7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:15:26.65 ID:61qqLVhx0
あかり「だ、ダメだよぉ!」
櫻子「どーしてさ!!」
あかり「お、女の子同士じゃ結婚は出来ないって、櫻子ちゃんも知ってるよね?」
櫻子「うん」
あかり「だから…」
櫻子「そんなの関係ない!!」
あかり「えぇ!?」
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:21:59.33 ID:61qqLVhx0
櫻子「あかりちゃん好き!大好き!!」
あかり「あ…うぅぅ…///」
櫻子「…あかりちゃんは、わたしの事嫌い?」
あかり「そ、そんな事ないよぉ!!」
櫻子「じゃあいいじゃん!」
あかり「だ、だからぁ…」
櫻子「?」
あかり「いい?櫻子ちゃん。法律でね、同性の結婚は認められてなくて…」
櫻子「日本の話でしょ?」
あかり「あ、そ、そうだけど…」
櫻子「じゃあ日本以外で結婚すればいいじゃん!」
あかり「そ、そうだけどなんか違うよぉ…」
櫻子「もう、我儘だなぁあかりちゃんは」
あかり(うえーん!誰か助けてよぉ!)
向日葵「…あら、赤座さんに櫻子。何をしてるんですの?」
櫻子「あ、向日葵。聞いてよあかりちゃんったら我儘でさー」
向日葵「はぁ?どうせ、櫻子が赤座さんに無理難題を言ってただけでしょう…」
あかり(まさしくその通りだよぉ)
櫻子「なんだとー!?」
向日葵「…で、赤座さん。向日葵に何を言われてたんですの?」
あかり「あ、えっとね、櫻子ちゃんがあかりと結婚したいって…」
向日葵「…櫻子、それは無理ですわ」
櫻子「なんでさ!!」
あかり(良かったぁ。向日葵ちゃんが来てくれて…)
向日葵「…赤座さんはわたくしと結婚するからですわ」
あかり「んん!?」
櫻子「つまり、わたしと向日葵はライバルって事か…」
向日葵「そのようですわね」
あかり(あ、あかりどうしたらいいの!?)
櫻子「あかりちゃん!!」
向日葵「赤座さん!!」
あかり「は、はひ!!」
櫻子「わたしと向日葵、」
向日葵「わたくしと櫻子、」
さくひま「「どっちが好き(ですの)!?」」
あかり「あー…えっと…」
ちなつ「…ん?あれ、3人で何してるの?」
あかり「あ、ち、ちなつちゃん!ごらく部に行こうよぉ!!」
ちなつ「わ!あ、あかりちゃん押さないで!!」
あかり「早く早く!!」
櫻子「…むー。あかりちゃん逃げた」
向日葵「…仕方ないですわ。櫻子、生徒会に行って仕事をやりますわよ」
櫻子「めーんーどーいー!!」
あかり「…ふぅ、助かったよぉ」
ちなつ「いきなりどうしたの…あかりちゃん」
あかり「あ、えっとね、ちょっとね…」
ちなつ(…あかりちゃん、何故か遠い目をしてる…)
あかり「あかりどうしたらいいのかなー…あはははは…」
ちなつ(…まぁいいや)
櫻子「…それにしても向日葵もあかりちゃん狙ってたなんてなー」
向日葵「赤座さんは可愛いですし、気が利きますし狙わない方が不思議ですわ」
櫻子「そりゃそうだけどさー…はぁ、よりにもよって向日葵がライバルかー」
向日葵「わたくしも、櫻子がライバルなんてごめんですわ」
櫻子「なんだとー!?」
京子「ん?あれ、ひまっちゃんに大室ちゃん。何してんの?」
向日葵「あ、こんにちは歳納先輩」
櫻子「今わたしと向日葵で生徒会に向かってる途中です」
京子「ふーん、そっかー」
向日葵「歳納先輩はどちらに?」
京子「私は今から部室に行くところだよん」
櫻子(部室…きっとあかりちゃんは部室に居る…よし)
櫻子「歳納先輩わたしも 向日葵「櫻子さっさと行きますわよ」
櫻子「あ、ちょ、引きずるなよー!!」
向日葵「それでは歳納先輩、失礼しますわ」
京子「…なんだったんだ?」
京子「おーっす!!」
あかり「あ、京子ちゃん」
ちなつ「京子先輩、こんにちは」
京子「あれ、結衣は?」
あかり「まだ見てないよぉ」
ちなつ「嗚呼、愛しの結衣先輩…まだかしら…」
あかり「あはは…」
京子「そういや、さっきひまっちゃんと大室ちゃんに会ったよ」
あかり「そ、そうなんだ~」
京子「生徒会に行く途中だったみたいでさー。だけどなんか大室ちゃんは来たがってたみたいだけど」
あかり(こ、来なくて良かったぁ…)
ちなつ「そういえばあかりちゃん。私が教室に行ったとき、慌てて私を押したけど、何だったの?」
あかり「あ、えっとねぇ…」
あかり(…言っていいのかなぁ)
京子「ん?あかりぃ、私に隠し事するのかー!?」
あかり「わ!きょ、京子ちゃんお団子引っ張らないでよぉ!!」
結衣「…騒がしいな、一体何を…」
ちなつ「あ!結衣せんぱ~い♪」
あかり「うえええええん!!助けてぇ!!」
京子「このこの~!!」
結衣「おいコラ、京子、やめろ」
京子「あぁん」
あかり「うぅ…ありがとう結衣ちゃん…」
ちなつ「結衣先輩かっこいいです!」
結衣「あ、ありがとうちなつちゃん」
京子「ちなつちゃん私は!?」
ちなつ「全然かっこ良くありません」
京子「うぅぅ…ちなつちゃんが冷たい…」
あかり(…どうしよ、言っちゃおうかなぁ)
結衣「…?あかり、どうしたんだ」
あかり「え!?い、いや別に何でもないよぉ」
結衣「…何か悩み事あるなら言いなよ。なんかあかり、悩んでるみたいだからさ」
ちなつ「さっきの教室での慌てようも気になるし…あかりちゃん、どうしたの?」
京子「悩みがあるなら言えよー?」
あかり「う…うーん…言ってもいいのか分からなくて…」
結衣「そんなに深刻なのか?」
あかり「深刻…と言えば、そうかも…」
ちなつ「…本当にどうしたの、あかりちゃん」
京子「本当に辛いなら吐き出せよあかり。楽になれるからさ」
あかり「…実は」
ちなつ「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんから告白された!?」
京子「はー…世の中、何があるか分からないものだねぇ」
結衣「…それであかり、あかりはどっちが好きとか決まってるのか?」
あかり「う、ううん…あかり、そんな対象として向日葵ちゃんも櫻子ちゃんも見たこと無いから、まだ…」
京子「んー…これはどうしたものかねぇ」
ちなつ「そもそもあかりちゃん、女の子を好きになれるの?」
あかり「そ、それは分からないよぉ…あかりも今日初めて告白されて吃驚したばっかりだし…」
結衣「うーん…あかりの気持ちも準備も出来てない状態だから、ちょっと解決は難しいな…」
京子「とりあえずひまっちゃんと大室ちゃんに待ってもらうしかないなー」
ちなつ「そうですね…あかりちゃん、向日葵ちゃんと櫻子ちゃんには私からも言っておくから」
あかり「うん…みんな、ありがとう…」
京子「気にすんな!あかりは大事なごらく部のメンバーであり、幼馴染で友達だからな!」
結衣「…そうだな。京子の言うとおりなんだから、気にするなよ」
ちなつ「私だってあかりちゃんは大事な友達だもん!」
あかり「…結衣ちゃん、京子ちゃん、ちなつちゃん…」
京子「とりあえず今日の活動はどうしよっか」
結衣「あかりの告白への対策はまだ作りにくいしな…」
ちなつ「あかりちゃん、何かしたい事とかないの?」
あかり「うーん…じゃあ、教えて貰いたい事があるんだけど…」
京子「お、なんだなんだ?」
あかり「恋、って、どういう事なのかなぁ…」
結衣「…あーえっとだな…」
京子「恋…ねぇ。うーんどうやって説明したらいいのやら」
ちなつ「…あかりちゃんは、胸が急に締め付けられて苦しくなった経験とかある?」
あかり「う、ううん無いよぉ」
ちなつ「それが恋、って事なんだけど…やっぱり、口に出して説明するのは難しいかな」
あかり「そ、そうなんだ…ごめんねぇ、変な事聞いちゃって…」
京子「いいよいいよ。むしろ答えられなくてごめんな」
結衣「恋に関しては、あかり自身が経験しないと分からないと思う」
ちなつ「そうですね。…しかし、そんな恋もまだ経験したこと無いあかりちゃんに告白するとは」
京子「ちょっと時期が悪かったかな、ひまっちゃんと大室ちゃんは」
結衣「本当にちょっと待ってもらって、それからだな…」
あかり「ううう…みんなは、恋って経験したことあるの?」
京子「へ!?」
結衣「わ、私は…」
ちなつ「私は結衣先輩に恋してるけど…」
京子(やっべー、実は経験したこと無いなんて言えないんだけど…)
結衣(…私も無いんだよなぁ、恋なんて…)
京子「…も、もちろん!」
結衣「け、経験の一つや二つぐらいしてるよ」
あかり「わぁ…やっぱり、あかりって遅れてるのかなぁ…」
京子(…つーかあかりの場合、あのお姉さんのせいもあるんじゃないかな)
ちなつ「でも大丈夫だよあかりちゃん。恋なんて、本当にその時にならないと分からないもので、何時するかなんて誰にも分からないんだから」
あかり「ちなつちゃん……ありがとう」
京子「とりあえず、今日はいつも通りに活動しよっか」
ちなつ「じゃあ、私お茶入れてきますね」
結衣「それじゃあ…私は宿題でもやるかな」
あかり「あかりは本でも読もうかなぁ…」
あかり(…恋、かぁ…うーん、考えたら考えるほど分からなくなるよぉ…)
~翌日~
あかり「…櫻子ちゃん、向日葵ちゃん。ちょっといいかな」
櫻子「ん?やっと私の告白に答える気になったのかあかりちゃん!!」
向日葵「櫻子、それは早とちりですわ」
ちなつ「…その件なんだけどね、ちょっと話があるんだよね」
向日葵「吉川さん…?」
櫻子「ちなつちゃん、どうしたのさ?」
あかり「…実はね…昨日…」
向日葵「そう…だったんですの…」
櫻子「…ごめん!あかりちゃん!!」
あかり「い、良いよぉ。あかりがまだ分からないのが悪いんだから…」
向日葵「いえ、赤座さんは何も悪くないですわ…非はこちらにあります。ごめんなさい、赤座さん」
ちなつ「…それでね、私、昨日帰って考えたんだけど…お試し的な感じでデートしてみたらどうかなって」
あかり「で、デート?」
ちなつ「うん。…デートって言っても、ちょっとお買い物に行ったりするぐらいだけど」
櫻子「それで、どうするの?」
ちなつ「例えば、曜日を決めて、二人が交互にあかりちゃんとデートに出かけるの」
ちなつ「それで、あかりちゃんに恋心が芽生えれば万々歳。何回やっても芽生えなければ、デートは終了」
ちなつ「…というのを考えたんだけど、どうかな?」
向日葵「…わたくしは、賛成しますわ」
櫻子「…わたしも賛成」
