2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:10:22.00 ID:M3wPb+os0
代理サンクス
短いです
春香「もうすぐクリスマスだね、みんな!」
やよい「うっうー!近所の商店街も、すっごくキラキラですー!」
響「そうだな!自分、クリスマスは大好きさー!」
真「なんだかわくわくするよね!サンタさんを待って夜更かしして怒られたりしたっけな~」
響「やよいは、クリスマスにサンタさんに何貰うんだ~?」
やよい「あっ…あの…、実は…」
春香「やよい?」
やよい「うっうー、実は私、サンタさんに来てもらったことがなくて…」
全員「…」
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:12:23.65 ID:M3wPb+os0
真「やよい…」
やよい「えへへ、もっともっといい子にしてなくちゃ、だめみたいですー…」
やよい「だから、クリスマスまで頑張っていい子にしようかなーって!」
響「き、きっと今年こそはサンタさん来るさー!」
春香「うんうん!こんなに頑張り屋さんなんだもん!」
真「そうだよ!」
―――物陰―――
千早「高槻さん…」グスッ
―――後日―――
千早「というわけで、私が高槻さんのサンタになるわ」
響「意味が分からないぞ」
春香「千早ちゃんは、やよいにクリスマスプレゼントをあげたいってこと?」
千早「そうよ、春香」
真「確かに、僕たちみんなやよいには事務所の掃除とかでお世話になってるし…」
響「感謝の意味を込めてプレゼントなら、もちろん賛成さー!」
春香「うんうん!」
千早「あんなにいい子なのに…目が節穴のヒゲに任せていては、高槻さんがかわいそうだわ」
千早「さあ、では早速プレゼントを考えましょう」
春香「真顔が少し怖いよ千早ちゃん」
千早「さて、まずプレゼントのジャンルなのだけど」
響「やよいは何をもらったら喜ぶのかな?」
美希「ミキ的には、アクセサリーで喜ばない女の子っていないと思うな~」
春香「わっ美希!」
響「美希、いつからいたんだ?まったく気づかなかったぞ!」
美希「ずっとソファで寝てたの!それより、やよいにプレゼントあげるんでしょ?」
真「そうだよ!美希だったら何をあげる?」
美希「えっとね~、冬の新作ネックレスで~、シルバーの~、」
千早「黙りなさい」
全員「!?」
千早「高槻さんにアクセサリーなんて、本気で言っているの、美希」
春香「あ、あの…千早ちゃん?」
千早「高槻さんは家事をこなさなきゃいけないのよ?洗い物から子守りまで…そんな高槻さんに普段付け慣れないアクセサリーをあげても仕事の邪魔になってしまうわ」
真「確かに、やよいってアクセサリー付けてるイメージはないね」
千早「それにアクセサリーなんて一目で高価そうに見えるプレゼントでは遠慮して使ってくれないかもしれないわ、なぜなら彼女は天使だからよ」
響「天使…」
千早「もっと高槻さんのことを考えて頂戴、でなければ帰って」
美希(なんなのなの、この扱い)
春香「た、確かにやよいにはお金よりも気持ち!って感じのプレゼントのほうが喜んでくれそう!」
真「じゃあ、いっそ物ではなくて行動をプレゼントにしたら?やよいのしている家事を一日替わってあげるとか!」
真「ボク、結構子供とか好きだし、バリバリ遊んであげられるよ!」
春香「私も、料理なら腕を振るっちゃうよ!」
響「おおっ、それいいぞ!春香はちょっとドジしそうで心配だけどなっ!」
春香「もー、響ちゃんっ!」
美希「ミキ的にも、それはなかなかいい案だっておm」
千早「却下よ」
全員「!?」
美希(ミキだけ遮られたの)
春香「千早ちゃん、どうして……」
千早「決まっているわ」
千早「想像してみなさい、仮にあなたたちが宿題に追われている高校生だとして、小学生が一日だけ宿題を替わってくれると言ってきたら…その日はゆっくり休めるかしら?」
