1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:46:30.73 ID:s04pRCNW0
あかり「晴れだねー」
京子「晴れてるねー」
あかり「ぽかぽかだねー」
京子「気持ちいいねー」
あかり「でもさ京子ちゃん?」
京子「ん?」
あかり「なんで全裸なの?」
京子「バレたか」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:48:07.34 ID:s04pRCNW0
あかり「それとさ」
京子「まだなにか?」
あかり「なんか体に赤い痣があるんだけど」
京子「気のせいだよ」
あかり「いや、でも鎖骨のしたに」
京子「バレたか」
あかり「怪我でもしたの?あかり消毒してあげようか?」
京子「うーん、怪我といえば怪我だけど」
あかり「痛くない?」
京子「うーん、痛いっちゃ痛いことなんだけど」
あかり「なんか難しいよ」
京子「ちょっと大人の話だからさー」
あかり「大人の話?」
京子「うん、あかりにも好きな人ができて親しくなったら分かるよ」
あかり「えっ?私京子ちゃんや結衣ちゃんの事好きだよ」
京子「そういう好きじゃなくてさ、大人の好き」
あかり「大人の好き?」
京子「まぁ平たく言えば恋とかそういうの」
あかり「恋かー。まだ分かんないな」
京子「無理に分かろうとしなくてもそのうちに機会が来るよ」
あかり「そんなもんかな」
京子「そうだよ、後から気づくもの。あれは恋だったのかな?ってね」
あかり「なるほど」
あかり「で、なんで京子ちゃんは裸なの?」
京子「上手くごまかしたと思ったのに」
あかり「ぽかぽか暖かいって言ったけど1月だよ。裸は寒いんじゃない」
京子「人の家で泊まると脱いじゃう癖があってさ」
あかり「合宿の時はパジャマ着てたよ」
京子「いつも着てるパジャマだと脱いじゃうからあれを用意したのさ」
あかり「そうなんだ。結衣ちゃん家に遊びに来たら京子ちゃんが裸でびっくりしたけど、そんな事情があったんだね」
京子「驚かせちゃってごめん」
あかり「私はてっきり姫始めしたふたりが興奮しすぎてキスマーク付けたりして」
あかり「そのまま全裸で寝ちゃって朝を迎えた所に居合わせたのかと思っちゃった(テヘ)」
京子「バレたか」
枕おわり
あかり「日曜日だねー」 はじまり
ピロピロピロ~♪
あかり「うーん、もう朝なの……」
ピロピロピロ~♪
あかり「まだ寝させてよ……」
ピロピロピロ~♪
あかり「あー分かった、起きる!!起きますから!!」
ピロピロピロ~♪
あかり「ううー電話だ……。もしもしぃ?」
京子「お、やっと出たなあかり」
あかり「だれぇ?」
京子「おいおい寝ぼすけちゃんか」
あかり「京子ちゃん?」
京子「正解、京子ちゃんだよん」
あかり「こんな早くどうしたの?」
京子「あかり隊員、今日は何の日でしょうか?」
あかり「うーんと、何の日だろう……。眠くて分かんないよ」
京子「なんと今日は!!」
あかり「んん」
京子「日曜日です!!」
あかり「京子ちゃん……」
京子「んー目が覚めてきたかー」
あかり「えっと、その」
京子「んーまだ頭が寝てんのかなー」
あかり「それだけ?」
京子「お、声がハキハキしてきた」
あかり「京子ちゃん、まだ5時だよ」
京子「うん」
あかり「いい返事返ってきた!!」
あかり「携帯の画面見てびっくりしたよ。夕方まで寝過ごしたのかと」
京子「私もだよ。気づいたら日付が変わってたんだもの」
あかり「京子ちゃん寝てないの?」
京子「あっはっは!!」
あかり「一睡もしてないんだね……。いつもよりテンションが高いよ」
京子「でしょー。漫画読んだり描いたりしてたらさ、もう4時回ってたんだ」
あかり「うん、目に浮かぶよ」
京子「それでさ、このまま寝たら絶対夕方過ぎまで起きないから」
あかり「だから電話したの?」
京子「違うよー。ちゃんと朝になるまで待とうとしたんだよ」
あかり「まだ早いよ」
京子「5時なるとラジオで一斉におはようおはよう言ってるから」
あかり「ラジオ基準なのかぁ」
京子「とにかくせっかく日曜日なんだから遊ぼうぜ!!」
京子「つーわけで来たよん♪」
結衣「あのな……」
京子「なぁに?」
結衣「何時だと思ってるんだ」
京子「6時半」
結衣「ハキハキした返事だな」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
結衣「おもんないわ」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
結衣「おもんないわ」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
結衣「おも……ぶっ、んないわ!!」
京子「寒いから入れてよ」
結衣「お前は入れたくないがあかりが可哀想なので入れてやる」
あかり「うう、寒いよう(ブルブル)」
結衣「全く、あかりまで叩き起して何してんだよ」
京子「結衣。今日は何の日だと思ってるんだ」
結衣「ただの日曜」
京子「はーこれだから達観したお嬢ちゃんはなぁ……」
結衣「わざとらしくため息つくな」
あかり「はー。やっぱお家の中は暖かいねー」
結衣「今かお茶入れてあげるからね」
あかり「結衣ちゃん好き~」
結衣「こらこら、寒いからって抱きつくなよ」
あかり「えへへ」
京子「おーい、こっちにもお茶を欲しがってるきゃわいい子がいますよ」
結衣「今から暖房つけるからもっと暖かくなるぞ」
あかり「やった」
京子「あのー結衣さん」
結衣「どうした?」