あかり「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん…いいの?」
向日葵「仮に…恋心が芽生えなくても、チャンスはまだありますわ」
櫻子「…芽生えてくれた方が嬉しいけど、別に芽生えなくてもあかりちゃんを嫌いになったりはしないし」
ちなつ「…それじゃ、そういうことでいいかな、あかりちゃん」
あかり「うん、あかりは大丈夫だよぉ」
櫻子「よろしくね、あかりちゃん」
向日葵「よろしくお願いしますわ、赤座さん」
あかり「うん、二人ともよろしくね!」
~櫻子編~
櫻子「はっ、はっ…!あかり、ちゃーん!!」
あかり「あ!もう、櫻子ちゃん遅いよぉ」
櫻子「ごめんごめん、寝坊、しちゃってさ…」ハアハア
あかり「もう、デートに行く前からこんなに汗かいて…汗、拭いてあげるね」
櫻子「あ…」
櫻子(…やっぱり、優しいなぁ。あかりちゃん)
あかり「何かジュース買ってくる?」
櫻子「じゃ、じゃあ…オレンジジュースお願い」
あかり「わかったよぉ」
櫻子(…あかりちゃん、こんなに優しいから好きになっちゃうんだよなぁ…)
櫻子(…ある意味あかりちゃんって、罪作りかも)
あかり「おまたせぇ、はい、オレンジジュース」
櫻子「…この罪作りなあかりちゃんめ!!」
あかり「えぇ!?」
櫻子「何処に行くー?」
あかり「うーん…どこがいいかなぁ…」
櫻子「とりあえず、デパートにでも行かない?」
あかり「うん、いいよぉ」
櫻子「それじゃ、れっつごー!!」パシ
あかり「さ、櫻子ちゃんあんまり引っ張らないでぇ!!」
櫻子「着いたー!!」
あかり「ふぅ…熱かったね、櫻子ちゃん」
櫻子「早く入ろっ、あかりちゃん!」
あかり「うん!」
櫻子「おー!涼しい…生き返る…」
あかり「まずはどうしよっか」
櫻子「んー…とりあえず…服でも見よっか」
あかり「服売り場は二回だね」
櫻子「ごーごー!」
あかり「…あ、この服可愛いなぁ…」
櫻子「それもいいけど…あかりちゃんにはこれも似合うんじゃない?」
あかり「あ、これもいいなぁ…櫻子ちゃん、センスいいねぇ」
櫻子「そうかなー?」
あかり「うん、そうだよぉ!…欲しいけど、どうしよっかなぁ…」
櫻子「いくらなの?」
あかり「…6980円だって…」
櫻子「見なかったことに」
あかり「そ、そうだねぇ…」
櫻子(さすがにわたしにそこまでの甲斐性は無かったよ…とほほ…)
あかり「そろそろお昼だねぇ」
櫻子「ハンバーガーでも食べる?」
あかり「ハンバーガーかぁ…何がいいかなぁ…」
櫻子「とりあえずハンバーガー屋に行こうか…えーっと、4階か」
あかり「エレベーター使う?」
櫻子「いや、若者なら階段で…だけど疲れそうだからエスカレーターで」
あかり(なんであえてエスカレーターなんだろ…)
櫻子「うわー、結構人いるなぁ」
あかり「あ、でもあそこのレジ空いてるよ」
櫻子「お、じゃあ注文しちゃおうか」
店員「ラッシャーマセー」
櫻子「わたしはWトマトチーズのセットで…あかりちゃんは?」
あかり「あ、じゃあ…このなもくらげのセットでお願いします」
店員「ウーイ(オライッオライッ」
櫻子「あ、あかりちゃんここは私が出すよ」
あかり「え、でも…」
櫻子「いいっていいって!!いっつもお世話になってるお礼だと思ってさ!!」
あかり「じゃあ…うん、櫻子ちゃんありがとう」ニコッ
櫻子「マジあかりちゃん天使」
あかり「え、ええ!?」
櫻子(やばい、口に出てた…)
櫻子「…それにしてもあかりちゃんって、変わったもの好きなの?」
あかり「え。そ、そんな変かなぁ…なもくらげバーガー…」
櫻子「変というか…いや、変だな、うん。あかりちゃんが変だな」
あかり「そ、それどういうことぉ!?」プンスカ
櫻子「ごめんごめん。つい本音が…」
あかり「もー!酷いよぉ櫻子ちゃん!!」プンプン
櫻子「…それにしても、やっぱ気になるなぁ、なもくらげバーガー…」ジッ
あかり「…だ、ダメだよぉ。櫻子ちゃんはなもくらげバーガーとあかりの事を変呼ばわりしたもん!」
櫻子「まだ何も言ってないよ!」
あかり「だ、だって…一口食べてみたいとかでしょ?」
櫻子「そのとーり!」
あかり「だけど…」
櫻子「わたしのも一口あげるからさ!」
あかり「その前に、変って言ったことを謝ってよぉ!」
櫻子「それは食べてみないことには…」
あかり「うー…しょうがないなぁ、はい」
櫻子「ありがとー!どれどれ…」パク
あかり「美味しい?」
櫻子「…意外と吃驚…美味しいんだな、なもくらげ…」
あかり「美味しいでしょ?あかり、好きなんだぁ」
櫻子「じゃあお返しに…はい!」
軽く寝落ちかけてたわ…
あかり「ありがと!櫻子ちゃん!」パク
櫻子「どう?」
あかり「うん!こっちも美味しいよぉ」
櫻子(…あ、ほっぺにソースが…)
櫻子「あかりちゃん、ちょっとごめんね」
あかり「え、どうしたの櫻子ちゃ…」チュ
櫻子「……」スッ
櫻子(うわー!!ソース取るのにあかりちゃんのほっぺにキスしちゃったー!!なんかノリでやっちゃったー!!)
あかり「あ……櫻子、ちゃん?」
櫻子「あ…な、なんというか、あかりちゃんが可愛いのがいけない!!」
あかり「え、ええ!?」
櫻子(うわぁ…やばい、ドキドキしてる…なんでやっちゃったんだ…)
あかり(び、吃驚したぁ…でも、別に嫌じゃなかった…ような…)
櫻子(…それにしても、あかりちゃんいい匂いしたなぁ…甘くて…)
あかり「あ、あの櫻子ちゃん」
櫻子「は、はい!?」
あかり「えっと…その、別に、嫌じゃなかったよぉ」
櫻子「そ、そうかー!あは、あはは!」
櫻子(うぅ…あかりちゃんの顔を直視できない…)
あかり(櫻子ちゃん、顔が真っ赤…)
櫻子「た、食べたら行こっか」
あかり「う、うん…」
あかり(…やっぱり恥ずかしかったのかなぁ。うーん…どうしたらいいかなぁ…)
櫻子「あ、あかりちゃん、次は何を見る?」
あかり「あ…うーん…あ、そういえばミラクるんの映画がやってるみたいだよぉ」
櫻子「じゃ、じゃあそれを見に行こう!よし行こう!」ガタッ
あかり「あ!あかりまだ食べ終わってないよぉ!」
あかり「もう、酷いよぉ…先に行っちゃうなんて」
櫻子「ご、ごめんあかりちゃん。ちょっと気持ちが焦っちゃって…」
あかり「もう!櫻子ちゃんなんて知らない!!」プイ
櫻子「あ…」
櫻子(どど、どうしよう!?怒らせちゃった…えーっと、どうしたら、えーっと…!!)
あかり(…困ってる困ってる。いいもん、なもくらげバーガーとあかりを変呼ばわりしたのと、あかりを置いて行った罰だもん)
櫻子「…えっとね、あかりちゃん」
あかり「…何?」
櫻子(…えーい!!なるようになれ!!)
櫻子「あかりちゃん、ごめん!」ダキ
あかり「あ…櫻子、ちゃん」
櫻子「その…本当に、ごめんね…」
あかり「う、ううん…あかりの方こそ、ちょっと意地張っちゃってごめんね…」
櫻子「…」
あかり「…」
櫻子(さて。あかりちゃんを思わず抱きしめてしまったわけだがどうするべきか)
櫻子(何故だろう。焦るどころか今では流水の如く、心が落ち着いている…)
櫻子(…とりあえずするべきことは、あかりちゃんをもっと抱きしめようという事だ)ギュゥ
あかり(抱きしめられるのは…嫌じゃない、どちらかというと…嬉しい?)
あかり(櫻子ちゃんに、抱きしめられるとなんか、ほっとして…)キュン
あかり(…?今の、感じなんだろう。胸の奥が、温かく…)
櫻子「…あかりちゃん」
あかり「な、何かな」
櫻子「…もう少しだけ、抱きしめていい?」
あかり「…うん、いいよぉ」
櫻子「あかりちゃん…」ギュゥゥ
あかり「あう…櫻子ちゃん…」
クスクス、アノコタチカワイー
櫻子「あ…そ、そろそろ…離れよっか」
あかり「…う、うん」パッ
櫻子(…あかりちゃん、すっごいいい匂いだったなぁ…それに、抱きしめたら可愛くて…)
櫻子(…もっと抱きしめていたかったけど、うーん…)
あかり(…なんでかな、櫻子ちゃんと離れたら、なんか、妙に寂しい…寒い?)
あかり(よ、よく分からないけど、なんだろう…この気持ち…)
櫻子「…映画、見よっか!」
あかり「あ、そ、そうだね!」
ヤメテー!!ミラクルンニランボウシナイデェ!!
ヘッヘッヘ、ソウハイッテモカラダハショウジキダゼェ
ライバルン、ニゲテー!!
あかり(…考えてみたら、櫻子ちゃんって可愛いよね)
あかり(コロコロ変わる表情、天真爛漫な性格…どこか抜けてるところも)
あかり(…あかりは、櫻子ちゃんの事をどう思ってるんだろう)
あかり(…大切な友達?ううん、それは当然だから…)キュゥ
あかり(うぅ…この感情って、一体…)
櫻子(あかりちゃんは…やっぱり可愛いなぁ)
櫻子(…できれば、今回のデートであかりちゃんに恋心が芽生えていてくれたら…)
櫻子(…でも、芽生えなくてもチャンスはまだまだある…!)
櫻子(向日葵には、絶対に負けない…!)
あかり「…映画、面白かったね!」
櫻子「そうだね!」
櫻子(でも…これで今日のデートはおしまい、かぁ…)
あかり(…もう、おしまいかぁ。もっと櫻子ちゃんと居たかったなぁ)
櫻子「…もうすぐ、あかりちゃんの家に着いちゃうね」
あかり「そう、だね」
櫻子「…ねえ、あかりちゃん」
あかり「ん?」
櫻子「ちょっと、公園に寄っていかない?」
櫻子「あかりちゃん、今日は楽しかった?」
あかり「うん。楽しかったよぉ」
櫻子「そっか…」
あかり「…櫻子ちゃんは?」
櫻子「楽しかったに決まってるじゃん!!」
あかり「…そっかぁ」
櫻子「…」
あかり「…ねぇ、櫻子ちゃん」
櫻子「んー?」
あかり「…最後にさ、抱きしめてくれないかなぁ?」
櫻子「あかりちゃん…?」
あかり「なんか、櫻子ちゃんとまだ、別れたくない気持ちがあるんだけど…」
あかり「でも、もう遅くなるから、帰らないといけないよね」
あかり「…だから、抱きしめてほしいなって…」
櫻子「あかりちゃん…うん、いいよ」
あかり「ありがと、櫻子ちゃん」
櫻子「…あかりちゃん」ギュ
あかり「櫻子ちゃん…」キュン
あかり(やっぱり…櫻子ちゃんに抱きしめられると、心が温かい…)
あかり(…もしかして、これが恋なのかな?)
あかり(でも、ちなつちゃんから聞いてたのと違うし…)
あかり(…いいか。だって、櫻子ちゃんに抱きしめられてると…嬉しいし)ギュ
櫻子(あ…あかりちゃんからも抱きしめ返してきた)
櫻子(…やっぱり、わたしはあかりちゃんが好き、大好きだ)
櫻子(…あかりちゃんは、わたしの事どう思ってるのかな?)
