1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:02:16.80 ID:0rrAKrIT0
幸子(ああ、どうしてこんなことに…)
幸子(ボクの可愛さをもってしてもこの空気は…)
幸子(プロデューサーさん、早く来てください…!)
―前日
CuP「なあ幸子、明日の仕事のあと空いてるか?」
幸子「はい、一応空いてますが、どうかしましたか?」
CuP「いやさ、お前うちの事務所で仲いい子いないじゃん?」
幸子「随分はっきり言いますね」
幸子「…まあ、仲良くする必要もないですし」
CuP「まあそんなこと言うなって、そんなお前のためにだな、鍋パーティーをすることにしたんだ」
CuP「同じくらいの年で身長も同じくらいの子を集めたからな、きっと仲良くなれるはずだ」
CuP「二人とも別のプロデューサーの担当の子なんだが、俺らも後から合流するから」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:04:06.58 ID:0rrAKrIT0
幸子(で、プロデューサーさんの顔を立てるために事務所の応接間での鍋パーティーに出席したわけですが)
輝子「フヒヒ…シメジ…エノキ…みんな美味しく食べてあげるから…」グツグツ
小梅「…そう…あなたも聞こえるの…?」
幸子(何故この面子なんですか…!?)
幸子(お、落ち着けボク、敵を知り己を知れば百戦危うからず、まずはこの二人のデータを見てみましょう)
幸子(確か事務所の名簿が本棚の中に…)ゴソゴソ
幸子(えっと…星輝子…15歳…年上…!?身長はボクと同じ142cm…)パラパラ
幸子(趣味…キノコ栽培…キノコと会話…理解不能です)
幸子(それと…白坂小梅…13歳…この子も142cmですか…まあボクが一番カワイイんですけどね!)
幸子(趣味…ホラー・スプラッタ映画鑑賞…話が合わなさそうですね)
幸子(一体どうすれば…)
輝子「そう…聞こえるの、キノコの声が…」
小梅「わ…私も見えるし聞こえるの…こっち側にいない…あの子たち…」
幸子(そもそもぼっちを集めたところでそれが仲良くなるわけがないんです!)
幸子(-×-は必ずしも+じゃないんですよ!)
幸子(いえまあボクはぼっちじゃないですけど、みんなの人気者ですけど!)
幸子(…あれ?)
輝子「フヒッ…小梅…面白いね…」
小梅「輝子さんも…わ…私と気が合いそう…」
幸子(あれ…なんかこの二人仲良くなってませんか…?)
輝子「フヒッ…フヒヒッ…また…友達ができた…」
小梅「友達…私も生きてる友達は…少ないから…ふ…ふふっ…う…嬉しい…です…」
幸子(そ…そんな…万人を惹きつけるアイドルであるこのボクを差し置いて…このコミュ障二人が仲良くなるなんて…)
幸子(別に仲良くなりたいわけじゃないですけど、なんか悔しい…)
幸子(何をやってるんですかプロデューサーさんの馬鹿!)
幸子(メールで催促を…『早く来てください、一刻も早く』…っと…)ポチポチ
小梅(こ…輿水さん、話しかけたいけど本見てたりケータイ弄ってたりしてて…忙しそう…)
小梅「え…えと…輝子さんのプロデューサーさんはどんな人なんですか…?」
輝子「PaPは…友達…キノコ以外だと…初めてできた…親友…」
輝子「私に…今まで見たこと無い…私を見せてくれた…」
輝子「だから…私よりも…キノコの次に私のことをわかってくれる…小梅のプロデューサーは…どんな人…?」
小梅「わ…私のプロデューサーは…その…すごく…可愛い…?です…」
小梅「あの子たちに驚いたり…私のいたずらに驚いてくれたり…」
小梅「そんなところが…すごく…可愛い…のかな…」
幸子(こ…これはボクでも入れそうな話題…これならいける…!)
小梅「その…こ…輿水…さんのプロデューサーさんはどんな人…?」
幸子(白坂さん、いいトスです!)
