1: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:46:50 ID:dxL

母「何度部屋を片付けろっていったらわかるの?」

俺「…でも」

母「口答えするの?」

俺「…友達と遊んじゃってて」

母「もう小学四年生でしょ?そんなこともわからないの?」

俺「ごめん」 

母「何度も聞いたわ、ほんと死ねばいいのに」
 
俺「…うん」



2: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:48:15 ID:dxL

母「あー…疲れた」

俺「おかえり!お母さん!」

母「うるさいね、寝かせて」

俺「あ…うん、ごめん」

母「何その顔?」

俺「え?」

母「あからさまに不機嫌そうな顔して」

俺「し、してないよ…」

母「ほんとムカつくところまでそっくりだね」



6: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:49:52 ID:dxL

母「いつまでテレビ見てるの?」

俺「これまでみたい」

母「そんな事いってて早く起きれるの?」

俺「…分かんない」

母「あのね、分かんないじゃダメなの」

母「お前は仕事場で遅刻したらどうなるか分かってるの?」

俺「分かんない…」

母「教えてあげるわ」グイッ



11: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:52:01 ID:dxL

俺「出してよ!暗い!怖い!」

母「いい?遅刻するってことは仕事をクビになるかもしれないの」

母「クビになったらご飯も何もないのよ」

母「もちろん、光も水もないの」

俺「分かった!分かったよぉ!」

母「分かってないからこうしてるの」

母「たまには一晩一人で寝てみなさい」

母「毎晩毎晩抱きついてきてうざったいたらありゃしないのよ」

俺「…」



14: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:54:15 ID:dxL

俺「お母さん…ごはんある?」

母「そこにカップ麺があるよ」

俺「うん」

俺「あれ?お湯ってどこ?」

母「…」

俺「ねぇお母さん、ポットってどうやって使うの?」

母「お前さぁ、四年生になってそんな事も分かんないの?」

俺「ごめん…」

母「いいよもう、水で食べな」

俺「…うん」



16: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:56:28 ID:dxL

俺「お母さん!見て!」

母「服を脱いだら洗濯カゴに入れろって言ったよね?」

俺「この賞状…」

母「人の話を聞け!」

俺「…」ビクッ

母「どうして言ったことができないの?」

俺「…ごめんなさい」

母「…はぁ…」

母「で?それ何?」

俺「あ!うん、今日硬筆で賞状貰ったんだ!」

母「あぁそう」




17: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:58:45 ID:dxL

友達「あれ?俺君ご飯ないの?」

俺「う、うん、お母さんが大変だからコンビニのおにぎりなんだ」

友達「はは、せっかくの遠足なのに、何それ」

俺「…だよね」

友達「ほい」

俺「え?」

友達「カンペしたげる」

友達「だからおにぎり一口頂戴?」

俺「う、うん!」

友達「あはは」



20: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)00:59:46 ID:dxL

俺「優しいんだよ!友達くん!」

俺「ご飯交換してくれたんだ!」

母「…」

俺「美味しかったな、友達くんのから揚げ」

母「…」

母「あのさ」

俺「え?」



21: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:02:00 ID:dxL

母「何?あんた、私にあてつけてるの?」

俺「え?…え?」

母「私にご飯作れっていってんの?」

俺「べ、別に…」

母「私はあんたのために稼いでる」

母「あんたのために働いてる」

母「なのにこれ以上苦労しろっていうわけ?」

俺「…ごめん」

母「何が唐揚げよ、食いたかったら金やるから買ってきなさいよ」チャリン

俺「…うん」



23: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:04:28 ID:dxL

俺「…う、げほっげほっ」

母「…」グー

俺「おか、あさん…」

母「…」グー

俺「…なんか頭が…」

母「…」グー

俺「お母さん…」

母「うるさいな!」

俺「!」ビクッ

母「こっちは疲れてんのよ!あんたの頭がどうこうとか知ったこっちゃないんだよ!」

母「黙ってろ!!!」

俺「う、うん…」グスッ

母「ったく」ゴロン



25: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:07:07 ID:dxL

俺「…げほっげほっ」

俺「…げほっ」

俺(…お母さん、疲れてるんだね)

俺(僕も頑張らなくちゃ)

母「…あー、俺?」

俺「な!なぁに!?」

母「私ちょっと出てくるから」

俺「あ…う、うん」

母「多分帰ってくるの朝だから」

俺「うん、けほっ、行ってらっしゃい」

母「…」ガチャン

俺「…うっ…」

俺「…グスッ…ヒック…」



26: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:08:47 ID:dxL

ピンポーン

俺(!)ガバッ

俺「お母さん!?」

俺(お仕事早く終わったのかな!?)

