3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/14(木) 23:48:06.73 ID:9Z6wxY/T0
代行感謝です。
モバマス城ケ崎美嘉SSです。
P「美嘉、実は俺、美嘉のことが…」
美嘉「え、ちょっと、待って。プロデューサー。も、物事には順序が――」ドキドキ
ピピピピ
美嘉「ん…?夢」パチクリ
美嘉「夢かぁ……。夢だよね」
美嘉(あんな、積極的なプロデューサー見たことないし…。焦ったー。まだドキドキしてるよ)ハー
莉嘉「お姉ちゃん目覚まし鳴ってるよー!」
美嘉「わ、ごめんごめん」カチッ
美嘉(ふぅ…。あ、今日はお仕事がないからガッコ行かなきゃ)
美嘉「それにしてもどうして、あんな夢見たんだろ……」
美嘉(あんなに積極的なプロデューサー。ま、嫌いじゃないけど…)ポッ
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/14(木) 23:50:29.28 ID:9Z6wxY/T0
―――
――
学校
友人「美嘉、雑誌見たよー。凄いね」
美嘉「ホント?ありがとー」
友人「そういやさ、美嘉。テスト近いんだけど受けるの?」
美嘉「テスト?まだそんな時期じゃなくない?」
友人「ほら、ウチの学校って生徒に負担をかけないとかいう理由でやけに早い時期にテストやるじゃんか」
美嘉「そうだっけ?」
友人「そうなの。とりあえず、三日後に古典のテストがあるらしいよ」
美嘉「教えてくれて、あ、ありがとっ」
友人「とりあえず、これプリントね」
美嘉「マジ?ありがとー」
美嘉(三日後かぁ…お仕事入ってないかなぁ。テストめんどくさいな)
――
―
事務所
美嘉「あ、あのプロデューサー。三日後ってアタシ仕事入ってるっけ?」
美嘉(ヤバイ。マジで顔が見れない。夢のせいで)ドキドキ
P「そうだなぁーえーと。入ってないぞ。珍しく一日オフだ。良かったな」
美嘉「え?なんで?」
P「なんか予定でもあったんじゃないのか?」
P(なんで、美嘉は俺と目を合わせて話してくれないんだろう…)
美嘉「はぁ…。よくないよー。ねぇ、プロデューサーはその前の日とか暇?」
P「明後日か?俺はとりあえず、莉嘉の撮影に付いていくけど、その後なら」
美嘉「あのさ、えーと、そ、勉強教えてくれない?」
P「勉強?俺自信ないんだけど」
美嘉「大丈夫。アタシよりは出来るって。ね?」
P「わ、分かった。分かった。じゃあ明後日でいいのな」
美嘉「ありがとー。流石、Pくん」
P「Pくんって…」
美嘉「えへへ。莉嘉の真似だよ」
美嘉(こうでもしなきゃ、名前で呼べないしね)
P「とりあえず、今日は仕事行くか」
美嘉「オッケ。頑張ってこー。あ、待って、これあげる」
P「ん?なんだこれ?」
美嘉「テスト範囲のプリントだって。お願いね。プロデューサー」
――
―
美嘉「ねぇ、莉嘉。明後日って何時まで仕事なの?」
莉嘉「んーとね。多分五時位だよ。なんで?」
美嘉「ん。いや、別になんでもない。ありがと」
莉嘉「その顔は何かを隠してるねお姉ちゃん?」
美嘉「な、なんでもないって…」
莉嘉「ふーん。お姉ちゃんはお仕事入ってるの?」
美嘉「私も同じ位の時間まで仕事かな」
莉嘉「…そうだ!丁度いいし、Pクンにウチでご飯食べて貰おうよ!」
美嘉「えっ?」
莉嘉「だって、お姉ちゃんだって家にいるし、丁度いいじゃん。ママに言ってくるね」バタン
美嘉(プロデューサー。ウチに来るの?)
