曜「頼りにしてます、鞠莉ちゃん先生!」

鞠莉「ふたりのクリスマス作戦」

曜「我が家の忘年会」

曜「あけましておめでとう、鞠莉ちゃん先生!」

鞠莉「心を癒すその唇に」

鞠莉「いとつきづきし」

曜「平成最後だよ、鞠莉ちゃん先生!」

曜「鞠莉ちゃんとマザーズデイ」

鞠莉「曜とのなかよし温泉旅行記」

曜「紫陽花の鞠莉ちゃん」

鞠莉「スウィート・リベンジ」

曜「サラダ記念日」

曜「憧れは淡く身を包んで」



1: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:21:25.21 ID:DDvjnl5W.net

ようまり



2: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:22:36.55 ID:DDvjnl5W.net

曜「鞠莉ちゃんって、レモンが好きなんだよね」

鞠莉「そうよ、よく知ってるわね」

曜「あははっ。プロフィールに書いてあるからね。でも、レモンのどんなところが好きなの?」

鞠莉「どんなところ…と、言うと?」

曜「ほら、私を含めて、好きなものにフルーツを挙げる人は多いでしょ?でも、酸っぱい果物は珍しいなって思ってて、ずっと聞いてみたかったんだ」

鞠莉「たしかに、善子はいちごが好きだし、曜とちかっち、それに花丸はみかん好きだものね」



3: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:24:21.07 ID:DDvjnl5W.net

曜「みかんとレモン。同じ柑橘系だけど、味も香りも全然違うよね。甘くて美味しいレモン、とはあまり言わないし」

鞠莉「糖度が高い品種もあるみたいだけど、私はあの酸っぱさと香りが好きかな。レモンを食べるとリフレッシュできるし、疲れた時も元気が出るでしょ」

曜「ビタミンCとか、クエン酸のおかげ?」

鞠莉「そうね。疲労回復やストレスの軽減だけじゃなく、美容や健康にも効果がある。レモンまさに良い事尽くめのスーパーフルーツなの!」

曜「あははっ。なら、鞠莉ちゃんがいつも元気で輝いていられる理由はレモンにあり、ってことかな?」

鞠莉「ふふっ、かもね。曜は、あまりレモンは食べない?」

曜「うーん、正直そんなには。最後に食べたのって、かき氷アイスに乗ってるのくらいかも。身近な割に、食べる機会が少ないよね、レモンって」



4: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:24:51.89 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「みかんと違って、その場で食べるようなものじゃないからね。飲み物とかに入ってることは多いけど」

曜「その他だと、料理やデザートに添えるものってイメージが強いよね。あっ、でも、レモンの蜂蜜漬けはたまに作るよ!」

鞠莉「そうなの?」

曜「うん!部活の関係で中学の頃から作っててね、結構評判いいんだ!」

鞠莉「ふふっ、それは是非食べてみたいわ」

曜「じゃあ今度作ってくるよ、差し入れする!」

鞠莉「えっ」

曜「ん?」

鞠莉「えっと、私のために作ってくれるの?みんなに、じゃなくて?」



5: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:25:13.79 ID:DDvjnl5W.net

曜「みんなの分も作ってくるけど、それとは別に鞠莉ちゃん用ってことで!腕によりをかけちゃうよ!」

鞠莉「ふふっ、そっか。なら、そのときは一緒にお茶しましょう。曜が来てくれるのを楽しみにしてるわ」

曜「うんっ!美味しいのを持って行くよ、待っててね!」

鞠莉「やっぱり曜は、笑顔がとびっきりシャイニーね」

曜「えへへっ、これもレモンのおかげ、かな?」

鞠莉「まあ。うふふっ」

曜「あははっ!」



6: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:26:22.40 ID:DDvjnl5W.net

……………………………………

練習帰り、ファミレス

曜「はい、コーラお待たせ!」

鞠莉「ありがとう。曜も疲れてるのに、お願いしちゃってごめんね?」

曜「いいっていいって!鞠莉ちゃん奥側の席だから、取りに行くのも大変だしね」

鞠莉「ふふっ、その気遣いが嬉しいわ」

曜「コーラはレモンフレーバーにしてあるけど、レモン果汁も持ってきたから、お好みで使ってね」

鞠莉「至れり尽くせりね。曜は何にしたの?」

曜「私はジンジャーエール。同じくレモンフレーバーの、ね!」



7: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:26:54.31 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「へえ、そういうのもあるんだ」

