662: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:00:51 ID:y8c

更新します。17話。

for the family. City battle of the sun!



663: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:01:08 ID:y8c

※時間を遡り、未央と研究員との戦いから数時間前。
さらわれた未央を助けるべく、マリータ峠の抜け道から何とかメーヴェシティに到着した一行。
時刻は昼過ぎ、日差しが異様な程に激しい街の中。
ネネはひとまず、妹の様子を見に病院へと来ていたのだった…。



664: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:01:32 ID:y8c

~メーヴェ病院・しおんの個室~


ネネ「しーちゃん……調子はどう……?」

しおん「お姉ちゃん……? 帰ってきたの……? バッジ集めの旅、するって…」

ネネ「うん、バッジもちゃんと集めてるわよ。ほら、ここにちゃんと4つ……」

しおん「もう4つも……!? ……うっ…」クラッ

ネネ「あ、ダメよ、無理しないで、ほら、特製のきのみドリンクあるから……」

しおん「ありがと……何か急にね、こんな風に暑い日が続くようになっちゃって……そんな季節でもないし、やっぱりおかしいよ…」

ネネ「大丈夫。このお天気が元に戻りさえすれば、体の方もまた元通りよくなっていくと思うから……今、私の旅の仲間が情報を集めてるの。きっとどこかに何か原因が……」

しおん「……やっぱりお姉ちゃんは旅に出てもお姉ちゃんだね」

ネネ「ふふ、何? 私が旅に出る前とあまり変わってないって事?」

しおん「んーん。強くて優しくてかっこいい、大好きなお姉ちゃんのまんまなんだなって…」

ネネ「しーちゃん……」

ネネ「……必ずこのお天気は私達が何とかしてみせるから。辛いと思うけど、もう少しだけ、頑張るのよ。絶対、すぐによくなるから……」



665: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:01:50 ID:y8c

~~~~~


唯「いや~……見事に騙されたよね、ラボの場所」

千夏「まさか蜃気楼を使ったデコイとはね…。これだけの湿度と熱気じゃ、そういう現象が起きても仕方ないのだろうけれど……」

唯「やっぱさ、雨の砂漠の方に先に行ってみた方がいいんじゃないかなー…そっちにも絶対ラボはあるだろうし…向こうは雨なんだから、冷たくて多分気持ちいいよ?」

千夏「見通しの利かない雨の、広い広い砂漠の中からどうやってラボを探し出すのかが問題になるわよね、そうすると」

唯「そっかぁ……あ、そしたらさ、メーヴェの街にあるラボから通信モニターとかジャックして、砂漠のラボの場所を見つけて…」

千夏「そのラボが見つからないって話だったじゃないの。……ダメね、暑さで頭が回りそうにないわ…」

唯「またバチュルに探して貰っても、蜃気楼じゃなー…」ウーン

~~~~~



666: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:03:47 ID:y8c

加蓮「未央……それにネネの妹さんも……マジカ団……絶対許せない…」グッ

肇「逸る気持ちはわかります。ですが、こんな時だからこそ平常心で事にあたらなければ…まずは、情報を探るべきでしょうね」

忍「おーい!」タタタッ

加蓮「忍、ごめん、一人で行かせちゃって…何かわかった?」

忍「それが……病院の方だけじゃ受け入れが間に合わなくなったって、今民間の人、大きな建物に避難誘導してるって!」

肇「私達も、あまり長い時間無理はできませんね……ラボを探し出して、早期決着に賭けるしかないでしょう」

加蓮「肝心のラボの場所……確か、未央をさらったヤツは砂漠に雨がどうこうって……」

ネネ「ドルチェ砂漠の事ですね…」スタスタ

加蓮「ネネ、妹さんは…」

ネネ「大丈夫です、強い子ですから……早く事件を解決して、街に平穏を取り戻さないと…」



667: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:04:12 ID:y8c

唯「あれ? 加蓮ちゃん達?」

加蓮「唯!?」

唯「わぁ、やっぱ加蓮ちゃん達だ!また蜃気楼で見間違えたのかと思って焦ったよ~」

肇「この方は確か……以前トーナメントで…」

加蓮「うん。私がボロ負けした相手」

唯「やほやほ~。ゆいでーす!あと、こっちは親友のちなったんね」

千夏「それはニックネームでしょう、唯ちゃん。…ボンジュール。千夏よ、よろしくね」

ネネ「よろしくお願いします。確か私、街で何度かお顔を見たことが…」

千夏「私もこの子もメーヴェ住まいだもの。…と言うことは、貴女も?」

ネネ「はい、メーヴェ出身で、今は旅の途中です……けど…」

加蓮「あいにく、のんびり話してる時間、ないんだよね……仲間がマジカ団ってのにさらわれてさ…」

唯「マジカ団に!?」

千夏「……不思議な縁もあるものね、私達もマジカ団に用があるの」

肇「それは……やはり、この日照りと関係が……?」

唯「そこまでわかってるなら話早いよね。実はさ、ゆい達、マジカ団のラボを壊して回る旅をしてるんだ~」

忍「壊して回る旅って……何かとんでもない話だね、それ…」

加蓮(ラボを壊して回る……? それに、前に戦った時のあの強さ……この子、何者…?)



668: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:04:31 ID:y8c

千夏「とりあえず、落ち着ける場所で話がしたいけど……生憎どこもかしこも定員オーバーなのよね、病人と、避難した民間人で…」

唯「せめてラボの場所が特定できたらなー…」

肇「先程仰っていたと思うのですが……蜃気楼がどうとかって……」

千夏「ええ。ポケモンを使ってラボを探していたのだけど、蜃気楼で作られた偽物だったのよ。探していたポケモンの方も、流石に暑さに耐えられなくて、無理に働かせるわけにもいかず、立ち往生…」

忍「蜃気楼って、つまりマボロシみたいなものだよね…」

肇「この暑さと湿度……それに、そのマジカラボが天候の研究をしている施設なら……充分、ありえる事態ではないかと…」



669: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:04:58 ID:y8c

加蓮「なら、動き回って闇雲に探すより、何か方法を見つけたほうがいいかもしれない……でも、仲間が攫われたのは砂漠の方みたいなんだよね……」

千夏「ドルチェ砂漠のラボなら、それこそ広い砂漠を雨の中闇雲に探すことになるわね。寒暖差も激しくなるし、雨で体力も奪われる……焦る気持ちは理解できるけど、正確な場所を特定してからの方が効率は良くなるはずよ」

