1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:01:59.95 ID:5/7HhhwR0
P「シンデレラプロジェクト……律子、なんだよこれ……」
律子「私だって寝耳に水ですよ!プロデューサーこそ聞いてなかったんですか!?」
高木「どうやら業界全体での動きらしくてね……私も驚かされたよ」
P「だ、だからってこれは……」
高木「大丈夫、キミも人をみる実力はあるじゃないか! ティンときた子をプロデュースしてくれればいいんだ」
P「ぜ、善処します……」
みたいな感じで!!!
モバマスSS増えてきて嬉しいですけど!完結してるの少なくて悲しいです!!!
しかも結構見ないキャラも多いです!!!ください!!!!!
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:07:00.99 ID:5/7HhhwR0
柊「お疲れ様です……ってあら、プロデューサーさん……まだお仕事なの?」
P「あ、柊さん……お疲れ様です、少し事務が残ってまして」
柊「あら……大変ね。少し付き合ってあげるわ」
P「そんな、アイドルに手伝わせるだなんて俺は」
柊「年上のいうことは聞いておくことね……それに、今夜は貴方に付き合って欲しい気分なの」
P「は、はぁ……」
柊「お酒はやっぱりおいしく飲みたいじゃない?」
P「光栄ですけれど……」
柊「ならいいじゃないの、ほら……」
P「ありがとうございます。じゃあ……そこ、お願いできますか?」
みたいな感じで
………………
P「ふぅ……とりあえず終わりました」
柊「あら、早いのね……私のためにがんばってくれたのかしら」
P「いえ、あとは持ち帰ります。細かい部分の調整ぐらいですし」
柊「うふふ、意外とワルなのね」
P「誰のおかげだと思ってるんですか……」
柊「誰かしらね、困ったものだわ」
P「まったくもって困ったものですよ……まぁ、たまには息抜きも必要かなと思ってたので感謝もしてますけれど」
柊「うふふ、本当に困ったものね」
P「ところで……柊さん。お手伝いいただいておいて言うのもなんですが」
柊「あら、何かしら……?」
P「なんで俺と飲みに行こうだなんていうんですか?」
柊「うふふ、簡単なことじゃない……貴方と飲むワインは最高においしいのよ」
柊「それに、私……一人だとあまりお酒を飲まないのよ?」
P「ワインの空き瓶片手に言われても説得力がないです」
柊「あら……不思議ね?」
P「俺も不思議です。いつ開けたんですかそれ」
柊「いつかしらね……少なくとも、お仕事中は飲んでなかった気がするわ」
P「問題になりますからやめてください……」
柊「それに……安心していいわ、これノンアルコールよ」
P「瓶に詰めて数年保存させるぶどうジュースなんて俺は聞いたことないですけれど」
柊「まだまだ貴方も若いっていうことよ、経験が足りないわ」
P「……まったく。その調子で今から飲みにいって大丈夫なんですか?」
柊「安心して。私こう見えても結構お酒強いの」
P「そういう意味じゃなくてですね……はぁ。まぁ、いきましょうか」
柊「素直な貴方のこと、好きよ?」
P「ははは、どうもプロデューサー冥利に尽きますね!」
P「しかし……ワインが飲めるお店なんて俺ほとんど知らないんですけど」
柊「飲みに誘ったのは私よ、安心していいわ……いいお店があるの」
P「それじゃあ、お願いします……」
~~~☆にょわー☆~~~
柊「ここよ、どうかしら?」
P「……あの、柊さん? こんな高そうなところだと……なさけないんですけれど俺の財布が……」
柊「あら、本当になさけないわよ? ……安心して。今日は私が誘ったんですもの」
P「いえ、でもほら俺は仮にもプロデューサーで」
柊「いいのよ。……それとも、女に恥をかかせる気かしら? ほら、入るわよ」
P「は、はい……」
ウェイター「いらっしゃいませ。ご予約の方でしょうか」
P「え、いやあの」
柊「いいえ。でもオーナーに『志乃が来た』って伝えてくれればわかるわ」
ウェイター「は、はぁ……かしこまりました」
P「……柊さん、大丈夫なんですか? やっぱり場違いじゃ」
ドタドタドタドタ
オーナー「志乃ちゃん!? ひさびさじゃない!」
柊「あら、オーナーこそ変わってないわね」
オーナー「お世辞でも嬉しいけど……んもう、来るなら連絡してよ!」
柊「ふふふ、急に来たくなっちゃんだもの……いいじゃない?」
P「」
オーナー「志乃ちゃんらしいけど……あら? そちらの人はひょっとして……」
P「あ、俺は柊さんのプロデュースを担当している……」
オーナー「あら? 恋人じゃないの?」
柊「どうかしら、なかなかいけずなのよ……」
P「柊さん!?」
柊「うふふ、冗談よ……そうね、残念ながら違うみたいよ?」
オーナー「もう、あなた! 志乃ちゃんのどこに不満があるっていうのよ!」
P「いえ、俺はプロデューサーで柊さんはアイドルなので」
オーナー「燃えるじゃないの!」
P「そうじゃなくて!」
柊「まぁまぁオーナー、そんなに熱くならなくてもいいじゃない……」
オーナー「んもう! 志乃ちゃんほどのいい女になびかないなんてロリコンよ!」
P「だから、そういう意味じゃないんです! 柊さんはすごく魅力的ですけど!」
柊「……あら?」
オーナー「んまっ」
P「あ、いえ……その、だから! ……柊さんは、アイドルですから」
P「俺が、彼女をプロデュースしたいと、トップアイドルになってほしいと思ったから」
P「まだ、俺が彼女に対して手を出すなんて考えられませんって」
柊「『まだ』ってことはいつかは期待していいのかしら?」
P「あっ」
オーナー「……んふふ、なーんだいい人見つけてるじゃないの、志乃ちゃんてば」
柊「そうみたいね……プロデューサーさんてば、情熱的ね?」
P「う……うぅ……」
柊「そんなにしょぼくれないでもいいじゃない。ほら、お酒でも飲んで忘れましょう?」
P「柊さんは絶対忘れないじゃないですか……」
柊「どうかしら……ほら、貴方が私を酔いつぶしちゃえばいいのよ」
P「それこそ無理じゃないですか……」
柊「あら、今の私は少しばかり浮かれた気分だから早く酔っちゃいそうよ?」
P「それって……」
オーナー「ふぅ……やれやれ妬けちゃうわー。お二人ともごゆっくりどうぞ」
スタスタスタスタ……
柊「『それって……』何かしら?」
P「い、いえ……」
P「……すごい。俺、こんなの社長の接待のお付き合いですら食べたことないですよ……」
柊「何事も経験よ、おいしいご飯とおいしいお酒は元気の源なんだから」
P「柊さん……本当に大丈夫なんですか、これ」
柊「無理っていったら、貴方がここで働いて返してくれるのかしら」
P「そ、それぐらいならいくらでも」
柊「冗談よ、ほら貴方もお飲みなさいな」
P「それじゃあ遠慮なく……」
柊「貴方の瞳に乾杯……なんてね」
P「そ、そういうのは男が」
柊「あら、言ってくれるのかしら」
P「……貴女の瞳に、乾杯……似合いませんかね」
柊「うふふ、悪くないわよ」スッ
「「乾杯」」
柊「ふぅ……仕事終わりの一杯も悪く無いわね。それとも……貴方がコレに付き合ってくれるから、かしらね?」
P「あはは……どうでしょう。でも確かにすごくおいしいです」
柊「……ねぇプロデューサーさん、今度一緒にワインを買いに行きましょう」
P「急にどうしたんですか? 俺ワインなんて……」
柊「知らなくたっていいわ。今年作られたワインを……貴方と出会った記念すべき年のを……ね?」
P「……勘違いしちゃいますよ?」
柊「いいんじゃないかしら、勘違いも経験よ」
P「……そうですね、トップアイドル柊志乃のデビュー年の記念すべき一本として」
柊「うふふ、なかなかキザなこというのね」
P「えぇ、まぁたまには決めないと……プロデューサーとして、男としてね?」
柊「それじゃあまだまだ頑張ってもらわないと困るわよ……Pさん?」
P「えぇ、まかせてください!」
こういう感じでモバマスのSSが読みたいです!!!ください!!!