莉嘉「ママが良いって言ってたよ!とりあえずPクンに電話するね」
美嘉「あ、ちょ――」
莉嘉「あ、もしもしPクン?莉嘉だよー。あのさー、Pクン、莉嘉のお仕事が終わったら、ウチでご飯食べようね。
うん。お姉ちゃんもいるよ。え?何が丁度いいのかな?Pクン?」
美嘉「ちょ、ちょっと莉嘉!携帯貸して」
P『えーとだな…』
美嘉「なに勝手に話そうとしてるの。このバカプロデューサー!」
P『うわっ、美嘉か。びっくりした。そういや、勉強は家で教えればいいか?』
美嘉「え、あ、うん」
P『分かった。それじゃあな』
美嘉「切れちゃった…」
莉嘉「なんの話してたのお姉ちゃん?」
美嘉「べ、別に大したことじゃないよ?」
莉嘉「じゃあ、なんでそんなにニヤニヤしてるの?」
美嘉「なっ……」カァァ
莉嘉「ねぇ、教えてよー」
美嘉「う、うるさい!ただ、プロデューサーさんに勉強教えてもらうだけよ…」
莉嘉「えー、いいないいな。Pくんとお勉強するの?いいなー」
美嘉「アタシはテストが近くて頼れる人がいなくてしょうがなくて……」
莉嘉「はいはい。そういうことはニヤケ顔を治してからにしてね。お姉ちゃん」
美嘉「り、莉嘉ぁー!」
―――
――
ちひろ「あら、プロデューサーさんなにしてるんですか?」
P「いや、美嘉から勉強を教えて欲しいって言われて、これがプリントなんですけど」ペラッ
ちひろ「へぇー。なんだか私には縁遠そうな言葉が羅列されてますよ。頑張って下さいね。プロデューサー」
P「ちょ、ちひろさん」
P(ちょっと期待してたのに……)
卯月「どうしたんですかプロデューサーさん?」
P「あぁ、卯月か。ちょっと勉強を教えなきゃならなくなってな。俺も得意じゃないんだけどさ」
卯月「どれどれ、うわ。古典かー。得意じゃないなぁ…」
P「卯月にも苦手科目があるんだな」
卯月「そりゃ、得意不得意はありますよ。あ、そうだ。それじゃ、これ貸してあげますよ。辞書」
P「お、ありがとな。でも、お前は平気なのか?」
卯月「大丈夫です。三日間位は辞書を使う授業はないです」
P「ありがとな。こんど何か奢るよ」
卯月「ほ、ホントですかっ!?」
P「あぁ、考えといてくれ」
卯月「は、はい」
卯月(これってデートのお誘いなのかな…)ドキドキ
P「あ、卯月。そろそろレッスン…」
卯月「え!?あ、そうでした。行ってきます!」
P「気を付けてなー。…さて、頑張るか。この辞書、物語まるまる載ってたりしないかな…」
―――
――
教師「であるからにして――」
美嘉(退屈だなぁ…。この後お仕事もあるし、サボろっかなぁ)
教師「つまりだな、自分の夢に出てきた人は自分のことを好き過ぎて出てくるんだ」
美嘉「はぁっ!?」ガタッ
教師「な、なんだ、城ケ崎。何か予定でもあったのか?」
美嘉「い、いえ、すみません。なんでもないです」カァァ
教師「そうか?オホンそれでは、続きだが――」
美嘉(夢に出てくるのはその人がアタシを好きだから……)
美嘉(ってことはプロデューサーは、アタシのことが)
美嘉「――っ」ボッ
美嘉(うぅ…これじゃ、益々プロデューサーの顔見れないよぉ……)
―――
――
莉嘉「今日のお仕事も楽しかったねPクン!」
P「そう言ってくれると俺も取ってきた甲斐があるな」
莉嘉「あ、そうだ。今日はお姉ちゃんも一緒にご飯食べるってー」
P「美嘉もいるのか」
莉嘉「え?Pクンもしかして、莉嘉と二人だけがよかったの?」
P「い、いや、そういうわけじゃないけどさ」
莉嘉「もぉ、こういう時はそうだよって言わなきゃ!行こっ!」
P「はいはい」
P(ちゃんと美嘉に勉強教えてやれるかなぁ……)
美嘉(えーと片付けはこれでいいよね……。服も…ってなんで部屋に入れる前提で考えてんのよアタシ!?普通にリビングで勉強すればいいじゃない。でも、リビングだと莉嘉が邪魔してきそうだし……)
莉嘉「ただいまっー」
美嘉(か、帰ってきたっー!)
