1: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:42:46.29 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「ねえ、お姉ちゃん。お願いがあって…」
絵里「どうしたの?亜里沙?」
亜里沙「あのね、明後日の夏祭り行きたいんだけど…」
絵里「ん?行ってきていいわよ?」
絵里「あ?もしかしてお小遣い無くなっちゃった?」
絵里「仕方ないわね…少しぐらいならいいわよ?」
2: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:43:28.44 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「そ…そうじゃなくて」
絵里「付き添いに行けばいいのかしら?」
亜里沙「それもあるけど…」モジモジ
絵里「亜里沙?言いにくい事なの?」
亜里沙「わ…私…」
絵里「?」
亜里沙「海未さんとお祭りに行きたいの!!」
絵里「行ってきてもいいわよ?」
亜里沙「本当!?」
絵里「そんなに海未と行きたかったの?」フフッ
亜里沙「う…うん…///」
絵里「そう…ちょっと妬けちゃうわね」
亜里沙「お姉ちゃん?」
絵里「日本に来た時の亜里沙はいつもお姉ちゃん、お姉ちゃんって私の後ろに付いてきたのに」
絵里「今は何でも海未ばっかりで寂しくなるわ…」シューン
亜里沙「ご…ごめんね…お姉ちゃん…」
絵里「な~んてね、冗談よ」ナデナデ
亜里沙「や…やめてよ…///」
絵里「亜里沙も日本に来て少し大人になったのかしらね?」
亜里沙「も…もう…!」
絵里「うふふ…それで、何時から行くのかしら?」
亜里沙「そ…その…」
絵里「…?」
亜里沙「」モジモジ
絵里「ねえ、亜里沙」
絵里「も…もしかして、まだ海未の事誘ってないとかじゃないわよね?」
亜里沙「…」
絵里「う…嘘よね…?」
亜里沙「あはは…」
絵里「はあ…海未と初めて会った時はあんなに積極的だったのに…」
亜里沙「あの時は海未さんに会えて嬉しかったから…勢いで…」
絵里「なるほどね…」
亜里沙「だけど、自分から誘うとなると…ちょっと」
絵里「ふふっ…恥ずかしくなっちゃったのね」
絵里「本当のお願いは私に海未を誘う手伝いをしてほしいって事かしら」
亜里沙「うん…」
絵里「いいわよ」
亜里沙「本当!?」
絵里「その代わりに、これから家の事は亜里沙にもっと手伝って貰うからね」
亜里沙「うん!」
絵里「それで、私はどうしたらいいのかしら?」
亜里沙「どうしよう…」
絵里「あはは…それも考えてなかったのね…」
亜里沙「うん…ごめんね…」
絵里「いいわ、私も行きたいと思ったし誘ってみてあげる」
亜里沙「本当!?」
絵里「まかせてね」
亜里沙「ありがとう!」
――翌日――
絵里「海未、明日暇かしら?」
海未「明日ですか?夕方からなら特に用事はありませんが」
絵里「良かったわ、亜里沙が夏祭りに行きたいって言ってるんだけど一緒にどう?」
海未「いいですね、良ければ穂乃果やことりも誘ってみましょうか?」
絵里「その事なんだけど、今回は3人で行ってみない?」
海未「3人でですか?」
絵里「穂乃果やことりや他のメンバーが来てくれたら亜里沙も喜ぶと思うんだけど」
絵里「あの子、一番年下だしみんながいると気を使うでしょ?」
絵里「たまにはゆっくり日本の文化に触れさせてあげたいなって思って」
絵里「亜里沙は海未に懐いてるから、一緒に来てもらってもそこまで気を使わないと思うし」
絵里「それに私も夏祭りに慣れてるわけじゃないから、海未に来てもらえると助かるんだけど…」
海未「分かりました。それではお供させていただきます」
絵里「じゃあ決まりね、何時ごろ行けば海未の家にいけばいいかしら?」
海未「いえ、私が絵里の家に迎えに行きますよ」
海未「稽古の時間がいつ終わるのかはっきりと決まっていないので」
絵里「そう?なら待ってるわね」
海未「はい、では明日」
絵里「よろしくね」
――絢瀬家――
絵里「亜里沙、明日のお祭りに海未が来てくれるみたいよ」
亜里沙「本当!?」
絵里「本当よ」クスッ
絵里「明日の夕方ごろに迎えに来てくれるって」
亜里沙「ありがとう!お姉ちゃん!」
絵里「それでね、明日の午前中に亜里沙の浴衣見に行こうと思うんだけど」
亜里沙「いいの!?」
絵里「この前私の浴衣姿見て欲しいって言ってたじゃない」
亜里沙「えへへ…良かった」
絵里「亜里沙ったらかわいいんだから♪」ナデナデ
