622: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:34:25 ID:aEH

16話、更新します。

Angry dragon and desert battle!



623: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:35:10 ID:aEH

~どこかの部屋~

未央「ん………んん……?」パチッ

未央「……ここは……はっ、りゅーすけ!」キョロキョロ

未央「ない…めりゃめりゃのモンスターボールまで、盗まれてる……」


研究員『レーダーに反応アリ、ですね。天候を操る可能性を秘めたドラゴンポケモン……面倒です、ひとまずトレーナーごと攫ってしまいますか』ククク…

未央「……っ、あのマジカ団め~っ…!」

未央「こうなったら、私一人でも今すぐとっちめて……」

未央「………またかなしばりにされるのがオチ……かなぁ」

未央「……ドアの鍵は……開かない……向こう側からしか開けられないんだ、これ」

未央「思いっきり体当りしても、開くかどうかわかんないし……最悪向こうにバリケードとか詰まれたりしたら、出られなくなっちゃうよね……」

未央「……時間だけはあるんだし……何とか逃げる方法考えて、皆も助け出さないと…」



624: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:35:29 ID:aEH

未央「……部屋の中を調べてみようかな……何か、手がかりになりそうなものは…」

未央「……うーん……本とか資料ばっかりだ、この部屋……」

未央(…って事はずっと閉め切ったままにする可能性もあるけど、資料が必要になったら向こうから開けてくれたりして……)

未央「ううん、そんな悠長な事言ってられないよ…!」ブンブン

未央「とにかく、早く脱出を……部屋の見取り図みたいなのってないかな……」ガサガサ

パラッ……

未央「およ?」

※古い資料本のページが抜け落ちた様だ…。



625: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:35:43 ID:aEH

未央「……ドラゴンポケモン……かな、この絵……」

未央「『レックウザ』…天空ポケモン……何億年もオゾン層を飛び続けて生きてきたポケモン……真夜中に飛ぶ姿は流れ星に似ている……天候を激しい日照りにする『グラードン』と、激しい雨を降らせる『カイオーガ』の争いを鎮める力を持つポケモンとしても知られる……」

未央「天候を……鎮める力……?」



626: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:36:05 ID:aEH

未央「……ここにこの資料があるのって、偶然…とかじゃないよね……他のも調べてみよう…!」ガサガサ

未央「あった、こっちがさっきの抜け落ちたページの本で……あ、こっちの本も何かそれっぽい……」ペラッ

未央「『レックウザ』はオゾン層で活動するため、必然的に空中から飛来した隕石などを食べてしまっており……」

未央「体内にある『ミカド器官』という部分で、メガストーンとほとんど同じものを自力で精製してしまう……?」

未央「そのエネルギーは食べた隕石の量に比例して体内に留まり続けるため、一度解放されてしまえば途轍もない力を発揮すると言われている…」

未央「ん……?……つまり、じゃあ……レックウザはトレーナーがいなくても自分でメガシンカできるって事……なのかな…?」

未央「うーん……グリモ地方の悪天候と、このレックウザってポケモンの資料……関係ないとは思えないんだよね……」



627: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:36:40 ID:aEH

未央「……とりあえず、この本2冊はちょっと拝借しちゃおう。ポーチに詰めてと…」

※未央は【超古代ポケモン資料上下巻】を手に入れた!

