過去作
【ガルパン】好きな食べ物の話。
【ガルパン】好きな食べ物の少し長い話。
【ガルパン】好きな食べ物の長い話。
【ガルパン】桂利奈ちゃんがラーメン屋を潰す話。
【ガルパン】好きな食べ物の、二人の話。
【ガルパン】好きな人の話。
【ガルパン】好きな食べ物の、車長達の話。
【ガルパン】まほ「温泉旅行」
【ガルパン】好きな食べ物の話。
【ガルパン】好きな食べ物の少し長い話。
【ガルパン】好きな食べ物の長い話。
【ガルパン】桂利奈ちゃんがラーメン屋を潰す話。
【ガルパン】好きな食べ物の、二人の話。
【ガルパン】好きな人の話。
【ガルパン】好きな食べ物の、車長達の話。
【ガルパン】まほ「温泉旅行」
SS速報VIP:【ガルパン】ニーナ「ヌーナ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513953653/
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513953653/
1: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:40:53.74 ID:UGKLiXCT0
※ニーナが訛りを直そうとするお話
※津軽弁は断念しました。宮城県の訛りで代用してます
※最終章ネタはありません。次期隊長云々は全部想像です
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513953653
2: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:42:44.94 ID:UGKLiXCT0
プラウダ高校・カチューシャ室
「来たわね、ニーナ」
「は、はいい…」
「そう固くならないで」
「はい…あのう、カチューシャ隊長、話って何だべ」
「大事な話よ、早速だけど聞いて頂戴。私ね、次期隊長の座は貴女に託したいの」
「へ、へええええっ!?」
「嘘じゃないわよ、本当にそう思ってる」
「か、カチューシャ隊長…!」
「でもね」
「へっ」
「アンタには重大な欠陥があるわ」
「けっ、欠陥ですかあ?」
「何だと思う?」
「うーん…欠陥って言うなら欠陥だらげだど思うげっと、あらだまってこれっつうのは、はっぱり…」
(うーん…欠陥って言うなら欠陥だらけだと思うけど、改まってこれというのは、さっぱり…)
「それよ」
「へ?」
「訛り」
「なまり」
「その訛りを直さないと、隊長は務まらないわ。あなた時々、何を言ってるか分かんないんだもの」
「ああっ、すずぬいぎちがいがでだらんっとまずいがらですか!」
(ああっ、指示に行き違いが出たらとてもまずいからですか)
「日本語で話しなさいよ!」
「ぬほんごしゃべってらよ!」
(日本語を喋ってますよ)
「それを直せっつってんの!ノンナ!」
「はい、ニーナの短期転校手続きの書類です」
「てっ、ててて、転校!?」
「そうよ、向こうにはもう話を通してあるわ。みっちり標準語を学んで来なさい!」
「わがりすた…あのう、ほんで行ぎ先は…」
(わかりました)
「聖グロリアーナよ」
んで
聖グロ・ダージリン室にて
「…っつう訳で、プラウダ高校がら来ますた、ヌーナです。よろすぐお願いします」
「ニーナさん、ね。カチューシャから話は聞いてますわ」
「はあ」
「私の事はダージリンと」
「ダんズリーさん」
「ダージリン」
「ダーずリンさん」
「ダージリン」
「はい」
「(投げたわ)」
「お、オレンジペコと申しまふふ」
「ペコ、笑わないの」
「し、失礼しました」
「オレンずペコさん」
「んぬっふ」
「ダージリン様こそ笑わないで下さいよ!」
「し、失礼。なるほど、これは重症ね」
「んだべが」
(そうでしょうか)
「んっふふ」
「みっちり学べと言われていらしたそうですが、具体的にはどうしたら…」
「まあ、その辺は任せるわ」
「えっ」
「言ってなかったかしら、教育係はペコに頼むって」
「初耳ですよ!?」
「同じ次期隊長同士、親睦を深めておくのも良い事よ」
「そっ、そんな重要な事をさらっと!」
「じゃ、お願いね」
「ああう…」
「どごの隊長もぬだよなもんだなや…」
(どこの隊長も似た様なものですね)
「とりあえず着替えましょうか。聖グロの制服を用意してありますので」
「わがりすた」
(分かりました)
んで
「ほおお…」
「着心地は如何ですか?」
「いずい」
(なんだかしっくり来ません)
「いずい?」
「んだ。なんつうが、服に着られでるような感ずがすて」
(はい。何と言うか、服に着られている様な感じがして)
「あはは、じきに慣れますよ。改めて、よろしくお願いしますね」
