1: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:50:52 ID:iiripwpg

幼「あのね、幼友」

幼友「ねぇ、あの映画のタイトル、ミッション・インポッシブルだよね?」

幼「映画は全然関係無いの」

幼「実現不可能作戦じゃなくて、可能作戦だから」

幼友「作戦?」

幼「まずはこのテープを聞いて」

幼友「テープ?って、あ!iPod touchじゃん。おぉー!新しいの買ったんだ?」

幼「そんな事はどうでもいいから」
ピッ



2: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:52:03 ID:iiripwpg

?『おはよう、幼友君』

?『今回の任務だが…』

?『ある少女が、長年想いを寄せていた少年に』

?『告白する手伝いをしてもらいたい』

?『例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても』

?『当局は一切関知しないからそのつもりで』

?『成功を祈る』

?『尚、この音声データは5秒後に自動的に消滅する』

デーンデーンデッデッ!デーンデーンデッデ!チャラーーーーー!



3: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:53:11 ID:iiripwpg

ピッ
幼「…」ドヤッ

幼友「…これ、おじさんの声だよね?何なのこれ?」

幼「あれっ?伝わらなかった?頑張って作ったんだけどなー」

幼友「ごめん、全然」

幼「だから作戦だよ作戦!」

幼友「作戦?」

幼「私がリーダーでー、作戦を遂行するのです!」



4: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:54:15 ID:iiripwpg

幼「題して『男に告白大作戦』なのですっ!」

幼友「なのですって言われてもね」

幼「つまり、解りやすく噛み砕いて言うとね」

幼友「うん」

幼「私、男に告白しようと思うのです」

幼友「うん、まぁそれは作戦のタイトルで解るけど…やっとですか」

幼「やっと?」



5: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:54:52 ID:iiripwpg

幼友「何でも無い。で?告白するのが作戦?」

幼「そう。だからチームの一員として色々協力して欲しい」

幼友「チーム?私が?何を?」

幼「だって作戦は一人じゃ遂行出来ないでしょ?あの映画でも!」

幼友「映画関係無いって言ってたじゃん…」

幼「お願いっ!親友を助けると思って!」

幼友「本当に助けが必要?」



7: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:55:40 ID:iiripwpg

幼「うん!もう、正直どうしたら良いのか、解んないんだよ!」

幼友「そんな事断言されてもねぇ」

幼「……ダメ?」

幼友「…あぁ、もう!解ったわよ。手伝えば良いんでしょ!」

幼「さっすが親友!私のダチ公!」

幼友「…で?」

幼「ん?」

幼友「チームって言ったけど、他に誰が居るの?」

幼「私がリーダーで、幼友がメンバー」



8: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:56:43 ID:iiripwpg

幼友「…」

幼「…」

幼友「え?終わり?」

幼「え?何が?」

幼友「チームって2人なの?」

幼「うん」

幼友「少なっ!」

幼「だ、だって、こんな事、幼友以外に頼めないよー」

幼友「そりゃそうか…」



9: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:57:41 ID:iiripwpg

幼友「はぁ…そんじゃ、作戦考えてみますか…」

幼「頑張ろう!」

幼友「はいはい…それで、幼はどう考えてるの?」

幼「えー、ズバリ!保育園の頃から一緒に過ごしてる、男の事が好きですねっ!」

幼「どの辺りが好きなのかと言うと…」

幼友「あー、言わなくて良いよ、それは解ってるから」

幼「でも、私と男の出会いから話した方が…」

幼友「そう言うのはいいから!」

幼友「男君とお付き合いしたいんでしょ?」

幼「は、はっきり言うと、そう言う事です」



10: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:58:48 ID:iiripwpg

幼友「そんで?どうやって告白するのかを考えるんだよね?」

幼「そ、そうであります!」

幼友「んー。普通にさー」

幼友「『男、好きー。付き合ってー』って言えば?」

幼「もうっ!乙女の一大イベントをそんな簡単に片付けないでよー」

幼友「それで充分だって」

幼「そう言うんじゃなくて…もっとこう…ムードある感じで…」

幼友「ムードねぇ…」



11: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 06:59:35 ID:iiripwpg

幼友「そんじゃ手紙でどこかに呼び出すか!」

幼「どこか?」

幼友「んー、例えば放課後の校舎裏とかさー」

幼「校舎裏には不良の人が居たりするよ?薄暗くて怖いし」

幼友「じゃあ放課後の屋上とか?」

幼「屋上は鍵かかってるじゃん」

幼友「じゃあ放課後の教室とか?」

幼「割とダラダラ残ってる人居るじゃん」

幼友「むー…中々難しい問題だなぁ」

幼「うん…」



12: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:00:27 ID:iiripwpg

幼友「ね、やっぱ直接男君の部屋に突撃すれば?」

幼「意識しちゃったら、そんな事出来ないよー」

幼「て言うか、最近は全然男の部屋に遊びに行ってないし…」

幼友(実際に突撃してたんだ…凄いなこの子)