櫻子(…あかりちゃん…)ギュ
あかり「家の前まで送ってもらってありがと、櫻子ちゃん」
櫻子「わたしが好きでやったんだし、気にしないであかりちゃん!」
あかり「…今日は、楽しかったよ櫻子ちゃん」
櫻子「わたしも楽しかったよ、あかりちゃん」
あかり「…それじゃあ、また学校でね?」
櫻子「あ、待ってあかりちゃん!」
あかり「…?どうし…」チュ
櫻子「…そ、それじゃ!!またねあかりちゃん!!!」
あかり(…え、今、口に、何か、柔らかい感触が)
あかり(…も、もしかし、て…今、キス、されたの?)
あかり「あ…うあうぁ…」ポンッ
あかね「あら…あかり、おかえ…あ、あかり!?」
あかり(きす…えへへ、きす、かぁ…櫻子ちゃんと…)
あかり「え、へへへへ…」フラ…
あかね「あかり!?あかりしっかりして!!あかりぃぃ!!!」
ちなつ「…それで、最後はキスで別れた、と」
あかり「うん…えへへ…」
京子「大室ちゃんも大胆だなぁ」
結衣「それであかり、大室さんの事はどう思ったんだ?」
あかり「えっとねぇ…櫻子ちゃんって、とっても可愛いんだぁ…」
京子「駄目だこりゃ」
ちなつ「うーん…あかりちゃん、櫻子ちゃんと一緒にいて、胸がこう…違和感を感じなかった?」
あかり「…なんか、胸がキュンってしたよぉ。後、なんか温かくなったんだぁ」
ちなつ(ふむ…これは…多分、いや殆ど確実にあかりちゃんは櫻子ちゃんを…)
ちなつ(…向日葵ちゃんにはまだ言えないから、とりあえずあかりちゃんには黙っておこう)
~向日葵編~
向日葵「お待たせしましたわ、赤座さん」
あかり「あ、向日葵ちゃんおはよう!」
向日葵「おはようございます。さて、どこに行きましょうか?」
あかり「うーん…向日葵ちゃんは、どこか行きたいとかないの?」
向日葵「わたくしですか?…そう言われても、特に思いつきませんわ」
あかり「そっかぁ…うーん。どうしようかなぁ」
向日葵「…あ、そうですわ!赤座さん、水族館に行きません?」
あかり「水族館かぁ…うん、いいよぉ」
向日葵「考えてみたら、水族館に行きたいと思ってましたの」
あかり「そうなんだぁ。じゃあ、水族館に行こ?」ニコッ
向日葵「赤座さんマジ天使ですわ」
あかり「え!?」
あかり「わぁ…お魚さんがいっぱいだよぉ」
向日葵「本当ですわね…」
あかり「…向日葵ちゃん、良かったの?」
向日葵「何がですか?」
あかり「入場料、あかりの分も向日葵ちゃんに払わせちゃって…」
向日葵「…今日はわたくしのデートに付き合ってもらってますから、気にしないで欲しいですわ」
あかり「そっか…ありがとう、向日葵ちゃん」
向日葵「このぐらいなら構いませんわ」
あかり「わぁ…おっきなお魚さん…なんて名前かな?」
向日葵「ここに名前が書いてありますわ。…ナモエンゼルユリフィッシュ?」
あかり「な、なんか変な名前だね…」
向日葵「こんな名前の魚がいる事に吃驚ですわ…」
あかり「あ、こっちはヤマメがいるよぉ」
向日葵「ヤマメは漢字で書くと、山女、もしくは山女魚と書くらしいですわ」
あかり「へぇぇ…そうなんだぁ」
向日葵「何故そのような漢字なのかというと、女性的な美しさを持つから…みたいですわ」
あかり「じゃあ、向日葵ちゃんはヤマメだね!」
向日葵「ど、どうしてですの?」
あかり「だって、向日葵ちゃんってすっごく女性らしくて、綺麗だもん」
向日葵「あ…そ、そんなわたくしは…」
あかり「?どうしたの、向日葵ちゃん…顔が真っ赤だよ」
向日葵(…まるでジゴロですわ。しかも、赤座さんの場合は天然…)
向日葵「…本当、罪作りですわ、赤座さんは」
あかり「え、えええ!?」
あかり(櫻子ちゃんからも言われたけど、どういうことなのぉ!?)
向日葵「赤座さん、熱帯魚の方に行きませんか?」
あかり「あ、う、うん」
あかり「わぁ…綺麗…」
向日葵「本当ですわね…綺麗ですわ…」
あかり「携帯のカメラで撮ろうっと…フラッシュ消して…」パシャ
向日葵「わたくしも…」パシャ
あかり「…あ、向日葵ちゃん、こっちに来て!」
向日葵「わ、ど、どうしました赤座さん?」
あかり「ここに立っててね…よし、いいかな。向日葵ちゃんとお魚さんの写真撮ろうって思ったんだよぉ」
向日葵「じゃあ…次は、わたくしが赤座さんの写真を撮りますわ」
あかり「うん!よろしくね、それじゃ…はい、チーズ!」パシャ
向日葵「そろそろお昼ですわね…」
あかり「この近くに食べ物屋さんあるかなぁ…」
向日葵「赤座さん、こちらにあるようですわ」
…
あかり「レストランかぁ…何を食べようかなぁ」
向日葵「わたくしはパスタにしようかしら…」
あかり「あかりはハンバーグにしようかなぁ」
向日葵「とりあえず、入りましょうか」
店員「メニューキマリッシカ?」
向日葵「わたくしはペペロンチーノで…赤座さんは?」
あかり「あかりは…ハンバーグセットにしようかな」
店員「イジョーイイッスカ?」
向日葵「はい」
店員「ウーイ(オライッオライッ」
あかり「ふぅ…ただ見て回るだけでも疲れるよぉ」
向日葵「そうですわね…赤座さん、大丈夫ですか?」
あかり「うん、大丈夫だよぉ」
向日葵「…赤座さん、櫻子と比べてどうでしょうか?」
あかり「えっ…」
向日葵「楽しいですか?」
あかり「え…うーん…そんな、決められないよぉ」
向日葵「…ふふ、赤座さんならそういうと思ってましたわ」
あかり「で、でも、向日葵ちゃんとのデートも楽しいよぉ」
向日葵「ありがとうございますわ」
店員「オミャーシター」
あかり「あ、来たね」
向日葵「それでは、いただきましょうか」
あかり「美味しかったね、向日葵ちゃん!」
向日葵「そうですわね、中々美味しかったですわ」
あかり「でも…食べたら眠くなってきちゃったよぉ…」
向日葵「あ、赤座さん大丈夫ですか?…ちょっと、ベンチに座りましょう」
あかり「うん…」
向日葵「よいしょっと…赤座さん、もし眠たければ寝てもいいですわ」
あかり「だけど…」
向日葵「わたくしは、赤座さんと居れる…それだけでいいですわ」
あかり「…ごめんねぇ、向日葵ちゃん…」
向日葵「赤座さん…」
あかり「……」コテン
向日葵「あ、わたくしの肩に頭を…」
向日葵「…本当、赤座さんは可愛いですわ…」ナデナデ
向日葵「…可愛くて、本当に愛おしい…ですわ」ナデナデ
あかり「……」スースー
向日葵「……」
向日葵「…赤座さん」チュ
あかり「う…みゅぅ…」スースー
向日葵(…わたくしったら、寝てる赤座さんに…)
向日葵(…はぁ、意気地なしな自分自身にがっかりしますわ)
向日葵(本来なら、赤座さんの了承を得らなければならないのに…)
向日葵「…赤座さん…」
あかり「ん……」スースー
向日葵「…」
…
あかり「ん…んん…」
向日葵「…赤座さん、良く眠れましたか?」
あかり「あ、向日葵ちゃん…あれ、なんで顔が上に…」
向日葵「あまりにも気持ちよく寝ているものですから、膝枕させてもらいましたわ」
あかり「え、ええ!?お、重くなかったの?」
向日葵「別に大丈夫でしたわ」
あかり「…ところで、今何時なの?」
向日葵「えーっと…もう、4時になりますわ」
あかり「ええ!?そ、そんなにあかり寝ちゃってたの?」
向日葵「赤座さんが寝てしまったのが1時だとすると…3時間は寝てしまったことになりますわ」
あかり「あぅ…向日葵ちゃん、ごめんね…」
向日葵「別に構いませんわ。わたくしは、赤座さんと居れるだけで幸せですから…」
あかり「…でも、それじゃあかりの気が済まないよぉ」
向日葵「…それじゃあ、赤座さん。お願いが一つ、あります」
あかり「何かなぁ。あかりに出来る事なら何でも言って!」
向日葵「…赤座さん。弱みに付け込むような形になってしまいますが…その…」
あかり「…?」
向日葵「…抱きしめさせて、もらえませんでしょうか?」
あかり「え、そ、そんな事でいいの?」
向日葵「ええ、構いませんわ」
あかり「そ、それじゃあ…立った方がいいのかな?」
向日葵「…いえ、一旦体を戻して、こっちを向いて…」
あかり「こ、こう?」
向日葵「…赤座さん」ギュ
あかり「んっ…向日葵ちゃん…」
向日葵「…なんか、赤座さんを抱きしめていると…妹って感じがしますわ」ギュゥゥ
あかり「ひ、向日葵ちゃん…」
向日葵「…ふふ、本当、赤座さんはかわいいですわ」ニコッ
あかり(あ…向日葵ちゃん、やっぱり、笑った顔も綺麗だなぁ…)ドキ
あかり(あ、あれ…今の感じ…櫻子ちゃんの時も感じたような)
あかり(で、でも好きな人って1人しか出来ちゃダメなんだよね…じゃあ、この気持ちは恋じゃないのかなぁ…)
向日葵「…赤座さん。その、もし嫌ではなければ…」
あかり「な、何かなぁ?」
向日葵「…キス、をしてもよろしいでしょうか」
あかり「き、キス…」
向日葵「もちろん、口ではなく…ほっぺた、とかにですわ」
あかり「…あかりは、嫌じゃないかな」
向日葵「…では、いいでしょうか」
あかり「うん…いいよぉ」
向日葵「赤座さん…」チュ
あかり「あ…向日葵ちゃん…」
向日葵「え、っと、その…ど、どうでしたか?」カオマッカ
あかり「え、えっと…」
あかり(ど、どう答えればいいの?)
向日葵「…あまり、良くなかったでしょうか」
あかり「う、ううん!そんなこと無いよぉ」
向日葵「そ、そうですか」
あかり「そ、そうだよぉ」
向日葵「……」
あかり「……」
向日葵「…赤座、さん」
あかり「何、かなぁ」
向日葵「…わたくしは、赤座さんの事が、好きです」
あかり「…」
向日葵「…赤座さんは、わたくしの事を、どう思っていますの?」
あかり「…向日葵ちゃんは、大事な、友達…だけど…」
向日葵「だけど…?」
あかり「…よく、分からなくなっちゃったんだ。さっきの、向日葵ちゃんの笑顔を見たら、こう、胸が、ドキンって…」
向日葵(それって…もしかして、恋では…)
向日葵「…赤座さん。その感じ、櫻子とデートしたときに感じましたか?」
あかり「う、うん…櫻子ちゃんの時は、どっちかというと、キュンって感じがしたよぉ」
向日葵(これは…まだ、この感情が恋だとは、気づいてない、みたいですわね)
向日葵(…もし、わたくしがここで、櫻子への感情は恋ではないと否定して)
向日葵(…わたくしへの感情は恋だと、言えば…)
向日葵(…わたくしは一体何を考えてますの!?)