幸子「ボクのプロデューサーさんはですね、一言で言うと馬鹿です」
幸子「あの人は女の子の扱いというものがわかってません、プロデューサーとしてあるまじき男です!」
幸子「正直荷物持ちくらいにしかなりませんね、困った人です」
小梅「……」
輝子「……」
幸子(あ…あれ…?なんで微妙なリアクションを…)
幸子(いくらプロデューサーさんが遅いからって辛辣すぎましたか…?)
輝子「……」
小梅「……」
幸子「え…えっとd」
輝子(あ…あんまり幸子…ちゃんのプロデューサーのこと悪く言うのも…アレだし…話題転換を…)
輝子「ね…ねえ小梅…今度一緒に映画…見に行かない…?『脳菌ボケナメコの侵略』…」
幸子(こ…このコミュ障…何故ボクが話してるのに他の話題に…)
小梅「お…面白そう…」
輝子「キノコの胞子が…脳に寄生して人を操るの…頭からキノコを生やして…」
幸子(ああもう、プロデューサーさん…早く来てくださいよぉ…!)
ガチャ
CuP「お待たせー!」
CoP「飲み物の買い出しに行ってたら遅くなっちまった、ごめんなみんな」
PaP「CuPさんが車の鍵無くすから…」
幸子「…!遅いですよプロデューサーさん!」ガバッ
CuP「ど…どうしたんだ幸子、皆が見てるのにいきなりくっついてきて…」
幸子「うるさいですよ、ボクがどんな思いで待ってたと思ってるんですか!」ポカポカ
CuP「…なにかあったのか?」
幸子「なにもないです!ボクには貴方しかいないんですから、もっとしっかりしてください!」ハラパンッ!
CuP「ぐへっ…!」
幸子(その後、ボクたち3人と3人のプロデューサーさんは和気藹々とした鍋パーティーを過ごしました)
幸子(やはりプロデューサーさんたちはボクたちアイドルとコミュニケーションを取るのが上手で…)
幸子(星さんの言うとおり、ボクたちのことを一番わかってくれる人なんだと改めて実感しました)
幸子(おかげで星さんと白坂さんとも仲良くなれましたし、まあ必ずしも仲良くなる必要はなかったんですが)
―オフの日
輝子「面白かった…」
小梅「キ…キノコに寄生された人々が織間船長に襲いかかるシーン…すごくよかった…」
小梅「脳みそと眼球から…その…キノコが…」
幸子「み…みなまで言わないでください、思い出したくないです!」
輝子「じゃ…じゃあ昼ごはん…行こうか…キノコパスタの…お店…すごくおいしい…」
小梅「キノコパスタ…おいしそう…」
幸子「あ…あの映画を観た後でキノコを食べようなんて…ど…どうかしてます…」
幸子(ま、まあ悪い気分じゃないですけど、友達というのも)
おわり
CuP「で、今回は幸子と輝子ちゃんと小梅ちゃんで長野に泊まりがけでロケに行ってもらう」
幸子「あの鍋パーティー以来多いですね、二人との仕事」
幸子「それにしても二人共可哀想に…」
CuP「お前の我儘に付き合わされるのがか?」
幸子「違います、ボクと並んでしまっては流石のあの二人でも引き立て役になっちゃうじゃないですか」
CuP「はいはいそうだねー」
幸子「それにボクが我儘を言うのは…」
CuP「…?」
幸子「な、なんでもありません!」
CuP「ああそうそう、今回俺は同行しないからな」