俺「おか…」ガチャン

友達「ハロー」

友達「…ってどうしてないてるの?」

俺「…ううん…別に」グスッ



28: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:10:23 ID:dxL

友達「ははあ、なるほど」

俺「…」

友達「お母さん、お仕事なんだ」

俺「…うん…だから…」

友達「…風の可能性があるね」ピトッ

俺「かのうせい?」

友達「うん」

俺「変な言葉だね」

友達「そうかな?」

俺「…変だよ」

俺(…難しい言葉だなぁ)



29: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:11:51 ID:dxL

友達「台所借りていい?」

俺「えっ?」

友達「いーい?」

俺「…いいけど…友達くん料理できるの?」

友達「へっへっへ、じゃーん」

俺「あ!りんご!」

友達「お母さんに貰ってきた」

友達「切ったげるから食べよ」

俺「うん!」



30: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:14:05 ID:dxL

俺「ありがとう、美味しかったよ」

友達「うん、どういたしまして」

俺「今度遊ぼうね!」

友達「もちろん」

友達「じゃね!」

俺「ばいばい!」

俺「…」

俺「…ふふ、少し気分が良くなったな」

俺「…お母さんにもりんご食べさせてあげたかったな」

俺「あ!これ!何か書いてる!」

『良かったらお母さんと食べてね』

俺「…ふふ、楽しみだなぁ」






33: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:15:49 ID:dxL

母「…」ガチャン

俺「あ!お母さん!ただいま!」

母「…」

俺「お、お仕事どうだった?」

母「…うっさいな、お前に言ってもわかんないでしょ」

俺「…」

母「…はぁ」

俺「あ!これ!友達くんが良かったらお母さんと食べてね!だって!」

母「はぁ?何これ?りんご?」

俺「うん!」

母「要らない」



34: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:17:45 ID:dxL

母「食べたかったらお前が食べな」

俺「で…でもスゴク…」

母「要らないってんだよ」

母「要らないなら捨てるよ」ボトボト

俺「…あ…」

母「はぁー…体だっる」

俺「…」

母「何見てんの?早く寝てくんない?」

俺「…うん、おやすみ…お母さん」

母「…」



35: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:19:53 ID:dxL

俺「お母さん」

母「何?」

俺「僕、将来何になろうかな?」

母「はあ?知らないよ」

俺「僕絵が好きなんだ!」

俺「将来絵を描きたいんだ!」

母「…」

俺「これ見て!お母さんと僕の絵!」

母「…」

俺「今はまだ下手だけどいつか…」

母「…チッ」ビリビリ

俺「…あ…」



39: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:24:30 ID:dxL

母「お前、部屋汚した?」

俺「え?」

母「床に砂が落ちてる」

俺「…あ、外で遊んだから」

母「…チッ」

母「ふざけんな!」

母「その汚くて臭い体で家中歩き回られるこっちの身にもなれ!」

俺「…!」ビクッ

母「臭いんだよ!死ね!」



43: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:27:05 ID:dxL

俺「…」

俺(…どうしてお母さんはあんなに怒るんだろう)

俺「…なんでかな」

俺(…怒られた思い出しかないや…) 
 
俺(叩かれた事もないけど…)

俺(…そういえば友達くんが言ってた) 

俺(ひどい大人の中には叩く人もいるって)

俺(…僕はまだ…大丈夫…だよね?)

俺(…お母さん、愛してくれてるよね?)



