1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:35:50.17 ID:hiL45C0iO
~会議室~
副校長「さて、次のクラス品評会についてなんだが……教頭、グラフを」
教頭「スクリーンをご覧ください。クラス別に今までの成績や罰則数を棒グラフで表示したものです」
副校長「これを見れば分かるが……月詠先生」
小萌「ひゃい!?」
副校長「貴女のクラスはどうなっているんだこの数値は!」
小萌「そんな!!あの子たちは少しやんちゃなだけで……その……」
副校長「由々しき事態だ!ノルマを課そう。罰則はかまわない、次の定期試験で結果が出せなければ――」
~廊下~
「――君をあのクラスから解任する!このことは生徒に言ってはならんぞ……」
「そんなっ……!!」
吹寄(なんですって!?)
姫神(これはマズい)
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:37:23.26 ID:hiL45C0iO
~教室~
上条「なんで今日の補習なくなったんだ?」
青髪「小萌先生が呼び出しらしいで?さっき放送してたやろ」
土御門「なんか吹寄と姫神が偵察に行ってるぜよ?……っと、噂をすれば」
ガラガラ!!
吹寄「たたた大変よ!!」
上条「どうした?」
姫神「小萌が。小萌がピンチ」
吹寄「クビになりそうなのよ!!」
上条「なっ!?」
青髪「なんやてぇ!!」
土御門「なんでだにゃー!!」
上条「えっと……どういうことだ?」
吹寄「前々から私たちのクラスは成績悪い上にトラブルも多くて……これはアンタら3人の事よ?」
土御門「それは心外だぜよ」
上条(一番暴れてるのは吹寄じゃないのか?)
青髪「3バカ言うけどホンマにバカなんはカミやんだけやで~」
上条「んだとこらぁ!?」
吹寄「いいから聞け!!――どうやらそれが酷すぎるらしくて、小萌先生に担任教師として問題があるんじゃないかってことになったらしいのよ!!」
上条「そんなっ………どうすんだよ!小萌先生がいるから補習も頑張って出席してるのに!!」
青髪「てゆうか小萌先生がおるから毎日学校来とんのに!!」
土御門「そもそも小萌先生がいるからこの学校選んだんだけどにゃー」
姫神「私なんて小萌がいなかったら今頃お墓の中」
吹寄「それで、来週の定期考査でちゃんとした成績が出せなければ解任ですって。しかも生徒には秘密のつもりらしいわ……無理に決まってるじゃない!!」
姫神「小萌のいないこのクラスなんて何の価値もないゴミ箱。あの副校長は何もわかってない」
上条「くそっ!!なんでいきなり……小萌先生は何も悪くないだろ!!」
吹寄「えぇその通りよ!!……確かにアンタら3人のせいだけじゃないし、盗み聞き出来たのは不幸中の幸いね、クラスの皆にも連絡網で回しましょう!」
青髪「でもみんな間に合うんかいな……来週や言うてもすぐやんけ!」
土御門「……生徒には秘密?ハナっからクビにする気満々ぜよ。こりゃ私怨だな」
吹寄「とにかく何か他に作戦考えなさい!!不正行為はダメよ!!」
姫神「副校長殺す?」
上条「姫神落ち着け。気持ちはわかる」
~その日の夜~
上条(結局良い案は浮かばず地道に勉強を始める上条さんなのだが……)
インデックス「それは大変かも……でも、とうまはバカと右手で絶対に足引っ張っちゃうんだよ?」
上条(その通りなんだよなぁ……)
上条「まぁ他の教科で点稼ぐしかないし、しばらく邪魔せず静かにしててくれよ、インデックスさん?」
インデックス「うぅ~それっていつもはうるさくて邪魔してるみたいなんだよ!」
上条(……その通りなんですが)
~隣、土御門の部屋~
土御門(確かにカミやんや俺は無能力者、レベル0だ。だがそれ以上に……)
土御門(あいつの右手はクラスメートのAIM拡散力場下から個人の能力に悪い影響を与えている)
土御門(つまり、しばらくカミやんをクラスメートから遠ざけることで他の奴らの能力が上がるかもしれない(※という設定)……)
土御門「……さて、どうしたもんかにゃ~」ニヤニヤ
~次の日の朝~
PLLLL!PLLLL!ガチャ
上条「…はぁぃ上条……って土御門か。なんだこんな朝から――」
『カミやんと俺にイギリス清教から仕事が入ったぜよー』
上条「はぁ!?なんだいきなり――」
『極悪魔術団体が学園都市に向かって超中距離砲撃魔方陣を組んで発動のための下準備をしてるから破壊しに行くにゃー』
上条「へっ?何?ちょっと待っ――」
『これは学園都市からの依頼でもある。必要悪の教会が裏で掴んだ超機密リーク情報だから計画が変更されないように両者は気付かない振りをし続け、隠密行動後サクッと幻想殺しでカタをつけるって作戦ぜよー』
上条「作戦?ゴメン前半聞いてなかっ――」
『そんで、案内役に魔術と科学のどちらからでも動かせる奴が必要で、つまり俺にゃー、いいな?』
上条「いきなりそんなペラペラ説明されても分かんねぇよ!!」
『とにかく今から出発の準備をしろ。術の発動条件はちょうど4日後の満月らしいが統括理事会から金が下りなかったから自転車で行く。場所は香川県だ、急がないと間に合わない』
上条「へ?……香川まで自転車!?往復何キロあんだよ!!4日って間に合うのか!?」
上条「てゆうかまた俺か!何回旅行させれば気がすむんだお前ら!!しかも段々扱いが雑になってないか?敵の攻撃より先に疲労とストレスで死ぬっつーの!!」
『にゃーにゃーごちゃごちゃ言うな、もう行くぞ。インデックスは舞夏が面倒見る』
上条「あぁもう不幸だぁあああー!!」
インデックス「むにゃ……ごちそうさま……いただきます……え?……いただきます!……んむぅ…」
~1週間後~
上条(土御門の嘘にまんまと騙された俺は1週間延々とサイクリングを楽しんだ……えぇ、辛くなんかないですよ全く)
上条「ったく何が仕事だ!横浜、名古屋、奈良、京都……思いっきり観光旅行じゃねぇか!!しかも自費!つーかお前こぐの速いんだよ!おかげで全身筋肉痛ですよ!!」
土御門「ま、結局自転車と時間の都合で肝心の四国はお預けだったけどにゃー」
上条「思えばその時点で気づくべきだった……自転車で海峡が渡れるわけがねぇ」
上条(勿論この旅行は土御門の嘘っぱちだったため試験は無断欠席扱い。テストをすっぽかした俺たちは罰則として教室の床の汚れを鉄小手で削り取る作業を言い渡された。追試とは別に、だ)
土御門「ところでカミやん。吹寄ちんにはちゃんとお礼言ったのかにゃ?」ガリガリ
上条「あぁ?お礼も何も、あいつ全然俺を庇う気なかったじゃねーか」ガリガリ
~さっきの教室~
生徒A『今まで成績が悪かったのはやっぱり上条の不幸属性のせいだったのか!!』
上条『なっ!?何でそうなるんだよ!!』
生徒B『いや確かにいつもより調子良かったもんな!……理屈はわからんが!!』
生徒C『おのれ上条め!……理屈は知らんけど!!』
生徒D『俺たちは常に無意識下で傷つけられていたんだ!理屈はわからんがなぁ!!』
生徒E『いつも女の子だらけの生活送りやがって!!そら俺たちの「自分だけの現実」も傷つくわ!!理屈じゃない!!』
『そーだそーだ!!』
上条『最後のは関係ないだろ!!あと女の子だらけが幸せかと言われればYESとは言えないぞ!?』
『――みんな黙りなさい!!!』
上条『……っ!?吹寄…?』
吹寄『小萌先生のクビは回避できたようだしもういいじゃない!!上条にはむしろ感謝したいくらいよ!!』
上条『……』
吹寄『はぁ……と言うことで、次からもよろしく頼むわね!!』
上条『…………へ?次からって』
吹寄『それはそうよ。また小萌先生がクビにならないとも限らないし。なにか?』
上条『あのー……そうなると、俺の単位がですね?』
吹寄『ならクラス全員のマイナスを補えるだけ卓上点を取ってもらうか、死んでもらうしかないわね!!』
上条『やっぱりそうなるのか!?消去法でも留年しか残らないんですけど!!』
吹寄『私たちにお土産買ってこなかったのは誰かしら?』
上条『ふ、不幸だぁー!!』
上条「――って感じだったけどな。マジで次からどうしよう……」ガリガリ
土御門(学校に右手を説明するわけにもいかない。面倒だな全く……まぁ副校長は消えたからしばらくは大丈夫だが)
上条「とりあえず小萌先生はクビにならなくて良かったけどなー」ガリガリ
土御門「幻想殺しの件は仕方がない。次からは真面目に勉強するしかないにゃー」
上条「不幸だ……」
土御門「しっかし吹寄がクラスをまとめてくれたのは結構大きかったみたいだにゃー。実際卓上点もかなり上がってたぜよ?」
上条「吹寄か……」
土御門「だから吹寄ちんにはちゃんとお礼言えよ?」
上条「そうだな…………そうかな?」
~廊下~
吹寄(ノートを机に忘れてしまった)
「――――??」
「――――!!」
吹寄(……ん?教室で居残り勉強してる子でもいるのかしら。ドア開けっ放しじゃない!)
「――かにゃ~?」
「――不幸だー!!」
吹寄(…………あの2人か。じゃあ居残りの罰則ね。いったい何の話を……??)ヒョイ
「――なのかな?吹寄って」
吹寄(……っと!?………私??)ピタッ
「やっぱり気になるのかにゃー?」
「違うっつの!!……まぁ庇ってもらったのは確かだな」
吹寄(あれは別に、貴様のためじゃないわよバカ)
吹寄(まぁ…可哀想だと思ったのも確かだから間違いでもないか……?)
「カミやんより責任感あるし、カミやんより頼りになるし、カミやんより喧嘩も強いし…いい嫁になるぜぃあれは」
「どうせ俺はあいつの尻に敷かれ続けるダメ亭主に……って!!俺と吹寄がどうとかそういう話じゃないだろ!!」
「ま、確かにお前ら二人のラブラブビジョンはまったく頭に浮かばないにゃー」
吹寄(……浮かばない、わね)
「浮かぶかそんなもん!!……でもまぁ嫁にするならあの胸はポイント高いよなー!!」
吹寄「 あ゙? 」ピキ#
土御門「にゃー?カミやんは何だかんだで豊富な経験が裏付ける生粋の貧乳派かと思っ…て……??……っ!!」
吹寄「………………」ユラリ
上条「俺は断然巨乳お姉さんタイプだ誤解すんな!!俺の周りが年下だらけなのは不幸な偶然であってな、やっぱり女は母性=胸なんだよ!」
土御門「う、うん……なぁカミやん?」
上条「その点なら吹寄はイイよなぁ。一度でいいからあの胸揉んでみたいぜ、なんてな!」
吹寄「…………」ズズズズズ
土御門「いやーだからまぁ……あーぁ……」
上条「いや待てよ!?いざ触ったらガッカリおっぱいだった、なんてことになったら最悪だ!!!頼む吹寄夢を見せてくれ!!」
〔ブチィッ!!!〕
吹寄「上条っ…貴っ様ぁああああああああ!!」
上条「なっ!?………ふきよせ!?何でここに!!……って!?何その鈍器!?それ教卓だぞ!?前は小さい箱で済んだのに急にレベルアップですか!?ちょ、おまっ」
吹寄「――っ!!///あの時のことは忘れなさい!!」ブォン
上条「ゴメン吹寄っ!!今鮮っ明に思い出したから!お前の胸マジ最高だった!!そう、全然ガッカリおっぱいなんかじゃなかっ――はっ!!」
『 ブ チ コ ロ シ か く て い ね 』
上条「ひいぃっ!!落ち着け!!」
土御門(これ以上床と時間を削るのは勘弁だにゃー)コソコソ
吹寄「死ね!!上条当麻!!!」
上条「ぎゃああああああああ!!!!」
――ズゴォォォオン!!ゴン!ゴン!!メキャッ
~校長室~
上条(結局俺と吹寄の2人は器物破損で罰則になった。校長室のトロフィー磨きである。俺は何もしていないのに)
上条(ウチの少ないトロフィーをただ磨くだけなのに謎の緊迫感で息が苦しい……何かアクションを起こさないと)
吹寄「ふぅ……」キュッキュッ
上条「……ふぅ」キュッキュッ
吹寄「まったく……」キュッキュッキュッ
上条「……まったく」キュッキュッキュッ
吹寄「はぁ…………」キュッキュキュキュッ
上条「…………はぁ」キュッキュキュキュッ
吹寄「……上条?」ビキッ#
上条「……」ビキッ!
上条「っ!?トロフィーにヒビが!!」
吹寄「遊んでないで真面目に仕事しなさい!!」
上条「いやそもそもお前が教卓&教壇&黒板&床を壊したのが原因じゃ――なんでもないですハイ…」
吹寄「罰則なんかさっさと済ませるわよ!早く休暇の課題やりたいし」
上条「はいよ………あぁそうだ吹寄、今朝はありがとな」
吹寄「…??……急に何よ」
上条「クラスメートから庇ってくれただろ?おかげで助かった」
吹寄「あ、あたしはただ――」
~元副校長室~
「――ただ、小萌先生はクビにならずに済んだのだし、今更貴様が責められるのはおかしいと思っただけよ」
「それでも嬉しかったんだよ。吹寄が味方してくれたことがさ」
「ふん……まぁ別にどうでもいいけど」
「そっか……とにかくありがとう吹寄」
「さっきも聞いたわよ…………どういたしまして、上条当麻」
土御門「……これはいい雰囲気だにゃー」
青髪「さすがはカミやん、あのアホ空気からいきなりこの雰囲気にもってくやなんて……」
姫神「二人っきりと思いきや。私たちに全部筒抜け。ふふ」
土御門「さて、ギャラリーも揃ったし今夜の一大イベント『上条×吹寄ドキドキ夜の大作戦』の始まりぜよ!」
青髪「ボクらは考えた……あの無差別フラグメイカーの横暴をどう防くか!!」
姫神「それには恋人という絶対的ヒロインが必要。でも私や白い子では他の女に勝てない」
土御門(でもからかう相手が御坂や五和やねーちんってのは死人が出そうだしにゃー)
土御門「ちゅーことで!!まずはラブコメお決まりのアレを決行で吹寄ちんを強引にヒロインへ持ち上げてみるぜい!!」
姫神「需要なんて。関係ないの。どうせくっつかないから」
~校長室~
上条「だいぶ時間経つけどもう帰っていいのかな??」
吹寄「…外も暗いのに先生が来ない、ってことは忘れられたようね」
上条「不幸だ……トロフィーももう全部磨いたし勝手に帰ろうぜ?」
吹寄「そうね……出ましょうか」ガチャ
ガチャガチャ
上条「……どうかしたのか?」
吹寄「ドアが開かない??…………外から鍵を掛けられているのかしら、閉じこめられたようね」
上条「はぁ!?…ガチャガチャ…うわマジだ!どうすんだよ!?」
吹寄「……まさか」
上条「……朝まで」
「「二人きり!?」」
上条(それはマズイ!!密室に女の子と二人きりだと!?しかもさっき思いっきりタイプ宣言したせいか急に(胸を)意識しちゃうっていうか何と言うか色々ダメだ落ち着け上条当麻!!)
吹寄(さっきの話が本当だとしたら私はもしかしてかなり危機的状況なのかしら…いや上条にそんな度胸があるとは………)
上条(相手は吹寄、鉄壁の女!!…俺の押しなんか試したところでどうせ……ってそうじゃないだろ!?何考えてんだ死ね!!)
吹寄(相手は上条、不幸だしヘタレだし……甲斐性なんて期待するだけ無駄……ってそうじゃないでしょう!?なんで期待って言葉がでるのよあたし!!バカ!!)
((…………))
吹寄(もし、強引に迫られたら断れるかしら……)
上条(まぁ、強引に迫っても殺されるのがオチだな……)
上条(多分あいつは俺のことなんて眼中にないだろうし……まぁまぁ仲も良いからそれでいいんだ)
吹寄(多分あいつは私のことなんて(胸以外)眼中にないのだろうけど……私は……?)
上条(ていうか今も毎日インデックスと夜通し一緒にいるんだし今さら女の子に緊張するなんておかしいよな、いつも通りいつも通り)
吹寄(あいつにだっていい所、あるって気付いてた……いつも殴っちゃうけど、嫌いってわけじゃない。頭突きができるはあいつだけ……?)
上条(……どうせあいつは俺のことなんか……)
吹寄(……けれどあいつは私のことなんて……)
((……興味ない……?))
「「…………あのっ!!」」
上条「――おぅ!?吹寄先にどうぞ!!」
吹寄「え!?…き、貴様が先に言いなさいっ」
上条「いや……一応確認というか誤解のないように言うけどさ、」
吹寄「……さっきの話?」
上条「うっ!?そ、そうだけど、俺は別にお前に対して劣悪な感情は抱いてはいないんだ!!……ホラ場の流れってやつ!?だから――」
吹寄「………嘘だったの?」
上条「へっ??」
吹寄「っ!!……いえ、何でもないわ……」
上条「……?」
吹寄「…………」
~元副校長室~
土御門「やはり俺たちの目に狂いは無かった……」
青髪「そのようやね……今の長すぎる無言の空気とその後の短い会話で確信したで」
姫神「そう。彼女。完全に……」
「「上条当麻にメロメロ!!」(※という設定!!)」
土御門「ヒロイン昇格とまでは言わないが、まあ普通に脈アリだにゃーこりゃ」
姫神「お互い意識しすぎ。密室効果は絶大。なんかムカついてきた」
青髪「正直なとこ、ただあの二人をイジりたいだけなんやけどね」
土御門「よぉし!そんじゃ二人には更なるダメ押しを喰らってもらうぜよ!!」
姫神「楽しみ。テンション上がってきた」
土御門「ちなみに扉はノブじゃなく扉板自体に魔術をかけてあるぜよ。まぁ学園都市の電子ロック扉は遠隔施錠出来るんだがにゃー」
土御門「そんじゃいくぜい……精・霊・召・喚!」テッテレー
ドゥン↑☆
姫神「おぉ……?」
青髪「へ……?」
「」ヒュルルル
土御門「式神妖怪、だにゃー……ゴフッ!!」
姫神「見えない。ドコ?」
土御門「校長室に侵入できるように……ポルターガイスト君ってやつ、かにゃー?ゲフッ!!」
「」ヒュルルル
青髪「なんか無口やね?」
土御門「それはまぁ、そういう式神にゃー……とにかく頼ん、だぞ」
「」カベスルルー
姫神「……健闘を祈る。でも見えない」
~校長室~
吹寄「だいぶ寒くなってきたわね」
上条「もう日が沈んでからかなり経つからな……」
上条「――吹寄?もっとこっち寄れよ」
吹寄「……うん」
上条(す、素直に来るとは……やっぱり意識しちゃうんですけど!誰か助けて!)
吹寄「来客椅子より校長の椅子のほうが暖かそうね……移動しない?」
上条「いいぜ――ってこれは少し密着しすぎでは……?」
吹寄「あ、暖かいならいいでしょう!?変な所触ったら殺すわよ!!」
上条「わかってるよ!!…………ん?何だ?」
――ザワザワ……
肖像画「」ガタン!!
吹寄「――っ!?…風?……じゃないわね……」
戸棚「」ガタガタ!!
吹寄「ひぃっ!?」ギュッ!!
上条(胸が!!じゃなくて戸棚が!?)
窓「」ガタタン!!
上条(次は窓!?何だポルターガイストか?)ドキドキ
照明「」ブツン!
上条「うわっ」
吹寄「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!」
上条「落ち着け!!……くそっ!!これはいったい……?」
上条(ただの幽霊なら俺の右手で倒せ…………知らん!!なら先手必勝だ!!)
ザザァ……
上条「――そこだ!!」
校長机「」ガタン!?
〔 バキンッ!〕
吹寄「………おさまった?」
上条(マジで幽霊だったのか?それともやっぱり異能力者のイタズラか?)
吹寄(……また助けてもらっちゃったみたいね……)
上条「――あぁ、もう大丈夫みたいだ。良かった……」
吹寄「…………ありがと」
上条「!」
上条「……ははっ、何の事だか上条さんにはさっぱりわからな――」
吹寄「……」ギュ
上条「うゎ……吹寄?」ドキドキ
吹寄「上条…当麻。あの……」
上条(……こ、これは誰だ!?……)ゴクリ
上条「な、何だ?吹寄……」
吹寄「その……もう少しこのまま…そう、寒いのよ!!……寒いから…いいでしょ?」
上条「…………」
上条(……無理!!)
