1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 22:53:43.18 ID:mzJVXlPs0
P「新しいメガネ、大切にするよ」
千早「みんなで出し合って買ったもので すから」
千早「一緒にレンズを作りに行きましょ う」
みたいな
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 22:56:33.59 ID:mzJVXlPs0
P「みんなから新しいメガネのフレームをプレゼントされてしまった」
P「…うれしいな、やっぱり」
P「とりあえず午前中は仕事こなして、午後になったらレンズを買いにいこう」
P「たぶんこの形のレンズだと、作ってもらわないとなさそうだしな」
千早「…あの、プロデューサー…」
P「ん?どうした千早?」
千早「このあと、午後からオフと聞きましが…」
P「うん。昼から作りに行くつもりだけど…どうかしたか?」
千早「私も同行してよろしいですか?」
P「え?俺にか?」
千早「はい。あの、駄目でしょうか…」
P「いや、駄目なわけじゃないが…なんでまた?」
千早「実は最近、視力が悪くなっている気がして…」
P「そうなのか?じゃあ一緒に行って視力を測ってもらうか」
千早「すみませんプロデューサー」
P「いいよ。じゃあ昼過ぎに行こうと思ってたけど、早めにでて一緒に昼飯でも食べるか」
千早「は、はい!ありがとうございます!」
P「うん、じゃあちょっと待っててくれ」
P「すまん、待ったか?」
千早「いえ…CDを聞いてましたから。それにまだ昼前ですし」
P「そっか。じゃあ行こうか」
千早「はい」
P「ちなみに千早は何が食べたいとかあるか?」
千早「いえ…私はこれといって、特には…」
P「じゃあ俺のよくいく定食屋に…あ、いや、千早も一緒なんだし、ここはパスタかなんか…」
千早「プロデューサー。私、そこでいいですよ」
P「そこって…定食屋か?ほんとにただの定食屋だぞ?」
千早「かまいません。プロデューサーが普段何を食べているのかも気になりますし」
P「あー、まぁそういうなら…そこにしようか…」
千早「はい。楽しみです」
P「わかった。安くて美味いからな。昔はほぼ毎日行ってたんだよ。事務所からも近いし」
千早「そうなのですか…ふふっ」
P「?なんで笑うんだ?」
千早「いえ…ただ、私たち、こういったらなんですが、結構売れてきてますよね」
P「あぁ、確かにな」
千早「その私たちのプロデューサーなのに、値段を気にするのが可笑しくて…すみません」
P「…あー、その、なんだ。いっとくけどそんなに貰っちゃいないぞ?俺は」
千早「え?そうなのですか?」
P「プロデューサーといっても、所詮はサラリーマンだからな…あ、給料は秘密だぞ」
千早「くすっ…じゃあ、尚更その定食屋でよかったんじゃないですか?」
P「懐的にはな。ただ、やっぱり見栄とか張りたいもんだから」
千早「プロデューサーとして?」
P「まぁ、それもあるけど…男としてもさ」
千早「…そ、そう、ですか…」
P「あ、あぁ…」
千早「…」
P(あれ、なんか変な雰囲気に…)
P「…着いた、ここだよ」
千早「へぇ…なんだか昔の民間っていうかんじですね」
P「そこがまたいいんだよ…すいませーん」
おばちゃん「いらっしゃい…ありゃ、P君じゃないの」
P「うん、ご飯食べにきたよ」
千早「こ、こんにちは…」
おばちゃん「あら!あらあらあら…」
P「な、なにさ…」
おばちゃん「なんだい!P君ちゃんと彼女いるんじゃないの!…でもちょっと若すぎない?変なことしてんじゃないでしょうね!」
千早「か、彼女…」
P「ちょ、ちょっとおばちゃん!千早とはそんなんじゃないって!」
千早「…」
おばちゃん「はぁー、あんたまたそんなこと言って…そこはそうじゃなくても、可愛いでしょ?くらい言わないとダメだって何度も…」
P「わ、わかったから!ほら早く席着かせてよ!」
おばちゃん「あら。すっかり忘れてたわ、あっはは!」
おばちゃん「ほら、空いてるところに座って頂戴!」
P「はー…いっきに疲れた…千早も、いろいろすまなかったな…」
千早「いえ、気にしてませんから」
P「そう?」
千早「はい…随分仲がいいんですね」
P「仲がいいっていうか…からかわれてるんだよ。前は毎日来てたからさ、それでな…おばちゃん、注文いい?!」
おばちゃん「はいよー!そっから叫んでー!」
P「俺サバ味噌煮ー!…千早はどうする?」
千早「え、えっと…プロデューサーは何がオススメなんですか?」
P「うーん…オススメっていうか、前は出し巻き定職とかよく食べてたな。それでいいか?」
千早「はい」
P「おばちゃーん!あと出し巻きー!」
おばちゃん「あー!きこえなーい!」
P「出し巻きー!!」
おばちゃん「注文はご本人さまからしか受け付けないよー!」
P「…しまった、これがあった…」
千早「プロデューサー?」
P「…いや、ここはさ、注文するときに本人が叫ばないと受け付けない、『おばちゃんシステム』なんだよ…」
千早「…」
P「あ、気を悪くしたらゴメンな。あー見えて結構頑固なおばちゃんだからさ…悪い人じゃないんだけど。直接行ってお願いしてくるよ」
千早「…プロデューサー。大丈夫です」
P「え?」
千早「…すぅっ…おかみさん!!!私ー!出し巻き定食お願いしますー!!!」
P「ちっ千早?!」
おばちゃん「あいよー!!なんだい、いい声が出せるんじゃないか!!あははは!!」
千早「…ふふっ」
P「…すまないな千早。そんなことやらせて…」
千早「いえ。私、うれしかったです」
P「うれしい?」
千早「はい…その、前も話したと思うんですが、私の家は家族がうまくいってなくて…」
P「…」
千早「だけど、思ったんです。さっきのプロデューサーとおかみさんを見て…家族みたいだなって」
千早「血のつながってない人と、家族みたいに触れ合える…ことが、あるんだなって…」
千早「そう思ったら、こんな私でも、人といい関係が築けるんじゃないかって」
千早「だから、うれしかった」
P「…そうか…でも、千早にはもう家族と同じくらい大切な人がいるじゃないか」
千早「えっ?」
P「美希や、やよいや、あずささん…765プロのみんなだよ。春香なんて特に仲がいいじゃないか」
P「みんな大切な仲間じゃないか。もう家族みたいなもんだ」
P「だから、『こんな私』なんていうな。みんなが悲しむぞ?」
千早「…はいっ!」
P「あ、もちろん俺も、千早を大切に思ってるよ?」
千早「ふふっ…はい。わかっていますよ、プロデューサー」
P「あっ、今の笑い顔はすごく自然だったぞ?それが撮影のときに出せたらなぁ…」
千早「もぉ…酷いですプロデューサー…ふふっ」
おばちゃん「はいよ!鯖味噌煮ね。P君のは野菜たっぷりいれておいたからね!」
P「おばちゃん、いつも野菜入れすぎだって…」
おばちゃん「そんでこっちが出し巻きね。さっきの注文、すごくいい声だったよ!」
千早「おかみさん、ありがとうございます」
おばちゃん「ははっ、おばちゃんでいいよ!で、おまけで出し巻き一本おまけしといたから!」
おばちゃん「たくさん食べないと、おっぱいも大きくならないよ!あっはっは!」
千早「くっ…」
P「ちょっとおばちゃん!」
おばちゃん「おっとごめんごめん。馬に蹴られる前に退散するよ!ゆっくり食べてよ!」
