1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:33:44.26 ID:FA8nsz0g0

ピンポーン


撫子「はーい……ああ、ひま子」

向日葵「撫子さん、櫻子は?」

撫子「部屋かな……ちょっと見てくる。上がってて?」


向日葵「ありがとうございます」



向日葵「あら? これは……」




3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:37:15.63 ID:FA8nsz0g0

撫子「あーごめんね、なんか櫻子いないみたい。どこ行ったんだろ……」

向日葵「撫子さん、これ……」

撫子「あっ///」


向日葵「スコーンですか?」

撫子「あー、ま、まあね……ちょっと私も、お菓子くらい作れないとダメかなって思って」

向日葵「いいと思いますわ。きっと皆喜びますわよ」

撫子「んー……でもやっぱりお菓子って難しいんだね。いまいちサクッとしなかったり……味にムラがあったり……」


撫子「ちょっと、もう一回作ってみるからさ、なんか間違ってたりしたら教えてくれない?」

向日葵「え、ええ……わかりました」

向日葵(撫子さんならなんでも上手にこなすと思いますけど……)



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:41:48.00 ID:FA8nsz0g0



撫子「これと、これと……」

向日葵「あっ、塩も少し……」

撫子「えっ? 塩?」

向日葵「ええ、味にはあまり関係ありませんけど……最終的な食感を良くするためには塩の塩基というか、必要で……」

撫子「お菓子に塩なんて使うんだ……! 確かに本には書いてあったけど……甘くしたいから抜いちゃってた」

向日葵「す、少しだけいれましょう……」




7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:46:28.27 ID:FA8nsz0g0

撫子「これで、混ぜるんだよね」

向日葵「あ、あの……」

撫子「??」

向日葵「そこは、手でやった方がいいと思います……」

撫子「そうなの?」

向日葵「手でやって……粉っぽさが残るというか、さらさらになるように感触を確かめながら……こう……」すっ

撫子「あっ…………」


向日葵「あっ、ああっ! すみません私さっきから出しゃばってしまって……///」

撫子「えっ! あ、いや、続けて? 今すごいためになってるからさ」

向日葵「は、はい、すみません……///」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:50:18.68 ID:FA8nsz0g0

向日葵「あ、オーブンは……」

向日葵「大丈夫かしら。あったまってますわね」

撫子「どういうこと?」

向日葵「予熱というか……最初からオーブンを温めた状態でやった方がより……って」ハッ


撫子「そ、それはさっき私が焼いたから……最初は予熱なんて考えてなかった……」

向日葵「あ、あらら……」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:54:08.36 ID:FA8nsz0g0

撫子「……そっか、温度管理はお菓子の命だよね……」

向日葵「ああああの! 別に失敗とかではありませんから、気にせずに、段々と覚えてけばいいんだと思いますわ!」アセアセ

撫子「いやいやいや、もっと色々教えて? 私やっぱりこういうの苦手だったんだ。ひま子すごい参考になるね」

向日葵(わ、私ったら何をやってるんでしょう……///)



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 22:58:18.07 ID:FA8nsz0g0

―――

向日葵「あとはこれで焼いて……色を見ながら、調節していく感じですわ」

撫子「……すごい。最初と全然違う。こりゃあ私の作ったこれは美味しくないはずだね」


向日葵「そっ、そんなことありませんわ! こっちも美味しいですわ!」ぱくぱく

撫子「あ、あはは……」

向日葵「…………///」もぐもぐ



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:03:33.11 ID:FA8nsz0g0

撫子「…………」

撫子「櫻子がひま子を頼りにしてるのがわかった気がする……本当に頼りになる」

向日葵「わっ、私なんて、そんな……/// 撫子さんの方が全然……」アワアワ

撫子「…………」じーっ

向日葵(うぅっ……///)