上条(予期せぬこの雰囲気……明かりも窓の月光のみ!!どうすりゃいいんだ!!)
上条(今なら押し倒しちゃっても……いやダメだ!!吹寄はまだあの謎現象にビビって弱気なだけなのかもしれない)
上条(どうする!!どうすればいい!?真横には月光補正の吹寄の胸が!!)
|>勇者上条Lv.0
┏━━━━━━┓
┃ ・襲う ┃
┃ ・襲う ┃
┃ ・これは夢┃
┃rァ・逃げる ┃ピッ
┗━━━━━━┛
ズレたのは気にしないでください
上条(もう無理だ!!)バッ
ガララ!!ビュオオオ
吹寄「えっ……ちょっ!?上条当麻!!……ここ8階よ?何する気!?」
上条(俺はどうせ穀潰しシスターや落雷お嬢様とバカやってるような人生なんだ!!こんな空間は一時の幻想に過ぎないんだ!!それならまずは!!」
上条「その素敵な幻想をぶち壊す!!」
ガバッ
上条「 」
ビュオオオ
吹寄「……寒い。閉めなさい」
ガラガラピシャッ
上条「………吹寄さん?」
吹寄「何よ上条当麻?」ムカムカ
上条「あぁ……もういつもの吹寄に戻ってる……俺の幻想は見事に壊れました……」
上条(もう大丈夫……結果オーライってやつだ、うん。悔いはないんだ…ない!!ないぞ!!くっそぉぉお!!)
上条「……全ての元凶はこのドアだ!!中くらい確認してから鍵しろよ校長!!」バン!
〔 バキンッ!〕
吹寄「……?」
上条「――おい。まさか止してくれよ………?」
ガチャ!ギギイィ
吹寄「……開いたわね」
上条「……」
吹寄「……」
上条「………………帰ろうか」
吹寄「えぇ……」
上条(何だったんだ?一体……)
吹寄(おかしいわね??……閉まっていたはずなんだけれど)
上条(さっきの幽霊といい今の扉といい……まさか!!)
上条(校長は魔術師だったんだ!!侵入者撃退魔術を兼ねたタイマー式施錠魔術!?)
上条(まさにダンブルドアロック!!)
上条(……つまんね)
~夜8時寮への帰り道~
上条「――だから何かの物理現象だったんだろ?」
吹寄「あんなに一度に!?どんだけ欠陥建築なのよ!!」
上条「まぁまぁ過ぎた事だし……お前は家どこなの?」
吹寄「もうちょっと先よ」
上条「夜の学園都市って異様に静かで何か不思議だよなー」
吹寄「……みんな学生だし、ここら辺りは寮ばかりだからかしらね」
上条(二人きりで夜の街……何かまた緊張してきた……)
吹寄(また二人……期待なんかしてないわよ。結局上条は暗い密室でも何もしなかった訳だし。期待なんか、してないわよ)
上条(知り合いに会う危険性がないのは本当に助かるぜ……全くこんなとこあいつらに見られたら絶対――)
「あぁー!!やっと見つけたんだよとうま!!」
「いたいた!!いやがったわねこの馬鹿!!」
上条「バカな」
吹寄「何よこの子たち?どこかで見た覚えが……」
上条「う!?いやまぁ知り合いっていうか……」
インデックス「とうまぁ……?また女の人と、今度は二人で夜のお散歩!?うんどーかいとかうちあげで会ったんだよそのヒト!!……わたしが夕飯を楽しみに家でずっとずっとずーっと待ってた間にとうまはクラスメートと夜道デートってどういう事!?」
上条「い、いやインデックスこれは――!!」
美琴「ちょっと待った!?家!?夕飯!?あんたそんな小さな子を家に呼びいれて……この私が寮監の目を盗んであんたの家探してたのに開けたら出てくるのはこの子って事!?アホか!部屋のベッドの下で見つけて今まで忘れてたあんたの財布わざわざ持ってきてやったってのに!!」
上条「えっ!?いやちょっと待て御坂!!」
吹寄「部屋……ベッド……?上条当麻、これはどういう事かしら。貴様は中学生の寝室に一体何の用事で赴いたの?あれだけそれっぽいこと言っておいて結局は小さいほうがいいってこと!?……いや今のはナシ!!忘れなさい!!」
上条「……ひぃっ!!!」
上条「…………あ、あのですね皆様?」
ネコ「……」プルプル
上条「とりあえずこれは…………」
「「「これは……??」」」
上条「……ふ、不幸だぁああああああっしゅ!!」ダッ!!
「何が不幸ぜよ!!逃がさんにゃー!!うにゃー!!」ザッ
「ロリ修道女!!お嬢様中学生!!硬派同級生!!最っ高やんけ!!」ザザッ
「私の思いも知らずに。これでもまだ不幸って言うの?それならまずは――」ユラリ
土御門「その!!」ズン!
青髪「幻想を!!」バン!
姫神「死んで」ドーン!
上条「お前ら何でここに!?てゆうか姫神落ち着け!!」
上条「しかも土御門は何故か血まみれ!!一体何があっ……………って、おいこら!!なるほど扉も幽霊もお前の仕業かよ!?」
土御門「何の事ぜよ?これはさっき道端で転んだ傷だにゃー」
上条「え?マジで?大丈夫かよ結構ヤバいぞ脇腹の辺りなんか血がダラダラ――」
ネコ「うにゃー!」
上条「へっ?」クルリ
ドドドドドドドドドドドド
上条「いや……みんな話を聞け!!特に吹寄!!お前は誤解をしている!!ちょっ待――」
上条「――ぎゃああああああ!!!!!!」
ドグシャア!!バリバリッ!!ガブガブッ!!ニャオーン
~翌日~
上条(結局、頭と腕にはインデックスの歯形、頬骨には吹寄の右ストレートでヒビ、左半身なんて御坂の電撃で軽い麻痺状態だ)
上条(青髪は様子を写メに取ってブログに載せてたし、姫神はお見舞いに大量の清めの塩をふってくれたし、土御門は逆に何もしないで何処かに行ったのが怪し過ぎる。ネコは逃げた)
上条「はぁ……吹寄といい雰囲気だったアレがまさに幻想となりつつある……床の塩どうしよう……」
ガラガラ!!
土御門「にゃー」ザクザク
上条「……何しに来たんだよ」
土御門「途中で気絶したカミやんにお知らせぜよ。てか何この床?」ジャリジャリ
土御門「昨日のあの後、予想通り6人とも警備員に補導されたにゃー」
上条「なっ!?……はっ!!だからお前途中で逃げたのか!!」
土御門「カミやんは明日の退院後すぐに吹寄ちんと校長室の肖像画磨きぜよ?」
上条「また校長室!?もう行きたくねぇよ!!……てゆうかお前まさか俺と吹寄のこと覗いてた?」
土御門「当ったり前ぜよ!!何で押し倒さなかったのかにゃーカミやん?」
上条「やめろ!!思い出すだけで背中が痒い!!あ゙ぁぁぁ!!」
土御門「まぁせいぜい療養してくれぃ。じゃあにゃー!!」ザクザクザク
上条「……不幸だ」
~職員室~
電話「―――」
小萌「えぇはい。その4人はウチの生徒さんたちですよー?」
小萌「そのシスターちゃんも私の教え子の一人なのです!」
小萌「……全員補導?」
小萌「 ぴ 」
~教室~
吹寄「たたた大変よ!!」ガラガラ!!
上条「なんだよ。早く肖像画磨きに行こうぜ?まともに動くのは右手しかねぇから時間かかるし――」
吹寄「小萌先生がクビだって!!」
上条「なっ!?そ、そんなバカな!!」
青髪「そんなアホなぁぁああ!!」
土御門「ま、さかのバッドエンドだと……?」
姫神「続く?」
━━第2話━━
《初春「固法先輩がクビ!?」》
~第177支部~
佐天「こんちわー!!」
どよ~ん
佐天「あ、あれぇ?……どうかしたの初春?」
初春「……固法先輩が、うぅ」
佐天「……??」
初春「クビになっちゃったんです!!」ドーン!!
佐天「な、なんだってー!?」ガーン!!
黒子「いえ、クビではなく修学旅行でしばらく不在なだけですわ」あっさり
佐天「な、なんだとぉ!?」ガガーン!!
初春「つまり今見てもらった通り、職場は自由で溢れかえっているのです!!」
佐天「なるほど……」
黒子「さて、最近の治安に関する情報でひとつ気になるものが……」
初春「スキルアウトの分解ですね?もう詳しい事は調べてありますよー」
佐天「あれ、いきなり本題いくのー?」
黒子「つまらない都合(ネタ繋ぎ)で出番の無くなった固法先輩のためにも気は抜けませんのよ。で?初春」
初春「まずそのスキルアウトについてですが……前まで駒場さんって人がリーダーやってたんですけど死んでしまったんです」
佐天「うわ……それで副リーダー争い、とか?」
初春「いえ、副リーダーらしき人はいたんですが消息不明。今のまとめ役は半蔵さんっていう人らしいですね」
佐天「じゃあ何で2つに分かれちゃったの?」
小萌スレだとおもったのに・・・
>>713話構成ですが小萌先生は最後まであんまり出てきません
ゴメンなさい
初春「半蔵さんを中心に、スキルアウトに正義感溢れる前向きな団体を目指す人たちが現れました」
初春「その前向き方針に切り替えた人たちがスキルアウトを抜けて、新しい無能力者団体を作り始めたそうです」
黒子「なるほど……分解と言っても分裂では無いようですわね」
佐天「まぁ、前のスキルアウトみたいな人たちが半分になったならいいんじゃない?」
黒子「そうですわねぇ……」
初春「それが……半蔵さんのグループは数ある不良スキルアウトグループの中のひとつでしたから。現在の彼らの人数比は20対1、これでも多い方です」
佐天「そっか……でも、そういう団体ができたなら能力者の人たちも私たち無能力者のこと少しは見直してくれたりするかなっ」
黒子「わたくしたちが佐天さんと知り合って得たこの感情は、今の学園都市に最も必要なものかもしれませんわね」
初春「そうですねー♪」
~街中~
佐天「前向きな無能力者グループ、かぁ」
佐天(私も、見習わなくちゃ!)
佐天(……ん?)
不良A「なぁそこの姉ちゃん今暇かい?」
女子高生「……見ず知らずの他人に構うほど暇ではないのだけれど」
不良B「おぉ真面目タイプかぁ?それはそれでへっへっへ!!」
佐天(うわ……!!どうしよう)
佐天(私じゃ何も……)
「おー!こんなとこにいたのか吹寄ぇー、はぐれちゃダメっていったろー?」
佐天(……!?)
吹寄「何よ上条?助けに来たつもり?」
上条「は!?お前もそうやって俺の勇気を踏みにじるのかよ!?結構怖いんだぞこれ!!」
不良C「何だテメェ?……って、そのツンツン頭……まさか学園都市最強の無能力者と噂の上条って野郎か!?」
不良D「……確かに出回ってる特徴書きと一緒だ!!ツンツン頭の上条当麻だ!!」
佐天(!!)
吹寄「貴様はいつも何をしているの?」
上条「さぁ……つーか少なくとも俺より吹寄のほうが強――がっ!」ゴチン☆
不良E「あ、あの女、学園最強のツンツン頭をゲンコツで黙らせたぞ!?なんて二人組だ!!」
吹寄「は?」
不良F「おいどうするよ……?」
不良G「こ、ここは逃げるぞ!!」
不良H~Q「オッス!!」
ドダダダダ……
佐天(凄い……15人以上いた不良たちを髪型とゲンコツだけで……)
佐天「……」
上条「さぁーて帰るか吹寄」
吹寄「そうね」
佐天(……行っちゃった)
~次の日の帰り道~
初春「へぇー、そんなことが」
佐天「15人相手にたった一人で……いったいどんな人なんだろ」
美琴「それは多分あの馬鹿ねー」
初春「御坂さん!いったいいつの間に背後に!」
佐天「その人知ってるんですか?」
美琴「えぇ……そいつは無能力者なんかじゃないわ。むしろ超能力より遥かに凄い力を持ってるの」
佐天「えっ!?それはいったい……??」
美琴「よくわかんないけど、少なくとも私じゃ敵わない……いえ、学園都市第一位すらなぎ倒す不思議な力……」
佐天「凄い……なぁ……」
美琴「でも、そんなの関係ないって感じでレベル5の私のためにでも戦ってくれる、守ってくれる、最強最弱のバカって感じかしら……」遠い目
佐天(ほほう……)
初春(……ほほう)
~一人帰り道~
佐天(やっぱり力は必要なんだ……!!)
佐天「超能力じゃなくてもいい、何か力が欲しい……」
佐天「誰かを、守れる力が……」
「なるほど……誰かを守れる力、か」
佐天「っ!!、誰ですか!?」
「面白いね。それなら、俺に任せてみないか?」
佐天「あなたは……?」
半蔵「半蔵だ。よろしく」
佐天(この人は噂の!……忍者?)
~数週間後の第177支部~
黒子「最近佐天さんを見ないですわね?」
固法「せっかくお土産に買ってきた讃岐うどんも渡せないし……山越のツユなのよ?」
初春「学校が終わるとすぐどこかに行っちゃうんです」
固法「ふぅん……もしかしてそれって……」
黒子「男ができた、とか?」
初春「ぬっふぇ!?佐天さんにですか!?……そんなバカな……そんなバカな!!!アホな!!」
固法「違うなら心配だしね。監視モニターで探してみましょう」ワクワク
~とある路地裏~
不良R「なぁお嬢ちゃん今から遊ばな~い?」
お嬢「今超忙しいんで離してください。いいんですか、超ぶっ殺しますよ?」
不良S「おお怖い怖い。つれないねぇ」
青年「おい!!こんなところにいたのか、さっさと仕事――って、うわぁ……」
不良T「なんだテメェは?」
お嬢「超ナイスタイミングです浜面。後は超頼みます。じゃっ!」
青年「お前がサクッと相手すればいいだろ!?おーい!!」
不良U「テメェが相手すんのかチンピラさんよぉ?」
青年「へっ、俺の顔も狭いもんだな……相手だぁ?もちろん逃げるに決まっ――」
「待ちなさい!!」
青年「……えぇー」
不良V「なんだ?」
佐天「なんだかんだと言われたら!!」
佐天「答えてあげよう佐天涙子だ!!」
不良W「中学生か?ガキは家帰って――」
佐天「油断してると痛い目見るぜっ!!はっ!!」
ズパァッー!!
不良R~W「ぐはぁ!!」ドデーン
青年「うぉォ一撃!?何もんだお前……」
佐天「半蔵師匠の一番弟子、忍術使いの佐天涙子でござる!!」
青年(……なにやってんだ半蔵)
佐天「これで安心、お嬢を追いな!!」
青年「いや、別に俺は……」
~第177支部~
『それじゃああたしはこれにて御免!シュバッ』
初春「……」
黒子「……」
固法「……」
初春「……えっと……」
黒子「……これはいったい」
固法「……忍者?」
初春「し、心配なさそうですし放っておきましょう!!」
黒子「いえ挙動はかなり心配ですのよ……?」
固法(……カッコイイわぁ)
~佐天ん家~
佐天「まさか私にこんな素質があったなんて……」
佐天(まぁ、さっきのは長いロープを使っただけの技、忍術とは言っても能力じゃない)
佐天(けど、トレーニングも順調、道具の使い方や薬の調合もあっという間にマスター)ワナワナ
佐天「このくの一のコスチュームも結構かわいいし!」
佐天(学園都市の山本シナとはこの私!!)
佐天「……私も頑張らないと」
~数週間前~
佐天『無能力者狩り?』
半蔵『そうだ。駒場さんはそんなことを平然と行っていた心無い能力者たちを憎んでいた』
半蔵『そして能力者への反逆を企てた結果、学園都市に殺されたのさ』
佐天『そんな……!?』
半蔵『……手段を選ばない人だったからな。だからその後、俺たちはレベル0の立場と理念を変えるために、今のスキルアウト達から抜け出した。憎しみは何も変えられないと気付いたからだ』
佐天『……』
半蔵『それが俺たちの動く理由さ。君には素質があるようだし君の力を求める理由を見てみたかったから声をかけたまでだ。決して君がかわいい中学生だから、なんて理由じゃないぞ。いいな。違うぞ』
佐天『そんな理由があったなんて……』
~超路地裏~
佐天(さぁて帰ろっかな……ん?)
「やめて離して!!ってミサカはミサカは――」
「今日の獲物はこいつだぜ……『置き去り』か?」
「騒ぐなよチビ、誘拐だと思われちまう」
佐天「そこまで!!」ザザッ
狩人B「誰だテメェ……?」
狩人C「ぅんー?俺たちは能力者かどうかをAIM拡散力場から逆算した書庫情報で判断しているんだがこいつもレベル0っぽいぞ?」
佐天「その子を離しなさい!!………こいつも、って……まさかあんたたちが無能力者狩りの?」
狩人A「ほほぅ知ってんのか……なら容赦はしねぇ、が」
狩人B「今日の遊び相手はこのチビだからな!!さっさおさらばってもんよ!」
佐天「させない!!」キラーン!!
狩人A「うぉっ!!しまった!?」
佐天「今のウチだよ!!早くこっちへ!!」
チビ「ありがとう!!ってミサカはミサカは感謝してみる!」タタッ
狩人B「くっ!!せこい真似しやがって!!くらえ!!」
バババババ!!
佐天「きゃあっ!!」
狩人B「よし!!ぶっつぶしてや――??」
――ヒュン!!
「――出来るもンならやってみなァ!!」
ズドン!
狩人B「ぐぅえ!」
佐天「……あなたは?」
白髪「ガキが世話ンなったな。あンがとよ」
チビ「来るのが遅いよ!!ってミサカはミサカは――」
白髪「まァ黙ってろ。あれが駒場の探してた最後のひとつかァ?……雑魚の相手は趣味じゃねェンだよクソが」
佐天「え?こまばって……駒場さんを知ってるの?」
白髪「あァ?――――俺が殺したスキルアウトだが」
佐天「へっ……!?」
佐天「な……あんた駒場さんを!?何フザけたことを――ッ!!」
チビ「待って落ち着いてお姉ちゃん!!ってミサカはミサカはなだめてみたり!!」
白髪「チッ……まずはこのクズ共の掃除からだな」
カチッ……ギュン!!
佐天(……強い……!?)
チビ「……お姉ちゃん、聞いてくれる?ってミサカはミサカは顔を伺ってみたり……」
佐天「……なあに?」
チビ「あの人はね、確かに駒場って人を殺しちゃった」
佐天「……っ!?そんなっ――」
チビ「――けどね、今は駒場さんのために戦ってるの」
佐天「…………えっ?」
チビ「あの人は何が正しくて何が間違ってるかなんてわからないし、駒場さんは確かに悪い事をしようとしてた……だから……」
チビ「でも、駒場さんが守りたかったものを知ったあとは駒場さんの代わりに護ってるんだよ?彼の想いを知ったから」
チビ「だからあの人を責めないで、ってミサカのミサカの気持ちはあなたに伝わった?」
佐天「…………」
ズ___ン!!
白髪「片付いた。帰ェるぞラストオーダー」
佐天「あっ……あの!!」
白髪「生憎無駄なお喋りは嫌いなンだよ」
チビ「お姉ちゃんまたね!!ありがとう!!ってミサカはミサカは手を振ってみる!!」
佐天「ううん、こっちこそ!!元気でね!」
佐天(戦う理由、想い)
佐天(そうか……私の正義、守りたいもの。それは……)
佐天(決まってるよね…そのために力をつけたんだから!!)ダッ
~第177支部~
佐天「みんないるー?」
初春「あぁ佐天さん!こんにちはでござる!」
佐天「ぶっー!!な、何だい初春……」
黒子「カッコ良かったでござるわよ佐天さん」
佐天「げぇ!?白井さんまで!!」
固法「ちょっと佐天さんのこと覗かせてもらっちゃったで候☆」
佐天「 」
佐天「いえ、そんなことより……」
初春「何でござるか?」
佐天「うぅ……えっと、私を風紀委員に入れて貰えませんか!?」
黒子「佐天さんが?」
佐天「私も頑張ってみたいんです!!」
佐天(そう、大好きな仲間とこの街を、私の力で守るって決めたんだ!)
