1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:57:50.45 ID:SiZSEBAa0
モバマスの速水奏のSSです
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 16:59:30.35 ID:SiZSEBAa0
P「よし、みんな集まったな」
伊吹「何の話だっけ?」
法子「お仕事の話だよね?」
奏「珍しい組み合わせよね」
有香「確かに…そうですね」
拓海「また恥ずかしい衣装着させられるんじゃねえだろうな?」
P「はいはい、今から話するからな」
P「…えーっと、お前達5人に料理番組の仕事が来た。バレンタイン特番のな。色んなアイドルがバレンタインチョコを作って審査員に味見してもらって、一番美味しいチョコを作るのは誰か?って企画だ」
伊吹「料理するのかぁ…アタシ全然やらないんだけど」
拓海「アタシもだ」
奏「あんまり料理はやらないけど…得意な方だと思うわ」
有香「チョコ作りとか経験ないんですけど…」
法子「あ、私は大丈夫だよ!」
P「できるのは法子と奏か。まあ安心しろ、本番前に練習はするから」
奏「なら大丈夫かな」
伊吹「ま、所詮溶かして固めるだけなんだし楽勝でしょー」
P「いや、今回はチョコケーキを作ってもらうぞ。ただ溶かして固めるだけじゃ芸がないからな」
伊吹「うげっ、マジ?」
P「マジだ」
拓海「ケーキって難しいんじゃねえのか?」
P「いや、簡単に作れるのがあるぞ。分量さえキチンと守れば大丈夫だ」
P「あ、言い忘れてた。チョコを使ってればなんでもいいぞ。さっきチョコケーキって言ったけど、それはあくまで一例な」
・
・
・
奏「チョコケーキ…ねぇ」テクテク
奏「レシピ本くらいは見てみようかしら」
本屋
奏「さて…と、レシピ本は…っと」キョロキョロ
奏「あ…ふふ、どこの雑誌もバレンタイン特集ね」スッ
ペラペラ
奏「…ふーん…こういうのかぁ」
奏「……かわいいラッピングとか、ハートの形とか…男の子ってそういうもの、意外と好きよね」
奏「やってみようかしら……」
奏「ま、他の雑誌も見てみましょう」パタン
・ ・ ・
数日後
P「みんな、エプロンは持ってきたな?」
法子「はーい!持ってきたよ!」
有香「押っ…はい!」
拓海「ああ」
伊吹「持ってきたよー」
奏「ええ」
P「それじゃあエプロン付けてくれ、今から料理するからな」
「「「「「はーい」」」」」
・
・
・
奏「エプロンなんて普段しないから、不思議な感じ。ねぇ、どう?変じゃない?」
P「大丈夫だぞ」
奏「……はぁ…」
P「どうした?」
奏「こういう時の言葉って大事よ?もう、鈍感なんだから…」
P「?」
法子「プロデューサー!私の割烹着姿、似合ってる?」
P「ああ、似合ってるぞ」
法子「ふふ!ありがと!」
奏(法子ちゃんみたいに言った方が良かったのかしら…)
・
・
・
法子「秘技!片手卵割りーっ!パカパカっ!」
伊吹「おお!法子すごい!」
法子「卵混ぜるの得意なのっ!そーれ、シャカシャカシャカシャカシャカ!」
有香「おお…ちゃんと白身が切れてる」
奏「あっちは盛り上がってるわねぇ…」
P「見てないで奏も始めなよ」
奏「わかってるって、そろそろやるわよ…」
奏「さて、始めましょうか。でも…バレンタインに手作りチョコなんてベタよねぇ。でもこーゆーベタなの好きでしょ?」
P「え?えっと……」
奏「白状しなさいよ。ふふっ。ま、喜んでほしくて作るんだから、女って一途よね…ねぇ?」
P「…そうだな」
・
・
・
P「ちょっと俺席外すな」
拓海「どこ行くんだよ?」
P「お手洗い」
拓海「…さっさと行ってこいよ」
P「はいよ」
伊吹「いやー、テキパキと調理進めていくのってダンスに通じるものがあるね!リズムよく材料入れてくよ!」
有香「伊吹ちゃん結構手際良いね」
奏「伊吹ちゃんノリノリだね。見てて楽しいな。ふふ」
P「ただいまー。どうだ?進んだか?」
奏「法子ちゃんは進んでるわよ」
P「ほー…」
奏「法子ちゃんドーナツ作ってたよ。本当に好きねぇ」
P「ちょっと味見させてもらおっと」
<ガチャ
P「ん?」
フレデリカ「フンフンフフーン♪フンフフー」
P「…鼻歌なんか歌ってどうした?なんか良い事でもあったのか?」
フレデリカ「むっ!そこはフレデリカー♪でしょ!」
P「そんなの知らんよ」
フレデリカ「むぅ…まあいいや、甘い匂いがしたから覗きに来ただけだよ」
P「そうなのか」
フレデリカ「あー!チョコ作ってるー!食べさせてー!」
法子「まだ未完成だけどいいの?」
フレデリカ「いいよー」
法子「じゃあ…はい♪」スッ
フレデリカ「ありがとー♪」モグモグ
P「法子、俺もいいか?」
法子「わかったー、はい♪」スッ
P「ありがと…うん、うまい」モグッ
フレデリカ「そうそう、チョコレートってフランス語でショコラって言うんだって!千夏さんが言ってた!」
P「千夏から教わるのか…」
フレデリカ「食べたから帰るねー!じゃあね!」
P「はいはい、じゃあな」
・
・
・
奏「んー…エプロンって慣れないな…なんだか首のあたりがムズムズするよ。外しちゃおうかな」
P「外すな外すな。似合ってるのにもったいない」
奏「エプロン似合ってる…? ふふ、ありがと。…もしかして興味あるの?」
P「ど、どういうことだよ…」
奏「つまり……私の手料理とか食べたい?興味ない?」
P「奏の手料理か…それは食べたいなぁ…」
奏「そう…食べたいんだ。そんなに食べたい?」
P「ああ、是非とも食べたい!」
奏「どうしようかなー」
P「なんだよー…」
奏「ふふっ、まあ、気付いたことは褒めてあげる。そういうトコロ、大事だよ」
P「?」
・
・
・
拓海「有香、砂糖とってくれ」
有香「あ、はい」スッ
拓海「サンキュ」
伊吹「有香ー混ぜてくんない?手痛くってさ」
有香「うん、わかった」
法子「拓海さん!入れすぎ入れすぎ!」
拓海「え?そうなのか?」
奏「ふふ、みんなで料理の練習してると学校の料理実習みたいね。すこし楽しくなってきちゃった」
P「良かったな」
奏「あ、そうだ。Pさん、なんなら2人きりでプライベートレッスンしてあげてもいいけど?」
P「な、なんだよそれ…」
奏「ふふっ…!」
P「なんなんだよー…」
P「しっかしわざわざバレンタインデーに好意を伝えなくっても良いんじゃないかなぁ…言うべきことではないだろうけどさぁ」
奏「ホントに何言ってるのよ、贈り物に言い訳できた方が楽でしょ?記念日って便利なのよ」
P「そんなもんかな?」
奏「そういうものよ」
奏「そうだ。Pさん、参考までに聞きたいんだけどさ」
P「なんだ?」
奏「私は甘いチョコレートよりビターなチョコレートとか好きなの。Pさんはどっちが好き?」
P「えー…俺は別にどっちでも…チョコならなんでも好きだし」
奏「どっちでも良いって答えはダーメ。そういうのが一番困るんだから…」
P「んー…なら…どちらかと言えばビターな方かなぁ。細かく言えば少しビターなの」
奏「へー、Pさんもちょっぴりビターな大人の味が好き?なら私たち気が合うみたいね」
P「そうみたいだな」
奏「でも…誰でも甘い方が好きよ…色々ね」
P「?」
奏「私は…ほろ苦さも…嫌いじゃないけど」
・
・
・
奏「…ねぇ」シャカシャカ
P「んー?」
奏「Pさんって料理するの?」
P「まあ一人暮らし長いからな、嫌でもすることになる」
奏「だったらさ、私に特別なレッスンとか、してくれない?」
P「なんだそれ?」
奏「それとも料理以外のこと教えてくれる?例えば…」ニヤリ
P「料理以外の…特別な……はっ!?」カァァ
奏「今なに想像したの、ねぇっ!」ニヤニヤ
P「う…うっさい!」カァァ
・
・
・
奏「うーん…」
P「どうした?」
奏「単にチョコレートってだけじゃつまらないでしょ?だからひと工夫したいのよね…何がいいかしら…」
P「隠し味か?…うーん……何が良いんだろうな……」
奏「んー…Pさん、チョコみたいに甘いキスって…知ってる?」
P「え…?」
奏「Pさんはチョコみたいに甘いキスがいいかしら?」
P「え……ええっ!?」カァァ
奏「冗談よ、ふふっ!」
・
・
・
奏「Pさーん」
P「んー?」
奏「ちょっとこれ見てくれる?」
P「どうした?」
奏「ちょっと遠いかな」
P「え?こんぐらいで良いだろ?」
奏「ダメよ、Pさん、もっと近くに来てよ…ほら…唇が触れるくらい、心臓の音が聞こえるくらいに…」グイッ
P「えっ…うぁっ…!」カァァ
奏「うふふっ♪」
奏「んー…チョコケーキを手作りって少し大変よね。Pさんはチョコケーキ、好きかしら?」
P「チョコケーキかぁ…好きだぞ」
奏「そう……だったら…お口にあ~んとか…やってあげましょうか?