P「大きな家だなぁ」
莉嘉「えへへ。褒めてもご飯しか出ないよー」
美嘉「こ、こんにちはっ、プロデューサー!」
P「お、美嘉か。確か仕事だったよな。お疲れさん」
美嘉「え、あ、うん…」ポッ
莉嘉「何顔赤くしてるのお姉ちゃん?」
美嘉「べ、別に、赤くなんかないからっ!ほら、もうご飯だってよ」
莉嘉「分かってるよ。行こPクン」ギュッ
P「わ、分かったからそんなに力入れて掴むな」
美嘉「……」ムッ
美嘉(あんなに鼻の下伸ばしちゃって…アタシの夢にまで出てくる癖に)
美嘉「莉嘉。プロデューサーが迷惑がってるでしょ?」
P「べ、別に迷惑なわけじゃ…」
美嘉「…」ゲシッ
P「いてっ!蹴るなよ。美嘉」
美嘉「知らないっ」
――
―
夕食
莉嘉「はい。Pクン。ソースどうぞ」
P「あ、ありがとな」
美嘉「いや、醤油だよね。プロデューサー」
P「んー、俺はどっちでも…」アハハ
P(参ったな…やけに美嘉が喧嘩腰だ。俺なんかしたっけ…?)
―――
―
P「ごちそうさまでした。あ、美嘉」
美嘉「なに?」
P「どこで教えればいいんだ?」
美嘉「えっ、あ、そうだねー……」チラッ
莉嘉「お姉ちゃんの部屋でいいじゃん。折角片付けてたんだし」
美嘉「なっ…、なに言ってんのよ莉嘉」カァァ
莉嘉「アタシは、ママとお片付けしてるからねー」
P「それじゃ、さっさと終わらせちゃおうか」
美嘉「は、早く終わらせてなにするのさっ…//」
P「ん?遅くまでやると辛いだろ?」
美嘉「あ、あぁ、うん。そうだね。起きれなかったら無駄だもんね」
美嘉(ア、アタシ変なスイッチ入っちゃってる…!)
――
―
P「部屋綺麗だなぁ」
美嘉「そ、そんなジロジロ見ないでよ」
美嘉(プロデューサーがアタシの部屋に…)ドキドキ
P「悪い悪い。あんまり、人の部屋に入ったことなくてさ」
美嘉「そ、そなんだ」
P「さて、始めるか」
P(辞書とネットを駆使した一夜漬けで作ったメモでなんとかなるか?)
美嘉「う、うん。お願い」
P「――それでだな…。この部分は」
美嘉「うん……」
美嘉(プロデューサーが近い。あ、アタシ臭くないかな?)
P「どうかしたか?美嘉」
美嘉「べ、別に。ただ、教えて貰うと捗るなぁって思っただけだよ」
P「そうだな。俺が学生の時は誰も教えてくれなかったしちょっと羨ましい。あ、それでだな。ここは―」
美嘉(なんかいつもと違うプロデューサーを見てるみたい…)ポーッ
P(えーと、なんだっけな…こんな時のメモ)チラッ
P「そうだそうだ、分かり易く言うと、好き過ぎて相手の夢の中に出てくるシーンだ」
美嘉「え?」
P「ん?だから好き過ぎて、相手を思い過ぎて、相手の夢の中に出てきちゃったんだよ」
美嘉「そ、そうなんだ」
P「ちなみに昨日俺の夢の中には美嘉が出て来たな」
P(勉強教えられるか不安過ぎて)
美嘉「それって、つまり―アタシが、プロデューサーを」
美嘉(うわー。なにやってんだよアタシ。なんでプロデューサーの夢の中にまで…)
美嘉「い、いやっ、でも、あ、アタシの夢の中にもプロデューサー出てきたよっ!」
P「え?」
美嘉「も、もしかして、プロデューサー、あ、アタシのこと…」カァァ
P「お、落ち着け。これは古典の話だし…」
美嘉「古典だって、昔の人の話なんだから、今も通じるじゃん!」
P(物語なんだけどなー。これ)
美嘉「プロデューサーは、アタシの気持ち分かってるんだよね。も、もう夢にまで出ちゃったわけだし…」カァァ
P「い、いやその――」
美嘉「い、言わせようって言うの?わざわざ口にしろなんて……」
P(暴走してる…。可愛いからいいか)
美嘉「な、なら、ちゃんと聞いてよ、あ、アタシはプロデューサーが――」
莉嘉「アタシはPクンのこと好きだよーっ」バンッ
P 美嘉「」ビクッ
莉嘉「ママにお茶持っていきなさいって言われてきちゃった。えへへ」
P「そうか。偉いな」ナデナデ
莉嘉「えへへー。ねぇねぇ、聞いて聞いて。アタシもPクンが夢に出てくるんだよー。もーPクンってば大胆」キャッ
P「あははは……。莉嘉。どこから聞いてたんだ?」
莉嘉「えーとね。好き過ぎて―くらいかな?」
美嘉「ほ、ほぼ最初からじゃないっ!」
莉嘉「だってー。羨ましいじゃんお姉ちゃんばっかりー」
P「まぁまぁ、莉嘉も勉強出来なかったら教えてあげるからさ」
P(中学生の問題ならきっと解けるはず…!)