P「はぁ…重ね重ね悪いな千早…」
千早「その…プロデューサーは…」
P「ん?なんだ?」
千早「む、胸は…大きいほうが、す…いいと思いますか?」
P「ぶふっ!…あ、あぁ…む、胸ね…」
千早「…」
P「あー、なんだ…その、要はバランスだ。体型っていうのはどこか特出してても駄目だと思う…」
P「…」
千早「…」
P「…コホン。それに、なんだ…俺は、あまり重要視しない…って、なんだこの会話は!?」
千早「…くすっ」
P「…千早、からかったな?」
千早「知りません。早く食べましょう。冷めますよ?」
P「…ははっ」
千早「ふふっ」
千早「ごちそうさまでした」
P「ごちそうさま。やっぱ味変わらないなー」
千早「変わってほしいんですか?」
P「変わってほしくないな!…千早はどうだった?」
千早「はい、とてもおいしかったです。ありがとうございましたプロデューサー」
P「それならよかった。じゃ、出ようか」
P「と、その前にごめん、ちょっとトイレいってくる」
千早「はい」
千早「…」
おばちゃん「おじょうちゃん?」
千早「あ、おかみさん。出し巻き、おいしかったです。ありがとうございました」
おばちゃん「だからおばちゃんでいいって!お、完食してるね。えらいえらい」
千早「いえ…あの?」
おばちゃん「あー、いやね?P君の事、よろしく頼もうと思ってね」
千早「…よろしく?」
おばちゃん「あぁ。ほら、あの子今一人じゃないか」
千早「一人?」
おばちゃん「だから…って、あー、もしかしたら知らないのかね…」
千早「…その、教えていただけますか?プロデューサーのこと…」
おばちゃん「んー…まぁ、あんたはいい子そうだから言うけど。P君親御さんを亡くしてるっていうからさ」
千早「!そうなのですか?!」
おばちゃん「あぁ。だから家帰っても寂しくないように、よろしくしてほしいって言おうと思ってたんだよ」
千早「…それは」
千早「それは、大丈夫です。仲間が…沢山いますから」
おばちゃん「…どうやら、そうらしいね。おじょうちゃん見て安心したよ」
おばちゃん「これからもP君の事、よろしくおねがいね?」
千早「…任せてください!」
P「…すまんすまん、出ようか…おばちゃん、変なこと吹き込んでないでしょうね?」
おばちゃん「やだよこの子は!せっかくP君のいろんな話をしてあげてたのにさ!」
P「もー!それがいらんことだっての!はい!お勘定!」
おばちゃん「はいよ、また来なよ!」
P「はいはい!…じゃ、出ようか千早」
千早「…はい」
P「じゃあお昼も食べたし、早速メガネ屋に行くか」
千早「…」
P「ん?どうした千早?気分悪いのか?…あ、さっきおばちゃんに何か言われたとか?!」
千早「あ、いえ…あの、プロデューサー」
P「?」
千早「…プロデューサーのご両親は、今は…」
P「…あー…おばちゃんそんなこと話したのか…」
千早「いえ!私が聞きだしたんです!おかみさんは何も…」
P「あ、いやいや。別に怒ってるわけじゃないんだ」
P「まぁ、確かに…死んだよ。母親も父親も」
千早「その、兄弟とかは…」
P「いや、俺は一人っ子だな」
千早「…」
P「あのさ、千早」
千早「…はい…」
P「たぶん、千早が想像してるようなことは無かったぞ?」
P「両親はつい最近までちゃんと生きてたし、死ぬ前だって不幸なわけじゃなかったからな」
P「むしろかなり甘やかされて育てられたと思うぞ。なんせ一人っ子だ」
P「死んだ理由だって、病気だよ。それだってわかってから随分猶予があったから、それなりに孝行は出来たと思う…ただ…」
千早「…はい」
P「…ただ、確かに、寂しくなるときはあるんだよ。おばちゃんに愚痴っちゃったりな」
千早「…はい」
P「うん…だから、そんな顔するな。さっきも言ったろ?笑ってる方が、俺は好きだよ」
千早「…言ってませんよ…」
P「あれ?そうだったか?」
千早「…それに、今はメガネ、ないんじゃないですか。私の顔…見えるんですか?」
P「…確かに遠くからだったらはっきりしないけど」
P「でも、近づいて見る事は出来るから」
P「…ほら、顔あげて…なんだ、泣いてるわけじゃないんだな。ハンカチはいらないか…」
千早「…あ、あんまり近づいて見ないでください…今みっともない顔してますから…」
P「はは…けど、近くにいるよ。千早の顔、見えないからな」
千早「…あんまり、そんなことばっかりしてると、誤解されますよ」
P「ん…そうかな。今後は控えることにするよ」
千早「…はぁ…もう、大丈夫です。すみません、急に」
千早「それに、失礼なこと聞いてしまって…」
P「いいんだ。別に隠すようなことでもない。小鳥さんとか事務方は知ってるしな」
P「じゃ、落ち着いたところで…メガネ屋行くか?」
千早「そうですね。行きましょう」
P「よし、ついた。入ろうか」
千早「はい」
P「んじゃ、俺先にレンズ頼んでくるな?」
千早「あ、着いていっていいですか?」
P「かまわないけど…何も面白いことないぞ?たぶん」
千早「メガネを作る機会なんて、あまりありませんから」
P「そっか…そういや春香とかは変装用に伊達メガネ使ってるよな。千早もあったほうがいいんじゃないか?」
千早「そうでしょうか…」
P「まぁ、無理にとは言わないが。それに千早は春香ほど露出が多いわけでもないからな…いうほど気づかれないか」
P「それに、視力悪くなってきてるなら、ちゃんとしたメガネかけることになるしな」
千早「は、はい、そうですね」
P「?」
店員「いらっしゃいませ。今日はどのようなご用件で?」
P「あ、このフレームにあうレンズを作りたいんですが」
店員「かしこまりました。こちらの席にお座りになってお待ちください」
P「あ、彼女もいいですか?」
店員「!…どうぞ。こちらへ」
千早「あ、ありがとうございます…」
P「なんだ、緊張してるのか?」
千早「じ、実は…少し」
店員「…お待たせしました。今日はレンズの作成ということでよろしかったですか?」
P「はい…これなんですけど」
店員「お借りいたします…メタルのハーフフレームですね。それでしたらお使いいただけるレンズの種類は、こちらから、こちらまでとなっておりますが」
P「えっと、じゃあ…」
千早「あの、プロデューサー…」
P「ん?どうした?」
千早「この、薄型とか、ハードコーティングとかはどういった意味なんですか?よくわからなくて…」
P「あぁ、薄型ってのはレンズを薄く出来る種類。コーティング関係はレンズの上に焼付ける被膜の種類だな、紫外線カットとか防指紋とかいろいろある」
P「一般的に屈折率の高いレンズほど薄くできるが、値段が高くなるな。俺はそんなに視力悪くないから、レンズもそれなりの屈折率のやつだ」
P「コーティングに関しては、そのレンズにつける、まぁオプションみたいなもんだ。だが大抵店の揃えているレンズのグレードによって決まってくる」
P「俺は大体指紋が付きにくくするコーティングがあるやつを選んでるな」
P「あと、レンズに色を乗せることもできる。これは有料だし、社会人になるとなかなか派手な色はつけられないから、無色透明だな」
千早「へぇ…いろいろあるんですね」
店員「」
P「あ、それと、彼女の視力検査もお願いできますか?」
店員「…かしこまりました。こちらへどうぞ」
千早「あ、いえ、私は…そんな悪いですから…」
P「大丈夫だ、メガネ店で視力検査は大抵無料だ。気にすることはないぞ」
