2: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:45:24.50 ID:R/uG6QwF.net
にこ「どうしよう……確かここに立てておいたのに」
にこ「誰かに持っていかれちゃったのかしら……はぁ」
にこ「カラーコーンでもかぶって帰ろうかしら」
希「お困りのようやね」
にこ「のぞみぃ……」
希「ほな、うちが送っていくからお入り」
にこ「うぅ、感謝するわ」
3: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:46:15.33 ID:R/uG6QwF.net
希「傘泥棒とは、うちの学校にも不届きな輩がいたもんやね」
にこ「いいの。あれ500円で買ったビニール傘だから」
にこ「誰かが間違えて持って帰っちゃったのよ、きっと」
にこ(中学から使ってたから、それなりに愛着あったんだけどね……)ションボリ
希「……にこっち。ほら、アジサイ」
にこ「きれいね」
希「アジサイって、うちにぴったりやと思わへん?」
にこ「紫色だから?安直ね」
にこ「するとにこは、ピンクのタチアオイかしら」
希「んー、でも」
にこ「なによ」
希「そこまで背ぇ高く、ないやん?」
にこ「うっさいわね」
にこ「ねー、希」
希「んー?」
にこ「この傘折り畳みだから、二人じゃ窮屈でしょ?」
希「ちょっぴりね」
にこ「私、この辺まででいいわ」
希「遠慮しなくてええんよ」
にこ「嫌なのよ」
にこ「あんたの左肩が濡れてんのが」
希「うちだって、にこっちが冷たい思いするのは嫌なんよ」
希「それにな」
希「しばらく、このままでいたいから」
にこ「なにそれ」
希「あ、名案思い付いた」
にこ「どんな?」
希「うちがにこっちを抱っこして歩くんや」
にこ「ちょっとそこのアイドルショップで雨宿りするわ」
希「……」ムー
にこ「なーに不満そうにしてんのよ」
にこ「この次はもっと大きな傘を持ってきなさいよね」
にこ「私も、希とこうして話すの嫌じゃないから」
希「そかそか」ニコニコ
にこ「今日はありがと」
にこ「明日ね」
にこ「♪~」シャンシャン
花陽「あれ?にこちゃん」
にこ「わっ」
花陽「それ、A-RISEの新譜?私も試聴していいかな」
にこ「……ん。どうぞ」
花陽「♪~」シャンシャン
にこ「やっぱりいいわよね、A-RISE」
花陽「こんな天気だからこそ、カラッとした曲は嬉しいね」
花陽「ところで、にこちゃんの傘は?」
にこ「それがね……」
~~~~~
花陽「そっか、無くなっちゃったんだ」
にこ「正直、ちょっと凹むわね……」
花陽「ね、にこちゃん」
花陽「私の傘、入ってほしいな」
にこ「えー」
花陽「嫌?」シュン
にこ「あんたが濡れるのがね」
花陽「それなら大丈夫だよ!」
花陽「ほら、この大きさなら二人とも濡れないよ!」
にこ「ほんとね」
花陽「それに予報だと、まだまだ止まないみたいだよ?」
にこ「むぅ」
花陽「……」キラキラ
にこ「……じゃあ、お願いしちゃおうかしら」
花陽「!!」パアァ
花陽「♪~」ツヤツヤ
にこ「あんた、楽しそうね」
花陽「にこちゃんとこうして歩きたかったの」
にこ「それはどーも」
にこ「こういう場合じゃなかったら、私も手放しで喜べたんだけどね」
花陽「それに、雨垂れの音って好きだから」
にこ「詩人ね。海未に弟子入りしたら?」
花陽「凛ちゃんもね、今日は教室でウキウキだったの」
にこ「いるわよね、嵐が来るとやたらハイテンションになるヤツ」
花陽「休校だー!ってものすごい勢いで飛び出していっちゃった」
にこ「……ねー、花陽」
花陽「なあに?」
にこ「なんでナチュラルに、手ぇつなぐのよ」
花陽「だって、せっかくの相合い傘だから」
花陽「ダメかな?」
にこ「ダメじゃないけど……」
にこ(花陽の手、ぷにぷにで気持ちいい……なんて言えないわよね)
にこ「しっかし私もあんたも不良よね」
にこ「早く下校するよう通達されてんのに、アイドルショップに寄り道なんて」
花陽「もう帰らないとね」
にこ「なんか風が出てきたけど、大丈夫?」
花陽「そういえば、天気予報で強風警報が出ていたよね……わっ」
ビュウオオオオ
ベキベキボキ‼
花陽「」
にこ「」
花陽「……にこちゃん」
