魔しまーす♪」
曜「わっ、このまま歩かないでってー!」
6: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:31:12.87 ID:EHYp2QDr.net
リビング
曜「今日はお母さん遅いって言うから、遠慮しないでくつろいでね」
鞠莉「ありがとう。では改めて、シャイニーっ!」ハグッ
曜「わっ。鞠莉ちゃん、今日はいつも以上にシャイニーしすぎだよ」
鞠莉「だって嬉しいんだもん!多忙と激務と書類の山を乗り越え、ついにやってきた曜と過ごす週末だよ!」
鞠莉「今日と明日は、頑張った自分へのご褒美デース!」
曜「ふふ…ん?」
鞠莉「ふふっ」ニコニコ
曜「…んん?」
7: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:32:21.74 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「あら、どうしたの。いきなり黙っちゃって」
曜「鞠莉ちゃん」
鞠莉「んー?」
曜「ちょっとごめんね」ギュ
鞠莉「きゃっ」
曜「ん…」
鞠莉(だ、抱きしめ返してくれた)ドキッ
8: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:33:55.20 ID:EHYp2QDr.net
曜「これは…」
鞠莉(なんだか真剣な顔してる…体が火照って、ドキドキしちゃう…)
鞠莉(この感じ…もしかして私、曜に…)
曜「やっぱり…」
鞠莉「え…」
曜「鞠莉ちゃんさ、ひょっとして――」
鞠莉「…っ」ドキドキ
曜「――お熱ない?」
鞠莉「…ふぇ?」ぽえー
10: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:38:41.73 ID:EHYp2QDr.net
曜の部屋
曜「37.8℃、やっぱりお熱あるね」ホラ
鞠莉「むー…」
曜「そんな顔しないの」
鞠莉「せっかく遊びに来たのに、どうしてベッドに寝かせられなきゃいけないの?」
曜「しょうがないじゃん、お熱があるんだから」
鞠莉「全然そんな感じしないし、マリーはシャイニー全開だし。体温計の誤作動じゃないかなー?」
曜「お耳失礼」スポッ
鞠莉「ひゃっ!」
11: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:42:10.68 ID:EHYp2QDr.net
曜「はい、動かないでねー」スッ
鞠莉(…ちかい)ピピッ
曜「ん、37.7℃だって。機械は嘘つかないよ」
鞠莉「か、仮に熱があったとしても、すぐ下がるから大丈夫だよ!全然辛くないし、2回目は0.1℃下がったわけだし」
曜「鞠莉ちゃん?」
鞠莉「うっ」
曜「誤魔化すのは良くないよ。自分でもわかってるんでしょ」
鞠莉「ううっ」
曜「さ、早く横になって」
12: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:45:46.02 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「そんなぁ…せっかくの楽しい週末お泊まりが、自分へのご褒美が…」
曜「あんまり言うと、未練が大きくなるよ」
鞠莉「ごほうびー…」
曜「気持ちはわかるけど、我慢して」
鞠莉「ご褒美ちょうだい…」ウルウル
曜(かわいい)
曜「…って、ダメダメ。無理して悪化しちゃったらどうするのさ」
13: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:48:26.69 ID:EHYp2QDr.net
曜「大事な時期なんだから。体調崩しちゃったら元も子もないよ」
曜「まずはゆっくり休んで、良くなってもらわないと。ね?」
鞠莉「うー…」
曜「はい、風邪薬だよ」
鞠莉「…薬飲んだら、もう動いてもいい?」
曜「だめ」
鞠莉「これ、絶対に休めない人へって書いてあるから」
曜「キャッチコピーを盾にしないの」
14: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 08:56:17.87 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「待ちに待ったお泊まり会なんだよ?それこそ休んでる場合じゃ…」
曜「鞠莉ちゃん」
鞠莉「う…」
曜「こんな事言いたくないけどさ。私だって楽しみにしてたんだよ?」
曜「毎日忙しい鞠莉ちゃんだから、せめて私といる時くらい、大変な事とか全部忘れて楽しませてあげたいって。そう思ってるんだよ」
鞠莉「…ごめん」
曜「責めてるわけじゃなくて…それだけ鞠莉ちゃんが大切ってことだよ」
曜「立場が逆だったら、鞠莉ちゃんもそうするでしょ?」
鞠莉「ん…」
