1: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:38:45 ID:5Sc
りあむ「……えっ?」
P「いや、だからさ。炎上って、たとえば何をするのかなーと」
りあむ「い、いやいやPサマ? 炎上しちゃダメじゃない?」
P「まあ、できれば避けてほしいな」
りあむ「でしょ!? まったくもう、しっかりしてよPサマってば。ぼくが人生逆転できるかどうかはPサマの肩にかかっているんだから!」
P「でも、夢見はもうけっこう叩かれたりしてるからな。炎上ってほどじゃないけど」
りあむ「…………そ、それはそうだけど、プロデューサーがアイドルにそういうこと言うのはよくないんじゃないかなーって」
P「いや、俺が言わなくてもお前絶対エゴサしてるだろ。前に『ネットで叩かないでって言ったのに……めっちゃやむ……』とか言ってたし」
2: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:40:03 ID:5Sc
りあむ「うぐ……で、でも、炎上しちゃダメってことはいっしょだよね? だから」
P「ああ。尻拭いは俺と事務所に任せて好きにやってくれ」
りあむ「そう来たかー」
P「そう来たな。で、炎上って何をするんだ?」
りあむ「………………こ、コンビニの冷凍庫に入るとか?」
P「できるのか? 店員さんがいるコンビニの中で冷凍庫に入って写真を撮ること、夢見にできるか?」
りあむ「……無理です」
P「あと、そもそもアイドル関係ないしな。他には?」
りあむ「えっと……大御所芸能人に失礼なこと言う? とか? あ、べつに大御所じゃなくても他のアイドルへの悪口とかでもけっこう燃えるよね。そういうのとか! 一見してみるとちょっと正論ぽいと燃えやすいよね! バカにするような言い方がポイント!」
P「そうだな。確かにそういうのは燃えやすい」
りあむ「でしょ? でしょでしょ? つまり、ぼくがそういうことを言ったら――」
P「で、言えるのか?」
りあむ「……い、言うくらいなら」
P「その人と顔を合わせて。あるいはファンの前で。取材とかでもいいな。そういうところでそういうこと、お前は言えるか?」
りあむ「……無理です」
P「うん。無理だろうな。少なくとも自覚的には無理だろうな。意識しないところでぽろっと言って相手を怒らせることはありそうだが」
りあむ「それ言う? 確かにありそうだけど! 傷つくなぁ! めっちゃやむ!」
P「ははは、ごめんごめん。で、意図して炎上することは難しそうだが……どうする?」
りあむ「……どうすればいい?」
P「さあ? 俺に聞かれてもなぁ……」
りあむ「いやいや! そこはPサマが考えるところじゃない? プロデューサーなんだし、ぼくをプロデュースしてよ! バンバン売れて目立つ感じに!」
P「俺のプロデュースはアイドルのしたいことを尊重する方針なんだ」
りあむ「わー……物は言いよう……ぼく、そういうのいけないと思う」
P「俺も『売れたい』ってふわふわした思いだけでアイドルやってるのはいけないと思う」
りあむ「どうしてそういうこと言っちゃうかな! もっとぼくに優しくしてほしい……」
P「優しくしてる優しくしてる。あと、今のは売り言葉に買い言葉だったな。謝るよ。すまない。『売れたい』ってふわふわした思いだけでアイドルやるのもいいと思うぞ」
りあむ「えー……言ったことすぐ変わるじゃん」
P「俺は柔軟に物事を考えられる人間なんだ。間違いをすぐに訂正できる。いい大人だろ?」
りあむ「物は言いよう……悪い大人だ……」
P「そんな悪い大人にプロデュースされていいのか? 夢見。悪い大人としては……そうだな。水着グラビアとかになるかもな」
りあむ「うわー、安直。乳でっかいからって水着を着せとけばいいみたいなの、いけないと思うなー」
P「でも、売れるかもしれないぞ?」
りあむ「んん……それは魅力的なんだよなぁ……でも、いきなり水着グラビアって、なんか……いや、いいんだけどさぁ……」
