1: ◆M9jr/tiroQ 2012/03/09(金) 09:10:50.14 ID:UWumIlTc0

~マミ宅~

ほむら「…………」

ぴんぽ~ん

……カチャカチャ、カタン

ガチャ
ほむら「お邪魔します」

杏子「おう、いらっしゃい」

ほむら「間違えました」パタン

杏子「ぅおーーい! 閉めんなコラ!」



2: ◆M9jr/tiroQ 2012/03/09(金) 09:11:53.84 ID:UWumIlTc0

ガチャ
ほむら「何であなたがここに居るのよ」

杏子「風に呼ばれてフラ~っとな」

ほむら「……私の主治医を紹介しましょうか?」

杏子「病気じゃねえよ! とっととあがれ!」

ほむら「家主気取りか」

杏子「今日も軽快だなコノヤロー」



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:12:20.22 ID:UWumIlTc0

マミ「二人とも玄関先で何やってるのよ」

ほむら「大変よマミ、海賊がいるわ。髪が赤いから間違いない」

杏子「誰がシャンクスだバカヤロー」

マミ「この子、ウチに住まわせることにしたの。その方が面倒が無くていいでしょ?」

ほむら「ああ、海賊じゃなくて自宅警備員ということね」

杏子「ニートじゃねえぞ! バイトはしてるんだからな!」

マミ「はいはい、とにかく二人とも中に入ってちょうだい」



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:12:42.69 ID:UWumIlTc0

マミ「お茶淹れるけど何がいい?」

ほむら「いつもの」キリッ

杏子「毎回違うだろアンタ」

ほむら「まかせるわ」キリッ

杏子「あたし、緑茶おかわり」

ほむら「私も緑茶で」キリッ

杏子「自分の意見ゼロだな」



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:13:03.66 ID:UWumIlTc0

マミ「じゃあ淹れてくるね」

ほむら「黒猫の湯呑みよ?」

マミ「はいはい」パタパタ

杏子「マミ、あたしの湯呑みこっち」

マミ「あっと、そうね。貸して」

杏子「ほれ」

マミ「はい、ちょっと待っててね」パタパタ

ほむら「亭主関白か」

杏子「アイツが良い嫁すぎるのが悪い」



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:13:24.39 ID:UWumIlTc0

マミ「いつの間にか全員分の食器が揃っちゃったわねえ」

 <濃いめにねー
 <あたしもー

マミ「はーい」

マミ「全く、注文が多いんだから」

マミ「…………」トポポポポ

マミ「~♪」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:14:13.01 ID:UWumIlTc0

マミ「はいお待たせ~、……あっ」

ほむら「どうしたの?」

マミ「お茶菓子切らしてるの忘れてたわ。買ってくるね」

ほむら「何なら行きましょうか? 杏子が」

杏子「あたしかよ!」

マミ「いいからいいから」

ほむら「……じゃあ私も」



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:14:59.94 ID:UWumIlTc0

マミ「ん?」

ほむら「私も一緒に行く」

マミ「……くすっ」

ほむら「む」

マミ「すぐ戻ってくるから、ね?」ナデナデ

ほむら「むぅ」

杏子「お茶うめえ」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:16:10.99 ID:UWumIlTc0

マミ「そだ、リクエストはある?」

杏子「かもめの玉子」

マミ「あれ結構高いのよ? この近所じゃ12個入りしか無いんだから」

杏子「払う払う」

マミ「もうっ……。暁美さんは?」

ほむら「まかせるわ」キリッ

杏子「いや決めろよ自分で」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:18:01.72 ID:UWumIlTc0

マミ「じゃあ行ってくるわ」

杏子「んー、気ぃ付けてなー」

ほむら「行ってらっしゃい」

カチャ、……パタン

ほむら「さあ、宝探しの時間だわ」

杏子「アンタといると自宅が無くてよかったと思えるわ」



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:19:09.83 ID:UWumIlTc0

杏子「そもそもアンタ何しに来たのよ」

ほむら「何しにって……、別に用は無いけど?」

杏子「無いのかよ」

ほむら「『お誘いしてくれるかな?』ってメールしたら『いいとも!』って返ってきたから」

杏子「アイツ、メールだとすげえノってくるもんなあ」

ほむら「あら、携帯買ったの? 赤外線送って」

杏子「ああ、バイトするんなら持っといた方がいいって言われてさ。ほらよ」



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:20:11.25 ID:UWumIlTc0

ほむら「そういえば、あなたよく面接受かったわね。普通は年齢で弾かれるでしょう?」

杏子「あたしバイト中だけ16歳になる体質だから」

ほむら「マミは許してくれたの?」

杏子「事情が事情だしね……、ってマミはあたしの保護者じゃねーっつーの!」

ほむら「ここに住むことと、交換条件だったりして」

杏子「うお! よく解ったな!」

ほむら「ふふん」ファサッ



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:21:13.74 ID:UWumIlTc0

ほむら「こんなに良い所に住めるなら私もアルバイト始めようかしら」

杏子「最高だぞ? 今なら弁当まで持たせてくれる嫁が付いてくるからな」

ほむら「むしろ嫁だけ持って帰りたいわ。マミ肌恋しいときがあるのよ」

杏子「(マミ肌……?)まあ解らんでもないな。なんかこう抱き締めて欲しくなるよな」

ほむら「ええ、抱かれたくなるわ」

杏子「何かニュアンスが違うんですけど!?」



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:22:15.04 ID:UWumIlTc0

ほむら「マミが他人に抱きつくこと自体がレアなんだけどね」

杏子「マミだけじゃなくて普通そうだろ」

ほむら「間男がいると特にね」

杏子「お邪魔ですぅ?」

ほむら「冗談よ、冗談、ただの冗談、ほんとに冗談」

杏子「シバくぞ」



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:23:22.86 ID:UWumIlTc0

ほむら「でもまあ、今日の組み合わせもレアと言えばレアだしね」

杏子「確かにこの3人、というかアンタとあたしはカチ合うこと少ないよな」

ほむら「ええ、だから今は貴女とのこの時間を堪能させてもらうわ」

杏子「ほむら……、アンタ……」

ほむら「…………何よ」

杏子「よくそんな恥ずかしいセリフ言えますね」

ほむら「うっさい!!! 自分でもちょっとアレだと思ったわよ!!!」



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:24:30.79 ID:UWumIlTc0

マミ(かもめの玉子、やっぱり12個入りしかないなあ……)