曜「前から気になってたんだけど、私も飲むのは初めて。ついつい試してみたくなるんだよね、こういうのって」

鞠莉「どんな味なのかしら。美味しければ、次はそれにしようかな」

曜「まずは飲んで確かめてみないと、だよね。ではでは、今日も一日お疲れ様でした。かんぱーい!」

鞠莉「ふふっ、お疲れ様。乾杯っ」



8: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:27:17.33 ID:DDvjnl5W.net

曜「さてさて、気になるお味は――おっ」

鞠莉「どう?」

曜「ジンジャーとレモンが思ったほど喧嘩しないで仲良くしてる感じ。私は好きだよ!」

鞠莉「一口もらえる?」

曜「どうぞー」

鞠莉「ありがと――ん、なかなか美味しい」

曜「でしょ!」



9: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:27:43.60 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「ふーむ。決めた」

曜「ん?」

鞠莉「これちょうだい」

曜「あっ、ずるい!」

鞠莉「代わりにコーラあげるから」

曜「むう、それなら…」

鞠莉「交渉成立ね」

曜「まあ、コーラも好きだしね――んぅ、結構すっぱい」

鞠莉「果汁を足したからね。きっと疲れが取れるわ」

曜「そっか、そうだね!えへへっ」

鞠莉「ふふっ。ね、お代わりお願いしていい?」

曜「もちろん!」



10: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:28:36.59 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「でも、よかったの?」

曜「ん、何が?」

鞠莉「今日これから食べるものよ。唐揚げセットを頼んでたけど、いつもみたくハンバーグじゃなくてよかったのかなって」

曜「ああ。今日はなんだか無性に唐揚げ気分でさ。朝から食べたい食べたいーって、ずっと思ってたんだ」

鞠莉「うふふっ、どんな気分よ」

曜「それに、このお店の唐揚げはかなり美味しいらしいんだ。ふたりでシェアして食べようね!」

鞠莉「じゃあ、私のたらこスパもシェアするわね」

曜「えへへっ。楽しみだなぁ、唐揚げ…!」

鞠莉「すっかり目をシャイニーさせちゃって。本当に唐揚げのことで頭がいっぱいみたいね、ふふっ」



11: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:29:20.11 ID:DDvjnl5W.net

――――――――

「お待たせしました、唐揚げセットです。ごゆっくりどうぞ」

曜「わぁ、待ってました!」

鞠莉「湯気までキラキラ輝いてる。まさに出来たて、揚げたてって感じね」

曜「すごく美味しそう。いや、美味しいこと間違いなしだよ!」

鞠莉「ふふっ。エキサイトしすぎると食べ頃を逃すわよ。熱々のうちにいただきましょう」

曜「うん!ではさっそく…あっ」

鞠莉「曜?」

曜「う、うーん…」



12: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:29:48.80 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「どうしたの。今の今までワクワクでいっぱいだったのに、突然深刻な顔をして」

曜「…ごめん。これのことなんだけど」

鞠莉「これって、お皿に添えられたレモン?」

曜「鞠莉ちゃんがレモン大好きだってことはよくわかってる。わかってるんだけど…」

鞠莉「けど?」

曜「私、唐揚げには何もかけないで食べる派なんだ。揚げたての衣がカリっとしたのが好きで…」

鞠莉「…えっ?」

曜「ご、ごめん…」



13: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:30:34.25 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「えっと、そんなこと?かけずに食べればいいじゃない」

曜「え、いいの?」

鞠莉「当然よ」

曜「でも、鞠莉ちゃんはレモン使う派?」

鞠莉「まあ、ね」

曜「じゃあレモン使いたいでしょ?」

鞠莉「そこはほら、自分の小皿に取ってから使うから大丈夫よ」

曜「…あ。ああ!そっか、その手が!」



14: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:31:26.94 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「その手もなにも、真っ先に思いつきそうなことだけど」

曜「あはは、鞠莉ちゃんと方針が分かれたらどうしようって、そっちに気を取られちゃって」

鞠莉「うふふ、大げさねぇ。急にシリアスになるからびっくりしたわ。でも、よければレモンも試してみない?」

曜「えっ」

鞠莉「レモンの酸味が加わるとまた違うわよ。その様子だと、最近試したことないんでしょ」

曜「う、うん…でも」



15: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:31:41.73 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「ほら、あーん」

曜「あ、あーん…」

曜(んむ、反射的に食べちゃった――って!)