莉嘉「ホントー?約束だからね」
美嘉「あはは、なんだか、あれだね。勉強する感じじゃないね。莉嘉、プロデューサーと一緒に遊ぼっか」
莉嘉「うん。ゲームしよーよ」
P(それでいいのか美嘉!?)
―――
――
莉嘉「じゃあねーPクン。また来てねー」
P「おう」
P「あんま教えてやれなくてごめんな」
美嘉「別にいいよ。大分話の流れとか理解出来たし」
美嘉(正直ドキドキしすぎて内容覚えてないけど)
P(なんか悲しそうな顔してるな。やっぱり教え足りなかったか…)
P「また、教えてやるからさ」
美嘉「うん…」
P「お、そうだ。美嘉は俺の携帯知ってるよな?」
美嘉「うん。知ってるよ。色々確認しなきゃいけないこともあるし」
P「いつでも掛けてきていいからな」
美嘉「えっ?」
P「勉強も満足に教えられないダメなプロデューサーだけど、話を聞くくらいなら出来るから」
P(せめてテスト出来なかったら愚痴だけでも聞こう…)
美嘉「う、うん。ありがとう。電話するよ」
P「別に無理に掛けて来なくてもいいけどな。ただ、遠慮しなくていいよ。それじゃあな」ワシャワシャ
美嘉「ちょ、髪が崩れるって…!」
美嘉(頭撫でてくれてる…!)
P「じゃ、テスト頑張れよー!」
美嘉「ばいばい」
――
―
P宅
P「これで、美嘉が成績良くなかったら俺の責任かぁ……。やっぱり成績落ちたらアイドルやってるせいにされるんだろうなぁ…」
P(これで親御さんに活動を止められなきゃいいけど…)
プルルルル
P「はい。Pです」
美嘉『あ、や、夜分遅くに―』
P「なんだ美嘉か」
美嘉『なんだとはなによ。電話していいって言ったから電話したのに』
P「悪い悪い。それでどうかしたか?」
美嘉『うん。今日はありがとね。それからさ、えーと、夢の話なんだけど、アタシなにしてた?』
P「え?あぁ、実はさ、あれって逆で、夢に出てくる人はその人の好きな人らしいよ」
美嘉『え、それって…』
P「ま、まぁ、そういうことになるな」
美嘉『…プロデューサー?』
P「どうした?」
美嘉『もうバレてると思うけど、アタシは、プロデューサー、Pさんが好き。それじゃっ!』
ツーツー…
P「……録音機能なかったかな。この携帯」
―――
――
美嘉(言っちゃった。言っちゃった~)カァァ
美嘉(返事は、電話なんかで聴きたくない…)
美嘉「いつか、ちゃんと目の前でね…」
後日談
―――
――
ちひろ「そういえば、プロデューサーさんこの間のテストはどうだったんですか?」
P「なんか出来たみたいですよ」
P(俺におかげとは言ってなかったけど……)
ちひろ「でも、プロデューサーさん勉強出来たんですね」
P「俺は全然出来ませんよ。正直冷や汗ものでしたよ」
P(しかもこの間の返事してないんだよなぁ……どうしよう)
卯月「こんにちはー」
P「あ、これありがとな。卯月。正直これがなかったら危なかった」
P(むしろ多分アウトだった)
卯月「いえいえ。ってこれどうしたんですか?」
P「いや、俺使っちゃったから電池も付けて返すよ」
卯月「わ、わざわざありがとうございます」
卯月(プロデューサーさん優しいなぁ。えへへ)
卯月「あ、プロデューサーさん」
P「ん?どうした?」
卯月「わ、私にも今度勉強教えて下さいね」ニコッ
とりあえず、お疲れ様でした。
途中に出てた通り源氏物語ですね。
機会があれば、また、源氏やら、古典の話でも書きたいと思います。
元スレ
―――
――
学校
友人「美嘉、雑誌見たよー。凄いね」
美嘉「ホント?ありがとー」
友人「そういやさ、美嘉。テスト近いんだけど受けるの?」
美嘉「テスト?まだそんな時期じゃなくない?」
友人「ほら、ウチの学校って生徒に負担をかけないとかいう理由でやけに早い時期にテストやるじゃんか」
美嘉「そうだっけ?」
友人「そうなの。とりあえず、三日後に古典のテストがあるらしいよ」
