1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:49:17.77 ID:dDGZbzWIO
3月16日 晴れ
本日より我が第765秘境探検隊はこの地に派遣された。
私は隊長の天海春香。備忘録としてこの手記を記す。
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:50:38.91 ID:dDGZbzWIO
我が隊のメンバーは隊長の私以下、副隊長の如月千早、生物学者の秋月律子博士
軍より出向して来ている菊地真曹長、我那覇響軍曹、設営担当の萩原雪歩、以上6名である。
我が隊の目的は現在一切人類が居住していないこの秘境への入植が可能であるかの環境調査、
及びこの地の未知の生物の調査、可能であれば捕獲する事である。
赴任初日の今日は各々身体を休め、明日より本格的な調査を開始する。
3月17日 晴れ
本日より調査を開始する。本日の調査は私天海、如月、菊地の3名で行う。
この地には四季は無く、年間を通して非常に蒸し暑い。
そして全域を鬱蒼と繁った密林が覆っている。
春香「暑いねー、千早ちゃん…」
千早「そうね、こればかりは慣れるしかないわね」
真「こう暑いと泳ぎたくなるなー!ここ川とかないのかな?」
千早「何言ってるのよ、どんな病原菌がいるかもわからないのに
泳いだりしていいわけないでしょう」
真「それもそうか、あーあ…」
密林を進んで行くと、一匹の生物と遭遇した!未知の発見は心が躍る!
?「うっうー」
千早「見た所危険な生物ではない様だけど…真、一応銃は構えててね」
真「わかってる」チャキ
春香「怖くないよー、こっちにおいでー」
?「うっうー?」
千早「春香、気をつけて!」
春香「大丈夫だよ、この子かわいいよ!」
千早「それは…確かに…」
春香「よーしよしよし、かわいいねー」ナデナデ
?「うっうー!うっうー!」
千早「は、春香、私も少しさわらせて…」ハアハア
春香「千早ちゃん、この子、841隊にいたやよいに似てない?」
千早「そう言われると、確かに似てるかも」ナデナデ?
「うー?」
我々は『やよい』と名付けたこの生物を、基地に連れ帰る事とした。
3月18日 曇り
やよいはどうやら草食性、それももやししか食べない様だ。
やよい「うっうー!」モシャモシャ
千早「もやしだけは本当に美味しそうに食べるわね」ナデナデ
如月副隊長はやよいを痛く気に入った様で、基地にいる間は片時も側を離れない。
秋月博士の検査の結果、やよいは人間とほぼ同じ声帯を持っている様なので、
これから我々の言葉を教えていこうと思う。
春香「やよい、こんにちは」
やよい「うっうー?」
春香「こんにちは」
やよい「うっうっうー」
春香「違うでしょ、こ・ん・に・ち・わ!」
やよい「うっうー!うっうー!」
千早「そんなにいきなりは無理よ春香、やよい怖がってるわ」ナデナデ
春香「千早ちゃんはやよいに甘すぎだよ!」
響「お、なんだ春香、やきもちかー?」ニヤニヤ
我那覇軍曹は優秀だが、空気を読めない所が困り物である。
3月19日 晴れ
本日は私、秋月博士、我那覇軍曹、萩原隊員の4名で調査に出かける。
雪歩「こ、怖いですぅ」プルプル
響「留守番してればよかったじゃんかー」ケラケラ
雪歩「で、でもお茶に出来る植物があるかも知れないし」キュッ
律子「しかし見事に見た事のない植物ばかりね…」
春香「律子さんでもそうなんですか?」
律子「それはそうよ、ここは完全に外部と隔絶されていて、
独自に進化した生物ばかりだもの」
春香「841隊以来、初の派遣ですもんね…見る物がほとんど新発見かぁ」
律子「正直興奮を禁じ得ないわ」
その後いくつかの植物のサンプルを採取し、帰投した。
千早「やよいやよいやよい」スリスリスリスリ
春香「千早ちゃんただいま…」
