1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:00:16.35 ID:tCt9qWxT0

結衣「ふぁ……ふぇ……ぺぇくちゃあん!!」ヘプチッ

結衣「う゛ー……まさか一夏に二度も風邪ひくなんて」ズビズビ

結衣「こりゃ京子のことバカに出来ないな……」

ピンポーン♪

結衣「ん? 噂をすれば京子かな」

結衣「昼の内にメール来てたし、また泊まる気かも……」

結衣「……まったく、しょうがないな京子は」ニヘ

ピンポーン♪

結衣「はいはい、いま開けるってー」イソイソ

ガチャッ

結衣「おいこら京子、病気してる時は来るなっていつも」

綾乃「」チョコン

結衣「って綾乃!?」



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:02:24.61 ID:tCt9qWxT0

綾乃「こ、こんにちは船見さん」

結衣「へ? ぁあ、こんにちは……」

綾乃「具合どう?」

結衣「えっと、まだ少し熱っぽいかな」

綾乃「ふぅん、そう……」

結衣「うん……」

綾乃「……」

結衣「……」



綾乃「お邪魔します」サッ

結衣「待て」ガッ



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:04:27.35 ID:tCt9qWxT0

綾乃「は、離して船見さん! 離して!!」ジタバタ

結衣「いや離すか! 急になんなんだよ!?」

綾乃「お見舞いに来たの!」

結衣「お見舞い? 綾乃が??」

綾乃「ええ、歳納京子に頼まれたのよ」

結衣「京子に???」

綾乃「」コクコク

結衣「………………ごめん綾乃、なに言ってるのか全然わからない」

綾乃「無理もないわね……」

結衣「……とりあえず、上がる?」

綾乃「そ、そうね。そうさせてもらうわ……」

パタン



8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:06:23.23 ID:tCt9qWxT0

綾乃「こ、ここが船見さんのハウスね……」

結衣「なんでハウスだけ英語?」

綾乃「ここが、船見さんの、ハウス、ね!」クワッ

結衣「なんで二回言った!?」ビクッ

綾乃「ご、ごめんなさい。少し緊張してて……」

結衣「お茶でも淹れようか。落ち着くよ」スッ

綾乃「あ、お構いなく……って! ダメよ船見さん、安静にしてないと!」

結衣「このくらい平気だって。綾乃は適当にくつろいでてよ」スタスタ

綾乃「ちょっ、船見さんったら……」ンモー



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:08:19.16 ID:tCt9qWxT0

……

結衣「で、綾乃。京子に頼まれてお見舞いに来たって?」ズズズ...

綾乃「ええ」ズズズ...

結衣「それじゃあ、京子はどうしたの?」

綾乃「」ピタッ

結衣「綾乃?」

綾乃「……歳納京子は……」

結衣「え……?」

綾乃「歳納京子は……歳納、京子は……!」

結衣「ま、まさか……京子の身に何か――!?」



綾乃「宿題を忘れた罰として補習に参加させられてたわ」

結衣「しょーもな!!」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:10:24.66 ID:tCt9qWxT0

綾乃「あと恨めしげに船見さんの名前を呼んでたわ」

結衣「また私の宿題を写す気だったな……」

綾乃「そういうわけで、私が歳納京子に代わって船見さんのお世話を頼まれたってわけ」バッキン!

結衣「なるほど」ガッテン!

綾乃「あ! も、もちろん頼まれなくったってお見舞いには来たわよ!?」

結衣「別に疑ってないよ」

綾乃「でも今日はあくまで歳納京子の代理だから、私のことを歳納京子だと思ってちょうだい!」キリッ

結衣「えっ……急にそんなこと言われても困るんだけど……」

綾乃「私、歳納京子を立派に演じてみせるから!」キリリッ

結衣「いや、そういう問題じゃないし」



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:12:38.69 ID:tCt9qWxT0

綾乃「歳納京子を演じる……歳納京子の真似……歳納京子らしく……」ブツブツ

結衣「話聞いてる?」

綾乃「……」

結衣「……」

綾乃「……船見さんに抱きつけばいいのかしら!?」ガタッ

結衣「落ち着け」

綾乃「それとも裸になる!?」スルッ

結衣「落ち着け」

綾乃「ゆ、ユイー、ラムレーズンカッテェ~」クネッ

結衣「落ち着……クオリティ低いな!?」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:14:54.68 ID:tCt9qWxT0