唯「メーヴェにある日照り起こしてるラボからなら、通信用の機械で多分場所とか特定できるはずなんだよね」

ネネ「…つまり、纏めると…」

忍「この街のラボを早めに見つけて、そこから日照りを止めたり砂漠のラボの場所を特定して動くのが一番近道、って事だね」

加蓮「けど、そうは言っても探すのに時間はかけられないし……」



670: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:05:15 ID:y8c

早苗「あら、あなた達ー、こんなところで話し込んでたら熱中症になっちゃうわよー?」タタタッ

加蓮「え、早苗さん?」

早苗「ありゃ、キミ、確かマギアシティの…」

肇「お知り合いの方ですか、加蓮さん」

加蓮「マギアシティでマジカ団のラボを潰した時、色々お世話になったおまわりさんだよ。…でも、何でメーヴェに」

早苗「事件あるところにおまわりさんアリってね。この街はホラ、マギアシティから直通で列車も走ってるから。事件と聞いて、居ても立っても、ってね」

ネネ「なら、私達のラボ探しに協力して貰えませんか? この街のおかしな天気も、マジカ団の仕業らしくて……」

早苗「それ、本当に?詳しく話を聞かせて貰えるかしら」

ネネ「はい、ええと…実は…」

~~~~~



671: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:05:32 ID:y8c

早苗「ナルホドね。せっかく見つけ出したラボがまさかのマボロシだった、と…」

唯「これ以上探すにも、バチュルに無理させられないしなぁ……」

早苗「そういうことなら、ますます早苗さんにお任せ案件ね。出てきなさい、ガーディ!」ボウン

ガーディ「ワウッ!」

早苗「この子のハナなら、少なくとも幻に惑わされる事はないと思うわ。ほのおタイプだから暑さにも強いしね。…後は…」ガサゴソ

肇「それは…?」



672: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:06:09 ID:y8c

早苗「以前押収した…というより、不審な団員にガーディが噛み付いて引きちぎったローブの切れ端よ。特殊な匂い…薬品だか、毒物だかの匂いが染み込んでるから、仮に同じ組織のものなら、この匂いのする方を辿れば多分だけど……」

千夏「可能性が見えてきたわね……ラボが見つかれば、この状況も打開できるはず」

早苗「なら、早速だけどガーディ!『かぎわける』で匂いを追跡して!」

ガーディ「ワウッ!」クンクンクン…

ガーディ「ワンッ」タタタッ

早苗「さ、行くわよ皆!事件があたし達を呼んでるわっ!」タタタッ

ネネ「追いかけましょう!」

忍「オッケー!マジカ団だか何だか知らないけど、さっさとやっつけて手がかりゲットだよ!」

加蓮「まろ!」ボウン

まろ「チル!」

加蓮「…ごめん、峠で雨に打たれて、流石に体力的に走るとヤバそうだから……」

肇「大丈夫ですよ、まろちゃんの背中で少し休んでください。きっと加蓮さんの力も必要になりますから」

加蓮「うん。私も流石に、黙って寝てるわけにはいかないしね…まろ、乗せてくれる?」

まろ「チルル!」

加蓮「よし……じゃ、空から!」

まろ「チル!」バサァッ…

肇「私も、後を追わないと…!皆さん先に行ってしまったみたいですけど…まろちゃんの飛んだ方に行けば大丈夫ですね…!」タタタッ…

~~~~~



673: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:06:32 ID:y8c

~街外れの森・ラボ付近~

スリープ「リープゥ!」

ムンナ「ムワワン…」

マーイーカ「マイッカ!」

千夏「アタンデ(待って)!催眠術を使うポケモンの群れ……おそらく、この先にラボがあるはず……」

ネネ「なら、一気に突破します!ハナちゃん!」ボウン!

ハナちゃん「ソウソーウ!」ワサッ

ネネ「この日差しなら……!お願い!『ソーラービーム』っ!」

ハナちゃん「フッシー!」ビイイイイイイム!

……チュドーン!!

ムンナ「ムワワ…!」

スリープ「プヒィィ!」

マーイーカ「イッカ!イッカ!」

※ポケモンの群れは逃げ出した……。

忍「す、すごい威力……皆逃げてっちゃった」

千夏「天候が日照りの時のソーラービームは、本来必要なチャージの時間がゼロになる……威嚇射撃にはもってこいの技ね」

ネネ「流石にお日様が隠れる室内だと撃つのに時間がかかっちゃいますけど……露払いくらいなら!」

ハナちゃん「ソウソウ!」



674: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:07:04 ID:y8c

早苗「頼もしいわね!ガーディ、ポケモンがいたって事はこの辺りのはずよ!」

ガーディ「ワウッ!」クンクンクン……

ガーディ「……バウ!」チョイチョイ

早苗「…バウ、って……これはただの木じゃない、探してるのはラボよ、ラボ」

肇「いえ……この木、ただの木じゃありません……周りの木と明らかに色味が違います」

肇「……これは、木の幹にここだけ押せそうな膨らみが……」

唯「わかった!ヒミツのスイッチ的なヤツだ!」

加蓮「よっ…と!」スタッ

ネネ「加蓮さん!まろちゃんも!」

まろ「チルル!」

加蓮「空から私達でゴッドバードを使っても良かったんだけど、手柄はネネに横取りされちゃったかな、今回は」フフッ

ネネ「はい、今回は私も、欲張らせて貰います。負けられない理由なら、ありますから」

早苗「これで全員よね?じゃあ、行くわよ…ポチッとな!」ポチッ

ガゴゴゴゴゴ…



675: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:07:18 ID:y8c

加蓮「木の周りの地面が揺れて……?」

肇「地震……いいえ、この地面自体がエレベーターになってるんです!」

千夏「つまり、ラボは地下にあったのね……探しても見つからないわけだわ…」

ネネ「…あ…この木、上の方よく見たら……」

忍「アンテナ、付いてるね……かなりわかりにくく偽装されてるけど」

加蓮「色々と、ここで間違いなさそうだね…後は、この先のラボを調べれば…!」

ネネ「…待っていてね、しーちゃん…!」

~~~~~



676: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:07:47 ID:y8c

~マジカラボダンジョン・メーヴェ支部~

唯「わー、広いし涼しいーっ!地上はあんなにあっついのにー…」

千夏「まぁ、地下も同じように暑かったら彼等も研究どころではないでしょ」

ネネ「ひとまず皆さん、これ、特製のきのみドリンクです、良かったら…」

加蓮「助かるよ、まだヘバッてなんていられないしね」

早苗「でも、流石にちょっとぬるいわね……キンキンに冷えたルービーが飲みたいところだけど……そのためにもまずはここの制圧よね、腕が鳴るわ!」

肇「…そう言えば、ここに外国語で書いてあるのは施設名でしょうか……ええと…」

千夏「マジカラボダンジョン……つまり『研究所兼地下牢』と言ったところね」

早苗「地下牢…ね、上等だわ、全員お縄にしてホンモノの地下牢に叩き込んでやるわよ」

ネネ「通路がこんなに広々としてるのは…天井も高いですし…」

千夏「天候を変動させる、にしても…街の中は生半可な暑さではなかった…きっとエネルギーを一度に多く吸収できるよう、大型のポケモンも運搬できるようにしているのね」

忍「完全に利用する道具としてしか見てないってわけだね……マジカ団……!」



677: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:08:11 ID:y8c

千夏「……さて、これは私からの提案なのだけど」

唯「どしたん、急にかしこまっちゃって」

千夏「これだけ本格的に作られたラボは私達も初めてよ。どんな罠や敵がいるかわからない」

千夏「私達のここでの目的は2つ。まず1つは日照りの解除。どこかにポケモンのエネルギーをドレインする機械があるはずよ」

加蓮「マギアで見た、あれか……じゃあもしかしたら、途中にポケモンが捕まってる部屋も……」

早苗「あるはずだけど、こう広いんじゃ、いちいち叩くのは効率悪いわね……」

千夏「だから、まずは吸収している大元のスイッチを止めて、ポケモンのエネルギードレインを解除する。これで外の日照りに関しては解決するはず」

肇「そして、2つ目は…モニタールームの制圧、ですよね」

千夏「ブラボー、正解よ。そこから砂漠のラボを探し出して、捕まった貴女達の仲間を救出に行く…どちらも迅速さが求められるわ」

千夏「提案というのは、1度メンバーを二手に分けて探索、どちらかが解決したらもう片方を援護、どちらかが罠にかかったらもう片方が救援に向かう……非効率に聞こえるかもしれないけれど、逆に1番確実だと思うわ」



678: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:08:44 ID:y8c

忍「確かに…ここまで来といて罠にハマったらはいオシマイ、ってのも笑えないよね」

千夏「ひとまず、どちらのチームにも感知能力の高いポケモンがいるとスムーズにいけるはずね…となれば」ボウン

ニャオニクス♂「ニャーオ!」

ニャオニクス♀「ンナー!」

千夏「危険が迫ると10トントラックすら軽々持ち上げるサイコパワー…このニャオニクスを互いのチームに一匹ずつ、でどうかしら」

早苗「私のガーディも、鼻はきくわよ。人やポケモンの気配があれば、逃さないと思うわ」

唯「ゆいのバチュルも、偵察ならお任せってカンジだし、じゃあゆいと早苗さんは別々に別れたほうがよくない?」

千夏「となると……この人数なら3:4に別れるから……なるべくなら、チームワークが乱れないパーティーにした方がいいわね」

唯「なら、ゆいはちなったんについてく!あと一人は……」

ネネ「私が一緒に行きます。人数が少ないのなら、回復の手段があったほうがいいと思うので」

加蓮「となると、残りはこっちか。早苗さん、よろしくね」

早苗「任せてちょうだい!こう見えてポケモンバトルの方もそれなりなんだから!」

忍「じゃ、やる事は決まったね!慎重かつ大胆に、ガンガン制圧していこう!」