幸子「えっ…?」
CuP「俺とCoPさんは東京で仕事、PaPさんがお前らの引率」
幸子「……」ムスッ
CuP「ふう…行ったか…」
CuP「で、なんで今回PaPさんに小梅ちゃんを任せたんですか、CoPさん」
CoP「実は前に雪山にロケに行った時、小梅にいたずらされまくってさー」
CoP「せっかくだからPaPの奴にもあの恐怖を味わってもらおうかと思って」
CuP「うわーCoP先輩ひどーい」
CoP「お前も幸子ちゃんの我儘ぶりをPaPに知らしめたいって言ってたじゃないか」
CuP「まあ普段あんま手のかからない輝子ちゃんに甘やかされてるPaP先輩にはいい機会かなーと」
CoP「あの子はっちゃける時はアレだが普段はすごい大人しいからなー」
二人「あははははー」
PaP「拝啓CuP様、CoP様」
PaP「ロケはすこぶる順調に進んでいます」
PaP「幸子ちゃんはすごく素直だし、小梅ちゃんは大人しくていい子です」
PaP「そう、あの時までは」
PaP「というわけで、ここが今日の宿だ」
幸子「へぇ、小さいけど立派なホテルじゃないですか」
小梅「うわぁ…すごく…いそう…」
輝子「こ…小梅…な…なにが…?」
小梅「ふふっ…内緒…」
PaP「あ、予約してた〇〇プロですが」
ホテルマン「はい、ご案内いたしますねー」
ホテルマン「こちらの二部屋になりますー」
PaP「あれ…?」
幸子「二つの部屋にはダブルベッドが一つずつ」
幸子「片方の部屋はボクが使うとして、もう片方の部屋のベッドで輝子さんと小梅さんが添い寝することになりますね」
PaP「あの…輿水さん…?」
幸子「なんですかPaPさん」
PaP「ワタシハドウスレバ…?」
幸子「廊下で」
PaP「え…?ちょ…?」
幸子「まさかボクたちと添い寝しようなんて考えてるんですか?不潔です!」
小梅(コクコク)
輝子(……)
PaP「ちょっとフロント行って他に部屋ないか聞いてくるわ」
―五分後
PaP「…部屋空いてなかった」
幸子「じゃあ廊下で」
PaP「せめて部屋の床に…」
幸子「アイドルと同じ部屋で寝よう、と?」
PaP「いえすいません廊下で寝させていただきます」
輝子「あ…待って…」
輝子「その…私とPaPが同じ部屋で寝るから…幸子と小梅はもう片方の部屋で…」
幸子「何言ってるんですか輝子さん、相手はアラサーの男の人ですよ!?」
小梅「髪の毛も…ちょっと後退気味だし…」
輝子「でも…私とPaPは親友だし…」モジモジ
幸子(ま…まさかこれは…)
幸子「PaPさん、一時的にあっちの部屋を使うことを許可します」
幸子「だから絶っ対にこっちの部屋に入らないこと、いいですね!?」
幸子「さて、輝子さん、あなた一体どういうつもりなんですか!?」
輝子「え…そ…その…」
小梅「輝子さん…PaPさんのこと…」
輝子「い…いや…PaPは親友だから…その…そういうのじゃなく…」
幸子「異議あり!」
輝子「ひいっ…」
幸子「ならば何故PaPさんと同じ部屋で寝ようなんて言い出したんですか!?」
輝子「い…いや…福島じゃ…友達と添い寝とか…普通に…」
小梅「輝子さん…嘘はダメ…」
幸子「つまりあなたはPaPさんに恋愛感情を抱いている!」クラエ!
