4: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:14:20.099 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ(……はぁ、やっと補習おわった……)
ガヴ(まさかテスト中に居眠りするとはな……うかつだった……)
ガヴ(あぁしかし、半日学校って腹減るな……)グゥ~
サターニャ「ガヴリール!待ちなさいよ!」
ガヴ「ん~?あぁサターニャか……お疲れ……」
サターニャ「お疲れさま♪じゃなくって!なに?なんかいつもに増して元気ないじゃない?」
5: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:14:40.498 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「私はお腹がすいたんだ」
サターニャ「へ?」
ガヴ「私はお腹がすいたんだよ!」
サターニャ「わわわ!?ちかいちかい///わかったわよ!何か食べて帰る?」
ガヴ「うん!」
サターニャ「力強いわね……」
ガヴ「さぁ行くぞサターニャ!遅れるな!」ダッシュ
サターニャ「ちょ……ちょっとまちなさいって……」ダッ
ガヴ「さて……とりあえず商店街まで来てみたけど……」
サターニャ「ぜーっぜーっ……あんた体力ないくせに……なんで……こんな……?」ハァハァ
ガヴ「サターニャ?何か食べたいものはあるか?」
サターニャ「へ……?私はべつになんでもいいけど……」
ガヴ「死ね」
サターニャ「はぁ!?いきなりなによ!?」
ガヴ「お前なめてんのか?せっかくの外食で『なんでもいいわ♪』なんて貧乏舌も大概にしろよ?
うまいもん食いに外にきて本当になんでもいいのか?雑草でもいいのか?霞でも食ってろよもう!」
サターニャ「え?えぇ……?」
ガヴ「肉か!?魚か!?パンか!?ライスか!?
今何が食べたいか!てめーの腹は今何腹だってきいてんだよぉおおおお!」
サターニャ「ひぃいいい!?どうしちゃったのガヴリール!?」
ガヴ「まぁいい……なんでもいいっていうなら……私が決める!文句は言わせない!」
サターニャ「えぇ……本当にどうしたの……?」
ガヴ(……ついやつあたりしちゃった……腹が減るとすぐこれだ……)
ガヴ(焦るな……私は今お腹がすいているだけなんだ……私は今何が食べたい?)
ガヴ(私の腹は……今は……米……?そう米腹だ!)
サターニャ「ねぇ……ガヴリール?お腹空いてるならそこのハンバーガーでも……」
ガヴ「死ね」
サターニャ「また死ねっていったぁ!?」グスッ
ガヴ(ファーストフード……チェーンの牛丼屋?なるほど悪くはないな)スタスタ
サターニャ「ちょっと……歩くの速いわよ……ねぇ?」テケテケ
ガヴ(だがありきたりすぎる……つまらん!今の私を満足させるのには足りえん……)スタスタ
ガヴ(……ん?横道か?)ピタッ
サターニャ「うわっ!?急に止まらないでよ!」
ガヴ「あれは……うどん屋?」
サターニャ「うん?いいわね!うどん!」
ガヴ(そうだ……うどん屋とか蕎麦屋は丼物もかなりうまい……これは決まったな)
ガヴ「行くぞ」スタスタ
サターニャ「ちょ……だから速いって」テケテケ
ガヴ(ほう……ボロい木造りに補強しただけのコンクリ、すりきれた食品サンプル……いかにもな面構え……)
サターニャ「邪魔するわよ!」ガラッ
ガヴ「なっ!?」
ガヴ(店の前でまずは折角用意されてるメニューを嗜むものだろう!?何を考えてるんだこのマクド脳が!)
店員「いらっしゃいませ~2名様ですか?どうぞこちらへ~」
ガヴ「ぐぅ……仕方ない……店で決めるか……」
サターニャ「なんだかぼろっちい店ねぇ……」
ガヴ「お前次に余計な口叩いたら天獄がどれだけ恐ろしいか思い知らせてやるからな?」イラッ
サターニャ「ふぇ!?ごめんなさい!?」
ガヴ「ん……?」スンスン
ガヴ(この匂い……カレー?カレーうどん!?くそが……!しまった!?はめられた!)