全員「…」
響「確かに…実際のところ嬉しくはないぞ…」
真「小学生に任せられるものじゃないもんね…」
千早「そう、私たちと高槻さんの家事スキルにはそれほどの差がある、ならば余計な真似は高槻さんにとって迷惑なだけよ」
美希「一理あるの」
春香(そこまで足手まといになりそうなのって、千早ちゃんくらいじゃ…)
千早「何か思ったかしら、春香?」
春香「思考を読むのはやめてよ千早ちゃん!」
真「じゃあ、一体何がやよいを喜ばせられるのかな…?」
春香「うーん…やっぱり手作りのものには、気持ちがこもるよね」
響「こうなったら、自分が特製スペシャルゴージャスさーたーあんだぎー作ってくるさー!めちゃうまだぞ!」
春香「じゃあ私も、クリスマスケーキ作ってこようかな!イチゴもいっぱい乗ってるやつ!」
美希「あはっ☆ 実に春香らしいn」
千早「及第点ね」
全員「!?」
美希(あと一母音くらい言わせてほしいの)
真「千早、及第点ってどういうこと?」
千早「そのままの意味よ、いい線はついているが正解ではない…」
千早「まず、高槻さんにプレゼントをする以上、高槻さんのご家族と一緒に楽しめるものをあげなければ喜んでもらえないわ」
千早「高槻さんは慈愛に満ちた天使だからよ」
美希「千早さんのやよい信仰はゆるぎないの」
千早「その点で、お菓子というのは家族で分けられるし、値が張るわけでもないから変に遠慮することもないはずだわ」
春香「じゃあ、なぜ正解ではないの?」
千早「そう、正解ではない…なぜなら、それでは高槻さんに『サンタさんのプレゼント』感を与えられないのよ…!!」
全員「!?」
真「そうか…確かに喜んでくれるかもしれないけど、あくまで事務所の友達からのプレゼントに終わってしまう…」
春香「私のケーキなんて、よく事務所に持っていくから何の特別感もないし…」
美希「そんなことないの!春香のケーキは、いつもドジな春香にしては奇跡的に、プロ級の味だって思うな!」
春香「ありがとう美希、毒を挟んでなければもっと嬉しかった!」
千早「とにかく、サンタさんのプレゼントってことを強調する必要があるのよ、わかるかしら?」
響「それは分かったけど、どうやって…」
春香「千早ちゃん、そろそろ千早ちゃんの案も聞かせてよ!」
千早「ええ、わかったわ…」
全員(ゴクリ)
千早「私の案は…『サプライズパーティー』よ」
真「…サプライズ…?」
春香「つまり、やよいには知らせずにパーティーを開くっていうこと?」
響「あんまりサンタさんのプレゼントっぽくはないぞ?」
真「うん、それじゃあ僕たちからのプレゼントってバレバレじゃないか?」
千早「いいこと、みんな…」
千早「『偶然』は重なると、『奇跡』になるのよ…」
全員「!?」
春香「どういうこと…?説明して!千早ちゃん!」
千早「これより、作戦の説明に入るわ!全員よく聞きなさい!」
こうして、千早を中心とした「高槻やよい初めてのクリスマス作戦」は進められていった…!
―――クリスマス当日―――
やよい「うぅうー!プロデューサー、おっはようございまーす!!!」
P「やよい、おはよう。元気だな」
やよい「はい!今日はクリスマスですから、元気も二倍かなーって!えへへー」
P「ははは、それは何よりなんだが…」
P「突然だが、今日の仕事はキャンセルになったからオフにしていいぞ」
やよい「ええーっ!何でですかー!?」
P「先方の予定変更だ」(ホントは真が代わりに行ってくれたんだがな)
―――そのころ真は―――
真「うおおおお、寒くないぞおおお!!!」
司会者「菊地真選手、アイドル寒中水泳なのに全力の泳ぎです!速い速すぎる!!!」
P「というわけだ、今日は家族で団らんでもしなさい」
やよい「わっかりましたー!お疲れ様です、プロデューサー!」ガルーン
P(やよいはかわいなぁ)
やよい(せっかくのクリスマスだし、今晩はスーパーもやし祭りにしよう!)