千早「そ、そうですか…」
店員「それでは失礼します」
P「おう、いってらっしゃい」
P「そろそろ検査が終わるかな」
千早「…ただいま戻りました」
P「お、どうだった?メガネがいりそうか?」
千早「あ、その…大丈夫でした。ま、まだこのままでいけるみたいです」
P「ふーん…視力ってどんくらいでした?店員さん」
千早「!」
店員「…」
店員「すみません、失礼ですが、もしかして如月千早さんでしょうか?」
P「え?」
千早「あ、はい。そうですけど…」
店員「私、千早さんの歌のファンなんです。よければ握手していただけませんか?」
千早「?ありがとうございます…」
店員「…ありがとうございます」
店員「…すみません、お客様。それで、千早様の視力ですが」
P「あ、はい…」
店員「両目とも0.7でした。日常生活に支障はないでしょうが、これ以上悪くなるようでしたらメガネをお勧めします」
千早「えっ…さっきは1.5って…」
P「ほうほう、やっぱりちょっと悪くなってるんだな。あまり目を酷使しすぎるなよ千早」
千早「あ、はい…」
店員「…握手、ありがとうございました。友達に自慢できます」
千早「…ありがとうございます!」
P「んじゃ、いこうか。メガネできるまで日にちかかるみたいだしな」
千早「はい。あ、ちょっと待ってください、プロデューサー」
P「ん?どうした?メガネもって…」
千早「…ふふっ、似合ってますか?」
P「…あ、あぁ…似合ってる…すごく…」
千早「本当ですか?もっと近くで見ないとわからないんじゃないですか?」
P「え、ちょっと、顔近いって!」
千早「?…あっ!」
P「…」
千早「す、すみません…」
P「いや…それ、買ってあげるよ」
千早「え!?そんな、いいですから!」
P「遠慮するなって。いいものが見れたしな?」
千早「も、もぉ!」
店員「ありがとうございました」
P「どうもー」
千早「…あ、あの、プロデューサー…」
P「ん?なに?」
千早「その…ありがとうございました」
P「いいんだって、メガネくらい」
千早「…ありがとうございます、本当に…」
P「さて。用も終わったわけだけど…この後はどうする?事務所に戻るか?」
千早「あ、あの…行ってみたいところがあるんです…」
P「行きたいところ?」
千早「はい。新しくできた水族館なんですが」
P「へぇ…そんなものが出来たんだ?…じゃあ行ってみるか?」
千早「!よろしいのですか?!」
P「ああ。実は急に入った半休だから、やることがなくてさ」
P「むしろ、千早が行くなら付いて行きたいってのが本音だ」
千早「わ、私もその…一緒に、行けたらと思ってました…」
P「そっか!じゃあ今からいこうか。時間大丈夫か?」
千早「今から行っても、十分ひとまわり出来る時間はありそうですね」
P「よし。じゃあ行くか!」
千早「はい!」
P「…ここかぁ。こんなところに水族館が出来てたとは…」
千早「やっぱり新しいからきれいですね…入りましょう、プロデューサー」
P「うん、じゃあチケット買ってくるな」
千早「あ、私も行きます」
窓口「ようこそ。何名さまですか?」
P「大人1枚と高校生1枚で」
窓口「ご家族の方でしたらセット割がお使いになれますが…」
P「あ、いや俺たちは…」
千早「はい、お願いします」
窓口「はい。では2500円になります。お楽しみください」
…
P「千早。なんであんな嘘ついたの?」
千早「…怒ってますか?」
P「いや、怒ってなんか…ただ、千早にしては珍しいなって」
千早「…ただ、羨ましかったんです」
P「羨ましい?」
千早「はい…私、あまり、その…家族と、仲がよくなくて…」
P「…」
千早「それで、プロデューサーと…家族みたいになれたらいいなって…」
千早「すみません、なんか私、変なこと言ってますね。忘れてください」
P「わかった」
千早「え?」
P「じゃあ、千早は今から俺の家族だな」
千早「…あの、無理されなくても…」
P「いやいや、無理じゃないよ。俺も一人っ子だから、兄妹がいたらどんなかんじなんだろうって思ってさ」
千早「…兄妹、なのですか?」
P「そうなの。少なくとも水族館出るまではな。じゃないと、嘘つきになっちゃうだろ?」
千早「…ふふっ…はい、兄さん…」
P「うっ…」
千早「?どうしたんですか?プロデューサー」
P「いや、今の、もう一回、頼む…」
千早「あ…、兄、さん…」
P「…千早…はっ!いやいや、今かなり俺やばかったぞ…」
千早「…どうしたんですか?兄さん」
P「おおぅ…ど、どうもしないよ、千早…」
千早「ふふっ…じゃあ、行きましょう?兄さん!」
P「おぉ、あのデッカイ魚変な顔してるな」
千早「あれはナポレオンフィッシュっていうらしいですよ」
P「でかいな…」
千早「あ、クリオネですよ兄さん…可愛い…」
P「ああ。でも千早も可愛いよ」
千早「…もぉ…」
P「おい千早!ペンギンだぞペンギン!すげー!歩いてるよ!」
千早「ちょっと兄さん、はしゃぎすぎです…恥ずかしい…」
P「あ!あっちはアザラシか?!」
P「はー、一通り周ったかな?」
千早「えっと…そうみたいですね」
P「そっか。じゃあそろそろ出ようか?」
千早「…もう少し…」
P「ん?どうした?」
千早「もう少しだけ、兄妹でいさせて下さい…兄さん…」
P「…ああ、任せろ!じゃあ、お土産でも見に行くか?」
千早「は、はい!」
P「へぇ、ぬいぐるみがいっぱいだな」
千早「すごいですね…」
P「千早はどれがかわいいと思う?」
千早「そうですね…この真っ白なイルカでしょうか?」
P「ふんふん…俺はこれだな。シャチ。白黒でカッコいい」
千早「ふふっ、兄さんは白黒の動物が好きですね」
P「え?そ、そうかな?」
千早「ペンギンでもすごくはしゃいでましたから…」
P「…あー、ちょっと今になって恥ずかしくなってきた…いくつだよ俺…」
千早「…」
P「…買ってやろうか?そのイルカ」
千早「え?!いえ、いいですいいです、メガネも買っていただいたのに…」
P「気にするなよ。俺は千早の兄貴なんだからさ。甘えてくれよな?」
千早「兄さん…いえ、やっぱりいいです。私の部屋には、似合わないと思いますし」
P「そうなのか?」
千早「はい。それに、他にぬいぐるみを持っていませんから、この子も寂しがると思いますから」
P「…そっか。わかった」
千早「…あの、代わりに…」
P「ん?…お、いいじゃないか!」
千早「…買っていただいても、いいですか?」
P「いいよ、任せろ!ちょっと買ってくるな!」
千早「…」
P「ほら、コレ。大事にしてくれよな」
千早「ありがとうございます…その、水族館を出てから渡してください、兄さん…」
P「ん?あぁ…わかった」
千早「もう、兄妹じゃなくなるんですね…」
P「…そうだな」
千早「…兄さん、聞いてくれますか…?」
P「…ああ、何でも聞くぞ」
千早「あの…ひとりの女の子の話です。その子の家族はすごく仲が良くて…」
千早「母がいて、父がいて…その子にも、弟がいて…」
P「…」
千早「…でも…でも、その子の弟がある時、事故に巻き込まれてしまって」
千早「父と母は、それが原因で不仲になって…離婚してしまって…」
千早「…その子は全部、自分が悪いと思っているんです…」
千早「だから、弟の為に、出来ることを…生きていたときに出来なかったことをしてあげる為に、頑張らないといけないんです」
