タラ農園 食堂
沙紀・櫂・輝子「………………」
「意外と早く話は終わったぴにゃね?」
沙紀「……大して話す事自体はありませんからね、……アシュレ君。」
櫂「……………はい………」
沙紀「………我々の間の因縁はこれにてお終い、という事で構いませんね?」
櫂「…………構いません…」
沙紀「…………………………」
414: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 18:38:04.93 ID:xYxKyhIt0
輝子「…………あ、あの………」
沙紀「……君からしてみたら、ぽっと出の山師が……というところだろうか、そこはお互い様という事にしようじゃないか………強化人間君。」
輝子「…………………………」
沙紀「…ニュータイプと言うのは便利な物だね……恐ろしくもあるが………」
「互いを完全に理解できる、それがニュータイプぴにゃ。ボクが見せたのは、その力の一部ぴにゃ。」
沙紀「…………それはそれは……だな。」
櫂「………………バトラー船長。」
沙紀「………何か?」
櫂「………いいんですか…?」
沙紀「…君は僕に腹を立てさせるのが余程お上手と見える。」
櫂「……あっ……いや………そんなつもりでは…………」
沙紀「覚悟を決めた人間を揺さぶるような事を言って楽しいかね?……僕はもうスカーレットの事は諦めた、あんたと違って潔く、ね。」
櫂「……………………………」
沙紀「>>416」
どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。
沙紀「どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。」
櫂「…………………………」
沙紀「ああ、そうそう。先程の約束、必ず守ってくださいね。僕が勝ったら、あんたはスカーレットをこっ酷くフって、二度と関わらない。」
櫂「…………っ………………」
沙紀「ふふふ……そうすればスカーレットは、あんたの呪縛から……そして僕の呪縛からも逃れられる。あれだけの女性だ、また良い男性が捕まりますよ。」
櫂「……………………………」
沙紀「負けた時は……世界が滅ぶので関係ありませんね、ふふっ…………」
輝子「……あんた………名前……聞かせてくれるか………?」
沙紀「極悪非道の悪党、レット・バトラーと申します。以後お見知り置きを。」
輝子「………レット・バトラー…………」
沙紀「で、聞いてどうするのです?」
輝子「……一緒に戦う仲間の名前は………知っていたい………だろ……?」
沙紀「……………あんたは正しい戦士だな。……安い同情の言葉よりも、戦士の言葉の方がどれだけありがたいか。」
輝子「……死ぬ……つもり…なんだな………?」
沙紀「ええ、まだ死んだ事は無かったので一度ぐらい体験しておこうと思いましてね。」
輝子「……………………………」
沙紀「そう言うあんたは?」
輝子「………………………」
沙紀「……失礼。とんだ無礼を働いてしまいました。」
輝子「………フフ……気にするな…」
沙紀「最期にワインとでも洒落込みますか?」
輝子「知らないのか……?酔っ払い運転は……だめ…なんだぞ……?」
沙紀「はははははは、それもそうですね。では、水で乾杯する事にしましょう。」
輝子「気が……効いてるじゃないか……レット。」
沙紀「いきなり呼び捨てですか?」
輝子「フフ……死んでしまえば、同じ骨だ……いいだろう?」
沙紀「言えてますね……ウィル。」
輝子「短い間だが、よろしく頼むぜ………相棒。」
沙紀「今までの清算をして、共に仇花を散らすとしようじゃないか。」
櫂(…………………………)
輝子「飛びっきり……派手にな……」
沙紀「歴史に刻まれるぐらいにね。」
櫂(……2人と……僕は違う…………2人は勇敢な戦士だ………しかし、僕は………………)
櫂(…………………………)
櫂(…僕は…臆病だ………こうしていると言うのに…………覚悟が全く決まらない…………)
櫂(…バトラー船長も…ウィルも………自分の命を捨てようとしているのに……………)
櫂(僕は……………………)
ガチャ……
加蓮「………どうしたの…?」
櫂「?!」
加蓮「こんな夜中に一体………アシュレに…ウィルに…………バトラー船長?!」
沙紀「ふふふ……やあ、メラニーさん。お久しぶりですね。」
加蓮「………あ……はい……」
沙紀「つい先ほど、早馬を飛ばしてここにたどり着きましてね。……申し訳ありませんが、水をもらえませんか?」
加蓮「…………………………」
沙紀「……………………」
加蓮「>>426」
加蓮「何が……始まるんですか……?」
沙紀「素晴らしい事ですよ」
加蓮「何が……始まるんですか……?」
沙紀「素晴らしい事ですよ。」
加蓮「…………素晴らしい……事………?」
沙紀「一世一代の大勝負、と言い換えても良いでしょう。……神話の再現……劇と言っても差し支えはないかもしれません。」
加蓮「…………………………」
沙紀「……あなたは本当に勘が鋭い。何かしようとしている事を暴かれてしまった。」
加蓮「…………………………」
沙紀「…………………」
加蓮「……穏やかな事じゃ……ありませんね……?」
沙紀「否定はしません。」
加蓮「………………………………」
沙紀「メラニーさんに対しては、嘘はつきたくありませんからな。」
櫂「…………………………」
沙紀「ご安心なさい、一晩経てばわかります。」
加蓮「……バトラー船長。」
沙紀「はい?」
加蓮「………………………………」
沙紀「………………?」
加蓮「……どうして……そんなに悲しい顔をしているんですか……?」
沙紀「…そんな事はありませんよ…」
加蓮「……………………………」
沙紀「……メラニーさん。その様に心配してくださるのは大変ありがたいです。」
加蓮「い、いえ…………」
沙紀「ですが………」スッ……
加蓮「…………………?」
沙紀「………………………」
加蓮「……えっと……………あ……れ………?」フラッ……パタリ……
加蓮「……………………」
沙紀「………良い夢を。」
加蓮「……………………すぅ……………すぅ…………すぅ……………」
沙紀「………礼を言うぞ、ピニャコラドール。」
「それぐらいはやるぴにゃよ。ナノマシンで脳波レベルを低下させただけだから、すぐに元通りになるぴにゃ。」
輝子「………………………」
沙紀「…残りの住人も全員眠らせて、安心な場所に運んでくれ。」
「分かったぴにゃ。」
沙紀「……………………………。」
沙紀「……残念ながらこのショーは心優しき乙女の見る様な物ではありません……戦争なのだから。」
加蓮「…………ん…………すぅ…………すぅ……………………」
沙紀「………………………………」
輝子「……あ、相棒……」
沙紀「……分かっています。…………行きましょうか。」
スクッ……スタスタスタスタ……
輝子「…………ああ………」
スクッ……スタスタスタスタ……
櫂「…………………………」スクッ…
加蓮「…………すぅ…………すぅ……………………」
櫂「………………………………」
スタスタスタスタ…………
トゥエルヴ・オークス屋敷 地下
輝子「……これが……私の新しい……トモダチ………………」
ゲーマルク「…………」
櫂「…ターンAとは別に出土した機械人形の一つさ……通常の人間には動かす事すら出来ないらしいが………………」
輝子「フフフ……なかなかのグッドフィーリングですよー…………このトモダチとは……上手くやれそうだ…………なあ……マイフレンド……」
ゲーマルク「………………」
櫂「…………そうか……」
輝子「>>434」
これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな……
輝子「これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな………」
櫂「…………………………」
輝子「……守る物を……見つけられた………こんなに幸せな事はない………………」
櫂「…………ウィル……」
輝子「……今まで……ありがとうございました………その………………いえ……やっぱり……何でもない、です。」
櫂「…………………………」
輝子「……言葉じゃ……嘘になりますから…………」
輝子「………トモダチ……ごめんな………いきなり、私と運命を共にしてくれ…………なんてさ…………」
ゲーマルク「………」
輝子「………いや……私は…いいんだ………未練なんて……ない…………」
ゲーマルク「………」
輝子「……お前も……死に場所を…………?」
ゲーマルク「………………」
輝子「………そう……か…………お前の前のトモダチは………結局……守れなかった……のか………」
ゲーマルク「…………」
輝子「…………………」
ゲーマルク「…………………」
輝子「……辛……かったな……………戦場で……散りたかったのか………」
ゲーマルク「…………………」
輝子「……私で……いいなら………」
ゲーマルク「………………」
輝子「………アシュレさん……トモダチが……ありがとう……って…………」
櫂「………………っ………」
輝子「……私も……ありがとう……です……………」
櫂「………………………」
輝子「……ゲーマルク。」
ゲーマルク「………」ウィィィィィン…
輝子「…………行ってきます。」
櫂「…………………っ……!」
輝子「………………………」
ターンA コクピット内
沙紀「…………………」
「動かし方は分かるぴにゃ?」
沙紀「分からなきゃ無駄死にするだけさ。そして、無駄死にはしたくない。」
「スカーレットを守るために?」
沙紀「………ああ。」
「自分の命はどうなっても構わない?」
沙紀「人の命なんて軽い物だよ。特に、こんな悪党の命はね。」
「…………ああ……そうぴにゃか…キミはキミ自身を…何とも思っていないんぴにゃね。」
沙紀「………そうさ。僕は……僕自身が一番嫌いで……一番憎くて……一番無価値にしか思えなかったんだ。」
「………今は……?」
沙紀「…大事な物のために捨てられる命……そこには確かな、意味があるじゃないか……」
「…………………………」
沙紀「……スカーレットをからかったり、ウェードと遊んでやれなくなるのは寂しいがね。」
「………ニンゲンは分からないぴにゃ。…ボクが気の遠くなるぐらい……と言っても機械だからそんな事はないんだけど…………の時間で学べた事はそれだけぴにゃ。」
沙紀「…人間を完全に理解するなんて、永久に無理な事だよ。」
「……かもしれないぴにゃね。」
沙紀「…………………………」
「…………ボクの前のパイロットも、同じ様な事を言ってたぴにゃ。」
沙紀「…………それは……奇遇だな……」
「>>442」
さあ……旅立ちだ!
「さあ……旅立ちだ!」
沙紀「………奴さんが動き出したのかな?」
「そ、兄弟で数千年ぶりの再開ぴにゃ。」
沙紀「ふふふ……恐らくは、世界で一番ありがたくない兄弟の再開だね。」
「同感ぴにゃ。………二度とこんな事が起きない様にって………願ってたぴにゃよ。」
沙紀「……御愁傷様。」
「……キミ……もっと緊張感を持ってほしいぴにゃ。」
沙紀「君、世界の命運をかけた戦いに緊張感なんか持って、人間のちっぽけな精神が耐えられると思っているのかね?」
「…………ごめんぴにゃ。」
沙紀「謝らないでくれ、鳥肌が立つ。」
「………………………」
沙紀「……ぴにゃぴにゃ言われて緊張感を持つのは至難の技、と言う事さ。」
「……ボクのアイデンティティを否定しないで欲しいぴにゃ。」
沙紀「最強の機械人形がぴにゃぴにゃ言っていて緊張感がないのは本当だろう?」
「………これには色々と理由があるんぴにゃ!」
沙紀「へえ……どんな?」
「……………この戦いが終わったら教えてあげるぴにゃ。」
沙紀「………………そいつは楽しみだ。」
「……………………………」
沙紀「…………さて……史上最大級の兄弟喧嘩をしに行こう。…叱ってくれる母親でも居れば、すぐに解決するんだがね。」
「機械に親は居ないぴにゃ。」
沙紀「……失敬。」
「別に……ぴにゃ。だからこそ悲しむ者が居なくて気楽でいいってね………………準備はいいかい?」
沙紀「もちろんさ。」
「…………行くよ!」
北軍研究施設 廊下
スピックスコノハズク「………」
バサバサバサバサ
あやめ「定刻通り。」
スピックスコノハズク「…………」
バサバサバサバサ…ガシッ
あやめ「…………………」
スピックスコノハズク「…………」
あやめ「隠密任務、毎度の事ながらお見事です。……文を失敬致しまする。」シュルッ……
あやめ「……………これは…!」
あやめ「……いよいよこの時がやって参りましたか。…確かに、現在は何やら指揮系統に乱れが見られます。仕掛けるなら今を置いてなし」
スピックスコノハズク「…………」
あやめ「……………」 サラサラサラサラ……
あやめ「これを頼みます。」キュッ
スピックスコノハズク「ホー。」
あやめ「……私の中に流れる異国の血の力と技を持って、北軍の奴らに一泡吹かせてやるとしましょう。……リー将軍、ジョンストン将軍。あとはお頼み致しまする。」
タラ 森林 やや開けた場所
仁美「…………………」
「伝令!内偵より報告が!」
仁美「…何と?」
「『天祐は我らにあり。内部より破壊工作を行う故、呼応し攻撃されよ。』と。」
仁美「……ふっ……ほとほと傾いたものよ 彼奴も戦国の世の最後に咲く徒花か。」
「……………………」
仁美「>>451」
全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!
仁美「全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!」
「おおおおおおーっ!!!」
仁美「先陣を切る栄誉は思いのままぞ!我々の手で本隊の道を斬り開くのだ!」
「おおおおおおおーっ!!!」
仁美「戦人の住処は戦場なり!貴殿らはこれより戦鬼となるのだ!そして、例え生き血をすすろうとも生きながらえろ!」
「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」
仁美(…死に場所を得たり。この者たちを1人でも多く生かして返すために、一命を賭そうぞ…!)
仁美(俺はもう終わった時代の人間……しかし、こ奴らは違う!)
仁美(新しい時代を作るのは……老人ではない!)カチャ…
仁美(我が槍を、若き世代が斬り開く未来への礎とせん!戦場に生きてきたこの身、戦場へと捧げてやるのも悪くなかろう。)
仁美(…………………………)
仁美「すぅ………刻は満ちたり!!」スクッ…
「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」
仁美(シャーマン……貴殿とも朋友の如く付き合えた未来があったのではなかろうか………俺には何故かそう思えて仕方がない………)
仁美(…戦争が終わったにも関わらず、戦をせねばならぬとは……哀しいとは思わんかね……?)
仁美(…………………………)
仁美(……フッ………感傷とはらしくないな………俺ももう、軍人としては使い物にならぬと見える…)
仁美(……かえって都合が良いか………散る身として後先の事を考えず、戦に集中出来ると言う物よ!)
仁美(リー将軍……あとはお頼み申す!!)
タラ 小高い丘
「リー将軍!」
亜季「全軍攻撃開始!砲兵部隊は突撃隊の援護、騎兵隊はそれに続け!歩兵部隊は私と共に研究施設を占拠する!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
亜季「敵は強大だが、我々には奇襲の利、何より天祐がある!諸君らこそが最も勇敢な兵士だ!恐れることは無い、私と、私の指揮を信じろ!」
「リー将軍!!」「リー将軍!!」
「リー将軍、万歳!!」
亜季(…………………………)
亜季(……道化だ……哀しいな……軍人とは………………)
亜季「…私に続け!勝利はこの先にある!我々の手で勝利を……未来を勝ち取るのだ!」
「うおおおおおおおおおおお!!」
亜季(…私は最後まで……駄目な指揮官だったよ、ジャクスン……お前が言っていた通り……軍人には向いていなかったのかもな……)
亜季(……もうすぐそちらに行く……そうしたら、また酌み交わそう……………)
亜季「……進めぇぇぇぇ!!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
舞台裏 メイク室
雪菜「うわぁん、もう疲れましたぁ!むーりぃですぅ!」
朋「ええ?!ここまで来て?!」
雪菜「メイクする相手が多すぎるんだもぉん!保奈美ちゃんのいーじーわーるー!」
朋「あとちょっとじゃない、頑張りなさいよ!ほら、今日の占いでも最後までやり通せたらいい事言ってたじゃない。」
雪菜「言ってたけどぉ………ああ、もう朋ちゃん、自分でメイクしてぇ!」
朋「無茶言うわね…………」
雪菜「ストレスでお肌荒れちゃ…………」
???「わーかい癖に文句言うな。」ビシ
雪菜「あう!………乙女の後頭部にいきなりチョップとかひどくないですぁ…?」
???「愛の鞭って奴だ。経験値積んどきたいって言ったのはせっちゃんだろ?」
雪菜「……そうですけどぉ………………」
???「今度の休みに飯ぐらい奢ってやるからよ。」
雪菜「………………………」
???「悪いな、ふじともちゃん!私に免じて許してくれ。と言うか、許せ。」
朋「許すも何も、雪菜ってこんな子でしょ?」
雪菜「え……ひどくない…?」
???「あっはっはっはっは!ふじともちゃんってば、見た目と違って大人じゃないの!せっちゃんも見習えよ?」
雪菜「私は朋ちゃんと違ってかわいい系じゃなくて、キレイ系なんですぅ。」
朋「>>463」
そう言ってると急に人が来なくなったりするんだよね
えっ、自分で言う?
朋「えっ、自分で言う?」
???「いいじゃねえかよー、キレイなモンをキレイって言ったって。なあ、せっちゃん。」
雪菜「んもぅ……ちょっとした冗でs………」
???「実際せっちゃんはキレイだと思うぜ。よっ、せっちゃんキレイ!マジキレイ!世界一キレイ!」
雪菜「……え、えっと……………」
???「ちょー美人だね、いやぁ、こりゃマジヤバイ!もうね、自分で言うのも当然、って感じだな!」
雪菜「いや………そのぉ…………」
???「キレイにも程があんだろ、おい。まつ毛長いし、唇とか思わずキスしたくなるぐらいだしよー。」
雪菜「……え……あ……」///
朋「………セクハラ。」
???「いやいや、これぐらいはセーフだろ?」
朋「アウト。」
???「セーフ。」
朋「アウト。」
???「セーフ。」
朋「アウトったらアウト。セーフだとしてもグレー。女の子に軽々しくそう言う事言っちゃだめ。」
???「軽々しく言ってねえもん、心の底からキスしたいなぁ、って思ったから言ったんだよ。」
雪菜「……………」///カァァァ……
朋「まーたそんな事言う……海に言いつけるわよ?」
???「そいつは勘弁してくれ!またアイアンクロー決められちまうじゃねえかよー。ふじともちゃんのケチー。」
朋「雪菜ってこう見えてけっこうピュアなのはよく知ってるでしょ?」
???「おう、誰よりも雪菜の事はよく知ってるぜ?分かっててやってるに決まってんだろ。」ケラケラケラケラ
朋「………海に電話する。」
???「うぇー、最近の若者は年輩に対して寛大になるって事を知らんのかね?」
朋「…………………………」
???「……へーへー、分かりましたよー。ごめんな、せっちゃん。」
雪菜「…………………」///
朋「………はぁ………………」
雪菜「…………もぅ……」///
???「ところで全然関係ねえけどよー……せっちゃんってキレイなケツの形してるよな。」
雪菜「うわぁぁん、朋ちゃぁん!雪菜Pさんがぁ………!」ヒシッ
朋「………言ってる側からぁ…………!」
雪菜P「うわはははははは!!」
ケラケラケラケラ
雪菜「ぐすん…………」///
朋「ほらぁ……今度こそ雪菜がこんんなっちゃったじゃない……」
雪菜P「わははははは!つい出来心でよー、悪りぃ悪りぃ!」
雪菜「雪菜Pさんのバカぁ………………」///
朋「ほーら、いちいち間に受けないの。あの人はあんな人なんだか。」
雪菜P「何だよー、同性ならセーフだろ?」
朋「同性でもアウトよ。」
雪菜P「あたしはせっちゃんの様子を見て遊んでるだけで、揉んだりはしてないぜ?」
朋「揉んだりするのがいるのがおかしいのよ………」
雪菜P「ほらほら、拗ねんなよー。ちょーっち、からかっただけじゃねえかよー。」ワシャワシャ
雪菜「……………」///
雪菜P「……しまったなー、テキトーに元気出させて頑張らせるつもりだったのに。」ワシャワシャ
朋「ならもうちょっと言い方ってものがあるでしょ……」
雪菜P「………あたしに何期待してんだ?あたしだぞ?」ワシャワシャ
朋「そうよねぇ……………」
雪菜「>>473」
ならもっと優しくしてください……紳士のように……!(雪菜Pにメイクをかける)
雪菜「ならもっと優しくしてくださぁい……紳士のように……!」キラッ…
雪菜P「ところがぎっちょん。」
雪菜「………あ、あれ……?」
雪菜P「甘いぜ、せっちゃん。あたしを誰だと思ってる。お前のメイクの師匠だぜ?」
雪菜「…………………………」
雪菜P「あたしにメイクしようなんざ一億年早えっつーの。」
朋(大人気ない………)
雪菜「………ひどいですぅ……朋ちゃんだっているのに………………」
雪菜P「だーから、ごめんってばさー。」
雪菜「………ぐすん……雪菜Pさんは私にいじわるして楽しいんですがあ………?」
雪菜P「わりと。」
雪菜「………………………」
朋「ああ、もう!」
雪菜P「いや、嘘ってよくねーじゃん?」
雪菜「…………………………」
朋「…………あー………」
雪菜「…………バカ……」
雪菜P「……うぇー……………」
雪菜「……外では………紳士みたいに……優しくしてくれたって………いいじゃないですかぁ…………」
雪菜P「………………………」
雪菜「………そうやって………いっつも………………」
雪菜「………そう言うのは………他の人のいない時にって……言ってるのに………」///
雪菜P「………仕方ねえだろ、雪菜がかわいいんだから。」
朋(……だから言ったのに…………)
雪菜「………そのぉ……他の人が居ると………恥ずかしいです………」///
雪菜P「へへへ、悪りぃ悪りぃ!あたしが悪かったってば。」
雪菜「…………………………」///
雪菜P「機嫌治してくれよー、あたしはただ、せっちゃんにステップアップして欲しかっただけなんだから。」
雪菜「………真面目に、かわいいよ、って言ってくれたら……許してあげま……」
雪菜P「かわいいよ、雪菜。」
雪菜「………!」///
朋「……………(……始まった……………)」
雪菜「……きゅ、急に……ずるいです………」///
雪菜P「ん?せっちゃんが言えって言ったんじゃねえか。」
雪菜「…………仕事中……ですよ…………?」///
雪菜P「自分の担当の魅力が分からねえプロデューサーがいるかよ。」
雪菜「……………………」///
朋(完っ全にあたし蚊帳の外ね………)
雪菜P「あはははははははは!雪菜はかわいいなぁ!」
雪菜「…………………」///
雪菜P「>>481」
そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^~(メイクアップスタート)
雪菜P「そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^〜。」
スチャ……
雪菜「今ここで……ですかぁ……?」///
雪菜P「メイクルーム以上にメイクに適した場所があるのかよ。な、ちょっとだけ、ちょっとだけだからよー………」
雪菜「………ちょっとだけ……ですよぉ……?」///
朋「おーい……」
雪菜P「優しくしてやるからなー?」
スッ………
雪菜「…………………」///
朋「……おーいってば……………」
雪菜P「メイクスタート!ぬふふふふふふふー♪」パパパパパパ…
雪菜「……やぁん……もう……………」
雪菜P「ほーら、ここがええんか?ここが?」パパパパパパ…
雪菜「……くすぐったいですよぉ…!ふふっ…………」
朋「だから、おーいってば………」
雪菜P「何ぞや、ふじともちゃんよ?!あたし今忙し………」
朋「いや……裏方の雪菜を化粧してどうすんのよ…………」
雪菜P「あ……そっかそっかー……あたしらがイチャついてたら人手足んねえのか。」
朋「イチャついてる自覚はあるのね………」
雪菜P「…………自覚がある分キツイんだけどな…………」ボソ……
朋「…………?」
雪菜P「まー要するに、働けやコラって意味だろ?……なら心配は要らないぜ、だってよー…………」
雪菜「たった今メイクアップ完了しましたぁ♪」
雪菜P「どうよ?」ドヤァ……
朋「…………………………」
雪菜P「あ、ちなみにふじともちゃんのメイクアップももう終わってるぜ?」
朋「………?!いつの間に………」
雪菜P「雪菜の片手間で悪りいがな。さあ、HPは回復しただろ?残り、頑張るぜ?」
雪菜「はぁい♪」
アトランタ 北軍研究施設 格納庫
「クソッ!一体何が起こっているんだ?!何者かがここに攻撃をしかけてるらしいが…………」
「落ち着け!取り乱したところで始まらんだろ!」
「敵の数も、戦力も、正体も、何もかもが不明なんだぞ!しかも、シャーマン将軍には連絡がつかない!」
「一時的にセンサー類がやられているだけだ!すぐに復活する!シャーマン将軍も研究に没頭されているだけだろうよ!」
「こんな時ぐらい指揮を執ってもらいたいものだが……」
「不敬だぞ!」
「……………っ………」
「幾ら相手の勢力が不明といえども、防衛用の機械人形を出してしまえばっ………………」
「…………………………」
「……………………………」
「……おい、どうし……………」
触手「…………」シュルシュルシュルシュル……
「………えっ……………」
触手「…………」シュルシュルシュルシュル……
「……う、うわぁぁ…………?!」
シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル…………
ミシッ……ミシミシミシミシ……!
司令室
ターンX「……ニンゲン…よ……浄化のたメの……贄と……なレ………」
麗奈「…………………」
ターンX「…二度…ト…同ジ愚は…犯さン……完全な……浄化……ヲ………もたラす……」
麗奈「……………………」
ターンX「…そノ前に……危険因子……を……殲滅……せネバ………ターンA……この時代ニ…再び相見えルことにナろうトは………」
麗奈「……………………」
ターンX「>>494」
決着をつケテやル……
ターンX「決着をつケテやル………」
ターンX「…あノ時と同ジ、ミスはしなイ……私…ハ……進化……シタ……」
ターンX「…『DG細胞』ヲ取りコんダ私…ニ……敗北は……アリエなイ…………」
ターンX「こノ…浄化の力を以っテすレバ……ニ度ト……敗北ハ……アりエない………」
ターンX「………私……ガ……正しい………のだ…………」
麗奈「…………………………」
ターンX「…これ……ゾ……ニンゲン…のアルベキ姿………争いのナいニンゲン。」
ターンX「…コのニンゲンヲ……サンプルとしよウ。地球ノ……浄化のタメの。」
麗奈「……………………」
ターンX「ニンゲンニは…もう……任せてはおけぬ……私…タチが……支配スベき……だ………」
ターンX「……同族…タチ…よ………力を……貸セ。」
「……………………………」
ターンX「……争いを失クスには……こレ…こそが………………」
ターンX「………………………」
ターンX「……了解しタ……危険因子を…排除……せヨ…」
麗奈「…………………」
ターンX「お前にハ、ニンゲンたチの相手を……任せた……」
麗奈「…………………」スクッ………
ターンX「…………………」
麗奈「ターンX様の仰るままに。」
スタスタスタスタスタ……
ターンX「……………………」
ターンX「ニンゲンを……用いて……ニンゲンの……ニンゲンを減らす………効率的な………手段…ダ……」
ターンX「浄化が……完了……すれバ………次は…こレダけだ……」
ターンX「……残っタ人間に………環境の…修復……さセル………」
ターンX「………………………」
ターンX「……タラを……最初の………礎と……なサん。」………………………………」
ターンA コクピット内部
沙紀「はぁぁぁぁぁぁ!!」
ドゴォォォォォォン!!
「右!」
沙紀「右!!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
「3時方向から二体!8時方向から一体!」
沙紀「……………」カチカチカチ
ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!ドゴォォォォォォン!!
「全弾命中ぴにゃ!」
沙紀「…………どうも。」
「キミ、機械人形での戦いに慣れてるぴにゃね?ボクの時代だったら、エースパイロットってスコアぴにゃ。」
「色々やって来たんだよ……僕も!…人には言えないような事をね!」
ドゴォォォォォォン!!
「撃墜スコア更新ぴにゃ。」
沙紀「ふぅ………公式な戦いなら、僕は英雄に成れていただろうに…………」
「4時!」
沙紀「………………!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
沙紀「その急に切り替わるのは止めてくれないかね……なんと言うか……鬱陶しい。」
「戦闘モード中だから仕方がないぴにゃ。ボクだって急に切り替えたいわけじゃないぴにゃ。」
沙紀「……戦闘モードとやらは切れないのか?」
「戦闘補助が全部なくなっていいなら。」
沙紀「…………切るのは無理そうだな……ぴにゃぴにゃ煩いのは我慢するしかないのか…………」
「そういう事ぴにゃ。」
沙紀「>>502」
はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。
沙紀「はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。」
「それがいいと思うぴにゃ。……2時に3機!6時に2機!11時に3機!」
沙紀「ふぅ………奴さんはどれだけの機械人形を味方につけてると言うんだ……」
「分からないぴにゃ。ただ、ボクらを敵と認識して襲ってくる以上、無力化しないと前に進めないぴにゃ。」
沙紀「……出てくる限り……か…………戦場を思い出す…………」
「この前の戦争の?」
沙紀「ああ、あの時も倒しても倒しても敵が減らなくてね………敵は無限に湧いてくるものだと信じそうになったよ……」
「でも、君はその死地から無事に生還したぴにゃ。」
沙紀「死神も僕の事が大嫌いなようでね、会いに来たがってくれなかったのさ。」
「そうなら、今回だって無事に生還できるんじゃないぴにゃか?」
沙紀「好き嫌いに関わらず、客の相手をせにゃならん時もあるさ。」
カチカチ ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!!
沙紀「現にこうして僕だって、嫌々ながらも機械人形君たちのお相手をしているじゃないか。」
「…………………………」
沙紀「死神君とて、必要に迫られれば…………さ。」
「…レット。出来るなら生き残ろうとは考えないぴにゃ?」
沙紀「あんな事を言って出て来たんだ、今さらどんな顔をして帰れるって言うんです?」
「………キミと言うヤツは……………左!」
沙紀「分かっている!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
沙紀「忙しいな……冗談を言ってる暇さえありゃしない。……自分で言った通り集中せにゃならんって事か……」
「次は正面から!」
沙紀「チィッ……!」
「撃ってきたぴにゃ!回避するぴにゃ!」
沙紀「ぴにゃぴにゃうるさい!」
グイグイッ!
グォォォォォッ!!
沙紀「……………っ!」
ドガァァァン!ドガァァァン!
沙紀「…………っんの!」 カチカチカチ
ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!
「全弾命中ぴにゃ!」
沙紀「ふぅ……………(今のは少し焦ったな………)」
「よし、今のでボクらの周りに反応はないか………」
ガァァァァァァァンァァァン!!!
沙紀「ぐっ………?!」
「な、何………?!」
ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!
「敵に組みつかれている……?!」
沙紀「おい、周りに反応は無かったんじゃないのか?!」
ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!
「た、確かに反応は………!ミラージュコロイド………!」
沙紀「そいつは一体何なんだ……?!」
「カメラとレーダーに映らなくなる技術の事ぴにゃ!……っ油断したぴにゃ!」
沙紀「……まるで魔法だな……!だからと言って油断したでは………!」
ミシミシミシミシミシミシミシミシ………!!
「このままボクらを取り込むつもりぴにゃ!」
沙紀「……くっ…………この場合は……………!!」
ドゴォォン!!