綾乃「じゃあどうすればいいのよ!?」ムキー

結衣「挙げ句に逆ギレ!? ……いや、どうもこうもないよ。綾乃に悪いって」

綾乃「い、いいわよ別に。私だって船見さん心配だし」

結衣「心配してくれるのはありがたいけどさ……」

綾乃「それに、今日の私は歳納京子だもの!」

結衣「まだ言い張るか」

綾乃「歳納京子なら帰れと言われてホイホイと帰ったりしないわ! 絶対に!!」キッパリ

結衣「やばい言い返せない」

綾乃「ねぇ船見さん、どうしてもダメ……?」ジッ

結衣「うっ……」タジッ

綾乃「……」

結衣「……」

綾乃「お願い凱旋門」ボソッ

結衣「ブっ……ごほごほっ、ごほっッ!!」

綾乃「ふ、船見さん!」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:16:46.65 ID:tCt9qWxT0

結衣「はぁ……はぁ……」

綾乃「ごめんなさい船見さん……ほんとに大丈夫?」

結衣「うん、なんとか……」

綾乃「……」シューン

結衣「……。……はあ、負けたよ」

綾乃「え?」

結衣「降参。看病お願いしてもいいかな、綾乃?」

綾乃「ぁ……」パァッ

結衣「」ニコッ

綾乃「あ、当たり前じゃない! この生徒会副会長、杉浦綾乃にお任せ千駄ヶ谷よ!」

結衣「ブへっ……! ぇ゛ほっ! う゛、ごほ、げほっ!」

綾乃「船見さーん!!」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:18:44.37 ID:tCt9qWxT0