にこ「んー?」
花陽「ごめんね……」
にこ「あんたのせいじゃないでしょ。むしろ感謝してるわ」
にこ「傘、残念だったわね」
花陽「うん……」
にこ「さて、いつまでも余所様のビルで雨宿り、ってわけにもいかないわよね」
にこ「LINEで応援を頼もうかしら」
花陽「それなら大丈夫。凛ちゃんがすぐ来てくれるって」
にこ「ふーん。なーんか心配ね」
にこ(手、そろそろ離していいんじゃないかしら……)
凛「にゃにゃにゃにゃにゃー、凛ちゃんレスキュー参上!(>ω<)/」
花陽「ありがとう凛ちゃん!助かったよぉ!」
にこ(黄色のレインコートがこの上なく子どもっぽいわね……)
にこ「ってあれ、あんた傘は?」
凛「ふふん。にこちゃん、今忘れてきたと思ったでしょ?」
凛「凛はそこまでバカじゃないにゃー!ほら!」
花陽「……凛ちゃん」
凛「んー?」
にこ「あんたまさか、その折り畳み一本だけ?」
凛「あ」
凛「にこちゃんごめんなさいにゃー」ショボン
花陽「ねぇ、この傘やっぱりにこちゃんが使った方が」
にこ「いいっつの」
にこ「あんたのおかげで、ここまで移動できたわ」
凛「あーん、凛のバカバカバカー!」
にこ「あんたの気持ちはしっかり受け取ったわよ」
にこ「近くにお気に入りの喫茶店あるから、そこで時間潰すわ」
花陽「わかった。じゃあね……」
にこ「花陽」
にこ「今日は楽しかったわ。また一緒に帰りましょ」
花陽「……うんっ!」
喫茶店
にこ「はぁー、あったまるわ」
にこ「雨の日とコーヒー。なんだかアダルトな気分ね」
にこ「決めた。今日は砂糖もミルクも入れないわよ」
にこ「……にが」
ブーンブブッ
にこ「あら?真姫ちゃんからLINEだわ」
まきちゃん:どこにいるの?
にこ:いつもの喫茶店
まきちゃん:誰といるの?
にこ:一人よ
まきちゃん:そこで待ってて
にこ:捕まっちゃーう(/ω\)
カランカラン
真姫「お待たせ」
にこ「早いわね」
真姫「凛から聞いたわ。傘がないなら、すぐ呼びなさいよね」
真姫「私の方が頼りになるんだから」
にこ「ありがと」
にこ「でも、真姫ちゃんだって一本しか持ってきてないじゃない」
真姫「スミマセン、私も彼女と同じものをお願いします」
にこ「聞きなさいよ」
真姫「……う゛ー」
にこ「やせ我慢しないでお砂糖入れなさい」
真姫「にこちゃんこそ」
~~~~~
にこ「真姫ちゃん」
真姫「なによ」
にこ「なんでわざわざ、カップくっつけて置くのよ」
真姫「特に意味はないわ」カミノケクルクル
~~~~~
真姫「希がアジサイなら、凛はヒマワリね」
にこ「花陽はタンポポかしら」
真姫「私は……まあ、強いて言うならバラかしら?」
にこ「それ、自分で言っちゃう?」
にこ「だいぶ話し込んじゃったわね、そろそろ帰りましょ」
真姫「そうね。これ以上ひどくならないうちに」
にこ「あら」
にこ「雨、いつのまにか止んでるわ」
真姫「え」
にこ「台風一過の青空って気持ちいいわねー」
真姫「そうね」
にこ「街がいつもよりキラキラして見えるわね」
真姫「そうね」
にこ「本当によかったわ。これで濡れずにすむもの」
真姫「そうね」
にこ「ねー、真姫ちゃん」
真姫「なによう」
にこ「機嫌悪いの?」
真姫「べ、別に!ふんっ!」
にこ「じゃあ、明日ね」
真姫「次はすぐ私を呼びなさいよね」
にこ「わかったわかった」
~~~~~
にこ「んー、いろんな人に助けてもらっちゃった」
にこ「これで傘が帰ってくれば、言うことなしなんだけど」
「オーイ!」
にこ「あら、穂乃果」
穂乃果「にこちゃん!よ、よかった見つかった!」ゼーハー
にこ「そんなに息切らして、どうしたのよ」
穂乃果「……ごめんなさい!」スッ
にこ「ビニール傘?……あ!これにこの傘だ!」
穂乃果「私、自分のと間違えてにこちゃんの持って帰っちゃって」
穂乃果「家に帰ってから名前に気がついて、大急ぎで学校戻ったけどもういなくて!」
穂乃果「本当にごめん!」
にこ「まあ、ビニール傘なんてパッと見じゃ見分けつかないわよね」
にこ「これからは気をつけなさいよね。……それより」
にこ「なんで傘あったのに、そんなにびしょ濡れなのよ」
穂乃果「へ?」キョトン
にこ「させばよかったじゃない」
穂乃果「……あ!ほんとだ!」
穂乃果「返すことで頭がいっぱいで、つい忘れてたよ!」