固法「……能力が無い分厳しいと思うけど…訓練に参加できるように上に掛け合ってあげるわ」
初春「固法先輩!!……良かったでござるね!」
佐天「もうそれやめてー」
~秘密のアジト~
半蔵「そうか、風紀委員に……」
佐天「無能力者の私を受け入れてくれた強い仲間たちへの気持ちが、力を求める理由だと気付いたんです!」
半蔵「……短い間だったが楽しかったよ。仕事頑張りな」
佐天「今までお世話になりました!!服部半蔵さん!!」
半蔵「服部?誰それ?」
佐天「何を今さら……それじゃあ!」タタタッ
半蔵(……また、ムサい男集団に逆戻りか。やだなあ)
~そして~
佐天「今日から初仕事だ!!」
黒子「まさか無能力者ながら一発で試験をパスしてしまうなんて……恐るべし忍術!!ですの」
初春「ホントですよ!私なんか何回スベったと……ん?」
ビビ-!!ビビー!!
初春「……第7学区北A1付近で強盗事件です!!早速ですね」
佐天「おっ!!……いくよ白井さん!!」
黒子「えぇ!!」テレポゥ!!
初春(なんだろう……この寂しさ。咳をしても一人)ゴッホゴッホ
~第7学区スーパーAceOne~
強盗A「早く今日の特売メロン持ってこい!!このチビガキがどうなってもいいのか!?」
チビ「ガキっていうのは失礼なんだよ!!というかせっかくの特売なら自分で買えばいいかも!」
強盗B「あぁん?舐めた口聞いてんじゃねぇぞエセシスター!!」
シスター「エセじゃないもん!!私の名前はイン――」
「そこまでだぁ!!」
強盗B「何だ!?」
佐天「何だかんだと言われたら☆!!」
黒子「風紀委員の白井黒子ですの!!」
佐天「……………佐天涙子ですの」
黒子「あなた方を捕まえにきたんですのよ。大人しく人質を離しなさいな」
強盗A「なんだガキどもかぁ?それよりメロンはまだか!!」
強盗B「メロン来ました!!」
強盗A「よし撤収!!煙幕だ!!」
ボウン☆
佐天「しまった!!何も見えない!?」
黒子「くっ、あまりに古風で逆に対策を練ってないパターンですの!」
「――目眩ましなんて関係無いわよ!!」
キィーーン
――ズドォォォオン!!!
強盗AB「ぎゃあー!!」
佐天「あの電撃は!!」
黒子「お姉様!!」
美琴「早くその二人拘束しなさい」
シスター「ケホッ……まさかの短髪に感謝なんだよ。とうまがいないのに現れるなんて珍しいかも」
美琴「悪かったわね!……てゆうか、あいつ今西日本まで自転車で旅行してるらしいわね、なんで?」
シスター「えぇ!?学校で居残りほしゅー合宿じゃなかったの!?」
美琴(なにこれ可哀想……)
佐天「なんか私たち全然活躍しませんね」
黒子「風紀委員なんてそんなものですのよ」
~一件落着の後~
美琴「へぇー佐天さんも風紀委員に?」
佐天「はい!訓練や試験は大変だったんですけど、忍者時代に鍛えてたおかげで一発合格でした!」
美琴(……忍者?)
初春「今夜は佐天さんの初仕事完遂記念パーティーをするんです!御坂さんもどうですか?」
佐天「てゆうか御坂さんが完遂しちゃったよw」
美琴「黒子は寮監から許可出たの?」
黒子「いえ、寮監は今日から出張で金比羅ですの」
美琴「なら大丈夫みたいね!で、どこいくの?私カレーは無理よ……?」
初春「地下の居酒屋さんですき焼きです!」
~地下の店~
佐天「ガラガラだね~」
初春「お客さんもあそこの3人だけです……」
「せやから、カミやんが帰ってきたら監視カメラを―――」
「副校長が邪魔。どうにかして。――」
「ふむふむ、では私から用務員さんと理事長に頼んで――」
美琴「……家族?には見えないわね。怪しい空気が……」
佐天「と、とにかく食べましょう!」
黒子「わたくし、こういうお店は初めてなので……」
初春「まかせて下さい!!じゃあ【とりあえずビール】を……」
佐天「え゙?」
美琴「え?」
黒子「へ?」
~次の日~
電話「―――」
固法「え?えぇその3人はウチの支部の子たちですが……」
固法「はい、その子も知り合いです」
固法「……全員補導?」
固法「 」
~更に次の日~
初春「たたた大変です!固法先輩がクビにぃ!!」
佐天「なっ……マジで!?てゆうかやっぱり!」
黒子「記憶がありませんの……」
初春(こりゃ参ったでござる)
美琴「第3話に続く!!」
━━第3話━━
~第7学区スタバ~
吹寄(おかしい……)
吹寄(確かに私たちは夜道で喧嘩(一方的)して補導されたわ。でも入院沙汰なのに私たちは停学にもなっていないどころかリンチされた側の上条に罰則ってのがもう適当すぎる)
吹寄(私たちじゃなく小萌先生がクビになるのは変じゃないかしら……てゆうか公務員がクビ?)ヂュ~
吹寄(何かが起こっている……)カランッ
初春(うーん……)
初春(確かに私たちはビールを飲んで補導されてしまいました。けどそれは風紀委員の活動外ですし、何より私たちには何の罰則もありません)
初春(私たちじゃなく固法先輩がクビになるのは変じゃないですかね……?)グビグビ
初春(……御坂さんたちに相談してみよう……ぷはぁ)カランッ
~学校~
上条「 」ドヨーン
土御門「 」ドヨーン
青髪「 」ドヨーン
姫神「これは困った」
吹寄「気持ちはわかるけど!今は落ち込んでる場合じゃないわ!」
上条「……俺のせいだ」
土御門「いんや、俺のせいだにゃ……」
青髪「死にたい……」
吹寄「……困ったわね」
吹寄「みんな聞きなさい!あんた達おかしいとは思わなかったの?」
上条「何がだよ……」
吹寄「小萌先生が急にクビになっちゃったことよ!」
上条「…………俺のせいだ」
土御門「いんや、俺のせいだにゃ……」
青髪「死にたい……」
吹寄「だったらとっくの前からクビになってるわよ!それに学園都市は本来、都市公務員を本人の不祥事以外でクビにはできないらしいの。よく考えたら明らかに何かおかしいでしょ?」
上条「………?」
土御門(なるほどこれは……迂闊だったぜよ)
姫神「じゃあ何故小萌はクビに?」
吹寄「つまりそれがわからないのよ……担任の解任ならあり得ても、急にクビをバッサリなんて……不可能よ」
上条「どういうことだ……?」
青髪「何でもええから小萌先生カァムバァァック!!」
土御門(よし……調べてみるか)
~次の日第177支部~
佐天「 」ドヨーン
黒子「 」ポカーン
美琴「 」ショボーン
初春「これは困りましたね……」
初春「みなさん聞いてください!」
初春「固法先輩がクビなっちゃったのは何故でしょうか」
黒子「……あなたがビール頼んだせいですわよ酔春」
初春「うっ!!……でも私を含めて固法先輩以外は罰則を受けてませんよね?」
佐天「そういやそうだね」
初春「そして、風紀委員には引責辞任システムなんてありません」
美琴「え?そうなの黒子?」
黒子「そういえば確かに……おかしいですわね?」
初春「そう!!おかしいんですよ!!固法先輩とは連絡も取れないし、ぜったい何か――」
ガチャ!
舞夏「みんな元気かー?」
美琴「土御門?あんた何でこんな所に?」
舞夏「兄貴と私で調べた超特報があるのだー!」
黒子「……何の話ですの?」
舞夏「ここの先輩って最近クビになったよなー?兄貴の担任もそうらしいんだけど――」
舞夏「それが、その最近クビになった女たち!みんなして、メイドに転職してるっぽいのだよ!!」
美琴「なっ……!?」
初春「えぇ!?じゃあ固法先輩も……」
舞夏「多分そう!!昨日のちょうど正午、数人の女の人たちがうちのメイド服を団体さんで注文しに来てたんだよー」
舞夏「そしたら兄貴の担任の先生が混ざっててな?声掛けたら他の人たちも揃って新しい仕事だって言ってた!」
舞夏「兄貴に注文表の名前調べて貰ったらその人たち全員が最近クビになってたってわけ!とんでもねー!!」
美琴「固法先輩の不自然な解雇と関係があるのかはまだ判断出来ないけど……」
佐天「そのメイドさんたちが働いてる場所は十分怪しいですね……」
黒子「わたくしたちで詳しく調べてみましょう。初春、その女性達の行き先を確認できます?」
初春「監視カメラに接続してみます!!……カタタタタン!……つながりました。昨日正午の第7学区やや上空です」
舞夏「おぉー、ここがうちの購買店舗でな?…………この人たち!!メイド服買ってったのーほらほら」
佐天「うーん……いた!これ固法先輩じゃないですか?」
黒子「いったいどこに向かっているのでしょうか……」
美琴「初春さん早送りでトレースできる?」
初春「はい!えっと……第22学区、すぐ隣へ……あれ?ここって地下街ですよね?」
黒子「地上の道を歩いてますの……確か発電所などしかないはず……って!?カメラが映らなくなりましたのよ!?」
佐天「なん……だと……?」
初春「どうしましょう……」
美琴「よし、後はウチの生徒の力を借りましょう!」
~次の日学校~
土御門「――と、言うわけだにゃー」
上条「えぇっと、ってことは……誰かが小萌先生たちを無理矢理クビにして、職を与える形でメイドをやらせてるって感じか?」
土御門「まぁそれが一番有力な推理かにゃー。今は解雇を指示した奴やその施設を俺が調べてるとこぜよ」
上条「それなら小萌先生も家にいないわけだ……」
吹寄「本当ならひどい話ね、まったく……副校長以上のクズよ」
青髪「これはもうボクらで救い出すしかないで!!」
上条「あぁ!!もし本当なら早く助けないと……でもどうすんだ?」
土御門「ひとまず俺の家に来るぜよ。舞夏たちも呼んで情報を整理したい」
青髪「じゃあ早速出発や!!待っててや小萌センセ他多数!!」
上条「行こう!!吹寄も来るか?」
吹寄「ちょ、ちょっと!?まだ授業残ってるわよ!?いや行くけど!!待ちなさい!!行くっつの!」
土御門「俺は調べ物を片付けてくるから先に行ってくれぃ」
姫神「私は一人でお留守番。出番終了。行ってらっしゃい……」
~土御門の部屋~
――ガチャ!
佐天&初春「おっじゃまっしまーす!!」
舞夏「連れてきたぞー!」
上条「げぇ!?御坂!?」
佐天(上条さんだ!!)
美琴「あんた何でここに!?……まぁいいけど」
舞夏「あれ?バカ兄貴だけいねぇぞ!」
青髪「まあまあひとまず自己紹介から始めましょうお嬢さん達」キリッ
――ガチャ!!
土御門「勝手に始めんにゃー!!狭っ!!」
吹寄「じゃあビリのあんたから」
土御門「おぅ!!俺の名前は土御門元春!!」キリッ
~自己紹介&情報交換後~
上条「なるほどそっちは先輩か……」
美琴「クビになった人に共通のパターンってのは無さそうね……」
佐天「でも、学区のド真ん中になんか施設があるのはわかったんですよ!!」
初春「その施設……監視カメラに映らないように仕組まれているらしくて……」
上条「あれ?じゃあ何で施設の場所なんか分かったんだ?」
黒子「常盤台の能力者には非常に目が『視える』方もいますの。ですが……」
美琴「強能力者のその子の力でも、何故か大まかな場所とサイズしかわからなかったのよ……」
土御門(……やはりな)
土御門「さて、次は俺の掴んだ犯人の情報だにゃー。話の核心だからよく聞いとけよ?」
上条「場所が分かってんならさっさと行こうぜ!」
土御門「は?いや俺の話――」
美琴「勝手に人の先輩メイドにしてんじゃないわよ!!」
佐天「待っててくださいね固法先輩!!」
土御門「ちょ、話はちゃんと聞――」
初春「私は支部に戻ります!目的地までナビゲートしますね!」
黒子「じゃあわたくしも残りますわ。初春だけでは心配ですので」
土御門「……」
美琴「よぉーし!!」
上条「出発だ!!」
――バタン!!
土御門「」
舞夏「ほら早く行け!留守番はまかせろー」
土御門「……行ってきます」
~第22学区入口~
吹寄「これは一体……」
美琴「セキュリティシステムが全部破壊されてるわね」
佐天「誰か先に来たんですかね?」
青髪「それにしてもこれはないやろ……ロボやら何やら粉々やん」
上条「まぁいい、先に進もう。先生たちが心配だ」
土御門(これは……)
~中心部~
佐天「見えて来た!」
美琴「すごぉ……お屋敷?」
上条(なんだこのファンタジーは……学園都市内とは思えない。それを屋敷という御坂もあり得ない。どうみても中世の城だ)
吹寄「なんだか湖の上に浮いてるみたいね……地下街の天井スクリーンの真上なのかしら」
上条(門までは超太い鎖の橋がスクリーンの湖の上を渡してんのか……風で揺れて結構怖いんですが)
青髪「あれ?門の前に誰かおるんやけど」
ガンガン!!ギン!!ゴン!!
佐天「あの人は!!」
上条「げえっ!?」
「あァ!?何で開かねェンだよ!!」
土御門「よう、一方通行」
一方通行「……なンだお前ら」
~事情説明~
上条「そっちは同居人2人か……」
一方通行「居候のガキだけ残っててよ……姉達に預けてここまで来たンだがなァ」
土御門「よし!!一方通行もメンバーに加わったならそろそろパーティ分けをするにゃー!!」
上条「確かに7人まとめて突入するのは無駄かもな」
土御門「そんじゃ突撃部隊と援護部隊に分かれるぜよ」
突撃部隊
・上条当麻
・御坂美琴
・佐天涙子
・一方通行
援護部隊
・土御門元春
・青髪ピアス
・吹寄制理
土御門「って感じかにゃー?」
上条「援護って……お前ら何すんの?」
青髪「メイドさんの保護に決まっとるやろ!!」
美琴「まあ、城の主ぶっ潰すってんならこのメンツでいいんじゃないかしら?」
上条「殺す気だとしても有り余るな……」
土御門「よし、行くぜい!!」
一方通行「だから扉が開かねェって言ってンだろうが」
〔バキン!!〕
――ギギィー
上条「ん?普通に開いたぞ?」
美琴「あんた押す扉引いてたんじゃない?バカねー」
一方通行「はァ!?……っかしいな……」
佐天「まあ行きましょう!!レッツゴー!」
――バタン!
土御門「……さて、あいつらも行ったことだし?」
青髪「……吹寄はんに!」
土御門「ぶっちゃけ質問タイムにゃー!」
吹寄「えっ?えっ!?なによこれ!?」
青髪「なあなあ、カミやんのこと好きなん?」
吹寄「――っ!?な、何の話かしらっ」
土御門「とぼけても無駄ぜよー?」
青髪「わざわざ密着できる校長椅子に移動したりぃ!」
土御門「怖いと言いながら腕にしがみついたりぃ!」
青髪「寒い寒いと言いながらハートはトロけとったんやろーが!!」
土御門「ドアが開いた時はガッカリだったかにゃー?」
吹寄「見て……たの?」
土御門「い、いやいやここは素直になる所じゃないかにゃー?」
青髪「ボクらは応援しとるんやで!?これはマジ!」
吹寄「素直って……あたしは別にあいつの事なんて……」
青髪「はぁぁぁぁん!?何ゆうてんねん!?」
土御門「イケるにゃー!!頑張れ吹寄!!」
吹寄「――あぁあ゙!!はやく小萌先生捜しに行くわよ!!」
青髪「何処へでも!!」
土御門「ついていくにゃー!!」
~正面玄関広間~
佐天(さて、部隊もわかれたので……)
佐天(『佐天涙子の質問タイム!』)
佐天「みなさんちょっといいですか?」
上条「……?」
美琴「んー?」
一方通行「……」
佐天「まず上条さんと御坂さんっ」
上条「何だ?」
美琴「何かしら?」
佐天「――お二人はどんな関係なんですか?」
美琴「っ!!いや別にそんな――」
上条「……喧嘩友達かな?」
美琴「はぁ!?けんか……ってあんたの中でのあたしそんなポジションなの!?」
上条「じゃあただの友達?ちょっと違うくね?まぁ大事な仲間だな」
美琴「……大事な……仲間……?」モヤモヤ
佐天「なるほど完全に把握しました」
美琴「ええっ!?把握って何を!?ちょっと!!佐天さん!?ちょっとー!!」
上条「……何だったんだ?」
佐天「じゃあ次はあなた!」
一方通行「……なンだよ」
佐天「一緒にいた小さな女の子は誰なんですか?手、繋いでましたよね!」
美琴「んなっ!?」
一方通行「あァ!?な、なンのことだァ?知らね」
上条「え!?マジかよ意外だなー」
一方通行「いやァ俺には何のことだか」
佐天「なるほどそういう関係だったんですね……てっきり妹か従妹だとばかり」
一方通行「 」
美琴(これが忍者の力……侮ってたわ)ガクブル
~門の前~
土御門「さて、見取図で中の確認でもしとくかにゃー」
吹寄「見取図なんてあったの?」
土御門「実は情報収集には結構本気出したぜよ。誰も聞いてくれなかっただけでにゃー」
吹寄「なんか悪かったわ、ごめんなさいね」
土御門「いや今はいい。さて、この城には8つの大掛かりな侵入者迎撃システムがあるらしいんだが――」
青髪「迎撃システム?物騒なもん家に置くなぁ……」
土御門「まぁはっきり言ってあの戦力ならどれも問題ない。問題なのはむしろ俺たちぜよ」
土御門「俺たちじゃ迎撃システムを潜り抜けることはまず無理だ。つまりあいつらの破壊待ちになる。捜索はそれからだ」
青髪「小萌先生のおりそうな場所は地図やと全然わからんなぁ」
吹寄「それならしばらく暇ね……」
土御門「と、言うことで」
青髪「カミやんのどこに惚れたん?」
吹寄「その話に戻るの!?」
~玄関大広間~
上条「迎撃システム!?聞いてねぇぞ!」
『いやいやカミやんなら全然問題ないにゃー』
上条「8つもあんのか?めんどくさいな……」
『まぁ迎撃システムって言ってもいわゆる中ボスぜよ』
上条「仕方ねぇな……まぁ滅法強い二人もいるし大丈夫だろ」
『いやー多分カミやんの右手で倒すほうが楽だにゃー』
上条「右手って……機械かなんかじゃねぇのかよ?」
『今回の相手は魔術師ぜよ?迎撃システムはマジもんの怪物、全部魔力で動いてるにゃー』
上条「なっ!?」
『カミやんが聞かなかったんだろう?……まぁ気付かないのも無理は無い。俺もカミやん以外には嘘教えるつもりだったしな』
『監視カメラや常盤台のお嬢様に城が見えなかったのは強い錯視魔法が働いたせいにゃー』
『それに一方通行に開けられなかった結界扉を一発で破壊したのはカミやんの右手ぜよ?』
上条「そういえば確かに……」
『だから中ボス8体。頑張ってにゃー』ピッ
上条「おぃ!!――やっぱ人の話はちゃんと聞くもんだな……」パタン
美琴「何だって?」
上条「いや……どう説明しろってんだよ……」
一方通行「雑魚の相手はやンねェぞ?」
上条「あぁ、全部俺がやるっぽい……」
一方通行「……あァ?」
美琴「しばらく私たちは暇していいってことかしら?」
~第177支部~
初春「あれ?カメラ映るようになりましたね……ってあぁっ白井さん!?それ私のコアラのマーチですよ!!」
黒子「暇過ぎて死にそうですの…モフモフ…わたくしも向こうに参加すべきでしたわね……」
初春「そしたらまた私一人になっちゃうじゃないですか!!……佐天さんにメールしましょうかね、暇だし」
~城~
~~♪~~♪
佐天「あっすみません私です…初春だ」ピッ
佐天(……『頑張れ佐天涙子☆無能力者の星よ!!私にとって貴女は希望の云々友達云々……』)
佐天(うーん……特に面白いというわけでもなく……何て返せば?)
美琴「あら?応援メールじゃん!頑張ろうね佐天さん!」
佐天「へっ?えぇと……が、頑張るぞー」
上条(そういやインデックスほったらかしだな……夕飯までに帰れるのか?)
~最深部-主の間~
??「……ネズみが紛レ込んだみたイかも」
??「ネズミ取リに任せルんだよ。まァ、ここまでこレたなラ歓迎すルけどね♪」
??「そレよりオ腹が空イたかも。メいドどもよー!!」
『了解です。しばしお待ちを~』
??「てゆうか一体イつまでここに居レば良イのかな?そロそロ飽きてきたかも……ふァアァ」
~正面大階段~
上条(なんだよあれ……)
佐天「すっごーい!スフィンクスの置物ですかね?なんか変な色!」タタッ
上条「待て!近づくな!!」
佐天「へ?」ピタッ
「――も゙ばぁああああ!!!……それでは問題です。今若い世代で人気な――」
佐天「ひぃぇえー!?動いた!?しゃべった!」
上条「危ない!!」ザッ!!