向日葵(いくら、赤座さんと恋仲になりたいとはいえ、そんな卑怯な真似は…)
あかり「ひ、向日葵ちゃん?」
向日葵「あ、な、何でしょう?」
あかり「急に頭を振ったりしてたからどうしたのかなぁって…」
向日葵「あ、いや、その…ちょっと、考え事をしていただけですわ」
あかり「…?」
向日葵「…赤座さん。その感情は、きっと、もう少ししたら分かると思いますわ」
あかり「そ、そうなのかなぁ」
向日葵「…大丈夫ですわ。今はまだ、戸惑うかもしれませんが…」ナデナデ
あかり「ぁ…」
向日葵(…そうですわ。櫻子とは、正々堂々と勝負をしなくては)
あかり「今日はごめんね、向日葵ちゃん」
向日葵「いえ、十分楽しかったですわ、赤座さん」
あかり「あかりも、向日葵ちゃんと一緒で楽しかったよぉ」
向日葵「…赤座さん。ちょっと、いいですか?」
あかり「え?向日葵…」チュ
向日葵「…櫻子も、同じことをしたと聞きましたわ」
あかり「あ…う…」
向日葵「…赤座さん、好きですわ」ギュ
あかり「あ…」ドキン
向日葵「…本当は、もう少しこうしていたいですが…もう、帰らないとなりませんわ」
あかり「向日葵、ちゃん」
向日葵「…それでは、赤座さん。また学校で」
あかり「あ…また、ね…」
あかり(…い、ま…すごい、心臓がどきどきしてる…)
あかり(…向日葵、ちゃん…)
あかり(…あかりは、向日葵ちゃんを、好きになっちゃったの?)
あかり(でも、それは…それは…)
あかり(…櫻子ちゃんの事を考えると、胸はキュンってする)
あかり(…向日葵ちゃんの事を考えると、胸はドキンってする)
あかり「あか、り…変に、なっちゃったのかなぁ…」
あかり「…もう、よくわからないよぉ」
ちなつ「…あかりちゃん。それは、どっちとも恋だと思うよ」
あかり「…やっぱ、り」
京子「うーん…一回目で両方とも好きになっちゃうとは」
結衣「…あかりは、どうしたい?」
あかり「…分から、ない。あかりも、どうしたらいいのか、分からないよぉ…」
ちなつ「…とりあえずあかりちゃん。向日葵ちゃんと櫻子ちゃんには私から言っておくから、あかりちゃんは考えてみて」
ちなつ「自分の本心はどこにあるのか。どうしたいのか」
ちなつ「…大変だと思うけど、考えてみて」
あかり「…うん」
~あかり家~
あかり「…あかりの、本心…」
あかり「…あかりは、どうしたら…」
コンコン
あかね「あかり?入っていいかしら」
あかり「あ、お姉ちゃん…うん、いいよぉ」
あかね「じゃあ、失礼するわね」ガチャ
あかり「どうしたの、お姉ちゃん」
あかね「…最近、あかりが何か悩み事を抱えてるんじゃないかと思って、ね。心配になったの」
あかり「…」
あかね「ね?あかり、良かったらお姉ちゃんに…話してみない?」
…
あかね「…そう。あかりも、恋というものを知ってしまったのね」
あかり「…うん」
あかね「…それで、あかりはどっちが好きなの?」
あかり「…」
あかね「…あかりは優しいから。きっと、決められないんでしょうね」
あかり「そう…なんだよぉ…」
あかり「あかり、向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんも、どっちも好きで…」
あかり「だけど、どうしたらいいのか、分からなくて…」
あかね「…あかり。物事にはね、白黒はっきりさせないと、ダメなこともあるの。特に恋愛については」
あかり「…」
あかね「…でもね、お姉ちゃんは、あえて白黒つけない、というのもありなんじゃないかと思うの」
あかり「え…それって…どういう…」
あかね「告白に答えない、という意味…つまり、二人とも選ばない、というわけではなくて…」
あかね「二人とも、選んじゃうというのもいいと思うの」
あかり「だ、だけどそれは…!」
あかね「二股しちゃうって事になっちゃうわね。だけど、あかりは二人とも、好きなんでしょ?」
あかり「そう、だけど…」
あかね「…その向日葵ちゃんと櫻子ちゃんが許すかどうかまでは、お姉ちゃんは分からないけどね」
あかり「…」
あかね「だけど、選択肢としては、そういうのもあり得るかもしれないのよ?」
あかり「お姉ちゃん…」
あかね「…仮にダメだとしたら、選ぶことになっちゃうけど…」
あかね「…それでも、試す価値はあると、お姉ちゃんは思うの」
あかり「…」
あかね「…どうかしら、あかり」
あかり「…櫻子ちゃんも、向日葵ちゃんも、選ぶ」
あかり「…ありがとう、お姉ちゃん」
あかね「いいのよ。妹が悩んでいたら、助けるのは姉の義務だから」
あかり「お姉ちゃん…」
あかね「それじゃ、今日はもう遅いから寝た方がいいわね」
あかり「あ、もうこんな時間…」
あかね「告白は、明日するの?」
あかり「…うん。決めるなら、早く決めた方がいいと思うから」
あかね「そう…頑張ってね、あかり」
あかり「うん。…お姉ちゃん、ありがとうね」
あかね「いいのよ。それじゃ、あかり。おやすみ」
あかり「うん。おやすみ、お姉ちゃん」
バタン
あかね(はぁ…あかりに、好きな人、か)
あかね(…妹離れ、しないと駄目ね…あかり…)
あかね「…ともこさんと、今度デートに行こうかしら?」
あかり「…向日葵ちゃん、櫻子ちゃん。ちょっと、いいかな」
櫻子「うん、いいよ」
向日葵「いいですわ」
ちなつ「…あかりちゃん、決まったの?」
あかり「うん…あかりの心は、決まったよ」
ちなつ「そっか。…それで、あかりちゃん。どうなったの?」
櫻子「…」
向日葵「…」
あかり「…あかり、は…」
あかり「…あかりは、向日葵ちゃんにも、櫻子ちゃんにも、恋、してるんだと思う…」
あかり「ううん。これは、恋。あかりは、二人に恋してる」
あかり「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんとデートしてみて、分かったんだ」
あかり「あかりは、向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんも好きだってことに」
ちなつ「…だけど、決めなきゃ。あかりちゃん」
あかり「…ごめんね。あかり、優柔不断だから決められなかったんだ」
向日葵「…え?」
櫻子「あかりちゃん…?」
あかり「…だって、二人とも好きなんだもん…!」
あかり「二人とも、好き。大好き…」
あかり「あかりは、向日葵ちゃんにも、櫻子ちゃんにも、恋してる」
あかり「だから…決められない。だから、二人とも…選びたい!!」
向日葵「赤座、さん…」
櫻子「あかりちゃん…」
ちなつ「…はぁ。まさかあかりちゃんが二股宣言するとは」
向日葵「…わたくしは、それでも構いませんわ」
あかり「…向日葵ちゃん」
櫻子「…もう、あかりちゃんは欲張りだなぁ。わたしも、それでいいよ!」
あかり「…櫻子ちゃん」
向日葵「赤座さんが悩んで出した答えですもの。文句はありませんわ」
櫻子「それに、どっちか片方だけというのもアレな感じはしてたしなー」
向日葵「そうですわね」フフッ
あかり「向日葵ちゃん…櫻子ちゃん…」
櫻子「じゃあ、今日からはわたしと…」
向日葵「…わたくしは、赤座さんの恋人」
櫻子「という事だから、よろしくね、あかりちゃん!!」
あかり「…本当に、いいの?」
櫻子「もちろん!!」
向日葵「…それにしても、赤座さんらしいといえば、赤座さんらしいですわ」
あかり「…ぅ、ううぅぅうう…」
櫻子「わ!ちょ、ちょっとあかりちゃん泣かないで!!」
向日葵「そ、そうですわ!!」
あかり「だ、だってぇ…うれ、しくてぇ…」ポロポロ
櫻子「ちょ、向日葵ハンカチないの!?」
向日葵「え、えっとカバンの中に…」
あかり「うぇぇぇぇん!!」
櫻子「あ、ああもうあかりちゃん泣かないでよ!!」ダキ
向日葵「あ、ずるいですわ櫻子!わたくしも!」ダキ
ちなつ「…やれやれ。こうなっちゃったか」
ちなつ「…でもまぁ、なんかハッピーエンドだしいいかな」
ちなつ「…あかりちゃん、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん」
ちなつ「…お幸せにね!!」
京子「…そっかー。二人とも選ぶとはあかりも中々やるな!!」
結衣「本当、あかりらしいといえばあかりらしいというか…」
ちなつ「それで、勝手なんですけど、ごらく部は来れる時だけでいいよって事を伝えておきました」
京子「それは構わないよん。あかりは来ても来なくても、ごらく部の大事なメンバーには変わりないし!!」
結衣「そうだな。3人の邪魔をしたら馬に蹴られてなんとやらだしな」
ちなつ「あーあ…あかりちゃんに先を越されちゃったかぁ」
京子「ちなちゅには私が居るじゃないか!!」バッ
ちなつ「結衣せんぱ~い♪」バッ
京子「あり?」スカッ
結衣「ちょ、ちょっとちなつちゃん…」
京子「うう~…結衣!私のちなつちゃんを取るとは卑怯だぞ!!」
ちなつ「別に京子先輩は好きじゃないですし。結衣せんぱ~い♪」
結衣「やれやれ…」
櫻子「あかりちゃん!今日はどこに行きたい!?」
あかり「うーん…どうしようかなぁ」
向日葵「そういえば、今日はなもりデパートで何かイベントがあるらしいですわ」
あかり「あ、じゃあそれを見に行こうよぉ」
櫻子「よし!じゃあ出発しよう!!」
向日葵「あ、櫻子、勝手に先に進もうと…」
あかり「…ねえ、向日葵ちゃん、櫻子ちゃん」
向日葵「なんですの?」
櫻子「なになに?」
あかり「…あかりね、向日葵ちゃんも櫻子ちゃんも…」
あかり「…二人とも、だ~いすき!!」
おしまい
元スレ
櫻子「あかりちゃん好き!大好き!!」
あかり「あ…うぅぅ…///」
櫻子「…あかりちゃんは、わたしの事嫌い?」
あかり「そ、そんな事ないよぉ!!」
櫻子「じゃあいいじゃん!」
あかり「だ、だからぁ…」
櫻子「?」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:26:14.68 ID:61qqLVhx0
あかり「いい?櫻子ちゃん。法律でね、同性の結婚は認められてなくて…」
櫻子「日本の話でしょ?」
あかり「あ、そ、そうだけど…」
櫻子「じゃあ日本以外で結婚すればいいじゃん!」
あかり「そ、そうだけどなんか違うよぉ…」
櫻子「もう、我儘だなぁあかりちゃんは」
あかり(うえーん!誰か助けてよぉ!)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:32:13.86 ID:61qqLVhx0
向日葵「…あら、赤座さんに櫻子。何をしてるんですの?」
櫻子「あ、向日葵。聞いてよあかりちゃんったら我儘でさー」
向日葵「はぁ?どうせ、櫻子が赤座さんに無理難題を言ってただけでしょう…」
あかり(まさしくその通りだよぉ)
櫻子「なんだとー!?」
向日葵「…で、赤座さん。向日葵に何を言われてたんですの?」
あかり「あ、えっとね、櫻子ちゃんがあかりと結婚したいって…」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:38:09.78 ID:61qqLVhx0
向日葵「…櫻子、それは無理ですわ」
櫻子「なんでさ!!」
あかり(良かったぁ。向日葵ちゃんが来てくれて…)
向日葵「…赤座さんはわたくしと結婚するからですわ」
あかり「んん!?」
櫻子「つまり、わたしと向日葵はライバルって事か…」
向日葵「そのようですわね」
あかり(あ、あかりどうしたらいいの!?)