京子「私も家に入れてくればぜんか」
結衣「ん?お前はインター・ホン子だろ」
京子「ざぶいんでずけど」
結衣「じゃあインターホンのものまねしたら入れてやる」
京子「ブイイイイイイン」
結衣「それワッキーの芝刈り機だろ」
京子「ブイイイイイイン」
結衣「ぶふっ……。よし入れ」
京子「はーお茶はあったまるなー(ガチガチ)」
結衣「で、なんでうちに集まってんだよ」
京子「ひとりじゃやっぱりつまんない(震え声)」
結衣「あ?(半ギレ)」
京子「みんなでいこうよレッツゴー(懇願)」
結衣「こんな朝早くから。外寒かっただろ」
京子「うん。ちょっと洒落にならないくらい寒かった」
あかり「寒すぎて風が頭を吹き抜けてるのかと思ったよ」
結衣「よしよし、今からうどん作ってやるからな(ナデナデ)」
あかり「結衣ちゃんのうどん楽しみだなー」
京子「私カレーラーメン」
結衣「京子はネギ」
京子「お、ネギうどんも美味しそう」
あかり「外寒かったねー」
京子「そうだなー。風ちょっと吹くだけでキーンてなった」
あかり「でも結衣ちゃんのご飯食べれて幸せだね」
京子「おー。とりあえずここに来ればなんか食べれると思った」
あかり「結衣ちゃんなんだかんだ言ってテキパキ動いてるし」
京子「あかりは着替えるのに時間くってたもんね」
あかり「だって布団の中で着替えるの難しいんだよ」
京子「だからボタン一個ずれてるんだ」
あかり「早く教えてよー」
京子・あかり「HAHAHAHA」
結衣「うどんできたよー」
あかり「良い匂いだね」
京子「待ってました!!」
結衣「あかりのうどんと、京子のネギな」
京子「ネギだけ・・だと・・!?」
京子「うう、ネギだけじゃ体があったまらないよ」
あかり「おいひー(ズルズル)」
結衣「仕方ないだろ、うどん一玉しかなかったんだから」
京子「ううー(ムシャムシャ)」
結衣「美味しいか、あかり?」
あかり「おいしひ(モグモグ)」
結衣「あかりはおいしそうに食べるなー」
あかり「おいひいよ(モグモグ)」
結衣「おかわりあるからな」
あかり「うん(ズルズル)」
京子「結衣ちゃーん。ゆーいーちゃーん」
結衣「どうした京子」
京子「私もうどん食べる」
結衣「しゃーないな」
京子「もー冗談がきついよ」
結衣「特別にラムレーズン入りだ」
京子「っておい!!」
京子・あかり「ごちそうさまでした」
結衣「お粗末さまでした」
京子「というか結衣は食べなくていいのか?」
結衣「お前らの分でうどんはもうなくなったんだよ」
あかり「言ってくれたらあかりの半分あげたのに」
結衣「あかりはいい子だな(ナデナデ)」
あかり「結衣ちゃんすきー」
結衣「もう甘えん坊だな(むぎゅー)」
京子「なんじゃこりゃ」
あかり「あ、そうだ!!」
京子「ん?」
あかり「お礼に結衣ちゃんに朝ごはん作ってあげようよ」
京子「まぁ結衣が喜ぶなら」
結衣「あかり……(ウルウル)」
京子「泣いてるよなんか」
結衣「なんて可愛いこと言ってくれるんだ」
京子「感動しとる」
あかり「ほら、京子ちゃん早く」
京子「ったくしょうがないな。そんな顔で言われたら」
京子・あかり「やるぞー」
京子「よーしなんかエンジンかかってきた」
あかり「ちょっとテンション下がってたもんね」
京子「あの寒さには勝てない(ふるふる)」
あかり「まぁまぁ、今はあったかいから」
京子「ほんじゃあ恒例の冷蔵庫チェックいきますか」
あかり「いきますかー(恒例だったんだ……)」
京子「まずは施設第二ラムレーズン保管庫こと冷凍庫~」
あかり「私物化?」
京子「せーのっ」
京子・あかり「!!!」
京子「なんだこれは」
あかり「ええっと、空っぽだよね?」
京子「すっからかんだー」
あかり「なにも入ってない」
京子「私のラムレーズン保管庫がー」
あかり「ショック受けてる……」
京子「気を取り直して次いってみよ」
あかり「そうだね、材料はこっちにあれば充分だよ」
京子「そんな難しい料理できないしね」
あかり「じゃあ開けるよ」
京子「うん」
カパッ
あかり「~~~~~~~ッッッッッ?????」
京子「キャオラッッ!!!」
京子「なんてことだ」
あかり「予想通り何も入ってないよ」
京子「これはちょっと引くわ」
あかり「なんか入ってる流れだったよね今」
京子「テレビなら放送事故だよこれ」
あかり「さすがの私もこれはないと思う」
京子「私なんかキャオラッッとか言っちゃったよ」
結衣「あかり達なに作ってくれるのかな~(ワクワク)」
あかり「ごめんね結衣ちゃん」
結衣「あーこっちこそ悪かったな」
京子「いや、本当に何もないとは」
結衣「あかりがご飯作ってくれるのが嬉しくて忘れてたよ」
京子「で、どうするの?」
あかり「何か買ってこようか?」
結衣「いや、まだ寒いし陽が昇ってきてから出かけよう」
京子「お腹すかない?」
結衣「ま、多少はね」
京子「私コーヒー入れるよ」
結衣「さんきゅ」
あかり「私はなにかできることあるかな?」
結衣「あかりはこっちで私をあっためてくれ(ぽんぽん)」
京子「布団かよ」
京子「結衣のやつ、冷蔵庫の中身全部使ってご飯用意してくれたんだな」
コポコポ
京子「二玉しかないうどんを私達にくれて、自分の分がなくなるとか思わなかったんだろうか」
京子「多分そんなこと考えてすらいないんだろうな」
京子「わたしにできること、か」
コポコポ
京子「コーヒー入れたぞ」
あかり「ちょっと結衣ちゃん、くすぐったいよー」
結衣「いいだろあかりー。うりうりー」
あかり「やめて、うん、もう」
結衣「そんな可愛い顔されてやめれるわけないだろ(ハァハァ)」