未央「……よし、これは後でじっくり読むとして……」

未央「問題は出口……だよね……窓なんて見当たらないし……」

ピチョン……

未央「……冷たっ……雨漏り…? …あっ」

※大きなエアダクトがある……。

未央「そう言えば……攫われる時に…」

研究員『面倒ですが、お隣のドルチェ砂漠まで運ぶとしましょうかね、クククッ、あそこなら今は雨続き、普段は日照りで使い物にもならないラボですが、今ならば……』

未央「…雨……水………間違いない、外に通じてる……!」

未央「ダクトが大きめなのは…多分、砂漠だから砂で詰まらないようにするため…だよね」

未央「普段使われてないって事は……砂も詰まってないだろうし、ダクトの中は多分普通に通れるはず……」

未央「……我ながら、未央ちゃんやっぱり天才なのではないかな?かなぁ?」ニヤニヤ

ジラーチ【その聡明さ、普段からもっとちゃんと発揮すれば自分が1番狙われそうな事にも気付きそうなもんだけどね】

未央「ジラちんはだまって………ってか、ジラちん!見てたなら話しかけてよ、心細いじゃん!」



628: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:37:09 ID:aEH

ジラーチ【キミ一人でどこまでやれるのか興味が湧いたんで、いつも言われてるとおりにだまっててあげたんじゃないか】

未央「あのね…それとこれとじゃ話が……」

ジラーチ【でも、考えるのには集中できたみたいだね】

未央「…えへへっ。…私、これでもそこそこ頭脳派ですから♪」

ジラーチ【…そこで調子に乗らなければ認めてあげなくもないけどね】

未央「な、何さー、私、これでも内心ビクビクバクバクなんだぞ~っ」

ジラーチ【…前から思ってたけど、キミ、自分を偽るのが上手過ぎるよね】

未央「ほえ?」

ジラーチ【大胆に構えているかと思えば小心者で、その癖、ちゃんと考える時間さえあればうまく答えを導き出せる。ここ最近のキミは、何をするにしてもどこか、話の大きさに腰が引けていたみたいだけど】

未央「…そこまでお見通しだったんだ。……っていうか、ジラちん、全部見てるんだもんね」



629: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:37:34 ID:aEH

ジラーチ【皆に不安をかけないよう、智絵里が洗脳されたと聞いた日の夜に隠れてわんわん泣いてたのも、足手まといにならないよう密かに一人でポケモンとトレーニングしてるのも、全部ね】

ジラーチ【…もしかしたらヒーロー気取りなのも、そうだったりするのかな】

未央「私、そこまで計算ずくで何でもできる子じゃないよ、ジラちん」

未央「ただ、前にも言ったでしょ? あのメンバーなら、私みたいなおちゃらけキャラがいて、ちょうど良く纏まるんだって」

未央「今更インテリ真面目キャラ気取ったって、似合わないってからかわれちゃうしね?」フフッ

ジラーチ【未央、キミは…どうしてそうまでして引き立て役に成り下がろうとするんだ?】

未央「……私さ、3人兄弟の真ん中なんだ」

未央「兄ちゃんは、今は家を出て一人暮らししてるけど…私がたまに様子見に行かないとゴミばっか溜めちゃうし、食事もいい加減だしさ」



630: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:37:54 ID:aEH

未央「弟とは、夜通し流行りのゲームで遊んだり、ポケモンバトルの事もああだこうだって話したり……って言うのも、昔、兄ちゃんがカントー地方を旅してたからなんだけど」

未央「お土産に貰ったポケモンバトルの記録ビデオ……擦り切れるくらい何度も何度も観たっけ……」

未央「そんなこんなで、3人兄弟、仲良く楽しく暮らしてたんだけどさ。…私、そのうち、2人の事ばかり考えるようになっちゃって」

ジラーチ【……? どういうこと?】

未央「…長男ってさ、要求しやすいじゃん。1番上の子、って言うか、最初の子だから、当然お下がりじゃなくて新品の服を買ってもらえるし、少しくらいならワガママも聞いてもらえたりして」

未央「末っ子ってのもさ、ワガママ言えちゃうんだよね。欲しい物があったら、欲しいって言えちゃう。…下の子って可愛がられるじゃない」

ジラーチ【で、キミはその真ん中だと】



631: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:38:13 ID:aEH

未央「そそ。二人が何かワガママ言ってるとさ、私、黙っちゃうんだよね。……だからかな、前に出る人がたくさんいると、無意識に『ここは私の出番じゃないかも』って…半歩下がっちゃったりしてさ」

未央「思えば、小さい頃着てた服も兄ちゃんのお下がりばっかだったしなー。それを損してるとか思ったことは特にないんだけど、よく近所の人に、未央ちゃんは元気いっぱいで男の子みたいだねって言われたりしたっけ」

