1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:30:52.97 ID:Fly492US0
禁書「えっ」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:34:53.12 ID:Fly492US0
禁書「い、良いの?折角のお肉を」
上条「ああ、もう一ヵ月半ぶりだったっけな…だからこそインデックスにちょっと多めに食べてもらいたいんだ」
禁書「…とーま!ありがたく頂くんだよ!」ムシャムシャ
上条「ははっ……」
スフィンクス「にゃー」
上条(最近インデックスさんの食欲は増すばかり)
上条(だからと言って仕送りを増やせと言う訳にも行かないし)
上条(しばらくはちょっとだけ上条さんの分をインデックスの分に回そう)
上条(至って健全な高校生の上条さんにはきついものがありますが…)
上条(あの笑顔と喜びっぷりを見たら、そんなもの吹き飛んじゃいますよ)
チュンチュン…
上条「さーて、今日も一日弁当作りから…」
上条(弁当の量も少し減らして、その分を回すか)セッセッ
上条(うわぁ、米が薄い…でもこれもインデックスさんの為なら)
上条(喜ぶんだろうなぁ……)ワクテカ
禁書「とーまー!お腹がすいたんだよ!」ドタドタ
上条「インデックス、ベーコン一枚やるよ」
禁書「ええっ!?流石のとーまでもベーコン半分でごはん一杯は無謀なんじゃないかな!」
上条「大丈夫だって、少なめに盛ってその分お前の茶碗大盛りにしといたから」
禁書「…とーまの優しさは今イエス様をも越えたんだよー!」ペカァァ
上条「ははは…(インデックスさんマジプリティ)」
学校 二時間目
小萌「…で、あるからして…つまりあれこれこう…」
青ピ(小萌先生マジプリティ)
上条(…ぐ…まずい、朝少なかったから腹が…)
上条(…いいだろう、俺の空腹がマジモンってなら)
その
腹音を
ぶち消す!
グゴゴゴゴゴ…ギュルオッ!
小萌「…ハイ、今ダイエット中の生徒は手を挙げてくださーい」
プークスクス、イマノハカミジョウノホウカラ…
上条(…ぬかった)モジモジ
土御門「かみやん、いよいよ食糧も底を尽きたのかにゃ?」ジー
上条「いやー、それが…最近食い過ぎかなって思えてきてな(本当の事を言ったらもの凄いいじられるだろうし)」
青ピ「…………」ウルッ
上条「あれ、青ピ?何で涙目なん」
青ピ「かみやんっ!健全な男子高校生がそんな量で満足する筈無いやろ!」
上条「えっ」
青ピ「どんなに恥ずかしくってもボク達はかみやんの味方やから!ほらこれ!」バッ
上条「焼きそばパン!?青ピ、お前そんなキャラじゃ」
青ピ「何も言わなくて良いから!」グイグイ
土御門「…かみやん、卵焼きやるぜよ」ポイッ
上条「………?」
帰宅中
上条(結局5時間目の真ん中ぐらいにまた腹音が鳴ったのはきつかったな)
上条(青ピは「そんなに生活が…」とか呟いて泣きっ放しだったし)
上条「でも、焼きそばパンを貰えたのはありがたかった」
上条「これでまた、インデックスが喜ぶ」ニッコリ
御琴「……ちょっとそこのアンタ!」
上条「お、ビリビリ、またなにか用か…っ!?」
御琴「ビリビリ言うなぁっ!」バチバチ
ギュオォォォォォォォォ……
御琴「…………」
上条「………(年下の、しかも知り合いの女子に聞かれるとは…不幸だ…)」
御琴「…その…今の音って…」
上条「……ええ、上条さんの空っぽの胃袋から発した音ですけど?」
御琴「…あの、じゃあこれを…」スッ
上条「これは…香具師のみサイダー?」
御琴「か、勘違いしないでよね、たまたま二本出てきただけで放置は勿体無いとかもしも放っておいたら勿体無いお化けが出るとか
そういう日本人が世界に誇れるであろう美徳精神から二本とも貰ってでも両方飲むのは太っちゃうし持ったまま歩くと温くなっちゃうから
早く誰か知り合いに会わないかなって街中を歩き回ってたまたま最初に見付けたのがアンタってだけなんだからね!」
上条「…よく分からないが、ありがとう御坂。家でゆっくり飲むことにするよ」
御琴「~~~ッ」カァァッ
上条(ふふ、インデックスの喜ぶ顔が目に浮かぶな…)ホカホカ
禁書「…ととととと、とーまー!?まさかそんな…」
上条「どうしましたインデックスさん?焼きそばパンとヤシの実サイダー、どっちも食べていいんですよ?」
禁書「…いくらなんでも、乞食をしてまで恵んで貰った食べ物なんかいらないんだよ!」
上条「…そこまではしてないけど、俺はインデックスに食べて欲しいんだ」キリッ
禁書「!?」
上条「ほら、俺はもう貰ったのを食べてきたからさ。ぜーんぶお前の物だぞ?」
禁書「…とーまぁぁぁぁぁっ!」ダキッ
上条「!?」アセアセ
禁書「絶対死んだ後は天国に行ける優しさなんだよー!」ギュッ
上条(もはやこの笑顔、天使…いやそれ以上だ!)