曜「あっつ!?」

鞠莉「ああっ、揚げたてなんだから気をつけないと」

曜(鞠莉ちゃんがいきなり「あーん」なんてするから…)

曜「んぐ、むぐ…んっ」

鞠莉「お味はいかが?」

曜「ん…美味しい、かも」

鞠莉「何よ、かもって」



16: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:32:25.64 ID:DDvjnl5W.net

曜「熱かったし、いきなりで正直よくわからなかったから…」

鞠莉「なら、もう一度ね。今度は気をつけてよ?はい、あーん」

曜「あー、んっ」

鞠莉「カリっとした食感を残すために、レモンは控えめにしてみたわ。どうかしら?」

曜(ん…悪くない、こういうの、すごく…)

鞠莉「いい顔してる。お気に召したみたいね」

曜「うん、とっても気に入ったよ!えへへっ!」



17: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:33:00.47 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「じゃあ、私もいただこうかな。曜にならって何もかけずに――んっ、おいしっ」

曜「そして、揚げ物にはやっぱり炭酸だよね!」

鞠莉「時間的にちょっと罪悪感がある組み合わせだけど、今日のところは練習を頑張ったから、よしとしなきゃね」

曜「そうそう!あ、鞠莉ちゃんのたらこスパも来たみたい!」

「お待たせしました。たらこスパです」

鞠莉「はーい。あ、小皿を唐揚げで使っちゃった。すみません、取り分け用のお皿をもらえますか」

曜「ああ、私が取ってくるよ。飲み物お代わりに行くし」

鞠莉「いいの?」

曜「うん!」

「えっと、お皿はよろしいですか?」

鞠莉「はい。うちの働き者さんがやってくれるみたいです、うふふっ」

曜「えへへっ!」



18: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:35:18.71 ID:DDvjnl5W.net

……………………………………

‪曜「鞠莉ちゃん、お疲れ様!おやっ?」‬

‪鞠莉「あら曜。どうかした?」‬

‪曜「手に持ってるそれ、ラムネ?」‬

‪鞠莉「そうよ。曜も食べる?」‬

‪曜「食べる食べる!えへへ、懐かしいなぁ。子供の頃は良く食べたんだ」‬

‪鞠莉「最近ブームなんですって。ブドウ糖は脳のエネルギー源だし、リフレッシュや疲労回復効果もあるから、受験生やビジネスパーソンに大人気って、記事で見てね。大人買いする人もいるそうよ」‬

‪曜「へえ、なら鞠莉ちゃんにもぴったりだね!」



19: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:35:39.59 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「ところで、ラムネの語源ってなんだか知ってる?」

曜「語源?ラムネはラムネじゃないの?」

鞠莉「実はとある飲み物から変化したものなの。曜もよくご存知の、ね」

曜「ええっ、そうなの?なんだろう、私もよく知っている…?」

鞠莉「ヒントは、レモンが関係しているわ」

曜「レモン…あっ、もしかして、レモネード?」

鞠莉「正解っ!」



20: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:36:07.89 ID:DDvjnl5W.net

曜「やった!なるほどね、確かに響きが似てるかも。ラムネとレモネード」

鞠莉「レモネードがなまって呼ばれるようになり、それとともに独自の変化を遂げたものが、こんにちのラムネと言われているわ」

曜「レモネード、れぁむねーど、らむね…なるほど、ハヤシライスがハッシュから変化したのとと同じだね!」

鞠莉「あら、よく覚えてたわね」

曜「えへへっ。ちゃんと覚えてるよ!でも、名前は似てるけど、イメージはかなり違うよね。レモネードとは全然別の飲み物っていうか、ラムネって言ったら、このラムネ菓子の容器みたいな瓶を思い浮かべるし」



21: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:36:33.00 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「曜の言うとおり、ビー玉が栓になる独特のボトル自体が、まさにラムネ最大の特徴ね」

曜「ビー玉を押し込むときのドキドキ感が良いんだよね!開けたときのポンっていう響きと、しゅわしゅわ弾けるラムネの泡…あの音を聞くと、自然と乾杯したくなっちゃうんだ!」