~~~~~~



679: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:09:04 ID:y8c

Side 加蓮チーム

ニャオニクス♂「ニャーオ…」ミョワワワ……

加蓮「扉だらけ……無闇に入ったら罠だった、とかだと面倒だよね…」

肇「こちらは人数的には多いですけど、回復力には乏しいですからね……」

早苗「一気に敵の頭を見つけてガツンと叩く!これが1番なんだけど……」

ニャオニクス♂「ニャーオ」チョイチョイ

忍「あの扉が怪しいみたいだけど……それとは別の、一番奥に見える大きな扉は何なのかな」

肇「いかにも奥に何かありそうですけど……」

加蓮「罠もあったりして…ね」

早苗「じゃあまずはこの子の言う通り、あの部屋から調べてみましょ!」サササッ

早苗「………鍵、かかってるわね」ガチャガチャ

忍「み、皆で体当たりするとか!」

加蓮「流石にそれは……」

早苗「ま、そこはお姉さんにお任せあれ、ってね。出てきなさい、ゴーリキー!」ボウン

ゴーリキー「リッキ!」ガッツポ!



680: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:09:27 ID:y8c

早苗「じゃ、ちょちょいっとやっちゃいなさい♪『爆裂パンチ』!!」

ゴーリキー「ゴーリキッ!」バゴオン!

中にいた研究員「ひ、ひぃっ!?」

早苗「さぁーて、どんな風にとっちめてあげようかしら?」パキポキ…

研究員「く、卑怯だぞ!鍵もないのに無理やり扉を破るなんて!人の風上にも置けないな!!」

忍「それ色んな意味でこっちの台詞!!!」

研究員「く…ならば仕方ない……ここは一旦逃げ……」

早苗「アリアドス!」ボウン

アリアドス「リアー!」シュルルルル

研究員「ぐうっ、身動きが!?」

早苗「粘性の捕縛用『クモのす』よ。大人しくお縄を頂戴しなさい!」

加蓮「つ、強い……」

肇「お見事です!流石おまわりさんですね…!」

早苗「ま、これくらいは基本だものね…さぁーて、正直に吐くこと吐かないと、アリアドスの糸とゴーリキーの怪力で…キュッ!とシメちゃうわよ~…」ギロ…

研究員「ひ、ひいっ、吐きます言います、だから痛くしないでぇっ!」

~~~~~



681: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:09:42 ID:y8c

早苗「ナルホド、あそこの扉に真っ直ぐ向かってたら今頃はセンサーにひっかかってポケモンに囲まれてた、と」

忍「あった、解除用の機械ってこの壁のパネルだよね!」

肇「パスワードは確か先程の研究員さんから…ええと、『飛んで火にいるウルガモス』……でしたね」

ピコーン! ガガガガガ……

『解除コードを確認しました。センサー解除、扉が開きます』

早苗「まずは第1関門突破ね……この先にも罠があるはず。頼んだわよ、ニャオニクス君!」

ニャオニクス♂「ニャーオ!」

~~~~~~



682: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:10:05 ID:y8c

~Side ネネチーム~

唯「デンリュウ、かみなりパンチ!」

デンリュウ「パルパルウ!」バキィッ

ドククラゲ「ギギギギギ!」バリバリバリ!

ネネ「アマちゃん!トロピカルキック!」

アマちゃん「マージョッ!」ゲシッ!

ヒトデマン「ヘアッ!?」バコォン!

千夏「このポケモン達……操られているわね、さしずめマジカ団の尖兵といったところかしら」

ネネ「それに……油断すると『ちょうおんぱ』や『あやしいひかり』で混乱状態にさせられてしまいますし……」

唯「混乱したらポケモンを交代させればいいんだよ、ゆい達3人いるんだし、フォローしあって行けば怖くないって♪」

ネネ「…………あと、敵に水ポケモンが多いのは……やっぱり…」

千夏「メーヴェ港のポケモンをそのまま操って使っているのね………卑怯なやり口……」

ネネ「急ぎましょう、もしかしたら操られたポケモンもこの施設の機械で解放できるかもしれませんし!」



683: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:10:34 ID:y8c

千夏「ええ、そうね……ただ、1つ気がかりなのは…団員の姿が見えないところ」

唯「…やっぱアレかな、志希ちゃんが帰ってきた時に言ってたヤツ…ゆいにはちょい難しかったから、ちなったんにチョクで通話繋いで聞いてもらったんだけど」

千夏「マジカ団の構成人数が未だにハッキリしないのも、きっとそれが原因よね…」

ネネ「ええと、それは、どういう……?」

唯「何かね、マジカ団のしたっぱの人達って、実際にはマボロシかもしれないんだって」

ネネ「ま、幻……ですか?」

千夏「あくまで仮定ではあったけど、ここで自律して戦うポケモン達、野生のポケモンにしては統率がとれすぎてる。まるで…そう、隣にトレーナーでもいるみたいにね」

ネネ「でも、何のために幻なんか……」

千夏「組織の規模を大きく見せるためのカムフラージュ……おそらくはね」

千夏「裏から軍団を統率する幹部や研究員は本物の人間でしょうけど、少なくとも……人材戦力そのものはまだ充実してはいないはず」

千夏「要するに、裏で大まかな方針を命令する幹部はいても、直接個別に命令を下す現場の部隊長が空席の状態………つけこむなら、そこね」

唯「つ、つまりどういうこと……?…うう、アタマこんがらがってきちゃったよ~」

ネネ「…つまり、操られたポケモンの数は多くても、実質的には大元の幹部さんを叩けば何とかできるって事ですよね」

千夏「そうね。初めからもう少しわかり易く説明すべきだったのだけど……ゆいちゃんには動きながらこうして実体験させた方が手っ取り早い気がして…」



684: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:11:03 ID:y8c

唯「ナルホド☆早い話、ここのボスっぽい人倒しちゃえばそれでポケモンも日照りも全部何とかなっちゃうわけだ!やっぱしちなったんアタマいいなぁ~…」

千夏「そうして自然と核心だけを考えられるのはゆいちゃんの長所ね…。逆に言えばそこに辿り着くまでは…!」

シェルダー「シェッダ!」カタカタ

ゴルダック「ゴダッ!」タタタタ

ネネ「相手がみずタイプなら、任せてください!ハナちゃん!」ボウン

ハナちゃん「ソウソウ!」

ネネ「いきます!ハナちゃん、やどりぎのタネ!」

ハナちゃん「ソウフッシ!」シュポポポン!

シェルダー「シェダ!?」シュルル!

ゴルダック「ゴヴァ!」シュルル!

ネネ「ごめんなさい、通してもらいます!アマちゃん、トドメのトロピカルキック!」

アマちゃん「ジョーマッ!」ピョン……ドコォ!ゲシッ!

