1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:11:35.19 ID:IH/S5idK0

律子「亜美ー、レッスンに遅れるわよー!」

亜美「うあうあー、待ってよりっちゃーん!」

真美「今やっとバラモっちゃんの城まで来たんだからちょっと待ってよー!」

律子「ゲームなら家でやりなさい!ほら早く、伊織たちも待ってるんだから」

亜美「ちぇー。真美くん、セーブしておいてくれたまえ」

真美「あいさー」

千早「……」



2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:16:08.11 ID:IH/S5idK0

千早「ねえ、真美」

真美「んー、どったの?」

千早「それはなんていうゲームなの?」

真美「千早お姉ちゃんがゲームに興味持つなんて珍しいね」

千早「なんだか見覚えがあるような気がしたの」

真美「有名だからねー。これはドラゴンクエストってゲームの3だよ!」

千早「ああ、聞いたことがあるわ。やったことはないけれど」

真美「ドラクエ10ががっかりだったから亜美と復習してるんだー」

千早「(たしか優が遊んでたゲームね……)」



5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:20:32.32 ID:IH/S5idK0

千早「ねえ真美、よかったらなんだけど、私にそのゲームを貸してくれないかしら?」

真美「ええ!?もしかして千早お姉ちゃん隠れゲーマーだったりしたの!?」

千早「そういうわけじゃないけれど……」

真美「うんうん、3は名作だよねー。良いよん!スーファミごと貸してあげんね!」

千早「ありがとう真美」

千早「(最近少しレッスンに根を詰めすぎたから、良い息抜きになるわね)」

真美「そんじゃ、くれぐれも余裕のあるコードの長さでやってね!コントローラーは絶対に引っ張っちゃダメだよ!」

千早「……? よくわからないけど、気をつけるわ」



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:26:11.42 ID:IH/S5idK0

千早の家

千早「えっと、この三色のコードをテレビに刺すのよね。さすがにそれくらいはわかるわ」

千早「ここにカセットをはめて……このつまみが電源ね。亜美たちがやってるのを見てて良かったわ」

千早「……千早、オン」カチッ

テレビ「ヴッ……ヴヴッ……」

千早「点かない……壊れてるのかしら」

千早「機会はあまり得意じゃないけど、きっと昔の家電対処法は同じね。こうやって叩いて……」ガンッガンッ

千早「よし、再び……」カチッ

テレビ「エニックス」

千早「点いたわね。フフッ。ええと、スタートボタン、で良いのかしら」

テレビ「デンデンデンデンデンデンデンデン♪デレン♪」

おきのどくですがぼうけんのしょ1はきえてしまいました

千早「……?」



11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:31:32.30 ID:IH/S5idK0

千早「意味がわからないわ。飛ばしましょう」

千早「『ぼうけんのしょをつくる』……これね」

千早「『なまえをいれてください』……?」

千早「な、ま、え……っと。なんの意味があるのかしら」カチカチ

千早「性別も選べるのね。当然女ね。表示速度?まあ4で良いわ」

千早「よし。これでOKのはず。次に進みましょう」

千早「……いきなり変なところにいるわ。しかもなんで剣を持っているのかしら」

千早「上に進んでみましょう」



15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:37:36.46 ID:IH/S5idK0

千早「ただの滝じゃない。これ以上進んだら落ちそうだけど……」

*「なまえ……なまえ……私の声が聞こえますか?」

千早「滝が……しゃべった……?しかも意味不明なことを」

*「私の質問に正直に答えるのです。用意はいいですか?」

千早「滝と話すほど変人じゃないわ。いいえ」

*「あなたはなかなか用心深いようですね。それともひねくれ者なのか。いずれにしろ待つことにしましょう」

千早「失礼ね……あら?最初の位置に飛ばされたわ」

千早「……詰んだ」



17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:42:46.47 ID:IH/S5idK0

10分後

千早「何回やってもワープしてしまう……。真美に攻略法でも聞こうかしら」

千早「……いいえ、そんなことしたら年上の威厳が台無しだわ。ここは自力でなんとかしましょう」

*「用意はいいですか?」

千早「ここしか分岐点はなさそうね。不本意ながら『はい』を押しましょう」

*「あなたのまことの名を教えてください」

千早「真は私のものじゃないのだけれど……このあたりは真美のいたずらかしら?」

千早「まあ良いわ。き、く、ち、ま、こ、と……よし」カチカチ

*「生年月日を教えてください」