千早「…そんな子が、弟が知ることが出来なかった幸せを、感じるのは悪いことだと、考えてしまって…」
P「うん…」
千早「でも、どうしても。頭から離れないんです。幸せになりたいと願う、その子自身が…」
千早「…すみません、なんだか変な事言い出しちゃって。忘れてください…」
P「…」
P「俺は、その子のこと、何も知らない」
P「幸せになるべきだとか、その子の弟さんの事を悲しんでやれとか」
P「そんな事、言える立場じゃない」
P「だから、これは俺の勝手な思いなんだけどな」
P「…その子には、幸せになって欲しいよ。その幸せが弟さんや、その子のご両親…に伝わってくれればと、思うよ」
P「それで、その幸せの光景の中に、少しでもいいから俺が関わっていれば、俺は満足だよ」
千早「…プロデューサー…」
P「…ははっ、なんかクサいこと言ってるな、俺…それに、今のは千早の話じゃないのにな?」
P「あと、まだ俺は千早の兄貴だぞ?」
千早「…はい、兄さん…ありがとう…」
千早「今日はありがとうございました」
P「いや、俺も楽しかったよ。ありがとうな」
P「それで、コレな…千早。なんで出てから渡すようにしたんだ?」
千早「…その、出来れば、兄さんからとしてではなく、プロデューサーとして、プレゼントされたかったんです」
P「…そっか。じゃあ、コレは俺から、千早へのプレゼントだな」
千早「ありがとうございます…大切に、しますから」
千早「…あと、プロデューサー?」
P「ん?」
千早「これは、私から、プロデューサーへのプレゼントです。受け取ってください」
P「え?…あ、ありがとう。うれしいよ…というか、いつの間に買ったんだ?」
千早「プロデューサーが会計を済ませている間に」
P「はは…そっか。本当にありがとうな、千早。大切に使わせてもらうよ
千早「はい。あの、プロデューサー…」
P「?」
千早「…私、頑張ります。妹としてではなく、如月千早として!」
P「お、おう!…え、どういうこと?」
千早「ふふっ…内緒です。それではプロデューサー、また明日から、よろしくお願いしますね」
P「…おう!どんとこい!」
千早「…はい!」
春香「おはようございまーす」
千早「おはよう、春香」
春香「千早ちゃんおはよう!…あれ?千早ちゃん、そのネックレス…」
美希「この間新しく出来た水族館のなの!千早さん、いつ行ったの?!」
千早「ちょっとね…似合ってるかしら?」
春香「うん!すごく似合ってるよ!」
美希「シンプルなところが、千早さんらしいの!」
千早「そう、よかった…」
P「ただいま戻りましたー」
美希「あ!ハニーなの!ハニーおかえりー!」
P「わぁっ!こらくっつくな!」
美希「えー!やだやだー…あれ?ハニー、タイピン変えたの?」
P「え?!お、おう…ちょっとな?」
美希「シャチの形のタイピン…まさか…プレゼントなの?!誰から貰ったのハニー!」
P「え?えっと、それは…そう、家族だよ、うん!…というかシャチの形とかよくわかったな美希…」
千早「へぇ…家族、なんですか?」
P「うわっ!千早!…あ、あー、家族?だったというか…なんというか…」
美希「ちょっとハニー!はっきりするの!」
P「えっと、えっとだなぁ…おい千早!助けろ!」
春香「え?なんで今千早ちゃんが出てくるの?!」
美希「千早さん?!千早さんがプレゼントしたの?!」
P「あー!えっと、それはだな…な?千早?違うよな?」
千早「ふふっ…秘密ですよ。ね?」
千早「兄さん?」
おわり
元スレ
P「みんなから新しいメガネのフレームをプレゼントされてしまった」
P「…うれしいな、やっぱり」
P「とりあえず午前中は仕事こなして、午後になったらレンズを買いにいこう」
P「たぶんこの形のレンズだと、作ってもらわないとなさそうだしな」
千早「…あの、プロデューサー…」
P「ん?どうした千早?」
千早「このあと、午後からオフと聞きましが…」
P「うん。昼から作りに行くつもりだけど…どうかしたか?」
千早「私も同行してよろしいですか?」
P「え?俺にか?」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 22:57:47.60 ID:mzJVXlPs0
千早「はい。あの、駄目でしょうか…」
P「いや、駄目なわけじゃないが…なんでまた?」
千早「実は最近、視力が悪くなっている気がして…」
P「そうなのか?じゃあ一緒に行って視力を測ってもらうか」
千早「すみませんプロデューサー」
P「いいよ。じゃあ昼過ぎに行こうと思ってたけど、早めにでて一緒に昼飯でも食べるか」
千早「は、はい!ありがとうございます!」
P「うん、じゃあちょっと待っててくれ」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:00:19.51 ID:mzJVXlPs0
P「すまん、待ったか?」
千早「いえ…CDを聞いてましたから。それにまだ昼前ですし」
P「そっか。じゃあ行こうか」
千早「はい」
P「ちなみに千早は何が食べたいとかあるか?」
千早「いえ…私はこれといって、特には…」
P「じゃあ俺のよくいく定食屋に…あ、いや、千早も一緒なんだし、ここはパスタかなんか…」
千早「プロデューサー。私、そこでいいですよ」
P「そこって…定食屋か?ほんとにただの定食屋だぞ?」
千早「かまいません。プロデューサーが普段何を食べているのかも気になりますし」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:04:45.78 ID:mzJVXlPs0
P「あー、まぁそういうなら…そこにしようか…」
千早「はい。楽しみです」
P「わかった。安くて美味いからな。昔はほぼ毎日行ってたんだよ。事務所からも近いし」
千早「そうなのですか…ふふっ」
P「?なんで笑うんだ?」
千早「いえ…ただ、私たち、こういったらなんですが、結構売れてきてますよね」
P「あぁ、確かにな」
千早「その私たちのプロデューサーなのに、値段を気にするのが可笑しくて…すみません」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:08:18.29 ID:mzJVXlPs0
P「…あー、その、なんだ。いっとくけどそんなに貰っちゃいないぞ?俺は」
千早「え?そうなのですか?」
P「プロデューサーといっても、所詮はサラリーマンだからな…あ、給料は秘密だぞ」
千早「くすっ…じゃあ、尚更その定食屋でよかったんじゃないですか?」
P「懐的にはな。ただ、やっぱり見栄とか張りたいもんだから」
千早「プロデューサーとして?」
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:11:06.15 ID:mzJVXlPs0
P「まぁ、それもあるけど…男としてもさ」
千早「…そ、そう、ですか…」
P「あ、あぁ…」
千早「…」
P(あれ、なんか変な雰囲気に…)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:12:12.65 ID:mzJVXlPs0
P「…着いた、ここだよ」
千早「へぇ…なんだか昔の民間っていうかんじですね」
P「そこがまたいいんだよ…すいませーん」
