512: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:30:28.43 ID:dcovwKI/0

りあむ「結果発表~!!!」

凛「突然うるさいよ....」

輝子「ゴミ捨て場のカラス一掃できそう....」

芳乃「千夜へのいくつかの質問で」

芳乃「わたくしたちの知らないいくつかの情報が出てまいりましたー」

凛「と言っても」

凛「私たちにとっては当たり前のことだったり」

凛「そもそも元から知らないことだったり」

凛「特におかしなところはなかったけど」



514: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:33:12.72 ID:dcovwKI/0

乃々「....そうですね」

乃々「違和感に気付くことが出来るのは私と」チラ

りあむ「....」

りあむ「....えぼく?」

凛「....」

凛「乃々、気づいたことを私たちに教えて」

乃々「わかりました....」

凛「りあむはおかしいところがあったら喋っていいよ」

りあむ「はーい!」

りあむ「(あれ、それ以外の時は喋っちゃダメってこと?)」



515: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:39:34.51 ID:dcovwKI/0

乃々「まず1つ目の質問」

乃々「『ちとせさんを知っているか』」

乃々「これについては、特におかしなところはなかったと思います....」

輝子「2人を除いて、全員が忘れてるわけだからな....」

輝子「知ってたら、怖い....」

凛「芳乃の考えの通りだとしたら」

凛「千夜が忘れていないはずはない」

芳乃「もしも、覚えているのならばー....」

乃々「....」

乃々「....千夜さんは知らないと言っていましたし、嘘をついているようにも見えませんでしたよ....?」

凛「....そうだね、私たちの考えすぎかも」



516: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:48:56.10 ID:dcovwKI/0

乃々「次の質問」

乃々「『ご両親は元気か』」

りあむ「も~」

りあむ「これ聞いた瞬間、ぼくやみかけたよ!」

凛「?」

凛「なんで?」

乃々「....実は」



517: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:49:37.76 ID:dcovwKI/0

乃々「私たちが聞いていた話では」

乃々「千夜さんのご両親は既に他界されていて」

乃々「千夜さん自身も天涯孤独」

乃々「それが元で、ちとせさんと一緒に暮らしている」

乃々「ということだったんです....」

凛「....」

凛「つまり、ちとせという存在が消えたことで」

凛「千夜の生い立ちにも影響が出てる....」

乃々「そうなります....」

芳乃「ふむー....」



518: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 22:50:18.09 ID:dcovwKI/0

芳乃「....これで1つ明らかになりましてー」

輝子「な、なんだ....?」

芳乃「我々は、『ちとせ』が事務所に入ってから生まれた関係ですが」

芳乃「古くからの知人である『ちとせ』について」

芳乃「千夜は一切知らず」

芳乃「それどころか、千夜自身の人生まで変わっているのですー」

凛「....」

芳乃「この世界では『ちとせ』が事務所にいないだけではなく」

芳乃「その存在自体が失われているのでしょうー....」

凛「....そういうことになるね」

乃々「....」

乃々「つまり、あかりさんたちも....」

りあむ「そんなぁ....」



519: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:07:28.13 ID:dcovwKI/0

乃々「りあむさん」

乃々「私たちが救うんです」

乃々「あかりさんもあきらさんも、凪さんも颯さんも」

乃々「ちとせさんも」

りあむ「乃々ちゃぁん....立派になって....」グス



520: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:08:04.93 ID:dcovwKI/0

乃々「3つめの質問です」

乃々「『今日の仕事は誰と一緒だったのか』」

凛「乃々の話だと、今日は『ちとせ』と一緒の仕事のはずだったんだよね」

乃々「そうですね....」

凛「『ちとせ』が消えて1人の仕事になったってことか....」

乃々「はい、私も千夜さんの仕事の詳しい内容までは知らなかったので」

乃々「ほたるさんの元先輩さんと、江口洋介さんとの共演」

乃々「というのが元からそうだったのか、世界が変わったことによる影響なのか」

乃々「わかりません....」

凛「そっか....」



521: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:08:30.63 ID:dcovwKI/0

乃々「ただ、1つおかしなところは」

乃々「ほたるさんの元いた事務所の先輩さんは」

乃々「既にアイドルを辞めている、はずなんです....」

乃々「ほたるさんから、その元先輩さんと色々あった、と聞いたことがあるので....」

輝子「じゃ、じゃあどうして、千夜さんとイベントで一緒になるんだ....?」

凛「....」



522: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:09:08.27 ID:dcovwKI/0

凛「『ちとせ』以外にも4人も消えてるんだよ」

凛「その影響が、一見全く関係のない所に表れてもおかしくはないのかも....」

乃々「....私たちが気づいていないところでも」

乃々「こんな変化がたくさん起きているのかもしれません....」

輝子「....」ゴクリ



523: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:09:58.52 ID:dcovwKI/0

凛「3つ目の質問についてはこんなところ?」

りあむ「あの」

凛「何?」

りあむ「どう考えても変じゃない?」

凛「?」

りあむ「千夜ちゃんとその元先輩さんはわかるよ?」

りあむ「でも江口洋介さんって」

りあむ「イベンターは頭おかしいんじゃないの?」

輝子「や、でも、世の中には、よくわからない催しもたくさんあるから....」

りあむ「そうかな~」



524: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:11:41.18 ID:dcovwKI/0

りあむ「新人アイドルと大物俳優を使ったイベントなんて誰も興味ないでしょ~」

凛「?」

乃々「い、一応少しだけ調べてみます....」ポチポチ

乃々「え、ぐ、ち、よ、う、す、け」ポチ

乃々「えーっと....」ジー

乃々「え゛っ!?」

凛「どうしたの?」

乃々「江口洋介さん....」

乃々「....」



525: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:12:10.11 ID:dcovwKI/0

乃々「アイドル....って書いてるんですけど!?」

凛「大物アイドルでしょ」

輝子「大物アイドルだな」

りあむ「へぇっ!?」

りあむ「52歳で!?」

凛「歳を重ねてもなお、アイドルとしての輝きを失ってないから大物アイドルなんだよ」

凛「....え、もしかして違うの?」

乃々「....私たちが知っているのは、大物俳優の江口洋介さんです」

凛「こんなところにも世界が変わった影響が....」

芳乃「....」

芳乃「至る所にそのような影響が出ていると考えてよいのかもしれませんー....」

りあむ「あ、でも出てるドラマは変わってないんだ」

りあむ「変なの」



527: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:29:46.29 ID:dcovwKI/0

乃々「4つ目」

乃々「『同期の子たちとの仲はどうか』」

凛「りあむとの不仲説は置いといて」

りあむ「置かないでよっ!」

凛「....5人は消えちゃってるから、話が出てこないのは当たり前か」

乃々「....ただ」

輝子「ただ?」



528: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:31:12.01 ID:dcovwKI/0

乃々「瞳子さんが、千夜さんの同期になっていたのと」

乃々「ネネさんの妹さんがこの事務所でアイドルになっていること」

乃々「この2つは変です....」

凛「どういうところが変わってるの?」

乃々「瞳子さんは、もっと前から事務所にいましたし....」

乃々「ネネさんの妹さんが、アイドルをやっているという話も聞いたことがありません....」

りあむ「そもそも!本当に千夜ちゃんの同期だったらぼくの同期でもあるんだよ!」

りあむ「ぼく、その瞳子さんのことあんまり知らないよ?」

りあむ「ネネちゃんの妹?なんて存在も知らなかったよ!」

凛「そうなんだ....」



529: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:31:48.77 ID:dcovwKI/0

輝子「瞳子さん自体は、ボノノちゃんたちも知ってるんだよな....?」

乃々「それは、そうですね」

芳乃「この方でしてー」スッ

りあむ「え、キツ....」

りあむ「瞳子さん、なんでセーラー服着てるの....」

凛「なんでって」

凛「瞳子さんは現役の女子高生なんだから、別におかしな話でもないでしょ」

乃々・りあむ「!!?!?!?!?!?!?!?!!????」



530: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:32:23.73 ID:dcovwKI/0

りあむ「いやいや!だってほら、これ見てよ!」

りあむ「明らかに女子高生じゃないでしょ!!!」

乃々「そうですよ!さすがに無理がありますよ!」

凛「そう?」

輝子「大人びている、女子高生のアイドルだって、普通にいるし....」

芳乃「奏さんなどと同じでございますー」

りあむ「奏ちゃんと比べるのは失礼じゃない!?」

乃々「....」

乃々「りあむさん」コソコソ

りあむ「?」



532: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/26(日) 23:33:07.98 ID:dcovwKI/0