あかり「ああん、結衣ちゃんのいじわる」
京子「あの、コーヒーできたんスけど」
キャッキャウフフ
京子「コーヒーできたよ(コーヒーミルドン!)」
結衣「おお、ありがとう。じゃあみんなで飲むか」
あかり「ありがとう京子ちゃん♪」
京子「いいけど」
結衣「どうした?」
京子「私も混ぜろー!!」
あかり「きゃー京子ちゃんが布団の中にー!!」
結衣「せっかくまったりしてたのに」
あかり「はぁはぁ」
京子「なんだよ。私も入りたいじゃんか」
結衣「お前が入るとプロレスになる」
あかり「はぁはぁ」
京子「ていうか熱くない?暖房の温度下げてよ」
結衣「そりゃ三人で狭い布団の中で暴れればなぁ」
あかり「はぁはぁ」
結衣「あかりもはぁはぁ言ってるし」
京子「それは結衣が悪い」
結衣「可愛すぎるんだよ」
京子「ちょっと愛情歪んでない?」
結衣「お前に言われたくない」
京子「私はいつでもまっすぐだよ」
結衣「入り口がへし曲がってんだよ」
あかり「ふぁぁ」
京子「なんだあかり、おねむの時間か?」
結衣「京子がたたき起こしたせいだろ」
京子「結衣が運動させたから」
結衣「運動はお前が……」
京子「とにかく、ここであかりが寝てしまうと」
結衣「ふむ」
京子「我々の団体名が『休日を満喫し隊』から『あかりの寝顔を守り隊』に変わってしまう」
結衣「いいことじゃないか。最高責任者は私にしてくれ」
京子「そんな団体は認められていないのだよ」
結衣「今すぐ申請しよう。国連かNATOに」
京子「とりあってくれないと思うけどなー」
結衣「いや、あかりのマル秘寝顔写メでも見せたらすぐに動く。
だって天使だもの ゆいを」
京子「いや、そんなみつを風に言われても」
結衣「そもそも今日は何する予定なんだ?」
京子「なーんにも決まってないよん」
結衣「あのさぁ……」
京子「ん?」
結衣「あ、京子こっち見てみて」
あかり「zzz」
京子「おーあかり寝てるね。寝顔かわいいなー」
結衣「なぁ、この時間を永遠に切り取るためなら私は世界を敵に回してもいいと思うんだが」
京子「言うことが怖いよ。それより陽が出てきたし外行かない?結衣の分の朝ごはん用意しなきゃ」
結衣「そういえばお腹すいたな」
京子「忘れてたんかい」
京子「コンビニでも行こうか」
結衣「だけどあかりが……」
京子「寝かしといてあげようよ」
結衣「大丈夫かな?目が覚めて私達がいなくて泣いちゃったりしないかな?」
京子「泣いて待ってるあかりもちょっと可愛いんじゃないの」
結衣「アリだな」
京子「じゃあ行こうよ」
結衣「あかりが泣く寸前までな。涙が精製される瞬間が見たいからな」
結衣「なぁ、なんでわざわざ遠いコンビニ行くんだよ」
京子「二人きりでいたいから」
結衣「な、お前そういう恥ずかしいこと言うなよ」
京子「えーだって本当だもん」
結衣「ほら行くぞ」
京子「ああー照れてるー」
結衣「急に真顔になるなよな」
京子「だって、二人でブラブラするみたいなこういう時間が全部抜け落ちたら嫌だもん」
結衣「どうしたんだよ」
京子「みんないなくならないよね?」
結衣「おいおい本当に大丈夫か」
京子「私は怖いんだよ!!」
結衣「どう?落ち着いた?」
京子「うん。ごめんね」
結衣「自販機で何か買ってくるから座って待ってろ」
京子「あう……」
結衣「ん?」
京子「一緒に行っていい?」
結衣「やれやれ、騒ぎ出したと思えば今度は」
京子「だめ?」
結衣「ダメな訳ないだろ。行くぞ」
京子「うん。て、手つなご」
京子「ふー」
結衣「で、何があったのか順を追って説明してくれ」
京子「怒らない?」
結衣「怒らないよ」
京子「夢見たんだ」
結衣「夢?」
京子「うん、怖い夢」
結衣「どんな夢なの?」
京子「みんないなくなっちゃうんだ」
京子「学校に行ったら誰もいなくなってて」
結衣「ひとりも?」
京子「ううん。生徒も先生もいるんだ。同じ制服来て、同い年くらいの子がいつもみたいに。
だけど私の知ってる人が一人もいない。結衣も、あかりも、ちなつちゃんも、生徒会の皆も。
だけど他の人はみんな普通にいて、いつも通り過ごしてる」
結衣「うんうん」
京子「どこ探しても知ってる子はいなくて、仕方ないから知らない子の中で過ごすんだけど
たくさんの人に囲まれてるのに一人なんだ。誰も私を知らないし、私も誰も知らない」
結衣「怖かった?」
京子「怖かったよ。だってみんな普通に、当たり前の時間を当たり前に過ごしてるのに
そのありふれた時間は私にとっては世界の終わりみたいに思えた」
結衣「怖かったね」
京子「うん。そこで目が覚めた。まだ1時過ぎだったけど怖くて眠れなかったんだ」
結衣「だからあんな早く家に来たのか」
京子「あかりに電話したらさ、寝ぼけながら『京子ちゃん』って言ってくれた」
結衣「うん」
京子「ちゃんといてくれて安心したんだ。もちろんあれは夢だって分かってたけどね。
だから私もいつもの私でいようって。心配させちゃいけないって思って、
それでちょっと無理しちゃったのかな。結衣と二人きりになったら一気に崩れた」
結衣「京子、よく聞け」
京子「なに?」
結衣「もし京子がいなくなったらな、私はずっと探し続けるぞ。見つけるまでずーっと」
京子「結衣……」
結衣「それに絶対に見つけ出す。もし地球の反対とか、裏側とかにいなかったら。それでも絶対見つける」
京子「うん」
結衣「私だけじゃない。みんなで絶対探しだしてやる。だからもうそんな夢は怖くない」
京子「分かった」
結衣「それに京子が見たのは逆夢だよ。私はずーっと一緒にいるから」
京子「ずっと?」
結衣「ああ、ずっと」