鞠莉「ふふっ。わかるわ、その心躍るワクワクする気持ち」

曜「ちなみに、ラムネとサイダーってよく似てるけど、何が違うの?」

鞠莉「サイダーはラムネをベースに作られたと言われているわ。ラムネは由来のとおりレモン風味の飲み物なんだけど、対するサイダーはりんご風味なの」

鞠莉「サイダーっていう名前も、フランス語でりんご酒を意味する『シードル』から来ているそうよ」



22: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:36:51.92 ID:DDvjnl5W.net

曜「そうなんだ!でも、どっちも果物の風味はそんなに感じないね」

鞠莉「元々はそれぞれ特徴や作り方の違いがあったそうだけど、今は味や香りに大きな差はなくなってるみたいね」

曜「ってことは、やっぱり決め手はボトルってこと?」

鞠莉「そういうこと。曜がラムネと聞いてこの容器を連想したように、ビー玉ボトルに入っているのがラムネで、そうじゃないのがサイダーという分け方をするのが一般的よ」

曜「なるほど…さすがは鞠莉ちゃん先生、長年の疑問が解決して頭も気分もスッキリだよ!あ、さっき食べたラムネの効果もあるのかも!」

‪鞠莉「うふふっ、かもね。ってことで、はいコレ」



23: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:37:04.23 ID:DDvjnl5W.net

曜「えっ、くれるの?」

鞠莉「話に付き合ってくれたお礼よ。‬食べかけでごめんだけど」‬

‪曜「そんなのは気にしないけど、いいの?まだ沢山入ってるから開けたばっかりでしょ、これ」‬

‪鞠莉「心配はご無用よ。理事長室にたっーぷりとストックしてあるから」‬

‪曜「既に大人買い済み!?」‬

‪鞠莉「今食べたラムネ味のほかに、ブドウ味やコーラ味も取り揃えてあるわ。お口が寂しくなったら、いつでもいらっしゃい」

曜「うーん、さすがは鞠莉ちゃん。全てが万事、徹底してるというか…」



24: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:37:43.14 ID:DDvjnl5W.net

……………………………………

曜「今日はね、一手間かけて夏にぴったりなカレーを作ってみたよ!」

鞠莉「それは楽しみね。ん、その一手間って、この黄色いご飯のこと?」

曜「さすが鞠莉ちゃん、ご明察!」

鞠莉「違いは一目瞭然だもの。色的にはターメリックライスだけど、炒めてあって普通とはちょっと違う感じもする…あ、この香りって、もしかして」

曜「えへへっ。これはね、レモンライスなんだ」

鞠莉「レモンライス?」

曜「うん。簡単に言うと、レモン味の炒めご飯って感じかな。南インドの方で食べられてるんだって」



25: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:38:01.83 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「レモン味のご飯…そんなのがあったのね」

曜「レモンの皮や果汁を使ってるんだ。そのまま食べても爽やかで美味しいけど、カレーとも相性バッチリだよ!」

鞠莉「へぇ、それは期待大ね」

曜「レモン好きの鞠莉ちゃんとも、相性が合うといいけど」

鞠莉「曜のアイデアと腕前、信用してるわ」

曜「えへへっ。カレーの量はどのくらいにする?」

鞠莉「ルーは普通で、具は少し多めでお願い」

曜「了解であります!」



26: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:38:31.66 ID:DDvjnl5W.net

――――――――

ようまり「いただきまーす」

曜「さてさて、どうかなー」

鞠莉「…んっ!レモンの爽やかな酸味がカレーとすごく合ってる!」

曜「炒めたご飯がちょっと硬めで、それがまたいい感じでしょ?」

鞠莉「ええ。ニンニクとスパイスが効いてて、ライスだけで食べても美味しいけど、カレーともベストマッチね!」

曜「気に入ってくれた?」

鞠莉「気に入ったもなにも、この美味しさは想像以上。さすが曜ね」



27: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:38:52.15 ID:DDvjnl5W.net