乃々「おそらく皆さんは、世界が変わった影響でこの違和感に気付くことが出来ないんです」コソコソ

りあむ「気付く気付かないじゃないよ!?見ればわかるじゃん!」コソコソ

乃々「私たちにとってはそうでも」コソコソ

乃々「最初から現役女子高生の瞳子さんと接してきた皆さんには、それが普通なんです」コソコソ

りあむ「....見た目全く変わってないのに?」コソコソ

乃々「....はい」

りあむ「そんな....気の毒だよ....」

りあむ「みんなも....瞳子さんも....」

乃々「....」

乃々「....私たちが取り戻すんです」

乃々「皆さんの正しい女子高生観と」

乃々「瞳子さんの尊厳を....!」

りあむ「....」

りあむ「頑張ろう!」グッ

凛「何やってんの2人とも....」



537: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:24:42.79 ID:RLqfgWQm0

乃々「私たちの感じた相違点はこのくらいです....」

凛「わかった、もしこれから新しく気付いたことがあったら言ってね」

乃々「はい....」

凛「じゃあこれらの情報を踏まえつつ」

凛「これからどうするのかを考えていこう」

輝子「千夜さんのところに行く前に、凛さんが言ってたのは」

輝子「穴の中から連れてきた子たちをどうするのか、と」

輝子「どうしてりあむさんに関する記憶だけ戻ったのか」

輝子「だったけど....」



538: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:25:16.78 ID:RLqfgWQm0

凛「うん、まずあの子たちについてだけど」

凛「とりあえず今は、託児所に預けてはいる」

凛「でも、もっと根本的なところを解決しなきゃいけない」

乃々「....5人の存在をこの世界に戻す、ですよね」

凛「そう」

りあむ「あの5人って、この世界から消えちゃってる上に」

りあむ「本人たちもちっちゃくなっちゃってるわけだよね?」

りあむ「問題だらけじゃない?」

輝子「そうだな....」

輝子「無理難題なうえに、いくつかある問題を1つずつ解決していかないと....」

乃々「....」



539: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:25:53.04 ID:RLqfgWQm0

芳乃「....凛」

凛「?」

芳乃「凛は、ちとせを除いた他の4人は」

芳乃「りあむの見た胎児らしきものが成長した姿であると考えているのですねー?」

凛「....りあむの話を聞く限りそうなのかなって」

凛「手がかりも他にないし」

りあむ「ぼくは最初はそう思わなかったけど」

りあむ「来たときに胎児らしきものが4つあって」

りあむ「寝て起きたらそれは消えてて、代わりに4人がいたってことは」

りあむ「やっぱりそうなのかなぁ~」

芳乃「ふむー....」



540: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:26:40.16 ID:RLqfgWQm0

凛「芳乃から貰ったタケノコの件もあるし」

凛「あの穴の中は時間の流れがおかしいのかもしれない」

凛「....」

凛「....それか」

凛「もしかしたら、生物の命そのものに関わる力があるのかも....」

乃々「い、命ですか....?」

輝子「そこまでの力が....!?」

凛「....」



541: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:27:44.28 ID:RLqfgWQm0

凛「....証拠があるわけじゃない」

凛「ただ、引き抜かれて既に死んでいたはずの、タケノコ」

凛「本来なら母胎の外で生きられるレベルではなかった、胎児たち」

凛「この両方が生きて、成長したっていう事実だけはある」

芳乃「....」

芳乃「生まれるも死ぬも、魂の内」

芳乃「生命にとって、そこだけは絶対に触れてはいけない領域....」

芳乃「....失われるはずだった魂に触れ」

芳乃「さらにそれを操り、不自然な速度で成長させるなど」

芳乃「あってはならないことですー....」

乃々「....」



542: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:28:20.53 ID:RLqfgWQm0

りあむ「でもさぁ、それが本当だとしたら」

りあむ「ちとせちゃんはわからないけど」

りあむ「少なくとも4人は死んでたってことなの?」

芳乃「....」

芳乃「....おそらくは」

りあむ「だったら穴の謎パワー?もたまには役に立つってことだよね~」

凛「そこだけ切り取ったらそうなるけど」

凛「そもそも穴自体が呼び寄せてるんだから、そうはならないと思う」

りあむ「あっ、そっかぁ....」



543: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:29:02.91 ID:RLqfgWQm0

芳乃「....わたくしも」

芳乃「凛の考えが正しいと思いますー」

輝子「他に気付いたこと、あるのか....?」

芳乃「....」

芳乃「....凛、乃々、りあむ」

芳乃「3人に問いますー」

3人「?」



544: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:29:38.51 ID:RLqfgWQm0

芳乃「りあむを除いたあの5人」

芳乃「一度でも言葉を発しましたかー?」

凛「....私は聞いてない」

乃々「私もです....」

りあむ「ぼくも聞いてないなぁ」

芳乃「....やはり、そうなのですねー」

輝子「....」



545: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:31:59.08 ID:RLqfgWQm0

輝子「....あの子たち、無口なんじゃなくて」

輝子「喋れない、ってことなのか....?」

芳乃「....わたくしたちは皆」

芳乃「物心の付く前から、常に親、兄弟、祖父母など」

芳乃「周りに生きる全ての人々の言葉を聞きながら育つのです」

芳乃「いえ、育つのではなく」

芳乃「彼ら、彼女らの言葉が育ててくれる、と言った方が適当かもしれませぬー....」

凛「....」



546: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:32:47.54 ID:RLqfgWQm0

芳乃「凛の言うことが正しいのであれば」

芳乃「あの子たちは、ほとんど言葉を聞かずにあの年齢まで育っている」

りあむ「聞いたのはせいぜいぼくの寝息と寝言くらいだね~」アハハ

芳乃「....そのような状態で」

芳乃「言葉を話せるはずはないのですー....」

乃々「ひどい....」



547: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:34:21.01 ID:RLqfgWQm0

凛「あの子たちのことはこのくらいにして」

凛「次は

りあむ「ぼくについてだ!」ビシッ

凛「....」

凛「....りあむだけ、謎が多すぎる」



548: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:35:30.89 ID:RLqfgWQm0

凛「第一に、他の5人はみんな実年齢よりもかなり幼い頃」

凛「下手したら生まれる以前の状態で穴に連れてこられたのに」

凛「なぜかりあむだけは、変わらない姿で穴に来てること」

りあむ「日付を確認したけど、ぼくが部屋でグダグダしてた日のまんまだったよ!」

凛「....1日のズレもないんだ」

乃々「一体どういうことなんでしょうか....」



550: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:36:00.13 ID:RLqfgWQm0

凛「第二に、りあむだけは、穴から出てきた瞬間に全員の記憶が戻ったこと」

りあむ「やっぱり、ぼくが炎上しまくってたから忘れたくても忘れられなかったってことなのかな~」

乃々「皆さん普通に忘れてましたけど....」

りあむ「それとも、ぼくって思ったよりスター性?カリスマ性?そういうのがあったってこと?」エヘヘ

凛「真面目に考えてる?」

乃々「何言ってるんですか」

輝子「口を慎んでくれ....」

芳乃「お正月のような頭でしてー」

りあむ「ごめんて」



551: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:36:46.25 ID:RLqfgWQm0

凛「でも、変だよね」

凛「他の5人については、穴から出ても何の変化もなかったのに」

凛「りあむだけなんて....」

乃々「....」

乃々「....5人とりあむさんの違いといえば」

乃々「年齢ですよね....」



552: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:37:35.85 ID:RLqfgWQm0

凛「....穴に連れてこられて」

凛「世界から消えたときの年齢、になるのかな」

輝子「そうだな、りあむさんはついさっき消えたからそのままだけど」

輝子「凛さんの推理に従うと」

輝子「他の5人は、10年以上前にこの世界から消えて、穴に連れてこられたことになる....」

りあむ「....」

りあむ「....あれ?」