―――スーパー―――
やよい(お仕事が休みになったのはうれしいけど、これじゃいつものオフと変わらないかも…)タイムセールデース
やよい(やっぱり私にはサンタさんは来ないのかな…)ヤスイヨヤスイヨー
店員「よっ!やよいちゃん!」
やよい「あっ!こんにちは、おにく屋さん!」ガルーン
店員「いいところに来たよ、やよいちゃん!実はさっき焼き肉用肉の大口のキャンセルが出てしまってね…」
やよい「えっ!焼き肉!」タラー
店員「処分価格で100円でいいから、買ってくれないかな?人助けだと思って!ね?」(ホントはさっき沖縄弁の女の子にやよいちゃんにこう言って渡すよう言われたんだけど)
やよい「でもでも、こんなにたくさん、いいんですか??値札には、三万円って…」
店員「いいんだよ、やよいちゃんはいっつも頑張ってるんだから、ね!」
やよい「あ、ありがとうございますーーっ!うっうー!」ガルーン
響(チェックポイント1、無事通過だぞ)
響(そして今月のおこづかいはやよいの笑顔のために消えたぞ)グスン
―――歩道橋―――
やよい(うっうー、これで今日は焼肉パーティーです!なんだかついてるかも!)
老婆「うう…」ヨタヨタ
やよい(あっ…前を歩いてるおばあさん、なんだか荷物が重そう…)
やよい「おばあさん!おにもつ、お持ちしますよー!」
老婆「あらあら、悪いねーお嬢ちゃん…」ヨロヨロ
やよい「いえいえー!」
老婆「お嬢ちゃんも荷物を持っているのに…」
やよい「普段から力仕事いーっぱいしてるから、これくらいへいきですっ!えへへー」
老婆「えらいねぇ、やよ…じゃなかったお嬢ちゃん!」アセアセ
やよい「?」
老婆「ここまででいいよ、ありがとう」
やよい「はい、ではお気をつけてー!」
老婆「ちょっと待ちなさい、これを貰っておくれ。私が趣味で作ったケーキなんだが、この歳ではこんなに食べきれないの」
やよい「こ、こんな立派なケーキを…!イチゴもいーっぱいですー!」
老婆「喜んでくれる人に食べてもらったほうが幸せじゃろう、ではさようならお嬢ちゃん」
やよい「あの…ありがとうございましたー!!」ガルーン
……
老婆「ふう…」バリバリ
春香「なぜ私はクリスマスに老婆の演技を…ううん、やよいの笑顔のため!」
春香(チェックポイント2も通過だよ、千早ちゃん!)
―――やよいの家の前―――
やよい(今日はふしぎなことばかり起きるなぁ…ひよっとしてこれがクリスマスの魔法なのかな?)
やよい「えへへっ」タッタッ
やよい「! 千早さん!?」
千早「高槻さん、こんにちは。あなたを待っていたの」
やよい「えっ!私をですか!?」
千早「ええ、実は年末で大掃除をしていたら、私が小さいころ使っていたセーターや手袋が見つかって…」
千早「差し出がましいようだけど、高槻さんやご兄弟の方に使ってもらえたらと思って…」
やよい「うわー、すっごく嬉しいです!あ、この手袋カエルさんでかわいいです~!」
千早「そう…よかった。それじゃあ、メリークリスマス、高槻さん」
やよい「ホントに、ありがとうございました!メリークリスマスですっ!千早さんっ!」
千早(よかった…この日のために我那覇さんに教わりながら私が編んだ手袋、喜んでくれた…)
千早(もう、私たちの出る幕はないわね…)
―――やよいの家、夜―――
やよい「さあ、今日はもやし祭り…じゃなくて、焼き肉祭りですよー!」
かすみ「すごい…おいしそう…!」
浩三「♪」
やよい「なんとなんと、食後にはケーキもありますからねー!」
長介「すごいや姉ちゃん、パーティーみたいだ!」
やよい「みたいじゃなくて、パーティーなの!」
浩太郎「セーターあったかいね!」
浩司「あったかい!」
やよい「765プロの、千早おねーちゃんがプレゼントしてくれたんだよー!」
高槻家は、クリスマスの『奇跡』に感謝し、幸せに包まれていた。
やよい「よかったね、みんな!さあ、お肉が焼けますよー!」
高槻家「わーい!!!」
こうして、今年のクリスマスはやよいにとって最高のクリスマスとなり、やよいの家からは一日笑いが絶えることはなかった。
そして、次の日からやよいはかわいらしい手袋をして、事務所に来るようになった。
やよい「うっうー!サンタさんありがとうございます!ハイ、ターッチ!」
Fin
やよいに「千早おねえちゃん」と言わせたいがために書きました。
スレ立て代行してくれた方、読んでくれた方、ありがとうございました。
元スレ
真「やよい…」
やよい「えへへ、もっともっといい子にしてなくちゃ、だめみたいですー…」
やよい「だから、クリスマスまで頑張っていい子にしようかなーって!」
響「き、きっと今年こそはサンタさん来るさー!」
春香「うんうん!こんなに頑張り屋さんなんだもん!」
真「そうだよ!」
―――物陰―――
千早「高槻さん…」グスッ
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:14:25.81 ID:M3wPb+os0