ガヴ(店の客全員がカレーうどんを食ってやがる!カレーうどんが名物なのか!?
畜生!私は丼ものを食べに来たんだってのに!)
サターニャ「カレー?いい匂いね……私もカレーうどんにしようかしら」
ガヴ(…………うぐっ!?落ち着け!惑わされるな……まずはメニューを確認するんだ!)
サターニャ「カレー丼ってカレーライスと何が違うのかしら……」
ガヴ(落ち着けガヴリール!既成概念は不要な真実だ!感覚を遮断しろ!
私に今必要なのはオンザライスだけだ!そこから選び抜け!真実を見抜く千里眼を研ぎ澄ませろ!)
サターニャ「ガヴリール?決まった?」
ガヴ「……まだ……」
サターニャ「悩むわね……」
ガヴ「そうだな……」
ガヴ「……ん……?他人丼?」
サターニャ「やっぱり私はキツネうどんにしようかしらね!」
ガヴ「すみません……この他人丼ってなんすか?」
店員「ああ、いわゆる親子丼の牛肉バージョンですよ!関西丼とか牛閉じ丼とかもいいますけど」
ガヴ(なんだと……!?素晴らしい……これに決まり!……決まり……なんだが!くそっ)
サターニャ「どうしたの?それでいいの?」
ガヴ「いや……カツカレーうどんも……いいなぁ……」
ガヴ(この店内に漂う香り!どんな揚げ物にも出せないトンカツ故のトンカツの香り!
そして何者をも包み込むカレー出汁の香り!ああ神様!この誘惑に耐えきれないよう!姉さん助けて!)
サターニャ「両方頼めば?」
ガヴ「は?」
サターニャ「食べきれなかったら食べてあげるから……頼めば?」
ガヴ「い……いいのか!?奢りか!?」
サターニャ「……今日だけよ」プイッ
ガヴ(恩にきるぞサターニャ!お前に神の祝福あれ!)
ガヴ「じゃあ他人丼とカツカレーうどんください」
サターニャ「私はきつねうどんよ!」
店員「かしこまり~♪」
サターニャ「……おっそいわね……!」
ガヴ「おい!失礼だろ」
サターニャ「!……ごめんなさい……」
ガヴ「……こっちこそ……ごめん……お腹空いてイライラして……」
サターニャ「……うん……いいわよ別に……」
ガヴ「……うん……ごめん……」
店員「おまたせしましたぁ♪」
サターニャ「やっときたわ!」
ガヴ(きたか……!)
ガヴ「あぁ……♡」
ガヴ(目の前に置かれるともうたまらないな……トンカツ……カレーうどん……この香り色艶形!今すぐ顔を突っ込みたい!
が!いや待て!落ち着けガヴリール!?)
ガヴ(まずは他人丼とやらを確認するんだ……)パカッ
ガヴ(ほぅ……まさしく牛肉版親子丼……だな……?
黄金の野谷と玉ねぎと白ネギの森から覗く煌びやかに踊る牛肉……素晴らしいコントラストだ……)
サターニャ「まずは七味を7回かけて!あ……ガヴリールも――」
ガヴ「やめろ?いいか?もう一度だけ言うぞ?三度目はないぞ?
……やめろ」ギロッ
サターニャ「ひ……ひゃい……」
サターニャ「いただきます!」
ガヴ(さて……どっちからいくかだ……
カレーのきつい味を舌に覚えさせる前にまずは他人丼を頬張っておくべきだが……この香りはたまならないな)
ガヴ「まずトンカツだけいただくか……」フゥーフゥー
ガヴ「いだだきまーふ」ハム
ガヴ(なるほど!これは!カツカレーに乗っているトンカツとは違う!
ほんのり甘い出汁にスパイスの効いたカレー!豚はトンカツ屋のような厚みはないがしっかりとジューシーな旨み!
