2: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:22:41.08 ID:V8gmEsz5.net
ことり「ふっふっふーん♪」
ガチャリ
ことり「あれ?真姫ちゃんだ♪」
真姫「ことり…どうしたの?今日は練習休みでしょ?」
ことり「うん、衣装のデザイン考えたくて♪」
ことり「せっかくだから部室でやろうと思ったんだ~」
真姫「そっ…なら、一人の方が集中出来るかしら?私、出ていくわよ」
ことり「うーうん!全然、気にしなくていいよ♪」
真姫「そう?じゃあこのままいさせてもらわね」
真姫「」ペラッ
ことり「…なに読んでるの?」ヒョコ
真姫「小説よ」
ことり「へ~、すっごく難しそうなの読んでるねぇ~」
真姫「そう?普通よ」
真姫「……あれ?」
ことり「ん?どうかした?」
真姫「前にも…ことりとこんな会話しなかった?」
ことり「真姫ちゃんと?」
真姫「…気のせい…?」
3: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:28:09.96 ID:V8gmEsz5.net
ことり「じゃあ、私は作業するね」
ことり「真姫ちゃんは、気にせず読書しててね♪」
真姫「えぇ、そうさせてもらうわ」
真姫「……」ペラッ
真姫「(……ずっと前。まだ私が小さかった頃の楽しい思い出がある。)」
真姫「(同じ歳ぐらいの子たちと遊んで…)」
真姫「(遊んだのはその日限りだけど…)」
真姫「(すっごく楽しかった…)」
真姫「(たしか…えっと…あれ…遊んだのって…どんな…子たちだっけ…)」
・
・
・
真姫ママ「真姫ちゃ~ん!」
真姫「どうしたのママ?」
真姫ママ「真姫ちゃん、今日は習い事全部お休みでしょ?」
真姫「そうね。珍しく全部お休みね」
真姫ママ「なら…ママとショッピングしないかしら♪」
真姫「えっ…う、うん…別に、いいけど…」
真姫ママ「よかった♪じゃあ、ママ準備してくるわね♪」
真姫「うん」
真姫「(…本当はお家でゆっくり本読んでたかったな…)」
真姫「ま、ママが嬉しそうだから、いいけど…」
ドッサリ
真姫ママ「ちょっと買いすぎちゃったわね」
真姫「そうね」
真姫ママ「あっ、真姫ちゃんお腹は減ってない?どこかで食べて行きましょう♪」
真姫「そうね」
真姫「(……はぁ、早く帰りたい)」
真姫ママ「……」
ことりママ「あら?」
真姫ママ「あら!」
ことりママ「久しぶりね。いつ以来かしら?」
真姫ママ「こんなところで奇遇だわ♪」
真姫「(誰かしら…。ママの友達?)」
真姫ママ「ほら真姫ちゃん、ご挨拶して」
真姫「あっ…こ、こんにちは…」
ことりママ「うふっ。こんにちは」
ことりママ「どうかしら?良かったらこの辺でお茶でも」
真姫ママ「あら、いいわね♪」
タッタッタッ!
ことり「お母さ~ん!」
ことりママ「ことり、どうしたの?」
ことり「あのね!あそこのお店にすっごく可愛いお洋服があってね!」
ことりママ「そうなの?なら、あとで行ってみましょうか」
ことり「え~!なんで?今行こうよ~!」
ことりママ「お母さんのお友達。ちょっとお喋りしたいの」
ことり「あっ…そうなんだ!」
ことりママ「挨拶なさい」
ことり「うん!こんにちは!南ことりですっ♪」
真姫ママ「はい。こんにちは♪」
真姫「」サササッ
真姫ママ「…っ!ほら、挨拶なさい?」
真姫「……」
真姫ママ「んもぅ…。ごめんなさいね?」
ことり「いえいえ!」
ことり「(恥ずかしがり屋さんなのかなぁ?)」
-喫茶店-
ことりママ「そうなの。だから、この子は今年で10歳になるわね」
真姫ママ「ということはウチの子より一つお姉さんね♪」
ことり「モグモグ♪」
ことり「」ジー
真姫「…」ペラッ
ことり「はい♪」
真姫「え?」
ことり「チーズケーキだよ♪一口どうぞ♪」
真姫「…いらない」
ことり「そっかぁ…」シュン
ことり「なに読んでるの?」ヒョコ
真姫「…小説」
ことり「へ~、すっごく難しそうなの読んでるねぇ~」
ことり「それに小説ってなんだかカッコいいっ♡」
真姫「…べ、別に」ペラッ
コンコンッ
真姫「…だれ?」
真姫「誰かがガラスをノックしてる」
ことり「ノック?あっ、穂乃果ちゃんと海未ちゃんだぁ♪」
穂乃果「○○○!」パクパク
ことり「なになに~?あ・そ・ぼ?」
ことり「お母さん、穂乃果ちゃんが遊ぼうって!行ってきてもいいかな?」
ことりママ「もちろんいいわよ。でも、あんまり遠くまで行っちゃダメよ?」
ことり「大丈夫だよ♪たぶん、そこの公園で遊ぶんだと思う!」
ことり「」ピタッ
真姫「な、なに?行かないの…?」
ことり「えへへ♪いっしょにあそぼ♡」
グイッ…
真姫「えっ…ちょ、ちょっと~!!」
真姫ママ「いってらっしゃ~い♪」
タッタッタッ
ことり「おまたせ~♪」
真姫「はぁ…はぁ…」
ことり「二人で遊んでたの?」
穂乃果「うん♪たまたま通りかかったら、ことりちゃんを見つけて!」
穂乃果「私は入って呼ぼうと思ったんだけど」
海未「それはお店のご迷惑になると思い止めました」
ことり「そうなんだ♪」
海未「あの、ところで、そちらの方は?」
真姫「あっ…えっと…」
ことり「友達だよ♪可愛いでしょ~♪」
真姫「と、友達…?」
ことり「ぎゅー♡」
真姫「ひゃっ///」
真姫「ちょ、ちょっとぉ!」
穂乃果「ことりちゃんの友達なんだ!よーしっ!じゃあ、一緒に遊ぼー!」
真姫「いや、私は遊ばないわよ」
穂乃果「えー!!なんでなんで!!?」
真姫「普段は習い事いっぱいしてるから、何もない今日くらいはゆっくり読書したいの」
穂乃果「でも海未ちゃんも習い事してるけど一緒に遊ぶよ?」
海未「私は穂乃果に無理やり引っ張り出されてるだけですよ」
穂乃果「え?海未ちゃん、いやいや付き合ってるの…?」ウルウル…
海未「へっ…そ、そんな顔…しないでくださいよ…」
穂乃果「私やことりちゃんと遊ぶの楽しくないの…?」