京子「わたしのせいで冷蔵庫が空っぽになっても?」
結衣「ばか」
京子「ふふっ」
結衣「元気になった?」
京子「うーん、やっぱちゃんと話すとスッキリするね」
結衣「秘密にするなんてお前らしくないぞ」
京子「女の子には秘密がいっぱいなんだよ」
結衣「うげっ、気持ち悪いからやめろよ」
京子「そろそろ戻る?」
結衣「そうだな。あかりも目覚めてるかもしれないし」
京子「なんかお腹すいたなー」
結衣「朝ごはん食べたじゃん」
京子「うどんじゃあお腹いっぱいにならないよ」
結衣「そうだな。そろそろスーパー開く時間だし買い出ししてから家戻ろう。いっぱい買うぞ」
京子「特にラムレーズンを!!」
結衣「やれやれ」
結衣「ちょっと買い過ぎちゃったかな」
京子「腕がプルプルする……」
結衣「女の子は買い物が好きなんだよ」
京子「そう言うなら半分持って」
結衣「えー荷物持ちはまかせろって言ったじゃん」
京子「だからって手ぶらは酷い」
結衣「いや、ポケットに手入れてないと寒いし」
京子「ここでドSな顔を出すなよ!!」
結衣「アハハハ」
京子「嬉しそうだなー、イキイキしてるなー」
結衣「ありふれた~人生を~♪探していた~♪」
京子「鼻歌歌ってるし」
京子「ふー重かったー(ハァハァ)」
結衣「ごくろうさま」
京子「やっと着いたなー」
結衣「あかり起きてるかな?」
京子「うーん、静かだし寝てるじゃないかな」
結衣「あかりー遅くなってごめんなー」
ガチャ
京子「!?」
あかり「うえーん、京子ちゃんと結衣ちゃんがいなくなっちゃったよー。なんで夢と一緒なのー」
結衣「あかり、不憫な子」
あかり「日曜日だねー」 おわり
元スレ
あかり「それとさ」
京子「まだなにか?」
あかり「なんか体に赤い痣があるんだけど」
京子「気のせいだよ」
あかり「いや、でも鎖骨のしたに」
京子「バレたか」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:49:04.20 ID:s04pRCNW0
あかり「怪我でもしたの?あかり消毒してあげようか?」
京子「うーん、怪我といえば怪我だけど」
あかり「痛くない?」
京子「うーん、痛いっちゃ痛いことなんだけど」
あかり「なんか難しいよ」
京子「ちょっと大人の話だからさー」
あかり「大人の話?」
京子「うん、あかりにも好きな人ができて親しくなったら分かるよ」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:50:29.07 ID:s04pRCNW0
あかり「えっ?私京子ちゃんや結衣ちゃんの事好きだよ」
京子「そういう好きじゃなくてさ、大人の好き」
あかり「大人の好き?」
京子「まぁ平たく言えば恋とかそういうの」
あかり「恋かー。まだ分かんないな」
京子「無理に分かろうとしなくてもそのうちに機会が来るよ」
あかり「そんなもんかな」
京子「そうだよ、後から気づくもの。あれは恋だったのかな?ってね」
あかり「なるほど」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:51:43.13 ID:s04pRCNW0
あかり「で、なんで京子ちゃんは裸なの?」
京子「上手くごまかしたと思ったのに」
あかり「ぽかぽか暖かいって言ったけど1月だよ。裸は寒いんじゃない」
京子「人の家で泊まると脱いじゃう癖があってさ」
あかり「合宿の時はパジャマ着てたよ」
京子「いつも着てるパジャマだと脱いじゃうからあれを用意したのさ」
あかり「そうなんだ。結衣ちゃん家に遊びに来たら京子ちゃんが裸でびっくりしたけど、そんな事情があったんだね」
京子「驚かせちゃってごめん」
あかり「私はてっきり姫始めしたふたりが興奮しすぎてキスマーク付けたりして」
あかり「そのまま全裸で寝ちゃって朝を迎えた所に居合わせたのかと思っちゃった(テヘ)」
京子「バレたか」
枕おわり
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:52:30.53 ID:s04pRCNW0
あかり「日曜日だねー」 はじまり
ピロピロピロ~♪
あかり「うーん、もう朝なの……」
ピロピロピロ~♪
あかり「まだ寝させてよ……」
ピロピロピロ~♪
あかり「あー分かった、起きる!!起きますから!!」
ピロピロピロ~♪
あかり「ううー電話だ……。もしもしぃ?」
京子「お、やっと出たなあかり」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:54:36.82 ID:s04pRCNW0
あかり「だれぇ?」
京子「おいおい寝ぼすけちゃんか」
あかり「京子ちゃん?」
京子「正解、京子ちゃんだよん」
あかり「こんな早くどうしたの?」
京子「あかり隊員、今日は何の日でしょうか?」
あかり「うーんと、何の日だろう……。眠くて分かんないよ」
京子「なんと今日は!!」
あかり「んん」
京子「日曜日です!!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:55:17.61 ID:s04pRCNW0
あかり「京子ちゃん……」
京子「んー目が覚めてきたかー」
あかり「えっと、その」
京子「んーまだ頭が寝てんのかなー」
あかり「それだけ?」
京子「お、声がハキハキしてきた」
あかり「京子ちゃん、まだ5時だよ」
京子「うん」