素晴らしい!カツカレーうどんの“喝”だ)
ガヴ「サターニャ、トンカツくうか?」
サターニャ「は?やっぱり食べきれないの?」
ガヴ「そうじゃなくって……おいしいから……ほれ」フゥフゥ
サターニャ「ん……あーん」アム
ガヴ「おいしい?」
サターニャ「……うん……おいしい」モグモグ
ガヴ「さて……」
ガヴ(お待ちかね……黄金野に踊る牛をいただくか……)
ガヴ「はむ……はふっ……ふはっ……」
ガヴ(うまい!牛丼とは違う!卵かけ牛丼と同じかと疑ったが全く違う!疑ってごめんなさい神様……
しっかりと出汁を吸い込んだネギと牛を抱擁する固め半熟卵……そしてそれらを力強く支える米!絶対的正義の象徴!
やはり米だな!)
ガヴ「おいひぃ……」
サターニャ「……ねぇガヴリール?」
ガヴ「……ちっ……しょうがないな……ほれ」
サターニャ「あーん♪」ハム
ガヴ「うまいだろ?」
サターニャ「はふ……おいひぃ……」
ガヴ「はふっはむ!」ガツガツ
サターニャ「ちゅるちゅる……」
ガヴ(ん……?しまった!なんということだ……ペース配分を間違えてる!
くそが!このままじゃ米ばかり余ってしまう……)
ガヴ「……!……ふっははは……」
サターニャ「なに笑ってんの?気持ち悪いんだけど……」
ガヴ(……やはりこれは神の思し召しだな!私にはカツカレーうどんもあるのだ!
これが王たる米に合わない道理は聖書には描かれていない!)
ガヴ「ん……サクッ……ズルズル……はむ……はふっ……ふぁ……」
サターニャ「……」ズルズル
ガヴ(これよ!これこそが神授王権!米のみが勝ち得た万食の長たる権利!王道覇道数あれど米の前にひれ伏せ!
ただのカレーライスとは違う!むしろカレーは脇役にすら成り下がるほどの出汁……そしてその出汁もまたカレーと混ざり合い……米の前に所詮は己が身を知るのだ……
あぁ神よ……ってね……)ハフハフ
サターニャ「ねぇガヴリール……」
ガヴ「……ちっ……しょうがないな……丼の蓋を使って盛り付けて……ほれ?」
サターニャ「ありがとう」ハフハフ
ガヴ「うん」
ガヴ(うまい!カレー!うまい!牛!うまい!豚!うまい!うどん!うまい!そして米!無論うまい!)ガツガツ
サターニャ「ふぅー……ふぅー……」
ガヴ(こんなもの目の前に並べられてがっつかないやつはただのアホだ!バカだ!万物の敵対者だ!神域の侵略者だ!悔い改めろ!)ズルズルッ
サターニャ「ちゅるちゅる……」
ガヴ「ズルズル……ハムゥ……ん………サターニャ?トンカツもうちょっといらない?」
サターニャ「なによ?食べきれないの?」
ガヴ「余裕だっての……ほれ……」
サターニャ「……あむ……ふあぁっっつ!?熱!!」
ガヴ「あ……ふーふーしてなかった……まだ熱いから気をつけろ」
サターニャ「おしょいわひょ!ふぇ……」
ガヴ「水飲め水」
サターニャ「ふゅ……」
ガヴ「ふぅ……食った食った……」
サターニャ「結局半分くらい私食べたんだけど……」
ガヴ「まぁ気にすんなよ、ごっそさん」
サターニャ「ちょ!お会計するからちょっとまちなさいよ!」
店員「まいどあり~♪」
ガヴ(他人丼……カツカレーうどん……なるほど
生まれも育ちも……種族も違えども……か……)
サターニャ「……?何たそがれてんのよ?」
ガヴ「いや……やっぱ米が神なのかなって……」
サターニャ「はぁ?」
ガヴ「なんでもねーよ!ほら、私のバイト先で食後のコーヒーでも奢ってもらおうぜ!」スタスタ
サターニャ「あんたねぇ……」テクテク
end
元スレ
ガヴ「私はお腹がすいたんだ」
サターニャ「へ?」
ガヴ「私はお腹がすいたんだよ!」
サターニャ「わわわ!?ちかいちかい///わかったわよ!何か食べて帰る?」
ガヴ「うん!」
サターニャ「力強いわね……」
ガヴ「さぁ行くぞサターニャ!遅れるな!」ダッシュ
サターニャ「ちょ……ちょっとまちなさいって……」ダッ
10: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:15:40.697 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「さて……とりあえず商店街まで来てみたけど……」
サターニャ「ぜーっぜーっ……あんた体力ないくせに……なんで……こんな……?」ハァハァ
ガヴ「サターニャ?何か食べたいものはあるか?」
サターニャ「へ……?私はべつになんでもいいけど……」
ガヴ「死ね」
サターニャ「はぁ!?いきなりなによ!?」
ガヴ「お前なめてんのか?せっかくの外食で『なんでもいいわ♪』なんて貧乏舌も大概にしろよ?