前回はクレクレしても人が来なかったから今回こそは誰か書いてくれるって信じてます!!
支援小ネタいきまス
P「まいったな…プロジェクトとはいえ、スカウトから始めなきゃならんとは……候補生のプロデュースしかやったことないぞ」
P「春香たち、社長にどうやって誘われたんだろうな……いかん、とにかく誰がスカウトできないと今月の給料が……」
ガチャ
小鳥「どーぞ、遠慮なく入って入って!」
荒木比奈「いいんスか? 仕事場までお邪魔しちゃって……」
小鳥「他ならぬ同志のためだもの! 社長が許さなくても私が許します!」
比奈「そ、それじゃ遠慮なく……念願の冬馬総受け本が……うへへへ」
P「小鳥さん、そっちの子は……?」
比奈「ハイ? あ、ども……」
P「てぃ……」
比奈「へ?」
P「ティンときたッ!」
比奈「無理っス! 嫌っス! どう考えても気の迷いっスよー!」
P「いや! 俺の中の何かが叫んでる! 君は磨けば光る原石だ!」
比奈「こんな冴えないメガネジャージに言い寄るとか正気の沙汰と思えないっスよ!?」
比奈「ちょ、迫って来ないで……ほら、ピヨ子さんも何とか言ってくださいよー!」
小鳥「……いい」
比奈「へ?」
小鳥「比奈ちゃん……黙ってたけど私、可愛い女の子にも目がなくて」ズイ
比奈「ひっ」
小鳥「さ、更衣室に行きましょう……優しくしてあげるから、ね?」ズイズズイ
比奈「や、ちょっ……いやあああ! お助けーーっス!」
小鳥「ふう……お待たせしました!」
比奈「うう……ヒラヒラスースーして落ち着かないっス……」
P「おお……これはなかなか……!」
比奈「も、もういいでしょ? 勘弁してくださいよー……」
P「いやいや、ほら鏡見てみなよ? 正直かなりいいぞ」ササッ
比奈「……」ジー
比奈「ブスじゃないっスかー! やっぱ無理っスよー!」
P「いや、そりゃそんだけ顔しかめたらなあ……」
小鳥「コンタクトレンズが必要ですね……」
比奈「無理っスってば! あんなガラスみたいなの目に入れるとか人間のやることじゃないっス!」
P「そこを何とか! 費用は経費で出すから!」
比奈「嫌なものは嫌っスーーっ!」
ガチャ
真「おはようございまーす! あれ? 何やってるんですか? その子は……」
小鳥「真ちゃん、いい所に……こっち来て!」
真「え? うわわっ、何なんですか!?」
比奈「まったく……誰が好き好んでアタシなんか」カチャ
比奈「ピヨ子さんもひどいっスよ、一緒になって……早く冬馬総受け本」
真「……」
比奈「へ……あれ? あなたは……」
真「こんにちは」ニコ
比奈「なななっ、生まこりん……!?」
真「ボクと一緒にアイドル……や ら な い か」
比奈「ウホッ……」
比奈「不詳、荒木比奈! 精一杯頑張らせていいただきまスッ!」
P・小鳥「っしゃあ!」グッ
荒木比奈のアイドル人生はここから始まる……!
おしまいでス
眼鏡あり特訓後比奈はよ
P「……最近、ようやく事務所が安定してきた」
P「でも、問題がひとつだけある」
P「それは……」
沙織「おはようごぜーます!プロデューサー!」
P「おぉ、沙織か。おはよう……とりあえず着替えてこーい」
沙織「はい!きげーてきます!」
比奈「おはよーございまス……」
P「お、おぉ比奈、おはよう……どうした? 死にそうな顔してるが」
比奈「〆切り近いんス……着替えてくるっス……」
P「おう、無茶はいかんぞー」
P「そう、俺のセンスは確からしい……ティンときた子たちは見事にアイドルとして孵化した」
P「だが」
沙織「きげーてきました! プロデューサー、今日のお仕事はなんですか!」
P「うん、沙織は本屋まわってサイン会だな……比奈は?」
比奈「よし、いくっスよー!」
P「おぉ、さっきまでが嘘のようなテンション」
比奈「私だってアイドルっスから! ファンには情けないとこみせらんないっスよ!」
P「うし、倒れないように気をつけてくれよ! 沙織と一緒にまわってくれれば大丈夫だ」
比奈「うし、がんばるっス!」
P「……そう、確かに仕事に問題は何一つない、でも」
P「アイドルとして目覚めた子達が眼鏡を外してしまったのが、目下の悩みだ……」
P「奥山沙織。秋田から上京してきて勉強をしようと思っていた時にシンデレラプロジェクトが発足」
P「自分を変えて、素敵な自分に生まれ変わりたい……憧れからうちの事務所のドアを叩いた子だ」
P「いくつか門前払いを食らった事務所もあったらしく、最初は自分に自信がないようだった」
P「まったく見る目のないやつらもいたもんだ。俺はそんな沙織を応援し続け」
P「田舎出身の垢ぬけてない部分と、時々混じってしまう方言からファンも生まれて」
P「今ではBランクアイドルとして立派にやっている」
P「普段着では、大きい眼鏡にみつあみ……まさに『上京してきた女の子』だ」
P「アイドルとしてやっている時の沙織は眼鏡をはずして、首に眼鏡をあしらったチョーカーをつけている」
P「……オフの時はみつあみ眼鏡ですごしているが、気づかれることはないらしい」
P「……俺はみつあみ眼鏡のままでもいけると思ったんだけどなぁ」
P「荒木比奈。オタク趣味を持つ一般的な女子」
P「音無さん経由で知り合い、ティンときたので半ば無理やりデビューさせた子だ」
P「最初はノリ気じゃなかったんだが……今ではプロの自覚すらある」
P「趣味との両立に全力をつくしてるみたいだな」
P「普段はよれっとしたジャージにぼさぼさのセットしてない髪、眼鏡」
P「だが素材はかなりのもので、まさに原石だったといえる」
P「……これはいけると思ったんだが、プロとしてやっていくうえでのスイッチなのか眼鏡をはずしてしまった」
P「即売会に普段着でいっても気付かれなった、らしい……ううん、ちょっと悲しいな」
P「そう、どうやら自覚がなかったが、俺はいわゆる『眼鏡萌え』らしい」
P「律子に『いい機会だからアイドル復帰しないか?』と何度か呼びかけてみたぐらいだ」
