1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:00:15.26 ID:RQtf6uhb0
居酒屋
友「うん」
男「現実におらんかね」
友「いねーよ。いたら誰も苦労しねぇよ」
男「はぁ……。俺は今、胸を締め付けられている気分なんだ。心なしか体も怠い」
友「飲み過ぎなんじゃないか?」
男「これは恋煩いだ。そうに違いない」
男「恋煩いの特効薬はただひとつ。それは恋を成就させることだ」
友「うん」
男「しかし、俺の恋路の先にいる女性は次元の壁を隔てた二次の世界にいる」
友「うん」
男「恋を成就させるなど不可能ではないか!!!」ドン
友「そうだなぁ」
男「……死ぬかも知れないな。俺……」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:02:53.48 ID:RQtf6uhb0
友「いや、待てよ。さすがに気になる女性の一人や二人、すぐ見つかるだろう」
男「ふん、俺も安く見られたものだ。」
男「いいか?俺は一途なんだ。そう簡単に想い人は変えられん」
男「それこそ、死ぬまでだ」
友「そうか。しかし、長い人生において妥協ってのは一度は必ずするもんだぞ?」
友「何もかもが思い通りになることなんてないわけだし。」
男「俺にこの恋を諦めろって言いたいのか!!!」ドン
友「諦めろとかじゃなくて、ある程度原型を残して他の道を探れってことだよ」
男「どういう意味だ?全く理解できん。意味不明だ」
友「そのアニメキャラに似ている女性を探せって言いたかったんだ」
男「……。」
友「まぁ、地球全体の総人口は70億人にのぼるわけだし?そりゃぁドッペルゲンガーも見つかるでしょ」
男「……。」
友(……怒らせたか?いや、さっきから機嫌は悪いが)
男「ありかもしれないな」ボソッ
友「は?」
男「いや、十分にありだ!!」ドン
男「だが、難しいなぁ。そう簡単には見つからんだろうドッペルゲンガー」
友「まぁな。神社に行って縁結びを祈願したらどうだ。こういうのは神頼みだろう」
男「よし、今月末は寺巡りだ!」
友「俺も付きあおう。」
友「ところでさぁ、お前の好きなアニメキャラってどんな子?詳しく聞かせてくれよ」
男「断る。お前に好かれたら向こうも迷惑だ」
友「まぁそう言うなよ。画像でも見せてくれたら似ている子を見かけたらお前に教えれるだろう?」
男「……どうだ?この子だ」
友(うわ……髪色きっつ)
友「……あぁ、なんか如何にもという感じだな」
男「ふん、いちいち癇に障ること言うな。お前」
友「で、名前は?」
男「いや、知らん」
友「は?」
友「何で知らないの?お前の愛もその程度?」
男「うるせぇ!!」ドン
男「調べちゃったら今の御時世嫌でもネタバレが目につくだろう!!」ドン
男「…それにだ」
友「?」
男「この子はとても愛らしい天使のような顔をしている。きっと作中でもモテモテなわけだ」
友「いや、それはどうか…」
男「自分が密かに思い寄せる乙女が他人といちゃこらしているところを黙って見てられるか?」
友「……」
男「俺は無理だ。最悪の場合死に至る危険もある」
一方 幼馴染一行も男と友のいる居酒屋で飲んでいた。
ちなみに双方、同じ店で飲んでることに気づいていない。
幼馴染「はぁ……」
幼友「また、あの子のこと?」
幼馴染「なぁんか今になってちょっと後悔してるんだぁ」
幼友「どういうこと?」
幼馴染「私とあいつって幼馴染でしょ?だからさ…自分の今いる立場に満足しちゃってて」
幼友「わかるわ。何もしなくたって幼馴染って口実で傍にいれちゃうもんね」
幼馴染「それ!!それなのよ!だから、何もしなかった自分に後悔してるの」
幼友「まだ、後悔するには早いんじゃない?」
幼馴染「え?」
幼友「これからでしょ!幼馴染ちゃんの恋は!」
幼馴染「そ、そうかな//遅くないかな///」
幼友「うんうん!全然、遅くない!なんだったら今から電話でもしてみたら?」
幼馴染「え、でもそれは」
幼友「いいからいいから♪」
――
―
友「はぁ……」
男「なんだよ?笑いたかったら笑えよ!!」ドン
男「名前すら知らん女に惚れた俺を笑えよぉ!!!!!」ドン