P「うえっ…!?」///
奏「ふふっ、顔が赤いわよ、○○さん」
P「か、顔が近いからだ!」カァァ
P「い…伊吹たち見に行くから!」
奏「あ…逃げた」
・
・
・
奏「うん…甘い雰囲気、いい感じね」
奏「さぁ、どんな味かな?」
P「できたのか?」ヒョコ
奏「ペロ…ん、よくできたと思うわ。あ、Pさんいいところに。ちょっと味見をしてみる?それとも…私の唇の味のほうが知りたい?ふふ、それはちょっと特別な味がするかもね♪」
P「お前なぁ…」ハァ
奏「それで?Pさん、味見したい?」
P「…ああ」
奏「んー…待てっ…」
P「おいおい…」
奏「ふふ、おあずけね」
・
・
奏「…よし、できた」
P「どんなの作ったんだ?」
奏「え?…ふふ、内緒」
P「えー…」
奏「人生はチョコの箱。空けるまで中身は分からない、っていうでしょ?」
P「ん?どういうことだ?」
奏「ふふっ…!」
・
・
・
P「よーし、みんな作り終えたな」
P「作ったのは各自持ち帰っていいぞ」
P「…それじゃあ解散!お疲れ様!」
「「「「「お疲れ様でしたー」」」」」
法子「プロデューサー!私のチョコドーナツ食べて下さい!」
P「お、ありがとう法子」
伊吹「はい、アタシもあげる」
有香「私のも食べてみて下さい!」
拓海「アタシは食わねぇから…やんよ」
<ガチャ
フレデリカ「できたのー?」
かな子「チョコの匂いがします」クンクン
ワイワイ ガヤガヤ
奏「あらあら、モテモテね」
・
・
・
拓海「じゃあな、アタシは帰る」
有香「あ、私も帰ります」
法子「私もー!」
伊吹「アタシも帰ろっかな……奏は?」
奏「私は少し残るわ」
伊吹「……そっか、じゃあね!」フリフリ
奏「ええ、じゃあ」フリフリ
奏「…さて…と…」チラッ
P「ふんふんふーん♪」
奏「可愛い子達からチョコを貰って浮かれてる男の相手でもしましょうか」
P「ふんふーん♪」
奏「Pさん」
P「お、奏か。まだ残ってたのか」
奏「ええ、やり残したことがあってね」
P「やり残したこと…?あっ…」
P(そういえば、まだ奏からチョコ貰ってないな…あっ!待てよ…!奏のことだからキスとかしてくるんじゃ…)
P「……」ワクワク
奏「なに、浮ついて…期待してるの?」
P「……」ニコニコ
奏「…まあいいわ、Pさん、いつもありがと。お礼はこれで」スッ
P「えっ…」
P(あれ…?てっきりキスしてくるのかと…)
奏「…なに、もしかして期待してたの?」
P「えっ…!?いやそんなこと…!」アタフタ
奏「ふふっ、しょうがないわね…また今度ね」
P「ええっ…!?」
奏「ま、とりあえず食べてみてよ」
P「お、おう…!」
パクッ
P「……」
奏「どう?」
P「…うん!美味しいよ!」
奏「…良かった…」ホッ
P「苦味は抑えめにしたんだな」
奏「ええ、Pさん好みのちょっとビターなものよ」
奏「このぐらいの苦味がちょうどいいわよね。甘さを引き立ててくれるもの」
P「そうだな」
奏「…ねぇ、なんでチョコレートが甘いか、知ってる?」
P「…砂糖が入ってるからだろ?」
奏「チョコレートが甘いのは、甘くなって欲しいからよ。二人の関係が、ね」
P「ほー…」
奏「それと…わざわざチョコを手作りするのは、作っている間に相手のことを考えられるから…、それじゃあね、Pさん、そういうコトだから♪」
P「え…?ちょ、ちょっと奏…!?」
奏「あ、言い忘れてた」クルッ
奏「Pさん、練習したおかげで自信がついたわ。本番も美味しいチョコを作るから、期待してていいわよ♪うふふ♪」
P「えっ……あ、うん」
・ ・ ・
衣装合わせ日
奏「今回の衣装、どうかしら?Pさんの意見も聞かせてくれる?」
P「ああ!凄い似合ってる!可愛いぞ!」
奏「Pさんが喜んでくれるなら…嬉しいわ。そこから先は…教えてあげない!ふふっ」
P「なんだよー…」
奏「ふふっ…これ、アイドルらしいエプロン衣装って感じね!もっと近くで見る?」
P「え…い、いや…いいよ…」
奏「もう、遠慮しちゃって」グイッ
P「うわっ!?」カァァ
奏「ふふ…!」
P「そ、そうだ!奏は本番でどんなチョコを作るんだ?」バッ
奏「あ…もう…」
奏「……そうねぇ…」
奏「せっかくチョコを作るなら可愛く作りたいわ。衣装だって、可愛さの大事な要素でしょう?見た目が良くなくちゃ、せっかく美味しくても盛り上がらないもの。チョコも女の子も同じね。ふふっ♪」
P「そういうものなのか?」
奏「ええ、そういうものよ」
・ ・ ・
番組収録当日
P「いよいよ本番だ、準備はできてるな?」
法子「ばっちりだよ!」
伊吹「大丈夫だよ」
有香「はい!」
拓海「オウ、できてんぜ」
奏「大丈夫、練習したもの」
P「…よし!それじゃあ…行ってこい!」
「「「「「はい!!」」」」」
奏「Pさん」
P「ん?」
奏「実はちょっと緊張してるの。LIVE以外の仕事ってあんまり慣れてないのよね」
P「…そうだったのか……すまん、気付けなくって」
奏「別にいいわ、Pさんだもの」
P「俺が鈍感とでも?」
奏「そうじゃない」
P「そうかな?」
奏「そうよ」
P「えー…」
奏「じゃあさ、こういう時どうすればいいかわかる?」
P「…えーっと…頑張れ!って言う?」
奏「…女の子が不安な時は一緒にいて、笑顔の一つでもくれればいいのよ、Pさん」
P「…そうなのかぁ…」
奏「ええ、ほら、笑ってよ」
P「…あ、うん」ニコッ
奏「うん、よろしい。じゃあ、このまましばらく一緒にいてね」
P「ああ、わかったよ」
奏「…ねぇ、Pさん」
P「なんだ?」
奏「やっぱり料理上手な子たちが集まってるのかしら?」
P「そうだろうな、ファン獲得のチャンスだしな」
奏「そう……でも、私だって負けないわ」
奏「Pさんが私を選んでくれたんだもの、一番になりたいのは当然じゃない?」
P「奏…」
奏「みんなで練習した成果、出してくる。がんばるわ」
P「…ああ!頑張れ!」
奏「あ…」ブルッ
P「どうした?」
奏「ちょっと緊張してるみたい…」
奏「本番はやっぱり練習とは違う緊張感があるわね…失敗しないようにしないとね!」
P「…まだ一緒にいた方がいいか?もう時間ないけど」
奏「んー……キスしてくれたら治るかも」
P「なっ…!?何言っち…!」
奏「…ふふ、バカね、冗談よ♪」
P「…お前なぁ…」
奏「ふふっ…じゃあねぇ……Pさん…見つめて…」ジッ
P「…えっ…!?」
奏「……」ジーッ
P「うっ…!」カァァ
奏「……ん、大丈夫。いける気がしてきたわ。ふふっ」
P「そ…そうか…」///
奏「ふふ、顔真っ赤よ」
・
・
・
法子「あ、プロデューサー!」
P「なんだー?」
法子「番組で作るチョコ、プロデューサーの分も作っとくからねー!」
P「お!ありがとな」
伊吹「アタシも作ってあげるよ!感謝しろよー」
P「おお、期待してるぞ!」
有香「わ、私もPさんのために作ります!」
P「ははは、ありがと」
拓海「ア…アタシも…自分で食わねぇから…やる…!」
P「拓海は可愛いなー」
拓海「バ、バカなこと言ってんじゃねえよ!」
P「ははは」
P「ふんふーん♪」ニヤニヤ
P(今年のバレンタインは豊作だなー!)
