1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:21:23.36 ID:Zy9sA/P90
P「貴音と一緒にアイドルの道をいくって決めた」
P「トップアイドルにして見せるって誓った」
P「そのためになら、どんなつらいことも耐えるって、貴音も言ってくれたんだ」
P「つらい時も、苦しい時も一緒だった」
P「……俺は、貴音のことが好きだ」
P「なのに……貴音が寝取られた……」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:23:52.31 ID:Zy9sA/P90
P「ちくしょうっ……!」
響「プ、プロデューサー?」
P「あ……響……」
響「どうしたんだ? なんだか、ひどい顔してる……」
P「ひどい顔か……はは、そうだろうな……」
響「大丈夫? 何かあったの?」
P「……うん……貴音が……」
響「貴音が?」
P「貴音がっ……寝取られたんだ……っ!」
響「え、えぇっ!?」
響「それって、大変だなぁ……」
P「あぁ……大変なんだ……」
響「……それで、寝取られたってなんだ?」
P「それはな……」
ガチャッ
貴音「おはようございます」
響「あっ、貴音!」
貴音「おや、響。よい朝ですね」
響「うん! そうだ、ちょうど今プロデューサーが……」
P「……おはよう、貴音」
貴音「おはようございます、プロデューサー」
響「えっ」
貴音「それでは、本日も張り切ってまいりましょう」
響「う、うん……ねぇ貴音」
貴音「なんです、響?」
響「どうしたの? プロデューサーが言ってたねとられっていうのと関係あるのか?」
貴音「ねと……?」
P「響、いいから」
響「で、でも」
P「聞きたいなら説明してやるから、こっちへ」
響「う、うん。わかった」
貴音「……?」
P「いいか、響。寝取られっていうのはな」
響「うん……」
P「好きな相手を別の相手にとられちゃうことだ」
響「えぇっ!?」
P「……」
響「それってつまり、プロデューサーは貴音のことを……」
P「好きだった。なのに……貴音は、あいつと寝るんだ……」
響「ね、ねるって……うがー! なにいってるんだ!」
P「事実なんだ……事実なんだよ、響……」
響「だ、だって貴音はアイドルだし……そんなの……」
P「……」
響「……ほんと、なんだね。貴音が……」
P「……あぁ……」
貴音「あの、響? プロデューサー?」
響「わ、わわっ! 貴音……」
貴音「どうしたのですか?」
響「どうって、そんなのっ……」
P「響、いいんだ」
響「えっ、プロデューサー!?」
貴音「そろそろいかなければ遅刻してしまいます、と言いに来たのですが……」
P「うん、ごめんな。今行くから」
響「……どういうことなのさ……」
P「……貴音には普段通り頑張ってもらわなきゃいけないから、気取られちゃだめなんだよ」
響「そ、そんなのっておかしいぞ!」
P「いいんだ」
響「うぅー、でも……」
――――
――
貴音「――というわけで、その時の響は……響?」
響「へ? ご、ごめんなさいっ! なに?」
貴音「むぅ……いけませんよ。目の前にあることに集中しなければその先にあることに対してもやっていけません」
響「でも……いや、うん。ごめん……」
貴音「ふふっ、気を付けましょうね? わたくしも時々、そうなってしまうことがありますが」
響「そうって……貴音も悩むのかー」
貴音「失礼な、わたくしとて乙女なのですよ。もうっ」
響「あはは……」
P「お疲れ様」
貴音「ええ、お疲れ様でした」
響「うん。あぁー、お腹すいたなー!」
P「そうだな、飯でも食いに行くか?」
貴音「……申し訳ありませんがこの後は予定がございます」
P「……そうか」
響「え、あっ……」
貴音「なんです、響?」
響「貴音……一緒にご飯、食べないの……?」
貴音「……よろしければ、わたくしと共に来ますか? それなら……」
響「違うっ! プロデューサーのこと!」
貴音「……」
P「……」
響「だって、貴音とプロデューサーはあんなに仲がよかったでしょ!? なんで、なんでっ……」
貴音「……聞いてしまったのですか」
P「……俺がぼやいたんだよ。響は悪くない」
響「2人ともおかしいぞ! だって、だって……だってぇ……」
貴音「……わたくし自身、自らがここまで弱いとは思っておりませんでした」
P「そうだな、俺も……貴音が奪われるなんて、考えたくなかった……」
響「……なんで、そんなに冷静なの……? 冷たいよ、おかしいよ……」
貴音「……あなた様。響を連れていきたいところがあります。よろしいでしょうか」
P「……わかった、いこう」
響「え、ちょっと待って……なに、やっ……」
貴音「ここです」
響(マンション……? そこまで高そうってわけじゃないけど、いったいどういう……)
P「……」ピッピッピッ
ウィーン…
響「あ……」
貴音「こちらです」
P「……ここに、俺がまた来ることになるなんてな……」
響「ね、ねぇ。何する気なの? 2人とも……」
貴音「すぐにわかります。そうすれば、響もきっと……」
P「響はそんなことはない、すぐにわかる」
響(あ、あれ? なんか変……?)