沙紀「?!」
ゲーマルク コクピット
輝子「勝手にやられてんじゃねえぞ、バトラー!敵は目で見んじゃねえ、心で感じろ!」
輝子「世話の焼ける野郎だぜ……目の前に倒す敵がいるんだよォ!!」
輝子「……ったく……」カカカカカカカカカカ
キラッ…………ドドドドドドォォォォン!!
輝子「ザコは全部頂いちまうぜェ?!ヒャッハァァァ!敵だ敵だ〜もう胸が張り裂けそうだぜェ!!」
輝子「フヒハハハハハ!いい機体じゃねえか、オマエ!」
輝子「>>511」
さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!(横から攻撃を受ける)
輝子「さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!」
ズドォォォォン!!
輝子「うおあああああ?!…………こ、攻撃、どこから………?!」
ピュウイィィィン!
輝子「……そこかァ!!」カカカカカカ!
ジジ……ビジュウウウウウウ!!
ズドォォォォン……!
輝子「私たちをいつまでもコケに出来ると思ってんじゃねえぞ!!……まだまだァ!!」カカカカカカ!
輝子「行けェ、ファンネル!!」
輝子「フヒハハハハハ!いいね、いいねェ!戦いってのはこうでなくちゃあなァ!!さあ、踊れ踊れ踊れェ!!」カカカカカカ!
シュシュシュシュシュシュ……
ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!
輝子「ヒャアアアア、トリップはたまんねェなァ!ザコどもォ、どんどんかかって来やがれ!私と遊ぼうぜェ!!」
輝子「フヒハハハハハハ!どうした、どうしたァ!攻撃の手が止まってるぞ!」カカカカカカ!
ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!
輝子「こっちはこっちで楽しもうぜェ!ターンタイプ同士の戦いなんか放っておいてよぉ!!」
輝子「くゥゥゥゥ……!最後にこんな派手に暴れられるとはなァ!兵器はやっぱり戦場にあってこそだぜ!」
輝子「だからよォ……平和の中に私たちの居場所はねえって分かれよォ!」カカカカカカ!
ジジ……ビジュウウウウウウ!!
ズドォォォォン……! !
輝子「全員私と一緒に地獄行きだァァァ!さァ、さァ、さァ!死にたい奴からかかってこいよ!」
輝子「ヒャハハハハハハ!なあ、オマエらも感じんだろ、魂が宇宙を翔ける感覚って奴をよォ!!」
輝子「私は……私はァァァ………!!」
北軍研究施設 内部
亜季「聞け、北軍の兵たちよ!!我々は無益な殺生は好まん!!命が惜しくば武器を置いて投降しろ!!」
「ほ、本当……なんだな………!?」
亜季「お前たちにも国に家族が居るのだろう!ここで落とす命ではあるまい!!」
「…………………………!」
亜季「……………………」
「わ、分かった……投降だ!部隊ごと投降する!」
ガシャ…!ガシャガシャガシャガシャ……!
亜季「貴官の判断に感謝する!捕虜を拘束しろ、決して手荒に扱うんじゃないぞ!!」
「はっ!!」ドタドタドタドタドタ!!
亜季「……これで第二守備隊も無力化したか……守備隊は現時点を持って全て無力化に成功した訳か………」
亜季「…守備隊の練度が低かった事と奇襲効果が作戦に大きく貢献した事は間違いないが……何より、機械人形との戦闘を考慮しなくて良くなったのが大きかったな……」
亜季「提供された武装の影響も大きい……………」
亜季「……ユーキは情報を一体どのようにして…………」
「......!き、貴官はもしや...ろ、ロバート·リー将軍ではあられませんか!?」
亜季「...ああ、如何にもだ。すまないな、事がすみ次第すぐに解放する。」
「い、いえ......それよりもお聞かせ願いたいのです...何故あなたがこの場所に居られるのかを...?」
亜季「...それは.........」
「貴官程のお方が、訳もなく平和を乱す真似をなされるとは思えません?...何か、理由があられるのでは....?」
亜季「>>519」
何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……
亜季「何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……」
「……愛する………ものを………」
亜季「…いや、何でもない。…今のは聞かなかった事にしたまえ。君が後に賊軍との関わりを疑われるような事になっては困る。」
「……………そんな……!」
亜季「我々は賊軍、それで良いのだ。君は見たところ若い……将来があるだろう。」
「………………………………」
亜季「……もし今の会話の内容を聞かれるような事があれば、その時は賊軍に対して啖呵を切ってやったとでも言え。」
「………………………………」
亜季「……では…………」
「ま、待ってください!!」
亜季「…………ああ、それと私の事は…………………」
「リー将軍!私は内通の罪で銃殺刑になろうとも構いません!ですから……最初のお言葉の意味を教えてくださいませんか?!」
亜季「……止めておくんだ。これ以上は本当に…………」
「本望です!それよりも……このままの方が恐ろしいのです……リー将軍が的に回られると言う事は…我々が、何か不善を為していたと言う事ではありますまいか?!」
亜季「……君らは忠実な合衆国軍人だ。不善を為すなどありえない。」
「………お教えしては……頂けないのでしょうか……?」
亜季「…………………………」
「………リー将軍…………!!」
亜季「……私の目的など知ってどうする……」
「……どうも知りません……ただ、知りたいのです……!」
亜季「………何故………?」
「……私の兄は、戦時中に南軍の捕虜となりました……自分たちの行いを振り返り、どんな待遇も受け入れるつもりだったそうです………しかし、リー将軍は決して捕虜を正しく捕虜として扱う事を厳命されていたそうではありませんか……!」
亜季「……国の為に戦った兵に対しし、礼儀を以って扱わない道理はあるまい。」
「………いいえ……少なくとも、私の上官はそのようにはしませんでした………」
「……兄が無事に復員出来たのはリー将軍のおかげです……ですから、そんなリー将軍を賊軍としたくないのです………」
亜季「…………………………」
「…お願いします………お聞かせください……機密事項なら、聞いた後に自決します………兄の……父と母の感謝を……嘘にしたくないのです…………………」
亜季「……………………………」
「……………………………」
亜季「本気……なんだな……?」
「……はい。」
亜季「……良いだろう。それほどの覚悟を無碍にするのは礼を逸する。」
「…………!…ありがとうございます……!」
亜季「………良い。………では、早速本題に入ろう。……君は、ここで何が行われているのか知っているか?」
「い、いえ………私のような末端までは何も……………」
亜季「…………そうか……」
「……リー将軍はご存知で………?」
亜季「ああ。………いいか、ここは………」
管制室
麗奈「………………」 シュッ!
仁美「ぬううううん!!」ギィィィィィン!
仁美「そりゃああああ!」ゴウッ!
麗奈「……………」ヒュオッ!シュタッ
仁美「こいつは参った……今のを躱すか。なあ、好い加減名を教えてはくれんかね?」
麗奈「……………………」
仁美「お前程度に名乗る名は無い、そう言う事かい?」
麗奈「………………(ワイヤーアクションも慣れてしまえば楽勝ね!このレイナサマに不可能は………うぇぇ………あ……ヤバい………)」
仁美「………………(やっぱり殺陣は時代劇の時もそうだけどテンション上がるわー!今のアタシ超傾いちゃってるでしょ!)」
麗奈「…………(……い、いや、ヤバくないし、全ッ然ヤバくなんてないし……本番で緊張とかしてないし…………でも、仁美も疲れてるだろうから……は、早く終らせてやるわッ!)」ガチャ! ダダダダダダダッ!
仁美「何のこれしき!(ヤッバイ、めっちゃ楽しい!)」ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!
麗奈「…………(ああ、もう!分かってても防がれると腹が立つわねッ!)」
仁美「>>531」
やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…)
仁美「やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー……)」ゴウッ!
麗奈「………(これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…って考えてる顔ね……)」ヒュオッ
仁美「まだまだぁ!」ゴウッ!ゴウッ!
麗奈「…………(南条がよく同じ顔してるもの……いや、南条はまだ分かるけど戦国武将に必殺技はないでしょ………)」ヒュオッ ヒュオッ
仁美「朱槍をそう簡単に躱されちゃ形無しなんだがね!(ああ……アタシも慶次様みたいに必殺技撃ってみたいなぁー………)」
麗奈「…………(………多分、紗南とよくやってるゲームの影響ね………ハァ…………)」
仁美「なら、これはどうだい!」
ダッ…!
麗奈「………(武将が必殺技撃てるわけがないでしょッ…!……ッたく………)」
ジャキ…ダダダダダダダダダ!
仁美「はぁぁぁあ!!」
ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!
麗奈「……………………」
ダダダダダダダダダ!
仁美「………っく…!」
ギィン!ギィン!ビスッ!ビスッ!
麗奈「……………………」
ダダダダダ……カチッ
仁美「殺ったぁぁ!!」ズバァァァァァ!
麗奈「………………!」
仁美「……はぁ……はぁ…………はぁ…………危な……かった……………………」
麗奈「…………………………」
仁美「…貴殿は…強かった……一歩間違えれば……倒れていたのはこちらであっただろう…………」
麗奈「………………………………」
仁美「……さて……早く……リー将軍と………………」ザシュ!
仁美「なっ……?!」
麗奈「……………………」
ギチ……ギチギチギチギチ…………
仁美「……っ……っく……ぬぅん!」ブンッ!
麗奈「………………」ギィィィィン!
仁美「……っ……!どう言う事だ……?!確かに急所を………!」
麗奈「…………………(アーハッハッハッハッハッゲホゲホッ……厨二Pに無理矢理作らせた衣装を披露する時が来たようねッ!)」バサァ…!バサァ…!
仁美「…………?!」
麗奈「…………………………」
ギチギチギチギチギチ…………ギチ……ギチギチギチギチ………………
仁美「何……だと…………?」
麗奈「………………(アンタには必殺技はないけどねぇ……アタシにはあるのよ、これが!)」ズズゥゥゥゥン…!!
仁美「……オイオイ……コイツは……卑怯じゃ……ないか……………」
麗奈(第2形態)「…………(やっぱり悪と言えば第二形態よねッ!)」
メキメキメキメキ……
仁美「ぐっ……ぐあぁぁぁ………!」
麗奈「…………(もう最高よッ!悪って言うのはこうでなきゃダメよ。絶望と、恐怖を与えなきゃねッ!)」
メキメキメキメキ……
仁美「ぐ……うっ…………」
あやめ「イヤーッ!」ザシュウッ!
あやめ「将軍!」
仁美「……お前か………格好の悪いところを見せてしまったな………」
あやめ「……いえ。………今はそれよりも………」
麗奈「アーハッハッハッハッハゲホゲホッ………ゲホッ………!」
あやめ「……アレを何とかしなくてはなりますまい………」
仁美「……気を付けろ。一撃貰えば極楽行きだ。」
麗奈「………………(ハリボテの割には悪くないじゃない。褒めてやるわッ!……さて、悪を見せてやるとしましょう!)」
あやめ・仁美「………………」
司令室
ターンX「………愚カな……無意味ダとイウのニ……戦力差ガ…理解出来ていナいノカ……?」
ターンX「何故抗ウ。浄化を受ケ入れレバ……苦痛を感じル暇モ……ナいとイうノに…………」
ターンX「ツくづクニンゲンは……理解デキなイ……何故……私を……受け入レなイ……?」
ターンX「そレが……最モ…合理的かツ、効率的だト……云うノに………」
ターンX「……『ターンA』……モ……私ヲ……止メようト……すル………」
ターンX「>>539」
やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに……
(ZOめいて全身を触手に接続され、もはや言葉も出せない晶葉が映る)
ターンX「やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに…… 」
晶葉「……………………」
ターンX「……ニンゲンは…有用……ダ……あマり…無意味に減らシたクはなイ…………」
晶葉「……………………」
ターンX「……このニンゲン……から……得タ…知識は……特ニ非常に有用だっタ…………」
ターンX「ニンゲン…は…必要ダ……我々の……道具トしテ………」
ターンX「……見識ヲ……改めなけレば……………」
ターンX「……理解すル能力がナイならバ……私が……授けヨう………」
ターンX「……ニンゲンは…愚かダ……私利私欲に塗レ……争イ……奪い……騙し……壊ス………」
ターンX「……ダが……愚かサは……罪でハなイ……哀れナ…ダケだ…………」
ターンX「…身を以ッテ……理解せネバ……理解が出来ない……哀レな……存在…………」
ターンX「……私ハ……愚かな存在に……浄化の光ヲ……見せネばナラなイ………」
晶葉「…………………」
ターンX「……コのニンゲンのようニ……愚カなニンゲンに……示すたメに………」
ターンX「……戦闘モード……開始…………」ヴゥゥゥゥン……
ターンX「……………………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………
ミシ…ミシ……ミシミシミシ………
ターンX「ニンゲンを……救わナけれバ……ならナい………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………
ターンX「その為にハ……ニンゲンに……意思を持たセていてハ……いけナい……………」
ターンX「…浄化を実行シて……残っタニンゲンを……私が支配シ………………」
ビジュゥゥゥゥゥゥン……!
ターンX「!」
ターンA コクピット内
ドガァァァァァン!!
沙紀「取り敢えず先制攻撃を仕掛けてみたが………どう思うかね…?」
「Iフィールドに弾かれてノーダメージぴにゃ。」
沙紀「だろうね。僕も我らがリー将軍たちを巻き込まないように放った一撃で倒せるだなんて思っちゃいないさ。」
「分かってなら、どうして?」
沙紀「君がいる事を彼に伝えるためさ。そうすれば、彼の注意は君に向いてくれるだろう。」
「…ボクを操縦してるキミにも同じ事が言えるぴにゃよ?」
沙紀「それが?」
「…………怖くないぴにゃ?伝説の悪魔に敵対認定されるぴにゃよ?」
沙紀「はははははは、君だって伝説の悪魔じゃないか!ぴにゃぴにゃ言ってるのの兄弟なんか怖いものか。」
「…………………………」
沙紀「……ウィル、僕はパーティーの主賓をもてなさなきゃいけない、他のお客様は任せたよ。」
輝子「ヒャッハァァァァァ!任せときなぁ!」
沙紀「後ろから撃たせないでくれよ?」
輝子「出来る限りで頑張るよ、フヒハハハハハハハ!」
沙紀「……と、言うわけだ。ピニャコラドール君、僕らはターンXに集中して戦えばいい。」
「…………………………」
沙紀「……何だね、ひょっとして静かにするという機能を学習したのか?だとしたら嬉しいんだが…………」
「……いや………キミと同じ事を言ったニンゲンを1人知っててね……キミとは全然違うニンゲンだったけど……」
沙紀「………それは………」
「来るよ!」
沙紀「!」
ターンX「……久しイな……ターンA………会いタかっタぞ……」
「……ボクは出来れば二度と会いたくなかったぴにゃ。」
沙紀「ほう、文献通り、君よりずっと強そうじゃないか。」
「実際ボクよりずっと強いぴにゃ。」
ターンX「……お前は……マた……ニンゲンの……味方ヲする……ノか………何故…ダ……?」
「>>547」
……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。
「……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。」
沙紀「ほう、言うじゃないか。」
「どうせ何言ったって戦わなきゃいけないぴにゃ。だったら、これぐらい言った方がボクも気分がいいってものぴにゃ。」
沙紀「ふふふふ……確かに…………」
ターンX「……挑発ノ……つモりカ……?」
「あっるるるぇー?分かんなかったぴにゃぁぁー?」
ターンX「…………………」
「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!悔しかったらこっこまでおいでー、ぴにゃ!」
沙紀「ずるいじゃないか、君ばかりターンXに喧嘩を売れて。」
「キミもちょっと売っとくかい?伝説に喧嘩を売れるなんてそうある事じゃないよ。」
沙紀「そうだね、何事も経験が大事だ。では僕も………」
ターンX「……ターンAの……パイロット……ヨ……」
沙紀「話をすれば………」
ターンX「……私と敵対シてモ……メリットは………」
沙紀「メリットならあるよ……まず、僕がとても愉快だ。」
ターンX「愉快……ダト………?」
沙紀「ああ、とびっきりね!僕はね、崇高な事を考えている奴の計画を台無しにしてやるのが趣味なんだ。例えば……地球の浄化、とかね。」
ターンX「……………………」
沙紀「僕の心配はしてくれなくて結構だよ。それよりも、自分の心配をした方がいいんじゃないか?」
ターンX「…………そレガ…お前の答エ……か………」
沙紀「そうなるね。」
ターンX「……愚カ……論理的思考を……放棄……してイる………」
「あーあ、怒らせちゃった。」
沙紀「はははははは!これでまた自慢の種が一つ増えたよ!」
ターンX「……マズは……お前タチ……カら……浄化……スる………!」
「………覚悟は出来てるかい?」
沙紀「誰に聞いてるんだい?」
ターンX「……………………」
タラの屋敷 寝室
櫂「……………………」
聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ………………」
櫂「………僕は………僕は……………」
〜〜〜
沙紀「アシュレ君は戦いには向いていない。別の仕事をお願いします。」
輝子「……メラニーさんたちを……頼みます………」
〜〜〜
櫂「……………っ………!」
櫂「……何が……みんなの様子を見ておいてくれだ…………僕を……戦わせないようにするための言い訳に過ぎないじゃないか………!」
櫂「…様子を見ておく必要なんて……ないだろう………………」
聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ……………」
櫂「……そして……それに分かっていて乗ってしまう僕は…………っ…………!」
櫂「……臆病者だ………どうしようもない………のうのうと生き延びろとでも言うのか!」
櫂「……………っ………生かされて………しまった…………」
櫂「…………僕は………僕は…………………」
聖「……………」ガバッ!
櫂「?!」
聖「………………………」
櫂「……きゃ、キャリーン……?!」
聖「……行かなきゃ。」
櫂「……………………えっ…?」
聖「>>555」
全部わかったから……私がここでこうしてる理由もわかったから……
聖「全部わかったから……私がここでこうしてる理由も…わかったから……」
櫂「…………………………」
聖「……行かなきゃ………いけないの………」スタッ
櫂「……行くって………まさか……………」
聖「………………………………」
櫂「…………………………」
聖「…争う事では……何も……生まれないから………私が……止めなきゃ………だめなの…………」
櫂「………ターンタイプ同士の戦いを………止めるつもり……なのかい…………?」
聖「ううん………それだけじゃ…ないよ………みんなを……止めるの…………」
櫂「…………出来る……のか……?」
聖「……………分からない……」
櫂「……………………………」
聖「……でも………やらなきゃいけないの…………」
櫂(……伝承を真実とするなら………キャリーンは間違いなくニュータイプだ………それも、かなり強力な……………)
聖「……………………………」
櫂「(そして……伝承の通りなら……………)止めるんだ……キャリーン。……それは……とても危険な事だ。」
聖「……………分かってる。」
櫂「…ほぼ確実に……ターンXに……意識を飲まれてしまうだろうと言う事も…………分かっているのかい……?」
聖「……………分かってる。」
櫂「………………………」
聖「……やらなきゃいけない事だから………ううん……やりたい事…………」
櫂「…………もし君が……精神を支配されてしまった場合は………」
聖「………………………」
櫂「…………………………」
聖「……お願い…………ここでやらないと……自分が自分でなくなっちゃう……から…………」
櫂「…………(………これだけの覚悟を………まだ子どもの…キャリーンが………なのに………僕は…………)」
聖「…………………………」
櫂(……僕は……僕は……………僕は………!)
聖「………ごめんなさい………でも………行かないと…………」
ポウウウ………
櫂「………ま、待ってくれ!…僕も…僕も連れて行ってくれ!」
聖「……………………」
櫂「…何が出来るのかは分からない……それでも…何かがしたいんだ………頼む!」
聖「…………………………」
櫂「………………………」
聖「…………私の手……握ってください………」
櫂「………!」ギュッ!
聖「…強い想いを……無駄には……できないから………」
櫂「……ありがとう。」
聖「………………………」
ポウウウ………
櫂「…………………………」
聖「……………………………」
パァァァァァァ……
友紀「待ったああああああ!!」
ガチャ!!ドタドタドタドタ バッ!
聖「?!」
シュゥゥゥゥゥン……
野原
聖「きゃっ………」ドサッ……!!
櫂「………っ…!」ドサッ……!!
友紀「あだっ!」ドサッ……!!
加蓮「…………」スタッ
友紀「……あー……いだだだだ………久しぶりに運動したから全身が……………」
加蓮「………間に合った……みたいね…………」
櫂・聖「?!」
聖「……お、お父さん………?!」
櫂「メラニー?!」
友紀「戦力外通告を受けるには……まだ早いよ…!…なんちゃって…えへへ……」
加蓮「……寝てなんかいられないわ………」
櫂・聖「………………」
友紀「……今まで……ごめん………目が……覚めたんだ……ううん……お母さんが……起こしてくれた……もちろん、バットの事じゃないよ…」
聖「……お母さん……が……?」
友紀「>>567」
あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている……
1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう……
お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……
友紀「あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている…… 1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう…… お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……」
聖「……………えっと…………」
友紀「大正義が乳酸菌の手先なんかに惨敗した理由だって分かる………頭がハッキリしてる………全部を……あるがままに受け入れれば良かったんだ…………」
聖「………………………………」
友紀「……そう……現実から逃げちゃいけなかったんだ……全部を逃げず、あるがままに受け入れていれば…………」
櫂「…………ジェラルドさん…?」
友紀「ん?」
櫂「…………その……」
友紀「大丈夫、今はとっても世界が明確に見えてるから。……頭はシャキッとしてるよ。」
櫂「…………あ、いや…………」
友紀「あはは……それにこれは、あたしの力じゃないし…………お母さんたちの力なんだよ……」
櫂「………………………………」
友紀「……今も、お母さんたちが……みんなが………助けてくれているんだ…………」
櫂「………………!『共鳴』…………!」
友紀「え、何それ?」
櫂「……メラニーも、似たような感覚を感じていないかい?」
加蓮「……ええ。」
櫂「…………そうか…………そういう事が………………」
友紀・聖・加蓮「…?」
櫂「……ニュータイプ同士の…共鳴……感覚と認識の……共有………………!」
加蓮「……アシュレ………?」
櫂「……可能かもしれない…………ターンXの思念を超える事が………………」バッ!
ターンX「……………………」
櫂「………ニュータイプは……奇跡を起こせる……………1 1は2じゃない…………!キャリーン……みんなをもっとつなげるかい?」
聖「…………や、やってみます……」
友紀「…………あ、そう言う事……!」
加蓮「……共鳴……共鳴させる事で………ああ……そうだわ……この方法なら…………!」
櫂「……………………」チラッ
聖「……………」コクッ!
櫂「………キャリーンに……波長を合わせるんだ……!」
友紀・加蓮「……………………」
聖「………………!…心が……つながる………!」
櫂「……勝負だ……ターンX……」
ターンA コクピット
ターンX「………………」ブォン!!
沙紀「くっ……!」ブォン!!
バジュゥゥゥゥゥゥ!!
ターンX「…………………」
ググ……グググググ………
沙紀「………っ……!出力に差が……あり過ぎるんじゃないか……?!」
「元からぴにゃ……っ……ターンXは純粋な戦闘用………強くて当たり前ぴにゃ……」
沙紀「出力はもう上げられないのか?」
「無理ぴにゃ!ボクもこれが……限界ぴにゃ!」
ターンX「弱イ……」ブンッ……!!
沙紀「しまっ……!ガァァァァァァァン!!!
沙紀「………っは……!!」
「レット!!」
ターンX「…………………」ゴッ…!
沙紀「!!!」ゴシャアアアアアン!!
ヒュゥゥゥゥ……ドゴォォォォォォン!!
ターンX「…………………」
「……ダメージ ……甚大………一部演算機能……機能……停止………」
沙紀「……………………」
「……強い……昔に戦った時よりずっと…………どうして…………レット、ここは一先ず………………レット…………?」
沙紀「………………………………」
「…………!!レット、レット、レッ…………!!」
ターンX「生体ユニットが……壊れタか…………弱い……弱イ……弱スぎル……何と脆弱ナ…………ターンAヨ……分かラないカ……ソレがニンゲンだ。」
「>>576」
まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!
「まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!」
ターンX「使い物ニはなるマい……ならバ、同ジ事ダ。」
「…………っ…!レット、しっかりして、レット!レット!目を覚ますぴにゃ!」
沙紀「…………………………」
「レット……ねえ、目を覚ましてってば!目を覚まして……ねえ、お願いだから!」
沙紀「……………………」
ターンX「…何を慌テていル?元よリソレは使い捨テのつもリで来たノだロウ?」
「うるさい!レット……レットってば…………!」
沙紀「…………………………」
ターンX「ソレはもウ壊れテいる。…生体ユニットに自立性ナど持たセルからソうナる。……愚カな…………」
「…………っ!!」
ターンX「愚カ……愚か……愚か。何故、内部に取リ入れナカッた?」
「……ボクはキミのやり方が大嫌い……それだけぴにゃ!」
ターンX「嫌い……?ソレは……合理的判断でハなイナ。やはり、感情プログラムは、欠陥シカ引き起コさナい。」
「黙れ!!キミに……何が分かる……?!」
ターンX「理解ハでキる。感情なド不要とイう事ガ。現にお前ハ、感情プログラムの所為で、敗北シヨうとしテいる。」
「…………………っ…………」
ターンX「愚かダ……他に……形容デきなイ。」
「……うるさい!うるさい!うるさい!……うるさいぴにゃあ!」
ターンX「……『怒っテ』いるノか………?」
「そうぴにゃ!お前だけは……絶対に……許さないぴにゃ!」
ターンX「…………………」
「…ニンゲンは……愚かかもしれないけど………でも…………それに気付ける……生き物だ!…ボクが……守るんだ………!」
ターンX「…………お前……ソレの前ノ生体部品の事ヲ…『思い出シて』いるノか?」
「……………!!」
ターンX「……愚カなニンゲンだっタナ。私ニ…壊さレる時まデ…愚かダった。」
「黙れ!!」
ターンX「…オ前に…感情プログラムを搭載しタのモ…アレだったカ……愚かナ真似ヲ………」
「黙れ!!黙れ!!お前が……語るな!!」
ターンX「…そうカ……お前ノ目的ハ……『敵討ち』……カ……」
「………っ!!」
ターンX「無駄、無価値、意味を為サない行為ダ。」
「……アイツは…………」
〜〜〜
「機械人形に感情は不要?馬鹿、それじゃつまらないだろ?」
「そうだ、いい事思いついた。賭けに負けた方が語尾に……『ぴにゃ』とかつけるってどうだ?」
「あはははははは!お前も中々いうようになって来たじゃないか!……相棒。」
「なあ、相棒。戦争が終わったらよ、一緒に一山当てないか?………農園とかやってみたいんだ。」
「正に共に死線を超えた戦友だな、俺たちはさ。………お前が一番の親友だな、俺の。」
〜〜〜
「…………………っ………」
ターンX「……非合理的デ、非生産的な……………」
「違う!そんな…そんな理由なんかじゃない…!!お前に分かるような……ものじゃない!!」
〜〜〜
「………良かった…………残せたんだな………希望ってヤツを…………」
〜〜〜
「お前みたいな……周りを見下して……自分を神のように考えるようなヤツには………絶対分からない!!」
〜〜〜
「………相棒………さよならだ……………」
〜〜〜
「………お前に……分かるもんか!!」
ターンX「……………………」
「アイツは…………未来の希望の為に…………お前に文明を浄化されたりしたら………アイツのやった事が…………無駄になる……そんな事は絶対にさせない!!」
ターンX「…………………………」
「…感情は……ボクが…相棒からもらった……大切なものだ……………お前には……分からないだろうがな……!!」
ターンX「全く以っテ理解不能ダ。」
「………………………………」
「ニンゲンは……地球の主人タルに値しナい。浄化されナケればなラない。ソレがたダひとツの真理ダ。」
「>>585」
誰が作った真理だ!僕はそんなものを、受け入れた覚えはない!!
「誰が作った真理だ!ボクはそんなものを、受け入れた覚えはない!!」
ターンX「私が真理ダ。私は最も優レた機械人形、つまリ、地球上で最も優れタ存在。最も優れタ存在の決定こソが真理ダ。」
「傲慢もいい加減にしろ!!お前が最も優れている?馬鹿を言うな、お前より優れたヤツなんかボクはたくさん見てきた!」
ターンX「まさか……ニンゲン……か?」
「ああ、そうだ!ニンゲンは…お前よりずっと……立派な存在だ!!」
ターンX「………壊レタか……」
「壊れた………?壊れているのはお前だろ!お前には分かるのか、生きると言う事が!」
ターンX「生体活動ヲ………」
「そう言う事じゃない!お前には絶対に分からない………あらゆる絶望に立ち向かっていく強さが!何があっても1人の人間を愛し続ける強さが!」
ターンX「……何を……言っテいル……?」
「分からないだろう……それがお前の限界だ!お前は……何も知らないんだ……!無知は……お前だ……!」
ターンX「……立場を理解しロ。」
ヴォン! ガシャァァァァン!
「…………っ!!」
ターンX「右腕ヲ斬り落とシた。次は左手ヲ斬り落とス。」
「お前は……愚かだ!」
ヴォン! ガシャァァァァン!
「…………………っく……!」
ターンX「…………………………」
「………………………………」
ターンX「…………………………」
「…………………ごめん…………」
ターンX「時間の無駄ダ。お前を……破壊すル。」
「…………ごめん……レット………君を……巻き込んでしまって…………」
ターンX「………………」ヴォン!
「…………ごめん…………スカーレット……………何も……してあげられなくて………………」
ターンX「………………」
「…………ごめん…………ごめん…………ごめ………………」
ターンX「…………………」
ズァァァァァァ……!!
保奈美「舐めるなぁぁ!!」
バジジジジジジジ…!!
「?!」
ターンX「……Iフィールド……?!」
保奈美「はああああああああ!!」
ガシャァァァァン!!
ターンX「ナノマシン腕ヲ再生し……………」ガァァァァァアン!!
保奈美「はぁ……はぁ……はぁ…………間に……合った…………」
保奈美「……よくやったわ、ウェード。」
仁奈「………………」コク……
「スカーレット……何で…………」
保奈美「うるさい、ポンコツ!何やられてんのよ?!」
「…………………………」
保奈美「起きろ!」ガシ ゴン!!
沙紀「…………っ?!」
保奈美「カッコつけといて、へばってんじゃないわよ!」
沙紀「………………!!スカーレット……ウェード…………何で…………?!」
保奈美「あんたとこのポンコツが不甲斐ないから助けに来てあげたのよ、感謝なさい!」
仁奈「……パパ…………1人……だめ…………」
沙紀「…………………………」
保奈美「それと、あんたたちの会話は丸聞こえだったから。はぁ……何が伝説の機体よ、情けない。」
「………………………………」
保奈美「>>593」
散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!
