1: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:09:16 ID:0gdLL1iR.net
私はよく穂乃果に、「海未ちゃんと言えば?うーん・・・夏って感じ!」
と言われます
私と言えば、夏
確かに、爽やかな風、澄み渡る青空や、どこまでも広がる青い海をイメージしての事なのでしょう
・・・別に自慢じゃないですよ
でも、私は思うんです
私以上に、その全てが夏で
私の心を、灼熱の太陽の様に、熱くさせる人がいるんです
皆はそれを聞いたら、きっと首を傾げるでしょうね
そう思うのは、私だけでしょうからーーー
2: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:10:07 ID:0gdLL1iR.net
ーーー海未家ーーー
海未「海未は私ですが?」
ことり「ちーがーう!海に行こうって言ってるの!」
海未「ああ、成程」
ことり「ね、行こう?」
海未「・・・2人で、ですか?」
ことり「うん!」
海未「珍しい、穂乃果は来ないのですか?」
穂乃果「穂乃果はその日お仕事なんだよぉ・・・あと資格試験・・・」
ことり「他の日だと、私が仕事で行けなかったりするから・・・」
海未「・・・この日は何かあるのですかね・・・」スマホススッ
「音ノ木坂海岸 大花火大会」
海未「・・・成程」
ことり「穂乃果ちゃんには悪いけど・・・」
穂乃果「酷いよことりちゃん!穂乃果を差し置いて、2人で楽しそうな所行って!」
海未「また違う時に、3人で行きましょう」
穂乃果「ううっ!海未ちゃんの鬼!海抜500メートル!」
海未「どんな減らず口ですか・・・」
ことり「じゃ、この日ね!楽しみにしてる♪」
海未「はい、また」
プーッ・・・プーッ・・・
穂乃果「ことりちゃんも凄いよねぇ、次はパリだっけ?」
海未「ええ、忙しい間を縫って、わざわざ誘ってくれたのです。それに応え無い訳にはいきません」
穂乃果「りっちぎー、海未ちゃんりっちぎー」
海未「やかましいですよ・・・ところでこの三人通話?はどうやって切るのです?」
穂乃果「・・・ほんと海未ちゃん機械に弱いよね・・・」
海未「のわあっ!?突然私の顔が写りましたよっ!?」
穂乃果「それはカメラモード・・・ぷふっ、海未ちゃんの慌てた顔おもしろ・・・」
海未「どうやればいいんですかこれえっ!?」
ーバス停ー
ミーンミンミン・・・
海未「・・・全く、暑いですね」
ピロン
海未「ん?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みなりんすきぃ:もうすぐ着くよ!バス停にいるよね?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「・・・」ピッピッピッ・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
園田:はい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「もう来るのですね・・・」ピロン
海未「・・・ことりは返信が早いです」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みなりんすきぃ:海未ちゃんしおたいおー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未「・・・しおたいおー?何語ですか?」
テクテク・・・
ことり「あ、海未ちゃーん!」
海未「しお・・・は恐らく塩の事ですよね・・・たいおーとは?発光ダイオードのことでしょうか・・・」ブツブツ
ことり「・・・海未ちゃん?」
海未「はわあっ!?いつの間にそこに!?」
ことり「今だよ・・・」
海未「・・・」
ことり「・・・あ、この服?いつもと違う感じにしたんだー♪」クルッ
ことりの服装は、白のワンピースに、麦わら帽子
海に、砂浜に
いえ、夏というもの、全てに当てはまる
そんな、可憐な姿をしていました
海未「・・・」
ことり「んう?」
成程この暑さ・・・合点がいきました
もう夏が来たのですね
私の下に・・・
https://youtu.be/j57Pas4wx-8
海未「しかし、花火大会まで随分時間がありますが・・・」
ことり「それまで海で遊ぼうよ、時間はいっぱいあるから」
海未「分かりました、では行きましょうか」
ことり「・・・海未ちゃん?バス停を待ち合わせ場所にした理由わかる?」
海未「・・・?ただの待ち合わせ場所では無いのですか?」
ことり「ここから何キロもあるのに歩くつもり?」
海未「せいぜい3キロくらいでしょう?」
ことり「私が3キロも歩けると?」
海未「・・・ああ」
ことり「ああじゃないよ!この炎天下の下3キロ歩くつもりって!」
海未「失礼しました、ことりの事を考えていませんでした」
ことり「むう~っ!」
海未「・・・」
ことり「・・・?どうしてそんなに私を見るの?」
海未「・・・いえ、ふくれたことりは可愛いと思って」
ことり「・・・海未ちゃんすぐそういう事言うから嫌い・・・///」
海未「何故ですっ!?」
ことり「ふんだ!」プイッ
海未「こ、ことり!?何故なのです!?」
プップー・・・
機嫌を損ねてしまったことりを後目に、タイミングよくバスが来ました
何故この時ことりが拗ねてしまったのか、私はこの時、まだ何も分からなかったのです
「次は、音ノ木坂海岸前、音ノ木坂海岸前・・・」
ことり「・・・」
海未「こ、ことり、機嫌を治してください・・・」
ことり「もういいです、海未ちゃんがにぶちんさんなのは、今に始まった事じゃないので」
海未「ことりぃ~・・・」
キキーッ・・・