海未「そ、それは…」
海未「た、楽しいですよ…」
穂乃果「!!」パァァ
穂乃果「海未ちゃーん♪」
ダキッ♪
海未「い、いちいち抱きつかないでください恥ずかしい///」
真姫「……」
穂乃果「ということで一緒にあーっそぼ♪」
真姫「イミワカンナイ!!ということでってなにがよ!?」
穂乃果「まずは缶蹴りやろーよ!」
真姫「って、聞きなさいよっ!」
穂乃果「最初はグー!ジャンケンポン!」
スッ
海未「あぁ、負けてしまいました…」
ことり「海未ちゃんが鬼だね♪」
穂乃果「よーし!じゃあ海未ちゃんが30秒数えてる間に隠れろー!」ダダッ
ことり「お~♪」ダダッ
真姫「え?え?」
真姫「(ど、どうしよう!どこに隠れればいいのよっ!?)」ウロウロ
海未「5、4、3…」
真姫「あっ…あっ…!」アタフタ
穂乃果「おーい!こっちこっち!」
真姫「!」ササッ
海未「0!」
海未「行きますよっ」
穂乃果&真姫「……」
穂乃果「へへへ♪ここなら絶対バレないよっ!」
真姫「ほんとにバレないの?草むらなんて1番最初に探す場所でしょ?」
穂乃果「それが意外とバレないんだよね~!」
真姫「でも、いくらバレないって言っても別々に隠れた方が得でしょ?」
穂乃果「なんで?」
真姫「缶蹴りなんだから一人が見つかっても、もう一人が缶を蹴ればまた隠れられるでしょ?」
真姫「同じところに隠れたらリスクが増えるだけじゃない」
穂乃果「……あぁっ!!?」
真姫「ゔぇぇ…馬鹿じゃないの…」
穂乃果「まぁー、でも、迷ってたみたいだし仕方ないじゃん♪」
穂乃果「それになんかいっしょにいた方が楽しいし♪」ニッ
真姫「えっ…///」ドキッ
真姫「そ、それって…どういう…///」
穂乃果「え?なにが?」
真姫「だ、だから…」
ガサガサッ
海未「見つけました!」
真姫「え」
穂乃果「えっ…えぇ!?海未ちゃん早いよぉ!」
海未「と、言われましても…」
穂乃果「ぶー…なんでわかったの?」
海未「なんでって…穂乃果、前もその前の缶蹴り、かくれんぼで草むらに隠れていたじゃないですか」
真姫「は、はぁ…!?」
穂乃果「あ、あれぇ~…?そ、そうだっけ?」
真姫「ちょっと、絶対バレないってなんだったのよ!!」
穂乃果「あはは…ご、ごめ~ん♪」
タッタッタッ
ことり「えいっ♪」カンッ
海未「あっ」
ことり「海未ちゃん缶蹴りなんだから缶を見とかないとぉ~♪」
穂乃果「わーい!ナイスことりちゃん!逃っげろー!」
海未「うぅ…油断してました…」
ダダダッ
真姫「ちょっと、すぐ見つかっちゃったじゃない!」
穂乃果「ごめんごめんっ!次はちゃんと隠れるから!」
真姫「もういいわよ…。別々に隠れた方が鬼にとっては不都合なんだから」
真姫「…でも…どうしてもって言うなら…もう一回だけ頼ってあげても…」
穂乃果「確かにそれもそうだね!今度は別々に隠れよっか~!」
真姫「えっ」
穂乃果「じゃあ私は向こうね~!!」ダダダッ
真姫「」ポカーン
真姫「な、なんなのよ…もう~!!」
海未「穂乃果見っけ…これで全員見つけましたよ」
ことり「楽しかったね~♪」
穂乃果「今回は上手く隠れられた~!」
真姫「(ちゃっかり自分だけ上手く隠れちゃって…。私なんてすぐ見つかったのに…)」
ことり「次はなにをやろっか?」
穂乃果「鬼ごっこ!」
真姫「ゔぇぇ…お、鬼ごっこ!?」
穂乃果「いっくよー!ジャンケン!」
真姫「ちょ、ちょっと、まっ…」
穂乃果「ポンッ!」
真姫「あっ…ま、負けた…」
穂乃果「10秒数えてね!」
穂乃果「いぇーい、逃げろー!」
真姫「……10、9、8」
真姫「2、1、0」
ダダダッ
穂乃果「わっー!きたー!」
シーン・・・
穂乃果「ってあれ?」クルリッ
真姫「はぁはぁ…ぜぇぜぇ…」
穂乃果「あ、ありゃりゃ…」
真姫「(だから…鬼ごっこは嫌なのよ…)」
穂乃果&海未&ことり「」
真姫「(なによ、みんなつまんなそうな顔して…)」
真姫「(いっつもそう…学校でも、みんな逃げたいからって、鬼を私になすりつけて…)」
真姫「(挙げ句の果てには足が遅いとか鬼が捕まえてくれないからつまらないとか言いたい放題…)」
真姫「(これだから外遊びって、だいきらい…)」
真姫「(さっき、ちょっとでも楽しいと思ってた自分がバカみたい…)」
真姫「はぁ…」
ことり「ムギュッ♡」
真姫「……え?」
ことり「可愛い鬼さんを捕まえちゃった♡」
海未「こ、ことり?」
穂乃果「ことりちゃんが捕まえちゃってどうするの!?」
真姫「な、なにやってるのよ…」
ことり「私もね、いつもなかなか二人を捕まえられないんだぁ」
ことり「だから…二人でいっしょに捕まえよっ♪」
真姫「う、うん…」
タッタッタッ
穂乃果「わわっ!!きたよ!!逃げろー海未ちゃーん!!」
海未「えっ…あ、ちょ、ちょっと穂乃果!!」
ザッ
海未「うっ…!!」
ことり「うふふ~!挟み撃ち~!!」
海未「あ、あ、あぁ…!」アセアセ
ジリ…ジリ…
海未「…!!」
ポンッ
真姫「…タッチ」
海未「う、うぅ…」ヘナヘナ
穂乃果「あはは~!海未ちゃんあっという間だねぇ♪」
海未「!」キッ
海未「あなたのせいでしょー!!」ダダダダダダ
穂乃果「な、なんで!?私のせいじゃないよおおぉ!!!!」
真姫「元気ね…」
ことり「うーん♪海未ちゃんやる気だね~♪」
真姫「…はじめて捕まえられた…」
ことり「そっか…♪はじめて記念だね。おめでとうっ♪」
真姫「…うん」ニコッ
海未「二人ともなにボーッと見ているんですか、手伝ってください!!」
ことり「は~い♪」
海未「はぁ…はぁ…」
ことり「た、たくさん走ったね…はっ…はっ…」
真姫「あ、あんなに…はぁ…粘らなくても…ぜぇ…いいじゃない…」
穂乃果「ダメだよ~!鬼ごっこは真剣にやるのがおもしろいんだから!!」
真姫「はぁ…」
穂乃果「ふぅ…でも流石に喉乾いちゃったね」
海未「そういえば、向こうに駄菓子屋さんがありましたね」
穂乃果「ほんとっ!?よーし、レッツゴー!」ダッ
グイッ!