おばちゃん「いらっしゃい…ありゃ、P君じゃないの」
P「うん、ご飯食べにきたよ」
千早「こ、こんにちは…」
おばちゃん「あら!あらあらあら…」
P「な、なにさ…」
おばちゃん「なんだい!P君ちゃんと彼女いるんじゃないの!…でもちょっと若すぎない?変なことしてんじゃないでしょうね!」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:13:14.80 ID:mzJVXlPs0
千早「か、彼女…」
P「ちょ、ちょっとおばちゃん!千早とはそんなんじゃないって!」
千早「…」
おばちゃん「はぁー、あんたまたそんなこと言って…そこはそうじゃなくても、可愛いでしょ?くらい言わないとダメだって何度も…」
P「わ、わかったから!ほら早く席着かせてよ!」
おばちゃん「あら。すっかり忘れてたわ、あっはは!」
おばちゃん「ほら、空いてるところに座って頂戴!」
P「はー…いっきに疲れた…千早も、いろいろすまなかったな…」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:13:57.36 ID:mzJVXlPs0
千早「いえ、気にしてませんから」
P「そう?」
千早「はい…随分仲がいいんですね」
P「仲がいいっていうか…からかわれてるんだよ。前は毎日来てたからさ、それでな…おばちゃん、注文いい?!」
おばちゃん「はいよー!そっから叫んでー!」
P「俺サバ味噌煮ー!…千早はどうする?」
千早「え、えっと…プロデューサーは何がオススメなんですか?」
P「うーん…オススメっていうか、前は出し巻き定職とかよく食べてたな。それでいいか?」
千早「はい」
P「おばちゃーん!あと出し巻きー!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:14:57.18 ID:mzJVXlPs0
おばちゃん「あー!きこえなーい!」
P「出し巻きー!!」
おばちゃん「注文はご本人さまからしか受け付けないよー!」
P「…しまった、これがあった…」
千早「プロデューサー?」
P「…いや、ここはさ、注文するときに本人が叫ばないと受け付けない、『おばちゃんシステム』なんだよ…」
千早「…」
P「あ、気を悪くしたらゴメンな。あー見えて結構頑固なおばちゃんだからさ…悪い人じゃないんだけど。直接行ってお願いしてくるよ」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:17:38.19 ID:mzJVXlPs0
千早「…プロデューサー。大丈夫です」
P「え?」
千早「…すぅっ…おかみさん!!!私ー!出し巻き定食お願いしますー!!!」
P「ちっ千早?!」
おばちゃん「あいよー!!なんだい、いい声が出せるんじゃないか!!あははは!!」
千早「…ふふっ」
P「…すまないな千早。そんなことやらせて…」
千早「いえ。私、うれしかったです」
P「うれしい?」
千早「はい…その、前も話したと思うんですが、私の家は家族がうまくいってなくて…」
P「…」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:19:01.13 ID:mzJVXlPs0
千早「だけど、思ったんです。さっきのプロデューサーとおかみさんを見て…家族みたいだなって」
千早「血のつながってない人と、家族みたいに触れ合える…ことが、あるんだなって…」
千早「そう思ったら、こんな私でも、人といい関係が築けるんじゃないかって」
千早「だから、うれしかった」
P「…そうか…でも、千早にはもう家族と同じくらい大切な人がいるじゃないか」
千早「えっ?」
P「美希や、やよいや、あずささん…765プロのみんなだよ。春香なんて特に仲がいいじゃないか」
P「みんな大切な仲間じゃないか。もう家族みたいなもんだ」
P「だから、『こんな私』なんていうな。みんなが悲しむぞ?」
千早「…はいっ!」
P「あ、もちろん俺も、千早を大切に思ってるよ?」
千早「ふふっ…はい。わかっていますよ、プロデューサー」
P「あっ、今の笑い顔はすごく自然だったぞ?それが撮影のときに出せたらなぁ…」
千早「もぉ…酷いですプロデューサー…ふふっ」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:22:10.31 ID:mzJVXlPs0
おばちゃん「はいよ!鯖味噌煮ね。P君のは野菜たっぷりいれておいたからね!」
P「おばちゃん、いつも野菜入れすぎだって…」
おばちゃん「そんでこっちが出し巻きね。さっきの注文、すごくいい声だったよ!」
千早「おかみさん、ありがとうございます」
おばちゃん「ははっ、おばちゃんでいいよ!で、おまけで出し巻き一本おまけしといたから!」
おばちゃん「たくさん食べないと、おっぱいも大きくならないよ!あっはっは!」
千早「くっ…」
P「ちょっとおばちゃん!」
おばちゃん「おっとごめんごめん。馬に蹴られる前に退散するよ!ゆっくり食べてよ!」
P「はぁ…重ね重ね悪いな千早…」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:25:28.55 ID:mzJVXlPs0
千早「その…プロデューサーは…」
P「ん?なんだ?」
千早「む、胸は…大きいほうが、す…いいと思いますか?」
P「ぶふっ!…あ、あぁ…む、胸ね…」
千早「…」
P「あー、なんだ…その、要はバランスだ。体型っていうのはどこか特出してても駄目だと思う…」
P「…」
千早「…」
P「…コホン。それに、なんだ…俺は、あまり重要視しない…って、なんだこの会話は!?」
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:29:35.29 ID:mzJVXlPs0
千早「…くすっ」
P「…千早、からかったな?」
千早「知りません。早く食べましょう。冷めますよ?」
P「…ははっ」
千早「ふふっ」
千早「ごちそうさまでした」
P「ごちそうさま。やっぱ味変わらないなー」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:30:08.83 ID:mzJVXlPs0
千早「変わってほしいんですか?」
P「変わってほしくないな!…千早はどうだった?」
千早「はい、とてもおいしかったです。ありがとうございましたプロデューサー」
P「それならよかった。じゃ、出ようか」
P「と、その前にごめん、ちょっとトイレいってくる」
千早「はい」
千早「…」
おばちゃん「おじょうちゃん?」
千早「あ、おかみさん。出し巻き、おいしかったです。ありがとうございました」
おばちゃん「だからおばちゃんでいいって!お、完食してるね。えらいえらい」
千早「いえ…あの?」
おばちゃん「あー、いやね?P君の事、よろしく頼もうと思ってね」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:34:04.03 ID:mzJVXlPs0
千早「…よろしく?」
おばちゃん「あぁ。ほら、あの子今一人じゃないか」
千早「一人?」
おばちゃん「だから…って、あー、もしかしたら知らないのかね…」