P「まあ、胸がでかいだけの新人アイドルが任される水着グラビアってどういうのなんだって話だけどな」
りあむ「そういうこと言われるとめっちゃ不穏だからやめて!? ぼく、変なの想像しちゃったじゃん! ダメ! そういうのはダメだから!」
P「実際のところ、顔はいいし胸も大きいからそれだけで需要はあるだろうが、夢見の思う『アイドル』からは離れるかもしれないな」
りあむ「そうそう! アイドルってのは尊くないとな! だから尊くないのはNGです!」
P「つまり、夢見の方針は『尊い』アイドルか」
りあむ「……誘導したな?」
P「人聞きの悪いことを。顧客がほんとうに求めていることを引き出すテクニックって言ってほしいところだな」
りあむ「物は言いようパートスリーだ……」
P「しかし、『尊い』アイドルか。どういうのだ?」
りあむ「どういうって……んん、改めて聞かれると説明しにくいな。でも、そもそもぼくに『尊い』アイドルなんて」
P「できるかどうかを決めるのはプロデューサーである俺だ。残念だが、夢見にそれを決定する権利はない」
りあむ「け、権力……! 悪いプロデューサーだ……」
P「その通り、実は俺、悪いプロデューサーだったんだ。それで、夢見の思う『尊い』ってのはどういうのだ? 夢見の思うアイドルは、どういう存在だ?」
りあむ「それは聞かれると困る。うーん……あ」
P「ん?」
りあむ「えっと……これは、ちょっと、またふわふわしてるって言われるかもしれないけど」
P「いいよ。言ってみてくれ」
りあむ「何と言うか……メンタルに効く感じ? 元気が出るというか、頑張ろうって気持ちにさせられるというか……ぼくは全然頑張れてないけど。アイドルに救われたのに頑張ることすらできてない。ぼく、やっぱりだめなやつか? だめだよね。だめだな。めっちゃやむ……」
P「病むな病むな。夢見は頑張ってるって」
りあむ「気持ちがこもってない励ましは逆に傷つく……でもそれはそれとして優しくされると元気になっちゃう……でもやっぱり変に気遣わせちゃったみたいで自己嫌悪が加速する……」
P「いや、本気なんだが……まあ、そこはまだ信じられなくてもいいか。とにかく、これで夢見の方針は決まったな」
りあむ「決まった? ……水着?」
P「違う違う。そうじゃなくて、『尊い』アイドルのほうな。夢見みたいな人に元気をわける。頑張ろうって気持ちにする。『メンタルに効く』アイドル。今のところは、それが方針でいいだろう」
りあむ「ぼくが? 無理じゃないかな。ヘラってはないけど、こんなザコだし、すぐやむやむ言ってるし、かまってちゃんだし、性格悪いし」
P「自覚はあるんだな」
りあむ「いやそこは否定しよう!? 今のは『そんなことない』って言うところじゃないかな? な!」
P「だってそうだからな。否定しても信じないだろうし、俺も心無いことは言えないし」
りあむ「えー……肯定されるとそれはそれで傷つく……やむ」
P「でも、だからってさっき言ったことができないとも思わない。夢見だからこそ救える人もきっといるよ」
りあむ「ぼくだからこそ? ……その人たち、性格悪そう」
P「性格悪い人を救うのは嫌か?」
りあむ「……ううん。まあ、全国1000万人のやみくんやみちゃんの教祖になるのも悪くないかな。むしろ良い! ぼくと同じくらいクズなら、ぼくにも頼ってくれそうだし!」
P「今の発言、めちゃくちゃ炎上しそうだな」
りあむ「お、目立つ? 目立つかな?」
P「目立つ目立つ。めちゃくちゃ叩かれそうだけどな」
りあむ「叩かれるのはイヤだなぁ……やむかも」
P「でも売れるかも」
りあむ「それならよし」
P「いいのか」
りあむ「売れたら正義だし? 勝てば官軍だし? ……とにかく」
りあむ「これからぼくをよろしくね、Pサマ!」
終わりです。ありがとうございました。
元スレ
りあむ「うぐ……で、でも、炎上しちゃダメってことはいっしょだよね? だから」
P「ああ。尻拭いは俺と事務所に任せて好きにやってくれ」
りあむ「そう来たかー」
