1: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 14:36:13.90 ID:vvUtGbhB.net

ことにこ
ことり視点
地の文あり



2: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 14:36:44.85 ID:vvUtGbhB.net

人気のないオシャレなカフェ……ことりは今日も片隅の席に座り、あなたが来るのを待っている。

このカフェはいつも人気がないからあなたとのデートに持ってこいで待ち合わせの場所としてよく利用している。

壁掛け時計を見るともう約束の時間の十二時を五分くらい過ぎているけれどあなたはまだ現れない……。

けれどことりはもう少しだけ遅刻してほしい、なんて悪いことを思ってしまう。

そんなこと思ってて会いたくないのかと聞かれれば、今すぐにでも会いたいって即答出来る。



3: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 14:37:20.83 ID:vvUtGbhB.net

でも大好きなあなたに会う心の準備がまだ出来てないの。だってせっかくなら可愛いことりであなたに会いたいから……。

だからことりはあなたが来るまで手鏡を取りだして化粧を確認したり、リボンの位置を調節したりしていると……カランカランとお店の鐘が鳴る音がした。

ことりはその音に反応して振り返ると、カフェの入口にあなたが居た。

カフェの鐘がなったことにより店員さんがあなたに近づく。

連れがいるのでと言った後チョロチョロと辺りを見渡し、ことりを見つけてこちらに駆け寄り席に着く。

あなたは待たせてゴメンと私に詫びを一つ入れ、席に着いた。



10: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 15:02:22.91 ID:vvUtGbhB.net

ことり「ううん、ことりもにこちゃんと一緒で今来たところだから大丈夫だよ」

にこ「嘘よね。本当はもう少し前に来てたんでしょう?」

うっ!にこちゃんてば鋭いなぁ……。

ことり「そ、そんなことないよぉ。それににこちゃんはにこちゃんで色々と忙しんだから気にしないで、ね?」

ことり「仮に待ってたとしてもことりはにこちゃんが来るのを待ってる事が好きだから……」

にこ「ちょっとことり、好きって……!」

ことり「ことりはにこちゃんを待ってるのが好きって言っただけだよぉ?」

にこ「……ふん、まあいいわ。今回は遅刻したにこが悪いし。次からはちゃんと時間内に来れるようにはするわ」

ことり「うん♪」

にこ「でもアンタもちゃんと気をつけなさいよね。にこたちが付き合ってるのは秘密なんだから……」

そう……、ことり達はみんなに内緒で付き合ってる。

にこちゃんは将来アイドルになる。

だから付き合ってるのなんて決して言ってはいけない。だってアイドルは恋愛禁止だから……。

だからこうしてこの人気のないカフェの片隅の席で秘密のデートをする日々を送ってる。



20: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:14:05.71 ID:vvUtGbhB.net

にこ「さて、なんか頼みましょうか。にこはこのいちごのタルトにするわ。ことりは何にする?」

ことり「ことりはいつも通りチーズケーキパフェかなぁ」

にこ「あんたそれ好きね」

ことり「うん!だって美味しいんだもん♪」

にこ「まあ甘いものっていいわよね」

ことり「うん、そうだね!でもそれだけじゃないんだけどね……」

にこ「今あんたなんか言った?」

ことり「ううん。なんでもないのよ、なんでも……」

各々注文が決まり、にこちゃんが店員さんを呼ぶ。

しばらくするとそれぞれ注文した品がテーブルに並べられる。

そして今日もことりはあなたに……



21: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:15:41.16 ID:vvUtGbhB.net

ことり「はい、にこちゃんあ~ん!」

……と、言ってパフェ掬ってをあなたの可愛いらしい小さなお口の前に差し出す。

そう、ことりがチーズケーキパフェを毎回注文する理由はあなたと自然にあ~んをするため。

だって恋人同士なのにデートで何もないなんて辛すぎるもん……。

それに間接キスはあるけど、キスはまだないからことりたちって本当に付き合ってるのかな……なんて、思ったりもしてるから余計にこの行為をしたくなっちゃうの。

にこ「ちょっとことり!いつもダメって言ってるでしょ!」

あなたはパフェを前に出され恥ずかしさと、周りの視線を気にするため中々させてくれない。

けれど……



22: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:22:28.41 ID:vvUtGbhB.net