美嘉「教えてくれて、あ、ありがとっ」
友人「とりあえず、これプリントね」
美嘉「マジ?ありがとー」
美嘉(三日後かぁ…お仕事入ってないかなぁ。テストめんどくさいな)
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/14(木) 23:53:36.86 ID:9Z6wxY/T0
――
―
事務所
美嘉「あ、あのプロデューサー。三日後ってアタシ仕事入ってるっけ?」
美嘉(ヤバイ。マジで顔が見れない。夢のせいで)ドキドキ
P「そうだなぁーえーと。入ってないぞ。珍しく一日オフだ。良かったな」
美嘉「え?なんで?」
P「なんか予定でもあったんじゃないのか?」
P(なんで、美嘉は俺と目を合わせて話してくれないんだろう…)
美嘉「はぁ…。よくないよー。ねぇ、プロデューサーはその前の日とか暇?」
P「明後日か?俺はとりあえず、莉嘉の撮影に付いていくけど、その後なら」
美嘉「あのさ、えーと、そ、勉強教えてくれない?」
P「勉強?俺自信ないんだけど」
美嘉「大丈夫。アタシよりは出来るって。ね?」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/14(木) 23:56:45.02 ID:9Z6wxY/T0
P「わ、分かった。分かった。じゃあ明後日でいいのな」
美嘉「ありがとー。流石、Pくん」
P「Pくんって…」
美嘉「えへへ。莉嘉の真似だよ」
美嘉(こうでもしなきゃ、名前で呼べないしね)
P「とりあえず、今日は仕事行くか」
美嘉「オッケ。頑張ってこー。あ、待って、これあげる」
P「ん?なんだこれ?」
美嘉「テスト範囲のプリントだって。お願いね。プロデューサー」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:00:11.64 ID:vWnJS5ML0
――
―
美嘉「ねぇ、莉嘉。明後日って何時まで仕事なの?」
莉嘉「んーとね。多分五時位だよ。なんで?」
美嘉「ん。いや、別になんでもない。ありがと」
莉嘉「その顔は何かを隠してるねお姉ちゃん?」
美嘉「な、なんでもないって…」
莉嘉「ふーん。お姉ちゃんはお仕事入ってるの?」
美嘉「私も同じ位の時間まで仕事かな」
莉嘉「…そうだ!丁度いいし、Pクンにウチでご飯食べて貰おうよ!」
美嘉「えっ?」
莉嘉「だって、お姉ちゃんだって家にいるし、丁度いいじゃん。ママに言ってくるね」バタン
美嘉(プロデューサー。ウチに来るの?)
莉嘉「ママが良いって言ってたよ!とりあえずPクンに電話するね」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:04:03.17 ID:vWnJS5ML0
美嘉「あ、ちょ――」
莉嘉「あ、もしもしPクン?莉嘉だよー。あのさー、Pクン、莉嘉のお仕事が終わったら、ウチでご飯食べようね。
うん。お姉ちゃんもいるよ。え?何が丁度いいのかな?Pクン?」
美嘉「ちょ、ちょっと莉嘉!携帯貸して」
P『えーとだな…』
美嘉「なに勝手に話そうとしてるの。このバカプロデューサー!」
P『うわっ、美嘉か。びっくりした。そういや、勉強は家で教えればいいか?』
美嘉「え、あ、うん」
P『分かった。それじゃあな』
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:07:29.22 ID:vWnJS5ML0
美嘉「切れちゃった…」
莉嘉「なんの話してたのお姉ちゃん?」
美嘉「べ、別に大したことじゃないよ?」
莉嘉「じゃあ、なんでそんなにニヤニヤしてるの?」
美嘉「なっ……」カァァ
莉嘉「ねぇ、教えてよー」
美嘉「う、うるさい!ただ、プロデューサーさんに勉強教えてもらうだけよ…」