P「そう来たな。で、炎上って何をするんだ?」
りあむ「………………こ、コンビニの冷凍庫に入るとか?」
P「できるのか? 店員さんがいるコンビニの中で冷凍庫に入って写真を撮ること、夢見にできるか?」
りあむ「……無理です」
3: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:42:24 ID:5Sc
P「あと、そもそもアイドル関係ないしな。他には?」
りあむ「えっと……大御所芸能人に失礼なこと言う? とか? あ、べつに大御所じゃなくても他のアイドルへの悪口とかでもけっこう燃えるよね。そういうのとか! 一見してみるとちょっと正論ぽいと燃えやすいよね! バカにするような言い方がポイント!」
P「そうだな。確かにそういうのは燃えやすい」
りあむ「でしょ? でしょでしょ? つまり、ぼくがそういうことを言ったら――」
P「で、言えるのか?」
りあむ「……い、言うくらいなら」
P「その人と顔を合わせて。あるいはファンの前で。取材とかでもいいな。そういうところでそういうこと、お前は言えるか?」
りあむ「……無理です」
P「うん。無理だろうな。少なくとも自覚的には無理だろうな。意識しないところでぽろっと言って相手を怒らせることはありそうだが」
りあむ「それ言う? 確かにありそうだけど! 傷つくなぁ! めっちゃやむ!」
4: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:43:31 ID:5Sc
P「ははは、ごめんごめん。で、意図して炎上することは難しそうだが……どうする?」
りあむ「……どうすればいい?」
P「さあ? 俺に聞かれてもなぁ……」
りあむ「いやいや! そこはPサマが考えるところじゃない? プロデューサーなんだし、ぼくをプロデュースしてよ! バンバン売れて目立つ感じに!」
P「俺のプロデュースはアイドルのしたいことを尊重する方針なんだ」
りあむ「わー……物は言いよう……ぼく、そういうのいけないと思う」
P「俺も『売れたい』ってふわふわした思いだけでアイドルやってるのはいけないと思う」
りあむ「どうしてそういうこと言っちゃうかな! もっとぼくに優しくしてほしい……」
5: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:44:35 ID:5Sc
P「優しくしてる優しくしてる。あと、今のは売り言葉に買い言葉だったな。謝るよ。すまない。『売れたい』ってふわふわした思いだけでアイドルやるのもいいと思うぞ」
りあむ「えー……言ったことすぐ変わるじゃん」
P「俺は柔軟に物事を考えられる人間なんだ。間違いをすぐに訂正できる。いい大人だろ?」
りあむ「物は言いよう……悪い大人だ……」
P「そんな悪い大人にプロデュースされていいのか? 夢見。悪い大人としては……そうだな。水着グラビアとかになるかもな」
りあむ「うわー、安直。乳でっかいからって水着を着せとけばいいみたいなの、いけないと思うなー」
P「でも、売れるかもしれないぞ?」
りあむ「んん……それは魅力的なんだよなぁ……でも、いきなり水着グラビアって、なんか……いや、いいんだけどさぁ……」
6: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:45:20 ID:5Sc
P「まあ、胸がでかいだけの新人アイドルが任される水着グラビアってどういうのなんだって話だけどな」
りあむ「そういうこと言われるとめっちゃ不穏だからやめて!? ぼく、変なの想像しちゃったじゃん! ダメ! そういうのはダメだから!」
P「実際のところ、顔はいいし胸も大きいからそれだけで需要はあるだろうが、夢見の思う『アイドル』からは離れるかもしれないな」
りあむ「そうそう! アイドルってのは尊くないとな! だから尊くないのはNGです!」
P「つまり、夢見の方針は『尊い』アイドルか」
りあむ「……誘導したな?」