〔バギンッ!〕
スフィンクス「モォォオオオ!!」
――パァン!
佐天「消えた!?まだ問題聞いてないのに??」
上条「……なるほど、こういうことか……」
美琴「佐天さん大丈夫!?」
佐天「はい……ありがとうございます上条さん」
上条「無事でよかった……今みたいな怪しい奴は全部俺に任せてくれよな?」
一方通行「さっさと全部ブッ壊せ。暇は性に合わねェンだよ」
上条「よし、先に進もう!」
~ワインセラー~
上条「はぁっ!!」
〔バギンッ!〕
ドリルの怪物「ギャアアアア!!」
――パァン!
~テラス~
上条「とうっ!!」
〔バギンッ!〕
水晶の怪物「キィィヤアアア!!」
――パァン!
~画廊~
上条「ふんっ!!」
〔バギンッ!〕
記念碑の怪物「グォォォォオウフ!!」
――パァン!
~牢獄~
上条「てぁっ!!」
〔バギンッ!〕
鎧の怪物「……ッ!!」
――パァン!
~宝物庫~
上条「おらぁ!!」
〔バギンッ!〕
馬の怪物「ヒヒィィィン!!」
――パァン!
~武器庫~
上条「がぁっ!!」
〔バギンッ!〕
ドクロの怪物「グェェェエ!!」
――パァン!
~螺旋階段~
上条「ぶち殺ぉぉす!!」
〔バギンッ!〕
竜の怪物「ガォォォオアアア!!」
――パァン!
~時計塔渡り廊下~
上条「 」
美琴「……なんかお疲れ様ね」
佐天「ホントに8つ全部一撃なんて……私もしかして場違い?」
一方通行「見てる分には面白かったけどなァ」
『終わったかにゃー?』
上条「……疲れました」
『じゃあ俺たちも小萌先生捜しに行くからさっさとボス倒しちゃってにゃー』ピッ
上条「……はいよ」パタン
佐天「この扉の先に城主がいるんですかね……」
美琴「みんな心の準備はいいわね?」
上条「……」ガシッ
〔バキンッ!〕
上条「……開くぞ!!」
――ギギィー-!!
~正面玄関大広間~
土御門「さて、捜索開始ぜよ」
吹寄「これ、意味あるのかしら?上条たちに聞き出して貰うほうが楽よね?」
青髪「それは無粋っちゅうもんや!自らの力で救い出すことに意味があるんやろ?」
吹寄「それもそうね、行きましょ」
土御門(……あいつら大丈夫かにゃー?)
青髪「おぉ!デカいシャンデリア!!学園都市内とは思えん中世っぷりやなー」
吹寄「はしゃいじゃダメよ!」
土御門「先に進むぜよー」
~主の間~
上条「小萌先生を!!返してもらいに来―――」
「遅イんだよ子ねずミども!!私はもウ待ちくたびレたかも!!」
上条「…………」
――バタン!!
上条「………さすがに疲れてんのかな俺」
美琴「何してんのよ?早く入りなさい」
佐天「入りますよー?」
――ギギィー
――キィーバタン
佐天「おっかしいなあ……考えてたイメージ(スケベおやじ)とだいぶ……」
一方通行「入るぞォ―――お邪魔しましたァ」バタン
美琴「御坂美琴入りまー―――」バタン
上条「……おい土御門!!」
そういえば青ピに魔術見せて大丈夫なの?
青髪の件は僕の見落としですので勘弁して下さい
『なんだにゃー?』
上条「なんか凄く見覚えのある白いシスターがいたんですけど」
『あぁ?ラスボスは超知り合い、というベタな奴じゃないのかにゃー?知らね』
上条「……どういうことだ?魔術師の野郎がインデックスに何かしやがったのか!?」
『うーんこれは正直わからんにゃー。頭叩けば治るだろうからさっさと退治しちゃってくれぃ』プツッ
上条「くそ!!出番が無いからって無理しやがって!!」パタン!!
上条「みんな、ここも俺に任せてくれないか?」
美琴「はあ!?こっからがあたしたちの見せ場でしょ!!私ら三人超空気なのを我慢してここまで来たの!最後くらい私たちを頼りなさい!!」
佐天「もうみんな私が忍術使えること忘れてますよ!最後くらい活躍したいです!」
一方通行「俺はどォでもイイからさっさと暴れて帰って寝てェ」
上条「……ダメだ、あいつは黒幕じゃないんだ!!黒幕が出てきたらお前らに任せるからあのシスターは俺にやらせてくれ……俺にしかできないんだ」
美琴「……わかったわよ」
――ギギィー
いンデックス「さっきかラ開けたリ閉めたリすルかラ暖房効かなイかも!さっさと入って!」
上条「お邪魔しまーす」
~小部屋~
ワイワイガヤガヤ
青髪「おぉ!?この部屋とかめっちゃ怪しい!!」
土御門「てゆうか中から声がするにゃー」
吹寄「いきなりアタリね!!開けるわよ!!」
――ギギィー!!
小萌「あっ!吹寄ちゃん!?土御門ちゃんたちも!みんなも学校退学になっちゃったですかー?」
土御門「そうなんですにゃー。吹寄ちんったらなんとカミやんとの不純異性交遊IN校長室がバレまして――に゙ゃ!!?」
吹寄「ち、違いますよ先生!///」
青髪「ボクらは小萌先生(他多数)を迎えにきたんです」キリッ!!
小萌「へ?……迎えに?」
土御門「説明は後だ」
吹寄「とにかくみなさん城の外へ!」
土御門(カミやんあとは上手くやるぜよ?)
~主の間~
上条「インデックス……」
上条「――そんなにヒロインとしての立場が不服なら!」
上条「俺がその幻想をぶち壊してやる!!――一方通行!!背中を!!」
一方通行「おォらよ」ギュン!!
いンデックス「へっ?」
上条「上条ダイビング加速パンチ!!」
――ビュン!!
〔バギンッ!〕
インデックス「ぐぇっ!」
佐天「決まった……!?」
美琴「へ?終わり?」
インデックス「……あれ?ここどこ?」
上条「…………さっさと家に帰るぞ」
美琴「え?帰るの!?」
佐天「と、とりあえず外に出ましょうか」
~小部屋~
青髪「さぁさぁ帰るで小萌センセ!」
小萌「本当にまたみんなの先生に戻れるなら帰るですけど……大丈夫なんですかー?」
吹寄「上条たちが上手くやってくれれば、ですね――信じてあげて下さい」
土御門「そうだにゃー……ん?なんだこのレバー?」
青髪「レバーは倒すもんやろ。ほい!」ガタン!!
小萌「あっ!!それは……」
ゴォォォォン……ゴォォォォン……
吹寄「……鐘の音?」
小萌「ぁわわわ」ガクブル
~中庭~
上条「何でこんな城に来たんだお前?実は城主と知り合いで留守番頼まれてた、とか?」
インデックス「(強力な魔力の発生を何度か感じて調べに来たらお城に着いて、扉を強制詠唱で開けて中に入って……それ以降は覚えてないかも。カウンターを食らっちゃったみたいだね)」ヒソヒソ
上条「うーん……とりあえず人質も無事だったみたいだし一件落着か?」
一方通行「はァ?まだ女共クビにしたクソ野郎はぶっ潰してねェぞ」
美琴「本物の城主はどこに隠れてんのよ……てゆうか中にいるのかしら?」
佐天「困りましたね……外出中なら帰宅を待つしか――」
ゴォォォォン……ゴォォォォン……
上条「ん?……鐘の音だな」
~礼拝堂~
美琴「いったい何処に……って!?何あれ!!」
佐天「まだ怪獣が残ってますよ!?……オーラも若干違うような」
上条「なっ!?さっきはいなかったじゃん!?8体じゃねぇぞ土御門のバカ!!」
「―…―…―」グギギギ
美琴「別格か……ついに!!」
佐天「……私たちの出番です!」
「――zM!y_05_G!f―」スゥゥゥ
美琴「――へっ?」
___ズパァッー_-_-_-!!
美琴「きゃっ!?……あ゙あ゙あ゙ぁぁあああ!!!!」
――ドサッ
佐天「なっ!?……み――」
上条「御坂ぁぁぁあ!!!」
佐天「御坂さん!?みさ――」
「――sb!H?滅oz:R―」キュゥゥゥゥ
上条「おい危な――!?」
――ゥゥゥゥ:::::::ヴゥィンッ!!
佐天「―――あんっ…」ガクンッ!!フラッ…
上条「佐天!?おい!!」ガシッ
上条(御坂も佐天もやられた!?何だコイツ!?)
「――My獄e!TIe!裁s?g―」キュゥゥゥ...
インデックス「とうま後ろ後ろっー!!」
上条「くっ……!!」サッ!!
パァアァアァアッ--
〔バギィィイン!〕
上条「くそっ!!……頼む一方通行!!」
一方通行「……よォやく俺の出番ってかァ?少しは楽しませてくれンのかよ生物兵器野郎ォ!!」ギュン!!
上条「御坂!?佐天!?しっかりしろ!!……クソッいきなりこんな展開になるかよ普通!?」
インデックス「とうま!!右手で胸元を触ってあげて!!――今のは魔力を体内に強制的に打ち込む魔導砲撃、体内の魔力が体を崩壊させる前に早く!!」
上条(胸!?……いやいや胸元って喉の下の別に柔らかくない所だよな……わ、わかった!!」スッ
〔ギンッ!〕
〔キンッ!〕
美琴「はぅ……」
佐天「あ……ァン」
インデックス「二人とも大丈夫……みたいだね」
――ズズゥン……
一方通行「チッ、あっけねェ……ビーム何発か反射したら倒れやがった。つまンね……おィ後始末しろ」
〔バギンッ!〕シュウゥゥ…
上条「消えたか……土御門!!」
『レバー倒したのは俺じゃないぜよ!!』
上条「は?いや今すげえ強い奴が――」
『そうやって人のせいにしはる!!お前が話ふったんやろうが!!』
『俺だってこんな仕掛け知らなかったにゃー!!』
上条「つまりお前らのせいかい!!御坂たち死にかけたんだぞ!?」
『それは申し訳ないとピアスくんも反省し『ボクのせいやないんや!!カミやん聞いて!!』にゃー!!』
上条「知るか!!」
~城門前~
上条「なんとか外に出れたが……」
美琴「 」ショボーン
佐天「 」ショボーン
固法「二人とも元気出しなさい!………助けに来てくれて嬉しかったわ」
美琴「固法先輩……」
佐天「よかったです……」
吹寄「何であなたがここに?」
インデックス「私もよくわかんないんだよ」
『みなさん聞こえますかー?初H『白井ですの!』
佐天「おぉ!外設スピーカーから声が!!」
『今そっちに一人の怪しげな男が向かっていますの。一連の犯『黒幕っぽいので片付けちゃってください!!てゆーか佐天さんメール返してくださいよ!!心配したじゃな『以上ですの!!あぁお姉様お怪我などは無』ぁー!?』ブツンッ!!
上条「……つまり?」
土御門「ふん、結局向こうから来てくれたみたいだな……最後の最後くらいそのお二人さんに任せようかにゃー?」
美琴「や、やってやるわよ!」グッ
佐天「雁字搦めにしてやります!」キリッ!
土御門「そんじゃ俺らは先に帰るぜよー」
上条(大丈夫かな?)
~鎖の橋~
美琴「……来たわね」バリッ
佐天「……普通に知らないおじさんみたいですね。やっぱりイメージ通りでした」
カッ...カッ...カンッ!
男「……力者」
男「――能力者、能力者、能力者!!」
男「……気に入らないんだね」
男「何故私の邪魔をするんだね!?もう少しで夢のメイド城が完成するというのに!!」
佐天(私別に能力者じゃないんですけど)
美琴「アホな事言ってんじゃないわよ!!てゆうか誰よあんた!!」
男「我が名は冥土飼師……教育委員会の人事部長だよ」
佐天「だから先輩や先生を解雇できたってこと?…何という権力の恐ろしさだ……」
美琴「てゆうかホントに普通に出掛けてたみたいね」
冥土飼師「思い出したことがあるかね?……子どもの頃を」
美琴「私らまだ中学生ですが」
冥土飼師「その感触、そのときの言葉、そのときの気持ち」
冥土飼師「大人になっていくにつれ、何かを残し、何かを捨てていくんだね」
冥土飼師「時間は待ってくれない――握りしめても、開いたと同時に離れてゆく」
佐天(わけがわからん)
冥土飼師「そして……」
キィーン
冥土飼師「へ?」
美琴「もう無駄話は要らないわ!」
――ズドォォォオン!!!!
冥土飼師「ひぃっ!!…い、今の当たったらどうすんだね!?怒った!お前も私のメイドにしてや――」
佐天「うるさい黙れハゲ!!捕縛だぁ!!」ズパパパッ!!
冥土飼師「ぎゅぁあ゙!?は、話は最後まで――」ギュー
佐天「御坂さん!今こそ究極の…その………アノ技を!!」
美琴「ついに使うときが来たわね……ふふ」バチバチッ
美琴『 天光満つる所に我は在り、黄泉の門開く所に汝在り……いでよ!命の雷!! 』
冥土飼師「なに!?……それは!!」
美琴「これで終わりよ!おらぁァァァぁあ゙あ゙っ!!!」バリバリッ
_イ_ン_ディ_グネ_イ_シ_ョ_ン_!
『・雷・神・降・臨・祭・!!』
冥土飼師「そんなっ、そんなバカなぁ!!」
――ビシャァァァァン!!!
冥土飼師「 ゔァァあああ!! 」プシュゥウウ…
佐天(これが中学二年生の力……やっぱり凄い!!!)
美琴「ふぅすっきり!秘奥義も華麗に決まったわ!!てゆうか死んでないわよね?」
佐天「そ、そんじゃさっさと警備員に連れて行きましょう!!」
美琴「倒せてよかったぁ……いやぁアイツには全然効かないから心配でさぁ――」
佐天「はいはい行きますよー」
~そして学校~
上条「すべて一件落着!!御坂の機嫌も直ったし小萌先生も職場に復帰!!……螺旋階段で財布落としたのが心残りだなー」
土御門「舞夏にはお礼しないとにゃー。いやはや考えた嘘が全部パーになったのが心残りぜよ~」
青髪「あんなに、あんなにたくさんの女子中学生や綺麗なお姉さんがおったのに、メアド聞きそびれたなんて……心残りや……」
吹寄「まぁ全員無事で本当によかったわ……小萌先生がまだ誤解したままなのが心残りだけど」
姫神「その間。4人のノートを取ったのはこの私。そんな理由のせいで出番が消えたのが心残り」
姫神「そして4人に罰則。校長室の窓拭きだって」
上条「えっ?」
吹寄「なっ!?また!?」
青髪「……ほなお二人さん、よろしく頼むで!」
土御門「さぁーて仕事仕事ー」
上条「はぁ!?どこ行くんだお前ら!!おーい!!」
吹寄(また二人きり……?)
上条「不幸だぁあああ!!」
吹寄(用務員さんに部屋のチェックをしてもらっておこう)
~病院~
冥土返し「これはまた随分派手にやったんだね?」
黒子「一連の事件の犯人なのですが……」
美琴「私が少しやり過ぎまして……」
冥土返し「ふむ、まぁ所詮パチもんなんて短命だと相場が決まっているんだがね?」
黒い物体「お前と、俺など、メイド好きか、ナース好きかの、違いしか、無いだろうがふっ!!」
佐天「まぁ人徳の違いですよねー」
初春「痺れが取れたら警備員に引き渡すので、そのつもりでいてくださいね?」
美琴「とりあえず一件落着だけど、まさかの報酬なしってのは腑に落ちないわね…」
佐天「ところがどっこい!!忍者佐天涙子、お城からごっそりお宝を盗んじゃいましたでござる!!」ジャラジャラ
初春「うわぁーすごいです!!綺麗なティアラ!!あっ……ダメだ」
黒子「忍者と言うより盗賊スキルですわね、それ……あら素敵な指輪ですわ」
美琴「水晶のネコだ!かわいい!!……凄いじゃん佐天さん!」
佐天「えへへ……」
~窓の無いビル~
土御門「――以上が今回の事件の報告書だ。協力に感謝する」
アレイスター「いや、むしろ感謝するのはこちらだな。あの男、魔術建築に長けた浮浪の魔術師だったようだが、排除できたのは幸いだった」
土御門「学園都市内に忍び込んだのは魔術と科学の両サイドからの干渉を、立場を利用し防ぐためか?……科学教育機関員かつ魔術師ともなればどちらが手を下しても問題になるからな」
アレイスター「だからこそ君や幻想殺しといった中立的存在による討伐という事なら問題はない。我ながら詭弁なものだが、まぁ構わんだろう」
土御門「ふん、俺たちは担任教師を取り返したまでだ。戦う理由はそれだけ、お前たちの利害なんぞ知ったことか」
結標「お疲れ様だったようね。結局何があったのかしら?」
土御門「どうだかな……まぁお前には関係ない。気にするな」
結標「あら、そうかしら?」
土御門「……?」
結標(関係大アリよ……)
結標(……小萌のために初めて一人で夕飯作って心臓バクバクで帰り待ってたのよ?)
結標(なのにいつまでたっても帰って来ないなんて……あんなザマ一生の不覚だわ)
結標(けれどまぁ、今日は……もう一度、頑張ってみようかしら♪)
「展開の都合とはいえミサカの出番は全く無しかよ、とミサカはガックリしながら二度も登場したネコちゃんを妬みました。おわり」
~The END~
コレで終了です!!
支援ありがとうございました
本当にありがとうございました
まさかのFF8
お城のイメージに繋がるかなと思ってFF8のアルティミシア城を丸パクリしました。美琴が殺られた技も「レベル5デス」です。
あと、美琴の呪文が神→命なのはミコトっていれたかったんです
元スレ
上条「小萌先生がクビ!?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1267781750/
~教室~
上条「なんで今日の補習なくなったんだ?」
青髪「小萌先生が呼び出しらしいで?さっき放送してたやろ」
土御門「なんか吹寄と姫神が偵察に行ってるぜよ?……っと、噂をすれば」
ガラガラ!!
吹寄「たたた大変よ!!」
上条「どうした?」
姫神「小萌が。小萌がピンチ」
吹寄「クビになりそうなのよ!!」
上条「なっ!?」
青髪「なんやてぇ!!」
土御門「なんでだにゃー!!」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:38:12.01 ID:hiL45C0iO
上条「えっと……どういうことだ?」
吹寄「前々から私たちのクラスは成績悪い上にトラブルも多くて……これはアンタら3人の事よ?」
土御門「それは心外だぜよ」
上条(一番暴れてるのは吹寄じゃないのか?)