莉嘉「えー、いいないいな。Pくんとお勉強するの?いいなー」
美嘉「アタシはテストが近くて頼れる人がいなくてしょうがなくて……」
莉嘉「はいはい。そういうことはニヤケ顔を治してからにしてね。お姉ちゃん」
美嘉「り、莉嘉ぁー!」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:10:54.93 ID:vWnJS5ML0
―――
――
ちひろ「あら、プロデューサーさんなにしてるんですか?」
P「いや、美嘉から勉強を教えて欲しいって言われて、これがプリントなんですけど」ペラッ
ちひろ「へぇー。なんだか私には縁遠そうな言葉が羅列されてますよ。頑張って下さいね。プロデューサー」
P「ちょ、ちひろさん」
P(ちょっと期待してたのに……)
卯月「どうしたんですかプロデューサーさん?」
P「あぁ、卯月か。ちょっと勉強を教えなきゃならなくなってな。俺も得意じゃないんだけどさ」
卯月「どれどれ、うわ。古典かー。得意じゃないなぁ…」
P「卯月にも苦手科目があるんだな」
卯月「そりゃ、得意不得意はありますよ。あ、そうだ。それじゃ、これ貸してあげますよ。辞書」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:16:17.77 ID:vWnJS5ML0
P「お、ありがとな。でも、お前は平気なのか?」
卯月「大丈夫です。三日間位は辞書を使う授業はないです」
P「ありがとな。こんど何か奢るよ」
卯月「ほ、ホントですかっ!?」
P「あぁ、考えといてくれ」
卯月「は、はい」
卯月(これってデートのお誘いなのかな…)ドキドキ
P「あ、卯月。そろそろレッスン…」
卯月「え!?あ、そうでした。行ってきます!」
P「気を付けてなー。…さて、頑張るか。この辞書、物語まるまる載ってたりしないかな…」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:21:43.24 ID:vWnJS5ML0
―――
――
教師「であるからにして――」
美嘉(退屈だなぁ…。この後お仕事もあるし、サボろっかなぁ)
教師「つまりだな、自分の夢に出てきた人は自分のことを好き過ぎて出てくるんだ」
美嘉「はぁっ!?」ガタッ
教師「な、なんだ、城ケ崎。何か予定でもあったのか?」
美嘉「い、いえ、すみません。なんでもないです」カァァ
教師「そうか?オホンそれでは、続きだが――」
美嘉(夢に出てくるのはその人がアタシを好きだから……)
美嘉(ってことはプロデューサーは、アタシのことが)
美嘉「――っ」ボッ
美嘉(うぅ…これじゃ、益々プロデューサーの顔見れないよぉ……)
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:24:50.60 ID:vWnJS5ML0
―――
――
莉嘉「今日のお仕事も楽しかったねPクン!」
P「そう言ってくれると俺も取ってきた甲斐があるな」
莉嘉「あ、そうだ。今日はお姉ちゃんも一緒にご飯食べるってー」
P「美嘉もいるのか」
莉嘉「え?Pクンもしかして、莉嘉と二人だけがよかったの?」
P「い、いや、そういうわけじゃないけどさ」
莉嘉「もぉ、こういう時はそうだよって言わなきゃ!行こっ!」
P「はいはい」
P(ちゃんと美嘉に勉強教えてやれるかなぁ……)
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:28:29.35 ID:vWnJS5ML0
美嘉(えーと片付けはこれでいいよね……。服も…ってなんで部屋に入れる前提で考えてんのよアタシ!?普通にリビングで勉強すればいいじゃない。でも、リビングだと莉嘉が邪魔してきそうだし……)
莉嘉「ただいまっー」
美嘉(か、帰ってきたっー!)