幼友「そう言えば最近、あんた達あんまり話ししてないよね?」

幼「う、うん…一度意識しちゃったらね…」

幼「何か、男の顔まともに見れなくて…えへへ」



13: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:01:07 ID:iiripwpg

幼友「そんなんで、ちゃんと手紙を渡せるの?」

幼「う…直接は恥ずかしいかもです…」

幼友「じゃあ、古風に、下駄箱に投函だね!」

幼「下駄箱かぁ…なーんか良いね!青春ぽくて!」

幼友「じゃあ、下駄箱にラブレターね」

幼「ラ、ラブレ…タァ…えへへへ」

幼友「そこ、照れる所?」



14: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:02:04 ID:iiripwpg

幼「でもやっぱり呼び出す場所が肝心だよね」

幼友「んー、それについては…難しいね…」

幼「むー」

幼友「…私ちょっと喉渇いちゃったから…」

幼「じゃ、じゃあ私が飲み物買ってくるよ!おごるから!」

幼友「え?いやいや、それは悪いって…」

幼「報酬の前払いって事で!」
タタタッ

幼友「はぁ…」

幼友「ちょっと面倒な事になっちゃたかなぁ」



15: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:03:14 ID:iiripwpg

ヒョコッ
友「なぁなぁ、幼友っ!今の話、俺も混ぜてくんね?」

幼友「げ!あんた聞いてたの?いつから?」

友「音声再生してる辺りからちょいちょい聞こえてた」

友「てかお前ら声デカすぎるだろ」

友「残ってる奴ら皆に聞こえてたんじゃねーの?」

幼友「しくじった…」

友「でもまぁ、皆黙っててくれると思うぜ」

友「なにせあの2人の事だしな」

幼友「…それもそうか」



16: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:03:59 ID:iiripwpg

幼「お待たせーって!」

幼「と、友君!?何故ここに?」

幼友「ごめん、話し聞かれてた…」

友「話しは大体解ってるから!」

友「男子の意見も重要だと思うぜ?」

幼「…それもそうだね」

幼「友君、一緒に考えてくれる?」

友「おう!俺の親友の為でもあるしな!」



17: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:04:46 ID:iiripwpg

友「で、今どんな感じなん?」

幼「えっと…下駄箱に手紙を入れて、呼び出そうと思って」

友「どこに呼び出すつもりなん?」

幼友「それが重要よね」

幼「屋上か、校舎裏か、放課後の教室か…」

幼友「どれもイマイチなんだよねー」

友「それならさ」

幼「ん?」



18: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:05:23 ID:iiripwpg

友「デートに誘えば?」

幼・幼友「デート?」

友「男に聞いたんだけどさ」

友「幼ちゃんと男ってデートした事無いんでしょ?」

幼友「え?そうなの?」

幼「う、うん…ウチの妹と一緒に3人で買い物に行ったりはするけど」

幼「ちゃんとした、2人きりのデートは…した事無いよ」

友「な?だから…」



19: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:06:11 ID:iiripwpg

幼友「デートした後、告白するって訳ね!」

友「…うん、そう。それ、俺が言いたかったんだけど」

幼友「どう?幼!ちょっとハードル上がるけど、やってみる?」

幼友「男君との距離も一気に縮まるし、やってみるのも良いんじゃない?」

幼「うん、解ったよ!やってみる!」

幼「作戦名『男に告白大作戦』から『デート後、男に告白大作戦』に変更!」

友・幼友「おー!」



20: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:06:52 ID:iiripwpg

幼「それじゃ、呼び出すのはデートの待ち合わせ場所になるね」

幼友「行く場所にもよるけど…駅前が良いんじゃない?」

幼友「程々に人が居るし、あまり緊張せずに待てるんじゃない?」

幼「うん、駅前の時計下とか…かな?」

友「男は几帳面だから、待ち合わせの時間丁度に来るんだろうなー」

幼「あぁ、うん。キッチリ5分前に来るよ」

幼友「5分前って…何で解るの?」



21: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:07:28 ID:iiripwpg

幼「昔からね、男の家族は皆、5分前行動なんだー」

幼「だから多分11時に待ち合わせたら、10時55分に来るよ」

幼「だからちょっと早め…10分くらい先に行って待っていようかなと」

友「じゃ、いっそ1時間くらい待ってみれば?」

幼「え?なんで?」

幼友「そうだよ、時間を決めて、待ち合わせするのに1時間も待つなんて…」

友「ふっふっふ…男子はそういうのに弱いんだよ」

幼友「はぁ…そう言う物ですか…」



22: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:08:33 ID:iiripwpg

幼「そうだね、ちょっと待ってみようかな」

友「で、後から来た男が『お待たせ、待ったか?』って聞いて来たら」

友「『ううん、全然』と、あくまで自然に、さりげなく、にこやかに返す…と」

幼「うん、解った」

幼友「それって全然自然じゃないと思うんだけど…」

友「だが、男子はそういうのに弱いのだっ!」

幼友「…アンタが頼りになるって、生まれて初めて思ったわ」

友「俺に惚れるなよ?」

幼友「…」



23: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:09:50 ID:iiripwpg

幼「で、待ち合わせた後、どこ行こうかな」

幼「買い物に行こうって言ったら、男子は嫌かな?」

友「んー、場所によるかなー」

幼「例えば?」

友「ショッピングモールならOKだけど、例えば下着専門店とかだとNGだな」

幼友「誰がアンタなんかと下着買いに行くのよ、バカじゃないの?」

友「例え話だ、バカ」



24: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:11:05 ID:iiripwpg

幼「…私、男と一緒に下着買いに行った事、ある…」

友・幼友「…」

幼「あの時も妹と3人で、男も特に何にも言ってなかったけど」

幼「ほ、本当は嫌だったのかな?」

幼友「そ、そんな事は無いんじゃない?」

友「そうそう、男って嫌な事は嫌って言うタイプだし?」

幼「取り敢えず、買い物はやめとこうかな…」



25: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:11:46 ID:iiripwpg

幼友「それなら、博物館・美術館はどう?」

友「ちょっと固くねーか?」

幼友「あ、今のは私が観たいだけなんだけど」

友「今って何を展示してるんだ?」

幼友「ツタンカーメン展」

友「んー?固くは無いけど、男、興味無いんじゃないかなぁ?」

幼友「そうかなぁ。男君結構好きじゃないかと思うんだけど」

幼「確かに好きなんだけど…先週行ったんだよね、家族で」

幼友「家族?」

幼「男んちと私んちの家族全員で、ツタンカーメン展見てきたんだー」

幼友・友(既に家族ぐるみのお付き合い…)