撫子「あ、ところで、今日は家に何の用で来たの?」



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:08:24.95 ID:FA8nsz0g0

向日葵「今日は、櫻子が前欲しがってたエプロンを作ってきたので、それを渡しに……」ガサッ

撫子「エプロン? あの子が……?」

向日葵「ええ、あの子、作ってくれたら毎日でも料理練習するって言ってましたし……」


撫子「………何から何までごめんね。ほんとあの子、ひま子に世話かけ過ぎだよ……」ハァ

向日葵「でっ、でもそれは私がやりたくてやってるだけですから、撫子さんはお気になさらず……///」


向日葵「あっ、私ちょっと焼き加減見てきますね!? あははは……」


撫子「…………」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:12:56.25 ID:FA8nsz0g0



向日葵(な、撫子さんに悪いことしちゃってるかな……)ソワソワ


がばっ

向日葵「ひゃあっ!?///」

撫子「…………」

向日葵「あっ、あのあのあの撫子さん何を……///」


撫子「こういう……」

向日葵「え?」


撫子「こういう妹も欲しかったなぁ……」

向日葵「えっ!?///」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:17:40.26 ID:FA8nsz0g0

向日葵「な、何言って……///」


撫子「無いものねだりだけどさー……ひま子みたいな妹がいたらいいなーって、結構前から思ってたんだよね」ふー

向日葵(ちょっ、耳元くすぐったい……///)


撫子「ひま子にとってさー」


「私って、何?」




18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:21:35.28 ID:FA8nsz0g0

向日葵「えっ……」

撫子「ひま子にとって、私って何なの?」

向日葵「どうしたんですの撫子さん……!?」


撫子「答えて」

向日葵「っ!///」


撫子「ひま子にとっての、わ・た・し」ツンツン

向日葵(お、おかしい! 撫子さんがおかしい!)




20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:25:30.40 ID:FA8nsz0g0

向日葵「…………」

向日葵「な、撫子さんは……」



櫻子の、お姉さん。



撫子「…………」

向日葵「…………」


撫子「………やっぱ、そっか」

向日葵「あ、あああっ、でもっ! でもっ!」




21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:31:47.54 ID:FA8nsz0g0

向日葵「撫子さんは、私のお姉さんでもあります!!」


撫子「…………ひま子の?」

向日葵「は、はい……」


撫子「どういうこと? 詳しく教えて?」

向日葵「ちょっ、そこくすぐったいからダメですっ……!///」

撫子「どういうこと? どういうこと?」チョイチョイ

向日葵「あっ……ああっ……////」

ピーッ♪


向日葵「あ、できた……」

撫子「…………」(チッ……)



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:36:33.23 ID:FA8nsz0g0

ぱっ

撫子(わっ……いい香り……!)

向日葵「丁度いい感じみたいですわ」


向日葵「どうぞ!」

撫子「ん……」


さくっ


撫子「…………///」



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:41:33.58 ID:FA8nsz0g0

向日葵「ど、どうですか……??」

撫子「食べてみればわかるよ?」



向日葵「!」

撫子「あーん」

向日葵(そっ、それ撫子さんが半分食べたやつ……!///)

撫子「あーん……」


向日葵(も、もうやるしか……!)

向日葵「あっ、あー……///」

ぱくっ



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:45:02.57 ID:FA8nsz0g0

もぐ……もぐ……


向日葵「ん……おいし……」

撫子「間接だね」

向日葵「んぐっ!?///」

撫子「あっはははは……詰まった?」

向日葵「ん、だ、大丈夫です……///」




27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:50:07.32 ID:FA8nsz0g0

撫子「もう一個食べよー」さくっ

向日葵「…………」


撫子「ほい、あーん」

向日葵(また!?///)


向日葵「うっ……ううう///」


向日葵「あ、あーん……///」

撫子(可愛いなぁ……)

さくっ



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/12(木) 23:57:50.18 ID:FA8nsz0g0

ウ"ーッ ウ"ーッ

撫子「あ、電話だ。ごめんね? 出ていい?」

向日葵「え、ええ……お気づかいなく」

撫子「もしもし?どした?……



向日葵(ど、どうしたのかしら今日の撫子さんは……///)

向日葵(確かに普段からちょっとお茶目なとこがたまにあったりする人だけど……クールでしっかりしてるお姉さんで……)

向日葵(か、間接……///)

向日葵(い、いけないいけない!)フルフル




29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:02:35.16 ID:DGbl5JoN0

向日葵(それにしても櫻子まだかしら……こうなったらエプロンだけ置いてさっさと帰ってしまっても……)


撫子「あ、ねー聞いて? 私ね、新しい妹ができたの」

向日葵(………は?)

