1: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 17:14:10.65 ID:RPlxfFZu.net
エマ「花陽ちゃん、今度のお休み空いてる?」
花陽「今度のお休みは……なにもない、かな」
花陽「うん、大丈夫。空いてるよ」
エマ「梨子ちゃんは?」
梨子「私も今のところ予定はないよ」
エマ「よかった~。牧場に行くんだけど二人も一緒に行かない?」
花陽「わぁ、いいね牧場。私動物好きなんだ。特にアルパカが大好き」
エマ「確かアルパカもいると思うよ」
花陽「本当?楽しみだな~」
梨子「牧場かぁ」
エマ「梨子ちゃん、どうかした?」
梨子「私、動物って嫌いじゃないんだけどちょっと苦手で……怖いって言うのかな」
花陽「その気持ち、ちょっとわかるかも。私も小さい頃は怖かったな……でも、動物ってすごく可愛いよ」
エマ「嫌いじゃないなら大丈夫だよ。見るだけでも楽しいから一緒に行こうよ」
梨子「そうだね……エマさんと花陽ちゃんが一緒だったら大丈夫かも」
花陽「お昼ご飯にお弁当作って持って行こうよ」
エマ「それいいね~。そうしようか」
梨子「それなら二人の分も作ってこようかな」
花陽「お弁当の楽しみも増えたね」
エマ「うん、お休みが待ち遠しいよ~」
2: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 17:27:43.24 ID:RPlxfFZu.net
梨子「う~ん、いい天気だね」
花陽「晴れてるから寒くなくていいね」
エマ「ちょっと遠かったけどここは周りが自然に囲まれてて静かだね~。故郷を思い出すよ」
梨子「私、山ってあまり来ないから新鮮」
花陽「私も普段はこんな緑が多い所なんて見ないから気持ちいいな」
エマ「たまにはこういう所もいいでしょ。それじゃさっそく動物達を見に行こうか」
花陽「随分広い牧場だけどどこから見ていくの?」
エマ「まずは花陽ちゃんの楽しみにしてたアルパカだよ」
花陽「いきなり会えるなんて嬉しい~」
梨子「アルパカか、私は初めて」
花陽「とっても可愛いよ。早く行こう」
エマ「花陽ちゃん珍しくはしゃいでるね~。走って転ばないようにね」
花陽「うわぁ~学校で飼っているアルパカとはまた違って可愛い~」モフモフ
エマ「花陽ちゃんは飼育係なんだっけ」
花陽「うん、学校のアルパカや他の動物も私がお世話してるんだ」
エマ「可愛いね~この子」モフモフ
エマ「ん?」
梨子「……」ジーッ
エマ「梨子ちゃん、大丈夫。この子おとなしいからもっと近づいても平気だよ」
梨子「噛まない?」
花陽「アルパカは噛んだりしないよ。唾は吐くけれど……」
梨子「えぇ……ある意味噛まれるより質が悪いじゃない」
エマ「あはは、唾だって威嚇で吐くんだから」
エマ「ほら、今なら警戒してないからこっちにおいで」
梨子「……」ジリジリ
梨子「本当に大丈夫?」
花陽「大丈夫大丈夫。触ってみて」
梨子「ん……」ソーッ
ブッ!!