26: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:12:39 ID:iiripwpg

幼友「あー…どうしたもんかなー」

友「よし!そんじゃさ、俺が今夜電話して聞いてみるぜ」

友「今、やりたい事とか行きたい所が無いかどうか」

幼「お願い出来る?」

友「任せときな!このトークのまっじゅちゅし…」

幼友「噛んだ」

幼「噛んだ」

友「…トークの魔術師である俺に任せときな!」

幼・幼友(不安だ)



27: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:13:27 ID:iiripwpg



翌日の放課後

友「無事に聞き出せたぜ!」

幼友「ボロ出してないでしょうね?トークのまじゅちゅしさん?」

友「出してない!ちゃんと自然な流れで聞き出した!」

幼友「で?どうだったのよ」

友「どうやらアイツ、映画が観たいらしい」

幼「映画?」



28: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:14:24 ID:iiripwpg

友「ほら、今丁度あのスパイ映画の最新作やってるじゃんか」

幼「あぁ!インポッシブルの方!」

友「アレを観たいらしい」

幼「私も観たいし!」

幼友「そうか…それじゃベタだけど、映画で決まりだね」

幼友「それじゃ、映画を見た後は…食事とかして」

幼友「ウィンドウショッピング…とか」

幼友「私はした事無いけど、小説とかだと、定番のデートコースだよね?」

幼・友「おぉー!」
パチパチパチ



29: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:15:04 ID:iiripwpg

友「ゲーセンも外せないなー」

幼友「プリクラとか、クレーンゲームとか?」

友「男は案外ああいうの好きなんだよ」

幼「うん、知ってるけど」

幼友「ドラマや小説だと、その後、思い出の場所に立ち寄って、告白…とか?」

幼「あ、思い出と言えば…」

幼友「あの丘の上の公園とか?」

幼「うん。小さい頃、良く遊びに行ってた公園…」

友「いいじゃんいいじゃん!夕暮れ時だと尚良いぜ!」

幼友「王道だけど、良いね!」



30: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:15:54 ID:iiripwpg

友「男はなんだかんだ言って、王道に弱いからなぁ」

幼「それじゃ、まとめると…」

幼「待ち合わせて、映画見て」

幼「食事して、軽くショッピング」

幼「ゲームセンターで遊んだりして」

幼「夕日が沈む頃、子供の頃よく遊んでた公園で」

幼「こ、告白…」

幼友・友「おぉー」
パチパチパチ

幼友「良いんじゃない?」

友「これ、完璧なデートじゃね?」



31: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:17:12 ID:iiripwpg

幼友「それじゃ、私たちは街の人ごみに紛れて、2人を見守る…と」

幼友「アクシデントがあった時、迅速に対応する事」

友「イェッサー!」

幼友「あ…でも、携帯じゃ連絡が取りづらいな…」

幼「あ、それなら大丈夫!」

幼「ウチのお父さんのお店がそういうの扱っててね」

幼「超高性能ヘッドセットを用意出来るよ!」

友「マジで?」



32: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:18:12 ID:iiripwpg

幼「私は髪の毛で耳の部分隠れるし」

幼「100メートルくらいなら電波届くらしいから」

幼友「何か、そこだけ本格的ね。本物のスパイみたい」

友「作戦は雑なのにな?」

幼「えへへ、本当はイベントとかで使う機材なんだけど」

幼「『デート後、男に告白大作戦』に必要だ!って言ったら」

幼「お父さんがノリノリでね」

幼「一番高性能なやつを無料で貸してくれる事になったんだー」

友「んじゃ、ますますしくじれねーな!」

幼友「まぁ、あの映画じゃ最初の任務は大抵大失敗だけどね」

幼「今回は成功します!させてみせますっ!ポッシブルですからっ!」



33: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:19:00 ID:iiripwpg

幼「2人とも、ありがとうね」

幼「この作戦、必ず成功させてみせるから!」

友「…でも何かもう1つアクセント的なのが欲しくないか?」

幼友「アクセント?」

友「例えば、ベタなんだけどさ…」


幼友「なるほど…超ベタだけど、良いね」

幼「でも誰に頼むの?学校の友達だとすぐバレちゃうよ?」

友「大丈夫、アテがある」

友「俺の従兄に事情話せば協力してくれると思うぜ」

幼友「じゃあそっちの仕込みは任せたわよ?」

友「おう、任された」



34: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:19:50 ID:iiripwpg



数日後

友「んじゃ、明日の朝、下駄箱に手紙入れるって事で」

幼友「フォロー頼むわよ」

友「おう!んじゃ俺先に帰るわ」