あかり「いい返事返ってきた!!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:58:05.40 ID:s04pRCNW0
あかり「携帯の画面見てびっくりしたよ。夕方まで寝過ごしたのかと」
京子「私もだよ。気づいたら日付が変わってたんだもの」
あかり「京子ちゃん寝てないの?」
京子「あっはっは!!」
あかり「一睡もしてないんだね……。いつもよりテンションが高いよ」
京子「でしょー。漫画読んだり描いたりしてたらさ、もう4時回ってたんだ」
あかり「うん、目に浮かぶよ」
京子「それでさ、このまま寝たら絶対夕方過ぎまで起きないから」
あかり「だから電話したの?」
京子「違うよー。ちゃんと朝になるまで待とうとしたんだよ」
あかり「まだ早いよ」
京子「5時なるとラジオで一斉におはようおはよう言ってるから」
あかり「ラジオ基準なのかぁ」
京子「とにかくせっかく日曜日なんだから遊ぼうぜ!!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:59:16.20 ID:s04pRCNW0
京子「つーわけで来たよん♪」
結衣「あのな……」
京子「なぁに?」
結衣「何時だと思ってるんだ」
京子「6時半」
結衣「ハキハキした返事だな」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
結衣「おもんないわ」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 14:59:58.74 ID:s04pRCNW0
結衣「おもんないわ」
京子「えっへんエッセンシャルオイル」
結衣「おも……ぶっ、んないわ!!」
京子「寒いから入れてよ」
結衣「お前は入れたくないがあかりが可哀想なので入れてやる」
あかり「うう、寒いよう(ブルブル)」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:01:23.71 ID:s04pRCNW0
結衣「全く、あかりまで叩き起して何してんだよ」
京子「結衣。今日は何の日だと思ってるんだ」
結衣「ただの日曜」
京子「はーこれだから達観したお嬢ちゃんはなぁ……」
結衣「わざとらしくため息つくな」
あかり「はー。やっぱお家の中は暖かいねー」
結衣「今かお茶入れてあげるからね」
あかり「結衣ちゃん好き~」
結衣「こらこら、寒いからって抱きつくなよ」
あかり「えへへ」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:02:33.28 ID:s04pRCNW0
京子「おーい、こっちにもお茶を欲しがってるきゃわいい子がいますよ」
結衣「今から暖房つけるからもっと暖かくなるぞ」
あかり「やった」
京子「あのー結衣さん」
結衣「どうした?」
京子「私も家に入れてくればぜんか」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:03:14.10 ID:s04pRCNW0
結衣「ん?お前はインター・ホン子だろ」
京子「ざぶいんでずけど」
結衣「じゃあインターホンのものまねしたら入れてやる」
京子「ブイイイイイイン」
結衣「それワッキーの芝刈り機だろ」
京子「ブイイイイイイン」
結衣「ぶふっ……。よし入れ」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:04:56.41 ID:s04pRCNW0
京子「はーお茶はあったまるなー(ガチガチ)」
結衣「で、なんでうちに集まってんだよ」
京子「ひとりじゃやっぱりつまんない(震え声)」
結衣「あ?(半ギレ)」
京子「みんなでいこうよレッツゴー(懇願)」
結衣「こんな朝早くから。外寒かっただろ」
京子「うん。ちょっと洒落にならないくらい寒かった」
あかり「寒すぎて風が頭を吹き抜けてるのかと思ったよ」
結衣「よしよし、今からうどん作ってやるからな(ナデナデ)」
あかり「結衣ちゃんのうどん楽しみだなー」
京子「私カレーラーメン」
結衣「京子はネギ」
京子「お、ネギうどんも美味しそう」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:06:13.12 ID:s04pRCNW0
あかり「外寒かったねー」
京子「そうだなー。風ちょっと吹くだけでキーンてなった」
あかり「でも結衣ちゃんのご飯食べれて幸せだね」
京子「おー。とりあえずここに来ればなんか食べれると思った」
あかり「結衣ちゃんなんだかんだ言ってテキパキ動いてるし」
京子「あかりは着替えるのに時間くってたもんね」
あかり「だって布団の中で着替えるの難しいんだよ」
京子「だからボタン一個ずれてるんだ」
あかり「早く教えてよー」
京子・あかり「HAHAHAHA」
結衣「うどんできたよー」
あかり「良い匂いだね」
京子「待ってました!!」
結衣「あかりのうどんと、京子のネギな」
京子「ネギだけ・・だと・・!?」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:08:09.54 ID:s04pRCNW0
京子「うう、ネギだけじゃ体があったまらないよ」
あかり「おいひー(ズルズル)」
結衣「仕方ないだろ、うどん一玉しかなかったんだから」
京子「ううー(ムシャムシャ)」
結衣「美味しいか、あかり?」
あかり「おいしひ(モグモグ)」