553: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:38:11.38 ID:RLqfgWQm0

りあむ「よく考えたらさ、当たり前じゃない?」

凛「りあむが、よく考える....?」

乃々「髪だけじゃなく脳も成長したんですか....?」

輝子「やっぱり穴の作り出した偽物なんじゃ....」

芳乃「お正月は言い過ぎましてー」

りあむ「真面目に聞いてよ~!」

輝子「ブーメラン突き刺さってるぞ....」



554: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:39:11.62 ID:RLqfgWQm0

りあむ「いやさ、ぼくたちに関する記憶が消えたのって」

りあむ「この世界から存在が失われたからなんだよね?」

乃々「おそらく、そうですね....」

凛「穴の中に無理やり連れてこられたせいで」

凛「これまであった人生、歴史が全部書き換えられた、ってことなのかな」

りあむ「だったらさ」

りあむ「元いた通りにぼくが戻ってきたんだから」

りあむ「みんなの記憶も戻るのは当然なんじゃない?」

凛「....」



555: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:40:03.72 ID:RLqfgWQm0

凛「....いや、だからさ」

凛「それなら、他の5人の存在は消えたままの理由がわからないじゃん」

りあむ「....」

りあむ「ぼくは元いた通りに戻ってきたけど」

りあむ「5人は元いた通り戻ってきてないよ?」

芳乃「むむー....」

乃々「....そ、そうなるんですか?」



557: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:40:46.74 ID:RLqfgWQm0

凛「....言われてみれば」

凛「他の5人と違って、りあむだけは」

凛「穴に連れていかれる前と、今」

凛「ほとんど変わってないのかも....」

りあむ「だよね!」

輝子「な、なるほど....!」

凛「えーっと、ちょっと待って....」

凛「....それってもしかして」



559: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:42:45.43 ID:RLqfgWQm0

凛「りあむの時と同じ方法で、全員の記憶を戻す」

凛「....世界を元に戻すには」

凛「穴の中に連れてこられた時の状態の5人を」

凛「穴の中に連れてこられた時代に」

凛「戻さなきゃいけないってこと....?」

りあむ「違うかな?」

凛「いや、それはそうかもしれない....のかな....」

凛「でもそれって....」

芳乃「....」



560: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:45:19.83 ID:RLqfgWQm0

芳乃「....りあむの言っていることは、珍しく的を射ているのかもしれませぬー」

りあむ「でしょでしょ!」

りあむ「やっぱり穴から唯一の復活を遂げたぼくだからこそなせる思考なのかなぁ~」フフン

輝子「穴に来たときの状態って、胎児ってことなのか....?」

輝子「5人とも今は普通に成長しちゃってるぞ....」

乃々「元の時代に戻すって、どうするんですか....?」

乃々「タイムスリップのやり方なんて私知りませんけど....」

一同「....」

りあむ「よ、よし!次行こう次!」

乃々「軽く流せる話ではなくなってます....」



561: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:47:27.97 ID:RLqfgWQm0

りあむ「行き詰ってきたし、ちょっと他のことでも考えよう!」

りあむ「休憩大事だよ!」

輝子「....」

輝子「....そういえば」

輝子「なんで、りあむさんだけ今の時代、今の年齢のままだったんだろうな....」

輝子「他の5人は、ずっと昔に連れてこられたのに....」

凛「穴がどんな基準でそれを判断してるかわからないから、こっちもわかりようがないよ」

凛「適当って言われたらそれまでだし」

乃々「まず、なぜこの6人が穴に連れていかれたのかもわかりませんから....」

乃々「理由なんてないのかもしれませんけど....」

芳乃「....」



562: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/27(月) 22:48:23.83 ID:RLqfgWQm0

芳乃「....もしかすると」

芳乃「心、ではないでしょうかー....」

凛「心?」

芳乃「はい、わたくしはこの穴が、人々の心を見ていると言いましたー」

芳乃「それに従うと」

芳乃「6人が選ばれた理由はわかりませんが」

芳乃「りあむだけ、過去に遡られなかった理由はわかるような気がするのですー....」

凛「!」

凛「それ本当?」

りあむ「芳乃ちゃんすっご!」

芳乃「....あくまで推測ですが」

芳乃「5人の胎児の時の心、つまり精神の年齢と」

芳乃「りあむの今の心が」

芳乃「同等だったから」

芳乃「というのはいかがでしょうかー?」

りあむ「....」

りあむ「つまり?」

輝子「りあむさんの精神年齢が、19歳になった今でも赤ちゃん以下ってこと」

りあむ「」

りあむ「ちょ、ちょっと待ってよ!?」

りあむ「ぼくさっきから日本語ペラペラだよ!?」

りあむ「おしっこもうんちも1人で出来るよ!?」

りあむ「胸だってほら!こんなに!こんなにでっかいよ!?」

乃々「....りあむさん」

りあむ「乃々ちゃん見てよ!ほら!ぜんっぜん赤ちゃんじゃないでしょ!?」

乃々「いくら言葉が喋れても、いくら身体が大きくなっても」

乃々「心で人々を判断する穴には」

乃々「精神年齢が赤ちゃん以下、胎児と同レベルということがバレてしまったんです....」

りあむ「」

凛「りあむ、諦めよう」ポン

りあむ「」



565: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 21:58:02.17 ID:AI9/1v1E0

凛「情報の整理はできたけど....」

乃々「....なんというか」

乃々「課題が見えるようになったせいで、難しい状況であることを実感してしまったような気がします....」

輝子「そうだな....どうすればいいのか、見当もつかないぞ....」

芳乃「むー....」

りあむ「」

どうする? >>566



566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/28(火) 22:00:55.25 ID:5+Hzor2DO

穴にしきにゃんの危ないクスリを投下する



567: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:15:00.84 ID:AI9/1v1E0

芳乃「....こうも滞ってしまうならば」

芳乃「仕方がありませぬー....」

凛「....何かあるの?」

芳乃「....毒を持って毒を制する」

凛「!?」

凛「な、何をするつもりなの....」

芳乃「りあむ」

りあむ「なに?」

芳乃「餃子を作るのですー」



568: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:15:47.15 ID:AI9/1v1E0

りあむ「え、いつ?」

芳乃「今ですー」

りあむ「なんで!?」

芳乃「アイドルが食べられないような」

芳乃「とびきり臭いの強いものをお願いしますー」

りあむ「えぇ....」

輝子「???」

乃々「芳乃さん....?」

凛「....芳乃を信じてみよう」

りあむ「じゃあにんにくとニラをマシマシマシにするね!」

芳乃「マシマシマシでは足りませぬー」

芳乃「マシマシマシマシマシマシマシにしてくださいー」

りあむ「は-い」



569: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:16:35.83 ID:AI9/1v1E0

りあむ「へいお待ち!」スッ

凛「うわ~....」

輝子「美味しそうだけど....」

乃々「これは流石に臭いが....」

りあむ「芳乃ちゃんのオーダー通りのニラニンニクマシマシマシマシマシマシマシ餃子だよ!」

りあむ「2、3日は覚悟してよね!」

芳乃「....さて」



570: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:17:06.53 ID:AI9/1v1E0

芳乃「これを誰かが食べなければなりませぬー....」

凛「本気!?私たち明日も仕事があるんだよ!?」

芳乃「....穴を解決しなければ、明日があるかもわからないのですー」

凛「っ....」

芳乃「安心してください」

芳乃「全員平等に、くじ引きを行いましょうー」

輝子「安心要素はどこにあるんだ....?」

>>571 コンマ2桁
00~19:乃々 20~39:凛 40~59:輝子 60~79:芳乃 80~99:りあむ



571: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/28(火) 22:17:33.84 ID:fzRhMbwao





573: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/28(火) 22:18:55.41 ID:yMTLJEzc0