マミ「『お客様の声』に書いていこうかしら、……あら?」

知久「おや? こんにちは、マミちゃん。お買いものかい?」

マミ「はい、お茶菓子を買いに。お父様はお夕飯の材料ですか?」

知久「あー……、うん、そうだね……」

マミ「? どうかしましたか? お父様」

知久「その、『お父様』って呼ばれるのはくすぐったいなって」



27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:25:55.54 ID:UWumIlTc0

マミ「あっ、えっと、すみません、お嫌でしたか?」

知久「嫌ってほどじゃないんだけど、様付けは大げさじゃないかな」

マミ「そっ、それでは何とお呼びしたら……?」

知久「そうだなあ、『おじさん』とかが妥当じゃないかと――ハッ」

マミ「…………」

知久(笑顔のまま固まっている……? 間違いない……!)


知久(この子は極度の気にしぃだ!!!!!)



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:26:34.80 ID:UWumIlTc0

知久(この子は絶対に僕の事を『おじさん』とは呼べない!)

知久(かといって最早『お父様』呼びに戻すことも出来ない!)

知久(そしてこの状況を作り出してしまったのは他ならぬ僕!)

知久(どうする……! 一体どうするのが正解なんだ!)

マミ「…………」

マミ(お父様が笑顔のまま固まってる……! 私、これ知ってる……!)


マミ(お父様は極度の気にしぃだわ!!!!!)



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:28:00.22 ID:UWumIlTc0

キリカ「ねえ織莉子、笑顔でにらめっこしてる人たちがいるよ」

織莉子「あの人たちはね、キリカ。『気にしぃ』なのよ」

キリカ「きにしー? なんだいそれは」

織莉子「他人を慮るばかりに、自ら泥沼に足を踏み入れてしまう人の事よ」

キリカ「私だってキミの為なら酸の海にも飛びこめるさ」

織莉子「安心しなさい。そんな映画みたいな状況に陥る未来は有り得ないから」



31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:29:16.04 ID:UWumIlTc0

織莉子「そうそう、映画と言えば……」

キリカ「ああ、この街を舞台にした映画が製作されるらしいね」

織莉子「見える、見えるわキリカ。未来のスクリーンが見える……!」

キリカ「製作される映画はTVシリーズ総集編の前後篇と完全新作の全3本!!」

織莉子「劇場版『魔法少女まどか☆マギカ』をどうぞよろしくお願いします!!」

キリカ「……ところで織莉子、スクリーンの中に私達の姿はあるのかい?」

織莉子「それは貴女のその目で確かめなさい。勿論、劇場でね」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:33:41.80 ID:UWumIlTc0

マミ「…………」

知久「…………」

さやか「あれ? 二人とも何やってるんスか?」

マミ知「!!!」

さやか「マミさんとパパさんでデートですか~?」

マミ「! ……もう、からかっちゃ駄目よ? ね、パパさん」

知久「! ……そうだよ、さやかちゃん。ね、マミちゃん」



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:35:05.71 ID:UWumIlTc0

さやか「へへー、ごめんなさーい」

マミ「美樹さんったらー」

知久「さやかちゃんってば―」


 ウフフー ヤダモー アハハハ


マミ知(助かったぁ~~~~~!)