亜里沙「お姉ちゃん…子ども扱いしないで!」プンスカ
絵里「あはは、冗談よ。明日楽しみにしてなさい」
――翌日――
亜里沙「ハラショー…色んなデザインがあるんだ…」
絵里「そうね、花柄の物が多いけど夏をモチーフにした柄も色々あるみたいね」
亜里沙「あれは金魚かなぁ?」
絵里「あれは水風船みたいね」
亜里沙「うーん…どれもかわいいなぁ…」
絵里「ふふっ、ゆっくり選んでいいわよ」
亜里沙「…お姉ちゃん、実は欲しい柄決まってたんだ」
亜里沙「お姉ちゃんとお揃いのアサガオの柄がいいなって」
絵里「私とお揃いでいいの?」
亜里沙「だってお姉ちゃんにとっても似合ってたんだもん!だから亜里沙も欲しいなって」
絵里「亜里沙…褒めたって何も出ないわよ」フフッ
亜里沙「だって…お姉ちゃん可愛かったんだもん…」
絵里「あ…亜里沙…///」
亜里沙「お姉ちゃん照れてるの?」
絵里「ほら、早く選びなさい」
亜里沙「うん!!」
絵里(全く…誰に似たのかしら…)
亜里沙「これなんてどうかな?」
絵里「ハラショー!とっても似合ってるわ!」
亜里沙「えへへ…このまま帰ろうかな」
絵里「いいの?ずっとこのままだと大変じゃない?」
亜里沙「うん!だって海未さんに早く見てもらいたいんだもん!」
絵里「わかったわ」クスッ
亜里沙「海未さんまだかなぁ」ソワソワ
絵里「後5分ぐらいで来られるみたいよ」
亜里沙「まだ5分もあるの…私迎えに行ってくる!」
絵里「あ!浴衣で走ったら危ないわよ!」
亜里沙「わ…分かった」
絵里「ちょうど海未も来たみたいね」
亜里沙「」ドキドキ
絵里「緊張してるの?」
亜里沙「ちょ…ちょっと…」
海未「お邪魔します…あら?」
亜里沙「そ…その…浴衣似合ってますか?」
海未「とても似合ってますよ」ニコッ
亜里沙「えへへ…良かった♪」
絵里「今朝、亜里沙の浴衣を買ったんだけど、海未に早く見せたいからってお店で試着した時からずっとこのままなのよ」フフッ
亜里沙「お姉ちゃん!」
絵里「これは内緒だったわね」クスッ
亜里沙「」ムスッ
絵里「そんなにむくれないの。これからお祭りに行くんでしょ?」
亜里沙「…うん」
絵里「ほら、早く行くわよ」
亜里沙「わかった…」
海未(絵里は家でもお姉さんなんですね。穂乃果とは大違いです)フフッ
絵里「どうしたの?」
海未「いえ、行きましょうか」
亜里沙「ハラショー…これが夏祭り…」
絵里「好きなところに行ってもいいわよ」
絵里(すっかり機嫌よくなっちゃって、可愛いんだから)
亜里沙「…型抜き?あそこに行ってみたいな」
海未「行ってみましょうか」
海未「…」
パキ
亜里沙「あっ…」
絵里「あっ…」
海未「………」
絵里「すごいわね…」
亜里沙「うん…」
海未「………………」
海未「お待たせしました、次はどこに行きましょうか?」
亜里沙「射的に、金魚すくい…全部やりたい!」
絵里「分かったわ」
―――――――――――――――――――――
亜里沙「ふぅ…楽しかった!」
絵里「なんかお腹すいちゃったわ。亜里沙食べたいものある?」
亜里沙「えへへ…全部食べたい」
絵里「もう…お小遣いの残り考えて買わないとだめよ」
亜里沙「うん!海未さん行きましょう!!」グイッ
海未「ひ…引っ張らないでください!」
絵里「亜里沙ったら…」クスッ
亜里沙「いっぱい買っちゃった!」
絵里「海未に持たせないの!」
海未「私は構いませんが…本当に沢山買いましたね…」
絵里「焼きそばにたこ焼き、お好み焼きにいか焼き…まだ他にもあるのね…」
絵里「こんなに食べきれるの?」
亜里沙「大丈夫!」
絵里「お小遣いは大丈夫なの?」
亜里沙「…大丈夫」シューン
絵里「全く…しょうがないんだから」クスッ
海未「初めてのお祭りならしょうがないですね」クスッ
亜里沙「…///」
海未「えっと…どこで食べましょうか?」
絵里「あっちにベンチがあるみたいだしそこで食べましょうか」
亜里沙「えへへ…全部おいしい♪」
絵里「そう?良かったわ」
亜里沙「でも……もうお腹いっぱい…」
絵里「だから言ったのに…しょうがないわね」
海未「残りは私達でいただきましょうか」
絵里「ごめんね、海未」
海未「こういう事は穂乃果で慣れてますし…」
絵里「あはは…穂乃果らしいわね…」
絵里「亜里沙、お祭り楽しい?」
亜里沙「うん!とっても!」
海未「それは良かったです」
亜里沙「海未さんも一緒だったし…」ボソッ
海未「何か言いましたか?」
亜里沙「な…何でもありません!!」
亜里沙「お姉ちゃん、日本のお祭りって面白いね」
亜里沙「もっと日本の事知りたくなってきたかも」