青髪「3バカ言うけどホンマにバカなんはカミやんだけやで~」
上条「んだとこらぁ!?」
吹寄「いいから聞け!!――どうやらそれが酷すぎるらしくて、小萌先生に担任教師として問題があるんじゃないかってことになったらしいのよ!!」
上条「そんなっ………どうすんだよ!小萌先生がいるから補習も頑張って出席してるのに!!」
青髪「てゆうか小萌先生がおるから毎日学校来とんのに!!」
土御門「そもそも小萌先生がいるからこの学校選んだんだけどにゃー」
姫神「私なんて小萌がいなかったら今頃お墓の中」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:39:07.18 ID:hiL45C0iO
吹寄「それで、来週の定期考査でちゃんとした成績が出せなければ解任ですって。しかも生徒には秘密のつもりらしいわ……無理に決まってるじゃない!!」
姫神「小萌のいないこのクラスなんて何の価値もないゴミ箱。あの副校長は何もわかってない」
上条「くそっ!!なんでいきなり……小萌先生は何も悪くないだろ!!」
吹寄「えぇその通りよ!!……確かにアンタら3人のせいだけじゃないし、盗み聞き出来たのは不幸中の幸いね、クラスの皆にも連絡網で回しましょう!」
青髪「でもみんな間に合うんかいな……来週や言うてもすぐやんけ!」
土御門「……生徒には秘密?ハナっからクビにする気満々ぜよ。こりゃ私怨だな」
吹寄「とにかく何か他に作戦考えなさい!!不正行為はダメよ!!」
姫神「副校長殺す?」
上条「姫神落ち着け。気持ちはわかる」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:40:18.36 ID:hiL45C0iO
~その日の夜~
上条(結局良い案は浮かばず地道に勉強を始める上条さんなのだが……)
インデックス「それは大変かも……でも、とうまはバカと右手で絶対に足引っ張っちゃうんだよ?」
上条(その通りなんだよなぁ……)
上条「まぁ他の教科で点稼ぐしかないし、しばらく邪魔せず静かにしててくれよ、インデックスさん?」
インデックス「うぅ~それっていつもはうるさくて邪魔してるみたいなんだよ!」
上条(……その通りなんですが)
~隣、土御門の部屋~
土御門(確かにカミやんや俺は無能力者、レベル0だ。だがそれ以上に……)
土御門(あいつの右手はクラスメートのAIM拡散力場下から個人の能力に悪い影響を与えている)
土御門(つまり、しばらくカミやんをクラスメートから遠ざけることで他の奴らの能力が上がるかもしれない(※という設定)……)
土御門「……さて、どうしたもんかにゃ~」ニヤニヤ
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:41:13.36 ID:hiL45C0iO
~次の日の朝~
PLLLL!PLLLL!ガチャ
上条「…はぁぃ上条……って土御門か。なんだこんな朝から――」
『カミやんと俺にイギリス清教から仕事が入ったぜよー』
上条「はぁ!?なんだいきなり――」
『極悪魔術団体が学園都市に向かって超中距離砲撃魔方陣を組んで発動のための下準備をしてるから破壊しに行くにゃー』
上条「へっ?何?ちょっと待っ――」
『これは学園都市からの依頼でもある。必要悪の教会が裏で掴んだ超機密リーク情報だから計画が変更されないように両者は気付かない振りをし続け、隠密行動後サクッと幻想殺しでカタをつけるって作戦ぜよー』
上条「作戦?ゴメン前半聞いてなかっ――」
『そんで、案内役に魔術と科学のどちらからでも動かせる奴が必要で、つまり俺にゃー、いいな?』
上条「いきなりそんなペラペラ説明されても分かんねぇよ!!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:42:41.23 ID:hiL45C0iO
『とにかく今から出発の準備をしろ。術の発動条件はちょうど4日後の満月らしいが統括理事会から金が下りなかったから自転車で行く。場所は香川県だ、急がないと間に合わない』
上条「へ?……香川まで自転車!?往復何キロあんだよ!!4日って間に合うのか!?」
上条「てゆうかまた俺か!何回旅行させれば気がすむんだお前ら!!しかも段々扱いが雑になってないか?敵の攻撃より先に疲労とストレスで死ぬっつーの!!」
『にゃーにゃーごちゃごちゃ言うな、もう行くぞ。インデックスは舞夏が面倒見る』
上条「あぁもう不幸だぁあああー!!」
インデックス「むにゃ……ごちそうさま……いただきます……え?……いただきます!……んむぅ…」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:43:43.78 ID:hiL45C0iO
~1週間後~
上条(土御門の嘘にまんまと騙された俺は1週間延々とサイクリングを楽しんだ……えぇ、辛くなんかないですよ全く)
上条「ったく何が仕事だ!横浜、名古屋、奈良、京都……思いっきり観光旅行じゃねぇか!!しかも自費!つーかお前こぐの速いんだよ!おかげで全身筋肉痛ですよ!!」
土御門「ま、結局自転車と時間の都合で肝心の四国はお預けだったけどにゃー」
上条「思えばその時点で気づくべきだった……自転車で海峡が渡れるわけがねぇ」
上条(勿論この旅行は土御門の嘘っぱちだったため試験は無断欠席扱い。テストをすっぽかした俺たちは罰則として教室の床の汚れを鉄小手で削り取る作業を言い渡された。追試とは別に、だ)
土御門「ところでカミやん。吹寄ちんにはちゃんとお礼言ったのかにゃ?」ガリガリ
上条「あぁ?お礼も何も、あいつ全然俺を庇う気なかったじゃねーか」ガリガリ
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:44:54.11 ID:hiL45C0iO
~さっきの教室~
生徒A『今まで成績が悪かったのはやっぱり上条の不幸属性のせいだったのか!!』
上条『なっ!?何でそうなるんだよ!!』
生徒B『いや確かにいつもより調子良かったもんな!……理屈はわからんが!!』
生徒C『おのれ上条め!……理屈は知らんけど!!』
生徒D『俺たちは常に無意識下で傷つけられていたんだ!理屈はわからんがなぁ!!』
生徒E『いつも女の子だらけの生活送りやがって!!そら俺たちの「自分だけの現実」も傷つくわ!!理屈じゃない!!』
『そーだそーだ!!』
上条『最後のは関係ないだろ!!あと女の子だらけが幸せかと言われればYESとは言えないぞ!?』
『――みんな黙りなさい!!!』
上条『……っ!?吹寄…?』
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:45:59.80 ID:hiL45C0iO
吹寄『小萌先生のクビは回避できたようだしもういいじゃない!!上条にはむしろ感謝したいくらいよ!!』
上条『……』
吹寄『はぁ……と言うことで、次からもよろしく頼むわね!!』
上条『…………へ?次からって』
吹寄『それはそうよ。また小萌先生がクビにならないとも限らないし。なにか?』
上条『あのー……そうなると、俺の単位がですね?』
吹寄『ならクラス全員のマイナスを補えるだけ卓上点を取ってもらうか、死んでもらうしかないわね!!』
上条『やっぱりそうなるのか!?消去法でも留年しか残らないんですけど!!』
吹寄『私たちにお土産買ってこなかったのは誰かしら?』
上条『ふ、不幸だぁー!!』
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:47:08.31 ID:hiL45C0iO
上条「――って感じだったけどな。マジで次からどうしよう……」ガリガリ
土御門(学校に右手を説明するわけにもいかない。面倒だな全く……まぁ副校長は消えたからしばらくは大丈夫だが)
上条「とりあえず小萌先生はクビにならなくて良かったけどなー」ガリガリ
土御門「幻想殺しの件は仕方がない。次からは真面目に勉強するしかないにゃー」
上条「不幸だ……」
土御門「しっかし吹寄がクラスをまとめてくれたのは結構大きかったみたいだにゃー。実際卓上点もかなり上がってたぜよ?」
上条「吹寄か……」
土御門「だから吹寄ちんにはちゃんとお礼言えよ?」
上条「そうだな…………そうかな?」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:49:09.40 ID:hiL45C0iO
~廊下~
吹寄(ノートを机に忘れてしまった)
「――――??」
「――――!!」
吹寄(……ん?教室で居残り勉強してる子でもいるのかしら。ドア開けっ放しじゃない!)
「――かにゃ~?」
「――不幸だー!!」
吹寄(…………あの2人か。じゃあ居残りの罰則ね。いったい何の話を……??)ヒョイ
「――なのかな?吹寄って」
吹寄(……っと!?………私??)ピタッ
「やっぱり気になるのかにゃー?」
「違うっつの!!……まぁ庇ってもらったのは確かだな」
吹寄(あれは別に、貴様のためじゃないわよバカ)
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:51:21.41 ID:hiL45C0iO
吹寄(まぁ…可哀想だと思ったのも確かだから間違いでもないか……?)
「カミやんより責任感あるし、カミやんより頼りになるし、カミやんより喧嘩も強いし…いい嫁になるぜぃあれは」
「どうせ俺はあいつの尻に敷かれ続けるダメ亭主に……って!!俺と吹寄がどうとかそういう話じゃないだろ!!」
「ま、確かにお前ら二人のラブラブビジョンはまったく頭に浮かばないにゃー」
吹寄(……浮かばない、わね)
「浮かぶかそんなもん!!……でもまぁ嫁にするならあの胸はポイント高いよなー!!」
吹寄「 あ゙? 」ピキ#
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:52:33.09 ID:hiL45C0iO
土御門「にゃー?カミやんは何だかんだで豊富な経験が裏付ける生粋の貧乳派かと思っ…て……??……っ!!」
吹寄「………………」ユラリ
上条「俺は断然巨乳お姉さんタイプだ誤解すんな!!俺の周りが年下だらけなのは不幸な偶然であってな、やっぱり女は母性=胸なんだよ!」
土御門「う、うん……なぁカミやん?」
上条「その点なら吹寄はイイよなぁ。一度でいいからあの胸揉んでみたいぜ、なんてな!」
吹寄「…………」ズズズズズ
土御門「いやーだからまぁ……あーぁ……」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:53:46.56 ID:hiL45C0iO
上条「いや待てよ!?いざ触ったらガッカリおっぱいだった、なんてことになったら最悪だ!!!頼む吹寄夢を見せてくれ!!」
〔ブチィッ!!!〕
吹寄「上条っ…貴っ様ぁああああああああ!!」
上条「なっ!?………ふきよせ!?何でここに!!……って!?何その鈍器!?それ教卓だぞ!?前は小さい箱で済んだのに急にレベルアップですか!?ちょ、おまっ」
吹寄「――っ!!///あの時のことは忘れなさい!!」ブォン
上条「ゴメン吹寄っ!!今鮮っ明に思い出したから!お前の胸マジ最高だった!!そう、全然ガッカリおっぱいなんかじゃなかっ――はっ!!」
『 ブ チ コ ロ シ か く て い ね 』
上条「ひいぃっ!!落ち着け!!」
土御門(これ以上床と時間を削るのは勘弁だにゃー)コソコソ
吹寄「死ね!!上条当麻!!!」
上条「ぎゃああああああああ!!!!」
――ズゴォォォオン!!ゴン!ゴン!!メキャッ
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:55:20.35 ID:hiL45C0iO
~校長室~
上条(結局俺と吹寄の2人は器物破損で罰則になった。校長室のトロフィー磨きである。俺は何もしていないのに)
上条(ウチの少ないトロフィーをただ磨くだけなのに謎の緊迫感で息が苦しい……何かアクションを起こさないと)
吹寄「ふぅ……」キュッキュッ
上条「……ふぅ」キュッキュッ
吹寄「まったく……」キュッキュッキュッ
上条「……まったく」キュッキュッキュッ
吹寄「はぁ…………」キュッキュキュキュッ
上条「…………はぁ」キュッキュキュキュッ
吹寄「……上条?」ビキッ#
上条「……」ビキッ!
上条「っ!?トロフィーにヒビが!!」
吹寄「遊んでないで真面目に仕事しなさい!!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:57:26.53 ID:hiL45C0iO
上条「いやそもそもお前が教卓&教壇&黒板&床を壊したのが原因じゃ――なんでもないですハイ…」
吹寄「罰則なんかさっさと済ませるわよ!早く休暇の課題やりたいし」
上条「はいよ………あぁそうだ吹寄、今朝はありがとな」
吹寄「…??……急に何よ」
上条「クラスメートから庇ってくれただろ?おかげで助かった」
吹寄「あ、あたしはただ――」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:58:21.53 ID:hiL45C0iO
~元副校長室~
「――ただ、小萌先生はクビにならずに済んだのだし、今更貴様が責められるのはおかしいと思っただけよ」
「それでも嬉しかったんだよ。吹寄が味方してくれたことがさ」
「ふん……まぁ別にどうでもいいけど」
「そっか……とにかくありがとう吹寄」
「さっきも聞いたわよ…………どういたしまして、上条当麻」
土御門「……これはいい雰囲気だにゃー」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 18:59:55.86 ID:hiL45C0iO
青髪「さすがはカミやん、あのアホ空気からいきなりこの雰囲気にもってくやなんて……」
姫神「二人っきりと思いきや。私たちに全部筒抜け。ふふ」
土御門「さて、ギャラリーも揃ったし今夜の一大イベント『上条×吹寄ドキドキ夜の大作戦』の始まりぜよ!」
青髪「ボクらは考えた……あの無差別フラグメイカーの横暴をどう防くか!!」
姫神「それには恋人という絶対的ヒロインが必要。でも私や白い子では他の女に勝てない」
土御門(でもからかう相手が御坂や五和やねーちんってのは死人が出そうだしにゃー)
土御門「ちゅーことで!!まずはラブコメお決まりのアレを決行で吹寄ちんを強引にヒロインへ持ち上げてみるぜい!!」
姫神「需要なんて。関係ないの。どうせくっつかないから」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:01:05.13 ID:hiL45C0iO
~校長室~
上条「だいぶ時間経つけどもう帰っていいのかな??」
吹寄「…外も暗いのに先生が来ない、ってことは忘れられたようね」
上条「不幸だ……トロフィーももう全部磨いたし勝手に帰ろうぜ?」
吹寄「そうね……出ましょうか」ガチャ
ガチャガチャ
上条「……どうかしたのか?」
吹寄「ドアが開かない??…………外から鍵を掛けられているのかしら、閉じこめられたようね」
上条「はぁ!?…ガチャガチャ…うわマジだ!どうすんだよ!?」
吹寄「……まさか」
上条「……朝まで」
「「二人きり!?」」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:02:31.87 ID:hiL45C0iO
上条(それはマズイ!!密室に女の子と二人きりだと!?しかもさっき思いっきりタイプ宣言したせいか急に(胸を)意識しちゃうっていうか何と言うか色々ダメだ落ち着け上条当麻!!)
吹寄(さっきの話が本当だとしたら私はもしかしてかなり危機的状況なのかしら…いや上条にそんな度胸があるとは………)
上条(相手は吹寄、鉄壁の女!!…俺の押しなんか試したところでどうせ……ってそうじゃないだろ!?何考えてんだ死ね!!)
吹寄(相手は上条、不幸だしヘタレだし……甲斐性なんて期待するだけ無駄……ってそうじゃないでしょう!?なんで期待って言葉がでるのよあたし!!バカ!!)
((…………))
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:04:10.67 ID:hiL45C0iO
吹寄(もし、強引に迫られたら断れるかしら……)
上条(まぁ、強引に迫っても殺されるのがオチだな……)
上条(多分あいつは俺のことなんて眼中にないだろうし……まぁまぁ仲も良いからそれでいいんだ)
吹寄(多分あいつは私のことなんて(胸以外)眼中にないのだろうけど……私は……?)
上条(ていうか今も毎日インデックスと夜通し一緒にいるんだし今さら女の子に緊張するなんておかしいよな、いつも通りいつも通り)
吹寄(あいつにだっていい所、あるって気付いてた……いつも殴っちゃうけど、嫌いってわけじゃない。頭突きができるはあいつだけ……?)
上条(……どうせあいつは俺のことなんか……)
吹寄(……けれどあいつは私のことなんて……)
((……興味ない……?))
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:05:41.40 ID:hiL45C0iO
「「…………あのっ!!」」
上条「――おぅ!?吹寄先にどうぞ!!」
吹寄「え!?…き、貴様が先に言いなさいっ」
上条「いや……一応確認というか誤解のないように言うけどさ、」
吹寄「……さっきの話?」
上条「うっ!?そ、そうだけど、俺は別にお前に対して劣悪な感情は抱いてはいないんだ!!……ホラ場の流れってやつ!?だから――」
吹寄「………嘘だったの?」
上条「へっ??」
吹寄「っ!!……いえ、何でもないわ……」
上条「……?」
吹寄「…………」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:07:09.50 ID:hiL45C0iO
~元副校長室~
土御門「やはり俺たちの目に狂いは無かった……」
青髪「そのようやね……今の長すぎる無言の空気とその後の短い会話で確信したで」
姫神「そう。彼女。完全に……」
「「上条当麻にメロメロ!!」(※という設定!!)」
土御門「ヒロイン昇格とまでは言わないが、まあ普通に脈アリだにゃーこりゃ」
姫神「お互い意識しすぎ。密室効果は絶大。なんかムカついてきた」
青髪「正直なとこ、ただあの二人をイジりたいだけなんやけどね」
土御門「よぉし!そんじゃ二人には更なるダメ押しを喰らってもらうぜよ!!」
姫神「楽しみ。テンション上がってきた」
土御門「ちなみに扉はノブじゃなく扉板自体に魔術をかけてあるぜよ。まぁ学園都市の電子ロック扉は遠隔施錠出来るんだがにゃー」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:08:19.63 ID:hiL45C0iO
土御門「そんじゃいくぜい……精・霊・召・喚!」テッテレー
ドゥン↑☆
姫神「おぉ……?」
青髪「へ……?」
「」ヒュルルル
土御門「式神妖怪、だにゃー……ゴフッ!!」
姫神「見えない。ドコ?」
土御門「校長室に侵入できるように……ポルターガイスト君ってやつ、かにゃー?ゲフッ!!」
「」ヒュルルル
青髪「なんか無口やね?」
土御門「それはまぁ、そういう式神にゃー……とにかく頼ん、だぞ」
「」カベスルルー
姫神「……健闘を祈る。でも見えない」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:11:06.46 ID:hiL45C0iO
~校長室~
吹寄「だいぶ寒くなってきたわね」
上条「もう日が沈んでからかなり経つからな……」
上条「――吹寄?もっとこっち寄れよ」
吹寄「……うん」
上条(す、素直に来るとは……やっぱり意識しちゃうんですけど!誰か助けて!)
吹寄「来客椅子より校長の椅子のほうが暖かそうね……移動しない?」
上条「いいぜ――ってこれは少し密着しすぎでは……?」
吹寄「あ、暖かいならいいでしょう!?変な所触ったら殺すわよ!!」
上条「わかってるよ!!…………ん?何だ?」
――ザワザワ……
肖像画「」ガタン!!
吹寄「――っ!?…風?……じゃないわね……」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:11:57.94 ID:hiL45C0iO
戸棚「」ガタガタ!!
吹寄「ひぃっ!?」ギュッ!!
上条(胸が!!じゃなくて戸棚が!?)
窓「」ガタタン!!
上条(次は窓!?何だポルターガイストか?)ドキドキ
照明「」ブツン!
上条「うわっ」
吹寄「怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い!!」
上条「落ち着け!!……くそっ!!これはいったい……?」
上条(ただの幽霊なら俺の右手で倒せ…………知らん!!なら先手必勝だ!!)
ザザァ……
上条「――そこだ!!」
校長机「」ガタン!?
〔 バキンッ!〕
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:13:19.21 ID:hiL45C0iO
吹寄「………おさまった?」
上条(マジで幽霊だったのか?それともやっぱり異能力者のイタズラか?)
吹寄(……また助けてもらっちゃったみたいね……)
上条「――あぁ、もう大丈夫みたいだ。良かった……」
吹寄「…………ありがと」
上条「!」
上条「……ははっ、何の事だか上条さんにはさっぱりわからな――」
吹寄「……」ギュ
上条「うゎ……吹寄?」ドキドキ
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:14:07.38 ID:hiL45C0iO
吹寄「上条…当麻。あの……」
上条(……こ、これは誰だ!?……)ゴクリ
上条「な、何だ?吹寄……」
吹寄「その……もう少しこのまま…そう、寒いのよ!!……寒いから…いいでしょ?」
上条「…………」
上条(……無理!!)
上条(予期せぬこの雰囲気……明かりも窓の月光のみ!!どうすりゃいいんだ!!)
上条(今なら押し倒しちゃっても……いやダメだ!!吹寄はまだあの謎現象にビビって弱気なだけなのかもしれない)
上条(どうする!!どうすればいい!?真横には月光補正の吹寄の胸が!!)
|>勇者上条Lv.0
┏━━━━━━┓
┃ ・襲う ┃
┃ ・襲う ┃
┃ ・これは夢┃
┃rァ・逃げる ┃ピッ
┗━━━━━━┛
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:15:53.28 ID:hiL45C0iO
ズレたのは気にしないでください
上条(もう無理だ!!)バッ
ガララ!!ビュオオオ
吹寄「えっ……ちょっ!?上条当麻!!……ここ8階よ?何する気!?」
上条(俺はどうせ穀潰しシスターや落雷お嬢様とバカやってるような人生なんだ!!こんな空間は一時の幻想に過ぎないんだ!!それならまずは!!」
上条「その素敵な幻想をぶち壊す!!」
ガバッ
上条「 」
ビュオオオ
吹寄「……寒い。閉めなさい」
ガラガラピシャッ
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:16:37.25 ID:hiL45C0iO
上条「………吹寄さん?」
吹寄「何よ上条当麻?」ムカムカ
上条「あぁ……もういつもの吹寄に戻ってる……俺の幻想は見事に壊れました……」
上条(もう大丈夫……結果オーライってやつだ、うん。悔いはないんだ…ない!!ないぞ!!くっそぉぉお!!)
上条「……全ての元凶はこのドアだ!!中くらい確認してから鍵しろよ校長!!」バン!
〔 バキンッ!〕
吹寄「……?」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:17:24.09 ID:hiL45C0iO
上条「――おい。まさか止してくれよ………?」
ガチャ!ギギイィ
吹寄「……開いたわね」
上条「……」
吹寄「……」
上条「………………帰ろうか」
吹寄「えぇ……」
上条(何だったんだ?一体……)
吹寄(おかしいわね??……閉まっていたはずなんだけれど)
上条(さっきの幽霊といい今の扉といい……まさか!!)