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:37:28.27 ID:UWumIlTc0

知久「じゃあ僕はお先に失礼するね」

マミ「はい、パパさん」

さやか「ママさんとたっくんによろしくどうぞ~」

知久「今日はありがとうね、さやかちゃん」

さやか「……ん?」

知久「じゃあね、二人とも気を付けて帰るんだよ?」

マミ「パパさんもお気を付けて」



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:38:42.81 ID:UWumIlTc0

さやか「何で感謝されたのだろうか・・・・・・」

マミ「美樹さん美樹さん」

さやか「はい?」

マミ「私も、ありがとうね」

さやか「何が? ねえ、何が?」

マミ「うふふっ、ナ~イショ」

さやか「……謎は深まるばかりであった」



41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:40:35.70 ID:UWumIlTc0

ほむら「ねえ、かもめの玉子なんだけど」

杏子「なんだよ、やんねえぞ」

ほむら「ぇ…………」

杏子「わぁかったよ! お前のと交換な!」

ほむら「交換できないタイプのお菓子だったらどうしよう……」

杏子「そん時は普通にあげるよ! いちいち落ち込むな!」



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:42:27.61 ID:UWumIlTc0

ほむら「計画通り」

杏子「涙目だぞ、お前」

ほむら「ウソ!?」

杏子「嘘だけどな」

ほむら「……謀ったわね」

杏子「お菓子で涙目ほむらちゃん~」

ほむら「ぐぬぬぬ」



43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:43:36.89 ID:UWumIlTc0

杏子「というかマミ遅くねえ? もう帰ってきてもいい頃なんだけど……」

ほむら「……何のための携帯よ」

杏子「あっ、……慣れてないんだよ、色々とさ」

ほむら「とっとと掛ければ?」

杏子「態度悪いな! ちょっとからかっただけじゃん!」

ほむら「かもめの玉子、プラス1個で手を打つわ」

杏子「ごめん、それは無理だわ」

ほむら「あれっ!!?」



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:44:40.94 ID:UWumIlTc0

マミ「美樹さんは何を買いに来たの? お使い?」

さやか「いやー、ウチのまどか姫がスーパーBIGチョコをご所望で……」

マミ「あらあら、大変ね」

さやか「アイスクライマーに負けるとはなー……、ソロクライマーがなー……」

マミ「DX? X?」

さやか「もちろんDXです」

マミ「分かってるわね」



46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:46:06.54 ID:UWumIlTc0

ぱらりらぴっぽっぴー♪

マミ「あら、電話だわ。……もしもし?」

杏子『遅いぞマミ、どこまで行ってるんだよ?』

マミ「ごめんなさいね? いつものスーパーなんだけど話しこんじゃって」

杏子『まあいいけどさ。……あ、ほむらのお菓子、交換できるヤツにしといて』

マミ「えっ、ああ、はいはい。解りました」

杏子『頼んだぞ? じゃないとほむらが涙目――いだだだ! プッ、ツーツー・・・』

マミ「ふふっ、仲がいいんだから」



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:48:21.55 ID:UWumIlTc0

さやか「誰からですか? 彼氏ですか?」

マミ「残念、杏子でした! 今、暁美さんとウチにいるのよ」

さやか「じゃあ、あたしたちもお誘いしてくれるかな~!?」

マミ「ええ、勿論」

さやか「………………じゃ、まどかに連絡しますわ」

マミ「ちょ、ちょっとどうしたの? 私、変な事言った?」

さやか「いえ……、メールじゃないと駄目なのは解ってましたから……」

マミ「私には全然わからないわ……」



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:49:37.83 ID:UWumIlTc0

杏子「ほむらー、お茶淹れて」

ほむら「もてなされるべきは客だと思うのだけど」

杏子「招いて貰ってるんだから茶ぐらい淹れるべきではないだろうか」

ほむら「仕方ないわね、青汁でいいかしら」

杏子「茶だっつってんだろ」

ほむら「ぐうたらな夫を持ってマミは大変ね。寝取っていい?」

杏子「何でちょくちょく下ネタ入れんの!?」



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:51:22.52 ID:UWumIlTc0

 <ぴんぽ~ん

杏子「おおっ、帰ってきたか」トトト

ほむら(マミはインターホン鳴らさないと思うわ)

カチャ
杏子「マミ! おかえ……り?」

まどか「ま、まどかちゃんでした!」

杏子「間違えました」パタン

まどか「ああっ! 閉めないでぇ!」



53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:52:56.73 ID:UWumIlTc0

ガチャ
ほむら「いらっしゃい、まどか。どうぞ」

まどか「お、おじゃまします」

杏子「んで、何でまどか様がいらっしゃったんでございますか?」

まどか「えと、さやかちゃんの家でスマブラしてたんだけど」

杏子「そんで?」

まどか「負けた方が100円以下のお菓子を一つだけ、わざわざスーパーまで買いに行く事になって」

杏子「地味に嫌な罰ゲームだな……」



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:55:06.71 ID:UWumIlTc0

杏子「事情は大体わかったけどさ、連絡くらい入れようぜ?」

まどか「え? ほむらちゃんにメールしたよ? 返信もくれたよね?」

ほむら「無論よ」

杏子「教えろよ!」

ほむら「嬉々として玄関に向かい、満面の笑みでドアを開け、期待を裏切られる杏子……」

杏子「おい……」

ほむら「マジウケるんですけどwwwwwwwwww」

杏子「てんめえぇぇぇぇぇ!」



57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:57:12.96 ID:UWumIlTc0

マミ「ただいまー」

さやか「おっじゃまっしま~す」

 <wwwwwwwwwww
 <このやらー!!!
 <二人とも落ち着いて―!

さやか「…………」

マミ「……美樹さんはちょっとここで待っててね?」

さやか「へあ!? ふぁい!」



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:58:35.35 ID:UWumIlTc0

ほむら「…………」

杏子「…………」

マミ「正座は崩しちゃ駄目よ?」

まどか「てぃひー……」

さやか「ぷふーーーー! 叱られてやんのーー!」

ほむ杏(屈辱……!)



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 09:59:58.90 ID:UWumIlTc0

マミ「お茶淹れるわね」

まどか「手伝うよ、マミさん」

さやか「ハイッ! あたしもっ!」

マミ「じゃあお願いしようかな」

ほむ杏「あたし(私)も――」

マミ「貴女達は正座してなさい」

ほむ杏「…………」



63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:01:12.34 ID:UWumIlTc0

ほむら「…………」

杏子「…………」

 <まず湯呑みの方にお湯を入れるのよ
 <お湯の温度を下げるんですよね
 <回し注ぎは任せろー

ほむら「……楽しそうね」

杏子「……苦い茶になりそうだな」

 <アハハハ ヤダモー ウフフ

ほむ杏「…………ぐすっ」



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:02:23.07 ID:UWumIlTc0

まどか「お待ちどうさまー」

さやか「プークスクス! あれー? この二人正座してるよー? 行儀いいプスなー」

ほむ杏「ぐぬぬぬぬぬぬ」

マミ「もう足崩していいわよ? 反省したみたいだしね」

ほむら「……失礼したわね」

杏子「ホントにな」

マミ「なあに? 杏子」

杏子「なんでもないです! ごめんなさい!」



65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:04:08.91 ID:UWumIlTc0

マミ「それでお菓子なんだけど……」

さやか「あたしたちも居るからいっぱい買ってきました!」

ほむら「……交換とかのアレじゃなさそうね」

杏子「……好きなの食べる感じのアレだな」

マミ「えっと……、駄目だったかな……?」

ほむら「いえ別に良いんじゃないかしら色々食べれて」

杏子「そうだな文句ねえよお得だし全然ありがとう」

まどか(したかったんだ交換……、解るよその気持ち……)