千早「…その、教えていただけますか?プロデューサーのこと…」
おばちゃん「んー…まぁ、あんたはいい子そうだから言うけど。P君親御さんを亡くしてるっていうからさ」
千早「!そうなのですか?!」
おばちゃん「あぁ。だから家帰っても寂しくないように、よろしくしてほしいって言おうと思ってたんだよ」
千早「…それは」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:38:11.86 ID:mzJVXlPs0
千早「それは、大丈夫です。仲間が…沢山いますから」
おばちゃん「…どうやら、そうらしいね。おじょうちゃん見て安心したよ」
おばちゃん「これからもP君の事、よろしくおねがいね?」
千早「…任せてください!」
P「…すまんすまん、出ようか…おばちゃん、変なこと吹き込んでないでしょうね?」
おばちゃん「やだよこの子は!せっかくP君のいろんな話をしてあげてたのにさ!」
P「もー!それがいらんことだっての!はい!お勘定!」
おばちゃん「はいよ、また来なよ!」
P「はいはい!…じゃ、出ようか千早」
千早「…はい」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:44:20.57 ID:mzJVXlPs0
P「じゃあお昼も食べたし、早速メガネ屋に行くか」
千早「…」
P「ん?どうした千早?気分悪いのか?…あ、さっきおばちゃんに何か言われたとか?!」
千早「あ、いえ…あの、プロデューサー」
P「?」
千早「…プロデューサーのご両親は、今は…」
P「…あー…おばちゃんそんなこと話したのか…」
千早「いえ!私が聞きだしたんです!おかみさんは何も…」
P「あ、いやいや。別に怒ってるわけじゃないんだ」
P「まぁ、確かに…死んだよ。母親も父親も」
千早「その、兄弟とかは…」
P「いや、俺は一人っ子だな」
千早「…」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:48:43.96 ID:mzJVXlPs0
P「あのさ、千早」
千早「…はい…」
P「たぶん、千早が想像してるようなことは無かったぞ?」
P「両親はつい最近までちゃんと生きてたし、死ぬ前だって不幸なわけじゃなかったからな」
P「むしろかなり甘やかされて育てられたと思うぞ。なんせ一人っ子だ」
P「死んだ理由だって、病気だよ。それだってわかってから随分猶予があったから、それなりに孝行は出来たと思う…ただ…」
千早「…はい」
P「…ただ、確かに、寂しくなるときはあるんだよ。おばちゃんに愚痴っちゃったりな」
千早「…はい」
P「うん…だから、そんな顔するな。さっきも言ったろ?笑ってる方が、俺は好きだよ」
千早「…言ってませんよ…」
P「あれ?そうだったか?」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/27(金) 23:55:38.16 ID:mzJVXlPs0
千早「…それに、今はメガネ、ないんじゃないですか。私の顔…見えるんですか?」
P「…確かに遠くからだったらはっきりしないけど」
P「でも、近づいて見る事は出来るから」
P「…ほら、顔あげて…なんだ、泣いてるわけじゃないんだな。ハンカチはいらないか…」
千早「…あ、あんまり近づいて見ないでください…今みっともない顔してますから…」
P「はは…けど、近くにいるよ。千早の顔、見えないからな」
千早「…あんまり、そんなことばっかりしてると、誤解されますよ」
P「ん…そうかな。今後は控えることにするよ」
千早「…はぁ…もう、大丈夫です。すみません、急に」
千早「それに、失礼なこと聞いてしまって…」
P「いいんだ。別に隠すようなことでもない。小鳥さんとか事務方は知ってるしな」
P「じゃ、落ち着いたところで…メガネ屋行くか?」
千早「そうですね。行きましょう」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:00:58.96 ID:fX+1bZh/0
P「よし、ついた。入ろうか」
千早「はい」
P「んじゃ、俺先にレンズ頼んでくるな?」
千早「あ、着いていっていいですか?」
P「かまわないけど…何も面白いことないぞ?たぶん」
千早「メガネを作る機会なんて、あまりありませんから」
P「そっか…そういや春香とかは変装用に伊達メガネ使ってるよな。千早もあったほうがいいんじゃないか?」
千早「そうでしょうか…」
P「まぁ、無理にとは言わないが。それに千早は春香ほど露出が多いわけでもないからな…いうほど気づかれないか」
P「それに、視力悪くなってきてるなら、ちゃんとしたメガネかけることになるしな」
千早「は、はい、そうですね」
P「?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:07:50.13 ID:fX+1bZh/0
店員「いらっしゃいませ。今日はどのようなご用件で?」
P「あ、このフレームにあうレンズを作りたいんですが」
店員「かしこまりました。こちらの席にお座りになってお待ちください」
P「あ、彼女もいいですか?」
店員「!…どうぞ。こちらへ」
千早「あ、ありがとうございます…」
P「なんだ、緊張してるのか?」
千早「じ、実は…少し」
店員「…お待たせしました。今日はレンズの作成ということでよろしかったですか?」
P「はい…これなんですけど」
店員「お借りいたします…メタルのハーフフレームですね。それでしたらお使いいただけるレンズの種類は、こちらから、こちらまでとなっておりますが」
P「えっと、じゃあ…」
千早「あの、プロデューサー…」
P「ん?どうした?」
千早「この、薄型とか、ハードコーティングとかはどういった意味なんですか?よくわからなくて…」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:11:21.35 ID:fX+1bZh/0
P「あぁ、薄型ってのはレンズを薄く出来る種類。コーティング関係はレンズの上に焼付ける被膜の種類だな、紫外線カットとか防指紋とかいろいろある」
P「一般的に屈折率の高いレンズほど薄くできるが、値段が高くなるな。俺はそんなに視力悪くないから、レンズもそれなりの屈折率のやつだ」
P「コーティングに関しては、そのレンズにつける、まぁオプションみたいなもんだ。だが大抵店の揃えているレンズのグレードによって決まってくる」
P「俺は大体指紋が付きにくくするコーティングがあるやつを選んでるな」
P「あと、レンズに色を乗せることもできる。これは有料だし、社会人になるとなかなか派手な色はつけられないから、無色透明だな」
千早「へぇ…いろいろあるんですね」
店員「」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:16:39.78 ID:fX+1bZh/0
P「あ、それと、彼女の視力検査もお願いできますか?」
店員「…かしこまりました。こちらへどうぞ」
千早「あ、いえ、私は…そんな悪いですから…」
P「大丈夫だ、メガネ店で視力検査は大抵無料だ。気にすることはないぞ」
千早「そ、そうですか…」
店員「それでは失礼します」