P「そんな俺に現状はなかなか悲しいものがある……が」
P「俺にも一筋の希望が見えた」
ガチャッ
春菜「す、すいません遅れました! おはようございます!」
P「おぉ、おはよう。まだ余裕はあるから大丈夫だ、着替えてきてくれ」
春菜「はい!」
P「そう、上条春菜……俺が見つけた、最高の原石!」
P「彼女がうちのドアを叩いたのはつい最近のこと」
P「デビューする気というよりは……『アイドルを見る目で自分を見てほしかった』ようだった」
P「なんていっても、面接での第一声が」
『春菜「まずは外見のプロデュースということで教えて欲しいんですけど、アタシの眼鏡……どうですか?」』
P「だったからな。 どうやら昔何かあったらしくコンプレックスを抱えていたようだ」
P「だから俺は言ってやったさ」
P「『いい眼鏡だ。感動的だな。そして最高だ!』ってな」
P「以来、彼女のプロデュースは俺に一任され」
P「彼女自身も眼鏡に誇りを持つようになった」
春菜「……あの、プロデューサーさん? いったい何を」
P「おっとすまんな、いくか」
春菜「プロデューサーさん、見てください! これ!」
P「ん? ……おぉ、朝は気付かなかったが眼鏡に色入れたのか!」
春菜「えぇ、横から見た時に少しだけわかる程度に! 流石プロデューサーさん、気づいてくれたんですね!」
P「当たり前だろう。俺は担当アイドルのことならなんだって気付けるさ」
春菜「……この間、ベルトを新調したのに気づいてもらえなかったって蓮実ちゃんがいってましたけれど」
P「……うん、まぁその、そういう日もあるけどな」
春菜「まったく……プロデューサーさんの眼鏡好きにも困ったものですね」
P「いいじゃないか。好きなものを好きと言えないなんて辛すぎるだろ?」
春菜「そんな壮大な話じゃないと思います……」
P(そして、春菜は俺の眼鏡好きを理解してくれた数少ない相手でもあったりする)
P「よし、収録だ! がんばってこいよ」
春菜「まかせてください! 今日は新しい眼鏡で新しい私をみせてあげますから!」
P「ふぅ……やっぱり春菜は眼鏡が似合うな」
P「どうせならあの2人にも眼鏡をかけた状態でお仕事とか……」
P「……お仕事、か。そうだその手があったか!」ガタッ
スタッフ「すいません収録中なのでお静かにお願いします」
P「あ、すいません」
P「今回、3人にCMの話が入った」
沙織「し、しーえむですか! わだす初めて……」
比奈「私だってメインは初めてっス……いったい何のCMなんスか?」
春菜「……プロデューサーさん、まさか」
P「そう、春菜は気付いたな……眼鏡だ!」
比奈・沙織「「ええええええええ!?」」
春菜「……やっぱり」
春菜「……それで、プロデューサーさん? どういうつもりなんですか」
沙織「そ、そーです! わだすが眼鏡なんてかけたらまた昔みてーに」
比奈「私だって無理っス……だって眼鏡には別の私のプロ根性が」
P「あまァい!!」バァン!
沙織「ひっ」
比奈「い、いきなりなんなんスか!」
P「眼鏡を外して変わったお前達だからこそ、眼鏡をかけてまた変わることができるんだ」
春菜「私外してないんですけれど」
P「俺の趣味だ」
春菜「プロデューサーさん……」
春菜「はぁ……本気なんですよね?」
P「あぁ、言っておくがとってきたからには本気だ」
沙織「で、でもやっぱりわだすなんかが」
P「甘いぞ沙織。お前が普段つけている眼鏡も素敵だが……今回の仕事はそうじゃない」
沙織「えっ?」
P「『アイドル』のお前達に眼鏡をかけてもらうんだからな。アイドルとしての新しい一面を魅せる機会でもある」
比奈「眼鏡ひとつで骨格まで変わるのは二次元だけっスよ……」
P「骨格の問題じゃないさ……まずは沙織、これをかけてみてくれ」
沙織「こ、これ……?」
P「うむ、普段沙織がつけているのとはだいぶデザインが違うだろ?」
沙織「こ、これでいいですか」
P「うん……どうだ? 沙織はキュート系として売っているが」
P「この青を基調とした細身のフレームでクールなイメージも演出できる、な?」
沙織「こ、これがわだす……? プロデューサーはやっぱりすげーです……」
比奈「じゃあ私はこっちってことっスか……」
P「話が早い。 こっちは少し太めのフレームに丸みを帯びたデザインで愛嬌を演出している」
比奈「……結構いけてるんじゃないんスかね、これ」
P「俺の見立てに間違いはないさ」
春菜「プロデューサーさん、私の眼鏡は!?」
P「無論、ある」
春菜「ハッ……こ、これは!」
比奈「いったいなんなんスか、これ?」
P「ふっふっふ……普段から眼鏡キャラの春菜だからこそ」
P「フレーム無しのこれでのギャップだ!」
春菜「そ、そんな! こんなの恥ずかしいです!」
P「どうした春菜、眼鏡のCMと気付いてから自分の眼鏡を楽しみにしていたようだが?」
春菜「だからってこんな……ほとんど裸眼に見えちゃうじゃないですか!」
比奈「……何いってるかわからないっス……」
沙織「わ、わだすもついていけねーです…・・」
P「春菜は確かに眼鏡がよく似合う」
P「だがな、昔の春菜のように眼鏡にコンプレックスを持っている子もいるんだ」
春菜「で、でもみんなも眼鏡まで含めて自分の魅力だって」
P「気付けない、思えない人もいる……そういうことさ」
P「だからこそ、眼鏡感の無い眼鏡っていうものもある」
P「そして……そういう眼鏡ですら、眼鏡としてつけこなせる」
P「春菜には、それができると思っているんだ」
春菜「プロデューサーさん……」
比奈「……帰っちゃダメっスかね」
沙織「まっだほうがいいとおもーですけど……」
~~~~真の力のもと、すべてが明らかになる日(CM撮影本番)~~~~
沙織「わだすも……変われる……?」
比奈「こ、これが私……!?」
春菜「既に眼鏡のあなたも、チェーンジ!」
メダカ! ガマガエル! ネコ!