にこ「はぁ……なんというか、穂乃果らしいわ」
穂乃果「えっくし」
にこ「あーほら、少し上がっていきなさい」
にこ「タオルとあったかいココアくらいなら、出してあげるわ」
穂乃果「ありがとぉ」タリー
このあとめちゃくちゃ穂乃果に風邪うつされた
おしまい
元スレ
希「傘泥棒とは、うちの学校にも不届きな輩がいたもんやね」
にこ「いいの。あれ500円で買ったビニール傘だから」
にこ「誰かが間違えて持って帰っちゃったのよ、きっと」
にこ(中学から使ってたから、それなりに愛着あったんだけどね……)ションボリ
4: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:46:59.06 ID:R/uG6QwF.net
希「……にこっち。ほら、アジサイ」
にこ「きれいね」
希「アジサイって、うちにぴったりやと思わへん?」
にこ「紫色だから?安直ね」
にこ「するとにこは、ピンクのタチアオイかしら」
希「んー、でも」
にこ「なによ」
希「そこまで背ぇ高く、ないやん?」
にこ「うっさいわね」
5: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:48:02.09 ID:R/uG6QwF.net
にこ「ねー、希」
希「んー?」
にこ「この傘折り畳みだから、二人じゃ窮屈でしょ?」
希「ちょっぴりね」
にこ「私、この辺まででいいわ」
希「遠慮しなくてええんよ」
にこ「嫌なのよ」
にこ「あんたの左肩が濡れてんのが」
6: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:49:01.09 ID:R/uG6QwF.net
希「うちだって、にこっちが冷たい思いするのは嫌なんよ」
希「それにな」
希「しばらく、このままでいたいから」
にこ「なにそれ」
希「あ、名案思い付いた」
にこ「どんな?」
希「うちがにこっちを抱っこして歩くんや」
にこ「ちょっとそこのアイドルショップで雨宿りするわ」
7: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:49:43.35 ID:R/uG6QwF.net
希「……」ムー
にこ「なーに不満そうにしてんのよ」
にこ「この次はもっと大きな傘を持ってきなさいよね」
にこ「私も、希とこうして話すの嫌じゃないから」
希「そかそか」ニコニコ
にこ「今日はありがと」
にこ「明日ね」
8: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:50:26.81 ID:R/uG6QwF.net
にこ「♪~」シャンシャン
花陽「あれ?にこちゃん」
にこ「わっ」
花陽「それ、A-RISEの新譜?私も試聴していいかな」
にこ「……ん。どうぞ」
花陽「♪~」シャンシャン
9: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:51:09.11 ID:R/uG6QwF.net
にこ「やっぱりいいわよね、A-RISE」
花陽「こんな天気だからこそ、カラッとした曲は嬉しいね」
花陽「ところで、にこちゃんの傘は?」
にこ「それがね……」
~~~~~
花陽「そっか、無くなっちゃったんだ」
にこ「正直、ちょっと凹むわね……」
花陽「ね、にこちゃん」
花陽「私の傘、入ってほしいな」
13: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:53:08.07 ID:R/uG6QwF.net
にこ「えー」
花陽「嫌?」シュン
にこ「あんたが濡れるのがね」
花陽「それなら大丈夫だよ!」
花陽「ほら、この大きさなら二人とも濡れないよ!」
にこ「ほんとね」
花陽「それに予報だと、まだまだ止まないみたいだよ?」
にこ「むぅ」
花陽「……」キラキラ
にこ「……じゃあ、お願いしちゃおうかしら」
花陽「!!」パアァ
14: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:54:02.76 ID:R/uG6QwF.net
花陽「♪~」ツヤツヤ
