1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 20:46:40.35 ID:FmL4b/jP0
――――マミ宅
さやか「それでさ、恭介ったらね――」
まどか「えーそうなんだー」
マミ「二人とも、紅茶のおかわりはいるかしら?」
さやか「ありがとうマミさん、頂きます!」
マミ「ちょっと待ってて……って、あら? お砂糖がなくなっちゃったわ」
まどか「私、持って来ます! 戸棚の中でしたよね?」
マミ「ごめんね、鹿目さん」
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 20:49:18.06 ID:FmL4b/jP0
まどか「ええっと……お砂糖は、っと……あった!」
まどか「……あれっ!? 今、何か動いたような……ひいぃ!!!」ガタン
マミ「どうしたの? 鹿目さん?」
まどか「れ、冷蔵庫の陰にゴキブリが!!!」
マミ「え!? ちょっと待ってて! 今殺虫剤持ってくるから!!」
さやか「どうしたの? まどか」
まどか「ゴキブリが出たの……」ガクガク
マミ「持ってきたわよ!」
まどか「マミさん、お願いします!!」
マミ「ティロ・フィナーレ!!!!」ブシュー
カサカサ
さやか「やったか!?」
パタパタ
まどか「てぃひいぃ! 飛んだあぁ!!」
マミ「そんな、ティロ・フィナーレが効かないなんて……」
さやか「最近のゴキブリは強いんですね……」
まどか「薬剤耐性ゴキブリってやつかな……」
マミ「と、とりあえず、お茶会の続きをしましょうか」
まどか「そうですね」
さやか「全く、余計な邪魔が入っちゃったねー」
まどか「……あれ? 私のケーキのところに何か……」
まどか「嫌あぁぁ! ケーキにゴキブリが!! しかも二匹!!!」
マミ「今度こそ、任せて鹿目さん! ティロ……」
さやか「待って! テーブルの上には、ケーキも、紅茶も、あるんだよ!」
マミ「フィナアァァァァレエェェェェェェ!!!!!」ブシュシュシュー
さやか「今度こそやったか!?」
パタパタ ブウゥゥーン
まどか「てぃひいぃ! また飛んだあぁ!!」
――――
まどか「なんとか追い払えたけど……」
マミ「お茶もケーキもダメにしちゃったわね……」
さやか「これは捨てちゃうしかないですね……」
「待ちな!!!」
さやか「え……って、きょ、杏子!?」
杏子「食い物を粗末にするんじゃねぇ。殺すぞ!?」
マミ「ダメよ佐倉さん! そのケーキは殺虫剤を浴びた……」
杏子「うーん、うまーい!!」パクパク
さやか「ああぁ、食べちゃったよ……」
まどか「杏子ちゃん! 大丈夫なの!?」
杏子「大丈夫さこの程度。あたしは鉄の胃袋で……うぐぅ!!」バターン
さやか「杏子ぉ!!」
まどか「ああ、杏子ちゃんの意識レベルが300に!!」
マミ「ええっと、救急車、救急車……あ、もしもし!?」ピポパ
ナンヤオジョウジャン!? イタズラカイナ!?
マミ「あら?」
まどか「マミさん! 射太興業にかけてどうするんですか!!」
さやか「どうやったら間違うんだよ……」
まどか「マミさん! 救急車は118番ですって!!」
さやか「それは海のもしもでしょ……」
まどか「てぃひいぃ!! 杏子ちゃんの死体にゴキブリが群がってるぅ!!」
さやか「勝手に殺すな!」
まどか「どうしようどうしよう……マミさんは童心に返ってリカちゃん電話かけてるし」
マミ「私、独りぼっちじゃないもの!!」リカハネェ、コレカラママトオデカケスルノ
さやか「ねぇ救急車は!? ホントに杏子が死体になっちゃうよ!?」
まどか「杏子ちゃんを勝手に殺さないでよ!!!」
さやか「あんたが先に言ったんでしょ!?」
QB「……やあ、皆楽しそうだね」
マミ「ええ。とっても楽しいわ!!!」ソシテネ カワイイオヨウフクカッテモラウノ
さやか「楽しくないよ!? 一人死に掛けてるし!!」
QB「あのさ、魔法少女なんだから魔力を与えたら助かるんじゃないかな……」
まどか「……正論だね。キュゥべえの分際で」
さやか「……たまにはいいこと言うんだね。キュゥべえの分際で」
QB「わけが分からないよ……」
まどか「と、いうわけで、さやかちゃんお願い」
さやか「え? なんで?」
まどか「私、阿呆少女じゃないから魔法使えないでしょ?」
さやか「魔法少女だよ!! 阿呆じゃないよ!?」
まどか「ごめんね。痴呆少女さやかあちゃん」
さやか「ワザとでしょ!? しかも誤植ネタ入れてこないでよ!」
さやか「ていうか痴呆少女はマミさんでしょ!? 緊急時にリカちゃん電話はないって!!」
まどか「さやかちゃん、今のはちょっと……」
さやか「え?」
マミ「痴呆って言われたなら、みんな死ぬしかないじゃない!!」
さやか「発狂しないでマミさん! 死者が増えるから!!」
まどか「杏子ちゃんを勝手に殺さないでよ!!!」
さやか「もういいよ!! 同じネタ繰り返すのはご法度だよ!?」
杏子「う、うぅん……」
まどか「杏子ちゃん大丈夫!?」
杏子「み、水……」
まどか「……釣具屋さんってまだやってるかな?」
さやか「ミミズじゃないよ!? 『み、水』だよ!? ボケてる場合じゃないでしょ!?」