輝子「そ…その…えっと…」
輝子「ふ…ヒヒヒヒヒヒ…!」
輝子「ヒャーッハハハハハッハ…」バタッ
輝子「う…」
小梅「あ…気がついた…」
幸子「五分くらい気を失ってましたけど、大丈夫ですか?頭とか痛くないですか?」
幸子「その…ボクもちょっと調子に乗って追い詰めすぎました…ごめんなさい…」
輝子「う…ううん…悪いのは…私…」
輝子「私…アイドル…失格…」グスッ
輝子「PaPが…本当の私を見つけてくれたのに…全部…私が台無しに…」グスッ
小梅「輝子さん…」
幸子「……」
幸子「…ボクが言うのもなんですが、輝子さんはもっと我儘になっていいと思います」
幸子「別にいいじゃないですか、アイドルがプロデューサーに恋しても」
幸子「もちろんその…おおっぴらにお付き合いするのはアイドルとしての責任を果たした後で、ですが」
輝子「幸子…」
幸子「まあ倍も年の離れた男の人を好きになるなんてボクには理解できませんけど」
幸子「それにCuPさんのほうがPaPさんよりかっこいいですし」
幸子「ま、まあとにかく、いいんじゃないですか?如何わしいことさえしなければ同じ部屋で寝ても」
小梅「し…輝子さんが引退するまで…私達誰にも言わない…」
幸子「そういうわけです、さあ!行ってらっしゃい!」
幸子「…勢いで背中押しちゃいましたけど、どうしましょう」
小梅「大丈夫…あの子が…壁をすり抜けて…二人の様子を実況…してくれるって…」
小梅「あの子…音は聞き取れないけど…これで…だいたいの様子はわかる…」
幸子「ボク、あまりオカルトとか信じなかったんですが…これは認識を改めたほうがいい…んですか?」
小梅「あ…輝子さん…部屋に入ってきた…」
幸子(ドキドキ…)
小梅「え…PaPさんが輝子さんの肩を掴んで…」
幸子「!?」
小梅「し…輝子さんが…PaPさんに…抱き…ついた…?」
幸子「!!?」
PaP「どうしたんだ輝子!そんなに目を泣き腫らして!」ガッ
PaP「ま…まさか二人に何かされたのか…!?」
輝子「……」フルフル
輝子「……」ガシッ
PaP「お、おい…そんなアイドルがPに抱きつくなんて…」
輝子「PaP…!PaP…!」
PaP「どうしたんだよ、輝子…」
輝子「PaP…は…私の…親友…だよね…?」
PaP「お、おう!勿論だ」
輝子「PaP…い…今はそれで…我慢する…」
輝子(幸子の言ったとおり、もっと我儘に…!)
輝子「だから…もし…もし…私がトップアイドルになれたら…」
輝子「私と…私と…!」
PaP「輝子…」
PaP「いいのか…?俺、最近抜け毛とか酷いんだぞ…?」
輝子「ど…どんなにいびつなキノコでも…栄養は…いっぱい…」
輝子「わ…私もちんちくりんだけど…ステージの上なら…」
PaP「?」
輝子「見た目…じゃない…PaPとキノコが…教えてくれた…中身を輝かせることの…大切さ…」
PaP「そうか…」
PaP「ありがとう、輝子の気持ち、確かに受け取った」
PaP「それにしても輝子がトップアイドルか…何年後になるんだろうな?」
輝子「……」カァァ
PaP「よし、じゃあ一緒に目指そう、トップアイド…」
バァン!
幸子「駄目です、いきなりそんなの!物事には順序というものがあるんです!」
PaP「え…?」
小梅「あの子が…PaPさんが輝子さんを…その…襲おうとしてるって…」
PaP「い…いやいや誤解…!」
幸子「やっぱりあなたには廊下がお似合いです!」グイッ
小梅「廊下…いっぱいいるけど…頑張って…」
PaP「え…いや…いるって…ちょ…」
ガチャ…
幸子「プロデューサーさぁん…だからコーヒーの砂糖はみっつ…むにゃ…」
PaP「三人とも結局同じベッドで寝てる…のか…」
小梅「…だめ…そっち…いる…ん…」
PaP「まあみんな小柄だしな、おっと小梅ちゃん、布団着ないと風邪引くぞ」
PaP「輝子…頑張ろうな…!」
輝子「すー…すー…」
PaP「…ところで三人がここにいるということは、もう一つの部屋のベッドは空いてるんだよな?」
PaP「じゃあ廊下で寝なくても…いいよな…」
―もう一つの客室
あの子と愉快な仲間たち「……」ニコッ
PaP「な…なんかベッドから霊気が…畜生…やっぱ廊下なのかよ…」
おわり
以上です、ここまで読んでいただき、また支援いただきありがとうございます。
次回第三話、小梅VSCoのお姉さま方によるCoP争奪戦
~冴え渡る神軍師幸子の策謀、煌くおさわり探偵きの子の推理~
自分がお姉さま方のキャラを把握しきってないのでいつ書くかは未定です、すいません。
またいつかVIPでお会いしましょう。
>>52
詳しく聞かせてもらおうか
元スレ
幸子(で、プロデューサーさんの顔を立てるために事務所の応接間での鍋パーティーに出席したわけですが)
輝子「フヒヒ…シメジ…エノキ…みんな美味しく食べてあげるから…」グツグツ
小梅「…そう…あなたも聞こえるの…?」
幸子(何故この面子なんですか…!?)