奏「Pさん、顔がニヤけてるわよ」
P「えっ?マジか…!?」
奏「お仕事なんだから、ちゃんとね。…真面目な顔の方がステキよ?」
P「お、おう…」
―――
司会「さあ!始まりました!バレンタイン特別企画、一番美味しいチョコを作るアイドルは誰か!?アイドルチョコ作り対決!!」
司会「この番組は、アイドル達が作ったチョコレートを番組を見に来てくださった皆さんに食べてもらい、得点を競うというものです!」
司会「さて、今回チョコを作るアイドル達はー…この子達です!!」
伊吹「小松伊吹だよ!最高のチョコケーキを作ってやるぜっ♪」
法子「椎名法子です!美味しいチョコドーナツ作るよ!」
奏「速水奏よ。せっかくチョコを作るのなら可愛く作りたいわ」
有香「中野有香です!押っ…よろしくお願いします!」
拓海「向井拓海だ。…まぁ…あまり期待すんなよ」
司会「まだまだいますよ、どうぞー!」
オガタ…チエリデス…
シブヤリンダヨ
サクママユデス♪
・
・
・
司会「さて、アイドルたちが揃ったところで、意気込みでも聞いてみましょうか」
司会「誰にしようかなーっと…」
司会「…じゃあ、奏ちゃん!意気込みをどうぞ!」
奏「え?意気込み…?意気込みねぇ…」
奏「意気込みというか感想なんだけど」
奏「みんな可愛いわね。キスしてあげたいぐらい♪」
司会「ははは!流石キス魔って言われるだけありますね!」
奏「ふふっ」
司会「次は……拓海ちゃん!」
拓海「ハァ!?アタシか!?」
司会「ええ。さ、意気込みをどうぞ!」
拓海「えー…」
・
・
・
司会「さあ、意気込みを聞いたところで、チョコを作ってもらいましょう!よーい、スタート!!」
奏「さてと、始めましょうか」
伊吹「やってみっか!」
有香「練習の成果、見せます!」
・
・
・
法子「シャカシャカシャカー!」
拓海「うおー!」シャカシャカ
伊吹「ちょっとつまみ食いしちゃお♪」
麗奈「ククク…このデスソースを…」ドボドボ
有香「えい!(バキバキ)あ、片手でチョコレート砕くのはまずかったですか?」
智絵里「えっと…砂糖を…」
凛「うん…良い感じ」
まゆ「うふっ♪」ニッコォ
穂乃香「えーっと…牛乳を……あっ!こぼれちゃ…!」
愛梨「混ぜてたら暑くなって来ました!脱いじゃおっと」ヌギッ
奏「みんな料理上手じゃない…意外っていうか、やっぱり女の子ね」
奏「私も頑張らないと…」
奏「あ、砂糖が足りな……ってこれ塩!?ここに置いたの誰よもう!」
サトウトシオヲスリカエテヤッタワ!アーハッハッハッハッ…ゲホゲホ
・
・
・
司会「奏ちゃん、調子はどう?」
奏「え?ああ、調子は良いわよ」
司会「隠し味とかは入れるのかな?」
奏「隠し味……隠し味ねぇ…」
奏「愛情?」
司会「なるほどー、愛情かぁー」
奏「あー…でもねぇ…隠し味は愛情って言っても、気づかなければ意味ないわよねぇ」
司会「ほー」
・
・
・
司会「はーい!一旦休憩でーす!お疲れ様です!」
奏「あ、Pさん、今忙しい?休憩時間だから一緒に話したいんだけど…」
P「ん…ああ、大丈夫だぞ」
奏「よかった、Pさんと話してるだけでも緊張がほぐれるのよ、ふふっ!」
P「そうか。本番前に結構緊張してたけど、大丈夫なのか?」
奏「そうね…料理番組なんて始めてで心配だったけど、大丈夫よ」
P「そっか」
奏「料理番組の収録ってこんな雰囲気なのね…意外と普通、かな」
P「全部が全部、こういうのじゃあないだろうけどな」
奏「それもそうね」
奏「しっかし…アイドルのお仕事って色々あるわよね。歌って踊るだけじゃないのね」
P「ああ、バラドルってのもいるしな」
奏「幸子ちゃんとか?」
P「あいつは……どうだろうな」
奏「…ねぇ」
P「ん?」
奏「私のエプロン姿、どう?家庭的?」
P「んー…まぁ、そう見えるな」
奏「そう……。…なら…今度、手料理作りに行きましょうか?」
P「…えっ!?」
奏「……なんて、期待した?」
P「……そういうのやめてくれよぉ…」
奏「ふふ、ごめんなさいね。Pさんの反応が面白くって」
P「…おっと、そろそろ休憩終わりだぞ」
奏「あら、ホントだ。早いわね」
P「じゃ、行ってこい」
奏「ええ、Pさん、ちゃんと私を見ててね?」
P「ん、ああ言われなくても見てるが…そんなに重要か?」
奏「Pさんに見守られてるってのが大事なのよ」
P「そうなのか」
奏「そうよ。…じゃ、おいしいケーキ作るから楽しみにしてなさい、ふふっ!」
―――
奏「よし、できた!」
司会「お!奏ちゃんは作り終えたみたいですね」
司会「完成品は全員のチョコが出来てから発表しますよー」
司会「作り終わった方は洗い物しててくださいねー」
奏「洗い物?収録なのにそんなシーンいるのかしら?」
奏「…まぁいっか」カチャカチャ
・
・
・
司会「さあ、全員のチョコが完成しました!ここで審査タイムです!」
P(お、いよいよか)
司会「ここに投票箱がありますので、審査員の皆様は美味しいと思ったチョコを作ったアイドルの名前が書いてある箱に投票してくださいねー!」
伊吹「アタシの自信作なんだから、アタシに入れてよねー!」
麗奈「このレイナサマに入れるに決まってるわよね!下僕ども!」
司会「はーい、投票開始でーす!」
カナデチャンのチョコケーキオイシイ!
ケーキノウエニドーナツガノッテルゾ!
レイナサマー!カライデスー!
・
・
・
収録終了後
奏「Pさん、収録の様子、ちゃんと見てた?私としては上手くできたと思うんだけど」
P「良くできてたじゃないか。よくやったな」
奏「……それだけ?」
P「…え?」
奏「Pさんからご褒美のキスはもらえないの?」
P「うぇっ…!?」カァァ
奏「…ふふ、赤くなるとこ、カワイイわね」
P「…全く…お前は…」
奏「ふふ、まあ、上手くできて良かったわ」
奏「なんとかみんなに喜んでもらえるチョコケーキが作れたみたい。なんだか嬉しいわね」
P「そりゃ良かったよ」
奏「みんなで練習したおかげかな。みんなには感謝しなきゃね」
P「そうだな」
奏「…っと、伊吹ちゃんたちのところには行ってあげなくていいの?」
P「ああ、伊吹たちのとこにはもう行ったよ」
奏「あら、そうだったの」
奏「ねぇ、Pさん」
P「ん?」
奏「たくさんの洗い物してたら手が冷えちゃったんだけど。収録なのにあんなシーン要るの?」
P「あー…あれな…この番組のスポンサーの新商品だよ」
奏「…ああ、そういうことね。よく落ちる洗剤…なるほどねぇ。業界の裏見たり、って感じ」
P「なんか温かい飲み物でもいるか?」
奏「んー…それもいいけど…私は他のがいいかなぁ」
P「…?何が良いんだ?」
奏「Pさんの手…」
P「え…?」
奏「暖かそうね……」
ぎゅっ
P「うわっ…!?」
奏「ふふっ、こういうの、いいかもしれないわ」
奏「よし、暖まったわ」
P「……///」
奏「Pさんも暖まったみたいね」
P「お前なぁ…」
奏「ふふ、それよりPさん。収録で作ったケーキ、余ってるんだけど、食べてみる?」
P「お!いただくよ」
奏「わかった、ちょっと待っててね」
奏「お待たせ」コトッ
P「おう、ありがとう」
奏「どうぞ、召し上がれ♪」
P「じゃあ…いただきます」
パクッ
P「……」
奏「……どう?」
P「…うん、美味しいよ」
奏「…ふふ、良かった。…Pさんに美味しいって言ってもらえると嬉しいわ。シンプルでしょう?」
P「…ああ、そうだな」
奏「…ま、今回の収録はいい経験になったわ。私はもっと料理上手くなっておこうかしらね」
P「奏って料理少しはできたんじゃなかったか?」
奏「確かに…料理ができないわけじゃないけど…どうせなら出来る方がいい女でしょ?」
P「まぁ…確かにな」
奏「それに…いいじゃない、愛情たっぷりの料理がただで食べられるんだから、何も問題ないでしょう?」
P「……え!?それって…!?」
奏「ふふっ…!」
奏「さて…Pさん。食べ終えたら少しゆっくりして帰りましょ♪」
P「時間大丈夫なのか?結構夜遅いけど…」
奏「いいからいいから♪」
・ ・ ・
奏「この時期の街って、バレンタイン一色よね」テクテク
P「そうだなー」テクテク
奏「…あ!あそこのカフェ良い感じじゃない?」スッ
P「…あれか?」
奏「ええ、入ってみましょうよ」
P「そうだな、入ってみるか」
―――
カフェ
奏「ふふ、いい雰囲気のお店ね」
P「そうだな。…それで?何にする?」
奏「メニュー見せて……ふぅん…チョコを使ったのが多いわね」
奏「ホント、この時期はどこのお店に行ってもチョコレートばっかりね」
P「確かにな」
奏「あら、チョコレートドーナツかぁ……ドーナツ見ると…やっぱり法子ちゃんを思い出しちゃうね」
P「いっつも食べてるもんな」
奏「よく飽きないわよねぇ」
奏「私はブレンドコーヒーとチョコレートサンデーにするわ」
P「そっか…じゃあ…俺も同じのにするかな」
・
・
・
奏「Pさんと2人でカフェデートなんて…ちょっと贅沢ね」
P「そうか?俺なんかにそんな価値があるとも思えないけど」