結衣「ところで綾乃」

綾乃「なにかしら?」

結衣「今日って千歳は一緒じゃないの?」

綾乃「ああ、千歳なら私が船見さんのハウスに行くって話したら――

『ゆ、結綾!? 結綾やて!? そ、そんなん邪道や……けど、綾乃ちゃんが幸せなら、うちは……うちは……ぅう……ウウウ、オアアー!!!』

――って鼻血を撒き散らして倒れてたわ」

結衣「むしろ千歳が大丈夫!?」

綾乃「千鶴さんが介抱してくれたから心配はノンノンノートルダムよ!!」

結衣「ブぐふぉあッッ!!」

綾乃「船見さーーーん!!!」



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:23:21.17 ID:tCt9qWxT0

……

綾乃「あ、そうだ船見さん」

結衣「うん?」

綾乃「おなか空いてない? 一応、レンジでチンするご飯とか買ってきたんだけど」

結衣「うーん……もうちょっと後でいいかな」

綾乃「じゃあそうしましょうか」

結衣「えっ」

綾乃「え?」キョトン

結衣「あっいや……えっと、その……やっぱり今食べたい、かも」

綾乃「そう? ならちょっと待っててね」ヨッコイショウイチ

結衣「わ、わざわざごめんね」

綾乃「気にしないでー」トテテテ

結衣「(……やっぱり京子とは違うよな……当たり前だけど)」



24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:26:19.07 ID:tCt9qWxT0

……

綾乃「おかゆ出来たわよー」

結衣「ありがと」

綾乃「……ふふっ」

結衣「ん?」

綾乃「ごめんなさい、私が風邪ひいた時を思い出してたの」

結衣「あー。確かに、今とはちょうど立場が逆だったっけ」

綾乃「そうそう。あの時の恩返しが出来て嬉しいわ」ニコッ

結衣「恩返しって……真面目だなぁ綾乃は」

綾乃「こ、これくらい普通よっ。それより……」

スッ

結衣「?」

綾乃「はい、あーん」

結衣「!?」



26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:29:10.92 ID:tCt9qWxT0

綾乃「どうしたの船見さん、あーんして?」

結衣「いやいやいや……流石に恥ずかしいんだけど」

綾乃「だーめ、病気の時は出来るだけ大人しくしなきゃ」

結衣「でも……」

綾乃「もうっ、あんまりワガママ言うと、罰金バッ」

結衣「わ、わかった! 食べる、食べるから……っ!」プルプル

綾乃「あらそう? じゃあ、あーん」

結衣「あ、あー……んっ」

パクッ



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:32:15.41 ID:tCt9qWxT0

結衣「」モグモグ

綾乃「」ドキドキ

結衣「」コクン

綾乃「ど、どう? 塩辛くない?」

結衣「……ん、おいしいよ」ニコ

綾乃「良かったぁ……まだ食べられそう?」

結衣「うん。一口食べたら余計におなかが空いてきたみたい」グー

綾乃「ふふ、食欲があるのはいいことね。はい、あーん」

結衣「あーん」



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:35:08.52 ID:tCt9qWxT0

結衣「おかゆってなんでこんなに美味しいんだろ」モグモグ

綾乃「そうねぇ……きっとシンプルな分だけ、作った人の愛情が引き立つんじゃないかしら」

結衣「んぐっ、ぁ、愛情!?」ゲホッ

綾乃「へっ? ……あっ!?」ドキッ

結衣「……」ジー

綾乃「ち、違っ……違うのよ!? 今のは別にそんな意味じゃ……ああでも、船見さんのことは嫌いじゃないし、むしろ……けど、だけど愛って、あい、愛……ッ!?」アワワワワワワワ

結衣「ご、ごめん綾乃! 変なこと訊いた私が悪かったから、だから落ち着いて! 深呼吸深呼吸!」

綾乃「し、深呼吸ね? わかったわ……ひっひっふー、ひっひっふー……」

結衣「……」

綾乃「……」

結衣「……とりあえず、もう一口、いいかな?」

綾乃「ぁ、ええ、もちろん……」

パクパク モグモグ...



30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:38:22.47 ID:tCt9qWxT0

……

結衣「ふう、ごちそうさま」

綾乃「お粗末様」

結衣「食べたら少し楽になったかも」

綾乃「良かった。あ、薬とかあるのかしら?」

結衣「買い置きが戸棚にあったはずだけど」

綾乃「じゃあ取ってくるから、それを飲んだら後は安静にしてましょうね」

結衣「はーい」



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:40:14.33 ID:tCt9qWxT0

……

結衣「……」

綾乃「……」ジー

結衣「……」

綾乃「……」ジー

結衣「……」

綾乃「……」ジー

結衣「……綾乃」

綾乃「なぁに?」

結衣「いや……そんなに近くで見られてると、なんか落ち着かないんだけど」



35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:43:18.27 ID:tCt9qWxT0

綾乃「ぁ、ご、ごめんなさいっ」アセアセ

結衣「退屈でしょ、マンガでも読んだら? 本棚にあるの好きに取っていいから」

綾乃「……えと、私、マンガよく分からなくて」

結衣「よく分からない!? マンガが!?」ギョッ

綾乃「ひぅッ」ビクッ

結衣「あっごめん……じゃあテレビでも点ける?」

綾乃「そんな、うるさくしたら船見さんに悪いわ」

結衣「気にしなくていいのに」

綾乃「船見さんがよくても私が気にするの!」

結衣「真面目だなぁ……」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:45:19.20 ID:tCt9qWxT0

綾乃「あの、私なら離れた所でじっとしてるから……」

結衣「いやそれは申し訳ないって……そうだ、アルバムは?」

綾乃「アルバム?」

結衣「うん。私と京子……………………………………………………と、あかり、の小さい頃の」

綾乃「歳納京子!?」ピクッ

結衣「前にちなつちゃんが見てたから、探せばあると思うけど……どうかな?」

綾乃「……そ、そうねっ! せっかくだから見せてもらおうかしら!?」ソワソワソワソワ

結衣「わかった、持ってくるね」クスッ



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:47:13.89 ID:tCt9qWxT0

……

結衣「……」

シーン...