シェルダー「シェッダ!」バシィ!

ゴルダック「ゴヴァ……!」バタン

ネネ「よし……よくやったわ、二人とも!」

ハナちゃん「フッシ!」

アマちゃん「マージョ」フフン

唯「スゴイスゴーイ!ネネちゃんもケッコーやるじゃんっ♪」



685: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:11:20 ID:y8c

千夏「確かに見事な手際ね…けれど、勝利の余韻に浸るにはまだ早いわよ。早く大元を叩かないと、これをいつまでも繰り返す事になる」

ネネ「はい、急ぎましょう!前衛は私達が!皆さんは力を温存していて下さい!」

ハナちゃん「フッシ!」

アマちゃん「ジョーマッ!」

千夏「頼もしいわね…なら、お言葉に甘えさせて貰うわ」

唯「その分、敵のボスが出てきたらゆい達のコンビネーションでこてんぱんにしちゃうもんね!」

ネネ「…じゃあ、一気に突破します!……しーちゃん、すぐに終わらせるから…!」

~~~~~~



686: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:11:50 ID:y8c

~Side 加蓮チーム~

肇「ガマかみさん!『とびはねる』攻撃です!」

ガマかみさん「ゲロォ!」ピョーン!

※ガマかみさんは空高く飛び跳ねた!

加蓮「さっさと通してもらうよ…!ぱん、『つるぎのまい』!」

ぱん「サンサン…サンッ!」クルクル……シャキーン!

※ぱんの攻撃力がぐーんとあがった!

ハスブレロ「ブレロロォ!」タタタタッ…

サニーゴ「サニニ!」ピョコピョコ

早苗「ゴーリキー、『怖い顔』!」

ゴーリキー「リキッ……」ギロォ……

ハスブレロ「ブロッ……!」ビクウッ

サニーゴ「サニィ!」ビクウッ

※ゴーリキーの怖い顔で相手の素早さが下がった!

早苗「さぁ、ぶちかましちゃいなさい、二人とも!」

肇「はい!『とびはねる』…急降下!!」

ガマかみさん「ゲーロッ!」ヒュウウウ……ゲシィッ!

ハスブレロ「ブロォッ!」バタン……

忍「ひこうタイプの技…水、草タイプのハスブレロには効果抜群だね!」

サニーゴ「サーニニニニ!」ドシュシュシュ

早苗「とげキャノンが来るわよ!」

加蓮「大丈夫、私達が!ぱん!『まるくなる』!」

ぱん「サンッ!」ピョーン カキキキキン!

サニーゴ「サニィ!?」



687: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:12:24 ID:y8c

加蓮「ぱんの防御力、小さいからって甘く見ないでよね!今度はこっちの番!ぱん、『アイアンヘッド』!」

ぱん「サーン…サンドーッ!」ゴチーン!

サニーゴ「サニィ……!」パタリ

肇「攻防一体……お見事です、加蓮さん!」

加蓮「肇もね!流石ガマかみさん、頼りになる!」

胸を叩くガマかみさん「ゲロォ♪」ドンッ

肇「早苗さんも、サポート、ありがとうございます。おかげで作戦通りの連携でいけました」

早苗「何の何の。攻めるばかりが戦いじゃないものね! さ、あと少しよ!」

加蓮「ニャオニクス、この辺り、どうなってる?」

ニャオニクス♂「ニャァ……」ミョワワワワ

ニャオニクス♂「……ニャァ?…ニャニャ!」

肇「ふむふむ……どうやら、ここに並んでいる扉の中は、全て同じ反応があるみたいです…分身…幻影でしょうか……」

早苗「罠のニオイがプンプンするわね……なら、ガーディ!」ボウン!

ガーディ「ワオッ!」

早苗「さぁ、本物はどの部屋か『かぎわける』のよ!お願い!」

ガーディ「ワフ…」クンクンクン……

ガーディ「……ワンッ!」チョイチョイ

忍「あそこ、扉じゃなくて壁じゃない……?」

早苗「ははぁ……ピンと来たわ!ゴーリキー、『かいりき』で動かしてみて!」

ゴーリキー「リキッ!」ケイレイッ

ゴーリキー「リキッ……」ガシッ……ググググ……ガコン!

※ゴーリキーは壁面の下から壁を持ち上げた…!



688: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:13:22 ID:y8c

忍「隠し階段!」

早苗「どうやら、お目当ての部屋はこの先みたいね…みんな、準備はいいかしら?」

バタァン!

ドククラゲ「ギギィ!」

ケイコウオ「ケィケィ」

ヨワシ「ヨワワ…」

バスラオ「バスバッス!」

加蓮「げ……扉無視されたからって自分達から出てきたよ……」

忍「なら、ここは私が!ツガル!」ボウン!

ツガル「マケンカ!」フンス

忍「特訓の成果、今こそ見せる時っ!『かみなりパンチ』っ!」

ツガル「ケーンカッ!」バチィッ!

バスラオ「バスゥッ!」バリバリバリ!



689: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:13:38 ID:y8c

忍「ここから先は…」

拓海『常に前に立って、仲間のピンチは自分が何とかする。何が何でも根性で喰らいつく。そういうヤツのための技だ』

忍「…誰も通さない!」

ツガル「ケンカッ!」

加蓮「忍……」

忍「殿(しんがり)はアタシが引き受けた!皆は先に!」

ツガル「ケンケン」コクン

早苗「行きましょう、忍ちゃんの覚悟、確かに受け取ったわ!」タタタッ

肇「お頼みします!」タタタッ

加蓮「……信じてるから!」タタタッ

忍「…へへ。さぁーて……それじゃあその信頼に、しっかり応えてみせますか!」

ツガル「ケンカッ!」

~~~~~



690: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:14:04 ID:y8c

Side ネネチーム

ネネ「はぁ……はぁ……ここで、行き止まりみたいですね……」

唯「ネネちゃん、ちょいバテ気味なんじゃない…?だいじょぶ?」

ネネ「はい、だいじょぶです!こんな時の為の特製ドリンクですから……」ゴクゴク……

ネネ「倒れるなら…全部終わらせて、その後です!」

唯「ネネちゃん……」

千夏「無駄よゆいちゃん。彼女、覚悟を決めてここに来ているのだから……妹さんと、仲間を必ず救い出す……そのための覚悟をね」

ネネ「……ふぅっ……さぁ、どこかに入り口があるはずです!千夏さん、お願いします!」

千夏「ニャオニクス、わかる?」

ニャオニクス♀「ニャーオ…」ミョワワワワ

ニャオニクス♀「ンナオウ」テクテク

ニャオニクス♀「ニャーオッ」ポチッ

ネネ「壁に…見えないスイッチが……」

ガゴゴゴゴ………ガコン!