朝
上条(昨日はものすごかったなぁ…主に可愛さ的な意味で)
ギュルルルル…
上条(あの笑顔に柔らかな…いや、無かったというか…あれさえあれば腹音なんか全く気にならない)
上条(……もう少しぐらい切り詰めても、平気だよな?)
上条(そうだよ、何で気付かなかったんだ。つくづく俺は馬鹿だな)
上条(俺が腹を減らせば減らすだけ、インデックスは多く食べられる)
上条(この空腹はイコール、インデックスの喜びなんだ…)
上条(…よし、行ける!今日は腹音が一回も鳴らなかった!まだ減らしても大丈夫だ)
上条(それにまた青ピがコロッケパンをくれたし、土御門も缶コーヒーくれたし)
上条(…でもコーヒーってインデックスさん飲めたっけ?まずいな、苦い物はちょっと…)
ドンッ!
上条「のわっ!?」
浜面「うわっ!?」
ガシャーンッ!
上条「うおあっ、スイマセンスイマセン」アセアセ
浜面「いや、前見てなかったこっちも悪かった…」アセアセ
上条(……はぁ、不幸だ…不良っぽかったけど良い人でよかった…)
上条(…何っ!?いつの間にか缶コーヒーが…サバ缶に替わってる!)
上条(ありがとう不良っぽかったけど良い人!上条さんはこの恩、一年ぐらいは忘れません…!)
フレンダ「はーまーづーらぁぁぁ!」
浜面「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!?」
夜
上条(今日もインデックスは驚いて、その後喜んでくれた)
上条(いつ見ても何回見ても飽きない、むしろ見るたびに可愛く見える)
上条(結局腹は朝の一回しか鳴らなかった。量を減らしてきたのに慣れたんだろうな)
上条(だったら、まだ減らしても……)
―――――――――
朝
上条「弁当箱に隙間が出来たな…ラップでも詰めておくか」ギュッギュッ
学校、昼
青ピ「かみやん、これを」つ焼きそばパン
土御門「俺からもこれを」つばくだんおにぎり
上条「…ありがとう、二人とも…」ウルッ
青ピ(…何でかみやんその場で貰った物食べへんの?)ヒソヒソ
土御門(……今食べるより時間を置いて食べた方が…もしかしたら夕食は俺達任せかも…)ウルッ
帰り道
御琴「別にたまたま立ち読みしてて何も買わずに帰るのは失礼だなって思ってて揚げたてだったけど~~…だからアンタへのプレゼントって訳じゃないんだからね!」
上条「ありがとう、御坂…」
御琴「~~ッ」カァァッ
夜
禁書「ありがとーなんだよとーま!」ニッコリ
上条「ははは…(本当に可愛いなあ…)」
数十日後
土御門「…かみやん…その弁当は一体……」
上条「何を言ってるんだ…?れっきとした上条さん特製弁当ですよ…」
青ピ「それ…もう9割強ラップやん!ご飯10粒ぐらいしか無いやん!」
上条「…え…今、何て言ったんだ?もう少し大きい声で……」
土御門「…………」
青ピ「……かみやん………」
上条(インデックスの幸せは俺の幸せ…インデックスの幸せは俺の…)
帰り道
上条(…最近、登校時間が延びたな…歩くのもだるいぐらいだ)フラフラ
上条(だからといって…走るのも…転んじまうし)フラフラ
上条(…そんなにテレビを見てたつもりは無いのに…視界がぼんやりする)
上条(…でも忘れはしない…今日はタイムサービスなんだ…)ニンマリ
上条(インデックスの為に…俺は…)
スーパー内
上条「………(あれ?俺はどうなってるんだ)」
ざわ・・・ざわ・・・
上条(周りが騒がしいのはタイムサービスだからかな…トリムネ肉は…ある!)
