1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 19:47:52.31 ID:EMbqBb310

涼「いきなりファミレスに呼び出されたと思ったら、恋愛相談だなんて……」

P「アイドル事務所の事情を知ってて、かつそんな話を気軽に相談できる男性となると、結構限られてくるんだよ」

涼「ああ……確かにその気持ちはよく分かります、痛いほど」

P「だろ? で、本題なんだけど」

涼「ええと……星井さんのお話でしたっけ」

P「うん。どうにも美希の普段の会話や仕草に、俺へのアプローチが含まれてるような気がするんだよ……」

涼「……う~ん。僕も色恋沙汰には疎いですから、アドバイスできるかどうか……」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 19:51:36.69 ID:EMbqBb310

涼「……とりあえず、何かそういったアプローチを感じるエピソードとかありますか?」

P「そうだなぁ……」


――
――――

P「ヤバいな……ここのところ徹夜続きだからすっごい眠い……」

美希「ハニー、こっちこっち」

P「ん? ああ」

ポフッ

P「ふう。やっぱり美希の膝枕は落ち着くな……」

美希「そう? ぐっすり寝れそう?」

P「もちろんだ。膝枕の時はいつもよく寝れるんだ」

美希「あはっ、良かったの! それじゃあおやすみ、ハニー」

P「おやすみ、美希……Zzz」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 19:57:15.08 ID:EMbqBb310

P「――まぁ、こんな感じ」

涼「あー……微妙なところですよね」

P「微妙か」

涼「……まず、好意ゼロの相手に膝枕する女の子なんて、いないと思うんです」

P「そうなのか」

涼「でも恋愛感情がなくても、膝枕くらいなら誰かとやったりしますよね?」

P「いや……俺は美希にしか膝枕されたことないんだ。涼くんは何回か経験あるのか?」

涼「友達の夢子ちゃんに時々やってもらいますよ。たまに僕がする側ですけどね」

P「そっか。つまり膝枕くらいならお友達感覚ってことか」

涼「だと思います」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:02:08.35 ID:EMbqBb310

涼「他にはあります?」

P「あとは……」


――
――――

美希「ハニー! 一緒に帰ろっ」

P「あと10分だけ! あと10分だけ仕事させて!」

美希「ダーメ。そう言って10分で終わったことないの」

P「くっ……しょうがない。これは明日に回すか……」

美希「そうそう、明日やればいいことは明日やればいいって思うな。それと、帰りにスーパー寄ってっていい?」

P「スーパー? いいけど、何か足りないものあったっけ?」

美希「卵とお肉。ハニー、今日の晩ごはんはオムレツがいいって言ってたよね?」

P「あ、そういえば言ったな。じゃあ、タイムセールが終わる前に行くか」

美希「うん! ほら、手繋いで帰ろっ!」

P「はいはい」ギュッ



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:06:19.24 ID:EMbqBb310

P「――というのが日常茶飯事だな」

涼「それも友達ならよくあることですよ」

P「ご飯作ってもらってても、そんなものなのか?」

涼「全然女性にモテない僕ですら、よく夢子ちゃんがご飯作りに来てくれますからねー」

P「……それ、夢子さんが涼くんのこと好きってパターンは無いの?」

涼「!? あ、ありえないですよ! 滅多なこと言わないでください、夢子ちゃんに聞かれたら何言われるか……」

P「わっ、悪い。俺が軽率だったな、うん」

涼「……いえ、大声出してすみません。夢子ちゃんはすごく魅力的で、とても僕なんかじゃ釣り合わないので」

P「涼くんも基本ハイスペックなんだから、そんなに卑下すること無いと思うけどな……」



14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:11:14.46 ID:EMbqBb310

涼「実は、夢子ちゃんがご飯を作りに来てくれるのには、事情があるんです」

P「事情?」

涼「夢子ちゃん、最近本格的に料理の練習を始めたそうなんです。でも夢子ちゃんの家って台所が狭いらしくて」

P「ああ。それで涼くんの家の台所を代わりに?」

涼「ええ。そのお礼だって、ついでに僕の分のご飯も作ってくれるんですよ」

P「すごくいい子だな……」

涼「だから僕には釣り合わないって言ったんです」

P「……ちなみにその夢子さんと、一緒に手を繋いで帰ったりしてる?」

涼「してますよ。最近寒くなってきたから手を繋いでた方があったかいって言われて、無理やりですけど」

P「じゃあ、それも友達感覚でできることなのか」

涼「そうですね。最初はドキドキしましたけど、もう慣れちゃいました」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:16:03.58 ID:EMbqBb310