ことり「わわっ!穂乃果ちゃん…!?そ、そんなに慌てなくてもぉ~!!」
海未「穂乃果!ことりを引っ張るんじゃありません!」ダッ
真姫「あっ…」
真姫「」ポツン
真姫「ふんだっ…別に…いいわよ…」
真姫「どうせ…私は友達じゃ…ない…し…」
真姫「…本でも読んどくわよ」
真姫「……」
タッタッタッ
真姫「…?」チラッ
海未「なにをやってるんですか?一緒に行きましょう」
真姫「え?」
海未「喉が乾いてなくても、汗はいっぱいかきましたし、水分補給しないとですよ」
真姫「いや…喉…乾いてるけど…」
海未「なら、ほらっ」ギュッ
真姫「う、うん…」
真姫「……///」
穂乃果「あっ、二人とも遅いよ~!!」
海未「穂乃果が早すぎるんです、あれだけ走ってよくまだそれだけの元気がありますね…」
穂乃果「えへへ~♪早く飲み物ほしくて!」
ことり「お菓子も買っていこう~っ♪」
穂乃果「そうだね~」
真姫「あっ…」
穂乃果「ん?どうしたの?」
真姫「私、持ってきてない…」
穂乃果「なにを?」
真姫「お財布…」
真姫「…っ」キュッ
真姫「いいわよ、気にしなくても…。お菓子とか興味ないし」
穂乃果「えぇ~!!」
穂乃果「やだよやだよ!!そんなのなんかやだ!!」
真姫「なんでよ…」
穂乃果「そうだ!ちょっと待っててね!」
穂乃果「ん~」ポケットゴソゴソ
穂乃果「ひ~ふ~み~」
真姫「?」
穂乃果「はい!!これ昨日お家のお手伝いしてもらったお駄賃の100円!」
真姫「えっ…い、いいわよ…」
穂乃果「いいから!」
ギュッ
海未「持ち合わせが少なくて申し訳ないです…。50円ぽっちですが、使ってください」
ことり「じゃあ私と海未ちゃんで50円ずつね。合わせて100円だ~♡」
真姫「…なんで、こんな」
穂乃果&海未&ことり「」ニッコリ
真姫「……ありがと///」
穂乃果「うーんと、これとこれと~」
海未「そんなに買ってお金、足りるんですか?」
真姫「……」
ことり「なに買うのかなぁ?」ヒョイッ
真姫「ゔぇぇ…!?」
真姫「えっ…と…」
ことり「…もしかして、駄菓子屋に来るのはじめて?」
真姫「う、うん…」
穂乃果「えぇ!!もったいない!!」
穂乃果「ふふふ…。なら、ここは駄菓子屋そむりえである、この高坂穂乃果にお任せを!」
海未「はいはい…。聞かなくていいですからね」
穂乃果「海未ちゃんっ!」
海未「好きな食べ物はなんですか?」
真姫「トマト…」
穂乃果「じゃあこれとかは!!?」
ことり「さくらだいこん…?」
海未「穂乃果…それ食べたことあるんですか?」
穂乃果「え、ないけど?でも色がトマトっぽいな~って」
ことり「それってたしか、たくあんみたいな味だったようなぁ…」
穂乃果「……」
真姫「……」
穂乃果「とりあえず人気があるやつと私たちのオススメで!!」
海未「いいんですか、これで?」
真姫「うん、ありがとう」
ことり「あとは~飲み物だね~」
海未「どれにしましょうか」
穂乃果「せっかくだからお揃いで飲みたいよね♪」
穂乃果「う~ん…」
真姫「…」ジー
穂乃果「んっ…どうしたの?」
真姫「あっ…いや、アレってどんな味なんだろうって…」
ことり「アレ?」チラッ
海未「ラムネですね」
穂乃果「あのラムネ、海未ちゃんも飲める炭酸なんだよね!」
穂乃果「えへへ、お目が高いね~!」
真姫「そんなこと…あるけど…」
穂乃果「おばあちゃん!ラムネ4本ちょーだい!」
駄菓子屋のおばあちゃん「はいはい、4本だね」
駄菓子屋のおばあちゃん「はい、20億円のおつりだよ」
真姫「(20億円…?)ありがとう」
穂乃果「ねーねー!あそこで飲もうよ!」
真姫「あそこ?」
穂乃果「三人とも、早く早く!!」
真姫「こ、これに登るの…?」
真姫「む、無理よ…こんなの」
穂乃果「大丈夫だよ!木登りって意外と簡単だから!」
穂乃果「それに落ちても海未ちゃんとことりちゃんが後ろにいるからへーき!」
海未「落ちる前提の話をしてどうするんですか…」
真姫「ふ、普通に…ベンチで食べればいいでしょ?」
穂乃果「えぇ~つまんないよ~!!」
ことり「穂乃果ちゃん、あぁなったら引かないよぉ?」コソコソ
真姫「~~~っ」
真姫「はぁ…」ノボリノボリ
穂乃果「おっ、上手い上手い!」
ズルッ
真姫「ひっ!」
海未&ことり「あっ!」
ガシッ!