うまいもん食いに外にきて本当になんでもいいのか?雑草でもいいのか?霞でも食ってろよもう!」
サターニャ「え?えぇ……?」
ガヴ「肉か!?魚か!?パンか!?ライスか!?
今何が食べたいか!てめーの腹は今何腹だってきいてんだよぉおおおお!」
サターニャ「ひぃいいい!?どうしちゃったのガヴリール!?」
ガヴ「まぁいい……なんでもいいっていうなら……私が決める!文句は言わせない!」
サターニャ「えぇ……本当にどうしたの……?」
11: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:16:54.817 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ(……ついやつあたりしちゃった……腹が減るとすぐこれだ……)
ガヴ(焦るな……私は今お腹がすいているだけなんだ……私は今何が食べたい?)
ガヴ(私の腹は……今は……米……?そう米腹だ!)
サターニャ「ねぇ……ガヴリール?お腹空いてるならそこのハンバーガーでも……」
ガヴ「死ね」
サターニャ「また死ねっていったぁ!?」グスッ
ガヴ(ファーストフード……チェーンの牛丼屋?なるほど悪くはないな)スタスタ
サターニャ「ちょっと……歩くの速いわよ……ねぇ?」テケテケ
ガヴ(だがありきたりすぎる……つまらん!今の私を満足させるのには足りえん……)スタスタ
14: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:18:18.273 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ(……ん?横道か?)ピタッ
サターニャ「うわっ!?急に止まらないでよ!」
ガヴ「あれは……うどん屋?」
サターニャ「うん?いいわね!うどん!」
ガヴ(そうだ……うどん屋とか蕎麦屋は丼物もかなりうまい……これは決まったな)
ガヴ「行くぞ」スタスタ
サターニャ「ちょ……だから速いって」テケテケ
ガヴ(ほう……ボロい木造りに補強しただけのコンクリ、すりきれた食品サンプル……いかにもな面構え……)
サターニャ「邪魔するわよ!」ガラッ
ガヴ「なっ!?」
ガヴ(店の前でまずは折角用意されてるメニューを嗜むものだろう!?何を考えてるんだこのマクド脳が!)
店員「いらっしゃいませ~2名様ですか?どうぞこちらへ~」
16: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:19:45.145 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「ぐぅ……仕方ない……店で決めるか……」
サターニャ「なんだかぼろっちい店ねぇ……」
ガヴ「お前次に余計な口叩いたら天獄がどれだけ恐ろしいか思い知らせてやるからな?」イラッ
サターニャ「ふぇ!?ごめんなさい!?」
ガヴ「ん……?」スンスン
ガヴ(この匂い……カレー?カレーうどん!?くそが……!しまった!?はめられた!)
ガヴ(店の客全員がカレーうどんを食ってやがる!カレーうどんが名物なのか!?
畜生!私は丼ものを食べに来たんだってのに!)
サターニャ「カレー?いい匂いね……私もカレーうどんにしようかしら」
18: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:21:19.961 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ(…………うぐっ!?落ち着け!惑わされるな……まずはメニューを確認するんだ!)