ことり「ほら、降りよ?」
海未「は、はい・・・」
バスを降りると、爽やかな風が私達の間を通り抜けました
風に乗って、微かに潮の香りもしてきます
ことり「わー・・・ほら海未ちゃん!海が見えるよ!」
先程までのふくれ顔はどこへやら、海を見た途端のことりは、まるで初めて海に来た子供のようでーーー
海未「・・・いいですね」
ことり「ねっ!」
海未「さて、どうしましょうか?」
ことり「うーん、お腹すいたし、海の家で何か食べようよ」
海未「そうしますか」
ー海の家ー
「いらっしゃい、飲み物はどうする?」
海未「そうですね・・・ことりはどうしまs」
ことり「ビールで!」
海未「」
「ビール1つと・・・お姉さんは?」
海未「ちょっ、ことり!?初っ端からですか?」
ことり「いーじゃんいーじゃん、どうせ休みなんだしさー」
海未「はぁ・・・分かりましたよ、では私はウーロンハイで」
「ウーロンハイね、少々お待ちをー!」
ことり「えへへー」
海未「全く・・・休みではありますけど、飲み過ぎはいけませんよ?」
ことり「てへ、我慢出来なくて・・・」
「はいお待たせ!ビールとウーロンハイね」
海未「ありがとうございます」
ことり「きたーっ!」
ことり「では・・・久しぶりの再会と、益々の精勤を願いまして」
海未「あまり願いたくないですね・・・」
ことうみ「「かんぱーい!!」」
ことり「ごくごく・・・」
ことり「ぷはーっ!!これだよね!」
海未「おじん臭いですよ・・・うん、美味しい」
ことり「いやーいいよね、こういうの」
海未「昼間っから飲むのはあまりした事ないですね」
ことり「でもさー」スッ
海未「?」
ことりが振り向いた先には、どこまでも広がる水平線
そこで遊び回る、多種多様な人達をみながら飲むお酒は・・・
海未「・・・なんか・・・いいですね・・・」ゴクッ
ことり「でっしょー?」
ことり「あっ、このヨキソバ?くださーい!」
「はーい!曜!ヨキソバいっちょー!」
「ヨーソロー!」
海未「元気なお店ですね」
ことり「だねぇ」ゴクゴク
大きな焼きそば、ではなくてヨキソバを頂いたあと、ビールを1杯ずつ飲み終わり、私たちはーーー
ことり「やあっぱりね、海未ちゃんの事だしそうだとは思ったよ」
海未「海水浴までするとは思わず・・・」
ことり「まぁ大丈夫大丈夫、ここに新作の水着あるから」
海未「っ!?まさか最初からそのつもりで!?」
ことり「はーい海未ちゃーん、更衣室行こーねー」
海未「ああああぁぁぁぁ・・・」ズルズル
https://youtu.be/Gu4HGVhthLs
ことり「やーん、やっぱりかんわいぃ~♡」
海未「・・・昔から水着は恥ずかしいです・・・///」
海未「・・・」
ことり「?」
ことりは白を基調とした、意外にもシンプルな水着でした
しかし腰にまいた青色のパレオがアクセントとなり、とてもよく似合っていて、私はついーーー
海未「・・・」ジーッ
ことり「・・・何か海未ちゃん、目がえっちだ」
海未「はい!?///そんなまさか、私がそんな目をしていたなんて・・・!?」
ことり「意外だなぁ・・・海未ちゃんがそんな目で私を見るようになったなんてさー・・・」ジリジリ
海未「だっ、駄目ですハレンチですっ!///」
ジリジリと近づくにつれ、潮の香りと混ざることりの香りに耐えられずーーー
海未「・・・っ!!煩悩退さああああん!!!」
バッシャーン・・・!
ことり「ええええっ!?うみちゃあぁあん!?」
いてもたってもいられず、私は海に飛び込みました
海未「・・・ぷはあっ、あのことりは魔性です!今すぐ逃げなけれーーー」
パシュンッ!
海未「のわっ!?」
ことり「・・・」ニコッ
ことりの方向から放たれた、私の顔の真横を掠る、恐ろしい速さの水の光線
海未「ことり・・・一応聞きますが、その凄まじく大きな水鉄砲は」
ことり「私物です♡」ガシャコン
海未「いやああああっ!!」バシャバシャ
ことり「あははっ、待て待てー!!」パシュンッ!パシュンッ!
ことり「そんな逃げ腰でいいのかなーっ!?おりゃおりゃー!!」パシュンッ!
海未「ちょ、ちょっと待ってくだs」
パシュンッ!
ことり「あっ、やっば・・・顔に直撃・・・」
海未「・・・」ポタポタ
ことり「ご、ごめん海未ちゃん、まさか顔面ヒットするとは思わなくて・・・」
海未「・・・いいんですね?ことり」
ことり「な、何が・・・?」プルプル
海未「攻撃する者は、攻撃される覚悟があるという事をっ!!」バッシャーン
ことり「きゃーっ!♡」
ことり「もう、やったなー?おりゃあっ!」パシュンッ!
海未「見えていれば当たりませんよっ!」ヒュッ
ことり「うーん、普通よけれるかなあっ!?」
キャーキャー・・・
この時から、薄々感じていました
昔の様にことりを、いつもの幼馴染とは違う目で見るようになった事を
海未「遅い、遅いですよことりぃっ!!」
ことり「どんどん距離詰めてくるねっ!?海の中で足場も悪いはずなのに・・・!」パシュンッ!
海未「ふはははっ!この位の足場、取るに足らなっ」ズルッ
ことり「あっ」
海未「あっ」
バッシャーン・・・
ことり「あはは・・・」ポタポタ・・・
予期せず、ことりを押し倒してしまったような形になってしまいーーー
海未「ごっ、ごめんなさい、エキサイトしてしまって・・・///」
ことり「・・・海未ちゃん・・・」
ことりはおもむろに、私の頭に手を回してきて・・・
海未「・・・!?///」
あと少しで口付け出来るくらいの距離で
半身が海に浸かってしまっている
イヤに艶やかなことりを前に、私は・・・
海未「・・・だっ、駄目です・・・っ///ことり!」バッ
ことり「・・・えへへ、だよね」
私は、だよねと言ったことりの真意が、まだ分かりませんでした
この感情は何ーーー?