まどか「私、本気だったのに……」グスン
さやか「ますますダメだよ!? 阿呆少女だよホントに!!」
――――
ググッ ゴクゴク…
杏子「……ぷっはぁ!! 助かったよ!!」
さやか「あんた、ホントに鉄の胃袋なのね……」
まどか「とりあえず、よかったね……」
さやか「あれ? マミさんは?」
まどか「リカちゃん電話が録音テープという事実に触れて魔女化したよ」
さやか「メンタル弱すぎでしょ!?」
マミ「な、なんとか踏みとどまったわ……」
まどか「え? あんなにソウルジェム濁ってたのに……」
マミ「3種のチーズ牛丼近づけたら、ソウルジェムを浄化できたの」
さやか「牛丼万能過ぎじゃない!?」
マミ「違うわ美樹さん。『3種のチーズ牛丼』であって『牛丼』ではないの」
さやか「そこ大事だったんですね!?」
マミ「ええ。お肉とチーズのコラボレーションが最高なのよ……」ウットリ
さやか「うわぁ……なんかトリップしてるよこの人……」
まどか「今日は帰ろっか」
さやか「そうだねー……」
まどか「それじゃあマミさん、お邪魔しました」バタン
――――
マミ「……でね、ゴルゴンゾーラが……って、あら?」ダレモイナイ
マミ「私、独りぼっち……」グスン
――――翌日・学校
まどか「――でね、マミさんの家でそんなことがあったの」
ほむら「あら、そうなの?」
ほむら(ていうかその会合、私呼ばれてないのだけれど……)
まどか「ほむらちゃんも来ればよかったのにぃ」
ほむら「え、ええ。昨日は用事があって……」
ほむら(呼ばれてたら言ってたわよ……)グスン
さやか「おーい、まどかー! 一緒に帰ろうよ!!」
まどか「うん、そうしよう。またね、ほむらちゃん!!」
ほむら「え、ええ……」
ほむら(美樹さやか。どこまで貴女は愚かなの)ギリリ
――――
ほむら「こうなったら、まどかと青を追跡するしかないわね」
ほむら「偶然を装って、会合に参加してやるわ……」
さやか「あ、まどか。ホームセンター寄ってっていい?」
まどか「え? 何を買うの?」
さやか「いや、マミさん家にお邪魔するにあたって、自衛用に殺虫剤を……」
まどか「見かけによらず、さやかちゃんは怖がりなんだね」
ほむら(今日はCD屋じゃないのね……)コソコソ
QB「あれ? 暁美ほむら、どうしたんだい?」
ほむら「黙りなさいっ」パンッ
――――ホームセンター・ジョイフルほむ田
まどか「うわぁ、いっぱいあるんだね!」
さやか「ジョイほむは品揃え豊富だからねー」
まどか「ごきごきホイホイとかはどうかな?」
さやか「それは自衛には向かないんじゃないかな……」
まどか「私、一つ買ってこう! お部屋に置くんだ!」
さやか「あ、そういうことならあたしも買おうかな……」
さやか「お、緊急時に備えてバミサンもいいかも!」
まどか「ああ、煙でいぶしてゴキブリ退治する奴だね?」
さやか「そうそう! 結構効くよねこれ!」
さやか「でもやっぱり、スプレータイプが欲しいかな……」
まどか「制汗スプレーで火炎放射とかどうかな?」
さやか「燃えか~! そこが燃えなのか~!」
さやか「……って、ダメだよ!? マミさんの家ごと退治ちゃうからね!?」
ほむら(ごきホイとバミサン、あとトグロンSを買うのね……)コソコソ
ほむら(なら私は、M18クレイモアとVXガス、そしてM67破片手榴弾を持って行こうかしら)
ほむら(華麗にゴキブリを退治すれば、まどかからの評価もうなぎ上りよ)
ほむら「ふふっ……ふひひ……」
QB「何笑ってるんだい? ほむら」
ほむら「……聞いてたのね。消えなさい」パンッ
QB「やれやれ、招かれざる客って……きゅぷぷぃっ!」
――――
まどか「結局、いっぱい買っちゃったね」
さやか「うへぇ、あたしの英世カルテットが消えたわ……」
まどか「まあ、これでマミさんのおうちに安心して遊びに行けると思えば!」
さやか「そうだね。保険みたいなものだよね」
まどか「ついでにキュゥべえも退治できないかなぁ」
さやか「それは無理でしょ……」
――――マミのマンション
まどか「あれ? マミさんだ?」
さやか「ホントだ。部屋の外で何やってんだろうね?」
まどか「マミさん、どうしたんですか?」
マミ「か、鹿目さん美樹さん!!」ガクガク
さやか「どうしたんですか? そんなに怯えて?」
マミ「で、出たのよ……」
まどか「まさか、また!?」
マミ「え、ええ……。それで怖くなっちゃって、部屋にいられなくって……」
まどか「キュゥべえはホントにしつこいね……」
さやか「いや、ゴキブリの話だよね!?」
マミ「キュゥべえがしつこいのは間違ってないけどね。今日はゴキブリよ」
さやか「しつこいんだ、しつこいんだキュゥべえ!?」
マミ「人の下着の色を執拗に聞くのはやめてほしいわ……」
さやか(それは正直あたしも興味あるわ)
さやか「とにかく、今日は対策グッズをいっぱい買ってきたから大丈夫ですよ!!」
まどか「ここに来る途中に、ジョイほむで買ってきたんです」
マミ「あら本当? 嬉しいわ二人とも!!」
マミ(ああ、これが独りじゃないということなのね……)
マミ(もう、何も怖くない!!!)