サターニャ「カレー丼ってカレーライスと何が違うのかしら……」
ガヴ(落ち着けガヴリール!既成概念は不要な真実だ!感覚を遮断しろ!
私に今必要なのはオンザライスだけだ!そこから選び抜け!真実を見抜く千里眼を研ぎ澄ませろ!)
サターニャ「ガヴリール?決まった?」
ガヴ「……まだ……」
サターニャ「悩むわね……」
ガヴ「そうだな……」
21: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:22:35.114 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「……ん……?他人丼?」
サターニャ「やっぱり私はキツネうどんにしようかしらね!」
ガヴ「すみません……この他人丼ってなんすか?」
店員「ああ、いわゆる親子丼の牛肉バージョンですよ!関西丼とか牛閉じ丼とかもいいますけど」
ガヴ(なんだと……!?素晴らしい……これに決まり!……決まり……なんだが!くそっ)
サターニャ「どうしたの?それでいいの?」
ガヴ「いや……カツカレーうどんも……いいなぁ……」
ガヴ(この店内に漂う香り!どんな揚げ物にも出せないトンカツ故のトンカツの香り!
そして何者をも包み込むカレー出汁の香り!ああ神様!この誘惑に耐えきれないよう!姉さん助けて!)
23: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:23:53.648 ID:CAcHT1N20.net
サターニャ「両方頼めば?」
ガヴ「は?」
サターニャ「食べきれなかったら食べてあげるから……頼めば?」
ガヴ「い……いいのか!?奢りか!?」
サターニャ「……今日だけよ」プイッ
ガヴ(恩にきるぞサターニャ!お前に神の祝福あれ!)
ガヴ「じゃあ他人丼とカツカレーうどんください」
サターニャ「私はきつねうどんよ!」
店員「かしこまり~♪」
25: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:26:55.508 ID:CAcHT1N20.net
サターニャ「……おっそいわね……!」
ガヴ「おい!失礼だろ」
サターニャ「!……ごめんなさい……」
ガヴ「……こっちこそ……ごめん……お腹空いてイライラして……」
サターニャ「……うん……いいわよ別に……」
ガヴ「……うん……ごめん……」
27: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:30:06.149 ID:CAcHT1N20.net
店員「おまたせしましたぁ♪」
サターニャ「やっときたわ!」
ガヴ(きたか……!)
ガヴ「あぁ……♡」
ガヴ(目の前に置かれるともうたまらないな……トンカツ……カレーうどん……この香り色艶形!今すぐ顔を突っ込みたい!
が!いや待て!落ち着けガヴリール!?)
ガヴ(まずは他人丼とやらを確認するんだ……)パカッ
ガヴ(ほぅ……まさしく牛肉版親子丼……だな……?
黄金の野谷と玉ねぎと白ネギの森から覗く煌びやかに踊る牛肉……素晴らしいコントラストだ……)
サターニャ「まずは七味を7回かけて!あ……ガヴリールも――」
ガヴ「やめろ?いいか?もう一度だけ言うぞ?三度目はないぞ?
……やめろ」ギロッ
サターニャ「ひ……ひゃい……」
29: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:31:54.012 ID:CAcHT1N20.net
サターニャ「いただきます!」
ガヴ(さて……どっちからいくかだ……
カレーのきつい味を舌に覚えさせる前にまずは他人丼を頬張っておくべきだが……この香りはたまならないな)
ガヴ「まずトンカツだけいただくか……」フゥーフゥー
ガヴ「いだだきまーふ」ハム
ガヴ(なるほど!これは!カツカレーに乗っているトンカツとは違う!
ほんのり甘い出汁にスパイスの効いたカレー!豚はトンカツ屋のような厚みはないがしっかりとジューシーな旨み!