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:05:27.07 ID:UWumIlTc0

マミ「あ、ほら杏子、膝にこぼれてるわ」

マミ「こぉら、そうやってちょっかい出さないの!」

マミ「口元、付いてるわよ? ……はい、とれた」

マミ「お茶のお代わり、淹れてくるね?」


   「「「 ………… 」」」


   ((( ……お母さん? )))


杏子「ひよこの玉子うめえ」



68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:06:50.40 ID:UWumIlTc0

まどか「お母さんだ、絶対お母さんだよ。わたし的にはお父さんだけど」

さやか「見くびっていた……、マミさんの母性……」

杏子「いつもあんなもんだけどな」

ほむら「貴女と暮らすことで覚醒したのだと推察するわ」

まどか「杏子ちゃん、マミさんと同棲してるの!?」

杏子「おお……、言ってなかったっけ?」

さやか「世話焼きなマミさんと駄目な杏子が化学反応したんだね」

杏子「駄目ってなに? 言ってみ? 怒らないから言ってみ?」



70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:09:19.09 ID:UWumIlTc0

杏子「大体マミはお母さんっつーほどしっかりしてないからな」

まどか「そうかな……? とってもしっかりしてると思うけど」

杏子「この間も『スーパーカップ買ってきて』って頼んだんだけどさ」

ほむら「アイスじゃなくてカップ麺の方を買ってきた、とかそんなオチでしょ?」

杏子「アンタすごいな! 何で分かったんだ!?」

さやか「ジャンプ頼んだら月刊だったり赤マルだったりする現象ですな」

まどか「マミさんって、ほんと母」



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:10:36.55 ID:UWumIlTc0

杏子「でもマミが母親っつーんなら、ほむらが末っ子だな」

ほむら「何でそうなるのよ」

杏子「アンタ、たまに手加減知らないからな。甘やかされた末っ子だろ?」

ほむら「だったら貴女は長女かしら? 妹より駄目な長女」

杏子「ケンカ売ってんのか末っ子コラ」

ほむら「かかってきなさいお姉ちゃんコラ」

まどか「上と下で仲いいね」



74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:12:30.83 ID:UWumIlTc0

ほむら「まどかは次女ね」

まどか「てぃひひ、お姉ちゃんができちゃった」

杏子「さやかは長男でいいや」

さやか「女ですらねーのかよ!!」

まどか「頼りにしてるよ、さやお君」

ほむら「何でスカートはいてるの? さやお君」

杏子「何か青くね? さやお君」

さやか「お母さぁん! 妹がいじめるよー!」



75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:14:38.43 ID:UWumIlTc0

マミ「あらあら、何の話?」

杏子「おお、結構かかったな。何かあったのか?」

マミ「新しいお茶っ葉、いつもの所に無くて探してたのよ」

杏子「あーごめん、別んとこに置いてたか」

さやか「駄目長女」

ほむら「駄目長女」

杏子「次女、突撃だ」

まどか「自分でやって、お姉ちゃん」



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:16:04.35 ID:UWumIlTc0

杏子「アンタら今日どうすんの? 泊まってくのか?」

ほむら「そう何度も泊まっていったら迷惑でしょう?」

マミ「別に構わ――――」

ほむら「そこまで言うなら泊まっていくわ」

さやか「仕方ないなぁマミさんは、あたしも泊まろう」

まどか「わたしは聞いてみないと……」

さやか「パパさんに『泊まるかも』って電話しといたよ?」

杏子「こういう事には恐ろしく計画的だよな。お泊まりセットとか置いてあるし」



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:18:34.38 ID:UWumIlTc0

マミ「お夕飯は何がいいかしら」

杏子「オムライスがいい。この間の辛いヤツな」

マミ「ああ、アラビアータソースね。却下」

杏子「えー、何でよ」

マミ「手間がかかるし材料も足りないわ」

杏子「買ってくるからさー、頼むよ。アレ美味かったんだよ」

まどか「…………」



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:19:40.80 ID:UWumIlTc0

まどか「……そんなに美味しいの?」

杏子「おお、辛いっても汗かく程じゃなくてピリ辛なんだよな。
   トロットロの卵の甘さと絡んでさー」

ほむら「ほほう……」

杏子「周りに添えられたホクホクのジャガイモがだなー」

さやか「なるほどなるほどー」

マミ(あー……、もーこれ作る流れだわ……)



91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:35:05.01 ID:UWumIlTc0

さやか「お、美味しかったぁ~」

まどか「お腹と口が幸せだよぅ……」

ほむら「余りの美味しさに時間が吹っ飛んだかのように感じるわ……!」

マミ「ふふっ、大げさなんだから」

杏子「ごちそうさま、美味かったよ」

マミ「はい、お粗末さまでした」



92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:36:29.02 ID:UWumIlTc0

マミ「お風呂沸いてるから入っちゃいなさい」

まどか「マミさんは?」

マミ「私は洗い物とかあるから、その後ね」

さやか「ぐっぱーで組分けしようぜ!」

杏子「3:1に分かれて、一人のヤツがマミとだな」

ほむら「構わないわ。かかってきなさい」ファサッ

マミ(ぱっぱと入って欲しいんだけどなー)



95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:38:53.83 ID:UWumIlTc0

マミ(みんな綺麗に食べたわねえ)

 <ぐーっぱっ! ……おお~

マミ(意外と、美樹さんが一番お行儀よく食べるのよね)

 <ぐーっぱっ! ……おお~

マミ(…………)

 <ぐーっぱっ! ……おお~

マミ(洗い物終わっちゃうよ……)



96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:40:12.35 ID:UWumIlTc0

 <さやかちゃん? 今の後出しだよ? 何やってるの?