ところでクッソ今更だけどよしのんって「さん」付け呼びしてなかったっけ?名前呼び捨てにしてるイメージ薄いんだけど



575: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:29:31.71 ID:AI9/1v1E0

そこは迷ったのですが、乃々だけ呼び捨てで他はさんづけだとなんとなく距離が遠いように感じてしまうので、
今回は呼び捨ての方に統一させていただきました。



577: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:54:26.36 ID:AI9/1v1E0

乃々「....!」グッ

凛「(あれは絶対いや)」スッ

輝子「(頼む....)」スッ

りあむ「....」ギニュ

芳乃「....わたくしは残ったこれを」ヒョイ

りあむ「えーっと....」アケアケ

りあむ「あ、ぼくだ!」

りあむ「も~せっかく作ったのにみんな食べたがらないから丁度良かったよ~」



578: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:54:52.36 ID:AI9/1v1E0

りあむ「いっただきま~す」パク

りあむ「....」モグモグ

りあむ「さすがぼく!」ピース

凛「収まるところに収まってよかった」

乃々「りあむさんなら大丈夫ですね....」

輝子「りあむさんは、明日、仕事とかないのか....?」

りあむ「明日は握手会があるけど大丈夫でしょ~」パクパク

凛「....まありあむなら」

乃々「りあむさんなら....」

輝子「ギリギリセーフだな....」



579: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 22:56:19.72 ID:AI9/1v1E0

りあむ「ごちそうさま!」

芳乃「それではりあむ、本題に入りましょうー」

りあむ「餃子が本題じゃなかったの?」

芳乃「いえ、本題は」

芳乃「今、りあむの口から漏れ出ている臭いでございますー」

芳乃「りあむは、ごじらを知っていますかー?」

りあむ「え、うん、知ってるけど」

芳乃「ごじらは口から放射熱線というものを出すのですが」

芳乃「それをイメージし、窓の外に向かって一気に息を吐き出して欲しいのですー」

りあむ「よくわかんないけどおっけー!」

凛「!」

凛「みんな、伏せて!」

乃々「!」ズサッ

輝子「あわわ」バタバタ



580: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:00:37.08 ID:AI9/1v1E0

りあむ「いっくよ~」

りあむ「すぅ~」

りあむ「ハァァァァァァァァァァッッッッ!!!!!!!!!」ドカーン

りあむ「ドリャアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!!!」バコーン

りあむ「ウリャリャリャリャリャリャリャリャリャリャリャッッッッッッッ!!!!!!!!!!」ズバーン

凛「(おぉ....凄い....臭い....)」

凛「(心なしか周りの景色に黄色い靄がかかってるような....)」ゲホゲホ

乃々「りあむさん自身は大丈夫なんでしょうか....」コソコソ

輝子「フグは自分の毒じゃ、死なないからな....」コソコソ



581: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:01:33.72 ID:AI9/1v1E0

芳乃「....」

芳乃「さすがですー」パチパチ

りあむ「えへ」

輝子「というか、それを言ったら芳乃さんも....」コソコソ

輝子「あっ!芳乃さんだけ、ガスマスクしてるぞ....!」コソコソ

乃々「ず、ずるい....」コソコソ



582: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:02:08.29 ID:AI9/1v1E0

りあむ「で、この後は?」

芳乃「もうすぐですー」

りあむ「もうすぐ?」

ガチャリ

志希「危険な匂い~」フラフラ

りあむ「志希ちゃん!?」

志希「りあむちゃん~、アイドルなのにそーゆーことしちゃダメだよー」



583: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:02:46.44 ID:AI9/1v1E0

凛「これが目的だったってこと?」

芳乃「ええー」

輝子「志希さんを探すより、こっちの方が早いってことか....」

乃々「その代償に1人が犠牲になりましたけど....」

凛「でもなんで志希を?」

芳乃「....志希」

志希「ちょっと待って~、今りあむちゃんの香りをくんくん~」

志希「♪」

志希「脳髄が痺れる....」



584: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:03:12.40 ID:AI9/1v1E0

志希「トリップしてからでいい~?」

芳乃「その前に1つだけー」

志希「え~?」

芳乃「終わったらりあむは好きにしてくれて構いません」

りあむ「!!?!??!?」

志希「にゃはははっ、芳乃ちゃんもなかなか悪い子だよね~♪」

芳乃「....」

志希「それで?」

芳乃「....今」

芳乃「危ないクスリはありますか?」

志希「危ないクスリ~?」



585: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:03:51.96 ID:AI9/1v1E0

芳乃「いくつかあるのなら、最も危ないものをー」

志希「....」

志希「何に使うの」

芳乃「....」

芳乃「....穴に入れるのですー」

志希「ふんふん、なるほどー」

志希「おっけ~」ヒョイ

芳乃「助かりますー」



586: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:04:34.39 ID:AI9/1v1E0

志希「後で詳しく聞かせてね~」

志希「りあむちゃ~ん、行くよ♪」

りあむ「や、やめて!ぼくはまだやりたいことがたくさん

志希「....」スッ

りあむ「むぐ」

りあむ「」ガクン

志希「じゃ、がんばってにゃ~♪」ズルズル

りあむ「」ズルズル

凛「....」

乃々「なむなむ....」

輝子「ありがとうりあむさん、あなたのことは、絶対に忘れない....」

乃々「穴から出てくるまで忘れてたじゃないですか....」



587: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:05:05.39 ID:AI9/1v1E0

芳乃「早速これを使いましょうー」

凛「そのクスリ、効果も何も聞いてないけどいいの?」

芳乃「危険なクスリであればそれでよいのですー」

凛「....それで『毒を以て毒を制す』か」

芳乃「はいー」

芳乃「では行きますー」

芳乃「それー」ポイッ

乃々「....」ドキドキ

輝子「っ....」ゴクリ

どうなる? >>588



588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/28(火) 23:05:21.44 ID:fzRhMbwao

142'sが消えて穴の中に産まれる。穴はどこかに移動する(輝子は凛よしのんから忘れ去られる)



593: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:20:50.86 ID:AI9/1v1E0

ガバッ

輝子「え」ヒューン

乃々「!!!?!?!??!??!?」

凛「....特に何も起こらないね」

芳乃「....あれほどのクスリでもダメなのですかー」

乃々「ちょ、ちょっと2人とも!」

乃々「今輝子ちゃんが、突然下に現れた穴に落ちちゃいましたよ!?」

凛・芳乃「輝子?」

乃々「あーそうでした!!」



595: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:21:49.46 ID:AI9/1v1E0

乃々「ということで、第3次突入作戦を決行します!」

凛「ダメだ、まったく思いだせない....」

芳乃「信じられませぬー....」

乃々「目的は輝子ちゃんの救出です!」ヒューン

凛「穴はずっとこの位置にあった、としか思えない....」

乃々「命綱よし!ヘッドライト!」カチカチ

乃々「よし!リュックよし!」

芳乃「乃々、時間があるなら」

芳乃「あの5人の問題解決の手がかりも探してきてくださいー」

乃々「了解です!行ってきます!」ヒューン

凛「....」

凛「乃々も成長したなぁ」

芳乃「あれはただ焦っているだけではー....」



596: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:24:41.06 ID:AI9/1v1E0

乃々「うぅ....」ズル

乃々「焦りと勢いで突入してしまいましたけど....」

乃々「何度来てもここは怖いです....」ズル

乃々「....いえ、私の恐怖なんて」

乃々「いきなり穴に落とされた輝子ちゃんの比じゃありません....!」

乃々「早く助けないと....!」ズルズル

穴の景色は変化している or 変化なし >>597



597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/28(火) 23:25:53.31 ID:64iI6or3o