P「大きな家だなぁ」
莉嘉「えへへ。褒めてもご飯しか出ないよー」
美嘉「こ、こんにちはっ、プロデューサー!」
P「お、美嘉か。確か仕事だったよな。お疲れさん」
美嘉「え、あ、うん…」ポッ
莉嘉「何顔赤くしてるのお姉ちゃん?」
美嘉「べ、別に、赤くなんかないからっ!ほら、もうご飯だってよ」
莉嘉「分かってるよ。行こPクン」ギュッ
P「わ、分かったからそんなに力入れて掴むな」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:32:08.82 ID:vWnJS5ML0
美嘉「……」ムッ
美嘉(あんなに鼻の下伸ばしちゃって…アタシの夢にまで出てくる癖に)
美嘉「莉嘉。プロデューサーが迷惑がってるでしょ?」
P「べ、別に迷惑なわけじゃ…」
美嘉「…」ゲシッ
P「いてっ!蹴るなよ。美嘉」
美嘉「知らないっ」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:32:42.85 ID:vWnJS5ML0
――
―
夕食
莉嘉「はい。Pクン。ソースどうぞ」
P「あ、ありがとな」
美嘉「いや、醤油だよね。プロデューサー」
P「んー、俺はどっちでも…」アハハ
P(参ったな…やけに美嘉が喧嘩腰だ。俺なんかしたっけ…?)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:36:29.85 ID:vWnJS5ML0
―――
―
P「ごちそうさまでした。あ、美嘉」
美嘉「なに?」
P「どこで教えればいいんだ?」
美嘉「えっ、あ、そうだねー……」チラッ
莉嘉「お姉ちゃんの部屋でいいじゃん。折角片付けてたんだし」
美嘉「なっ…、なに言ってんのよ莉嘉」カァァ
莉嘉「アタシは、ママとお片付けしてるからねー」
P「それじゃ、さっさと終わらせちゃおうか」
美嘉「は、早く終わらせてなにするのさっ…//」
P「ん?遅くまでやると辛いだろ?」
美嘉「あ、あぁ、うん。そうだね。起きれなかったら無駄だもんね」
美嘉(ア、アタシ変なスイッチ入っちゃってる…!)
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:41:31.18 ID:vWnJS5ML0
――
―
P「部屋綺麗だなぁ」
美嘉「そ、そんなジロジロ見ないでよ」
美嘉(プロデューサーがアタシの部屋に…)ドキドキ
P「悪い悪い。あんまり、人の部屋に入ったことなくてさ」
美嘉「そ、そなんだ」
P「さて、始めるか」
P(辞書とネットを駆使した一夜漬けで作ったメモでなんとかなるか?)
美嘉「う、うん。お願い」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:45:44.23 ID:vWnJS5ML0
P「――それでだな…。この部分は」
美嘉「うん……」
美嘉(プロデューサーが近い。あ、アタシ臭くないかな?)
P「どうかしたか?美嘉」
美嘉「べ、別に。ただ、教えて貰うと捗るなぁって思っただけだよ」
P「そうだな。俺が学生の時は誰も教えてくれなかったしちょっと羨ましい。あ、それでだな。ここは―」
美嘉(なんかいつもと違うプロデューサーを見てるみたい…)ポーッ
P(えーと、なんだっけな…こんな時のメモ)チラッ
P「そうだそうだ、分かり易く言うと、好き過ぎて相手の夢の中に出てくるシーンだ」
美嘉「え?」
P「ん?だから好き過ぎて、相手を思い過ぎて、相手の夢の中に出てきちゃったんだよ」
美嘉「そ、そうなんだ」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:48:22.16 ID:vWnJS5ML0
P「ちなみに昨日俺の夢の中には美嘉が出て来たな」
P(勉強教えられるか不安過ぎて)
美嘉「それって、つまり―アタシが、プロデューサーを」
美嘉(うわー。なにやってんだよアタシ。なんでプロデューサーの夢の中にまで…)
美嘉「い、いやっ、でも、あ、アタシの夢の中にもプロデューサー出てきたよっ!」
P「え?」
美嘉「も、もしかして、プロデューサー、あ、アタシのこと…」カァァ
P「お、落ち着け。これは古典の話だし…」
美嘉「古典だって、昔の人の話なんだから、今も通じるじゃん!」
P(物語なんだけどなー。これ)
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:52:02.71 ID:vWnJS5ML0
美嘉「プロデューサーは、アタシの気持ち分かってるんだよね。も、もう夢にまで出ちゃったわけだし…」カァァ
P「い、いやその――」
美嘉「い、言わせようって言うの?わざわざ口にしろなんて……」
P(暴走してる…。可愛いからいいか)
美嘉「な、なら、ちゃんと聞いてよ、あ、アタシはプロデューサーが――」
莉嘉「アタシはPクンのこと好きだよーっ」バンッ
P 美嘉「」ビクッ
莉嘉「ママにお茶持っていきなさいって言われてきちゃった。えへへ」
P「そうか。偉いな」ナデナデ
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 00:56:26.48 ID:vWnJS5ML0
莉嘉「えへへー。ねぇねぇ、聞いて聞いて。アタシもPクンが夢に出てくるんだよー。もーPクンってば大胆」キャッ
P「あははは……。莉嘉。どこから聞いてたんだ?」
莉嘉「えーとね。好き過ぎて―くらいかな?」
美嘉「ほ、ほぼ最初からじゃないっ!」
莉嘉「だってー。羨ましいじゃんお姉ちゃんばっかりー」
P「まぁまぁ、莉嘉も勉強出来なかったら教えてあげるからさ」
P(中学生の問題ならきっと解けるはず…!)