メ・ガ・ネ メガネ メッガッネ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
P「みんな、お疲れ!」
春菜「なんですか私のあのポジション!?」
P「いや、普段眼鏡かけてない沙織と比奈には私物の眼鏡からCM用への変化でギャップがあったしな」
P「どうせなら春菜にも何かやってもらおうと」
春菜「だからって……まぁ、割引券もらったんでいいですけれど」
沙織「わだすも、この眼鏡が似合うようがんばります!」
比奈「まぁ……私服でのおしゃれとしては悪くないっスからね、これ」
P「うん、私生活のアクセントとしてでもいいから活用してみてくれ」
P「みんな、よく似合ってるしな! 見せないのももったいないぞ!」
P「……そんな苦笑いするなよな。それじゃあ事務所に……ん!?」
P「き、きみの名前は? 風香ちゃん? かわいい名前だね。アイドルとか興味ない?」
P「ちょ、ちょっと待って! 怪しいものじゃないから! ね?」
春菜「……はぁ。本当にプロデューサーさんってば……」
おわり
卯月「……はぁ」
春香「うーづーきーちゃん! どうしたの?」
卯月「はっ、春香さん!? 急にどうしたんですか?」
春香「あはは、元気なさそうに見えたから」
卯月「べ、別にそんなことないですよ?」
春香「ふーん……本当かな……?」ワキワキ
卯月「な、なんですかその手の動き……!」
春香「意地を張ってもいいことはないぞ、卯月隊員! とつげきー!」
卯月「亜美さんや真美さんみたいなことを言わないでください! きゃ、ちょっと!」
卯月「あははははは! や、やめて! 話します、話しますから!」
春香「ふぅ……最初から素直に白状すればいいものを……」
卯月「げほっ、げほっ……もう! 春香さんてば急になんなんですか!」
春香「えへへ、やっぱり私らしくなかったかな? でも本当に元気なさそうだったから……」
卯月「う、まぁ確かにそうなんですけれど……」
春香「よかったら、聞かせてくれないかな? 私も力になれるかもしれないし!」
卯月「……やっぱり、春香さんはかっこいいですね」
春香「へっ?」
春香「や、やだなー卯月ちゃんてば! かっこいいっていうのは真みたいな……」
卯月「いえ、そうじゃなくて……私、春香さんに憧れて事務所に来たんです」
春香「え、そうなの!? なんだか照れちゃうなぁ」
卯月「学校の友達は『あざとい』とか『芸人枠じゃん』とか、好き勝手いってましたけれど」
春香「うぐっ」
卯月「でも、どんなことにも全力でぶつかっていく春香さんが本当に輝いて見えてて」
卯月「私も、あんな風に……アイドルになってみたいなって」
卯月「そんな時に、『シンデレラプロジェクト』が始まったんです」
春香「卯月ちゃん、一番にうちに来たもんね」
卯月「はい、私……これで憧れのアイドルになれる! 春香さん達と同じ舞台に立てる! って」
卯月「思ってたんですけれど……」
春香「思ってたのと、違った?」
卯月「……私、何が足りないんでしょう」
卯月「あとからデビューしていく人たちがBランク、Aランクになるのに」
卯月「私はまだCランクで……何もできないんです」
卯月「いくらがんばっても、私……夢になんて、手が届かないんじゃないかって」
春香「……ふーん、そっか」
卯月「私、もういっそ辞めちゃった方が……」
春香「えいっ」ビシッ
卯月「いたっ! な、なにするんですか!」
春香「卯月ちゃん! 正座!」
卯月「えっ? あ、はい!」
春香「ふぅ……いろいろ言いたいことはあるけど、まずはひとつ」
春香「『アイドルをなめるな!』」
卯月「っ……」
春香「卯月ちゃん、確かにシンデレラプロジェクトが始まってからいろんな子がデビューしたよ」
春香「個性的な子も、すごくいて……すごいなって思った」
卯月「だから、私なんかじゃ太刀打ちできないって……思って……」
春香「えいっ」ビシッ
卯月「あうっ」
春香「ふぅ……あ、ごめんね。正座しなくてもいいよ? ちょっと勢いで言っちゃった」
卯月「で、でも反省会なんじゃ」
春香「そんなことしないよ、だからごめんね? 椅子に座って?」
卯月「はい、わかりました……」
春香「……この事務所のメンバーも、すごく濃いよね」
卯月「……はい」
春香「私も、やめちゃおうかなーって思ったことあるんだ」
卯月「は、春香さんがですか!?」
春香「意外だった? ……あとから入ってきた美希があっという間に私のランクをぬかして」
春香「あっちこっちにひっぱりだこで……」
春香「私のお仕事はあんまりないのに、皆はどんどん人気になって」
春香「私なんかいなくても事務所は大丈夫じゃないかなって」
卯月「そんな、春香さんは765プロに必要な人です!」
春香「……そうだね、プロデューサーさんにお説教されちゃったんだ」
春香「その時に言われたんだ。『アイドルをなめるな!』……って」
春香「何のために、アイドルになりたかったんだ? って」
春香「比べられて、一番になるためだったのか? ……ってね」
春香「それでね、思い出したの」
春香「私……みんなで、一緒に、楽しく!だーいすきな、歌を歌いたかったんだって」
春香「私、いつの間にか事務所のみんなまで嫌いになるところだったんだ」
春香「一緒に歌を歌う、大好きな仲間なのに!」
春香「そしたらなんかもったいなくって……みんなと一緒に歌えるようになりたいって」
春香「そしたらふっきれたのかな、私……今ではこうやって、みんなと一緒に歌ってられる」
卯月「春香さんが、そんな……」
春香「私にはみんなみたいな武器はないもん。千早ちゃんみたいに歌もうまくないし」
春香「真や響ちゃんみたいにダンスもできない。雪歩ややよいみたいに守りたくなるタイプでもない」
春香「……他にも、いろいろ。みんなに勝てない部分なんてあるよ」
春香「でも私は、みんなのことがだーい好き! だから、一緒に歌えるんだ」
春香「ねぇ卯月ちゃん……卯月ちゃんは、どうしてアイドルになりたかったの?」
卯月「私は……そんなに立派な理由なんて」
春香「ないなら、作っちゃえばいいんだよ!」
卯月「えっ?」
卯月「つ、作っちゃうだなんてそんな」
春香「卯月ちゃん……私達と、一緒に歌おうよ!」
卯月「ど、どこでですか……?」
春香「定期ライブは、昔からのメンバーで歌ってるけど……」
春香「ここに、卯月ちゃんも混ざっちゃえばいいんだよ!」
卯月「え、えぇぇぇぇ!? 無理です! 私のこと知ってる人なんていませんよ!」
卯月「そんなのいろんな人からブーイングされちゃいます! 無理です!」
春香「……今すぐが嫌なら、約束しよう?」
春香「誰が見ても『あ!765プロの島村卯月だ!』って言われるようになって」
春香「私達よりずっとずーっとすごいアイドルになるって!」
春香「そうしたら、誰も文句なんて言えなくなっちゃうよ?」
卯月「……わ、わかりました」
卯月「私……皆さんより、すごいアイドルになってみせます!」
春香「うん、すっごくいい顔してるよ!」
卯月「そうですか? 春香さんの、おかげですよ」
春香「うぅん、卯月ちゃんはやればできる子だよ! 絶対!」
春香「あと……卯月ちゃん。 できればなんだけど……『春香さん』って呼ぶのやめてもらってもいいかな?」
卯月「す、すいません天海先輩!」
春香「そ、そうじゃなくて! 一緒の場所に立つんだよね?」
春香「なら、同じ年なんだし……ね?」
卯月「わ、わかりました……じゃなくて。わかったよ、春香ちゃん」
春香「うん、よろしくね? 卯月ちゃん!」
おわり
元スレ
柊「お疲れ様です……ってあら、プロデューサーさん……まだお仕事なの?」
P「あ、柊さん……お疲れ様です、少し事務が残ってまして」
柊「あら……大変ね。少し付き合ってあげるわ」
P「そんな、アイドルに手伝わせるだなんて俺は」
柊「年上のいうことは聞いておくことね……それに、今夜は貴方に付き合って欲しい気分なの」
P「は、はぁ……」
柊「お酒はやっぱりおいしく飲みたいじゃない?」
P「光栄ですけれど……」
柊「ならいいじゃないの、ほら……」
P「ありがとうございます。じゃあ……そこ、お願いできますか?」
みたいな感じで
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:12:39.24 ID:5/7HhhwR0