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:44:27.67 ID:61qqLVhx0
櫻子「あかりちゃん!!」
向日葵「赤座さん!!」
あかり「は、はひ!!」
櫻子「わたしと向日葵、」
向日葵「わたくしと櫻子、」
さくひま「「どっちが好き(ですの)!?」」
あかり「あー…えっと…」
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:51:10.48 ID:61qqLVhx0
ちなつ「…ん?あれ、3人で何してるの?」
あかり「あ、ち、ちなつちゃん!ごらく部に行こうよぉ!!」
ちなつ「わ!あ、あかりちゃん押さないで!!」
あかり「早く早く!!」
櫻子「…むー。あかりちゃん逃げた」
向日葵「…仕方ないですわ。櫻子、生徒会に行って仕事をやりますわよ」
櫻子「めーんーどーいー!!」
34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 00:55:08.00 ID:61qqLVhx0
あかり「…ふぅ、助かったよぉ」
ちなつ「いきなりどうしたの…あかりちゃん」
あかり「あ、えっとね、ちょっとね…」
ちなつ(…あかりちゃん、何故か遠い目をしてる…)
あかり「あかりどうしたらいいのかなー…あはははは…」
ちなつ(…まぁいいや)
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:00:07.05 ID:61qqLVhx0
櫻子「…それにしても向日葵もあかりちゃん狙ってたなんてなー」
向日葵「赤座さんは可愛いですし、気が利きますし狙わない方が不思議ですわ」
櫻子「そりゃそうだけどさー…はぁ、よりにもよって向日葵がライバルかー」
向日葵「わたくしも、櫻子がライバルなんてごめんですわ」
櫻子「なんだとー!?」
京子「ん?あれ、ひまっちゃんに大室ちゃん。何してんの?」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:05:05.08 ID:61qqLVhx0
向日葵「あ、こんにちは歳納先輩」
櫻子「今わたしと向日葵で生徒会に向かってる途中です」
京子「ふーん、そっかー」
向日葵「歳納先輩はどちらに?」
京子「私は今から部室に行くところだよん」
櫻子(部室…きっとあかりちゃんは部室に居る…よし)
櫻子「歳納先輩わたしも 向日葵「櫻子さっさと行きますわよ」
櫻子「あ、ちょ、引きずるなよー!!」
向日葵「それでは歳納先輩、失礼しますわ」
京子「…なんだったんだ?」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:10:02.54 ID:61qqLVhx0
京子「おーっす!!」
あかり「あ、京子ちゃん」
ちなつ「京子先輩、こんにちは」
京子「あれ、結衣は?」
あかり「まだ見てないよぉ」
ちなつ「嗚呼、愛しの結衣先輩…まだかしら…」
あかり「あはは…」
京子「そういや、さっきひまっちゃんと大室ちゃんに会ったよ」
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:15:01.97 ID:61qqLVhx0
あかり「そ、そうなんだ~」
京子「生徒会に行く途中だったみたいでさー。だけどなんか大室ちゃんは来たがってたみたいだけど」
あかり(こ、来なくて良かったぁ…)
ちなつ「そういえばあかりちゃん。私が教室に行ったとき、慌てて私を押したけど、何だったの?」
あかり「あ、えっとねぇ…」
あかり(…言っていいのかなぁ)
京子「ん?あかりぃ、私に隠し事するのかー!?」
あかり「わ!きょ、京子ちゃんお団子引っ張らないでよぉ!!」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:20:02.64 ID:61qqLVhx0
結衣「…騒がしいな、一体何を…」
ちなつ「あ!結衣せんぱ~い♪」
あかり「うえええええん!!助けてぇ!!」
京子「このこの~!!」
結衣「おいコラ、京子、やめろ」
京子「あぁん」
あかり「うぅ…ありがとう結衣ちゃん…」
42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:25:59.99 ID:61qqLVhx0
ちなつ「結衣先輩かっこいいです!」
結衣「あ、ありがとうちなつちゃん」
京子「ちなつちゃん私は!?」
ちなつ「全然かっこ良くありません」
京子「うぅぅ…ちなつちゃんが冷たい…」
あかり(…どうしよ、言っちゃおうかなぁ)
結衣「…?あかり、どうしたんだ」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:30:02.28 ID:61qqLVhx0
あかり「え!?い、いや別に何でもないよぉ」
結衣「…何か悩み事あるなら言いなよ。なんかあかり、悩んでるみたいだからさ」
ちなつ「さっきの教室での慌てようも気になるし…あかりちゃん、どうしたの?」
京子「悩みがあるなら言えよー?」
あかり「う…うーん…言ってもいいのか分からなくて…」
結衣「そんなに深刻なのか?」
あかり「深刻…と言えば、そうかも…」
ちなつ「…本当にどうしたの、あかりちゃん」
京子「本当に辛いなら吐き出せよあかり。楽になれるからさ」
あかり「…実は」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:35:08.33 ID:61qqLVhx0
ちなつ「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんから告白された!?」
京子「はー…世の中、何があるか分からないものだねぇ」
結衣「…それであかり、あかりはどっちが好きとか決まってるのか?」
あかり「う、ううん…あかり、そんな対象として向日葵ちゃんも櫻子ちゃんも見たこと無いから、まだ…」
京子「んー…これはどうしたものかねぇ」
ちなつ「そもそもあかりちゃん、女の子を好きになれるの?」
あかり「そ、それは分からないよぉ…あかりも今日初めて告白されて吃驚したばっかりだし…」
結衣「うーん…あかりの気持ちも準備も出来てない状態だから、ちょっと解決は難しいな…」
京子「とりあえずひまっちゃんと大室ちゃんに待ってもらうしかないなー」
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:40:47.25 ID:61qqLVhx0
ちなつ「そうですね…あかりちゃん、向日葵ちゃんと櫻子ちゃんには私からも言っておくから」
あかり「うん…みんな、ありがとう…」
京子「気にすんな!あかりは大事なごらく部のメンバーであり、幼馴染で友達だからな!」
結衣「…そうだな。京子の言うとおりなんだから、気にするなよ」
ちなつ「私だってあかりちゃんは大事な友達だもん!」
あかり「…結衣ちゃん、京子ちゃん、ちなつちゃん…」
京子「とりあえず今日の活動はどうしよっか」
結衣「あかりの告白への対策はまだ作りにくいしな…」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:44:55.05 ID:61qqLVhx0
ちなつ「あかりちゃん、何かしたい事とかないの?」
あかり「うーん…じゃあ、教えて貰いたい事があるんだけど…」
京子「お、なんだなんだ?」
あかり「恋、って、どういう事なのかなぁ…」
結衣「…あーえっとだな…」
京子「恋…ねぇ。うーんどうやって説明したらいいのやら」
ちなつ「…あかりちゃんは、胸が急に締め付けられて苦しくなった経験とかある?」
あかり「う、ううん無いよぉ」
50: 俺の恋は狭心症だったのか… 2012/09/08(土) 01:50:02.55 ID:61qqLVhx0
ちなつ「それが恋、って事なんだけど…やっぱり、口に出して説明するのは難しいかな」
あかり「そ、そうなんだ…ごめんねぇ、変な事聞いちゃって…」
京子「いいよいいよ。むしろ答えられなくてごめんな」
結衣「恋に関しては、あかり自身が経験しないと分からないと思う」
ちなつ「そうですね。…しかし、そんな恋もまだ経験したこと無いあかりちゃんに告白するとは」
京子「ちょっと時期が悪かったかな、ひまっちゃんと大室ちゃんは」
結衣「本当にちょっと待ってもらって、それからだな…」
あかり「ううう…みんなは、恋って経験したことあるの?」
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 01:55:21.43 ID:61qqLVhx0
京子「へ!?」
結衣「わ、私は…」
ちなつ「私は結衣先輩に恋してるけど…」
京子(やっべー、実は経験したこと無いなんて言えないんだけど…)
結衣(…私も無いんだよなぁ、恋なんて…)
京子「…も、もちろん!」
結衣「け、経験の一つや二つぐらいしてるよ」
あかり「わぁ…やっぱり、あかりって遅れてるのかなぁ…」
京子(…つーかあかりの場合、あのお姉さんのせいもあるんじゃないかな)
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:00:36.65 ID:61qqLVhx0
ちなつ「でも大丈夫だよあかりちゃん。恋なんて、本当にその時にならないと分からないもので、何時するかなんて誰にも分からないんだから」
あかり「ちなつちゃん……ありがとう」
京子「とりあえず、今日はいつも通りに活動しよっか」
ちなつ「じゃあ、私お茶入れてきますね」
結衣「それじゃあ…私は宿題でもやるかな」
あかり「あかりは本でも読もうかなぁ…」
あかり(…恋、かぁ…うーん、考えたら考えるほど分からなくなるよぉ…)
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:04:59.33 ID:61qqLVhx0
~翌日~
あかり「…櫻子ちゃん、向日葵ちゃん。ちょっといいかな」
櫻子「ん?やっと私の告白に答える気になったのかあかりちゃん!!」
向日葵「櫻子、それは早とちりですわ」
ちなつ「…その件なんだけどね、ちょっと話があるんだよね」
向日葵「吉川さん…?」
櫻子「ちなつちゃん、どうしたのさ?」
あかり「…実はね…昨日…」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:09:27.43 ID:61qqLVhx0
向日葵「そう…だったんですの…」
櫻子「…ごめん!あかりちゃん!!」
あかり「い、良いよぉ。あかりがまだ分からないのが悪いんだから…」
向日葵「いえ、赤座さんは何も悪くないですわ…非はこちらにあります。ごめんなさい、赤座さん」
ちなつ「…それでね、私、昨日帰って考えたんだけど…お試し的な感じでデートしてみたらどうかなって」
あかり「で、デート?」
ちなつ「うん。…デートって言っても、ちょっとお買い物に行ったりするぐらいだけど」
櫻子「それで、どうするの?」
ちなつ「例えば、曜日を決めて、二人が交互にあかりちゃんとデートに出かけるの」
ちなつ「それで、あかりちゃんに恋心が芽生えれば万々歳。何回やっても芽生えなければ、デートは終了」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:14:53.66 ID:61qqLVhx0
ちなつ「…というのを考えたんだけど、どうかな?」
向日葵「…わたくしは、賛成しますわ」
櫻子「…わたしも賛成」
あかり「向日葵ちゃん、櫻子ちゃん…いいの?」
向日葵「仮に…恋心が芽生えなくても、チャンスはまだありますわ」
櫻子「…芽生えてくれた方が嬉しいけど、別に芽生えなくてもあかりちゃんを嫌いになったりはしないし」
ちなつ「…それじゃ、そういうことでいいかな、あかりちゃん」
あかり「うん、あかりは大丈夫だよぉ」
櫻子「よろしくね、あかりちゃん」
向日葵「よろしくお願いしますわ、赤座さん」
あかり「うん、二人ともよろしくね!」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:20:13.03 ID:61qqLVhx0
~櫻子編~
櫻子「はっ、はっ…!あかり、ちゃーん!!」
あかり「あ!もう、櫻子ちゃん遅いよぉ」
櫻子「ごめんごめん、寝坊、しちゃってさ…」ハアハア
あかり「もう、デートに行く前からこんなに汗かいて…汗、拭いてあげるね」
櫻子「あ…」
櫻子(…やっぱり、優しいなぁ。あかりちゃん)
あかり「何かジュース買ってくる?」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:25:08.52 ID:61qqLVhx0