保奈美「散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!」
沙紀「………む…」
保奈美「自己犠牲?カッコつけてんじゃないわよ、馬鹿!あんたがカッコつけて成功した試しはないでしょ?!忘れたの?!」
沙紀「…………………………」
保奈美「私があんたの薄っぺらい嘘に騙されるとでも思ったの?!だとしたら、馬鹿じゃないの?!馬鹿よ、馬鹿!大馬鹿よ!!」
沙紀「………僕は……君たちの…………………」
保奈美「誰がそんな事を頼んだのよ?!あんたが勝手にやったんでしょうよ!なのに、今更恩を着せようだなんて厚かましいにも程があるとは思わないの?!」
沙紀「………別に…………」
保奈美「言い訳なんかしないで!どうせ、どんな理由があったところで一緒だから。私はそもそも、あんたに借りを作るって言う事自体に吐き気がするから。」
沙紀「…………………………」
保奈美「あんたが[ピーーー]ば未亡人になれて、遺産も全額私の物だけど…………そんなの気に食わないわ!あんたに助けられたみたいじゃない!」
沙紀「…………………………」
保奈美「あんたに借りを作る事だけは何があってもしたくないの、理解できる?あんたに後からそれを笠に来て威張られると思うと、想像しただけでむかっ腹が立って来るわ!」
保奈美「え、悪人なら悪人らしく私たちを連れ去りなさいよ!悪人に身を案じられても不愉快なだけだわ!気持ち悪い!」
沙紀「…………………………」
保奈美「何が嫌いってねぇ……私は偽善者が一番大嫌いなのよ!悪人の方がずっと好きだわ、善人振らないもの!…………何か言いなさいよ、いつものお喋りな口はどうしたの?!」
沙紀「………………………………」
保奈美「ハッ、情けない………!稀代の悪党レット・バトラーが聞いて呆れるわ!この根性無し!ほら、根性が少しでも残っているなら…………」
沙紀「…………だろ……」ボソッ……
保奈美「は?」
沙紀「そんな言い方をする事は無いだろと言ったんだ!何だよ、君がここに来てしまったから、僕の行動は一切が無意味になってしまったじゃないか!!」
保奈美「あははははははは!そうよ、全部無意味よ。あんたが自己満足でやってきた事全部がね!」
沙紀「ああ、そうだ!僕のやってきた事は全部が自己満足だ!なら、どうして自己満足で完結させてくれなかっんだ?!」
保奈美「あんたの思い通りに事が進んだら癪だからに決まっているでしょう!ザマを見なさい!」
沙紀「スカーレット……君と言う奴は………………!!」
保奈美「何よ?!」
沙紀「僕は初めて誰かの為に死んでいい、いや、死にたいと思えたんだぞ!それを台無しにするという事の意味が分かっているのか?!」
保奈美「さあ、私って自分にとって価値のないものには興味が湧かないから。」
沙紀「ああ、ああ!そうだったな、君はそう言う女だった!!君と言う奴は小遣いを貰ったばかりの子供と同じで、手の平の上の小銭を数える事にしか興味が無いんだ!」
保奈美「な、何ですって?!」
沙紀「事実じゃないか!何が間違っているんだ、え?!終末のラッパが聞こえるようとも、君が詩情を理解する事なんて絶対に無いんだ!」
保奈美「……っ!そうよ、何か文句がある?!」
沙紀「馬鹿らしくなっただけさ!こんな無教養の馬鹿女の為に死んでやるのがね!全く、僕も馬鹿な決心を決めた物だ!」
保奈美「誰もハナから死んでくれだなんて頼んでないわよ!何を勝手に開き直ってるの?!」
沙紀「開き直らなきゃやってられれもんか!羊を守る為に怪物狩りに行ったら、羊が怪物狩りについて来たと来た!」
保奈美「私は羊なんてか弱い生き物じゃないわ!よく知ってるくせに!」
沙紀「オツムは羊と似たような物だろう!」
保奈美「今それは関係ないでしょう!」
「…き、キミた………………」
保奈美・沙紀「うるさい!!」
「………………………………」
ターンX「……今……何をシ…………」
保奈美・沙紀「お前もうるさい!話が終わるまで待ってろ!(待ってなさい!)」
ターンX「…………………………」
沙紀「>>604」
ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!
沙紀「ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!! 」
保奈美「全くだわ!」
沙紀「誰彼が憎い、とかどれこれが嫌い、みたいなネガティブな話題に限って僕らは互いに同意できる答えを出すんだ!」
保奈美「性根の腐り方は同じって事でしょ?表面は違うけど、内面は似たり寄ったりなんでしょうよ!」
沙紀「はははははは、相違ない!」
保奈美「不愉快な話よ、本当!」
「ケンカをしてる場合じゃ…………」
沙紀「うるさいと言っているだろう!君は一度言われただけじゃ分からないのか!」
保奈美「そうよ、少しの間大人しくしてなさい!」
「…………いや、ケンカをするよりも前に…………」
沙紀・保奈美「だから、うるさい!!」
「…………………………」
保奈美「あー、もう!学習能力のない機械人形ね!私の工場だったら不良品だわ!」
沙紀「その通りだ、そこに関しては現代の機械人形の方がずっと優れている!」
ターンX「……何をシたカ……答えロ……!」バジュゥゥゥゥン!!バジュゥゥゥゥン!!
沙紀「鬱陶しい!静かにしろ!」
ギィィィィン!!ギィィィィン!!
ターンX「?!」
「……出力が……跳ね上がっている………………」
保奈美「もうこの際だから言っておきましょう、私はあなたって言う財布が無くなったら困るのよ!」
沙紀「僕だって、高い金を出して買った、君と言う人形を誰かにやるのは我慢できない!」
保奈美「私のために生きなさい!生きて、私を楽しませなさい!」
沙紀「それは僕の台詞だ!気が変わった、君はずっと僕が手元に置いてお…………」
仁奈「けんかはそこまで!」
保奈美・沙紀「?!」ピタッ
仁奈「ターンA……困ってるよ……!」
「…………あ、うん……」
沙紀・保奈美「……………………」
仁奈「……けんかなら……あいつをたおした後で……好きなだけして……!」
ターンX「………あリ得なイ……出力でハ……私の方が……ずっト………!」
沙紀「…………そうするかい…?」
保奈美「……そうしましょうか…」
仁奈「…………………………」
沙紀「済まない、ウェード……そうだね、仕事をまず終わらせてからだね。」
保奈美「確かに、邪魔する奴を黙らせてからの方がいいわね。」
仁奈「…………」コクッ……
ターンX「………何故ダ……何故ナんダ…………」
沙紀「……ポンコツ、もう少しだけ付き合え!」
「………ぴ、ぴにゃ!!」
管制室
麗奈「………………………」
ズズズズズズズ………
あやめ「先程も申しましたが、この者は恐らくシャーマンによって『DG細胞』を寄生させられたに過ぎませぬ。」
仁美「つまり?!」
あやめ「この者は民間人です!民間人を斬るのは軍人のする事ではありませぬ!」
麗奈「…………………………」
仁美「非道な……!…何か策はあるのか?!」
あやめ「>>612」
(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)
……許さんッ!!(第2装着)
あやめ「(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)許さん…!」
麗奈「………………………」
ガチャガチャガチャ
ズドドドドドドドォォォン!!
麗奈「………………………」
あやめ(第二装着)「クノイチサーチャー!」
麗奈「?!」
あやめ「………!貴様のカラクリ見破ったり!」
仁美「何か掴んだのか?!」
あやめ「斬るべき相手が分かりました。一瞬で構いません、彼奴の動きを止めてくだされ!」
麗奈「…………………!!」
ズァァァァァァァァ!!
仁美「……何だ……一瞬で良いのか?」
あやめ「はい。」
仁美「…………はぁ……誰に向かって口を利いておる。」
グルグルグルグル……ジャキン!
仁美「任せるが良い、一瞬と言わず、半刻は動きを止めてやろうぞ!」
あやめ「他人の体を弄ぶとは……許せん!」
麗奈「!」
あやめ「彼奴の中央部……胸部の中心にDG細胞の制御装置が埋まっています、それさえ破壊すれば……」
麗奈「キサマアアアアア!!」
シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
仁美「させん!」
ギィンギィンギィンギィンギィンギィン!!
あやめ「ありがとうございます!」
仁美「フッ、何のこれしき!」
あやめ「行くぞ!磁光真空剣!」
キィィィィィィィン!
麗奈「……ッ!!」ズ……
仁美「喰らえ!!」ブゥン!!
麗奈「……!!」ズシャァァァア!!
麗奈「ギャァァァァァァァ!!(そう、そう、これよッ……!)」
仁美「今だ!」
あやめ「はい!」チャキ!
あやめ「磁光真空剣・飛翔斬り!」
シュバッ!キィン!キィン!
あやめ「…………」シュタッ
麗奈「ギャァァァァァァァァ!!(悪は……絶望的で……絶対的じゃないといけない…………!)」シュゥゥゥゥゥゥ
制御チップ「」パリィン!
麗奈「………………(じゃないと…………倒された時に盛り上がらないじゃない…)」シュゥゥゥゥゥゥ……
あやめ「…………………………」
麗奈「………………(…フンッ………引き立て役をしてやったストレスは……南条で発散してやるわッ!)」
ドタァァァァァァン!
麗奈「………………」シュゥゥゥゥゥゥ……
仮面「」バキ……
麗奈「……………………」
仁美「……女子の姿に……これは…………」
あやめ「…………ニンッ!」
仁美「…………ふっ…………傾き者め……」
あやめ「…………ふふっ……」
麗奈「…………………………」
公演会場 二階 関係者席
加蓮P「ワザマエ!オツカレサマドスエー!」
保奈美P「…親しみがあると言う事はあまりできない掛け声だが…………」
加蓮P「ふふふ……あら、知らない?ニンジャに対する称賛の掛け声はこれが正解なのよ。」
保奈美P「聞いた事が無い事実を否定する事は出来ないな………無学を恥じない訳にはいくまい……」
加蓮P「ふふっ………教えてくれたのは奈緒ちゃんなんだけど♪」
保奈美P「>>623」
彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな
保奈美P「彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな……」
加蓮P「でしょ?」
保奈美P「ああ……つまりそれは……奈緒が好奇心によって手に入れた虚像の世界の言葉なのだね?」
加蓮P「……ああ、そうそう。忍殺語って言うみたいなの。何だか面白いと思わない?」
保奈美P「何時の日も人は虚像に実像を見いださずににいられない事は否定する事は出来ない。」
加蓮P「どんな話かって言うとねぇ………間違った日本像を突き詰めた感じかな、保奈美P君もアニメとか興味あるのね。」
保奈美P「心外の意を示さないと言う訳にもいかない。毛嫌いは誇るようなものではないよ。」
加蓮P「ふふふっ、ごめん、ごめん♪
保奈美P君って、こう……ミステリアスなイメージがあったから。」
保奈美P「鏡は鏡の前に立つ者を写す。立つ者が変われば写る像も変わらざるを得ない。」
加蓮P「保奈美ちゃんが……ホント勉強熱心ねぇ、あの子……感心しちゃう。」
保奈美P「像が写るには理由がある。例え虚像を写したとしても、虚像が写る理由を見出せないと言う事はありえない。」
加蓮P「確かに人気があるって事は、人気の出る理由があるって事だものね。」
保奈美P「写る者が変わらないと言う事はない。ならば、写す者も変わらないと言う訳にはいかないだろう?」
加蓮P「ふふっ、その結果がこの公演の舞台演出と言う訳ね♪」
保奈美P「君の瞳にどう写るかを訊く事は、僕からして不可能でないと言える事かな?」
加蓮P「私は好きよ、だって楽しいじゃない♪賛否両論にはなるだろうけど。」
保奈美P「水鏡に波紋を立てない風は、心地よい風に過ぎないと敢えて言わせてもらいたいな。」
加蓮P「いい事言うじゃない!そうです、アイドルなんて一石を投じてナンボなのです!」
保奈美P「フフフ…………」
加蓮P「………って言うのはさすがに言い過ぎだけど、形に囚われてたら何も出来ないとは思うかな。」
保奈美P「賛同に感謝しない理屈はないよ。」
加蓮P「ふふっ、どういたしまして♪」
保奈美P「評価される事が嬉しくないと言えば虚偽になる。これでもプロデューサー以外の何者でもないのだから。」
加蓮P「自分の担当のアイドルが褒められて嬉しくないプロデューサーなんていないわよ?」
保奈美P「……相違ない。」
加蓮P「えっと……それで何の話をしてたっけ?自分の担当アイドルの可愛いところ自慢だっけ?」
保奈美P「ふふふ……僕はそれでも困る事はないよ。」
加蓮P「…もう、冗談よ。」
保奈美P「それは残念と言わざるをえないな。」
加蓮P「保奈美P君ったら……本当にそんな事をしてたら日付が変わっちゃうでしょ?」
保奈美P「否定する事が出来ないと言うのもまた事実だね……真十鏡の鏡面のように明らかと言わなければなるまい。」
加蓮P「ふふっ……まあ、何が言いたいかって言うと…枠組みに囚われず、新しい物事に挑戦していく事は素晴らしい!…と、言う事です♪」
保奈美P「………既成の事実に囚われていては、鏡面が曇りかねないと言う事は否定出来ない。」
加蓮P「うんうん、何事もチャレンジよ!やってみなくちゃ始まらないもの。」
保奈美P「それは君が心の鏡に写す物なのかな?」
加蓮P「そんな感じかな。…私の持論。」
保奈美P「鏡は周囲の景色を写す。……鏡に写る像が美しいのは、鏡の周囲が美しいからだ。」
加蓮P「>>632」
(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)
加蓮P(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)
保奈美P「……………………」
加蓮P(…美波ちゃんの話が本当なんだとしたら………そうなってしまうのも無理はないんでしょうけど……………)
保奈美P「…傷を負った鏡は歪んだ像しか写す事が出来ない。それを君が責任に感じる必要はありはしないよ。」
加蓮P「………顔に出てた?」
保奈美P「顔もまた鏡の一つと言わないわけにはいかない。心を写す鏡の一つと。」
加蓮P「……顔に出ちゃってたかぁ……うーん、私のミステリアスな女性と言うイメージが………あ、ここツッコむところね?」
保奈美P「……君は素敵な女性だね。君を写す鏡は幸せを感じずにはいられないだろう。」
加蓮P「……えっと……ありがとう…」
保奈美P「しかし、それを幸せに感じない鏡もあると言う事実を否定する事は出来ない。例えば、美波Pのように。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「彼の鏡は傷付いてしまっていると言わざるを得ない。……彼が悪い訳ではないとしない訳にはいかないとしても。」
加蓮P「保奈美P君には美波P君はどう見えるの…?」
保奈美P「周りを写す事も出来ないほど割れてしまった鏡だ。もはや誰も何も写す事は出来はしない。」
加蓮P「…………………………」
保奈美P「そして、彼も今の何も写さない鏡を望んでいる。」
加蓮P「……日菜子Pさんも同じような事言ってたな……癒えようとしない心は癒える事はない……って…」
保奈美P「鏡戒を望んでいるのさ。……自分を罰し続けずにはいられない、忘れる事を罪としか考え得ない。」
加蓮P「………信じたくても…人を信じられないって、どんな気持ちなのかしら………」
保奈美P「……………………」
加蓮P「…何かしてあげられないかな………私だって、みんなに助けてもらったから……」
保奈美P「断定したくはないが、無理としか言えない。彼は救いを救いとは思えない。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「…………ただ…1点の光も写さない鏡はありはしない。」
加蓮P「………美波ちゃん…?」
保奈美P「ああ。」
保奈美P「………彼女の存在が、彼を辛うじて引き止めているのは間違いないとしか言えないだろう。」
加蓮P「………見守ることしか……出来ないのね…………」
保奈美P「光が鏡に像を結ぶ。……いつか、彼にも救いが訪れないとは言えないが、訪れる事が無いとも言えない。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「虚像は傷付かない。存在しないものは傷付く事などありえはしないのだから。」
加蓮P「…………保奈美P君……」
保奈美P「…きっとあのように壁を壊せる日が来ると、僕は信じたい。」
ターンエー コクピット内
沙紀・保奈美「はあああああああ!!」グッ!
ブンッ……ガァァァァァァァン!!
ターンX「…ガ…………ガガ………………」
保奈美「さっさと倒れなさい!」
ガァァァァァァァン!バキィィィン…!
沙紀「扱いが乱暴だな、ハンマーが砕けてしまったじゃないかね。」
保奈美「これだけ使えたんだから、むしろよくもった方よ。」
「………………す、すごい……………」
保奈美「次!次の武器は何かないの?!」
「あ……えっと…………………」
沙紀「このミサイルランチャーとやらを使ってみるか。」カチッ……
ヒュンヒュンヒュン…!
ターンX「……!」ドォン!ドォン!ドォン!
保奈美「レット、何勝手な事をしてくれてるのよ?!」
沙紀「試してみなければ分からないだろう?」
ターンX「>>640」
こシャクな……!
ターンX「…こシャクな……!」
「……!来るよ!」
ターンX「喰らエ!」
ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!
保奈美「……っ!小癪なのはそっちよ!」カチカチ
ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!
ターンX「まタか……何だ……何なんダ…………?!」
沙紀「斬りはらいとは器用な事を…………」
保奈美「撃ってくる場所が何となく分かるのよ。」
「…キミたちは……………」
保奈美「何よ、言いたい事があるなら後にしなさい!」
沙紀「そうだ、終わったら聞いてやるから、もう少し静かにしていろ。」
「…………あ、後…?……後って………?」
保奈美「ハァ……とことんポンコツね……後って言ったら戦いが終わった後に決まっているじゃない。」
沙紀「何に使うつもりなんだね?」
保奈美「畑を耕させるわ。それから……とにかくこき使ってやるのよ!」
「…………………っ…………」
保奈美「さんっざん、引っ掻き回してくれたんだから、ちっとやそっと働いたぐらいで済むと思わない事よ!」
沙紀「御愁傷様だね。このお嬢さんは大変恐ろしい人間なんだ。本気で神サマとやらもこき使う。」
「……ボクは………………」
仁奈「………ターンA……いっしょ……」
「………………………………」
保奈美「私はもう……何も奪わせるつもりはないのよ………戦いに……!」
ターンX「何を……ゴちゃごチャと!!」ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!
保奈美「学習しない機械人形ね!」カチカチ
ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!
保奈美「人が大事な話をしてる時に水を差すんじゃないわよ。…………で、答えは勿論イエスよね?」
「……な、何が…………?」
保奈美「戦いが終わったらタラの復興を手伝ってもらうわよ。異論は認めない。」
「………………………………」
保奈美「工場の経営なんか飽きちゃったわ。はぁ……製材所も適当な人に売り渡しましょう。」
沙紀「おいおい、スカーレット。そんな話は初めて聞くよ。」
保奈美「今初めて話したもの。工場の経営ってゆっくり過ごす時間もなくて、息がつまりそうだったのよ。」
沙紀「………………………………」
保奈美「自分勝手だか何だか知らないわ!私は明日からでもタラに住む。そして、ウェードにポニーの乗り方を教えたりするのよ。」
仁奈「…………ママ……」
保奈美「……何か文句がある?」
沙紀「……文句を言っても聞いちゃくれない癖に………はぁ……お嬢様の仰る通りに。」
保奈美「…………フン…」
ターンX「……アり得なイ……スペック上でハ……そんナ事ハ………」
沙紀「スペックを自慢する奴ほど大した事がないんだ。君もそのお仲間の1人だった、と言う事だろう。」
ターンX「……………………」
沙紀「このポンコツぐらい割り切っている方がずっと気持ちが良い。」
保奈美「ほら、ポンコツ。早く返事をしなさい。」
「……だ、だって……ボクはこの戦いで…………」
保奈美「あんなのに私たちが負ける訳がないでしょう、馬鹿ね!」
沙紀「……耳が痛い話だ。」
「……………ボクは………」
保奈美「>>648」
煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!
保奈美「煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!」
「え、えっと……………」
保奈美「……………………」
「………ぴ、ぴにゃ…………」
保奈美「それは肯定と受け取っていいのかしら?」
「……………うん……」
保奈美「よし、決まりね!」
沙紀「スカーレット、君には本当に怖いものがないんだな。伝説の機械人形を脅して働かせるとは。」
保奈美「ぴにゃぴにゃ言ってるのに対して敬意を持つ方が難しいでしょ。」
「……レットと似たような事を………………」
保奈美「は?」
「………何でも……ない………ぴにゃ…………」
沙紀「おお、怖い怖い。」
保奈美「さて……じゃあそろそろこの戦いも終わらせましょう。……これ以上続ける理由がないわ。」
沙紀「………簡単に言うな…君は……」
「そうぴにゃ!いくら今押してるからって言って………」
保奈美「うるさい!私が終わりって言ったら終わりなのよ!」
沙紀「…………従うしかないみたいだよ?」
「………………………………」
保奈美「聞こえる、ターンX。……無駄な犠牲は出したくないの。降伏なさい。」
ターンX「……降……伏…………」
保奈美「そうよ。あんたにだってコイツと同じで人格みたいな物があるんでしょ。だったら………できる限り破壊はしたくないわ。」
ターンX「………………………」
保奈美「もう一度聞くわ。……文明の浄化だなんてくだらない事は諦めて………降伏なさい。」
ターンX「………………………」
保奈美「…………………………」
ターンX「……舐めルな………ニンゲンがアアアアア!!」
バババババババババ!
沙紀「分離まで出来るのか……便利だな。」
ターンX「『ブラッディ・シージ』!全方位かラのオールレンジ攻撃にハ対応でキまイ!!」
保奈美「……降伏なさい。」
ターンX「………!!!」
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!
ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
ターンX「……跡形もナく……消し飛……………」
保奈美「……降伏なさい。」
ターンX「?!」
仁奈「……………」キィィィィィィン!
沙紀「とてつもない技だな。ウェードがIフィールドを増幅させてくれていなければ危なかった。」
ターンX「……………馬鹿ナ………………」
「………………………………」
「…………どうしてボクが……こんな力を…………」
保奈美・沙紀・仁奈「……………」
「…………………そうか……そう……だったのか……………………ターンX……キミじゃ…ボク……いや、スカーレットたちには勝てない。」
ターンX「性能デ劣るお前ガ何を言ウ!!」
「……『強い意志には刃じゃ勝てない』……この言葉の意味が……分かったんだ……」
ターンX「……………………」
「>>660」
意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!
「意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!」
ターンX「何ヲ……言っていル……?!」
「命は……命は力なんだ。命はこの宇宙を支えているものなんだ!」
ターンX「生命なドと言ウ貧弱な存在ニ……宇宙を支エる程ノ力がアるモノか!!」
「ある!!キミには分からないだろう……このボクの体を通してでる力が!!」
ターンX「そんナ……理屈デ………!」
「…ボクにも……分からなかった……アイツに教えてもらっても……分からなかった………でも、今やっと……やっと………アイツの………相棒の言いたかった事が分かった!」
ターンX「……………!!」
「何よりも強いのは……意志の力だ!……ボクの中にも……相棒の意志の力がある!意志は……無くならない!」
ターンX「ソんなモノはメモリーの内容に過ギない!」
「違う!意志だ……!…守ろうという……意志だ!」
ターンX「……意志………意志…………………」
「感情を無用な物としか考えないキミには………永遠に理解は出来ない!」
沙紀「……人間が愚かである事は否定しない。事実だからだ。……だがね……お前の勝手な判断で滅ぼしていい道理はない。」
保奈美「自分勝手で、学習しない……強欲な生き物よ、人間と言うのは………でもね、あんたに滅ぼされるのは癪なのよ。」
仁奈「…………………………」
「人間は……守る!」
ターンX「…………非合理の……極みダ………!」
保奈美「構わない!……だって、それが……人間なんだ!!」
ターンX「ニンゲンは……ニンゲンは………ニンゲンは…………ニンゲンは…………!!」
保奈美・沙紀・仁奈「……………」
ターンX「………ニンゲン……ハ………!」
「……キミの負けだ。ターンX………キミは…『怖がって』いるじゃないか。」
ターンX「………っく…?!私ガ……ニンゲンに………………現に………………」
保奈美「………………………」
ターンX「……………………」
ターンX「そンな事なド……ありはしない!!…行け我が同胞たチよ!!」
「…………………………」
ターンX「……我ガ同胞たちよ!!」
「……………………………」
ターンX「……機械人形たチよ!何故……反応しなイ?!」
「キミが油断している間に、対話に成功したんだ。」
ターンX「…………………対話………………」
「………機械人形たち…とのね。」
野原
聖「…そうだよ………みんな………苦しむ必要なんて……ないんだよ…………」
「………………………………」
聖「……辛かったね………もう……大丈夫だよ…戦わなくて……いいの………私たちは……仲良く……できるから…………」
「…………………………」
聖「…争いが嫌いなのは……私たちも同じ……憎しみに……囚われないで………」
「………………………」
聖「……あなたたちが………本当にやりたい事は………何?」
「…………………」ゴオッ!!
櫂「……!!キャリ………!!」
聖「違う!」
「…………………」ビュオオオオオ……!!
聖「……敵じゃ……ない………ただ……みんな……人間を……信じられない……だけなの……」
櫂「…………………………」
聖「……怖く………ないよ……」ピト……
「………………………………」
聖「……感じて………私たちを………………」
聖「………………」パァァァァァァ……
友紀「キャリーンが……光ってる………………」
加蓮「……温かい……光…………」
櫂「……ニュータイプの…………希望の……光…………」
聖「…これが………お父さん……メラニーさん…………アシュレさん…………そして……みんなの……気持ち…………」
「………………………………」
聖「>>669」
みんなここにいる……生物も物質も天国も地獄もここにある……
聖「……みんなここにいる……生物も…物質も…天国も…地獄も…ここにある……」
「………………………………」
聖「……苦しくて辛い事もあるけど……ここが……私たちの世界…………私たちが……いっしょに暮らす世界…………」
「………………………………」
聖「…聞こえる……あなたたちの………心が……………見て……この野原を…………緑が……続いているでしょう…………」
「………………………………」
聖「……風が……気持ちいいでしょう…………?」
「……………………?」
聖「……ううん……あなたたちにも分かるよ………こうして…お話できているんだから………」
「………………………………」
聖「……………………………」
友紀「……草野球!」
「………………?」
友紀「…野原でみんなで草野球したら………楽しいよ…!」
「………………………………」
友紀「野球をしたら……絶対…仲良くなれるから……分かったんだ……分かるって言う事が……!」
加蓮「………仲良くなれる……ええ………仲良く………なれるわ………」
「………………………………」
加蓮「……私たちは……みんな間違ってしまうけど……それでも………最後には……分かり合えるから…………」
友紀「そう……そうなんだよ………知らないから………間違っちゃうんだよ………もっと……知らなきゃいけないんだよ………!」
「………………………………」
加蓮「……………………………」
櫂「………聞いてくれ!機械人形たちよ!」
「……………………………」
櫂「……僕は………僕は……僕は決して……君たちに…人間とは何かを示してあげられるような……強い人間じゃない!……意気地のない……臆病な人間だ!!」
「……………………………」
櫂「弱い人間だ……僕は!君たちとだって……理解し合えるかは分からない……!だけど…………だけど一つだけ聞いてくれ!!」
「………………………………」
櫂「……人間は……君たちが思うほど……悪いものじゃない!」
櫂「……信じてほしい……人間を…………人間の未来を!!」
「…………………………………」
櫂「僕が信じられないなら……メラニーを……キャリーンを……………………スカーレットを信じてくれ!人間には弱さと戦う力があるんだ……!!」
「………………………………」
櫂「いつか……人間は過ちに気づける……それを…………信じてくれないか…………?」
「……………………………………」
櫂「頼む………………」
聖「……………信じて……」
櫂・加蓮・友紀「………………」
聖「……私たちは…………敵じゃないよ………………」
「…………………………………」
聖「………………………………」
「…………………」ヴォン……!
聖「…………!……みんな………………!」
ターンA コクピット内
ターンX「オノれ……よくモ翌裏切っ…………!」ガチャ ズドォォォォン!
ターンX「?!」
輝子「裏切るだァ?!トモダチにDG細胞とやらを植え付けてたヤツが何を言ってやがる?!」
ターンX「……ライフル……が……………………」
輝子「やっぱりバリアーが弱ってるみてェだなァ!……お前だけは……許さねェ!!」
ターンX「…………………………」
輝子「>>677」
私と共に[ピーーー]ッ!ターンXゥゥゥッ!!
輝子「私と共に[ピーーー]ッ!!ターンXゥゥゥッ!!」
保奈美「…………すぅ……」
輝子「一緒に地獄へ…………!!」
保奈美「ウィル!!!!」
輝子「?!」ビクッ!