んで
「…それで私の所に来たの」
「はい、口調の矯正と言えばアッサム様かと思いまして」
「ローズヒップの話なら、実績はいまいちと言わざるを得ないわね」
「あはは…」
「ああ。で、そちらが件の」
「ヌーナです、はずめますて」
(ニーナです、はじめまして)
「ヌーナさんね、よろしく」
「ヌーナです」
(ニーナです)
「アッサム様、こちらはニーナさんです」
「え、ニーナさん?ヌーナさん?」
「ヌーナです」
(ニーナです)
「うーん」
「ま、まあそれはそうと、口調の矯正って具体的にはどういう事をするのでしょうか」
「そうねえ…矯正とは言うけれど、基本的に言葉遣いは環境。日々の積み重ねなのよね」
「標準語に囲まれた環境で日常生活をこなすしか無い、という事ですか」
「そうなるわ。叩き直そうとしても上手くいかないのよ」
「経験談ですか」
「ええ」
「めんどかげますねゃ…」
(ご面倒お掛けしますね)
おひる
「ニーナさん、聖グロの食事は如何ですか?」
「あんましんめぐねなや…」
(あまり美味しくないです)
「あはは…ですよね」
「あすたからずぶんで弁当こしぇる」
(明日から自分でお弁当を作ります)
「お料理は得意なんですか?」
「んめよ」
(美味しいですよ)
「へえ…私はあまり得意ではないので羨ましいです。お茶を淹れるのは得意なんですけどね」
「んだっ。今晩うっつぁございん」
(そうだ、今晩うちにいらして下さい)
「ええっ!?」
「ごわんかしぇっから」
(ご飯を食べさせますから)
「そうですね…これも親睦を深める良い機会かも知れません。それじゃあお邪魔しますね」
「ございんございん」
(いらっしゃいいらっしゃい)
放課後
「えっと、ニーナさんのお部屋は…あ、ここですね。うわ、凄く良い匂い」
「ペゴさんいらっしゃーい。ダんずリーさんも来てらよ」
「ダージリン様ぁ!?」
「ペコ、大きな声を出さないの」
「ど、どうして居るんですか」
「…うん、あのね、様子が気になって来てみたら、凄く良い匂いがしたのよ」
「はい」
「だから居るの」
「あ、はい」
「でぎだよー。食べらい食べらい」
(出来ましたよー。召し上がれ)
「これは、トマト肉じゃがですか?」
「んだ。カチューシャ隊長に野菜食わしぇるためにノンナさんが考えだ奴だ」
「お、美味しい…!」
「初めて食べる味ね…美味しいわ」
「んだべ」
(でしょ)
「食後は私がお茶を淹れますね」
「あらあら、張り切っちゃって」
「ありがでなや」
(有り難いなあ)
一ヶ月後
プラウダ高校
「ニーナが帰ってくる日ね」
「待ちに待った日ですね、カチューシャ」
「待ってないわよ」
「はいはい」
「カチューシャ隊長、只今戻りました!」
「お帰りなさい、ニーナ。聖グロはどうだったかしら?」
「どこの隊長も似た様なもんだなと思いました…」
「どういう意味よ!」
「ニーナ、訛りが直ってますね」
「あっ、本当だわ」
「そうかも知れません。自分ではよく分かりませんけど」
「やったじゃない、ニーナ!」
「えへへ、ありがとうございます」
「わだすたづもこいづ直すのんっと苦労すたおんなや、ノンナ」
(私たちもこれを直すのにすごく苦労したのよね、ノンナ)
「んだ」
(んだ)
「!?」
聖グロリアーナ
「ペコ、紅茶のお代わりを頂戴」
「わがりすた」
おわり
以上です
お付き合い有り難うございました
元スレ
SS速報VIP:【ガルパン】ニーナ「ヌーナ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513953653/
プラウダ高校・カチューシャ室
「来たわね、ニーナ」
「は、はいい…」
「そう固くならないで」
「はい…あのう、カチューシャ隊長、話って何だべ」
「大事な話よ、早速だけど聞いて頂戴。私ね、次期隊長の座は貴女に託したいの」
「へ、へええええっ!?」
3: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:44:08.07 ID:UGKLiXCT0
「嘘じゃないわよ、本当にそう思ってる」
「か、カチューシャ隊長…!」
「でもね」
「へっ」
「アンタには重大な欠陥があるわ」
「けっ、欠陥ですかあ?」
「何だと思う?」
4: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:45:41.40 ID:UGKLiXCT0
「うーん…欠陥って言うなら欠陥だらげだど思うげっと、あらだまってこれっつうのは、はっぱり…」
(うーん…欠陥って言うなら欠陥だらけだと思うけど、改まってこれというのは、さっぱり…)
「それよ」
「へ?」
「訛り」
「なまり」