ことり「・・・ね、もうすぐで花火の時間だし、移動しよ?」
海未「・・・は、はい」
先刻の一件もあり、ことりを直視出来ずにいる私でした
ことり「・・・もー、そんな顔しないでよっ!」
海未「のわっ・・・!」
ことり「ね、今は花火、楽しもう?」
海未「・・・はい」
ヒュー・・・
ことり「あっ、きたきた!」
ドーン・・・!!
海未「・・・わあ・・・」
ことり「すごいね、海未ちゃんっ!」
海未「はい、すごい花火です・・・」
久しぶりにみた花火に、私は一時童心に帰ることが出来ました
そんな時、ことりは
ことり「はい、海未ちゃん」ピトッ
海未「ひゃっ!?・・・ラムネ、ですか」
ことり「夏に、海と花火と言えば、これでしょ?」
海未「・・・ですね」
ことり「ふぬぬ・・・あかないよぉ・・・」ググッ
海未「ふふ、貸して下さい」
プシュッ
海未「はい、どうぞ」
ことり「ありがと、海未ちゃん!」
ドーン・・・!!
丁度花火に照らされたことりの笑顔は、何物にも例えられずーーー
海未「・・・綺麗ですね」
ことり「ねっ!」
海未「・・・ことりが、ですが」
ドーン・・・
ことり「・・・?」
海未「・・・成程」
花火とラムネで気づかされたこの感情は
まるで、あの花火の様な
身も焦がされるあの気持ち・・・
海未「・・・これが、そうなんですね」
ことり「ん?何がこれ?」
海未「いえ、何でも」
ことり「教えてよー!」
これが、夏
この人が、夏
これが、恋なんですねーーー
花火大会が終わったので、私達は更衣室に行き着替えていました
「ねー海未ちゃーん」
海未「はい?」
「まだこの後も遊べる?」
海未「・・・ええ、大丈夫ですよ」
ガチャッ
海未「わああっ!?///」
ことり「わあ、あの時より育ったんだね」
海未「人の着替えてる途中に、ドアを開けますか普通!?///」
ことり「えへへ」
海未「えへへじゃないっ!///」
ことり「じゃ、この後も遊ぼうね」
ガチャン
海未「何考えてるんですか、ことりは・・・///」
なまじ自分の気持ちに気づいた私は、いつもより焦っていました
ガチャッ
海未「よし、と・・・ことり?着替え終わりましたよ?」
ヒョコッ
ことり「終わった?じゃ、行こっか」
海未「・・・ワンピースでは無いのですね?」
ことり「えへへ、もう1着持ってたんだー」
最初に着ていたワンピースとは違う、そして学生の時とも違う大人の女性の服装・・・
海未「・・・」
ことり「あー、また変な目で見てるー?」
ことり「あー、また変な目で見てるなー?」
海未「綺麗ですよ、ことり」
海未「綺麗ですよ、ことり」
ことり「・・・へ?///」
海未「ですから、似合ってますよ、ことり」
ことり「・・・あ、ありがとう・・・///」
海未「・・・ことり、聞いてもらってもいいですか?」
ことり「・・・え?」
ここからは、私の番ですよ
https://youtu.be/KRgq8G2HpiQ
パシュンッ!パシュンッ!
ことり「なんで当たらないのおっ!?」
今日は海未ちゃんと海に来てます
遊ぶ為に持ってきた水鉄砲なんだけど・・・
海未「遅いですっ!!」ヒュンッ
何故かことごとく避ける海未ちゃんに焦ってます!
沢山当てられて泣きそうになる海未ちゃんを見たかったんだけど、これは予想外です・・・
ことり「どんどん距離詰めてくるねっ!?海の中で足場も悪いはずなのに・・・!」パシュンッ!
海未「ふはははっ!この位の足場、取るに足らなっ」ズルッ
ことり「あっ」
海未「あっ」
えっ、待って
こんな距離で転ばれたらーーーっ!!
バッシャーン!!