幼「うん、また明日ね!」

幼友「で、幼。肝心の手紙は書けたの?」

幼「う、うん、一応…持ってきたんだけど…」

幼友「見せてみ?」

幼「はい!」

幼友「どれどれ…」
パラッ

『明日の11時、駅前の時計下にて待つ』

幼「ど、どうかな?」

幼「書きたい事をシンプルに突き詰めて行ったら、こうなったんだけど」



35: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:20:47 ID:iiripwpg

幼友「ムードの欠片も無いんですけど」

幼「そ、そっか…どうしたら良いかな?」

幼友「まずこの和紙に筆で力強い字を書くのは止めた方が良いね」

幼「えー?書道二段は私の数少ない特技だよ?」

幼「そこを作戦に活かして行きたいと思って!」

幼友「…もうこれだけで果たし状に見えちゃうから」

幼友「普通の便箋に、鉛筆で書きなさい」

幼「う…鉛筆だと筆圧調整が苦手で…」

幼友「あんたの字、鉛筆でも筆で書いた感じだもんね」



36: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:21:38 ID:iiripwpg

幼友「でも鉛筆で書きなさい」

幼「はい…それじゃ、今日帰りに文具屋に寄って…」

幼友「ぐ、偶然にもここにレターセットを持ってるから、これ使って」

幼「わー、可愛い…幼友、何でこんなの持ってるの?」

幼友「そ、そこはどうでも良いから」

幼「ありがと!使わせて頂きます!」

幼友「内容ももうちょっと何とかしないと」

幼「う、うん」





37: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:22:22 ID:iiripwpg

Mission:possible

START




デート前日 AM08:15

幼「ふぅ…まずはこの手紙を男の下駄箱に入れる所からだね」

幼友「ほら、誰かに見られない内に、さっと入れちゃいなよ」

幼「うんっ」
パカッ
サッ
パタン

幼「作戦第一段階、完了だね」

幼友「ここからが本番だから!気を引き締めて行こう!」

幼「やー!」

幼友「それじゃ隠れて見守ろう」



38: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:23:03 ID:iiripwpg



デート前日 AM08:40

幼友「あ、男君と友、来たね」

幼「来たね!ドキドキするねっ!」

幼友「幼、声大きいよ」

幼「えへへ、ごめん、つい興奮しちゃって」

幼友「お?男君が手紙に気付いたみたいだね」



39: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:23:47 ID:iiripwpg

幼友「友、上手くやんなさいよ…」

幼「あれ、何か言い合いになってる様に見えるけど…」

幼「声、聞きたいねっ」

幼友「そうね…明日はちゃんとヘッドセットがあるもんね」

幼「…ちゃんとカバンにしまったね」

幼友「確認完了!よし、それじゃ教室に行こっか」

幼「やー!」



40: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:24:28 ID:iiripwpg



デート前日 AM08:45

友「なぁなぁ、さっきの見てたか?」

幼友「見てたよ、何か口論してたみたいだけど大丈夫でしょうね?」

友「あぁ、バッチリだぜ」

幼「男は何て言ってたの?」

友「アイツ、その場で読もうとしやがったからさ」

友「そう言うのは家で読めって言ったら」

友「『今日の放課後待ってます』って内容だったらどうすんだ?って言われてさ」



41: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:25:22 ID:iiripwpg

幼友「確かに、そりゃそうだわね」

友「ま、俺の説得力ある説得により説得してきた」

幼友「ちょっと不安なんだけど…アンタ、後で探り入れときなさいよ?」

友「おう!任せとけ!」

幼「まぁ、内容的にはお昼休みに読んでくれても良いんだけどね」

幼友「え?そんな内容なの?」

幼「ま、まあね」

幼友「アンタ結局何て書いたの?」

幼「ふ、普通だよ、普通」

幼「普通に明日の待ち合わせについて書いたよ」



42: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:26:06 ID:iiripwpg



デート前日 PM12:55

友「大丈夫、アイツちゃんと家で読むって」

幼友「第一段階、なんとかクリアかな」

幼「ちょっと一安心だね」

幼友「何か私もワクワクしてきた!」

幼友「明日は絶対成功させるわよ!」

幼・友「やー!」



43: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:27:14 ID:iiripwpg

幼友「後、言っておくけど、幼」

幼友「洋服選んでて、寝坊とか遅刻なんてベタな真似しないでよ?」

幼「大丈夫!こんな事もあろうかと、ちゃんと用意してあるから!」

幼「勝負服をね!」

幼友・友(ちょっと不安…)