貴音「……この部屋ですよ、響」
響「う、うん……普通の、部屋に見えるけど……」
P「貴音が……奪われた相手が、ここにいる……」
響「……あ、あけるね」
ガチャッ…
響「お、おじゃまし……うっ、な、なんだこのにおい!」
P「……やっぱり慣れないな」
貴音「はぁぁ……なんと甘美な香り……」
P「……」
響「あ……あぁ……こ、これって……」
響「転がってるのは……野菜……?」
響「それに、大きなお鍋……いろいろ入ってるみたいだけど……」
響「……足元がぐにぐにする。マットかと思ったらこれって……」
響「……麺……?」
響「……ってラーメンじゃないかぁぁぁああああああっ!」
P「」ビクッ
貴音「」ビクッ
響「なんだこれ!」
貴音「め、麺です」
響「プロデューサー!」
P「ラ、ラーメンデス」
響「そういうことじゃなくて! だって、貴音が、その……取られたって……」
P「そ、そうだよ。俺は味噌ラーメン派なのに貴音が豚骨にはまって……」
響「このふらー! 何が……」
P「貴音が寝る間も惜しんで新しいラーメンの開発をするって言い出したんだよ!」
響「知るかーっ!」
P「しかも麺を寝かせる時に添い寝だぞ、添い寝! とんこつラーメンに貴音を寝取られたっていっても過言じゃないだろ!」
響「過言以外の何物でもないさー!」
貴音「なんと……」
響「ほらみてよ、貴音が豆鉄砲くらったハトみたいな顔してるでしょ!」
P「だけど……俺だって貴音の好みには合わせたかったけれど……でも、だめなんだよ……とんこつだけは、どうしても……!」
貴音「……」
響「ほら、貴音も何か言ってやってよ! すっごく失礼なこと言ってたんだよ?」
貴音「プロデューサー」
P「な、なんだよ……」
貴音「……いえ、響の前ならばよいでしょう。あなた様、わたくしとてそれは同じことでした」
P「……貴音……?」
貴音「だからこそ、わたくし自身納得できるものが完成するまで帰らないと決意をしたのです」
P「……貴音」
貴音「本日、ここに……響とあなた様を招いたのが。どういった理由だとお思いですか?」
P「まさか……」
貴音「まだ、完成とは言えませんが……お見せする決意ができたからです」
貴音「わたくしの、至高の一杯を!」
P「なんだと……!?」
響「……ん、んんー?」
貴音「では、少々お待ちを」
P「よし。……わかった、見せてもらおう」
貴音「きっとあなた様も満足するでしょう」
P「……」
貴音「……」
コツ コツ コツ コツ ……」
響「……んー?」
コトッ
貴音「お待たせしました」
P「……これは……」
貴音「らぁめんです。わたくしが求めた、至高の……」
P「……とんこつか。でもな、貴音……俺は……」
スンッ…
P「……!?」
貴音「気づかれましたか」
P「なんだ……甘い匂い……これは……まさか……!」
ズズッ…
P「……なん……だと……!?」
P「これは……この自然な甘みは……」
P「味噌……だと……!?」
貴音「えぇ。このらぁめんはただのとんこつではなく……とんこつみそらぁめんなのです!」どんっ!
P「……」
貴音「……とんこつみそらぁめんなのですっ!」どどんっ!