奏「自分を卑下しないの、Pさんと2人でカフェに行きたいってコ、いっぱいいるわよ?」
奏「Pさんとカフェデートに行ったなんて…みんなには言えないわよ」
P「またまたご冗談を」
奏「……冗談じゃないんだけどねぇ…」ボソッ
オマタセシマシタ
奏「あら、美味しそうね」
P「そうだな」
P「ミルクっと…」タラー
奏「……」ゴクッ
P「…ん?……奏」
奏「…どうしたの?」
P「砂糖とかミルク、入れないのか?」
奏「コーヒーはブラックがいいわ。ちょっと苦いくらいがちょうどいいの」
P「そうなのか。俺は必ずミルク入れるけどなぁ」
奏「でも…Pさんと一緒だったらちょっと甘い気分になっちゃうかもしれないわね…ふふっ…」
P「?」
P「どういうことだ?」
奏「苦いコーヒーとチョコレートは合うってことよ。Pさんもやってみれば?」
P「よくわからんが…俺もうミルク入れちゃったよ」
奏「…じゃあ、私のコーヒー飲みなよ」
P「いいのか?」
奏「ええ、いいわよ」
P「……やっぱやめとく」
奏「…意気地なしねぇ」
・
・
・
奏「ふぅ…」
奏「こうしてまったりしてると、忙しかったこと忘れちゃうね」
P「そうだなぁ…」
奏「仕事もプライベートもPさんと一緒にいられるって…ちょっと嬉しいわ」
P「はは、お世辞でも嬉しいよ」
奏「もう…ホントなのに…」
P「それより奏」
奏「なに?」
P「アイドル始めて結構経つけど、どうだ?楽しいか?」
奏「ええ、楽しいわ」
P「そっか、良かったよ」
奏「今も、結構楽しいわよ…カフェでお茶してPさんとお話して…」
奏「もう少しPさんとここにいたいな…いいでしょ?」
P「……」
奏「無言は肯定ってことよね♪」
・
・
・
P「……」ズズー
奏「……」パクッ
奏「…チョコを食べた後って口の中が甘いのよね…ん?」ジッ
P「…どした?」モグッ
奏「…Pさんの口の中…甘そうね」ペロッ
P「…ふぇっ…!?///」
奏「からかうと顔赤くするところ、かわいいわね。ふふっ♪」
・
・
・
奏「Pさんってさ」
P「んー?」
奏「バレンタインにチョコもらうならやっぱり手作りがいいの?」
P「そうだなぁ…男ならみんな手作りのが嬉しいだろ。気持ちが籠ってるんだからさ」
奏「そう…やっぱりかぁ」
奏「でも…手作りチョコに愛情をどんなに込めたって、伝わらなかったら悲しすぎるわ。想いは口に出さなきゃね」
奏「特に…Pさんみたいな鈍感には、気持ちを込めるだけじゃ足りないかな…」ボソッ
P「ん?」
奏「ひとりごと、よ、ふふっ…!」
・
・
・
奏「そういえばPさんは誰かからチョコレートをもらう予定はあるの?」
P「ああ、伊吹たちから貰ったぞ」
奏「そうなんだ……じゃあ、私はキスをあげようかしら。Pさんはチョコよりもキスがいい?」
P「はっ!?何言って…」
奏「それとも…Pさんは両方欲しい欲張りさんかしら…ふふっ♪」
P「からかうのはやめてくれよ…」
奏「ふふっ♪」
奏「……それにしても…バレンタインのチョコか…私あげたことってないのよね」
P「そうなのか」
奏「ええ、女の子からもらったことは何度かあるけど」
P「あー…確かに奏は女性ファン多いよな」
奏「でも…今回初めてバレンタインチョコ作ったのよ」
P「収録で、だろ」
奏「違うわよ、ちゃんと男の人にあげるものよ」
P「えっ…!?」
奏「好きな人のために作るチョコも悪くないかなって思ったわ」
P「…だ、誰だ!?誰なんだ!?」ガタッ
奏「さぁて、誰でしょうね、考えてみてよっ!」
P(え…?誰だ…?クラスメイトか…?)
奏「でも…初めてをあげる…って少し表現としては引っかかるわね」
P「あっ…」
P「……」
奏「…Pさん、何黙ってるの」
奏「……」
奏「ふーん…じゃあねぇ…」
奏「Pさんに私の大事なモノあげようかしら」
P「……なっ…!?」
奏「何かは秘密!ね!」
―――
アリガトウゴザイマシタ
P「さて、帰るかぁ」
奏「……」
P「奏?」
奏「…あのさ、Pさん。ちょっとだけ…遠回りして帰らない?」
P「ん、わかった、いいぞ」
奏「ありがと」
・
・
・
奏「……」テクテク
P「……」テクテク
奏「……うん、ここで良いかな」ピタッ
P「何かあるのか?」
奏「うん。Pさん、質問、いいかな?」
P「ああ、構わないぞ」
奏「…Pさんは、チョコとキス、どっちがいい?」
P「…はぁっ!?」
奏「なーんて、冗談よPさん♪」
P「またお前はそういうことを…」
奏「ふふ、ごめんね。Pさんからかうの面白くって♪」
P「お前なぁ…」
奏「…ふふ…冗談はここまでにして……あげようかな」
P「ん?何をだ?」
奏「バレンタインにあげるものって言ったら一つしか無いでしょ?」ガサッ
P「え……まさか……」
P「…わかったぞ、またからかうつもりだろ、もう引っかからないからな!」
奏「冗談はここまでって言ったでしょ、本物よ、ほら…」
スッ
奏「ずっと…決めてたの…渡す相手はPさんって…。これ、受け取って!」
P「えっ…!?これ…本物…!?俺にか…!?」
奏「……ビックリした?ふふふ、驚く顔もかわいい♪」
P「あ…いや…でも…」モジモジ
奏「女の子から渡すのも勇気がいるんだから、受け取る方も勇気を持ってほしいな。生モノなんだから、返事はお早めにね?ふふっ♪」
P「え…?返事…?」
奏「バレンタインの返事って言ったら…わかるでしょ?」
P「…ホワイトデーか」
奏「違うわよ……まったくもう…わからないのね……」
P「違ったのか」
奏「はぁ……わかった……じゃあ教えてあげる」
P「ああ、教えてくれると助かる」
奏「…でも、その前に問題ね」
奏「この唇はどんな味がするのかしらね。ねぇ…Pさん?」
P「…さ、さあな…」
奏「私はね、とっても甘いと思うんだ」
P「そうかな?」
奏「試してみる?」
P「……えっ……!?」
奏「ほら、目…つむって…?」
奏「貴方に…甘いキスを届けてあげる」
おわり
支援・画像支援ありがとうございました
バレンタイン速水ちゃんの台詞と、アイプロでの台詞を使ってます
元スレ
P「よし、みんな集まったな」
伊吹「何の話だっけ?」
法子「お仕事の話だよね?」
奏「珍しい組み合わせよね」
有香「確かに…そうですね」
拓海「また恥ずかしい衣装着させられるんじゃねえだろうな?」
P「はいはい、今から話するからな」
P「…えーっと、お前達5人に料理番組の仕事が来た。バレンタイン特番のな。色んなアイドルがバレンタインチョコを作って審査員に味見してもらって、一番美味しいチョコを作るのは誰か?って企画だ」
伊吹「料理するのかぁ…アタシ全然やらないんだけど」
拓海「アタシもだ」
奏「あんまり料理はやらないけど…得意な方だと思うわ」
有香「チョコ作りとか経験ないんですけど…」
法子「あ、私は大丈夫だよ!」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:02:33.49 ID:SiZSEBAa0
P「できるのは法子と奏か。まあ安心しろ、本番前に練習はするから」
奏「なら大丈夫かな」
伊吹「ま、所詮溶かして固めるだけなんだし楽勝でしょー」
P「いや、今回はチョコケーキを作ってもらうぞ。ただ溶かして固めるだけじゃ芸がないからな」
伊吹「うげっ、マジ?」
P「マジだ」
拓海「ケーキって難しいんじゃねえのか?」
P「いや、簡単に作れるのがあるぞ。分量さえキチンと守れば大丈夫だ」
P「あ、言い忘れてた。チョコを使ってればなんでもいいぞ。さっきチョコケーキって言ったけど、それはあくまで一例な」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:06:18.85 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「チョコケーキ…ねぇ」テクテク
奏「レシピ本くらいは見てみようかしら」
本屋
奏「さて…と、レシピ本は…っと」キョロキョロ
奏「あ…ふふ、どこの雑誌もバレンタイン特集ね」スッ
ペラペラ
奏「…ふーん…こういうのかぁ」
奏「……かわいいラッピングとか、ハートの形とか…男の子ってそういうもの、意外と好きよね」
奏「やってみようかしら……」
奏「ま、他の雑誌も見てみましょう」パタン
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:09:36.69 ID:SiZSEBAa0
・ ・ ・
数日後
P「みんな、エプロンは持ってきたな?」
法子「はーい!持ってきたよ!」
有香「押っ…はい!」
拓海「ああ」
伊吹「持ってきたよー」
奏「ええ」
P「それじゃあエプロン付けてくれ、今から料理するからな」
「「「「「はーい」」」」」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:12:07.12 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「エプロンなんて普段しないから、不思議な感じ。ねぇ、どう?変じゃない?」