P「あとは、あの話とか……」


――
――――

P「ん……ふわぁぁ、朝かぁ」

美希「おはよっ、ハニー」

チュッ

美希「あはっ。おはようのキスなの!」

P「……おはよう美希。って、なんで美希が俺の布団の中に……」

美希「えっ……昨日、終電無くなっちゃったからハニーの家にお泊まりするって、ミキちゃんと言ったよ?」

P「そうだっけ。俺はいいって言ったのか?」

美希「うん。ハニー、昨日は珍しくお酒飲んでたから忘れちゃったのかな」

P「……そうみたいだ。やばいな、全然覚えてない。俺、何か変なことしなかったか?」

美希「大丈夫なの。いっぱいキスされたし、胸もお尻も触られたけど、イッセンは越えてないよ」

P「そうか。ならいっか……」



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:21:30.24 ID:EMbqBb310

P「――ということがあった。つい先日の話だけど」

涼「うわぁ……セクハラはよくないですよ、プロデューサーさん」

P「はい、そこは深く反省してます……でも、涼くんもそこまではやってないよな?」

涼「流石に無いですよ! 僕はちゃんと相手の合意を得てから……」

P「えっ……ご、合意の上ではやってるのか……?」

涼「ど、どっちかって言うとされる側ですけどね……夢子ちゃんにはよく、ドラマの練習だからってキスされますし」

P「セクハラも?」

涼「……そういう人、業界に多いじゃないですか。だから免疫をつける為に、お互い触りあったり……」

P「ほほう。そういう自己研鑽って大事だよな。ウチのアイドルにも見習わせたいよ」



22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:27:27.14 ID:EMbqBb310

涼「まぁ……つまりキスするとか体を触るとかは、スキンシップくらいの感覚なんです」

P「やっぱりお友達感覚か……」

涼「そう考えると、一緒の布団で寝るのなんて普通なのかも」

P「……言われてみれば。そういえば俺、朝起きて美希がいても、何も驚かなかったんだよな」

涼「ほら、やっぱりそんなものなんですよ」

P「美希は俺が特別好きだからそういうことをしたのかと思ってたけど、タダの勘違いか……」

涼「……僕も最初はそういう悩みを持っていましたけど、勘違いだと分かると結構ヘコみますよね」

P「ああ……ん? 涼くんもヘコんだってことは……涼くんは夢子さんが好きだったのか?」

涼「…………は、はっきり言わないでくださいよそんなこと。今でも、すっ、好きですし……」

P「いや、そこ大事だなと思ってさ……実は俺も、その……」

涼「星井さんが好きなのはとっくに分かってましたよ。今のお話を聞いて分からなかったら鈍感すぎますよー」

P「………………」



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:33:35.77 ID:EMbqBb310

涼「特別な好意は持たれていないと分かってショックかもしれませんけど……ひとつ、僕の話をしていいですか?」

P「ん……涼くんの話?」

涼「はい。さっき話したスキンシップの件ですけど、実は続きがあって。ある日、僕がちょっと勘違いをしちゃって」

P「勘違い……」

涼「つまり、夢子ちゃんは僕が好きなんじゃないかと思っちゃったんです」

P「……まさに、今の俺のようだな」

涼「それで、ずっと夢子ちゃんの体を触り続けていて我慢できなくなった僕は、思わず彼女を押し倒してしまって……」



28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:36:59.72 ID:EMbqBb310

涼「夢子ちゃん、顔を真っ赤にして。でも何も言わなくて、僕の目を見つめるだけで」

P「それ、怒ってたんじゃないのか?」

涼「たぶん。だから慌てて離れたんですけど『バカ!!』って言われて、やっぱり思いっきり殴られました」

P「あ、危なかった……俺も二の轍を踏むところだった……」

涼「モテない男の勘違いほど怖いものは無いです。プロデューサーさんは、今それに気付けて良かったじゃないですか」

P「……ありがとう、涼くん。俺のために、そんなつらい過去を話してくれるなんて」

涼「いえ、いいんですよ」


P「やっぱり涼くんに相談して良かったな……」


パーフェクトコミュニケーション!