幼「それじゃ2人とも、ウチのお父さんのお店に行こう!」

友「あぁ、ヘッドセット借りに行かなきゃな」

幼友「それじゃ、ついでに幼のコーディネートも見てあげる」

幼「えぇー?信用無いなぁ」



44: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:28:05 ID:iiripwpg



デート前日 PM04:00

幼父「やあやあ!いらっしゃい!」

幼父「幼友ちゃん!ウチの娘の事、宜しく頼むよ!」

幼友「は、はい、出来る限り頑張ります」

幼友「ところでおじさん、あの音声データ?ノリノリでしたね」

幼父「ふっふっふ…ナイスボイスだっただろう?5回も撮り直したんだ」

幼父「BGMも本物のサントラを使って編集してね」

幼友「はぁ…気合入ってたのは充分伝わりましたよ」

幼父「伝わったなら満足!頑張った甲斐があった!」

幼父「本当は私が作戦指揮官やりたかったんだが」

幼父「明日は私が手掛けたイベントがあってね。朝から千葉まで出張なんだ」



45: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:28:52 ID:iiripwpg

友「大丈夫です!俺達が必ずやり遂げますから!」

幼父「む?君は誰だ?敵のスパイか?」

友「ち、違いますよ。俺は男の親友です!」

友「親友のためにも、娘さんの幸せのためにも!」

友「粉骨砕身頑張ります!」

幼父「うむ!本気の目だな!任せた!」

幼友「こいつにあんまり期待しない方が良いですよ、おじさん」

幼父「2人とも、本当に宜しく頼むよ!」



46: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:29:51 ID:iiripwpg

幼父「ウチの店の後継が出来るか出来ないかの瀬戸際なんだから!」

幼「お、お父さん、気が早いよ!」

幼父「そうか?はっはっは!」

幼友・友「……」

幼「それより、例の物を…」

幼父「おう、準備出来てるぞ」
ゴトッ



47: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:30:29 ID:iiripwpg

友「おぉ…マジで本物っぽい」

幼父「本物だぞ?これは」

友「あ、そうっすね」

幼友「すっごい小さいですね」

幼父「ふふん、凄いだろう?ウチの商品の中でも一番良いやつだからな!」

幼父「電源入れっぱなしでもバッテリー半日は保つから、朝から電源入れっぱなしでOK!」

幼父「チャンネルはセットしてあるから、3人で同時に会話出来る!」

幼父「集音感度も最高だから、囁くぐらい小さな声もちゃんと聞こえるぞ!」ドヤァ



48: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:31:12 ID:iiripwpg

幼「ありがとね、お父さん!私、頑張るよ!」

幼父「頑張れ!我が娘!」

幼友「……あのー、ちょっと聞きにくいんですけど」

幼父「ん?何かな?」

幼友「これ、ぶっちゃけお高い物ですよね?」

幼父「うむ!レンタル料、1日1台1万円だ」

幼友「レンタルで1万…これ、もし壊したら…」

幼父「……」



49: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:31:49 ID:iiripwpg

幼友「あ、やっぱ何も言わなくていいです」

幼友「友!あんた絶対壊さないようにしなさいよ?」

友「そっちこそ!」

幼父「大丈夫大丈夫。ずっと耳に付けておけば、大丈夫だから」

幼父「よっぽど強い衝撃を与えない限り壊れないから」

幼友・友(変なフラグっぽい事言わないで欲しい…)

幼父「大丈夫!この作戦は完璧だ!失敗する要素が無い!」

幼父「では諸君、健闘を祈る!」

幼友・友「り、了解!」

幼友・友(おじさん、ノリノリだなー)



50: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:32:54 ID:iiripwpg

幼友「それじゃ次は幼の服を見てみましょうかね」

友「俺はどうすれば?」

幼友「……」

友「お、俺は、先に帰らなきゃなー」

幼友「そうね、そうしなさい」

友「あ、明日、ヘッドセットは集合前に各自装着しておくように」

幼「なんで?」



51: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:33:46 ID:iiripwpg

友「何があるか解らないからさ」

友「待ち合わせ場所に着く前に電源を入れておくように!」

幼「了解っ!」

友「あ!あと、コードネームだけど」

幼・幼友「は?」

友「幼ちゃんがアルファ、幼友がブラボー、俺がチャーリー」

友「作戦中はコードネームで呼び合う事!」

幼「おぉ!作戦っぽい!良いね良いね!」

幼友「まぁ、今回はそのノリに付き合ってあげるわよ…」

友「それじゃ、幼ちゃん、明日は頑張ろう!」

幼「うんっ!明日よろしくねー!」



52: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:34:19 ID:iiripwpg



デート前日 PM04:45

幼友「で?どんな服を着ていくつもりなの?」

幼「じゃじゃーん!これです!」

幼友「おぉー…大人っぽい…けど…」

幼「何?サイズならぴったりだよ?」

幼友「いや、サイズって言うか…大人っぽ過ぎて、幼には似合わないかも」

幼「…ちょっと着てみるから!大人っぽい私を見て驚いたらいいさ!」



53: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:35:04 ID:iiripwpg



幼「どうよ!」
ビシィ!