P「大丈夫だぞ」
奏「……はぁ…」
P「どうした?」
奏「こういう時の言葉って大事よ?もう、鈍感なんだから…」
P「?」
法子「プロデューサー!私の割烹着姿、似合ってる?」
P「ああ、似合ってるぞ」
法子「ふふ!ありがと!」
奏(法子ちゃんみたいに言った方が良かったのかしら…)
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:15:42.38 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
法子「秘技!片手卵割りーっ!パカパカっ!」
伊吹「おお!法子すごい!」
法子「卵混ぜるの得意なのっ!そーれ、シャカシャカシャカシャカシャカ!」
有香「おお…ちゃんと白身が切れてる」
奏「あっちは盛り上がってるわねぇ…」
P「見てないで奏も始めなよ」
奏「わかってるって、そろそろやるわよ…」
奏「さて、始めましょうか。でも…バレンタインに手作りチョコなんてベタよねぇ。でもこーゆーベタなの好きでしょ?」
P「え?えっと……」
奏「白状しなさいよ。ふふっ。ま、喜んでほしくて作るんだから、女って一途よね…ねぇ?」
P「…そうだな」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:18:31.22 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
P「ちょっと俺席外すな」
拓海「どこ行くんだよ?」
P「お手洗い」
拓海「…さっさと行ってこいよ」
P「はいよ」
伊吹「いやー、テキパキと調理進めていくのってダンスに通じるものがあるね!リズムよく材料入れてくよ!」
有香「伊吹ちゃん結構手際良いね」
奏「伊吹ちゃんノリノリだね。見てて楽しいな。ふふ」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:21:09.51 ID:SiZSEBAa0
P「ただいまー。どうだ?進んだか?」
奏「法子ちゃんは進んでるわよ」
P「ほー…」
奏「法子ちゃんドーナツ作ってたよ。本当に好きねぇ」
P「ちょっと味見させてもらおっと」
<ガチャ
P「ん?」
フレデリカ「フンフンフフーン♪フンフフー」
P「…鼻歌なんか歌ってどうした?なんか良い事でもあったのか?」
フレデリカ「むっ!そこはフレデリカー♪でしょ!」
P「そんなの知らんよ」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:24:44.25 ID:SiZSEBAa0
フレデリカ「むぅ…まあいいや、甘い匂いがしたから覗きに来ただけだよ」
P「そうなのか」
フレデリカ「あー!チョコ作ってるー!食べさせてー!」
法子「まだ未完成だけどいいの?」
フレデリカ「いいよー」
法子「じゃあ…はい♪」スッ
フレデリカ「ありがとー♪」モグモグ
P「法子、俺もいいか?」
法子「わかったー、はい♪」スッ
P「ありがと…うん、うまい」モグッ
フレデリカ「そうそう、チョコレートってフランス語でショコラって言うんだって!千夏さんが言ってた!」
P「千夏から教わるのか…」
フレデリカ「食べたから帰るねー!じゃあね!」
P「はいはい、じゃあな」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:27:18.69 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「んー…エプロンって慣れないな…なんだか首のあたりがムズムズするよ。外しちゃおうかな」
P「外すな外すな。似合ってるのにもったいない」
奏「エプロン似合ってる…? ふふ、ありがと。…もしかして興味あるの?」
P「ど、どういうことだよ…」
奏「つまり……私の手料理とか食べたい?興味ない?」
P「奏の手料理か…それは食べたいなぁ…」
奏「そう…食べたいんだ。そんなに食べたい?」
P「ああ、是非とも食べたい!」
奏「どうしようかなー」
P「なんだよー…」
奏「ふふっ、まあ、気付いたことは褒めてあげる。そういうトコロ、大事だよ」
P「?」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:30:20.58 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
拓海「有香、砂糖とってくれ」
有香「あ、はい」スッ
拓海「サンキュ」
伊吹「有香ー混ぜてくんない?手痛くってさ」
有香「うん、わかった」
法子「拓海さん!入れすぎ入れすぎ!」
拓海「え?そうなのか?」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:33:10.10 ID:SiZSEBAa0
奏「ふふ、みんなで料理の練習してると学校の料理実習みたいね。すこし楽しくなってきちゃった」
P「良かったな」
奏「あ、そうだ。Pさん、なんなら2人きりでプライベートレッスンしてあげてもいいけど?」
P「な、なんだよそれ…」
奏「ふふっ…!」
P「なんなんだよー…」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:36:10.90 ID:SiZSEBAa0
P「しっかしわざわざバレンタインデーに好意を伝えなくっても良いんじゃないかなぁ…言うべきことではないだろうけどさぁ」
奏「ホントに何言ってるのよ、贈り物に言い訳できた方が楽でしょ?記念日って便利なのよ」
P「そんなもんかな?」
奏「そういうものよ」
奏「そうだ。Pさん、参考までに聞きたいんだけどさ」
P「なんだ?」
奏「私は甘いチョコレートよりビターなチョコレートとか好きなの。Pさんはどっちが好き?」
P「えー…俺は別にどっちでも…チョコならなんでも好きだし」
奏「どっちでも良いって答えはダーメ。そういうのが一番困るんだから…」
P「んー…なら…どちらかと言えばビターな方かなぁ。細かく言えば少しビターなの」
奏「へー、Pさんもちょっぴりビターな大人の味が好き?なら私たち気が合うみたいね」
P「そうみたいだな」
奏「でも…誰でも甘い方が好きよ…色々ね」
P「?」
奏「私は…ほろ苦さも…嫌いじゃないけど」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:39:10.05 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「…ねぇ」シャカシャカ
P「んー?」
奏「Pさんって料理するの?」
P「まあ一人暮らし長いからな、嫌でもすることになる」
奏「だったらさ、私に特別なレッスンとか、してくれない?」
P「なんだそれ?」
奏「それとも料理以外のこと教えてくれる?例えば…」ニヤリ
P「料理以外の…特別な……はっ!?」カァァ
奏「今なに想像したの、ねぇっ!」ニヤニヤ
P「う…うっさい!」カァァ
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:42:22.39 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「うーん…」
P「どうした?」
奏「単にチョコレートってだけじゃつまらないでしょ?だからひと工夫したいのよね…何がいいかしら…」
P「隠し味か?…うーん……何が良いんだろうな……」
奏「んー…Pさん、チョコみたいに甘いキスって…知ってる?」
P「え…?」
奏「Pさんはチョコみたいに甘いキスがいいかしら?」
P「え……ええっ!?」カァァ
奏「冗談よ、ふふっ!」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:45:33.47 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「Pさーん」
P「んー?」
奏「ちょっとこれ見てくれる?」
P「どうした?」
奏「ちょっと遠いかな」
P「え?こんぐらいで良いだろ?」
奏「ダメよ、Pさん、もっと近くに来てよ…ほら…唇が触れるくらい、心臓の音が聞こえるくらいに…」グイッ
P「えっ…うぁっ…!」カァァ
奏「うふふっ♪」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:48:25.39 ID:SiZSEBAa0
奏「んー…チョコケーキを手作りって少し大変よね。Pさんはチョコケーキ、好きかしら?」
P「チョコケーキかぁ…好きだぞ」
奏「そう……だったら…お口にあ~んとか…やってあげましょうか?