真姫「はっはっ…」ドキドキ
ことり&海未「ほっ…」
真姫「(なんで、私、こんなことしてるのよ…)」
ノボリノボリ
真姫「こ、これ以上…む、無理よぉ…」ブルブルッ
穂乃果「……」
サッ
真姫「…!!」
穂乃果「大丈夫だよ?ほら、つかまって。一緒に行こ!」
スッ
真姫「う、うん…」ニギッ
真姫「上手なのね…木登り…」
穂乃果「えへへ、そうかな?慣れだよ」
穂乃果「ほら、もう着いた!」
真姫「はぁ…」ヘナッ
穂乃果「どうだった?」
真姫「どうだったって、怖かったわよ…」
海未「ほ、穂乃果~!」
ことり「穂乃果ちゃぁ~ん!」
穂乃果「あ、待ってて今、手貸すから!」
穂乃果「よーいしょ!!っと!」
海未&ことり「はぁ…はぁ…」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんも木登り上手くなったね♪」
穂乃果「海未ちゃんなんて、最初は無理です~!って言ってたのに」
海未「毎日、付き合わされれば多少は登れるようにもなりますよ…」
穂乃果「あはは、そっか!」
穂乃果「あっ、見てみて!」
真姫「なに……あっ……」
穂乃果「この綺麗な夕焼けを見せたかったんだぁ~!」
真姫「ほん…と…綺麗ね」
真姫「でも、私の方が…」
真姫「私の方が綺麗でしょ…?」
穂乃果「ぷは~!!ラムネ美味しい~!!」
穂乃果「やっぱり夕焼けを見ながら飲むラムネは格別だねぇ~!!」
穂乃果「あれ?何か言った?」
真姫「~~!!」プクー
真姫「言ってない!」
穂乃果「え~言ったような気がするんだけどなぁ」
真姫「だから言ってないってば~!!」
海未&ことり「…クスッ」
穂乃果「えぇ~年下さんなの!?」
ことり「一つだけね♪」
海未「しっかりしていますね…」
真姫「ふふん…♪」
穂乃果「なんか急に可愛く見えてきた♡愛おしく見えてきたよぉ~♡」
ナデナデ
真姫「ゔぇぇ…///」
真姫「って、ていうか、なによそれ!今までは可愛くなかったってこと!?」
穂乃果「そんなこと言ってないよ~!!」
真姫「だってそういうことじゃない!」
海未「あっ…そういえばまだ名前を…」
ことりママ「ことり~!」
ことり「お母さんだ!はーい!」
ことりママ「帰るわよ~」
ことり「うん、わかった~!」
真姫ママ「私たちも帰りましょう~♪」
真姫「はーい」
穂乃果「つかまって、下ろすよ」
真姫「うん」ギュッ
穂乃果「よいしょ…っと」
スタッ
真姫ママ「お待たせ、帰りま…しょ…」
真姫「どうしたの?」ドロドロ…
真姫ママ「…クスッ、いいえ、なんでもないわ」
真姫「」チラッ
穂乃果&海未&ことり「~~~~~」
真姫「……かえろ」
真姫ママ「いいの?バイバイって…」
真姫「うん、大丈夫(私があの間に入るのも変だし…)」
スタスタ
真姫ママ「……」
穂乃果「……あ」
穂乃果「ねぇ~~!!」
真姫「…!!」
真姫「な、なに…?」
穂乃果「っっまたね~!!」
海未「また遊びましょうね☆」
ことり「きっとね~♪」
真姫「……うんっ。うんっ!!また!!」
穂乃果「えへへ♪」
スタスタ
真姫ママ「楽しかった?」
真姫「えっ…」
真姫「……うん、すっごく!!」
真姫「ラムネって美味しいのね」
真姫ママ「うふっ、そうね」
真姫「それと駄菓子も…って…あ」
真姫ママ「真姫ちゃん?どうしたの?」
真姫「名前、言ってない」
真姫ママ「…なんだ…そんなこと」
真姫ママ「きっと、わかってるわ」
真姫「え?」
真姫ママ「名前なんて知ってるのが当たり前の関係になるんだから」
真姫「どういう…こと?」
ことり「真姫ちゃん」
真姫「こと…り?」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「なんで私の名前…」
ことり「真姫ちゃん!!」
真姫「はっ!!」
真姫「はぁ…はぁ…」
真姫「夢…?」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「ことり…あれ…制服…?」
ことり「ありゃぁ…珍しいね、寝ぼけてるの?」
真姫「私、寝てたの…?」
ことり「うん、ずっと」
真姫「作業は…?」
ことり「もう終わったよ♪だからいっしょに帰ろうと思って♪」
真姫「……(私、むかし、穂乃果や海未やことりに会ってたの?)」
真姫「……(それとも夢?)」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「いえ、なんでもないわ…そうね、帰りましょう」
ガサゴソ
ダダダダダダ!!
真姫「なんの音…?」
ガチャリ!!
穂乃果「あっ真姫ちゃんとことりちゃんがいた!!」
真姫「どうしたのよ、そんなに慌てて…」
穂乃果「見てみてこれ!じゃーん!!駅前にスイーツバイキング店が新しく出来たんだって!!」
穂乃果「しかも今日だけ半額だよ!半額!」
ことり「え、えぇ!?すごぉ~い♪」
海未「みんなで行った方が楽しいからと穂乃果が。せっかくなのでことりと真姫もどうですか?」
ことり「行く行く!うわぁ~♪すっごく楽しみ♪」
海未「真姫はどうしますか?」
真姫「私は……辞めとくわ、そんなガラじゃないし」
真姫「幼馴染3人で仲良く行ってきなさいよ」
ガシッ
穂乃果「ダメだよっ!!いっしょに行くの!!」
グイッ
真姫「ゔぇぇ…!?ちょ、穂乃果ぁ!」
穂乃果「真姫ちゃんがいないとつまんないからさ♪」
真姫「えっ…///」ドキッ
真姫「(あぁ…もうこの天然ジゴロ…!!)」
真姫「昔から何も変わってないわね…」ボソッ
穂乃果「え、なんて言ったの?」
真姫「なんにも言ってないわよ。それと今日は私がみんなにご馳走してあげる♪」
穂乃果「えぇ、ほんとに!?」
海未「いけません!真姫一人に代金を払わせるなんて」
真姫「いいのよ、いつかの駄菓子のお礼」
穂乃果&海未「駄菓子?」
真姫「……」
真姫「(やっぱり覚えてないのね…。ま、忘れてたって私が楽しかったことに変わりはないんだし…。)」
真姫「(でも、あれは本当に穂乃果たちだったのかしら?)」
真姫「(実は勝手に穂乃果たちと思い込んでるだけで…)」
真姫「……」
ことり「穂乃果ちゃんがこうやって真姫ちゃんの手を引っ張ると木登りの時を思い出すね」ボソッ…
真姫「え?」
ことり「えへへっ♪」
真姫「(あぁ…もうこの子だけは本当に…私が寝言を言っててそれを聞いてたの?)」
真姫「(……それとも)」
真姫「……ことり」
ことり「なーに?」
真姫「あの時、遊びに誘ってくれて…ありがとう」
ことり「うふふ…」
ことり「どういたしまして♡」
真姫「(…もう、どこまで知ってるの?覚えてるの?把握してるの?あなたは)」
真姫「(そんなのわからない…わからないけど、ただ一つ確かなのは…この3人といると)
真姫「……楽しい♪」
おわり
長丁場になって申し訳ないです。最後まで見ていただいてありがとうございます
それと真姫ちゃん、誕生日おめでとう!