保奈美「あなたねぇ……ふざけた事言ってんじゃないわよっ!!」
輝子「…………えっ……えっと…………」
保奈美「誰がそんな事を許したの?!」
輝子「……あ………いや…………その……………………」
保奈美「口答えをしない!!」
輝子「は、はひっ…………」
保奈美「はぁ……あのねぇ…あなたが死んでしまったら、タラはどうなると思ってるの?!にっちもさっちもいかなくなるでしょうが!!」
輝子「………え……あ…………」
保奈美「あなたの命はあなた1人の物じゃないの!!勝手に命を捨てようとしないでちょうだい!!」
保奈美「あんなのと、あなたが心中する必要はないわ!!……ターンX、あなたに降伏の意志がないのはよく分かったわ!!」
ターンX「……そノようナもノ……元ヨリ存在シなイ!!」
保奈美「…………ああ、そう……なら、私たちはあなたを倒さなきゃいけないみたいね。」
ターンX「………………!!!」
保奈美「いい、ウィル。あなたはタラの大事な一員なの……死んだら許さないわよ。」
輝子「………………………………」
保奈美「罪の償いがしたいなら、生きて償いをしなさい。」
沙紀「はぁ、残念だったな、ウィル。僕らは死に場所を失ってしまったようだ。……お嬢さんの意志を変える事は不可能だからね。」
輝子「…………………………」
沙紀「諦める事だ。大人しく言う事を聞いておかないと……どうなっても知らないよ?」
保奈美「………………フン……」
沙紀「男のロマンと言うものは、往々にして女性の理解は得られないものなのさ。」
輝子「…………マイフレンド……お前は…………」
ゲーマルク「……………………」
輝子「………………………………」
ゲーマルク「………………………」
輝子「……………そうか…………そうか…………そう……なのかぁ……………………」
ゲーマルク「………………………」
輝子「…………フフッ……分かったよ…………ワガママな奴だな……お前は………………」
ゲーマルク「……………………」
輝子「……すみませんでした………これからも……よろしくお願いします……!」
保奈美「いいわよ。今まで通りしっかり働いてもらうからね!」
輝子「……はい!」
「………………………………」
沙紀「……人の考えなんて、小指の爪の先ほども気にしないのだから…………」
保奈美「悪い?!」
沙紀「いや、そう言うところが好きと言う話さ。」
ターンX「……私ヲ……倒セると…………本気デ……思っテイるのか……?!」
保奈美「現にあと一息じゃない。」
沙紀「その状態でそんな事を言われてもね。」
「キミを倒す……倒して……生きる。」
輝子「悪いな……予定が出来ちまった!」
仁奈「………おしまい。」
ターンX「……まだダ……マダ私には手段は幾ラデも残さレテいル……!ゾンビ兵どもヨ!付近の生体反応ヲ………………?!」
北軍研究施設
亜季「これで全員か?!」
「はい……機密文書に書かれている、『生体ユニット』の数と…一致します……」
亜季「…人間を機械人形を操縦するための道具に………何とおぞましい実験だ…………」
「………すみません……まさか……こんな研究に加担していたとは…………知らなくて…………」
亜季「……貴君らの案内のおかげで無事に『ゾンビ兵』を全員確保する事ができた。感謝する。」
「…………………………」
亜季「>>689」
もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……
亜季「もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……」
「…………………えっ……?」
亜季「感じないか……人間の意思光を守ろうとしている………巨神の存在を…………」
「……………………………………」
亜季「…私の戦友だった男はこう言っていた…『神サマってのは案外身近で見守ってくれているものなのかもな…』」
「………………………………」
亜季「……神の居る場所が……心の中だったんだ……神はいつでも…我々を見守ってくれていたらしい…………」
「…………………………あっ……」
亜季「……過去を水に流す事は出来ない……だが、未来を向く事は出来る。」
「……………未来…………」
亜季「…我々は敵同士だった。だが……今となっては、より大事な事があるとは思えないか?」
「………………………………」
亜季「……………………………」
「……………良いの……でしょうか…………」
亜季「良い。貴君らとて、国の為に戦ったのだ。…志から見れば、我々もまた同志と言える。」
「………………………………」
亜季「……信じてみないか……我々は……より良くなれると。……難しい事だ。我々の代では……実現しないだろう。だが……次の世代に託す事は出来る。」
「………………………………」
亜季「…いずれ、我々が必要なくなる世界が来る。それを……見てみたくはないか?」
「……………そんな世界が…………あるの……ですね…………」
亜季「…いつか……必ず。」
「……………信じ……させてください……未来を………私たちにもそれが……叶うなら。」
亜季「…ありがとう。」
「………………………………」
亜季「…………私たちの力も、彼らに貸そう。……あの光は…未来の光だ。」
「………………はい……」
亜季「…皆の者、あの光へと……心を重ねるのだ!」
「はっ!!」
亜季「…………………………」
パァァァァァァァァァァ…………
ターンA コクピット内部
「大方自分の手下にしたニンゲンたちに、他のニンゲンたちを襲わせようとした…ってところかな?」
ターンX「…………ナ……ゼ……」
「…ニンゲンは……キミが……いや、ボクたちが思っていたほど愚かでも無能でもなかった……そういう事さ。」
ターンX「…………………………」
「……終わりにしよう、ターンX。…………キミは…ニンゲンに負けたんだ。」
ターンX「…………………………」
沙紀「伝説の機体の最後の手段が、どこにでも居るチンピラと同じ手段だとはねぇ。」
保奈美「ハッ、アレで神サマを気取ってたんだから益々救いがないわ。」
ターンX「……アり得なイ……あり得ナイ……あリ得ナイ………………あっテは……ナラなイ…………」
沙紀「見たまえ、現実逃避をし始めたよ。かわいそうに。」
保奈美「感情を馬鹿にしていた癖に、感情に飲まれてしまっているなんて。」
ターンX「……私は……神……ダぞ…………」
「いいや、お前は神なんかじゃない。」
ターンX「……黙レ……私……ハ………………」
「ボクらはただの機械人形さ。それ以上でもないし、それ以下でもない。ましてや、神サマなんかじゃ絶対にない。」
ターンX「……違ウ……タだの機械人形ナどト……同じデあル……筈がナい……あっテは……ならナイ…………」
「だから……キミには勝てない。……キミは………1人だからだ。」
ターンX「神ハ……2人ハいらナい!!」
「………………かわい……そうだな…………」
ターンX「……かワい……そウ…………?」
「…ボクは……アイツに出会えた……でも、キミにはボクにとってのアイツは現れなかった。……もし、キミも……心を……理解できていたら……………」
ターンX「黙レエエエエエエエ!!」
ダァァン!!ビュゥゥゥゥゥゥ…………!!
ターンX「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「………………………………」
ターンX「文明ヲ……オ前たチごト………浄化すル!!」
「>>699」
言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……
「言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……」
ターンX「私ハ……神ダ!私にハ…総ての運命ヲ決めル権利があル!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「…そんな権利は……誰にもないんだよ………例え、神サマだったとしても……………」
ターンX「私ガ……神ダアアアアアアアアアアアア!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「………………………………」
ターンX「私ガ……私ガ………私ガアアアアア……私ガアアアアアア!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「……初めよう………最後の戦いを………未来を……決める戦いを……………」
ターンX「浄化すル!浄化すル!浄化スる!浄化すル!浄化……浄化……浄化……ジョウ………ガガ………ガガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「終わらせよう……ボクらの因縁を…………新しく……全てが始まる為に…………みんな……ボクを信じて……力を貸して………」
沙紀・保奈美・仁奈「……………」
パァァァァ………
「……………ありがとう。」
パァァァァァァァァァァァァ……
ターンX「……ガ………ガガガ………ガガ………ガガガガガガ………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「……感じる………みんなが………力を貸してくれているのを………………」
沙紀「ここで負ければ今までの戦いは全て無駄骨となってしまいますな。」
保奈美「………負けたら承知しないわよ。」
仁奈「…………………」
「……負けないよ。今度こそ………守ってみせるから。」
保奈美「……口だけじゃないことを祈るわ。」
「…………頑張るぴにゃ。」
保奈美「……………………………」
「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
ターンX「ガガガ……ガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「ターンX………キミと分かり合える未来も……あったのかもしれないね………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
輝子「……………………」
「………………………………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「………行くよ。」バシュゥゥン!!
ファァァァァァァァァァァァ……!!
ターンX「ガアアアアアアア」!!
ヒュゥゥゥン!!ファァァァァァァァァァァァ……!!
「…………………………」
ファァァァァァァァァァァァ……!!
ターンX「ガガ……ガガガガガガガガ………!!」
ファァァァァァァァァァァァ……!!
「………………さよなら……」
カッ……
パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…………
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
数ヶ月 アトランタ 病院
礼子「私は確かに見たのよ!とてつもない光が……空いっぱいに輝くのを…!」
瑞樹「わかるわ。私も見たもの!あれはきっと……きっと……きっと何かよ……!」
朋「一体何だったのかしらね……アレは………アレ以降妙に頭がハッキリするようになっちゃって……」
礼子「そう……そうなのよ…!…体に悪い影響が出たとかじゃなくて……むしろ…………」
瑞樹「そこが気になるのよね……わからないわ………」
朋「人知の及びもつかない何かが起きたのかも……………」
清良「あー……あんたたちが井戸端会議をどこで開こうが勝手だがね………病院の待合室を占拠するのわ止めてもらえんかね。」
朋「ま!体のどこかに異状があるかもしれないでしょ!」
礼子「そうよ……原因がはっきりするまでは安心できないわ!」
瑞樹「そう言えば……最近お肌のハリが…………」
清良「それは関係ない。…………はぁ…………最近は分からんことだらけだ………………」
朋「グラントが汚職で失職したこと?」
清良「>>709」
まあ、それもあるが……
清良「まあ、それもあるが……」
朋「それも……?………あ、シャーマンが行方不明になってる事?」
礼子「それって最近の出来事じゃないでしょ?」
朋「…そうだけど……他に何かある?」
瑞樹「トミーのところのパイ屋が二号店を出した事じゃない?」
礼子「分からない事ではないでしょう。トミーが頑張った結果だもの。」
清良「……はぁ……もっと色々あるだろう……近々南部人の選挙権が回復される事だとか……」
朋「……それがよく分からない事?」
清良「分からん事だろ。頑なに選挙権を回復させようとしなかった北部連邦政府が今になってどうして……………」
礼子「選挙権ぐらい……って事じゃないの?」
瑞樹「選挙権でパンが買えるわけじゃないものね。」
清良「…はぁ…………………」
朋「選挙権、選挙権、って言うけど……選挙権って大事なの?」
清良「我々の生活に直結するのが政治で、政治を動かすのが選挙……と言ってもあんたらには理解出来んのだろうな……まあ、いい。そろそろ診察を始めるとしよう。」
瑞樹「私一番乗りで。この後パーティーに出席しないといけないから。」
礼子「あら……私だってこの後はパーティーがあるのよ?」
清良(なら病院を溜まり場にせずに直接行けばいいものを………)
朋「私、私もいるんだけど!」
清良(………まあ……病院が暇なご婦人方の溜まり場になるほど平和なのは良い事か………)
清良(……レット・バトラーが居なくなってからと言うもの、この街は今までが嘘のように急に良くなった。)
清良(…破落戸どもは次々としょっぴかれていって、そのうちに自分たちから居なくなっていった。)
清良(利権屋や詐欺師どもも同じだ……今までロクに仕事をしていなかった警察連中が急に働き始めた。)
清良(……そして、今回の選挙権の回復……北部連邦の議会では進駐軍の撤退案まで出ているらしい………)
清良(……どうも事が上手く進みすぎている………一体どうなっとるんだ………)
清良(行方知れずのレット・バトラーが諸悪の根源だったと考えれば楽なんだが……………)
清良(…何故だか、そのように考えられん自分がいる……あの男は侮蔑すべき悪党だったが…………………)
清良(……………………………)
礼子「ワイディングさん、あなたにはこの前の編み物協会の件で譲ってあげたでしょう?」
瑞樹「私の方こそ、この前の朗読協会の時に譲ってあげたじゃない。」
朋「私だって2人ともにこの前……!」
清良「ああ、もう分かった!全員聴診器は当ててやる!(今はそれよりも、こうやって謎の光が云々言っている連中を全員捌かねばな…………はぁ…………)」
南軍共同墓地
亜季「……ひとまず終わったよ……ジャクスン………平和がやって来たんだ。」
墓碑「…………………………」
亜季「……分かっているよ……この平和は守っていかなければならないものだ。……いつ、また争いが生まれてしまうかは分からない。」
亜季「……私もこの平和を守る一端を担わせてもらう事にしたよ。……と、言っても今度は軍人としてではなく、だ。」
亜季「…………学校を作る……南部の子どもだろうと、北部の子どもだろうと、平等に入学し学ぶことが出来る……」
亜季「…子どもたちに正しい教育をする事こそが、未来の平和に繋がる。……そんな気がするんだ……」
亜季「………拾ってしまったこの命をどう使うか……ずっと考えていた……………分かったんだよ、私に出来る事は戦いだけだ、と。」
亜季「…これから私は終わりなき戦いに身を投じる。教育の現場を戦場として、差別や暴力や……そう言ったものと戦い続けるつもりだ。」
亜季「……今度こそ本当の……正真正銘の……最期の戦いになるだろう。」
亜季「…自己満足かもしれない……だが……私はこの戦いこそが、私の正しい命の使い方だと思うんだ。」
墓碑「……………………………」
亜季「>>719」
それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ
亜季「それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ。……周りは理事長になれと煩かったんだがな…現場に出れないのはもう御免だと断らせてもらった。」
墓碑「…………………………」
亜季「現場に出ない指揮官に、心を掴む事など出来はしない。顔を見て、現場の空気に触れてこそ、だ。」
墓碑「…………………………」
亜季「………結局、何とかと言う教員と理事長の兼任職にされてしまったがな…………ふふっ……」
墓碑「……………………」
亜季「…………責任重大だ。」
亜季「……まさしく命をかけるのに相応しい仕事……と、言うべきなのだろうか。…私の全力で挑ませてもらうべき……」
亜季「…私1人では成功するかどうか、全く覚束ないよ…………私1人では……ね。」
亜季「…………………………」
墓碑「………………………」
亜季「……今の私には、多くの賛同者が付いてくれているんだ。老若男女、南部北部問わず。」
亜季「…私は今は1人ではない………色々な人々に支えてもらっている。」
亜季「……もちろん、私の一番理解者はお前だし、一番の片腕もお前だ。これから先も、お前以上の存在とは出会えないだろう。」
墓碑「……………………」
亜季「……『鉄壁』ジャクスン……お前の事は私が生涯忘れない。お前と言う人間の生き様も……これからの子どもたちに教えていこうと思う。」
亜季「我々が戦争から得た教訓は、多岐に渡る。……これを生かしていきたいんだ…………平和の為に。」
墓碑「………………………」
亜季「…………………………」
仁美「………リー将ぐ………いや、リー先生。」
亜季「………進捗具合はどうだ?」
仁美「順調……とは言えませぬが、着実に進んでおります。」
あやめ「シャーマンはあらゆる場所に根回しをしていたようです。恐らくですが……南部と北部の対立を激化させるのが目的だったと思われます。」
亜季「………そうか。…根は深いと思っていたが、それほどまでだったのか。」
あやめ「はい。」
仁美「……しかし、主要な禍根はおおよそ断ちました。議会や警察も徐々にですが正常化してきておりまする。」
あやめ「苛烈な政策の大半がシャーマンが手を回して実行させていたものでした。…………南部と北部の関係はこれから変わっていくでしょう。」
亜季「……次世代に引き継ぐまでに、膿を掻き出しておくのも我々の役目だ。」
仁美・あやめ「はっ!」
亜季「引き続き、政府と協力して事に当たってくれ。」
仁美・あやめ「委細承知!」
亜季(……資料の数々や北軍側と…その他からの証言もあり、あの闘いにおいて私は逆賊となるどころか、図らずも人知れず戦いを続けていた『英雄』へと担ぎ上げられてしまった……)
亜季(…名声とやらが、さらに高まってしまった形だ………その様な物に興味は無いが…利用させてもらうにはとても役に立つものだ。)
亜季(…この教育と言う戦場で戦っていくために……な。話を通すには何かと都合が良い。)
墓碑「…………………………」
亜季「……私には物事を利用する精神が欠けていると言ったのは、お前だったかな……」
墓碑「…………………………」
亜季「…………また来るよ……ジャクスン。」
タラ フォンティン屋敷
聖「今年採れた綿花と野菜と……果物です……!」
大量の綿花の箱「………………」
野菜と果物の山「…………………」
泰葉「何も本当に返してくれと言う意味ではなかったんですがね…………しかも……私が貸した分よりずっと……」
聖「…自分が食べ物を分けてもらえた時は……もっともっと嬉しかった……って言ってました……」
泰葉「……………………………」
聖「どうか……受け取ってください。」
泰葉「……………………はぁ……あなたのお姉さんは本当に負けず嫌いですね。」
泰葉「…ありがたくいただきます。ここでいただかなければ、あなたのお姉さんは臍を曲げてしまうでしょうから。」
聖「……ありがとうございます……!」
泰葉「物をもらってお礼を言われるのは…………妙な気分ですね…………代わりと言ってはなんですが、あなた方に関する悪い評判はあらかた根を絶っておきましたから。」
聖「!!」
泰葉「真面目にやっている人間を非難する様な人間は、私は嫌いですから。……細やかな事しか出来なくてすみません。」
聖「い、いえ…………えっと…………ありがとうございます………!」
泰葉「>>728」
(……老人にできる事はこれくらいなのですよ)
泰葉(……老人にできる事はこのくらいなのですよ。)
聖「……え、えっと…………」
泰葉「堂々と胸を張りなさい。あなたたちが、これからの時代の主役なのですから。老人相手に萎縮する必要はありません。」
聖「………いえ………そんな………………」
泰葉「私たちの本来の仕事は、若者たちを影ながら支える脇役である事です。旧来の価値観を押し付ける事ではありません。」
聖「…その………………」
泰葉「経験が長いからと言って、別に偉いわけではありません。助言なら与えられますがね。」
泰葉「良いですか、キャリーン。経験が豊かな人間を尊敬すべきなのは、その人が長くその世界で過ごしてきたからではありません。その世界で積み重ねてきた物が大きいからなのですよ。」
聖「…………………………」
泰葉「何をしたか、それは自分のやりたい事だったのか、後から後悔しても時間は帰ってきません。……後悔しないように生きなさい。」
聖「………………あ……えっと…………」
泰葉「……少しこちらへ来なさい。」
聖「…………は、はい……」
トコトコトコトコトコトコトコ……
泰葉「…………………………」
聖「え、えっと………………」
泰葉「………………」ナデナデ
聖「………………あ………」
泰葉「…私は何だかんだ難しい事を言いますけどね……それはみんな、あなたたちを応援しているからなんですよ。」ナデナデ
聖「…………………………」///
泰葉「話半分に聞いて貰えば構いません。その代わりに心のどこかに留めておいて、いざという時に思い出す様にしてくださいね。」
聖「……はい………………」///
泰葉「つまらない訓戒だけ聞かせて返すわけにはいきません。お茶を淹れますから、飲んでいってくれませんか。」
聖「……………え、えっと…………………」
泰葉「ふっ………年寄りのわがままです。お茶を飲んでいってやってください。」
聖「…………あ……えっと………お茶を淹れるの……お手伝いします……!」
泰葉「…お願いしも良いですか?」
聖「はい…………!」
泰葉「……………ふふっ……」
タラの屋敷 食堂
瑛梨華「それでですね、それからどうなったかと言うとですね……が…………で…………だったんですよ!」
麗奈「………………う、うん……」
瑛梨華「で、それがどういう事かと言うとですね…………で…………を………………なんです!……分かりますか?」
麗奈「…………あ……うん……」
瑛梨華「ですよねぇー!もう……この話を聞いた時は…………と思ったんですけど………………かなと考えたら…………でですね…………」
麗奈(…………朝からずっと……同じ話をしてる…………)
瑛梨華「…………が…………を…………って言うんですけど……私は…………が…………だと思うんですよ…………!」
麗奈「あー…………はいはい…………(……どうして私が噂話を延々と………………あ……でも…………あれだけの事をしたのに…………これだけで済むなら…………)」
瑛梨華「……を…………たら…………って言いますけどね…………は…………と考えて間違いが……………………」
麗奈「…………………………」
瑛梨華「…………と聞いたんですが…………じゃないと言うのも…………で…………が………………を………………」
麗奈(…………ぐすっ…………やっぱり…………それでもキツい…………かも……………)
瑛梨華「……ですが………………ですよ?………………を………………が………………して………………」
台所
菜々「よくもまあ……あれだけ話し続けられるものですねぇ…………逆に感心してしまいます。」
菜々「私なんか、口より先に手を動かすので手一杯なんですが…………」
巴「ピティ様はああ言う人間なんじゃ。大目に見てやっとくれ。」
菜々「…………いたんですか?」
巴「今帰ってきたところじゃ。……ほれ。」スッ……
菜々「何です、これ?」
巴「アシュレ様たちの旅先からの手紙じゃ。」
菜々「……今はどこにいらっしゃるんでしたっけ?」
巴「よーろっぱの……よーろっぱの…………とにかくよーろっぱの町じゃ!」
菜々「ありがとうございます。…スカーレット嬢様たちに後でお渡ししなくてはなりませんね。」
巴「……じゃな。にしても、まあ……皆それぞれの新しい居場所を見つけたようで何よりじゃ。」
菜々「あなた方も?」
巴「ここにおりゃあ話し相手には困らん、詐欺師まがいの悪党もおらん。ピティ様には最適な場所じゃ。そして、ピティ様のおる場所がわしのおる場所じゃ。……置いてもろうてすまんの。」
菜々「今さらいいですよ。あなたが居てくれれば、うちとしても助かりますから。」
巴「…………フン……なら、礼は言わんわ。」
菜々「それで良いんです。」
ドンドンドンドン!
巴「……む、誰か来ちゅうようじゃぞ?」
菜々「……この時間ですと…………私が出てきます。」
巴「ほうか、なら頼んだわ。」
菜々「代わりに昼食の下拵えをしていてください。」
巴「任せい。」
正門
愛結奈「ハァーイ☆」
ポニー「ブルル………」
菜々「時間通りですね。おはようございます、タールトン様。」
みりあ「ポニーを届けにきたよ!」
千枝「やっとうちの牧場も元に戻ってきたので……お裾分けです。」
ありす「あの……あれって・みつきませんよね…………」
晴「・みつかねーよ。だいたい、あれに歯はねえだろ。」
愛結奈「…スカーレットたちは?」
菜々「それなら………………」
「いい、動くんじゃないわよ?」
「ボクに言われても困るぴにゃ………と言うか、ボクにブランコをつけるってひどくない?」
「フフ……トモダチの…ナイス活用…………」
「ほーら、ウェード!次はもっと高く漕ぐぞー!」
「もっと!もっと!」
「ねえ、次は野球しよーよー!!」
菜々「……呼んできましょうか?」
愛結奈「…………いいわ。あれは邪魔しちゃ悪い雰囲気だし。」
菜々「ありがとうございます。」
愛結奈「……別に。はぁ……ホント、未来がどうなるかなんて予想がつかないものね。……今じゃ機械人形たちはすっかりタラの一員だし。」
菜々「慣れれば何とも思わなくなるものですよ。」
愛結奈「……それもそうね。」
音葉「これは……ある少女の人生の一部分だけを取り出した物語………」
音葉「そして……筋書きが少し変わってしまった物語……」
音葉「…運命を切り開くのに必要なのは…………運命を切り開く意志…………」
音葉「…誰しも……自分の物語を奏でながら………生きているのです…………」
音葉「……………スカーレットたちがこの先どうなるかは……皆様のご想像にお任せします………」
音葉「…この物語は……これにて一時幕とさせていただきます。」フカブカ……
明日は明日の風が吹く
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました……
……書き終えられるものなんですね…………
「風と共に去りぬ」は個人的にとても好きな話なので気合が入りすぎた感はあります………すみません…
あれが80年近く前の映画って………
ジライヤが30年近く前って………
書籍の翻訳版は川出版がお勧めです
>>1の完全な趣味にお付き合いいただき、重ね重ねありがとうございました
元スレ
輝子「…………あ、あの………」
沙紀「……君からしてみたら、ぽっと出の山師が……というところだろうか、そこはお互い様という事にしようじゃないか………強化人間君。」
輝子「…………………………」
沙紀「…ニュータイプと言うのは便利な物だね……恐ろしくもあるが………」
「互いを完全に理解できる、それがニュータイプぴにゃ。ボクが見せたのは、その力の一部ぴにゃ。」
沙紀「…………それはそれは……だな。」
櫂「………………バトラー船長。」
沙紀「………何か?」
415: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 18:45:20.18 ID:xYxKyhIt0
櫂「………いいんですか…?」
沙紀「…君は僕に腹を立てさせるのが余程お上手と見える。」
櫂「……あっ……いや………そんなつもりでは…………」
沙紀「覚悟を決めた人間を揺さぶるような事を言って楽しいかね?……僕はもうスカーレットの事は諦めた、あんたと違って潔く、ね。」
櫂「……………………………」
沙紀「>>416」
416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 18:47:18.01 ID:twFdmINAO
どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。
419: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:18:08.65 ID:xYxKyhIt0
沙紀「どうせ、ターンXと戦って散るんだ。それならばすっぱりと諦めたほうが戦いに集中できるからね。」
櫂「…………………………」
沙紀「ああ、そうそう。先程の約束、必ず守ってくださいね。僕が勝ったら、あんたはスカーレットをこっ酷くフって、二度と関わらない。」
櫂「…………っ………………」
沙紀「ふふふ……そうすればスカーレットは、あんたの呪縛から……そして僕の呪縛からも逃れられる。あれだけの女性だ、また良い男性が捕まりますよ。」
櫂「……………………………」
420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:19:52.16 ID:xYxKyhIt0
沙紀「負けた時は……世界が滅ぶので関係ありませんね、ふふっ…………」
輝子「……あんた………名前……聞かせてくれるか………?」
沙紀「極悪非道の悪党、レット・バトラーと申します。以後お見知り置きを。」
輝子「………レット・バトラー…………」
沙紀「で、聞いてどうするのです?」
輝子「……一緒に戦う仲間の名前は………知っていたい………だろ……?」
沙紀「……………あんたは正しい戦士だな。……安い同情の言葉よりも、戦士の言葉の方がどれだけありがたいか。」
421: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:20:44.74 ID:xYxKyhIt0
輝子「……死ぬ……つもり…なんだな………?」
沙紀「ええ、まだ死んだ事は無かったので一度ぐらい体験しておこうと思いましてね。」
輝子「……………………………」
沙紀「そう言うあんたは?」
輝子「………………………」
沙紀「……失礼。とんだ無礼を働いてしまいました。」
輝子「………フフ……気にするな…」
422: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:21:40.86 ID:xYxKyhIt0
沙紀「最期にワインとでも洒落込みますか?」
輝子「知らないのか……?酔っ払い運転は……だめ…なんだぞ……?」
沙紀「はははははは、それもそうですね。では、水で乾杯する事にしましょう。」
輝子「気が……効いてるじゃないか……レット。」
沙紀「いきなり呼び捨てですか?」
輝子「フフ……死んでしまえば、同じ骨だ……いいだろう?」
沙紀「言えてますね……ウィル。」
423: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:23:04.98 ID:xYxKyhIt0
輝子「短い間だが、よろしく頼むぜ………相棒。」
沙紀「今までの清算をして、共に仇花を散らすとしようじゃないか。」
櫂(…………………………)
輝子「飛びっきり……派手にな……」
沙紀「歴史に刻まれるぐらいにね。」
櫂(……2人と……僕は違う…………2人は勇敢な戦士だ………しかし、僕は………………)
424: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:23:49.06 ID:xYxKyhIt0
櫂(…………………………)
櫂(…僕は…臆病だ………こうしていると言うのに…………覚悟が全く決まらない…………)
櫂(…バトラー船長も…ウィルも………自分の命を捨てようとしているのに……………)
櫂(僕は……………………)
ガチャ……
加蓮「………どうしたの…?」
櫂「?!」
425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:26:38.63 ID:xYxKyhIt0
加蓮「こんな夜中に一体………アシュレに…ウィルに…………バトラー船長?!」
沙紀「ふふふ……やあ、メラニーさん。お久しぶりですね。」
加蓮「………あ……はい……」
沙紀「つい先ほど、早馬を飛ばしてここにたどり着きましてね。……申し訳ありませんが、水をもらえませんか?」
加蓮「…………………………」
沙紀「……………………」
加蓮「>>426」
426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:28:36.14 ID:JwHIccEAO
加蓮「何が……始まるんですか……?」
沙紀「素晴らしい事ですよ」
427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:38:30.20 ID:xYxKyhIt0
加蓮「何が……始まるんですか……?」
沙紀「素晴らしい事ですよ。」
加蓮「…………素晴らしい……事………?」
沙紀「一世一代の大勝負、と言い換えても良いでしょう。……神話の再現……劇と言っても差し支えはないかもしれません。」
加蓮「…………………………」
沙紀「……あなたは本当に勘が鋭い。何かしようとしている事を暴かれてしまった。」
428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:44:54.36 ID:xYxKyhIt0
加蓮「…………………………」
沙紀「…………………」
加蓮「……穏やかな事じゃ……ありませんね……?」
沙紀「否定はしません。」
加蓮「………………………………」
沙紀「メラニーさんに対しては、嘘はつきたくありませんからな。」
櫂「…………………………」
沙紀「ご安心なさい、一晩経てばわかります。」
429: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 21:53:20.75 ID:xYxKyhIt0
加蓮「……バトラー船長。」
沙紀「はい?」
加蓮「………………………………」
沙紀「………………?」
加蓮「……どうして……そんなに悲しい顔をしているんですか……?」
沙紀「…そんな事はありませんよ…」
加蓮「……………………………」
430: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:01:20.31 ID:xYxKyhIt0
沙紀「……メラニーさん。その様に心配してくださるのは大変ありがたいです。」
加蓮「い、いえ…………」
沙紀「ですが………」スッ……
加蓮「…………………?」
沙紀「………………………」
加蓮「……えっと……………あ……れ………?」フラッ……パタリ……
加蓮「……………………」
沙紀「………良い夢を。」
加蓮「……………………すぅ……………すぅ…………すぅ……………」
431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:13:16.82 ID:xYxKyhIt0
沙紀「………礼を言うぞ、ピニャコラドール。」
「それぐらいはやるぴにゃよ。ナノマシンで脳波レベルを低下させただけだから、すぐに元通りになるぴにゃ。」
輝子「………………………」
沙紀「…残りの住人も全員眠らせて、安心な場所に運んでくれ。」
「分かったぴにゃ。」
沙紀「……………………………。」
432: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:19:55.66 ID:xYxKyhIt0
沙紀「……残念ながらこのショーは心優しき乙女の見る様な物ではありません……戦争なのだから。」
加蓮「…………ん…………すぅ…………すぅ……………………」
沙紀「………………………………」
輝子「……あ、相棒……」
沙紀「……分かっています。…………行きましょうか。」
スクッ……スタスタスタスタ……
輝子「…………ああ………」
スクッ……スタスタスタスタ……
櫂「…………………………」スクッ…
加蓮「…………すぅ…………すぅ……………………」
櫂「………………………………」
スタスタスタスタ…………
433: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:28:10.64 ID:xYxKyhIt0
トゥエルヴ・オークス屋敷 地下
輝子「……これが……私の新しい……トモダチ………………」
ゲーマルク「…………」
櫂「…ターンAとは別に出土した機械人形の一つさ……通常の人間には動かす事すら出来ないらしいが………………」
輝子「フフフ……なかなかのグッドフィーリングですよー…………このトモダチとは……上手くやれそうだ…………なあ……マイフレンド……」
ゲーマルク「………………」
櫂「…………そうか……」
輝子「>>434」
434: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:29:34.94 ID:JwHIccEAO
これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな……
435: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:36:17.48 ID:xYxKyhIt0
輝子「これでようやく私の旅も終わるか……この時を求めて……私は生きてきたんだろうな………」
櫂「…………………………」
輝子「……守る物を……見つけられた………こんなに幸せな事はない………………」
櫂「…………ウィル……」
輝子「……今まで……ありがとうございました………その………………いえ……やっぱり……何でもない、です。」
櫂「…………………………」
輝子「……言葉じゃ……嘘になりますから…………」
436: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:43:14.24 ID:xYxKyhIt0
輝子「………トモダチ……ごめんな………いきなり、私と運命を共にしてくれ…………なんてさ…………」
ゲーマルク「………」
輝子「………いや……私は…いいんだ………未練なんて……ない…………」
ゲーマルク「………」
輝子「……お前も……死に場所を…………?」
ゲーマルク「………………」
437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:49:49.67 ID:xYxKyhIt0
輝子「………そう……か…………お前の前のトモダチは………結局……守れなかった……のか………」
ゲーマルク「…………」
輝子「…………………」
ゲーマルク「…………………」
輝子「……辛……かったな……………戦場で……散りたかったのか………」
ゲーマルク「…………………」
輝子「……私で……いいなら………」
ゲーマルク「………………」
438: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 22:55:28.70 ID:xYxKyhIt0
輝子「………アシュレさん……トモダチが……ありがとう……って…………」
櫂「………………っ………」
輝子「……私も……ありがとう……です……………」
櫂「………………………」
輝子「……ゲーマルク。」
ゲーマルク「………」ウィィィィィン…
輝子「…………行ってきます。」
櫂「…………………っ……!」
輝子「………………………」
439: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:01:15.63 ID:xYxKyhIt0
ターンA コクピット内
沙紀「…………………」
「動かし方は分かるぴにゃ?」
沙紀「分からなきゃ無駄死にするだけさ。そして、無駄死にはしたくない。」
「スカーレットを守るために?」
沙紀「………ああ。」
「自分の命はどうなっても構わない?」
沙紀「人の命なんて軽い物だよ。特に、こんな悪党の命はね。」
440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:08:52.43 ID:xYxKyhIt0
「…………ああ……そうぴにゃか…キミはキミ自身を…何とも思っていないんぴにゃね。」
沙紀「………そうさ。僕は……僕自身が一番嫌いで……一番憎くて……一番無価値にしか思えなかったんだ。」
「………今は……?」
沙紀「…大事な物のために捨てられる命……そこには確かな、意味があるじゃないか……」
「…………………………」
沙紀「……スカーレットをからかったり、ウェードと遊んでやれなくなるのは寂しいがね。」
441: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:15:22.07 ID:xYxKyhIt0
「………ニンゲンは分からないぴにゃ。…ボクが気の遠くなるぐらい……と言っても機械だからそんな事はないんだけど…………の時間で学べた事はそれだけぴにゃ。」
沙紀「…人間を完全に理解するなんて、永久に無理な事だよ。」
「……かもしれないぴにゃね。」
沙紀「…………………………」
「…………ボクの前のパイロットも、同じ様な事を言ってたぴにゃ。」
沙紀「…………それは……奇遇だな……」
「>>442」
442: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:16:05.77 ID:JwHIccEAO
さあ……旅立ちだ!