P「うえっ…!?」///
奏「ふふっ、顔が赤いわよ、○○さん」
P「か、顔が近いからだ!」カァァ
P「い…伊吹たち見に行くから!」
奏「あ…逃げた」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:51:21.70 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「うん…甘い雰囲気、いい感じね」
奏「さぁ、どんな味かな?」
P「できたのか?」ヒョコ
奏「ペロ…ん、よくできたと思うわ。あ、Pさんいいところに。ちょっと味見をしてみる?それとも…私の唇の味のほうが知りたい?ふふ、それはちょっと特別な味がするかもね♪」
P「お前なぁ…」ハァ
奏「それで?Pさん、味見したい?」
P「…ああ」
奏「んー…待てっ…」
P「おいおい…」
奏「ふふ、おあずけね」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:54:16.11 ID:SiZSEBAa0
・
・
奏「…よし、できた」
P「どんなの作ったんだ?」
奏「え?…ふふ、内緒」
P「えー…」
奏「人生はチョコの箱。空けるまで中身は分からない、っていうでしょ?」
P「ん?どういうことだ?」
奏「ふふっ…!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:56:27.45 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
P「よーし、みんな作り終えたな」
P「作ったのは各自持ち帰っていいぞ」
P「…それじゃあ解散!お疲れ様!」
「「「「「お疲れ様でしたー」」」」」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 17:58:35.47 ID:SiZSEBAa0
法子「プロデューサー!私のチョコドーナツ食べて下さい!」
P「お、ありがとう法子」
伊吹「はい、アタシもあげる」
有香「私のも食べてみて下さい!」
拓海「アタシは食わねぇから…やんよ」
<ガチャ
フレデリカ「できたのー?」
かな子「チョコの匂いがします」クンクン
ワイワイ ガヤガヤ
奏「あらあら、モテモテね」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:00:50.65 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
拓海「じゃあな、アタシは帰る」
有香「あ、私も帰ります」
法子「私もー!」
伊吹「アタシも帰ろっかな……奏は?」
奏「私は少し残るわ」
伊吹「……そっか、じゃあね!」フリフリ
奏「ええ、じゃあ」フリフリ
奏「…さて…と…」チラッ
P「ふんふんふーん♪」
奏「可愛い子達からチョコを貰って浮かれてる男の相手でもしましょうか」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:13:50.79 ID:SiZSEBAa0
P「ふんふーん♪」
奏「Pさん」
P「お、奏か。まだ残ってたのか」
奏「ええ、やり残したことがあってね」
P「やり残したこと…?あっ…」
P(そういえば、まだ奏からチョコ貰ってないな…あっ!待てよ…!奏のことだからキスとかしてくるんじゃ…)
P「……」ワクワク
奏「なに、浮ついて…期待してるの?」
P「……」ニコニコ
奏「…まあいいわ、Pさん、いつもありがと。お礼はこれで」スッ
P「えっ…」
P(あれ…?てっきりキスしてくるのかと…)
奏「…なに、もしかして期待してたの?」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:16:19.05 ID:SiZSEBAa0
P「えっ…!?いやそんなこと…!」アタフタ
奏「ふふっ、しょうがないわね…また今度ね」
P「ええっ…!?」
奏「ま、とりあえず食べてみてよ」
P「お、おう…!」
パクッ
P「……」
奏「どう?」
P「…うん!美味しいよ!」
奏「…良かった…」ホッ
P「苦味は抑えめにしたんだな」
奏「ええ、Pさん好みのちょっとビターなものよ」
奏「このぐらいの苦味がちょうどいいわよね。甘さを引き立ててくれるもの」
P「そうだな」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:18:07.72 ID:SiZSEBAa0
奏「…ねぇ、なんでチョコレートが甘いか、知ってる?」
P「…砂糖が入ってるからだろ?」
奏「チョコレートが甘いのは、甘くなって欲しいからよ。二人の関係が、ね」
P「ほー…」
奏「それと…わざわざチョコを手作りするのは、作っている間に相手のことを考えられるから…、それじゃあね、Pさん、そういうコトだから♪」
P「え…?ちょ、ちょっと奏…!?」
奏「あ、言い忘れてた」クルッ
奏「Pさん、練習したおかげで自信がついたわ。本番も美味しいチョコを作るから、期待してていいわよ♪うふふ♪」
P「えっ……あ、うん」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:21:11.49 ID:SiZSEBAa0
・ ・ ・
衣装合わせ日
奏「今回の衣装、どうかしら?Pさんの意見も聞かせてくれる?」
P「ああ!凄い似合ってる!可愛いぞ!」
奏「Pさんが喜んでくれるなら…嬉しいわ。そこから先は…教えてあげない!ふふっ」
P「なんだよー…」
奏「ふふっ…これ、アイドルらしいエプロン衣装って感じね!もっと近くで見る?」
P「え…い、いや…いいよ…」
奏「もう、遠慮しちゃって」グイッ
P「うわっ!?」カァァ
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:23:37.38 ID:SiZSEBAa0
奏「ふふ…!」
P「そ、そうだ!奏は本番でどんなチョコを作るんだ?」バッ
奏「あ…もう…」
奏「……そうねぇ…」
奏「せっかくチョコを作るなら可愛く作りたいわ。衣装だって、可愛さの大事な要素でしょう?見た目が良くなくちゃ、せっかく美味しくても盛り上がらないもの。チョコも女の子も同じね。ふふっ♪」
P「そういうものなのか?」
奏「ええ、そういうものよ」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:28:12.64 ID:SiZSEBAa0
・ ・ ・
番組収録当日
P「いよいよ本番だ、準備はできてるな?」
法子「ばっちりだよ!」
伊吹「大丈夫だよ」
有香「はい!」
拓海「オウ、できてんぜ」
奏「大丈夫、練習したもの」
P「…よし!それじゃあ…行ってこい!」
「「「「「はい!!」」」」」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:31:37.13 ID:SiZSEBAa0
奏「Pさん」
P「ん?」
奏「実はちょっと緊張してるの。LIVE以外の仕事ってあんまり慣れてないのよね」
P「…そうだったのか……すまん、気付けなくって」
奏「別にいいわ、Pさんだもの」
P「俺が鈍感とでも?」
奏「そうじゃない」
P「そうかな?」
奏「そうよ」
P「えー…」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:37:06.94 ID:SiZSEBAa0
奏「じゃあさ、こういう時どうすればいいかわかる?」
P「…えーっと…頑張れ!って言う?」
奏「…女の子が不安な時は一緒にいて、笑顔の一つでもくれればいいのよ、Pさん」
P「…そうなのかぁ…」
奏「ええ、ほら、笑ってよ」
P「…あ、うん」ニコッ
奏「うん、よろしい。じゃあ、このまましばらく一緒にいてね」
P「ああ、わかったよ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:40:26.00 ID:SiZSEBAa0
奏「…ねぇ、Pさん」
P「なんだ?」
奏「やっぱり料理上手な子たちが集まってるのかしら?」
P「そうだろうな、ファン獲得のチャンスだしな」
奏「そう……でも、私だって負けないわ」
奏「Pさんが私を選んでくれたんだもの、一番になりたいのは当然じゃない?」
P「奏…」
奏「みんなで練習した成果、出してくる。がんばるわ」
P「…ああ!頑張れ!」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:45:56.66 ID:SiZSEBAa0
奏「あ…」ブルッ
P「どうした?」
奏「ちょっと緊張してるみたい…」
奏「本番はやっぱり練習とは違う緊張感があるわね…失敗しないようにしないとね!」
P「…まだ一緒にいた方がいいか?もう時間ないけど」
奏「んー……キスしてくれたら治るかも」
P「なっ…!?何言っち…!」
奏「…ふふ、バカね、冗談よ♪」
P「…お前なぁ…」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:49:51.56 ID:SiZSEBAa0
奏「ふふっ…じゃあねぇ……Pさん…見つめて…」ジッ
P「…えっ…!?」
奏「……」ジーッ
P「うっ…!」カァァ
奏「……ん、大丈夫。いける気がしてきたわ。ふふっ」
P「そ…そうか…」///
奏「ふふ、顔真っ赤よ」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:52:05.42 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
法子「あ、プロデューサー!」
P「なんだー?」
法子「番組で作るチョコ、プロデューサーの分も作っとくからねー!」
P「お!ありがとな」
伊吹「アタシも作ってあげるよ!感謝しろよー」
P「おお、期待してるぞ!」
有香「わ、私もPさんのために作ります!」
P「ははは、ありがと」
拓海「ア…アタシも…自分で食わねぇから…やる…!」
P「拓海は可愛いなー」
拓海「バ、バカなこと言ってんじゃねえよ!」
P「ははは」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 18:56:28.52 ID:SiZSEBAa0
P「ふんふーん♪」ニヤニヤ
P(今年のバレンタインは豊作だなー!)