結衣「あかりはおいしそうに食べるなー」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:10:00.60 ID:s04pRCNW0
あかり「おいひいよ(モグモグ)」
結衣「おかわりあるからな」
あかり「うん(ズルズル)」
京子「結衣ちゃーん。ゆーいーちゃーん」
結衣「どうした京子」
京子「私もうどん食べる」
結衣「しゃーないな」
京子「もー冗談がきついよ」
結衣「特別にラムレーズン入りだ」
京子「っておい!!」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:12:04.70 ID:s04pRCNW0
京子・あかり「ごちそうさまでした」
結衣「お粗末さまでした」
京子「というか結衣は食べなくていいのか?」
結衣「お前らの分でうどんはもうなくなったんだよ」
あかり「言ってくれたらあかりの半分あげたのに」
結衣「あかりはいい子だな(ナデナデ)」
あかり「結衣ちゃんすきー」
結衣「もう甘えん坊だな(むぎゅー)」
京子「なんじゃこりゃ」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:13:03.86 ID:s04pRCNW0
あかり「あ、そうだ!!」
京子「ん?」
あかり「お礼に結衣ちゃんに朝ごはん作ってあげようよ」
京子「まぁ結衣が喜ぶなら」
結衣「あかり……(ウルウル)」
京子「泣いてるよなんか」
結衣「なんて可愛いこと言ってくれるんだ」
京子「感動しとる」
あかり「ほら、京子ちゃん早く」
京子「ったくしょうがないな。そんな顔で言われたら」
京子・あかり「やるぞー」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:14:03.41 ID:s04pRCNW0
京子「よーしなんかエンジンかかってきた」
あかり「ちょっとテンション下がってたもんね」
京子「あの寒さには勝てない(ふるふる)」
あかり「まぁまぁ、今はあったかいから」
京子「ほんじゃあ恒例の冷蔵庫チェックいきますか」
あかり「いきますかー(恒例だったんだ……)」
京子「まずは施設第二ラムレーズン保管庫こと冷凍庫~」
あかり「私物化?」
京子「せーのっ」
京子・あかり「!!!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:15:10.42 ID:s04pRCNW0
京子「なんだこれは」
あかり「ええっと、空っぽだよね?」
京子「すっからかんだー」
あかり「なにも入ってない」
京子「私のラムレーズン保管庫がー」
あかり「ショック受けてる……」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:16:08.09 ID:s04pRCNW0
京子「気を取り直して次いってみよ」
あかり「そうだね、材料はこっちにあれば充分だよ」
京子「そんな難しい料理できないしね」
あかり「じゃあ開けるよ」
京子「うん」
カパッ
あかり「~~~~~~~ッッッッッ?????」
京子「キャオラッッ!!!」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:18:08.52 ID:s04pRCNW0
京子「なんてことだ」
あかり「予想通り何も入ってないよ」
京子「これはちょっと引くわ」
あかり「なんか入ってる流れだったよね今」
京子「テレビなら放送事故だよこれ」
あかり「さすがの私もこれはないと思う」
京子「私なんかキャオラッッとか言っちゃったよ」
結衣「あかり達なに作ってくれるのかな~(ワクワク)」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:19:11.47 ID:s04pRCNW0
あかり「ごめんね結衣ちゃん」
結衣「あーこっちこそ悪かったな」
京子「いや、本当に何もないとは」
結衣「あかりがご飯作ってくれるのが嬉しくて忘れてたよ」
京子「で、どうするの?」
あかり「何か買ってこようか?」
結衣「いや、まだ寒いし陽が昇ってきてから出かけよう」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:20:52.73 ID:s04pRCNW0
京子「お腹すかない?」
結衣「ま、多少はね」
京子「私コーヒー入れるよ」
結衣「さんきゅ」
あかり「私はなにかできることあるかな?」
結衣「あかりはこっちで私をあっためてくれ(ぽんぽん)」
京子「布団かよ」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:22:22.98 ID:s04pRCNW0
京子「結衣のやつ、冷蔵庫の中身全部使ってご飯用意してくれたんだな」
コポコポ
京子「二玉しかないうどんを私達にくれて、自分の分がなくなるとか思わなかったんだろうか」
京子「多分そんなこと考えてすらいないんだろうな」
京子「わたしにできること、か」
コポコポ
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:24:04.71 ID:s04pRCNW0
京子「コーヒー入れたぞ」
あかり「ちょっと結衣ちゃん、くすぐったいよー」
結衣「いいだろあかりー。うりうりー」
あかり「やめて、うん、もう」
結衣「そんな可愛い顔されてやめれるわけないだろ(ハァハァ)」
あかり「ああん、結衣ちゃんのいじわる」