未央「……割と纏まらなかったけど、大体はこんな感じだよ、私って」

ジラーチ【ナルホドね。…でも、今は半歩引き下がってる場合でも、臆病風に吹かれてる場合でもないのは、わかってるんでしょ】

未央「もちろん。…私の友達…りゅーすけとめりゃめりゃを取り返さなくっちゃ!」



632: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:38:42 ID:aEH

未央「…ジラちん」

ジラーチ【ん、何】

未央「ありがとね、聞いてくれて。ほとんど愚痴みたいになってたかもだけど」

ジラーチ【いいよ。おかげでキミの事、少しだけ知ることができたんだし】

ジラーチ【とりあえず、せっかく見つけた出口なんだし、外は雨だとも言ってたよね】

未央「ふっふっふ……ジラちんや、これを見よ!」ジャーン

ジラーチ【……それ、折畳みの傘…?】

未央「前にマギアで傘忘れてジラちんに冷たーく笑われた未央ちゃんは、次こそはそんな事がないようにと前もって買っておいたのでありました!」

ジラーチ【傘1つ買っただけでお祭りみたいにやかましいね、キミは…】

未央「とにかく、これで雨対策は万全!砂漠で雨なら砂嵐とかの心配もないし、傘さえあれば……」

ジラーチ【甘いね】

未央「へ……まだ何か必要だったりする…?」

ジラーチ【砂漠地帯は昼夜の寒暖差が極端なんだよ。仮に今が夜ならだけど、せめて何か羽織るものがあった方がいいんじゃない?】

未央「んー……羽織るモノ、ねえ……」キョロキョロ

未央「…………ここにかかってる趣味の悪い色のローブ……とか?」

ジラーチ【ないよりマシでしょ、この際】

未央「うへぇ……」

※未央は【マジカ団員服】を手に入れた!



633: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:38:58 ID:aEH

未央「よし、こうして羽織ってと……とにかく、まずは外の様子から探ってみよう、どこかに別な入口とかあるかもしれないし!」

ジラーチ【手持ちポケモンがいないんだ、砂漠のポケモンを刺激しないように気をつけてね】

未央「了解!…それじゃあ、早速行ってみるとしますかっ!」

※未央はエアダクトから外へ抜け出した……。

~~~~~



634: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:39:24 ID:aEH

~夜のドルチェ砂漠・雨~

未央「…何、これ…」

メグロコ「メグシュッ メグシュッ」クシュン

ビブラーバ「ビバババビ…」フルフル…

マラカッチ「カッチー! マラカッチー!」ワタワタ

未央「砂漠のポケモン達が……たくさん…」

ジラーチ【この雨のせいだね】

未央「え……」

ジラーチ【本来乾燥した砂漠でないと生きるのが困難なポケモン達が、ここにはたくさんいる。砂地が水を吸ってしまったから、地下に逃げ込むどころでもなく、恐慌状態なんだ】

未央「すごい数いるよ? これじゃ、傘やラボの中には避難させきれないし……」

ジラーチ【サッサとラボを何とかしないと、マズイかもしれないね】

ガァン! ガァン! ガァン!

未央「…何の音だろ……」



635: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:39:51 ID:aEH

ジラーチ【アレは……】

※ラボの扉に攻撃するポケモンがいる……。

ガバイト「ガバァッ!」ガァン! ガァン!

未央「この雨の原因、アソコだって知ってて攻撃してるのかな…」

ジラーチ【随分鼻が利くみたいだね、あのガバイト。雨の中にポケモンのエネルギーを感じて、ああやってこじ開けようとしてるんだ】

未央「……ね、ねぇ!」

ガバイト「ガバ…?」

未央「あのさ、もし中に入りたいなら一緒に…」

爪を振るうガバイト「ガバァッ!」ヒュッ

未央「わっとっとおっ!」スカッ ステーン!

未央「わ、私は敵じゃないよぉ! このラボと雨をどうにかしようって…」

ジラーチ【にしては格好が説得力に欠けているよね】

未央「格好……あ」

※未央は羽織っていたマジカ団員服を脱いだ……。

未央「……寒っ、へくしっ!」

ガバイト「…ガバ」



636: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:40:29 ID:aEH

未央「私、ここに閉じ込められてたんだよ……それに、私だけじゃなくて、私の友達のポケモンや……多分他にもたくさん閉じ込めて、雨を降らせるのに利用してるんだ」

未央「私も手伝うから、力を貸して、お願い!」

ガバイト「ガバ」フンッ

未央「ありゃ…そっぽ向いてる…」

ジラーチ【口先だけのヤツなんか信じられるか、みたいな雰囲気だね】

未央「口先だけ…かどうかは!」タタタタ

未央「えええいっ!」ガシャア!

ガバイト「ガバ…?」

未央「どんなに硬い扉でも、戦える子達で順番に技を繰り出していけば破れるはず!」

未央「皆も、砂漠の雨を止めるために力を貸して!」

マラカッチ「ラカッチー!」ガァン

イワパレス「パーレッ!」シュオオ…ガガガガガガン!

ダグトリオ「ダグーッ」ゲシゲシゲシ!

ノクタス「ノータッ!」ゴシャア!

未央「皆……よし、私も…てりゃああ!」ガァン

ガバイト「ガバ……」フーン

ガバイト「ガバ」スッ……

未央「ガバイト!」

ジラーチ【一応、認めてくれたみたいだね。…危ないから下がったほうがいいよ】



637: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:40:55 ID:aEH

未央「皆下がって!ガバイト、せーので!」

ガバイト「ガバ」コクン

未央「これで…どうだあああっ!」ガァン!

ガバイト「ガーバァ!」ガァン!

バタァン!

未央「やった!扉が壊れた……! ……けど、警報とか全然鳴らなかったよね……私達がこんだけ暴れてるのに、気付いてないのかな……」

ジラーチ【寒暖差が激しい砂漠に、さして性能が高いとも思えない防犯対策の機械を取り付けたって、すぐに壊れるでしょ】

未央「そっか…ラボがあちこちにあるなら、いちいちお金かけて対策してないかもしれないし…」

ジラーチ【強いて言えば、この砂漠自体が天然の防犯システム、なんだろうね。砂漠のど真ん中までわざわざ暑い思いしてここを見に来るニンゲンが、ヤツラ以外にいるとも思えないし】

未央「…でも、まぁとりあえず、第一段階突破って事だよね…」

ガバイト「ガバ」ズンズン

未央「あ、入ってっちゃう……皆もありがとね!すぐにこの雨何とかするから……」

ノクタス「……タス」ズンズン

未央「キミも来てくれるの…?」



638: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:41:24 ID:aEH

ジラーチ【あのガバイトとこのノクタス、どうやらここのリーダー格みたいだね】

未央「心強いよ…!一緒に頑張ろう!」

ノクタス「ノクタッ」