………………
P「ふぅ……とりあえず終わりました」
柊「あら、早いのね……私のためにがんばってくれたのかしら」
P「いえ、あとは持ち帰ります。細かい部分の調整ぐらいですし」
柊「うふふ、意外とワルなのね」
P「誰のおかげだと思ってるんですか……」
柊「誰かしらね、困ったものだわ」
P「まったくもって困ったものですよ……まぁ、たまには息抜きも必要かなと思ってたので感謝もしてますけれど」
柊「うふふ、本当に困ったものね」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:16:19.48 ID:5/7HhhwR0
P「ところで……柊さん。お手伝いいただいておいて言うのもなんですが」
柊「あら、何かしら……?」
P「なんで俺と飲みに行こうだなんていうんですか?」
柊「うふふ、簡単なことじゃない……貴方と飲むワインは最高においしいのよ」
柊「それに、私……一人だとあまりお酒を飲まないのよ?」
P「ワインの空き瓶片手に言われても説得力がないです」
柊「あら……不思議ね?」
P「俺も不思議です。いつ開けたんですかそれ」
柊「いつかしらね……少なくとも、お仕事中は飲んでなかった気がするわ」
P「問題になりますからやめてください……」
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:21:12.66 ID:5/7HhhwR0
柊「それに……安心していいわ、これノンアルコールよ」
P「瓶に詰めて数年保存させるぶどうジュースなんて俺は聞いたことないですけれど」
柊「まだまだ貴方も若いっていうことよ、経験が足りないわ」
P「……まったく。その調子で今から飲みにいって大丈夫なんですか?」
柊「安心して。私こう見えても結構お酒強いの」
P「そういう意味じゃなくてですね……はぁ。まぁ、いきましょうか」
柊「素直な貴方のこと、好きよ?」
P「ははは、どうもプロデューサー冥利に尽きますね!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:27:07.36 ID:5/7HhhwR0
P「しかし……ワインが飲めるお店なんて俺ほとんど知らないんですけど」
柊「飲みに誘ったのは私よ、安心していいわ……いいお店があるの」
P「それじゃあ、お願いします……」
~~~☆にょわー☆~~~
柊「ここよ、どうかしら?」
P「……あの、柊さん? こんな高そうなところだと……なさけないんですけれど俺の財布が……」
柊「あら、本当になさけないわよ? ……安心して。今日は私が誘ったんですもの」
P「いえ、でもほら俺は仮にもプロデューサーで」
柊「いいのよ。……それとも、女に恥をかかせる気かしら? ほら、入るわよ」
P「は、はい……」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:34:43.36 ID:5/7HhhwR0
ウェイター「いらっしゃいませ。ご予約の方でしょうか」
P「え、いやあの」
柊「いいえ。でもオーナーに『志乃が来た』って伝えてくれればわかるわ」
ウェイター「は、はぁ……かしこまりました」
P「……柊さん、大丈夫なんですか? やっぱり場違いじゃ」
ドタドタドタドタ
オーナー「志乃ちゃん!? ひさびさじゃない!」
柊「あら、オーナーこそ変わってないわね」
オーナー「お世辞でも嬉しいけど……んもう、来るなら連絡してよ!」
柊「ふふふ、急に来たくなっちゃんだもの……いいじゃない?」
P「」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:43:57.00 ID:5/7HhhwR0
オーナー「志乃ちゃんらしいけど……あら? そちらの人はひょっとして……」
P「あ、俺は柊さんのプロデュースを担当している……」
オーナー「あら? 恋人じゃないの?」
柊「どうかしら、なかなかいけずなのよ……」
P「柊さん!?」
柊「うふふ、冗談よ……そうね、残念ながら違うみたいよ?」
オーナー「もう、あなた! 志乃ちゃんのどこに不満があるっていうのよ!」
P「いえ、俺はプロデューサーで柊さんはアイドルなので」
オーナー「燃えるじゃないの!」
P「そうじゃなくて!」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:48:05.35 ID:5/7HhhwR0
柊「まぁまぁオーナー、そんなに熱くならなくてもいいじゃない……」
オーナー「んもう! 志乃ちゃんほどのいい女になびかないなんてロリコンよ!」
P「だから、そういう意味じゃないんです! 柊さんはすごく魅力的ですけど!」
柊「……あら?」
オーナー「んまっ」
P「あ、いえ……その、だから! ……柊さんは、アイドルですから」
P「俺が、彼女をプロデュースしたいと、トップアイドルになってほしいと思ったから」
P「まだ、俺が彼女に対して手を出すなんて考えられませんって」
柊「『まだ』ってことはいつかは期待していいのかしら?」
P「あっ」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 17:53:16.36 ID:5/7HhhwR0
オーナー「……んふふ、なーんだいい人見つけてるじゃないの、志乃ちゃんてば」
柊「そうみたいね……プロデューサーさんてば、情熱的ね?」
P「う……うぅ……」
柊「そんなにしょぼくれないでもいいじゃない。ほら、お酒でも飲んで忘れましょう?」
P「柊さんは絶対忘れないじゃないですか……」
柊「どうかしら……ほら、貴方が私を酔いつぶしちゃえばいいのよ」
P「それこそ無理じゃないですか……」
柊「あら、今の私は少しばかり浮かれた気分だから早く酔っちゃいそうよ?」
P「それって……」
オーナー「ふぅ……やれやれ妬けちゃうわー。お二人ともごゆっくりどうぞ」
スタスタスタスタ……
柊「『それって……』何かしら?」
P「い、いえ……」
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 18:01:12.43 ID:5/7HhhwR0
P「……すごい。俺、こんなの社長の接待のお付き合いですら食べたことないですよ……」
柊「何事も経験よ、おいしいご飯とおいしいお酒は元気の源なんだから」
P「柊さん……本当に大丈夫なんですか、これ」
柊「無理っていったら、貴方がここで働いて返してくれるのかしら」
P「そ、それぐらいならいくらでも」
柊「冗談よ、ほら貴方もお飲みなさいな」
P「それじゃあ遠慮なく……」
柊「貴方の瞳に乾杯……なんてね」
P「そ、そういうのは男が」
柊「あら、言ってくれるのかしら」
P「……貴女の瞳に、乾杯……似合いませんかね」
柊「うふふ、悪くないわよ」スッ
「「乾杯」」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 18:05:22.66 ID:5/7HhhwR0
柊「ふぅ……仕事終わりの一杯も悪く無いわね。それとも……貴方がコレに付き合ってくれるから、かしらね?」
P「あはは……どうでしょう。でも確かにすごくおいしいです」
柊「……ねぇプロデューサーさん、今度一緒にワインを買いに行きましょう」
P「急にどうしたんですか? 俺ワインなんて……」
柊「知らなくたっていいわ。今年作られたワインを……貴方と出会った記念すべき年のを……ね?」
P「……勘違いしちゃいますよ?」
柊「いいんじゃないかしら、勘違いも経験よ」
P「……そうですね、トップアイドル柊志乃のデビュー年の記念すべき一本として」
柊「うふふ、なかなかキザなこというのね」
P「えぇ、まぁたまには決めないと……プロデューサーとして、男としてね?」
柊「それじゃあまだまだ頑張ってもらわないと困るわよ……Pさん?」
P「えぇ、まかせてください!」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 18:06:33.72 ID:5/7HhhwR0
こういう感じでモバマスのSSが読みたいです!!!ください!!!
前回はクレクレしても人が来なかったから今回こそは誰か書いてくれるって信じてます!!