櫻子「じゃ、じゃあ…オレンジジュースお願い」
あかり「わかったよぉ」
櫻子(…あかりちゃん、こんなに優しいから好きになっちゃうんだよなぁ…)
櫻子(…ある意味あかりちゃんって、罪作りかも)
あかり「おまたせぇ、はい、オレンジジュース」
櫻子「…この罪作りなあかりちゃんめ!!」
あかり「えぇ!?」
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:30:58.14 ID:61qqLVhx0
櫻子「何処に行くー?」
あかり「うーん…どこがいいかなぁ…」
櫻子「とりあえず、デパートにでも行かない?」
あかり「うん、いいよぉ」
櫻子「それじゃ、れっつごー!!」パシ
あかり「さ、櫻子ちゃんあんまり引っ張らないでぇ!!」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:34:41.04 ID:61qqLVhx0
櫻子「着いたー!!」
あかり「ふぅ…熱かったね、櫻子ちゃん」
櫻子「早く入ろっ、あかりちゃん!」
あかり「うん!」
櫻子「おー!涼しい…生き返る…」
あかり「まずはどうしよっか」
櫻子「んー…とりあえず…服でも見よっか」
あかり「服売り場は二回だね」
櫻子「ごーごー!」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:40:25.14 ID:61qqLVhx0
あかり「…あ、この服可愛いなぁ…」
櫻子「それもいいけど…あかりちゃんにはこれも似合うんじゃない?」
あかり「あ、これもいいなぁ…櫻子ちゃん、センスいいねぇ」
櫻子「そうかなー?」
あかり「うん、そうだよぉ!…欲しいけど、どうしよっかなぁ…」
櫻子「いくらなの?」
あかり「…6980円だって…」
櫻子「見なかったことに」
あかり「そ、そうだねぇ…」
櫻子(さすがにわたしにそこまでの甲斐性は無かったよ…とほほ…)
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:45:24.94 ID:61qqLVhx0
あかり「そろそろお昼だねぇ」
櫻子「ハンバーガーでも食べる?」
あかり「ハンバーガーかぁ…何がいいかなぁ…」
櫻子「とりあえずハンバーガー屋に行こうか…えーっと、4階か」
あかり「エレベーター使う?」
櫻子「いや、若者なら階段で…だけど疲れそうだからエスカレーターで」
あかり(なんであえてエスカレーターなんだろ…)
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 02:53:38.17 ID:61qqLVhx0
櫻子「うわー、結構人いるなぁ」
あかり「あ、でもあそこのレジ空いてるよ」
櫻子「お、じゃあ注文しちゃおうか」
店員「ラッシャーマセー」
櫻子「わたしはWトマトチーズのセットで…あかりちゃんは?」
あかり「あ、じゃあ…このなもくらげのセットでお願いします」
店員「ウーイ(オライッオライッ」
櫻子「あ、あかりちゃんここは私が出すよ」
あかり「え、でも…」
櫻子「いいっていいって!!いっつもお世話になってるお礼だと思ってさ!!」
あかり「じゃあ…うん、櫻子ちゃんありがとう」ニコッ
櫻子「マジあかりちゃん天使」
あかり「え、ええ!?」
櫻子(やばい、口に出てた…)
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 03:01:39.82 ID:61qqLVhx0
櫻子「…それにしてもあかりちゃんって、変わったもの好きなの?」
あかり「え。そ、そんな変かなぁ…なもくらげバーガー…」
櫻子「変というか…いや、変だな、うん。あかりちゃんが変だな」
あかり「そ、それどういうことぉ!?」プンスカ
櫻子「ごめんごめん。つい本音が…」
あかり「もー!酷いよぉ櫻子ちゃん!!」プンプン
櫻子「…それにしても、やっぱ気になるなぁ、なもくらげバーガー…」ジッ
あかり「…だ、ダメだよぉ。櫻子ちゃんはなもくらげバーガーとあかりの事を変呼ばわりしたもん!」
櫻子「まだ何も言ってないよ!」
あかり「だ、だって…一口食べてみたいとかでしょ?」
櫻子「そのとーり!」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 03:15:46.66 ID:61qqLVhx0
あかり「だけど…」
櫻子「わたしのも一口あげるからさ!」
あかり「その前に、変って言ったことを謝ってよぉ!」
櫻子「それは食べてみないことには…」
あかり「うー…しょうがないなぁ、はい」
櫻子「ありがとー!どれどれ…」パク
あかり「美味しい?」
櫻子「…意外と吃驚…美味しいんだな、なもくらげ…」
あかり「美味しいでしょ?あかり、好きなんだぁ」
櫻子「じゃあお返しに…はい!」
軽く寝落ちかけてたわ…
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:17:21.78 ID:61qqLVhx0
あかり「ありがと!櫻子ちゃん!」パク
櫻子「どう?」
あかり「うん!こっちも美味しいよぉ」
櫻子(…あ、ほっぺにソースが…)
櫻子「あかりちゃん、ちょっとごめんね」
あかり「え、どうしたの櫻子ちゃ…」チュ
櫻子「……」スッ
櫻子(うわー!!ソース取るのにあかりちゃんのほっぺにキスしちゃったー!!なんかノリでやっちゃったー!!)
あかり「あ……櫻子、ちゃん?」
106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:24:54.86 ID:61qqLVhx0
櫻子「あ…な、なんというか、あかりちゃんが可愛いのがいけない!!」
あかり「え、ええ!?」
櫻子(うわぁ…やばい、ドキドキしてる…なんでやっちゃったんだ…)
あかり(び、吃驚したぁ…でも、別に嫌じゃなかった…ような…)
櫻子(…それにしても、あかりちゃんいい匂いしたなぁ…甘くて…)
あかり「あ、あの櫻子ちゃん」
櫻子「は、はい!?」
あかり「えっと…その、別に、嫌じゃなかったよぉ」
櫻子「そ、そうかー!あは、あはは!」
櫻子(うぅ…あかりちゃんの顔を直視できない…)
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:31:11.86 ID:61qqLVhx0
あかり(櫻子ちゃん、顔が真っ赤…)
櫻子「た、食べたら行こっか」
あかり「う、うん…」
あかり(…やっぱり恥ずかしかったのかなぁ。うーん…どうしたらいいかなぁ…)
櫻子「あ、あかりちゃん、次は何を見る?」
あかり「あ…うーん…あ、そういえばミラクるんの映画がやってるみたいだよぉ」
櫻子「じゃ、じゃあそれを見に行こう!よし行こう!」ガタッ
あかり「あ!あかりまだ食べ終わってないよぉ!」
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:36:54.74 ID:61qqLVhx0
あかり「もう、酷いよぉ…先に行っちゃうなんて」
櫻子「ご、ごめんあかりちゃん。ちょっと気持ちが焦っちゃって…」
あかり「もう!櫻子ちゃんなんて知らない!!」プイ
櫻子「あ…」
櫻子(どど、どうしよう!?怒らせちゃった…えーっと、どうしたら、えーっと…!!)
あかり(…困ってる困ってる。いいもん、なもくらげバーガーとあかりを変呼ばわりしたのと、あかりを置いて行った罰だもん)
櫻子「…えっとね、あかりちゃん」
あかり「…何?」
櫻子(…えーい!!なるようになれ!!)
櫻子「あかりちゃん、ごめん!」ダキ
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:41:19.99 ID:61qqLVhx0
あかり「あ…櫻子、ちゃん」
櫻子「その…本当に、ごめんね…」
あかり「う、ううん…あかりの方こそ、ちょっと意地張っちゃってごめんね…」
櫻子「…」
あかり「…」
櫻子(さて。あかりちゃんを思わず抱きしめてしまったわけだがどうするべきか)
櫻子(何故だろう。焦るどころか今では流水の如く、心が落ち着いている…)
櫻子(…とりあえずするべきことは、あかりちゃんをもっと抱きしめようという事だ)ギュゥ
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:46:38.37 ID:61qqLVhx0
あかり(抱きしめられるのは…嫌じゃない、どちらかというと…嬉しい?)
あかり(櫻子ちゃんに、抱きしめられるとなんか、ほっとして…)キュン
あかり(…?今の、感じなんだろう。胸の奥が、温かく…)
櫻子「…あかりちゃん」
あかり「な、何かな」
櫻子「…もう少しだけ、抱きしめていい?」
あかり「…うん、いいよぉ」
櫻子「あかりちゃん…」ギュゥゥ
あかり「あう…櫻子ちゃん…」
116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 09:53:15.45 ID:61qqLVhx0
クスクス、アノコタチカワイー
櫻子「あ…そ、そろそろ…離れよっか」
あかり「…う、うん」パッ
櫻子(…あかりちゃん、すっごいいい匂いだったなぁ…それに、抱きしめたら可愛くて…)
櫻子(…もっと抱きしめていたかったけど、うーん…)
あかり(…なんでかな、櫻子ちゃんと離れたら、なんか、妙に寂しい…寒い?)
あかり(よ、よく分からないけど、なんだろう…この気持ち…)
櫻子「…映画、見よっか!」
あかり「あ、そ、そうだね!」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:00:15.13 ID:61qqLVhx0
ヤメテー!!ミラクルンニランボウシナイデェ!!
ヘッヘッヘ、ソウハイッテモカラダハショウジキダゼェ
ライバルン、ニゲテー!!
あかり(…考えてみたら、櫻子ちゃんって可愛いよね)
あかり(コロコロ変わる表情、天真爛漫な性格…どこか抜けてるところも)
あかり(…あかりは、櫻子ちゃんの事をどう思ってるんだろう)
あかり(…大切な友達?ううん、それは当然だから…)キュゥ
あかり(うぅ…この感情って、一体…)
櫻子(あかりちゃんは…やっぱり可愛いなぁ)
櫻子(…できれば、今回のデートであかりちゃんに恋心が芽生えていてくれたら…)
櫻子(…でも、芽生えなくてもチャンスはまだまだある…!)
櫻子(向日葵には、絶対に負けない…!)
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:15:25.78 ID:61qqLVhx0
あかり「…映画、面白かったね!」
櫻子「そうだね!」
櫻子(でも…これで今日のデートはおしまい、かぁ…)
あかり(…もう、おしまいかぁ。もっと櫻子ちゃんと居たかったなぁ)
櫻子「…もうすぐ、あかりちゃんの家に着いちゃうね」
あかり「そう、だね」
櫻子「…ねえ、あかりちゃん」
あかり「ん?」
櫻子「ちょっと、公園に寄っていかない?」
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:20:30.08 ID:61qqLVhx0
櫻子「あかりちゃん、今日は楽しかった?」
あかり「うん。楽しかったよぉ」
櫻子「そっか…」
あかり「…櫻子ちゃんは?」
櫻子「楽しかったに決まってるじゃん!!」
あかり「…そっかぁ」
櫻子「…」
あかり「…ねぇ、櫻子ちゃん」
櫻子「んー?」
122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:24:45.78 ID:61qqLVhx0
あかり「…最後にさ、抱きしめてくれないかなぁ?」
櫻子「あかりちゃん…?」
あかり「なんか、櫻子ちゃんとまだ、別れたくない気持ちがあるんだけど…」
あかり「でも、もう遅くなるから、帰らないといけないよね」
あかり「…だから、抱きしめてほしいなって…」
櫻子「あかりちゃん…うん、いいよ」
あかり「ありがと、櫻子ちゃん」
櫻子「…あかりちゃん」ギュ
あかり「櫻子ちゃん…」キュン
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:30:58.09 ID:61qqLVhx0
あかり(やっぱり…櫻子ちゃんに抱きしめられると、心が温かい…)
あかり(…もしかして、これが恋なのかな?)
あかり(でも、ちなつちゃんから聞いてたのと違うし…)
あかり(…いいか。だって、櫻子ちゃんに抱きしめられてると…嬉しいし)ギュ
櫻子(あ…あかりちゃんからも抱きしめ返してきた)
櫻子(…やっぱり、わたしはあかりちゃんが好き、大好きだ)
櫻子(…あかりちゃんは、わたしの事どう思ってるのかな?)