P「人聞きの悪いことを。顧客がほんとうに求めていることを引き出すテクニックって言ってほしいところだな」
りあむ「物は言いようパートスリーだ……」
7: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:46:47 ID:5Sc
P「しかし、『尊い』アイドルか。どういうのだ?」
りあむ「どういうって……んん、改めて聞かれると説明しにくいな。でも、そもそもぼくに『尊い』アイドルなんて」
P「できるかどうかを決めるのはプロデューサーである俺だ。残念だが、夢見にそれを決定する権利はない」
りあむ「け、権力……! 悪いプロデューサーだ……」
P「その通り、実は俺、悪いプロデューサーだったんだ。それで、夢見の思う『尊い』ってのはどういうのだ? 夢見の思うアイドルは、どういう存在だ?」
りあむ「それは聞かれると困る。うーん……あ」
P「ん?」
りあむ「えっと……これは、ちょっと、またふわふわしてるって言われるかもしれないけど」
P「いいよ。言ってみてくれ」
りあむ「何と言うか……メンタルに効く感じ? 元気が出るというか、頑張ろうって気持ちにさせられるというか……ぼくは全然頑張れてないけど。アイドルに救われたのに頑張ることすらできてない。ぼく、やっぱりだめなやつか? だめだよね。だめだな。めっちゃやむ……」
P「病むな病むな。夢見は頑張ってるって」
8: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:48:20 ID:5Sc
りあむ「気持ちがこもってない励ましは逆に傷つく……でもそれはそれとして優しくされると元気になっちゃう……でもやっぱり変に気遣わせちゃったみたいで自己嫌悪が加速する……」
P「いや、本気なんだが……まあ、そこはまだ信じられなくてもいいか。とにかく、これで夢見の方針は決まったな」
りあむ「決まった? ……水着?」
P「違う違う。そうじゃなくて、『尊い』アイドルのほうな。夢見みたいな人に元気をわける。頑張ろうって気持ちにする。『メンタルに効く』アイドル。今のところは、それが方針でいいだろう」
りあむ「ぼくが? 無理じゃないかな。ヘラってはないけど、こんなザコだし、すぐやむやむ言ってるし、かまってちゃんだし、性格悪いし」
P「自覚はあるんだな」
りあむ「いやそこは否定しよう!? 今のは『そんなことない』って言うところじゃないかな? な!」
P「だってそうだからな。否定しても信じないだろうし、俺も心無いことは言えないし」
りあむ「えー……肯定されるとそれはそれで傷つく……やむ」
9: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:51:37 ID:5Sc
P「でも、だからってさっき言ったことができないとも思わない。夢見だからこそ救える人もきっといるよ」
りあむ「ぼくだからこそ? ……その人たち、性格悪そう」
P「性格悪い人を救うのは嫌か?」
りあむ「……ううん。まあ、全国1000万人のやみくんやみちゃんの教祖になるのも悪くないかな。むしろ良い! ぼくと同じくらいクズなら、ぼくにも頼ってくれそうだし!」
P「今の発言、めちゃくちゃ炎上しそうだな」
りあむ「お、目立つ? 目立つかな?」
P「目立つ目立つ。めちゃくちゃ叩かれそうだけどな」
りあむ「叩かれるのはイヤだなぁ……やむかも」
P「でも売れるかも」
りあむ「それならよし」
P「いいのか」
りあむ「売れたら正義だし? 勝てば官軍だし? ……とにかく」
10: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:52:23 ID:5Sc
りあむ「これからぼくをよろしくね、Pサマ!」
11: 名無しさん@おーぷん 2019/02/09(土)14:52:41 ID:5Sc
終わりです。ありがとうございました。
夢見りあむ「炎上でもいい! 目立ちたい!」P「たとえば?」