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:10:02.93 ID:PnIJx+/hO
支援小ネタいきまス
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:14:38.13 ID:PnIJx+/hO
P「まいったな…プロジェクトとはいえ、スカウトから始めなきゃならんとは……候補生のプロデュースしかやったことないぞ」
P「春香たち、社長にどうやって誘われたんだろうな……いかん、とにかく誰がスカウトできないと今月の給料が……」
ガチャ
小鳥「どーぞ、遠慮なく入って入って!」
荒木比奈「いいんスか? 仕事場までお邪魔しちゃって……」
小鳥「他ならぬ同志のためだもの! 社長が許さなくても私が許します!」
比奈「そ、それじゃ遠慮なく……念願の冬馬総受け本が……うへへへ」
P「小鳥さん、そっちの子は……?」
比奈「ハイ? あ、ども……」
P「てぃ……」
比奈「へ?」
P「ティンときたッ!」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:18:27.06 ID:PnIJx+/hO
比奈「無理っス! 嫌っス! どう考えても気の迷いっスよー!」
P「いや! 俺の中の何かが叫んでる! 君は磨けば光る原石だ!」
比奈「こんな冴えないメガネジャージに言い寄るとか正気の沙汰と思えないっスよ!?」
比奈「ちょ、迫って来ないで……ほら、ピヨ子さんも何とか言ってくださいよー!」
小鳥「……いい」
比奈「へ?」
小鳥「比奈ちゃん……黙ってたけど私、可愛い女の子にも目がなくて」ズイ
比奈「ひっ」
小鳥「さ、更衣室に行きましょう……優しくしてあげるから、ね?」ズイズズイ
比奈「や、ちょっ……いやあああ! お助けーーっス!」
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:25:32.41 ID:PnIJx+/hO
小鳥「ふう……お待たせしました!」
比奈「うう……ヒラヒラスースーして落ち着かないっス……」
P「おお……これはなかなか……!」
比奈「も、もういいでしょ? 勘弁してくださいよー……」
P「いやいや、ほら鏡見てみなよ? 正直かなりいいぞ」ササッ
比奈「……」ジー
比奈「ブスじゃないっスかー! やっぱ無理っスよー!」
P「いや、そりゃそんだけ顔しかめたらなあ……」
小鳥「コンタクトレンズが必要ですね……」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:29:59.66 ID:PnIJx+/hO
比奈「無理っスってば! あんなガラスみたいなの目に入れるとか人間のやることじゃないっス!」
P「そこを何とか! 費用は経費で出すから!」
比奈「嫌なものは嫌っスーーっ!」
ガチャ
真「おはようございまーす! あれ? 何やってるんですか? その子は……」
小鳥「真ちゃん、いい所に……こっち来て!」
真「え? うわわっ、何なんですか!?」
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:33:39.56 ID:PnIJx+/hO
比奈「まったく……誰が好き好んでアタシなんか」カチャ
比奈「ピヨ子さんもひどいっスよ、一緒になって……早く冬馬総受け本」
真「……」
比奈「へ……あれ? あなたは……」
真「こんにちは」ニコ
比奈「なななっ、生まこりん……!?」
真「ボクと一緒にアイドル……や ら な い か」
比奈「ウホッ……」
比奈「不詳、荒木比奈! 精一杯頑張らせていいただきまスッ!」
P・小鳥「っしゃあ!」グッ
荒木比奈のアイドル人生はここから始まる……!
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:36:16.96 ID:PnIJx+/hO
おしまいでス
眼鏡あり特訓後比奈はよ
60: 眼鏡問題 2012/04/29(日) 19:47:57.86 ID:5/7HhhwR0
P「……最近、ようやく事務所が安定してきた」
P「でも、問題がひとつだけある」
P「それは……」
沙織「おはようごぜーます!プロデューサー!」
P「おぉ、沙織か。おはよう……とりあえず着替えてこーい」
沙織「はい!きげーてきます!」
比奈「おはよーございまス……」
P「お、おぉ比奈、おはよう……どうした? 死にそうな顔してるが」
比奈「〆切り近いんス……着替えてくるっス……」
P「おう、無茶はいかんぞー」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 19:55:13.63 ID:5/7HhhwR0
P「そう、俺のセンスは確からしい……ティンときた子たちは見事にアイドルとして孵化した」
P「だが」
沙織「きげーてきました! プロデューサー、今日のお仕事はなんですか!」
P「うん、沙織は本屋まわってサイン会だな……比奈は?」
比奈「よし、いくっスよー!」
P「おぉ、さっきまでが嘘のようなテンション」
比奈「私だってアイドルっスから! ファンには情けないとこみせらんないっスよ!」
P「うし、倒れないように気をつけてくれよ! 沙織と一緒にまわってくれれば大丈夫だ」
比奈「うし、がんばるっス!」
P「……そう、確かに仕事に問題は何一つない、でも」
P「アイドルとして目覚めた子達が眼鏡を外してしまったのが、目下の悩みだ……」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:07:00.39 ID:5/7HhhwR0
P「奥山沙織。秋田から上京してきて勉強をしようと思っていた時にシンデレラプロジェクトが発足」
P「自分を変えて、素敵な自分に生まれ変わりたい……憧れからうちの事務所のドアを叩いた子だ」
P「いくつか門前払いを食らった事務所もあったらしく、最初は自分に自信がないようだった」
P「まったく見る目のないやつらもいたもんだ。俺はそんな沙織を応援し続け」
P「田舎出身の垢ぬけてない部分と、時々混じってしまう方言からファンも生まれて」
P「今ではBランクアイドルとして立派にやっている」
P「普段着では、大きい眼鏡にみつあみ……まさに『上京してきた女の子』だ」
P「アイドルとしてやっている時の沙織は眼鏡をはずして、首に眼鏡をあしらったチョーカーをつけている」
P「……オフの時はみつあみ眼鏡ですごしているが、気づかれることはないらしい」
P「……俺はみつあみ眼鏡のままでもいけると思ったんだけどなぁ」
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:13:16.63 ID:5/7HhhwR0
P「荒木比奈。オタク趣味を持つ一般的な女子」
P「音無さん経由で知り合い、ティンときたので半ば無理やりデビューさせた子だ」
P「最初はノリ気じゃなかったんだが……今ではプロの自覚すらある」
P「趣味との両立に全力をつくしてるみたいだな」
P「普段はよれっとしたジャージにぼさぼさのセットしてない髪、眼鏡」
P「だが素材はかなりのもので、まさに原石だったといえる」
P「……これはいけると思ったんだが、プロとしてやっていくうえでのスイッチなのか眼鏡をはずしてしまった」
P「即売会に普段着でいっても気付かれなった、らしい……ううん、ちょっと悲しいな」
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:18:12.31 ID:5/7HhhwR0
P「そう、どうやら自覚がなかったが、俺はいわゆる『眼鏡萌え』らしい」