44: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:29:38 ID:dxL

俺「…」ガチャン

母「でさー、すげー出来が悪いのよ、あはは、ほんとそっくり」

俺「…お母さん」

母「…そ~そ~…だか…ごめん、ちょっと切るわ」

母「あー、うん、掛けなおすよ」

母「愛してるよ、ダーリン、なんてね、あはは」ピッ

俺「…お母さん」

母「何してんの?お前」

俺「…僕、お母さんに聞きたいことあるんだ」

母「はあ?」



46: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:31:21 ID:dxL

俺「お母さんにとって僕ってどんな子供?」

母「…出来の悪いクソガキ」

俺「…うん…そうだよね」

俺「でもさ、お母さん」

俺「僕の為に仕事してくれるし」

俺「僕の為に学校に送ったりしてくれるよね?」

母「あ?何がいいたいわけ?」

俺「…」



50: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:33:37 ID:dxL

俺「…僕のこと」

俺「…僕のこと、大事にしてくれるよね?」

俺「いつも怖くて怒ってばっかりだけど」

俺「僕のためなんだよね?」

俺「…僕を」

俺「…僕を…愛してくれてるよね!?」

母「…」

母「…は」

俺「…」
 
母「はははははは!!」

母「あっはははははは!!」

母「そんなこと心配してたの?ほんと馬鹿だね」



51: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:34:03 ID:dxL













母「お前なんて生まれてこなければ良かったのに」













56: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:36:53 ID:dxL

俺「…!!」

母「こんなこと言ってもわかんないんだろうけどね」

母「あんたが出来たのはただの遊びだよ、あ、そ、び」

母「快楽のために、性欲のために遊んでた」

母「あんたを愛してる?馬鹿じゃないの?」

俺「…」ジワッ

母「誰がお前なんか愛すか」

母「お前は私の快感の副産物でしかないのよ」

母「世間体のために結婚したけどね」

母「なのにお前のお父さんはすぐに事故で死んじゃってさ」

母「迷惑ったらないわ」



60: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:40:10 ID:dxL

母「いつも言ってるじゃん、早く死ねって」

母「私が殺すわけにも行かないからさ」

母「車でも電車でもいいから早く死んでおいでよ」

母「馬鹿なお父さんと同じように」

母「バラバラになって前も後ろも全部吹き飛んで」

母「早く死になよ」

母「死になよ」

母「愛してる?」    

母「調子に乗るなクソガキ!」

俺「!」ビクッ

母「私が愛してるのは」

母「お金と」

母「だ、あ、り、ん」

母「分かった?」ニコッ

俺「…」

俺「…うん」

俺「…わ、がっだ…」ニコッ



65: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:45:35 ID:dxL

ーーーーーーーーー

ーーーーー

ーーー



友達「やー!」

俺「あいたっ」 
 
友達「何しんみりしちゃってんのさ」

俺「あー…うん」

友達「もしかして明日の入学式緊張してる?」

俺「あー…かもな」

友達「ふふ、ほんと俺ってばビビリだよね」

俺「いい加減お前もその女っぽい口調を直せ」

友達「そーかな?割と気に入ってるよ?」

俺「あー、はいはい」

友達「あ、僕こっちだ」

友達「じゃね!」

俺「…おう」



67: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:47:21 ID:dxL

俺「…ただいま、母さん」

母「…」

俺「今日さ、友達と遊んできたよ」

母「…それってさ、いちいち報告しないとダメ?」

俺「…!」ビクッ

母「あんたが高校に行くなんていうからこっちは頑張ってんのよ」

母「黙ってろ」

俺「…ごめん」



68: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:49:53 ID:dxL

母「全く、頭がいいからって金も稼げないんじゃただの穀潰しだよ」

母「やっぱ、堕ろすべきだったわ」

俺「…」

俺「…高校からはバイトを始めるよ」

俺「…ちょっとでも母さんの助けになりたいんだ」

母「当たり前だろ」

母「お前はこれから先の人生、私のために生きるんだよ」

母「そうじゃないと作った意味が無いだろ」

俺「…うん」

母「疲れたから寝させて」

俺「…おやすみ」

母「…」



71: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:52:14 ID:dxL

入学式

友達「ふふ、緊張するね」

俺「黙ってろ」

友達「あいたっ」

俺「なんか偉い人が話してるだろ、黙って聞いてろ」

友達「…むー」

新入生代表、俺!