さやか「なんでマミさん、ニヤニヤしてんだろ」コソッ
まどか「頭がお花畑なんだね、きっと」
さやか「よし、この虫博士オススメのトグロンSを片手に……」
まどか「さやかちゃん、頑張って!!」
マミ「美樹さん、頼むわね!!」
さやか「え? 二人は何もしないの?」
マミ「だって、怖いもの……」
まどか「こういうのはさやかちゃんの役目でしょ?」
さやか「」
ガチャ
さやか「ま、まあいいよ、あたしに任せて!!」ズカズカ
ガサガサ…
さやか「そこだッ!!」ブシュウゥ
さやか「って、ぎゃああぁぁ!!」
マミ「美樹さん、噴射口を顔に向けてしまっていたのね」
まどか「さやかちゃんって、ほんとバカ」
さやか「よし、角に追い詰めたわよぉ……」
ブウウゥゥゥン
さやか「ぎひゃあぁぁ!!! 飛んだ!! 飛んだよ!!」
ピトッ
さやか「んひぃぃぃ!! う、腕についたああぁぁぁ!!!」ブンブン
マミ「美樹さん、完全に遊ばれてるわね」
まどか「さやかちゃんって、ほんとバカ」
ほむら(よし、颯爽と登場するなら今ね)コソコソ
ほむら「ど、どどどうしたのあなたたち。き、きぎゅうね」
さやか(噛んだ……)
マミ(噛んだわね……)
まどか(カンダハル……)
ほむら「そ、そんなことより! どうしたの一体?」
まどか「かくかくしかじか、なの」
ほむら「なるほどね。私に任せなさい!!」ゴソゴソ
まどか「何それ?」
ほむら「化学防護衣よ」
マミ「そこまでする必要があるのかしら?」
ほむら「当たり前じゃない! とても危ないのよ!」シュコーシュコー
さやか「え? たかがゴキブリが?」
ほむら「ゴキブリじゃないわ、これからVXガスを使うのよ」ブッシャアァ
さやか「ぐわあぁぁ!! ……何よこ……れ……」バタン
まどか「ねぇ、さやかちゃん、どうしたの!? ねぇ!?」
QB「今のはまずかったよぉ、ほむら」
QB「友達にVXガスを噴射するなんて、割とマジでどうかしてるよ!!!」
ほむら「魔法少女だから大丈夫だと思った。後悔はしていない」
マミ(ああ、大家さんになんて言おうかしら……)
ほむら「とりあえず、引きずり出しておこうかしら」ズルズル
さやか「……ぷはぁ!! あれ? あたしどうしたの?」
まどか「さやかちゃん!? 大丈夫なの!?」
QB「せいぜい呼吸困難にしかならないからね。魔法少女的には大丈夫さ」
ほむら「命拾いしたわね、美樹さやか」
さやか「いや、9割方あんたのせいでしょ!?」
ほむら「そうかもね、否定はしない」
マミ(ああ、まさか大家さん死んでたりしないわよね……?)