不良「さっきからどんどんうるせぇええんだよぉ!!!!!!!!!!!!!」
男「!?」
友「ひぃ!」ビクッ
不良「お前らいい加減にしろ!!!」
不良「いくら居酒屋でも常識ってもんがあるんだろ?マナーってもんがあるだろ?あぁ?ゴラ」
不良「その範囲ないで面白ろおかしく騒げや」
男「す、すすすすっすすすすいませんした!!」ペコペコ
友(……ださいなこいつ)
友「おい」ヒソヒソ
男「んだよ。お前も頭下げろ。殴られるぞ」
友「仮に、そのアニメのキャラが現実にいたとしてだ」
友「お前のその情けない醜態を見てどう思う?」
男「いや、だがな……」
友「いいか?俺があの画像を見た限りではあの子は確実に漢らしい男が好みだ」
男「漢らしい男……」
友「そうだ。漢、らしい男だ」
男「っしゃおらぁああ!!!!!!!!」
不良「んだ!!!ごら!!!!!!」
――
―
シャオラァァ
テメェ ヤッタナァ!!!!
幼馴染「なんか騒がしいね」
幼友「よっぱらい同士の喧嘩だよ」
幼友「それよりさ!電話!」
幼馴染「だから、なんで今なのぉ」
幼友「アピールしておくのよ♪」
幼馴染「う~ん…なんか、しっくりこないけど……」
幼馴染(でも、ちょっとあいつの声聞きたいし……)
プルルルルル
ガチャッ
幼馴染「あ、もしもし男?あたしだけど」
男「ご、ごめん今!取り込み中!!」
幼馴染「あ、そうなんだ。ごめんね!あ、でも急な用事とかじゃ」
ガチャッ
幼馴染「……切れた」
子分「ちょ!兄貴!!なにしてんすか!全然、戻ってこないと思ったら!!」
不良「威勢はいいじゃねぇか!!」
男「悪いが引き下がるわけにはいかんのだ!!!あの子のために!!」
不良「ふん。……女か」
不良「だが、手加減はしねええぞぉぉ!!」
男「こい!!!!!!!!!」
店員「すみません。他のお客様の御迷惑になるので店内で暴れるのは」
不良 男「あ、すいませんでした。」
不良「さて、戻るか。飲み直しだぁ」
友「馬鹿だろ。不良相手に」
男「お前が発破かけるからだろ!!」
友「冗談のつもりだったんだがなぁ」
カツン
男「あ、スマホ落としましたよ」
不良「お、わりぃわりぃ」
男「ってこの待ち受けは!!!!」
不良「ちょっ/////かえせ!ばか!」スッ
男「……」(俺が心から愛するあの子の画像……)
不良「み、見たのか?」
男「……はい」
不良「あ、あのな。下っ端には内緒で頼むわ。やっぱり恥ずかしいだろ?こういうの」
男「これ、俺のスマホなんすけど////」スッ
不良「そ、その画像は!!!!!!!!!!!」
――
―
幼馴染「……」ガックリ
幼友「げ、元気だしなって!取り込み中なら仕方ないじゃない!」
幼馴染「で、デートとかしてたのかな……」
幼友「そりゃぁないでしょ!あいつに限って」ハッハッハハ
幼馴染「……ふん」プイッ
幼友「あ……」
幼馴染「どうせ、アイツは女にモテないですよー」
幼友(ちょっと……面倒くさいな。……この子)
――
―
ハッハッハッッハ
不良「いやぁ、まさか同じ女性に惹かれていたとはなぁ!」
男「恋敵ではあるが何か嬉しいなぁ!!」
友「で、不良さんは知ってるんすか?その子の名前」
不良「知らん」
友「え、なんで」
不良「そりゃぁお前、調べようと思ったら」
友「その話はもういいです」
子分「……」
子分(兄貴の恋敵が目の前にいる……)
子分(兄貴は今でこそ明るく振る舞ってはいるが思い恋煩いで心身を傷めつけられている)
子分(……これ以上、兄貴の恋を邪魔させるわけにはいかない)
子分(――殺らねば)
友「それにしても、やっぱり人気なんすかねぇ」
友「そのアニメキ」
不良「」ガシッ
友「!?」
不良「てめぇ、下っ端に俺がアニメキャラに恋してることばらしたら」
不良「殺すぞ」ボソッ
友「す、すいませんした!!!」
――
―
幼馴染「もう一回電話しようかなぁ」
友幼「どうせ、電話するんならデートのお誘いでもどう?」
幼馴染「えっ/////そ、そんないきなり」
友幼「でも、幼馴染なんだしさ。二人で出掛けるくらい普通のことでしょ?」
幼馴染(デートだと話変わるっって//////)
――
―
不良「あのよくわからんリボンだかなんだか知らねぇのがいいよな!!」