俺「はいっ!」ガタッ

友達「おー、かっこいい」

俺「…」スタスタ

俺「…」



75: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:56:13 ID:dxL

俺「…新入生の皆さん、そして先輩方」

俺「こんな場に僕が立つのは非常に恐縮ですが」

俺「入学生代表として、挨拶をさせていただきます」

俺「ーーーーーー」

俺(…はぁ、役立たずの俺が代表か)

俺「ーーーーーー」

俺(…普通の親だったら晴れ舞台なんだろうな)

俺(…母さん…)

俺(…来てくれるわけ…ないよな)

俺(…でも、母さん、俺、少しは頑張ったよね?)

俺「ーーーーーー」

俺「…以上で、入学生代表のご挨拶とさせて頂きます」



パチパチパチパチ



76: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)01:58:42 ID:dxL

俺「…」

友達「どしたの?」

俺「…なぁ」

友達「あ、緊張しすぎて今更きた感じ?」

友達「帰り道にビビっちゃうなんて俺もほーんとチキンだね」

俺「…やかましい」

俺「…なぁ」

友達「んー?」

俺「…今日、俺んちこないか?」

友達「へ?」

俺「…何かさ、家に帰るのが怖いんだ」

友達「んー、別にいいけど」

俺「…ごめんな」

友達「…」



79: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:00:55 ID:dxL

俺「…ただいま」

友達「おー、ここが俺の家」

友達「懐かしいねー、あの頃と変わってないや」

俺「…そうか?」

友達「うん」

友達「でもさ、なんで突然?」

俺「…さぁ」

俺「…だけど嫌な予感がしたんだ」

俺「…すっげぇ嫌な予感が」

友達「…ふーん」

ドタドタドタドタ!

俺「!!」

友達「わっ!凄い音!」



85: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:04:45 ID:dxL

俺「母さん!!」

友達「ちょ!?俺!?」

俺「やばい!もしかしたら強盗とか…!」

友達「ちょ!待って!僕も行く!」

俺「…母さん…!」

ガチャッ

俺(そこで俺が見たのは)

俺(まるで獣のように絡み合って)

俺(体中に悪臭ただよる体液を塗りたくって)

「あっ…!あっ!あぁっ!」

俺(…およそ人間とは思えない声を上げる)

俺(…二匹の雄と雌だった)

俺「…か、あさん?」



91: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:09:41 ID:dxL

俺(知ってた知ってた
知ってた知ってた知ってた知ってた知ってた知ってた知ってた、母さんがこんな人だってことは知ってた知ってた知ってた、だからってこんな日でなくてもいいじゃないか、どうして今日なんだ
、何の都合だったんだ、どうして、どうして、どうして、俺の晴れ舞台に、いや、母さんは晴れ舞台だと思ってないよ、
思ってなくてもだ、思ってなくても、少しくらいあってもいいじゃないか、母さんは、
母さんはこんな人だった、こんな人だったとしても、どうして今日なんだ、
ご馳走を作って祝えってんじゃない、プレゼントを買って喜べってことじゃない、普通でいいから、いつも通りで、いつもどおりの母さんでいいから、どうして、
どうして、どうして、どうして、どうして?)



俺「…どうして?」




「出ていけよ!!クソガキ!!」




俺「どうしてだよぉ…!」ポロポロ



94: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:14:41 ID:dxL

ーーーーーー

ーーーー


友達「…なんか…ごめんね」

俺「…なんでお前が謝るんだよ」

友達「…ごめん」

俺「…うるせぇ」

友達「…家出しちゃいなよ」

俺「…はぁ?」    

友達「…取り敢えず逃げちゃえばいいんだよ」

俺「…何馬鹿なこと…」

友達「だって、あんな所見たら…」

友達「…それに…!俺のお母さんの…言い方って…」

友達「…あんまりだよ」

俺「…」

友達「…このままじゃ、俺がおかしくなるよ」



99: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:18:10 ID:dxL

俺「…うるせぇ」

俺「うるせぇよ!!」

俺「お前に何がわかんだよ!」

俺「お前に!俺の!何がわかるんだ!」

友達「分かるよ…」

俺「お前に、母さんの何がわかるんだよ!!!」

友達「…!」

俺「母さんのこと何も知らないお前が、知った事を…!!」

俺(…あれ?)