QB「まあVXガスは有機リン系殺虫剤の仲間みたいなものだからね」
QB「効果はあるんじゃないのかな?」
さやか「そうだといいけどね……」
マミ「とりあえず、入ってみましょうか……」
ギイィ……
マミ「おえぇぇ!! げほおぉ!!」バタン
さやか「え? ちょ、マミさ……うあぁぁ……」バタン
まどか「え?」
QB「まどかぁ、VXガスは一週間ほど効果が持続するんだよ」
まどか「え? え?」
QB「さあ、僕と契約して、VXガスを無毒化しようよ!!」
ほむら「させないわ」ヒョイッ
QB「え? ちょ、急に持ち上げないでよ……え?」
ほむら「さようなら、キュゥべえ」ポイッ
QB「ぐわあぁぁ!! VXガスの残留した部屋に投げ込むなんてどうかして……」バタリ
ほむら「死んだわね」
新QB「……代わりはいくらでもあるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね。勿体無いじゃないか」トテトテ
新QB「……で、僕の前の個体はどこだい? 食べないといけないんだけど」
ほむら「この部屋の中よ」
新QB「ありがとう。君は親切だね……ぐわあぁぁ!!」
ほむら「キュゥべえ、VXガスは一週間ほど効果が持続するのよ?」ニヤリ
――――七日後
まどか「どうなっちゃってるのかなぁ、さやかちゃんとマミさん」
ほむら「そろそろあの部屋の毒性が消えるから、あの二人も出てくるはずよ」
まどか「でもよく考えたら、置き去りにしないで救出しとけばよかったんじゃないかな」
ほむら「そうかもね……」
ほむら(一週間まどかと二人きりを味わうためには置き去りにするしかなかったのよ……許してまどか)
まどか「じゃ、開けてみるねっ」
ガチャ
まどか「え?」
ほむら「何よこれ……。キュゥべえがいっぱいじゃない!!」
QB「正確には僕じゃないけどね」ヒョッコリ
ほむら「……どういうことよ」
QB「正確に言えば、僕の抜け殻さ」
ほむら「どういうことなの!? 答えなさいキュゥべえ!?」
QB「最初の固体がVXガスで死んだ後、新しい個体がそれを食べに来た」
QB「しかし、室内はVXガスが充満している。すぐに新しい個体も息絶えた」
QB「そしてまた、さらに新しい個体がやってきて、前の個体の死体を探した」
QB「これの繰り返しさ」
ほむら「で、結局死体はどのぐらいあるのかしら?」
QB「そうだね、一個体が死ぬまで平均して一分とするならば」
QB「七日間同じ事を繰り返して、10080体前後かな?」
さやか「ふわあぁぁ……よく寝たわぁ」
マミ「なんだか頭が痛いわねぇ……」
まどか「さやかちゃん!! マミさん!!」
さやか「あれ? まど……ひっ!!」
マミ「……どうして部屋中にキュゥべえが置いてあるのかしら?」
まどか「ええっ、と。実はですね……」
ほむら「かくかくしかじかってことよ」
マミ「それで、これをどうするかが問題よねぇ」
さやか「ほむら、あんたの盾の中にしまっといたら?」
ほむら「お断りよ。汚らしいわ」
マミ「どうしようかしら……。キュゥべえ、なんとかしてくれない?」
QB「無理だ。僕は少食だからね。もう食べられないよ」ポンポン
マミ「困ったわねぇ……」
まどか「そうだ!! 燃やしちゃうのはどうですか!?」
マミ「燃やす……?」
まどか「はい。焼却処分です」
さやか「他に手はないかー」
ほむら「それしかないわね。さすがまどか」
杏子「食べられないのかい?」ヒョコッ
ほむら「佐倉杏子。あなた一体どこから……」
さやか「食べてみたらいいじゃない、ほら」ポイ
杏子「どれどれ……」パク
QB「……」ドキドキ
杏子「……! ううおえぇぇ!!!!! まっじいぞこれ!!!!!!」
QB「ちょっとショックだよ、杏子」
マミ「ほら、食べるものじゃないでしょう?」
さやか「また倒れるんじゃないでしょうね……」
杏子「倒れねーよ!!!」
ほむら「さあ、食べられないのが決まったら焼きましょうか」ドボドボ
マミ「え? 暁美さん何を撒いているの?」
ほむら「ガソリンよ」
マミ「ガソリン……って、え?」
さやか「まどか!! 早く逃げよう!!!」ダッシュ
まどか「そうだね!!」ダッシュ
杏子「おい、待てよ!!!」ダッシュ
ほむら「えっと、手榴弾手榴弾」ゴソゴソ
マミ「え? え?」
ほむら「離れた方がいいわよ、巴マミ」
マミ「え、ちょ……」
ほむら「くらいなさい!! M67破片手榴弾!!」
カチッ
ポイッ
――――その日、巴マミは家を失った。
終わり
以上です。
短い上に内容が無いような話でしたが、読んで頂きありがとうございました。
最後、話を投げたように思われるかもしれませんが仕様です。
ジョイほむの元ネタが分かる方がいてよかったです……。
元スレ
まどか「ええっと……お砂糖は、っと……あった!」
まどか「……あれっ!? 今、何か動いたような……ひいぃ!!!」ガタン
マミ「どうしたの? 鹿目さん?」
まどか「れ、冷蔵庫の陰にゴキブリが!!!」
マミ「え!? ちょっと待ってて! 今殺虫剤持ってくるから!!」
さやか「どうしたの? まどか」
まどか「ゴキブリが出たの……」ガクガク
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 20:53:01.53 ID:FmL4b/jP0
マミ「持ってきたわよ!」
まどか「マミさん、お願いします!!」
マミ「ティロ・フィナーレ!!!!」ブシュー
カサカサ
さやか「やったか!?」
パタパタ
まどか「てぃひいぃ! 飛んだあぁ!!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 20:57:20.80 ID:FmL4b/jP0
マミ「そんな、ティロ・フィナーレが効かないなんて……」
さやか「最近のゴキブリは強いんですね……」
まどか「薬剤耐性ゴキブリってやつかな……」
マミ「と、とりあえず、お茶会の続きをしましょうか」
まどか「そうですね」
さやか「全く、余計な邪魔が入っちゃったねー」
まどか「……あれ? 私のケーキのところに何か……」
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:01:01.17 ID:FmL4b/jP0