P「……」
貴音「……とんこつ……みそ……」
P「美味い……」
貴音「!」
P「とんこつのくさみが、ネギで打ち消されている……」
P「白髪ねぎは味噌ラーメンには一般的だが、とんこつには珍しいはず」
P「なんてことだ……このバランス、臭みの消え方……」
P「……知らなかった。こんなとんこつもあるんだな……」
貴音「……そう、そうなのです! なんと、とんこつみそらぁめんなのです!」
P「それに、味噌ラーメンはかなり難易度が高いはずだ。単品でも当たり外れが大きくてなかなか作れるものじゃない」
P「なのに……とんこつを引っ張るような形でふんわりと優しく仕上げる。この手前……見事としか言えない」
貴音「ふふっ……申したでしょう? 至高の一杯であると」
P「……うまい、うまいよ。貴音……!」
貴音「あなた様……!」
響「……なんだこれ」
P「貴音、すまなかった。俺は苦手意識を持ちすぎてたみたいだ」
貴音「いえ。わたくしこそわがまますぎました。好みを押し付けるような形になり、申し訳なく思っています」
P「こんなにおいしいものがあるって教えてもらえて、幸せなぐらいだ。ありがとう」
貴音「……ありがとうございます。その言葉が何よりもうれしいです」
P「いや、本当においしかったよ。ありがとうな」
貴音「いえいえ、わたくしこそ」
響「なんなんだよこれぇっ!」
P「わっ」ビクッ
貴音「な、なにごとっ」ビクッ
響「プロデューサーが真剣な顔してたから話を聞いたら貴音が、その、とられたって聞いて!」
響「貴音も真剣な表情してるし、その……きっと大変なことがあったんだと思って……」
響「ついてきたら、目の前でラーメン食べていちゃつくってどういうことさー!」
P「……すまん、ラーメンがうまくて」
貴音「響の分も用意してありますが…・…」
響「食べたぞ! すっごくおいしかった! でも自分をおいてけぼりはないんじゃないか!」
P「……ごめんなさい」
貴音「申し訳ありませんでした……」
響「なんなんだよいったい、もうっ!」
貴音「響……わたくしは……」
響「知らないっ!」プイッ
P「響……」
響「ふんだっ!」プイッ
貴音「……」
P「……」
響「だいたい2人とも、真剣な顔でふざけすぎだぞ。自分だって……」
貴音「響」ズイッ
響「な、なに?」
P「響」ズイッ
響「ひゃぁっ!?」
貴音「響」
P「響」
響「だ、だからなんだよ、もーっ! 2人とも近い……」
貴音「ひーびーきー」ぎゅっ
P「ひーびーきー」ぎゅぅっ
響「う、うぎゃーっ! な、なにしてっ……」
貴音「ひーびーきーっ」
P「ひーびーきーっ」
響「え、えぇっ!?」
貴音「わっしょい!」
P「わっしょい!」
P・貴音「「わーっしょい! わーっしょい! ひーびきっ! ひーびきっ!」」
響「わ、わ、わっ……うぎゃーっ! ほんとになんなんだよこれーっ!」
響「正座」
貴音「みずがめ座です」
響「貴音?」
貴音「はい……」
P「ははは、貴音はお茶目だなぁ」
響「プロデューサー?」
P「はい」
響「……本当に、まったく……2人ともなんだっていうんだ! 何がどうなったら急に自分を胴上げすることになるの!?」
貴音「いえ、響を見ていたら、ただ……」
P「こう……な?」
響「わかるだろ? みたいにいうのやめてよ!」
貴音「そうは言われましても……」
P「なぁ……」
響「はぁ……心配して損した……」
貴音「響……まこと、申し訳ございません」
響「別にいいよ、もう……今日はなんかすっごく疲れたぞ……」
P「響……」
響「何?」
貴音「……響」
響「貴音? 何を……」
貴<響
響<!?
P<響
貴<ひーびーきー
響
P<ひーびーきー
ひーびきっ>貴 響 P<ひーびきっ
P<ひびき♪
響
ひびき♪>貴
P<ひびきーっ!
響
ひびきーっ!>貴
P・貴音「「わーっしょい! わーっしょい! ひーびき! ひーびきっ!」
響「ちょ、だ、だからっ……!」
P「わーっしょい!」
貴音「わーっしょい!」
響「お、おろしてーっ!」

わっしょい END
わーっしょい!わーっしょい!
わーっしょい!わーっしょい!