京子「あの、コーヒーできたんスけど」
キャッキャウフフ
京子「コーヒーできたよ(コーヒーミルドン!)」
結衣「おお、ありがとう。じゃあみんなで飲むか」
あかり「ありがとう京子ちゃん♪」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:32:35.00 ID:s04pRCNW0
京子「いいけど」
結衣「どうした?」
京子「私も混ぜろー!!」
あかり「きゃー京子ちゃんが布団の中にー!!」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:36:48.75 ID:s04pRCNW0
結衣「せっかくまったりしてたのに」
あかり「はぁはぁ」
京子「なんだよ。私も入りたいじゃんか」
結衣「お前が入るとプロレスになる」
あかり「はぁはぁ」
京子「ていうか熱くない?暖房の温度下げてよ」
結衣「そりゃ三人で狭い布団の中で暴れればなぁ」
あかり「はぁはぁ」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:39:39.15 ID:s04pRCNW0
結衣「あかりもはぁはぁ言ってるし」
京子「それは結衣が悪い」
結衣「可愛すぎるんだよ」
京子「ちょっと愛情歪んでない?」
結衣「お前に言われたくない」
京子「私はいつでもまっすぐだよ」
結衣「入り口がへし曲がってんだよ」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:40:46.15 ID:s04pRCNW0
あかり「ふぁぁ」
京子「なんだあかり、おねむの時間か?」
結衣「京子がたたき起こしたせいだろ」
京子「結衣が運動させたから」
結衣「運動はお前が……」
京子「とにかく、ここであかりが寝てしまうと」
結衣「ふむ」
京子「我々の団体名が『休日を満喫し隊』から『あかりの寝顔を守り隊』に変わってしまう」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:41:22.72 ID:s04pRCNW0
結衣「いいことじゃないか。最高責任者は私にしてくれ」
京子「そんな団体は認められていないのだよ」
結衣「今すぐ申請しよう。国連かNATOに」
京子「とりあってくれないと思うけどなー」
結衣「いや、あかりのマル秘寝顔写メでも見せたらすぐに動く。
だって天使だもの ゆいを」
京子「いや、そんなみつを風に言われても」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:42:15.19 ID:s04pRCNW0
結衣「そもそも今日は何する予定なんだ?」
京子「なーんにも決まってないよん」
結衣「あのさぁ……」
京子「ん?」
結衣「あ、京子こっち見てみて」
あかり「zzz」
京子「おーあかり寝てるね。寝顔かわいいなー」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:43:20.98 ID:s04pRCNW0
結衣「なぁ、この時間を永遠に切り取るためなら私は世界を敵に回してもいいと思うんだが」
京子「言うことが怖いよ。それより陽が出てきたし外行かない?結衣の分の朝ごはん用意しなきゃ」
結衣「そういえばお腹すいたな」
京子「忘れてたんかい」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:44:12.20 ID:s04pRCNW0
京子「コンビニでも行こうか」
結衣「だけどあかりが……」
京子「寝かしといてあげようよ」
結衣「大丈夫かな?目が覚めて私達がいなくて泣いちゃったりしないかな?」
京子「泣いて待ってるあかりもちょっと可愛いんじゃないの」
結衣「アリだな」
京子「じゃあ行こうよ」
結衣「あかりが泣く寸前までな。涙が精製される瞬間が見たいからな」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:44:46.37 ID:s04pRCNW0
結衣「なぁ、なんでわざわざ遠いコンビニ行くんだよ」
京子「二人きりでいたいから」
結衣「な、お前そういう恥ずかしいこと言うなよ」
京子「えーだって本当だもん」
結衣「ほら行くぞ」
京子「ああー照れてるー」
結衣「急に真顔になるなよな」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:47:01.47 ID:s04pRCNW0
京子「だって、二人でブラブラするみたいなこういう時間が全部抜け落ちたら嫌だもん」
結衣「どうしたんだよ」
京子「みんないなくならないよね?」
結衣「おいおい本当に大丈夫か」
京子「私は怖いんだよ!!」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:49:42.96 ID:s04pRCNW0
結衣「どう?落ち着いた?」
京子「うん。ごめんね」
結衣「自販機で何か買ってくるから座って待ってろ」
京子「あう……」
結衣「ん?」
京子「一緒に行っていい?」
結衣「やれやれ、騒ぎ出したと思えば今度は」
京子「だめ?」
結衣「ダメな訳ないだろ。行くぞ」
京子「うん。て、手つなご」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:51:27.25 ID:s04pRCNW0
京子「ふー」