まどか「嫌あぁぁ! ケーキにゴキブリが!! しかも二匹!!!」
マミ「今度こそ、任せて鹿目さん! ティロ……」
さやか「待って! テーブルの上には、ケーキも、紅茶も、あるんだよ!」
マミ「フィナアァァァァレエェェェェェェ!!!!!」ブシュシュシュー
さやか「今度こそやったか!?」
パタパタ ブウゥゥーン
まどか「てぃひいぃ! また飛んだあぁ!!」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:05:01.34 ID:FmL4b/jP0
――――
まどか「なんとか追い払えたけど……」
マミ「お茶もケーキもダメにしちゃったわね……」
さやか「これは捨てちゃうしかないですね……」
「待ちな!!!」
さやか「え……って、きょ、杏子!?」
杏子「食い物を粗末にするんじゃねぇ。殺すぞ!?」
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:09:00.74 ID:FmL4b/jP0
マミ「ダメよ佐倉さん! そのケーキは殺虫剤を浴びた……」
杏子「うーん、うまーい!!」パクパク
さやか「ああぁ、食べちゃったよ……」
まどか「杏子ちゃん! 大丈夫なの!?」
杏子「大丈夫さこの程度。あたしは鉄の胃袋で……うぐぅ!!」バターン
さやか「杏子ぉ!!」
まどか「ああ、杏子ちゃんの意識レベルが300に!!」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:13:07.53 ID:FmL4b/jP0
マミ「ええっと、救急車、救急車……あ、もしもし!?」ピポパ
ナンヤオジョウジャン!? イタズラカイナ!?
マミ「あら?」
まどか「マミさん! 射太興業にかけてどうするんですか!!」
さやか「どうやったら間違うんだよ……」
まどか「マミさん! 救急車は118番ですって!!」
さやか「それは海のもしもでしょ……」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:17:01.07 ID:FmL4b/jP0
まどか「てぃひいぃ!! 杏子ちゃんの死体にゴキブリが群がってるぅ!!」
さやか「勝手に殺すな!」
まどか「どうしようどうしよう……マミさんは童心に返ってリカちゃん電話かけてるし」
マミ「私、独りぼっちじゃないもの!!」リカハネェ、コレカラママトオデカケスルノ
さやか「ねぇ救急車は!? ホントに杏子が死体になっちゃうよ!?」
まどか「杏子ちゃんを勝手に殺さないでよ!!!」
さやか「あんたが先に言ったんでしょ!?」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:21:01.32 ID:FmL4b/jP0
QB「……やあ、皆楽しそうだね」
マミ「ええ。とっても楽しいわ!!!」ソシテネ カワイイオヨウフクカッテモラウノ
さやか「楽しくないよ!? 一人死に掛けてるし!!」
QB「あのさ、魔法少女なんだから魔力を与えたら助かるんじゃないかな……」
まどか「……正論だね。キュゥべえの分際で」
さやか「……たまにはいいこと言うんだね。キュゥべえの分際で」
QB「わけが分からないよ……」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:25:01.59 ID:FmL4b/jP0
まどか「と、いうわけで、さやかちゃんお願い」
さやか「え? なんで?」
まどか「私、阿呆少女じゃないから魔法使えないでしょ?」
さやか「魔法少女だよ!! 阿呆じゃないよ!?」
まどか「ごめんね。痴呆少女さやかあちゃん」
さやか「ワザとでしょ!? しかも誤植ネタ入れてこないでよ!」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:29:12.35 ID:FmL4b/jP0
さやか「ていうか痴呆少女はマミさんでしょ!? 緊急時にリカちゃん電話はないって!!」
まどか「さやかちゃん、今のはちょっと……」
さやか「え?」
マミ「痴呆って言われたなら、みんな死ぬしかないじゃない!!」
さやか「発狂しないでマミさん! 死者が増えるから!!」
まどか「杏子ちゃんを勝手に殺さないでよ!!!」
さやか「もういいよ!! 同じネタ繰り返すのはご法度だよ!?」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:33:01.68 ID:FmL4b/jP0
杏子「う、うぅん……」
まどか「杏子ちゃん大丈夫!?」
杏子「み、水……」
まどか「……釣具屋さんってまだやってるかな?」
さやか「ミミズじゃないよ!? 『み、水』だよ!? ボケてる場合じゃないでしょ!?」
まどか「私、本気だったのに……」グスン
さやか「ますますダメだよ!? 阿呆少女だよホントに!!」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:37:02.02 ID:FmL4b/jP0
――――
ググッ ゴクゴク…
杏子「……ぷっはぁ!! 助かったよ!!」
さやか「あんた、ホントに鉄の胃袋なのね……」
まどか「とりあえず、よかったね……」
さやか「あれ? マミさんは?」
まどか「リカちゃん電話が録音テープという事実に触れて魔女化したよ」
さやか「メンタル弱すぎでしょ!?」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:41:01.66 ID:FmL4b/jP0
マミ「な、なんとか踏みとどまったわ……」
まどか「え? あんなにソウルジェム濁ってたのに……」
マミ「3種のチーズ牛丼近づけたら、ソウルジェムを浄化できたの」
さやか「牛丼万能過ぎじゃない!?」
マミ「違うわ美樹さん。『3種のチーズ牛丼』であって『牛丼』ではないの」
さやか「そこ大事だったんですね!?」
マミ「ええ。お肉とチーズのコラボレーションが最高なのよ……」ウットリ