元スレ
ことり「じゃあ、私は作業するね」
ことり「真姫ちゃんは、気にせず読書しててね♪」
真姫「えぇ、そうさせてもらうわ」
真姫「……」ペラッ
真姫「(……ずっと前。まだ私が小さかった頃の楽しい思い出がある。)」
真姫「(同じ歳ぐらいの子たちと遊んで…)」
真姫「(遊んだのはその日限りだけど…)」
真姫「(すっごく楽しかった…)」
真姫「(たしか…えっと…あれ…遊んだのって…どんな…子たちだっけ…)」
4: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:32:54.42 ID:V8gmEsz5.net
・
・
・
真姫ママ「真姫ちゃ~ん!」
真姫「どうしたのママ?」
真姫ママ「真姫ちゃん、今日は習い事全部お休みでしょ?」
真姫「そうね。珍しく全部お休みね」
真姫ママ「なら…ママとショッピングしないかしら♪」
真姫「えっ…う、うん…別に、いいけど…」
真姫ママ「よかった♪じゃあ、ママ準備してくるわね♪」
真姫「うん」
真姫「(…本当はお家でゆっくり本読んでたかったな…)」
真姫「ま、ママが嬉しそうだから、いいけど…」
5: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:38:36.53 ID:V8gmEsz5.net
ドッサリ
真姫ママ「ちょっと買いすぎちゃったわね」
真姫「そうね」
真姫ママ「あっ、真姫ちゃんお腹は減ってない?どこかで食べて行きましょう♪」
真姫「そうね」
真姫「(……はぁ、早く帰りたい)」
真姫ママ「……」
ことりママ「あら?」
真姫ママ「あら!」
ことりママ「久しぶりね。いつ以来かしら?」
真姫ママ「こんなところで奇遇だわ♪」
真姫「(誰かしら…。ママの友達?)」
真姫ママ「ほら真姫ちゃん、ご挨拶して」
真姫「あっ…こ、こんにちは…」
ことりママ「うふっ。こんにちは」
ことりママ「どうかしら?良かったらこの辺でお茶でも」
真姫ママ「あら、いいわね♪」
6: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:44:02.57 ID:V8gmEsz5.net
タッタッタッ!
ことり「お母さ~ん!」
ことりママ「ことり、どうしたの?」
ことり「あのね!あそこのお店にすっごく可愛いお洋服があってね!」
ことりママ「そうなの?なら、あとで行ってみましょうか」
ことり「え~!なんで?今行こうよ~!」
ことりママ「お母さんのお友達。ちょっとお喋りしたいの」
ことり「あっ…そうなんだ!」
ことりママ「挨拶なさい」
ことり「うん!こんにちは!南ことりですっ♪」
真姫ママ「はい。こんにちは♪」
真姫「」サササッ
真姫ママ「…っ!ほら、挨拶なさい?」
真姫「……」
真姫ママ「んもぅ…。ごめんなさいね?」
ことり「いえいえ!」
ことり「(恥ずかしがり屋さんなのかなぁ?)」
7: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:50:12.82 ID:V8gmEsz5.net
-喫茶店-
ことりママ「そうなの。だから、この子は今年で10歳になるわね」
真姫ママ「ということはウチの子より一つお姉さんね♪」
ことり「モグモグ♪」
ことり「」ジー
真姫「…」ペラッ
ことり「はい♪」
真姫「え?」
ことり「チーズケーキだよ♪一口どうぞ♪」
真姫「…いらない」
ことり「そっかぁ…」シュン
ことり「なに読んでるの?」ヒョコ
真姫「…小説」
ことり「へ~、すっごく難しそうなの読んでるねぇ~」
ことり「それに小説ってなんだかカッコいいっ♡」
真姫「…べ、別に」ペラッ
8: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 00:58:30.16 ID:V8gmEsz5.net
コンコンッ
真姫「…だれ?」
真姫「誰かがガラスをノックしてる」
ことり「ノック?あっ、穂乃果ちゃんと海未ちゃんだぁ♪」
穂乃果「○○○!」パクパク
ことり「なになに~?あ・そ・ぼ?」
ことり「お母さん、穂乃果ちゃんが遊ぼうって!行ってきてもいいかな?」
ことりママ「もちろんいいわよ。でも、あんまり遠くまで行っちゃダメよ?」
ことり「大丈夫だよ♪たぶん、そこの公園で遊ぶんだと思う!」
ことり「」ピタッ
真姫「な、なに?行かないの…?」
ことり「えへへ♪いっしょにあそぼ♡」
グイッ…
真姫「えっ…ちょ、ちょっと~!!」
真姫ママ「いってらっしゃ~い♪」
10: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:04:13.96 ID:V8gmEsz5.net
タッタッタッ
ことり「おまたせ~♪」
真姫「はぁ…はぁ…」
ことり「二人で遊んでたの?」
穂乃果「うん♪たまたま通りかかったら、ことりちゃんを見つけて!」
穂乃果「私は入って呼ぼうと思ったんだけど」
海未「それはお店のご迷惑になると思い止めました」
ことり「そうなんだ♪」
海未「あの、ところで、そちらの方は?」
真姫「あっ…えっと…」
ことり「友達だよ♪可愛いでしょ~♪」
真姫「と、友達…?」
ことり「ぎゅー♡」
真姫「ひゃっ///」
真姫「ちょ、ちょっとぉ!」
穂乃果「ことりちゃんの友達なんだ!よーしっ!じゃあ、一緒に遊ぼー!」
11: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:10:40.54 ID:V8gmEsz5.net
真姫「いや、私は遊ばないわよ」
穂乃果「えー!!なんでなんで!!?」
真姫「普段は習い事いっぱいしてるから、何もない今日くらいはゆっくり読書したいの」
穂乃果「でも海未ちゃんも習い事してるけど一緒に遊ぶよ?」
海未「私は穂乃果に無理やり引っ張り出されてるだけですよ」
穂乃果「え?海未ちゃん、いやいや付き合ってるの…?」ウルウル…
海未「へっ…そ、そんな顔…しないでくださいよ…」
穂乃果「私やことりちゃんと遊ぶの楽しくないの…?」
海未「そ、それは…」
海未「た、楽しいですよ…」
穂乃果「!!」パァァ
穂乃果「海未ちゃーん♪」
ダキッ♪
海未「い、いちいち抱きつかないでください恥ずかしい///」
真姫「……」
12: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:14:44.47 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「ということで一緒にあーっそぼ♪」
真姫「イミワカンナイ!!ということでってなにがよ!?」
穂乃果「まずは缶蹴りやろーよ!」
真姫「って、聞きなさいよっ!」
穂乃果「最初はグー!ジャンケンポン!」
