1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:12:27.67 ID:0COKlyau0

櫻子「……じゃあ、するね……??」


向日葵「………ええ」


桜の咲き始めるこの季節。

夜といえど、もう冬のような寒さはどこかへ行ってしまい、ほどよい気温に瞼は重みを増す。


今夜は親と楓はいない。

だから、櫻子を呼んだ。


今日はいつもの部屋ではなく、下の和室に布団を並べて敷いた。

月明かりの僅かに差し込む中に、その愛しい姿がある。



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:16:26.19 ID:0COKlyau0

向日葵(長かった……ここまで)

向日葵(いろいろ大変だったけど)

向日葵(私と櫻子は、もう立派な……)


向日葵(恋人同士)


ちゅっ




5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:20:01.85 ID:0COKlyau0

櫻子「ふふっ……///」

向日葵「…………///」

櫻子「ついに……しちゃったね」

向日葵「ええ……」


櫻子「ファーストキスだよ?」

向日葵「それは、もちろん私だって」

櫻子「うふふふ……」

向日葵「…………」



櫻子「あー……これで私たちもお母さんだねぇ……」

向日葵(…………は?)




6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:24:55.33 ID:0COKlyau0

櫻子「どっちにできるのかなぁ……赤ちゃん」

櫻子「私、痛いのは嫌だ……けど」


櫻子「向日葵との赤ちゃんのためなら、頑張れるからね……///」ニコッ

向日葵「櫻子……///」


向日葵(…………って、いやいやいや! 「櫻子……///」じゃなくて、赤ちゃんって何!?)


櫻子「あっ……身体温めて大事にしなきゃ。向日葵もほら、布団かけて?」

櫻子「まだ、どっちにできるかわかんないしさ……」


向日葵「…………」

向日葵(こ、これは……まさか……)


向日葵(キスをすれば子供ができると思っている……!?)



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:29:46.51 ID:0COKlyau0

向日葵(ま、まあ私も櫻子もまだ中学一年ですし……正しい性知識を教えられてないから仕方ないことなのかもしれませんけど……)

向日葵(まさか……櫻子が……)

向日葵(せ、せめて女同士では子供はできないってことぐらいはわかってるかと思いましたのに……)


櫻子「うふふふふ…………///」さすさす

向日葵(こんなに笑顔で……)


向日葵(じ、事実を伝えるのが怖い……)



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:35:01.13 ID:0COKlyau0

―――

<朝>

向日葵「櫻子、朝ごはん何がいい?」

櫻子「ん、あるもんでいいよ」


櫻子「んーでもあれだね、すっぱいものを食べたくなるとか言うけど、意外とそうでもないね」

向日葵(なんでそういうことは知ってるの!?)

櫻子「ま、まあ昨日の今日だから……まだってだけなのかもしれないけど……///」


向日葵(ど、どうしましょう……なんて言って伝えたらいいかわかりませんわ)

向日葵(でもなるべく早く教えてあげないと、櫻子が可哀想になる……なんとかしなくては)



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:40:33.83 ID:0COKlyau0

―――

<大室家>

向日葵「あ、櫻子、ちょっとトイレ借りますわね?」

櫻子「おー」

パタン


向日葵「…………」

コンコン

「はーい?」

向日葵「撫子さん……ちょっといいですか?」

撫子「ああひま子か。なに? 入って」




13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:43:56.91 ID:0COKlyau0

向日葵「…………」キョロキョロ

撫子「……探し物?」

向日葵「この家にはエロ本の一つもないんですの!?」

撫子「………はぁ?」

向日葵「な、撫子さんなら持ってると思ったのに……」

撫子「どういうことだよ」



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:47:40.94 ID:0COKlyau0

向日葵「いや実は……その、昨日櫻子と……」


向日葵「きっ……キスしたんですけど……///」

撫子(お、おぉ……)


向日葵「あの子ったら、なんかキスしただけで子供ができるみたいに勘違いしてるらしくて……」

撫子「なにそれ……あの子が?」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:51:24.27 ID:0COKlyau0

向日葵「そもそも女同士でも子供ができるって思い込んでる時点でいろいろと問題ですわ! どうして撫子さんその辺のことを櫻子に教えないんですの!?」

撫子「……じゃあアンタは楓に『女同士では子供はできない』って教えたの?」

向日葵「そんなこと言うわけないでしょう!」

撫子「それと一緒だよ!」



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 22:55:23.80 ID:0COKlyau0

向日葵「と、とにかくこのままだと色々まずいですわ。なんとかして櫻子に事実を伝えなければいけないんですけど……」

向日葵「あの子を傷つけずに伝えるには、どうすればいいんでしょう?」

撫子「いいよそんなの、普通にストレートに言えばいいじゃん。大して傷つきゃしないよ」

向日葵「そんな! だってあの子、あれから何度もおなかに手を当てて微笑んだりしてるのに……」


撫子(……想像妊娠の女に弁明する一発屋のヘタレ男みたいな感じだな)


撫子「……くだらない。だいたいそんなことも知らないようなのは本人が一番恥ずかしいんだから、パパッと言って無かったことにしちゃいな」シッシッ

向日葵「そ、それができたら苦労はしませんわ……」



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:00:14.82 ID:0COKlyau0

向日葵(あの手を使うしか……)


向日葵「お、おねえちゃん……///」

撫子「な……っ/// あ、あの時のことはもう忘れてよ……」

向日葵「おねえちゃん、お願いっ!」

撫子(まったく……)


撫子「しょうがないな」

向日葵「!」ぱぁっ



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:04:00.40 ID:0COKlyau0

――――――

向日葵「…………」

向日葵(それしか……ないのかしら……///)