上条(校長は魔術師だったんだ!!侵入者撃退魔術を兼ねたタイマー式施錠魔術!?)
上条(まさにダンブルドアロック!!)
上条(……つまんね)
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:18:34.28 ID:hiL45C0iO
~夜8時寮への帰り道~
上条「――だから何かの物理現象だったんだろ?」
吹寄「あんなに一度に!?どんだけ欠陥建築なのよ!!」
上条「まぁまぁ過ぎた事だし……お前は家どこなの?」
吹寄「もうちょっと先よ」
上条「夜の学園都市って異様に静かで何か不思議だよなー」
吹寄「……みんな学生だし、ここら辺りは寮ばかりだからかしらね」
上条(二人きりで夜の街……何かまた緊張してきた……)
吹寄(また二人……期待なんかしてないわよ。結局上条は暗い密室でも何もしなかった訳だし。期待なんか、してないわよ)
上条(知り合いに会う危険性がないのは本当に助かるぜ……全くこんなとこあいつらに見られたら絶対――)
「あぁー!!やっと見つけたんだよとうま!!」
「いたいた!!いやがったわねこの馬鹿!!」
上条「バカな」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:19:52.00 ID:hiL45C0iO
吹寄「何よこの子たち?どこかで見た覚えが……」
上条「う!?いやまぁ知り合いっていうか……」
インデックス「とうまぁ……?また女の人と、今度は二人で夜のお散歩!?うんどーかいとかうちあげで会ったんだよそのヒト!!……わたしが夕飯を楽しみに家でずっとずっとずーっと待ってた間にとうまはクラスメートと夜道デートってどういう事!?」
上条「い、いやインデックスこれは――!!」
美琴「ちょっと待った!?家!?夕飯!?あんたそんな小さな子を家に呼びいれて……この私が寮監の目を盗んであんたの家探してたのに開けたら出てくるのはこの子って事!?アホか!部屋のベッドの下で見つけて今まで忘れてたあんたの財布わざわざ持ってきてやったってのに!!」
上条「えっ!?いやちょっと待て御坂!!」
吹寄「部屋……ベッド……?上条当麻、これはどういう事かしら。貴様は中学生の寝室に一体何の用事で赴いたの?あれだけそれっぽいこと言っておいて結局は小さいほうがいいってこと!?……いや今のはナシ!!忘れなさい!!」
上条「……ひぃっ!!!」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:22:26.93 ID:hiL45C0iO
上条「…………あ、あのですね皆様?」
ネコ「……」プルプル
上条「とりあえずこれは…………」
「「「これは……??」」」
上条「……ふ、不幸だぁああああああっしゅ!!」ダッ!!
「何が不幸ぜよ!!逃がさんにゃー!!うにゃー!!」ザッ
「ロリ修道女!!お嬢様中学生!!硬派同級生!!最っ高やんけ!!」ザザッ
「私の思いも知らずに。これでもまだ不幸って言うの?それならまずは――」ユラリ
土御門「その!!」ズン!
青髪「幻想を!!」バン!
姫神「死んで」ドーン!
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:24:35.74 ID:hiL45C0iO
上条「お前ら何でここに!?てゆうか姫神落ち着け!!」
上条「しかも土御門は何故か血まみれ!!一体何があっ……………って、おいこら!!なるほど扉も幽霊もお前の仕業かよ!?」
土御門「何の事ぜよ?これはさっき道端で転んだ傷だにゃー」
上条「え?マジで?大丈夫かよ結構ヤバいぞ脇腹の辺りなんか血がダラダラ――」
ネコ「うにゃー!」
上条「へっ?」クルリ
ドドドドドドドドドドドド
上条「いや……みんな話を聞け!!特に吹寄!!お前は誤解をしている!!ちょっ待――」
上条「――ぎゃああああああ!!!!!!」
ドグシャア!!バリバリッ!!ガブガブッ!!ニャオーン
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:26:09.53 ID:hiL45C0iO
~翌日~
上条(結局、頭と腕にはインデックスの歯形、頬骨には吹寄の右ストレートでヒビ、左半身なんて御坂の電撃で軽い麻痺状態だ)
上条(青髪は様子を写メに取ってブログに載せてたし、姫神はお見舞いに大量の清めの塩をふってくれたし、土御門は逆に何もしないで何処かに行ったのが怪し過ぎる。ネコは逃げた)
上条「はぁ……吹寄といい雰囲気だったアレがまさに幻想となりつつある……床の塩どうしよう……」
ガラガラ!!
土御門「にゃー」ザクザク
上条「……何しに来たんだよ」
土御門「途中で気絶したカミやんにお知らせぜよ。てか何この床?」ジャリジャリ
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:27:03.61 ID:hiL45C0iO
土御門「昨日のあの後、予想通り6人とも警備員に補導されたにゃー」
上条「なっ!?……はっ!!だからお前途中で逃げたのか!!」
土御門「カミやんは明日の退院後すぐに吹寄ちんと校長室の肖像画磨きぜよ?」
上条「また校長室!?もう行きたくねぇよ!!……てゆうかお前まさか俺と吹寄のこと覗いてた?」
土御門「当ったり前ぜよ!!何で押し倒さなかったのかにゃーカミやん?」
上条「やめろ!!思い出すだけで背中が痒い!!あ゙ぁぁぁ!!」
土御門「まぁせいぜい療養してくれぃ。じゃあにゃー!!」ザクザクザク
上条「……不幸だ」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:27:51.85 ID:hiL45C0iO
~職員室~
電話「―――」
小萌「えぇはい。その4人はウチの生徒さんたちですよー?」
小萌「そのシスターちゃんも私の教え子の一人なのです!」
小萌「……全員補導?」
小萌「 ぴ 」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:30:54.49 ID:hiL45C0iO
~教室~
吹寄「たたた大変よ!!」ガラガラ!!
上条「なんだよ。早く肖像画磨きに行こうぜ?まともに動くのは右手しかねぇから時間かかるし――」
吹寄「小萌先生がクビだって!!」
上条「なっ!?そ、そんなバカな!!」
青髪「そんなアホなぁぁああ!!」
土御門「ま、さかのバッドエンドだと……?」
姫神「続く?」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:35:23.92 ID:hiL45C0iO
━━第2話━━
《初春「固法先輩がクビ!?」》
~第177支部~
佐天「こんちわー!!」
どよ~ん
佐天「あ、あれぇ?……どうかしたの初春?」
初春「……固法先輩が、うぅ」
佐天「……??」
初春「クビになっちゃったんです!!」ドーン!!
佐天「な、なんだってー!?」ガーン!!
黒子「いえ、クビではなく修学旅行でしばらく不在なだけですわ」あっさり
佐天「な、なんだとぉ!?」ガガーン!!
初春「つまり今見てもらった通り、職場は自由で溢れかえっているのです!!」
佐天「なるほど……」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:36:47.95 ID:hiL45C0iO
黒子「さて、最近の治安に関する情報でひとつ気になるものが……」
初春「スキルアウトの分解ですね?もう詳しい事は調べてありますよー」
佐天「あれ、いきなり本題いくのー?」
黒子「つまらない都合(ネタ繋ぎ)で出番の無くなった固法先輩のためにも気は抜けませんのよ。で?初春」
初春「まずそのスキルアウトについてですが……前まで駒場さんって人がリーダーやってたんですけど死んでしまったんです」
佐天「うわ……それで副リーダー争い、とか?」
初春「いえ、副リーダーらしき人はいたんですが消息不明。今のまとめ役は半蔵さんっていう人らしいですね」
佐天「じゃあ何で2つに分かれちゃったの?」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:37:49.56 ID:LVjcQ2ezO
小萌スレだとおもったのに・・・
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:40:27.97 ID:hiL45C0iO
>>713話構成ですが小萌先生は最後まであんまり出てきません
ゴメンなさい
初春「半蔵さんを中心に、スキルアウトに正義感溢れる前向きな団体を目指す人たちが現れました」
初春「その前向き方針に切り替えた人たちがスキルアウトを抜けて、新しい無能力者団体を作り始めたそうです」
黒子「なるほど……分解と言っても分裂では無いようですわね」
佐天「まぁ、前のスキルアウトみたいな人たちが半分になったならいいんじゃない?」
黒子「そうですわねぇ……」
初春「それが……半蔵さんのグループは数ある不良スキルアウトグループの中のひとつでしたから。現在の彼らの人数比は20対1、これでも多い方です」
佐天「そっか……でも、そういう団体ができたなら能力者の人たちも私たち無能力者のこと少しは見直してくれたりするかなっ」
黒子「わたくしたちが佐天さんと知り合って得たこの感情は、今の学園都市に最も必要なものかもしれませんわね」
初春「そうですねー♪」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:41:27.40 ID:hiL45C0iO
~街中~
佐天「前向きな無能力者グループ、かぁ」
佐天(私も、見習わなくちゃ!)
佐天(……ん?)
不良A「なぁそこの姉ちゃん今暇かい?」
女子高生「……見ず知らずの他人に構うほど暇ではないのだけれど」
不良B「おぉ真面目タイプかぁ?それはそれでへっへっへ!!」
佐天(うわ……!!どうしよう)
佐天(私じゃ何も……)
「おー!こんなとこにいたのか吹寄ぇー、はぐれちゃダメっていったろー?」
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:43:05.89 ID:hiL45C0iO
佐天(……!?)
吹寄「何よ上条?助けに来たつもり?」
上条「は!?お前もそうやって俺の勇気を踏みにじるのかよ!?結構怖いんだぞこれ!!」
不良C「何だテメェ?……って、そのツンツン頭……まさか学園都市最強の無能力者と噂の上条って野郎か!?」
不良D「……確かに出回ってる特徴書きと一緒だ!!ツンツン頭の上条当麻だ!!」
佐天(!!)
吹寄「貴様はいつも何をしているの?」
上条「さぁ……つーか少なくとも俺より吹寄のほうが強――がっ!」ゴチン☆
不良E「あ、あの女、学園最強のツンツン頭をゲンコツで黙らせたぞ!?なんて二人組だ!!」
吹寄「は?」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:44:39.67 ID:hiL45C0iO
不良F「おいどうするよ……?」
不良G「こ、ここは逃げるぞ!!」
不良H~Q「オッス!!」
ドダダダダ……
佐天(凄い……15人以上いた不良たちを髪型とゲンコツだけで……)
佐天「……」
上条「さぁーて帰るか吹寄」
吹寄「そうね」
佐天(……行っちゃった)
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:47:46.79 ID:hiL45C0iO
~次の日の帰り道~
初春「へぇー、そんなことが」
佐天「15人相手にたった一人で……いったいどんな人なんだろ」
美琴「それは多分あの馬鹿ねー」
初春「御坂さん!いったいいつの間に背後に!」
佐天「その人知ってるんですか?」
美琴「えぇ……そいつは無能力者なんかじゃないわ。むしろ超能力より遥かに凄い力を持ってるの」
佐天「えっ!?それはいったい……??」
美琴「よくわかんないけど、少なくとも私じゃ敵わない……いえ、学園都市第一位すらなぎ倒す不思議な力……」
佐天「凄い……なぁ……」
美琴「でも、そんなの関係ないって感じでレベル5の私のためにでも戦ってくれる、守ってくれる、最強最弱のバカって感じかしら……」遠い目
佐天(ほほう……)
初春(……ほほう)
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:48:40.92 ID:hiL45C0iO
~一人帰り道~
佐天(やっぱり力は必要なんだ……!!)
佐天「超能力じゃなくてもいい、何か力が欲しい……」
佐天「誰かを、守れる力が……」
「なるほど……誰かを守れる力、か」
佐天「っ!!、誰ですか!?」
「面白いね。それなら、俺に任せてみないか?」
佐天「あなたは……?」
半蔵「半蔵だ。よろしく」
佐天(この人は噂の!……忍者?)
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:50:34.39 ID:hiL45C0iO
~数週間後の第177支部~
黒子「最近佐天さんを見ないですわね?」
固法「せっかくお土産に買ってきた讃岐うどんも渡せないし……山越のツユなのよ?」
初春「学校が終わるとすぐどこかに行っちゃうんです」
固法「ふぅん……もしかしてそれって……」
黒子「男ができた、とか?」
初春「ぬっふぇ!?佐天さんにですか!?……そんなバカな……そんなバカな!!!アホな!!」
固法「違うなら心配だしね。監視モニターで探してみましょう」ワクワク
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:54:37.49 ID:hiL45C0iO
~とある路地裏~
不良R「なぁお嬢ちゃん今から遊ばな~い?」
お嬢「今超忙しいんで離してください。いいんですか、超ぶっ殺しますよ?」
不良S「おお怖い怖い。つれないねぇ」
青年「おい!!こんなところにいたのか、さっさと仕事――って、うわぁ……」
不良T「なんだテメェは?」
お嬢「超ナイスタイミングです浜面。後は超頼みます。じゃっ!」
青年「お前がサクッと相手すればいいだろ!?おーい!!」
不良U「テメェが相手すんのかチンピラさんよぉ?」
青年「へっ、俺の顔も狭いもんだな……相手だぁ?もちろん逃げるに決まっ――」
「待ちなさい!!」
青年「……えぇー」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:56:20.54 ID:hiL45C0iO
不良V「なんだ?」
佐天「なんだかんだと言われたら!!」
佐天「答えてあげよう佐天涙子だ!!」
不良W「中学生か?ガキは家帰って――」
佐天「油断してると痛い目見るぜっ!!はっ!!」
ズパァッー!!
不良R~W「ぐはぁ!!」ドデーン
青年「うぉォ一撃!?何もんだお前……」
佐天「半蔵師匠の一番弟子、忍術使いの佐天涙子でござる!!」
青年(……なにやってんだ半蔵)
佐天「これで安心、お嬢を追いな!!」
青年「いや、別に俺は……」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:57:48.82 ID:hiL45C0iO
~第177支部~
『それじゃああたしはこれにて御免!シュバッ』
初春「……」
黒子「……」
固法「……」
初春「……えっと……」
黒子「……これはいったい」
固法「……忍者?」
初春「し、心配なさそうですし放っておきましょう!!」
黒子「いえ挙動はかなり心配ですのよ……?」
固法(……カッコイイわぁ)
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 19:59:31.77 ID:hiL45C0iO
~佐天ん家~
佐天「まさか私にこんな素質があったなんて……」
佐天(まぁ、さっきのは長いロープを使っただけの技、忍術とは言っても能力じゃない)
佐天(けど、トレーニングも順調、道具の使い方や薬の調合もあっという間にマスター)ワナワナ
佐天「このくの一のコスチュームも結構かわいいし!」
佐天(学園都市の山本シナとはこの私!!)
佐天「……私も頑張らないと」
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:02:40.20 ID:hiL45C0iO
~数週間前~
佐天『無能力者狩り?』
半蔵『そうだ。駒場さんはそんなことを平然と行っていた心無い能力者たちを憎んでいた』
半蔵『そして能力者への反逆を企てた結果、学園都市に殺されたのさ』
佐天『そんな……!?』
半蔵『……手段を選ばない人だったからな。だからその後、俺たちはレベル0の立場と理念を変えるために、今のスキルアウト達から抜け出した。憎しみは何も変えられないと気付いたからだ』
佐天『……』
半蔵『それが俺たちの動く理由さ。君には素質があるようだし君の力を求める理由を見てみたかったから声をかけたまでだ。決して君がかわいい中学生だから、なんて理由じゃないぞ。いいな。違うぞ』
佐天『そんな理由があったなんて……』
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:05:19.01 ID:hiL45C0iO
~超路地裏~
佐天(さぁて帰ろっかな……ん?)
「やめて離して!!ってミサカはミサカは――」
「今日の獲物はこいつだぜ……『置き去り』か?」
「騒ぐなよチビ、誘拐だと思われちまう」
佐天「そこまで!!」ザザッ
狩人B「誰だテメェ……?」
狩人C「ぅんー?俺たちは能力者かどうかをAIM拡散力場から逆算した書庫情報で判断しているんだがこいつもレベル0っぽいぞ?」
佐天「その子を離しなさい!!………こいつも、って……まさかあんたたちが無能力者狩りの?」
狩人A「ほほぅ知ってんのか……なら容赦はしねぇ、が」
狩人B「今日の遊び相手はこのチビだからな!!さっさおさらばってもんよ!」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:06:46.08 ID:hiL45C0iO
佐天「させない!!」キラーン!!
狩人A「うぉっ!!しまった!?」
佐天「今のウチだよ!!早くこっちへ!!」
チビ「ありがとう!!ってミサカはミサカは感謝してみる!」タタッ
狩人B「くっ!!せこい真似しやがって!!くらえ!!」
バババババ!!
佐天「きゃあっ!!」
狩人B「よし!!ぶっつぶしてや――??」
――ヒュン!!
「――出来るもンならやってみなァ!!」
ズドン!
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:08:23.94 ID:hiL45C0iO
狩人B「ぐぅえ!」
佐天「……あなたは?」
白髪「ガキが世話ンなったな。あンがとよ」
チビ「来るのが遅いよ!!ってミサカはミサカは――」
白髪「まァ黙ってろ。あれが駒場の探してた最後のひとつかァ?……雑魚の相手は趣味じゃねェンだよクソが」
佐天「え?こまばって……駒場さんを知ってるの?」
白髪「あァ?――――俺が殺したスキルアウトだが」
佐天「へっ……!?」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:09:29.47 ID:hiL45C0iO
佐天「な……あんた駒場さんを!?何フザけたことを――ッ!!」
チビ「待って落ち着いてお姉ちゃん!!ってミサカはミサカはなだめてみたり!!」
白髪「チッ……まずはこのクズ共の掃除からだな」
カチッ……ギュン!!
佐天(……強い……!?)
チビ「……お姉ちゃん、聞いてくれる?ってミサカはミサカは顔を伺ってみたり……」
佐天「……なあに?」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:10:29.33 ID:hiL45C0iO
チビ「あの人はね、確かに駒場って人を殺しちゃった」
佐天「……っ!?そんなっ――」
チビ「――けどね、今は駒場さんのために戦ってるの」
佐天「…………えっ?」
チビ「あの人は何が正しくて何が間違ってるかなんてわからないし、駒場さんは確かに悪い事をしようとしてた……だから……」
チビ「でも、駒場さんが守りたかったものを知ったあとは駒場さんの代わりに護ってるんだよ?彼の想いを知ったから」
チビ「だからあの人を責めないで、ってミサカのミサカの気持ちはあなたに伝わった?」
佐天「…………」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:11:13.77 ID:hiL45C0iO
ズ___ン!!
白髪「片付いた。帰ェるぞラストオーダー」
佐天「あっ……あの!!」
白髪「生憎無駄なお喋りは嫌いなンだよ」
チビ「お姉ちゃんまたね!!ありがとう!!ってミサカはミサカは手を振ってみる!!」
佐天「ううん、こっちこそ!!元気でね!」
佐天(戦う理由、想い)
佐天(そうか……私の正義、守りたいもの。それは……)
佐天(決まってるよね…そのために力をつけたんだから!!)ダッ
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:13:41.26 ID:hiL45C0iO
~第177支部~
佐天「みんないるー?」
初春「あぁ佐天さん!こんにちはでござる!」
佐天「ぶっー!!な、何だい初春……」
黒子「カッコ良かったでござるわよ佐天さん」
佐天「げぇ!?白井さんまで!!」
固法「ちょっと佐天さんのこと覗かせてもらっちゃったで候☆」
佐天「 」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:16:33.17 ID:hiL45C0iO
佐天「いえ、そんなことより……」
初春「何でござるか?」
佐天「うぅ……えっと、私を風紀委員に入れて貰えませんか!?」
黒子「佐天さんが?」
佐天「私も頑張ってみたいんです!!」
佐天(そう、大好きな仲間とこの街を、私の力で守るって決めたんだ!)
固法「……能力が無い分厳しいと思うけど…訓練に参加できるように上に掛け合ってあげるわ」
初春「固法先輩!!……良かったでござるね!」
佐天「もうそれやめてー」
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 20:17:47.33 ID:hiL45C0iO
~秘密のアジト~
半蔵「そうか、風紀委員に……」
佐天「無能力者の私を受け入れてくれた強い仲間たちへの気持ちが、力を求める理由だと気付いたんです!」
半蔵「……短い間だったが楽しかったよ。仕事頑張りな」
佐天「今までお世話になりました!!服部半蔵さん!!」
半蔵「服部?誰それ?」
佐天「何を今さら……それじゃあ!」タタタッ
半蔵(……また、ムサい男集団に逆戻りか。やだなあ)
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:10:28.28 ID:hiL45C0iO
~そして~
佐天「今日から初仕事だ!!」
黒子「まさか無能力者ながら一発で試験をパスしてしまうなんて……恐るべし忍術!!ですの」
初春「ホントですよ!私なんか何回スベったと……ん?」
ビビ-!!ビビー!!