幼友「…幼、やっぱり幼には似合わないよ」

幼友「いつもの可愛い系が絶対良いよ」

幼「えーっ?」

幼友「こっちのシャツとこれを組み合わせて…」

幼「それじゃいつもの私と変わらないじゃん!」

幼「いつもと違うって事を解って欲しいんだよ、まず見た目から!」

幼友「気持ちは解るけどさー」



54: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:35:51 ID:iiripwpg



デート前日 PM10:15

幼友「うん!落としどころとしては悪くない!」

幼「うんっ。いつもの私にプラス2って感じ?」

幼「折角買ったワンピースも無駄にならないし!」

幼友「いやぁ、思ったより時間かかっちゃって…」

幼友「って、もうこんな時間か、そろそろ帰らなきゃ」

幼「遅い時間までごめんね」

幼友「親友の幸せの為だしね!」

幼「本当にありがとう!」

幼友「それじゃ、明日は頑張ろうっ!」

幼「やー!」



55: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:36:30 ID:iiripwpg



デート前日 PM11:30

幼「ふぅ…いよいよ明日かぁ…」

幼「ちょっと緊張するなぁ」

幼「絶対成功させたい!」

幼「頑張ろうっ!」

幼「…男の部屋、もう電気消えてる」

幼「私もそろそろ寝なきゃ」



56: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:37:26 ID:iiripwpg



デート当日 AM01:23

幼「告白したら…男はどんな顔するかなー」

幼「はぁ…」



デート当日 AM03:24

幼「映画の方も楽しみだなぁ」

幼「またしてもトム・クルーズが格好良いんだろうなぁ」



デート当日 AM04:00

幼「…ちょっと眠くなって…きた…かな…」

幼「男…」
スースー



57: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:39:34 ID:iiripwpg



デート当日 AM09:05

幼母「幼、そろそろ起きなさい!今日デートじゃなかったの?」
ユサユサ

幼「!!!」

幼「お、お母さん、今何時?」

幼母「9時だけど」

幼「ヤバっ!寝坊したっ!」

幼「結局明け方まで眠れなかった!」



58: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:40:48 ID:iiripwpg

幼母「待ち合わせの時間は何時なの?」

幼「11時に駅前で!」

幼母「なぁんだ、余裕あるじゃないの」

幼「1時間前から待つ作戦だから!」

幼母「あら、それじゃ急がなきゃね」

幼「あわわわ!」

幼母「落ち着きなさい。焦っても何もならないわよ?」

幼「う、うん」



59: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:41:30 ID:iiripwpg



デート当日 AM09:45

幼「気合の入った勝負服良し!」

幼「映画のチケット2枚、オッケー」

幼「超小型ヘッドセット、準備オッケー!」

幼「全ての準備オッケー!」

幼「それじゃ行ってきます!」

幼母「あらあら、転ばない様に気をつけなさいよ~」

幼「絶対転ばないし!」
タッタッタッ



60: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:43:40 ID:iiripwpg



デート当日 AM10:00

タタッ
幼「10時!ギリギリ間にあっ!」

男「お早う、幼」

幼「お、お早う、男!早いね、えへへ」

幼「待ち合わせの時間まで、まだ1時間もあるのに…」

男「ちょっとな」



61: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:44:50 ID:iiripwpg

チャーリー「こちらチャーリー、ターゲットを確認」

ブラボー「ブラボー、アルファとターゲットの接触を視認」

アルファ「こ、こちらアルファ、ターゲットが先に来てました」ボソボソ

アルファ「どうしよう!緊張で鼻から心臓出ちゃいそうです」ボソボソ

ブラボー「アルファ、落ち着いて!一旦深呼吸!」

アルファ「すーーーーー、はーーーーー」

チャーリー「それじゃ、ミッションスタート!」



62: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:45:55 ID:iiripwpg

男「幼」

幼「な、何?」

男「幼に言っておきたい事があるんだけど、聞いてくれるか?」

幼「え?う、うん、なに?」

男「俺、幼の事が昔から大好きだ!ちゃんと付き合いたい!」

男「俺の…彼女になって下さいっ!」
ペコッ

幼「えっ?えっ!?」

男「返事、今聞いても良いか?」

幼「わ、私も…私も男の事、昔から大好きだよ!」

幼「私で良ければ…お付き合いして下さい!」



63: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:47:07 ID:iiripwpg

看板の裏に隠れていた友「…」スタスタ

植え込みの影に隠れていた幼友「…」ガサガサ


男「ん?お前ら…どうした、その顔は…なに?怒ってんの?」

友・幼友「作戦意味ねぇーーーーーーーーーーーーーーーーっ!」

男「はっ!?えっ!?」

友・幼友「リア充、爆発しろっ!」



デート当日 AM10:10

公園でヤンキーとして男に絡む予定だった友の従兄「は?もう良いってどう言う事だ、友!おい!もしもし?…切られた…」

友の従兄「…何か、もう帰って良いってさ」

公園でヤンキーとして男に絡む予定だった友の従兄の友達「はぁ?じゃあ俺ら、何の為に休日の朝っぱらから、昔のガクラン着て公園でブランコに乗ってんだよ!」



64: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:49:07 ID:iiripwpg

一旦おわり
別目線のおまけあり



65: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:50:07 ID:iiripwpg

ある日の放課後

男「はぁ…」

イケメン「どうしたんだい、男君。溜息なんかついちゃって」

男「おぉ、イケメンか…今日もイケメンだな、お前は」

イケメン「本当に元気が無いね」

男「そうかぁ?俺はいつもこんなモンだろ…」

イケメン「似合わないよ、溜息ついて悩み事なんて」

イケメン「いつも無駄にポジティブな君にはさ」



66: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:50:57 ID:iiripwpg

男「…俺だって、時には悩んだりするさ」

男「健全な男子高校生としてなー」

イケメン「……LOVEかい?」

男「ははっ…エスパーかよ」

イケメン「僕で良ければ相談に乗るけど?」

男「…」

イケメン「恋愛事なら、友君には相談出来ないだろうしね?」

男「む…」



67: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:51:50 ID:iiripwpg

イケメン「あのうっかり君は、どこで口を滑らせるか解らないもんね?」

イケメン「ま、そこが彼の魅力でもあるんだけど」

男「お前は本当に凄い奴だなー」

男「男女分け隔て無く優しいし」

男「顔は格好良いし」

男「家は金持ちだし」

男「人生勝ち組的な、アレだよな…はぁ…」

イケメン「重症みたいだね」



68: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:52:38 ID:iiripwpg

男「んぁー!ごめん!今の忘れてくれ!変な事言ってすまんかった!」

イケメン「いいさ、気にしてないよ」

イケメン「で、恋の悩みを聞こうか?」

男「んー、恋って言うか…なんて言うか…」

イケメン「最近君と幼さんがあまり話しをしてない事に関係ある?」

男「…何なん?イケメン君はマジでエスパーなん?」

イケメン(クラスの全員が気付いてると思うけど)