結衣「(寝れん)」

結衣「(静かすぎると逆に眠れないんだよなぁ)」

結衣「(綾乃が来るまではずっと寝てたし……)」

結衣「(……綾乃と言えば、やたら静かだな)」

ペラッ...ペラッ...

結衣「(本をめくる音がするし、起きてはいるのか)」

結衣「……」

チラッ

綾乃「」ニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマ

結衣「」



40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:49:20.51 ID:tCt9qWxT0

ペラッ...ペラッ...

綾乃「」ニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマ

ペラッ...ペラッ...

綾乃「」ニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマニマ

結衣「……あーやーの」

綾乃「!!?」ビクゥーッ

結衣「……」ジー

綾乃「ふ、ふなみさっ、や、ちがっ、その、これは、あの、あのあのあの、~~~ッ……」

結衣「……、綾」

綾乃「べっ!」

結衣「べ?」


綾乃「別に子供の頃の歳納京子が可愛くて笑ってるわけじゃないんだからね! 子供の頃の歳納京子が可愛すぎて笑ってるだけなんだからぁ!!!」ドカーン


結衣「お、おう」



44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:52:31.87 ID:tCt9qWxT0

綾乃「見られた……船見さんに見られた……私ったらなんてはしたない……」ドヨーン

結衣「ま、まあまあ……あんまり気を落とさないでよ綾乃」

綾乃「だってぇ……」グスッ

結衣「泣くほど!? ……まぁ、でも、気持ちは分かるよ。本当に可愛いもんね、昔の京子」

綾乃「やっぱり船見さんもそう思うわよね!?」ズズズイッ

結衣「お、おう」タタタジッ

綾乃「なんなのかしらなんて言えばいいのかしらね、この……ね! この! 歳納京子マジ天使っていうか、んもうっ!!」キャーキャー

結衣「……」ジトー

綾乃「」ハッ



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:55:36.38 ID:tCt9qWxT0

綾乃「」ドヨヨーン

結衣「綾乃ェ……」

綾乃「……あ、そういえば船見さん」

結衣「なに?」

綾乃「この写真なんだけど……」

結衣「どれどれ?」ムクッ

綾乃「これ、この黒髪の女の子が船見さんなのよね?」

結衣「そうだよ」

綾乃「へ~……船見さん、子供の頃は髪が長かったのね」

結衣「あはは、よく意外がられるよ」



47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 22:57:20.96 ID:tCt9qWxT0

綾乃「もう伸ばさないの?」

結衣「どうだろ、あんまり似合わないからなぁ」

綾乃「え、そんなことないわよ? せっかく綺麗な髪なのに」サラサラ

結衣「んっ」ピクンッ

綾乃「へ?」

結衣「……っ」カァッ

綾乃「あっ……ごめんなさい! 勝手に触るなんて失礼だったわよね!?」

結衣「ぃ、いやッ、ほら、昨夜からお風呂入ってないし、汗臭いだろうしさ」

綾乃「え、そんなことないわよ? ほら、とってもいい匂いだわ」スンスン

結衣「ちょっ!?」

綾乃「あああ私ったらまた!?」

結衣「あ、綾乃……これでも一応病人だからさ、あまり心臓に悪いのは……」ドキドキ

綾乃「ごめんなさい! ごめんなさいっ!!」ペコペコ



49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:00:16.72 ID:tCt9qWxT0

結衣「……けど、汗かいてるのは本当なんだよね。おかゆ食べて体も温まったし」

綾乃「だったら着替える? ……て、手伝うけど」

結衣「いやいやいやいや! いくらなんでも恥ずかしすぎるってそれ!」

綾乃「でも歳納京子なら」

結衣「しないから! たとえ京子でもさせないから!」

綾乃「そ、そう? 実は私も恥ずかしくてどうしようかと思ってたの……」

結衣「真面目すぎだよ綾乃……じゃあ、脱衣所で着替えてくるから」

綾乃「あ、私が出ましょうか?」

結衣「いいよ、どうせ脱いだ服も片付けなくちゃだし。綾乃はここにいて」

ガチャッ バタン

綾乃「……」

\ポッツネーン/



51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:02:18.11 ID:tCt9qWxT0

綾乃「……」

シーン...