P「律子に『いい機会だからアイドル復帰しないか?』と何度か呼びかけてみたぐらいだ」
P「そんな俺に現状はなかなか悲しいものがある……が」
P「俺にも一筋の希望が見えた」
ガチャッ
春菜「す、すいません遅れました! おはようございます!」
P「おぉ、おはよう。まだ余裕はあるから大丈夫だ、着替えてきてくれ」
春菜「はい!」
P「そう、上条春菜……俺が見つけた、最高の原石!」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:25:49.65 ID:5/7HhhwR0
P「彼女がうちのドアを叩いたのはつい最近のこと」
P「デビューする気というよりは……『アイドルを見る目で自分を見てほしかった』ようだった」
P「なんていっても、面接での第一声が」
『春菜「まずは外見のプロデュースということで教えて欲しいんですけど、アタシの眼鏡……どうですか?」』
P「だったからな。 どうやら昔何かあったらしくコンプレックスを抱えていたようだ」
P「だから俺は言ってやったさ」
P「『いい眼鏡だ。感動的だな。そして最高だ!』ってな」
P「以来、彼女のプロデュースは俺に一任され」
P「彼女自身も眼鏡に誇りを持つようになった」
春菜「……あの、プロデューサーさん? いったい何を」
P「おっとすまんな、いくか」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:33:51.55 ID:5/7HhhwR0
春菜「プロデューサーさん、見てください! これ!」
P「ん? ……おぉ、朝は気付かなかったが眼鏡に色入れたのか!」
春菜「えぇ、横から見た時に少しだけわかる程度に! 流石プロデューサーさん、気づいてくれたんですね!」
P「当たり前だろう。俺は担当アイドルのことならなんだって気付けるさ」
春菜「……この間、ベルトを新調したのに気づいてもらえなかったって蓮実ちゃんがいってましたけれど」
P「……うん、まぁその、そういう日もあるけどな」
春菜「まったく……プロデューサーさんの眼鏡好きにも困ったものですね」
P「いいじゃないか。好きなものを好きと言えないなんて辛すぎるだろ?」
春菜「そんな壮大な話じゃないと思います……」
P(そして、春菜は俺の眼鏡好きを理解してくれた数少ない相手でもあったりする)
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:37:42.65 ID:5/7HhhwR0
P「よし、収録だ! がんばってこいよ」
春菜「まかせてください! 今日は新しい眼鏡で新しい私をみせてあげますから!」
P「ふぅ……やっぱり春菜は眼鏡が似合うな」
P「どうせならあの2人にも眼鏡をかけた状態でお仕事とか……」
P「……お仕事、か。そうだその手があったか!」ガタッ
スタッフ「すいません収録中なのでお静かにお願いします」
P「あ、すいません」
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:42:56.58 ID:5/7HhhwR0
P「今回、3人にCMの話が入った」
沙織「し、しーえむですか! わだす初めて……」
比奈「私だってメインは初めてっス……いったい何のCMなんスか?」
春菜「……プロデューサーさん、まさか」
P「そう、春菜は気付いたな……眼鏡だ!」
比奈・沙織「「ええええええええ!?」」
春菜「……やっぱり」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:49:14.49 ID:5/7HhhwR0
春菜「……それで、プロデューサーさん? どういうつもりなんですか」
沙織「そ、そーです! わだすが眼鏡なんてかけたらまた昔みてーに」
比奈「私だって無理っス……だって眼鏡には別の私のプロ根性が」
P「あまァい!!」バァン!
沙織「ひっ」
比奈「い、いきなりなんなんスか!」
P「眼鏡を外して変わったお前達だからこそ、眼鏡をかけてまた変わることができるんだ」
春菜「私外してないんですけれど」
P「俺の趣味だ」
春菜「プロデューサーさん……」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 20:55:13.28 ID:5/7HhhwR0
春菜「はぁ……本気なんですよね?」
P「あぁ、言っておくがとってきたからには本気だ」
沙織「で、でもやっぱりわだすなんかが」
P「甘いぞ沙織。お前が普段つけている眼鏡も素敵だが……今回の仕事はそうじゃない」
沙織「えっ?」
P「『アイドル』のお前達に眼鏡をかけてもらうんだからな。アイドルとしての新しい一面を魅せる機会でもある」
比奈「眼鏡ひとつで骨格まで変わるのは二次元だけっスよ……」
P「骨格の問題じゃないさ……まずは沙織、これをかけてみてくれ」
沙織「こ、これ……?」
P「うむ、普段沙織がつけているのとはだいぶデザインが違うだろ?」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:02:39.05 ID:5/7HhhwR0
沙織「こ、これでいいですか」
P「うん……どうだ? 沙織はキュート系として売っているが」
P「この青を基調とした細身のフレームでクールなイメージも演出できる、な?」
沙織「こ、これがわだす……? プロデューサーはやっぱりすげーです……」
比奈「じゃあ私はこっちってことっスか……」
P「話が早い。 こっちは少し太めのフレームに丸みを帯びたデザインで愛嬌を演出している」
比奈「……結構いけてるんじゃないんスかね、これ」
P「俺の見立てに間違いはないさ」
春菜「プロデューサーさん、私の眼鏡は!?」
P「無論、ある」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:08:21.90 ID:5/7HhhwR0
春菜「ハッ……こ、これは!」
比奈「いったいなんなんスか、これ?」
P「ふっふっふ……普段から眼鏡キャラの春菜だからこそ」
P「フレーム無しのこれでのギャップだ!」
春菜「そ、そんな! こんなの恥ずかしいです!」
P「どうした春菜、眼鏡のCMと気付いてから自分の眼鏡を楽しみにしていたようだが?」
春菜「だからってこんな……ほとんど裸眼に見えちゃうじゃないですか!」
比奈「……何いってるかわからないっス……」
沙織「わ、わだすもついていけねーです…・・」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:11:55.27 ID:5/7HhhwR0
P「春菜は確かに眼鏡がよく似合う」
P「だがな、昔の春菜のように眼鏡にコンプレックスを持っている子もいるんだ」
春菜「で、でもみんなも眼鏡まで含めて自分の魅力だって」
P「気付けない、思えない人もいる……そういうことさ」
P「だからこそ、眼鏡感の無い眼鏡っていうものもある」
P「そして……そういう眼鏡ですら、眼鏡としてつけこなせる」
P「春菜には、それができると思っているんだ」
春菜「プロデューサーさん……」
比奈「……帰っちゃダメっスかね」
沙織「まっだほうがいいとおもーですけど……」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:17:40.11 ID:5/7HhhwR0
~~~~真の力のもと、すべてが明らかになる日(CM撮影本番)~~~~
沙織「わだすも……変われる……?」
比奈「こ、これが私……!?」
春菜「既に眼鏡のあなたも、チェーンジ!」
メダカ! ガマガエル! ネコ!