如月隊員は1日中やよいと戯れていた様である。仕事をして欲しい。
3月20日 雨
本日は悪天候の為、研究班を除いて休養とする。
千早「うーん…」
雪歩「千早ちゃんどうかしたの?はいお茶どうぞ」コト
千早「ありがとう…何だか身体が重い様な感じがして…多分気のせいよ」
雪歩「環境の変化で疲れが溜まってるのかなぁ」
3月21日 晴れ
本日は私、秋月、菊地の3名で調査に向かう。
本来如月も同行する予定だったが、体調不良の為休養とした。
春香「千早ちゃん心配だなぁ」
律子「一応検査はしたけど、特に異常は見られなかったわ、疲れよきっと」
真「千早もだらしないなー」
春香「真と響ちゃんが特別なんだよ…」
本日はこれといった収穫もなく、帰投した。
やよい「うっうー!」ピョンピョン
千早「やよい…やよい…」ニコニコ
響「駄目だぞ千早、寝てないと!」グイッ
千早「放して我那覇さん…」
やよい「うっうー!!」ガブッ
響「痛っ」
春香「ただいまーってどうしたの!」
響「こいつが…こいつが自分のこと噛んだんだぞ!」
千早「違うの!やよいは私がいじめられてると思って庇おうとして…」
やよい「うっうー…」
響「自分動物は好きだけど…こいつは好きになれないぞ」
響「だってこいつは時々…もういい!寝る!」タタッ
我那覇軍曹は自室にこもってしまった。
萩原隊員が傷の手当てを申し出たが、応じない様である。
千早「やよいは悪くないもんね…」
やよい「うっうー…」
3月22日 曇り
如月副隊長は今日も体調が優れない様なので、
私、秋月博士、菊地曹長の3名で出かける。
我那覇軍曹はあれ以来部屋から出てこない。
真「しょうがないな、響のやつ…なにへそ曲げてるんだよ」
律子「まったく子供ねえ」
春香「ははは…」
本日もめぼしい収穫はなく、帰投。
春香「ただいまー」
雪歩「春香ちゃん、響ちゃんがいないみたいなの…」
春香「え?」
雪歩「ごはんにも来ないからお部屋に様子を見に行ったらいなくて…」
雪歩「基地の中や回りを探したんだけど、何処にもいないの…」
真「雪歩は心配性だなぁ、響の事だからどっか散歩でも行ってるんだよ」
3月23日 晴れ
今朝になっても我那覇軍曹が戻った様子が無い為、
本日の調査は我那覇軍曹の捜索を兼ねる。
如月副隊長を除く4名で出発。
真「響のやつ…どこにいるんだ…」ガサガサ
雪歩「心配だよぅ…」ポテポテ
律子「調査の進展もないし…困ったわね」
春香「あれ、あそこに果物みたいなのがなってない?」
雪歩「凄い色だね…」
真「うえー、あれは食べられないでしょ」
律子「でも興味深いわね、行ってみましょう」
奇妙な果実をつけた樹が群生していた。色彩は毒々しいが、
香りはバナナに似ていて悪くない。口にするには勇気がいるが。
律子「いくつか持って帰って調べてみましょう」
真「ここで待ってたら、響がこれを食べにくるんじゃない?へへー、響なら食べそう!」
菊地曹長は無理に明るく振る舞っている様に見える。
周辺をさらに探索していると、さらなる新種の生物を発見した!
やよいに少し似ているが、体毛がやよいはオレンジがかっているのに対し、
浅葱色をしていて、やよいよりも動きが俊敏な様だ。
他の特徴としては、鳴き声もやよいとはかなり違う。
雪歩「うーん…この辺りはこの果物の樹ばっかりみたいだね…」
春香「果物を求めて他の生物が集まって来てもよさそうだけど…」
ガサガサッ
真「なんだ!?」チャキ
菊地曹長が銃を向けたその先には…
?「ハイサイ!」
パタン
小鳥「手記はここまでの様ですね…」
社長「うーむ…」
小鳥「私達が迎えの為基地に到着した時には基地はもぬけの殻、
この手記だけが残されていました…」
社長「第841隊に続き、第765隊も全員行方不明、手掛かりも無し、か…」
小鳥「やはりあの土地は呪われているんでしょうか…」
社長「あそこに調査隊を送るのは、もうやめた方がいいのかもしれんな…」
fin.