~~~~~

未央「…どう考えても、一番怪しいのはこの大きな扉だけど……これは……」

ジラーチ【さっきみたいに未央が体当りしたくらいじゃ開かないだろうね】

ノクタス「クタッ!」ズンズン スーッ……

※ノクタスは拳を構え、集中を始めた…

ガバイト「ガバ…!」グッ シュオオオ……

※ガバイトは地面を睨んで爪を光らせ始めた…

未央「あの構えは……もしかしなくても、私下がったほうが良さそう……!」タタタッ

ノクタス「クタッ!」ビュッ!

ガバイト「バーイッ!」ドゴ……ガコオン!



639: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:41:48 ID:aEH

ジラーチ【……ノクタスの『きあいパンチ』と、ガバイトの『ストーンエッジ』…成程、後ろに仲間のポケモン達がいたせいで、逆に本気を出すことができなかったのか】

未央「確かにこれは周りを巻き込みかねない威力……!」

ジラーチ【拳に気を纏った必殺の一撃と、大地に爪を突き立てて岩盤を隆起させる攻撃……これで扉に壊れるなっていう方が、まずムリだよね】

バタァン!

未央「開いた!………りゅーすけ、めりゃめりゃ!」

りゅーすけ「リュー…!」バリバリバリ

めりゃめりゃ「メイルル……」バリバリバリ

研究員「騒々しいと思えば、砂漠の野生ポケモンまで引き連れて……大事な実験の最中です、大人しくしていなさい!」

未央「大人しくって……!それなら私の友達に酷いことしないでよ!今すぐ実験を止めて!!」



640: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:42:11 ID:aEH

研究員「フン、何を言い出すかと思えば……この状況で、その提案を容れる理由がどこにありますか。皆纏めて『かなしばり』にしてしまいなさい、スリーパー!」ボウン

スリーパー「リーパァァー」ミョワワワワ……

未央「またあの技…!」

ガバイト「ガバッ」シュッ

スリーパー「リパッ!?」

研究員「は、速い!?」

ガバイト「ガーバッ!」ドゴオン!