奏「Pさん、顔がニヤけてるわよ」
P「えっ?マジか…!?」
奏「お仕事なんだから、ちゃんとね。…真面目な顔の方がステキよ?」
P「お、おう…」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:02:48.99 ID:SiZSEBAa0
―――
司会「さあ!始まりました!バレンタイン特別企画、一番美味しいチョコを作るアイドルは誰か!?アイドルチョコ作り対決!!」
司会「この番組は、アイドル達が作ったチョコレートを番組を見に来てくださった皆さんに食べてもらい、得点を競うというものです!」
司会「さて、今回チョコを作るアイドル達はー…この子達です!!」
伊吹「小松伊吹だよ!最高のチョコケーキを作ってやるぜっ♪」
法子「椎名法子です!美味しいチョコドーナツ作るよ!」
奏「速水奏よ。せっかくチョコを作るのなら可愛く作りたいわ」
有香「中野有香です!押っ…よろしくお願いします!」
拓海「向井拓海だ。…まぁ…あまり期待すんなよ」
司会「まだまだいますよ、どうぞー!」
オガタ…チエリデス…
シブヤリンダヨ
サクママユデス♪
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:07:17.98 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
司会「さて、アイドルたちが揃ったところで、意気込みでも聞いてみましょうか」
司会「誰にしようかなーっと…」
司会「…じゃあ、奏ちゃん!意気込みをどうぞ!」
奏「え?意気込み…?意気込みねぇ…」
奏「意気込みというか感想なんだけど」
奏「みんな可愛いわね。キスしてあげたいぐらい♪」
司会「ははは!流石キス魔って言われるだけありますね!」
奏「ふふっ」
司会「次は……拓海ちゃん!」
拓海「ハァ!?アタシか!?」
司会「ええ。さ、意気込みをどうぞ!」
拓海「えー…」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:11:10.58 ID:SiZSEBAa0
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司会「さあ、意気込みを聞いたところで、チョコを作ってもらいましょう!よーい、スタート!!」
奏「さてと、始めましょうか」
伊吹「やってみっか!」
有香「練習の成果、見せます!」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:17:30.52 ID:SiZSEBAa0
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法子「シャカシャカシャカー!」
拓海「うおー!」シャカシャカ
伊吹「ちょっとつまみ食いしちゃお♪」
麗奈「ククク…このデスソースを…」ドボドボ
有香「えい!(バキバキ)あ、片手でチョコレート砕くのはまずかったですか?」
智絵里「えっと…砂糖を…」
凛「うん…良い感じ」
まゆ「うふっ♪」ニッコォ
穂乃香「えーっと…牛乳を……あっ!こぼれちゃ…!」
愛梨「混ぜてたら暑くなって来ました!脱いじゃおっと」ヌギッ
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:19:41.64 ID:SiZSEBAa0
奏「みんな料理上手じゃない…意外っていうか、やっぱり女の子ね」
奏「私も頑張らないと…」
奏「あ、砂糖が足りな……ってこれ塩!?ここに置いたの誰よもう!」
サトウトシオヲスリカエテヤッタワ!アーハッハッハッハッ…ゲホゲホ
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:23:58.73 ID:SiZSEBAa0
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司会「奏ちゃん、調子はどう?」
奏「え?ああ、調子は良いわよ」
司会「隠し味とかは入れるのかな?」
奏「隠し味……隠し味ねぇ…」
奏「愛情?」
司会「なるほどー、愛情かぁー」
奏「あー…でもねぇ…隠し味は愛情って言っても、気づかなければ意味ないわよねぇ」
司会「ほー」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:27:43.95 ID:SiZSEBAa0
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司会「はーい!一旦休憩でーす!お疲れ様です!」
奏「あ、Pさん、今忙しい?休憩時間だから一緒に話したいんだけど…」
P「ん…ああ、大丈夫だぞ」
奏「よかった、Pさんと話してるだけでも緊張がほぐれるのよ、ふふっ!」
P「そうか。本番前に結構緊張してたけど、大丈夫なのか?」
奏「そうね…料理番組なんて始めてで心配だったけど、大丈夫よ」
P「そっか」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:32:01.36 ID:SiZSEBAa0
奏「料理番組の収録ってこんな雰囲気なのね…意外と普通、かな」
P「全部が全部、こういうのじゃあないだろうけどな」
奏「それもそうね」
奏「しっかし…アイドルのお仕事って色々あるわよね。歌って踊るだけじゃないのね」
P「ああ、バラドルってのもいるしな」
奏「幸子ちゃんとか?」
P「あいつは……どうだろうな」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:35:58.25 ID:SiZSEBAa0
奏「…ねぇ」
P「ん?」
奏「私のエプロン姿、どう?家庭的?」
P「んー…まぁ、そう見えるな」
奏「そう……。…なら…今度、手料理作りに行きましょうか?」
P「…えっ!?」
奏「……なんて、期待した?」
P「……そういうのやめてくれよぉ…」
奏「ふふ、ごめんなさいね。Pさんの反応が面白くって」
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:38:18.75 ID:SiZSEBAa0
P「…おっと、そろそろ休憩終わりだぞ」
奏「あら、ホントだ。早いわね」
P「じゃ、行ってこい」
奏「ええ、Pさん、ちゃんと私を見ててね?」
P「ん、ああ言われなくても見てるが…そんなに重要か?」
奏「Pさんに見守られてるってのが大事なのよ」
P「そうなのか」
奏「そうよ。…じゃ、おいしいケーキ作るから楽しみにしてなさい、ふふっ!」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:42:56.57 ID:SiZSEBAa0
―――
奏「よし、できた!」
司会「お!奏ちゃんは作り終えたみたいですね」
司会「完成品は全員のチョコが出来てから発表しますよー」
司会「作り終わった方は洗い物しててくださいねー」
奏「洗い物?収録なのにそんなシーンいるのかしら?」
奏「…まぁいっか」カチャカチャ
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:45:55.95 ID:SiZSEBAa0
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・
司会「さあ、全員のチョコが完成しました!ここで審査タイムです!」
P(お、いよいよか)
司会「ここに投票箱がありますので、審査員の皆様は美味しいと思ったチョコを作ったアイドルの名前が書いてある箱に投票してくださいねー!」
伊吹「アタシの自信作なんだから、アタシに入れてよねー!」
麗奈「このレイナサマに入れるに決まってるわよね!下僕ども!」
司会「はーい、投票開始でーす!」
カナデチャンのチョコケーキオイシイ!
ケーキノウエニドーナツガノッテルゾ!
レイナサマー!カライデスー!
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:50:20.91 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
収録終了後
奏「Pさん、収録の様子、ちゃんと見てた?私としては上手くできたと思うんだけど」
P「良くできてたじゃないか。よくやったな」
奏「……それだけ?」
P「…え?」
奏「Pさんからご褒美のキスはもらえないの?」
P「うぇっ…!?」カァァ
奏「…ふふ、赤くなるとこ、カワイイわね」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:53:27.35 ID:SiZSEBAa0
P「…全く…お前は…」
奏「ふふ、まあ、上手くできて良かったわ」
奏「なんとかみんなに喜んでもらえるチョコケーキが作れたみたい。なんだか嬉しいわね」
P「そりゃ良かったよ」
奏「みんなで練習したおかげかな。みんなには感謝しなきゃね」
P「そうだな」
奏「…っと、伊吹ちゃんたちのところには行ってあげなくていいの?」
P「ああ、伊吹たちのとこにはもう行ったよ」
奏「あら、そうだったの」
81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:55:42.53 ID:SiZSEBAa0
奏「ねぇ、Pさん」
P「ん?」
奏「たくさんの洗い物してたら手が冷えちゃったんだけど。収録なのにあんなシーン要るの?」
P「あー…あれな…この番組のスポンサーの新商品だよ」
奏「…ああ、そういうことね。よく落ちる洗剤…なるほどねぇ。業界の裏見たり、って感じ」
P「なんか温かい飲み物でもいるか?」
奏「んー…それもいいけど…私は他のがいいかなぁ」
P「…?何が良いんだ?」
奏「Pさんの手…」
P「え…?」
奏「暖かそうね……」
ぎゅっ
P「うわっ…!?」
奏「ふふっ、こういうの、いいかもしれないわ」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 19:58:46.93 ID:SiZSEBAa0
奏「よし、暖まったわ」
P「……///」
奏「Pさんも暖まったみたいね」
P「お前なぁ…」
奏「ふふ、それよりPさん。収録で作ったケーキ、余ってるんだけど、食べてみる?」
P「お!いただくよ」
奏「わかった、ちょっと待っててね」
85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:01:27.55 ID:SiZSEBAa0
奏「お待たせ」コトッ
P「おう、ありがとう」
奏「どうぞ、召し上がれ♪」
P「じゃあ…いただきます」
パクッ
P「……」
奏「……どう?」
P「…うん、美味しいよ」
奏「…ふふ、良かった。…Pさんに美味しいって言ってもらえると嬉しいわ。シンプルでしょう?」
P「…ああ、そうだな」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:04:09.17 ID:SiZSEBAa0