千夏「どこまで行っても幻覚幻影蜃気楼……いい加減終わらせたいものね」

唯「でも、スイッチ隠してるって事は、こっちでアタリっぽいよね!ニャオニクス、お手柄だぞ~♪」ナデナデ

ニャオニクス♀「ニャオウ♪」

ネネ「……陽の光がさしてます、階段の上の方からでしょうか……」



691: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:14:25 ID:y8c

千夏「天候実験のために、天候に干渉しやすくしているのかもね。私達は地下から潜入したわけだけれど……ここを登ればメーヴェの入り口、山道近くに出るはず……おそらく、海に面した崖をくり抜いてサンルームにでもしてるんでしょう」

ネネ「ついにここまで……!あの……お二人とも、これを…!」

千夏「これは……きのみね」

唯「え、いいの? 唯達、ネネちゃんががんばってくれたから全然疲れてなんかないのに…」

ネネ「だからこそです。お二人をここまで無傷で連れてこられた……この先の戦いで、回復はきっと役に立つはずですから…頼りにしています…!」ペコリ

千夏(かなり無理をしてるわね……この子、そうまでして……)



692: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:14:40 ID:y8c

千夏「メルシー(有難う)。これは大切に使わせて貰うわ。唯ちゃん、ここまでして貰ったからには……」

唯「うん、ゆい達でバッチシ終わらせよ!ネネちゃんも、ホントさんきゅーね!」

ネネ「はい…! 行きましょう!」

>>3人は階段を登っていった……


~~~~~~



693: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:15:04 ID:y8c

~メーヴェ・マジカラボダンジョン・実験室~

幹部研究員1「何者だ!」ボウン!

バオッキー「バオッキ!」ボウッ…

幹部研究員2「よくもこんなところまで3人でノコノコと……」ボウン!

コータス「クォオオオ!」プシュー!

千夏「敵は貴方達2人だけ?…拍子抜けね」

唯「なら、唯達だけで一気にキメちゃえそうだね!ちなったん、いつものコンビネーションで!」ボウン!

サンダース「ダースッ!」バチバチ

千夏「了解よ。ニャオニクス、戻って」シュウウウ

千夏「ニンフィア!」ボウン!

ニンフィア「フィア♪」

幹部研究員1「ふん…イーブイの進化系2匹か。ブースターであれば少しはマシな戦いができたかもな」

幹部研究員2「ここの天候は日照り……炎タイプの技の威力が上がっている!そう簡単に施設を好きにさせると思うな!」

唯「それはこっちのセリフー!先にゆい達のメーヴェシティをめちゃくちゃにしといて何様ってカンジ!サンダース『電磁波』!」

サンダース「ダースッ!」

幹部研究員2「『まもる』です、コータス!」

バリバリバリ……パキィン!



694: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:15:36 ID:y8c

唯「あちゃー……防がれちゃった…!」

幹部研究員1「バオッキー、『弾ける炎』!」

千夏「ニンフィア『光の壁』!」

ニンフィア「ニンフィ!」ピカァアアン…

幹部研究員1「何っ……だが、それでも威力は上がっているのだ!」

ニンフィア「ニンフィ…!」ボウッ…!

サンダース「ダスッ…」ボウッ…!

ネネ(炎が弾けて、2体同時に攻撃を……!唯さん、千夏さん…!)

千夏「技の威力を高める方法は…何も天候だけに限った話じゃないはずよ。例えばそう……ポケモンの特性。……こういうのはいかがかしら?」

ニンフィア「フィィ……フィアアアアア!!!」グワンッ!

バオッキー「バオッキ!?」

コータス「コタッ!」

幹部研究員1「な……今のはノーマル技の『ハイパーボイス』……タイプ一致でもないのに何故これ程の威力を……!」

千夏「ニンフィアの特性、『フェアリースキン』。ノーマル技に限り、ニンフィアと同じフェアリータイプの技にタイプが変更される。タイプ一致の全体攻撃よ、ボナペティ(召し上がれ)」

幹部研究員1「く……だが、この施設を奪わせはしないぞ!バオッキー、サンダースに『かみくだく』攻撃だ!」

唯「いいのかな~、ウカツに電気タイプのサンダースに近付いたりして…」ニヤリ

幹部研究員1「何っ…」



695: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:16:04 ID:y8c

唯「サンダース、至近距離から『10万ボルト』!」

サンダース「サーンダーッ!!」バリバリバリ!

バオッキー「バキャアアア!!」バリバリバリ!

幹部研究員1「しまった!バオッキー!」

バオッキー「バキャア…」バタン

唯「だから教えてあげたのに~。やーいやーい♪」

幹部研究員1「ぐぬぬ……!」

ネネ「凄い……!」

幹部研究員2「ふ、だがこちらにはまだコータスがいる!光の壁で炎が通らないなら……コータス、『のしかかり』だ!」

コータス「クォオオオ……!」ピョーン……

千夏「レ・スタール……遅いわ」

ニンフィア「フィィィ……!」シュウウウ……

千夏「迎え撃ちなさい!『シャドーボール』!」

ニンフィア「フィアッ!」シュン!

コータス「クォ……」

幹部研究員2「しまっ……かわして……」

千夏「……そちらのコータスは空中にいるのよ。身動きなんて取れないでしょう?」

ボシュウウウウウ!!



696: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:16:24 ID:y8c

コータス「クォオ……」バタン……

幹部研究員2「ぐ……おのれ……おのれええ!」

ネネ「ハナちゃん!」ボウン!

ハナちゃん「フシッ!」

ネネ「お願い……『ねむりごな』!」

ハナちゃん「フシャアッ」ワササッ!

幹部研究員1「ぐっ……これは……」バタン

幹部研究員2「しまっ……油断した……」バタン

ネネ「…そう、私もいますから…!」

千夏「…天候操作のスイッチは……これね」ガコン

シュウウウ………

※日差しがみるみる弱くなっていく……。



697: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:16:46 ID:y8c

唯「よっしゃー!ボス戦クリアー!やったね、ちなったん、ネネちゃん!」

千夏「結局、きのみは貰い損になってしまったけれどね…。二人とも、ありがとう」

ネネ「いえ、こちらこそ…お二人や仲間の皆がいなかったら、私だけじゃとても……」

「キリキザン、『不意討ち』しなさい」

サンダース「ダスッ!」ゲシッ!

唯「え、サンダース!」

サンダース「ダスッ…」バタン

千夏「ゆいちゃんのサンダースを一撃で……? 一体、どこから……」

藍色ローブの幹部「ごきげんよう、皆さん。メーヴェのラボにようこそ」ツカツカ…

千夏「そう、裏から様子を見ていたのね……あなたは?」

インディゴ「ああ、名乗るのを忘れていましたね。私の名はインディゴ……コードネームで失礼ですが…マジカ団、幹部のインディゴと申します」

千夏「インディゴ……『藍色』のローブに仮面…随分と暑そうな格好をしているのね」



698: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:17:09 ID:y8c

インディゴ「そうですね。なので困っていたのですよ……日差しが強過ぎると流石に、この服装では戦いづらいでしょう?」

唯「で、その幹部さんが今さら出てきてどーいうつもり? 勝負ならもうついてるでしょ!」

インディゴ「確かに、そこでだらしなく転がっている研究員達には後でお仕置きが必要そうですが……この私がまだ残っているのをお忘れなきよう」

キリキザン「キリキリ…!」

千夏「敵は鋼タイプ……フェアリータイプのニンフィアでは不利ね……」

唯「なら、ゆいのデンリュウで…!」

インディゴ「マニューラ、『どろぼう』」パチン

マニューラ「ニュラッ」ササッ

唯「あっ!ゆいのモンスターボールがっ!人のものを盗ったらどろぼうなんだよーっ!」

千夏「卑怯な真似を……!それなら、ここはニャオニクスで……」

インディゴ「おっと、下手に動くとこのボールの開閉スイッチを破壊しますよ」

千夏「……っ!」

ネネ「ハナちゃん、ねむりごなで……」コソコソ

インディゴ「そこの貴女、聴こえていますよ」

ネネ「ひっ…」ビクッ



699: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:17:32 ID:y8c

インディゴ「まぁ、この仮面は防塵の役割も果たしていますから、私に直接ねむりごなを振りまこうがまるで効果はないんですけどね…」フフフ…