初春「……第7学区北A1付近で強盗事件です!!早速ですね」
佐天「おっ!!……いくよ白井さん!!」
黒子「えぇ!!」テレポゥ!!
初春(なんだろう……この寂しさ。咳をしても一人)ゴッホゴッホ
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:20:13.00 ID:hiL45C0iO
~第7学区スーパーAceOne~
強盗A「早く今日の特売メロン持ってこい!!このチビガキがどうなってもいいのか!?」
チビ「ガキっていうのは失礼なんだよ!!というかせっかくの特売なら自分で買えばいいかも!」
強盗B「あぁん?舐めた口聞いてんじゃねぇぞエセシスター!!」
シスター「エセじゃないもん!!私の名前はイン――」
「そこまでだぁ!!」
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:22:53.62 ID:hiL45C0iO
強盗B「何だ!?」
佐天「何だかんだと言われたら☆!!」
黒子「風紀委員の白井黒子ですの!!」
佐天「……………佐天涙子ですの」
黒子「あなた方を捕まえにきたんですのよ。大人しく人質を離しなさいな」
強盗A「なんだガキどもかぁ?それよりメロンはまだか!!」
強盗B「メロン来ました!!」
強盗A「よし撤収!!煙幕だ!!」
ボウン☆
佐天「しまった!!何も見えない!?」
黒子「くっ、あまりに古風で逆に対策を練ってないパターンですの!」
「――目眩ましなんて関係無いわよ!!」
キィーーン
116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:27:45.95 ID:hiL45C0iO
――ズドォォォオン!!!
強盗AB「ぎゃあー!!」
佐天「あの電撃は!!」
黒子「お姉様!!」
美琴「早くその二人拘束しなさい」
シスター「ケホッ……まさかの短髪に感謝なんだよ。とうまがいないのに現れるなんて珍しいかも」
美琴「悪かったわね!……てゆうか、あいつ今西日本まで自転車で旅行してるらしいわね、なんで?」
シスター「えぇ!?学校で居残りほしゅー合宿じゃなかったの!?」
美琴(なにこれ可哀想……)
佐天「なんか私たち全然活躍しませんね」
黒子「風紀委員なんてそんなものですのよ」
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:35:55.38 ID:hiL45C0iO
~一件落着の後~
美琴「へぇー佐天さんも風紀委員に?」
佐天「はい!訓練や試験は大変だったんですけど、忍者時代に鍛えてたおかげで一発合格でした!」
美琴(……忍者?)
初春「今夜は佐天さんの初仕事完遂記念パーティーをするんです!御坂さんもどうですか?」
佐天「てゆうか御坂さんが完遂しちゃったよw」
美琴「黒子は寮監から許可出たの?」
黒子「いえ、寮監は今日から出張で金比羅ですの」
美琴「なら大丈夫みたいね!で、どこいくの?私カレーは無理よ……?」
初春「地下の居酒屋さんですき焼きです!」
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:40:11.30 ID:hiL45C0iO
~地下の店~
佐天「ガラガラだね~」
初春「お客さんもあそこの3人だけです……」
「せやから、カミやんが帰ってきたら監視カメラを―――」
「副校長が邪魔。どうにかして。――」
「ふむふむ、では私から用務員さんと理事長に頼んで――」
美琴「……家族?には見えないわね。怪しい空気が……」
佐天「と、とにかく食べましょう!」
黒子「わたくし、こういうお店は初めてなので……」
初春「まかせて下さい!!じゃあ【とりあえずビール】を……」
佐天「え゙?」
美琴「え?」
黒子「へ?」
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:45:21.33 ID:hiL45C0iO
~次の日~
電話「―――」
固法「え?えぇその3人はウチの支部の子たちですが……」
固法「はい、その子も知り合いです」
固法「……全員補導?」
固法「 」
~更に次の日~
初春「たたた大変です!固法先輩がクビにぃ!!」
佐天「なっ……マジで!?てゆうかやっぱり!」
黒子「記憶がありませんの……」
初春(こりゃ参ったでござる)
美琴「第3話に続く!!」
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:50:50.09 ID:hiL45C0iO
━━第3話━━
~第7学区スタバ~
吹寄(おかしい……)
吹寄(確かに私たちは夜道で喧嘩(一方的)して補導されたわ。でも入院沙汰なのに私たちは停学にもなっていないどころかリンチされた側の上条に罰則ってのがもう適当すぎる)
吹寄(私たちじゃなく小萌先生がクビになるのは変じゃないかしら……てゆうか公務員がクビ?)ヂュ~
吹寄(何かが起こっている……)カランッ
初春(うーん……)
初春(確かに私たちはビールを飲んで補導されてしまいました。けどそれは風紀委員の活動外ですし、何より私たちには何の罰則もありません)
初春(私たちじゃなく固法先輩がクビになるのは変じゃないですかね……?)グビグビ
初春(……御坂さんたちに相談してみよう……ぷはぁ)カランッ
131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:53:32.30 ID:hiL45C0iO
~学校~
上条「 」ドヨーン
土御門「 」ドヨーン
青髪「 」ドヨーン
姫神「これは困った」
吹寄「気持ちはわかるけど!今は落ち込んでる場合じゃないわ!」
上条「……俺のせいだ」
土御門「いんや、俺のせいだにゃ……」
青髪「死にたい……」
吹寄「……困ったわね」
吹寄「みんな聞きなさい!あんた達おかしいとは思わなかったの?」
上条「何がだよ……」
吹寄「小萌先生が急にクビになっちゃったことよ!」
132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 21:57:58.94 ID:hiL45C0iO
上条「…………俺のせいだ」
土御門「いんや、俺のせいだにゃ……」
青髪「死にたい……」
吹寄「だったらとっくの前からクビになってるわよ!それに学園都市は本来、都市公務員を本人の不祥事以外でクビにはできないらしいの。よく考えたら明らかに何かおかしいでしょ?」
上条「………?」
土御門(なるほどこれは……迂闊だったぜよ)
姫神「じゃあ何故小萌はクビに?」
吹寄「つまりそれがわからないのよ……担任の解任ならあり得ても、急にクビをバッサリなんて……不可能よ」
上条「どういうことだ……?」
青髪「何でもええから小萌先生カァムバァァック!!」
土御門(よし……調べてみるか)
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:01:54.87 ID:hiL45C0iO
~次の日第177支部~
佐天「 」ドヨーン
黒子「 」ポカーン
美琴「 」ショボーン
初春「これは困りましたね……」
初春「みなさん聞いてください!」
初春「固法先輩がクビなっちゃったのは何故でしょうか」
黒子「……あなたがビール頼んだせいですわよ酔春」
初春「うっ!!……でも私を含めて固法先輩以外は罰則を受けてませんよね?」
佐天「そういやそうだね」
初春「そして、風紀委員には引責辞任システムなんてありません」
美琴「え?そうなの黒子?」
黒子「そういえば確かに……おかしいですわね?」
135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:02:52.71 ID:hiL45C0iO
初春「そう!!おかしいんですよ!!固法先輩とは連絡も取れないし、ぜったい何か――」
ガチャ!
舞夏「みんな元気かー?」
美琴「土御門?あんた何でこんな所に?」
舞夏「兄貴と私で調べた超特報があるのだー!」
黒子「……何の話ですの?」
舞夏「ここの先輩って最近クビになったよなー?兄貴の担任もそうらしいんだけど――」
舞夏「それが、その最近クビになった女たち!みんなして、メイドに転職してるっぽいのだよ!!」
美琴「なっ……!?」
初春「えぇ!?じゃあ固法先輩も……」
舞夏「多分そう!!昨日のちょうど正午、数人の女の人たちがうちのメイド服を団体さんで注文しに来てたんだよー」
舞夏「そしたら兄貴の担任の先生が混ざっててな?声掛けたら他の人たちも揃って新しい仕事だって言ってた!」
舞夏「兄貴に注文表の名前調べて貰ったらその人たち全員が最近クビになってたってわけ!とんでもねー!!」
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:09:37.70 ID:hiL45C0iO
美琴「固法先輩の不自然な解雇と関係があるのかはまだ判断出来ないけど……」
佐天「そのメイドさんたちが働いてる場所は十分怪しいですね……」
黒子「わたくしたちで詳しく調べてみましょう。初春、その女性達の行き先を確認できます?」
初春「監視カメラに接続してみます!!……カタタタタン!……つながりました。昨日正午の第7学区やや上空です」
舞夏「おぉー、ここがうちの購買店舗でな?…………この人たち!!メイド服買ってったのーほらほら」
佐天「うーん……いた!これ固法先輩じゃないですか?」
黒子「いったいどこに向かっているのでしょうか……」
美琴「初春さん早送りでトレースできる?」
初春「はい!えっと……第22学区、すぐ隣へ……あれ?ここって地下街ですよね?」
黒子「地上の道を歩いてますの……確か発電所などしかないはず……って!?カメラが映らなくなりましたのよ!?」
佐天「なん……だと……?」
初春「どうしましょう……」
美琴「よし、後はウチの生徒の力を借りましょう!」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:16:40.98 ID:hiL45C0iO
~次の日学校~
土御門「――と、言うわけだにゃー」
上条「えぇっと、ってことは……誰かが小萌先生たちを無理矢理クビにして、職を与える形でメイドをやらせてるって感じか?」
土御門「まぁそれが一番有力な推理かにゃー。今は解雇を指示した奴やその施設を俺が調べてるとこぜよ」
上条「それなら小萌先生も家にいないわけだ……」
吹寄「本当ならひどい話ね、まったく……副校長以上のクズよ」
青髪「これはもうボクらで救い出すしかないで!!」
上条「あぁ!!もし本当なら早く助けないと……でもどうすんだ?」
土御門「ひとまず俺の家に来るぜよ。舞夏たちも呼んで情報を整理したい」
青髪「じゃあ早速出発や!!待っててや小萌センセ他多数!!」
上条「行こう!!吹寄も来るか?」
吹寄「ちょ、ちょっと!?まだ授業残ってるわよ!?いや行くけど!!待ちなさい!!行くっつの!」
土御門「俺は調べ物を片付けてくるから先に行ってくれぃ」
姫神「私は一人でお留守番。出番終了。行ってらっしゃい……」
140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:23:00.22 ID:hiL45C0iO
~土御門の部屋~
――ガチャ!
佐天&初春「おっじゃまっしまーす!!」
舞夏「連れてきたぞー!」
上条「げぇ!?御坂!?」
佐天(上条さんだ!!)
美琴「あんた何でここに!?……まぁいいけど」
舞夏「あれ?バカ兄貴だけいねぇぞ!」
青髪「まあまあひとまず自己紹介から始めましょうお嬢さん達」キリッ
――ガチャ!!
土御門「勝手に始めんにゃー!!狭っ!!」
吹寄「じゃあビリのあんたから」
土御門「おぅ!!俺の名前は土御門元春!!」キリッ
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:27:51.48 ID:hiL45C0iO
~自己紹介&情報交換後~
上条「なるほどそっちは先輩か……」
美琴「クビになった人に共通のパターンってのは無さそうね……」
佐天「でも、学区のド真ん中になんか施設があるのはわかったんですよ!!」
初春「その施設……監視カメラに映らないように仕組まれているらしくて……」
上条「あれ?じゃあ何で施設の場所なんか分かったんだ?」
黒子「常盤台の能力者には非常に目が『視える』方もいますの。ですが……」
美琴「強能力者のその子の力でも、何故か大まかな場所とサイズしかわからなかったのよ……」
土御門(……やはりな)
土御門「さて、次は俺の掴んだ犯人の情報だにゃー。話の核心だからよく聞いとけよ?」
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:29:09.30 ID:hiL45C0iO
上条「場所が分かってんならさっさと行こうぜ!」
土御門「は?いや俺の話――」
美琴「勝手に人の先輩メイドにしてんじゃないわよ!!」
佐天「待っててくださいね固法先輩!!」
土御門「ちょ、話はちゃんと聞――」
初春「私は支部に戻ります!目的地までナビゲートしますね!」
黒子「じゃあわたくしも残りますわ。初春だけでは心配ですので」
土御門「……」
美琴「よぉーし!!」
上条「出発だ!!」
――バタン!!
土御門「」
舞夏「ほら早く行け!留守番はまかせろー」
土御門「……行ってきます」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:37:08.09 ID:hiL45C0iO
~第22学区入口~
吹寄「これは一体……」
美琴「セキュリティシステムが全部破壊されてるわね」
佐天「誰か先に来たんですかね?」
青髪「それにしてもこれはないやろ……ロボやら何やら粉々やん」
上条「まぁいい、先に進もう。先生たちが心配だ」
土御門(これは……)
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:40:01.10 ID:hiL45C0iO
~中心部~
佐天「見えて来た!」
美琴「すごぉ……お屋敷?」
上条(なんだこのファンタジーは……学園都市内とは思えない。それを屋敷という御坂もあり得ない。どうみても中世の城だ)
吹寄「なんだか湖の上に浮いてるみたいね……地下街の天井スクリーンの真上なのかしら」
上条(門までは超太い鎖の橋がスクリーンの湖の上を渡してんのか……風で揺れて結構怖いんですが)
青髪「あれ?門の前に誰かおるんやけど」
ガンガン!!ギン!!ゴン!!
佐天「あの人は!!」
上条「げえっ!?」
「あァ!?何で開かねェンだよ!!」
土御門「よう、一方通行」
一方通行「……なンだお前ら」
146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 22:43:29.06 ID:hiL45C0iO
~事情説明~
上条「そっちは同居人2人か……」
一方通行「居候のガキだけ残っててよ……姉達に預けてここまで来たンだがなァ」
土御門「よし!!一方通行もメンバーに加わったならそろそろパーティ分けをするにゃー!!」
上条「確かに7人まとめて突入するのは無駄かもな」
土御門「そんじゃ突撃部隊と援護部隊に分かれるぜよ」
突撃部隊
・上条当麻
・御坂美琴
・佐天涙子
・一方通行
援護部隊
・土御門元春
・青髪ピアス
・吹寄制理
土御門「って感じかにゃー?」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:00:17.35 ID:hiL45C0iO
上条「援護って……お前ら何すんの?」
青髪「メイドさんの保護に決まっとるやろ!!」
美琴「まあ、城の主ぶっ潰すってんならこのメンツでいいんじゃないかしら?」
上条「殺す気だとしても有り余るな……」
土御門「よし、行くぜい!!」
一方通行「だから扉が開かねェって言ってンだろうが」
〔バキン!!〕
――ギギィー
上条「ん?普通に開いたぞ?」
美琴「あんた押す扉引いてたんじゃない?バカねー」
一方通行「はァ!?……っかしいな……」
佐天「まあ行きましょう!!レッツゴー!」
――バタン!
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:07:19.93 ID:hiL45C0iO
土御門「……さて、あいつらも行ったことだし?」
青髪「……吹寄はんに!」
土御門「ぶっちゃけ質問タイムにゃー!」
吹寄「えっ?えっ!?なによこれ!?」
青髪「なあなあ、カミやんのこと好きなん?」
吹寄「――っ!?な、何の話かしらっ」
土御門「とぼけても無駄ぜよー?」
青髪「わざわざ密着できる校長椅子に移動したりぃ!」
土御門「怖いと言いながら腕にしがみついたりぃ!」
青髪「寒い寒いと言いながらハートはトロけとったんやろーが!!」
土御門「ドアが開いた時はガッカリだったかにゃー?」
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:09:59.02 ID:hiL45C0iO
吹寄「見て……たの?」
土御門「い、いやいやここは素直になる所じゃないかにゃー?」
青髪「ボクらは応援しとるんやで!?これはマジ!」
吹寄「素直って……あたしは別にあいつの事なんて……」
青髪「はぁぁぁぁん!?何ゆうてんねん!?」
土御門「イケるにゃー!!頑張れ吹寄!!」
吹寄「――あぁあ゙!!はやく小萌先生捜しに行くわよ!!」
青髪「何処へでも!!」
土御門「ついていくにゃー!!」
153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:11:21.11 ID:hiL45C0iO
~正面玄関広間~
佐天(さて、部隊もわかれたので……)
佐天(『佐天涙子の質問タイム!』)
佐天「みなさんちょっといいですか?」
上条「……?」
美琴「んー?」
一方通行「……」
佐天「まず上条さんと御坂さんっ」
上条「何だ?」
美琴「何かしら?」
佐天「――お二人はどんな関係なんですか?」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:13:46.45 ID:hiL45C0iO
美琴「っ!!いや別にそんな――」
上条「……喧嘩友達かな?」
美琴「はぁ!?けんか……ってあんたの中でのあたしそんなポジションなの!?」
上条「じゃあただの友達?ちょっと違うくね?まぁ大事な仲間だな」
美琴「……大事な……仲間……?」モヤモヤ
佐天「なるほど完全に把握しました」
美琴「ええっ!?把握って何を!?ちょっと!!佐天さん!?ちょっとー!!」
上条「……何だったんだ?」
佐天「じゃあ次はあなた!」
一方通行「……なンだよ」
佐天「一緒にいた小さな女の子は誰なんですか?手、繋いでましたよね!」
美琴「んなっ!?」
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:15:12.03 ID:hiL45C0iO
一方通行「あァ!?な、なンのことだァ?知らね」
上条「え!?マジかよ意外だなー」
一方通行「いやァ俺には何のことだか」
佐天「なるほどそういう関係だったんですね……てっきり妹か従妹だとばかり」
一方通行「 」
美琴(これが忍者の力……侮ってたわ)ガクブル
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:28:18.95 ID:hiL45C0iO
~門の前~
土御門「さて、見取図で中の確認でもしとくかにゃー」
吹寄「見取図なんてあったの?」
土御門「実は情報収集には結構本気出したぜよ。誰も聞いてくれなかっただけでにゃー」
吹寄「なんか悪かったわ、ごめんなさいね」
土御門「いや今はいい。さて、この城には8つの大掛かりな侵入者迎撃システムがあるらしいんだが――」
青髪「迎撃システム?物騒なもん家に置くなぁ……」
土御門「まぁはっきり言ってあの戦力ならどれも問題ない。問題なのはむしろ俺たちぜよ」
土御門「俺たちじゃ迎撃システムを潜り抜けることはまず無理だ。つまりあいつらの破壊待ちになる。捜索はそれからだ」
青髪「小萌先生のおりそうな場所は地図やと全然わからんなぁ」
吹寄「それならしばらく暇ね……」
土御門「と、言うことで」
青髪「カミやんのどこに惚れたん?」
吹寄「その話に戻るの!?」
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:30:15.29 ID:hiL45C0iO
~玄関大広間~
上条「迎撃システム!?聞いてねぇぞ!」
『いやいやカミやんなら全然問題ないにゃー』
上条「8つもあんのか?めんどくさいな……」
『まぁ迎撃システムって言ってもいわゆる中ボスぜよ』
上条「仕方ねぇな……まぁ滅法強い二人もいるし大丈夫だろ」
『いやー多分カミやんの右手で倒すほうが楽だにゃー』
上条「右手って……機械かなんかじゃねぇのかよ?」
『今回の相手は魔術師ぜよ?迎撃システムはマジもんの怪物、全部魔力で動いてるにゃー』
上条「なっ!?」
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:31:10.45 ID:hiL45C0iO
『カミやんが聞かなかったんだろう?……まぁ気付かないのも無理は無い。俺もカミやん以外には嘘教えるつもりだったしな』
『監視カメラや常盤台のお嬢様に城が見えなかったのは強い錯視魔法が働いたせいにゃー』
『それに一方通行に開けられなかった結界扉を一発で破壊したのはカミやんの右手ぜよ?』
上条「そういえば確かに……」
『だから中ボス8体。頑張ってにゃー』ピッ
上条「おぃ!!――やっぱ人の話はちゃんと聞くもんだな……」パタン
美琴「何だって?」
上条「いや……どう説明しろってんだよ……」
一方通行「雑魚の相手はやンねェぞ?」
上条「あぁ、全部俺がやるっぽい……」
一方通行「……あァ?」
美琴「しばらく私たちは暇していいってことかしら?」
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:33:52.32 ID:hiL45C0iO
~第177支部~
初春「あれ?カメラ映るようになりましたね……ってあぁっ白井さん!?それ私のコアラのマーチですよ!!」
黒子「暇過ぎて死にそうですの…モフモフ…わたくしも向こうに参加すべきでしたわね……」
初春「そしたらまた私一人になっちゃうじゃないですか!!……佐天さんにメールしましょうかね、暇だし」
~城~
~~♪~~♪
佐天「あっすみません私です…初春だ」ピッ
佐天(……『頑張れ佐天涙子☆無能力者の星よ!!私にとって貴女は希望の云々友達云々……』)
佐天(うーん……特に面白いというわけでもなく……何て返せば?)