にこ「あんた、楽しそうね」
花陽「にこちゃんとこうして歩きたかったの」
にこ「それはどーも」
にこ「こういう場合じゃなかったら、私も手放しで喜べたんだけどね」
花陽「それに、雨垂れの音って好きだから」
にこ「詩人ね。海未に弟子入りしたら?」
15: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:55:02.44 ID:R/uG6QwF.net
花陽「凛ちゃんもね、今日は教室でウキウキだったの」
にこ「いるわよね、嵐が来るとやたらハイテンションになるヤツ」
花陽「休校だー!ってものすごい勢いで飛び出していっちゃった」
にこ「……ねー、花陽」
花陽「なあに?」
にこ「なんでナチュラルに、手ぇつなぐのよ」
花陽「だって、せっかくの相合い傘だから」
花陽「ダメかな?」
にこ「ダメじゃないけど……」
にこ(花陽の手、ぷにぷにで気持ちいい……なんて言えないわよね)
16: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:55:52.54 ID:R/uG6QwF.net
にこ「しっかし私もあんたも不良よね」
にこ「早く下校するよう通達されてんのに、アイドルショップに寄り道なんて」
花陽「もう帰らないとね」
にこ「なんか風が出てきたけど、大丈夫?」
花陽「そういえば、天気予報で強風警報が出ていたよね……わっ」
ビュウオオオオ
ベキベキボキ‼
花陽「」
にこ「」
17: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:56:54.63 ID:R/uG6QwF.net
花陽「……にこちゃん」
にこ「んー?」
花陽「ごめんね……」
にこ「あんたのせいじゃないでしょ。むしろ感謝してるわ」
にこ「傘、残念だったわね」
花陽「うん……」
にこ「さて、いつまでも余所様のビルで雨宿り、ってわけにもいかないわよね」
にこ「LINEで応援を頼もうかしら」
花陽「それなら大丈夫。凛ちゃんがすぐ来てくれるって」
にこ「ふーん。なーんか心配ね」
にこ(手、そろそろ離していいんじゃないかしら……)
18: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:57:32.62 ID:R/uG6QwF.net
凛「にゃにゃにゃにゃにゃー、凛ちゃんレスキュー参上!(>ω<)/」
花陽「ありがとう凛ちゃん!助かったよぉ!」
にこ(黄色のレインコートがこの上なく子どもっぽいわね……)
にこ「ってあれ、あんた傘は?」
凛「ふふん。にこちゃん、今忘れてきたと思ったでしょ?」
凛「凛はそこまでバカじゃないにゃー!ほら!」
花陽「……凛ちゃん」
凛「んー?」
にこ「あんたまさか、その折り畳み一本だけ?」
凛「あ」
19: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:58:50.42 ID:R/uG6QwF.net
凛「にこちゃんごめんなさいにゃー」ショボン
花陽「ねぇ、この傘やっぱりにこちゃんが使った方が」
にこ「いいっつの」
にこ「あんたのおかげで、ここまで移動できたわ」
凛「あーん、凛のバカバカバカー!」
にこ「あんたの気持ちはしっかり受け取ったわよ」
にこ「近くにお気に入りの喫茶店あるから、そこで時間潰すわ」
花陽「わかった。じゃあね……」
にこ「花陽」
にこ「今日は楽しかったわ。また一緒に帰りましょ」
花陽「……うんっ!」
20: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 02:59:33.00 ID:R/uG6QwF.net
喫茶店
にこ「はぁー、あったまるわ」
にこ「雨の日とコーヒー。なんだかアダルトな気分ね」
にこ「決めた。今日は砂糖もミルクも入れないわよ」
にこ「……にが」
ブーンブブッ
にこ「あら?真姫ちゃんからLINEだわ」
21: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:00:18.59 ID:R/uG6QwF.net
まきちゃん:どこにいるの?