元スレ
P「ちくしょうっ……!」
響「プ、プロデューサー?」
P「あ……響……」
響「どうしたんだ? なんだか、ひどい顔してる……」
P「ひどい顔か……はは、そうだろうな……」
響「大丈夫? 何かあったの?」
P「……うん……貴音が……」
響「貴音が?」
P「貴音がっ……寝取られたんだ……っ!」
響「え、えぇっ!?」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:28:03.16 ID:Zy9sA/P90
響「それって、大変だなぁ……」
P「あぁ……大変なんだ……」
響「……それで、寝取られたってなんだ?」
P「それはな……」
ガチャッ
貴音「おはようございます」
響「あっ、貴音!」
貴音「おや、響。よい朝ですね」
響「うん! そうだ、ちょうど今プロデューサーが……」
P「……おはよう、貴音」
貴音「おはようございます、プロデューサー」
響「えっ」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:31:17.92 ID:Zy9sA/P90
貴音「それでは、本日も張り切ってまいりましょう」
響「う、うん……ねぇ貴音」
貴音「なんです、響?」
響「どうしたの? プロデューサーが言ってたねとられっていうのと関係あるのか?」
貴音「ねと……?」
P「響、いいから」
響「で、でも」
P「聞きたいなら説明してやるから、こっちへ」
響「う、うん。わかった」
貴音「……?」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:34:37.05 ID:Zy9sA/P90
P「いいか、響。寝取られっていうのはな」
響「うん……」
P「好きな相手を別の相手にとられちゃうことだ」
響「えぇっ!?」
P「……」
響「それってつまり、プロデューサーは貴音のことを……」
P「好きだった。なのに……貴音は、あいつと寝るんだ……」
響「ね、ねるって……うがー! なにいってるんだ!」
P「事実なんだ……事実なんだよ、響……」
響「だ、だって貴音はアイドルだし……そんなの……」
P「……」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:44:37.16 ID:Zy9sA/P90
響「……ほんと、なんだね。貴音が……」
P「……あぁ……」
貴音「あの、響? プロデューサー?」
響「わ、わわっ! 貴音……」
貴音「どうしたのですか?」
響「どうって、そんなのっ……」
P「響、いいんだ」
響「えっ、プロデューサー!?」
貴音「そろそろいかなければ遅刻してしまいます、と言いに来たのですが……」
P「うん、ごめんな。今行くから」
響「……どういうことなのさ……」
P「……貴音には普段通り頑張ってもらわなきゃいけないから、気取られちゃだめなんだよ」
響「そ、そんなのっておかしいぞ!」
P「いいんだ」
響「うぅー、でも……」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:48:52.50 ID:Zy9sA/P90
――――
――
貴音「――というわけで、その時の響は……響?」
響「へ? ご、ごめんなさいっ! なに?」
貴音「むぅ……いけませんよ。目の前にあることに集中しなければその先にあることに対してもやっていけません」
響「でも……いや、うん。ごめん……」
貴音「ふふっ、気を付けましょうね? わたくしも時々、そうなってしまうことがありますが」
響「そうって……貴音も悩むのかー」
貴音「失礼な、わたくしとて乙女なのですよ。もうっ」
響「あはは……」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:52:15.24 ID:Zy9sA/P90
P「お疲れ様」
貴音「ええ、お疲れ様でした」
響「うん。あぁー、お腹すいたなー!」
P「そうだな、飯でも食いに行くか?」
貴音「……申し訳ありませんがこの後は予定がございます」
P「……そうか」
響「え、あっ……」
貴音「なんです、響?」
響「貴音……一緒にご飯、食べないの……?」
貴音「……よろしければ、わたくしと共に来ますか? それなら……」
響「違うっ! プロデューサーのこと!」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 19:58:31.12 ID:Zy9sA/P90
貴音「……」
P「……」
響「だって、貴音とプロデューサーはあんなに仲がよかったでしょ!? なんで、なんでっ……」
貴音「……聞いてしまったのですか」
P「……俺がぼやいたんだよ。響は悪くない」
響「2人ともおかしいぞ! だって、だって……だってぇ……」
貴音「……わたくし自身、自らがここまで弱いとは思っておりませんでした」
P「そうだな、俺も……貴音が奪われるなんて、考えたくなかった……」
響「……なんで、そんなに冷静なの……? 冷たいよ、おかしいよ……」
貴音「……あなた様。響を連れていきたいところがあります。よろしいでしょうか」