ことり「あはは・・・」
海未「ごっ、ごめんなさい、エキサイトしてしまって・・・///」
そういう海未ちゃんは、水も滴るいい男・・・じゃなくて
息も上がって、肩で息をする海未ちゃんが
まるで真夏の太陽のような
全身で"夏"を体現してる様で
何だかいつもより、かっこよく見えて・・・
スッ
海未「こっ、ことりっ!?///」
私は気付いたら、海未ちゃんの頭に手を回すようにしてて・・・
ことり「・・・海未ちゃん・・・」
海未「・・・だっ、駄目です・・・っ///ことり!」バッ
・・・まあ、そうなるよね
海未ちゃんにとって、私はただの幼馴染
これ以上の、関係になるなんて・・・
ことり「・・・えへへ、だよね」
そう、口をついて出てしまったけど
言ってから私は、泣きそうになって
海水のせいだと思うことにしたんだ
そんな事もあって、半ば諦めてたのに
海未「綺麗ですよ、ことり」
ことり「・・・へ?///」
海未「ですから、似合ってますよ」
急にどうしたの海未ちゃん!?!?///
海未「・・・ことり、聞いてもらってもいいですか?」
ことり「・・・え?」
海未「・・・気付いたんです、自分の気持ちに」
ことり「自分の、きもち?」
海未「・・・正直に言います、今日会ってから、私はことりをいつもの様に幼馴染としての目で見れなくなりました」
ことり「え・・・?」
海未「ずっと悩んでいました、急に溢れ出てきたこの感情は、一体何なのか」
海未「私の知り得ぬ、未知の感情・・・」
海未「・・・これは、貴女とみる花火とラムネが、その感情に名前を付けてくれました」
ことり「・・・」
その話を聞くうちに、何故か涙が出てきて
海未「これは、恋でした。貴女に対する」
あの奥手な海未ちゃんが、こんなにはっきりいってくれるなんて・・・
ことり「・・・ほんと?ことりでいいの?」
海未「ことりは、私が嫌ですか?」
ことり「嫌なわけない・・・海未ちゃんがいいんじゃん」グスッ
海未「・・・良かった、この気持ちが杞憂で無くて」
ことり「私も、海未ちゃんと同じ気持ちだよ」
海未「良かったです・・・では、"ことり"」
ことり「・・・はい」
海未「いきなりになりますが、私と付き合って頂けますか?」
こんなタイミングで
こんなシチュエーションで
私が思い描いてた、理想の場面なんかじゃないけど
不格好で、しかもこんな所でいきなりの告白だけど
OKしない訳ないじゃん・・・
ことり「・・・うんっ!」
海未「・・・これから、幼馴染ではなく、恋人として、よろしくお願いします」
・・・いや、ちょっと違うかな
ことり「それは嫌だなぁ」
海未「ええっ!?」
ことり「ことりは、幼馴染としての海未ちゃんも大好きなんだよ?」
ことり「これからは、恋人としても、勿論幼馴染としても、海未ちゃんと一緒にいたいな」
ことり「だから、幼馴染としてではなく、なんて言わないで?」
海未「・・・私とした事が、慣れない事は言うものではありませんね」
海未「・・・これからも、よろしくお願いします」
海未「"ことり"」
そう、海未ちゃんの、私を呼ぶこの呼び方
幼馴染としてのことりだけじゃない
これからはーーー
ことり「うん!よろしくね」
ことり「"海未"ちゃん!」
私だけに言ってくれる、"ことり"なんだ
終わり
おまけ作ってるんでちょっとまっててー
ーおまけー
ことり「じゃ、これからどうしよっか」
海未「まだいい時間ですし、どこかいいお店でもいきましょうか」
海未「"ことり"」
ことり「・・・」
ここで海未ちゃんをもっとメロメロにする、いい考えを思い付きました!
ことり「そうだね」
ことり「"海未"」
どうだ?!精一杯のキメ顔と、精一杯のイケメンボイス!
今日はずっとかっこよかった海未ちゃんだけど、これでいつもの「ハレンチです!」海未ちゃんにもどーーー
海未「・・・」
ことり「・・・」
ことり「・・・何でいつもの海未ちゃんに戻らないのぉっ!?」
海未「・・・いえ、ふふっ、何だかカッコつけてることりが可愛らしくて」
ことり「~~っ!?///海未ちゃんひどいっ!///」
海未「・・・昔みたいに、ハレンチですっ!とだけ言う訳にはいきませんよ?」ズイッ
ことり「えちょっ、海未ちゃん近いよ!?///」
海未「では、行きましょうか」ミミモトデ
海未「・・・ことり?」ボソッ
ことり「・・・は、はいぃ~~~・・・///」フニャン
海未「ふふ・・・」
こんな海未ちゃん、見た事ないよ・・・///
終わりです
コロナで大変ではありますが、暇つぶしになればと
過去作もいくつか宜しければ
絵里「雨の日のコーヒー」
穂乃果「第一次音ノ木坂抗争」
絵里「ゲームセンターに行きましょう!」にこ「拒否」希「話を聞こう」
にこ「絵里って」希「映画の影響」ことり「受け過ぎだよね」
絵里 「真夜中に」 にこ 「愚痴を肴に」 希「姦しく」
花陽「都市伝説!」 絵里「対決よ!」
穂乃果&ツバサ「聖♡おねえさん」
絵里「ノッキン・オン」 にこ「ヘブンズ・ドア」
絵里「青き」 海未「サムライ」
孤独のエレナ
海未「ふぁ~あ・・・眠いな・・・」 ことほの「「!?」」
絵里「ただ、ありふれた夜」
穂乃果「今日も今日とて」 英玲奈「いつものあの店」 ダイヤ「BAR Aqua Vitaeへ」
聖良「夜も更けて」 ダイヤ「姉会ですわ」
聖良「私達の」 ダイヤ「日常」
絵里「壊れた世界で、ただ1人」
元スレ
ーーー海未家ーーー
海未「海未は私ですが?」
ことり「ちーがーう!海に行こうって言ってるの!」
海未「ああ、成程」
ことり「ね、行こう?」
海未「・・・2人で、ですか?」
ことり「うん!」
海未「珍しい、穂乃果は来ないのですか?」
穂乃果「穂乃果はその日お仕事なんだよぉ・・・あと資格試験・・・」
3: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:10:31 ID:0gdLL1iR.net
ことり「他の日だと、私が仕事で行けなかったりするから・・・」
海未「・・・この日は何かあるのですかね・・・」スマホススッ
「音ノ木坂海岸 大花火大会」
海未「・・・成程」
ことり「穂乃果ちゃんには悪いけど・・・」
穂乃果「酷いよことりちゃん!穂乃果を差し置いて、2人で楽しそうな所行って!」
海未「また違う時に、3人で行きましょう」
穂乃果「ううっ!海未ちゃんの鬼!海抜500メートル!」
海未「どんな減らず口ですか・・・」
ことり「じゃ、この日ね!楽しみにしてる♪」
海未「はい、また」
プーッ・・・プーッ・・・
4: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:10:49 ID:0gdLL1iR.net
穂乃果「ことりちゃんも凄いよねぇ、次はパリだっけ?」
海未「ええ、忙しい間を縫って、わざわざ誘ってくれたのです。それに応え無い訳にはいきません」
穂乃果「りっちぎー、海未ちゃんりっちぎー」
海未「やかましいですよ・・・ところでこの三人通話?はどうやって切るのです?」
穂乃果「・・・ほんと海未ちゃん機械に弱いよね・・・」
海未「のわあっ!?突然私の顔が写りましたよっ!?」
穂乃果「それはカメラモード・・・ぷふっ、海未ちゃんの慌てた顔おもしろ・・・」
海未「どうやればいいんですかこれえっ!?」
5: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:11:19 ID:0gdLL1iR.net
ーバス停ー
ミーンミンミン・・・
海未「・・・全く、暑いですね」
ピロン
海未「ん?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みなりんすきぃ:もうすぐ着くよ!バス停にいるよね?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