ことり「にこちゃん……おねがぁい!」

……と、小首を傾げて精一杯食べて欲しいアピールを送る。

にこ「うっ!しょ、しょうがないわね~……。でも一口だけよ!」

ことり「ふふっ、やった~!」

にこ「……じゃあ、いただきます」

そうするとあなたは優しいからちゃんと食べてくれる。

ちっちゃいお口でパフェを食べる姿はなんだか可愛いらしい。

まるで人参を食べるウサギさんみたい。ふふっ、嬉しいな……。

でもことりは欲張りさんだから今日はもう一回だけあ~んさせたいなぁ。



23: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:23:35.19 ID:vvUtGbhB.net

ことり「にこちゃん、はいもう一回♪」

にこ「いやよ」

ことり「もう一口だけでいいから」

にこ「ダメよ」

ことり「にこちゃん、おねがぁ……」

にこ「いい加減にしなさいよ!しつこいわねぇ!」

ことり「に、にこちゃん……」

にこ「あっ、ご、ごめん……」

ことり「ううん、ことりが悪いの。だってにこちゃんはアイドルなんだから」

にこ「こっちこそ怒鳴ってごめん。それにパフェくらい人前で食べても減るもんじゃないのに……」

ことり「にこちゃんは謝らないで!ことりがしつこかったのが悪いの……」



24: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:26:59.59 ID:vvUtGbhB.net

にこ「……ねぇ、なんで今日ことりはそんなにしつこくパフェを食べさせようとしたの?いつもなら一回で終わりなのに……」

ことり「そ、それは……」

にこ「ことり、正直に言ってちょうだい」

ことり「……こ、ことりね、にこちゃんと付き合ってるのに何にもないのが不安で、不安で仕方なかったの」

にこ「ことり……」

ことり「だってにこちゃんと付き合ってるのにキスも何もまだないから……」

ことり「だからことりたち本当に付き合ってるのかな、って考えちゃって……ごめんなさい」



25: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:42:26.35 ID:C1RmN8oP.net

ああ、言っちゃった……。

いつの間にか俯いてた顔を上げにこちゃんの様子を伺う。

ことりの口から告げられた言葉ににこちゃんは神妙な面持ちをしていた。

にこ「……ことり、ちょっと外に出るわよ」

しばらくの沈黙の後、にこちゃんは私の手を掴み、まだ食べ終わってないパフェをその場に残し、レジに行き素早く会計を済ませ外へと行く。

そのまま手を掴まれながら行き着いた先は人気のない路地裏だった。



26: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:42:53.76 ID:C1RmN8oP.net

ことり「に、にこちゃん?」

にこ「……やっぱり謝るのはにこの方ね。大好きな彼女を不安にさせるなんて彼女失格だわ」

ことり「そんなことない!ことりが勝手に思い悩んでただけなの!だからにこちゃんはことりの彼女失格なんかじゃないよ!」

にこ「ありがとう、その言葉を聞いて安心したわ。だから今度からは不安にさせないように気をつけるわ」

にこ「……それににこがちゃんとアンタを愛してるって証明させてやるわ」

ことり「えっ……?」



27: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:43:26.14 ID:C1RmN8oP.net

愛してるという言葉と、なにかを決意して真剣な顔をするにこちゃん。

その言葉と顔にドキッとした瞬間ーーふんわりとした甘い香りと味が口の中で広がる。

ーーそれはさっき食べたパフェよりももっとずっと甘い甘いファーストキスだった……。



28: 名無しで叶える物語 2019/12/09(月) 16:44:55.24 ID:C1RmN8oP.net

これで終わりです
最後までお読みいただきありがとうございます
需要があるならまた後日ことにこかのぞまきかのぞにこのSSを書きたいと思います
どれが読みたいか言ってくだされば投稿します


元スレ
ことり「秘密のカフェデート」