莉嘉「ホントー?約束だからね」
美嘉「あはは、なんだか、あれだね。勉強する感じじゃないね。莉嘉、プロデューサーと一緒に遊ぼっか」
莉嘉「うん。ゲームしよーよ」
P(それでいいのか美嘉!?)
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:00:28.48 ID:vWnJS5ML0
―――
――
莉嘉「じゃあねーPクン。また来てねー」
P「おう」
P「あんま教えてやれなくてごめんな」
美嘉「別にいいよ。大分話の流れとか理解出来たし」
美嘉(正直ドキドキしすぎて内容覚えてないけど)
P(なんか悲しそうな顔してるな。やっぱり教え足りなかったか…)
P「また、教えてやるからさ」
美嘉「うん…」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:04:12.70 ID:vWnJS5ML0
P「お、そうだ。美嘉は俺の携帯知ってるよな?」
美嘉「うん。知ってるよ。色々確認しなきゃいけないこともあるし」
P「いつでも掛けてきていいからな」
美嘉「えっ?」
P「勉強も満足に教えられないダメなプロデューサーだけど、話を聞くくらいなら出来るから」
P(せめてテスト出来なかったら愚痴だけでも聞こう…)
美嘉「う、うん。ありがとう。電話するよ」
P「別に無理に掛けて来なくてもいいけどな。ただ、遠慮しなくていいよ。それじゃあな」ワシャワシャ
美嘉「ちょ、髪が崩れるって…!」
美嘉(頭撫でてくれてる…!)
P「じゃ、テスト頑張れよー!」
美嘉「ばいばい」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:08:19.00 ID:vWnJS5ML0
――
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P宅
P「これで、美嘉が成績良くなかったら俺の責任かぁ……。やっぱり成績落ちたらアイドルやってるせいにされるんだろうなぁ…」
P(これで親御さんに活動を止められなきゃいいけど…)
プルルルル
P「はい。Pです」
美嘉『あ、や、夜分遅くに―』
P「なんだ美嘉か」
美嘉『なんだとはなによ。電話していいって言ったから電話したのに』
P「悪い悪い。それでどうかしたか?」
美嘉『うん。今日はありがとね。それからさ、えーと、夢の話なんだけど、アタシなにしてた?』
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:12:03.93 ID:vWnJS5ML0
P「え?あぁ、実はさ、あれって逆で、夢に出てくる人はその人の好きな人らしいよ」
美嘉『え、それって…』
P「ま、まぁ、そういうことになるな」
美嘉『…プロデューサー?』
P「どうした?」
美嘉『もうバレてると思うけど、アタシは、プロデューサー、Pさんが好き。それじゃっ!』
ツーツー…
P「……録音機能なかったかな。この携帯」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:12:34.70 ID:vWnJS5ML0
―――
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美嘉(言っちゃった。言っちゃった~)カァァ
美嘉(返事は、電話なんかで聴きたくない…)
美嘉「いつか、ちゃんと目の前でね…」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:17:29.12 ID:vWnJS5ML0
後日談
―――
――
ちひろ「そういえば、プロデューサーさんこの間のテストはどうだったんですか?」
P「なんか出来たみたいですよ」
P(俺におかげとは言ってなかったけど……)
ちひろ「でも、プロデューサーさん勉強出来たんですね」
P「俺は全然出来ませんよ。正直冷や汗ものでしたよ」
P(しかもこの間の返事してないんだよなぁ……どうしよう)
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:19:45.52 ID:vWnJS5ML0
卯月「こんにちはー」
P「あ、これありがとな。卯月。正直これがなかったら危なかった」
P(むしろ多分アウトだった)
卯月「いえいえ。ってこれどうしたんですか?」
P「いや、俺使っちゃったから電池も付けて返すよ」
卯月「わ、わざわざありがとうございます」
卯月(プロデューサーさん優しいなぁ。えへへ)
卯月「あ、プロデューサーさん」
P「ん?どうした?」
卯月「わ、私にも今度勉強教えて下さいね」ニコッ
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 01:21:20.74 ID:vWnJS5ML0
とりあえず、お疲れ様でした。
途中に出てた通り源氏物語ですね。
機会があれば、また、源氏やら、古典の話でも書きたいと思います。
モバP「美嘉に古典を教えることになった」