スリーパー「リパァ!」ドサァッ

研究員「く……ならば……今のうちにエネルギーだけでも絞り尽くして……」カタカタカタ

りゅーすけ「リュー!」ビリバリビリバリビリ!

めりゃめりゃ「メルルルー!」ビリバリビリバリビリ!

未央「りゅーすけ!めりゃめりゃ! …やめてよ!これ以上酷いこと……!」ダッ

研究員「ええい、離しなさい!凡人が天才のする事に口出しするものじゃありませんよ!」バシッ!

未央「あうっ!」ドサッ



641: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:42:35 ID:aEH

研究員「そもそも、あなたが大人しく閉じ込められていれば、研究が終わったその時にはこのポケモン達もちゃんとお返しするつもりだったのですよ」ツカツカ……

未央「……どういう……?」

研究員「だって、そうでしょう。……エネルギーを絞り尽くした後で、死骸になったポケモンに…何の価値があるというのです?」

未央「……このおおお!」ダッ……

研究員「スリーパー、『サイコキネシス』で脳を揺さぶってやりなさい!激しい頭痛で何もかもわからなくなるくらいにね!」

スリーパー「リーパァァー……」ミョワワワワ……

未央「しまっ……!」

ノクタス「クタァス!」バシィッ!

研究員「んなっ!?サイコキネシスの念波をかき消して……」

ジラーチ【ノクタスはあくタイプ……エスパー技は無効化されるんだよね】

ノクタス「ノクタッ」

未央「うん! …今のうちに……!」



642: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:42:57 ID:aEH

研究員「く……!こうなれば破れかぶれです!!エネルギー吸収装置、出力最大っ!!」ガコン

未央「あっ……!」

りゅーすけ「リュー!!」バババババリ……

未央「りゅーすけ!りゅーすけーっ!」

研究員「はぁ……はぁ……この際です……一匹に集中して吸収し尽くしてしまえば、効率も上がり、否応なくアナタの戦意を削ぐこともできるはず……」

研究員「どんな気分です……逆らってはいけない相手に逆らった事で、あなたは自らポケモンの命を縮めてしまったのですよ……クククッ…ハハハハハハ!」

未央「りゅーすけ!りゅーすけーっ!」

りゅーすけ「リュー…」バババババリ……

~~~~~



643: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:43:23 ID:aEH

未央兄『ただいま、皆』

未央(幼少時代)『あ、にーちゃん!わーい、にーちゃんがかえってきたー!』

未央兄『帰ってきたのは俺だけじゃないぞ…ほら、セキチクシティで手に入れたポケモンだ』ボウン

ミニリュウ『リューリュー』

未央『わぁ!このこかわいいっ!』

未央兄『魚を釣るつもりが、ドラゴンポケモンが釣れた時はびっくりしちまったけど…未央、お前、そのポケモン…育ててみないか?』

未央『わたしが?』

未央兄『ドラゴンポケモンは育つのに時間がかかるんだよ。だから一緒に、たくさん遊んで、たくさん食べて、たくさん寝て……そうだな、未央が旅に出るくらい大きくなったら、こいつももっと大きくなるのかもな』

未央『……やる!わたし、このこといっしょにがんばる!』

ミニリュウ『リュー!』ピョン

未央『えとね……じゃあね……りゅーりゅー鳴くから……りゅーすけ!あなたのおなまえ!』

りゅーすけ『リュー?』

未央兄『相変わらずネーミングセンス、そのまんまだな……』

りゅーすけ『リューリュー♪』ウネウネスリスリ

未央『あはは、くすぐったいー!』

未央兄『ともあれ、大事にするんだぞ。時間をかけて、愛情を注いでやれば…』

『いつかきっと、答えてくれるからな』



644: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:43:47 ID:aEH

~~~~~

未央「りゅーすけ……ごめん、ごめんね…!こんな……こんなのって……!私……私……!」ポロ……ポロ…

りゅーすけ「リュー……」ニッ

未央「りゅーすけ…?」

りゅーすけ「……リュー……」バババババリ……

りゅーすけ「リュー!」カッ!

研究員「なっ!?」

グググ………ガシャン! バキン!