櫻子(…あかりちゃん…)ギュ
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:35:58.86 ID:61qqLVhx0
あかり「家の前まで送ってもらってありがと、櫻子ちゃん」
櫻子「わたしが好きでやったんだし、気にしないであかりちゃん!」
あかり「…今日は、楽しかったよ櫻子ちゃん」
櫻子「わたしも楽しかったよ、あかりちゃん」
あかり「…それじゃあ、また学校でね?」
櫻子「あ、待ってあかりちゃん!」
あかり「…?どうし…」チュ
櫻子「…そ、それじゃ!!またねあかりちゃん!!!」
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 10:39:44.67 ID:61qqLVhx0
あかり(…え、今、口に、何か、柔らかい感触が)
あかり(…も、もしかし、て…今、キス、されたの?)
あかり「あ…うあうぁ…」ポンッ
あかね「あら…あかり、おかえ…あ、あかり!?」
あかり(きす…えへへ、きす、かぁ…櫻子ちゃんと…)
あかり「え、へへへへ…」フラ…
あかね「あかり!?あかりしっかりして!!あかりぃぃ!!!」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 11:15:53.57 ID:61qqLVhx0
ちなつ「…それで、最後はキスで別れた、と」
あかり「うん…えへへ…」
京子「大室ちゃんも大胆だなぁ」
結衣「それであかり、大室さんの事はどう思ったんだ?」
あかり「えっとねぇ…櫻子ちゃんって、とっても可愛いんだぁ…」
京子「駄目だこりゃ」
ちなつ「うーん…あかりちゃん、櫻子ちゃんと一緒にいて、胸がこう…違和感を感じなかった?」
あかり「…なんか、胸がキュンってしたよぉ。後、なんか温かくなったんだぁ」
ちなつ(ふむ…これは…多分、いや殆ど確実にあかりちゃんは櫻子ちゃんを…)
ちなつ(…向日葵ちゃんにはまだ言えないから、とりあえずあかりちゃんには黙っておこう)
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 11:24:53.63 ID:61qqLVhx0
~向日葵編~
向日葵「お待たせしましたわ、赤座さん」
あかり「あ、向日葵ちゃんおはよう!」
向日葵「おはようございます。さて、どこに行きましょうか?」
あかり「うーん…向日葵ちゃんは、どこか行きたいとかないの?」
向日葵「わたくしですか?…そう言われても、特に思いつきませんわ」
あかり「そっかぁ…うーん。どうしようかなぁ」
向日葵「…あ、そうですわ!赤座さん、水族館に行きません?」
あかり「水族館かぁ…うん、いいよぉ」
向日葵「考えてみたら、水族館に行きたいと思ってましたの」
あかり「そうなんだぁ。じゃあ、水族館に行こ?」ニコッ
向日葵「赤座さんマジ天使ですわ」
あかり「え!?」
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 11:34:05.16 ID:61qqLVhx0
あかり「わぁ…お魚さんがいっぱいだよぉ」
向日葵「本当ですわね…」
あかり「…向日葵ちゃん、良かったの?」
向日葵「何がですか?」
あかり「入場料、あかりの分も向日葵ちゃんに払わせちゃって…」
向日葵「…今日はわたくしのデートに付き合ってもらってますから、気にしないで欲しいですわ」
あかり「そっか…ありがとう、向日葵ちゃん」
向日葵「このぐらいなら構いませんわ」
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 11:44:57.43 ID:61qqLVhx0
あかり「わぁ…おっきなお魚さん…なんて名前かな?」
向日葵「ここに名前が書いてありますわ。…ナモエンゼルユリフィッシュ?」
あかり「な、なんか変な名前だね…」
向日葵「こんな名前の魚がいる事に吃驚ですわ…」
あかり「あ、こっちはヤマメがいるよぉ」
向日葵「ヤマメは漢字で書くと、山女、もしくは山女魚と書くらしいですわ」
あかり「へぇぇ…そうなんだぁ」
向日葵「何故そのような漢字なのかというと、女性的な美しさを持つから…みたいですわ」
あかり「じゃあ、向日葵ちゃんはヤマメだね!」
向日葵「ど、どうしてですの?」
あかり「だって、向日葵ちゃんってすっごく女性らしくて、綺麗だもん」
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 11:48:58.22 ID:61qqLVhx0
向日葵「あ…そ、そんなわたくしは…」
あかり「?どうしたの、向日葵ちゃん…顔が真っ赤だよ」
向日葵(…まるでジゴロですわ。しかも、赤座さんの場合は天然…)
向日葵「…本当、罪作りですわ、赤座さんは」
あかり「え、えええ!?」
あかり(櫻子ちゃんからも言われたけど、どういうことなのぉ!?)
向日葵「赤座さん、熱帯魚の方に行きませんか?」
あかり「あ、う、うん」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 12:59:06.98 ID:61qqLVhx0
あかり「わぁ…綺麗…」
向日葵「本当ですわね…綺麗ですわ…」
あかり「携帯のカメラで撮ろうっと…フラッシュ消して…」パシャ
向日葵「わたくしも…」パシャ
あかり「…あ、向日葵ちゃん、こっちに来て!」
向日葵「わ、ど、どうしました赤座さん?」
あかり「ここに立っててね…よし、いいかな。向日葵ちゃんとお魚さんの写真撮ろうって思ったんだよぉ」
向日葵「じゃあ…次は、わたくしが赤座さんの写真を撮りますわ」
あかり「うん!よろしくね、それじゃ…はい、チーズ!」パシャ
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:05:42.54 ID:61qqLVhx0
向日葵「そろそろお昼ですわね…」
あかり「この近くに食べ物屋さんあるかなぁ…」
向日葵「赤座さん、こちらにあるようですわ」
…
あかり「レストランかぁ…何を食べようかなぁ」
向日葵「わたくしはパスタにしようかしら…」
あかり「あかりはハンバーグにしようかなぁ」
向日葵「とりあえず、入りましょうか」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:10:50.72 ID:61qqLVhx0
店員「メニューキマリッシカ?」
向日葵「わたくしはペペロンチーノで…赤座さんは?」
あかり「あかりは…ハンバーグセットにしようかな」
店員「イジョーイイッスカ?」
向日葵「はい」
店員「ウーイ(オライッオライッ」
あかり「ふぅ…ただ見て回るだけでも疲れるよぉ」
向日葵「そうですわね…赤座さん、大丈夫ですか?」
あかり「うん、大丈夫だよぉ」
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:19:20.51 ID:61qqLVhx0
向日葵「…赤座さん、櫻子と比べてどうでしょうか?」
あかり「えっ…」
向日葵「楽しいですか?」
あかり「え…うーん…そんな、決められないよぉ」
向日葵「…ふふ、赤座さんならそういうと思ってましたわ」
あかり「で、でも、向日葵ちゃんとのデートも楽しいよぉ」
向日葵「ありがとうございますわ」
店員「オミャーシター」
あかり「あ、来たね」
向日葵「それでは、いただきましょうか」
159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:25:34.59 ID:61qqLVhx0
あかり「美味しかったね、向日葵ちゃん!」
向日葵「そうですわね、中々美味しかったですわ」
あかり「でも…食べたら眠くなってきちゃったよぉ…」
向日葵「あ、赤座さん大丈夫ですか?…ちょっと、ベンチに座りましょう」
あかり「うん…」
向日葵「よいしょっと…赤座さん、もし眠たければ寝てもいいですわ」
あかり「だけど…」
向日葵「わたくしは、赤座さんと居れる…それだけでいいですわ」
あかり「…ごめんねぇ、向日葵ちゃん…」
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:34:29.23 ID:61qqLVhx0
向日葵「赤座さん…」
あかり「……」コテン
向日葵「あ、わたくしの肩に頭を…」
向日葵「…本当、赤座さんは可愛いですわ…」ナデナデ
向日葵「…可愛くて、本当に愛おしい…ですわ」ナデナデ
あかり「……」スースー
向日葵「……」
向日葵「…赤座さん」チュ
あかり「う…みゅぅ…」スースー
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:40:55.84 ID:61qqLVhx0
向日葵(…わたくしったら、寝てる赤座さんに…)
向日葵(…はぁ、意気地なしな自分自身にがっかりしますわ)
向日葵(本来なら、赤座さんの了承を得らなければならないのに…)
向日葵「…赤座さん…」
あかり「ん……」スースー
向日葵「…」
…
あかり「ん…んん…」
向日葵「…赤座さん、良く眠れましたか?」
あかり「あ、向日葵ちゃん…あれ、なんで顔が上に…」
向日葵「あまりにも気持ちよく寝ているものですから、膝枕させてもらいましたわ」
あかり「え、ええ!?お、重くなかったの?」
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:45:21.99 ID:61qqLVhx0
向日葵「別に大丈夫でしたわ」
あかり「…ところで、今何時なの?」
向日葵「えーっと…もう、4時になりますわ」
あかり「ええ!?そ、そんなにあかり寝ちゃってたの?」
向日葵「赤座さんが寝てしまったのが1時だとすると…3時間は寝てしまったことになりますわ」
あかり「あぅ…向日葵ちゃん、ごめんね…」
向日葵「別に構いませんわ。わたくしは、赤座さんと居れるだけで幸せですから…」
あかり「…でも、それじゃあかりの気が済まないよぉ」
向日葵「…それじゃあ、赤座さん。お願いが一つ、あります」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 13:52:02.22 ID:61qqLVhx0
あかり「何かなぁ。あかりに出来る事なら何でも言って!」
向日葵「…赤座さん。弱みに付け込むような形になってしまいますが…その…」
あかり「…?」
向日葵「…抱きしめさせて、もらえませんでしょうか?」
あかり「え、そ、そんな事でいいの?」
向日葵「ええ、構いませんわ」
あかり「そ、それじゃあ…立った方がいいのかな?」
向日葵「…いえ、一旦体を戻して、こっちを向いて…」
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 14:04:31.73 ID:61qqLVhx0
あかり「こ、こう?」
向日葵「…赤座さん」ギュ
あかり「んっ…向日葵ちゃん…」
向日葵「…なんか、赤座さんを抱きしめていると…妹って感じがしますわ」ギュゥゥ
あかり「ひ、向日葵ちゃん…」
向日葵「…ふふ、本当、赤座さんはかわいいですわ」ニコッ
あかり(あ…向日葵ちゃん、やっぱり、笑った顔も綺麗だなぁ…)ドキ
あかり(あ、あれ…今の感じ…櫻子ちゃんの時も感じたような)
あかり(で、でも好きな人って1人しか出来ちゃダメなんだよね…じゃあ、この気持ちは恋じゃないのかなぁ…)
167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 14:10:57.22 ID:61qqLVhx0
向日葵「…赤座さん。その、もし嫌ではなければ…」
あかり「な、何かなぁ?」
向日葵「…キス、をしてもよろしいでしょうか」
あかり「き、キス…」
向日葵「もちろん、口ではなく…ほっぺた、とかにですわ」
あかり「…あかりは、嫌じゃないかな」
向日葵「…では、いいでしょうか」
あかり「うん…いいよぉ」
向日葵「赤座さん…」チュ
171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 14:22:13.55 ID:61qqLVhx0
あかり「あ…向日葵ちゃん…」
向日葵「え、っと、その…ど、どうでしたか?」カオマッカ
あかり「え、えっと…」
あかり(ど、どう答えればいいの?)
向日葵「…あまり、良くなかったでしょうか」
あかり「う、ううん!そんなこと無いよぉ」
向日葵「そ、そうですか」
あかり「そ、そうだよぉ」
向日葵「……」
あかり「……」
179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 14:55:11.28 ID:61qqLVhx0
向日葵「…赤座、さん」
あかり「何、かなぁ」
向日葵「…わたくしは、赤座さんの事が、好きです」
あかり「…」
向日葵「…赤座さんは、わたくしの事を、どう思っていますの?」
あかり「…向日葵ちゃんは、大事な、友達…だけど…」
向日葵「だけど…?」
あかり「…よく、分からなくなっちゃったんだ。さっきの、向日葵ちゃんの笑顔を見たら、こう、胸が、ドキンって…」
向日葵(それって…もしかして、恋では…)
向日葵「…赤座さん。その感じ、櫻子とデートしたときに感じましたか?」
あかり「う、うん…櫻子ちゃんの時は、どっちかというと、キュンって感じがしたよぉ」
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:02:24.99 ID:61qqLVhx0
向日葵(これは…まだ、この感情が恋だとは、気づいてない、みたいですわね)
向日葵(…もし、わたくしがここで、櫻子への感情は恋ではないと否定して)
向日葵(…わたくしへの感情は恋だと、言えば…)
向日葵(…わたくしは一体何を考えてますの!?)