梨子「きゃあっ!!」
エマ「あちゃー……ついてなかったね梨子ちゃん」
梨子「うぅ……まだ臭いが取れない……」
花陽「怖がっちゃったからアルパカもそれに反応しちゃったんだね……」
エマ「いきなり触れ合うのは難しかったか~。ごめんね梨子ちゃん」
梨子「大丈夫です……」
エマ「そうだ、小さい動物で触る事に慣れてみようか」
花陽「パンフレットを見ると兎と触れ合えるコーナーがあるみたい。ここ、いいんじゃないかな?」
梨子「まぁ、兎なら触れる……かな」
エマ「いっぱい兎がいるね~皆可愛い~」
花陽「人間に慣れてるから触られても平気みたいだね。梨子ちゃんも抱っこしてみたら?」
花陽「ただ、あまり長い時間触っちゃダメだよ。兎もストレスが溜まるから」
梨子「うん、わかった」ダッコ
梨子「うわ、スベスベしてる。柔らかい」
エマ「可愛いでしょ~」
梨子「確かに、可愛いね」
花陽「触れてよかったね」
梨子「兎くらいなら、ね……」
梨子「うふふっ」ナデナデ
エマ「兎に触って少しは慣れたかな?今度は馬を見に行こう」
梨子「馬……一気にサイズが大きくなったね」
花陽「馬もおとなしいから心配ないよ。アルパカと違って唾も吐かないし」
梨子「花陽ちゃんやめて……思い出したくないわ」
花陽「あはは……ごめんなさい」
エマ「とりあえず行ってみようよ」
花陽「毛並みが気持ちいい~」ナデナデ
エマ「うん、この子私達に興味持ってくれたみたい」
エマ「梨子ちゃん、この子梨子ちゃんの事見てるよ」
梨子「……近くで見ると馬って本当大きいなぁ」
エマ「撫でてあげて、喜ぶよ」
梨子「そ、それじゃ……」ソーッ
ナデナデ……
梨子「わぁ、なにこの感触。硬くて…でも暖かくて…不思議な感触」
花陽「人参をあげられるみたいだよ。梨子ちゃんもやってみて」
梨子「なんか手まで食べられそうだけど」
バクッボリボリ……
エマ「梨子ちゃんに人参もらって嬉しいって言ってるよ」
花陽「エマちゃん言葉わかるんだ、すごいね~」
エマ「なんとなくだけどね~」
梨子「こうして見ると馬って優しい顔してるんだね……」
梨子(ちょっと、可愛いかも……)
エマ「そろそろお昼にしようか」
花陽「ちょうどお腹が空いたところだったよ」
梨子「天気がいいからどこか外で食べたいね」
エマ「そんな事もあろうかとレジャーシートを持って来たよ。あっちの芝生の上で食べよう」
花陽「エマちゃん流石、準備いいね」
エマ「さて、二人はどんなお弁当持ってきたのかな?」
花陽「私は大好きなおにぎり」ドーン
梨子「花陽ちゃんの顔くらいある……すごい」
梨子「私も大好きなタマゴサンド。二人の分も作ったからよかったら食べて」
花陽「キレイに切ってあるね。おいしそ~」
エマ「私は故郷の郷土料理を作ってみたよ。よかったら食べてみて」
梨子「なに、それは?」
エマ「これはレスティって言って細く切ったじゃがいもを炒めてパンケーキみたいに焼いた物」
エマ「そしてこっちはコレラって言ってリンゴとじゃがいも、ネギとかを入れたパイだよ」
花陽「はぁ~どちらもおいしそうだね~」
梨子「私、スイスの料理なんて初めて見たよ」
エマ「ふふっ、食文化の違いに触れるのも面白いでしょ」
エマ「皆のお弁当わけっこして食べようか」
花陽「賛成、いただきま~す」
花陽「あぁ~梨子ちゃんのサンドイッチもエマちゃんの郷土料理もすごくおいしかった」
梨子「花陽ちゃんのおにぎりはエマさんと半分しても私には多かったけどね」
エマ「二人共いいお弁当だったよ。日本の食べ物はおいしいね」
エマ「はぁ、気持ちいいな~」ゴロン
梨子「エマさん、食べてすぐ横になるのはよくないですよ」
エマ「ちょっとくらいなら大丈夫だよ~」
エマ「見て、雲一つない青空。緑の山に囲まれてまるで額縁に飾られた絵みたいだよ」
花陽「本当だ~キレイ」ゴロン
梨子「花陽ちゃんまで?」
梨子「もう、仕方ないなぁ」ゴロン
梨子「あ……すごい、こんな風景があったんだ……」
梨子(なんか……気持ちよくて眠くなってきたな)チラッ
エマ「すぅ…すぅ……」
花陽「むにゃ…ん……」