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:45:01.35 ID:FmL4b/jP0
さやか「うわぁ……なんかトリップしてるよこの人……」
まどか「今日は帰ろっか」
さやか「そうだねー……」
まどか「それじゃあマミさん、お邪魔しました」バタン
――――
マミ「……でね、ゴルゴンゾーラが……って、あら?」ダレモイナイ
マミ「私、独りぼっち……」グスン
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:48:01.49 ID:FmL4b/jP0
――――翌日・学校
まどか「――でね、マミさんの家でそんなことがあったの」
ほむら「あら、そうなの?」
ほむら(ていうかその会合、私呼ばれてないのだけれど……)
まどか「ほむらちゃんも来ればよかったのにぃ」
ほむら「え、ええ。昨日は用事があって……」
ほむら(呼ばれてたら言ってたわよ……)グスン
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:52:01.56 ID:FmL4b/jP0
さやか「おーい、まどかー! 一緒に帰ろうよ!!」
まどか「うん、そうしよう。またね、ほむらちゃん!!」
ほむら「え、ええ……」
ほむら(美樹さやか。どこまで貴女は愚かなの)ギリリ
――――
ほむら「こうなったら、まどかと青を追跡するしかないわね」
ほむら「偶然を装って、会合に参加してやるわ……」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 21:56:01.55 ID:FmL4b/jP0
さやか「あ、まどか。ホームセンター寄ってっていい?」
まどか「え? 何を買うの?」
さやか「いや、マミさん家にお邪魔するにあたって、自衛用に殺虫剤を……」
まどか「見かけによらず、さやかちゃんは怖がりなんだね」
ほむら(今日はCD屋じゃないのね……)コソコソ
QB「あれ? 暁美ほむら、どうしたんだい?」
ほむら「黙りなさいっ」パンッ
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:00:01.37 ID:FmL4b/jP0
――――ホームセンター・ジョイフルほむ田
まどか「うわぁ、いっぱいあるんだね!」
さやか「ジョイほむは品揃え豊富だからねー」
まどか「ごきごきホイホイとかはどうかな?」
さやか「それは自衛には向かないんじゃないかな……」
まどか「私、一つ買ってこう! お部屋に置くんだ!」
さやか「あ、そういうことならあたしも買おうかな……」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:04:01.22 ID:FmL4b/jP0
さやか「お、緊急時に備えてバミサンもいいかも!」
まどか「ああ、煙でいぶしてゴキブリ退治する奴だね?」
さやか「そうそう! 結構効くよねこれ!」
さやか「でもやっぱり、スプレータイプが欲しいかな……」
まどか「制汗スプレーで火炎放射とかどうかな?」
さやか「燃えか~! そこが燃えなのか~!」
さやか「……って、ダメだよ!? マミさんの家ごと退治ちゃうからね!?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:08:01.36 ID:FmL4b/jP0
ほむら(ごきホイとバミサン、あとトグロンSを買うのね……)コソコソ
ほむら(なら私は、M18クレイモアとVXガス、そしてM67破片手榴弾を持って行こうかしら)
ほむら(華麗にゴキブリを退治すれば、まどかからの評価もうなぎ上りよ)
ほむら「ふふっ……ふひひ……」
QB「何笑ってるんだい? ほむら」
ほむら「……聞いてたのね。消えなさい」パンッ
QB「やれやれ、招かれざる客って……きゅぷぷぃっ!」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:13:16.41 ID:FmL4b/jP0
――――
まどか「結局、いっぱい買っちゃったね」
さやか「うへぇ、あたしの英世カルテットが消えたわ……」
まどか「まあ、これでマミさんのおうちに安心して遊びに行けると思えば!」
さやか「そうだね。保険みたいなものだよね」
まどか「ついでにキュゥべえも退治できないかなぁ」
さやか「それは無理でしょ……」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:18:01.63 ID:FmL4b/jP0
――――マミのマンション
まどか「あれ? マミさんだ?」
さやか「ホントだ。部屋の外で何やってんだろうね?」
まどか「マミさん、どうしたんですか?」
マミ「か、鹿目さん美樹さん!!」ガクガク
さやか「どうしたんですか? そんなに怯えて?」
マミ「で、出たのよ……」
まどか「まさか、また!?」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:23:31.92 ID:FmL4b/jP0
マミ「え、ええ……。それで怖くなっちゃって、部屋にいられなくって……」
まどか「キュゥべえはホントにしつこいね……」
さやか「いや、ゴキブリの話だよね!?」
マミ「キュゥべえがしつこいのは間違ってないけどね。今日はゴキブリよ」
さやか「しつこいんだ、しつこいんだキュゥべえ!?」
マミ「人の下着の色を執拗に聞くのはやめてほしいわ……」
さやか(それは正直あたしも興味あるわ)
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:28:01.35 ID:FmL4b/jP0
さやか「とにかく、今日は対策グッズをいっぱい買ってきたから大丈夫ですよ!!」
まどか「ここに来る途中に、ジョイほむで買ってきたんです」
マミ「あら本当? 嬉しいわ二人とも!!」
マミ(ああ、これが独りじゃないということなのね……)
マミ(もう、何も怖くない!!!)