小鳥(実はあと2冊、私的な日記があったんだけど、
これを社長に見せるのはかわいそうよね…)ペラ
『私のポエム 秘境編』
3月16日
きちゃった
ついにきちゃった
ちょっと怖いけど
王子様がいるからきちゃった
私だけの王子様
今日は一緒にお昼寝
3月17日
今日はわたしはおるすばん
お料理をして待ってるの
お洗濯して待ってるの
まだかなまだかな待ってたら
かわいい天使がやってきた
3月18日
一緒におしゃべりうれしいな
一緒にお散歩楽しいな
一緒にごはんおいしいな
ふたりはずっと一緒
3月19日
わたしもがんばる がんばってみる
だってあなたがおいしいお茶が飲みたいっていったから
わたしはがんばる がんばってみる
あなたのためならがんばれる
3月20日
ちょっと心配しちゃう
少しだけ心配
ほんの少しだけ
あなたじゃなくてよかった
3月21日
天使が牙をむく
がおー
天使も牙をむく
こわい
でもあなたにむけたらゆるさない
3月22日
あのこがいなくなった
あのこがいなくなった
あなたとなかよしなあのこがいなくなった
うれしいなんておもわないよ
よろこんだりしないよ
そうはみえないでしょ?
3月23日
一緒におでかけ
ふたりきりならもっとたのしい
ふたりきりならもっとうれしい
あのこのことなんか気にしないで
3月24日
なんだかへんなの
なんだかへんなの
なんだかとってもおかしいの
こんなときはあなたのそばにいこう
いっしょにいよう
小鳥「ここまでね、読めるのは。
この先2ページ程ぐちゃぐちゃ書いてあるけど、試し書きでもしたのかしら」
小鳥「もう一冊は」ペラ
『やよい観察日記』
3月17日
高槻さんがいなくなって1年、私はさみしい毎日を送っていました。
ですがここに来て見つけた生物がかすかに高槻さんに似ている事に気づき、
この生物を観察してみようと思いました。
この生物はとても可愛く賢い様です。
3月18日
昨日見つけた生物をやよいと名付けました。
やよいはもやしが大好きな様です。高槻さんと同じです。
春香はやよいの事があまり好きではないかもしれません。こんなに可愛いのに。
やよいやよいやよい
もやし、もやしを食べる
なんかね、あんね、前にきっと会ってた、会った事があるはず
なんかね、顔がかわいいからね、すごくわたしの好み!
あのねぇ、なんか、イメージ的にはうっうーではい、ターッチ、いぇい!
きっと天使だと思われる
なんかきっとわたしと出会うために…
高槻さん!?高槻さんじゃないか!!
小鳥「ここまで…か、千早ちゃん三日坊主だったのね…」
小鳥「これは正直報告するか迷う所だけど…」
コンコン
小鳥「は、はーい」
P「少しいいですか?」
小鳥「プロデューサーさん!どうぞどうぞ!」
P「……」
小鳥「あまり気落ちしないでください…
とはいえあの子達みんなプロデューサーさんの教え子ですもんね…」
P「…お邪魔したのは何か手記の他に手掛かりがなかったかお聞きしたくて…」
小鳥(日記の事は黙ってよう、その方があの子達の為よね…)
小鳥「いえ…とくには…」
P「…俺にはあいつらが死んでしまったとはどうしても思えないんです!」
小鳥「…」
P「あいつらはきっと秘境のどこかに生きています!
俺、今すぐは無理でもいつか必ず探検隊を結成してあいつらを迎えに行くつもりです!」
小鳥「そ、その時はお供します!」
今度こそ終わり
元スレ
我が隊のメンバーは隊長の私以下、副隊長の如月千早、生物学者の秋月律子博士
軍より出向して来ている菊地真曹長、我那覇響軍曹、設営担当の萩原雪歩、以上6名である。
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:51:49.41 ID:dDGZbzWIO
我が隊の目的は現在一切人類が居住していないこの秘境への入植が可能であるかの環境調査、
及びこの地の未知の生物の調査、可能であれば捕獲する事である。
赴任初日の今日は各々身体を休め、明日より本格的な調査を開始する。
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:53:35.66 ID:dDGZbzWIO
3月17日 晴れ
本日より調査を開始する。本日の調査は私天海、如月、菊地の3名で行う。
この地には四季は無く、年間を通して非常に蒸し暑い。
そして全域を鬱蒼と繁った密林が覆っている。
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:54:30.28 ID:dDGZbzWIO
春香「暑いねー、千早ちゃん…」
千早「そうね、こればかりは慣れるしかないわね」
真「こう暑いと泳ぎたくなるなー!ここ川とかないのかな?」
千早「何言ってるのよ、どんな病原菌がいるかもわからないのに
泳いだりしていいわけないでしょう」
真「それもそうか、あーあ…」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:55:51.89 ID:dDGZbzWIO
密林を進んで行くと、一匹の生物と遭遇した!未知の発見は心が躍る!