ざわ・・・ざわ・・・
上条(良かった、100グラム60円…確かにこの手に掴んで…あれ)
ちょっと・・・彼は・・・
上条(何で俺、スーパーで倒れてるんだ?)
上条(…ああ思い出した、誰かに押されたんだっけ)
上条(全く強引な奥さんも居るもんだなぁ、よいしょっと)モゾモゾ
上条(…あれ?立てないな)モゾモゾ
上条(手にも足にも力が入らない…はぁ、他人様の目の前でこんな恥を晒すとは…不幸だ)
上条「…ぇ…ぃ……(…それで声も出ないのか…ますます不幸だ…)」
上条(まさか俺がここまで空腹だったとは…ものすごい眠い…)ウトウト
上条(でも、その分インデックスは一杯食べられた、幸せだったんだよな)
上条(つまり俺も…幸せだ…はぁ……幸福だ……)
・
・
・
土御門「…かみやんの容態は?」
冥土返し「正直に言って本当に危なかったねぇ…今彼の体重はどれくらいだと思う?」
土御門「…えー…40ぐらい…?」
冥土返し「残念、32kgだ…大体骨と臓器だけの必要最低限の重さ…見付けてくれなかったらどうなってた事か」
一方通行「……あんな骨と皮だけの奴三下じゃありませェん…見間違えたんですゥ…知ってる医者ココしか居なかったんですゥ」
打ち止め「MNWをフル活用させて文字通りかっ飛んでここに来たんだよってミサカはミサカは」
一方通行「黙ッてろォ!」
一方通行「つーか何で三下があンな状態になってるンですかァ!?俺の方が重いッて」
冥土返し「それは私の憶測だが、彼がヒーローだった。だからこそあんな結果になったのだと思うよ」
冥土返し「自分を一切顧みず、他人にその力を使い続ける、元々彼はそうだった」
冥土返し「今回もその例が顕著に出てしまった…文字通り身を削って、彼は他人に尽くしたんだよ」
一方通行「そンな…」
土御門「だったら、かみやんがかみやんだからこんな事になったって事か?」
冥土返し「…そういう事になるね」
小萌「…教えてくれませんか、上条ちゃんに何があったのか」
禁書「…前から変だなって思ってたんだよ、とーまのおべんとうにはラップが詰まってて」
禁書「食べてきたって言ってたけどしばらくしたら顔色が悪くなって」
禁書「ほっぺたもガリガリになってて、腕も段々細くなって…」
小萌「…一体どうして、上条ちゃんはそこまで食事を減らしたのですかー?」
禁書「…それは、とーまが、とーまだから」
小萌「……………」
禁書「私のために自分の分のごはんを減らして、わたしが食べているところを見て笑えるとーまだから」
禁書「だから、あんな事になっても、わたしは、食べて笑うことしか出来なくて」
禁書「もし、悲しい顔になったりいやだって言ったらとーまがどうなるのか怖くてっ…痩せてくのを見ても何もっ…」エッグエッグ
小萌「シスターちゃん…」グスッ
禁書「とーま…ごめんなさいっ…うぐ、ひっぐ…うわあぁぁぁぁんっ!」
数日後
御坂妹「今日から点滴による栄養注射から流動食に切り替えていきます、とミサカは寝起きの貴方に説明します」
上条「………………」
御坂妹「胃を使ってなかった為長い時間を掛けて食べる事をオススメします、とミサカは先生に言われた通りの事を説明します」
上条「……………」
御坂妹「因みに体重は34kgになってこれからどんどん増やす事になるとミサカは今の貴方を心配して……」
上条「インデックス……」
小萌「シスターちゃん、もう少し食べても良いんですよー?」
禁書「…いらない。とーまがいてくれたら食べさせてあげたいのに…」
小萌「…上条ちゃんは私達が思ってるより強いのですよー。きっと元気になって帰って来るに違いないのですよ…」
禁書「…うん…とーまはいつもみたいに…すぐ治って帰って来るんだよ…」
ピンポーン
小萌「はーい…一体どちら様なんでしょうか…っ!」
禁書「こもえ?どうしたの?」
ガチャッ
禁書「―――ッ!?」
御坂妹「これはどうした「事でしょうかとミサカは動揺を隠せずに居ます」
御坂妹「少なくとも流動食を素手で持ち運ぶのはやべぇとミサカは仰天しています」
上条「インデックス……」
これ、食べていいぞ?