俺(…あれ?)

俺(…じゃあ)  

俺(俺って母さんの何を知ってるんだ?)






ナニモシラナイ
ダッテオマエハアイサレテナイカラ
オマエハノゾマレナイコダッタカラ





「お前なんて生まれてこなければ良かったのに」 



俺「…っ!!」ダダダッ

友達「俺!?」



103: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:22:00 ID:dxL

ガチャン!

俺「かあさ…!」

母「…」

俺「…なんだよ、これ」  

俺「…部屋…めちゃくちゃじゃん…」

母「…」

俺「…母さん!」

俺「…母さん!!」
 
母「…る」

俺「え?」 

母「ころしてやる」

母「あとすこしだったのに」

母「あとすこしであのひとはわたしのものだったのに」



106: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:25:06 ID:dxL

母「おまえなんてうんだから」

母「だからあのひとはいなくなった」

母「おまえがいたから」

母「おまえがおもにだから」

母「しねばよかったのに」

母「おまえなんか」

母「だれにもあいされるもんか、あはははは」

俺「…そうだよ」

俺「…俺は誰にも愛されてないよ」

母「だったらしね」

俺「…だけど、母さんを残して死ねるもんか」

俺「…他の人がなんて言ったって」

俺「俺にはたった一人の母さんなんだから」ニコッ  

母「しね」

俺「…ごめん、まだそれは出来ない」



112: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:28:25 ID:dxL



友達「…おはよー」

俺「…あぁ」

友達「…昨日はどうだった?」

俺「どうもこうもねぇよ…」

友達「…そっか」

俺「…」

友達「…」

友達「ねぇ」

俺「あんだよ」

友達「学校、サボっちゃおうか」

俺「…」

友達「ね?」

俺「…チッ」



121: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:30:51 ID:dxL

俺「一日目からサボるやつなんていねぇぞ」

友達「そうだね」

俺「…」

友達「嫌、かな?」

俺「で?どこいくんだよ?」

友達「…!」

友達「ふふ、お任せあれ」

俺「…相変わらず気持ちわりぃ喋り方だな」

友達「ふふ、そーいう俺も殺人犯みたいな目つきだよ」

俺「…ほっとけ」



122: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:32:44 ID:dxL

友達「あー、食べた食べた!」

俺「よく食うなぁ、お前は」

友達「…」

友達「…ほんとに大丈夫?」

俺「…大丈夫だよ」

友達「…」

俺「…」

俺「…お前ってさ、お節介だよな」

友達「…そうかな?」

俺「…あぁ」



124: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:34:13 ID:dxL

俺「…俺なんかのためにこんなに親身になるやつなんかいねぇぞ」

友達「…」

友達「…」

友達「恋ってさ」

俺「ん?」

友達「恋ってさ、盲目ってよく言ったもんだよね」

俺「…はぁ?」

友達「誰かを愛してるからこそ、その人しか見えなくなるんだ」

俺「…」



128: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:36:17 ID:dxL

友達「たとえそれが世間では理解されない事だったとしても」

友達「愛してるってことだけで」

友達「何も見えなくなって進んじゃう」

俺「…」

友達「ありがちな話だけど、案外的を射てるよね」

俺「…何が言いたいんだよ?」
 
友達「…俺もさ、そうなってないかなって話」



135: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:38:41 ID:dxL

俺「…」

友達「俺がお母さんを好きだっていうのは知ってるよ」

友達「…誰よりも好きだっていうのは知ってるよ」

俺「…」

友達「だけどさ、それに囚われちゃってないかな?」

俺「…説教くさいな…」

友達「…それくらい大変な事なんだよ、「愛する」って事はさ」

俺「…それでも俺は…」

友達「…わかってる」

友達「…分かってるけどさ」

俺「…」

友達「…こんなの…俺が…可愛そうだよ…」ポロポロ