絵里「そう?なら海未に教えてもらわないとね」
海未「わ…私ですか!?」
絵里「だって海未に聞けば日本の事は何でも分かるでしょ?」
海未「そんな事は無いと思いますが…」
絵里「亜里沙、日本の事もっと知りたくなったら海未に聞くのよ」
亜里沙「あ…あの…」モジモジ
海未「全く…しょうがありませんね」
亜里沙「よろしくお願いします!海未さん!」
絵里「じゃあ、もう少し遊んでから帰るわよ!!」
亜里沙「おー!!!」
海未(亜里沙は楽しんでいるみたいで…日本を好きになってくれているみたいで良かったです…)
海未(ですが…絵里は日本の事どう思っているのでしょうか…?)
亜里沙「ふわぁ…」
絵里「今日は沢山遊んだものね、疲れちゃった?」
亜里沙「うん…」
絵里「じゃあそろそろ帰りましょうか」
海未「一人で亜里沙を連れていくの大変でしょうし、ついていきますよ」
絵里「本当?助かるわ」
絵里「ほら、亜里沙。家に着いたわよ」
亜里沙「うん…」
絵里「浴衣のまま寝ないの!」
亜里沙「わかった…」
絵里「海未、脱がすの手伝って」
海未「分かりました」
亜里沙「…zzz」
絵里「亜里沙ったらもう寝ちゃったわね」
海未「あれだけ動き回ったら疲れますよ」フフッ
絵里「もうこんな時間ね…海未の家まで送っていくわよ」
海未「大丈夫ですよ、一人で帰れますし」
絵里「いや、ちょっと違うわね。海未と二人で話したいことがあるから少し歩きたい気分なのよ」
海未「そういうことでしたら…」
絵里「海未、今日は本当にありがとう」
海未「いえ、私も楽しかったですし」
絵里「それだけじゃなくてね、亜里沙の事よ」
絵里「亜里沙って日本に来たときはね、いつも私の後ろに付いてきてどちらかといえば引っ込み思案な方だったのよ」
絵里「いきなり違う国に来たんだもの、当然よね」
絵里「でもね、少しずつ日本の文化に興味を持つようになってから色々挑戦するようになってきて」
絵里「海未のおかげで今まで以上にアイドルや他の事に興味を持って、ロシアにいた頃の亜里沙に戻ったみたい」
海未「私は別に…何も…」
絵里「いいの、私が言いたかったことだから」
海未「…絵里は」
絵里「…?」
海未「日本に来て良かったと思いますか?」
絵里「ええ、とても。日本の事は好きよ」
海未「良かったです…」
絵里「いきなりどうしたの?」
海未「そ…その…こんな事を言うのは…あの…」
絵里「海未?」
海未「絵里はロシアに帰ったりしませんよね…?」
絵里「その予定はないけど…」
海未「ことりが留学すると聞いた時…私は…本当に寂しくて…」
海未「ですが…夢に向かって進もうとすることりを応援する事が友人としての役割だと思っていました」
海未「本当の気持ちを伝えないで…ことりがいなくなってしまったら…とても辛いのに…」
海未「だから…絵里には伝えておきたいと思います」
海未「絵里が…大切な友人がいなくなるのは…とても寂しいですから…」
絵里「…っ」
海未「もっと日本が好きになって…ずっといて欲しい…です…」
絵里「なっ…///」
海未「絵里?」
絵里(本当…嬉しい事言ってくれるわね…)
絵里「…ふぅん」
絵里「海未ちゃんに愛を込めた告白をされたら日本から出るわけにはいかないわね」
海未「ななっ…////」
絵里「顔赤くしちゃって…かわいい♪」
海未「そ…そういう意味ではありません!!私は…友人として…」
絵里「冗談よ、海未ちゃん♪」ツンツン
海未「…知りません!!」プイ
絵里(確かに日本の事は好きよ。文化も食事も本当に……でも、それ以上に…)
絵里(こんなに素敵な友人がいるんだもの!!この国を離れられるわけないじゃない!)
おわり
元スレ
亜里沙「そ…そうじゃなくて」
絵里「付き添いに行けばいいのかしら?」
亜里沙「それもあるけど…」モジモジ
絵里「亜里沙?言いにくい事なの?」
亜里沙「わ…私…」
絵里「?」
亜里沙「海未さんとお祭りに行きたいの!!」
3: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:44:11.61 ID:ixRMIZIs.net
絵里「行ってきてもいいわよ?」
亜里沙「本当!?」
絵里「そんなに海未と行きたかったの?」フフッ
亜里沙「う…うん…///」
絵里「そう…ちょっと妬けちゃうわね」
亜里沙「お姉ちゃん?」
4: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:44:59.66 ID:ixRMIZIs.net
絵里「日本に来た時の亜里沙はいつもお姉ちゃん、お姉ちゃんって私の後ろに付いてきたのに」