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:56:49.13 ID:dDGZbzWIO
?「うっうー」
千早「見た所危険な生物ではない様だけど…真、一応銃は構えててね」
真「わかってる」チャキ
春香「怖くないよー、こっちにおいでー」
?「うっうー?」
千早「春香、気をつけて!」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 18:57:48.77 ID:dDGZbzWIO
春香「大丈夫だよ、この子かわいいよ!」
千早「それは…確かに…」
春香「よーしよしよし、かわいいねー」ナデナデ
?「うっうー!うっうー!」
千早「は、春香、私も少しさわらせて…」ハアハア
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:00:32.06 ID:dDGZbzWIO
春香「千早ちゃん、この子、841隊にいたやよいに似てない?」
千早「そう言われると、確かに似てるかも」ナデナデ?
「うー?」
我々は『やよい』と名付けたこの生物を、基地に連れ帰る事とした。
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:01:09.99 ID:dDGZbzWIO
3月18日 曇り
やよいはどうやら草食性、それももやししか食べない様だ。
やよい「うっうー!」モシャモシャ
千早「もやしだけは本当に美味しそうに食べるわね」ナデナデ
如月副隊長はやよいを痛く気に入った様で、基地にいる間は片時も側を離れない。
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:02:34.58 ID:dDGZbzWIO
秋月博士の検査の結果、やよいは人間とほぼ同じ声帯を持っている様なので、
これから我々の言葉を教えていこうと思う。
春香「やよい、こんにちは」
やよい「うっうー?」
春香「こんにちは」
やよい「うっうっうー」
春香「違うでしょ、こ・ん・に・ち・わ!」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:03:56.48 ID:dDGZbzWIO
やよい「うっうー!うっうー!」
千早「そんなにいきなりは無理よ春香、やよい怖がってるわ」ナデナデ
春香「千早ちゃんはやよいに甘すぎだよ!」
響「お、なんだ春香、やきもちかー?」ニヤニヤ
我那覇軍曹は優秀だが、空気を読めない所が困り物である。
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:13:12.32 ID:dDGZbzWIO
3月19日 晴れ
本日は私、秋月博士、我那覇軍曹、萩原隊員の4名で調査に出かける。
雪歩「こ、怖いですぅ」プルプル
響「留守番してればよかったじゃんかー」ケラケラ
雪歩「で、でもお茶に出来る植物があるかも知れないし」キュッ
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:22:28.71 ID:dDGZbzWIO
律子「しかし見事に見た事のない植物ばかりね…」
春香「律子さんでもそうなんですか?」
律子「それはそうよ、ここは完全に外部と隔絶されていて、
独自に進化した生物ばかりだもの」
春香「841隊以来、初の派遣ですもんね…見る物がほとんど新発見かぁ」
律子「正直興奮を禁じ得ないわ」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:29:17.28 ID:dDGZbzWIO
その後いくつかの植物のサンプルを採取し、帰投した。
千早「やよいやよいやよい」スリスリスリスリ
春香「千早ちゃんただいま…」
如月隊員は1日中やよいと戯れていた様である。仕事をして欲しい。
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:41:09.35 ID:dDGZbzWIO
3月20日 雨
本日は悪天候の為、研究班を除いて休養とする。
千早「うーん…」
雪歩「千早ちゃんどうかしたの?はいお茶どうぞ」コト
千早「ありがとう…何だか身体が重い様な感じがして…多分気のせいよ」
雪歩「環境の変化で疲れが溜まってるのかなぁ」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:49:39.73 ID:dDGZbzWIO
3月21日 晴れ
本日は私、秋月、菊地の3名で調査に向かう。
本来如月も同行する予定だったが、体調不良の為休養とした。
春香「千早ちゃん心配だなぁ」
律子「一応検査はしたけど、特に異常は見られなかったわ、疲れよきっと」
真「千早もだらしないなー」
春香「真と響ちゃんが特別なんだよ…」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 19:57:21.02 ID:dDGZbzWIO