6: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:11:34 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・」ピッピッピッ・・・
7: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:11:48 ID:0gdLL1iR.net
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
園田:はい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
8: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:12:06 ID:0gdLL1iR.net
海未「もう来るのですね・・・」ピロン
海未「・・・ことりは返信が早いです」
9: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:12:18 ID:0gdLL1iR.net
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
みなりんすきぃ:海未ちゃんしおたいおー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
10: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:12:38 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・しおたいおー?何語ですか?」
テクテク・・・
ことり「あ、海未ちゃーん!」
海未「しお・・・は恐らく塩の事ですよね・・・たいおーとは?発光ダイオードのことでしょうか・・・」ブツブツ
ことり「・・・海未ちゃん?」
海未「はわあっ!?いつの間にそこに!?」
ことり「今だよ・・・」
海未「・・・」
11: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:13:43 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・あ、この服?いつもと違う感じにしたんだー♪」クルッ
ことりの服装は、白のワンピースに、麦わら帽子
海に、砂浜に
いえ、夏というもの、全てに当てはまる
そんな、可憐な姿をしていました
海未「・・・」
ことり「んう?」
成程この暑さ・・・合点がいきました
もう夏が来たのですね
私の下に・・・
https://youtu.be/j57Pas4wx-8
12: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:14:41 ID:0gdLL1iR.net
海未「しかし、花火大会まで随分時間がありますが・・・」
ことり「それまで海で遊ぼうよ、時間はいっぱいあるから」
海未「分かりました、では行きましょうか」
ことり「・・・海未ちゃん?バス停を待ち合わせ場所にした理由わかる?」
海未「・・・?ただの待ち合わせ場所では無いのですか?」
ことり「ここから何キロもあるのに歩くつもり?」
海未「せいぜい3キロくらいでしょう?」
13: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:15:10 ID:0gdLL1iR.net
ことり「私が3キロも歩けると?」
海未「・・・ああ」
ことり「ああじゃないよ!この炎天下の下3キロ歩くつもりって!」
海未「失礼しました、ことりの事を考えていませんでした」
ことり「むう~っ!」
海未「・・・」
ことり「・・・?どうしてそんなに私を見るの?」
海未「・・・いえ、ふくれたことりは可愛いと思って」
14: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:15:33 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・海未ちゃんすぐそういう事言うから嫌い・・・///」
海未「何故ですっ!?」
ことり「ふんだ!」プイッ
海未「こ、ことり!?何故なのです!?」
プップー・・・
機嫌を損ねてしまったことりを後目に、タイミングよくバスが来ました
何故この時ことりが拗ねてしまったのか、私はこの時、まだ何も分からなかったのです
15: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:16:02 ID:0gdLL1iR.net
「次は、音ノ木坂海岸前、音ノ木坂海岸前・・・」
ことり「・・・」
海未「こ、ことり、機嫌を治してください・・・」
ことり「もういいです、海未ちゃんがにぶちんさんなのは、今に始まった事じゃないので」
海未「ことりぃ~・・・」
キキーッ・・・
ことり「ほら、降りよ?」
海未「は、はい・・・」
バスを降りると、爽やかな風が私達の間を通り抜けました
風に乗って、微かに潮の香りもしてきます
ことり「わー・・・ほら海未ちゃん!海が見えるよ!」
16: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:16:23 ID:0gdLL1iR.net
先程までのふくれ顔はどこへやら、海を見た途端のことりは、まるで初めて海に来た子供のようでーーー
海未「・・・いいですね」
ことり「ねっ!」
17: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:16:44 ID:0gdLL1iR.net
海未「さて、どうしましょうか?」
ことり「うーん、お腹すいたし、海の家で何か食べようよ」
海未「そうしますか」
ー海の家ー
「いらっしゃい、飲み物はどうする?」
海未「そうですね・・・ことりはどうしまs」
ことり「ビールで!」
海未「」
「ビール1つと・・・お姉さんは?」
海未「ちょっ、ことり!?初っ端からですか?」
ことり「いーじゃんいーじゃん、どうせ休みなんだしさー」
海未「はぁ・・・分かりましたよ、では私はウーロンハイで」
「ウーロンハイね、少々お待ちをー!」
18: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:17:07 ID:0gdLL1iR.net
ことり「えへへー」
海未「全く・・・休みではありますけど、飲み過ぎはいけませんよ?」
ことり「てへ、我慢出来なくて・・・」
「はいお待たせ!ビールとウーロンハイね」
海未「ありがとうございます」
ことり「きたーっ!」
ことり「では・・・久しぶりの再会と、益々の精勤を願いまして」
海未「あまり願いたくないですね・・・」
ことうみ「「かんぱーい!!」」
19: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:17:49 ID:0gdLL1iR.net
ことり「ごくごく・・・」
ことり「ぷはーっ!!これだよね!」
海未「おじん臭いですよ・・・うん、美味しい」
ことり「いやーいいよね、こういうの」
海未「昼間っから飲むのはあまりした事ないですね」
ことり「でもさー」スッ
海未「?」
ことりが振り向いた先には、どこまでも広がる水平線
そこで遊び回る、多種多様な人達をみながら飲むお酒は・・・