マミ「っと、お布団用意しておかないと」

 <だああ! 決まんねー!

マミ「またベッドに二人、かな?」

 <私、次グー出すわ、グー
 
マミ「飽きないわね~」



97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:42:12.85 ID:UWumIlTc0

マミ「……鹿目さんは低反発枕で、……美樹さんが羽毛で」

ほむら「杏子がパイプで私がマミで」

マミ「あら? 組分けは決まったの?」

ほむら「ふふん、パーで一人勝ちよ」ファサッ

マミ「組分けなんだから勝ち負けなんて無いでしょうに」

ほむら「貴女にとってはそうかもね」

マミ「……ふぅむ?」



99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:45:44.70 ID:UWumIlTc0

ほむら「手伝いに来たのだけれど、ほとんど終わってるわね」

マミ「ゆっくりしてていいのよ? 食後なんだし」

ほむら「……ぽつーん」

マミ「ぶはっ!」

ほむら「しょぼーん」

マミ「あはははっ! 暁美さんっ、可愛い~!」

ほむら(思ったよりも恥ずかしかった……)



100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:47:03.86 ID:UWumIlTc0

マミ「そんな寂しん坊さんには、お茶の相手を頼もうかしらね~」

ほむら「の、望むところよ、かかってきなさい」

マミ「ふふっ、何が飲みたい?」

ほむら「えっと、じゃあ緑茶」

マミ「緑茶好きねえ」

ほむら「今日は緑茶の日なのよ」



101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:48:16.57 ID:UWumIlTc0

まどか「…………」

杏子「…………」

さやか「マミさんは居なくてもさやかちゃんが居るよ! 落ち込まない落ち込まない」

まどか「そうじゃなくてさ……」

杏子「やっぱデカいよな……」

さやか「あっ、分かる? 伸びたんだよね~、身長」

まどか(その笑顔がまぶしいよ)

杏子(ほむらはマミとタイマンか……、大丈夫かアイツ)



103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:50:06.26 ID:UWumIlTc0

マミ「――でね? いつも無駄遣いするのよ、こっちは節約してるのに」

ほむら「杏子の性格ならバイト代を家に入れると思うけど……」

マミ「そんなの使えないわよぉ、全額あの子の通帳に入れてます。
   あの子、中学も碌に通ってないのよ? もー将来が心配!」

ほむら(……これが中学生の愚痴かしら)

マミ「それでね? 食生活だって――」

まどか「マミさーん、ほむらちゃーん、あがったよ~」

マミ「あら、もうこんな時間? ご、ごめんね? 愚痴ばっかりで……」

ほむら(私のお母さんもこんな風に愚痴ってるのかなぁ)



107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:52:22.27 ID:UWumIlTc0

ほむら「…………」

マミ「暁美さん?」

ほむら「……おっきいですね」

マミ「暁美さんだって大きくなるわよ」

ほむら「……絶対?」

マミ「え~と……、うん、絶対」

ほむら「はいダウトォ!」



108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:54:12.36 ID:UWumIlTc0

マミ「暁美さんはー……ほら、太りにくい体質なのね、きっと」

ほむら「じゃあ貴女は太りやすいとでも言うのかしら?」

マミ「え? あ、うん、そうよ?」

ほむら「はいダウトォ! 引っ込むところは引っ込んでるぅ~!」

マミ「え~と……、え~と……」

ほむら「大体、体質って言うなら人生やり直すしかないじゃない! 貴女も! 私も!」

マミ「私もやり直すの!?」



110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:55:59.64 ID:UWumIlTc0

 <ダウト二回目なので罰ゲームよ!
 <ちょっと! やめなさぁい! ちょっとぉ!

杏子「今のうちに誰がマミと一緒に寝るかを決めようか」

まどか「ほむらちゃんが居ないけどいいの?」

さやか「入浴と同衾の両方を許せるのかね?」

まどか「ジャンケンでいいよね、早く決めよう」

杏子「いけるクチだな、まどか」

さやか「恨みっこなしの一発勝負! デュエルスタンバイ!」



112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 10:59:14.01 ID:UWumIlTc0

ほむら「はひぃ……、はひぃ……」

まどか「大丈夫? ほむらちゃん……」

マミ「ちょっとのぼせただけよ、全くもう」

ほむら「ごめんなさぃ……」

さやか「解ればいいのだよ、ほむら君プークスクス!」

杏子「風呂でも涙目ほむらちゃん~」

ほむら「ぐぬぬぬぬ」



115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:01:13.17 ID:UWumIlTc0

マミ「暁美さんもこんなだし、今日はもう消灯ね」

さやか「ええ~」

杏子「そりゃ無いぜ」

まどか「仕方ないねー、じゃあ寝よう!」

ほむら(まどかがベッドか、判りやすいわね)