ネネ「目的は……あなた達の目的は何なんですか!どうしてこんな……大勢の人やポケモンさん達が苦しむようなこと……」

インディゴ「どうしてそれをわざわざ語る必要がありますか?……仮にも。私はマジカ団の幹部ですよ」

ネネ「く……質問に答えて下さい!私は……私達はこの街の住民です! 苦しんでいる人達の中には……大切な家族が……! かけがえのない大事な人達がいるんです!!」

インディゴ「…話になりませんね。どうしても口を割らせたいと言うのなら……ゲームをしましょうか」パチン

キリキザン「キザッ」

マニューラ「ニュラッ」

インディゴ「そこのお二方、あなた方は手出し無用です。お嬢さんが私に一人で勝つことができたのならば…多少の秘密くらいはお教えしても良いでしょう。勿論、盗んだモンスターボールもお返しいたしますよ」

千夏「なっ……」

唯「この人……この戦いを…ゲームか何かみたいに…!」



700: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:18:01 ID:y8c

ネネ「…わかりました、その勝負、お受けします」スッ……

唯「ネネちゃん、これどう考えてもワナだって!」

ネネ「……わかっています。わかっているんです、頭では」

唯「ネネちゃん……」

千夏「く……私には何もできないの…?」

ネネ「アマちゃん!」

アマちゃん「マージョッ!」スタッ

インディゴ「キリキザン、行きなさい」パチン

キリキザン「キ…ザン!」シャキン

ネネ「……この戦いは……絶対に負けられない!」

インディゴ「フフ……良い覚悟ですね。ですが……その覚悟ごと、微塵に切り裂いて差し上げますよ。キリキザン『ハサミギロチン』!」

キリキザン「キザァアアン」シュオオッ

千夏「あの技は一撃必殺……当たれば終わりよ!」

ネネ「…落ち着いて……アマちゃん、ターン&ステップ!」

アマちゃん「アマジョ!」クルッ ストッ!

キリキザン「キザッ!」ジャキッ スカッ

唯「今の動き…!」

千夏「紙一重で攻撃をかわした……!」

ネネ「そのまま『フラフラダンス』!」

アマちゃん「マージョッ マジョマジョーッ!」フラフラ フラフラ

キリキザン「キザッ」フラフラ フラフラ

キリキザン「キザァ……」フラフラフラフラ……



701: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:18:29 ID:y8c

インディゴ「混乱させられましたか……ですが、守りの硬い鋼タイプのキリキザンに有効打はあるのですか?」

キリキザン「キザッ!キザッ!」ベシッベシッ!

※キリキザンはわけもわからず自分を攻撃した!

インディゴ「この程度のダメージで、よもや勝った気になられてもね…フフフフッ……」

ネネ「笑っていられるのも、今のうちですよ……アマちゃん、飛んで!」

アマちゃん「マージョッ!」

インディゴ「アマージョお得意のトロピカルキックですか?…そんな技じゃ致命打には…」

ネネ「私達……そう甘くはありませんよ!」

アマちゃん「マージョッ!」ヒュウウウ……

ネネ「アマちゃん!『飛び膝蹴り』!!」

インディゴ「なっ……!」

アマちゃん「マージョッ!!」ドッゴオオ!

キリキザン「キザァア……!」

千夏「あく・はがねタイプのキリキザンには4倍弱点……必殺の格闘技ね」

キリキザン「キキ……キザァ……」グググ…

インディゴ「フフ、ですが…持ちこたえましたよ。私とて同じ手はもう喰らいません…さて、どうするのです?」

ネネ「こうするんです! ハナちゃん!」

ハナちゃん「フシャアッ!」パラパラパラ……

インディゴ「な……いつの間にキリキザンの背後を……」



702: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:18:52 ID:y8c

ネネ「私がアマちゃんを出した時、ハナちゃんはまだボールに戻っていなかったんです。…そもそも、一対一で正々堂々戦おう、なんて条件、出されていませんよね」

キリキザン「キザッ……」スカー……

インディゴ「成程……これは迂闊でしたね……」

ネネ「その迂闊さが、あなたの敗因です!アマちゃん、『ローキック』!」

アマちゃん「マージョッ!」タンッ……クルクルクル……ドコォッ!

キリキザン「キザァアアン!」ドカアアアン!

キリキザン「キザッ……ザン…」バタン

インディゴ「……成程、確かに…」シュウウウ……

インディゴ「ただ、甘いだけの方ではないようですね。戦場を広く見ている…」

ネネ「きのみだってそうでしょう?甘くて美味しいモモンのみもあれば、渋くて固くて食べづらい、カゴのみだってあります。草ポケモンの力を……私達の力を侮らないでください!」

唯「ネネちゃん……すご……」



703: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:19:13 ID:y8c

千夏(怒りで冷静な判断力を見失う人はたくさんいるけれど…彼女は怒らせるとかえって冷静になるタイプみたいね……それとも…この状況が彼女を成長させている…?)

インディゴ「ですが、このマニューラも同じように凌げますか?出来なければ……結局は同じことですよ!」

マニューラ「ニュラッ!」シャッシャッ

ネネ「ハナちゃん!『ねむりごな』……」

インディゴ「『こおりのつぶて』!」

マニューラ「ニュララララア!」カキキキキン……シュババババ!

ハナちゃん「フシッ! フシャアアア!」バシバシバシバシ!

ネネ「ハナちゃん!」

ハナちゃん「フシッ……フシャア…」バタン…

インディゴ「周囲の空気中の水分を急速冷凍させ、礫として素早く放つ先制技……状態異常にばかり頼ろうとするからそうなるのですよ」



704: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:19:42 ID:y8c

ネネ「ハナちゃん…ゴメンね……ゆっくり休んで…」シュウウウ

ネネ「後で、ご褒美にたくさんあまいミツをあげなくちゃ…ね、アマちゃん」

アマちゃん「マジョ」コクン

インディゴ「お喋りしてる余裕があるのですか?時間は待ってはくれませんよ!マニューラ『シザークロス』!」

千夏「危ない!あれはむしタイプの技…!」

ネネ「もう一度、ターン&……」

マニューラ「ニュラッ…」サササササッ

アマちゃん「ジョマッ!?」

ネネ「速い…!?」

インディゴ「チェック・メイト」パチン

ズバァン!

アマちゃん「マジョ………」クルッ

※アマちゃんは申し訳無さそうにネネの方を振り向いた…

ネネ「安心して、アマちゃん……絶対に負けないから……!」

アマちゃん「マジョ…♪」バタン……

ネネ「……お休みなさい、アマちゃん……ありがとう…!」シュウウウ



705: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:20:02 ID:y8c

唯「ネネちゃん……」

インディゴ「さぁ、これで後一匹、と言ったところですか?……返り討ちにして差し上げますよ」

ネネ「いいえ……勝つのは……」ボウン!

トロちゃん「ピーウス!!!」ズシン……!

ネネ「私達!! トロちゃん、背中に!」

トロちゃん「ピウス!」

※ネネはトロちゃんの背中に飛び乗った!

ネネ「飛んで!」

トロちゃん「ピウス!」バサァッ!

インディゴ「フ……空中戦のつもりですか…? 確かにこの研究所は大型のポケモンも運搬できるよう、広く高く部屋を作ってはいますが……トレーナーの貴女まで背中に乗って戦うとは、理解できませんね…無駄に怪我人を増やすだけなのでは?」



706: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:21:05 ID:y8c

ネネ「あなたこそ、私達の力を侮らないでください……さっき私はそう言ったはずですよね」スッ……

マニューラ「ニュラッ?」

千夏「あの手に持っているのは……きのみ?」

インディゴ「戦いもしないうちから回復の心配ですか?成程、背中にあなたがついていれば逐一きのみを与えて回復には困らないと……」



707: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:21:31 ID:y8c

インディゴ「空へ逃れたのも防戦の準備をしたかったという理屈ですね……強気に振る舞っていても、結局はもう後がないと、ご自分でよく理解しているというわけですか、フフフ!」

唯「ちなったん……このままじゃ……!」

千夏「アタンデ(待って)。…どうやら、そう心配する必要もなさそうよ」

ネネ「ふふっ……!」

トロちゃん「ピスピウス…♪」バサァッ



708: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:21:54 ID:y8c