綾乃「……」ソワソワ

シーーーン...                                     スルッ...パサッ>【脱衣所】

綾乃「!」ドキーン

綾乃「た、ただじっとしてるのもアレよねっ、なにかすることはないかしら……?」

キョロキョロ

綾乃「……あら、よく見たら部屋の隅に洗濯物が溜まってるわね」

綾乃「取り込んだまま放置されてるのかしら。昨夜から寝込んでるみたいに言ってたし……」

綾乃「!」ピコーン

綾乃「そうだわ、今の内に畳んでおいてあげましょう!」

綾乃「船見さんも、どうせなら綺麗な部屋で寝た方が気持ちいいわよね」ウンウン

綾乃「よーし、そうと決まれば頑張るわよーっ」バッキン!



52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:04:18.30 ID:tCt9qWxT0

綾乃「タオル畳んでー」テキパキ

綾乃「Tシャツ畳んでー」テキパキ

綾乃「ハンケチーフ畳んでー」テキパキ

綾乃「ブラジャー畳ん……んん!?」ギョッ

\ブッラジャー/

綾乃「ぶ、ブラジャー!? 船見さんのブラ!? どどどどうしてこんなところに……!!?」

綾乃「……って、ぁ、当たり前よね。ここは船見さんのお部屋なんだし……」ドキドキ

綾乃「……」

綾乃「」チラッ

\ブッラジャー/

綾乃「」ゴクリ



54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:06:20.87 ID:tCt9qWxT0

ソーッ...