結衣「で、何があったのか順を追って説明してくれ」
京子「怒らない?」
結衣「怒らないよ」
京子「夢見たんだ」
結衣「夢?」
京子「うん、怖い夢」
結衣「どんな夢なの?」
京子「みんないなくなっちゃうんだ」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:53:26.33 ID:s04pRCNW0
京子「学校に行ったら誰もいなくなってて」
結衣「ひとりも?」
京子「ううん。生徒も先生もいるんだ。同じ制服来て、同い年くらいの子がいつもみたいに。
だけど私の知ってる人が一人もいない。結衣も、あかりも、ちなつちゃんも、生徒会の皆も。
だけど他の人はみんな普通にいて、いつも通り過ごしてる」
結衣「うんうん」
京子「どこ探しても知ってる子はいなくて、仕方ないから知らない子の中で過ごすんだけど
たくさんの人に囲まれてるのに一人なんだ。誰も私を知らないし、私も誰も知らない」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 15:56:57.02 ID:s04pRCNW0
結衣「怖かった?」
京子「怖かったよ。だってみんな普通に、当たり前の時間を当たり前に過ごしてるのに
そのありふれた時間は私にとっては世界の終わりみたいに思えた」
結衣「怖かったね」
京子「うん。そこで目が覚めた。まだ1時過ぎだったけど怖くて眠れなかったんだ」
結衣「だからあんな早く家に来たのか」
京子「あかりに電話したらさ、寝ぼけながら『京子ちゃん』って言ってくれた」
結衣「うん」
京子「ちゃんといてくれて安心したんだ。もちろんあれは夢だって分かってたけどね。
だから私もいつもの私でいようって。心配させちゃいけないって思って、
それでちょっと無理しちゃったのかな。結衣と二人きりになったら一気に崩れた」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:00:04.59 ID:s04pRCNW0
結衣「京子、よく聞け」
京子「なに?」
結衣「もし京子がいなくなったらな、私はずっと探し続けるぞ。見つけるまでずーっと」
京子「結衣……」
結衣「それに絶対に見つけ出す。もし地球の反対とか、裏側とかにいなかったら。それでも絶対見つける」
京子「うん」
結衣「私だけじゃない。みんなで絶対探しだしてやる。だからもうそんな夢は怖くない」
京子「分かった」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:02:11.84 ID:s04pRCNW0
結衣「それに京子が見たのは逆夢だよ。私はずーっと一緒にいるから」
京子「ずっと?」
結衣「ああ、ずっと」
京子「わたしのせいで冷蔵庫が空っぽになっても?」
結衣「ばか」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:03:59.26 ID:s04pRCNW0
京子「ふふっ」
結衣「元気になった?」
京子「うーん、やっぱちゃんと話すとスッキリするね」
結衣「秘密にするなんてお前らしくないぞ」
京子「女の子には秘密がいっぱいなんだよ」
結衣「うげっ、気持ち悪いからやめろよ」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:05:06.26 ID:s04pRCNW0
京子「そろそろ戻る?」
結衣「そうだな。あかりも目覚めてるかもしれないし」
京子「なんかお腹すいたなー」
結衣「朝ごはん食べたじゃん」
京子「うどんじゃあお腹いっぱいにならないよ」
結衣「そうだな。そろそろスーパー開く時間だし買い出ししてから家戻ろう。いっぱい買うぞ」
京子「特にラムレーズンを!!」
結衣「やれやれ」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:07:48.55 ID:s04pRCNW0
結衣「ちょっと買い過ぎちゃったかな」
京子「腕がプルプルする……」
結衣「女の子は買い物が好きなんだよ」
京子「そう言うなら半分持って」
結衣「えー荷物持ちはまかせろって言ったじゃん」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:11:16.34 ID:s04pRCNW0
京子「だからって手ぶらは酷い」
結衣「いや、ポケットに手入れてないと寒いし」
京子「ここでドSな顔を出すなよ!!」
結衣「アハハハ」
京子「嬉しそうだなー、イキイキしてるなー」
結衣「ありふれた~人生を~♪探していた~♪」
京子「鼻歌歌ってるし」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:11:42.94 ID:s04pRCNW0
京子「ふー重かったー(ハァハァ)」
結衣「ごくろうさま」
京子「やっと着いたなー」
結衣「あかり起きてるかな?」
京子「うーん、静かだし寝てるじゃないかな」
結衣「あかりー遅くなってごめんなー」
ガチャ
京子「!?」
あかり「うえーん、京子ちゃんと結衣ちゃんがいなくなっちゃったよー。なんで夢と一緒なのー」
結衣「あかり、不憫な子」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/01/09(月) 16:12:48.04 ID:s04pRCNW0
あかり「日曜日だねー」 おわり
あかり「日曜日だねー」