終
オマケと言う名の救済措置
上条「インデックス!小萌先生から野菜炒めを貰ったぞ!」
禁書「早速頂くんだよ!あむっ!うぎょぁぁぁぁぁっ」
上条「どうした!?指の爪が全部剥がれて血の跡が残るまでテーブルを引っ掻くなんて!」
禁書「どぼぼぼぼぉぉぉま゛ぁぁががががががが」
上条「歯を食い縛りすぎて何本も砕け散ってらっしゃる!?血の泡まで吹いてる!?」
禁書「あ゛ぁぁぁぁ!がぶgぶpがうgっぱはじゃ:kk:fk!」
上条「そんなに床を転げまわると…ああ、角に眼が当たって破裂した!」
禁書「だ尾pb時j度pjおぉおぉぁまっ…あぼぼおあdfぼあおbふあ!!!!」
上条「インデックスさん、そっちは窓っ…!」
グシャッ
上条「なんてこった、インデックスが死んじまった!」
スフィンクス「この人でなし!」
今度こそ終
元スレ
上条「インデックス、これ食べても良いぞ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344875452/
禁書「い、良いの?折角のお肉を」
上条「ああ、もう一ヵ月半ぶりだったっけな…だからこそインデックスにちょっと多めに食べてもらいたいんだ」
禁書「…とーま!ありがたく頂くんだよ!」ムシャムシャ
上条「ははっ……」
スフィンクス「にゃー」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:38:10.63 ID:Fly492US0
上条(最近インデックスさんの食欲は増すばかり)
上条(だからと言って仕送りを増やせと言う訳にも行かないし)
上条(しばらくはちょっとだけ上条さんの分をインデックスの分に回そう)
上条(至って健全な高校生の上条さんにはきついものがありますが…)
上条(あの笑顔と喜びっぷりを見たら、そんなもの吹き飛んじゃいますよ)
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:41:41.69 ID:Fly492US0
チュンチュン…
上条「さーて、今日も一日弁当作りから…」
上条(弁当の量も少し減らして、その分を回すか)セッセッ
上条(うわぁ、米が薄い…でもこれもインデックスさんの為なら)
上条(喜ぶんだろうなぁ……)ワクテカ
禁書「とーまー!お腹がすいたんだよ!」ドタドタ
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:45:12.96 ID:Fly492US0
上条「インデックス、ベーコン一枚やるよ」
禁書「ええっ!?流石のとーまでもベーコン半分でごはん一杯は無謀なんじゃないかな!」
上条「大丈夫だって、少なめに盛ってその分お前の茶碗大盛りにしといたから」
禁書「…とーまの優しさは今イエス様をも越えたんだよー!」ペカァァ
上条「ははは…(インデックスさんマジプリティ)」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:51:03.53 ID:Fly492US0
学校 二時間目
小萌「…で、あるからして…つまりあれこれこう…」
青ピ(小萌先生マジプリティ)
上条(…ぐ…まずい、朝少なかったから腹が…)
上条(…いいだろう、俺の空腹がマジモンってなら)
その
腹音を
ぶち消す!
グゴゴゴゴゴ…ギュルオッ!
