1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:09:29.00 ID:QA7Q6E+F0

春香「どどどど、どうしてですかいきなり!?」
P「どうどう、落ち着け春香」
春香「これで落ち着いていられる方がおかしいと思いますよぉ!」

P「そんなに不満なのか、イメージカラーが変わるの」

春香「いやイメージカラーの変更というよりも……」


春香「新しい色が『谷川のサワガニ色』って何ですか!?」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:11:29.41 ID:QA7Q6E+F0

P「綺麗な色だよなぁ、谷川のサワガニ色……
 ああ、サワガニってさ、綺麗な川にしか棲めないって昔学校でもらった下敷きに書いてあってな……」

春香「あ、タニシって割りと汚い川でも生きていけるんだなるほどーって
 思いましたけどそれとこれとは話が別ですよ!」

P「だから何が不満なんだよもー」

春香「ちょ、だから何でプロデューサーさんが不服顔なんですかおかしいですよね!!??」

P「いや、だからさぁ、春香。落ち着いて考えてみろよ。
  お前は『レッド』って言われたらまず何思い浮かべる?」

春香「へ? レッド……だったら、やっぱり戦隊物のリーダーですかね……?
 私小さい頃『受験戦隊ウカルンジャー』の赤点レッドと試験前ブルーが大好きで……」

P「他には?」



3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:13:35.00 ID:QA7Q6E+F0

春香「パチモンの主人公? アニメ版はどうしてヒロシって名前になったんですかね?」

P「それだよ」

春香「ヒロシですか?」

P「違う。お前今、レッドって聞いていろんなこと思い浮かべただろ。
 ……なぁ春香、レッドはお前のイメージカラーじゃなかったのか?」

春香「あっ……」

P「いいか、春香。これからの時代、アイドルに必要なのは『個性』と『インパクト』だ」

春香「……」

P「レッドなんてありふれた色では生きていけないぞ。いつか埋もれてしまうだろう。
 ライバルが多いことは、今の春香が十分に証明したしな……」



4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:16:18.45 ID:QA7Q6E+F0

春香「プロデューサーさん……」

P「それにな、パーソナルカラーを谷川のサワガニ色にすることによって、
 谷川のサワガニを見る度にきっとファンはお前のことを思い出してくれる」

春香「サワガニから連想されるアイドルって!!??」

P「なんだよもー。Dランクのアイドル風情でよく上司に不満言えるなー」

春香「」

P「わかったわかった。そんなに言うなら候補考えてきたから。選べばいいよ」

春香「ほ、ホントですか!? よかった……サワガニ色よりもマシな色になれれば……」



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:17:01.13 ID:QA7Q6E+F0

P「新鮮なラディッシュ色」

春香「」

P「丹頂鶴のベレー帽色」

春香「」

P「ベゴニアの花時計色」

春香「」

P「にんじんのグラッセ色……はちょっと春香のイメージに合わないな。却下却下」
春香「違いがわからない!!!!!!!」

P「うるっさっ……チッなんだよもー、どうしたんだよ春香」



6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:19:12.45 ID:QA7Q6E+F0

春香「違いがわかりませんちーがーいーがわーかーりーまーせーんー!!!!!!」

P「一回言えばわかるよもう……うるっさい……チッ……」

春香「いやいやいやいや、ラディッシュ色と丹頂鶴はまだ狙いが解りますよ!
 何なんですかベゴニアの花時計色って!」

P「え……なに春香お前、ベゴニアの花時計色知らないの……?」

春香「なんで私が非常識みたいな扱いになってるんですか!!?」

P「……あーもう面倒くさい。だからさー、もういいじゃん『谷川のサワガニ色』でー」

春香「どうしてプロデューサーさんはサワガニをそんなに推すの……」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:20:14.21 ID:QA7Q6E+F0