さやか「なんでマミさん、ニヤニヤしてんだろ」コソッ
まどか「頭がお花畑なんだね、きっと」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:33:01.59 ID:FmL4b/jP0
さやか「よし、この虫博士オススメのトグロンSを片手に……」
まどか「さやかちゃん、頑張って!!」
マミ「美樹さん、頼むわね!!」
さやか「え? 二人は何もしないの?」
マミ「だって、怖いもの……」
まどか「こういうのはさやかちゃんの役目でしょ?」
さやか「」
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:38:11.22 ID:FmL4b/jP0
ガチャ
さやか「ま、まあいいよ、あたしに任せて!!」ズカズカ
ガサガサ…
さやか「そこだッ!!」ブシュウゥ
さやか「って、ぎゃああぁぁ!!」
マミ「美樹さん、噴射口を顔に向けてしまっていたのね」
まどか「さやかちゃんって、ほんとバカ」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:43:01.71 ID:FmL4b/jP0
さやか「よし、角に追い詰めたわよぉ……」
ブウウゥゥゥン
さやか「ぎひゃあぁぁ!!! 飛んだ!! 飛んだよ!!」
ピトッ
さやか「んひぃぃぃ!! う、腕についたああぁぁぁ!!!」ブンブン
マミ「美樹さん、完全に遊ばれてるわね」
まどか「さやかちゃんって、ほんとバカ」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:48:01.30 ID:FmL4b/jP0
ほむら(よし、颯爽と登場するなら今ね)コソコソ
ほむら「ど、どどどうしたのあなたたち。き、きぎゅうね」
さやか(噛んだ……)
マミ(噛んだわね……)
まどか(カンダハル……)
ほむら「そ、そんなことより! どうしたの一体?」
まどか「かくかくしかじか、なの」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:53:01.81 ID:FmL4b/jP0
ほむら「なるほどね。私に任せなさい!!」ゴソゴソ
まどか「何それ?」
ほむら「化学防護衣よ」
マミ「そこまでする必要があるのかしら?」
ほむら「当たり前じゃない! とても危ないのよ!」シュコーシュコー
さやか「え? たかがゴキブリが?」
ほむら「ゴキブリじゃないわ、これからVXガスを使うのよ」ブッシャアァ
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 22:58:01.40 ID:FmL4b/jP0
さやか「ぐわあぁぁ!! ……何よこ……れ……」バタン
まどか「ねぇ、さやかちゃん、どうしたの!? ねぇ!?」
QB「今のはまずかったよぉ、ほむら」
QB「友達にVXガスを噴射するなんて、割とマジでどうかしてるよ!!!」
ほむら「魔法少女だから大丈夫だと思った。後悔はしていない」
マミ(ああ、大家さんになんて言おうかしら……)
ほむら「とりあえず、引きずり出しておこうかしら」ズルズル
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:03:01.26 ID:FmL4b/jP0
さやか「……ぷはぁ!! あれ? あたしどうしたの?」
まどか「さやかちゃん!? 大丈夫なの!?」
QB「せいぜい呼吸困難にしかならないからね。魔法少女的には大丈夫さ」
ほむら「命拾いしたわね、美樹さやか」
さやか「いや、9割方あんたのせいでしょ!?」
ほむら「そうかもね、否定はしない」
マミ(ああ、まさか大家さん死んでたりしないわよね……?)