スッ
海未「あぁ、負けてしまいました…」
ことり「海未ちゃんが鬼だね♪」
穂乃果「よーし!じゃあ海未ちゃんが30秒数えてる間に隠れろー!」ダダッ
ことり「お~♪」ダダッ
真姫「え?え?」
真姫「(ど、どうしよう!どこに隠れればいいのよっ!?)」ウロウロ
13: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:24:09.25 ID:V8gmEsz5.net
海未「5、4、3…」
真姫「あっ…あっ…!」アタフタ
穂乃果「おーい!こっちこっち!」
真姫「!」ササッ
海未「0!」
海未「行きますよっ」
穂乃果&真姫「……」
穂乃果「へへへ♪ここなら絶対バレないよっ!」
真姫「ほんとにバレないの?草むらなんて1番最初に探す場所でしょ?」
穂乃果「それが意外とバレないんだよね~!」
真姫「でも、いくらバレないって言っても別々に隠れた方が得でしょ?」
穂乃果「なんで?」
真姫「缶蹴りなんだから一人が見つかっても、もう一人が缶を蹴ればまた隠れられるでしょ?」
真姫「同じところに隠れたらリスクが増えるだけじゃない」
穂乃果「……あぁっ!!?」
真姫「ゔぇぇ…馬鹿じゃないの…」
穂乃果「まぁー、でも、迷ってたみたいだし仕方ないじゃん♪」
穂乃果「それになんかいっしょにいた方が楽しいし♪」ニッ
真姫「えっ…///」ドキッ
15: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:29:30.40 ID:V8gmEsz5.net
真姫「そ、それって…どういう…///」
穂乃果「え?なにが?」
真姫「だ、だから…」
ガサガサッ
海未「見つけました!」
真姫「え」
穂乃果「えっ…えぇ!?海未ちゃん早いよぉ!」
海未「と、言われましても…」
穂乃果「ぶー…なんでわかったの?」
海未「なんでって…穂乃果、前もその前の缶蹴り、かくれんぼで草むらに隠れていたじゃないですか」
真姫「は、はぁ…!?」
穂乃果「あ、あれぇ~…?そ、そうだっけ?」
真姫「ちょっと、絶対バレないってなんだったのよ!!」
穂乃果「あはは…ご、ごめ~ん♪」
16: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:35:48.96 ID:V8gmEsz5.net
タッタッタッ
ことり「えいっ♪」カンッ
海未「あっ」
ことり「海未ちゃん缶蹴りなんだから缶を見とかないとぉ~♪」
穂乃果「わーい!ナイスことりちゃん!逃っげろー!」
海未「うぅ…油断してました…」
ダダダッ
真姫「ちょっと、すぐ見つかっちゃったじゃない!」
穂乃果「ごめんごめんっ!次はちゃんと隠れるから!」
真姫「もういいわよ…。別々に隠れた方が鬼にとっては不都合なんだから」
真姫「…でも…どうしてもって言うなら…もう一回だけ頼ってあげても…」
穂乃果「確かにそれもそうだね!今度は別々に隠れよっか~!」
真姫「えっ」
穂乃果「じゃあ私は向こうね~!!」ダダダッ
真姫「」ポカーン
真姫「な、なんなのよ…もう~!!」
17: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:43:26.23 ID:V8gmEsz5.net
海未「穂乃果見っけ…これで全員見つけましたよ」
ことり「楽しかったね~♪」
穂乃果「今回は上手く隠れられた~!」
真姫「(ちゃっかり自分だけ上手く隠れちゃって…。私なんてすぐ見つかったのに…)」
ことり「次はなにをやろっか?」
穂乃果「鬼ごっこ!」
真姫「ゔぇぇ…お、鬼ごっこ!?」
穂乃果「いっくよー!ジャンケン!」
真姫「ちょ、ちょっと、まっ…」
穂乃果「ポンッ!」
真姫「あっ…ま、負けた…」
穂乃果「10秒数えてね!」
穂乃果「いぇーい、逃げろー!」
真姫「……10、9、8」
19: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 01:53:45.07 ID:V8gmEsz5.net
真姫「2、1、0」
ダダダッ
穂乃果「わっー!きたー!」
シーン・・・
穂乃果「ってあれ?」クルリッ
真姫「はぁはぁ…ぜぇぜぇ…」
穂乃果「あ、ありゃりゃ…」
真姫「(だから…鬼ごっこは嫌なのよ…)」
穂乃果&海未&ことり「」
真姫「(なによ、みんなつまんなそうな顔して…)」
真姫「(いっつもそう…学校でも、みんな逃げたいからって、鬼を私になすりつけて…)」
真姫「(挙げ句の果てには足が遅いとか鬼が捕まえてくれないからつまらないとか言いたい放題…)」
真姫「(これだから外遊びって、だいきらい…)」
真姫「(さっき、ちょっとでも楽しいと思ってた自分がバカみたい…)」
真姫「はぁ…」
ことり「ムギュッ♡」
真姫「……え?」
ことり「可愛い鬼さんを捕まえちゃった♡」
海未「こ、ことり?」
穂乃果「ことりちゃんが捕まえちゃってどうするの!?」
21: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 02:02:00 ID:V8gmEsz5.net
真姫「な、なにやってるのよ…」
ことり「私もね、いつもなかなか二人を捕まえられないんだぁ」
ことり「だから…二人でいっしょに捕まえよっ♪」
真姫「う、うん…」
タッタッタッ
穂乃果「わわっ!!きたよ!!逃げろー海未ちゃーん!!」
海未「えっ…あ、ちょ、ちょっと穂乃果!!」
ザッ
海未「うっ…!!」
ことり「うふふ~!挟み撃ち~!!」
海未「あ、あ、あぁ…!」アセアセ
ジリ…ジリ…
海未「…!!」
ポンッ
真姫「…タッチ」
海未「う、うぅ…」ヘナヘナ
穂乃果「あはは~!海未ちゃんあっという間だねぇ♪」
海未「!」キッ
海未「あなたのせいでしょー!!」ダダダダダダ
穂乃果「な、なんで!?私のせいじゃないよおおぉ!!!!」
真姫「元気ね…」
ことり「うーん♪海未ちゃんやる気だね~♪」
真姫「…はじめて捕まえられた…」
ことり「そっか…♪はじめて記念だね。おめでとうっ♪」
真姫「…うん」ニコッ
海未「二人ともなにボーッと見ているんですか、手伝ってください!!」
ことり「は~い♪」
22: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 02:08:37 ID:V8gmEsz5.net
海未「はぁ…はぁ…」
ことり「た、たくさん走ったね…はっ…はっ…」
真姫「あ、あんなに…はぁ…粘らなくても…ぜぇ…いいじゃない…」
穂乃果「ダメだよ~!鬼ごっこは真剣にやるのがおもしろいんだから!!」
真姫「はぁ…」
穂乃果「ふぅ…でも流石に喉乾いちゃったね」
海未「そういえば、向こうに駄菓子屋さんがありましたね」
穂乃果「ほんとっ!?よーし、レッツゴー!」ダッ
グイッ!