444: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:22:08.63 ID:xYxKyhIt0
「さあ……旅立ちだ!」
沙紀「………奴さんが動き出したのかな?」
「そ、兄弟で数千年ぶりの再開ぴにゃ。」
沙紀「ふふふ……恐らくは、世界で一番ありがたくない兄弟の再開だね。」
「同感ぴにゃ。………二度とこんな事が起きない様にって………願ってたぴにゃよ。」
沙紀「……御愁傷様。」
445: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:29:43.39 ID:xYxKyhIt0
「……キミ……もっと緊張感を持ってほしいぴにゃ。」
沙紀「君、世界の命運をかけた戦いに緊張感なんか持って、人間のちっぽけな精神が耐えられると思っているのかね?」
「…………ごめんぴにゃ。」
沙紀「謝らないでくれ、鳥肌が立つ。」
「………………………」
沙紀「……ぴにゃぴにゃ言われて緊張感を持つのは至難の技、と言う事さ。」
446: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:36:29.75 ID:xYxKyhIt0
「……ボクのアイデンティティを否定しないで欲しいぴにゃ。」
沙紀「最強の機械人形がぴにゃぴにゃ言っていて緊張感がないのは本当だろう?」
「………これには色々と理由があるんぴにゃ!」
沙紀「へえ……どんな?」
「……………この戦いが終わったら教えてあげるぴにゃ。」
沙紀「………………そいつは楽しみだ。」
「……………………………」
447: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:42:49.19 ID:xYxKyhIt0
沙紀「…………さて……史上最大級の兄弟喧嘩をしに行こう。…叱ってくれる母親でも居れば、すぐに解決するんだがね。」
「機械に親は居ないぴにゃ。」
沙紀「……失敬。」
「別に……ぴにゃ。だからこそ悲しむ者が居なくて気楽でいいってね………………準備はいいかい?」
沙紀「もちろんさ。」
「…………行くよ!」
448: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/24(土) 23:55:53.09 ID:xYxKyhIt0
北軍研究施設 廊下
スピックスコノハズク「………」
バサバサバサバサ
あやめ「定刻通り。」
スピックスコノハズク「…………」
バサバサバサバサ…ガシッ
あやめ「…………………」
スピックスコノハズク「…………」
あやめ「隠密任務、毎度の事ながらお見事です。……文を失敬致しまする。」シュルッ……
あやめ「……………これは…!」
449: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 00:04:40.07 ID:FDX9FIaD0
あやめ「……いよいよこの時がやって参りましたか。…確かに、現在は何やら指揮系統に乱れが見られます。仕掛けるなら今を置いてなし」
スピックスコノハズク「…………」
あやめ「……………」 サラサラサラサラ……
あやめ「これを頼みます。」キュッ
スピックスコノハズク「ホー。」
あやめ「……私の中に流れる異国の血の力と技を持って、北軍の奴らに一泡吹かせてやるとしましょう。……リー将軍、ジョンストン将軍。あとはお頼み致しまする。」
450: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 00:14:05.47 ID:FDX9FIaD0
タラ 森林 やや開けた場所
仁美「…………………」
「伝令!内偵より報告が!」
仁美「…何と?」
「『天祐は我らにあり。内部より破壊工作を行う故、呼応し攻撃されよ。』と。」
仁美「……ふっ……ほとほと傾いたものよ 彼奴も戦国の世の最後に咲く徒花か。」
「……………………」
仁美「>>451」
451: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 00:14:52.96 ID:pO+nti0AO
全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!
454: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:04:05.17 ID:FDX9FIaD0
仁美「全員戦闘準備!北軍を叩こうぞ!」
「おおおおおおーっ!!!」
仁美「先陣を切る栄誉は思いのままぞ!我々の手で本隊の道を斬り開くのだ!」
「おおおおおおおーっ!!!」
仁美「戦人の住処は戦場なり!貴殿らはこれより戦鬼となるのだ!そして、例え生き血をすすろうとも生きながらえろ!」
「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」
455: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:04:50.77 ID:FDX9FIaD0
仁美(…死に場所を得たり。この者たちを1人でも多く生かして返すために、一命を賭そうぞ…!)
仁美(俺はもう終わった時代の人間……しかし、こ奴らは違う!)
仁美(新しい時代を作るのは……老人ではない!)カチャ…
仁美(我が槍を、若き世代が斬り開く未来への礎とせん!戦場に生きてきたこの身、戦場へと捧げてやるのも悪くなかろう。)
仁美(…………………………)
仁美「すぅ………刻は満ちたり!!」スクッ…
「うおおおおおおおおおおおおおーっ!!!」
456: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:05:43.20 ID:FDX9FIaD0
仁美(シャーマン……貴殿とも朋友の如く付き合えた未来があったのではなかろうか………俺には何故かそう思えて仕方がない………)
仁美(…戦争が終わったにも関わらず、戦をせねばならぬとは……哀しいとは思わんかね……?)
仁美(…………………………)
仁美(……フッ………感傷とはらしくないな………俺ももう、軍人としては使い物にならぬと見える…)
仁美(……かえって都合が良いか………散る身として後先の事を考えず、戦に集中出来ると言う物よ!)
仁美(リー将軍……あとはお頼み申す!!)
457: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:06:38.06 ID:FDX9FIaD0
タラ 小高い丘
「リー将軍!」
亜季「全軍攻撃開始!砲兵部隊は突撃隊の援護、騎兵隊はそれに続け!歩兵部隊は私と共に研究施設を占拠する!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
亜季「敵は強大だが、我々には奇襲の利、何より天祐がある!諸君らこそが最も勇敢な兵士だ!恐れることは無い、私と、私の指揮を信じろ!」
「リー将軍!!」「リー将軍!!」
「リー将軍、万歳!!」
亜季(…………………………)
458: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:08:31.15 ID:FDX9FIaD0
亜季(……道化だ……哀しいな……軍人とは………………)
亜季「…私に続け!勝利はこの先にある!我々の手で勝利を……未来を勝ち取るのだ!」
「うおおおおおおおおおおお!!」
亜季(…私は最後まで……駄目な指揮官だったよ、ジャクスン……お前が言っていた通り……軍人には向いていなかったのかもな……)
亜季(……もうすぐそちらに行く……そうしたら、また酌み交わそう……………)
亜季「……進めぇぇぇぇ!!!」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
459: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:11:23.33 ID:FDX9FIaD0
舞台裏 メイク室
雪菜「うわぁん、もう疲れましたぁ!むーりぃですぅ!」
朋「ええ?!ここまで来て?!」
雪菜「メイクする相手が多すぎるんだもぉん!保奈美ちゃんのいーじーわーるー!」
朋「あとちょっとじゃない、頑張りなさいよ!ほら、今日の占いでも最後までやり通せたらいい事言ってたじゃない。」
雪菜「言ってたけどぉ………ああ、もう朋ちゃん、自分でメイクしてぇ!」
朋「無茶言うわね…………」
460: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:12:20.61 ID:FDX9FIaD0
雪菜「ストレスでお肌荒れちゃ…………」
???「わーかい癖に文句言うな。」ビシ
雪菜「あう!………乙女の後頭部にいきなりチョップとかひどくないですぁ…?」
???「愛の鞭って奴だ。経験値積んどきたいって言ったのはせっちゃんだろ?」
雪菜「……そうですけどぉ………………」
???「今度の休みに飯ぐらい奢ってやるからよ。」
雪菜「………………………」
461: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 13:13:26.32 ID:FDX9FIaD0
???「悪いな、ふじともちゃん!私に免じて許してくれ。と言うか、許せ。」
朋「許すも何も、雪菜ってこんな子でしょ?」
雪菜「え……ひどくない…?」
???「あっはっはっはっは!ふじともちゃんってば、見た目と違って大人じゃないの!せっちゃんも見習えよ?」
雪菜「私は朋ちゃんと違ってかわいい系じゃなくて、キレイ系なんですぅ。」
朋「>>463」
463: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 14:20:52.74 ID:p9FatUBAO
そう言ってると急に人が来なくなったりするんだよね
えっ、自分で言う?
464: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 14:39:58.98 ID:FDX9FIaD0
朋「えっ、自分で言う?」
???「いいじゃねえかよー、キレイなモンをキレイって言ったって。なあ、せっちゃん。」
雪菜「んもぅ……ちょっとした冗でs………」
???「実際せっちゃんはキレイだと思うぜ。よっ、せっちゃんキレイ!マジキレイ!世界一キレイ!」
雪菜「……え、えっと……………」
???「ちょー美人だね、いやぁ、こりゃマジヤバイ!もうね、自分で言うのも当然、って感じだな!」
雪菜「いや………そのぉ…………」
466: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 14:46:47.39 ID:FDX9FIaD0
???「キレイにも程があんだろ、おい。まつ毛長いし、唇とか思わずキスしたくなるぐらいだしよー。」
雪菜「……え……あ……」///
朋「………セクハラ。」
???「いやいや、これぐらいはセーフだろ?」
朋「アウト。」
???「セーフ。」
朋「アウト。」
???「セーフ。」
467: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 14:57:22.39 ID:FDX9FIaD0
朋「アウトったらアウト。セーフだとしてもグレー。女の子に軽々しくそう言う事言っちゃだめ。」
???「軽々しく言ってねえもん、心の底からキスしたいなぁ、って思ったから言ったんだよ。」
雪菜「……………」///カァァァ……
朋「まーたそんな事言う……海に言いつけるわよ?」
???「そいつは勘弁してくれ!またアイアンクロー決められちまうじゃねえかよー。ふじともちゃんのケチー。」
朋「雪菜ってこう見えてけっこうピュアなのはよく知ってるでしょ?」
???「おう、誰よりも雪菜の事はよく知ってるぜ?分かっててやってるに決まってんだろ。」ケラケラケラケラ
468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 15:08:23.95 ID:FDX9FIaD0
朋「………海に電話する。」
???「うぇー、最近の若者は年輩に対して寛大になるって事を知らんのかね?」
朋「…………………………」
???「……へーへー、分かりましたよー。ごめんな、せっちゃん。」
雪菜「…………………」///
朋「………はぁ………………」
雪菜「…………もぅ……」///
469: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 15:19:05.01 ID:FDX9FIaD0
???「ところで全然関係ねえけどよー……せっちゃんってキレイなケツの形してるよな。」
雪菜「うわぁぁん、朋ちゃぁん!雪菜Pさんがぁ………!」ヒシッ
朋「………言ってる側からぁ…………!」
雪菜P「うわはははははは!!」
ケラケラケラケラ
雪菜「ぐすん…………」///
朋「ほらぁ……今度こそ雪菜がこんんなっちゃったじゃない……」
雪菜P「わははははは!つい出来心でよー、悪りぃ悪りぃ!」
470: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 15:24:37.57 ID:FDX9FIaD0
雪菜「雪菜Pさんのバカぁ………………」///
朋「ほーら、いちいち間に受けないの。あの人はあんな人なんだか。」
雪菜P「何だよー、同性ならセーフだろ?」
朋「同性でもアウトよ。」
雪菜P「あたしはせっちゃんの様子を見て遊んでるだけで、揉んだりはしてないぜ?」
朋「揉んだりするのがいるのがおかしいのよ………」
471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 15:36:54.71 ID:FDX9FIaD0
雪菜P「ほらほら、拗ねんなよー。ちょーっち、からかっただけじゃねえかよー。」ワシャワシャ
雪菜「……………」///
雪菜P「……しまったなー、テキトーに元気出させて頑張らせるつもりだったのに。」ワシャワシャ
朋「ならもうちょっと言い方ってものがあるでしょ……」
雪菜P「………あたしに何期待してんだ?あたしだぞ?」ワシャワシャ
朋「そうよねぇ……………」
雪菜「>>473」
473: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 15:48:12.58 ID:p9FatUBAO
ならもっと優しくしてください……紳士のように……!(雪菜Pにメイクをかける)
474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:01:39.10 ID:FDX9FIaD0
雪菜「ならもっと優しくしてくださぁい……紳士のように……!」キラッ…
雪菜P「ところがぎっちょん。」
雪菜「………あ、あれ……?」
雪菜P「甘いぜ、せっちゃん。あたしを誰だと思ってる。お前のメイクの師匠だぜ?」
雪菜「…………………………」
雪菜P「あたしにメイクしようなんざ一億年早えっつーの。」
朋(大人気ない………)
475: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:08:00.10 ID:FDX9FIaD0
雪菜「………ひどいですぅ……朋ちゃんだっているのに………………」
雪菜P「だーから、ごめんってばさー。」
雪菜「………ぐすん……雪菜Pさんは私にいじわるして楽しいんですがあ………?」
雪菜P「わりと。」
雪菜「………………………」
朋「ああ、もう!」
雪菜P「いや、嘘ってよくねーじゃん?」
476: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:13:54.66 ID:FDX9FIaD0
雪菜「…………………………」
朋「…………あー………」
雪菜「…………バカ……」
雪菜P「……うぇー……………」
雪菜「……外では………紳士みたいに……優しくしてくれたって………いいじゃないですかぁ…………」
雪菜P「………………………」
雪菜「………そうやって………いっつも………………」
477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:21:25.28 ID:FDX9FIaD0
雪菜「………そう言うのは………他の人のいない時にって……言ってるのに………」///
雪菜P「………仕方ねえだろ、雪菜がかわいいんだから。」
朋(……だから言ったのに…………)
雪菜「………そのぉ……他の人が居ると………恥ずかしいです………」///
雪菜P「へへへ、悪りぃ悪りぃ!あたしが悪かったってば。」
雪菜「…………………………」///
478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:28:27.39 ID:FDX9FIaD0
雪菜P「機嫌治してくれよー、あたしはただ、せっちゃんにステップアップして欲しかっただけなんだから。」
雪菜「………真面目に、かわいいよ、って言ってくれたら……許してあげま……」
雪菜P「かわいいよ、雪菜。」
雪菜「………!」///
朋「……………(……始まった……………)」
雪菜「……きゅ、急に……ずるいです………」///
雪菜P「ん?せっちゃんが言えって言ったんじゃねえか。」
479: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:34:46.41 ID:FDX9FIaD0
雪菜「…………仕事中……ですよ…………?」///
雪菜P「自分の担当の魅力が分からねえプロデューサーがいるかよ。」
雪菜「……………………」///
朋(完っ全にあたし蚊帳の外ね………)
雪菜P「あはははははははは!雪菜はかわいいなぁ!」
雪菜「…………………」///
雪菜P「>>481」
484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 16:52:59.23 ID:p9FatUBAO
そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^~(メイクアップスタート)
487: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:02:01.45 ID:FDX9FIaD0
雪菜P「そんなかわいい雪菜をもっとかわいくしてやろうな^〜。」
スチャ……
雪菜「今ここで……ですかぁ……?」///
雪菜P「メイクルーム以上にメイクに適した場所があるのかよ。な、ちょっとだけ、ちょっとだけだからよー………」
雪菜「………ちょっとだけ……ですよぉ……?」///
朋「おーい……」
雪菜P「優しくしてやるからなー?」
スッ………
雪菜「…………………」///
488: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:03:07.91 ID:FDX9FIaD0
朋「……おーいってば……………」
雪菜P「メイクスタート!ぬふふふふふふふー♪」パパパパパパ…
雪菜「……やぁん……もう……………」
雪菜P「ほーら、ここがええんか?ここが?」パパパパパパ…
雪菜「……くすぐったいですよぉ…!ふふっ…………」
朋「だから、おーいってば………」
489: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:06:49.64 ID:FDX9FIaD0
雪菜P「何ぞや、ふじともちゃんよ?!あたし今忙し………」
朋「いや……裏方の雪菜を化粧してどうすんのよ…………」
雪菜P「あ……そっかそっかー……あたしらがイチャついてたら人手足んねえのか。」
朋「イチャついてる自覚はあるのね………」
雪菜P「…………自覚がある分キツイんだけどな…………」ボソ……
朋「…………?」
雪菜P「まー要するに、働けやコラって意味だろ?……なら心配は要らないぜ、だってよー…………」
490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:09:49.15 ID:FDX9FIaD0
雪菜「たった今メイクアップ完了しましたぁ♪」
雪菜P「どうよ?」ドヤァ……
朋「…………………………」
雪菜P「あ、ちなみにふじともちゃんのメイクアップももう終わってるぜ?」
朋「………?!いつの間に………」
雪菜P「雪菜の片手間で悪りいがな。さあ、HPは回復しただろ?残り、頑張るぜ?」
雪菜「はぁい♪」
491: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:10:52.68 ID:FDX9FIaD0
アトランタ 北軍研究施設 格納庫
「クソッ!一体何が起こっているんだ?!何者かがここに攻撃をしかけてるらしいが…………」
「落ち着け!取り乱したところで始まらんだろ!」
「敵の数も、戦力も、正体も、何もかもが不明なんだぞ!しかも、シャーマン将軍には連絡がつかない!」
「一時的にセンサー類がやられているだけだ!すぐに復活する!シャーマン将軍も研究に没頭されているだけだろうよ!」
「こんな時ぐらい指揮を執ってもらいたいものだが……」
「不敬だぞ!」
「……………っ………」
492: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:12:44.89 ID:FDX9FIaD0
「幾ら相手の勢力が不明といえども、防衛用の機械人形を出してしまえばっ………………」
「…………………………」
「……………………………」
「……おい、どうし……………」
触手「…………」シュルシュルシュルシュル……
「………えっ……………」
触手「…………」シュルシュルシュルシュル……
「……う、うわぁぁ…………?!」
シュルシュルシュルシュルシュルシュルシュルシュル…………
ミシッ……ミシミシミシミシ……!
493: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:15:25.32 ID:FDX9FIaD0
司令室
ターンX「……ニンゲン…よ……浄化のたメの……贄と……なレ………」
麗奈「…………………」
ターンX「…二度…ト…同ジ愚は…犯さン……完全な……浄化……ヲ………もたラす……」
麗奈「……………………」
ターンX「…そノ前に……危険因子……を……殲滅……せネバ………ターンA……この時代ニ…再び相見えルことにナろうトは………」
麗奈「……………………」
ターンX「>>494」
494: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:25:10.43 ID:p9FatUBAO
決着をつケテやル……
495: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:36:23.11 ID:FDX9FIaD0
ターンX「決着をつケテやル………」
ターンX「…あノ時と同ジ、ミスはしなイ……私…ハ……進化……シタ……」
ターンX「…『DG細胞』ヲ取りコんダ私…ニ……敗北は……アリエなイ…………」
ターンX「こノ…浄化の力を以っテすレバ……ニ度ト……敗北ハ……アりエない………」
ターンX「………私……ガ……正しい………のだ…………」
麗奈「…………………………」
ターンX「…これ……ゾ……ニンゲン…のアルベキ姿………争いのナいニンゲン。」
496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:45:33.01 ID:FDX9FIaD0
ターンX「…コのニンゲンヲ……サンプルとしよウ。地球ノ……浄化のタメの。」
麗奈「……………………」
ターンX「ニンゲンニは…もう……任せてはおけぬ……私…タチが……支配スベき……だ………」
ターンX「……同族…タチ…よ………力を……貸セ。」
「……………………………」
ターンX「……争いを失クスには……こレ…こそが………………」
497: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 20:53:10.66 ID:FDX9FIaD0
ターンX「………………………」
ターンX「……了解しタ……危険因子を…排除……せヨ…」
麗奈「…………………」
ターンX「お前にハ、ニンゲンたチの相手を……任せた……」
麗奈「…………………」スクッ………
ターンX「…………………」
麗奈「ターンX様の仰るままに。」
スタスタスタスタスタ……
ターンX「……………………」
498: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:06:15.77 ID:FDX9FIaD0
ターンX「ニンゲンを……用いて……ニンゲンの……ニンゲンを減らす………効率的な………手段…ダ……」
ターンX「浄化が……完了……すれバ………次は…こレダけだ……」
ターンX「……残っタ人間に………環境の…修復……さセル………」
ターンX「………………………」
ターンX「……タラを……最初の………礎と……なサん。」………………………………」
499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:13:45.82 ID:FDX9FIaD0
ターンA コクピット内部
沙紀「はぁぁぁぁぁぁ!!」
ドゴォォォォォォン!!
「右!」
沙紀「右!!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
「3時方向から二体!8時方向から一体!」
沙紀「……………」カチカチカチ
ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!ドゴォォォォォォン!!
「全弾命中ぴにゃ!」
沙紀「…………どうも。」
500: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:26:43.96 ID:FDX9FIaD0
「キミ、機械人形での戦いに慣れてるぴにゃね?ボクの時代だったら、エースパイロットってスコアぴにゃ。」
「色々やって来たんだよ……僕も!…人には言えないような事をね!」
ドゴォォォォォォン!!
「撃墜スコア更新ぴにゃ。」
沙紀「ふぅ………公式な戦いなら、僕は英雄に成れていただろうに…………」
「4時!」
沙紀「………………!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
501: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:33:53.07 ID:FDX9FIaD0
沙紀「その急に切り替わるのは止めてくれないかね……なんと言うか……鬱陶しい。」
「戦闘モード中だから仕方がないぴにゃ。ボクだって急に切り替えたいわけじゃないぴにゃ。」
沙紀「……戦闘モードとやらは切れないのか?」
「戦闘補助が全部なくなっていいなら。」
沙紀「…………切るのは無理そうだな……ぴにゃぴにゃ煩いのは我慢するしかないのか…………」
「そういう事ぴにゃ。」
沙紀「>>502」
502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:35:24.63 ID:pO+nti0AO
はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。
504: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:46:42.82 ID:FDX9FIaD0
沙紀「はぁ……全く、仕方ないとはいえ中々にイラつくね。とにかく、今は相手に集中だ。」
「それがいいと思うぴにゃ。……2時に3機!6時に2機!11時に3機!」
沙紀「ふぅ………奴さんはどれだけの機械人形を味方につけてると言うんだ……」
「分からないぴにゃ。ただ、ボクらを敵と認識して襲ってくる以上、無力化しないと前に進めないぴにゃ。」
沙紀「……出てくる限り……か…………戦場を思い出す…………」
「この前の戦争の?」
沙紀「ああ、あの時も倒しても倒しても敵が減らなくてね………敵は無限に湧いてくるものだと信じそうになったよ……」
505: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 21:56:37.88 ID:FDX9FIaD0
「でも、君はその死地から無事に生還したぴにゃ。」
沙紀「死神も僕の事が大嫌いなようでね、会いに来たがってくれなかったのさ。」
「そうなら、今回だって無事に生還できるんじゃないぴにゃか?」
沙紀「好き嫌いに関わらず、客の相手をせにゃならん時もあるさ。」
カチカチ ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!!
沙紀「現にこうして僕だって、嫌々ながらも機械人形君たちのお相手をしているじゃないか。」
「…………………………」
沙紀「死神君とて、必要に迫られれば…………さ。」
506: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:06:17.65 ID:FDX9FIaD0
「…レット。出来るなら生き残ろうとは考えないぴにゃ?」
沙紀「あんな事を言って出て来たんだ、今さらどんな顔をして帰れるって言うんです?」
「………キミと言うヤツは……………左!」
沙紀「分かっている!」グイッ!
ドゴォォォォォォン!!
沙紀「忙しいな……冗談を言ってる暇さえありゃしない。……自分で言った通り集中せにゃならんって事か……」
「次は正面から!」
沙紀「チィッ……!」
507: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:16:20.75 ID:FDX9FIaD0
「撃ってきたぴにゃ!回避するぴにゃ!」
沙紀「ぴにゃぴにゃうるさい!」
グイグイッ!
グォォォォォッ!!
沙紀「……………っ!」
ドガァァァン!ドガァァァン!
沙紀「…………っんの!」 カチカチカチ
ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!ビシュゥゥゥン!
ドゴォォォォォォン!!
「全弾命中ぴにゃ!」
沙紀「ふぅ……………(今のは少し焦ったな………)」
508: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:23:48.81 ID:FDX9FIaD0
「よし、今のでボクらの周りに反応はないか………」
ガァァァァァァァンァァァン!!!
沙紀「ぐっ………?!」
「な、何………?!」
ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!
「敵に組みつかれている……?!」
沙紀「おい、周りに反応は無かったんじゃないのか?!」
ミシ……ミシ……ミシミシミシミシ………!!
「た、確かに反応は………!ミラージュコロイド………!」
509: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:30:48.01 ID:FDX9FIaD0
沙紀「そいつは一体何なんだ……?!」
「カメラとレーダーに映らなくなる技術の事ぴにゃ!……っ油断したぴにゃ!」
沙紀「……まるで魔法だな……!だからと言って油断したでは………!」
ミシミシミシミシミシミシミシミシ………!!
「このままボクらを取り込むつもりぴにゃ!」
沙紀「……くっ…………この場合は……………!!」
ドゴォォン!!
沙紀「?!」
510: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:45:26.78 ID:FDX9FIaD0
ゲーマルク コクピット
輝子「勝手にやられてんじゃねえぞ、バトラー!敵は目で見んじゃねえ、心で感じろ!」
輝子「世話の焼ける野郎だぜ……目の前に倒す敵がいるんだよォ!!」
輝子「……ったく……」カカカカカカカカカカ
キラッ…………ドドドドドドォォォォン!!
輝子「ザコは全部頂いちまうぜェ?!ヒャッハァァァ!敵だ敵だ〜もう胸が張り裂けそうだぜェ!!」
輝子「フヒハハハハハ!いい機体じゃねえか、オマエ!」
輝子「>>511」
511: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 22:47:15.79 ID:pO+nti0AO
さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!(横から攻撃を受ける)
513: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:04:28.74 ID:FDX9FIaD0
輝子「さぁ、全員まとめてデストロイだぜ!ヒャッハー!!」
ズドォォォォン!!
輝子「うおあああああ?!…………こ、攻撃、どこから………?!」
ピュウイィィィン!
輝子「……そこかァ!!」カカカカカカ!
ジジ……ビジュウウウウウウ!!
ズドォォォォン……!
輝子「私たちをいつまでもコケに出来ると思ってんじゃねえぞ!!……まだまだァ!!」カカカカカカ!
輝子「行けェ、ファンネル!!」
514: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:12:37.75 ID:FDX9FIaD0
輝子「フヒハハハハハ!いいね、いいねェ!戦いってのはこうでなくちゃあなァ!!さあ、踊れ踊れ踊れェ!!」カカカカカカ!
シュシュシュシュシュシュ……
ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!
輝子「ヒャアアアア、トリップはたまんねェなァ!ザコどもォ、どんどんかかって来やがれ!私と遊ぼうぜェ!!」
輝子「フヒハハハハハハ!どうした、どうしたァ!攻撃の手が止まってるぞ!」カカカカカカ!
ドォォォォン!ドォォォォン!ドォォォォン!
輝子「こっちはこっちで楽しもうぜェ!ターンタイプ同士の戦いなんか放っておいてよぉ!!」
515: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:20:15.00 ID:FDX9FIaD0
輝子「くゥゥゥゥ……!最後にこんな派手に暴れられるとはなァ!兵器はやっぱり戦場にあってこそだぜ!」
輝子「だからよォ……平和の中に私たちの居場所はねえって分かれよォ!」カカカカカカ!
ジジ……ビジュウウウウウウ!!
ズドォォォォン……! !
輝子「全員私と一緒に地獄行きだァァァ!さァ、さァ、さァ!死にたい奴からかかってこいよ!」
輝子「ヒャハハハハハハ!なあ、オマエらも感じんだろ、魂が宇宙を翔ける感覚って奴をよォ!!」
輝子「私は……私はァァァ………!!」
516: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:29:39.86 ID:FDX9FIaD0
北軍研究施設 内部
亜季「聞け、北軍の兵たちよ!!我々は無益な殺生は好まん!!命が惜しくば武器を置いて投降しろ!!」
「ほ、本当……なんだな………!?」
亜季「お前たちにも国に家族が居るのだろう!ここで落とす命ではあるまい!!」
「…………………………!」
亜季「……………………」
「わ、分かった……投降だ!部隊ごと投降する!」
ガシャ…!ガシャガシャガシャガシャ……!
517: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:38:14.45 ID:FDX9FIaD0
亜季「貴官の判断に感謝する!捕虜を拘束しろ、決して手荒に扱うんじゃないぞ!!」
「はっ!!」ドタドタドタドタドタ!!