P「おう、いってらっしゃい」
P「そろそろ検査が終わるかな」
千早「…ただいま戻りました」
P「お、どうだった?メガネがいりそうか?」
千早「あ、その…大丈夫でした。ま、まだこのままでいけるみたいです」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:19:51.59 ID:fX+1bZh/0
P「ふーん…視力ってどんくらいでした?店員さん」
千早「!」
店員「…」
店員「すみません、失礼ですが、もしかして如月千早さんでしょうか?」
P「え?」
千早「あ、はい。そうですけど…」
店員「私、千早さんの歌のファンなんです。よければ握手していただけませんか?」
千早「?ありがとうございます…」
店員「…ありがとうございます」
店員「…すみません、お客様。それで、千早様の視力ですが」
P「あ、はい…」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:22:43.97 ID:fX+1bZh/0
店員「両目とも0.7でした。日常生活に支障はないでしょうが、これ以上悪くなるようでしたらメガネをお勧めします」
千早「えっ…さっきは1.5って…」
P「ほうほう、やっぱりちょっと悪くなってるんだな。あまり目を酷使しすぎるなよ千早」
千早「あ、はい…」
店員「…握手、ありがとうございました。友達に自慢できます」
千早「…ありがとうございます!」
P「んじゃ、いこうか。メガネできるまで日にちかかるみたいだしな」
千早「はい。あ、ちょっと待ってください、プロデューサー」
P「ん?どうした?メガネもって…」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:23:39.87 ID:fX+1bZh/0
千早「…ふふっ、似合ってますか?」
P「…あ、あぁ…似合ってる…すごく…」
千早「本当ですか?もっと近くで見ないとわからないんじゃないですか?」
P「え、ちょっと、顔近いって!」
千早「?…あっ!」
P「…」
千早「す、すみません…」
P「いや…それ、買ってあげるよ」
千早「え!?そんな、いいですから!」
P「遠慮するなって。いいものが見れたしな?」
千早「も、もぉ!」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:27:07.14 ID:fX+1bZh/0
店員「ありがとうございました」
P「どうもー」
千早「…あ、あの、プロデューサー…」
P「ん?なに?」
千早「その…ありがとうございました」
P「いいんだって、メガネくらい」
千早「…ありがとうございます、本当に…」
P「さて。用も終わったわけだけど…この後はどうする?事務所に戻るか?」
千早「あ、あの…行ってみたいところがあるんです…」
P「行きたいところ?」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:31:21.25 ID:fX+1bZh/0
千早「はい。新しくできた水族館なんですが」
P「へぇ…そんなものが出来たんだ?…じゃあ行ってみるか?」
千早「!よろしいのですか?!」
P「ああ。実は急に入った半休だから、やることがなくてさ」
P「むしろ、千早が行くなら付いて行きたいってのが本音だ」
千早「わ、私もその…一緒に、行けたらと思ってました…」
P「そっか!じゃあ今からいこうか。時間大丈夫か?」
千早「今から行っても、十分ひとまわり出来る時間はありそうですね」
P「よし。じゃあ行くか!」
千早「はい!」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:34:32.11 ID:fX+1bZh/0
P「…ここかぁ。こんなところに水族館が出来てたとは…」
千早「やっぱり新しいからきれいですね…入りましょう、プロデューサー」
P「うん、じゃあチケット買ってくるな」
千早「あ、私も行きます」
窓口「ようこそ。何名さまですか?」
P「大人1枚と高校生1枚で」
窓口「ご家族の方でしたらセット割がお使いになれますが…」
P「あ、いや俺たちは…」
千早「はい、お願いします」
窓口「はい。では2500円になります。お楽しみください」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:37:33.70 ID:fX+1bZh/0
…
P「千早。なんであんな嘘ついたの?」
千早「…怒ってますか?」
P「いや、怒ってなんか…ただ、千早にしては珍しいなって」
千早「…ただ、羨ましかったんです」
P「羨ましい?」
千早「はい…私、あまり、その…家族と、仲がよくなくて…」
P「…」
千早「それで、プロデューサーと…家族みたいになれたらいいなって…」
千早「すみません、なんか私、変なこと言ってますね。忘れてください」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:41:49.15 ID:fX+1bZh/0
P「わかった」
千早「え?」
P「じゃあ、千早は今から俺の家族だな」
千早「…あの、無理されなくても…」
P「いやいや、無理じゃないよ。俺も一人っ子だから、兄妹がいたらどんなかんじなんだろうって思ってさ」
千早「…兄妹、なのですか?」
P「そうなの。少なくとも水族館出るまではな。じゃないと、嘘つきになっちゃうだろ?」
千早「…ふふっ…はい、兄さん…」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:45:59.58 ID:fX+1bZh/0
P「うっ…」
千早「?どうしたんですか?プロデューサー」
P「いや、今の、もう一回、頼む…」
千早「あ…、兄、さん…」
P「…千早…はっ!いやいや、今かなり俺やばかったぞ…」
千早「…どうしたんですか?兄さん」
P「おおぅ…ど、どうもしないよ、千早…」
千早「ふふっ…じゃあ、行きましょう?兄さん!」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:50:45.84 ID:fX+1bZh/0
P「おぉ、あのデッカイ魚変な顔してるな」
千早「あれはナポレオンフィッシュっていうらしいですよ」
P「でかいな…」
千早「あ、クリオネですよ兄さん…可愛い…」
P「ああ。でも千早も可愛いよ」
千早「…もぉ…」
P「おい千早!ペンギンだぞペンギン!すげー!歩いてるよ!」
千早「ちょっと兄さん、はしゃぎすぎです…恥ずかしい…」
P「あ!あっちはアザラシか?!」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:55:50.01 ID:fX+1bZh/0
P「はー、一通り周ったかな?」
千早「えっと…そうみたいですね」
P「そっか。じゃあそろそろ出ようか?」
千早「…もう少し…」
P「ん?どうした?」
千早「もう少しだけ、兄妹でいさせて下さい…兄さん…」
P「…ああ、任せろ!じゃあ、お土産でも見に行くか?」
千早「は、はい!」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:56:44.47 ID:fX+1bZh/0