向日葵(いくら、赤座さんと恋仲になりたいとはいえ、そんな卑怯な真似は…)
あかり「ひ、向日葵ちゃん?」
向日葵「あ、な、何でしょう?」
181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:09:16.75 ID:61qqLVhx0
あかり「急に頭を振ったりしてたからどうしたのかなぁって…」
向日葵「あ、いや、その…ちょっと、考え事をしていただけですわ」
あかり「…?」
向日葵「…赤座さん。その感情は、きっと、もう少ししたら分かると思いますわ」
あかり「そ、そうなのかなぁ」
向日葵「…大丈夫ですわ。今はまだ、戸惑うかもしれませんが…」ナデナデ
あかり「ぁ…」
向日葵(…そうですわ。櫻子とは、正々堂々と勝負をしなくては)
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:14:02.49 ID:61qqLVhx0
あかり「今日はごめんね、向日葵ちゃん」
向日葵「いえ、十分楽しかったですわ、赤座さん」
あかり「あかりも、向日葵ちゃんと一緒で楽しかったよぉ」
向日葵「…赤座さん。ちょっと、いいですか?」
あかり「え?向日葵…」チュ
向日葵「…櫻子も、同じことをしたと聞きましたわ」
あかり「あ…う…」
向日葵「…赤座さん、好きですわ」ギュ
あかり「あ…」ドキン
向日葵「…本当は、もう少しこうしていたいですが…もう、帰らないとなりませんわ」
あかり「向日葵、ちゃん」
向日葵「…それでは、赤座さん。また学校で」
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:17:37.25 ID:61qqLVhx0
あかり「あ…また、ね…」
あかり(…い、ま…すごい、心臓がどきどきしてる…)
あかり(…向日葵、ちゃん…)
あかり(…あかりは、向日葵ちゃんを、好きになっちゃったの?)
あかり(でも、それは…それは…)
あかり(…櫻子ちゃんの事を考えると、胸はキュンってする)
あかり(…向日葵ちゃんの事を考えると、胸はドキンってする)
あかり「あか、り…変に、なっちゃったのかなぁ…」
あかり「…もう、よくわからないよぉ」
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:22:26.70 ID:61qqLVhx0
ちなつ「…あかりちゃん。それは、どっちとも恋だと思うよ」
あかり「…やっぱ、り」
京子「うーん…一回目で両方とも好きになっちゃうとは」
結衣「…あかりは、どうしたい?」
あかり「…分から、ない。あかりも、どうしたらいいのか、分からないよぉ…」
ちなつ「…とりあえずあかりちゃん。向日葵ちゃんと櫻子ちゃんには私から言っておくから、あかりちゃんは考えてみて」
ちなつ「自分の本心はどこにあるのか。どうしたいのか」
ちなつ「…大変だと思うけど、考えてみて」
あかり「…うん」
187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:27:55.91 ID:61qqLVhx0
~あかり家~
あかり「…あかりの、本心…」
あかり「…あかりは、どうしたら…」
コンコン
あかね「あかり?入っていいかしら」
あかり「あ、お姉ちゃん…うん、いいよぉ」
あかね「じゃあ、失礼するわね」ガチャ
あかり「どうしたの、お姉ちゃん」
あかね「…最近、あかりが何か悩み事を抱えてるんじゃないかと思って、ね。心配になったの」
あかり「…」
あかね「ね?あかり、良かったらお姉ちゃんに…話してみない?」
189: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:32:41.57 ID:61qqLVhx0
…
あかね「…そう。あかりも、恋というものを知ってしまったのね」
あかり「…うん」
あかね「…それで、あかりはどっちが好きなの?」
あかり「…」
あかね「…あかりは優しいから。きっと、決められないんでしょうね」
あかり「そう…なんだよぉ…」
あかり「あかり、向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんも、どっちも好きで…」
あかり「だけど、どうしたらいいのか、分からなくて…」
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:42:06.01 ID:61qqLVhx0
あかね「…あかり。物事にはね、白黒はっきりさせないと、ダメなこともあるの。特に恋愛については」
あかり「…」
あかね「…でもね、お姉ちゃんは、あえて白黒つけない、というのもありなんじゃないかと思うの」
あかり「え…それって…どういう…」
あかね「告白に答えない、という意味…つまり、二人とも選ばない、というわけではなくて…」
あかね「二人とも、選んじゃうというのもいいと思うの」
あかり「だ、だけどそれは…!」
あかね「二股しちゃうって事になっちゃうわね。だけど、あかりは二人とも、好きなんでしょ?」
あかり「そう、だけど…」
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:49:25.76 ID:61qqLVhx0
あかね「…その向日葵ちゃんと櫻子ちゃんが許すかどうかまでは、お姉ちゃんは分からないけどね」
あかり「…」
あかね「だけど、選択肢としては、そういうのもあり得るかもしれないのよ?」
あかり「お姉ちゃん…」
あかね「…仮にダメだとしたら、選ぶことになっちゃうけど…」
あかね「…それでも、試す価値はあると、お姉ちゃんは思うの」
あかり「…」
あかね「…どうかしら、あかり」
あかり「…櫻子ちゃんも、向日葵ちゃんも、選ぶ」
あかり「…ありがとう、お姉ちゃん」
あかね「いいのよ。妹が悩んでいたら、助けるのは姉の義務だから」
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 15:54:24.54 ID:61qqLVhx0
あかり「お姉ちゃん…」
あかね「それじゃ、今日はもう遅いから寝た方がいいわね」
あかり「あ、もうこんな時間…」
あかね「告白は、明日するの?」
あかり「…うん。決めるなら、早く決めた方がいいと思うから」
あかね「そう…頑張ってね、あかり」
あかり「うん。…お姉ちゃん、ありがとうね」
あかね「いいのよ。それじゃ、あかり。おやすみ」
あかり「うん。おやすみ、お姉ちゃん」
バタン
あかね(はぁ…あかりに、好きな人、か)
あかね(…妹離れ、しないと駄目ね…あかり…)
あかね「…ともこさんと、今度デートに行こうかしら?」
204: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:02:07.99 ID:61qqLVhx0
あかり「…向日葵ちゃん、櫻子ちゃん。ちょっと、いいかな」
櫻子「うん、いいよ」
向日葵「いいですわ」
ちなつ「…あかりちゃん、決まったの?」
あかり「うん…あかりの心は、決まったよ」
ちなつ「そっか。…それで、あかりちゃん。どうなったの?」
櫻子「…」
向日葵「…」
あかり「…あかり、は…」
206: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:05:57.59 ID:61qqLVhx0
あかり「…あかりは、向日葵ちゃんにも、櫻子ちゃんにも、恋、してるんだと思う…」
あかり「ううん。これは、恋。あかりは、二人に恋してる」
あかり「向日葵ちゃんと櫻子ちゃんとデートしてみて、分かったんだ」
あかり「あかりは、向日葵ちゃんも、櫻子ちゃんも好きだってことに」
ちなつ「…だけど、決めなきゃ。あかりちゃん」
あかり「…ごめんね。あかり、優柔不断だから決められなかったんだ」
向日葵「…え?」
櫻子「あかりちゃん…?」
207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:10:36.63 ID:61qqLVhx0
あかり「…だって、二人とも好きなんだもん…!」
あかり「二人とも、好き。大好き…」
あかり「あかりは、向日葵ちゃんにも、櫻子ちゃんにも、恋してる」
あかり「だから…決められない。だから、二人とも…選びたい!!」
向日葵「赤座、さん…」
櫻子「あかりちゃん…」
ちなつ「…はぁ。まさかあかりちゃんが二股宣言するとは」
212: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:16:20.90 ID:61qqLVhx0
向日葵「…わたくしは、それでも構いませんわ」
あかり「…向日葵ちゃん」
櫻子「…もう、あかりちゃんは欲張りだなぁ。わたしも、それでいいよ!」
あかり「…櫻子ちゃん」
向日葵「赤座さんが悩んで出した答えですもの。文句はありませんわ」
櫻子「それに、どっちか片方だけというのもアレな感じはしてたしなー」
向日葵「そうですわね」フフッ
あかり「向日葵ちゃん…櫻子ちゃん…」
215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:20:43.41 ID:61qqLVhx0
櫻子「じゃあ、今日からはわたしと…」
向日葵「…わたくしは、赤座さんの恋人」
櫻子「という事だから、よろしくね、あかりちゃん!!」
あかり「…本当に、いいの?」
櫻子「もちろん!!」
向日葵「…それにしても、赤座さんらしいといえば、赤座さんらしいですわ」
あかり「…ぅ、ううぅぅうう…」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:25:22.26 ID:61qqLVhx0
櫻子「わ!ちょ、ちょっとあかりちゃん泣かないで!!」
向日葵「そ、そうですわ!!」
あかり「だ、だってぇ…うれ、しくてぇ…」ポロポロ
櫻子「ちょ、向日葵ハンカチないの!?」
向日葵「え、えっとカバンの中に…」
あかり「うぇぇぇぇん!!」
櫻子「あ、ああもうあかりちゃん泣かないでよ!!」ダキ
向日葵「あ、ずるいですわ櫻子!わたくしも!」ダキ
ちなつ「…やれやれ。こうなっちゃったか」
ちなつ「…でもまぁ、なんかハッピーエンドだしいいかな」
ちなつ「…あかりちゃん、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん」
ちなつ「…お幸せにね!!」
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:30:35.21 ID:61qqLVhx0
京子「…そっかー。二人とも選ぶとはあかりも中々やるな!!」
結衣「本当、あかりらしいといえばあかりらしいというか…」
ちなつ「それで、勝手なんですけど、ごらく部は来れる時だけでいいよって事を伝えておきました」
京子「それは構わないよん。あかりは来ても来なくても、ごらく部の大事なメンバーには変わりないし!!」
結衣「そうだな。3人の邪魔をしたら馬に蹴られてなんとやらだしな」
ちなつ「あーあ…あかりちゃんに先を越されちゃったかぁ」
京子「ちなちゅには私が居るじゃないか!!」バッ
ちなつ「結衣せんぱ~い♪」バッ
京子「あり?」スカッ
結衣「ちょ、ちょっとちなつちゃん…」
京子「うう~…結衣!私のちなつちゃんを取るとは卑怯だぞ!!」
ちなつ「別に京子先輩は好きじゃないですし。結衣せんぱ~い♪」
結衣「やれやれ…」
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/09/08(土) 16:34:45.47 ID:61qqLVhx0
櫻子「あかりちゃん!今日はどこに行きたい!?」
あかり「うーん…どうしようかなぁ」
向日葵「そういえば、今日はなもりデパートで何かイベントがあるらしいですわ」
あかり「あ、じゃあそれを見に行こうよぉ」
櫻子「よし!じゃあ出発しよう!!」
向日葵「あ、櫻子、勝手に先に進もうと…」
あかり「…ねえ、向日葵ちゃん、櫻子ちゃん」
向日葵「なんですの?」
櫻子「なになに?」
あかり「…あかりね、向日葵ちゃんも櫻子ちゃんも…」
あかり「…二人とも、だ~いすき!!」
おしまい
櫻子「あかりちゃんと結婚する!!」