綾乃「ふ、服の上からならセーフよね……? うん、セーフだわ……きっとセーフ……」オソルオソル

ピタッ

綾乃「!!!」

綾乃「……ううっ、私のより全然おっきぃ……」ブカブカ

綾乃「……」

綾乃「なにやってるのかしら私」

綾乃「早く畳んでしまわないと……えっと、次はパンツね」

綾乃「………………」

綾乃「キャー!! ふ、船見さんのパンツ!!!」

結衣「さっきからなに叫んでんの!?」ガラッ

綾乃「ギャー!? ぱ、パンツの船見さん!!?」

結衣「パンツの私ってなに!?」



55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:11:29.42 ID:tCt9qWxT0

……

…………

………………



56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:12:37.57 ID:tCt9qWxT0

ガチャッ

綾乃「船見さん、お風呂ありがとー」ホコホコ

結衣「あ、うん……。……ねえ綾乃」

綾乃「なぁに?」

結衣「本当に泊まってくの?」

綾乃「ええ、そのつもりよ」

結衣「そっか……」ソワソワ



58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:14:26.28 ID:tCt9qWxT0

綾乃「どうしたの? さっきは泊まってもいいって認めてくれたじゃない」

結衣「それはそうなんだけどさ……さっきはさっきっていうか……」ゴニョゴニョ

綾乃「?」

結衣「なんていうか……今回の風邪は長引きそうな気がするんだよ……なんとなく」ウダウダ

結衣「だから、今日だけ居られても仕方ないっていうか……」ウダウダ

結衣「それで綾乃まで風邪ひいたら、ほら、バカバカしいでしょ?」ウダウダ

結衣「あと、それと、えーっと――げほっ! けほ、ごほっ!」

綾乃「……」



59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:16:31.42 ID:tCt9qWxT0

結衣「……」ケホッ

綾乃「船見さん」

結衣「え、なに綾」

ムニィッ

結衣「にょっ!?」

綾乃「……」ムニムニ

結衣「ちょ、あやにょっ、なんでほっぺ……」

綾乃「――」スゥーッ


綾乃「船見結衣ーーーッ!!!」


結衣「!?」ビクッ



60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:18:32.75 ID:tCt9qWxT0

綾乃「私の名前を言ってみなさい!」

結衣「な、どうして急に」

綾乃「早く!!」

結衣「は、はいっ! 杉浦綾乃さんです!!」

綾乃「そう、私は杉浦綾乃よ!」

綾乃「生徒会副会長で、歳納京子のライバルで……!」


綾乃「あなたの友達よ、船見さん!」


結衣「!」



62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:20:31.69 ID:tCt9qWxT0

綾乃「ねぇ船見さん、よく聞いて?」

綾乃「私は風邪で苦しんでる友達を放って帰ったりしないわ」

綾乃「歳納京子だって、きっとそうする筈だもの」

綾乃「風邪が今日だけで治らないなら、何日だって看病してあげるわよ」

綾乃「私のライバルの分まで」

綾乃「あなたの大切な幼馴染みの分まで」

綾乃「だから、船見さん」


綾乃「今日ぐらい、もっと私を頼ってちょうだい」

 



64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:22:26.91 ID:tCt9qWxT0

結衣「……。綾乃」

綾乃「うん」

結衣「ほっぺ痛い」

綾乃「へぁっ!? そういえば離すの忘れて……!」パッ

結衣「……」サスサス

綾乃「ご、ごめんなさい船見さんっ! 痛かったわよね……?」

結衣「……こんな時でも京子京子、か」

綾乃「え、なにか言った?」

結衣「ううん。ただ」

綾乃「ただ?」

結衣「綾乃は本当に京子のことが好きなんだなぁって」

綾乃「」



綾乃「!!?!?!?!!???!??!!?!!!?」



65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:24:25.89 ID:tCt9qWxT0

結衣「あれ、違った?」

綾乃「ッべ!! べべっべっべっべ別に、ととっとっとっと歳納京子のことなんて……私は、私は――!?」グルグル

結衣「」クスッ

ギュッ

綾乃「!?」

結衣「私もなんだ」

綾乃「え」

結衣「だから、いつも我慢してる分まで、今日は綾乃に甘えちゃおうかな……?」ギュー

綾乃「……うん、それでいいと思うわ」ギュ



66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:26:38.31 ID:tCt9qWxT0

……

綾乃「それじゃ、電気消すわね」

結衣「ん、お願い」

パチッ

綾乃「ん、しょ……」モゾモゾ

結衣「布団それだけで平気?」

綾乃「ええ、大丈夫よ」

結衣「……」

綾乃「……」



67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:28:12.68 ID:tCt9qWxT0

結衣「ちなみにそれ、普段は京子が使ってる布団なんだ」

綾乃「!?」

結衣「……」

綾乃「へ、ヘェ~? そ、それがどうかしたのッ?」

結衣「別に、どうもしないんだけどさ」

綾乃「ふぅん……」

結衣「……」

綾乃「……」



綾乃「」スンスンスンスン

結衣「ちなみにそれ、この前洗濯したばかりなんだ」

綾乃「それがどうしたって言うのよ!!!」ドカーン



69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:30:41.50 ID:tCt9qWxT0

結衣「ところで」

綾乃「なによ!」ガルル

結衣「……ありがとね」

綾乃「へっ?」

結衣「いや……今日さ、ほんとは心細かった、から……ありがと」

綾乃「……」ポカーン

結衣「……」モフン



71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:32:18.92 ID:tCt9qWxT0

綾乃「……ふふっ」

結衣「なっ……ちょっと綾乃、笑うことないだろ」ムスッ

綾乃「あ、ごめんなさい……けど、本当に歳納京子の言う通りだったから」

結衣「京子? 京子が何て?」

綾乃「あのね、『結衣は弱ってる時ほど人を遠ざけるから、絶対に引き下がるな』って」

結衣「なっ!? あいつ、綾乃にそんなこと言ってたの!?」

綾乃「でも当たってたでしょ?」

結衣「ぐぬぬ……」カァァ



72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:34:47.14 ID:tCt9qWxT0

……

チクタク チクタク...