梨子(二人も一緒だったか。私も、少しだけ)
梨子(太陽が暖かくて、風が気持ちいい)
梨子(自然って、すごいな)ウトウト
梨子「ふ…すぅ……」
梨子「ん……うぅ~」
エマ「ふぁぁ、いつの間にか眠っちゃったみたいだね」
花陽「気持ちよくてつい眠気がね、お腹いっぱいだったし」
梨子「でもおかげでスッキリしたね」
エマ「そうだね、皆でお昼寝出来てよかった」
花陽「まだ帰るには早いよね。どこに行く?」
エマ「そうだね~。なんか今の梨子ちゃんなら出来そうな気がするんだよね」
梨子「えっ?なに?」
エマ「行ってみればわかるよ~」
梨子「こ、これは……」
ヒヒーン、ブルフフフ
花陽「乗馬体験なんて出来るんだ。すごいね」
エマ「さっき触った子がいるよ。あの子に乗せてもらおう」
梨子「いきなりハードル上げ過ぎじゃないかな……?」
エマ「大丈夫、ちゃんと飼育員さんが手綱を握って付き添ってくれるから」
花陽「ーよっこいしょ。うわぁ、高ーい」
花陽「すごいすごい。私馬に乗ってるよ~」
エマ「次は梨子ちゃんの番だよ」
梨子「わかったよ、頑張ってみる」
梨子「よ、よろしくね」ナデナデ
梨子「ーよっと。あわわ」
梨子「ちょ、ちょっとそんなに揺れないで。落ちちゃう~」
エマ「その子、梨子ちゃんに乗ってもらって嬉しいんだね。張り切ってるよ」
梨子「張り切らなくていいから~」
花陽「まさか馬に乗れるなんて……凛ちゃんと真姫ちゃんに自慢しちゃおう」
エマ「私は故郷でよく乗ってたけど、二人は初めてだったんだ。よかったね~」
梨子「もう乗らなくてもいいけどね……撫でるのが精一杯だよ」
エマ「故郷で思い出した。ここではもう1つ体験出来るものがあるみたいでね」
花陽「え~なになに?」ワクワク
ンモー
エマ「ここでは牛の乳絞り体験が出来るよ」
花陽「乳絞り……絞りたての牛乳が飲めるんだね?感激~」
エマ「まず私がやってみせるね」
ビュー…ビュー…
花陽「すごい勢いで出るんだね」
梨子「牛のおっぱい、大きい……」
エマ「じゃ、花陽ちゃんやってみようか」
花陽「うん、なんかドキドキするな~」
エマ「人差し指と親指で乳首の根本を掴んでね」
花陽「こ、こうかな?」
エマ「そうそう、次に人差し指、中指、薬指、小指の順に閉じてお乳を絞るんだよ」
ビュー…ビュー…
花陽「あ、出た。出たよエマちゃん」
エマ「上手だよ花陽ちゃん」
エマ「お次は梨子ちゃん、どうぞ」
梨子「う、うん……」ニギッ
梨子「あったかい……えっと、こうだったかな」
ピュ…ピュピュ……
エマ「う~ん惜しいね~。順番に閉じるんだよ。梨子ちゃん同時に握ってる」
梨子「あ、そうか」
ビュー…ビュー…
梨子「わぁ、こんなに出るんだ。すご~い」
エマ「コツを掴むと楽しいでしょ」
梨子「うん、乳絞りって面白いね」
エマ「さて、本来なら絞ったお乳は綺麗にしてもらって飲むのが定番だけど、ここでは絞ったお乳でソフトクリームを作ってもらえるんだよ」
花陽「え~なにそれ、絶対普通に飲むよりおいしいよ」
梨子「その発想はなかったなぁ」
エマ「売店に持って行こう。ついでに休憩もしないとね~」
エマ「ーはい、おまちどうさま」
花陽「は~すご~い、私の絞ったお乳がソフトクリームに」
梨子「これはかなり嬉しいよね」
エマ「ね~、私の故郷ではチーズにしちゃうけどね」
花陽「はむっ、う~んコクがあって滑らかでそれでいて甘さ控えめで……こんなおいしいソフトクリーム食べた事ないよ」
梨子「本当だ、これを食べたら他のアイス食べられないね」
エマ「ここでしか食べられないから余計おいしく感じるんだろうね~」
エマ「花陽ちゃん、梨子ちゃん。今日は一緒に来てくれてありがとう。二人を誘ってよかったよ」
花陽「こちらこそ、こんな楽しい所に連れてきてもらってよかった。色々な動物に触れ合えたしお弁当もおいしかったし」
梨子「私、二人のおかげで少しだけ動物が好きになれた、かも……」
梨子「エマさん、花陽ちゃん、ありがとう」
花陽「今度はぜひ、学校のアルパカに会いに来てね」
梨子「いや、アルパカはちょっと……」
エマ「ふふっ、また3人で遊ぼうよ。今度は動物園でも行ってみる?」