P「わかった。春香、そんなに文句あるならもう自分から選べばいい」

春香「うう……最初からそう言ってくれればいいのに……えーっと……なになに」

春香「寿のいくら色」

春香「八百屋さんの完熟トマト色」

P「うん。あとは……暖炉の残り火色、だな」

春香「ろくなのがないよ!!!!!!!!!!!」

P「うるっさっ……チッなんだよもー、再びどうしたんだよ春香」

春香「ろくなのがないですよ!!! ろくなのがないですよ!! ろくなのがないですよ!!!!!」

P「なんで三回も言ったの今。ねぇ」



9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:23:17.00 ID:QA7Q6E+F0

春香「うううう……どうしよう、サワガニがそれなりにマシに思えて来た……
 あ……あれ? プロデューサーさん、いい奴が残ってるじゃないですか!!」

P「んん……どれどれ……ああ、雪ん子のほっぺ色か」

春香「可愛いし、キャッチコピーにもなりそうだし、ちょうどいいんじゃないですか!?」

P「いや、これは却下だ」

春香「」

P「大体春香、お前出身どこだよ」

春香「え……熱海ですけど」

P「熱海(笑)」

春香「ちょ、プロデューサーさん、いま熱海のことバカにしました!!?」



10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:30:55.79 ID:QA7Q6E+F0

P「お前、熱海出身者が『雪ん子』なんて名乗ってみろよ。東北圏の人たちに申し訳ないだろ」

春香「ううっ……熱海はいい土地ですよぉ……」

P「それにしたってきっと商品偽装とかで大変なことになるからな。却下だ却下」

春香「」

P「というわけだから、今後は春香のパーソナルカラーは谷川のサワガニ色だ」

春香「結局サワガニ色なんですか……!!?」

P「あとな、それに合わせて新しいキャッチコピーも考えてきたぞ」

春香「え……ホントですか? ええっと……たしか今のは……」

P「かわいくって、やさしくって、そしてちょっぴりドジな正統派アイドル! だな」

春香「えへへへ……そんなに褒められると照れちゃいますよぉ……」



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:34:59.04 ID:QA7Q6E+F0

P「まあいい加減これもマンネリが効いて来たからな……」

春香「新しいキャッチコピー……どんなのなんだろう!
  やっぱり無難に、『歌とお菓子と友達が大好きっ!前のめりに元気な女の子!』とかかなぁっ?」

P「最近、春香はレッスンにきちんと身を入れるようになって……
  元々の売りだったボーカルや、苦手だったダンスもメキメキ上達してきたな」

春香「えっ……そ、そうですか? えへへへ……プロデューサーさんがそういってくれると嬉しいです」

P「というわけでだ。その成果を前面に押し出して、新しいキャッチコピーは」

春香「どきどき……どきどき……」

P「『ダンス、歌、ビジュアルよしの三拍子揃った彼女は、まさにアイドル界の幕の内弁当!』に決定だ」

春香「」



12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:39:41.03 ID:QA7Q6E+F0

P「どうした鳩が豆でっぽう食らったみたいな顔して」

春香「いや、あの、幕の内弁当って!?」

P「落ち着いて考えるんだ春香。楽屋に幕の内弁当がおいてあったらどんな気持ちだ?」

春香「え……あ、スタッフさんも、ちょっとお金かけてくれるんだなって思います……」

P「コンビニのおにぎりが何個かおいてあるだけだったら?」

春香「美希は喜ぶだろうケド……寂しい、かもしれないです」

P「そういうことだよ」

春香「えっ」



13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:43:06.32 ID:QA7Q6E+F0

P「アイドルっていうのはそういうことなんだ。
 つまらない日常、クソみたいな世の中。どうしようもならない現実……
 そういう事に囲まれて、ふさぎ込んでしまいがちの人生。
 ふと道端で可憐に咲く一輪の花を見た瞬間にほころぶ気持ち。
 アイドルっていう存在は、そういう花でなくてはならないんだ」

春香「プロデューサーさん――」

P「だが花なんて簡単で没個性的なワードをキャッチコピーにしてもだめだ」

P「そこで幕の内弁当ですよ」

春香「もっと素直に生きればいいのに……」

P「楽屋においてあるとちょっと嬉しい存在。幕の内弁当。
 このキャッチコピーにはな。ファンのみんなにとって、
  春香がそんな存在であって欲しいという願いも篭っているんだ」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:44:59.19 ID:QA7Q6E+F0