本日はこれといった収穫もなく、帰投した。
やよい「うっうー!」ピョンピョン
千早「やよい…やよい…」ニコニコ
響「駄目だぞ千早、寝てないと!」グイッ
千早「放して我那覇さん…」
やよい「うっうー!!」ガブッ
響「痛っ」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:05:20.74 ID:dDGZbzWIO
春香「ただいまーってどうしたの!」
響「こいつが…こいつが自分のこと噛んだんだぞ!」
千早「違うの!やよいは私がいじめられてると思って庇おうとして…」
やよい「うっうー…」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:12:00.69 ID:dDGZbzWIO
響「自分動物は好きだけど…こいつは好きになれないぞ」
響「だってこいつは時々…もういい!寝る!」タタッ
我那覇軍曹は自室にこもってしまった。
萩原隊員が傷の手当てを申し出たが、応じない様である。
千早「やよいは悪くないもんね…」
やよい「うっうー…」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:20:42.31 ID:dDGZbzWIO
3月22日 曇り
如月副隊長は今日も体調が優れない様なので、
私、秋月博士、菊地曹長の3名で出かける。
我那覇軍曹はあれ以来部屋から出てこない。
真「しょうがないな、響のやつ…なにへそ曲げてるんだよ」
律子「まったく子供ねえ」
春香「ははは…」
本日もめぼしい収穫はなく、帰投。
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:27:09.64 ID:dDGZbzWIO
春香「ただいまー」
雪歩「春香ちゃん、響ちゃんがいないみたいなの…」
春香「え?」
雪歩「ごはんにも来ないからお部屋に様子を見に行ったらいなくて…」
雪歩「基地の中や回りを探したんだけど、何処にもいないの…」
真「雪歩は心配性だなぁ、響の事だからどっか散歩でも行ってるんだよ」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:36:03.46 ID:dDGZbzWIO
3月23日 晴れ
今朝になっても我那覇軍曹が戻った様子が無い為、
本日の調査は我那覇軍曹の捜索を兼ねる。
如月副隊長を除く4名で出発。
真「響のやつ…どこにいるんだ…」ガサガサ
雪歩「心配だよぅ…」ポテポテ
律子「調査の進展もないし…困ったわね」
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:40:02.75 ID:dDGZbzWIO
春香「あれ、あそこに果物みたいなのがなってない?」
雪歩「凄い色だね…」
真「うえー、あれは食べられないでしょ」
律子「でも興味深いわね、行ってみましょう」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:47:03.54 ID:dDGZbzWIO
奇妙な果実をつけた樹が群生していた。色彩は毒々しいが、
香りはバナナに似ていて悪くない。口にするには勇気がいるが。
律子「いくつか持って帰って調べてみましょう」
真「ここで待ってたら、響がこれを食べにくるんじゃない?へへー、響なら食べそう!」
菊地曹長は無理に明るく振る舞っている様に見える。
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 20:55:33.78 ID:dDGZbzWIO
周辺をさらに探索していると、さらなる新種の生物を発見した!
やよいに少し似ているが、体毛がやよいはオレンジがかっているのに対し、
浅葱色をしていて、やよいよりも動きが俊敏な様だ。
他の特徴としては、鳴き声もやよいとはかなり違う。
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:00:48.75 ID:dDGZbzWIO
雪歩「うーん…この辺りはこの果物の樹ばっかりみたいだね…」
春香「果物を求めて他の生物が集まって来てもよさそうだけど…」
ガサガサッ
真「なんだ!?」チャキ
菊地曹長が銃を向けたその先には…
?「ハイサイ!」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:10:53.91 ID:dDGZbzWIO
パタン
小鳥「手記はここまでの様ですね…」
社長「うーむ…」
小鳥「私達が迎えの為基地に到着した時には基地はもぬけの殻、
この手記だけが残されていました…」
社長「第841隊に続き、第765隊も全員行方不明、手掛かりも無し、か…」
小鳥「やはりあの土地は呪われているんでしょうか…」
社長「あそこに調査隊を送るのは、もうやめた方がいいのかもしれんな…」
fin.