P「へぇ、ぬいぐるみがいっぱいだな」
千早「すごいですね…」
P「千早はどれがかわいいと思う?」
千早「そうですね…この真っ白なイルカでしょうか?」
P「ふんふん…俺はこれだな。シャチ。白黒でカッコいい」
千早「ふふっ、兄さんは白黒の動物が好きですね」
P「え?そ、そうかな?」
千早「ペンギンでもすごくはしゃいでましたから…」
P「…あー、ちょっと今になって恥ずかしくなってきた…いくつだよ俺…」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 00:59:12.19 ID:fX+1bZh/0
千早「…」
P「…買ってやろうか?そのイルカ」
千早「え?!いえ、いいですいいです、メガネも買っていただいたのに…」
P「気にするなよ。俺は千早の兄貴なんだからさ。甘えてくれよな?」
千早「兄さん…いえ、やっぱりいいです。私の部屋には、似合わないと思いますし」
P「そうなのか?」
千早「はい。それに、他にぬいぐるみを持っていませんから、この子も寂しがると思いますから」
P「…そっか。わかった」
千早「…あの、代わりに…」
P「ん?…お、いいじゃないか!」
千早「…買っていただいても、いいですか?」
P「いいよ、任せろ!ちょっと買ってくるな!」
千早「…」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:09:36.90 ID:fX+1bZh/0
P「ほら、コレ。大事にしてくれよな」
千早「ありがとうございます…その、水族館を出てから渡してください、兄さん…」
P「ん?あぁ…わかった」
千早「もう、兄妹じゃなくなるんですね…」
P「…そうだな」
千早「…兄さん、聞いてくれますか…?」
P「…ああ、何でも聞くぞ」
千早「あの…ひとりの女の子の話です。その子の家族はすごく仲が良くて…」
千早「母がいて、父がいて…その子にも、弟がいて…」
P「…」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:22:06.30 ID:fX+1bZh/0
千早「…でも…でも、その子の弟がある時、事故に巻き込まれてしまって」
千早「父と母は、それが原因で不仲になって…離婚してしまって…」
千早「…その子は全部、自分が悪いと思っているんです…」
千早「だから、弟の為に、出来ることを…生きていたときに出来なかったことをしてあげる為に、頑張らないといけないんです」
千早「…そんな子が、弟が知ることが出来なかった幸せを、感じるのは悪いことだと、考えてしまって…」
P「うん…」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:27:35.96 ID:fX+1bZh/0
千早「でも、どうしても。頭から離れないんです。幸せになりたいと願う、その子自身が…」
千早「…すみません、なんだか変な事言い出しちゃって。忘れてください…」
P「…」
P「俺は、その子のこと、何も知らない」
P「幸せになるべきだとか、その子の弟さんの事を悲しんでやれとか」
P「そんな事、言える立場じゃない」
P「だから、これは俺の勝手な思いなんだけどな」
P「…その子には、幸せになって欲しいよ。その幸せが弟さんや、その子のご両親…に伝わってくれればと、思うよ」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:30:51.57 ID:fX+1bZh/0
P「それで、その幸せの光景の中に、少しでもいいから俺が関わっていれば、俺は満足だよ」
千早「…プロデューサー…」
P「…ははっ、なんかクサいこと言ってるな、俺…それに、今のは千早の話じゃないのにな?」
P「あと、まだ俺は千早の兄貴だぞ?」
千早「…はい、兄さん…ありがとう…」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:35:46.00 ID:fX+1bZh/0
千早「今日はありがとうございました」
P「いや、俺も楽しかったよ。ありがとうな」
P「それで、コレな…千早。なんで出てから渡すようにしたんだ?」
千早「…その、出来れば、兄さんからとしてではなく、プロデューサーとして、プレゼントされたかったんです」
P「…そっか。じゃあ、コレは俺から、千早へのプレゼントだな」
千早「ありがとうございます…大切に、しますから」
千早「…あと、プロデューサー?」
P「ん?」
千早「これは、私から、プロデューサーへのプレゼントです。受け取ってください」
P「え?…あ、ありがとう。うれしいよ…というか、いつの間に買ったんだ?」
千早「プロデューサーが会計を済ませている間に」
P「はは…そっか。本当にありがとうな、千早。大切に使わせてもらうよ
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:40:00.70 ID:fX+1bZh/0
千早「はい。あの、プロデューサー…」
P「?」
千早「…私、頑張ります。妹としてではなく、如月千早として!」
P「お、おう!…え、どういうこと?」
千早「ふふっ…内緒です。それではプロデューサー、また明日から、よろしくお願いしますね」
P「…おう!どんとこい!」
千早「…はい!」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:40:59.21 ID:fX+1bZh/0
春香「おはようございまーす」
千早「おはよう、春香」
春香「千早ちゃんおはよう!…あれ?千早ちゃん、そのネックレス…」
美希「この間新しく出来た水族館のなの!千早さん、いつ行ったの?!」
千早「ちょっとね…似合ってるかしら?」
春香「うん!すごく似合ってるよ!」
美希「シンプルなところが、千早さんらしいの!」
千早「そう、よかった…」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:43:02.26 ID:fX+1bZh/0
P「ただいま戻りましたー」
美希「あ!ハニーなの!ハニーおかえりー!」
P「わぁっ!こらくっつくな!」
美希「えー!やだやだー…あれ?ハニー、タイピン変えたの?」
P「え?!お、おう…ちょっとな?」
美希「シャチの形のタイピン…まさか…プレゼントなの?!誰から貰ったのハニー!」
P「え?えっと、それは…そう、家族だよ、うん!…というかシャチの形とかよくわかったな美希…」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/28(土) 01:46:00.19 ID:fX+1bZh/0
千早「へぇ…家族、なんですか?」
P「うわっ!千早!…あ、あー、家族?だったというか…なんというか…」
美希「ちょっとハニー!はっきりするの!」
P「えっと、えっとだなぁ…おい千早!助けろ!」
春香「え?なんで今千早ちゃんが出てくるの?!」
美希「千早さん?!千早さんがプレゼントしたの?!」
P「あー!えっと、それはだな…な?千早?違うよな?」
千早「ふふっ…秘密ですよ。ね?」
千早「兄さん?」
おわり
千早「兄さん」