ことり「わわっ!穂乃果ちゃん…!?そ、そんなに慌てなくてもぉ~!!」
海未「穂乃果!ことりを引っ張るんじゃありません!」ダッ
真姫「あっ…」
真姫「」ポツン
真姫「ふんだっ…別に…いいわよ…」
真姫「どうせ…私は友達じゃ…ない…し…」
真姫「…本でも読んどくわよ」
真姫「……」
タッタッタッ
真姫「…?」チラッ
海未「なにをやってるんですか?一緒に行きましょう」
真姫「え?」
海未「喉が乾いてなくても、汗はいっぱいかきましたし、水分補給しないとですよ」
真姫「いや…喉…乾いてるけど…」
海未「なら、ほらっ」ギュッ
真姫「う、うん…」
真姫「……///」
25: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:15:35.66 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「あっ、二人とも遅いよ~!!」
海未「穂乃果が早すぎるんです、あれだけ走ってよくまだそれだけの元気がありますね…」
穂乃果「えへへ~♪早く飲み物ほしくて!」
ことり「お菓子も買っていこう~っ♪」
穂乃果「そうだね~」
真姫「あっ…」
穂乃果「ん?どうしたの?」
真姫「私、持ってきてない…」
穂乃果「なにを?」
真姫「お財布…」
真姫「…っ」キュッ
真姫「いいわよ、気にしなくても…。お菓子とか興味ないし」
穂乃果「えぇ~!!」
穂乃果「やだよやだよ!!そんなのなんかやだ!!」
真姫「なんでよ…」
穂乃果「そうだ!ちょっと待っててね!」
穂乃果「ん~」ポケットゴソゴソ
穂乃果「ひ~ふ~み~」
真姫「?」
穂乃果「はい!!これ昨日お家のお手伝いしてもらったお駄賃の100円!」
真姫「えっ…い、いいわよ…」
穂乃果「いいから!」
ギュッ
海未「持ち合わせが少なくて申し訳ないです…。50円ぽっちですが、使ってください」
ことり「じゃあ私と海未ちゃんで50円ずつね。合わせて100円だ~♡」
真姫「…なんで、こんな」
穂乃果&海未&ことり「」ニッコリ
真姫「……ありがと///」
26: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:21:10.83 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「うーんと、これとこれと~」
海未「そんなに買ってお金、足りるんですか?」
真姫「……」
ことり「なに買うのかなぁ?」ヒョイッ
真姫「ゔぇぇ…!?」
真姫「えっ…と…」
ことり「…もしかして、駄菓子屋に来るのはじめて?」
真姫「う、うん…」
穂乃果「えぇ!!もったいない!!」
穂乃果「ふふふ…。なら、ここは駄菓子屋そむりえである、この高坂穂乃果にお任せを!」
海未「はいはい…。聞かなくていいですからね」
穂乃果「海未ちゃんっ!」
海未「好きな食べ物はなんですか?」
真姫「トマト…」
穂乃果「じゃあこれとかは!!?」
ことり「さくらだいこん…?」
海未「穂乃果…それ食べたことあるんですか?」
穂乃果「え、ないけど?でも色がトマトっぽいな~って」
ことり「それってたしか、たくあんみたいな味だったようなぁ…」
穂乃果「……」
真姫「……」
27: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:25:08.88 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「とりあえず人気があるやつと私たちのオススメで!!」
海未「いいんですか、これで?」
真姫「うん、ありがとう」
ことり「あとは~飲み物だね~」
海未「どれにしましょうか」
穂乃果「せっかくだからお揃いで飲みたいよね♪」
穂乃果「う~ん…」
真姫「…」ジー
穂乃果「んっ…どうしたの?」
真姫「あっ…いや、アレってどんな味なんだろうって…」
ことり「アレ?」チラッ
海未「ラムネですね」
穂乃果「あのラムネ、海未ちゃんも飲める炭酸なんだよね!」
穂乃果「えへへ、お目が高いね~!」
真姫「そんなこと…あるけど…」
穂乃果「おばあちゃん!ラムネ4本ちょーだい!」
駄菓子屋のおばあちゃん「はいはい、4本だね」
28: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:28:40.27 ID:V8gmEsz5.net
駄菓子屋のおばあちゃん「はい、20億円のおつりだよ」
真姫「(20億円…?)ありがとう」
穂乃果「ねーねー!あそこで飲もうよ!」
真姫「あそこ?」
29: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:32:28.47 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「三人とも、早く早く!!」
真姫「こ、これに登るの…?」
真姫「む、無理よ…こんなの」
穂乃果「大丈夫だよ!木登りって意外と簡単だから!」
穂乃果「それに落ちても海未ちゃんとことりちゃんが後ろにいるからへーき!」
海未「落ちる前提の話をしてどうするんですか…」
真姫「ふ、普通に…ベンチで食べればいいでしょ?」
穂乃果「えぇ~つまんないよ~!!」
ことり「穂乃果ちゃん、あぁなったら引かないよぉ?」コソコソ
真姫「~~~っ」
真姫「はぁ…」ノボリノボリ
穂乃果「おっ、上手い上手い!」
ズルッ
真姫「ひっ!」
海未&ことり「あっ!」
ガシッ!
