1: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 18:45:20.09 ID:qVf+2N0Z.net

善子「なによ、嫌い?」

花丸「こういう話自体嫌いだよ」

善子「とか言いつつ、付き合ってくれるんでしょ?」

花丸「付き合うまでボソボソ言うことくらい目に見えてるずら」

花丸「……で、善子ちゃんはそのNTRについてどこまで知ってるの?」

善子「そうこなくっちゃ!」

善子「NTRは寝取られって言って、ヒロインが別の奴に奪われることを言うのよ」

善子「寝取る方法はまぁいろいろあるし、寝取り役にもいろいろあって、カテゴリ的には多岐にわたるんだけど」

善子「ヒロインが寝取られる……あ、寝取るって分かる?」

花丸「おぼろげには」

善子「かんたんに言っちゃえば、エロいことよ」

善子「相思相愛であれ、主人公からの片思いであれ」

善子「ヒロインが別の奴にエロい行為で奪われることを寝取り……そうされることを寝取られ。NTRって言うの」

花丸「はぁ……」

善子「どうしたの? 花丸的にNG?」

花丸「善子ちゃんはNTRっていうものをまるで解ってないずらね」

善子「ん? makipedia情報なんだけど?」

花丸「別に間違ってるわけじゃないよ。確かにNTRは寝取られとされてるずら。でも、そうじゃないずら」



2: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:00:28.00 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「まず言っちゃうと」

花丸「寝取るや寝取られるは、言わば不倫や浮気する。不倫や浮気されたというだけのことずら」

善子「へぇ……でもそういうタイトルもあるじゃない」

善子「需要はどっちにしろあるでしょ」

花丸「うん。だけどそうじゃないずら」

花丸「浮気や不倫、寝取り寝取られ」

花丸「そこに当て嵌まることとして、主人公とヒロインの間に割って入る存在がある」

花丸「間男とか言われてるやつずら」

花丸「その間という部分を取って、NTR……ニュートラルという隠語が使われるようになったずら」

花丸「あいつ、あの子とニュートラルな関係でいたいって話だよ。とか」

花丸「そういう会話が聞こえたら不倫関係だと思っていいよ」

善子「えっ」

花丸「その隠語を使って、NTRというものが出来た」

花丸「不倫や浮気といった一般的呼称では色気がないからね」

花丸「つまり、NTRって言うのは性癖におけるカテゴリとして性的琴線に触れるように工夫されたものではなく」

花丸「元から存在していた隠語を、その結果として扱うようになったずら」

善子「そう……なのね」

善子「NTRってエロい感じするって思ってたけどそういうやつだったんだ」

花丸「うん。まぁ全部嘘だけど」

善子「は?」



5: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:07:01.31 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「NTRは寝取られの頭文字をとっただけずら」

花丸「マルとしてはあんまり好きな文化じゃないよ」

花丸「はっきり言って、寝取るやつはクズずら」

善子「辛辣ね、ずら丸」

善子「まぁ一理あるわ」

善子「相手がいる女の子にエロいことして奪うとか、最低最悪」

善子「でも、それがエロいって性癖として存在してるわけで……」

善子「嫌いなら、ずら丸も理解できない?」

花丸「嫌いだって言う人は素質があるって話だけどね」

善子「え……いや、ないない!」

善子「ありえないでしょ!」

花丸「そもそも、寝取られは誰の視点?」

善子「主人公でしょ?」

花丸「うん。でも、その主人公の立場になってエロいと感銘を受けて性欲を発散してるのかな?」



7: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:19:15.35 ID:qVf+2N0Z.net

善子「まさか、ヒロイン側……」

花丸「それもないとは言えないけど、寝取る実行者の立場が一番ありえるんじゃないかな」

花丸「自分には過ぎた相手。だけど、それを自分の性的技術で奪い取る」

花丸「そうすることが出来たという愉悦、焦がれた女の子が自分の手で乱れているという喜び」

花丸「性的に響くものがあるとマルは思うずら」

善子「ふぅん……」

善子「悪いけど異議あり」

善子「それなら強姦系のカテゴリで良いって思うわ」

善子「寝取られってカテゴライズされる以上、それをされた主人公視点だと思うわけ」

花丸「確かに」

善子「だからこそ、私も理解できないのよ」

善子「そもそも、寝取る側だとしたら私も理解できるし」

花丸「寝取りたい相手でも?」

善子「……たいとは思ってないけど、したらどうなるだろうとは考えてる」チラッ

花丸「エッチな堕天使様ずら」

善子「あんたじゃないわよ。あんたじゃ」



10: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:31:23.17 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「じゃぁ、ダイヤさんで考えてみるずら」

善子「なんでよ!」

善子「というか、ダイヤは寝取られるような人じゃないわよ」

善子「エロいことに誘われたって絶対断るし」

善子「エロいことされたくらいで揺らぐような感じしないじゃない」

花丸「真面目な人ほど堕とし易いずら」

花丸「特に、ダイヤさんくらい慕う相手に一途で、自分が相手の迷惑になることを好まない人ならなおのこと」

善子「マジ?」

花丸「だって、考えてみて欲しいずら」

花丸「ダイヤさんは確かにそういった性的接触を拒む人だけど」

花丸「恋人に自分から求めることが絶対にないわけではないよね?」

花丸「自分から切り出すべきか。それを悩んで、考えて、相手が疲れているんじゃないかって身を引くタイプずら」

善子「だからわけわからないやつにホイホイついていくって言うの?」

善子「ありえない。絶対にない」

花丸「ついていくことはないってマルも思うずら」

花丸「でも、一人でやれることを勧められたらやっちゃうよね?」

花丸「こうすると良いよって、こっそりと」



11: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:42:31.51 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「口ではあれこれ言うかもしれないけど」