小萌「…ハイ、今ダイエット中の生徒は手を挙げてくださーい」
プークスクス、イマノハカミジョウノホウカラ…
上条(…ぬかった)モジモジ
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 01:58:21.35 ID:Fly492US0
土御門「かみやん、いよいよ食糧も底を尽きたのかにゃ?」ジー
上条「いやー、それが…最近食い過ぎかなって思えてきてな(本当の事を言ったらもの凄いいじられるだろうし)」
青ピ「…………」ウルッ
上条「あれ、青ピ?何で涙目なん」
青ピ「かみやんっ!健全な男子高校生がそんな量で満足する筈無いやろ!」
上条「えっ」
青ピ「どんなに恥ずかしくってもボク達はかみやんの味方やから!ほらこれ!」バッ
上条「焼きそばパン!?青ピ、お前そんなキャラじゃ」
青ピ「何も言わなくて良いから!」グイグイ
土御門「…かみやん、卵焼きやるぜよ」ポイッ
上条「………?」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:01:29.35 ID:Fly492US0
帰宅中
上条(結局5時間目の真ん中ぐらいにまた腹音が鳴ったのはきつかったな)
上条(青ピは「そんなに生活が…」とか呟いて泣きっ放しだったし)
上条「でも、焼きそばパンを貰えたのはありがたかった」
上条「これでまた、インデックスが喜ぶ」ニッコリ
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:05:38.20 ID:Fly492US0
御琴「……ちょっとそこのアンタ!」
上条「お、ビリビリ、またなにか用か…っ!?」
御琴「ビリビリ言うなぁっ!」バチバチ
ギュオォォォォォォォォ……
御琴「…………」
上条「………(年下の、しかも知り合いの女子に聞かれるとは…不幸だ…)」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:12:42.01 ID:Fly492US0
御琴「…その…今の音って…」
上条「……ええ、上条さんの空っぽの胃袋から発した音ですけど?」
御琴「…あの、じゃあこれを…」スッ
上条「これは…香具師のみサイダー?」
御琴「か、勘違いしないでよね、たまたま二本出てきただけで放置は勿体無いとかもしも放っておいたら勿体無いお化けが出るとか
そういう日本人が世界に誇れるであろう美徳精神から二本とも貰ってでも両方飲むのは太っちゃうし持ったまま歩くと温くなっちゃうから
早く誰か知り合いに会わないかなって街中を歩き回ってたまたま最初に見付けたのがアンタってだけなんだからね!」
上条「…よく分からないが、ありがとう御坂。家でゆっくり飲むことにするよ」
御琴「~~~ッ」カァァッ
上条(ふふ、インデックスの喜ぶ顔が目に浮かぶな…)ホカホカ
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:19:47.40 ID:Fly492US0
禁書「…ととととと、とーまー!?まさかそんな…」
上条「どうしましたインデックスさん?焼きそばパンとヤシの実サイダー、どっちも食べていいんですよ?」
禁書「…いくらなんでも、乞食をしてまで恵んで貰った食べ物なんかいらないんだよ!」
上条「…そこまではしてないけど、俺はインデックスに食べて欲しいんだ」キリッ
禁書「!?」
上条「ほら、俺はもう貰ったのを食べてきたからさ。ぜーんぶお前の物だぞ?」
禁書「…とーまぁぁぁぁぁっ!」ダキッ
上条「!?」アセアセ
禁書「絶対死んだ後は天国に行ける優しさなんだよー!」ギュッ
上条(もはやこの笑顔、天使…いやそれ以上だ!)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:25:12.53 ID:Fly492US0
朝
上条(昨日はものすごかったなぁ…主に可愛さ的な意味で)
ギュルルルル…
上条(あの笑顔に柔らかな…いや、無かったというか…あれさえあれば腹音なんか全く気にならない)
上条(……もう少しぐらい切り詰めても、平気だよな?)
上条(そうだよ、何で気付かなかったんだ。つくづく俺は馬鹿だな)
上条(俺が腹を減らせば減らすだけ、インデックスは多く食べられる)
上条(この空腹はイコール、インデックスの喜びなんだ…)
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:29:05.18 ID:Fly492US0
上条(…よし、行ける!今日は腹音が一回も鳴らなかった!まだ減らしても大丈夫だ)
上条(それにまた青ピがコロッケパンをくれたし、土御門も缶コーヒーくれたし)
上条(…でもコーヒーってインデックスさん飲めたっけ?まずいな、苦い物はちょっと…)
ドンッ!
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:34:53.65 ID:Fly492US0
上条「のわっ!?」
浜面「うわっ!?」
ガシャーンッ!
上条「うおあっ、スイマセンスイマセン」アセアセ
浜面「いや、前見てなかったこっちも悪かった…」アセアセ
上条(……はぁ、不幸だ…不良っぽかったけど良い人でよかった…)
上条(…何っ!?いつの間にか缶コーヒーが…サバ缶に替わってる!)
上条(ありがとう不良っぽかったけど良い人!上条さんはこの恩、一年ぐらいは忘れません…!)