20: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:18:06 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・なんか・・・いいですね・・・」ゴクッ
ことり「でっしょー?」
ことり「あっ、このヨキソバ?くださーい!」
「はーい!曜!ヨキソバいっちょー!」
「ヨーソロー!」
海未「元気なお店ですね」
ことり「だねぇ」ゴクゴク
22: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:18:26 ID:0gdLL1iR.net
大きな焼きそば、ではなくてヨキソバを頂いたあと、ビールを1杯ずつ飲み終わり、私たちはーーー
ことり「やあっぱりね、海未ちゃんの事だしそうだとは思ったよ」
海未「海水浴までするとは思わず・・・」
ことり「まぁ大丈夫大丈夫、ここに新作の水着あるから」
海未「っ!?まさか最初からそのつもりで!?」
ことり「はーい海未ちゃーん、更衣室行こーねー」
海未「ああああぁぁぁぁ・・・」ズルズル
https://youtu.be/Gu4HGVhthLs
23: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:18:48 ID:0gdLL1iR.net
ことり「やーん、やっぱりかんわいぃ~♡」
海未「・・・昔から水着は恥ずかしいです・・・///」
海未「・・・」
ことり「?」
ことりは白を基調とした、意外にもシンプルな水着でした
しかし腰にまいた青色のパレオがアクセントとなり、とてもよく似合っていて、私はついーーー
海未「・・・」ジーッ
24: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:19:08 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・何か海未ちゃん、目がえっちだ」
海未「はい!?///そんなまさか、私がそんな目をしていたなんて・・・!?」
ことり「意外だなぁ・・・海未ちゃんがそんな目で私を見るようになったなんてさー・・・」ジリジリ
海未「だっ、駄目ですハレンチですっ!///」
ジリジリと近づくにつれ、潮の香りと混ざることりの香りに耐えられずーーー
25: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:19:31 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・っ!!煩悩退さああああん!!!」
バッシャーン・・・!
ことり「ええええっ!?うみちゃあぁあん!?」
いてもたってもいられず、私は海に飛び込みました
海未「・・・ぷはあっ、あのことりは魔性です!今すぐ逃げなけれーーー」
26: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:19:53 ID:0gdLL1iR.net
パシュンッ!
海未「のわっ!?」
ことり「・・・」ニコッ
ことりの方向から放たれた、私の顔の真横を掠る、恐ろしい速さの水の光線
27: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:20:15 ID:0gdLL1iR.net
海未「ことり・・・一応聞きますが、その凄まじく大きな水鉄砲は」
ことり「私物です♡」ガシャコン
海未「いやああああっ!!」バシャバシャ
ことり「あははっ、待て待てー!!」パシュンッ!パシュンッ!
28: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:21:23 ID:0gdLL1iR.net
ことり「そんな逃げ腰でいいのかなーっ!?おりゃおりゃー!!」パシュンッ!
海未「ちょ、ちょっと待ってくだs」
パシュンッ!
ことり「あっ、やっば・・・顔に直撃・・・」
海未「・・・」ポタポタ
ことり「ご、ごめん海未ちゃん、まさか顔面ヒットするとは思わなくて・・・」
海未「・・・いいんですね?ことり」
ことり「な、何が・・・?」プルプル
海未「攻撃する者は、攻撃される覚悟があるという事をっ!!」バッシャーン
ことり「きゃーっ!♡」
29: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:21:52 ID:0gdLL1iR.net
ことり「もう、やったなー?おりゃあっ!」パシュンッ!
海未「見えていれば当たりませんよっ!」ヒュッ
ことり「うーん、普通よけれるかなあっ!?」
キャーキャー・・・
30: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:22:00 ID:0gdLL1iR.net
この時から、薄々感じていました
昔の様にことりを、いつもの幼馴染とは違う目で見るようになった事を
31: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:22:29 ID:0gdLL1iR.net
海未「遅い、遅いですよことりぃっ!!」
ことり「どんどん距離詰めてくるねっ!?海の中で足場も悪いはずなのに・・・!」パシュンッ!
海未「ふはははっ!この位の足場、取るに足らなっ」ズルッ
ことり「あっ」
海未「あっ」
バッシャーン・・・
32: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:23:58 ID:0gdLL1iR.net
ことり「あはは・・・」ポタポタ・・・
予期せず、ことりを押し倒してしまったような形になってしまいーーー
海未「ごっ、ごめんなさい、エキサイトしてしまって・・・///」
ことり「・・・海未ちゃん・・・」
ことりはおもむろに、私の頭に手を回してきて・・・
海未「・・・!?///」
34: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:24:16 ID:0gdLL1iR.net
あと少しで口付け出来るくらいの距離で
半身が海に浸かってしまっている
イヤに艶やかなことりを前に、私は・・・
35: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/11(土) 20:24:33 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・だっ、駄目です・・・っ///ことり!」バッ
ことり「・・・えへへ、だよね」
私は、だよねと言ったことりの真意が、まだ分かりませんでした
この感情は何ーーー?
36: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:24:47.35 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・ね、もうすぐで花火の時間だし、移動しよ?」
海未「・・・は、はい」
先刻の一件もあり、ことりを直視出来ずにいる私でした
ことり「・・・もー、そんな顔しないでよっ!」
海未「のわっ・・・!」
ことり「ね、今は花火、楽しもう?」
海未「・・・はい」
37: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:25:36.28 ID:0gdLL1iR.net
ヒュー・・・
ことり「あっ、きたきた!」
ドーン・・・!!