―――後日―――
千早「というわけで、私が高槻さんのサンタになるわ」
響「意味が分からないぞ」
春香「千早ちゃんは、やよいにクリスマスプレゼントをあげたいってこと?」
千早「そうよ、春香」
真「確かに、僕たちみんなやよいには事務所の掃除とかでお世話になってるし…」
響「感謝の意味を込めてプレゼントなら、もちろん賛成さー!」
春香「うんうん!」
千早「あんなにいい子なのに…目が節穴のヒゲに任せていては、高槻さんがかわいそうだわ」
千早「さあ、では早速プレゼントを考えましょう」
春香「真顔が少し怖いよ千早ちゃん」
6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:16:27.59 ID:M3wPb+os0
千早「さて、まずプレゼントのジャンルなのだけど」
響「やよいは何をもらったら喜ぶのかな?」
美希「ミキ的には、アクセサリーで喜ばない女の子っていないと思うな~」
春香「わっ美希!」
響「美希、いつからいたんだ?まったく気づかなかったぞ!」
美希「ずっとソファで寝てたの!それより、やよいにプレゼントあげるんでしょ?」
真「そうだよ!美希だったら何をあげる?」
美希「えっとね~、冬の新作ネックレスで~、シルバーの~、」
千早「黙りなさい」
全員「!?」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:18:29.09 ID:M3wPb+os0
千早「高槻さんにアクセサリーなんて、本気で言っているの、美希」
春香「あ、あの…千早ちゃん?」
千早「高槻さんは家事をこなさなきゃいけないのよ?洗い物から子守りまで…そんな高槻さんに普段付け慣れないアクセサリーをあげても仕事の邪魔になってしまうわ」
真「確かに、やよいってアクセサリー付けてるイメージはないね」
千早「それにアクセサリーなんて一目で高価そうに見えるプレゼントでは遠慮して使ってくれないかもしれないわ、なぜなら彼女は天使だからよ」
響「天使…」
千早「もっと高槻さんのことを考えて頂戴、でなければ帰って」
美希(なんなのなの、この扱い)
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:20:46.31 ID:M3wPb+os0
春香「た、確かにやよいにはお金よりも気持ち!って感じのプレゼントのほうが喜んでくれそう!」
真「じゃあ、いっそ物ではなくて行動をプレゼントにしたら?やよいのしている家事を一日替わってあげるとか!」
真「ボク、結構子供とか好きだし、バリバリ遊んであげられるよ!」
春香「私も、料理なら腕を振るっちゃうよ!」
響「おおっ、それいいぞ!春香はちょっとドジしそうで心配だけどなっ!」
春香「もー、響ちゃんっ!」
美希「ミキ的にも、それはなかなかいい案だっておm」
千早「却下よ」
全員「!?」
美希(ミキだけ遮られたの)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:22:57.74 ID:M3wPb+os0
春香「千早ちゃん、どうして……」
千早「決まっているわ」
千早「想像してみなさい、仮にあなたたちが宿題に追われている高校生だとして、小学生が一日だけ宿題を替わってくれると言ってきたら…その日はゆっくり休めるかしら?」
全員「…」
響「確かに…実際のところ嬉しくはないぞ…」
真「小学生に任せられるものじゃないもんね…」
千早「そう、私たちと高槻さんの家事スキルにはそれほどの差がある、ならば余計な真似は高槻さんにとって迷惑なだけよ」
美希「一理あるの」
春香(そこまで足手まといになりそうなのって、千早ちゃんくらいじゃ…)
千早「何か思ったかしら、春香?」
春香「思考を読むのはやめてよ千早ちゃん!」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:24:59.59 ID:M3wPb+os0
真「じゃあ、一体何がやよいを喜ばせられるのかな…?」
春香「うーん…やっぱり手作りのものには、気持ちがこもるよね」
響「こうなったら、自分が特製スペシャルゴージャスさーたーあんだぎー作ってくるさー!めちゃうまだぞ!」
春香「じゃあ私も、クリスマスケーキ作ってこようかな!イチゴもいっぱい乗ってるやつ!」
美希「あはっ☆ 実に春香らしいn」
千早「及第点ね」
全員「!?」
美希(あと一母音くらい言わせてほしいの)
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:27:02.34 ID:M3wPb+os0
真「千早、及第点ってどういうこと?」
千早「そのままの意味よ、いい線はついているが正解ではない…」
千早「まず、高槻さんにプレゼントをする以上、高槻さんのご家族と一緒に楽しめるものをあげなければ喜んでもらえないわ」