俺「…」



136: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:40:44 ID:dxL

俺「…なんでお前が泣くんだよ…」

友達「…うっ…えっ…ひっく…」

俺「…」

俺「…」

友達「…僕もさ、盲目になること、あるよ」

友達「…それが絶対に無理だと思っても」

友達「…止まらないんだ」

俺「…へぇ、意外だな」

友達「…だから…俺にはそうなって欲しくないんだ…」

俺「…」



139: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:43:39 ID:dxL

俺「…」

俺「…」

俺「…ありがとう」

友達「…!」

俺「…俺のために、泣いてくれて、ありがとう」

友達「…」

俺「…なんでお前がそこまでしてくれんのか分かんない」

俺「分かんないけど」

俺「…伝わった」

友達「…うん」

俺「ありがとう」

俺「…いつまでも、友達でいてくれよ」

俺「お前だけは」

友達「…っ…」

友達「…うんっ!」ゴシゴシ

俺「…あはは」

友達「…あはは」



145: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:48:08 ID:dxL

俺「…さーて」

友達「…どこいくの?」

俺「ちょっとな」

友達「…」

俺「…話、してくる」

友達「…多分、きっと、伝わんないよ」

俺「…知ってるよ」

友達「それでも?」

俺「おう」

友達「…だったら」

友達「…いってらっしゃい…!」

俺「…おう」タタッ







俺「後お前勘違いされそうだから高校ではその口調やめろよ」

友達「余計なお世話でーす」







友達「勘違いじゃ、ないんだよね」

友達(…伝わらない愛もあれば)

友達(…伝えられない愛もあるんだよ…)



148: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:50:32 ID:dxL

ガチャァン!

俺「母さん!!」

母「…」

俺「…母さん!!」

母「…」

俺「…母さん!!!!」

母「…!何度も呼ぶなクソガ…!」

俺「話を聞けよ!クソババア!」

母「…は?」

俺「俺の話を聞けよ!母さん!!」




152: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:52:04 ID:dxL

母「…クソババア?」

母「…口まで悪くなったんじゃ…もう、いよいよだね」

俺「…」

母「誰にも愛されないばかりか、誰からも嫌われるように…」

俺「うるせぇぞ」

母「…!」ピクッ

俺「俺の話を、聞けよ」

母「…」




154: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:54:03 ID:dxL

俺「…もう一度、聞かせてくれよ」

俺「…どうして俺が嫌いなのか」

俺「…ちゃんと、教えてくれよ」

母「…」

母「…だから言ってるだろ」

母「お前は望まれない子だったんだよ」

母「私が遊びで作っちゃった」

母「出来損ない、なんだよ」

母「私は、あんたが嫌いなんじゃない」

俺「…」

母「大嫌い」



156: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:56:09 ID:dxL

母「見る度にあいつの顔がちらつく」

母「見る度に平凡で普通でなんの面白みもない」

母「あの退屈な男の顔がちらつく」

母「嫌い嫌い、大嫌い」

母「お前なんか生まれてこなければ良かった」

母「お前なんか作らなければ良かった」

母「…お前なんか、死ねばよかった」

俺「…そっか」

俺「…」

母「…」



157: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)02:58:07 ID:dxL

俺「…俺は」

俺「母さんを愛してるよ」

母「…!まだ…!」

俺「誰がなんと言おうと」

俺「たとえ母さんが言おうと」

俺「俺は母さんを愛してる」

俺「だって」

俺「母さんは、俺の」

俺「お母さんだから」

母「…くだらない理由だね」

俺「…それ以外の理由は、要らないよ」

母「…」



160: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:01:22 ID:dxL

俺「だから」

母「…は?」

ボゴッ!