花丸「それで相手に迷惑をかけなくて済むならって、手を出すのは間違いない」

花丸「それで解消されれば、ダイヤさんはエッチなことを繰り返すようになるよね?」

善子「一人で。でしょ」

花丸「うん。善子ちゃん、これはあくまで仮定だよ」

善子「分かってる」

花丸「……さて。一人ですることだけど、えっちなことをするようになっちゃったダイヤさんは」

花丸「次第にそれでは満足できなくなっていくずら」

花丸「誰にだっておこる、慣れってやつ」

善子「まさか、そこで寝取ろうってんじゃ……」

花丸「どうかな」

花丸「もちろん、寝取る人は直喩的にエッチしようだなんて言わないずら」

花丸「もっといい方法があるよって、誘う」

花丸「もちろん、密室に連れて行くなどのリスクはあらかじめ提示する」

善子「は? それでダイヤが行くわけ――」

花丸「一つ、リスクを語ることで不信感を抑える」

花丸「二つ、ダイヤさんに選択権がある」

花丸「三つ、断っても良いけど大丈夫かと、あくまでダイヤさんを心配している素振りを見せる」

花丸「そこまでやれば≪ダメそうなら引き返せる≫という考えのもと、話を聞くだけならって言葉を引き出させやすいずら」



12: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 19:55:17.78 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「そこで、ダイヤさんに方法を教える」

花丸「当然手を出すことなく教えたら、実際にやると思ったらちょっとだけ来ちゃったな。って」

花丸「ダイヤさんが教えたことをする姿を想像して興奮したことを話すずら」

花丸「笑いながら、困ったように、あくまで、ダイヤさんに手は出したくないと引く姿勢で」

花丸「それを見て、ダイヤさんは気持ちが痛いくらいに理解できちゃうんじゃないかな?」

花丸「したいけど出来ない。我慢して押し隠してしまう気持ち」

善子「………」

花丸「体を許すことはないと思う。だけど、えっちなことはしてくれるかもしれない」

善子「……するかもね」

花丸「そこで、流れに身を委ねてダイヤさんを抱いたりして寄り添うずら」

花丸「消極的な性接触、互いに慰めるだけの関係」

花丸「完全に奪うわけじゃない。だけど、もう、ダイヤさんは元には戻れなくなる」



14: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 20:06:28.24 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「自分の知らないところで、そんなことないはずの恋人が」

花丸「性的な行為に没頭してる」

花丸「自分以外の誰かの手で、聞いたこともない甘い声を出してる」

花丸「善子ちゃん、寝取られるって言うのはそういうことずら」

花丸「自分の知らない好きな人の乱れた姿」

花丸「好きだからこそ許せないのに、好きだからこそその淫靡さに心が乱れてしまう」

花丸「素質があるって言うのは寝取られなんて許せないという、相手を想う心があるが故ずら」

善子「あんた、寝取られ嫌いなんじゃないの?」

花丸「素質はあるよ。マルにもね」

花丸「それで? 善子ちゃんはいつも通りダイヤさんの寝取られ――」

善子「やめて、無理」

善子「寝取られることに目覚めるとか、頭おかしくなる」

花丸「素質、あるよ?」ニコッ

善子「止めてっ」



15: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 20:15:53.86 ID:qVf+2N0Z.net

善子「くっそー聞くんじゃなかった!」

花丸「ふふんっ」

花丸「ダイヤさんを使ったのが効いたずらね」

花丸「残念だけど、善子ちゃんはもう戻れないよ」

花丸「ダイヤさんを見るたびに、もしかしたらって心が揺れる」

善子「ぐっ」

花丸「ダイヤさんがそんなことないって言っても、大丈夫って言っても」

花丸「もしかしたらって――」

善子「ひぃぃっ」

花丸「そして、その不安がダイヤさんの性的な技術力をあがったと誤認し」

花丸「ついついあたりがきつくなって、亀裂が――」

善子「やーめーろーっ!」

善子「ダイヤはそんなことしない!」



19: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 20:26:26.49 ID:qVf+2N0Z.net

花丸「NTRに興奮する理由、分かったずら?」

善子「分かりたくなかった……」

花丸「NTRは知らないことが一番」

花丸「好奇心は猫を殺すともいうから気を付けるずら」

善子「……分かったわよ」

花丸「はぁ」

花丸「そんなに不安ずらか?」

善子「ん」

花丸「仕方がないずら」

花丸「話したマルにも責任はあるし、解消方法教えてあげるずら」

善子「ほんと!?」ガタッ

花丸「嘘はつかないずら」

花丸「ただここじゃ出来ないし、マルの家に行くずら」

花丸「おばあちゃん達はお寺の方で色々あるから、誰の邪魔も入らないから大丈夫」

善子「ん……分かった。戸締り手伝うから早く行きましょ」

花丸「うん」

花丸「早く、したほうが良いからね」ニコッ



20: 名無しで叶える物語 2019/12/28(土) 20:28:02.06 ID:qVf+2N0Z.net

終わり
素質がないから続けられないずら


元スレ
善子「ずら丸的にNTRってアリ? なし?」 花丸「はぁ」