結衣「……綾乃、起きてる?」

綾乃「……なぁに、船見さん?」

結衣「私の風邪が治ったらさ」

綾乃「ええ」

結衣「デートしようか」

綾乃「ええぇ!?」ガバッ

結衣「急にどうした!?」ビクッ



76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:41:54.31 ID:tCt9qWxT0

綾乃「ど、どうしたもこうしたもないわよ! 急にそんな、で、デートだなんて……!」

結衣「………………あっ!? ごめ、まちがえたっ、やり直し! デートのやり直ししようって!」

綾乃「や、やり直し?」

結衣「ほら、私達クリスマスデートで一緒だったろ」

綾乃「? また懐かしいわね……」

結衣「あの時はずっと座りっぱなしで退屈させちゃっただろうしさ」

綾乃「べ、別にそんなこと……」

結衣「だからどうかな、看病してくれたお礼に食事でも」ニコ



77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:43:45.71 ID:tCt9qWxT0

綾乃「そういうことなら……お言葉に甘えちゃおうかしら」

結衣「ほんと? 良かった……断られたらどうしようかと思ったよ」

綾乃「こ、断ったりなんかしないわよっ。……ほら、そろそろ寝ましょ?」

結衣「そうだね、まずは風邪を治さないと」

綾乃「ええ、それじゃあ」

結衣「うん、それじゃあ」



綾乃「おやすみなさい、船見さん」

結衣「おやすみ、綾乃」



78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:45:32.89 ID:tCt9qWxT0

……

…………

………………



79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:46:15.66 ID:tCt9qWxT0

~月曜日・2年5組~

ガラッ

結衣「おはよー」

京子「結衣ー!」ガバッ

結衣「わっ!? っと……いきなりなんだよ京子」

京子「結衣結衣結衣結衣~」グリグリ

結衣「頭押し付けんな」

京子「風邪はもういいの?」

結衣「うん、すっかり」

京子「お見舞い行けなくてごめんねー」

結衣「気にしなくていいって」



82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:48:36.52 ID:tCt9qWxT0

京子「うー。お母さんの目を盗んででも結衣んち行くべきだったか……」

結衣「いや、アポなしで来なくて正解だよ。週末は実家帰ってたし」

京子「えっなにそれ聞いてない」

結衣「そうだっけ?」

ガラッ

綾乃「おはよー……って船見さん!」

千歳「おはよ~、船見さん風邪治ったん?」

結衣「綾乃。千歳もおはよう、おかげさまで元気だよ」

綾乃「そうみたいね。看病した甲斐があったわ」ニコ



83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:50:22.86 ID:tCt9qWxT0

京子「おーそうそう、綾乃もピンチヒッターご苦労さま!」

綾乃「ベツニゴクロウナンテシテナインダカラッ!!」ギクシャク

千歳「綾乃ちゃん通常営業やなぁ~」ダバダバ

結衣「あはは……でも、本当にありがとね。助かった」

綾乃「ううん、気にしないで。それに……」

結衣「それに?」

綾乃「意外と可愛い船見さんの寝顔も見れたし」クスッ

京子「!?」

結衣「あ、そういうこと言うなよー。綾乃だって人の下着で興奮してた癖に」

京子「!?」



84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:52:41.69 ID:tCt9qWxT0

綾乃「ちょ、ちょっと人聞きが悪いじゃない! あれはパンツの船見さんが……」

結衣「いやだからパンツの私ってなに!? ……それより、約束したデートの件なんだけど」

京子「!!?」

綾乃「あ、うん。どうしましょうか」

結衣「たぶん土日のどちらかになるから、映画とかは高いんだよなぁ……」

綾乃「そうねぇ……私は前みたいに公園でもいいんだけど」

結衣「それじゃ私の気が済まないって。ちゃんとエスコートするから、楽しみにしててよ」

綾乃「わかったわ、期待しないで待ってる」フフッ

結衣「あ、言ったなー?」フフッ

ウフフ...アハハ...



京子「え? え? ……え? なに、ゆい、あやの、なんなの、私がいない間になにがあったの? ねえ、ねえってば、ふたりともー!?」



85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:53:41.08 ID:tCt9qWxT0




千歳「あなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワセうちのシアワセあなたのシアワ、オァーーーーーッッッ!!!!!!!!!!」ブシャァァァッ


 



87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/21(木) 23:54:26.82 ID:tCt9qWxT0

おしまい

結綾は別腹


元スレ
綾乃「ここが船見さんのハウスね!」