男「最高ですよね!猫耳ちっくな感じがGOOD!!」
友「はぁ……ついていけん」
子分(殺らねば……)
不良「あの子に似ている女性がいたらなぁ」
子分「あ、兄貴!!諦めるんすか!?」
不良「……どれだけ手を伸ばしても届かねぇもんはあんだよ」
子分「兄貴!!!」ウルウル
男「俺も探してるですよ。彼女に酷似するヒト……ドッペルゲンガーを」
不良「……やはり、お前もそこへと行き着いたか。どう足掻いても壁の向こうへ行けないのなら」
不良「壁の内側で探すしかないもんな……」
子分(……兄貴の想い人は壁の向こうにいるのか)
子分(……壁。……その言葉が意味することとは)
友「俺、ちょっとトイレ行ってくる」
男「おう。漏らすなよ」
――
―
友「何が壁だよ。アホかあいつらは」スタスタ
友「それよりも、アニメキャラに似ている人間を探すなんて無茶だろう……」スタスタ
女「すいません」
友「おっと、すいません。よそ見して…」
友「!?」
友(よくわからんリボンだかなんだか知らない髪飾り……)
友(きりっとした眼。変な髪の色……これは!!!)
友「た、大変だ!!」
不良「どうした?漏らしたのか!?」
友「ち、違う!!いたんだよ!!!」
男「何が?」
友「ドッペルゲンガーだよ!!!!!!!」
全員「!?」
――
―
幼馴染「……」ドキドキ
プルルルル
ガチャ
幼馴染「あ、あたしだけど!えっと、えっと」
男「ごめん!!今、それどころじゃないんだ!!!」
ガチャッ
幼馴染「……それどこじゃないって」
友「あれ?この座敷にいたんだって」
不良「いないじゃないか!」
男「どういうことだよ!!おい!!」
子分「冗談にしてはやり過ぎではないか?貴様!!!!!!」
店員「あ、そちらにいたお客様なら今、さっきお帰りになられましたよ」
男 不良「!!!」
男「くそ!!」タッタッタ
不良「追いかけるしかねぇだろ!!!!」
幼馴染「あ」
友「あれ、幼馴染じゃないか」
幼馴染「なんだ。同じ店にいたんだ」
男「お、幼馴染か!とりあえず、俺は急いでるからそこを」
幼馴染「急いでる?」
男「ちょ、ちょっとな!だからそこを」
不良「おい、俺とお前は恋敵だ。待ってやるつもりはないぞ」
男「おい!ちょっと!」
幼馴染「え?」
幼馴染「……恋?」
幼馴染「…どいうこと?」
男「あぁ、後で話すから!!!」
幼馴染「恋って…誰かのこと」
男「そこどけつってんだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
友「!!」
不良「!!」
男「すぐ近くにあの子が!!あの子がすぐ近くにいるんだよ!!!」
男「会えるはずないあの子が!!いるはずないあの子が!!!」
幼馴染「な、何?なんなの?また、アニメの女の子の話?」
男「そうだよ!!バカにするなら勝手にしろ!!!」
友「おい!男!」
男「うるさい!!!!黙れ!!お前に何がわかるんだよ!」
男「やっと会えるんだよ……やっとだぞ」
幼馴染「…なに?いみわかんない」
幼馴染「認めない!!そんな現実逃避!!」
男「逃避してねぇ!現実だ!!」
子分「あ、ニメ?へ?」
不良「……あのバカ」
子分「と、とにかく!兄貴!チャンスですよ!行きましょう!!」
不良「行けねぇよ。」
子分「え?」
不良「こんな胸糞悪いもん見せられて行けるかよ」
男「なぁ……どいてくれよ」
幼馴染「いやだ!」ウルウル
男「なんなんだよ……」
幼馴染「行かないでよぉ」シクシク
男「……はぁ?」
幼馴染「取られたくないよぉ」シクシク
不良「まぁ、そういうことらしい」ポン
男「ちょっと!やだよ!」
幼馴染「行かないで…」
男「……はぁ。」
数日後
幼馴染「デート♪」
男「言っておくが、俺はまだあの子の事諦めてないぞ」
幼馴染「いいよ。絶対に諦めさせるから」
男「はぁ……」
幼馴染「せっかくのデートなんだからさ、楽しもうよ」
男「当たり前だ!」
不良「……」
子分「結局、あの日いらいみかけませんね」
不良「いや、いる!!必ずいる!!」
子分「で、なんでショッピングモールなんですか?」
不良「あの居酒屋と近いからに決まってるだろ」
ショッピングモール
幼友「あの二人うまくいくと思う?」
友「男のほうが曲者だからなぁ……」