マミ「私はしばらく暁美さんを看てるわね?」

まどか「!!!!!」



116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:02:46.23 ID:UWumIlTc0

さやか「あ、ほむらだったらあたしが看るよ」

マミ「え? でも――」

ほむら「そうね是非さやかにお願いするわ、だから今すぐまどかを抱き締めてあげて!」

まどか「……ぁ、ぁぅぁぅ」プルプル

マミ「まっ! 鹿目さんどうしたの!?」

まどか「……ぅゃぁぃゅ、ぅぁ」プルプル

マミ「よ、よーしよし、怖くないわよ~、大丈夫よ~」

杏子「寝床で涙目まどかちゃん~」



118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:04:08.99 ID:UWumIlTc0

マミ「じゃあ水分補給と冷やすこと、よろしくね?」

さやか「あ、ほむらは任せてくださいな」

マミ「何かあったらすぐ呼ぶのよ?」

さやか「あ、ほむらなら大丈夫ですよ」

マミ「…………」

さやか「あほむら」

マミ「ぶはっ!」

ほむら「おのれ青魚ァ……」



120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:06:15.94 ID:UWumIlTc0

さやか「さあ、看病しちゃいますよ~」

ほむら「…………」

さやか「あんまやること無いんですけどね~」

ほむら「…………」

さやか「あれ? もしかして怒ってる?」

ほむら「……怒ってませんけど」

さやか「怒ってるじゃん。悪かったよ、からかってゴメン」



121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:07:42.04 ID:UWumIlTc0

ほむら「本当にそんなんじゃないわ、ただ……」

さやか「ただ、迷惑掛けて情けない?」

ほむら「……うん」

さやか「ほむらはさあ、そういう所あるよね。なんていうか一人反省会?」

ほむら「そんなの、皆あるでしょ?」

さやか「そりゃあるけどさ、誰かに愚痴る事の方が多いよ? あたしはさ」

ほむら「それはっ! ……それは貴女だから、出来ることで……」

さやか「皆もしてる事だよ? まどかも杏子も、マミさんも」



122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:09:47.64 ID:UWumIlTc0

ほむら「…………」

さやか「杏子はアンタが『手加減を知らない』って言ったけど、
    あたしは『距離感が解らない』んだと思うんだよね」

ほむら「……コミュ障って言いたいの?」

さやか「間違ってはいない、かな?」

ほむら「……自覚はしてるわ」

さやか「自覚しすぎだって言ってんのよ」



123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:12:16.73 ID:UWumIlTc0

さやか「アンタはさあ、ずっと繰り返してきたわけじゃん?」

ほむら「……ええ」

さやか「言いたくない事を言って、したくない事をしてさ」

ほむら「……ええ」

さやか「こう、マニュアル人間? 思考がパターン化してるのでは、と」

ほむら「…………」

さやか「最善手以外は全部悪手だったから、その弊害かな」



124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:13:15.67 ID:UWumIlTc0

さやか「ツッコミ所でツッコむ事が出来ても、それだけ。
    踏み込む間合いが判らないからやりすぎちゃう」

ほむら「……ええ」

さやか「悪い事じゃないけどね」

ほむら「悪い事でしょ? 良い事なんか一つも無いじゃない」

さやか「やりすぎるのを怖がって何もしないよりは、全然いいよ」

ほむら「……周りを傷つける事になっても?」



125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:14:06.90 ID:UWumIlTc0

さやか「だからさあ、いいんだってばそれで。
    アンタに傷つけられたくらいじゃ、あたし達は傷つかないよ」

ほむら「取り返しのつかない傷だってあるのよ?」

さやか「流石にそこまで『あほむら』じゃないよ、アンタは」

ほむら「買いかぶりよ……」

さやか「出来ない事と、しちゃいけない事の線引きくらいは出来るでしょ?」



126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:15:10.68 ID:UWumIlTc0

ほむら「私はその線を何度も越えてきたわ」

さやか「でもその度に戻ってきた」

ほむら「それしか無かったから!!!」

さやか「…………」

ほむら「他にっ……、他にできる事っ、無かったからっ……!」

さやか「……今からちょっとキツイ事言うよ?」

ほむら「……何とでも言って、ちょうだい」



127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:16:15.08 ID:UWumIlTc0

さやか「どうでもいいんだよね」

ほむら「……え?」

さやか「アンタが繰り返した世界がどんなだったか」

さやか「その中であたし達がアンタにどんな事をされたのか」

さやか「そういうの、全部まとめてどうでもいい」

ほむら「…………」

さやか「そんな事よりも気に入らない事があるからね」



129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:17:34.19 ID:UWumIlTc0

ほむら「……気に入らない、こと?」

さやか「アンタさあ、あたし達に申し訳なさそうにするんだもん」

ほむら「そんなこと……」

さやか「あたし達の知らない世界で勝手に負い目作ってさ。
    それで勝手に遠慮されてもね、ふざけんなって感じ」

ほむら「ちょっと待ってよ! 私、遠慮なんて……!」

さやか「今だってそうだよ」



131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:20:01.23 ID:UWumIlTc0

さやか「あたしの事傷つけないように必死必死」

ほむら「うぅ……」

さやか「そんなに頼りないかねー、さやかちゃんは」

ほむら「だって……、私、もう誰も泣かせたくない……」

さやか「それでアンタが笑えなくなるなら、あたしは泣くね」

ほむら「…………」

さやか「ふぃ~、まだ解らんのかね? ほむらさんや」



132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:21:43.24 ID:UWumIlTc0

さやか「トコトン付き合うってことだよ。あたし達がさ」

ほむら「付き合う……?」

さやか「アンタが丁度いい距離感を掴めるまで、リハビリよ」

ほむら「リハビリって……」

さやか「リハビリでしょー? ずっとしてこなかった事をすんだから」

ほむら「…………」

さやか「遊んだりケンカとか色々してさ、いっぱい甘えてよ」



134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:23:04.02 ID:UWumIlTc0

さやか「あたし達はアンタの事、大好きだから」

ほむら「うん……」

さやか「ちょー愛しちゃってるから」

ほむら「うん……」

さやか「嫌われたって離さないから」

ほむら「うん……」



136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:24:32.84 ID:UWumIlTc0

さやか「だから我慢なんかしないでさ、思い切りぶつかってきなさいよ」

ほむら「…………」

さやか「返事が聞こえんぞよ?」

ほむら「……解ったわ、努力する」

さやか「ふはは、解ればいいのだよ」

ほむら「……でも意外だわ」

さやか「なーにーがー?」



138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:26:02.93 ID:UWumIlTc0

ほむら「貴女はこんな事言うキャラだったかしら」

さやか「さやかちゃんは日々進化してるのでした」