69: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:53:13 ID:iiripwpg

男「まぁ、お前程の恋愛上級者になれば気付いたりもするのかー」

男「実は最近、幼の様子がおかしいんだ」

イケメン「おかしい?具体的にはどんな所が?」

男「まず、俺と話す時、顔を見なくなった」

男「て言うか、そもそも会話自体が減った」

男「昼飯を一緒に食べようと言わなくなった」

イケメン「…」



70: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:53:52 ID:iiripwpg

男「あと、俺の部屋に押しかけて来なくなった」

イケメン「…」

男「あとは…そうだなぁ…急に弁当のおかずが美味しくなったかな」

イケメン「それは良い事じゃないかな?」

男「いや…何か急に変わっちまって…」

男「寂しい?いや、違うか…」

男「んー…、何て言って良いのかわからねーんだよ」



71: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:54:30 ID:iiripwpg

男「それで何かモヤモヤしててさ」

イケメン「いやだからそれが恋だろう?」

男「恋かなぁ?」

イケメン「と言うか、君達は正式にお付き合いをしていないのかい?」

男「俺は…幼の事、好きだけど…幼がどう思っているか…」

男「最近会話が激減したのは、俺の事鬱陶しいと思ってるからじゃないか?と思うと…」

男「はぁ…溜息も出るってももんさ…」

イケメン「これは良い機会じゃないかな」

イケメン「幼さんとの交際について、真剣に考えてみると良いと思うよ?」

男「交際かぁ…」



72: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:55:18 ID:iiripwpg



その日の夜

ピリリリリリ ピリリリリリ
男「ん?友からか…」
ピッ

男「なんだー?」

友『お、おう、起きてたか?』

男「寝てたら電話取らねーよ」



73: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:56:17 ID:iiripwpg

友『起こしちまったかもしれねーだろ?』

男「で?何の用だよ、こんな時間に」

友『お、お前さぁ、最近なんかやりたい事とかねーの?』

男「何だ、急に?」

友『ほら、良い季節なんだし、海見に行きてー!とかさ』

友『逆に山登りてー!とか?』

男「どっちもパスだぜ」

友『とにかく何か無いのかよ!健全な男子高校生として!』



74: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:56:52 ID:iiripwpg

男「そうだなー…あ、そうだ」

男「強いて言うなら、映画観たいかな」

友『映画?』

男「あのスパイ映画のさ、今やってるじゃん」

男「俺、あのシリーズ好きでさ」

友『そ、そうか。映画か。良いかもな、映画』

男「土曜日暇だし…一緒に行くか?」

友『お、俺は用事があるから行けないな』

友『と、取り敢えず、もう夜も遅いし、寝る!お休みベイベー!』
プツッ…ツーッ…ツーッ

男「何なんだよ、あいつ…でも映画…マジで見に行こうかな」



75: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:57:30 ID:iiripwpg



数日後の朝

男「んぁ…、眠いなぁ」

友「明日から連休なんだから元気出せよ!」

友「何か良い事あるかもよ?」

男「良い事なぁ…あると良いなぁ」
パカッ

男「…」



76: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:58:05 ID:iiripwpg

友「お?おおぉっ?おおお前それって、アレじゃねーの?」

男「ラブレターっぽく見えるな…」

男「不幸の手紙か…誰かの罰ゲームなのか…」

友「…なぁ、なんでお前最近ネガティブなの?」

男「悩みがある時は気分も後ろ向きなんだよ…」
ガサガサ
ペリペリ

友「ちょ、ちょっと待て!今ここで読むつもりかよ!」



77: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:58:55 ID:iiripwpg

男「うん。だって気になるだろ?」

友「お前デリカシーゼロか!」

男「お前にデリカシーの話しとかされると傷つくなぁ」

友「家に持って帰って一人で読めよ!」

男「でも、『今日の放課後、体育館裏にて待つ!』とか書いてあったらどうすんだよ」

友「そんな事は無いから家で読め!」

友「さっさとカバンにしまえ!」

男「はぁ?…まぁ良いけど」

友「さ、教室行こうぜ!」



78: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 07:59:35 ID:iiripwpg



昼休み

幼「男、はいこれ、お弁当」

男「お、いつもありがとうな」

幼「べ、別に気にしないで。それじゃ」
スタスタ

男(…ホント、最近一緒に食べようって言わなくなったなぁ)

男(俺、何かしたかなぁ…)

友「おう、昼飯一緒に食おうぜ」

男「おう」



79: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:01:00 ID:iiripwpg

友「幼ちゃんのお弁当、相変わらず美味しそうだな?」

男「あぁ、最近何だかやたらと気合入ってるんだよな」

友(そりゃそうだろうよ)

男「…」モグモグ

友「…」モグモグ

男「友、何か面白い話しして」モグモグ

友「おい、無茶ぶりすんな」モグモグ



80: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:01:35 ID:iiripwpg

男「まぁいつも面白い事がある訳じゃないもんな」モグモグ

友「そうだな。むしろ退屈な日常の方が多い」モグモグ

男「あ!そうか、今日はちょっと非日常的な事があったじゃんか」

友「!」

男「あの手紙読んでみるかな…」
ガサゴソ

友「おい!朝も言ったけどよ」

男「ん?」



81: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:02:06 ID:iiripwpg

友「家に帰ってから読めよ!アホか?」

男「アホって言うな」

友「良いから!学校で読むなよ!」

男「ひょっとしてこれ、お前がやったのか?」

友「その答え合わせは家でやれよ、家で!」

男「…まぁ、そこまで言うなら家で読むよ」

友「忘れずに読めよ?」

友「家に帰ったらすぐに読め!」

男(こんなに必死って事は…どうやらこいつの悪戯みたいだな)

男(ま、家で読めば良いか)