メ・ガ・ネ メガネ メッガッネ!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
P「みんな、お疲れ!」
春菜「なんですか私のあのポジション!?」
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:25:50.58 ID:5/7HhhwR0
P「いや、普段眼鏡かけてない沙織と比奈には私物の眼鏡からCM用への変化でギャップがあったしな」
P「どうせなら春菜にも何かやってもらおうと」
春菜「だからって……まぁ、割引券もらったんでいいですけれど」
沙織「わだすも、この眼鏡が似合うようがんばります!」
比奈「まぁ……私服でのおしゃれとしては悪くないっスからね、これ」
P「うん、私生活のアクセントとしてでもいいから活用してみてくれ」
P「みんな、よく似合ってるしな! 見せないのももったいないぞ!」
P「……そんな苦笑いするなよな。それじゃあ事務所に……ん!?」
P「き、きみの名前は? 風香ちゃん? かわいい名前だね。アイドルとか興味ない?」
P「ちょ、ちょっと待って! 怪しいものじゃないから! ね?」
春菜「……はぁ。本当にプロデューサーさんってば……」
おわり
94: >>61より 2012/04/29(日) 21:41:46.15 ID:5/7HhhwR0
卯月「……はぁ」
春香「うーづーきーちゃん! どうしたの?」
卯月「はっ、春香さん!? 急にどうしたんですか?」
春香「あはは、元気なさそうに見えたから」
卯月「べ、別にそんなことないですよ?」
春香「ふーん……本当かな……?」ワキワキ
卯月「な、なんですかその手の動き……!」
春香「意地を張ってもいいことはないぞ、卯月隊員! とつげきー!」
卯月「亜美さんや真美さんみたいなことを言わないでください! きゃ、ちょっと!」
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:50:41.78 ID:5/7HhhwR0
卯月「あははははは! や、やめて! 話します、話しますから!」
春香「ふぅ……最初から素直に白状すればいいものを……」
卯月「げほっ、げほっ……もう! 春香さんてば急になんなんですか!」
春香「えへへ、やっぱり私らしくなかったかな? でも本当に元気なさそうだったから……」
卯月「う、まぁ確かにそうなんですけれど……」
春香「よかったら、聞かせてくれないかな? 私も力になれるかもしれないし!」
卯月「……やっぱり、春香さんはかっこいいですね」
春香「へっ?」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 21:58:24.50 ID:5/7HhhwR0
春香「や、やだなー卯月ちゃんてば! かっこいいっていうのは真みたいな……」
卯月「いえ、そうじゃなくて……私、春香さんに憧れて事務所に来たんです」
春香「え、そうなの!? なんだか照れちゃうなぁ」
卯月「学校の友達は『あざとい』とか『芸人枠じゃん』とか、好き勝手いってましたけれど」
春香「うぐっ」
卯月「でも、どんなことにも全力でぶつかっていく春香さんが本当に輝いて見えてて」
卯月「私も、あんな風に……アイドルになってみたいなって」
卯月「そんな時に、『シンデレラプロジェクト』が始まったんです」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:02:55.34 ID:5/7HhhwR0
春香「卯月ちゃん、一番にうちに来たもんね」
卯月「はい、私……これで憧れのアイドルになれる! 春香さん達と同じ舞台に立てる! って」
卯月「思ってたんですけれど……」
春香「思ってたのと、違った?」
卯月「……私、何が足りないんでしょう」
卯月「あとからデビューしていく人たちがBランク、Aランクになるのに」
卯月「私はまだCランクで……何もできないんです」
卯月「いくらがんばっても、私……夢になんて、手が届かないんじゃないかって」
104: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:06:49.35 ID:5/7HhhwR0
春香「……ふーん、そっか」
卯月「私、もういっそ辞めちゃった方が……」
春香「えいっ」ビシッ
卯月「いたっ! な、なにするんですか!」
春香「卯月ちゃん! 正座!」
卯月「えっ? あ、はい!」
春香「ふぅ……いろいろ言いたいことはあるけど、まずはひとつ」
春香「『アイドルをなめるな!』」
卯月「っ……」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:11:33.26 ID:5/7HhhwR0
春香「卯月ちゃん、確かにシンデレラプロジェクトが始まってからいろんな子がデビューしたよ」
春香「個性的な子も、すごくいて……すごいなって思った」
卯月「だから、私なんかじゃ太刀打ちできないって……思って……」
春香「えいっ」ビシッ
卯月「あうっ」
春香「ふぅ……あ、ごめんね。正座しなくてもいいよ? ちょっと勢いで言っちゃった」
卯月「で、でも反省会なんじゃ」
春香「そんなことしないよ、だからごめんね? 椅子に座って?」
卯月「はい、わかりました……」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:16:39.82 ID:5/7HhhwR0
春香「……この事務所のメンバーも、すごく濃いよね」
卯月「……はい」
春香「私も、やめちゃおうかなーって思ったことあるんだ」
卯月「は、春香さんがですか!?」
春香「意外だった? ……あとから入ってきた美希があっという間に私のランクをぬかして」
春香「あっちこっちにひっぱりだこで……」
春香「私のお仕事はあんまりないのに、皆はどんどん人気になって」
春香「私なんかいなくても事務所は大丈夫じゃないかなって」
卯月「そんな、春香さんは765プロに必要な人です!」
春香「……そうだね、プロデューサーさんにお説教されちゃったんだ」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:23:34.17 ID:5/7HhhwR0
春香「その時に言われたんだ。『アイドルをなめるな!』……って」
春香「何のために、アイドルになりたかったんだ? って」
春香「比べられて、一番になるためだったのか? ……ってね」
春香「それでね、思い出したの」
春香「私……みんなで、一緒に、楽しく!だーいすきな、歌を歌いたかったんだって」
春香「私、いつの間にか事務所のみんなまで嫌いになるところだったんだ」
春香「一緒に歌を歌う、大好きな仲間なのに!」
春香「そしたらなんかもったいなくって……みんなと一緒に歌えるようになりたいって」
春香「そしたらふっきれたのかな、私……今ではこうやって、みんなと一緒に歌ってられる」
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:29:08.17 ID:5/7HhhwR0
卯月「春香さんが、そんな……」
春香「私にはみんなみたいな武器はないもん。千早ちゃんみたいに歌もうまくないし」
春香「真や響ちゃんみたいにダンスもできない。雪歩ややよいみたいに守りたくなるタイプでもない」
春香「……他にも、いろいろ。みんなに勝てない部分なんてあるよ」
春香「でも私は、みんなのことがだーい好き! だから、一緒に歌えるんだ」
春香「ねぇ卯月ちゃん……卯月ちゃんは、どうしてアイドルになりたかったの?」
卯月「私は……そんなに立派な理由なんて」
春香「ないなら、作っちゃえばいいんだよ!」
卯月「えっ?」
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:37:25.25 ID:5/7HhhwR0
卯月「つ、作っちゃうだなんてそんな」
春香「卯月ちゃん……私達と、一緒に歌おうよ!」
卯月「ど、どこでですか……?」
春香「定期ライブは、昔からのメンバーで歌ってるけど……」
春香「ここに、卯月ちゃんも混ざっちゃえばいいんだよ!」
卯月「え、えぇぇぇぇ!? 無理です! 私のこと知ってる人なんていませんよ!」
卯月「そんなのいろんな人からブーイングされちゃいます! 無理です!」
春香「……今すぐが嫌なら、約束しよう?」
春香「誰が見ても『あ!765プロの島村卯月だ!』って言われるようになって」
春香「私達よりずっとずーっとすごいアイドルになるって!」
春香「そうしたら、誰も文句なんて言えなくなっちゃうよ?」
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/04/29(日) 22:44:04.88 ID:5/7HhhwR0
卯月「……わ、わかりました」
卯月「私……皆さんより、すごいアイドルになってみせます!」
春香「うん、すっごくいい顔してるよ!」
卯月「そうですか? 春香さんの、おかげですよ」
春香「うぅん、卯月ちゃんはやればできる子だよ! 絶対!」
春香「あと……卯月ちゃん。 できればなんだけど……『春香さん』って呼ぶのやめてもらってもいいかな?」
卯月「す、すいません天海先輩!」
春香「そ、そうじゃなくて! 一緒の場所に立つんだよね?」
春香「なら、同じ年なんだし……ね?」
卯月「わ、わかりました……じゃなくて。わかったよ、春香ちゃん」
春香「うん、よろしくね? 卯月ちゃん!」
おわり
P「『すべての女性にデビューの機会を』……?」