32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:45:03.92 ID:EMbqBb310

律子「バッドコミュニケーションですよ!」

P「うおっ! り、律子!?」

涼「律子姉ちゃん、なんでここに……」

律子「事務所で、プロデューサーがアンタと電話してるのが聞こえたのよ。だから、ちょっと尾行してみたの」

P「いや、仕事しろよ」

律子「今日のノルマはもう片付けてあります。盗み聞きしたところ、何やらよくない話だったようなので」

涼「よくない話って……」

律子「鈍感男二人で恋愛相談なんて、話があらぬ方向に進むとしか思えないわよ」

P「そんなこと無いよなー?」

涼「ええ。普段の星井さんの態度は、お友達感覚のスキンシップという結論が出たところですし」

律子「そうみたいね。予想を裏切らない結果で逆に安心したわ」



36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:52:27.18 ID:EMbqBb310

数日後――


涼「それで、ですね。次の日『モヤモヤする前にアタックしなさい!』って律子姉ちゃんに言われて」

涼「よく考えたら、僕は自分の気持ちを夢子ちゃんに伝えたことは無かったということに気付いたんです」

涼「……なので、律子姉ちゃんに言われるがまま、夢子ちゃんを呼び出しまして」

涼「まあ……後は、なんとなくお分かりかもしれませんけど。夢子ちゃんと付き合うことになりました」

涼「いっぱい泣かれましたけど……」

P「ど……どういうことだオイ! この結果を見越していたとしたら、律子は何者なんだ……!」

涼「次は、プロデューサーさんの番ですね! 上手くいくことを祈ってます!」

P「いくわけ無いだろぉぉぉぉ!」

涼「じゃあ、僕はこれから夢子ちゃんとデートなので」シュタッ

P「クソが! 裏切り者め! リア充爆ぜろ! あームリムリムリムリ、絶対無理だよぉぉ~……」



37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 20:56:35.23 ID:EMbqBb310

事務所――


P「あー、どうしよう。でも涼くんが上手くいったから、なんか俺も上手くいくかもって錯覚しそうになるな……」

美希「ハニー、どうしたの?」

P「うおっ」ビクッ

美希「…………?」

P「び、びっくりした……いきなり後ろから声かけるなって」

美希「? ごめんなの。それより、今日も一緒に帰るよね? 晩ごはんは何食べたい?」


P「…………これが俺に対する愛情表現だとでも言うのだろうか……」



39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 21:02:47.25 ID:EMbqBb310

P「……春香」

春香「はい? 呼びましたか、プロデューサーさんっ」

P「俺がいま春香に、今日は俺の晩ごはんを作って、その後俺の部屋に泊まってくれってお願いしたら、どうする?」

春香「……えっ!? きゅ、急にそんなこと言われても、心の準備が……///」

P「ダメかー」

春香「ダメじゃないです! いつでもウェルカムですよっ///」

P「……春香が引き受けてくれるということは、誰でもOKっぽいな。じゃあ、これはやっぱりお友達感覚ということか……」



42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 21:08:46.87 ID:EMbqBb310

美希「ハニー……どういうこと……?」

P「えっ」

美希「……ミキの前で、春香を誘うなんて……ひどい、よ……」グスッ

P「!? な、泣くなよ! 何がそんなに悲しいんだ!?」

美希「ミキ……ミキ、ハニーの……ヒック……彼女さんだと、思ってたのに……」


ガチャッ


律子「おはようございまーす。プロデューサー、美希とはうまくいっ……」

P「………………」

美希「うっ……うぇぇぇぇぇぇ……」ポロポロ

P「違うんだ」

律子「なにが?」



45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 21:13:53.24 ID:EMbqBb310

数十分後――


千早「美希、落ち着いた?」

美希「うん……」

律子「私の解釈だと、プロデューサーが予想以上にクズだったという結論なんだけど」

千早「私は横で見てたけど、その認識で特に間違ってないわ」

P「あ、あれぇ? 千早さん、怒ってらっしゃる?」

千早「……人は本当に怒りを感じた時、逆に静かになるんですね。初めて知りました」

律子「涼もヘタレでしたけど、プロデューサーもたいがいですね」

P「いや、だって……中学生の美希に『好きだ! 付き合ってくれ!』なんて言えるわけないだろうが!」


美希「…………えっ?」



48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 21:19:47.65 ID:EMbqBb310

P「そんなこと言ったら『ロリコン乙』って言われて、明日から皆が口きいてくれなくなるだろうし……」

律子「いいじゃないですか、それでも」

千早「美希は本気なんです。できるのであれば、彼女の気持ちを汲んであげてください」

P「むぅ……」

律子「プロデューサー、他に好きな人もいないでしょう。それに、美希に対して思うところは無いんですか?」

美希「…………ハニー」

P「……そりゃあ、一緒にいると嬉しいし、幸せな気分も味わえるし、キスした時とかはグラッと来たりするけど……」

美希「それホント? ハニー!」

P「う、嘘じゃない。正直、付き合いたいし……」

律子「ロリコン乙」



50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/10/23(火) 21:27:08.94 ID:EMbqBb310

美希「あはっ、良かったの! ハニー、何してもぶっきらぼうだから、本当は迷惑なのかなって」

P「お前がくっついてくると、緊張して話せなくなるんだよ……でも、一緒にはいたいっていう……」

律子「めんどくさい性格ですね……」

美希「じゃあ、これから毎日ご飯作りに行っていい?」

P「いいよ」

美希「膝枕してる時に、こっそりキスしてもいい?」

P「いいよ……いいのか?」

美希「やったの! なんだか、やっとハニーに気持ちが伝わったって気がするの!」

P「まあ、実際そうなんだよ。涼くんと夢子さんが成功してなかったら、お前の気持ちにも気付かないままだった」

美希「結果良ければすべて良しだって、ミキ思うな。ミキ、ハニーが大好きなの!」

P「……俺も大好きだよ、美希。今夜は一緒の布団で寝ような」

美希「うん!」


危ない匂いがするけど、終わり。


元スレ
P「美希は俺のことが好きなのかな」涼「なぜ僕にそんな話を……」