絵里「今は何でも海未ばっかりで寂しくなるわ…」シューン
亜里沙「ご…ごめんね…お姉ちゃん…」
絵里「な~んてね、冗談よ」ナデナデ
亜里沙「や…やめてよ…///」
絵里「亜里沙も日本に来て少し大人になったのかしらね?」
亜里沙「も…もう…!」
絵里「うふふ…それで、何時から行くのかしら?」
5: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:45:48.47 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「そ…その…」
絵里「…?」
亜里沙「」モジモジ
絵里「ねえ、亜里沙」
絵里「も…もしかして、まだ海未の事誘ってないとかじゃないわよね?」
亜里沙「…」
絵里「う…嘘よね…?」
亜里沙「あはは…」
6: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:47:01.63 ID:ixRMIZIs.net
絵里「はあ…海未と初めて会った時はあんなに積極的だったのに…」
亜里沙「あの時は海未さんに会えて嬉しかったから…勢いで…」
絵里「なるほどね…」
亜里沙「だけど、自分から誘うとなると…ちょっと」
絵里「ふふっ…恥ずかしくなっちゃったのね」
絵里「本当のお願いは私に海未を誘う手伝いをしてほしいって事かしら」
亜里沙「うん…」
8: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:47:59.16 ID:ixRMIZIs.net
絵里「いいわよ」
亜里沙「本当!?」
絵里「その代わりに、これから家の事は亜里沙にもっと手伝って貰うからね」
亜里沙「うん!」
10: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:49:36.92 ID:ixRMIZIs.net
絵里「それで、私はどうしたらいいのかしら?」
亜里沙「どうしよう…」
絵里「あはは…それも考えてなかったのね…」
亜里沙「うん…ごめんね…」
絵里「いいわ、私も行きたいと思ったし誘ってみてあげる」
亜里沙「本当!?」
絵里「まかせてね」
亜里沙「ありがとう!」
11: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:51:11.80 ID:ixRMIZIs.net
――翌日――
絵里「海未、明日暇かしら?」
海未「明日ですか?夕方からなら特に用事はありませんが」
絵里「良かったわ、亜里沙が夏祭りに行きたいって言ってるんだけど一緒にどう?」
海未「いいですね、良ければ穂乃果やことりも誘ってみましょうか?」
12: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:52:07.09 ID:ixRMIZIs.net
絵里「その事なんだけど、今回は3人で行ってみない?」
海未「3人でですか?」
絵里「穂乃果やことりや他のメンバーが来てくれたら亜里沙も喜ぶと思うんだけど」
絵里「あの子、一番年下だしみんながいると気を使うでしょ?」
絵里「たまにはゆっくり日本の文化に触れさせてあげたいなって思って」
絵里「亜里沙は海未に懐いてるから、一緒に来てもらってもそこまで気を使わないと思うし」
絵里「それに私も夏祭りに慣れてるわけじゃないから、海未に来てもらえると助かるんだけど…」
13: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:52:51.61 ID:ixRMIZIs.net
海未「分かりました。それではお供させていただきます」
絵里「じゃあ決まりね、何時ごろ行けば海未の家にいけばいいかしら?」
海未「いえ、私が絵里の家に迎えに行きますよ」
海未「稽古の時間がいつ終わるのかはっきりと決まっていないので」
絵里「そう?なら待ってるわね」
海未「はい、では明日」
絵里「よろしくね」
15: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:54:05.84 ID:ixRMIZIs.net
――絢瀬家――
絵里「亜里沙、明日のお祭りに海未が来てくれるみたいよ」
亜里沙「本当!?」
絵里「本当よ」クスッ
絵里「明日の夕方ごろに迎えに来てくれるって」
亜里沙「ありがとう!お姉ちゃん!」