奏「…ま、今回の収録はいい経験になったわ。私はもっと料理上手くなっておこうかしらね」
P「奏って料理少しはできたんじゃなかったか?」
奏「確かに…料理ができないわけじゃないけど…どうせなら出来る方がいい女でしょ?」
P「まぁ…確かにな」
奏「それに…いいじゃない、愛情たっぷりの料理がただで食べられるんだから、何も問題ないでしょう?」
P「……え!?それって…!?」
奏「ふふっ…!」
奏「さて…Pさん。食べ終えたら少しゆっくりして帰りましょ♪」
P「時間大丈夫なのか?結構夜遅いけど…」
奏「いいからいいから♪」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:08:12.50 ID:SiZSEBAa0
・ ・ ・
奏「この時期の街って、バレンタイン一色よね」テクテク
P「そうだなー」テクテク
奏「…あ!あそこのカフェ良い感じじゃない?」スッ
P「…あれか?」
奏「ええ、入ってみましょうよ」
P「そうだな、入ってみるか」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:12:27.45 ID:SiZSEBAa0
―――
カフェ
奏「ふふ、いい雰囲気のお店ね」
P「そうだな。…それで?何にする?」
奏「メニュー見せて……ふぅん…チョコを使ったのが多いわね」
奏「ホント、この時期はどこのお店に行ってもチョコレートばっかりね」
P「確かにな」
奏「あら、チョコレートドーナツかぁ……ドーナツ見ると…やっぱり法子ちゃんを思い出しちゃうね」
P「いっつも食べてるもんな」
奏「よく飽きないわよねぇ」
奏「私はブレンドコーヒーとチョコレートサンデーにするわ」
P「そっか…じゃあ…俺も同じのにするかな」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:14:59.43 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「Pさんと2人でカフェデートなんて…ちょっと贅沢ね」
P「そうか?俺なんかにそんな価値があるとも思えないけど」
奏「自分を卑下しないの、Pさんと2人でカフェに行きたいってコ、いっぱいいるわよ?」
奏「Pさんとカフェデートに行ったなんて…みんなには言えないわよ」
P「またまたご冗談を」
奏「……冗談じゃないんだけどねぇ…」ボソッ
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:19:07.02 ID:SiZSEBAa0
オマタセシマシタ
奏「あら、美味しそうね」
P「そうだな」
P「ミルクっと…」タラー
奏「……」ゴクッ
P「…ん?……奏」
奏「…どうしたの?」
P「砂糖とかミルク、入れないのか?」
奏「コーヒーはブラックがいいわ。ちょっと苦いくらいがちょうどいいの」
P「そうなのか。俺は必ずミルク入れるけどなぁ」
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:22:19.69 ID:SiZSEBAa0
奏「でも…Pさんと一緒だったらちょっと甘い気分になっちゃうかもしれないわね…ふふっ…」
P「?」
P「どういうことだ?」
奏「苦いコーヒーとチョコレートは合うってことよ。Pさんもやってみれば?」
P「よくわからんが…俺もうミルク入れちゃったよ」
奏「…じゃあ、私のコーヒー飲みなよ」
P「いいのか?」
奏「ええ、いいわよ」
P「……やっぱやめとく」
奏「…意気地なしねぇ」
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:25:11.02 ID:SiZSEBAa0
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・
・
奏「ふぅ…」
奏「こうしてまったりしてると、忙しかったこと忘れちゃうね」
P「そうだなぁ…」
奏「仕事もプライベートもPさんと一緒にいられるって…ちょっと嬉しいわ」
P「はは、お世辞でも嬉しいよ」
奏「もう…ホントなのに…」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:28:23.59 ID:SiZSEBAa0
P「それより奏」
奏「なに?」
P「アイドル始めて結構経つけど、どうだ?楽しいか?」
奏「ええ、楽しいわ」
P「そっか、良かったよ」
奏「今も、結構楽しいわよ…カフェでお茶してPさんとお話して…」
奏「もう少しPさんとここにいたいな…いいでしょ?」
P「……」
奏「無言は肯定ってことよね♪」
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:30:15.71 ID:SiZSEBAa0
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P「……」ズズー
奏「……」パクッ
奏「…チョコを食べた後って口の中が甘いのよね…ん?」ジッ
P「…どした?」モグッ
奏「…Pさんの口の中…甘そうね」ペロッ
P「…ふぇっ…!?///」
奏「からかうと顔赤くするところ、かわいいわね。ふふっ♪」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:33:06.83 ID:SiZSEBAa0
・
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奏「Pさんってさ」
P「んー?」
奏「バレンタインにチョコもらうならやっぱり手作りがいいの?」
P「そうだなぁ…男ならみんな手作りのが嬉しいだろ。気持ちが籠ってるんだからさ」
奏「そう…やっぱりかぁ」
奏「でも…手作りチョコに愛情をどんなに込めたって、伝わらなかったら悲しすぎるわ。想いは口に出さなきゃね」
奏「特に…Pさんみたいな鈍感には、気持ちを込めるだけじゃ足りないかな…」ボソッ
P「ん?」
奏「ひとりごと、よ、ふふっ…!」
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:36:32.72 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「そういえばPさんは誰かからチョコレートをもらう予定はあるの?」
P「ああ、伊吹たちから貰ったぞ」
奏「そうなんだ……じゃあ、私はキスをあげようかしら。Pさんはチョコよりもキスがいい?」
P「はっ!?何言って…」
奏「それとも…Pさんは両方欲しい欲張りさんかしら…ふふっ♪」
P「からかうのはやめてくれよ…」
奏「ふふっ♪」
奏「……それにしても…バレンタインのチョコか…私あげたことってないのよね」
P「そうなのか」
奏「ええ、女の子からもらったことは何度かあるけど」
P「あー…確かに奏は女性ファン多いよな」
奏「でも…今回初めてバレンタインチョコ作ったのよ」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:39:04.22 ID:SiZSEBAa0
P「収録で、だろ」
奏「違うわよ、ちゃんと男の人にあげるものよ」
P「えっ…!?」
奏「好きな人のために作るチョコも悪くないかなって思ったわ」
P「…だ、誰だ!?誰なんだ!?」ガタッ
奏「さぁて、誰でしょうね、考えてみてよっ!」
P(え…?誰だ…?クラスメイトか…?)
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:41:48.59 ID:SiZSEBAa0
奏「でも…初めてをあげる…って少し表現としては引っかかるわね」
P「あっ…」
P「……」
奏「…Pさん、何黙ってるの」
奏「……」
奏「ふーん…じゃあねぇ…」
奏「Pさんに私の大事なモノあげようかしら」
P「……なっ…!?」
奏「何かは秘密!ね!」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:44:25.29 ID:SiZSEBAa0
―――
アリガトウゴザイマシタ
P「さて、帰るかぁ」
奏「……」
P「奏?」
奏「…あのさ、Pさん。ちょっとだけ…遠回りして帰らない?」
P「ん、わかった、いいぞ」
奏「ありがと」
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:47:31.51 ID:SiZSEBAa0
・
・
・
奏「……」テクテク
P「……」テクテク
奏「……うん、ここで良いかな」ピタッ
P「何かあるのか?」
奏「うん。Pさん、質問、いいかな?」
P「ああ、構わないぞ」
奏「…Pさんは、チョコとキス、どっちがいい?」
P「…はぁっ!?」
奏「なーんて、冗談よPさん♪」
P「またお前はそういうことを…」
奏「ふふ、ごめんね。Pさんからかうの面白くって♪」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:50:14.86 ID:SiZSEBAa0
P「お前なぁ…」
奏「…ふふ…冗談はここまでにして……あげようかな」
P「ん?何をだ?」
奏「バレンタインにあげるものって言ったら一つしか無いでしょ?」ガサッ
P「え……まさか……」
P「…わかったぞ、またからかうつもりだろ、もう引っかからないからな!」
奏「冗談はここまでって言ったでしょ、本物よ、ほら…」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:54:15.72 ID:SiZSEBAa0
スッ
奏「ずっと…決めてたの…渡す相手はPさんって…。これ、受け取って!」
P「えっ…!?これ…本物…!?俺にか…!?」
奏「……ビックリした?ふふふ、驚く顔もかわいい♪」
P「あ…いや…でも…」モジモジ
奏「女の子から渡すのも勇気がいるんだから、受け取る方も勇気を持ってほしいな。生モノなんだから、返事はお早めにね?ふふっ♪」
P「え…?返事…?」
奏「バレンタインの返事って言ったら…わかるでしょ?」
P「…ホワイトデーか」
奏「違うわよ……まったくもう…わからないのね……」
P「違ったのか」
奏「はぁ……わかった……じゃあ教えてあげる」
P「ああ、教えてくれると助かる」
奏「…でも、その前に問題ね」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 20:58:22.03 ID:SiZSEBAa0
奏「この唇はどんな味がするのかしらね。ねぇ…Pさん?」
P「…さ、さあな…」
奏「私はね、とっても甘いと思うんだ」
P「そうかな?」
奏「試してみる?」
P「……えっ……!?」
奏「ほら、目…つむって…?」
奏「貴方に…甘いキスを届けてあげる」
おわり
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 21:00:55.71 ID:SiZSEBAa0
支援・画像支援ありがとうございました
バレンタイン速水ちゃんの台詞と、アイプロでの台詞を使ってます
速水奏「初めてのバレンタイン」