ほむら「あはっ、何それ」

さやか「というのは冗談で」

ほむら「……え?」

さやか「この間マミさんが言ったのをそのままリピートしたのでした」

ほむら「……はあ?」



139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:26:38.07 ID:UWumIlTc0

さやか「あたしがヘーガイだのサイゼンシュだの日常会話で使う訳無いじゃろ。辞書が要るわ」

ほむら「……えっ? どんな状況でこんな話するの?」

さやか「先週二人でデートした時にアンタの事で愚痴られた」

ほむら「へー、デート? へー」

さやか「愚痴られる事、実に二時間半。あたしは泣いた」

ほむら「……ご愁傷様」



140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:28:04.64 ID:UWumIlTc0

さやか「マミさんはさ、可愛さ余って放任主義じゃん?」

ほむら「駄目な事ははっきり駄目と言うけどね」

さやか「でも、こういう事って強くは言わないと思うんだよね。
    ホントに切羽詰まった時まではさ」

ほむら「個人の考えを尊重すると言えば、聞こえは良いかしらね」

さやか「だから、あたしが言っちゃった」

ほむら「手柄の横取りね」



142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:29:12.50 ID:UWumIlTc0

さやか「憎まれ役は長男の仕事だってNARUTOで言ってた!」

ほむら「イタチ気取りか」

さやか「さやかちゃんだと思った? 残念、幻術だ……」

ほむら「杏子とかぶるわよ?」

さやか「あー、そういやもう平気? のぼせ」

ほむら「え? ええ、もう大丈夫よ」

さやか「じゃあもう寝よう、マミさんも起きて待ってるかも」



146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:35:20.94 ID:UWumIlTc0

まどか「すぅ……、すぅ……」

杏子「くかー……」

さやか「悪戯したくなりますな」

ほむら「シたいわね、イタズラ」

さやか「ニュアンスが違うんですけどっ」

マミ「二人とも、お帰りなさい」

さやか「あ、やっぱ起きてましたか」



148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:37:27.47 ID:UWumIlTc0

ほむら「世話を掛けたわね」

さやか「世話を掛けられちゃったわね☆」

ほむら「くぬっ」

さやか「あいたっ」

マミ「はいそこまで、寝てる子が起きちゃうわ」

さやか「ごめんなさ~い」

ほむら「…………」



150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:38:35.90 ID:UWumIlTc0

ほむら「……マミ」

マミ「なあに?」

ほむら「私が寝るまで、その……」

マミ「……ふふっ、こっちおいで」

ほむら「……はい」

さやか「甘えん坊将軍」

ほむら「貴女が言ったんでしょ? 甘えろって」

さやか(そこであたしを選ばないのがほむらです)



152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:39:59.45 ID:UWumIlTc0

マミ「暑くない?」

ほむら「……気持ちいい」

マミ「よしよし」

ほむら「……はふぅ」

さやか(さやかちゃんは枕と結婚しよう。よろしく、羽毛くん)

マミ「美樹さんも、よしよし」

さやか(離婚しよう羽毛くん)



154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:41:52.59 ID:UWumIlTc0

マミ「…………」

ほむら「すぴー……」

さやか「けっこ……りこん……ムニャ」

マミ「ふふっ……」

マミ(…………あれ?)

マミ「…………」



155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:45:18.38 ID:UWumIlTc0

~リビング~

   「…………」

マミ「やっぱり、来てたのね」

   「もう少し驚いてもいいんじゃないかい?」

マミ「何となくそんな気がしたの」

   「そうかい、君には敵わないね」

マミ「……みんなには会っていかないの?」

   「会うべきじゃないだろう? 必要も無いしね」



157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:46:24.96 ID:UWumIlTc0

マミ「必要が無くても機会があれば、それでいいんじゃないかしら」

   「さやかじゃないけど、僕は憎まれ役だからね」

マミ「美樹さんが憎まれ役?」

   「さっき、ほむらとの会話の中でそんな事を言ってたんだよ」

マミ「盗み聞きなんて褒められた事じゃないわね」

   「わざとじゃないよ、たまたまさ」



159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:48:52.20 ID:UWumIlTc0

   「地球人は魔法少女というシステムから逸脱した。君達によってね」

マミ「謝るべきかしら?」

   「いや、この結果を予想してなかったわけじゃないからね」

マミ「結局は手のひらの上、なのね」

   「いつかは来るだろう終わりが、いつ来るかは分からないよ。
   少なくともこの世代で終わるとは考えてなかった」

マミ「初めて貴方を出し抜けた形になるのかな?」



161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:50:16.18 ID:UWumIlTc0

   「だからこそ、僕達は君達に極力関わるべきではないんだよ」

マミ「でも、だったらどうして私達は言葉を交わしてるのかしら?」

   「話し掛けられたら言葉を返さないと失礼だろう? 僕は散歩の途中だったのに」

マミ「あらあら、寄り道ついでにお茶でもいかが?」

   「遠慮するよ。匂いにつられて狩人が飛び起きそうだ」

マミ「大胆不敵な兎さんも居たものね」



162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:51:33.87 ID:UWumIlTc0

   「…………」

マミ「……また、一緒に暮らせないかな」

   「……今までだって一緒に暮らしてた訳じゃない。居ただけさ」

マミ「でも、それでも、貴方は私の大事な友達よ?」

   「友達なら他にも居るだろう?」

マミ「貴方は、貴方しか居ないわよ……」



163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:52:18.78 ID:UWumIlTc0

   「卵を孵す役目が消えた今、僕達は『インキュベーダー』ではなくなった」

マミ「…………」

   「君が呼べる名前なんて、もう無いんだよ」

マミ「…………そう」

   「強くなったね、マミ。以前の君なら絶対泣いていたよ」

マミ「……そうかな」



164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:53:58.69 ID:UWumIlTc0

マミ「……『それなら僕が居なくなっても平気』、なんて言わないでね?」

   「…………」

マミ「……言う、つもりだったんだ」

   「別れは来るさ、誰にだってね」

マミ「解ってるわよ……、そんな事……」

   「…………」



166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:55:44.75 ID:UWumIlTc0

マミ「……今日なの? これで、最後なの?」

   「ああ、そのつもりだよ」

マミ「……そう、なんだ……」

   「……もうお休み」

マミ「……もう少しだけ」

   「……分かったよ、もう少しだけ」



167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 11:57:20.99 ID:UWumIlTc0