千早「高槻さんは慈愛に満ちた天使だからよ」
美希「千早さんのやよい信仰はゆるぎないの」
千早「その点で、お菓子というのは家族で分けられるし、値が張るわけでもないから変に遠慮することもないはずだわ」
春香「じゃあ、なぜ正解ではないの?」
千早「そう、正解ではない…なぜなら、それでは高槻さんに『サンタさんのプレゼント』感を与えられないのよ…!!」
全員「!?」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:29:57.60 ID:M3wPb+os0
真「そうか…確かに喜んでくれるかもしれないけど、あくまで事務所の友達からのプレゼントに終わってしまう…」
春香「私のケーキなんて、よく事務所に持っていくから何の特別感もないし…」
美希「そんなことないの!春香のケーキは、いつもドジな春香にしては奇跡的に、プロ級の味だって思うな!」
春香「ありがとう美希、毒を挟んでなければもっと嬉しかった!」
千早「とにかく、サンタさんのプレゼントってことを強調する必要があるのよ、わかるかしら?」
響「それは分かったけど、どうやって…」
春香「千早ちゃん、そろそろ千早ちゃんの案も聞かせてよ!」
千早「ええ、わかったわ…」
全員(ゴクリ)
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:32:16.90 ID:M3wPb+os0
千早「私の案は…『サプライズパーティー』よ」
真「…サプライズ…?」
春香「つまり、やよいには知らせずにパーティーを開くっていうこと?」
響「あんまりサンタさんのプレゼントっぽくはないぞ?」
真「うん、それじゃあ僕たちからのプレゼントってバレバレじゃないか?」
千早「いいこと、みんな…」
千早「『偶然』は重なると、『奇跡』になるのよ…」
全員「!?」
春香「どういうこと…?説明して!千早ちゃん!」
千早「これより、作戦の説明に入るわ!全員よく聞きなさい!」
こうして、千早を中心とした「高槻やよい初めてのクリスマス作戦」は進められていった…!
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:34:18.48 ID:M3wPb+os0
―――クリスマス当日―――
やよい「うぅうー!プロデューサー、おっはようございまーす!!!」
P「やよい、おはよう。元気だな」
やよい「はい!今日はクリスマスですから、元気も二倍かなーって!えへへー」
P「ははは、それは何よりなんだが…」
P「突然だが、今日の仕事はキャンセルになったからオフにしていいぞ」
やよい「ええーっ!何でですかー!?」
P「先方の予定変更だ」(ホントは真が代わりに行ってくれたんだがな)
―――そのころ真は―――
真「うおおおお、寒くないぞおおお!!!」
司会者「菊地真選手、アイドル寒中水泳なのに全力の泳ぎです!速い速すぎる!!!」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:39:29.76 ID:M3wPb+os0
P「というわけだ、今日は家族で団らんでもしなさい」
やよい「わっかりましたー!お疲れ様です、プロデューサー!」ガルーン
P(やよいはかわいなぁ)
やよい(せっかくのクリスマスだし、今晩はスーパーもやし祭りにしよう!)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:41:36.25 ID:M3wPb+os0
―――スーパー―――
やよい(お仕事が休みになったのはうれしいけど、これじゃいつものオフと変わらないかも…)タイムセールデース
やよい(やっぱり私にはサンタさんは来ないのかな…)ヤスイヨヤスイヨー
店員「よっ!やよいちゃん!」
やよい「あっ!こんにちは、おにく屋さん!」ガルーン
店員「いいところに来たよ、やよいちゃん!実はさっき焼き肉用肉の大口のキャンセルが出てしまってね…」
やよい「えっ!焼き肉!」タラー
店員「処分価格で100円でいいから、買ってくれないかな?人助けだと思って!ね?」(ホントはさっき沖縄弁の女の子にやよいちゃんにこう言って渡すよう言われたんだけど)
やよい「でもでも、こんなにたくさん、いいんですか??値札には、三万円って…」
店員「いいんだよ、やよいちゃんはいっつも頑張ってるんだから、ね!」
やよい「あ、ありがとうございますーーっ!うっうー!」ガルーン
響(チェックポイント1、無事通過だぞ)
響(そして今月のおこづかいはやよいの笑顔のために消えたぞ)グスン
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:43:39.08 ID:M3wPb+os0
―――歩道橋―――
やよい(うっうー、これで今日は焼肉パーティーです!なんだかついてるかも!)