82: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:02:41 ID:iiripwpg



夕方 男の家

男「さて…と…あの手紙読んでみるかね」
ガサガサ

男「どうせ友の悪戯だろうけど…」


『男君へ』

『突然こんな手紙を受け取ったら驚いてしまうでしょう』

『最近の私は、貴方の事を想うと、胸が苦しくなってしまいます』

『もし良かったら、明日の11時に駅前の時計下に来て下さい』

『来るのを待ってます』

『よろしくお願いします』



83: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:03:27 ID:iiripwpg

男「…友の悪戯じゃ無いな」

男「この字、幼の字だもんな…」

男「…用事があるなら、直接言えば良いのに」

男「あえて手紙での呼び出し…これは…」

男「果たし状?」

男「違うか…」

男「…イケメンに相談してみるか」



84: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:04:42 ID:iiripwpg



イケメン『それは君…デートのお誘いじゃないのかい?』

男「はぁ?デート?」

イケメン『その文面から察するにね』

男「デートなぁ…」

イケメン『先日も言っただろう?幼さんとの交際、考えてみたらどうかな?』

男「交際…なぁ」



85: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:05:16 ID:iiripwpg

イケメン『君は幼さんの事が好きなんだろう?』

男「そうなんだけどさ…」

男「まぁ、ずっと一緒に居て疲れないし」

男「昔から知ってるから、気兼ねし無いし」

イケメン『ならお付き合いしても何の問題も無いのでは?』

男「んー」

イケメン『取り敢えず、明日11時に駅前に行ってみては?』

男「そうだな…そうするよ」



86: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:06:00 ID:iiripwpg

イケメン『最後に一つアドバイス』

男「ん?」

イケメン『恋は先手必勝だよ』

男「お、おぅ…」

イケメン『それじゃ、健闘を祈ってるよ』
プツッ…ツーッ…ツーッ

男「デート…」

男「先手必勝…」



87: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:06:43 ID:iiripwpg



デート前日 PM09:00

男「着ていく服は…いつものじゃちょっとアレだから」

男「この前、幼に選んでもらった奴、着ちゃうかな」

男「…何か緊張するな」

男「絶体に寝過ごせないから、今日はもう寝るか!」
ゴソゴソ
ピッ

男「明日は…頑張るぞ!先手必勝!先手必勝だ!」



88: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:07:36 ID:iiripwpg



デート当日 AM06:00

男「…」

男「結局一睡も出来んかった…」

男「今から寝たら間違いなく寝過ごすな」

男「もう起きちまおう!」

男「まずは朝風呂だ!」



89: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:08:20 ID:iiripwpg



デート当日 AM07:35

男「ちょっと早いけど…もう待ち合わせ場所に行こう!」

男「幼の事だから、きっと俺より早く来て、待とうとするはず…」

男「先手必勝!俺が先制する!」

男「やるぞやるぞー!」

男母「あんたこんな朝っぱらから、どこ行くの?」

男「戦ってくる!自分自身と!」

男母「は?」

男「戦果に期待しててくれよ!」
タタタッ

男母「勉強のしすぎで疲れてるのかしら…」



90: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:08:56 ID:iiripwpg



デート当日 AM07:43

男「はぁ…はぁ…。は、走る必要は…無かったかな…」

男「まぁ良いか…どうやらさすがに幼の姿は見られないしな」

男「幼が来たら何て言おうか…」

男「……」

男「…先手必勝」

男「そうだよな!幼が何か言う前に、告白しちまえば…」

男「当たって弾けろだ!」

男「やってやる!やってやるぞ!」



91: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:09:40 ID:iiripwpg



デート当日 AM09:58

男(あっ!来た!あれ、幼だ!)

男(いつもの服じゃない…ちょっと大人っぽいな…)

男(て言うか、めっちゃ可愛いな!)

男(この呼び出しの目的がまだ不明だけど…)

男(先手必勝!!)

男「お早う、幼」

幼「お、お早う、男!早いね、えへへ」

幼「待ち合わせの時間まで、まだ1時間もあるのに…」

男「ちょっとな…」



92: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:11:56 ID:iiripwpg




デート当日 PM12:30
ファミレスにて

男「お前らも関わってたとはな」

男「でか、作戦って…面白がりやがって…」

幼友「えへへー、ごめんね」

友「でもまあ、作戦は成功だろ?2人付き合う事になったんだからさ」

男・幼「う…まぁ…」



93: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:12:33 ID:iiripwpg

友「それじゃ、腹も膨れた事だし、お邪魔虫は退散しますかね」

幼友「そうね、あんたにしては名案ね」

友「初デートを満喫してこい!」

男「お、おう」

幼友「頑張ってね、幼!」

幼「う、うん」

幼友・友「じゃーね!」
スタスタ



94: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:14:15 ID:iiripwpg

男「……行っちゃったな」

幼「そうだね」

男「……お、俺達、相思相愛だったんだな」

幼「そ、そうなるね」

男「さっきも言ったけどさ」

幼「ん?」



95: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:15:25 ID:iiripwpg

男「俺、幼の事、好きだから!」

幼「わ、私も大好きだよ!」

男「これからも、よろしくな!」

幼「うんっ!こっちこそ!」

男「付き合った記念に手でも繋いでみるか!」

幼「う、うん、そうだねっ!」
ギュッ

男「それじゃ、行くかっ!」

幼「うんっ!」



96: ◆L0dG93FE2w 2013/08/20(火) 08:16:00 ID:iiripwpg

幼友「…青春してますなぁ」

友「おい、マジで後つけるのかよ?」

幼友「幼はテンパって、ヘッドセットの電源切ってないし、外してない」

幼友「声はばっちり聞こえるし、2人がどうなるか気にならないの?」

友「そりゃ気になるけどよ」

幼友「作戦は継続!2人で2人の後つけるよ!」

友(結局一番ノリノリなのは幼友じゃんか…)

幼友「何か言った?早く来ないと置いてくよ!」

友「へいへい…」

友(俺の『幼友に愛の告白大作戦』はいつになる事やら…)

友(でもま、今が楽しければ良いか!)

友「ちょっと待てよ、幼友!マジで置いて行こうとするな!」


おわり


元スレ
SS深夜VIP:幼馴染「ミッション・ポッシブル!」 幼友「ちょっと違くない?」
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read_archive.cgi/internet/14562/1376949052/