サメがうじゃうじゃ飛び回ってる



598: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:38:18.53 ID:AI9/1v1E0

バヒュン

乃々「ヒッ!?」

乃々「な、何かが頬をかすめたんですけど!?」

バヒュン

バヒュン  バヒュン

乃々「何かはわかりませんが、時間の流れのこともありますし....」

乃々「早く輝子ちゃんのところに行かないと....」

乃々「....」サワサワ

乃々「タケノコ、ありました....」



599: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:38:49.65 ID:AI9/1v1E0

乃々「よいしょ、よいしょ」

輝子「ボ、ボノノちゃん~!」ギューッ

乃々「輝子ちゃん!無事で何よりです....!」ギューッ

輝子「い、いきなり、体が浮いて!」

輝子「気が付いたら、落ちてたんだ....」

輝子「あんな怖い思い、初めてだ....」

乃々「私も、あれは予想できませんでした....」

乃々「落ちてからも、こんなところで1人なんて....」

輝子「い、いや、それがだな....」



600: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:39:42.86 ID:AI9/1v1E0

幸子「1人じゃありませんよ!」バーン

小梅「私たち....!」

幸子・小梅「カワイイボクと142's!!!」ドーン

乃々「....」

乃々「2人とも、どうしてここに....」

幸子「それボクの方が聞きたいんですけど!?」

幸子「いきなり親しみのある浮翌遊感だったので」

幸子「何のドッキリかと思いましたよ!」

輝子「幸子ちゃん、ここに来てからもしばらくテレビ用のリアクションをしてたんだ....」

幸子「こんなに大掛かりなドッキリなんですから、プロとして最高のリアクションをですね」

小梅「私も、気が付いたらこの真っ暗闇の中だったんだ....」

小梅「素敵なプレゼントで、嬉しい....」

輝子「一緒に落ちてきた2人が、こんな感じだから」

輝子「来てからはそこまで、怖くなかったんだ....」

乃々「それは、よかったですね....」



601: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:46:15.21 ID:AI9/1v1E0

乃々「じゃあ帰りましょうか....」

乃々「ここ、長居するとかなり危ないので....」

幸子「へー」

小梅「そうなんだ」

輝子「すまない、この2人は色々と麻痺してるんだ....」

乃々「いえ、どう思っていても連れて帰るだけなので大丈夫です....」

乃々「あ、1人はこれ、つけてください」

乃々「私ともう1人ずつ引き上げてもらうので....」

輝子「私は事情を知ってるし、最後でいいよ....」

幸子「....」

小梅「....」ジー



602: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:47:04.85 ID:AI9/1v1E0

幸子「じゃ、じゃあボクから行きましょうか」

乃々「了解です....」

乃々「戻りましたー」

幸子「あ~明るい!カワイイボクを照らしてくれる光はいいですね~!」

凛「あれ、幸子、何してんの?」

幸子「奇跡の帰還です!」

芳乃「ということはつまり....」

凛「私たち、幸子のことも忘れてたんだ....」

芳乃「....」



603: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:47:37.45 ID:AI9/1v1E0

芳乃「....乃々がいなければ」

芳乃「忘れたことにも気づけないのですねー....」

乃々「一応そのおかげで、人が消えてもパニックは起きませんから....」

乃々「あと2人いるので戻りますね」ヒューン

凛「....」

凛「輝子?と誰なんだろ」

芳乃「考えたところで、わたくしたちが思いだすことはできないのですー....」



604: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:54:47.69 ID:AI9/1v1E0

小梅「....」ビチビチ

乃々「こ、小梅ちゃん....」

乃々「抱えているそれは、なんですか....?」

小梅「これ....周りをたくさん飛んでる....魚....」ビチビチ

乃々「さっきからビュンビュン言ってるのこれだったんですか!?」

輝子「小梅ちゃんに向かって、いきなり追突してきたんだ....」

小梅「ふふ....この魚....ゾンビにちょっと似てる....」

乃々「確かに生気のない目をしてますけど....」

輝子「色も茶色?土気色?みたいな感じだしな....」



605: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:55:26.16 ID:AI9/1v1E0

乃々「さ、行きますよ」

小梅「....」ビチビチ

乃々「小梅ちゃん?」

小梅「....これ、リュックに入るね」

乃々「....」

乃々「ダメですよ、そんな得体のしれないもの持って帰っちゃ....」

小梅「得体のしれない....!」

乃々「....ただでさえここにいるだけでもリスクがありますし」

乃々「無事に帰る確率を少しでも上げなければいけないんです....!」

乃々「こんな余計なもの....」



606: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/28(火) 23:56:24.65 ID:AI9/1v1E0

ビチビチ

凛「....な、何これ」

小梅「お土産....だよ....」

芳乃「これは何でしょうか....?」

乃々「さぁ....」



607: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 00:10:14.57 ID:yu5btr8A0

輝子「ただいま....」

凛「あぁ、この感覚、全然慣れない....」

芳乃「すみません、わたくしはまた....」

輝子「仕方ないよ....2人が悪いわけじゃないし....」

乃々「そうです、悪いのはこの穴ですから....」



608: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 00:10:58.23 ID:yu5btr8A0

輝子「しかし....」

ビチビチ

輝子「こ、これ、どうするんだ....?」

凛「....食べる?」

乃々「穴で獲ったものである以前に」

乃々「何の魚かもわからない状態で食べるのはちょっと....」

輝子「随分変わった見た目の魚だな....」

芳乃「....」カシャ

芳乃「....今写真を送りましてー」

凛「....!」



609: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 00:11:33.21 ID:yu5btr8A0

凛「七海?」

芳乃「はいー」

輝子「いきなり謎の魚の写真を送りつけられるのか....」

乃々「七海ちゃんなら喜びそうですけど....」

ピコン

芳乃「返信が来ましたー」

凛「はや」

輝子「杞憂だったな....」

芳乃「ふむふむー」



611: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 00:13:31.94 ID:yu5btr8A0

七海『うわー、これはアイザメれすね!』

七海『軟骨魚綱サメ目ツノザメ科のサメで』

七海『主に深海に暮らしていています~』

七海『背びれに溝のある強いとげがあること、しりびれがないこと、胸びれの内角が伸長することなんかが特徴れすー』

輝子「1枚の画像だけでこの知識量、さすがだ....」

芳乃「食べられるのですかー、と」ポチ

乃々「本当に食べる気なんですか....!?」



612: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 00:14:49.36 ID:yu5btr8A0