真姫「はっはっ…」ドキドキ
ことり&海未「ほっ…」
真姫「(なんで、私、こんなことしてるのよ…)」
30: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:38:53.68 ID:V8gmEsz5.net
ノボリノボリ
真姫「こ、これ以上…む、無理よぉ…」ブルブルッ
穂乃果「……」
サッ
真姫「…!!」
穂乃果「大丈夫だよ?ほら、つかまって。一緒に行こ!」
スッ
真姫「う、うん…」ニギッ
真姫「上手なのね…木登り…」
穂乃果「えへへ、そうかな?慣れだよ」
穂乃果「ほら、もう着いた!」
真姫「はぁ…」ヘナッ
穂乃果「どうだった?」
真姫「どうだったって、怖かったわよ…」
海未「ほ、穂乃果~!」
ことり「穂乃果ちゃぁ~ん!」
穂乃果「あ、待ってて今、手貸すから!」
穂乃果「よーいしょ!!っと!」
海未&ことり「はぁ…はぁ…」
穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんも木登り上手くなったね♪」
穂乃果「海未ちゃんなんて、最初は無理です~!って言ってたのに」
海未「毎日、付き合わされれば多少は登れるようにもなりますよ…」
穂乃果「あはは、そっか!」
31: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 02:45:13.90 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「あっ、見てみて!」
真姫「なに……あっ……」
穂乃果「この綺麗な夕焼けを見せたかったんだぁ~!」
真姫「ほん…と…綺麗ね」
真姫「でも、私の方が…」
真姫「私の方が綺麗でしょ…?」
穂乃果「ぷは~!!ラムネ美味しい~!!」
穂乃果「やっぱり夕焼けを見ながら飲むラムネは格別だねぇ~!!」
穂乃果「あれ?何か言った?」
真姫「~~!!」プクー
真姫「言ってない!」
穂乃果「え~言ったような気がするんだけどなぁ」
真姫「だから言ってないってば~!!」
海未&ことり「…クスッ」
32: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 02:53:54 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「えぇ~年下さんなの!?」
ことり「一つだけね♪」
海未「しっかりしていますね…」
真姫「ふふん…♪」
穂乃果「なんか急に可愛く見えてきた♡愛おしく見えてきたよぉ~♡」
ナデナデ
真姫「ゔぇぇ…///」
真姫「って、ていうか、なによそれ!今までは可愛くなかったってこと!?」
穂乃果「そんなこと言ってないよ~!!」
真姫「だってそういうことじゃない!」
海未「あっ…そういえばまだ名前を…」
ことりママ「ことり~!」
ことり「お母さんだ!はーい!」
ことりママ「帰るわよ~」
ことり「うん、わかった~!」
真姫ママ「私たちも帰りましょう~♪」
真姫「はーい」
33: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 03:02:35 ID:V8gmEsz5.net
穂乃果「つかまって、下ろすよ」
真姫「うん」ギュッ
穂乃果「よいしょ…っと」
スタッ
真姫ママ「お待たせ、帰りま…しょ…」
真姫「どうしたの?」ドロドロ…
真姫ママ「…クスッ、いいえ、なんでもないわ」
真姫「」チラッ
穂乃果&海未&ことり「~~~~~」
真姫「……かえろ」
真姫ママ「いいの?バイバイって…」
真姫「うん、大丈夫(私があの間に入るのも変だし…)」
スタスタ
真姫ママ「……」
穂乃果「……あ」
穂乃果「ねぇ~~!!」
真姫「…!!」
真姫「な、なに…?」
穂乃果「っっまたね~!!」
海未「また遊びましょうね☆」
ことり「きっとね~♪」
真姫「……うんっ。うんっ!!また!!」
穂乃果「えへへ♪」
34: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 03:10:01 ID:V8gmEsz5.net
スタスタ
真姫ママ「楽しかった?」
真姫「えっ…」
真姫「……うん、すっごく!!」
真姫「ラムネって美味しいのね」
真姫ママ「うふっ、そうね」
真姫「それと駄菓子も…って…あ」
真姫ママ「真姫ちゃん?どうしたの?」
真姫「名前、言ってない」
真姫ママ「…なんだ…そんなこと」
真姫ママ「きっと、わかってるわ」
真姫「え?」
真姫ママ「名前なんて知ってるのが当たり前の関係になるんだから」
真姫「どういう…こと?」
ことり「真姫ちゃん」
真姫「こと…り?」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「なんで私の名前…」
ことり「真姫ちゃん!!」
真姫「はっ!!」
35: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 03:14:32 ID:V8gmEsz5.net
真姫「はぁ…はぁ…」
真姫「夢…?」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「ことり…あれ…制服…?」
ことり「ありゃぁ…珍しいね、寝ぼけてるの?」
真姫「私、寝てたの…?」
ことり「うん、ずっと」
真姫「作業は…?」
ことり「もう終わったよ♪だからいっしょに帰ろうと思って♪」
真姫「……(私、むかし、穂乃果や海未やことりに会ってたの?)」
真姫「……(それとも夢?)」
ことり「真姫ちゃん?」
真姫「いえ、なんでもないわ…そうね、帰りましょう」
ガサゴソ
36: 名無しで叶える物語(光) 2020/04/19(日) 03:23:30 ID:V8gmEsz5.net
ダダダダダダ!!
真姫「なんの音…?」
ガチャリ!!
穂乃果「あっ真姫ちゃんとことりちゃんがいた!!」
真姫「どうしたのよ、そんなに慌てて…」
穂乃果「見てみてこれ!じゃーん!!駅前にスイーツバイキング店が新しく出来たんだって!!」
穂乃果「しかも今日だけ半額だよ!半額!」
ことり「え、えぇ!?すごぉ~い♪」
海未「みんなで行った方が楽しいからと穂乃果が。せっかくなのでことりと真姫もどうですか?」
ことり「行く行く!うわぁ~♪すっごく楽しみ♪」
海未「真姫はどうしますか?」
真姫「私は……辞めとくわ、そんなガラじゃないし」
真姫「幼馴染3人で仲良く行ってきなさいよ」
37: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 03:35:02.07 ID:V8gmEsz5.net
ガシッ
穂乃果「ダメだよっ!!いっしょに行くの!!」
グイッ
真姫「ゔぇぇ…!?ちょ、穂乃果ぁ!」
穂乃果「真姫ちゃんがいないとつまんないからさ♪」
真姫「えっ…///」ドキッ
真姫「(あぁ…もうこの天然ジゴロ…!!)」
真姫「昔から何も変わってないわね…」ボソッ
穂乃果「え、なんて言ったの?」
真姫「なんにも言ってないわよ。それと今日は私がみんなにご馳走してあげる♪」
穂乃果「えぇ、ほんとに!?」
海未「いけません!真姫一人に代金を払わせるなんて」
真姫「いいのよ、いつかの駄菓子のお礼」
穂乃果&海未「駄菓子?」
真姫「……」
真姫「(やっぱり覚えてないのね…。ま、忘れてたって私が楽しかったことに変わりはないんだし…。)」
真姫「(でも、あれは本当に穂乃果たちだったのかしら?)」
真姫「(実は勝手に穂乃果たちと思い込んでるだけで…)」
真姫「……」
38: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 03:51:19.50 ID:V8gmEsz5.net
ことり「穂乃果ちゃんがこうやって真姫ちゃんの手を引っ張ると木登りの時を思い出すね」ボソッ…
真姫「え?」
ことり「えへへっ♪」
真姫「(あぁ…もうこの子だけは本当に…私が寝言を言っててそれを聞いてたの?)」
真姫「(……それとも)」
真姫「……ことり」
ことり「なーに?」
真姫「あの時、遊びに誘ってくれて…ありがとう」
ことり「うふふ…」
ことり「どういたしまして♡」
真姫「(…もう、どこまで知ってるの?覚えてるの?把握してるの?あなたは)」
真姫「(そんなのわからない…わからないけど、ただ一つ確かなのは…この3人といると)
真姫「……楽しい♪」
おわり
40: 名無しで叶える物語 2020/04/19(日) 03:52:57.02 ID:V8gmEsz5.net
長丁場になって申し訳ないです。最後まで見ていただいてありがとうございます
それと真姫ちゃん、誕生日おめでとう!
ことり「むかしの真姫ちゃん」