千早「……個人情報よ。さすがにこれは……まあでも、生年月日くらいいいかしらね。八月二十九日だったわよね確か」



21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:48:15.71 ID:IH/S5idK0

*「きくちまこと 八月二十九日生まれ おとめ座で間違いないですか?」

千早「ププッ……わ、笑ったら失礼ね……」

*「ではきくちまこと、あなたにいくつか質問をします。素直な気持ちで答えてください」

千早「えっ」

*「あなたにとって勝利とは戦うことで得られるものですか?」

千早「真に聞きなさいよ!もう、面倒ね。真は起きてるかしら」ピッポッパ

千早「もしもし、真?」

真『千早から連絡するなんて珍しいね。どうしたの?』

千早「ちょっと聞きたいのだけれど、真にとって勝利とは戦うことで得られるものなの?」

真「ええ!?いったい何の話なのさ!?」



23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:52:03.61 ID:IH/S5idK0

千早「私はどうでもいいのだけれど、滝が……」

真『はあ?』

千早「私のことじゃないから適当に答えるわけにもいかないじゃない」

真『まったく意味がわからないよ……』

千早「実は真美にゲームを借りて、かくかくしかじかばっひゅーんなのよ」

真『……千早、ボクはそのゲームやったことないけど、たぶんそこは千早の名前を入れるんじゃないの?』

千早「ああ、まことの名前ってそういう……。日本語は難しいわね」

真『そうだね……。切っていいかい?』

千早「ええ、ありがとう。助かったわ。おやすみなさい」ピッ



25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 00:57:13.44 ID:IH/S5idK0

千早「まったく、不躾な上に不親切な滝ね。もう一度名前を入力するにはどうしたらいいのかしら」

*「あなたにとって勝利とは戦うことで得られるものですか?」

千早「いや、そうじゃなくて。はいといいえしか選べないのね。じゃあ拒絶のNOを唱えるわ」

*「町の人と話すのは楽しいことですか?」

千早「いや、だからそうじゃなくて。もういいわ。全部いいえにしたらこの滝にもきっと気持ちが伝わるでしょう」

いいえいいえいいえいいえいいえ…………

*「そうですか……これであなたのことがすこしはわかりました」

千早「わかるわけないじゃない!!」

*「では最後の質問です……」

千早「あ、あれ?風景が歪んでいく……」



29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 01:03:59.05 ID:IH/S5idK0

千早「また変なところにワープしたわ。ここは何かしら。話しかけてみましょう」

爺「ええのう!ポニーちゃんの踊りはいつ見てもええのう!」

千早「察するにここは劇場みたいね。それにしてもこんなお爺さんまで夢中にできるなんてすごいわ」

荒くれ「くう!たまんねえぜ!ピーピー!」

ポニー「そーれハッスルハッスル!」

千早「男の人はみんなこんなのが好きなのね……」

商人「あなた知ってますか?」

千早「いいえ」ピッ

商人「ひゃ~知らないとはっ!今ステージで踊ってるのがちまたで大人気の踊り子ポニーちゃんですよ!」

千早「それは知ってるわよ!質問が悪いわさっきから。もういいわこんなところさっさと出ましょう」

男「お帰りですか?」

千早「はい。あら、また空間が歪んでるわね。またワープかしら」



33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 01:12:54.14 ID:IH/S5idK0

千早「あ、また滝」

*「あなたがどんな人かわかったような気がします……」

千早「もう呆れて物も言えないわ」

*「なまえ。あなたは相当のんきもののようですね」

千早「?」

*「なにごとにもマイペースでいろいろなことを時間をかけて考えます」

千早「ああ、私のこと……。早く滝の誤解をときたいわね」

*「(中略)なにごとにも動じない心を持ちましょう」

千早「おおきなお世話よ!!」バン!!

テレビ「ブツッ」

千早「あ、あら?床を叩いたらテレビが……。修理に出さなきゃ。じゃあこのゲームもテレビが治るまでできないじゃない」

千早「しょうがない、明日真美にゲームは返しましょう。でも、なかなか面白いゲームだったわ」



34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 01:13:43.09 ID:IH/S5idK0

こうして亜美と真美のセーブデータは消え、責められた千早は二度とゲームなんかしないと心に決めたのだとさ。









終わり



38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/06(日) 01:19:02.08 ID:IH/S5idK0

最初はアリアハン脱出くらいまで書きたかったけどこんな調子じゃ夜が明けちまうね


元スレ
千早「これがあの有名なドラゴンクエストなのね」