幼友「まだ、探してるんでしょ?あのアニメの女の子」
友「あぁ。さっさと見つかってくれて玉砕してくれればいいんだがな」
友「あ!?」
女「~♪」
不良「お、おい!あれ!」
男「見つけた!!!!!!!!!!」
おしまい
乙
元スレ
男「俺はアニメのキャラと結婚する」幼馴染「認めない」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1385298015/
友「いや、待てよ。さすがに気になる女性の一人や二人、すぐ見つかるだろう」
男「ふん、俺も安く見られたものだ。」
男「いいか?俺は一途なんだ。そう簡単に想い人は変えられん」
男「それこそ、死ぬまでだ」
友「そうか。しかし、長い人生において妥協ってのは一度は必ずするもんだぞ?」
友「何もかもが思い通りになることなんてないわけだし。」
男「俺にこの恋を諦めろって言いたいのか!!!」ドン
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:05:46.60 ID:RQtf6uhb0
友「諦めろとかじゃなくて、ある程度原型を残して他の道を探れってことだよ」
男「どういう意味だ?全く理解できん。意味不明だ」
友「そのアニメキャラに似ている女性を探せって言いたかったんだ」
男「……。」
友「まぁ、地球全体の総人口は70億人にのぼるわけだし?そりゃぁドッペルゲンガーも見つかるでしょ」
男「……。」
友(……怒らせたか?いや、さっきから機嫌は悪いが)
男「ありかもしれないな」ボソッ
友「は?」
男「いや、十分にありだ!!」ドン
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:08:30.61 ID:RQtf6uhb0
男「だが、難しいなぁ。そう簡単には見つからんだろうドッペルゲンガー」
友「まぁな。神社に行って縁結びを祈願したらどうだ。こういうのは神頼みだろう」
男「よし、今月末は寺巡りだ!」
友「俺も付きあおう。」
友「ところでさぁ、お前の好きなアニメキャラってどんな子?詳しく聞かせてくれよ」
男「断る。お前に好かれたら向こうも迷惑だ」
友「まぁそう言うなよ。画像でも見せてくれたら似ている子を見かけたらお前に教えれるだろう?」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:09:42.16 ID:RQtf6uhb0
男「……どうだ?この子だ」
友(うわ……髪色きっつ)
友「……あぁ、なんか如何にもという感じだな」
男「ふん、いちいち癇に障ること言うな。お前」
友「で、名前は?」
男「いや、知らん」
友「は?」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:11:01.69 ID:RQtf6uhb0
友「何で知らないの?お前の愛もその程度?」
男「うるせぇ!!」ドン
男「調べちゃったら今の御時世嫌でもネタバレが目につくだろう!!」ドン
男「…それにだ」
友「?」
男「この子はとても愛らしい天使のような顔をしている。きっと作中でもモテモテなわけだ」
友「いや、それはどうか…」
男「自分が密かに思い寄せる乙女が他人といちゃこらしているところを黙って見てられるか?」
友「……」
男「俺は無理だ。最悪の場合死に至る危険もある」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:16:28.15 ID:RQtf6uhb0
一方 幼馴染一行も男と友のいる居酒屋で飲んでいた。
ちなみに双方、同じ店で飲んでることに気づいていない。
幼馴染「はぁ……」
幼友「また、あの子のこと?」
幼馴染「なぁんか今になってちょっと後悔してるんだぁ」
幼友「どういうこと?」
幼馴染「私とあいつって幼馴染でしょ?だからさ…自分の今いる立場に満足しちゃってて」
幼友「わかるわ。何もしなくたって幼馴染って口実で傍にいれちゃうもんね」
幼馴染「それ!!それなのよ!だから、何もしなかった自分に後悔してるの」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:18:47.58 ID:RQtf6uhb0