向日葵「案外単純だったし……」

向日葵(でも、仕方ない……)


ガチャ

櫻子「あっ、向日葵! どしたの? 遅かったけど……」

向日葵「あ、いや、別に……」

櫻子「お腹いたいの? もしかして……向日葵の方に赤ちゃんが……??」

向日葵「!」

向日葵(お、お腹に耳を当てられると……結構恥ずかしい……)



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:08:37.71 ID:0COKlyau0

向日葵「な、なにも聞こえませんわよ櫻子……」アハハ

櫻子「そ、そうなのかな……」オドオド


向日葵(もう……いくしかない)ゴクリ

ぱちっ

櫻子「え? なんで電気消すの?」

向日葵「櫻子……」

櫻子「ちょっ、な、何……!?」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:15:16.47 ID:0COKlyau0

向日葵「キスしますわよ………?」そーっ

櫻子「えっ!?……あっ……んむっ……!」


向日葵(長めに………)


櫻子「っぷはぁ! ど、どうしたの向日葵!?」

向日葵「もう一回……」

櫻子「あ、 あっ、んん!///」


櫻子(ひまわりぃ……やばいよぉ……!)

向日葵(まだまだいきますわよ……)



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:21:19.05 ID:0COKlyau0

―――

櫻子「……っはぁ、はーっ……」

向日葵「櫻子……」


向日葵「何人くらい、子供できちゃったかしら……」

櫻子「………これで、12人……」

向日葵(数えてたのね……)


向日葵「12人も……子供ができると思います?」

櫻子「え、えっと………」


向日葵「あなた、 "本当の子供の作り方" を知っているのかしら?」



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:26:00.86 ID:0COKlyau0

櫻子「ほ、本当って……??」

向日葵「櫻子はキスをすれば子供ができると思ってるんでしょう?」

櫻子「えっ……違うの!?」

向日葵「違いますわよ! だいたいそんなの誰に聞いたんですの……?」

櫻子「聞いたっていうか……想像だけどさ……」


向日葵「そう、本当は、違うの。」




30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:29:21.36 ID:0COKlyau0

向日葵「それに、キスだけで子供ができちゃったら大変でしょう。 私たちはまだ中学生、自分で働けるわけでもないのに、赤ちゃんを育てられますか?」

櫻子「う……そっか……」


櫻子「そ、そうだったんだ……なんか恥ずかしい……///」

向日葵「いえ……別に仕方のないことですわ。学校から教えられるのはもうちょっと先ですもの。」

櫻子「へー、学校でそんなことやるんだ!」

向日葵「ま、まあ大人になったら知ってなきゃいけないことですしね……///」

櫻子「そっかぁ……」



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:33:32.96 ID:0COKlyau0

櫻子「じゃあ、私と向日葵はまだ子供作っちゃダメなんだね」

向日葵「え?」



櫻子「きちんと働けるようになってから……なるほど、よく考えればそうだそうだ」ウンウン

向日葵(ま、まさか……同性で子供ができないって点はまだそのまま……)


櫻子「そっか。それで、将来ちゃんと働けるようになるために、今学校で勉強してるってことか……世の中ってうまくできてるんだねー」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:41:08.13 ID:0COKlyau0

向日葵「あ、あの…………」


櫻子「向日葵、私、勉強ちょっと頑張ってみるよ! 電気つけて? ここ教えて?」


向日葵「え、ええ……」

向日葵(ま、まあこれで櫻子が勉強やる気になってくれるなら……それはそれでいいのかも……いやいやでも……)



撫子(はぁ……ほんと、手間のかかる子たち……)

花子「ねーちゃん何してんの?」

撫子「あーいや、なんでもないよ。 下行こっか花子。紅茶淹れてくれる?」

花子「? うん……」

~fin~



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/06(金) 23:57:24.04 ID:0COKlyau0

<おまけ>

先生「……これが、赤ちゃんの元。皆さんも、こうして生まれてきたわけなんです」

向日葵「…………」チラッ

櫻子「」

向日葵(め、目に色がない……)


先生「でも最近は医学が発達していますからね……一例としては、iPS細胞という新しい人工細胞が発見されて、それは同性間での受精卵形成もできるとかなんとか」

「それってどういうことですかー?」

先生「簡単に言っちゃえば、女同士でも子供ができる可能性があるという話です。まだ実例はありませんがね」

櫻子「それだ!!」ガタッ

向日葵(ちょっ!?)




47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/07(土) 00:06:20.91 ID:8Vv2Svuw0

櫻子「やったね向日葵! 私たちの未来は明るい!」キラキラ

向日葵「そ、そんな……まだそれは可能性の話ですし……それに、宗教的な問題とかいろいろ絡んでくるんですわ」

櫻子「どういうこと?」

向日葵「……普通じゃない子って言われて、虐められる可能性だって大きいってこと」

櫻子「!」

向日葵「私は……そんなの嫌ですわ。この世に生を授かることは、祝福を与えられること」

向日葵「先の見えない話ではありますけど……私たちなりに、よかれと思う道を選びましょう?」

櫻子「そっか……そうだよね」



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/07(土) 00:13:05.84 ID:8Vv2Svuw0

櫻子「ところで向日葵ってなんでそんなにいろいろ詳しいの? 私知らないことばっかりだったよ」

向日葵「そっ、それは……!///」

向日葵(私もiPS細胞に懸けてたときがあったなんて言えない……)


向日葵「ちっ、知識は人生の糧ですから。知識は絶対に損にはなりませんわ」

櫻子「かっこいいなー。今日も勉強教えてよ!」

向日葵「ええ。私たちの未来のために」


~コンドコソfin~


元スレ
櫻子「私と向日葵の子どもかぁ……」