曜「わかってくれるよね。横になってて、飲み物持ってくるから」パタン
鞠莉「あ…」
15: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:00:40.42 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉(行っちゃった…がっかりさせちゃったかな)
鞠莉(ショッピングしたり、おしゃべりしたり、美味しいご飯を食べたり。2人で色々したいって思ってたのに)
鞠莉(週末をフイにした挙句、曜に看病までさせて、迷惑かけることになるなんて…)
鞠莉「あーもう、嫌になる…」ポスッ
鞠莉(…あ、曜のにおいだ)キュン
曜『ちょっとごめんね』ギュ
鞠莉(さっき、抱きしめ返してくれたっけ。ベッドに入ってると、曜に優しくハグされてるみたいで…)
鞠莉(すごく、おちつく…)ウトウト
16: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:02:37.17 ID:EHYp2QDr.net
カチャ
曜「鞠莉ちゃーん。あっ」
鞠莉「すー…すー…」
曜「ふふ、やっぱり疲れてたんだね」
曜「いつもお疲れ様」ナデナデ
鞠莉「んぅ…」
曜「ん、ちょっと熱くなってる。こりゃ熱が上がりそうだなぁ」
曜「今のうちに色々用意しとかないと」
17: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:06:55.88 ID:EHYp2QDr.net
…………………
曜「よし、こんな所かな」
曜「スポーツドリンクはストックがあったし、加湿器もオーケー。お湯を沸かして、冷えピタと氷枕も用意した」
曜「後は鞠莉ちゃんの体力次第か…心配だなぁ…」
曜「鞠莉ちゃん、入るよ」カチャ
鞠莉「ん…うぅ…っ…!」ガタガタ
曜「!」
鞠莉「寒い、さむいよぉ…」ガタガタ
18: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:08:34.29 ID:EHYp2QDr.net
曜「ごめんね、準備してて気づかなくて…待ってて。電気あんか出すから」
ぎゅっ
曜「!」
鞠莉「やだ、行かないで…」
鞠莉「一緒にいて…」ハァハァ
曜(すっかり弱っちゃって…)
曜「わかったよ。手を握ってるからね」ギュ
曜(…手が熱い。おそらく、この後ぐんと熱が上がる)
鞠莉「よう…」
曜「大丈夫、大丈夫だから」
19: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:26:07.05 ID:EHYp2QDr.net
…………………
鞠莉「はぁ…はぁっ…」
曜(症状がさっきと一転…暑がって、顔が真っ赤になっちゃってる)
曜(辛そうにして、可哀想に…)フキフキ
鞠莉「あつい、あついよ…あんか、取って…」
曜「もう取り出してあるよ。ごめん、お熱測るね」スポッ
鞠莉「はぁ…はぁ…」ピピッ
曜(…かなり上がってる。場合によっては受診も考えないと)
21: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:38:06.46 ID:EHYp2QDr.net
曜「冷えピタ貼るね。ちょっとヒンヤリするよ」ピタ
鞠莉「んぅ…」
曜「スポーツドリンク、飲めそう?」
鞠莉「うー…」
曜「体、起こすね。よっと…はい、ストロー」
鞠莉「ん…んんっ…」ゴクリ
曜(汗がすごい。タオルと着替えも必要だったね)
鞠莉「ふ、ぅ…」フラフラ
曜「氷枕とタオル持ってくるから、待ってて」
22: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:54:08.82 ID:EHYp2QDr.net
…………………
鞠莉「んぅ…」モゾモゾ
鞠莉「んん、寝てた…」
鞠莉(暗くなってる…結構寝ちゃったみたいだけど、体の火照りは楽になった…)
鞠莉「曜は…?」
曜「すー…すー…」
鞠莉「!」
鞠莉(タオルを持ったまま寝てる…ずっと付き添ってくれてたんだね)ナデナデ
曜「えへへ…んぅ…?」
鞠莉(あ、起こしちゃった…)
23: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 09:56:14.05 ID:EHYp2QDr.net
曜「んーっ…ごめん、寝ちゃってたぁ…」
鞠莉「ごめんね。曜も疲れてるのに、迷惑ばかりかけて…」
曜「心配はしてるけど、迷惑はしてないってね。具合はどう?」
鞠莉「少しぽーっとするけど、だいぶ良い」
曜「よし、お熱はどうかな」スポッ
鞠莉「んっ」ピピッ
曜「お、少し下がってる!よかった、安心したよー」
鞠莉「ありがとう、曜のおかげね」
24: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:02:33.99 ID:EHYp2QDr.net