撫子「ちょっと新しい妹に代わるね?」

向日葵(えっ? えっ!?)

撫子「はい、電話」

向日葵「いやいや『はい電話』じゃないでしょう!? なんで私が電話に……」



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:12:20.48 ID:DGbl5JoN0

向日葵「いえ、別に大したことは……ひゃんっ!?///」


撫子「あーメープルがかかっちゃったー(棒)」

向日葵「なっ、何やってんですの撫子さーん!!?」


『ど、どしたのっ? 大丈夫!?』

撫子「……んっ………」ペロペロ

向日葵「あっ……あぁぁ……///」びくうっ

『もしもし!? ちょっと!?』



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:18:50.42 ID:DGbl5JoN0

撫子「もしもし今いいとこだから切るねー」

『こら! なでしー!浮気は許さ

ピッ


撫子「ふふ……甘いね……」

向日葵「なっ、だめ……こんなのっ……!」

とさっ

撫子「シャツ脱ぐ?」

向日葵「ぬ、ぬぎません! やめてください!」

撫子「あらら……ごめんね」




35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:23:27.82 ID:DGbl5JoN0

向日葵「ほ、ほんとに今日はどうしたんですの撫子さん……? いつもはこんなことする人じゃ……」

撫子「いやー、でもひま子は私の妹なんだからさ、このぐらい普通じゃない?」

向日葵「撫子さん妹たちにこんなことするんですの!?」

撫子「花子は私にバニラアイス乗っけてきたことがあったよ」

向日葵「うそ……」


撫子「でも流石に今のはやりすぎたな。ごめんごめん、お風呂入ろっか」

向日葵「 "入ろっか"!? 一緒に入るんですの!?」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:27:53.35 ID:DGbl5JoN0

撫子「だって身体べたべたでしょ? ……私とじゃ嫌?」

向日葵「そ、そうではなく……それなら家に帰って浴びますから……!」

撫子「私が原因なんだから私にせめてもの償いをさせてよ。お願い」だきっ

向日葵「それなら最初からやらないでくださいよ!」



しゃー……

向日葵「…………」

撫子「ふう……」

向日葵(ま、まさか一緒にお風呂なんて……///)



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:32:27.17 ID:DGbl5JoN0

撫子「最後にひま子と入ったのいつだっけな。覚えてないや」

向日葵「たぶん、櫻子と一緒に私も入ってたときだと……」


撫子「……背中、流してあげる」

向日葵「えっ、そんな……///」

撫子「…………」わしゃわしゃ

向日葵(うう………///)



撫子「あのさ、『おねえちゃん』って呼んでくれない?」

向日葵「えっ……?」



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:37:49.23 ID:DGbl5JoN0

撫子「ひま子は私の妹でもあるんでしょ? じゃあ『撫子さん』じゃおかしい。『おねえちゃん』でしょ」

向日葵「そ、そんなの……」


撫子「呼んで?」はむはむ

向日葵「だっ、だから耳は食べ物じゃ……///」


撫子「呼んでくれるまではみつづけます」はむはむ


向日葵「お、おねえちゃん!!」




40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:42:10.14 ID:DGbl5JoN0

撫子「…………」


向日葵(お風呂場だから声が反響して……///)