海未「・・・わあ・・・」
ことり「すごいね、海未ちゃんっ!」
海未「はい、すごい花火です・・・」
38: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:25:54.98 ID:0gdLL1iR.net
久しぶりにみた花火に、私は一時童心に帰ることが出来ました
そんな時、ことりは
39: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:26:29.14 ID:0gdLL1iR.net
ことり「はい、海未ちゃん」ピトッ
海未「ひゃっ!?・・・ラムネ、ですか」
ことり「夏に、海と花火と言えば、これでしょ?」
海未「・・・ですね」
ことり「ふぬぬ・・・あかないよぉ・・・」ググッ
海未「ふふ、貸して下さい」
プシュッ
海未「はい、どうぞ」
ことり「ありがと、海未ちゃん!」
40: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:26:46.35 ID:0gdLL1iR.net
ドーン・・・!!
丁度花火に照らされたことりの笑顔は、何物にも例えられずーーー
海未「・・・綺麗ですね」
ことり「ねっ!」
海未「・・・ことりが、ですが」
ドーン・・・
ことり「・・・?」
海未「・・・成程」
41: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:27:01.76 ID:0gdLL1iR.net
花火とラムネで気づかされたこの感情は
まるで、あの花火の様な
身も焦がされるあの気持ち・・・
海未「・・・これが、そうなんですね」
ことり「ん?何がこれ?」
海未「いえ、何でも」
ことり「教えてよー!」
42: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:27:15.28 ID:0gdLL1iR.net
これが、夏
この人が、夏
これが、恋なんですねーーー
43: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:27:28.64 ID:0gdLL1iR.net
花火大会が終わったので、私達は更衣室に行き着替えていました
「ねー海未ちゃーん」
海未「はい?」
「まだこの後も遊べる?」
海未「・・・ええ、大丈夫ですよ」
ガチャッ
海未「わああっ!?///」
ことり「わあ、あの時より育ったんだね」
44: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:27:44.35 ID:0gdLL1iR.net
海未「人の着替えてる途中に、ドアを開けますか普通!?///」
ことり「えへへ」
海未「えへへじゃないっ!///」
ことり「じゃ、この後も遊ぼうね」
ガチャン
海未「何考えてるんですか、ことりは・・・///」
なまじ自分の気持ちに気づいた私は、いつもより焦っていました
45: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:28:05.94 ID:0gdLL1iR.net
ガチャッ
海未「よし、と・・・ことり?着替え終わりましたよ?」
ヒョコッ
ことり「終わった?じゃ、行こっか」
海未「・・・ワンピースでは無いのですね?」
ことり「えへへ、もう1着持ってたんだー」
最初に着ていたワンピースとは違う、そして学生の時とも違う大人の女性の服装・・・
海未「・・・」
ことり「あー、また変な目で見てるー?」
46: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:28:28.97 ID:0gdLL1iR.net
ことり「あー、また変な目で見てるなー?」
海未「綺麗ですよ、ことり」
47: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:28:51.65 ID:0gdLL1iR.net
海未「綺麗ですよ、ことり」
ことり「・・・へ?///」
48: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:29:08.89 ID:0gdLL1iR.net
海未「ですから、似合ってますよ、ことり」
ことり「・・・あ、ありがとう・・・///」
海未「・・・ことり、聞いてもらってもいいですか?」
ことり「・・・え?」
ここからは、私の番ですよ
https://youtu.be/KRgq8G2HpiQ
49: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:29:30.48 ID:0gdLL1iR.net
パシュンッ!パシュンッ!
ことり「なんで当たらないのおっ!?」
今日は海未ちゃんと海に来てます
遊ぶ為に持ってきた水鉄砲なんだけど・・・
50: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:29:50.20 ID:0gdLL1iR.net
海未「遅いですっ!!」ヒュンッ
何故かことごとく避ける海未ちゃんに焦ってます!
沢山当てられて泣きそうになる海未ちゃんを見たかったんだけど、これは予想外です・・・
ことり「どんどん距離詰めてくるねっ!?海の中で足場も悪いはずなのに・・・!」パシュンッ!
海未「ふはははっ!この位の足場、取るに足らなっ」ズルッ
ことり「あっ」
海未「あっ」
えっ、待って
こんな距離で転ばれたらーーーっ!!
51: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:30:11.52 ID:0gdLL1iR.net
バッシャーン!!