美琴「あら?応援メールじゃん!頑張ろうね佐天さん!」
佐天「へっ?えぇと……が、頑張るぞー」
上条(そういやインデックスほったらかしだな……夕飯までに帰れるのか?)
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:38:22.47 ID:hiL45C0iO
~最深部-主の間~
??「……ネズみが紛レ込んだみたイかも」
??「ネズミ取リに任せルんだよ。まァ、ここまでこレたなラ歓迎すルけどね♪」
??「そレよりオ腹が空イたかも。メいドどもよー!!」
『了解です。しばしお待ちを~』
??「てゆうか一体イつまでここに居レば良イのかな?そロそロ飽きてきたかも……ふァアァ」
177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:44:35.80 ID:hiL45C0iO
~正面大階段~
上条(なんだよあれ……)
佐天「すっごーい!スフィンクスの置物ですかね?なんか変な色!」タタッ
上条「待て!近づくな!!」
佐天「へ?」ピタッ
「――も゙ばぁああああ!!!……それでは問題です。今若い世代で人気な――」
佐天「ひぃぇえー!?動いた!?しゃべった!」
上条「危ない!!」ザッ!!
〔バギンッ!〕
スフィンクス「モォォオオオ!!」
――パァン!
178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:45:16.10 ID:hiL45C0iO
佐天「消えた!?まだ問題聞いてないのに??」
上条「……なるほど、こういうことか……」
美琴「佐天さん大丈夫!?」
佐天「はい……ありがとうございます上条さん」
上条「無事でよかった……今みたいな怪しい奴は全部俺に任せてくれよな?」
一方通行「さっさと全部ブッ壊せ。暇は性に合わねェンだよ」
上条「よし、先に進もう!」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:46:11.51 ID:hiL45C0iO
~ワインセラー~
上条「はぁっ!!」
〔バギンッ!〕
ドリルの怪物「ギャアアアア!!」
――パァン!
~テラス~
上条「とうっ!!」
〔バギンッ!〕
水晶の怪物「キィィヤアアア!!」
――パァン!
~画廊~
上条「ふんっ!!」
〔バギンッ!〕
記念碑の怪物「グォォォォオウフ!!」
――パァン!
~牢獄~
上条「てぁっ!!」
〔バギンッ!〕
鎧の怪物「……ッ!!」
――パァン!
~宝物庫~
上条「おらぁ!!」
〔バギンッ!〕
馬の怪物「ヒヒィィィン!!」
――パァン!
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:47:14.12 ID:hiL45C0iO
~武器庫~
上条「がぁっ!!」
〔バギンッ!〕
ドクロの怪物「グェェェエ!!」
――パァン!
~螺旋階段~
上条「ぶち殺ぉぉす!!」
〔バギンッ!〕
竜の怪物「ガォォォオアアア!!」
――パァン!
~時計塔渡り廊下~
上条「 」
美琴「……なんかお疲れ様ね」
佐天「ホントに8つ全部一撃なんて……私もしかして場違い?」
一方通行「見てる分には面白かったけどなァ」
『終わったかにゃー?』
上条「……疲れました」
『じゃあ俺たちも小萌先生捜しに行くからさっさとボス倒しちゃってにゃー』ピッ
上条「……はいよ」パタン
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:48:23.94 ID:hiL45C0iO
佐天「この扉の先に城主がいるんですかね……」
美琴「みんな心の準備はいいわね?」
上条「……」ガシッ
〔バキンッ!〕
上条「……開くぞ!!」
――ギギィー-!!
~正面玄関大広間~
土御門「さて、捜索開始ぜよ」
吹寄「これ、意味あるのかしら?上条たちに聞き出して貰うほうが楽よね?」
青髪「それは無粋っちゅうもんや!自らの力で救い出すことに意味があるんやろ?」
吹寄「それもそうね、行きましょ」
土御門(……あいつら大丈夫かにゃー?)
青髪「おぉ!デカいシャンデリア!!学園都市内とは思えん中世っぷりやなー」
吹寄「はしゃいじゃダメよ!」
土御門「先に進むぜよー」
186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:52:59.11 ID:hiL45C0iO
~主の間~
上条「小萌先生を!!返してもらいに来―――」
「遅イんだよ子ねずミども!!私はもウ待ちくたびレたかも!!」
上条「…………」
――バタン!!
上条「………さすがに疲れてんのかな俺」
美琴「何してんのよ?早く入りなさい」
佐天「入りますよー?」
――ギギィー
――キィーバタン
佐天「おっかしいなあ……考えてたイメージ(スケベおやじ)とだいぶ……」
一方通行「入るぞォ―――お邪魔しましたァ」バタン
美琴「御坂美琴入りまー―――」バタン
上条「……おい土御門!!」
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:47:53.52 ID:KrGDFBbh0
そういえば青ピに魔術見せて大丈夫なの?
189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:54:58.75 ID:hiL45C0iO
青髪の件は僕の見落としですので勘弁して下さい
『なんだにゃー?』
上条「なんか凄く見覚えのある白いシスターがいたんですけど」
『あぁ?ラスボスは超知り合い、というベタな奴じゃないのかにゃー?知らね』
上条「……どういうことだ?魔術師の野郎がインデックスに何かしやがったのか!?」
『うーんこれは正直わからんにゃー。頭叩けば治るだろうからさっさと退治しちゃってくれぃ』プツッ
上条「くそ!!出番が無いからって無理しやがって!!」パタン!!
191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:55:49.53 ID:hiL45C0iO
上条「みんな、ここも俺に任せてくれないか?」
美琴「はあ!?こっからがあたしたちの見せ場でしょ!!私ら三人超空気なのを我慢してここまで来たの!最後くらい私たちを頼りなさい!!」
佐天「もうみんな私が忍術使えること忘れてますよ!最後くらい活躍したいです!」
一方通行「俺はどォでもイイからさっさと暴れて帰って寝てェ」
上条「……ダメだ、あいつは黒幕じゃないんだ!!黒幕が出てきたらお前らに任せるからあのシスターは俺にやらせてくれ……俺にしかできないんだ」
美琴「……わかったわよ」
――ギギィー
いンデックス「さっきかラ開けたリ閉めたリすルかラ暖房効かなイかも!さっさと入って!」
上条「お邪魔しまーす」
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/05(金) 23:56:40.20 ID:hiL45C0iO
~小部屋~
ワイワイガヤガヤ
青髪「おぉ!?この部屋とかめっちゃ怪しい!!」
土御門「てゆうか中から声がするにゃー」
吹寄「いきなりアタリね!!開けるわよ!!」
――ギギィー!!
小萌「あっ!吹寄ちゃん!?土御門ちゃんたちも!みんなも学校退学になっちゃったですかー?」
土御門「そうなんですにゃー。吹寄ちんったらなんとカミやんとの不純異性交遊IN校長室がバレまして――に゙ゃ!!?」
吹寄「ち、違いますよ先生!///」
青髪「ボクらは小萌先生(他多数)を迎えにきたんです」キリッ!!
小萌「へ?……迎えに?」
土御門「説明は後だ」
吹寄「とにかくみなさん城の外へ!」
土御門(カミやんあとは上手くやるぜよ?)
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:00:23.81 ID:s2cweF+8O
~主の間~
上条「インデックス……」
上条「――そんなにヒロインとしての立場が不服なら!」
上条「俺がその幻想をぶち壊してやる!!――一方通行!!背中を!!」
一方通行「おォらよ」ギュン!!
いンデックス「へっ?」
上条「上条ダイビング加速パンチ!!」
――ビュン!!
〔バギンッ!〕
インデックス「ぐぇっ!」
佐天「決まった……!?」
美琴「へ?終わり?」
インデックス「……あれ?ここどこ?」
上条「…………さっさと家に帰るぞ」
美琴「え?帰るの!?」
佐天「と、とりあえず外に出ましょうか」
197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:02:32.52 ID:s2cweF+8O
~小部屋~
青髪「さぁさぁ帰るで小萌センセ!」
小萌「本当にまたみんなの先生に戻れるなら帰るですけど……大丈夫なんですかー?」
吹寄「上条たちが上手くやってくれれば、ですね――信じてあげて下さい」
土御門「そうだにゃー……ん?なんだこのレバー?」
青髪「レバーは倒すもんやろ。ほい!」ガタン!!
小萌「あっ!!それは……」
ゴォォォォン……ゴォォォォン……
吹寄「……鐘の音?」
小萌「ぁわわわ」ガクブル
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:03:45.37 ID:s2cweF+8O
~中庭~
上条「何でこんな城に来たんだお前?実は城主と知り合いで留守番頼まれてた、とか?」
インデックス「(強力な魔力の発生を何度か感じて調べに来たらお城に着いて、扉を強制詠唱で開けて中に入って……それ以降は覚えてないかも。カウンターを食らっちゃったみたいだね)」ヒソヒソ
上条「うーん……とりあえず人質も無事だったみたいだし一件落着か?」
一方通行「はァ?まだ女共クビにしたクソ野郎はぶっ潰してねェぞ」
美琴「本物の城主はどこに隠れてんのよ……てゆうか中にいるのかしら?」
佐天「困りましたね……外出中なら帰宅を待つしか――」
ゴォォォォン……ゴォォォォン……
上条「ん?……鐘の音だな」
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:04:59.68 ID:s2cweF+8O
~礼拝堂~
美琴「いったい何処に……って!?何あれ!!」
佐天「まだ怪獣が残ってますよ!?……オーラも若干違うような」
上条「なっ!?さっきはいなかったじゃん!?8体じゃねぇぞ土御門のバカ!!」
「―…―…―」グギギギ
美琴「別格か……ついに!!」
佐天「……私たちの出番です!」
「――zM!y_05_G!f―」スゥゥゥ
美琴「――へっ?」
___ズパァッー_-_-_-!!
美琴「きゃっ!?……あ゙あ゙あ゙ぁぁあああ!!!!」
――ドサッ
佐天「なっ!?……み――」
上条「御坂ぁぁぁあ!!!」
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:06:19.11 ID:s2cweF+8O
佐天「御坂さん!?みさ――」
「――sb!H?滅oz:R―」キュゥゥゥゥ
上条「おい危な――!?」
――ゥゥゥゥ:::::::ヴゥィンッ!!
佐天「―――あんっ…」ガクンッ!!フラッ…
上条「佐天!?おい!!」ガシッ
上条(御坂も佐天もやられた!?何だコイツ!?)
「――My獄e!TIe!裁s?g―」キュゥゥゥ...
インデックス「とうま後ろ後ろっー!!」
上条「くっ……!!」サッ!!
パァアァアァアッ--
〔バギィィイン!〕
上条「くそっ!!……頼む一方通行!!」
一方通行「……よォやく俺の出番ってかァ?少しは楽しませてくれンのかよ生物兵器野郎ォ!!」ギュン!!
205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:08:05.05 ID:hiL45C0iO
上条「御坂!?佐天!?しっかりしろ!!……クソッいきなりこんな展開になるかよ普通!?」
インデックス「とうま!!右手で胸元を触ってあげて!!――今のは魔力を体内に強制的に打ち込む魔導砲撃、体内の魔力が体を崩壊させる前に早く!!」
上条(胸!?……いやいや胸元って喉の下の別に柔らかくない所だよな……わ、わかった!!」スッ
〔ギンッ!〕
〔キンッ!〕
美琴「はぅ……」
佐天「あ……ァン」
インデックス「二人とも大丈夫……みたいだね」
206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:10:21.65 ID:s2cweF+8O
――ズズゥン……
一方通行「チッ、あっけねェ……ビーム何発か反射したら倒れやがった。つまンね……おィ後始末しろ」
〔バギンッ!〕シュウゥゥ…
上条「消えたか……土御門!!」
『レバー倒したのは俺じゃないぜよ!!』
上条「は?いや今すげえ強い奴が――」
『そうやって人のせいにしはる!!お前が話ふったんやろうが!!』
『俺だってこんな仕掛け知らなかったにゃー!!』
上条「つまりお前らのせいかい!!御坂たち死にかけたんだぞ!?」
『それは申し訳ないとピアスくんも反省し『ボクのせいやないんや!!カミやん聞いて!!』にゃー!!』
上条「知るか!!」
208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:12:27.75 ID:s2cweF+8O
~城門前~
上条「なんとか外に出れたが……」
美琴「 」ショボーン
佐天「 」ショボーン
固法「二人とも元気出しなさい!………助けに来てくれて嬉しかったわ」
美琴「固法先輩……」
佐天「よかったです……」
吹寄「何であなたがここに?」
インデックス「私もよくわかんないんだよ」
『みなさん聞こえますかー?初H『白井ですの!』
佐天「おぉ!外設スピーカーから声が!!」
『今そっちに一人の怪しげな男が向かっていますの。一連の犯『黒幕っぽいので片付けちゃってください!!てゆーか佐天さんメール返してくださいよ!!心配したじゃな『以上ですの!!あぁお姉様お怪我などは無』ぁー!?』ブツンッ!!
209: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:13:37.84 ID:s2cweF+8O
上条「……つまり?」
土御門「ふん、結局向こうから来てくれたみたいだな……最後の最後くらいそのお二人さんに任せようかにゃー?」
美琴「や、やってやるわよ!」グッ
佐天「雁字搦めにしてやります!」キリッ!
土御門「そんじゃ俺らは先に帰るぜよー」
上条(大丈夫かな?)
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:17:39.74 ID:s2cweF+8O
~鎖の橋~
美琴「……来たわね」バリッ
佐天「……普通に知らないおじさんみたいですね。やっぱりイメージ通りでした」
カッ...カッ...カンッ!
男「……力者」
男「――能力者、能力者、能力者!!」
男「……気に入らないんだね」
男「何故私の邪魔をするんだね!?もう少しで夢のメイド城が完成するというのに!!」
佐天(私別に能力者じゃないんですけど)
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:28:49.51 ID:s2cweF+8O
美琴「アホな事言ってんじゃないわよ!!てゆうか誰よあんた!!」
男「我が名は冥土飼師……教育委員会の人事部長だよ」
佐天「だから先輩や先生を解雇できたってこと?…何という権力の恐ろしさだ……」
美琴「てゆうかホントに普通に出掛けてたみたいね」
冥土飼師「思い出したことがあるかね?……子どもの頃を」
美琴「私らまだ中学生ですが」
冥土飼師「その感触、そのときの言葉、そのときの気持ち」
冥土飼師「大人になっていくにつれ、何かを残し、何かを捨てていくんだね」
冥土飼師「時間は待ってくれない――握りしめても、開いたと同時に離れてゆく」
佐天(わけがわからん)
220: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:34:55.95 ID:s2cweF+8O
冥土飼師「そして……」
キィーン
冥土飼師「へ?」
美琴「もう無駄話は要らないわ!」
――ズドォォォオン!!!!
冥土飼師「ひぃっ!!…い、今の当たったらどうすんだね!?怒った!お前も私のメイドにしてや――」
佐天「うるさい黙れハゲ!!捕縛だぁ!!」ズパパパッ!!
冥土飼師「ぎゅぁあ゙!?は、話は最後まで――」ギュー
佐天「御坂さん!今こそ究極の…その………アノ技を!!」
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:38:18.03 ID:s2cweF+8O
美琴「ついに使うときが来たわね……ふふ」バチバチッ
美琴『 天光満つる所に我は在り、黄泉の門開く所に汝在り……いでよ!命の雷!! 』
冥土飼師「なに!?……それは!!」
美琴「これで終わりよ!おらぁァァァぁあ゙あ゙っ!!!」バリバリッ
_イ_ン_ディ_グネ_イ_シ_ョ_ン_!
『・雷・神・降・臨・祭・!!』
冥土飼師「そんなっ、そんなバカなぁ!!」
――ビシャァァァァン!!!
冥土飼師「 ゔァァあああ!! 」プシュゥウウ…
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:39:16.17 ID:s2cweF+8O
佐天(これが中学二年生の力……やっぱり凄い!!!)
美琴「ふぅすっきり!秘奥義も華麗に決まったわ!!てゆうか死んでないわよね?」
佐天「そ、そんじゃさっさと警備員に連れて行きましょう!!」
美琴「倒せてよかったぁ……いやぁアイツには全然効かないから心配でさぁ――」
佐天「はいはい行きますよー」
226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:45:13.21 ID:s2cweF+8O
~そして学校~
上条「すべて一件落着!!御坂の機嫌も直ったし小萌先生も職場に復帰!!……螺旋階段で財布落としたのが心残りだなー」
土御門「舞夏にはお礼しないとにゃー。いやはや考えた嘘が全部パーになったのが心残りぜよ~」
青髪「あんなに、あんなにたくさんの女子中学生や綺麗なお姉さんがおったのに、メアド聞きそびれたなんて……心残りや……」
吹寄「まぁ全員無事で本当によかったわ……小萌先生がまだ誤解したままなのが心残りだけど」
姫神「その間。4人のノートを取ったのはこの私。そんな理由のせいで出番が消えたのが心残り」
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:46:57.40 ID:s2cweF+8O
姫神「そして4人に罰則。校長室の窓拭きだって」
上条「えっ?」
吹寄「なっ!?また!?」
青髪「……ほなお二人さん、よろしく頼むで!」
土御門「さぁーて仕事仕事ー」
上条「はぁ!?どこ行くんだお前ら!!おーい!!」
吹寄(また二人きり……?)
上条「不幸だぁあああ!!」
吹寄(用務員さんに部屋のチェックをしてもらっておこう)
230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:49:26.42 ID:s2cweF+8O
~病院~
冥土返し「これはまた随分派手にやったんだね?」
黒子「一連の事件の犯人なのですが……」
美琴「私が少しやり過ぎまして……」
冥土返し「ふむ、まぁ所詮パチもんなんて短命だと相場が決まっているんだがね?」
黒い物体「お前と、俺など、メイド好きか、ナース好きかの、違いしか、無いだろうがふっ!!」
佐天「まぁ人徳の違いですよねー」
初春「痺れが取れたら警備員に引き渡すので、そのつもりでいてくださいね?」
231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:52:19.05 ID:s2cweF+8O
美琴「とりあえず一件落着だけど、まさかの報酬なしってのは腑に落ちないわね…」
佐天「ところがどっこい!!忍者佐天涙子、お城からごっそりお宝を盗んじゃいましたでござる!!」ジャラジャラ
初春「うわぁーすごいです!!綺麗なティアラ!!あっ……ダメだ」
黒子「忍者と言うより盗賊スキルですわね、それ……あら素敵な指輪ですわ」
美琴「水晶のネコだ!かわいい!!……凄いじゃん佐天さん!」
佐天「えへへ……」
233: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 00:55:22.28 ID:s2cweF+8O
~窓の無いビル~
土御門「――以上が今回の事件の報告書だ。協力に感謝する」
アレイスター「いや、むしろ感謝するのはこちらだな。あの男、魔術建築に長けた浮浪の魔術師だったようだが、排除できたのは幸いだった」
土御門「学園都市内に忍び込んだのは魔術と科学の両サイドからの干渉を、立場を利用し防ぐためか?……科学教育機関員かつ魔術師ともなればどちらが手を下しても問題になるからな」
アレイスター「だからこそ君や幻想殺しといった中立的存在による討伐という事なら問題はない。我ながら詭弁なものだが、まぁ構わんだろう」
土御門「ふん、俺たちは担任教師を取り返したまでだ。戦う理由はそれだけ、お前たちの利害なんぞ知ったことか」
235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 01:00:12.17 ID:s2cweF+8O
結標「お疲れ様だったようね。結局何があったのかしら?」
土御門「どうだかな……まぁお前には関係ない。気にするな」
結標「あら、そうかしら?」
土御門「……?」
結標(関係大アリよ……)
結標(……小萌のために初めて一人で夕飯作って心臓バクバクで帰り待ってたのよ?)
結標(なのにいつまでたっても帰って来ないなんて……あんなザマ一生の不覚だわ)
結標(けれどまぁ、今日は……もう一度、頑張ってみようかしら♪)
「展開の都合とはいえミサカの出番は全く無しかよ、とミサカはガックリしながら二度も登場したネコちゃんを妬みました。おわり」
~The END~
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 01:04:03.87 ID:s2cweF+8O
コレで終了です!!
支援ありがとうございました
本当にありがとうございました
243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 01:15:17.96 ID:hEUsuBl/0
まさかのFF8
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/03/06(土) 01:22:20.09 ID:s2cweF+8O
お城のイメージに繋がるかなと思ってFF8のアルティミシア城を丸パクリしました。美琴が殺られた技も「レベル5デス」です。
あと、美琴の呪文が神→命なのはミコトっていれたかったんです
上条「小萌先生がクビ!?」
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1267781750/