P「……わかった、いこう」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:02:53.67 ID:Zy9sA/P90
響「え、ちょっと待って……なに、やっ……」
貴音「ここです」
響(マンション……? そこまで高そうってわけじゃないけど、いったいどういう……)
P「……」ピッピッピッ
ウィーン…
響「あ……」
貴音「こちらです」
P「……ここに、俺がまた来ることになるなんてな……」
響「ね、ねぇ。何する気なの? 2人とも……」
貴音「すぐにわかります。そうすれば、響もきっと……」
P「響はそんなことはない、すぐにわかる」
響(あ、あれ? なんか変……?)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:05:21.57 ID:Zy9sA/P90
貴音「……この部屋ですよ、響」
響「う、うん……普通の、部屋に見えるけど……」
P「貴音が……奪われた相手が、ここにいる……」
響「……あ、あけるね」
ガチャッ…
響「お、おじゃまし……うっ、な、なんだこのにおい!」
P「……やっぱり慣れないな」
貴音「はぁぁ……なんと甘美な香り……」
P「……」
響「あ……あぁ……こ、これって……」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:07:04.99 ID:Zy9sA/P90
響「転がってるのは……野菜……?」
響「それに、大きなお鍋……いろいろ入ってるみたいだけど……」
響「……足元がぐにぐにする。マットかと思ったらこれって……」
響「……麺……?」
響「……ってラーメンじゃないかぁぁぁああああああっ!」
P「」ビクッ
貴音「」ビクッ
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:10:30.66 ID:Zy9sA/P90
響「なんだこれ!」
貴音「め、麺です」
響「プロデューサー!」
P「ラ、ラーメンデス」
響「そういうことじゃなくて! だって、貴音が、その……取られたって……」
P「そ、そうだよ。俺は味噌ラーメン派なのに貴音が豚骨にはまって……」
響「このふらー! 何が……」
P「貴音が寝る間も惜しんで新しいラーメンの開発をするって言い出したんだよ!」
響「知るかーっ!」
P「しかも麺を寝かせる時に添い寝だぞ、添い寝! とんこつラーメンに貴音を寝取られたっていっても過言じゃないだろ!」
響「過言以外の何物でもないさー!」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:16:38.12 ID:Zy9sA/P90
貴音「なんと……」
響「ほらみてよ、貴音が豆鉄砲くらったハトみたいな顔してるでしょ!」
P「だけど……俺だって貴音の好みには合わせたかったけれど……でも、だめなんだよ……とんこつだけは、どうしても……!」
貴音「……」
響「ほら、貴音も何か言ってやってよ! すっごく失礼なこと言ってたんだよ?」
貴音「プロデューサー」
P「な、なんだよ……」
貴音「……いえ、響の前ならばよいでしょう。あなた様、わたくしとてそれは同じことでした」
P「……貴音……?」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:21:47.40 ID:Zy9sA/P90
貴音「だからこそ、わたくし自身納得できるものが完成するまで帰らないと決意をしたのです」
P「……貴音」
貴音「本日、ここに……響とあなた様を招いたのが。どういった理由だとお思いですか?」
P「まさか……」
貴音「まだ、完成とは言えませんが……お見せする決意ができたからです」
貴音「わたくしの、至高の一杯を!」
P「なんだと……!?」
響「……ん、んんー?」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:26:30.26 ID:Zy9sA/P90
貴音「では、少々お待ちを」
P「よし。……わかった、見せてもらおう」
貴音「きっとあなた様も満足するでしょう」
P「……」
貴音「……」
コツ コツ コツ コツ ……」
響「……んー?」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:32:32.25 ID:Zy9sA/P90
コトッ
貴音「お待たせしました」
P「……これは……」
貴音「らぁめんです。わたくしが求めた、至高の……」
P「……とんこつか。でもな、貴音……俺は……」
スンッ…
P「……!?」
貴音「気づかれましたか」
P「なんだ……甘い匂い……これは……まさか……!」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:38:32.07 ID:Zy9sA/P90
ズズッ…
P「……なん……だと……!?」
P「これは……この自然な甘みは……」
P「味噌……だと……!?」
貴音「えぇ。このらぁめんはただのとんこつではなく……とんこつみそらぁめんなのです!」どんっ!
P「……」
貴音「……とんこつみそらぁめんなのですっ!」どどんっ!