5: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:47:25.57 ID:UGKLiXCT0
「その訛りを直さないと、隊長は務まらないわ。あなた時々、何を言ってるか分かんないんだもの」
「ああっ、すずぬいぎちがいがでだらんっとまずいがらですか!」
(ああっ、指示に行き違いが出たらとてもまずいからですか)
「日本語で話しなさいよ!」
「ぬほんごしゃべってらよ!」
(日本語を喋ってますよ)
「それを直せっつってんの!ノンナ!」
「はい、ニーナの短期転校手続きの書類です」
6: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:48:40.56 ID:UGKLiXCT0
「てっ、ててて、転校!?」
「そうよ、向こうにはもう話を通してあるわ。みっちり標準語を学んで来なさい!」
「わがりすた…あのう、ほんで行ぎ先は…」
(わかりました)
「聖グロリアーナよ」
7: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:50:14.12 ID:UGKLiXCT0
んで
聖グロ・ダージリン室にて
「…っつう訳で、プラウダ高校がら来ますた、ヌーナです。よろすぐお願いします」
「ニーナさん、ね。カチューシャから話は聞いてますわ」
「はあ」
「私の事はダージリンと」
「ダんズリーさん」
「ダージリン」
「ダーずリンさん」
「ダージリン」
「はい」
「(投げたわ)」
8: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:51:27.11 ID:UGKLiXCT0
「お、オレンジペコと申しまふふ」
「ペコ、笑わないの」
「し、失礼しました」
「オレンずペコさん」
「んぬっふ」
「ダージリン様こそ笑わないで下さいよ!」
9: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:52:42.04 ID:UGKLiXCT0
「し、失礼。なるほど、これは重症ね」
「んだべが」
(そうでしょうか)
「んっふふ」
「みっちり学べと言われていらしたそうですが、具体的にはどうしたら…」
「まあ、その辺は任せるわ」
「えっ」
「言ってなかったかしら、教育係はペコに頼むって」
「初耳ですよ!?」
10: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:53:35.67 ID:UGKLiXCT0
「同じ次期隊長同士、親睦を深めておくのも良い事よ」
「そっ、そんな重要な事をさらっと!」
「じゃ、お願いね」
「ああう…」
「どごの隊長もぬだよなもんだなや…」
(どこの隊長も似た様なものですね)
「とりあえず着替えましょうか。聖グロの制服を用意してありますので」
「わがりすた」
(分かりました)
11: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:54:49.03 ID:UGKLiXCT0
んで
「ほおお…」
「着心地は如何ですか?」
「いずい」
(なんだかしっくり来ません)
「いずい?」
「んだ。なんつうが、服に着られでるような感ずがすて」
(はい。何と言うか、服に着られている様な感じがして)
「あはは、じきに慣れますよ。改めて、よろしくお願いしますね」
12: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:56:58.44 ID:UGKLiXCT0
んで
「…それで私の所に来たの」
「はい、口調の矯正と言えばアッサム様かと思いまして」
「ローズヒップの話なら、実績はいまいちと言わざるを得ないわね」
「あはは…」
13: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:57:51.49 ID:UGKLiXCT0
「ああ。で、そちらが件の」
「ヌーナです、はずめますて」
(ニーナです、はじめまして)
「ヌーナさんね、よろしく」
「ヌーナです」
(ニーナです)
「アッサム様、こちらはニーナさんです」
「え、ニーナさん?ヌーナさん?」
「ヌーナです」
(ニーナです)
「うーん」
14: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/22(金) 23:59:12.04 ID:UGKLiXCT0
「ま、まあそれはそうと、口調の矯正って具体的にはどういう事をするのでしょうか」