曜「お腹はすいてない?」
鞠莉「おなか減った…」
曜「おかゆなら食べられそう?」
鞠莉「食べれると、思う」
曜「オーソドックスなやつの他に、中華風とかにもできるけど、どんなのがいい?」
鞠莉「ジャパニーズ・スタイルのもので、シンプルなのがいい…」
曜「ん。作ってくるから、待っててね」カチャ
曜(…さてさて、今日一番の大仕事ですな)
25: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:06:23.81 ID:EHYp2QDr.net
…………………
曜「お待たせしましたー」
鞠莉「わぁ…!」
曜「こちら、曜ちゃん特製の塩がゆです。梅干しとお漬物はお好みでどうぞ…へへ、なんてね」
鞠莉「美味しそう、輝いて見える。素敵だわ」
曜「味も素敵だと良いんだけど、どうかな…さ、召し上がれ」
鞠莉「いただきます」
曜「…」ドキドキ
鞠莉「ん、美味しい…!」
曜「ほんと?味薄くない?」
鞠莉「とっても美味しい。凄くあったまる」
曜「よかったぁ!」
26: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:09:47.14 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「…今日は、何から何まで、本当にごめんなさい」
曜「もう。今日の鞠莉ちゃん、謝ってばかりだよ」
曜「次のチャンスが絶対来るって。待てば海路の日和あり、でしょ」
鞠莉「そう、だね」
曜「だったら、まずは風邪をしっかり治しておかないと。中途半端に長引いちゃったら大変だよ」
鞠莉「うん」
曜「ふふ。元気になったら、色んなところに遊びに行こうね!」ニコッ
鞠莉(曜の笑顔、なんだか久しぶりに見た気がする)ニコ
曜「実は、一緒に行きたい所があるんだ。新しく出来た雑貨屋さんなんだけど、凄く可愛くってね――」
鞠莉(ありがとう、曜――)
27: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:11:55.46 ID:EHYp2QDr.net
…………………
鞠莉「ん、う…」モゾ
鞠莉「ん、あれ…ここ、私の部屋…?」
鞠莉「なんだ…夢、かぁ…」フラフラ
鞠莉(曜、いない…からだがあつい…)ポー
ガチャ
28: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:14:35.74 ID:EHYp2QDr.net
曜「あ、起きた?」
鞠莉「曜…」グッ
曜「ああ、そのままでいいから。どう、具合は」
鞠莉「大丈夫、心配ない…」
曜「はいはい、結構しんどいって顔に書いてあるよ。今日は養生すること」
鞠莉「でも、出かける予定潰しちゃうの嫌だ…」
曜「鞠莉ちゃんが病気の方が嫌だよ。それに、もうすぐクリスマスや年末年始でイベント続きなんだからさ」
曜「今のうちにゆっくり直さないと。ね?」ナデナデ
鞠莉「はぁい…」
曜「よし、いい子。今、飲み物持ってくるね」
ガチャ トテトテ…
鞠莉(…熱でぼんやりしてるけど、これは夢じゃないよね)ツネリ
鞠莉「いたい…よかった、現実だ」
29: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:19:11.37 ID:EHYp2QDr.net
鞠莉「…ふぅっ。落ち着いた」
曜「鞠莉ちゃん、病弱いからね。辛かったでしょ」
鞠莉「ちょっと、ね」
曜「素直でよろしい。さてさて、お薬飲むにしても何か食べないとだね。おかゆでいい?」
鞠莉「うん、味は…」
曜「ジャパニーズ・スタイルのシンプルなやつ、でしょ。すぐ作っちゃうから、少し待ってて」
パタン トテトテ
鞠莉(風邪なのは夢じゃなかった、か…)ポスッ
鞠莉(クリスマス前だし、プレゼントに良さそうな物を見つけに行こうと思ってたのに…)
鞠莉「あー、不覚…」
終わり
31: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:21:29.52 ID:EHYp2QDr.net
全弾撃ちつくしました。
見返すと終盤説明不足でしたが、ようまり同棲の続き物のつもりですので、過去作もよろしければお願いします。
曜「鞠莉ちゃんお味噌汁理論」
鞠莉「So Close, Yet So Far」
曜「嵐の中でシャイニーして」
ありがとうございました。
35: 名無しで叶える物語 2017/12/03(日) 10:43:38.69 ID:WzkhOf/F.net
ようまり最高…また頼むぜ
鞠莉「おかゆはジャパニーズ・スタイルを」
http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1512256996/