素晴らしい!カツカレーうどんの“喝”だ)
ガヴ「サターニャ、トンカツくうか?」
サターニャ「は?やっぱり食べきれないの?」
ガヴ「そうじゃなくって……おいしいから……ほれ」フゥフゥ
サターニャ「ん……あーん」アム
ガヴ「おいしい?」
サターニャ「……うん……おいしい」モグモグ
31: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:33:34.636 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「さて……」
ガヴ(お待ちかね……黄金野に踊る牛をいただくか……)
ガヴ「はむ……はふっ……ふはっ……」
ガヴ(うまい!牛丼とは違う!卵かけ牛丼と同じかと疑ったが全く違う!疑ってごめんなさい神様……
しっかりと出汁を吸い込んだネギと牛を抱擁する固め半熟卵……そしてそれらを力強く支える米!絶対的正義の象徴!
やはり米だな!)
ガヴ「おいひぃ……」
サターニャ「……ねぇガヴリール?」
ガヴ「……ちっ……しょうがないな……ほれ」
サターニャ「あーん♪」ハム
ガヴ「うまいだろ?」
サターニャ「はふ……おいひぃ……」
32: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:34:54.769 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「はふっはむ!」ガツガツ
サターニャ「ちゅるちゅる……」
ガヴ(ん……?しまった!なんということだ……ペース配分を間違えてる!
くそが!このままじゃ米ばかり余ってしまう……)
ガヴ「……!……ふっははは……」
サターニャ「なに笑ってんの?気持ち悪いんだけど……」
ガヴ(……やはりこれは神の思し召しだな!私にはカツカレーうどんもあるのだ!
これが王たる米に合わない道理は聖書には描かれていない!)
ガヴ「ん……サクッ……ズルズル……はむ……はふっ……ふぁ……」
サターニャ「……」ズルズル
ガヴ(これよ!これこそが神授王権!米のみが勝ち得た万食の長たる権利!王道覇道数あれど米の前にひれ伏せ!
ただのカレーライスとは違う!むしろカレーは脇役にすら成り下がるほどの出汁……そしてその出汁もまたカレーと混ざり合い……米の前に所詮は己が身を知るのだ……
あぁ神よ……ってね……)ハフハフ
サターニャ「ねぇガヴリール……」
ガヴ「……ちっ……しょうがないな……丼の蓋を使って盛り付けて……ほれ?」
サターニャ「ありがとう」ハフハフ
ガヴ「うん」
33: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:37:11.224 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ(うまい!カレー!うまい!牛!うまい!豚!うまい!うどん!うまい!そして米!無論うまい!)ガツガツ
サターニャ「ふぅー……ふぅー……」
ガヴ(こんなもの目の前に並べられてがっつかないやつはただのアホだ!バカだ!万物の敵対者だ!神域の侵略者だ!悔い改めろ!)ズルズルッ
サターニャ「ちゅるちゅる……」
ガヴ「ズルズル……ハムゥ……ん………サターニャ?トンカツもうちょっといらない?」
サターニャ「なによ?食べきれないの?」
ガヴ「余裕だっての……ほれ……」
サターニャ「……あむ……ふあぁっっつ!?熱!!」
ガヴ「あ……ふーふーしてなかった……まだ熱いから気をつけろ」
サターニャ「おしょいわひょ!ふぇ……」
ガヴ「水飲め水」
サターニャ「ふゅ……」
35: 以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/04/18(火) 23:39:09.901 ID:CAcHT1N20.net
ガヴ「ふぅ……食った食った……」
サターニャ「結局半分くらい私食べたんだけど……」
ガヴ「まぁ気にすんなよ、ごっそさん」
サターニャ「ちょ!お会計するからちょっとまちなさいよ!」
店員「まいどあり~♪」
ガヴ(他人丼……カツカレーうどん……なるほど
生まれも育ちも……種族も違えども……か……)
サターニャ「……?何たそがれてんのよ?」
ガヴ「いや……やっぱ米が神なのかなって……」
サターニャ「はぁ?」
ガヴ「なんでもねーよ!ほら、私のバイト先で食後のコーヒーでも奢ってもらおうぜ!」スタスタ
サターニャ「あんたねぇ……」テクテク
end
サターニャ「ガヴリールオンザライス!」ガヴリール「他人丼。あとカツカレーうどん」