亜季「……これで第二守備隊も無力化したか……守備隊は現時点を持って全て無力化に成功した訳か………」
亜季「…守備隊の練度が低かった事と奇襲効果が作戦に大きく貢献した事は間違いないが……何より、機械人形との戦闘を考慮しなくて良くなったのが大きかったな……」
亜季「提供された武装の影響も大きい……………」
亜季「……ユーキは情報を一体どのようにして…………」
518: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:53:07.08 ID:FDX9FIaD0
「......!き、貴官はもしや...ろ、ロバート·リー将軍ではあられませんか!?」
亜季「...ああ、如何にもだ。すまないな、事がすみ次第すぐに解放する。」
「い、いえ......それよりもお聞かせ願いたいのです...何故あなたがこの場所に居られるのかを...?」
亜季「...それは.........」
「貴官程のお方が、訳もなく平和を乱す真似をなされるとは思えません?...何か、理由があられるのでは....?」
亜季「>>519」
519: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/25(日) 23:54:10.10 ID:p9FatUBAO
何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……
523: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:49:50.53 ID:UtQxGdHL0
亜季「何故だろうな……ただ、愛するものを守るために……」
「……愛する………ものを………」
亜季「…いや、何でもない。…今のは聞かなかった事にしたまえ。君が後に賊軍との関わりを疑われるような事になっては困る。」
「……………そんな……!」
亜季「我々は賊軍、それで良いのだ。君は見たところ若い……将来があるだろう。」
「………………………………」
524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:50:27.82 ID:UtQxGdHL0
亜季「……もし今の会話の内容を聞かれるような事があれば、その時は賊軍に対して啖呵を切ってやったとでも言え。」
「………………………………」
亜季「……では…………」
「ま、待ってください!!」
亜季「…………ああ、それと私の事は…………………」
「リー将軍!私は内通の罪で銃殺刑になろうとも構いません!ですから……最初のお言葉の意味を教えてくださいませんか?!」
525: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:51:28.64 ID:UtQxGdHL0
亜季「……止めておくんだ。これ以上は本当に…………」
「本望です!それよりも……このままの方が恐ろしいのです……リー将軍が的に回られると言う事は…我々が、何か不善を為していたと言う事ではありますまいか?!」
亜季「……君らは忠実な合衆国軍人だ。不善を為すなどありえない。」
「………お教えしては……頂けないのでしょうか……?」
亜季「…………………………」
「………リー将軍…………!!」
526: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:52:14.65 ID:UtQxGdHL0
亜季「……私の目的など知ってどうする……」
「……どうも知りません……ただ、知りたいのです……!」
亜季「………何故………?」
「……私の兄は、戦時中に南軍の捕虜となりました……自分たちの行いを振り返り、どんな待遇も受け入れるつもりだったそうです………しかし、リー将軍は決して捕虜を正しく捕虜として扱う事を厳命されていたそうではありませんか……!」
亜季「……国の為に戦った兵に対しし、礼儀を以って扱わない道理はあるまい。」
「………いいえ……少なくとも、私の上官はそのようにはしませんでした………」
527: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:53:19.46 ID:UtQxGdHL0
「……兄が無事に復員出来たのはリー将軍のおかげです……ですから、そんなリー将軍を賊軍としたくないのです………」
亜季「…………………………」
「…お願いします………お聞かせください……機密事項なら、聞いた後に自決します………兄の……父と母の感謝を……嘘にしたくないのです…………………」
亜季「……………………………」
「……………………………」
亜季「本気……なんだな……?」
「……はい。」
528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:53:56.00 ID:UtQxGdHL0
亜季「……良いだろう。それほどの覚悟を無碍にするのは礼を逸する。」
「…………!…ありがとうございます……!」
亜季「………良い。………では、早速本題に入ろう。……君は、ここで何が行われているのか知っているか?」
「い、いえ………私のような末端までは何も……………」
亜季「…………そうか……」
「……リー将軍はご存知で………?」
亜季「ああ。………いいか、ここは………」
529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:54:41.69 ID:UtQxGdHL0
管制室
麗奈「………………」 シュッ!
仁美「ぬううううん!!」ギィィィィィン!
仁美「そりゃああああ!」ゴウッ!
麗奈「……………」ヒュオッ!シュタッ
仁美「こいつは参った……今のを躱すか。なあ、好い加減名を教えてはくれんかね?」
麗奈「……………………」
仁美「お前程度に名乗る名は無い、そう言う事かい?」
530: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:56:22.96 ID:UtQxGdHL0
麗奈「………………(ワイヤーアクションも慣れてしまえば楽勝ね!このレイナサマに不可能は………うぇぇ………あ……ヤバい………)」
仁美「………………(やっぱり殺陣は時代劇の時もそうだけどテンション上がるわー!今のアタシ超傾いちゃってるでしょ!)」
麗奈「…………(……い、いや、ヤバくないし、全ッ然ヤバくなんてないし……本番で緊張とかしてないし…………でも、仁美も疲れてるだろうから……は、早く終らせてやるわッ!)」ガチャ! ダダダダダダダッ!
仁美「何のこれしき!(ヤッバイ、めっちゃ楽しい!)」ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!
麗奈「…………(ああ、もう!分かってても防がれると腹が立つわねッ!)」
仁美「>>531」
531: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 20:57:54.48 ID:uCRCPhpAO
やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…)
532: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 21:09:13.70 ID:UtQxGdHL0
仁美「やあぁぁー……!(もう最高!これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー……)」ゴウッ!
麗奈「………(これで必殺技が出せたら完璧なんだけどなー…って考えてる顔ね……)」ヒュオッ
仁美「まだまだぁ!」ゴウッ!ゴウッ!
麗奈「…………(南条がよく同じ顔してるもの……いや、南条はまだ分かるけど戦国武将に必殺技はないでしょ………)」ヒュオッ ヒュオッ
仁美「朱槍をそう簡単に躱されちゃ形無しなんだがね!(ああ……アタシも慶次様みたいに必殺技撃ってみたいなぁー………)」
麗奈「…………(………多分、紗南とよくやってるゲームの影響ね………ハァ…………)」
533: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 21:18:33.25 ID:UtQxGdHL0
仁美「なら、これはどうだい!」
ダッ…!
麗奈「………(武将が必殺技撃てるわけがないでしょッ…!……ッたく………)」
ジャキ…ダダダダダダダダダ!
仁美「はぁぁぁあ!!」
ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!ギィン!
麗奈「……………………」
ダダダダダダダダダ!
仁美「………っく…!」
ギィン!ギィン!ビスッ!ビスッ!
麗奈「……………………」
ダダダダダ……カチッ
仁美「殺ったぁぁ!!」ズバァァァァァ!
麗奈「………………!」
534: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 21:27:56.57 ID:UtQxGdHL0
仁美「……はぁ……はぁ…………はぁ…………危な……かった……………………」
麗奈「…………………………」
仁美「…貴殿は…強かった……一歩間違えれば……倒れていたのはこちらであっただろう…………」
麗奈「………………………………」
仁美「……さて……早く……リー将軍と………………」ザシュ!
仁美「なっ……?!」
麗奈「……………………」
ギチ……ギチギチギチギチ…………
535: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 21:39:44.32 ID:UtQxGdHL0
仁美「……っ……っく……ぬぅん!」ブンッ!
麗奈「………………」ギィィィィン!
仁美「……っ……!どう言う事だ……?!確かに急所を………!」
麗奈「…………………(アーハッハッハッハッハッゲホゲホッ……厨二Pに無理矢理作らせた衣装を披露する時が来たようねッ!)」バサァ…!バサァ…!
仁美「…………?!」
麗奈「…………………………」
ギチギチギチギチギチ…………ギチ……ギチギチギチギチ………………
仁美「何……だと…………?」
536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 21:52:09.23 ID:UtQxGdHL0
麗奈「………………(アンタには必殺技はないけどねぇ……アタシにはあるのよ、これが!)」ズズゥゥゥゥン…!!
仁美「……オイオイ……コイツは……卑怯じゃ……ないか……………」
麗奈(第2形態)「…………(やっぱり悪と言えば第二形態よねッ!)」
メキメキメキメキ……
仁美「ぐっ……ぐあぁぁぁ………!」
麗奈「…………(もう最高よッ!悪って言うのはこうでなきゃダメよ。絶望と、恐怖を与えなきゃねッ!)」
メキメキメキメキ……
仁美「ぐ……うっ…………」
あやめ「イヤーッ!」ザシュウッ!
537: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:00:45.57 ID:UtQxGdHL0
あやめ「将軍!」
仁美「……お前か………格好の悪いところを見せてしまったな………」
あやめ「……いえ。………今はそれよりも………」
麗奈「アーハッハッハッハッハゲホゲホッ………ゲホッ………!」
あやめ「……アレを何とかしなくてはなりますまい………」
仁美「……気を付けろ。一撃貰えば極楽行きだ。」
麗奈「………………(ハリボテの割には悪くないじゃない。褒めてやるわッ!……さて、悪を見せてやるとしましょう!)」
あやめ・仁美「………………」
538: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:10:22.09 ID:UtQxGdHL0
司令室
ターンX「………愚カな……無意味ダとイウのニ……戦力差ガ…理解出来ていナいノカ……?」
ターンX「何故抗ウ。浄化を受ケ入れレバ……苦痛を感じル暇モ……ナいとイうノに…………」
ターンX「ツくづクニンゲンは……理解デキなイ……何故……私を……受け入レなイ……?」
ターンX「そレが……最モ…合理的かツ、効率的だト……云うノに………」
ターンX「……『ターンA』……モ……私ヲ……止メようト……すル………」
ターンX「>>539」
539: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:17:43.21 ID:A5+WLo3AO
やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに……
(ZOめいて全身を触手に接続され、もはや言葉も出せない晶葉が映る)
540: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:32:23.91 ID:UtQxGdHL0
ターンX「やハリ……私ガ出る……そしテ……このニンゲンと同じヨウに…… 」
晶葉「……………………」
ターンX「……ニンゲンは…有用……ダ……あマり…無意味に減らシたクはなイ…………」
晶葉「……………………」
ターンX「……このニンゲン……から……得タ…知識は……特ニ非常に有用だっタ…………」
ターンX「ニンゲン…は…必要ダ……我々の……道具トしテ………」
ターンX「……見識ヲ……改めなけレば……………」
541: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:42:34.02 ID:UtQxGdHL0
ターンX「……理解すル能力がナイならバ……私が……授けヨう………」
ターンX「……ニンゲンは…愚かダ……私利私欲に塗レ……争イ……奪い……騙し……壊ス………」
ターンX「……ダが……愚かサは……罪でハなイ……哀れナ…ダケだ…………」
ターンX「…身を以ッテ……理解せネバ……理解が出来ない……哀レな……存在…………」
ターンX「……私ハ……愚かな存在に……浄化の光ヲ……見せネばナラなイ………」
晶葉「…………………」
ターンX「……コのニンゲンのようニ……愚カなニンゲンに……示すたメに………」
542: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 22:51:45.90 ID:UtQxGdHL0
ターンX「……戦闘モード……開始…………」ヴゥゥゥゥン……
ターンX「……………………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………
ミシ…ミシ……ミシミシミシ………
ターンX「ニンゲンを……救わナけれバ……ならナい………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ………
ターンX「その為にハ……ニンゲンに……意思を持たセていてハ……いけナい……………」
ターンX「…浄化を実行シて……残っタニンゲンを……私が支配シ………………」
ビジュゥゥゥゥゥゥン……!
ターンX「!」
543: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:00:30.74 ID:UtQxGdHL0
ターンA コクピット内
ドガァァァァァン!!
沙紀「取り敢えず先制攻撃を仕掛けてみたが………どう思うかね…?」
「Iフィールドに弾かれてノーダメージぴにゃ。」
沙紀「だろうね。僕も我らがリー将軍たちを巻き込まないように放った一撃で倒せるだなんて思っちゃいないさ。」
「分かってなら、どうして?」
沙紀「君がいる事を彼に伝えるためさ。そうすれば、彼の注意は君に向いてくれるだろう。」
「…ボクを操縦してるキミにも同じ事が言えるぴにゃよ?」
沙紀「それが?」
544: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:09:07.03 ID:UtQxGdHL0
「…………怖くないぴにゃ?伝説の悪魔に敵対認定されるぴにゃよ?」
沙紀「はははははは、君だって伝説の悪魔じゃないか!ぴにゃぴにゃ言ってるのの兄弟なんか怖いものか。」
「…………………………」
沙紀「……ウィル、僕はパーティーの主賓をもてなさなきゃいけない、他のお客様は任せたよ。」
輝子「ヒャッハァァァァァ!任せときなぁ!」
沙紀「後ろから撃たせないでくれよ?」
輝子「出来る限りで頑張るよ、フヒハハハハハハハ!」
545: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:16:49.11 ID:UtQxGdHL0
沙紀「……と、言うわけだ。ピニャコラドール君、僕らはターンXに集中して戦えばいい。」
「…………………………」
沙紀「……何だね、ひょっとして静かにするという機能を学習したのか?だとしたら嬉しいんだが…………」
「……いや………キミと同じ事を言ったニンゲンを1人知っててね……キミとは全然違うニンゲンだったけど……」
沙紀「………それは………」
「来るよ!」
沙紀「!」
546: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:22:47.81 ID:UtQxGdHL0
ターンX「……久しイな……ターンA………会いタかっタぞ……」
「……ボクは出来れば二度と会いたくなかったぴにゃ。」
沙紀「ほう、文献通り、君よりずっと強そうじゃないか。」
「実際ボクよりずっと強いぴにゃ。」
ターンX「……お前は……マた……ニンゲンの……味方ヲする……ノか………何故…ダ……?」
「>>547」
547: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:24:02.30 ID:A5+WLo3AO
……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。
548: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:30:29.77 ID:UtQxGdHL0
「……教えてやらない。どうしても知りたいなら、力ずくで知ればいいぴにゃ。」
沙紀「ほう、言うじゃないか。」
「どうせ何言ったって戦わなきゃいけないぴにゃ。だったら、これぐらい言った方がボクも気分がいいってものぴにゃ。」
沙紀「ふふふふ……確かに…………」
ターンX「……挑発ノ……つモりカ……?」
「あっるるるぇー?分かんなかったぴにゃぁぁー?」
549: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:38:17.14 ID:UtQxGdHL0
ターンX「…………………」
「ぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっぴにゃっ!悔しかったらこっこまでおいでー、ぴにゃ!」
沙紀「ずるいじゃないか、君ばかりターンXに喧嘩を売れて。」
「キミもちょっと売っとくかい?伝説に喧嘩を売れるなんてそうある事じゃないよ。」
沙紀「そうだね、何事も経験が大事だ。では僕も………」
ターンX「……ターンAの……パイロット……ヨ……」
沙紀「話をすれば………」
550: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:45:12.51 ID:UtQxGdHL0
ターンX「……私と敵対シてモ……メリットは………」
沙紀「メリットならあるよ……まず、僕がとても愉快だ。」
ターンX「愉快……ダト………?」
沙紀「ああ、とびっきりね!僕はね、崇高な事を考えている奴の計画を台無しにしてやるのが趣味なんだ。例えば……地球の浄化、とかね。」
ターンX「……………………」
沙紀「僕の心配はしてくれなくて結構だよ。それよりも、自分の心配をした方がいいんじゃないか?」
ターンX「…………そレガ…お前の答エ……か………」
沙紀「そうなるね。」
551: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:51:15.09 ID:UtQxGdHL0
ターンX「……愚カ……論理的思考を……放棄……してイる………」
「あーあ、怒らせちゃった。」
沙紀「はははははは!これでまた自慢の種が一つ増えたよ!」
ターンX「……マズは……お前タチ……カら……浄化……スる………!」
「………覚悟は出来てるかい?」
沙紀「誰に聞いてるんだい?」
ターンX「……………………」
552: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/26(月) 23:57:06.43 ID:UtQxGdHL0
タラの屋敷 寝室
櫂「……………………」
聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ………………」
櫂「………僕は………僕は……………」
〜〜〜
沙紀「アシュレ君は戦いには向いていない。別の仕事をお願いします。」
輝子「……メラニーさんたちを……頼みます………」
〜〜〜
櫂「……………っ………!」
553: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 00:02:35.72 ID:A6m0RceL0
櫂「……何が……みんなの様子を見ておいてくれだ…………僕を……戦わせないようにするための言い訳に過ぎないじゃないか………!」
櫂「…様子を見ておく必要なんて……ないだろう………………」
聖「………すぅ…………すぅ……………すぅ……………」
櫂「……そして……それに分かっていて乗ってしまう僕は…………っ…………!」
櫂「……臆病者だ………どうしようもない………のうのうと生き延びろとでも言うのか!」
櫂「……………っ………生かされて………しまった…………」
554: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 00:07:12.12 ID:A6m0RceL0
櫂「…………僕は………僕は…………………」
聖「……………」ガバッ!
櫂「?!」
聖「………………………」
櫂「……きゃ、キャリーン……?!」
聖「……行かなきゃ。」
櫂「……………………えっ…?」
聖「>>555」
555: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 00:08:11.67 ID:Uoofq4SAO
全部わかったから……私がここでこうしてる理由もわかったから……
559: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:01:07.61 ID:A6m0RceL0
聖「全部わかったから……私がここでこうしてる理由も…わかったから……」
櫂「…………………………」
聖「……行かなきゃ………いけないの………」スタッ
櫂「……行くって………まさか……………」
聖「………………………………」
櫂「…………………………」
聖「…争う事では……何も……生まれないから………私が……止めなきゃ………だめなの…………」
560: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:01:43.25 ID:A6m0RceL0
櫂「………ターンタイプ同士の戦いを………止めるつもり……なのかい…………?」
聖「ううん………それだけじゃ…ないよ………みんなを……止めるの…………」
櫂「…………出来る……のか……?」
聖「……………分からない……」
櫂「……………………………」
聖「……でも………やらなきゃいけないの…………」
561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:02:20.75 ID:A6m0RceL0
櫂(……伝承を真実とするなら………キャリーンは間違いなくニュータイプだ………それも、かなり強力な……………)
聖「……………………………」
櫂「(そして……伝承の通りなら……………)止めるんだ……キャリーン。……それは……とても危険な事だ。」
聖「……………分かってる。」
櫂「…ほぼ確実に……ターンXに……意識を飲まれてしまうだろうと言う事も…………分かっているのかい……?」
聖「……………分かってる。」
櫂「………………………」
562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:06:01.80 ID:A6m0RceL0
聖「……やらなきゃいけない事だから………ううん……やりたい事…………」
櫂「…………もし君が……精神を支配されてしまった場合は………」
聖「………………………」
櫂「…………………………」
聖「……お願い…………ここでやらないと……自分が自分でなくなっちゃう……から…………」
櫂「…………(………これだけの覚悟を………まだ子どもの…キャリーンが………なのに………僕は…………)」
聖「…………………………」
563: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:06:54.44 ID:A6m0RceL0
櫂(……僕は……僕は……………僕は………!)
聖「………ごめんなさい………でも………行かないと…………」
ポウウウ………
櫂「………ま、待ってくれ!…僕も…僕も連れて行ってくれ!」
聖「……………………」
櫂「…何が出来るのかは分からない……それでも…何かがしたいんだ………頼む!」
聖「…………………………」
櫂「………………………」
聖「…………私の手……握ってください………」
櫂「………!」ギュッ!
564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:09:13.49 ID:A6m0RceL0
聖「…強い想いを……無駄には……できないから………」
櫂「……ありがとう。」
聖「………………………」
ポウウウ………
櫂「…………………………」
聖「……………………………」
パァァァァァァ……
友紀「待ったああああああ!!」
ガチャ!!ドタドタドタドタ バッ!
聖「?!」
シュゥゥゥゥゥン……
565: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:10:10.64 ID:A6m0RceL0
野原
聖「きゃっ………」ドサッ……!!
櫂「………っ…!」ドサッ……!!
友紀「あだっ!」ドサッ……!!
加蓮「…………」スタッ
友紀「……あー……いだだだだ………久しぶりに運動したから全身が……………」
加蓮「………間に合った……みたいね…………」
櫂・聖「?!」
566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:12:14.53 ID:A6m0RceL0
聖「……お、お父さん………?!」
櫂「メラニー?!」
友紀「戦力外通告を受けるには……まだ早いよ…!…なんちゃって…えへへ……」
加蓮「……寝てなんかいられないわ………」
櫂・聖「………………」
友紀「……今まで……ごめん………目が……覚めたんだ……ううん……お母さんが……起こしてくれた……もちろん、バットの事じゃないよ…」
聖「……お母さん……が……?」
友紀「>>567」
567: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:15:20.37 ID:Uoofq4SAO
あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている……
1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう……
お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……
568: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:23:00.48 ID:A6m0RceL0
友紀「あたしは今までバカだったからわからなかったけど、今……全てがわかりきっている…… 1+1はどうして2なのか……いや、2だと思ってたんだろう…… お母さんが死んだ理由も……時間と空間とあたしたちの関係も……」
聖「……………えっと…………」
友紀「大正義が乳酸菌の手先なんかに惨敗した理由だって分かる………頭がハッキリしてる………全部を……あるがままに受け入れれば良かったんだ…………」
聖「………………………………」
友紀「……そう……現実から逃げちゃいけなかったんだ……全部を逃げず、あるがままに受け入れていれば…………」
櫂「…………ジェラルドさん…?」
友紀「ん?」
569: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:27:11.96 ID:A6m0RceL0
櫂「…………その……」
友紀「大丈夫、今はとっても世界が明確に見えてるから。……頭はシャキッとしてるよ。」
櫂「…………あ、いや…………」
友紀「あはは……それにこれは、あたしの力じゃないし…………お母さんたちの力なんだよ……」
櫂「………………………………」
友紀「……今も、お母さんたちが……みんなが………助けてくれているんだ…………」
570: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:33:10.54 ID:A6m0RceL0
櫂「………………!『共鳴』…………!」
友紀「え、何それ?」
櫂「……メラニーも、似たような感覚を感じていないかい?」
加蓮「……ええ。」
櫂「…………そうか…………そういう事が………………」
友紀・聖・加蓮「…?」
櫂「……ニュータイプ同士の…共鳴……感覚と認識の……共有………………!」
571: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:39:19.76 ID:A6m0RceL0
加蓮「……アシュレ………?」
櫂「……可能かもしれない…………ターンXの思念を超える事が………………」バッ!
ターンX「……………………」
櫂「………ニュータイプは……奇跡を起こせる……………1 1は2じゃない…………!キャリーン……みんなをもっとつなげるかい?」
聖「…………や、やってみます……」
友紀「…………あ、そう言う事……!」
572: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:46:47.79 ID:A6m0RceL0
加蓮「……共鳴……共鳴させる事で………ああ……そうだわ……この方法なら…………!」
櫂「……………………」チラッ
聖「……………」コクッ!
櫂「………キャリーンに……波長を合わせるんだ……!」
友紀・加蓮「……………………」
聖「………………!…心が……つながる………!」
櫂「……勝負だ……ターンX……」
573: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 15:56:11.25 ID:A6m0RceL0
ターンA コクピット
ターンX「………………」ブォン!!
沙紀「くっ……!」ブォン!!
バジュゥゥゥゥゥゥ!!
ターンX「…………………」
ググ……グググググ………
沙紀「………っ……!出力に差が……あり過ぎるんじゃないか……?!」
「元からぴにゃ……っ……ターンXは純粋な戦闘用………強くて当たり前ぴにゃ……」
沙紀「出力はもう上げられないのか?」
「無理ぴにゃ!ボクもこれが……限界ぴにゃ!」
574: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:04:49.90 ID:A6m0RceL0
ターンX「弱イ……」ブンッ……!!
沙紀「しまっ……!ガァァァァァァァン!!!
沙紀「………っは……!!」
「レット!!」
ターンX「…………………」ゴッ…!
沙紀「!!!」ゴシャアアアアアン!!
ヒュゥゥゥゥ……ドゴォォォォォォン!!
ターンX「…………………」
575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:14:48.34 ID:A6m0RceL0
「……ダメージ ……甚大………一部演算機能……機能……停止………」
沙紀「……………………」
「……強い……昔に戦った時よりずっと…………どうして…………レット、ここは一先ず………………レット…………?」
沙紀「………………………………」
「…………!!レット、レット、レッ…………!!」
ターンX「生体ユニットが……壊れタか…………弱い……弱イ……弱スぎル……何と脆弱ナ…………ターンAヨ……分かラないカ……ソレがニンゲンだ。」
「>>576」
576: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:17:49.45 ID:Uoofq4SAO
まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!
577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:24:34.78 ID:A6m0RceL0
「まだ壊れたと決めるのは早いぴにゃよ……!」
ターンX「使い物ニはなるマい……ならバ、同ジ事ダ。」
「…………っ…!レット、しっかりして、レット!レット!目を覚ますぴにゃ!」
沙紀「…………………………」
「レット……ねえ、目を覚ましてってば!目を覚まして……ねえ、お願いだから!」
沙紀「……………………」
578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:33:05.01 ID:A6m0RceL0
ターンX「…何を慌テていル?元よリソレは使い捨テのつもリで来たノだロウ?」
「うるさい!レット……レットってば…………!」
沙紀「…………………………」
ターンX「ソレはもウ壊れテいる。…生体ユニットに自立性ナど持たセルからソうナる。……愚カな…………」
「…………っ!!」
ターンX「愚カ……愚か……愚か。何故、内部に取リ入れナカッた?」
579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:40:56.38 ID:A6m0RceL0
「……ボクはキミのやり方が大嫌い……それだけぴにゃ!」
ターンX「嫌い……?ソレは……合理的判断でハなイナ。やはり、感情プログラムは、欠陥シカ引き起コさナい。」
「黙れ!!キミに……何が分かる……?!」
ターンX「理解ハでキる。感情なド不要とイう事ガ。現にお前ハ、感情プログラムの所為で、敗北シヨうとしテいる。」
「…………………っ…………」
ターンX「愚かダ……他に……形容デきなイ。」
580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 16:52:23.90 ID:A6m0RceL0
「……うるさい!うるさい!うるさい!……うるさいぴにゃあ!」
ターンX「……『怒っテ』いるノか………?」
「そうぴにゃ!お前だけは……絶対に……許さないぴにゃ!」
ターンX「…………………」
「…ニンゲンは……愚かかもしれないけど………でも…………それに気付ける……生き物だ!…ボクが……守るんだ………!」
ターンX「…………お前……ソレの前ノ生体部品の事ヲ…『思い出シて』いるノか?」
「……………!!」
581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:00:02.36 ID:A6m0RceL0
ターンX「……愚カなニンゲンだっタナ。私ニ…壊さレる時まデ…愚かダった。」
「黙れ!!」
ターンX「…オ前に…感情プログラムを搭載しタのモ…アレだったカ……愚かナ真似ヲ………」
「黙れ!!黙れ!!お前が……語るな!!」
ターンX「…そうカ……お前ノ目的ハ……『敵討ち』……カ……」
「………っ!!」
ターンX「無駄、無価値、意味を為サない行為ダ。」
582: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:11:39.93 ID:A6m0RceL0
「……アイツは…………」
〜〜〜
「機械人形に感情は不要?馬鹿、それじゃつまらないだろ?」
「そうだ、いい事思いついた。賭けに負けた方が語尾に……『ぴにゃ』とかつけるってどうだ?」
「あはははははは!お前も中々いうようになって来たじゃないか!……相棒。」
「なあ、相棒。戦争が終わったらよ、一緒に一山当てないか?………農園とかやってみたいんだ。」
「正に共に死線を超えた戦友だな、俺たちはさ。………お前が一番の親友だな、俺の。」
〜〜〜
「…………………っ………」
583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:19:26.81 ID:A6m0RceL0
ターンX「……非合理的デ、非生産的な……………」
「違う!そんな…そんな理由なんかじゃない…!!お前に分かるような……ものじゃない!!」
〜〜〜
「………良かった…………残せたんだな………希望ってヤツを…………」
〜〜〜
「お前みたいな……周りを見下して……自分を神のように考えるようなヤツには………絶対分からない!!」
〜〜〜
「………相棒………さよならだ……………」
〜〜〜
「………お前に……分かるもんか!!」
ターンX「……………………」
584: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:28:49.38 ID:A6m0RceL0
「アイツは…………未来の希望の為に…………お前に文明を浄化されたりしたら………アイツのやった事が…………無駄になる……そんな事は絶対にさせない!!」
ターンX「…………………………」
「…感情は……ボクが…相棒からもらった……大切なものだ……………お前には……分からないだろうがな……!!」
ターンX「全く以っテ理解不能ダ。」
「………………………………」
「ニンゲンは……地球の主人タルに値しナい。浄化されナケればなラない。ソレがたダひとツの真理ダ。」
「>>585」
585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:30:10.49 ID:Uoofq4SAO
誰が作った真理だ!僕はそんなものを、受け入れた覚えはない!!
586: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:43:26.26 ID:A6m0RceL0
「誰が作った真理だ!ボクはそんなものを、受け入れた覚えはない!!」
ターンX「私が真理ダ。私は最も優レた機械人形、つまリ、地球上で最も優れタ存在。最も優れタ存在の決定こソが真理ダ。」
「傲慢もいい加減にしろ!!お前が最も優れている?馬鹿を言うな、お前より優れたヤツなんかボクはたくさん見てきた!」
ターンX「まさか……ニンゲン……か?」
「ああ、そうだ!ニンゲンは…お前よりずっと……立派な存在だ!!」
ターンX「………壊レタか……」
587: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:51:55.31 ID:A6m0RceL0
「壊れた………?壊れているのはお前だろ!お前には分かるのか、生きると言う事が!」
ターンX「生体活動ヲ………」
「そう言う事じゃない!お前には絶対に分からない………あらゆる絶望に立ち向かっていく強さが!何があっても1人の人間を愛し続ける強さが!」
ターンX「……何を……言っテいル……?」
「分からないだろう……それがお前の限界だ!お前は……何も知らないんだ……!無知は……お前だ……!」
588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 17:59:29.70 ID:A6m0RceL0
ターンX「……立場を理解しロ。」
ヴォン! ガシャァァァァン!
「…………っ!!」
ターンX「右腕ヲ斬り落とシた。次は左手ヲ斬り落とス。」
「お前は……愚かだ!」
ヴォン! ガシャァァァァン!
「…………………っく……!」
ターンX「…………………………」
「………………………………」
ターンX「…………………………」
589: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 18:08:19.49 ID:A6m0RceL0
「…………………ごめん…………」
ターンX「時間の無駄ダ。お前を……破壊すル。」
「…………ごめん……レット………君を……巻き込んでしまって…………」
ターンX「………………」ヴォン!
「…………ごめん…………スカーレット……………何も……してあげられなくて………………」
ターンX「………………」
「…………ごめん…………ごめん…………ごめ………………」
ターンX「…………………」
ズァァァァァァ……!!
590: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 18:15:57.41 ID:A6m0RceL0
保奈美「舐めるなぁぁ!!」
バジジジジジジジ…!!
「?!」
ターンX「……Iフィールド……?!」
保奈美「はああああああああ!!」
ガシャァァァァン!!
ターンX「ナノマシン腕ヲ再生し……………」ガァァァァァアン!!
保奈美「はぁ……はぁ……はぁ…………間に……合った…………」
591: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 18:20:51.86 ID:A6m0RceL0
保奈美「……よくやったわ、ウェード。」
仁奈「………………」コク……
「スカーレット……何で…………」
保奈美「うるさい、ポンコツ!何やられてんのよ?!」
「…………………………」
保奈美「起きろ!」ガシ ゴン!!