花陽「行こう行こう、絶対行こう」
梨子「そうだね、二人が一緒なら」
エマ「やったぁ、楽しみだな~」
終わりです。途中支援してくださった方、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
元スレ
梨子「う~ん、いい天気だね」
花陽「晴れてるから寒くなくていいね」
エマ「ちょっと遠かったけどここは周りが自然に囲まれてて静かだね~。故郷を思い出すよ」
梨子「私、山ってあまり来ないから新鮮」
花陽「私も普段はこんな緑が多い所なんて見ないから気持ちいいな」
エマ「たまにはこういう所もいいでしょ。それじゃさっそく動物達を見に行こうか」
花陽「随分広い牧場だけどどこから見ていくの?」
エマ「まずは花陽ちゃんの楽しみにしてたアルパカだよ」
花陽「いきなり会えるなんて嬉しい~」
梨子「アルパカか、私は初めて」
花陽「とっても可愛いよ。早く行こう」
エマ「花陽ちゃん珍しくはしゃいでるね~。走って転ばないようにね」
3: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 17:40:56.66 ID:RPlxfFZu.net
花陽「うわぁ~学校で飼っているアルパカとはまた違って可愛い~」モフモフ
エマ「花陽ちゃんは飼育係なんだっけ」
花陽「うん、学校のアルパカや他の動物も私がお世話してるんだ」
エマ「可愛いね~この子」モフモフ
エマ「ん?」
梨子「……」ジーッ
エマ「梨子ちゃん、大丈夫。この子おとなしいからもっと近づいても平気だよ」
梨子「噛まない?」
花陽「アルパカは噛んだりしないよ。唾は吐くけれど……」
梨子「えぇ……ある意味噛まれるより質が悪いじゃない」
エマ「あはは、唾だって威嚇で吐くんだから」
エマ「ほら、今なら警戒してないからこっちにおいで」
梨子「……」ジリジリ
梨子「本当に大丈夫?」
花陽「大丈夫大丈夫。触ってみて」
梨子「ん……」ソーッ
ブッ!!
梨子「きゃあっ!!」
エマ「あちゃー……ついてなかったね梨子ちゃん」
4: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 17:55:42.77 ID:RPlxfFZu.net
梨子「うぅ……まだ臭いが取れない……」
花陽「怖がっちゃったからアルパカもそれに反応しちゃったんだね……」
エマ「いきなり触れ合うのは難しかったか~。ごめんね梨子ちゃん」
梨子「大丈夫です……」
エマ「そうだ、小さい動物で触る事に慣れてみようか」
花陽「パンフレットを見ると兎と触れ合えるコーナーがあるみたい。ここ、いいんじゃないかな?」
梨子「まぁ、兎なら触れる……かな」
エマ「いっぱい兎がいるね~皆可愛い~」
花陽「人間に慣れてるから触られても平気みたいだね。梨子ちゃんも抱っこしてみたら?」
花陽「ただ、あまり長い時間触っちゃダメだよ。兎もストレスが溜まるから」
梨子「うん、わかった」ダッコ
梨子「うわ、スベスベしてる。柔らかい」
エマ「可愛いでしょ~」
梨子「確かに、可愛いね」
花陽「触れてよかったね」
梨子「兎くらいなら、ね……」
梨子「うふふっ」ナデナデ
7: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 18:13:26.75 ID:RPlxfFZu.net
エマ「兎に触って少しは慣れたかな?今度は馬を見に行こう」
梨子「馬……一気にサイズが大きくなったね」
花陽「馬もおとなしいから心配ないよ。アルパカと違って唾も吐かないし」
梨子「花陽ちゃんやめて……思い出したくないわ」
花陽「あはは……ごめんなさい」
エマ「とりあえず行ってみようよ」
花陽「毛並みが気持ちいい~」ナデナデ
エマ「うん、この子私達に興味持ってくれたみたい」
エマ「梨子ちゃん、この子梨子ちゃんの事見てるよ」
梨子「……近くで見ると馬って本当大きいなぁ」
エマ「撫でてあげて、喜ぶよ」
梨子「そ、それじゃ……」ソーッ
ナデナデ……