唯「笑ってる……? 何で……」

千夏(インディゴはおそらく勘違いをしている……ネネちゃんは回復のためにきのみを持ち出したり背中に乗ったわけじゃない……)

ネネ「いくわよ、トロちゃん!まずは……これっ!」

トロちゃん「ピウス!」パクン……コオオオオ……

インディゴ「!? トロピウスの体が光り輝いて……」

ネネ「いきます!私達の新しい力……『自然の恵み』!!」

トロちゃん「ピスピーウス!」ゴオッ

インディゴ「何をする気かはわかりませんが……遅すぎる!ありったけの『こおりのつぶて』をぶつけてやりなさい!」

マニューラ「ニュララララア!」カキキキキン シュババババ!

トロちゃん「ピーウス!!」ゴオッ……ガキキキン!バキイン!

インディゴ「氷が弾かれた!?」

ネネ「『自然の恵み』はきのみからエネルギーを貰って技に転換する攻撃……今のトロちゃんの突撃は…『ヒメリのみ』で格闘タイプ!」

インディゴ「なっ……!」



709: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:22:26 ID:y8c

ネネ「きのみの知識なら……私達の独壇場です!ええええええいっ!!!」ギュン

トロちゃん「ピーウス!」ギュン!

マニューラ「ニュラッ…」メキッ……

マニューラ「ニュララア……!」ドゴオッ……!

インディゴ「く……マニューラ!」

マニューラ「ニュラッ……ニュラ……」フラフラ……

ネネ「そこまでです」スッ

※ネネは空を飛ぶトロちゃんの背中からきのみを掲げて見せた……



710: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:22:48 ID:y8c

ネネ「クラボ、フィラ、ウイ、ズリ、ブリー、ネコブ…それぞれどのきのみを使っても、あなたのマニューラの弱点をつく事ができます。それに……」

トロちゃん「ピウス」プチッ

※トロちゃんは首元の果物に混じって生えてきたヒメリのみを『収穫』した…

ネネ「私のトロちゃんの特性は『収穫』…1度使ったきのみを再利用することもできるんです」

インディゴ「成程……どうやら、私達の敗北に間違いない様ですね……」シュウウウ……

唯「す、すご……ホントに一人で、倒しちゃった……」

千夏「ええ……大したものね……本当に」

インディゴ「約束通り、まずはモンスターボールをお返し致しましょう」コロコロコロ……

※インディゴは奪ったボールを唯の方に転がした…

唯「…うん、ちゃんと皆のボール…!変なこととかしてないよね?」

インディゴ「はい、何も。それに……私達の目的についても話して聞かせる約束でしたね」

ネネ「……教えて下さい。マジカ団は…ジムリーダーを洗脳したり、天気のエネルギーを集めたり……一体、何が目的なのかを……」



711: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:23:07 ID:y8c

インディゴ「全てを語るには、おそらく時間はあまり残されていないでしょう。すぐに我々の同胞が増援に来るはずです。立場上、そんな中でペラペラ喋るわけにはいかないものでしてね」

千夏「なら、今話せる要点だけでも、手短にお聞かせ願えるかしら。元々実験を止めに来たのだから、情報は願ってもない副産物だもの。少なくても文句は言わないわ」

唯「ちなったん、この人捕まえた方が話速いんじゃ…」

千夏「ダメよ、あの余裕……おそらく一人でも逃げ果せるための何かを仕込んでいるわ」

インディゴ「中々の読みですね。マトモに相手をしていれば、私もタダでは済まなかったでしょう…」



712: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:23:29 ID:y8c

インディゴ「我々の目的はひとつ。あるポケモンを復活させる事です」

ネネ「ある……ポケモンを…?」

インディゴ「はい。そして、目的は…それ以上でもそれ以下でもない。私は幹部として、街や捕獲したポケモンへの被害が大きくなり過ぎないようにここに来たのです」

ネネ「え……?それは、どういう……」

インディゴ「我らが総帥は心の優しい人物です。本来ならポケモンの力でこのような被害を出す手段など、絶対に選ばなかったでしょう…ですが、選ばなければならない状況に陥ってしまった」

千夏「待って。それなら、他の地域でポケモンから無理やりエネルギーを絞り尽くしたり、息も絶え絶えになっているポケモンがいるのは何故?あなたの話と矛盾するのでは?」

インディゴ「末端の研究員までは統制仕切れていない現状がありましてね……我々の組織の構成員の実情は、あなた方にも大方、割れてしまっているのでしょう?」



713: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:23:57 ID:y8c

ネネ「幻影の団員と、洗脳した人やポケモンさん達……」

インディゴ「そして研究員と我々幹部、総帥。これが全てです。我々としては実験が行きすぎないように統制、監督する人員がどうしても必要でね……でないと、無為に犠牲を出すことになってしまう。それは、総帥の願いとは反するものなのですよ」

ネネ「…………その、総帥さんの願いって……あるポケモンを復活させるって言うのは…」

「インディゴ様ー!!」「インディゴさまー!!いずこにおられますかー!!」



714: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:24:18 ID:y8c

インディゴ「時間切れの様です。仲間の研究員が来てしまいました。…ですが、ここでの実験は終わりにしましょう。ここでこれ以上実験を続けていても、またあなた方に阻まれるのは見えていますしね……」ポイッ

※インディゴはカードキーを放り投げた…

千夏「このカードキーは?」

インディゴ「奥に、怪電波で洗脳した海のポケモンの洗脳解除装置と…日照りの実験にとらえていたポケモンのケージがあります。そのマスターキーですよ」

インディゴ「ここは……貴女を……ええと」

ネネ「ネネです」

インディゴ「ええ、ネネさん。貴女の健闘を讃えて、敗北を認め、差し上げます。…ですが、いずれまた、互いに相まみえる日も来るでしょう」

インディゴ「その時こそは……今回のリベンジもさせてもらいますよ…」シュウウウ……

※インディゴはそう言い残すと消えてしまった……。

※倒れていた研究員や増援に来た団員の姿もない…。おそらく、インディゴが連れて行ったのだろう……。



715: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:24:40 ID:y8c

ネネ「う……」フラッ

唯「ネネちゃん!」ダキッ

千夏「緊張の糸が切れた事で気を失ってしまったみたいね……それに、微熱も…」

トロちゃん「ピスピウス」

※トロちゃんは千夏達に背中を向けた…。

千夏「ネネちゃんの事は彼に任せるとしましょう。メルシー、トロちゃん」

トロちゃん「ピーウス」バサァッ

※トロちゃんは背中にネネを乗せるとラボの出口へと向かっていった……

唯「多分、もう片方の皆もモニタールーム抑えちゃってるよね。けど、流石にゆい達もポケモン達もヘトヘト…」

千夏「こちらも誰か手伝ってくれる人を動かした方がいいわね。ゆいちゃん、悠貴ちゃんにお願いできないかしら」

唯「そっか、そだね、悠貴ちゃんなら…!あ~……ここ圏外っぽいから、外出てから連絡してみる!」タタタッ



716: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:25:10 ID:y8c

千夏「……となると、私はここのポケモン達の解放ね……こっちも人手が必要だろうし…どうしたものかしら」

肇「千夏さん!」タタタッ

忍「よかった、無事だった!…さっきネネちゃん背負ったトロちゃんとすれ違ったから…」

千夏「詳しい話は後でするけど、制圧任務は成功よ。ネネちゃんがかなりがんばってくれたから」

肇「そうですか……それで……さっき、すれ違いざまに見たネネちゃんの顔が……」

忍「熱っぽかったけど、眠りながら笑ってたんだよね…」

千夏「そう…」

千夏「実は、ここのポケモンの解放に人手がいるの。それと、おそらくあなた達の友達を助けに行くのにも……ラボの場所はわかったのよね?」

肇「バッチリです。皆それぞれ頑張ってくれましたから…」

千夏「なら、皆も疲れてるでしょうし、まずは早苗さんに連絡して、ポケモンポリスの応援要請を」

肇「あ、それは大丈夫です。そうなるだろうから、って早苗さんも連絡しに外に向かいました」

忍「何で圏外なのよ~!ってぶつぶつ言ってたけどね……じゃあ、アタシ、ネネちゃんの様子見に行った方がいいかな……病院も埋まってたし…休める場所、探さなきゃ…」

千夏「多分、それは大丈夫のはずよ。だって……」