P「……」
貴音「……とんこつ……みそ……」
P「美味い……」
貴音「!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:45:42.42 ID:Zy9sA/P90
P「とんこつのくさみが、ネギで打ち消されている……」
P「白髪ねぎは味噌ラーメンには一般的だが、とんこつには珍しいはず」
P「なんてことだ……このバランス、臭みの消え方……」
P「……知らなかった。こんなとんこつもあるんだな……」
貴音「……そう、そうなのです! なんと、とんこつみそらぁめんなのです!」
P「それに、味噌ラーメンはかなり難易度が高いはずだ。単品でも当たり外れが大きくてなかなか作れるものじゃない」
P「なのに……とんこつを引っ張るような形でふんわりと優しく仕上げる。この手前……見事としか言えない」
貴音「ふふっ……申したでしょう? 至高の一杯であると」
P「……うまい、うまいよ。貴音……!」
貴音「あなた様……!」
響「……なんだこれ」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:50:45.71 ID:Zy9sA/P90
P「貴音、すまなかった。俺は苦手意識を持ちすぎてたみたいだ」
貴音「いえ。わたくしこそわがまますぎました。好みを押し付けるような形になり、申し訳なく思っています」
P「こんなにおいしいものがあるって教えてもらえて、幸せなぐらいだ。ありがとう」
貴音「……ありがとうございます。その言葉が何よりもうれしいです」
P「いや、本当においしかったよ。ありがとうな」
貴音「いえいえ、わたくしこそ」
響「なんなんだよこれぇっ!」
P「わっ」ビクッ
貴音「な、なにごとっ」ビクッ
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 20:56:18.38 ID:Zy9sA/P90
響「プロデューサーが真剣な顔してたから話を聞いたら貴音が、その、とられたって聞いて!」
響「貴音も真剣な表情してるし、その……きっと大変なことがあったんだと思って……」
響「ついてきたら、目の前でラーメン食べていちゃつくってどういうことさー!」
P「……すまん、ラーメンがうまくて」
貴音「響の分も用意してありますが…・…」
響「食べたぞ! すっごくおいしかった! でも自分をおいてけぼりはないんじゃないか!」
P「……ごめんなさい」
貴音「申し訳ありませんでした……」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:02:38.78 ID:Zy9sA/P90
響「なんなんだよいったい、もうっ!」
貴音「響……わたくしは……」
響「知らないっ!」プイッ
P「響……」
響「ふんだっ!」プイッ
貴音「……」
P「……」
響「だいたい2人とも、真剣な顔でふざけすぎだぞ。自分だって……」
貴音「響」ズイッ
響「な、なに?」
P「響」ズイッ
響「ひゃぁっ!?」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:07:05.24 ID:Zy9sA/P90
貴音「響」
P「響」
響「だ、だからなんだよ、もーっ! 2人とも近い……」
貴音「ひーびーきー」ぎゅっ
P「ひーびーきー」ぎゅぅっ
響「う、うぎゃーっ! な、なにしてっ……」
貴音「ひーびーきーっ」
P「ひーびーきーっ」
響「え、えぇっ!?」
貴音「わっしょい!」
P「わっしょい!」
P・貴音「「わーっしょい! わーっしょい! ひーびきっ! ひーびきっ!」」
響「わ、わ、わっ……うぎゃーっ! ほんとになんなんだよこれーっ!」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:11:55.17 ID:Zy9sA/P90
響「正座」
貴音「みずがめ座です」
響「貴音?」
貴音「はい……」
P「ははは、貴音はお茶目だなぁ」
響「プロデューサー?」
P「はい」
響「……本当に、まったく……2人ともなんだっていうんだ! 何がどうなったら急に自分を胴上げすることになるの!?」
貴音「いえ、響を見ていたら、ただ……」
P「こう……な?」
響「わかるだろ? みたいにいうのやめてよ!」
貴音「そうは言われましても……」
P「なぁ……」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:15:21.92 ID:Zy9sA/P90
響「はぁ……心配して損した……」
貴音「響……まこと、申し訳ございません」
響「別にいいよ、もう……今日はなんかすっごく疲れたぞ……」
P「響……」
響「何?」
貴音「……響」
響「貴音? 何を……」
貴<響
響<!?
P<響
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:18:31.82 ID:Zy9sA/P90
貴<ひーびーきー
響
P<ひーびーきー
ひーびきっ>貴 響 P<ひーびきっ
P<ひびき♪
響
ひびき♪>貴
P<ひびきーっ!
響
ひびきーっ!>貴
P・貴音「「わーっしょい! わーっしょい! ひーびき! ひーびきっ!」
響「ちょ、だ、だからっ……!」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:27:40.85 ID:Zy9sA/P90
P「わーっしょい!」
貴音「わーっしょい!」
響「お、おろしてーっ!」

わっしょい END
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:29:04.90 ID:WrrtecTcO
わーっしょい!わーっしょい!
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/01(金) 21:38:58.77 ID:lRGHQL150
わーっしょい!わーっしょい!
P「貴音が寝取られた……」