幸子(お、落ち着けボク、敵を知り己を知れば百戦危うからず、まずはこの二人のデータを見てみましょう)
幸子(確か事務所の名簿が本棚の中に…)ゴソゴソ
幸子(えっと…星輝子…15歳…年上…!?身長はボクと同じ142cm…)パラパラ
幸子(趣味…キノコ栽培…キノコと会話…理解不能です)
幸子(それと…白坂小梅…13歳…この子も142cmですか…まあボクが一番カワイイんですけどね!)
幸子(趣味…ホラー・スプラッタ映画鑑賞…話が合わなさそうですね)
幸子(一体どうすれば…)
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:06:21.52 ID:0rrAKrIT0
輝子「そう…聞こえるの、キノコの声が…」
小梅「わ…私も見えるし聞こえるの…こっち側にいない…あの子たち…」
幸子(そもそもぼっちを集めたところでそれが仲良くなるわけがないんです!)
幸子(-×-は必ずしも+じゃないんですよ!)
幸子(いえまあボクはぼっちじゃないですけど、みんなの人気者ですけど!)
幸子(…あれ?)
輝子「フヒッ…小梅…面白いね…」
小梅「輝子さんも…わ…私と気が合いそう…」
幸子(あれ…なんかこの二人仲良くなってませんか…?)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:12:31.50 ID:0rrAKrIT0
輝子「フヒッ…フヒヒッ…また…友達ができた…」
小梅「友達…私も生きてる友達は…少ないから…ふ…ふふっ…う…嬉しい…です…」
幸子(そ…そんな…万人を惹きつけるアイドルであるこのボクを差し置いて…このコミュ障二人が仲良くなるなんて…)
幸子(別に仲良くなりたいわけじゃないですけど、なんか悔しい…)
幸子(何をやってるんですかプロデューサーさんの馬鹿!)
幸子(メールで催促を…『早く来てください、一刻も早く』…っと…)ポチポチ
小梅(こ…輿水さん、話しかけたいけど本見てたりケータイ弄ってたりしてて…忙しそう…)
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:17:37.55 ID:0rrAKrIT0
小梅「え…えと…輝子さんのプロデューサーさんはどんな人なんですか…?」
輝子「PaPは…友達…キノコ以外だと…初めてできた…親友…」
輝子「私に…今まで見たこと無い…私を見せてくれた…」
輝子「だから…私よりも…キノコの次に私のことをわかってくれる…小梅のプロデューサーは…どんな人…?」
小梅「わ…私のプロデューサーは…その…すごく…可愛い…?です…」
小梅「あの子たちに驚いたり…私のいたずらに驚いてくれたり…」
小梅「そんなところが…すごく…可愛い…のかな…」
幸子(こ…これはボクでも入れそうな話題…これならいける…!)
小梅「その…こ…輿水…さんのプロデューサーさんはどんな人…?」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:22:52.22 ID:0rrAKrIT0
幸子(白坂さん、いいトスです!)
幸子「ボクのプロデューサーさんはですね、一言で言うと馬鹿です」
幸子「あの人は女の子の扱いというものがわかってません、プロデューサーとしてあるまじき男です!」
幸子「正直荷物持ちくらいにしかなりませんね、困った人です」
小梅「……」
輝子「……」
幸子(あ…あれ…?なんで微妙なリアクションを…)
幸子(いくらプロデューサーさんが遅いからって辛辣すぎましたか…?)
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:29:41.55 ID:0rrAKrIT0
輝子「……」
小梅「……」
幸子「え…えっとd」
輝子(あ…あんまり幸子…ちゃんのプロデューサーのこと悪く言うのも…アレだし…話題転換を…)
輝子「ね…ねえ小梅…今度一緒に映画…見に行かない…?『脳菌ボケナメコの侵略』…」
幸子(こ…このコミュ障…何故ボクが話してるのに他の話題に…)
小梅「お…面白そう…」
輝子「キノコの胞子が…脳に寄生して人を操るの…頭からキノコを生やして…」
幸子(ああもう、プロデューサーさん…早く来てくださいよぉ…!)