17: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:55:16.62 ID:ixRMIZIs.net
絵里「それでね、明日の午前中に亜里沙の浴衣見に行こうと思うんだけど」
亜里沙「いいの!?」
絵里「この前私の浴衣姿見て欲しいって言ってたじゃない」
亜里沙「えへへ…良かった」
絵里「亜里沙ったらかわいいんだから♪」ナデナデ
亜里沙「お姉ちゃん…子ども扱いしないで!」プンスカ
絵里「あはは、冗談よ。明日楽しみにしてなさい」
18: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:56:42.61 ID:ixRMIZIs.net
――翌日――
亜里沙「ハラショー…色んなデザインがあるんだ…」
絵里「そうね、花柄の物が多いけど夏をモチーフにした柄も色々あるみたいね」
亜里沙「あれは金魚かなぁ?」
絵里「あれは水風船みたいね」
亜里沙「うーん…どれもかわいいなぁ…」
絵里「ふふっ、ゆっくり選んでいいわよ」
19: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:57:59.99 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「…お姉ちゃん、実は欲しい柄決まってたんだ」
亜里沙「お姉ちゃんとお揃いのアサガオの柄がいいなって」
絵里「私とお揃いでいいの?」
亜里沙「だってお姉ちゃんにとっても似合ってたんだもん!だから亜里沙も欲しいなって」
絵里「亜里沙…褒めたって何も出ないわよ」フフッ
亜里沙「だって…お姉ちゃん可愛かったんだもん…」
絵里「あ…亜里沙…///」
亜里沙「お姉ちゃん照れてるの?」
絵里「ほら、早く選びなさい」
亜里沙「うん!!」
絵里(全く…誰に似たのかしら…)
20: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:58:31.51 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「これなんてどうかな?」
絵里「ハラショー!とっても似合ってるわ!」
亜里沙「えへへ…このまま帰ろうかな」
絵里「いいの?ずっとこのままだと大変じゃない?」
亜里沙「うん!だって海未さんに早く見てもらいたいんだもん!」
絵里「わかったわ」クスッ
21: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/27(土) 23:59:50.61 ID:ixRMIZIs.net
亜里沙「海未さんまだかなぁ」ソワソワ
絵里「後5分ぐらいで来られるみたいよ」
亜里沙「まだ5分もあるの…私迎えに行ってくる!」
絵里「あ!浴衣で走ったら危ないわよ!」
亜里沙「わ…分かった」
22: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:00:43.47 ID:vylCkz9k.net
絵里「ちょうど海未も来たみたいね」
亜里沙「」ドキドキ
絵里「緊張してるの?」
亜里沙「ちょ…ちょっと…」
23: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:01:34.41 ID:vylCkz9k.net
海未「お邪魔します…あら?」
亜里沙「そ…その…浴衣似合ってますか?」
海未「とても似合ってますよ」ニコッ
亜里沙「えへへ…良かった♪」
絵里「今朝、亜里沙の浴衣を買ったんだけど、海未に早く見せたいからってお店で試着した時からずっとこのままなのよ」フフッ
亜里沙「お姉ちゃん!」
絵里「これは内緒だったわね」クスッ
24: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:03:04.58 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「」ムスッ
絵里「そんなにむくれないの。これからお祭りに行くんでしょ?」
亜里沙「…うん」
絵里「ほら、早く行くわよ」
亜里沙「わかった…」
海未(絵里は家でもお姉さんなんですね。穂乃果とは大違いです)フフッ
絵里「どうしたの?」
海未「いえ、行きましょうか」
26: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:04:16.90 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「ハラショー…これが夏祭り…」