~~~~~~



717: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:25:39 ID:y8c

トロちゃん「ピーウス」バサァッ…ズシン…

アマちゃん「ジョーマッ」ボウン

※アマちゃんはネネのボールから飛び出してきた…。

アマちゃん「ジョマ」ガチャリ ギィ……

ハナちゃん「フシャ」ボウン シュルル

※ハナちゃんも飛び出すと、ネネをツルのムチで持ち上げて部屋の中に運び込んだ……。

ネネ「……ここは……」パチッ

タオルを絞るアマちゃん「ジョマ…」ギュー

ネネ「あ……ふふっ、そっか……私……」

アマちゃん「ママー」ピトッ ナデナデ

ネネ「……帰って来たのね。メーヴェシティの……私の家に……」

※外側の窓からトロちゃんが顔を覗かせている…

トロちゃん「ピーウス」ハイッ

ネネ「トロちゃんのフルーツね。ありがと……あら?」

ハナちゃん「フシャ」ハイッ

※あまいミツの入ったお皿を持ってきたようだ…。

ネネ「みんな……」ジワッ



718: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:25:54 ID:y8c

忍(……場所を聞いて来てみたけど……おじゃま虫かもね、アタシ達)

肇(ですね。あれならきっと……すぐに良くなるでしょう)

>>2人はそーっと玄関の扉を閉めると、体を休めるため、ポケモンセンターへと向かっていった……



~~~~~~



719: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:26:12 ID:y8c

※時を現在に戻し、ドルチェ砂漠を走る護送車の荷台。解放されたポケモン達に混ざって怪我をした未央が、加蓮の手当てを受けていた…。

未央「いや~、まさか護送車の荷台に紛れ込んでたなんてビックリしたよ…」

加蓮「私もその怪我見てびっくりした。早苗さんには休んでなさいって言われちゃったから、こうでもしないと来られなかったし」



720: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:26:35 ID:y8c

未央「にしても……今回はなかなかにハードな戦いだったねえ……この怪我、どうしよっかな、流石にごまかせないよね…?」

加蓮「前にちひろさんが言ってたよね、ジム挑戦の旅で怪我をした場合、途中での療養に際しては全快を待つしかないって。あの時いつか置いてきぼりにされるって思ってた私が、まさか未央の心配する事になるなんてね」

未央「かれんは…迷惑?」

加蓮「迷惑なのはリーグのルールの方。マジカ団倒すのに力を貸してくれ、とか言ったの、あの拓海さんでしょ」

未央「ああ、言われてみれば……あれ、それで怪我しちゃった場合って……どうなるんだろ」



721: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:26:56 ID:y8c

加蓮「どうもこうも、矛盾してるってば。私、リーグ協会だかジムリーダーだかちひろさんだか誰か捕まえて、納得行くまで直談判するつもり。今からポケモンリーグの病院に行くんでしょ?ついていくから」

未央「かれんさんは頼もしいねぇ…けど、そっちも疲れてるんだし、無理は駄目だからね、絶対」

加蓮「それはお互い様。このまま未央を置き去りに旅を続けるとかさせられるくらいなら、私、真っ先に抜けるから」

未央「かれん……」

加蓮「どんな理由があっても未央を怪我させたマジカ団は許せないし…」ギロッ

研究員「!?」ビクッ

※縛り付けられた砂漠ラボの研究員をにらみつける加蓮。



722: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:27:16 ID:y8c

加蓮「とにかく、何もかもキッパリハッキリさせとかないと、ね…」

未央「だね。…私も、そろそろ覚悟を決めなきゃ、かな…」

未央(周りに気を遣って半歩下がる臆病者の私じゃなくて…皆の事、守って戦える、そんな私に……)

ジラーチ【気負い過ぎると怪我増やすよ。仲間って、そういう時に助けてくれるもんでしょ】

未央「…ジラちん」

ジラーチ【ん?】

未央「ありがと」

ジラーチ【…いきなりそう素直にお礼を言われると……反応に困るなあ】

未央「あはは、ジラちんが照れてる♪…あいたたた…」

加蓮「ほら、何話したか知らないけど大人しくしてる!もう…またキズぐすり吹きかけられたい?」

未央「うひゃあ、しみるのは勘弁だよ~!」

~~~~~~



723: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:27:37 ID:y8c

※一方、砂漠を走る護送車の運転席。

悠貴「すう……すう……」

早苗「早寝早起きちゃんなのよね~、悠貴ちゃんって。いけどもいけども砂ばかりだし、寝顔癒やされるわ……」

ザザッ……ザーッ

早苗「あら、警察無線……はいはーい、こちら早苗さんでーす」

千夏「千夏よ。こちらは大体のポケモンを回復できたところ。そっちはどう?」

早苗「あぁ、千夏刑事、今日はお疲れ様」

千夏「ちょっと早苗さん、その呼び方は……」

早苗「ああ、私服刑事だものね、バレちゃマズイか。…とは言え、唯ちゃん達四天王の皆は知ってるんだし、助手席にいるのも眠ってる悠貴ちゃんだけよ?大丈夫でしょ」

千夏「まあそれなら問題ない…か。今回の一件、組織の構成員の内容把握や、ボスの目的が一部明らかになったのよ」



724: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:27:57 ID:y8c

早苗「…千夏ちゃん、どんな恐ろしい拷問にかけたの……?」

千夏「あのね……私はもっとスマートよ、早苗さん。情報を聴き出せたのはあくまでも偶然が重なった結果みたいなものだし……とりあえず、ポケモンリーグの警察詰所にいるから、後で四天王の皆さんとも情報共有するつもりよ。そっちも来るんでしょ?」

早苗「怪我人がいるからねぇ…っていうか、これはおまわりさんの勘なんだけど……普通の会議じゃ済まなそうなニオイがするのよね……」

千夏「というと…?」

早苗「……護送車の荷台の方から物凄い殺気がね……」アハハ

千夏「…穏やかじゃないわね…何の恨みを買ったのかしら」

早苗「いやー、多分買ったのはあたしじゃないけどね、それは…」

~~~~~~



725: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:28:09 ID:y8c

加蓮「この怪我人の面倒見てくれないとか言い出したら……ポケモンリーグ、アタシが潰すから……」ゴゴゴゴゴ……

未央「かれんさん、昔の「キレたナイフかれん」に戻ってるよ~……おーい……」


※続く。



726: ◆6RLd267PvQ 19/08/04(日)02:29:35 ID:y8c

戦闘描写がなかなかに難産で時間がかかってしまいました。
ただ、今後どうなるのかの大筋は既に組んであるので、ご心配なく。

ひとまず、今回はこれにて。
お目汚し、失礼をば。



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シンデレラガールズ×ポケモンクロス クロノスライトストーリー
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