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:37:05.33 ID:0rrAKrIT0
ガチャ
CuP「お待たせー!」
CoP「飲み物の買い出しに行ってたら遅くなっちまった、ごめんなみんな」
PaP「CuPさんが車の鍵無くすから…」
幸子「…!遅いですよプロデューサーさん!」ガバッ
CuP「ど…どうしたんだ幸子、皆が見てるのにいきなりくっついてきて…」
幸子「うるさいですよ、ボクがどんな思いで待ってたと思ってるんですか!」ポカポカ
CuP「…なにかあったのか?」
幸子「なにもないです!ボクには貴方しかいないんですから、もっとしっかりしてください!」ハラパンッ!
CuP「ぐへっ…!」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:43:05.90 ID:0rrAKrIT0
幸子(その後、ボクたち3人と3人のプロデューサーさんは和気藹々とした鍋パーティーを過ごしました)
幸子(やはりプロデューサーさんたちはボクたちアイドルとコミュニケーションを取るのが上手で…)
幸子(星さんの言うとおり、ボクたちのことを一番わかってくれる人なんだと改めて実感しました)
幸子(おかげで星さんと白坂さんとも仲良くなれましたし、まあ必ずしも仲良くなる必要はなかったんですが)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 11:46:23.33 ID:0rrAKrIT0
―オフの日
輝子「面白かった…」
小梅「キ…キノコに寄生された人々が織間船長に襲いかかるシーン…すごくよかった…」
小梅「脳みそと眼球から…その…キノコが…」
幸子「み…みなまで言わないでください、思い出したくないです!」
輝子「じゃ…じゃあ昼ごはん…行こうか…キノコパスタの…お店…すごくおいしい…」
小梅「キノコパスタ…おいしそう…」
幸子「あ…あの映画を観た後でキノコを食べようなんて…ど…どうかしてます…」
幸子(ま、まあ悪い気分じゃないですけど、友達というのも)
おわり
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:14:43.51 ID:0rrAKrIT0
CuP「で、今回は幸子と輝子ちゃんと小梅ちゃんで長野に泊まりがけでロケに行ってもらう」
幸子「あの鍋パーティー以来多いですね、二人との仕事」
幸子「それにしても二人共可哀想に…」
CuP「お前の我儘に付き合わされるのがか?」
幸子「違います、ボクと並んでしまっては流石のあの二人でも引き立て役になっちゃうじゃないですか」
CuP「はいはいそうだねー」
幸子「それにボクが我儘を言うのは…」
CuP「…?」
幸子「な、なんでもありません!」
CuP「ああそうそう、今回俺は同行しないからな」
幸子「えっ…?」
CuP「俺とCoPさんは東京で仕事、PaPさんがお前らの引率」
幸子「……」ムスッ
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:26:59.66 ID:0rrAKrIT0
CuP「ふう…行ったか…」
CuP「で、なんで今回PaPさんに小梅ちゃんを任せたんですか、CoPさん」
CoP「実は前に雪山にロケに行った時、小梅にいたずらされまくってさー」
CoP「せっかくだからPaPの奴にもあの恐怖を味わってもらおうかと思って」
CuP「うわーCoP先輩ひどーい」
CoP「お前も幸子ちゃんの我儘ぶりをPaPに知らしめたいって言ってたじゃないか」
CuP「まあ普段あんま手のかからない輝子ちゃんに甘やかされてるPaP先輩にはいい機会かなーと」
CoP「あの子はっちゃける時はアレだが普段はすごい大人しいからなー」
二人「あははははー」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:27:31.17 ID:0rrAKrIT0
PaP「拝啓CuP様、CoP様」
PaP「ロケはすこぶる順調に進んでいます」
PaP「幸子ちゃんはすごく素直だし、小梅ちゃんは大人しくていい子です」
PaP「そう、あの時までは」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:32:45.17 ID:0rrAKrIT0