※進化した事で拘束具が外れていく…。

りゅーすけ(カイリュー)「バウリュー!!!」

研究員「な、な、な……」

未央「りゅーすけが……カイリューに進化した……!」



645: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:44:26 ID:aEH

ジラーチ【どうやら、あの研究員…調子に乗って、ポケモンに刺激を与え過ぎたみたいだね】

ジラーチ【天候を操るハクリューから、天候エネルギーを奪い取る……そんなことして、タダで済むわけないじゃないか】

りゅーすけ「バリュッ」ベキッ バキッ

めりゃめりゃ「メルー♪」

※りゅーすけは力づくでめりゃめりゃの拘束具を外してあげた…。

りゅーすけ「バリュ……!」ギロッ

研究員「ひ、ひい!た、たかが図体がデカくなっただけじゃないですか!やりなさい、スリーパー!『サイコキ……』」

スリーパー「リパァ…」ウミョミョミョ……

りゅーすけ「リュッ」シュンッ

研究員「な、消えた……!?」

りゅーすけ「バウリュー!!」バシイッ

スリーパー「リパァ!」ドシャア!

未央「速い……!」

ジラーチ【今のは『神速』……絶対に先制で攻撃できる強力な技だけど……普通に育てただけのカイリューじゃ覚えることのない技だ…】

ジラーチ【きっと、さっきのマシンの刺激と、未央の彼への想いが……奥底に眠っていた可能性に共鳴して……あの技を引き出したんだね】

未央「りゅーすけ…」

りゅーすけ「バウリュー!!」ウオオオ……!



646: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:45:01 ID:aEH

未央「うん……私も……もう、怒ったよ……!」

未央「ポケモンを道具扱いするヤツなんかに……負けて…たまるかあああああ!!」

りゅーすけ「バルウッ!」

研究員「ひっ……こ、ここは放棄しますよ!撤退、撤退を……」

未央「りゅーすけ、思いっ切り行くよ!」

りゅーすけ「リュー!」バサッ……バサッ……ゴオッ……

研究員「ひっ、やめ……」ガタガタ

スリーパー「リパァ……」ガタガタ

未央「吹っ飛ばせ!!『暴風』!!!」

りゅーすけ「バリュー!!」ゴオッ……

ビュゴオオオオ……ドカァン!



647: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:45:45 ID:aEH

スリーパー「リパァ…」バタン……

伏せていた研究員「あ、あああ……壁も……天井も崩れて……」

ザアアアアア………バチッ バチッ……

研究員「資料が!機材が!あああ、雨に濡れてしまう!な、なんてコトをしてくれたのですか!これではここでの研究成果が全て……」

めりゃめりゃ「メル」ピチョン

めりゃめりゃ「メルルルー♪」ザアアアアア……

※めりゃめりゃは雨にうたれて嬉しそうにしている……。

未央「これで、このラボも……この砂漠での実験も、全部終わり…! 他にも捕まえたポケモン、いるんでしょ!」

研究員「くっ……これでは転送装置で他のラボに捕まえたポケモンを移送する事も……!」

未央「答えてよ!」

ガバイト「ガバ!」ゲシィッ バタァン!

※ひしゃげていた扉をガバイトが壊したようだ……

「メリャー」「ペリッペリッ…」「カメェ……」

※閉じ込められたポケモン達は息も絶え絶えに苦しんでいる…

ガバイト「…………!」ブチィッ!……カッ……!



648: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:46:10 ID:aEH

研究員「ふ、こ、こうなれば、再びあなた達をかなしばりにして再起を……」ボウン ボウン

スリーパー「リパァ」「リパァ」

未央「な……まだ2匹も……」

ノクタス「クタス…!」ブンッ

研究員「かなしばりです!」

ノクタス「…………」ピタッ

未央「あ、ああ、ノクタスが!」

研究員「ふ、ふふふ…はじめからこうすれば余計な手間をかけずに済んだのですよ。かなしばりはノーマルタイプの技…つまり、あくタイプのポケモンでも無効化は不可能!」

研究員「この数です……多方面からしかければ、例えいかに速いポケモンといえども………!」クルッ

ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアア!!!!」

研究員「ヒイイイイイイイ!!!!!」

スリーパー「「リパァ……」」ヘタッ



649: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:46:36 ID:aEH

未央「あれは……もしかしてガバイト……?……様子が……」

ジラーチ【捕まったポケモンの様子を見てガブリアスに進化した……どうやら、彼女の『逆鱗』に触れてしまったみたいだね】

未央「『逆鱗』って、それじゃ……」

ジラーチ【…もう見境なんてない。敵も味方も自分自身も、全てを壊すまで彼女は止まらないだろうね】

ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアア!」ギュオッ……

研究員「ひっ、助け……」

りゅーすけ「リュー!」ベシィッ!