幼友「まだ、後悔するには早いんじゃない?」
幼馴染「え?」
幼友「これからでしょ!幼馴染ちゃんの恋は!」
幼馴染「そ、そうかな//遅くないかな///」
幼友「うんうん!全然、遅くない!なんだったら今から電話でもしてみたら?」
幼馴染「え、でもそれは」
幼友「いいからいいから♪」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:23:58.09 ID:RQtf6uhb0
――
―
友「はぁ……」
男「なんだよ?笑いたかったら笑えよ!!」ドン
男「名前すら知らん女に惚れた俺を笑えよぉ!!!!!」ドン
不良「さっきからどんどんうるせぇええんだよぉ!!!!!!!!!!!!!」
男「!?」
友「ひぃ!」ビクッ
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:26:38.29 ID:RQtf6uhb0
不良「お前らいい加減にしろ!!!」
不良「いくら居酒屋でも常識ってもんがあるんだろ?マナーってもんがあるだろ?あぁ?ゴラ」
不良「その範囲ないで面白ろおかしく騒げや」
男「す、すすすすっすすすすいませんした!!」ペコペコ
友(……ださいなこいつ)
友「おい」ヒソヒソ
男「んだよ。お前も頭下げろ。殴られるぞ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:29:57.62 ID:RQtf6uhb0
友「仮に、そのアニメのキャラが現実にいたとしてだ」
友「お前のその情けない醜態を見てどう思う?」
男「いや、だがな……」
友「いいか?俺があの画像を見た限りではあの子は確実に漢らしい男が好みだ」
男「漢らしい男……」
友「そうだ。漢、らしい男だ」
男「っしゃおらぁああ!!!!!!!!」
不良「んだ!!!ごら!!!!!!」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:33:11.47 ID:RQtf6uhb0
――
―
シャオラァァ
テメェ ヤッタナァ!!!!
幼馴染「なんか騒がしいね」
幼友「よっぱらい同士の喧嘩だよ」
幼友「それよりさ!電話!」
幼馴染「だから、なんで今なのぉ」
幼友「アピールしておくのよ♪」
幼馴染「う~ん…なんか、しっくりこないけど……」
幼馴染(でも、ちょっとあいつの声聞きたいし……)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:34:50.88 ID:RQtf6uhb0
プルルルルル
ガチャッ
幼馴染「あ、もしもし男?あたしだけど」
男「ご、ごめん今!取り込み中!!」
幼馴染「あ、そうなんだ。ごめんね!あ、でも急な用事とかじゃ」
ガチャッ
幼馴染「……切れた」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:37:51.11 ID:RQtf6uhb0
子分「ちょ!兄貴!!なにしてんすか!全然、戻ってこないと思ったら!!」
不良「威勢はいいじゃねぇか!!」
男「悪いが引き下がるわけにはいかんのだ!!!あの子のために!!」
不良「ふん。……女か」
不良「だが、手加減はしねええぞぉぉ!!」
男「こい!!!!!!!!!」
店員「すみません。他のお客様の御迷惑になるので店内で暴れるのは」
不良 男「あ、すいませんでした。」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:40:14.19 ID:RQtf6uhb0
不良「さて、戻るか。飲み直しだぁ」
友「馬鹿だろ。不良相手に」
男「お前が発破かけるからだろ!!」
友「冗談のつもりだったんだがなぁ」
カツン
男「あ、スマホ落としましたよ」
不良「お、わりぃわりぃ」
男「ってこの待ち受けは!!!!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:42:56.00 ID:RQtf6uhb0