「そうねえ…矯正とは言うけれど、基本的に言葉遣いは環境。日々の積み重ねなのよね」
「標準語に囲まれた環境で日常生活をこなすしか無い、という事ですか」
「そうなるわ。叩き直そうとしても上手くいかないのよ」
「経験談ですか」
「ええ」
「めんどかげますねゃ…」
(ご面倒お掛けしますね)
15: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:00:47.68 ID:1K4yz59d0
おひる
「ニーナさん、聖グロの食事は如何ですか?」
「あんましんめぐねなや…」
(あまり美味しくないです)
「あはは…ですよね」
「あすたからずぶんで弁当こしぇる」
(明日から自分でお弁当を作ります)
「お料理は得意なんですか?」
「んめよ」
(美味しいですよ)
16: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:02:44.38 ID:1K4yz59d0
「へえ…私はあまり得意ではないので羨ましいです。お茶を淹れるのは得意なんですけどね」
「んだっ。今晩うっつぁございん」
(そうだ、今晩うちにいらして下さい)
「ええっ!?」
「ごわんかしぇっから」
(ご飯を食べさせますから)
「そうですね…これも親睦を深める良い機会かも知れません。それじゃあお邪魔しますね」
「ございんございん」
(いらっしゃいいらっしゃい)
17: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:04:04.99 ID:1K4yz59d0
放課後
「えっと、ニーナさんのお部屋は…あ、ここですね。うわ、凄く良い匂い」
「ペゴさんいらっしゃーい。ダんずリーさんも来てらよ」
「ダージリン様ぁ!?」
「ペコ、大きな声を出さないの」
「ど、どうして居るんですか」
18: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:05:08.72 ID:1K4yz59d0
「…うん、あのね、様子が気になって来てみたら、凄く良い匂いがしたのよ」
「はい」
「だから居るの」
「あ、はい」
「でぎだよー。食べらい食べらい」
(出来ましたよー。召し上がれ)
19: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:06:05.83 ID:1K4yz59d0
「これは、トマト肉じゃがですか?」
「んだ。カチューシャ隊長に野菜食わしぇるためにノンナさんが考えだ奴だ」
「お、美味しい…!」
「初めて食べる味ね…美味しいわ」
「んだべ」
(でしょ)
「食後は私がお茶を淹れますね」
「あらあら、張り切っちゃって」
「ありがでなや」
(有り難いなあ)
20: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:07:06.66 ID:1K4yz59d0
一ヶ月後
プラウダ高校
「ニーナが帰ってくる日ね」
「待ちに待った日ですね、カチューシャ」
「待ってないわよ」
「はいはい」
21: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:08:29.14 ID:1K4yz59d0
「カチューシャ隊長、只今戻りました!」
「お帰りなさい、ニーナ。聖グロはどうだったかしら?」
「どこの隊長も似た様なもんだなと思いました…」
「どういう意味よ!」
「ニーナ、訛りが直ってますね」
「あっ、本当だわ」
22: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:09:29.35 ID:1K4yz59d0
「そうかも知れません。自分ではよく分かりませんけど」
「やったじゃない、ニーナ!」
「えへへ、ありがとうございます」
「わだすたづもこいづ直すのんっと苦労すたおんなや、ノンナ」
(私たちもこれを直すのにすごく苦労したのよね、ノンナ)
「んだ」
(んだ)
「!?」
23: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:10:23.41 ID:1K4yz59d0
聖グロリアーナ
「ペコ、紅茶のお代わりを頂戴」
「わがりすた」
おわり
24: ◆nvIvS/Qwrg 2017/12/23(土) 00:11:26.00 ID:1K4yz59d0
以上です
お付き合い有り難うございました
SS速報VIP:【ガルパン】ニーナ「ヌーナ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1513953653/