七海『食べられます、肉は練り物に使われますよ~』

七海『肝臓も珍味とされているみたいれす~』

七海『あとそこからとれる肝油は』

七海『スクアレンという物質がたくさんに含まれていて』

七海『一部では若返り効果がある、なんてことも言われてるみたいれすね~』

芳乃「ふむふむ、食べられるのですねー」ニコニコ

輝子「七海ちゃんが言うなら、間違いないか....」

凛「....」



618: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:24:38.03 ID:yu5btr8A0

凛「....若返り効果があるって、今言ったよね」

芳乃「言いましたがー....」

乃々「まさか凛さん!?」

凛「もしかしたら、あの子たちを胎児の姿に戻すのに使えるかもしれない....!」

輝子「いや、若返り効果って例えみたいなものなんじゃないか....?」

乃々「えと....」ポチポチ

乃々「スクアレン自体には色々な効果があるみたいです....」



619: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:25:18.50 ID:yu5btr8A0

乃々「血液の浄化、美肌、新陳代謝の活性化、免疫力向上、肝機能障害の改善....」

乃々「それが元で、サメの肝油はサプリになって売られていますね....」

輝子「健康に良いから、そういう意味で、若返りって言われてるのかもな....」

凛「....」

凛「....この穴は」

凛「何があるかわからない!」

凛「ようやく見つけた突破口、とりあえず試すだけ試してみよう!」

乃々「えぇ....」

芳乃「....」



620: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:25:50.23 ID:yu5btr8A0

芳乃「クスリの投入以前にアイザメの群れはいなかったのですから」

芳乃「おそらく、発生はそれが原因なのでしょうー」

芳乃「危険なクスリと、穴の作用が合わさって産まれたのですから」

芳乃「万が一、ということもありえますー」

輝子「それは、どうだろうか....」

凛「よし!サメを捌



621: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:26:34.75 ID:yu5btr8A0

凛 いたよ!」

乃々「このサメの肝臓、大きすぎませんか....?」

輝子「まさかこれも穴の力なのか....?」

七海『アイザメは、体重の25%が肝臓なんれすー』

芳乃「だそうですー」

輝子「じゃあこの肝臓何キロあるんだ....」



622: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:27:10.60 ID:yu5btr8A0

凛「まずはこの肝臓を細かく刻む」トントン

乃々「まな板に乗りませんね....」

凛「みんなも手伝って」

輝子「うぇ....」トントン

芳乃「ぐにゅぐにゅしておりますー」トントン



623: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:27:42.37 ID:yu5btr8A0

凛「細かく刻み終わったら....」

凛「....」ボテボテ

凛「ボウルに入れて」

凛「....」カチッ

ボォッ

凛「鍋で沸かしたお湯で湯煎する」

乃々「チョコレートみたいです....」

輝子「中身は似ても似つかないけどな....」

芳乃「キッチン中に魚の香りが広がっておりますー」

乃々「怒られないでしょうか、これ....」

輝子「世界を救うためだ、仕方ない....」



624: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:29:09.36 ID:yu5btr8A0

ドロォ

凛「おー、出た出た」

乃々「なかなかの量です....」

輝子「そもそも肝臓自体が、かなり大きかったからな....」

凛「後はこれを濾して、不純物を取れば....」



625: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:29:37.50 ID:yu5btr8A0

凛「アイザメの肝油、完成!」

乃々・輝子「おー」パチパチ

凛「じゃあ芳乃」

凛「胸出して」

芳乃「は?」

乃々「」

輝子「」



626: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:30:43.07 ID:yu5btr8A0

芳乃「凛、何を言ってるのですー」

凛「胸出して」

凛「これが本当に効くのかどうか」

凛「どこかで試さなきゃいけないでしょ」

芳乃「なぜそれを、わたくしの胸で行うのですかー?」

凛「あの子たちに使う以上は、人で試しておきたいんだよ」

凛「でも仮に若返り効果があった時、試す場所によっては大騒ぎになる」

芳乃「それは、そうですねー」

凛「そんな時に役に立つのが芳乃の胸」

芳乃「は?」



627: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:31:29.85 ID:yu5btr8A0

凛「芳乃の胸は16歳なのに凄く小さい」

凛「効果があったとしても、問題ないんだよ!」

芳乃「....」

芳乃「胸ならば、乃々や輝子でも良いのではー?」

芳乃「お2人とも、大きさはわたくしと同じですー」

凛「....」

凛「若返りのリスクを考えた時に、なるべく年齢が上の方がいいと思うんだ」

輝子「残機みたいなものだからな....」

乃々「あまりに若返りすぎても困りますし....」

凛「一番胸が小さくて一番年上の芳乃しかいないんだよ!!!」バーン

芳乃「....」



628: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:32:18.24 ID:yu5btr8A0

乃々「よ、芳乃さん、どうせ効果はありませんから....」

輝子「凛さんはこうなるとテコでも動かないんだ....」

凛「さあ」

芳乃「....わかりましたー」

芳乃「凛だけではなく乃々も、輝子も」

芳乃「今に至るまで、体を張ってくれたのですー」

芳乃「わたくしも一肌脱ぎましょうー」

凛「よし」ニッコリ



629: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:33:11.12 ID:yu5btr8A0

凛「じゃあまず脱いで」

芳乃「....」サッ

輝子「全部脱ぐのか....」

乃々「芳乃さん着物ですから、胸を出そうと思ったら必然的にこうなるのでは....」

凛「揉むよ」

芳乃「も、揉むのでしてー?」

凛「肝油を塗る前と塗った後で比べなきゃ意味ないから」

芳乃「それならば、巻き尺で測り数字を控えておけばー....」

凛「そんなんじゃダメだよ!!!」バーン



630: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:33:57.21 ID:yu5btr8A0

芳乃「なぜでしてー!?」

凛「いいからいいから」サワ

芳乃「ん....////」ピク

輝子「ただのセクハラおやじじゃないか....」

乃々「もう....!」プンスカ

凛「悪いようにはしないよ」モミモミ

芳乃「....ふぁ////」ビクッ

芳乃「もっ、もう十分でしてー!」グイッ

凛「....」チッ



632: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:34:50.29 ID:yu5btr8A0

凛「次は塗るね」

芳乃「....それはわたくしがやりますー」

芳乃「....」ヌリヌリ

凛「....」

凛「いい」グッ

芳乃「感想はいりませぬー」



633: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:35:54.94 ID:yu5btr8A0

凛「そろそろいいかな」

凛「....」モミ

芳乃「....////」プルプル

凛「....」モミモミ

芳乃「ぃっ、ぁ........////」ビク

凛「これは....」モミモミモミ

芳乃「あっ、あぁっ............////」ハァハァ

凛「なるほどなるほど....」モミモミモミモミ

輝子「....」

輝子「私たちは何を見せられてるんだ....」

乃々「....」ダッ

輝子「ボノノちゃん!?」



634: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:36:48.30 ID:yu5btr8A0

乃々「凛さんっ!もう十分ですよ!」ガシッ

凛「....」

凛「....もうちょっと」モミモミ

芳乃「あっ////」キュン

乃々「凛さんっっっ!!!!!」ポカポカ



635: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:37:17.82 ID:yu5btr8A0

凛「結果を発表します」

芳乃「....」

凛「なんと....」

凛「....」

輝子「溜める必要ないだろ....」

凛「....」

凛「若干縮んでいました!!!!」バーン

芳乃「」

輝子「えぇ....」

乃々「色々なことがありすぎて、そろそろ驚かなくなってきました....」

芳乃「」



636: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:37:56.33 ID:yu5btr8A0

凛「これで、あの子たちを穴に来た時の状態に戻す方法は出来た....!」

輝子「あとはそれをやった後、どうやって元いたところに戻すか、だな....」

乃々「先ほど、輝子ちゃんが穴に連れていた時の光景を見る限り」

乃々「あの子たちがいた、お母さんのお腹の中に穴が出現し」

乃々「連れてこられた、ということになるんでしょうか....」

凛「だったら胎児の状態に戻した後、お腹の中に戻さなきゃいけないのか....」

輝子「一体どうすれば....」

芳乃「待つのでして」

3人「!!!」



637: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:38:27.91 ID:yu5btr8A0

凛「芳乃、何か名案が浮かんだ?」

芳乃「そのことを考える前に!」

芳乃「わたくしの縮んでしまった胸を元に戻す方法を考えなさい!!!」プンスカ

凛「....」

凛「私レベルじゃなきゃその変化には気づかないって」アハハ

芳乃「そういう問題では!!!!ないのです!!!!!」バンバン

凛「えー....」



638: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:39:11.68 ID:yu5btr8A0

凛「どうする?」

輝子「....いやー」

乃々「うーん....」

乃々「あ!」

芳乃「何か浮かびまして?」

乃々「いや、これは、そうですね、ちょっと....」

芳乃「早く教えるのです!!!!」



639: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:40:01.91 ID:yu5btr8A0

芳乃「....」ムムム

芳乃「これはなんでして」ジロリ

乃々「穴の中は時間の流れが云々、という話があったので」

乃々「地面に移動した穴の上に寝転がって」

乃々「胸だけ穴の中に入っている状態にすれば、元に戻るんじゃないかと....」

芳乃「....」

芳乃「これで、胸だけ時間が早く流れるのでして?」

乃々「今までの情報から考えると、そうなるのでは....」

芳乃「....ふむー」



641: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:41:05.41 ID:yu5btr8A0

芳乃「それではしばらくの間、わたくしはこの状態で話に加わりますー」ニッコリ

輝子「いや、あんまりやりすぎると、最初よりも胸の時間が進んじゃうような....」

芳乃「....」

芳乃「話を続けましょうー」ニコニコ

芳乃「あの子たちを胎児に戻した後」

芳乃「如何にして、母親の胎内へ戻すか、という話でしたー」

輝子「(裸で寝転がりながら真面目な話をする芳乃さんシュールだな)」

乃々「(ビーチで肌を焼いている人みたいな体勢ですね....)」

凛「(背中もいいなあ)」



642: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:41:55.04 ID:yu5btr8A0

凛「連れてこられた時みたいに、穴を直接胎内につなげればいいんだけど....」

乃々「若しくは、何か別の方法があればそれでも....」

輝子「どっちにしても、難しいんじゃないか....?」

芳乃「わたくしたちの行いたいことは、現在の科学を超えておりますねー....」

一同「うーん....」

どうする? >>643



643: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 21:42:30.07 ID:RsEcsvAxo

逆にもとの年齢まで育ててみるのは



644: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 21:50:41.24 ID:yu5btr8A0

輝子「....あの」

輝子「もういっそ、このままあの子たちをここで育ててみるのは、ダメなのかな....」

凛「....」

凛「....それは」

芳乃「むー....」

芳乃「....この世界では、あの子たちの親は彼女たちを産んでいないのですから」

芳乃「親がいない、ということになってしまいますねー」

凛「育てる環境とか、お金はどうするとか、色々あるかな」

乃々「....もちろん、それもありますけど」

乃々「私は、世界がちとせさんやあかりさん、あきらさん、凪さん颯さんのことを」

乃々「忘れたままなのが、辛いです....」

輝子「....」

どうする? >>645



645: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 21:52:35.77 ID:z7dCQHfIo