研究員「ぎゃはぁ!」ドカッ!

※間一髪、しっぽで研究員を弾き飛ばした…。

めりゃめりゃ「メル!」バリアー!

ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアア!」ガキン ガキン!

未央「りゅーすけナイス! ここでこの人がやられたら…マジカ団の目的とか、わからなくなっちゃうもんね!」

めりゃめりゃ「メルルルー♪」カッ!

未央「……めりゃめりゃ、まさか……!」



650: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:47:06 ID:aEH

ジラーチ【……そうか……ヌメイルの進化条件は育ちきった状態で雨に触れること……】

未央「この天候が……私達に味方してくれてるんだ…!」

めりゃめりゃ(ヌメルゴン)「メルメラァ!」

りゅーすけ「バリュッ!」ガッツポ

未央「凄い……凄いよ、2人とも…!」

ジラーチ【そう喜んでもいられないはずだよ、ガブリアスが!】

ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアア!」ブンッ

未央「あっ……捕まってるポケモンの方に!?」

ジラーチ【言ったでしょ、怒りでもう何もわからないんだよ!】

めりゃめりゃ「メルメラ!」ザバァッ!

ガブリアス「ガァァッ!?」スベッ! ズテンッ!

ジラーチ【上手い!『濁流』を使ってうまく転ばせられた…!】

未央「ガブリアス、もうやめてよぉ!」

ガブリアス「ガァァッ…ガアアアアアアアアアアアアア……」ベシッ ズバッ!

めりゃめりゃ「メラーァ……」

りゅーすけ「バリュ……」

※ガブリアスはわけもわからず自分を攻撃している……。

未央「…疲れ果てて混乱しちゃってる……こんなの…見てらんないよっ!」ダッ

ジラーチ【未央!】



651: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:47:30 ID:aEH

未央「止まって!ガブリアスっ!」ダキッ

ガブリアス「アアア……ガアアアアアアアアアアアアア…!」ズバァン!

未央「うああっ!」ズバァン!

りゅーすけ「バリュ!」

めりゃめりゃ「メラァ!」

未央「……腕を……ちょっとやられたみたい……」ドクドク……

ジラーチ【出血が酷いじゃないか……どうしてあんなムチャを…】

未央「…りゅーすけ…そこのローブ、ちょっとだけ裂いてくれない?」

りゅーすけ「リュ」コクン ビリィッ

未央「とりあえず…これで止血は……よし…」ギュッ

ジラーチ【未央…】

未央「小さい頃から男の子とばっか遊んでたからさ、これくらいの傷の手当て、慣れてるよ……へへ」クラクラ…

ジラーチ【明らかに子供が遊びで作るような傷じゃないんだけど…】

未央「いいから……ジラちんは黙って見ててよ……」フラッ……



652: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:47:58 ID:aEH

ガブリアス「ガァァッ……ガァァッ……」グスグス…

未央「泣いてるの…ガブリアス……」

ガブリアス「ガアアアアアアアアアアアアア……」ヒュッ

りゅーすけ「リュー」ギュッ

ヌメルゴン「メラァ」ギュッ

ガブリアス「ガブ……?」

未央「…大丈夫、だから……」ヨシヨシ

※未央はガブリアスの頭を撫でている…

ジラーチ【ガブリアスの鮫肌で、撫でる手が傷つくのも気にせずに…キミって子は本当に…】

未央「怖かったんだよね……急に雨が降って、仲間達が弱っていくの、見て…」

未央「大丈夫……私達は敵じゃないよ…怖くない……大丈夫……」ヨシヨシ

ガブリアス「ガブゥ……」グスン…

研究員「は、はは……飛んだ茶番じゃないか……お笑いだ……」

未央「………」

研究員「お前達はそうやって油断するから……背後にいる私のスリーパー達に気が付かないんだ……」

スリーパー「リパァ」「リパァ」



653: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:48:20 ID:aEH

研究員「そ、そのまま、皆、固まってしまえ……かなしば……」

悠貴「……させませんっ!」スタッ!