フレンダ「はーまーづーらぁぁぁ!」
浜面「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!?」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:39:51.13 ID:Fly492US0
夜
上条(今日もインデックスは驚いて、その後喜んでくれた)
上条(いつ見ても何回見ても飽きない、むしろ見るたびに可愛く見える)
上条(結局腹は朝の一回しか鳴らなかった。量を減らしてきたのに慣れたんだろうな)
上条(だったら、まだ減らしても……)
―――――――――
朝
上条「弁当箱に隙間が出来たな…ラップでも詰めておくか」ギュッギュッ
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:47:44.43 ID:Fly492US0
学校、昼
青ピ「かみやん、これを」つ焼きそばパン
土御門「俺からもこれを」つばくだんおにぎり
上条「…ありがとう、二人とも…」ウルッ
青ピ(…何でかみやんその場で貰った物食べへんの?)ヒソヒソ
土御門(……今食べるより時間を置いて食べた方が…もしかしたら夕食は俺達任せかも…)ウルッ
帰り道
御琴「別にたまたま立ち読みしてて何も買わずに帰るのは失礼だなって思ってて揚げたてだったけど~~…だからアンタへのプレゼントって訳じゃないんだからね!」
上条「ありがとう、御坂…」
御琴「~~ッ」カァァッ
夜
禁書「ありがとーなんだよとーま!」ニッコリ
上条「ははは…(本当に可愛いなあ…)」
数十日後
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:52:35.52 ID:Fly492US0
土御門「…かみやん…その弁当は一体……」
上条「何を言ってるんだ…?れっきとした上条さん特製弁当ですよ…」
青ピ「それ…もう9割強ラップやん!ご飯10粒ぐらいしか無いやん!」
上条「…え…今、何て言ったんだ?もう少し大きい声で……」
土御門「…………」
青ピ「……かみやん………」
上条(インデックスの幸せは俺の幸せ…インデックスの幸せは俺の…)
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 02:57:28.63 ID:Fly492US0
帰り道
上条(…最近、登校時間が延びたな…歩くのもだるいぐらいだ)フラフラ
上条(だからといって…走るのも…転んじまうし)フラフラ
上条(…そんなにテレビを見てたつもりは無いのに…視界がぼんやりする)
上条(…でも忘れはしない…今日はタイムサービスなんだ…)ニンマリ
上条(インデックスの為に…俺は…)
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:01:41.64 ID:Fly492US0
スーパー内
上条「………(あれ?俺はどうなってるんだ)」
ざわ・・・ざわ・・・
上条(周りが騒がしいのはタイムサービスだからかな…トリムネ肉は…ある!)
ざわ・・・ざわ・・・
上条(良かった、100グラム60円…確かにこの手に掴んで…あれ)
ちょっと・・・彼は・・・
上条(何で俺、スーパーで倒れてるんだ?)
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:09:18.47 ID:Fly492US0
上条(…ああ思い出した、誰かに押されたんだっけ)
上条(全く強引な奥さんも居るもんだなぁ、よいしょっと)モゾモゾ
上条(…あれ?立てないな)モゾモゾ
上条(手にも足にも力が入らない…はぁ、他人様の目の前でこんな恥を晒すとは…不幸だ)
上条「…ぇ…ぃ……(…それで声も出ないのか…ますます不幸だ…)」
上条(まさか俺がここまで空腹だったとは…ものすごい眠い…)ウトウト
上条(でも、その分インデックスは一杯食べられた、幸せだったんだよな)
上条(つまり俺も…幸せだ…はぁ……幸福だ……)
・
・
・
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:17:46.73 ID:Fly492US0
土御門「…かみやんの容態は?」
冥土返し「正直に言って本当に危なかったねぇ…今彼の体重はどれくらいだと思う?」
土御門「…えー…40ぐらい…?」
冥土返し「残念、32kgだ…大体骨と臓器だけの必要最低限の重さ…見付けてくれなかったらどうなってた事か」
一方通行「……あんな骨と皮だけの奴三下じゃありませェん…見間違えたんですゥ…知ってる医者ココしか居なかったんですゥ」
打ち止め「MNWをフル活用させて文字通りかっ飛んでここに来たんだよってミサカはミサカは」
一方通行「黙ッてろォ!」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:29:01.05 ID:Fly492US0