ことり「あはは・・・」
海未「ごっ、ごめんなさい、エキサイトしてしまって・・・///」
52: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:30:28.40 ID:0gdLL1iR.net
そういう海未ちゃんは、水も滴るいい男・・・じゃなくて
息も上がって、肩で息をする海未ちゃんが
まるで真夏の太陽のような
全身で"夏"を体現してる様で
何だかいつもより、かっこよく見えて・・・
53: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:30:40.75 ID:0gdLL1iR.net
スッ
海未「こっ、ことりっ!?///」
私は気付いたら、海未ちゃんの頭に手を回すようにしてて・・・
54: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:30:56.11 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・海未ちゃん・・・」
海未「・・・だっ、駄目です・・・っ///ことり!」バッ
・・・まあ、そうなるよね
55: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:31:11.46 ID:0gdLL1iR.net
海未ちゃんにとって、私はただの幼馴染
これ以上の、関係になるなんて・・・
ことり「・・・えへへ、だよね」
そう、口をついて出てしまったけど
言ってから私は、泣きそうになって
海水のせいだと思うことにしたんだ
56: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:31:24.36 ID:0gdLL1iR.net
そんな事もあって、半ば諦めてたのに
海未「綺麗ですよ、ことり」
ことり「・・・へ?///」
海未「ですから、似合ってますよ」
急にどうしたの海未ちゃん!?!?///
57: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:31:52.32 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・ことり、聞いてもらってもいいですか?」
ことり「・・・え?」
海未「・・・気付いたんです、自分の気持ちに」
ことり「自分の、きもち?」
海未「・・・正直に言います、今日会ってから、私はことりをいつもの様に幼馴染としての目で見れなくなりました」
ことり「え・・・?」
58: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:32:10.45 ID:0gdLL1iR.net
海未「ずっと悩んでいました、急に溢れ出てきたこの感情は、一体何なのか」
海未「私の知り得ぬ、未知の感情・・・」
海未「・・・これは、貴女とみる花火とラムネが、その感情に名前を付けてくれました」
ことり「・・・」
その話を聞くうちに、何故か涙が出てきて
海未「これは、恋でした。貴女に対する」
59: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:32:30.55 ID:0gdLL1iR.net
あの奥手な海未ちゃんが、こんなにはっきりいってくれるなんて・・・
ことり「・・・ほんと?ことりでいいの?」
海未「ことりは、私が嫌ですか?」
ことり「嫌なわけない・・・海未ちゃんがいいんじゃん」グスッ
海未「・・・良かった、この気持ちが杞憂で無くて」
60: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:32:50.57 ID:0gdLL1iR.net
ことり「私も、海未ちゃんと同じ気持ちだよ」
海未「良かったです・・・では、"ことり"」
ことり「・・・はい」
海未「いきなりになりますが、私と付き合って頂けますか?」
61: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:33:05.49 ID:0gdLL1iR.net
こんなタイミングで
こんなシチュエーションで
私が思い描いてた、理想の場面なんかじゃないけど
不格好で、しかもこんな所でいきなりの告白だけど
OKしない訳ないじゃん・・・
ことり「・・・うんっ!」
62: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:33:18.48 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・これから、幼馴染ではなく、恋人として、よろしくお願いします」
・・・いや、ちょっと違うかな
ことり「それは嫌だなぁ」
海未「ええっ!?」
63: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:33:34.74 ID:0gdLL1iR.net
ことり「ことりは、幼馴染としての海未ちゃんも大好きなんだよ?」
ことり「これからは、恋人としても、勿論幼馴染としても、海未ちゃんと一緒にいたいな」
ことり「だから、幼馴染としてではなく、なんて言わないで?」
海未「・・・私とした事が、慣れない事は言うものではありませんね」
海未「・・・これからも、よろしくお願いします」
海未「"ことり"」
64: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:33:51.29 ID:0gdLL1iR.net
そう、海未ちゃんの、私を呼ぶこの呼び方
幼馴染としてのことりだけじゃない
これからはーーー
ことり「うん!よろしくね」
ことり「"海未"ちゃん!」
私だけに言ってくれる、"ことり"なんだ
65: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:35:10.91 ID:0gdLL1iR.net
終わり
おまけ作ってるんでちょっとまっててー
66: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:41:39.93 ID:0gdLL1iR.net
ーおまけー
ことり「じゃ、これからどうしよっか」
海未「まだいい時間ですし、どこかいいお店でもいきましょうか」
海未「"ことり"」
ことり「・・・」
ここで海未ちゃんをもっとメロメロにする、いい考えを思い付きました!
67: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:41:55.37 ID:0gdLL1iR.net
ことり「そうだね」
ことり「"海未"」
68: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:42:09.37 ID:0gdLL1iR.net
どうだ?!精一杯のキメ顔と、精一杯のイケメンボイス!
今日はずっとかっこよかった海未ちゃんだけど、これでいつもの「ハレンチです!」海未ちゃんにもどーーー
海未「・・・」
ことり「・・・」
69: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:42:40.56 ID:0gdLL1iR.net
ことり「・・・何でいつもの海未ちゃんに戻らないのぉっ!?」
海未「・・・いえ、ふふっ、何だかカッコつけてることりが可愛らしくて」
ことり「~~っ!?///海未ちゃんひどいっ!///」
海未「・・・昔みたいに、ハレンチですっ!とだけ言う訳にはいきませんよ?」ズイッ
ことり「えちょっ、海未ちゃん近いよ!?///」
海未「では、行きましょうか」ミミモトデ
70: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:43:12.26 ID:0gdLL1iR.net
海未「・・・ことり?」ボソッ
ことり「・・・は、はいぃ~~~・・・///」フニャン
海未「ふふ・・・」
こんな海未ちゃん、見た事ないよ・・・///
71: 名無しで叶える物語 2020/04/11(土) 20:44:20.16 ID:0gdLL1iR.net
終わりです
コロナで大変ではありますが、暇つぶしになればと
過去作もいくつか宜しければ
絵里「雨の日のコーヒー」
穂乃果「第一次音ノ木坂抗争」
絵里「ゲームセンターに行きましょう!」にこ「拒否」希「話を聞こう」
にこ「絵里って」希「映画の影響」ことり「受け過ぎだよね」
絵里 「真夜中に」 にこ 「愚痴を肴に」 希「姦しく」
花陽「都市伝説!」 絵里「対決よ!」
穂乃果&ツバサ「聖♡おねえさん」
絵里「ノッキン・オン」 にこ「ヘブンズ・ドア」
絵里「青き」 海未「サムライ」
孤独のエレナ
海未「ふぁ~あ・・・眠いな・・・」 ことほの「「!?」」
絵里「ただ、ありふれた夜」
穂乃果「今日も今日とて」 英玲奈「いつものあの店」 ダイヤ「BAR Aqua Vitaeへ」
聖良「夜も更けて」 ダイヤ「姉会ですわ」
聖良「私達の」 ダイヤ「日常」
絵里「壊れた世界で、ただ1人」
海未「あなたは」 ことり「サマーガール」