研究員「な……」

未央「ゆうき……ちゃん……?」

悠貴「エーフィ、『マジックミラー』!」

エーフィ「フィィィィ!」カッ!

研究員「………………」

スリーパー「………」「………」

悠貴「…私のエーフィの特性です……かなしばり、反射させてもらいましたっ」

未央「ゆうきちゃん……どうしてここが…」

悠貴「理由は後できちんとご説明しますっ!……とにかく……未央さんを助けられてよかった……今すぐ、病院に…」



654: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:48:44 ID:aEH

未央「……待って、ゆうきちゃん。私……この子と話があるんだ」

ガブリアス「ガブル……」

悠貴「ガブリアス……わ、わかりましたっ。エーフィ、とりあえず捕まったポケモンの皆さんを助けなくちゃ!」

早苗「あーあー、これは酷い有様ねぇ……」

未央「ポケモンポリスの早苗姉さん!マギアシティにいたんじゃ……」

早苗「事件あるところにお巡りさんあり、ってね。ここのポケモン達は、私と悠貴ちゃんに任せてちょうだい」

未央「ありがと、2人とも……ねぇ、ガブりん」

ガブりん「ガブル……」

未央「……今、この地方全体が、異常気象でさ……ここだけじゃない……色んな場所で……皆が困ってるんだ」

未央「ガブりんのその力をさ……見境なく暴れるためじゃなくて、私達の世界のために……貸してくれないかな」

ガブりん「ガブル……」コクン

未央「…ありがと…。ボール、入れるね…」コツン

シュウウウウ……ユラッ ユラッ ユラッ……カチッ……



655: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:49:09 ID:aEH

早苗「ポケモンは護送車に載せてきたわ!後はあなた達だけよ!」

悠貴「未央さんっ、とりあえずこれ、使ってください」

未央「『すごいキズぐすり』……ありがと、ゆうきちゃん」

悠貴「いえっ、こんな事くらいしかできなくて……とりあえず、メーヴェシティの病院まで、お送りしますっ」

早苗「そうね……メーヴェの病院は確かに近いけど……多分、今行っても受け入れて貰えるか…」

未央「どういう事……?メーヴェシティで、何か…」

早苗「こことは天気が逆なのよ。…というか、街の方が本来の砂漠並みに暑くなってるから…患者さん、増える一方みたいね」

未央「……マジカ団……!」

早苗「私はコイツを尋問して洗いざらい吐かせてみせるけど……どうもマジカ団の連中って、催眠術か何かで肝心な事言えないようにされちゃってるみたいなのよね…どこまで情報を引き出せるかしら」

未央「……その割には聞いてもないことペラペラ喋ってた様な……」

早苗「だから、喋りそうに見えるでしょ?でもこいつら、肝心要の部分は絶対に喋らないの。ボスの情報とか、構成員の人数とか……ホント面倒よね…」ハァ…



656: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:49:34 ID:aEH

悠貴「あのっ……メーヴェの街の病院が難しいなら…私、他に心当たりが……」

未央「?」

早苗「それ、言っちゃっていいの? あそこ、関係者以外立ち入り禁止じゃなかった?」

悠貴「場合が場合ですしっ…泰葉さんや拓海さんならきっと…」

未央「泰葉さん、って人の話は前に聞いたけど……何でたくみん??」

悠貴「…実は、私ポケモンリーグのお手伝いをやってましてっ……四天王の泰葉さんの、お弟子さん、と言うか……見習いみたいな感じなんですっ」

未央「四天王の見習い弟子!?……いたたっ」

悠貴「あ、大声を出すと傷口がっ……」

未央「……って事は、もしかしてその病院って……」

悠貴「はいっ、ポケモンリーグ本部の中にありますっ」

未央「えええええええ!!?」



657: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:49:46 ID:aEH

※こうして、ひょんな事からポケモンリーグの本部にお邪魔することになってしまった未央。早く仲間達と合流するためにも、急いで傷の手当てに向かうのだった。

続く。



658: ◆6RLd267PvQ 19/07/30(火)13:50:56 ID:aEH

久しぶりの未央メイン回でした。
かつて戦った悠貴に助けられる展開、個人的に気に入ってたり。昨日の敵は今日の友。

では、お目汚し、失礼をば。


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シンデレラガールズ×ポケモンクロス クロノスライトストーリー
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