俺「ぶん殴る」

母「…いっ…つ!」

俺「…愛してる人が歪んでたら」

俺「それを治すのも、愛だろ?」

母「…愛愛、うるさいんだよ!」

母「お前みたいなクソガキに愛の何がわかるんだよ!」

母「お前に…」

母「…お前に…!!」

母「好きな奴が死んじまったやつの気持ちがわかるか!!」

俺「…!!」




162: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:05:07 ID:dxL

母「勘違いするな!お前のことなんか好きでもなんでもない!」

母「退屈だった!普通だった!平凡だった!」

母「でも!何の面白みがなくたって!」

母「愛してたんだよ!!」

母「空っぽだった私は精一杯だったんだよ!」

母「誰かで埋めて!お前ではらさ無いと!」

母「保ってられなかったんだよ!」

俺「…」

母「…知ってるさ、ただの八つ当たりだ」

母「お前のことなんか、大嫌いだ」

母「大好きだったあの人とかぶるから」

母「大事にするより、怒りが湧くんだよ」 



164: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:09:44 ID:dxL

俺「…じゃあ、母さんは…」

母「…はは、ありがちな話だろ?」

母「壊れちゃってたんだよ、もう」

母「あんたが生まれる、それよりも前から」

俺「…」

母「愛がない人間なんているものか」

母「誰だって、誰かを愛してる」

母「だからこそ、誰かを嫌いになれるんだ」

俺「…そっか…はは」

母「…もう…消えて」

母「…どこへでもいい、消えて」

母「…クソガキに殴られたなんて、今思い出してもお前を殺しそう」

俺「…」

母「…ほんと…何の真似なんだよ…」

俺「…」

俺「…遅めの反抗期だよ、お母さん」

母「…遅すぎるんだよ、ばーか」  

母「…さっさと、消えちまえ」




170: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:13:33 ID:dxL

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーーーー

俺「…」

友達「ふぁー、おはよ、俺」

俺「おう、遅かったな」

友達「だって日曜日だよ?俺が早すぎるの」

俺「…今日はお前が朝飯担当だろうが…」

俺「おばさん怒ってたぞ」
 
友達「えっ!?ほんとに!?」ダダダッ

友達「お母さん!ごめんなさい!」
 
友母「あー、もういいから早く食べて」

友母「面倒くさい」

俺「…」

俺「おはようございます、おばさん」




172: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:16:14 ID:dxL

友母「あら、俺君、おはよう」

俺「…」

友母「ふふ、俺くんはしっかりしてるのね」

俺「…そうでもないですよ」

友母「お母さんの事心配?」

俺「…」

友達「…」モグモグ

俺「えぇ、少し」

俺「…だけど仕方ないですよ、仕事なんだったら」

友母「…そう」

俺「えぇ」



174: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:18:22 ID:dxL

友母「大丈夫!ここにいる間は私があなたのお母さんだから!」

俺「…」

俺「ありがとうございます」ニコッ

友母「ふふ、じゃあ少し出かけてくるわね」

友達「いってらっしゃーい」

俺「…いってらっしゃい」

友母「ふふ、行ってきます」

ガチャン

俺「…」

友達「…」モグモグ

友達「…ねぇ」

俺「なんだよ」



177: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:23:05 ID:dxL

友達「結局どうなったの?」

俺「…なんで言わないといけないんだよ」

友達「だってー、聞きたいじゃん」

俺「うるせぇな」

友達「…もー、暗いなぁ」

俺「…」

友達「ちょっとは楽になった?」

俺「…おう」

友達「そっか」ニコッ






俺(母さん)

俺(…今、あなたが何をしてるか分からない)

俺(きっと俺の事なんて捨てて、どこかで楽しんでるんでしょう)

俺(…だから)

俺(…俺はあなたみたいにならないように)

俺(もっと愛を知って生きていきます)

俺(不幸な人生だけど)

俺(…最低なあなたのところに生まれて)







俺(俺はとっても、幸せでした)



179: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)03:25:46 ID:dxL

おしまい

なんで女にしなかったんだろう友達

でも男の娘って萌えるよね?
イメージ的には木下秀吉をタレ目っぽくした感じ
おやすみ

ちなみに言うと俺んちは普通の家庭
お父さん生きてるしお母さんはあんなに狂ってない

ほんとにおやすみなさい!



187: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)04:17:43 ID:dxL

ごめん
1個だけ訂正させて
木下秀吉をタレ目っぽくした感じって言ったけど
どっちかって言うとボクガールっていう漫画の主人公だわ
男の娘万歳
今度こそおやすみ



188: 名無しさん@おーぷん 2015/01/26(月)04:18:29 ID:dxL

ちなみにボクガールは男の娘っぽい女の子だけど実は男の子
本当におやすみ


元スレ
母「お前なんて生まれてこなければ良かったのに」