マミ「……エネルギー云々はどうするの?」

   「それについては目処が立ってる。効率は若干落ちるけどね」

マミ「地球じゃなくても出来る事?」

   「完全に母星での作業になるね」

マミ「じゃあ、本当にここから居なくなるのね」

   「効率が落ちた分、エネルギーの損失は避けなくちゃならないんだよ。
   だから、もう僕達はここには来れないと思う」



169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:00:11.14 ID:UWumIlTc0

マミ「…………」

   「…………」

マミ「……ありがとう、もう、いいわ」

   「……何がだい?」

マミ「もう、行ってちょうだい」

   「……分かった、もう行くよ」



170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:01:33.78 ID:UWumIlTc0

マミ「…………」

「君との会話、楽しかったよ」

マミ「……えっ?」

「君との時間を僕の宝物にする」

マミ「貴方……、今『楽しかった』って……」

「さよなら、マミ――」



172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:02:32.63 ID:UWumIlTc0





『――大好きだよ』







173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:03:11.77 ID:UWumIlTc0

   『…………』

マミ(…………ん)

   『…ミ……』

マミ(…………?)

   『マミさ…』

マミ(…………!)


マミ「キュゥべえ!!!」



175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:04:30.08 ID:UWumIlTc0

さやか「ひんっ!!!」

マミ「……ぇあ? あれ?」

さやか「うっ、あっ、あの、マミさん?」

マミ「美樹さん、あのね、今ね、あのっ……」

さやか「はいぃ…………」

マミ「…………」



177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:05:55.11 ID:UWumIlTc0

さやか「…………」

マミ「…………」

さやか「…………」

マミ「……何でもない」

さやか「えー……」

マミ( 夢……、だったのかな…… )



179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:07:31.19 ID:UWumIlTc0

マミ「……あら? まだ4時前じゃない」

さやか「あたし、自宅以外だと早く起きちゃうんで」

マミ「そうだったわね。あ、何か飲む?」

さやか「わ~い、じゃなくて! こんな所で寝たら駄目でしょ。風邪ひくよ?」

マミ「あははー……、ごめんなさい……」

さやか「机に突っ伏してもー! 毛布一枚じゃ足りないでしょー?」

マミ「…………毛布?」



180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:08:20.77 ID:UWumIlTc0

さやか「あいや、毛布ってより膝掛けかな?」

マミ「…………」

さやか「マミさん?」

マミ「……っふ」

さやか「うおぅ!?」

マミ「くっ、ふふっふふふ、くくっ、くふふふ」

さやか(壊れてやがる! 早すぎたんだ! 起こすのが!)



183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:09:45.67 ID:UWumIlTc0

マミ「もっ、もうっ、ぷっくく、もうふっ、ぶはっ!」

さやか「えええらいこっちゃ、えええらいこっちゃ」

マミ「あっはははは! あはっ、あははは! ひっ、ひひっ!」

さやか「どどど、どうしよう、どうしよう~」

マミ「あはははは! くるひっ、くるひ~! あはははは!」

さやか「もうあたし泣きそうになってきたよぉ……誰かぁ……」



184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:11:38.29 ID:UWumIlTc0

―10分後―


マミ「ひゅー……、ひゅー……」

さやか「おおちおちおち落ち着いた……?」

ほむら「一体何の騒ぎよ……」

杏子「朝っぱらから近所迷惑だろうが」

まどか「……ぉぁょぅ、……ぁι゛ゃぃぅ」

杏子「のび太君みたいな目ぇしてるぞ、コイツ」

ほむら「まどかはもう少し寝んねしててねー」



186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:13:09.82 ID:UWumIlTc0

マミ「こんなに笑ったの初めて……、ご近所さんの目が怖い……」

さやか「怖かった……、怖かったよぉ……」

杏子「全く、何にツボったんだよ」

マミ「……えーと、毛布?」

ほむら「はあ? 毛布?」

マミ「…………毛布」



188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:13:59.60 ID:UWumIlTc0

ほむら「…………」

杏子「…………」

さやか「…………もうふ?」

マミ「ぶはっ!」

杏子「ちょっ! またかよ!」

ほむら「さやか! マミの口を塞いで!」

さやか「あわわわわわわ」



190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:15:01.54 ID:UWumIlTc0

トリオサエロー アハハハハハハ モーヤダー ウルサクテネレナイヨ! マドカァー



「…………」

「やれやれ、毛布を掛けたのは失敗だったかな?」

「親切のつもりだったんだけどね」

「……まあいいか、賑やかで何よりだ」

「マミの事を、どうかよろしく頼むよ」



191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:15:28.44 ID:UWumIlTc0


――――もう君に会う事は無いだろうけど


――――僕は君を忘れない


――――遠い宇宙の片隅で


――――君の、君たちの幸せを願うよ



192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:16:04.18 ID:UWumIlTc0





――――『心』から、願うよ







193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/09(金) 12:16:47.83 ID:UWumIlTc0



mdmg-000322-193
 


元スレ
ほむら「夜が暁けて日常」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1331251850/