曜「えへへっ!沢山食べてね、カレーもご飯もいっぱい作ったから!」

鞠莉「いつも美味しいカレーをありがとう。けど、曜のカレーって、美味しすぎるのが悩みなのよね」

曜「ん、って言うと?」

鞠莉「ついつい食べすぎちゃうってこと」

曜「あっはは。嬉しい悩み、ごちそうさまです」

鞠莉「割と深刻なのよ?美味しいってホント、罪よね――んーっ、デリシャス!お代わり!」

曜「早っ!?」



28: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:39:52.03 ID:DDvjnl5W.net

……………………………………

理事長室

鞠莉「むー…」

コンコン

鞠莉「はい」

「私です、曜です」

鞠莉「あら…入って、私一人よ」

曜「失礼しまーす。鞠莉ちゃん、お疲れ様!」

鞠莉「ふふ、いらっしゃい。何か用かしら。あ、ラムネ食べる?」



29: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:41:34.40 ID:DDvjnl5W.net

曜「えっへへ!今日はちょっとばかり差し入れに!」

鞠莉「まあ、そうなの?」

曜「いつもご馳走になってばかりだから、せめてものお礼だよ!って言っても、そんな大それたものじゃないけどね」

鞠莉「その気持ちが嬉しいわ。それに、見たところ、随分いっぱい持ってきてくれたみたいだけど」

曜「その時々の気分やコンディションに合うように、いくつか選んできたんだ。まずはこれ、のど飴!エアコンの乾燥した空気で喉を痛めちゃうとよくないからね」

鞠莉「喉のケアは大事よね。私たちスクールアイドルなら、なおさら」

曜「でしょでしょ!」



30: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:41:57.59 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「うふふっ。あ、これレモン味なのね」

曜「気分もすっきりすると思ったから!次はこれ、レモンの形をしたグミだよ、酸っぱくって美味しいんだ!」

鞠莉「へぇ、面白いわね」

曜「チョコも買ってきたよ。なんとこの商品、ほろ苦さがチョコとの相性抜群のレモンピール入り!」

鞠莉「ふふっ、さっきからレモン尽くしじゃない」

曜「まだまだあるよ。疲れにはコレがいいって聞いたんだ、レモンドリンク!」

鞠莉「まあ、飲み物まであるの?」



31: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:42:17.90 ID:DDvjnl5W.net

曜「あとあと、夏はやっぱり炭酸が美味しいよね!ってことで、レモン炭酸水!」

鞠莉「ちょ、曜?」

曜「レモンのドライフルーツなんてのも売っててさ、思わず即買いしちゃった!」

鞠莉「わ、わっ」

曜「コンビニで買ったんだけどね、探すと色々あるんだなーって思ったよ。ほらこれ、レモンケーキ!これならコーヒータイムにもぴったりだよ!」

鞠莉「えっ、えっ、まだあるの?」

曜「他にもロールケーキとか、かき氷アイスとかあったんだけど、暑さでダメになっちゃいそうだから諦めちゃった。スイーツはまた今度ね!」

鞠莉「じゃ、じゃあこれで全部…?」



32: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:42:43.97 ID:DDvjnl5W.net

曜「あ、最後にこれが残ってた!はいこれ、レモンガム」

鞠莉「あ、これ…」

曜「3個入りのうち、どれか1つがすごく酸っぱいガムだよ!遊び心も気分転換にいいかなって!」

鞠莉「あ、ありがとう。こんなに沢山…」

曜「気に入ってくれると嬉しいな!それじゃあ、またね!」

鞠莉「え、もう行っちゃうの?」

曜「渡すものは渡せたし、長居してお仕事の邪魔しちゃうわけにはいかないからね!」



33: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:42:57.65 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「そう言わずに、もう少しゆっくりしていっても」

曜「それじゃ、お仕事頑張ってね!でも無理は絶対ダメだよ!またね、お邪魔しましたー!」

バタン

鞠莉「あ…」

鞠莉「…ふふっ。あの勢い、まるでつむじ風ね。いきなりやって来て、こんなに沢山置いていって」

鞠莉「もうちょっと付き合ってくれてもよかったのに。このレモンガムなんて、一人で食べてどうするのよ」

鞠莉「すっぱっ」



34: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:44:08.92 ID:DDvjnl5W.net