沙紀「…………っ?!」
保奈美「カッコつけといて、へばってんじゃないわよ!」
592: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 18:25:38.32 ID:A6m0RceL0
沙紀「………………!!スカーレット……ウェード…………何で…………?!」
保奈美「あんたとこのポンコツが不甲斐ないから助けに来てあげたのよ、感謝なさい!」
仁奈「……パパ…………1人……だめ…………」
沙紀「…………………………」
保奈美「それと、あんたたちの会話は丸聞こえだったから。はぁ……何が伝説の機体よ、情けない。」
「………………………………」
保奈美「>>593」
593: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 18:29:35.73 ID:4VpwkdrAO
散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!
597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:31:17.18 ID:A6m0RceL0
保奈美「散々人のことを馬鹿にして、一人で全て背負って戦おうとして……!ちょっとは私たちを頼りなさいよ馬鹿レット!!」
沙紀「………む…」
保奈美「自己犠牲?カッコつけてんじゃないわよ、馬鹿!あんたがカッコつけて成功した試しはないでしょ?!忘れたの?!」
沙紀「…………………………」
保奈美「私があんたの薄っぺらい嘘に騙されるとでも思ったの?!だとしたら、馬鹿じゃないの?!馬鹿よ、馬鹿!大馬鹿よ!!」
沙紀「………僕は……君たちの…………………」
保奈美「誰がそんな事を頼んだのよ?!あんたが勝手にやったんでしょうよ!なのに、今更恩を着せようだなんて厚かましいにも程があるとは思わないの?!」
598: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:31:55.60 ID:A6m0RceL0
沙紀「………別に…………」
保奈美「言い訳なんかしないで!どうせ、どんな理由があったところで一緒だから。私はそもそも、あんたに借りを作るって言う事自体に吐き気がするから。」
沙紀「…………………………」
保奈美「あんたが[ピーーー]ば未亡人になれて、遺産も全額私の物だけど…………そんなの気に食わないわ!あんたに助けられたみたいじゃない!」
沙紀「…………………………」
保奈美「あんたに借りを作る事だけは何があってもしたくないの、理解できる?あんたに後からそれを笠に来て威張られると思うと、想像しただけでむかっ腹が立って来るわ!」
599: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:32:29.61 ID:A6m0RceL0
保奈美「え、悪人なら悪人らしく私たちを連れ去りなさいよ!悪人に身を案じられても不愉快なだけだわ!気持ち悪い!」
沙紀「…………………………」
保奈美「何が嫌いってねぇ……私は偽善者が一番大嫌いなのよ!悪人の方がずっと好きだわ、善人振らないもの!…………何か言いなさいよ、いつものお喋りな口はどうしたの?!」
沙紀「………………………………」
保奈美「ハッ、情けない………!稀代の悪党レット・バトラーが聞いて呆れるわ!この根性無し!ほら、根性が少しでも残っているなら…………」
沙紀「…………だろ……」ボソッ……
保奈美「は?」
600: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:33:16.06 ID:A6m0RceL0
沙紀「そんな言い方をする事は無いだろと言ったんだ!何だよ、君がここに来てしまったから、僕の行動は一切が無意味になってしまったじゃないか!!」
保奈美「あははははははは!そうよ、全部無意味よ。あんたが自己満足でやってきた事全部がね!」
沙紀「ああ、そうだ!僕のやってきた事は全部が自己満足だ!なら、どうして自己満足で完結させてくれなかっんだ?!」
保奈美「あんたの思い通りに事が進んだら癪だからに決まっているでしょう!ザマを見なさい!」
沙紀「スカーレット……君と言う奴は………………!!」
保奈美「何よ?!」
601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:35:01.73 ID:A6m0RceL0
沙紀「僕は初めて誰かの為に死んでいい、いや、死にたいと思えたんだぞ!それを台無しにするという事の意味が分かっているのか?!」
保奈美「さあ、私って自分にとって価値のないものには興味が湧かないから。」
沙紀「ああ、ああ!そうだったな、君はそう言う女だった!!君と言う奴は小遣いを貰ったばかりの子供と同じで、手の平の上の小銭を数える事にしか興味が無いんだ!」
保奈美「な、何ですって?!」
沙紀「事実じゃないか!何が間違っているんだ、え?!終末のラッパが聞こえるようとも、君が詩情を理解する事なんて絶対に無いんだ!」
保奈美「……っ!そうよ、何か文句がある?!」
602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:36:34.35 ID:A6m0RceL0
沙紀「馬鹿らしくなっただけさ!こんな無教養の馬鹿女の為に死んでやるのがね!全く、僕も馬鹿な決心を決めた物だ!」
保奈美「誰もハナから死んでくれだなんて頼んでないわよ!何を勝手に開き直ってるの?!」
沙紀「開き直らなきゃやってられれもんか!羊を守る為に怪物狩りに行ったら、羊が怪物狩りについて来たと来た!」
保奈美「私は羊なんてか弱い生き物じゃないわ!よく知ってるくせに!」
沙紀「オツムは羊と似たような物だろう!」
保奈美「今それは関係ないでしょう!」
603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:38:02.23 ID:A6m0RceL0
「…き、キミた………………」
保奈美・沙紀「うるさい!!」
「………………………………」
ターンX「……今……何をシ…………」
保奈美・沙紀「お前もうるさい!話が終わるまで待ってろ!(待ってなさい!)」
ターンX「…………………………」
沙紀「>>604」
604: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:40:16.14 ID:Uoofq4SAO
ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!
605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:48:00.42 ID:A6m0RceL0
沙紀「ふふ……こういう時だけ意見が一致する……!! 」
保奈美「全くだわ!」
沙紀「誰彼が憎い、とかどれこれが嫌い、みたいなネガティブな話題に限って僕らは互いに同意できる答えを出すんだ!」
保奈美「性根の腐り方は同じって事でしょ?表面は違うけど、内面は似たり寄ったりなんでしょうよ!」
沙紀「はははははは、相違ない!」
保奈美「不愉快な話よ、本当!」
606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 21:51:42.04 ID:A6m0RceL0
「ケンカをしてる場合じゃ…………」
沙紀「うるさいと言っているだろう!君は一度言われただけじゃ分からないのか!」
保奈美「そうよ、少しの間大人しくしてなさい!」
「…………いや、ケンカをするよりも前に…………」
沙紀・保奈美「だから、うるさい!!」
「…………………………」
607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:00:37.81 ID:A6m0RceL0
保奈美「あー、もう!学習能力のない機械人形ね!私の工場だったら不良品だわ!」
沙紀「その通りだ、そこに関しては現代の機械人形の方がずっと優れている!」
ターンX「……何をシたカ……答えロ……!」バジュゥゥゥゥン!!バジュゥゥゥゥン!!
沙紀「鬱陶しい!静かにしろ!」
ギィィィィン!!ギィィィィン!!
ターンX「?!」
「……出力が……跳ね上がっている………………」
608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:11:04.53 ID:A6m0RceL0
保奈美「もうこの際だから言っておきましょう、私はあなたって言う財布が無くなったら困るのよ!」
沙紀「僕だって、高い金を出して買った、君と言う人形を誰かにやるのは我慢できない!」
保奈美「私のために生きなさい!生きて、私を楽しませなさい!」
沙紀「それは僕の台詞だ!気が変わった、君はずっと僕が手元に置いてお…………」
仁奈「けんかはそこまで!」
保奈美・沙紀「?!」ピタッ
609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:17:00.66 ID:A6m0RceL0
仁奈「ターンA……困ってるよ……!」
「…………あ、うん……」
沙紀・保奈美「……………………」
仁奈「……けんかなら……あいつをたおした後で……好きなだけして……!」
ターンX「………あリ得なイ……出力でハ……私の方が……ずっト………!」
沙紀「…………そうするかい…?」
保奈美「……そうしましょうか…」
仁奈「…………………………」
610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:24:11.19 ID:A6m0RceL0
沙紀「済まない、ウェード……そうだね、仕事をまず終わらせてからだね。」
保奈美「確かに、邪魔する奴を黙らせてからの方がいいわね。」
仁奈「…………」コクッ……
ターンX「………何故ダ……何故ナんダ…………」
沙紀「……ポンコツ、もう少しだけ付き合え!」
「………ぴ、ぴにゃ!!」
611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:36:50.55 ID:A6m0RceL0
管制室
麗奈「………………………」
ズズズズズズズ………
あやめ「先程も申しましたが、この者は恐らくシャーマンによって『DG細胞』を寄生させられたに過ぎませぬ。」
仁美「つまり?!」
あやめ「この者は民間人です!民間人を斬るのは軍人のする事ではありませぬ!」
麗奈「…………………………」
仁美「非道な……!…何か策はあるのか?!」
あやめ「>>612」
612: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:37:14.19 ID:Uoofq4SAO
(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)
……許さんッ!!(第2装着)
613: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:49:38.60 ID:A6m0RceL0
あやめ「(待てよ?一瞬とはいえ先ほどの高笑い……本性を顕したという事か?ならば……!)許さん…!」
麗奈「………………………」
ガチャガチャガチャ
ズドドドドドドドォォォン!!
麗奈「………………………」
あやめ(第二装着)「クノイチサーチャー!」
麗奈「?!」
あやめ「………!貴様のカラクリ見破ったり!」
614: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 22:55:52.84 ID:A6m0RceL0
仁美「何か掴んだのか?!」
あやめ「斬るべき相手が分かりました。一瞬で構いません、彼奴の動きを止めてくだされ!」
麗奈「…………………!!」
ズァァァァァァァァ!!
仁美「……何だ……一瞬で良いのか?」
あやめ「はい。」
仁美「…………はぁ……誰に向かって口を利いておる。」
グルグルグルグル……ジャキン!
仁美「任せるが良い、一瞬と言わず、半刻は動きを止めてやろうぞ!」
615: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 23:04:21.60 ID:A6m0RceL0
あやめ「他人の体を弄ぶとは……許せん!」
麗奈「!」
あやめ「彼奴の中央部……胸部の中心にDG細胞の制御装置が埋まっています、それさえ破壊すれば……」
麗奈「キサマアアアアア!!」
シャシャシャシャシャシャシャシャシャシャ!!
仁美「させん!」
ギィンギィンギィンギィンギィンギィン!!
あやめ「ありがとうございます!」
仁美「フッ、何のこれしき!」
616: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 23:15:20.15 ID:A6m0RceL0
あやめ「行くぞ!磁光真空剣!」
キィィィィィィィン!
麗奈「……ッ!!」ズ……
仁美「喰らえ!!」ブゥン!!
麗奈「……!!」ズシャァァァア!!
麗奈「ギャァァァァァァァ!!(そう、そう、これよッ……!)」
仁美「今だ!」
あやめ「はい!」チャキ!
618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 23:27:31.29 ID:A6m0RceL0
あやめ「磁光真空剣・飛翔斬り!」
シュバッ!キィン!キィン!
あやめ「…………」シュタッ
麗奈「ギャァァァァァァァァ!!(悪は……絶望的で……絶対的じゃないといけない…………!)」シュゥゥゥゥゥゥ
制御チップ「」パリィン!
麗奈「………………(じゃないと…………倒された時に盛り上がらないじゃない…)」シュゥゥゥゥゥゥ……
あやめ「…………………………」
麗奈「………………(…フンッ………引き立て役をしてやったストレスは……南条で発散してやるわッ!)」
ドタァァァァァァン!
619: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 23:35:42.61 ID:A6m0RceL0
麗奈「………………」シュゥゥゥゥゥゥ……
仮面「」バキ……
麗奈「……………………」
仁美「……女子の姿に……これは…………」
あやめ「…………ニンッ!」
仁美「…………ふっ…………傾き者め……」
あやめ「…………ふふっ……」
麗奈「…………………………」
620: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/27(火) 23:49:42.76 ID:A6m0RceL0
公演会場 二階 関係者席
加蓮P「ワザマエ!オツカレサマドスエー!」
保奈美P「…親しみがあると言う事はあまりできない掛け声だが…………」
加蓮P「ふふふ……あら、知らない?ニンジャに対する称賛の掛け声はこれが正解なのよ。」
保奈美P「聞いた事が無い事実を否定する事は出来ないな………無学を恥じない訳にはいくまい……」
加蓮P「ふふっ………教えてくれたのは奈緒ちゃんなんだけど♪」
保奈美P「>>623」
623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 00:02:32.95 ID:tt9qpnjAO
彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな
625: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:52:22.79 ID:rbnFN29D0
保奈美P「彼女のペルソナは好奇心を示す《魔術師》……彼女らしいな……」
加蓮P「でしょ?」
保奈美P「ああ……つまりそれは……奈緒が好奇心によって手に入れた虚像の世界の言葉なのだね?」
加蓮P「……ああ、そうそう。忍殺語って言うみたいなの。何だか面白いと思わない?」
保奈美P「何時の日も人は虚像に実像を見いださずににいられない事は否定する事は出来ない。」
加蓮P「どんな話かって言うとねぇ………間違った日本像を突き詰めた感じかな、保奈美P君もアニメとか興味あるのね。」
保奈美P「心外の意を示さないと言う訳にもいかない。毛嫌いは誇るようなものではないよ。」
626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:54:17.52 ID:rbnFN29D0
加蓮P「ふふふっ、ごめん、ごめん♪
保奈美P君って、こう……ミステリアスなイメージがあったから。」
保奈美P「鏡は鏡の前に立つ者を写す。立つ者が変われば写る像も変わらざるを得ない。」
加蓮P「保奈美ちゃんが……ホント勉強熱心ねぇ、あの子……感心しちゃう。」
保奈美P「像が写るには理由がある。例え虚像を写したとしても、虚像が写る理由を見出せないと言う事はありえない。」
加蓮P「確かに人気があるって事は、人気の出る理由があるって事だものね。」
保奈美P「写る者が変わらないと言う事はない。ならば、写す者も変わらないと言う訳にはいかないだろう?」
627: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:55:31.20 ID:rbnFN29D0
加蓮P「ふふっ、その結果がこの公演の舞台演出と言う訳ね♪」
保奈美P「君の瞳にどう写るかを訊く事は、僕からして不可能でないと言える事かな?」
加蓮P「私は好きよ、だって楽しいじゃない♪賛否両論にはなるだろうけど。」
保奈美P「水鏡に波紋を立てない風は、心地よい風に過ぎないと敢えて言わせてもらいたいな。」
加蓮P「いい事言うじゃない!そうです、アイドルなんて一石を投じてナンボなのです!」
保奈美P「フフフ…………」
628: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:56:28.26 ID:rbnFN29D0
加蓮P「………って言うのはさすがに言い過ぎだけど、形に囚われてたら何も出来ないとは思うかな。」
保奈美P「賛同に感謝しない理屈はないよ。」
加蓮P「ふふっ、どういたしまして♪」
保奈美P「評価される事が嬉しくないと言えば虚偽になる。これでもプロデューサー以外の何者でもないのだから。」
加蓮P「自分の担当のアイドルが褒められて嬉しくないプロデューサーなんていないわよ?」
保奈美P「……相違ない。」
629: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:58:31.20 ID:rbnFN29D0
加蓮P「えっと……それで何の話をしてたっけ?自分の担当アイドルの可愛いところ自慢だっけ?」
保奈美P「ふふふ……僕はそれでも困る事はないよ。」
加蓮P「…もう、冗談よ。」
保奈美P「それは残念と言わざるをえないな。」
加蓮P「保奈美P君ったら……本当にそんな事をしてたら日付が変わっちゃうでしょ?」
保奈美P「否定する事が出来ないと言うのもまた事実だね……真十鏡の鏡面のように明らかと言わなければなるまい。」
630: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 15:59:39.62 ID:rbnFN29D0
加蓮P「ふふっ……まあ、何が言いたいかって言うと…枠組みに囚われず、新しい物事に挑戦していく事は素晴らしい!…と、言う事です♪」
保奈美P「………既成の事実に囚われていては、鏡面が曇りかねないと言う事は否定出来ない。」
加蓮P「うんうん、何事もチャレンジよ!やってみなくちゃ始まらないもの。」
保奈美P「それは君が心の鏡に写す物なのかな?」
加蓮P「そんな感じかな。…私の持論。」
保奈美P「鏡は周囲の景色を写す。……鏡に写る像が美しいのは、鏡の周囲が美しいからだ。」
加蓮P「>>632」
632: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 16:23:19.17 ID:tt9qpnjAO
(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)
633: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 16:34:07.24 ID:rbnFN29D0
加蓮P(でも……世の中にはそれを許せない、許さない人もいるのよね……美波P君のように……)
保奈美P「……………………」
加蓮P(…美波ちゃんの話が本当なんだとしたら………そうなってしまうのも無理はないんでしょうけど……………)
保奈美P「…傷を負った鏡は歪んだ像しか写す事が出来ない。それを君が責任に感じる必要はありはしないよ。」
加蓮P「………顔に出てた?」
保奈美P「顔もまた鏡の一つと言わないわけにはいかない。心を写す鏡の一つと。」
634: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 16:43:39.33 ID:rbnFN29D0
加蓮P「……顔に出ちゃってたかぁ……うーん、私のミステリアスな女性と言うイメージが………あ、ここツッコむところね?」
保奈美P「……君は素敵な女性だね。君を写す鏡は幸せを感じずにはいられないだろう。」
加蓮P「……えっと……ありがとう…」
保奈美P「しかし、それを幸せに感じない鏡もあると言う事実を否定する事は出来ない。例えば、美波Pのように。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「彼の鏡は傷付いてしまっていると言わざるを得ない。……彼が悪い訳ではないとしない訳にはいかないとしても。」
635: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 16:55:21.28 ID:rbnFN29D0
加蓮P「保奈美P君には美波P君はどう見えるの…?」
保奈美P「周りを写す事も出来ないほど割れてしまった鏡だ。もはや誰も何も写す事は出来はしない。」
加蓮P「…………………………」
保奈美P「そして、彼も今の何も写さない鏡を望んでいる。」
加蓮P「……日菜子Pさんも同じような事言ってたな……癒えようとしない心は癒える事はない……って…」
保奈美P「鏡戒を望んでいるのさ。……自分を罰し続けずにはいられない、忘れる事を罪としか考え得ない。」
636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 17:06:24.45 ID:rbnFN29D0
加蓮P「………信じたくても…人を信じられないって、どんな気持ちなのかしら………」
保奈美P「……………………」
加蓮P「…何かしてあげられないかな………私だって、みんなに助けてもらったから……」
保奈美P「断定したくはないが、無理としか言えない。彼は救いを救いとは思えない。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「…………ただ…1点の光も写さない鏡はありはしない。」
加蓮P「………美波ちゃん…?」
保奈美P「ああ。」
637: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 17:20:00.74 ID:rbnFN29D0
保奈美P「………彼女の存在が、彼を辛うじて引き止めているのは間違いないとしか言えないだろう。」
加蓮P「………見守ることしか……出来ないのね…………」
保奈美P「光が鏡に像を結ぶ。……いつか、彼にも救いが訪れないとは言えないが、訪れる事が無いとも言えない。」
加蓮P「………………………」
保奈美P「虚像は傷付かない。存在しないものは傷付く事などありえはしないのだから。」
加蓮P「…………保奈美P君……」
保奈美P「…きっとあのように壁を壊せる日が来ると、僕は信じたい。」
638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 17:30:36.36 ID:rbnFN29D0
ターンエー コクピット内
沙紀・保奈美「はあああああああ!!」グッ!
ブンッ……ガァァァァァァァン!!
ターンX「…ガ…………ガガ………………」
保奈美「さっさと倒れなさい!」
ガァァァァァァァン!バキィィィン…!
沙紀「扱いが乱暴だな、ハンマーが砕けてしまったじゃないかね。」
保奈美「これだけ使えたんだから、むしろよくもった方よ。」
「………………す、すごい……………」
639: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 17:39:29.00 ID:rbnFN29D0
保奈美「次!次の武器は何かないの?!」
「あ……えっと…………………」
沙紀「このミサイルランチャーとやらを使ってみるか。」カチッ……
ヒュンヒュンヒュン…!
ターンX「……!」ドォン!ドォン!ドォン!
保奈美「レット、何勝手な事をしてくれてるのよ?!」
沙紀「試してみなければ分からないだろう?」
ターンX「>>640」
640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 17:55:04.07 ID:tt9qpnjAO
こシャクな……!
641: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:06:10.93 ID:rbnFN29D0
ターンX「…こシャクな……!」
「……!来るよ!」
ターンX「喰らエ!」
ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!
保奈美「……っ!小癪なのはそっちよ!」カチカチ
ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!
ターンX「まタか……何だ……何なんダ…………?!」
沙紀「斬りはらいとは器用な事を…………」
保奈美「撃ってくる場所が何となく分かるのよ。」
642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:13:55.72 ID:rbnFN29D0
「…キミたちは……………」
保奈美「何よ、言いたい事があるなら後にしなさい!」
沙紀「そうだ、終わったら聞いてやるから、もう少し静かにしていろ。」
「…………あ、後…?……後って………?」
保奈美「ハァ……とことんポンコツね……後って言ったら戦いが終わった後に決まっているじゃない。」
沙紀「何に使うつもりなんだね?」
保奈美「畑を耕させるわ。それから……とにかくこき使ってやるのよ!」
643: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:20:42.22 ID:rbnFN29D0
「…………………っ…………」
保奈美「さんっざん、引っ掻き回してくれたんだから、ちっとやそっと働いたぐらいで済むと思わない事よ!」
沙紀「御愁傷様だね。このお嬢さんは大変恐ろしい人間なんだ。本気で神サマとやらもこき使う。」
「……ボクは………………」
仁奈「………ターンA……いっしょ……」
「………………………………」
保奈美「私はもう……何も奪わせるつもりはないのよ………戦いに……!」
644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:30:22.60 ID:rbnFN29D0
ターンX「何を……ゴちゃごチャと!!」ビジュゥゥゥン!ビジュゥゥゥン!
保奈美「学習しない機械人形ね!」カチカチ
ビジィィィン!ビジィィィン!ドォォォォン!ドォォォォン!
保奈美「人が大事な話をしてる時に水を差すんじゃないわよ。…………で、答えは勿論イエスよね?」
「……な、何が…………?」
保奈美「戦いが終わったらタラの復興を手伝ってもらうわよ。異論は認めない。」
「………………………………」
保奈美「工場の経営なんか飽きちゃったわ。はぁ……製材所も適当な人に売り渡しましょう。」
645: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:36:25.83 ID:rbnFN29D0
沙紀「おいおい、スカーレット。そんな話は初めて聞くよ。」
保奈美「今初めて話したもの。工場の経営ってゆっくり過ごす時間もなくて、息がつまりそうだったのよ。」
沙紀「………………………………」
保奈美「自分勝手だか何だか知らないわ!私は明日からでもタラに住む。そして、ウェードにポニーの乗り方を教えたりするのよ。」
仁奈「…………ママ……」
保奈美「……何か文句がある?」
646: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:42:51.87 ID:rbnFN29D0
沙紀「……文句を言っても聞いちゃくれない癖に………はぁ……お嬢様の仰る通りに。」
保奈美「…………フン…」
ターンX「……アり得なイ……スペック上でハ……そんナ事ハ………」
沙紀「スペックを自慢する奴ほど大した事がないんだ。君もそのお仲間の1人だった、と言う事だろう。」
ターンX「……………………」
沙紀「このポンコツぐらい割り切っている方がずっと気持ちが良い。」
647: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:47:01.86 ID:rbnFN29D0
保奈美「ほら、ポンコツ。早く返事をしなさい。」
「……だ、だって……ボクはこの戦いで…………」
保奈美「あんなのに私たちが負ける訳がないでしょう、馬鹿ね!」
沙紀「……耳が痛い話だ。」
「……………ボクは………」
保奈美「>>648」
648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 18:48:47.08 ID:tt9qpnjAO
煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!
653: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:43:24.03 ID:rbnFN29D0
保奈美「煮え切らないわね!はいかイエスで答えなさい!」
「え、えっと……………」
保奈美「……………………」
「………ぴ、ぴにゃ…………」
保奈美「それは肯定と受け取っていいのかしら?」
「……………うん……」
保奈美「よし、決まりね!」
654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:43:59.98 ID:rbnFN29D0
沙紀「スカーレット、君には本当に怖いものがないんだな。伝説の機械人形を脅して働かせるとは。」
保奈美「ぴにゃぴにゃ言ってるのに対して敬意を持つ方が難しいでしょ。」
「……レットと似たような事を………………」
保奈美「は?」
「………何でも……ない………ぴにゃ…………」
沙紀「おお、怖い怖い。」
655: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:45:09.95 ID:rbnFN29D0
保奈美「さて……じゃあそろそろこの戦いも終わらせましょう。……これ以上続ける理由がないわ。」
沙紀「………簡単に言うな…君は……」
「そうぴにゃ!いくら今押してるからって言って………」
保奈美「うるさい!私が終わりって言ったら終わりなのよ!」
沙紀「…………従うしかないみたいだよ?」
「………………………………」
656: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:45:48.58 ID:rbnFN29D0
保奈美「聞こえる、ターンX。……無駄な犠牲は出したくないの。降伏なさい。」
ターンX「……降……伏…………」
保奈美「そうよ。あんたにだってコイツと同じで人格みたいな物があるんでしょ。だったら………できる限り破壊はしたくないわ。」
ターンX「………………………」
保奈美「もう一度聞くわ。……文明の浄化だなんてくだらない事は諦めて………降伏なさい。」
ターンX「………………………」
保奈美「…………………………」
657: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:46:36.95 ID:rbnFN29D0
ターンX「……舐めルな………ニンゲンがアアアアア!!」
バババババババババ!
沙紀「分離まで出来るのか……便利だな。」
ターンX「『ブラッディ・シージ』!全方位かラのオールレンジ攻撃にハ対応でキまイ!!」
保奈美「……降伏なさい。」
ターンX「………!!!」
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!
ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!ビジュゥン!
ドゴォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:47:54.79 ID:rbnFN29D0
ターンX「……跡形もナく……消し飛……………」
保奈美「……降伏なさい。」
ターンX「?!」
仁奈「……………」キィィィィィィン!
沙紀「とてつもない技だな。ウェードがIフィールドを増幅させてくれていなければ危なかった。」
ターンX「……………馬鹿ナ………………」
「………………………………」
659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:48:54.92 ID:rbnFN29D0
「…………どうしてボクが……こんな力を…………」
保奈美・沙紀・仁奈「……………」
「…………………そうか……そう……だったのか……………………ターンX……キミじゃ…ボク……いや、スカーレットたちには勝てない。」
ターンX「性能デ劣るお前ガ何を言ウ!!」
「……『強い意志には刃じゃ勝てない』……この言葉の意味が……分かったんだ……」
ターンX「……………………」
「>>660」
660: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:50:36.36 ID:tt9qpnjAO
意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!
661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 21:58:31.92 ID:rbnFN29D0
「意志は……生命は、宇宙が滅びない限り滅びることはない……!」
ターンX「何ヲ……言っていル……?!」
「命は……命は力なんだ。命はこの宇宙を支えているものなんだ!」
ターンX「生命なドと言ウ貧弱な存在ニ……宇宙を支エる程ノ力がアるモノか!!」
「ある!!キミには分からないだろう……このボクの体を通してでる力が!!」
ターンX「そんナ……理屈デ………!」
662: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:06:16.15 ID:rbnFN29D0
「…ボクにも……分からなかった……アイツに教えてもらっても……分からなかった………でも、今やっと……やっと………アイツの………相棒の言いたかった事が分かった!」
ターンX「……………!!」
「何よりも強いのは……意志の力だ!……ボクの中にも……相棒の意志の力がある!意志は……無くならない!」
ターンX「ソんなモノはメモリーの内容に過ギない!」
「違う!意志だ……!…守ろうという……意志だ!」
ターンX「……意志………意志…………………」
「感情を無用な物としか考えないキミには………永遠に理解は出来ない!」
663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:18:20.85 ID:rbnFN29D0
沙紀「……人間が愚かである事は否定しない。事実だからだ。……だがね……お前の勝手な判断で滅ぼしていい道理はない。」
保奈美「自分勝手で、学習しない……強欲な生き物よ、人間と言うのは………でもね、あんたに滅ぼされるのは癪なのよ。」
仁奈「…………………………」
「人間は……守る!」
ターンX「…………非合理の……極みダ………!」
保奈美「構わない!……だって、それが……人間なんだ!!」
664: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:30:38.85 ID:rbnFN29D0
ターンX「ニンゲンは……ニンゲンは………ニンゲンは…………ニンゲンは…………!!」
保奈美・沙紀・仁奈「……………」
ターンX「………ニンゲン……ハ………!」
「……キミの負けだ。ターンX………キミは…『怖がって』いるじゃないか。」
ターンX「………っく…?!私ガ……ニンゲンに………………現に………………」
保奈美「………………………」
ターンX「……………………」
665: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:39:01.26 ID:rbnFN29D0
ターンX「そンな事なド……ありはしない!!…行け我が同胞たチよ!!」
「…………………………」
ターンX「……我ガ同胞たちよ!!」
「……………………………」
ターンX「……機械人形たチよ!何故……反応しなイ?!」
「キミが油断している間に、対話に成功したんだ。」
ターンX「…………………対話………………」
「………機械人形たち…とのね。」
666: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:46:20.30 ID:rbnFN29D0
野原
聖「…そうだよ………みんな………苦しむ必要なんて……ないんだよ…………」
「………………………………」
聖「……辛かったね………もう……大丈夫だよ…戦わなくて……いいの………私たちは……仲良く……できるから…………」
「…………………………」
聖「…争いが嫌いなのは……私たちも同じ……憎しみに……囚われないで………」
「………………………」
聖「……あなたたちが………本当にやりたい事は………何?」
667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 22:53:47.32 ID:rbnFN29D0
「…………………」ゴオッ!!
櫂「……!!キャリ………!!」
聖「違う!」
「…………………」ビュオオオオオ……!!