絵里「好きなところに行ってもいいわよ」
絵里(すっかり機嫌よくなっちゃって、可愛いんだから)
亜里沙「…型抜き?あそこに行ってみたいな」
海未「行ってみましょうか」
27: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:05:26.53 ID:vylCkz9k.net
海未「…」
パキ
亜里沙「あっ…」
絵里「あっ…」
海未「………」
絵里「すごいわね…」
亜里沙「うん…」
海未「………………」
28: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:06:28.63 ID:vylCkz9k.net
海未「お待たせしました、次はどこに行きましょうか?」
亜里沙「射的に、金魚すくい…全部やりたい!」
絵里「分かったわ」
―――――――――――――――――――――
亜里沙「ふぅ…楽しかった!」
絵里「なんかお腹すいちゃったわ。亜里沙食べたいものある?」
亜里沙「えへへ…全部食べたい」
絵里「もう…お小遣いの残り考えて買わないとだめよ」
亜里沙「うん!海未さん行きましょう!!」グイッ
海未「ひ…引っ張らないでください!」
絵里「亜里沙ったら…」クスッ
29: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:08:08.60 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「いっぱい買っちゃった!」
絵里「海未に持たせないの!」
海未「私は構いませんが…本当に沢山買いましたね…」
絵里「焼きそばにたこ焼き、お好み焼きにいか焼き…まだ他にもあるのね…」
絵里「こんなに食べきれるの?」
亜里沙「大丈夫!」
絵里「お小遣いは大丈夫なの?」
亜里沙「…大丈夫」シューン
絵里「全く…しょうがないんだから」クスッ
海未「初めてのお祭りならしょうがないですね」クスッ
亜里沙「…///」
海未「えっと…どこで食べましょうか?」
絵里「あっちにベンチがあるみたいだしそこで食べましょうか」
30: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:09:56.92 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「えへへ…全部おいしい♪」
絵里「そう?良かったわ」
亜里沙「でも……もうお腹いっぱい…」
絵里「だから言ったのに…しょうがないわね」
海未「残りは私達でいただきましょうか」
絵里「ごめんね、海未」
海未「こういう事は穂乃果で慣れてますし…」
絵里「あはは…穂乃果らしいわね…」
31: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:11:28.54 ID:vylCkz9k.net
絵里「亜里沙、お祭り楽しい?」
亜里沙「うん!とっても!」
海未「それは良かったです」
亜里沙「海未さんも一緒だったし…」ボソッ
海未「何か言いましたか?」
亜里沙「な…何でもありません!!」
32: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:13:51.44 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「お姉ちゃん、日本のお祭りって面白いね」
亜里沙「もっと日本の事知りたくなってきたかも」
絵里「そう?なら海未に教えてもらわないとね」
海未「わ…私ですか!?」
絵里「だって海未に聞けば日本の事は何でも分かるでしょ?」
海未「そんな事は無いと思いますが…」
34: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:15:31.96 ID:vylCkz9k.net
絵里「亜里沙、日本の事もっと知りたくなったら海未に聞くのよ」
亜里沙「あ…あの…」モジモジ
海未「全く…しょうがありませんね」
亜里沙「よろしくお願いします!海未さん!」
絵里「じゃあ、もう少し遊んでから帰るわよ!!」
亜里沙「おー!!!」
海未(亜里沙は楽しんでいるみたいで…日本を好きになってくれているみたいで良かったです…)
海未(ですが…絵里は日本の事どう思っているのでしょうか…?)