にこ:いつもの喫茶店
まきちゃん:誰といるの?
にこ:一人よ
まきちゃん:そこで待ってて
にこ:捕まっちゃーう(/ω\)
22: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:01:03.95 ID:R/uG6QwF.net
カランカラン
真姫「お待たせ」
にこ「早いわね」
真姫「凛から聞いたわ。傘がないなら、すぐ呼びなさいよね」
真姫「私の方が頼りになるんだから」
にこ「ありがと」
にこ「でも、真姫ちゃんだって一本しか持ってきてないじゃない」
真姫「スミマセン、私も彼女と同じものをお願いします」
にこ「聞きなさいよ」
23: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:02:08.90 ID:R/uG6QwF.net
真姫「……う゛ー」
にこ「やせ我慢しないでお砂糖入れなさい」
真姫「にこちゃんこそ」
~~~~~
にこ「真姫ちゃん」
真姫「なによ」
にこ「なんでわざわざ、カップくっつけて置くのよ」
真姫「特に意味はないわ」カミノケクルクル
~~~~~
真姫「希がアジサイなら、凛はヒマワリね」
にこ「花陽はタンポポかしら」
真姫「私は……まあ、強いて言うならバラかしら?」
にこ「それ、自分で言っちゃう?」
にこ「だいぶ話し込んじゃったわね、そろそろ帰りましょ」
真姫「そうね。これ以上ひどくならないうちに」
にこ「あら」
にこ「雨、いつのまにか止んでるわ」
真姫「え」
24: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:03:06.56 ID:R/uG6QwF.net
にこ「台風一過の青空って気持ちいいわねー」
真姫「そうね」
にこ「街がいつもよりキラキラして見えるわね」
真姫「そうね」
にこ「本当によかったわ。これで濡れずにすむもの」
真姫「そうね」
にこ「ねー、真姫ちゃん」
真姫「なによう」
にこ「機嫌悪いの?」
真姫「べ、別に!ふんっ!」
25: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:04:28.01 ID:R/uG6QwF.net
にこ「じゃあ、明日ね」
真姫「次はすぐ私を呼びなさいよね」
にこ「わかったわかった」
~~~~~
にこ「んー、いろんな人に助けてもらっちゃった」
にこ「これで傘が帰ってくれば、言うことなしなんだけど」
「オーイ!」
26: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:05:05.23 ID:R/uG6QwF.net
にこ「あら、穂乃果」
穂乃果「にこちゃん!よ、よかった見つかった!」ゼーハー
にこ「そんなに息切らして、どうしたのよ」
穂乃果「……ごめんなさい!」スッ
にこ「ビニール傘?……あ!これにこの傘だ!」
27: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:06:05.27 ID:R/uG6QwF.net
穂乃果「私、自分のと間違えてにこちゃんの持って帰っちゃって」
穂乃果「家に帰ってから名前に気がついて、大急ぎで学校戻ったけどもういなくて!」
穂乃果「本当にごめん!」
にこ「まあ、ビニール傘なんてパッと見じゃ見分けつかないわよね」
にこ「これからは気をつけなさいよね。……それより」
にこ「なんで傘あったのに、そんなにびしょ濡れなのよ」
穂乃果「へ?」キョトン
にこ「させばよかったじゃない」
穂乃果「……あ!ほんとだ!」
28: 名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ 2016/06/10(金) 03:08:19.59 ID:R/uG6QwF.net
穂乃果「返すことで頭がいっぱいで、つい忘れてたよ!」
にこ「はぁ……なんというか、穂乃果らしいわ」
穂乃果「えっくし」
にこ「あーほら、少し上がっていきなさい」
にこ「タオルとあったかいココアくらいなら、出してあげるわ」
穂乃果「ありがとぉ」タリー
このあとめちゃくちゃ穂乃果に風邪うつされた
おしまい
にこ「にこの傘がない……」