必要なものが手に入るまで穴にものを入れては取りに行く



646: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:01:48.20 ID:yu5btr8A0

凛「....こうなったら」

凛「穴ローラー作戦をするしかない!」

乃々「穴ローラー作戦?」

凛「これまで、穴に色々なものを入れてみたけど」

凛「何かしらの変化があるのがほとんどだった」

凛「この際、なんでも穴に放り込んでみて」

凛「結果を観察しよう」

凛「そして、状況が好転するまでこれを続ける!」

乃々「えぇ....」

輝子「あまりにも運任せ過ぎないか....?」

芳乃「他に方策がないのですー....」



647: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:02:35.48 ID:yu5btr8A0

凛「芳乃、そういうことだからどいてもらっていい?」

芳乃「....」

芳乃「もう少しー....」

凛「....」ヒョイ

芳乃「....」

凛「....」ポス

芳乃「....」

芳乃「大きく、なっているのでしょうかー?」ニコニコ

凛「....」

凛「さ、何を入れようかな」

何を入れる? >>648



648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:03:15.58 ID:70QPEJuEo

青封筒



649: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:10:45.26 ID:yu5btr8A0

ガサゴソ

凛「これでいいや」

【青封筒】

乃々「またちひろさんの机から勝手に取って....」

乃々「怒られても知りませんよ....」

凛「....」

凛「世界を救うためだよ」キリ

どうなる? >>650
(>>650のコンマ2桁で[40~59]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)



650: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:11:31.63 ID:K/nuwGuQo

長野岡山福井エリア組が消滅する。履歴書が飛び出してくる



652: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:24:07.06 ID:yu5btr8A0

凛「それ」ポイッ

シュパパパパパパパパパパパパパ

乃々「ひっ!」

輝子「な、何かがたくさん出てきたぞ....?」

芳乃「これは....また履歴書ですねー?」

乃々「あぁ....またこのパターンなんですね....」カチッ

乃々「....」ゴソゴソ

乃々「じゃあレスキューしてきます」シュルシュル

凛「今回は人数多そうだし、私も行ってくるね」シューッ

輝子「すっかり手際が良くなったなぁ....」

芳乃「人とは、学び成長する生き物なのですー」




653: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:24:36.89 ID:yu5btr8A0

凛「ハァ、ハァッ」ハァハァ

乃々「13人っ....さすがに多すぎますけど....!」

輝子「お、お疲れ様」

輝子「はいタオル」スッ

凛「....ありがと」ゼェゼェ

乃々「どうも....」フキフキ

芳乃「穴の中に連れ込まれても、早めに解決できるようになったのは大きいですー」

凛「その分っ、私たちが、酷使されるんだけどねっ!」ハァハァ

何を入れる? >>654



654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:25:44.87 ID:qifzKWiXo

いっそこの世界のおかしくなったアイドルを入れればいいのでは



655: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:32:12.17 ID:yu5btr8A0

輝子「よし、この子を入れるか」スッ

ちとせ「............」

凛「ちょっと!?」

凛「穴の中に入れたら成長しちゃうじゃん!」

凛「それはダメだってさっき言ったでしょ!?」

輝子「いや、なんかもう、逆に良くならないかなって....」

凛「ならないよ!」

芳乃「まあまあ、いくら成長してしまってもこの肝油があれば解決ですー」

凛「そんな、実験動物みたいな扱いしていいのかな....」

乃々「私が抱っこして、一緒に穴の中に入りますから....」

どうなる? >>656
(>>656のコンマ2桁で[40~59]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)



656: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:33:02.39 ID:pwL4FbDV0

血を飲んで成長できるようになる



658: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:44:31.38 ID:yu5btr8A0

乃々「戻りましたー」

ちとせ「............」

凛「ちょっと大きくなったね」

芳乃「早く肝油を飲みましょうー」

乃々「私はそんなに変化がないので、別にこのままでもいいんですけど....」ゴクゴク

ピカー

ちとせ「............」サラサラ

輝子「ん?」

ちとせ「............」サラサラ

輝子「ん!!?!?!?」



659: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:45:23.50 ID:yu5btr8A0

輝子「この子、なんか身体が、消えてってるぞ!?」

凛「魔本でも燃やされたのかな」

乃々「いやこれ、日光の当たった部分が灰になってますよ!?」

芳乃「これではまるで、吸血鬼ですー」

乃々「ちとせさん、本当に吸血鬼になっちゃったんですか!?」

ちとせ「............」

凛「え、元々そういう話だったの?」

乃々「てっきり設定だと思っていたんですけど....」

ちとせ「............」



660: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:45:54.95 ID:yu5btr8A0

凛「日の当たらない場所に移動させたら、とりあえず収まったけど....」

輝子「これ、腕は消えたままだぞ....」

乃々「血を飲ませたら回復するんですかね....」

輝子「噛まれなきゃいけないのか....?」

輝子「痛そう....」

芳乃「他に血といえば....」スッ



661: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:47:25.40 ID:yu5btr8A0

【アイザメ】

ちとせ「............」ジー

乃々「見てます....」

ちとせ「............」

ちとせ「............」カプ

輝子「あ、噛み付いた」

ちとせ「............」

ちとせ「............」ゴク

芳乃「とても苦しそうな顔をしていますー....」

ちとせ「............」

ちとせ「ぉぇ」ゲロー

乃々「あー!大丈夫ですか!?」フキフキ

輝子「やっぱりこれじゃダメか....」

凛「いや、腕生えてるよ?」

輝子「生えるのか....」

乃々「可哀想なので次からは辞めましょう....」

何を入れる? >>662



665: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:52:02.28 ID:UWU3cdz4o

法螺貝



666: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 22:56:06.77 ID:yu5btr8A0

芳乃「....」

芳乃「こうなったらもはや、これを入れるしか....」グググ

乃々「よ、芳乃さん!?」

輝子「それは、大切なものなんじゃ....」

芳乃「....よいのですー」

芳乃「これはさぶのさぶのさぶの法螺貝ですのでー」

凛「何個あるの....」

どうなる? >>667
(>>667のコンマ2桁で[40~79]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)



667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 22:57:29.84 ID:dbe2/Z3dO

インパクト~



671: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:07:54.73 ID:yu5btr8A0

芳乃「それー」ポイッ


mbms-017354-671
 




672: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:10:26.33 ID:yu5btr8A0

凛「....」

凛「何これ」

乃々「芳乃さんが法螺貝を入れた瞬間に、穴の中で爆発が起こったみたいです....」

輝子「物凄い衝撃だったぞ....」

芳乃「穴の口が小さかったおかげで、衝撃は一点の集中したようですねー」

凛「あ!本当だ!」

乃々「思いっきり天井に穴が開いてますよ....」

輝子「ちひろさんに

芳乃「世界を救うためでしてー」

何を入れる? >>673



673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:11:10.97 ID:Pr/ZXkFdo

ナイフ



675: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:14:31.13 ID:yu5btr8A0

凛「これを入れる時が来たみたいだね....」スッ

乃々「それはあの時のナイフ....!」

凛「このナイフから、穴との因縁が始まったといってもいいんだから」

凛「逆にこれを入れたらどうにかなるかも」

輝子「段々と雑になってきたな....」

どうなる? >>675
(>>675のコンマ2桁で[40~79]が出たら、内容に関係なく必要なものが手に入る)





677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:15:05.57 ID:3M7QT4xBo

安価したかな?
事務所全体が崩壊



678: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:16:43.59 ID:3M7QT4xBo

あ、Pの穴にナイフ刺したら死んだんだから、事務所の穴にナイフ刺したら崩壊するよね的な意図です



679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:21:34.11 ID:pwL4FbDV0

内容に関係なく、ってことは、安価の内容は発生してそれとは別に必要なものが手に入る?