PaP「というわけで、ここが今日の宿だ」
幸子「へぇ、小さいけど立派なホテルじゃないですか」
小梅「うわぁ…すごく…いそう…」
輝子「こ…小梅…な…なにが…?」
小梅「ふふっ…内緒…」
PaP「あ、予約してた〇〇プロですが」
ホテルマン「はい、ご案内いたしますねー」
ホテルマン「こちらの二部屋になりますー」
PaP「あれ…?」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:38:27.66 ID:0rrAKrIT0
幸子「二つの部屋にはダブルベッドが一つずつ」
幸子「片方の部屋はボクが使うとして、もう片方の部屋のベッドで輝子さんと小梅さんが添い寝することになりますね」
PaP「あの…輿水さん…?」
幸子「なんですかPaPさん」
PaP「ワタシハドウスレバ…?」
幸子「廊下で」
PaP「え…?ちょ…?」
幸子「まさかボクたちと添い寝しようなんて考えてるんですか?不潔です!」
小梅(コクコク)
輝子(……)
PaP「ちょっとフロント行って他に部屋ないか聞いてくるわ」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:44:03.50 ID:0rrAKrIT0
―五分後
PaP「…部屋空いてなかった」
幸子「じゃあ廊下で」
PaP「せめて部屋の床に…」
幸子「アイドルと同じ部屋で寝よう、と?」
PaP「いえすいません廊下で寝させていただきます」
輝子「あ…待って…」
輝子「その…私とPaPが同じ部屋で寝るから…幸子と小梅はもう片方の部屋で…」
幸子「何言ってるんですか輝子さん、相手はアラサーの男の人ですよ!?」
小梅「髪の毛も…ちょっと後退気味だし…」
輝子「でも…私とPaPは親友だし…」モジモジ
幸子(ま…まさかこれは…)
幸子「PaPさん、一時的にあっちの部屋を使うことを許可します」
幸子「だから絶っ対にこっちの部屋に入らないこと、いいですね!?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 14:52:59.46 ID:0rrAKrIT0
幸子「さて、輝子さん、あなた一体どういうつもりなんですか!?」
輝子「え…そ…その…」
小梅「輝子さん…PaPさんのこと…」
輝子「い…いや…PaPは親友だから…その…そういうのじゃなく…」
幸子「異議あり!」
輝子「ひいっ…」
幸子「ならば何故PaPさんと同じ部屋で寝ようなんて言い出したんですか!?」
輝子「い…いや…福島じゃ…友達と添い寝とか…普通に…」
小梅「輝子さん…嘘はダメ…」
幸子「つまりあなたはPaPさんに恋愛感情を抱いている!」クラエ!
輝子「そ…その…えっと…」
輝子「ふ…ヒヒヒヒヒヒ…!」
輝子「ヒャーッハハハハハッハ…」バタッ
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:03:25.01 ID:0rrAKrIT0
輝子「う…」
小梅「あ…気がついた…」
幸子「五分くらい気を失ってましたけど、大丈夫ですか?頭とか痛くないですか?」
幸子「その…ボクもちょっと調子に乗って追い詰めすぎました…ごめんなさい…」
輝子「う…ううん…悪いのは…私…」
輝子「私…アイドル…失格…」グスッ
輝子「PaPが…本当の私を見つけてくれたのに…全部…私が台無しに…」グスッ
小梅「輝子さん…」
幸子「……」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:04:28.67 ID:0rrAKrIT0
幸子「…ボクが言うのもなんですが、輝子さんはもっと我儘になっていいと思います」
幸子「別にいいじゃないですか、アイドルがプロデューサーに恋しても」
幸子「もちろんその…おおっぴらにお付き合いするのはアイドルとしての責任を果たした後で、ですが」
輝子「幸子…」
幸子「まあ倍も年の離れた男の人を好きになるなんてボクには理解できませんけど」
幸子「それにCuPさんのほうがPaPさんよりかっこいいですし」
幸子「ま、まあとにかく、いいんじゃないですか?如何わしいことさえしなければ同じ部屋で寝ても」
小梅「し…輝子さんが引退するまで…私達誰にも言わない…」