一方通行「つーか何で三下があンな状態になってるンですかァ!?俺の方が重いッて」
冥土返し「それは私の憶測だが、彼がヒーローだった。だからこそあんな結果になったのだと思うよ」
冥土返し「自分を一切顧みず、他人にその力を使い続ける、元々彼はそうだった」
冥土返し「今回もその例が顕著に出てしまった…文字通り身を削って、彼は他人に尽くしたんだよ」
一方通行「そンな…」
土御門「だったら、かみやんがかみやんだからこんな事になったって事か?」
冥土返し「…そういう事になるね」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:34:17.41 ID:Fly492US0
小萌「…教えてくれませんか、上条ちゃんに何があったのか」
禁書「…前から変だなって思ってたんだよ、とーまのおべんとうにはラップが詰まってて」
禁書「食べてきたって言ってたけどしばらくしたら顔色が悪くなって」
禁書「ほっぺたもガリガリになってて、腕も段々細くなって…」
小萌「…一体どうして、上条ちゃんはそこまで食事を減らしたのですかー?」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:39:53.75 ID:Fly492US0
禁書「…それは、とーまが、とーまだから」
小萌「……………」
禁書「私のために自分の分のごはんを減らして、わたしが食べているところを見て笑えるとーまだから」
禁書「だから、あんな事になっても、わたしは、食べて笑うことしか出来なくて」
禁書「もし、悲しい顔になったりいやだって言ったらとーまがどうなるのか怖くてっ…痩せてくのを見ても何もっ…」エッグエッグ
小萌「シスターちゃん…」グスッ
禁書「とーま…ごめんなさいっ…うぐ、ひっぐ…うわあぁぁぁぁんっ!」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:46:41.86 ID:Fly492US0
数日後
御坂妹「今日から点滴による栄養注射から流動食に切り替えていきます、とミサカは寝起きの貴方に説明します」
上条「………………」
御坂妹「胃を使ってなかった為長い時間を掛けて食べる事をオススメします、とミサカは先生に言われた通りの事を説明します」
上条「……………」
御坂妹「因みに体重は34kgになってこれからどんどん増やす事になるとミサカは今の貴方を心配して……」
上条「インデックス……」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:51:56.66 ID:Fly492US0
小萌「シスターちゃん、もう少し食べても良いんですよー?」
禁書「…いらない。とーまがいてくれたら食べさせてあげたいのに…」
小萌「…上条ちゃんは私達が思ってるより強いのですよー。きっと元気になって帰って来るに違いないのですよ…」
禁書「…うん…とーまはいつもみたいに…すぐ治って帰って来るんだよ…」
ピンポーン
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 03:56:51.34 ID:Fly492US0
小萌「はーい…一体どちら様なんでしょうか…っ!」
禁書「こもえ?どうしたの?」
ガチャッ
禁書「―――ッ!?」
御坂妹「これはどうした「事でしょうかとミサカは動揺を隠せずに居ます」
御坂妹「少なくとも流動食を素手で持ち運ぶのはやべぇとミサカは仰天しています」
上条「インデックス……」
これ、食べていいぞ?
終
122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/08/14(火) 04:10:20.45 ID:Fly492US0
オマケと言う名の救済措置
上条「インデックス!小萌先生から野菜炒めを貰ったぞ!」
禁書「早速頂くんだよ!あむっ!うぎょぁぁぁぁぁっ」
上条「どうした!?指の爪が全部剥がれて血の跡が残るまでテーブルを引っ掻くなんて!」
禁書「どぼぼぼぼぉぉぉま゛ぁぁががががががが」
上条「歯を食い縛りすぎて何本も砕け散ってらっしゃる!?血の泡まで吹いてる!?」
禁書「あ゛ぁぁぁぁ!がぶgぶpがうgっぱはじゃ:kk:fk!」
上条「そんなに床を転げまわると…ああ、角に眼が当たって破裂した!」
禁書「だ尾pb時j度pjおぉおぉぁまっ…あぼぼおあdfぼあおbふあ!!!!」
上条「インデックスさん、そっちは窓っ…!」
グシャッ
上条「なんてこった、インデックスが死んじまった!」
スフィンクス「この人でなし!」
今度こそ終
上条「インデックス、これ食べても良いぞ?」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1344875452/
おかわりもいいぞ!