……………………………………

夏祭り

曜「鞠莉ちゃん!ほらこっち、こっちだよ!」

鞠莉「こらこら、人がいっぱいなんだから、そんなに慌てないの。曜ったら、すっかりはしゃいじゃって」

曜「待ちに待った夏祭りなんだから、はしゃぐなってほうが無理な話だよ!」

鞠莉「うふふっ、気持ちはわかるけどね。それで、何を見つけたの?」

曜「これだよ、これ!」

鞠莉「あ、ラムネね」

曜「すみません、2本ください!よく冷えてて、とびっきり美味しいのを!」



35: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:44:46.75 ID:DDvjnl5W.net

――――――――

曜「えへへっ。こうやってラムネのビンを首筋に当てると、冷たくて気持ちいいんだー」

鞠莉「ふふっ、やりすぎるとぬるくなっちゃうわよ」

曜「わかってるってー。はい、鞠莉ちゃんの分!お祭りと言ったら、やっぱりラムネだね!」

鞠莉「かき氷や、焼きそばよりも?」

曜「それも大事だけど、ラムネが一番夏祭りって感じがするから!」

鞠莉「その意見には賛成。夏の風物詩、だものね」

曜「そうそう、そういうこと!ところで、ラムネのフタを開けるにはコツがいるけど、手伝おっか?」

鞠莉「多分大丈夫、いくわよ…っと」

曜「おっ、鞠莉ちゃん上手!」

鞠莉「でしょう。なんなら、曜のも開けてあげようか?」



36: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:45:44.15 ID:DDvjnl5W.net

曜「自分でできるけど、今の手際を見ちゃうと緊張するなぁ。よっ、と――うわわっ!?」

鞠莉「ふふっ、ちょっと吹き出したわね」

曜「あはは、失敗失敗」

鞠莉「はい、ハンカチ」

曜「ありがとー」

鞠莉「でも、こういうのがきっといいのよね」

曜「思い出に残るよね!それにしても、鞠莉ちゃん本当に上手だったね。どこで覚えたの?」



37: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:46:04.61 ID:DDvjnl5W.net

鞠莉「小さい頃、果南やダイヤとよく飲んだの。開け方もその時に、ね」

曜「つまり、開け方は果南ちゃんが?」

鞠莉「そういうこと」

曜「なるほどね。果南ちゃんに教わったのなら、その腕前も納得だよ!私もね、果南ちゃんがラムネ開けの先生なんだ!」

鞠莉「ということは、果南はちかっちの先生でもあるわけね」

曜「そうそう。私たちみんなの先生ってことになるね」

鞠莉「ふふっ。今頃もう一人、生徒を増やしてるんじゃないかしら」

曜「かもね!えへへっ」



38: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:47:00.96 ID:DDvjnl5W.net

曜「それじゃ、せっかくだし乾杯しよっか!」

鞠莉「ええ、今日という日に」

曜「楽しい夏祭りに!」

ようまり「かんぱーい!」

曜「んっ、冷たくて美味しい!」

鞠莉「ええ。この味、そしてお祭りの感覚…熱気も、にぎわいも、華やかさも、今ここにしかないものよね」

曜「本当にね!心も体もワクワクしちゃうよ!」

鞠莉「良いわね、お祭りって」

曜「鞠莉ちゃん。また来年も一緒に…」

鞠莉「ん?」

曜「…」

鞠莉「曜、いま何か言いかけた?」



39: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:47:57.84 ID:DDvjnl5W.net

曜(来年…鞠莉ちゃんの卒業後の進路は聞いてないけど、きっと遠いところに行っちゃうんだと思う。おそらくは、また海外に…)

鞠莉「曜?」

曜「あ…ううん、またいつか、二人で来れたらいいなって!」

鞠莉「…そうね。来ましょう、必ず」

曜「えへへ…その時は、もしかしたらアルコールで乾杯かな?」

鞠莉「ん…お酒が飲める年齢になっても、ラムネにしましょう。こうやって二人で飲むラムネは、きっとお酒にも負けないくらい、とびっきり最高のはずだから」

曜「うん、楽しみだね!」

鞠莉「ふふっ。改めて、今日の私たちに乾杯っ」

曜「乾杯!」

ラムネ瓶が、良い音を響かせた。



終わり



40: 名無しで叶える物語 2019/08/24(土) 18:48:10.44 ID:DDvjnl5W.net

全弾撃ち尽くしました。レモンなようまりでした。

↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。

曜「憧れは淡く身を包んで」

ありがとうございました。


元スレ
曜「鞠莉ちゃんのレモンな思い出」