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:28:13.76 ID:dDGZbzWIO
小鳥(実はあと2冊、私的な日記があったんだけど、
これを社長に見せるのはかわいそうよね…)ペラ
『私のポエム 秘境編』
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:32:05.82 ID:dDGZbzWIO
3月16日
きちゃった
ついにきちゃった
ちょっと怖いけど
王子様がいるからきちゃった
私だけの王子様
今日は一緒にお昼寝
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:35:18.45 ID:dDGZbzWIO
3月17日
今日はわたしはおるすばん
お料理をして待ってるの
お洗濯して待ってるの
まだかなまだかな待ってたら
かわいい天使がやってきた
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:37:52.19 ID:dDGZbzWIO
3月18日
一緒におしゃべりうれしいな
一緒にお散歩楽しいな
一緒にごはんおいしいな
ふたりはずっと一緒
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:41:04.10 ID:dDGZbzWIO
3月19日
わたしもがんばる がんばってみる
だってあなたがおいしいお茶が飲みたいっていったから
わたしはがんばる がんばってみる
あなたのためならがんばれる
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:43:00.75 ID:dDGZbzWIO
3月20日
ちょっと心配しちゃう
少しだけ心配
ほんの少しだけ
あなたじゃなくてよかった
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:45:57.45 ID:dDGZbzWIO
3月21日
天使が牙をむく
がおー
天使も牙をむく
こわい
でもあなたにむけたらゆるさない
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:49:03.47 ID:dDGZbzWIO
3月22日
あのこがいなくなった
あのこがいなくなった
あなたとなかよしなあのこがいなくなった
うれしいなんておもわないよ
よろこんだりしないよ
そうはみえないでしょ?
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:51:17.45 ID:dDGZbzWIO
3月23日
一緒におでかけ
ふたりきりならもっとたのしい
ふたりきりならもっとうれしい
あのこのことなんか気にしないで
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:54:14.65 ID:dDGZbzWIO
3月24日
なんだかへんなの
なんだかへんなの
なんだかとってもおかしいの
こんなときはあなたのそばにいこう
いっしょにいよう
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 21:58:24.35 ID:dDGZbzWIO
小鳥「ここまでね、読めるのは。
この先2ページ程ぐちゃぐちゃ書いてあるけど、試し書きでもしたのかしら」
小鳥「もう一冊は」ペラ
『やよい観察日記』
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:08:49.96 ID:dDGZbzWIO
3月17日
高槻さんがいなくなって1年、私はさみしい毎日を送っていました。
ですがここに来て見つけた生物がかすかに高槻さんに似ている事に気づき、
この生物を観察してみようと思いました。
この生物はとても可愛く賢い様です。
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:13:27.39 ID:dDGZbzWIO
3月18日
昨日見つけた生物をやよいと名付けました。
やよいはもやしが大好きな様です。高槻さんと同じです。
春香はやよいの事があまり好きではないかもしれません。こんなに可愛いのに。
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:23:16.11 ID:dDGZbzWIO
やよいやよいやよい
もやし、もやしを食べる
なんかね、あんね、前にきっと会ってた、会った事があるはず
なんかね、顔がかわいいからね、すごくわたしの好み!
あのねぇ、なんか、イメージ的にはうっうーではい、ターッチ、いぇい!
きっと天使だと思われる
なんかきっとわたしと出会うために…
高槻さん!?高槻さんじゃないか!!
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:28:54.42 ID:dDGZbzWIO
小鳥「ここまで…か、千早ちゃん三日坊主だったのね…」
小鳥「これは正直報告するか迷う所だけど…」
コンコン
小鳥「は、はーい」
P「少しいいですか?」
小鳥「プロデューサーさん!どうぞどうぞ!」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:37:51.65 ID:dDGZbzWIO
P「……」
小鳥「あまり気落ちしないでください…
とはいえあの子達みんなプロデューサーさんの教え子ですもんね…」
P「…お邪魔したのは何か手記の他に手掛かりがなかったかお聞きしたくて…」
小鳥(日記の事は黙ってよう、その方があの子達の為よね…)
小鳥「いえ…とくには…」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/16(金) 22:42:02.85 ID:dDGZbzWIO
P「…俺にはあいつらが死んでしまったとはどうしても思えないんです!」
小鳥「…」
P「あいつらはきっと秘境のどこかに生きています!
俺、今すぐは無理でもいつか必ず探検隊を結成してあいつらを迎えに行くつもりです!」
小鳥「そ、その時はお供します!」
今度こそ終わり
春香「第765秘境探検隊手記」