梨子「わぁ、なにこの感触。硬くて…でも暖かくて…不思議な感触」
花陽「人参をあげられるみたいだよ。梨子ちゃんもやってみて」
梨子「なんか手まで食べられそうだけど」
バクッボリボリ……
エマ「梨子ちゃんに人参もらって嬉しいって言ってるよ」
花陽「エマちゃん言葉わかるんだ、すごいね~」
エマ「なんとなくだけどね~」
梨子「こうして見ると馬って優しい顔してるんだね……」
梨子(ちょっと、可愛いかも……)
10: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 18:39:21.75 ID:RPlxfFZu.net
エマ「そろそろお昼にしようか」
花陽「ちょうどお腹が空いたところだったよ」
梨子「天気がいいからどこか外で食べたいね」
エマ「そんな事もあろうかとレジャーシートを持って来たよ。あっちの芝生の上で食べよう」
花陽「エマちゃん流石、準備いいね」
エマ「さて、二人はどんなお弁当持ってきたのかな?」
花陽「私は大好きなおにぎり」ドーン
梨子「花陽ちゃんの顔くらいある……すごい」
梨子「私も大好きなタマゴサンド。二人の分も作ったからよかったら食べて」
花陽「キレイに切ってあるね。おいしそ~」
エマ「私は故郷の郷土料理を作ってみたよ。よかったら食べてみて」
梨子「なに、それは?」
エマ「これはレスティって言って細く切ったじゃがいもを炒めてパンケーキみたいに焼いた物」
エマ「そしてこっちはコレラって言ってリンゴとじゃがいも、ネギとかを入れたパイだよ」
花陽「はぁ~どちらもおいしそうだね~」
梨子「私、スイスの料理なんて初めて見たよ」
エマ「ふふっ、食文化の違いに触れるのも面白いでしょ」
エマ「皆のお弁当わけっこして食べようか」
花陽「賛成、いただきま~す」
12: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 18:56:01.63 ID:RPlxfFZu.net
花陽「あぁ~梨子ちゃんのサンドイッチもエマちゃんの郷土料理もすごくおいしかった」
梨子「花陽ちゃんのおにぎりはエマさんと半分しても私には多かったけどね」
エマ「二人共いいお弁当だったよ。日本の食べ物はおいしいね」
エマ「はぁ、気持ちいいな~」ゴロン
梨子「エマさん、食べてすぐ横になるのはよくないですよ」
エマ「ちょっとくらいなら大丈夫だよ~」
エマ「見て、雲一つない青空。緑の山に囲まれてまるで額縁に飾られた絵みたいだよ」
花陽「本当だ~キレイ」ゴロン
梨子「花陽ちゃんまで?」
梨子「もう、仕方ないなぁ」ゴロン
梨子「あ……すごい、こんな風景があったんだ……」
梨子(なんか……気持ちよくて眠くなってきたな)チラッ
エマ「すぅ…すぅ……」
花陽「むにゃ…ん……」
梨子(二人も一緒だったか。私も、少しだけ)
梨子(太陽が暖かくて、風が気持ちいい)
梨子(自然って、すごいな)ウトウト
梨子「ふ…すぅ……」
13: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 19:13:17.26 ID:RPlxfFZu.net
梨子「ん……うぅ~」
エマ「ふぁぁ、いつの間にか眠っちゃったみたいだね」
花陽「気持ちよくてつい眠気がね、お腹いっぱいだったし」
梨子「でもおかげでスッキリしたね」
エマ「そうだね、皆でお昼寝出来てよかった」
花陽「まだ帰るには早いよね。どこに行く?」
エマ「そうだね~。なんか今の梨子ちゃんなら出来そうな気がするんだよね」
梨子「えっ?なに?」
エマ「行ってみればわかるよ~」
梨子「こ、これは……」
ヒヒーン、ブルフフフ
花陽「乗馬体験なんて出来るんだ。すごいね」
エマ「さっき触った子がいるよ。あの子に乗せてもらおう」
梨子「いきなりハードル上げ過ぎじゃないかな……?」
エマ「大丈夫、ちゃんと飼育員さんが手綱を握って付き添ってくれるから」
花陽「ーよっこいしょ。うわぁ、高ーい」
花陽「すごいすごい。私馬に乗ってるよ~」
エマ「次は梨子ちゃんの番だよ」