撫子「もっかい」はむ

向日葵「お、おねえちゃんっ!」


撫子「……もっかい」んむ

向日葵「おねえちゃーん!!///」



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:47:21.74 ID:DGbl5JoN0

~~~

撫子「いやー楽しかった」

向日葵「…………」(こんなの櫻子に見られたらなんて言えば……///)


撫子「それにしても櫻子遅いねー。どこで何してんのかな」

向日葵「あ、あの……私これ置きにきただけですから、そろそろ帰っても……」

撫子「ふーん……まあいいや。トイレ行ってくる」



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:51:59.68 ID:DGbl5JoN0

向日葵「ほ、ほんとにこのスキに帰ろうかしら……」


「ん? 向日葵ー来てるのー?」


向日葵「!」

向日葵「あ、あれ!? 櫻子帰ってきてたんですの!?」ガチャ


撫子「…………」

向日葵「…………」


撫子「ひまわりー」

向日葵「う、うそ……」

撫子「うまいでしょ、櫻子のマネ」ニヤニヤ

向日葵「…………」



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 00:55:21.09 ID:DGbl5JoN0

撫子「はぁー……ひま子は櫻子が呼ぶと慌てて来てくれるのか……」

向日葵「な、なっ!/// 別に撫子さんが呼んだときだって来ますわ!」

撫子「ほら、『撫子さん』じゃないでしょ?」


向日葵「っ……」

向日葵「お、おねえちゃん……///」

撫子「そうそう」なでなで


ガチャ

撫子「あ」

向日葵「あ」

櫻子「…………」



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:01:27.88 ID:DGbl5JoN0

櫻子「な、なに……?」

向日葵「いっいやこれはけっしてあやしいかんけいとかそういうのではなく」アワアワ


撫子「…………」

櫻子「ねーちゃん……?」


撫子「おかえり」

櫻子「? ただいま……」


撫子「…………」スタスタ


向日葵(あ、あら……?)




47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:05:00.15 ID:DGbl5JoN0

櫻子「な、何してたの……?」コソコソ

向日葵「い、いえ特には……///」

櫻子「うそ! 私に隠し事してない!?」


向日葵「そ、そんなこと…………あ、というか貴方今まで何してたんですの!?」


櫻子「私は……これ」ガサッ


向日葵「??」



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:08:19.73 ID:DGbl5JoN0

櫻子「お料理の本だよ。ほら、結構詳しく載ってるやつでさ……これならって思ったんだよね」

向日葵「あっ……///」


向日葵「わ、私も! 私も櫻子に渡すものがあってきたんですわ!」

櫻子「えっ? なになに?」


ハイ、コレ
ウワーアリガトー!


「…………」



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:17:51.39 ID:DGbl5JoN0

――――――

向日葵(結局櫻子の料理を監督することになるとは……)

向日葵「まあ、いいんですけど」

向日葵(これで櫻子がやる気を出してくれたら、それで……)


向日葵「撫子さん? ご飯ができましたわ」コンコン


向日葵(……あら?)


向日葵「撫子さん??」

シーン……

向日葵(…………)



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:21:59.59 ID:DGbl5JoN0

向日葵「……お、おねえちゃん……??///」ぽそっ


ガチャ!

向日葵「へっ!? きゃああ!!」



どさっ ぎゅっ

撫子「…………」

向日葵「なっ、撫子さん!? 抱きしめるなんてそんな……///」

撫子「ひま子……」

向日葵「は、はい……??」


撫子「私は……」


アンタたちの、おねえちゃんだよ。


向日葵「!」



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/13(金) 01:24:57.53 ID:DGbl5JoN0

撫子「アンタたちが困ったことがあったら、できる限りのことはしてやる。それがねーちゃんってもんだ」

撫子「ひま子が、『おねえちゃん』って呼んでくれたら、どんな悩みだって一緒に解決してやるからね」

向日葵「っ……」


撫子「ふふふ……」なでなで


向日葵「…………///」



向日葵「おねえちゃん、ご飯できたよ……?」

櫻子「うん……すぐ行く」


~fin~


元スレ
向日葵「私のおねえちゃん」