幸子「そういうわけです、さあ!行ってらっしゃい!」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:05:02.89 ID:0rrAKrIT0
幸子「…勢いで背中押しちゃいましたけど、どうしましょう」
小梅「大丈夫…あの子が…壁をすり抜けて…二人の様子を実況…してくれるって…」
小梅「あの子…音は聞き取れないけど…これで…だいたいの様子はわかる…」
幸子「ボク、あまりオカルトとか信じなかったんですが…これは認識を改めたほうがいい…んですか?」
小梅「あ…輝子さん…部屋に入ってきた…」
幸子(ドキドキ…)
小梅「え…PaPさんが輝子さんの肩を掴んで…」
幸子「!?」
小梅「し…輝子さんが…PaPさんに…抱き…ついた…?」
幸子「!!?」
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:15:05.60 ID:0rrAKrIT0
PaP「どうしたんだ輝子!そんなに目を泣き腫らして!」ガッ
PaP「ま…まさか二人に何かされたのか…!?」
輝子「……」フルフル
輝子「……」ガシッ
PaP「お、おい…そんなアイドルがPに抱きつくなんて…」
輝子「PaP…!PaP…!」
PaP「どうしたんだよ、輝子…」
輝子「PaP…は…私の…親友…だよね…?」
PaP「お、おう!勿論だ」
輝子「PaP…い…今はそれで…我慢する…」
輝子(幸子の言ったとおり、もっと我儘に…!)
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:18:18.59 ID:0rrAKrIT0
輝子「だから…もし…もし…私がトップアイドルになれたら…」
輝子「私と…私と…!」
PaP「輝子…」
PaP「いいのか…?俺、最近抜け毛とか酷いんだぞ…?」
輝子「ど…どんなにいびつなキノコでも…栄養は…いっぱい…」
輝子「わ…私もちんちくりんだけど…ステージの上なら…」
PaP「?」
輝子「見た目…じゃない…PaPとキノコが…教えてくれた…中身を輝かせることの…大切さ…」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:19:51.19 ID:0rrAKrIT0
PaP「そうか…」
PaP「ありがとう、輝子の気持ち、確かに受け取った」
PaP「それにしても輝子がトップアイドルか…何年後になるんだろうな?」
輝子「……」カァァ
PaP「よし、じゃあ一緒に目指そう、トップアイド…」
バァン!
幸子「駄目です、いきなりそんなの!物事には順序というものがあるんです!」
PaP「え…?」
小梅「あの子が…PaPさんが輝子さんを…その…襲おうとしてるって…」
PaP「い…いやいや誤解…!」
幸子「やっぱりあなたには廊下がお似合いです!」グイッ
小梅「廊下…いっぱいいるけど…頑張って…」
PaP「え…いや…いるって…ちょ…」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:21:01.63 ID:0rrAKrIT0
ガチャ…
幸子「プロデューサーさぁん…だからコーヒーの砂糖はみっつ…むにゃ…」
PaP「三人とも結局同じベッドで寝てる…のか…」
小梅「…だめ…そっち…いる…ん…」
PaP「まあみんな小柄だしな、おっと小梅ちゃん、布団着ないと風邪引くぞ」
PaP「輝子…頑張ろうな…!」
輝子「すー…すー…」
PaP「…ところで三人がここにいるということは、もう一つの部屋のベッドは空いてるんだよな?」
PaP「じゃあ廊下で寝なくても…いいよな…」
―もう一つの客室
あの子と愉快な仲間たち「……」ニコッ
PaP「な…なんかベッドから霊気が…畜生…やっぱ廊下なのかよ…」
おわり
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/15(金) 15:35:27.06 ID:0rrAKrIT0
以上です、ここまで読んでいただき、また支援いただきありがとうございます。
次回第三話、小梅VSCoのお姉さま方によるCoP争奪戦
~冴え渡る神軍師幸子の策謀、煌くおさわり探偵きの子の推理~
自分がお姉さま方のキャラを把握しきってないのでいつ書くかは未定です、すいません。
またいつかVIPでお会いしましょう。
>>52
詳しく聞かせてもらおうか
幸子「ボクは天使ですが場の空気が地獄です」