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:08:11.04 ID:FmL4b/jP0
QB「まあVXガスは有機リン系殺虫剤の仲間みたいなものだからね」
QB「効果はあるんじゃないのかな?」
さやか「そうだといいけどね……」
マミ「とりあえず、入ってみましょうか……」
ギイィ……
マミ「おえぇぇ!! げほおぉ!!」バタン
さやか「え? ちょ、マミさ……うあぁぁ……」バタン
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:13:01.76 ID:FmL4b/jP0
まどか「え?」
QB「まどかぁ、VXガスは一週間ほど効果が持続するんだよ」
まどか「え? え?」
QB「さあ、僕と契約して、VXガスを無毒化しようよ!!」
ほむら「させないわ」ヒョイッ
QB「え? ちょ、急に持ち上げないでよ……え?」
ほむら「さようなら、キュゥべえ」ポイッ
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:18:01.75 ID:FmL4b/jP0
QB「ぐわあぁぁ!! VXガスの残留した部屋に投げ込むなんてどうかして……」バタリ
ほむら「死んだわね」
新QB「……代わりはいくらでもあるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね。勿体無いじゃないか」トテトテ
新QB「……で、僕の前の個体はどこだい? 食べないといけないんだけど」
ほむら「この部屋の中よ」
新QB「ありがとう。君は親切だね……ぐわあぁぁ!!」
ほむら「キュゥべえ、VXガスは一週間ほど効果が持続するのよ?」ニヤリ
76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:23:01.92 ID:FmL4b/jP0
――――七日後
まどか「どうなっちゃってるのかなぁ、さやかちゃんとマミさん」
ほむら「そろそろあの部屋の毒性が消えるから、あの二人も出てくるはずよ」
まどか「でもよく考えたら、置き去りにしないで救出しとけばよかったんじゃないかな」
ほむら「そうかもね……」
ほむら(一週間まどかと二人きりを味わうためには置き去りにするしかなかったのよ……許してまどか)
まどか「じゃ、開けてみるねっ」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:28:02.19 ID:FmL4b/jP0
ガチャ
まどか「え?」
ほむら「何よこれ……。キュゥべえがいっぱいじゃない!!」
QB「正確には僕じゃないけどね」ヒョッコリ
ほむら「……どういうことよ」
QB「正確に言えば、僕の抜け殻さ」
ほむら「どういうことなの!? 答えなさいキュゥべえ!?」
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:33:30.17 ID:FmL4b/jP0
QB「最初の固体がVXガスで死んだ後、新しい個体がそれを食べに来た」
QB「しかし、室内はVXガスが充満している。すぐに新しい個体も息絶えた」
QB「そしてまた、さらに新しい個体がやってきて、前の個体の死体を探した」
QB「これの繰り返しさ」
ほむら「で、結局死体はどのぐらいあるのかしら?」
QB「そうだね、一個体が死ぬまで平均して一分とするならば」
QB「七日間同じ事を繰り返して、10080体前後かな?」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:38:02.69 ID:FmL4b/jP0
さやか「ふわあぁぁ……よく寝たわぁ」
マミ「なんだか頭が痛いわねぇ……」
まどか「さやかちゃん!! マミさん!!」
さやか「あれ? まど……ひっ!!」
マミ「……どうして部屋中にキュゥべえが置いてあるのかしら?」
まどか「ええっ、と。実はですね……」
ほむら「かくかくしかじかってことよ」
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:43:01.79 ID:FmL4b/jP0
マミ「それで、これをどうするかが問題よねぇ」
さやか「ほむら、あんたの盾の中にしまっといたら?」
ほむら「お断りよ。汚らしいわ」
マミ「どうしようかしら……。キュゥべえ、なんとかしてくれない?」
QB「無理だ。僕は少食だからね。もう食べられないよ」ポンポン
マミ「困ったわねぇ……」
まどか「そうだ!! 燃やしちゃうのはどうですか!?」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:48:02.16 ID:FmL4b/jP0
マミ「燃やす……?」
まどか「はい。焼却処分です」
さやか「他に手はないかー」
ほむら「それしかないわね。さすがまどか」
杏子「食べられないのかい?」ヒョコッ
ほむら「佐倉杏子。あなた一体どこから……」
さやか「食べてみたらいいじゃない、ほら」ポイ
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:53:02.41 ID:FmL4b/jP0
杏子「どれどれ……」パク
QB「……」ドキドキ
杏子「……! ううおえぇぇ!!!!! まっじいぞこれ!!!!!!」
QB「ちょっとショックだよ、杏子」
マミ「ほら、食べるものじゃないでしょう?」
さやか「また倒れるんじゃないでしょうね……」
杏子「倒れねーよ!!!」
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/25(日) 23:58:02.94 ID:FmL4b/jP0
ほむら「さあ、食べられないのが決まったら焼きましょうか」ドボドボ
マミ「え? 暁美さん何を撒いているの?」
ほむら「ガソリンよ」
マミ「ガソリン……って、え?」
さやか「まどか!! 早く逃げよう!!!」ダッシュ
まどか「そうだね!!」ダッシュ
杏子「おい、待てよ!!!」ダッシュ
91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:03:02.19 ID:FmL4b/jP0
ほむら「えっと、手榴弾手榴弾」ゴソゴソ
マミ「え? え?」
ほむら「離れた方がいいわよ、巴マミ」
マミ「え、ちょ……」
ほむら「くらいなさい!! M67破片手榴弾!!」
カチッ
ポイッ
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:08:01.80 ID:KA39RQ9E0
――――その日、巴マミは家を失った。
終わり
95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/03/26(月) 00:13:02.16 ID:KA39RQ9E0
以上です。
短い上に内容が無いような話でしたが、読んで頂きありがとうございました。
最後、話を投げたように思われるかもしれませんが仕様です。
ジョイほむの元ネタが分かる方がいてよかったです……。
まどか「れ、冷蔵庫の陰にゴキブリが!!!」