不良「ちょっ/////かえせ!ばか!」スッ
男「……」(俺が心から愛するあの子の画像……)
不良「み、見たのか?」
男「……はい」
不良「あ、あのな。下っ端には内緒で頼むわ。やっぱり恥ずかしいだろ?こういうの」
男「これ、俺のスマホなんすけど////」スッ
不良「そ、その画像は!!!!!!!!!!!」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:47:10.94 ID:RQtf6uhb0
――
―
幼馴染「……」ガックリ
幼友「げ、元気だしなって!取り込み中なら仕方ないじゃない!」
幼馴染「で、デートとかしてたのかな……」
幼友「そりゃぁないでしょ!あいつに限って」ハッハッハハ
幼馴染「……ふん」プイッ
幼友「あ……」
幼馴染「どうせ、アイツは女にモテないですよー」
幼友(ちょっと……面倒くさいな。……この子)
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:50:00.33 ID:RQtf6uhb0
――
―
ハッハッハッッハ
不良「いやぁ、まさか同じ女性に惹かれていたとはなぁ!」
男「恋敵ではあるが何か嬉しいなぁ!!」
友「で、不良さんは知ってるんすか?その子の名前」
不良「知らん」
友「え、なんで」
不良「そりゃぁお前、調べようと思ったら」
友「その話はもういいです」
子分「……」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:53:36.47 ID:RQtf6uhb0
子分(兄貴の恋敵が目の前にいる……)
子分(兄貴は今でこそ明るく振る舞ってはいるが思い恋煩いで心身を傷めつけられている)
子分(……これ以上、兄貴の恋を邪魔させるわけにはいかない)
子分(――殺らねば)
友「それにしても、やっぱり人気なんすかねぇ」
友「そのアニメキ」
不良「」ガシッ
友「!?」
不良「てめぇ、下っ端に俺がアニメキャラに恋してることばらしたら」
不良「殺すぞ」ボソッ
友「す、すいませんした!!!」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 22:57:14.62 ID:RQtf6uhb0
――
―
幼馴染「もう一回電話しようかなぁ」
友幼「どうせ、電話するんならデートのお誘いでもどう?」
幼馴染「えっ/////そ、そんないきなり」
友幼「でも、幼馴染なんだしさ。二人で出掛けるくらい普通のことでしょ?」
幼馴染(デートだと話変わるっって//////)
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:04:02.23 ID:RQtf6uhb0
――
―
不良「あのよくわからんリボンだかなんだか知らねぇのがいいよな!!」
男「最高ですよね!猫耳ちっくな感じがGOOD!!」
友「はぁ……ついていけん」
子分(殺らねば……)
不良「あの子に似ている女性がいたらなぁ」
子分「あ、兄貴!!諦めるんすか!?」
不良「……どれだけ手を伸ばしても届かねぇもんはあんだよ」
子分「兄貴!!!」ウルウル
男「俺も探してるですよ。彼女に酷似するヒト……ドッペルゲンガーを」
不良「……やはり、お前もそこへと行き着いたか。どう足掻いても壁の向こうへ行けないのなら」
不良「壁の内側で探すしかないもんな……」
子分(……兄貴の想い人は壁の向こうにいるのか)
子分(……壁。……その言葉が意味することとは)
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:08:26.02 ID:RQtf6uhb0
友「俺、ちょっとトイレ行ってくる」
男「おう。漏らすなよ」
――
―
友「何が壁だよ。アホかあいつらは」スタスタ
友「それよりも、アニメキャラに似ている人間を探すなんて無茶だろう……」スタスタ
女「すいません」
友「おっと、すいません。よそ見して…」
友「!?」
友(よくわからんリボンだかなんだか知らない髪飾り……)
友(きりっとした眼。変な髪の色……これは!!!)