聖「……敵じゃ……ない………ただ……みんな……人間を……信じられない……だけなの……」
櫂「…………………………」
聖「……怖く………ないよ……」ピト……
「………………………………」
聖「……感じて………私たちを………………」
668: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:00:40.67 ID:rbnFN29D0
聖「………………」パァァァァァァ……
友紀「キャリーンが……光ってる………………」
加蓮「……温かい……光…………」
櫂「……ニュータイプの…………希望の……光…………」
聖「…これが………お父さん……メラニーさん…………アシュレさん…………そして……みんなの……気持ち…………」
「………………………………」
聖「>>669」
669: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:02:05.42 ID:tt9qpnjAO
みんなここにいる……生物も物質も天国も地獄もここにある……
670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:09:22.87 ID:rbnFN29D0
聖「……みんなここにいる……生物も…物質も…天国も…地獄も…ここにある……」
「………………………………」
聖「……苦しくて辛い事もあるけど……ここが……私たちの世界…………私たちが……いっしょに暮らす世界…………」
「………………………………」
聖「…聞こえる……あなたたちの………心が……………見て……この野原を…………緑が……続いているでしょう…………」
「………………………………」
聖「……風が……気持ちいいでしょう…………?」
671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:15:28.41 ID:rbnFN29D0
「……………………?」
聖「……ううん……あなたたちにも分かるよ………こうして…お話できているんだから………」
「………………………………」
聖「……………………………」
友紀「……草野球!」
「………………?」
友紀「…野原でみんなで草野球したら………楽しいよ…!」
「………………………………」
友紀「野球をしたら……絶対…仲良くなれるから……分かったんだ……分かるって言う事が……!」
672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:21:23.03 ID:rbnFN29D0
加蓮「………仲良くなれる……ええ………仲良く………なれるわ………」
「………………………………」
加蓮「……私たちは……みんな間違ってしまうけど……それでも………最後には……分かり合えるから…………」
友紀「そう……そうなんだよ………知らないから………間違っちゃうんだよ………もっと……知らなきゃいけないんだよ………!」
「………………………………」
加蓮「……………………………」
673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:28:53.72 ID:rbnFN29D0
櫂「………聞いてくれ!機械人形たちよ!」
「……………………………」
櫂「……僕は………僕は……僕は決して……君たちに…人間とは何かを示してあげられるような……強い人間じゃない!……意気地のない……臆病な人間だ!!」
「……………………………」
櫂「弱い人間だ……僕は!君たちとだって……理解し合えるかは分からない……!だけど…………だけど一つだけ聞いてくれ!!」
「………………………………」
櫂「……人間は……君たちが思うほど……悪いものじゃない!」
674: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:34:46.36 ID:rbnFN29D0
櫂「……信じてほしい……人間を…………人間の未来を!!」
「…………………………………」
櫂「僕が信じられないなら……メラニーを……キャリーンを……………………スカーレットを信じてくれ!人間には弱さと戦う力があるんだ……!!」
「………………………………」
櫂「いつか……人間は過ちに気づける……それを…………信じてくれないか…………?」
「……………………………………」
櫂「頼む………………」
675: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:41:32.70 ID:rbnFN29D0
聖「……………信じて……」
櫂・加蓮・友紀「………………」
聖「……私たちは…………敵じゃないよ………………」
「…………………………………」
聖「………………………………」
「…………………」ヴォン……!
聖「…………!……みんな………………!」
676: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:49:43.33 ID:rbnFN29D0
ターンA コクピット内
ターンX「オノれ……よくモ翌裏切っ…………!」ガチャ ズドォォォォン!
ターンX「?!」
輝子「裏切るだァ?!トモダチにDG細胞とやらを植え付けてたヤツが何を言ってやがる?!」
ターンX「……ライフル……が……………………」
輝子「やっぱりバリアーが弱ってるみてェだなァ!……お前だけは……許さねェ!!」
ターンX「…………………………」
輝子「>>677」
677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/28(水) 23:52:37.84 ID:tt9qpnjAO
私と共に[ピーーー]ッ!ターンXゥゥゥッ!!
681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 14:58:41.66 ID:fQccCvVP0
輝子「私と共に[ピーーー]ッ!!ターンXゥゥゥッ!!」
保奈美「…………すぅ……」
輝子「一緒に地獄へ…………!!」
保奈美「ウィル!!!!」
輝子「?!」ビクッ!
保奈美「あなたねぇ……ふざけた事言ってんじゃないわよっ!!」
輝子「…………えっ……えっと…………」
保奈美「誰がそんな事を許したの?!」
682: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 14:59:26.95 ID:fQccCvVP0
輝子「……あ………いや…………その……………………」
保奈美「口答えをしない!!」
輝子「は、はひっ…………」
保奈美「はぁ……あのねぇ…あなたが死んでしまったら、タラはどうなると思ってるの?!にっちもさっちもいかなくなるでしょうが!!」
輝子「………え……あ…………」
保奈美「あなたの命はあなた1人の物じゃないの!!勝手に命を捨てようとしないでちょうだい!!」
683: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:00:13.20 ID:fQccCvVP0
保奈美「あんなのと、あなたが心中する必要はないわ!!……ターンX、あなたに降伏の意志がないのはよく分かったわ!!」
ターンX「……そノようナもノ……元ヨリ存在シなイ!!」
保奈美「…………ああ、そう……なら、私たちはあなたを倒さなきゃいけないみたいね。」
ターンX「………………!!!」
保奈美「いい、ウィル。あなたはタラの大事な一員なの……死んだら許さないわよ。」
輝子「………………………………」
保奈美「罪の償いがしたいなら、生きて償いをしなさい。」
684: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:01:05.60 ID:fQccCvVP0
沙紀「はぁ、残念だったな、ウィル。僕らは死に場所を失ってしまったようだ。……お嬢さんの意志を変える事は不可能だからね。」
輝子「…………………………」
沙紀「諦める事だ。大人しく言う事を聞いておかないと……どうなっても知らないよ?」
保奈美「………………フン……」
沙紀「男のロマンと言うものは、往々にして女性の理解は得られないものなのさ。」
685: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:02:15.58 ID:fQccCvVP0
輝子「…………マイフレンド……お前は…………」
ゲーマルク「……………………」
輝子「………………………………」
ゲーマルク「………………………」
輝子「……………そうか…………そうか…………そう……なのかぁ……………………」
ゲーマルク「………………………」
輝子「…………フフッ……分かったよ…………ワガママな奴だな……お前は………………」
ゲーマルク「……………………」
686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:03:13.41 ID:fQccCvVP0
輝子「……すみませんでした………これからも……よろしくお願いします……!」
保奈美「いいわよ。今まで通りしっかり働いてもらうからね!」
輝子「……はい!」
「………………………………」
沙紀「……人の考えなんて、小指の爪の先ほども気にしないのだから…………」
保奈美「悪い?!」
沙紀「いや、そう言うところが好きと言う話さ。」
687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:04:20.78 ID:fQccCvVP0
ターンX「……私ヲ……倒セると…………本気デ……思っテイるのか……?!」
保奈美「現にあと一息じゃない。」
沙紀「その状態でそんな事を言われてもね。」
「キミを倒す……倒して……生きる。」
輝子「悪いな……予定が出来ちまった!」
仁奈「………おしまい。」
ターンX「……まだダ……マダ私には手段は幾ラデも残さレテいル……!ゾンビ兵どもヨ!付近の生体反応ヲ………………?!」
688: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:05:32.28 ID:fQccCvVP0
北軍研究施設
亜季「これで全員か?!」
「はい……機密文書に書かれている、『生体ユニット』の数と…一致します……」
亜季「…人間を機械人形を操縦するための道具に………何とおぞましい実験だ…………」
「………すみません……まさか……こんな研究に加担していたとは…………知らなくて…………」
亜季「……貴君らの案内のおかげで無事に『ゾンビ兵』を全員確保する事ができた。感謝する。」
「…………………………」
亜季「>>689」
689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:09:15.10 ID:3BWLOZMAO
もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……
690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:16:36.12 ID:fQccCvVP0
亜季「もし神がいるとすれば……あの者を指すのだろうな……」
「…………………えっ……?」
亜季「感じないか……人間の意思光を守ろうとしている………巨神の存在を…………」
「……………………………………」
亜季「…私の戦友だった男はこう言っていた…『神サマってのは案外身近で見守ってくれているものなのかもな…』」
「………………………………」
亜季「……神の居る場所が……心の中だったんだ……神はいつでも…我々を見守ってくれていたらしい…………」
691: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:23:31.06 ID:fQccCvVP0
「…………………………あっ……」
亜季「……過去を水に流す事は出来ない……だが、未来を向く事は出来る。」
「……………未来…………」
亜季「…我々は敵同士だった。だが……今となっては、より大事な事があるとは思えないか?」
「………………………………」
亜季「……………………………」
「……………良いの……でしょうか…………」
亜季「良い。貴君らとて、国の為に戦ったのだ。…志から見れば、我々もまた同志と言える。」
692: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:31:29.70 ID:fQccCvVP0
「………………………………」
亜季「……信じてみないか……我々は……より良くなれると。……難しい事だ。我々の代では……実現しないだろう。だが……次の世代に託す事は出来る。」
「………………………………」
亜季「…いずれ、我々が必要なくなる世界が来る。それを……見てみたくはないか?」
「……………そんな世界が…………あるの……ですね…………」
亜季「…いつか……必ず。」
693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:38:44.15 ID:fQccCvVP0
「……………信じ……させてください……未来を………私たちにもそれが……叶うなら。」
亜季「…ありがとう。」
「………………………………」
亜季「…………私たちの力も、彼らに貸そう。……あの光は…未来の光だ。」
「………………はい……」
亜季「…皆の者、あの光へと……心を重ねるのだ!」
「はっ!!」
亜季「…………………………」
パァァァァァァァァァァ…………
694: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:45:44.97 ID:fQccCvVP0
ターンA コクピット内部
「大方自分の手下にしたニンゲンたちに、他のニンゲンたちを襲わせようとした…ってところかな?」
ターンX「…………ナ……ゼ……」
「…ニンゲンは……キミが……いや、ボクたちが思っていたほど愚かでも無能でもなかった……そういう事さ。」
ターンX「…………………………」
「……終わりにしよう、ターンX。…………キミは…ニンゲンに負けたんだ。」
ターンX「…………………………」
695: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 15:54:24.27 ID:fQccCvVP0
沙紀「伝説の機体の最後の手段が、どこにでも居るチンピラと同じ手段だとはねぇ。」
保奈美「ハッ、アレで神サマを気取ってたんだから益々救いがないわ。」
ターンX「……アり得なイ……あり得ナイ……あリ得ナイ………………あっテは……ナラなイ…………」
沙紀「見たまえ、現実逃避をし始めたよ。かわいそうに。」
保奈美「感情を馬鹿にしていた癖に、感情に飲まれてしまっているなんて。」
ターンX「……私は……神……ダぞ…………」
「いいや、お前は神なんかじゃない。」
696: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:01:20.49 ID:fQccCvVP0
ターンX「……黙レ……私……ハ………………」
「ボクらはただの機械人形さ。それ以上でもないし、それ以下でもない。ましてや、神サマなんかじゃ絶対にない。」
ターンX「……違ウ……タだの機械人形ナどト……同じデあル……筈がナい……あっテは……ならナイ…………」
「だから……キミには勝てない。……キミは………1人だからだ。」
ターンX「神ハ……2人ハいらナい!!」
「………………かわい……そうだな…………」
697: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:10:22.70 ID:fQccCvVP0
ターンX「……かワい……そウ…………?」
「…ボクは……アイツに出会えた……でも、キミにはボクにとってのアイツは現れなかった。……もし、キミも……心を……理解できていたら……………」
ターンX「黙レエエエエエエエ!!」
ダァァン!!ビュゥゥゥゥゥゥ…………!!
ターンX「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「………………………………」
ターンX「文明ヲ……オ前たチごト………浄化すル!!」
「>>699」
699: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:13:02.04 ID:GegSEQBy0
言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……
701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:22:45.99 ID:fQccCvVP0
「言ったはずぴにゃ……キミもボクも、全てはここからはじまる……」
ターンX「私ハ……神ダ!私にハ…総ての運命ヲ決めル権利があル!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「…そんな権利は……誰にもないんだよ………例え、神サマだったとしても……………」
ターンX「私ガ……神ダアアアアアアアアアアアア!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「………………………………」
ターンX「私ガ……私ガ………私ガアアアアア……私ガアアアアアア!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
702: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:32:29.69 ID:fQccCvVP0
「……初めよう………最後の戦いを………未来を……決める戦いを……………」
ターンX「浄化すル!浄化すル!浄化スる!浄化すル!浄化……浄化……浄化……ジョウ………ガガ………ガガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「終わらせよう……ボクらの因縁を…………新しく……全てが始まる為に…………みんな……ボクを信じて……力を貸して………」
沙紀・保奈美・仁奈「……………」
パァァァァ………
「……………ありがとう。」
パァァァァァァァァァァァァ……
ターンX「……ガ………ガガガ………ガガ………ガガガガガガ………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
703: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:39:43.94 ID:fQccCvVP0
「……感じる………みんなが………力を貸してくれているのを………………」
沙紀「ここで負ければ今までの戦いは全て無駄骨となってしまいますな。」
保奈美「………負けたら承知しないわよ。」
仁奈「…………………」
「……負けないよ。今度こそ………守ってみせるから。」
保奈美「……口だけじゃないことを祈るわ。」
704: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:47:27.43 ID:fQccCvVP0
「…………頑張るぴにゃ。」
保奈美「……………………………」
「月光蝶!!」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
ターンX「ガガガ……ガガ…………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
「ターンX………キミと分かり合える未来も……あったのかもしれないね………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
輝子「……………………」
「………………………………」
ファァァァァァァァァァァァァァァァァ……………!!
705: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 16:57:17.47 ID:fQccCvVP0
「………行くよ。」バシュゥゥン!!
ファァァァァァァァァァァァ……!!
ターンX「ガアアアアアアア」!!
ヒュゥゥゥン!!ファァァァァァァァァァァァ……!!
「…………………………」
ファァァァァァァァァァァァ……!!
ターンX「ガガ……ガガガガガガガガ………!!」
ファァァァァァァァァァァァ……!!
「………………さよなら……」
カッ……
パァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ…………
706: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 17:02:33.83 ID:fQccCvVP0
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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707: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 17:11:15.62 ID:fQccCvVP0
数ヶ月 アトランタ 病院
礼子「私は確かに見たのよ!とてつもない光が……空いっぱいに輝くのを…!」
瑞樹「わかるわ。私も見たもの!あれはきっと……きっと……きっと何かよ……!」
朋「一体何だったのかしらね……アレは………アレ以降妙に頭がハッキリするようになっちゃって……」
礼子「そう……そうなのよ…!…体に悪い影響が出たとかじゃなくて……むしろ…………」
瑞樹「そこが気になるのよね……わからないわ………」
朋「人知の及びもつかない何かが起きたのかも……………」
708: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 17:19:51.93 ID:fQccCvVP0
清良「あー……あんたたちが井戸端会議をどこで開こうが勝手だがね………病院の待合室を占拠するのわ止めてもらえんかね。」
朋「ま!体のどこかに異状があるかもしれないでしょ!」
礼子「そうよ……原因がはっきりするまでは安心できないわ!」
瑞樹「そう言えば……最近お肌のハリが…………」
清良「それは関係ない。…………はぁ…………最近は分からんことだらけだ………………」
朋「グラントが汚職で失職したこと?」
清良「>>709」
709: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 17:25:28.44 ID:3BWLOZMAO
まあ、それもあるが……
712: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:23:45.93 ID:fQccCvVP0
清良「まあ、それもあるが……」
朋「それも……?………あ、シャーマンが行方不明になってる事?」
礼子「それって最近の出来事じゃないでしょ?」
朋「…そうだけど……他に何かある?」
瑞樹「トミーのところのパイ屋が二号店を出した事じゃない?」
礼子「分からない事ではないでしょう。トミーが頑張った結果だもの。」
713: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:24:34.99 ID:fQccCvVP0
清良「……はぁ……もっと色々あるだろう……近々南部人の選挙権が回復される事だとか……」
朋「……それがよく分からない事?」
清良「分からん事だろ。頑なに選挙権を回復させようとしなかった北部連邦政府が今になってどうして……………」
礼子「選挙権ぐらい……って事じゃないの?」
瑞樹「選挙権でパンが買えるわけじゃないものね。」
清良「…はぁ…………………」
714: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:25:13.37 ID:fQccCvVP0
朋「選挙権、選挙権、って言うけど……選挙権って大事なの?」
清良「我々の生活に直結するのが政治で、政治を動かすのが選挙……と言ってもあんたらには理解出来んのだろうな……まあ、いい。そろそろ診察を始めるとしよう。」
瑞樹「私一番乗りで。この後パーティーに出席しないといけないから。」
礼子「あら……私だってこの後はパーティーがあるのよ?」
清良(なら病院を溜まり場にせずに直接行けばいいものを………)
朋「私、私もいるんだけど!」
清良(………まあ……病院が暇なご婦人方の溜まり場になるほど平和なのは良い事か………)
715: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:26:27.86 ID:fQccCvVP0
清良(……レット・バトラーが居なくなってからと言うもの、この街は今までが嘘のように急に良くなった。)
清良(…破落戸どもは次々としょっぴかれていって、そのうちに自分たちから居なくなっていった。)
清良(利権屋や詐欺師どもも同じだ……今までロクに仕事をしていなかった警察連中が急に働き始めた。)
清良(……そして、今回の選挙権の回復……北部連邦の議会では進駐軍の撤退案まで出ているらしい………)
清良(……どうも事が上手く進みすぎている………一体どうなっとるんだ………)
清良(行方知れずのレット・バトラーが諸悪の根源だったと考えれば楽なんだが……………)
716: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:27:29.15 ID:fQccCvVP0
清良(…何故だか、そのように考えられん自分がいる……あの男は侮蔑すべき悪党だったが…………………)
清良(……………………………)
礼子「ワイディングさん、あなたにはこの前の編み物協会の件で譲ってあげたでしょう?」
瑞樹「私の方こそ、この前の朗読協会の時に譲ってあげたじゃない。」
朋「私だって2人ともにこの前……!」
清良「ああ、もう分かった!全員聴診器は当ててやる!(今はそれよりも、こうやって謎の光が云々言っている連中を全員捌かねばな…………はぁ…………)」
717: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:28:36.13 ID:fQccCvVP0
南軍共同墓地
亜季「……ひとまず終わったよ……ジャクスン………平和がやって来たんだ。」
墓碑「…………………………」
亜季「……分かっているよ……この平和は守っていかなければならないものだ。……いつ、また争いが生まれてしまうかは分からない。」
亜季「……私もこの平和を守る一端を担わせてもらう事にしたよ。……と、言っても今度は軍人としてではなく、だ。」
亜季「…………学校を作る……南部の子どもだろうと、北部の子どもだろうと、平等に入学し学ぶことが出来る……」
亜季「…子どもたちに正しい教育をする事こそが、未来の平和に繋がる。……そんな気がするんだ……」
718: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:29:50.56 ID:fQccCvVP0
亜季「………拾ってしまったこの命をどう使うか……ずっと考えていた……………分かったんだよ、私に出来る事は戦いだけだ、と。」
亜季「…これから私は終わりなき戦いに身を投じる。教育の現場を戦場として、差別や暴力や……そう言ったものと戦い続けるつもりだ。」
亜季「……今度こそ本当の……正真正銘の……最期の戦いになるだろう。」
亜季「…自己満足かもしれない……だが……私はこの戦いこそが、私の正しい命の使い方だと思うんだ。」
墓碑「……………………………」
亜季「>>719」
719: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:30:38.77 ID:ucDrLxiAO
それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ
720: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:41:05.03 ID:fQccCvVP0
亜季「それでな、私は学校の教師になって子供たちを教えることになったんだ。……周りは理事長になれと煩かったんだがな…現場に出れないのはもう御免だと断らせてもらった。」
墓碑「…………………………」
亜季「現場に出ない指揮官に、心を掴む事など出来はしない。顔を見て、現場の空気に触れてこそ、だ。」
墓碑「…………………………」
亜季「………結局、何とかと言う教員と理事長の兼任職にされてしまったがな…………ふふっ……」
墓碑「……………………」
亜季「…………責任重大だ。」
721: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 21:50:47.15 ID:fQccCvVP0
亜季「……まさしく命をかけるのに相応しい仕事……と、言うべきなのだろうか。…私の全力で挑ませてもらうべき……」
亜季「…私1人では成功するかどうか、全く覚束ないよ…………私1人では……ね。」
亜季「…………………………」
墓碑「………………………」
亜季「……今の私には、多くの賛同者が付いてくれているんだ。老若男女、南部北部問わず。」
亜季「…私は今は1人ではない………色々な人々に支えてもらっている。」
722: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:04:06.68 ID:fQccCvVP0
亜季「……もちろん、私の一番理解者はお前だし、一番の片腕もお前だ。これから先も、お前以上の存在とは出会えないだろう。」
墓碑「……………………」
亜季「……『鉄壁』ジャクスン……お前の事は私が生涯忘れない。お前と言う人間の生き様も……これからの子どもたちに教えていこうと思う。」
亜季「我々が戦争から得た教訓は、多岐に渡る。……これを生かしていきたいんだ…………平和の為に。」
墓碑「………………………」
亜季「…………………………」
723: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:11:23.64 ID:fQccCvVP0
仁美「………リー将ぐ………いや、リー先生。」
亜季「………進捗具合はどうだ?」
仁美「順調……とは言えませぬが、着実に進んでおります。」
あやめ「シャーマンはあらゆる場所に根回しをしていたようです。恐らくですが……南部と北部の対立を激化させるのが目的だったと思われます。」
亜季「………そうか。…根は深いと思っていたが、それほどまでだったのか。」
あやめ「はい。」
724: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:18:58.85 ID:fQccCvVP0
仁美「……しかし、主要な禍根はおおよそ断ちました。議会や警察も徐々にですが正常化してきておりまする。」
あやめ「苛烈な政策の大半がシャーマンが手を回して実行させていたものでした。…………南部と北部の関係はこれから変わっていくでしょう。」
亜季「……次世代に引き継ぐまでに、膿を掻き出しておくのも我々の役目だ。」
仁美・あやめ「はっ!」
亜季「引き続き、政府と協力して事に当たってくれ。」
仁美・あやめ「委細承知!」
725: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:29:22.21 ID:fQccCvVP0
亜季(……資料の数々や北軍側と…その他からの証言もあり、あの闘いにおいて私は逆賊となるどころか、図らずも人知れず戦いを続けていた『英雄』へと担ぎ上げられてしまった……)
亜季(…名声とやらが、さらに高まってしまった形だ………その様な物に興味は無いが…利用させてもらうにはとても役に立つものだ。)
亜季(…この教育と言う戦場で戦っていくために……な。話を通すには何かと都合が良い。)
墓碑「…………………………」
亜季「……私には物事を利用する精神が欠けていると言ったのは、お前だったかな……」
墓碑「…………………………」
亜季「…………また来るよ……ジャクスン。」
726: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:36:30.78 ID:fQccCvVP0
タラ フォンティン屋敷
聖「今年採れた綿花と野菜と……果物です……!」
大量の綿花の箱「………………」
野菜と果物の山「…………………」
泰葉「何も本当に返してくれと言う意味ではなかったんですがね…………しかも……私が貸した分よりずっと……」
聖「…自分が食べ物を分けてもらえた時は……もっともっと嬉しかった……って言ってました……」
泰葉「……………………………」
聖「どうか……受け取ってください。」
泰葉「……………………はぁ……あなたのお姉さんは本当に負けず嫌いですね。」
727: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:43:01.98 ID:fQccCvVP0
泰葉「…ありがたくいただきます。ここでいただかなければ、あなたのお姉さんは臍を曲げてしまうでしょうから。」
聖「……ありがとうございます……!」
泰葉「物をもらってお礼を言われるのは…………妙な気分ですね…………代わりと言ってはなんですが、あなた方に関する悪い評判はあらかた根を絶っておきましたから。」
聖「!!」
泰葉「真面目にやっている人間を非難する様な人間は、私は嫌いですから。……細やかな事しか出来なくてすみません。」
聖「い、いえ…………えっと…………ありがとうございます………!」
泰葉「>>728」
728: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:44:07.64 ID:3BWLOZMAO
(……老人にできる事はこれくらいなのですよ)
730: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 22:52:44.67 ID:fQccCvVP0
泰葉(……老人にできる事はこのくらいなのですよ。)
聖「……え、えっと…………」
泰葉「堂々と胸を張りなさい。あなたたちが、これからの時代の主役なのですから。老人相手に萎縮する必要はありません。」
聖「………いえ………そんな………………」
泰葉「私たちの本来の仕事は、若者たちを影ながら支える脇役である事です。旧来の価値観を押し付ける事ではありません。」
聖「…その………………」
泰葉「経験が長いからと言って、別に偉いわけではありません。助言なら与えられますがね。」
731: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:00:00.45 ID:fQccCvVP0
泰葉「良いですか、キャリーン。経験が豊かな人間を尊敬すべきなのは、その人が長くその世界で過ごしてきたからではありません。その世界で積み重ねてきた物が大きいからなのですよ。」
聖「…………………………」
泰葉「何をしたか、それは自分のやりたい事だったのか、後から後悔しても時間は帰ってきません。……後悔しないように生きなさい。」
聖「………………あ……えっと…………」
泰葉「……少しこちらへ来なさい。」
聖「…………は、はい……」
トコトコトコトコトコトコトコ……
泰葉「…………………………」
732: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:06:14.79 ID:fQccCvVP0
聖「え、えっと………………」
泰葉「………………」ナデナデ
聖「………………あ………」
泰葉「…私は何だかんだ難しい事を言いますけどね……それはみんな、あなたたちを応援しているからなんですよ。」ナデナデ
聖「…………………………」///
泰葉「話半分に聞いて貰えば構いません。その代わりに心のどこかに留めておいて、いざという時に思い出す様にしてくださいね。」
聖「……はい………………」///
733: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:11:39.35 ID:fQccCvVP0
泰葉「つまらない訓戒だけ聞かせて返すわけにはいきません。お茶を淹れますから、飲んでいってくれませんか。」
聖「……………え、えっと…………………」
泰葉「ふっ………年寄りのわがままです。お茶を飲んでいってやってください。」
聖「…………あ……えっと………お茶を淹れるの……お手伝いします……!」
泰葉「…お願いしも良いですか?」
聖「はい…………!」
泰葉「……………ふふっ……」
734: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:17:07.18 ID:fQccCvVP0
タラの屋敷 食堂
瑛梨華「それでですね、それからどうなったかと言うとですね……が…………で…………だったんですよ!」
麗奈「………………う、うん……」
瑛梨華「で、それがどういう事かと言うとですね…………で…………を………………なんです!……分かりますか?」
麗奈「…………あ……うん……」
瑛梨華「ですよねぇー!もう……この話を聞いた時は…………と思ったんですけど………………かなと考えたら…………でですね…………」
麗奈(…………朝からずっと……同じ話をしてる…………)
735: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:23:30.74 ID:fQccCvVP0
瑛梨華「…………が…………を…………って言うんですけど……私は…………が…………だと思うんですよ…………!」
麗奈「あー…………はいはい…………(……どうして私が噂話を延々と………………あ……でも…………あれだけの事をしたのに…………これだけで済むなら…………)」
瑛梨華「……を…………たら…………って言いますけどね…………は…………と考えて間違いが……………………」
麗奈「…………………………」
瑛梨華「…………と聞いたんですが…………じゃないと言うのも…………で…………が………………を………………」
麗奈(…………ぐすっ…………やっぱり…………それでもキツい…………かも……………)
瑛梨華「……ですが………………ですよ?………………を………………が………………して………………」
736: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:28:53.13 ID:fQccCvVP0
台所
菜々「よくもまあ……あれだけ話し続けられるものですねぇ…………逆に感心してしまいます。」
菜々「私なんか、口より先に手を動かすので手一杯なんですが…………」
巴「ピティ様はああ言う人間なんじゃ。大目に見てやっとくれ。」
菜々「…………いたんですか?」
巴「今帰ってきたところじゃ。……ほれ。」スッ……
菜々「何です、これ?」
巴「アシュレ様たちの旅先からの手紙じゃ。」
737: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:36:10.85 ID:fQccCvVP0
菜々「……今はどこにいらっしゃるんでしたっけ?」
巴「よーろっぱの……よーろっぱの…………とにかくよーろっぱの町じゃ!」
菜々「ありがとうございます。…スカーレット嬢様たちに後でお渡ししなくてはなりませんね。」
巴「……じゃな。にしても、まあ……皆それぞれの新しい居場所を見つけたようで何よりじゃ。」
菜々「あなた方も?」
巴「ここにおりゃあ話し相手には困らん、詐欺師まがいの悪党もおらん。ピティ様には最適な場所じゃ。そして、ピティ様のおる場所がわしのおる場所じゃ。……置いてもろうてすまんの。」
菜々「今さらいいですよ。あなたが居てくれれば、うちとしても助かりますから。」
738: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:41:52.86 ID:fQccCvVP0
巴「…………フン……なら、礼は言わんわ。」
菜々「それで良いんです。」
ドンドンドンドン!
巴「……む、誰か来ちゅうようじゃぞ?」
菜々「……この時間ですと…………私が出てきます。」
巴「ほうか、なら頼んだわ。」
菜々「代わりに昼食の下拵えをしていてください。」
巴「任せい。」
739: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:49:24.39 ID:fQccCvVP0
正門
愛結奈「ハァーイ☆」
ポニー「ブルル………」
菜々「時間通りですね。おはようございます、タールトン様。」
みりあ「ポニーを届けにきたよ!」
千枝「やっとうちの牧場も元に戻ってきたので……お裾分けです。」
ありす「あの……あれって・みつきませんよね…………」
晴「・みつかねーよ。だいたい、あれに歯はねえだろ。」
愛結奈「…スカーレットたちは?」
菜々「それなら………………」
740: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:55:08.33 ID:fQccCvVP0
「いい、動くんじゃないわよ?」
「ボクに言われても困るぴにゃ………と言うか、ボクにブランコをつけるってひどくない?」
「フフ……トモダチの…ナイス活用…………」
「ほーら、ウェード!次はもっと高く漕ぐぞー!」
「もっと!もっと!」
「ねえ、次は野球しよーよー!!」
741: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/29(木) 23:59:58.10 ID:fQccCvVP0
菜々「……呼んできましょうか?」
愛結奈「…………いいわ。あれは邪魔しちゃ悪い雰囲気だし。」
菜々「ありがとうございます。」
愛結奈「……別に。はぁ……ホント、未来がどうなるかなんて予想がつかないものね。……今じゃ機械人形たちはすっかりタラの一員だし。」
菜々「慣れれば何とも思わなくなるものですよ。」
愛結奈「……それもそうね。」
742: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/30(金) 00:11:32.59 ID:jShnJfSX0
音葉「これは……ある少女の人生の一部分だけを取り出した物語………」
音葉「そして……筋書きが少し変わってしまった物語……」
音葉「…運命を切り開くのに必要なのは…………運命を切り開く意志…………」
音葉「…誰しも……自分の物語を奏でながら………生きているのです…………」
音葉「……………スカーレットたちがこの先どうなるかは……皆様のご想像にお任せします………」
音葉「…この物語は……これにて一時幕とさせていただきます。」フカブカ……
明日は明日の風が吹く
744: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/10/30(金) 00:21:16.67 ID:jShnJfSX0
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございました……
……書き終えられるものなんですね…………
「風と共に去りぬ」は個人的にとても好きな話なので気合が入りすぎた感はあります………すみません…
あれが80年近く前の映画って………
ジライヤが30年近く前って………
書籍の翻訳版は川出版がお勧めです
>>1の完全な趣味にお付き合いいただき、重ね重ねありがとうございました
SS速報VIP:保奈美「『付き合うと言う事』」