P「だから、な。いいじゃないか幕の内弁当。春香、幕の内弁当だぞ。
  よっ、アイドル界の幕の内弁当!」

春香「え? えええ? あ、はいっ、ありがとうございます……!」

P「まっくのうち! まっくのうち!」

春香「えへへへ……意外といいのかもしれないですね……アイドル界の幕の内弁当も」

P「アイドル界の幕の内弁当(笑)」

春香「」



16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:56:47.82 ID:QA7Q6E+F0

P「まあもう社長に話は通しちゃったし……これからはそういうことで頑張ってくれよ」

春香「ど、どうして私だけがこんな目にぃ……」

P「ん? 春香だけじゃないぞ?」

春香「へぁ? プロデューサーさん、一体どういうこ――」

\ギャーギャーギャー ドタドタドタドタ/

真「ちょ、ちょっとプロデューサー!!! 僕のイメージカラーが
  『夜露のマチュピチュ遺跡色』に変更ってどういうことですかこれぇ!!!??」バーーン

雪歩「プ、プロデューサーぁ……真ちゃんから聞いたんですけど、『日本海の漁火色』ってどんな色ですかぁ……」

美希「あふぅ……プロデューサー、『ベランダのセキセイインコ』ってなぁに?」

千早「あの……私の新しいキャッチコピーの件でご相談が……」

律子「ちょっとプロデューサー殿!!! なにやってんですか社長と勝手にぃぃぃ!!」バーーーン

\ギャーギャーギャー 72トハ ギャーギャーギャー/



18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 01:08:13.64 ID:QA7Q6E+F0

~その後・とある歌番組~

『へぇ~~じゃあ今回の新曲はプロダクションの全員で歌うんだ?』

春香「は、はいっ! テーマはテーマは「自分への激励ソング」ってカンジですかね!」

千早「自由に絵を描いてみよう。臆さなければ色とりどりの世界が見えるよ――
   そういう願いが込められた歌であると思います。」

亜美・真美「「レコーディングめ~~~っちゃ大変だったんだよ~~!!」」

『あはははは。そうなの? そりゃ楽しみだな~~』

『それでは聞いていただきましょう、
 765プロオールスターズによります 「Colorful Days」!』



19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 01:08:59.10 ID:QA7Q6E+F0

~「Colorful Days」~ 765プロオールスターズ

自由な色で描いてみよう 必ず見える 新しい世界

一生一度のチャンス逃さないわ 絶対手抜きしないでモノにするの
失敗恐れていたら手に入らない 後悔するよりはマシ アタックしよう!

知らず誰かに甘え 人を傷つけ 逃げ場所作ってた
だけど今日これからは止まってられない 明日に猛ダッシュ

スピード上げて時代を超えよう 素敵な未来 きっと待っている
希望の声が聴こえてくるよ ゴールは近い あと少し走ろう

ちょっと他の人より自信あるわ たぶん負けない部分知っているの
もっとみんなの興味惹き付けたい この私の度胸見せてあげる

何も関心持てず 無気力なまま 毎日過ごしてた
だけど今日これからは個性丸出しで 貪欲に生きるの

キャンバス広げ描いてみよう 恥ずかしがらず 素直な気持ちで
自由な色で描いてみよう 必ず見える 新しい世界

鮮やかな色見てるだけで 心の底から楽しくなる

日本海の漁火 輪切りのレモン 15世紀のカリブ海に川辺のサワガニ
カーマイン プランター栽培のパセリ ハレー彗星の伝説
ベランダのセキセイインコ 7月のオレンジ カナダのスモークサーモン
ムール貝のワイン虫 夜露のマチュピチュ遺跡 

みんなきれいだね とてもきれいだね



20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 01:09:45.47 ID:QA7Q6E+F0

 


春香「…………」


春香「自由すぎるよ!!!!!!!!!!!!!!!!」


      春香「イ、イメージカラー変更ですか!?」
       おしまい


元スレ
春香「イ、イメージカラー変更ですか!?」