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:10:02.93 ID:RQtf6uhb0
友「た、大変だ!!」
不良「どうした?漏らしたのか!?」
友「ち、違う!!いたんだよ!!!」
男「何が?」
友「ドッペルゲンガーだよ!!!!!!!」
全員「!?」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:11:27.80 ID:RQtf6uhb0
――
―
幼馴染「……」ドキドキ
プルルルル
ガチャ
幼馴染「あ、あたしだけど!えっと、えっと」
男「ごめん!!今、それどころじゃないんだ!!!」
ガチャッ
幼馴染「……それどこじゃないって」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:15:23.36 ID:RQtf6uhb0
友「あれ?この座敷にいたんだって」
不良「いないじゃないか!」
男「どういうことだよ!!おい!!」
子分「冗談にしてはやり過ぎではないか?貴様!!!!!!」
店員「あ、そちらにいたお客様なら今、さっきお帰りになられましたよ」
男 不良「!!!」
男「くそ!!」タッタッタ
不良「追いかけるしかねぇだろ!!!!」
幼馴染「あ」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:17:46.93 ID:RQtf6uhb0
友「あれ、幼馴染じゃないか」
幼馴染「なんだ。同じ店にいたんだ」
男「お、幼馴染か!とりあえず、俺は急いでるからそこを」
幼馴染「急いでる?」
男「ちょ、ちょっとな!だからそこを」
不良「おい、俺とお前は恋敵だ。待ってやるつもりはないぞ」
男「おい!ちょっと!」
幼馴染「え?」
幼馴染「……恋?」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:19:12.87 ID:RQtf6uhb0
幼馴染「…どいうこと?」
男「あぁ、後で話すから!!!」
幼馴染「恋って…誰かのこと」
男「そこどけつってんだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
友「!!」
不良「!!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:22:08.28 ID:RQtf6uhb0
男「すぐ近くにあの子が!!あの子がすぐ近くにいるんだよ!!!」
男「会えるはずないあの子が!!いるはずないあの子が!!!」
幼馴染「な、何?なんなの?また、アニメの女の子の話?」
男「そうだよ!!バカにするなら勝手にしろ!!!」
友「おい!男!」
男「うるさい!!!!黙れ!!お前に何がわかるんだよ!」
男「やっと会えるんだよ……やっとだぞ」
幼馴染「…なに?いみわかんない」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:24:02.89 ID:RQtf6uhb0
幼馴染「認めない!!そんな現実逃避!!」
男「逃避してねぇ!現実だ!!」
子分「あ、ニメ?へ?」
不良「……あのバカ」
子分「と、とにかく!兄貴!チャンスですよ!行きましょう!!」
不良「行けねぇよ。」
子分「え?」
不良「こんな胸糞悪いもん見せられて行けるかよ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:27:47.37 ID:RQtf6uhb0
男「なぁ……どいてくれよ」
幼馴染「いやだ!」ウルウル
男「なんなんだよ……」
幼馴染「行かないでよぉ」シクシク
男「……はぁ?」
幼馴染「取られたくないよぉ」シクシク
不良「まぁ、そういうことらしい」ポン
男「ちょっと!やだよ!」
幼馴染「行かないで…」
男「……はぁ。」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:30:32.90 ID:RQtf6uhb0
数日後
幼馴染「デート♪」
男「言っておくが、俺はまだあの子の事諦めてないぞ」
幼馴染「いいよ。絶対に諦めさせるから」
男「はぁ……」
幼馴染「せっかくのデートなんだからさ、楽しもうよ」
男「当たり前だ!」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:32:46.72 ID:RQtf6uhb0
不良「……」
子分「結局、あの日いらいみかけませんね」
不良「いや、いる!!必ずいる!!」
子分「で、なんでショッピングモールなんですか?」
不良「あの居酒屋と近いからに決まってるだろ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:35:25.72 ID:RQtf6uhb0
ショッピングモール
幼友「あの二人うまくいくと思う?」
友「男のほうが曲者だからなぁ……」
幼友「まだ、探してるんでしょ?あのアニメの女の子」
友「あぁ。さっさと見つかってくれて玉砕してくれればいいんだがな」
友「あ!?」
女「~♪」
不良「お、おい!あれ!」
男「見つけた!!!!!!!!!!」
おしまい
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/11/24(日) 23:37:21.61 ID:nwBdEo4p0
乙
男「俺はアニメのキャラと結婚する」幼馴染「認めない」
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