梨子「わかったよ、頑張ってみる」
梨子「よ、よろしくね」ナデナデ
梨子「ーよっと。あわわ」
梨子「ちょ、ちょっとそんなに揺れないで。落ちちゃう~」
エマ「その子、梨子ちゃんに乗ってもらって嬉しいんだね。張り切ってるよ」
梨子「張り切らなくていいから~」
16: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 19:38:57.59 ID:RPlxfFZu.net
花陽「まさか馬に乗れるなんて……凛ちゃんと真姫ちゃんに自慢しちゃおう」
エマ「私は故郷でよく乗ってたけど、二人は初めてだったんだ。よかったね~」
梨子「もう乗らなくてもいいけどね……撫でるのが精一杯だよ」
エマ「故郷で思い出した。ここではもう1つ体験出来るものがあるみたいでね」
花陽「え~なになに?」ワクワク
ンモー
エマ「ここでは牛の乳絞り体験が出来るよ」
花陽「乳絞り……絞りたての牛乳が飲めるんだね?感激~」
エマ「まず私がやってみせるね」
ビュー…ビュー…
花陽「すごい勢いで出るんだね」
梨子「牛のおっぱい、大きい……」
エマ「じゃ、花陽ちゃんやってみようか」
花陽「うん、なんかドキドキするな~」
エマ「人差し指と親指で乳首の根本を掴んでね」
花陽「こ、こうかな?」
エマ「そうそう、次に人差し指、中指、薬指、小指の順に閉じてお乳を絞るんだよ」
ビュー…ビュー…
花陽「あ、出た。出たよエマちゃん」
エマ「上手だよ花陽ちゃん」
エマ「お次は梨子ちゃん、どうぞ」
梨子「う、うん……」ニギッ
梨子「あったかい……えっと、こうだったかな」
ピュ…ピュピュ……
エマ「う~ん惜しいね~。順番に閉じるんだよ。梨子ちゃん同時に握ってる」
梨子「あ、そうか」
ビュー…ビュー…
梨子「わぁ、こんなに出るんだ。すご~い」
エマ「コツを掴むと楽しいでしょ」
梨子「うん、乳絞りって面白いね」
17: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 19:59:36.65 ID:RPlxfFZu.net
エマ「さて、本来なら絞ったお乳は綺麗にしてもらって飲むのが定番だけど、ここでは絞ったお乳でソフトクリームを作ってもらえるんだよ」
花陽「え~なにそれ、絶対普通に飲むよりおいしいよ」
梨子「その発想はなかったなぁ」
エマ「売店に持って行こう。ついでに休憩もしないとね~」
エマ「ーはい、おまちどうさま」
花陽「は~すご~い、私の絞ったお乳がソフトクリームに」
梨子「これはかなり嬉しいよね」
エマ「ね~、私の故郷ではチーズにしちゃうけどね」
花陽「はむっ、う~んコクがあって滑らかでそれでいて甘さ控えめで……こんなおいしいソフトクリーム食べた事ないよ」
梨子「本当だ、これを食べたら他のアイス食べられないね」
エマ「ここでしか食べられないから余計おいしく感じるんだろうね~」
エマ「花陽ちゃん、梨子ちゃん。今日は一緒に来てくれてありがとう。二人を誘ってよかったよ」
花陽「こちらこそ、こんな楽しい所に連れてきてもらってよかった。色々な動物に触れ合えたしお弁当もおいしかったし」
梨子「私、二人のおかげで少しだけ動物が好きになれた、かも……」
梨子「エマさん、花陽ちゃん、ありがとう」
花陽「今度はぜひ、学校のアルパカに会いに来てね」
梨子「いや、アルパカはちょっと……」
エマ「ふふっ、また3人で遊ぼうよ。今度は動物園でも行ってみる?」
花陽「行こう行こう、絶対行こう」
梨子「そうだね、二人が一緒なら」
エマ「やったぁ、楽しみだな~」
18: 名無しで叶える物語 2019/11/20(水) 20:00:54.73 ID:RPlxfFZu.net
終わりです。途中支援してくださった方、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
エマ「牧場に行こう」
スクスタの次のイベで彼方ちゃん花陽海未くんでハイキング行くそうだけど海末くんがデス・ストランディングの配達屋みたいに気合入ってるのがちょっと心配