老婆「うう…」ヨタヨタ
やよい(あっ…前を歩いてるおばあさん、なんだか荷物が重そう…)
やよい「おばあさん!おにもつ、お持ちしますよー!」
老婆「あらあら、悪いねーお嬢ちゃん…」ヨロヨロ
やよい「いえいえー!」
老婆「お嬢ちゃんも荷物を持っているのに…」
やよい「普段から力仕事いーっぱいしてるから、これくらいへいきですっ!えへへー」
老婆「えらいねぇ、やよ…じゃなかったお嬢ちゃん!」アセアセ
やよい「?」
22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:46:40.34 ID:M3wPb+os0
老婆「ここまででいいよ、ありがとう」
やよい「はい、ではお気をつけてー!」
老婆「ちょっと待ちなさい、これを貰っておくれ。私が趣味で作ったケーキなんだが、この歳ではこんなに食べきれないの」
やよい「こ、こんな立派なケーキを…!イチゴもいーっぱいですー!」
老婆「喜んでくれる人に食べてもらったほうが幸せじゃろう、ではさようならお嬢ちゃん」
やよい「あの…ありがとうございましたー!!」ガルーン
……
老婆「ふう…」バリバリ
春香「なぜ私はクリスマスに老婆の演技を…ううん、やよいの笑顔のため!」
春香(チェックポイント2も通過だよ、千早ちゃん!)
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:49:05.94 ID:M3wPb+os0
―――やよいの家の前―――
やよい(今日はふしぎなことばかり起きるなぁ…ひよっとしてこれがクリスマスの魔法なのかな?)
やよい「えへへっ」タッタッ
やよい「! 千早さん!?」
千早「高槻さん、こんにちは。あなたを待っていたの」
やよい「えっ!私をですか!?」
千早「ええ、実は年末で大掃除をしていたら、私が小さいころ使っていたセーターや手袋が見つかって…」
千早「差し出がましいようだけど、高槻さんやご兄弟の方に使ってもらえたらと思って…」
やよい「うわー、すっごく嬉しいです!あ、この手袋カエルさんでかわいいです~!」
千早「そう…よかった。それじゃあ、メリークリスマス、高槻さん」
やよい「ホントに、ありがとうございました!メリークリスマスですっ!千早さんっ!」
千早(よかった…この日のために我那覇さんに教わりながら私が編んだ手袋、喜んでくれた…)
千早(もう、私たちの出る幕はないわね…)
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:53:47.64 ID:M3wPb+os0
―――やよいの家、夜―――
やよい「さあ、今日はもやし祭り…じゃなくて、焼き肉祭りですよー!」
かすみ「すごい…おいしそう…!」
浩三「♪」
やよい「なんとなんと、食後にはケーキもありますからねー!」
長介「すごいや姉ちゃん、パーティーみたいだ!」
やよい「みたいじゃなくて、パーティーなの!」
浩太郎「セーターあったかいね!」
浩司「あったかい!」
やよい「765プロの、千早おねーちゃんがプレゼントしてくれたんだよー!」
高槻家は、クリスマスの『奇跡』に感謝し、幸せに包まれていた。
やよい「よかったね、みんな!さあ、お肉が焼けますよー!」
高槻家「わーい!!!」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 00:56:03.66 ID:M3wPb+os0
こうして、今年のクリスマスはやよいにとって最高のクリスマスとなり、やよいの家からは一日笑いが絶えることはなかった。
そして、次の日からやよいはかわいらしい手袋をして、事務所に来るようになった。
やよい「うっうー!サンタさんありがとうございます!ハイ、ターッチ!」
Fin
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/10(月) 01:00:48.61 ID:M3wPb+os0
やよいに「千早おねえちゃん」と言わせたいがために書きました。
スレ立て代行してくれた方、読んでくれた方、ありがとうございました。
【スレタイ】千早「私が高槻さんのサンタになるわ」