35: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:16:39.61 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「ふわぁ…」
絵里「今日は沢山遊んだものね、疲れちゃった?」
亜里沙「うん…」
絵里「じゃあそろそろ帰りましょうか」
海未「一人で亜里沙を連れていくの大変でしょうし、ついていきますよ」
絵里「本当?助かるわ」
36: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:17:49.89 ID:vylCkz9k.net
絵里「ほら、亜里沙。家に着いたわよ」
亜里沙「うん…」
絵里「浴衣のまま寝ないの!」
亜里沙「わかった…」
絵里「海未、脱がすの手伝って」
海未「分かりました」
37: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:19:28.09 ID:vylCkz9k.net
亜里沙「…zzz」
絵里「亜里沙ったらもう寝ちゃったわね」
海未「あれだけ動き回ったら疲れますよ」フフッ
絵里「もうこんな時間ね…海未の家まで送っていくわよ」
海未「大丈夫ですよ、一人で帰れますし」
絵里「いや、ちょっと違うわね。海未と二人で話したいことがあるから少し歩きたい気分なのよ」
海未「そういうことでしたら…」
38: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:21:32.10 ID:vylCkz9k.net
絵里「海未、今日は本当にありがとう」
海未「いえ、私も楽しかったですし」
絵里「それだけじゃなくてね、亜里沙の事よ」
絵里「亜里沙って日本に来たときはね、いつも私の後ろに付いてきてどちらかといえば引っ込み思案な方だったのよ」
絵里「いきなり違う国に来たんだもの、当然よね」
絵里「でもね、少しずつ日本の文化に興味を持つようになってから色々挑戦するようになってきて」
絵里「海未のおかげで今まで以上にアイドルや他の事に興味を持って、ロシアにいた頃の亜里沙に戻ったみたい」
海未「私は別に…何も…」
39: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:22:14.36 ID:vylCkz9k.net
絵里「いいの、私が言いたかったことだから」
海未「…絵里は」
絵里「…?」
海未「日本に来て良かったと思いますか?」
絵里「ええ、とても。日本の事は好きよ」
40: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:23:37.79 ID:vylCkz9k.net
海未「良かったです…」
絵里「いきなりどうしたの?」
海未「そ…その…こんな事を言うのは…あの…」
絵里「海未?」
海未「絵里はロシアに帰ったりしませんよね…?」
絵里「その予定はないけど…」
41: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:24:33.26 ID:vylCkz9k.net
海未「ことりが留学すると聞いた時…私は…本当に寂しくて…」
海未「ですが…夢に向かって進もうとすることりを応援する事が友人としての役割だと思っていました」
海未「本当の気持ちを伝えないで…ことりがいなくなってしまったら…とても辛いのに…」
海未「だから…絵里には伝えておきたいと思います」
海未「絵里が…大切な友人がいなくなるのは…とても寂しいですから…」
絵里「…っ」
海未「もっと日本が好きになって…ずっといて欲しい…です…」
絵里「なっ…///」
海未「絵里?」
絵里(本当…嬉しい事言ってくれるわね…)
絵里「…ふぅん」
絵里「海未ちゃんに愛を込めた告白をされたら日本から出るわけにはいかないわね」
42: 名無しで叶える物語(もこりん)@\(^o^)/ 2016/08/28(日) 00:25:32.23 ID:vylCkz9k.net
海未「ななっ…////」
絵里「顔赤くしちゃって…かわいい♪」
海未「そ…そういう意味ではありません!!私は…友人として…」
絵里「冗談よ、海未ちゃん♪」ツンツン
海未「…知りません!!」プイ
絵里(確かに日本の事は好きよ。文化も食事も本当に……でも、それ以上に…)
絵里(こんなに素敵な友人がいるんだもの!!この国を離れられるわけないじゃない!)
おわり
絵里「夏祭り?…日本の文化って好きよ」