680: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:23:07.50 ID:yu5btr8A0

私の文脈ですと「内容は発生せず必要なものが手に入る」になるんでしょうか
あまり考えていませんでした、すみません



681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:24:41.03 ID:pwL4FbDV0

関係なく、だと「起こる起こらないにかかわらず」なので発生するように見えますね。本来の文脈だと



684: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:26:59.97 ID:yu5btr8A0

ではそちらにしますね



687: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:33:13.89 ID:yu5btr8A0

グラグラ

乃々「地震ですか!?」

輝子「結構強い揺れだぞ、これ!」

凛「....」チラ

凛「いや、外は普通」

芳乃「....ということは」

芳乃「この建物だけが揺れている、ということでしょうかー」

輝子「どっちでもいいけど、この揺れ、マズくないか!?」

凛「かなりマズいかも」



688: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:36:09.74 ID:yu5btr8A0

ピシッ

乃々「あああ壁にヒビが!!!」オロオロ

凛「これだけの反応を示すってことは」

凛「やっぱりあのナイフは、穴にとっても何かあるのかな」

乃々「そんなこと考えてる場合ですか!?」

芳乃「揺れが少し弱まりましたー、今のうちに避難を致しましょうー」

輝子「え、まずは近くの窓やドアを開けて」

乃々「机の下に隠れて」

凛「そんなことしてる場合じゃないから!」

凛「行くよ!」ダッ

乃々「ひぇ~」ダッ

輝子「キノコたちも

芳乃「非難の邪魔になるものは置いていくのでしてー」

輝子「キノコ~!!!!」



690: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:39:25.98 ID:yu5btr8A0

事務所「」チーン

凛「あー....」

乃々「これは....」

輝子「....」

芳乃「大変なことになりましてー....」

凛「....」

凛「まあ、私たちがやったなんて誰も思わないでしょ」

凛「というか、私たちは穴に物を入れただけであって」

凛「それが事務所崩壊に繋がったって証拠もないしね!」

乃々「揺れが始まってから崩壊までに時間があったおかげで」

乃々「皆さんも避難はできたようですね....」

輝子「キノコ....」

芳乃「キノコはきっと無事ですー」ポンポン



691: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:42:16.56 ID:yu5btr8A0

乃々「穴の現状が気になりますけど....」

輝子「思いっきり規制線張られちゃったな....」

凛「....」

凛「もう夕方だし、夜に再集合して穴を見に行こっか」

芳乃「そうしましょうー」

輝子「えぇ....」

乃々「輝子ちゃん、事態は一刻を争うんです....!」

輝子「....まあ、それもそうか」

事務所の崩壊と引き換えに手に入る必要なもの >>692



693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/29(水) 23:44:16.46 ID:tzrSrB9Ko

地球破壊爆弾



697: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/29(水) 23:52:54.54 ID:yu5btr8A0

~深夜~

凛「....お疲れ」

乃々「お疲れ様です....」

輝子「はぁ....」

芳乃「輝子、気を確かに持つのですー」

乃々「凛さん、穴の様子をに行くのはいいんですけど....」

乃々「この瓦礫の中から、どうやって穴を探し出すんですか....?」

凛「....さっき、近くのビルに忍び込んで、上からここを眺めてきたんだけど」

輝子「凛さん、どんどんアイドルから外れていくな」

凛「瓦礫の中に1か所、ポッカリ空いた空間があったんだ」

芳乃「そこがあの、穴なのでしょうか....」

凛「それはわからないけど、明らかに不自然だった」

乃々「行くしかないですね....」ゴクリ

輝子「大丈夫かな....」ゲンナリ





703: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:13:52.06 ID:b+Jr7rDy0

凛「....」ガシャ

凛「....」ガシャ

乃々「真夜中で視界が悪いっ、上にっ」ゼェゼェ

乃々「瓦礫だらけで歩きにくいのは、きついです....」ハァハァ

輝子「私は、警察に見つからないかも、心配だ....」ノソノソ

芳乃「仮に見つかっても、叱られるくらいでしょうー」スタスタ

凛「....あった」

乃々「....見事にポッカリと、空間が出来てますね」

輝子「どういうことなんだ....」

芳乃「穴の周りにあった瓦礫は、全て中に落ちてしまったのではー」

輝子「そういうことか」

凛「わかりやすくて助かるよ」



704: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:14:25.60 ID:b+Jr7rDy0

乃々「り、凛さん」

乃々「穴の傍に、何かが落ちています....」

凛「ん....?」ジー

凛「何これ」

芳乃「かなり大きいですー」

凛「1メートルくらい?」

乃々「....」コンコン

乃々「金属でしょうか....」

凛「形は....なんだろこれ」

凛「不格好なロケット?」

芳乃「お弁当に付いている、小さな醤油入れにも似ていますー」

輝子「....」ジー

輝子「!!!」



705: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:14:53.94 ID:b+Jr7rDy0

輝子「....み、みんな!」

輝子「それを、触らない方がいい!」

3人「?」

凛「これが何か知ってるの?」

輝子「....テレビで見たことがある」

輝子「これは....」

輝子「地球破壊爆弾だ!」

凛「地球破壊爆弾?」

凛「何それ」



706: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:15:34.05 ID:b+Jr7rDy0

凛「そんな名前で自己紹介してる爆弾なんてあるの?」

輝子「いや、私も実物は見たことないんだ....」

乃々「テレビで、と言っていましたね....」

輝子「これ、[たぬき]に出てくるひみつ道具なんだよ....」

凛「ひみつ道具?」

凛「ってことは、現実には存在してないんじゃないの?」

輝子「そのはず、なんだけど....」

芳乃「凛、この穴に関しては現実・虚実という分け方はあまり意味を成しませぬー」

凛「....確かに」



707: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:16:01.47 ID:b+Jr7rDy0

乃々「それで、その道具と似ているというのは確かなんですか....?」

輝子「似ているなんてレベルじゃない、瓜二つだ....」

凛「....」

凛「どうやってこれが生み出されたのかはわからないけど」

凛「もしものことを考えると、迂闊に触らない方がいいかもね....」

芳乃「しかし、本物ならば」

芳乃「爆発してしまうと....」

乃々「ち、地球が無くなってしまうんですか!?」



708: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:17:23.09 ID:b+Jr7rDy0

輝子「地球破壊爆弾といっても、作中で使われたことがないから」

輝子「本当の威力はわからないんだ....」

乃々「でもこんなもの、一体どうしたらいいんでしょう....」

乃々「本物かどうかは定かではないですけど」

乃々「そんなものかもしれないなら、本物として扱うしかないですよね....」

輝子「朝になったら、警察も本格的に動き出すだろうし」

輝子「その時に処理してもらうしか....」



709: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:17:49.36 ID:b+Jr7rDy0

乃々「でも、爆発させるわけにはいきませんし」

乃々「保管しておくのも危険すぎますよ....」

輝子「確かに....」

芳乃「....」

芳乃「....」チラ

凛「....」コクリ



710: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:18:19.45 ID:b+Jr7rDy0

芳乃「....」

芳乃「わたくしたちに」

凛「考えがある」

乃々「何を....」

芳乃「地球破壊爆弾でー」

凛「この穴を」

芳乃・凛「ぶっ壊す!(ぶっ壊しますー!)」

輝子「突然某公共放送から国民を守ろうとしてる人みたいなこと言いだしたぞ....」

乃々「契約者情報を不正に入手して書類送検されそう....」



711: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:18:57.92 ID:b+Jr7rDy0

凛「地球が破壊される可能性がある以上」

凛「この爆弾は、穴に放り込むべきだと思う」

輝子「警察は....」

凛「警察に見つかる方が、私は危ないと思うよ」

芳乃「もし警察が見つけてしまっても」

芳乃「先ほど言っていたような、月並みな処理しかできないでしょうー」

凛「だったら、良くも悪くもこの現実世界から隔絶されてる」

凛「穴の中で爆発させた方が安全じゃない?」

輝子「そ、そうなのか....?」

乃々「わかりません....」



712: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:19:54.88 ID:b+Jr7rDy0

凛「....そして私たちは」

芳乃「これを、あの子たち5人の問題の解決に繋げようと思っているのですー」

乃々「!?」

輝子「穴の中で大爆発を起こすことが、どうやってそれに繋がるんだ....?」

芳乃「....あの5人が、穴の中に連れてこられた手段の話をしましたねー?」

乃々「たしか、お母さんの胎内に穴の口が開いて」

乃々「そこから、という予想だったような....」



713: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:20:31.41 ID:b+Jr7rDy0

芳乃「一度穴が開いたならば」

芳乃「そこは他の部分と比べて脆くなっている....」

芳乃「はずなのですー!」

乃々「えぇ....」

輝子「博打が過ぎるぞ....」

凛「輝子の言う通り」

凛「これだけじゃどうなるかわからないから」

凛「もう一つ、穴の力を利用する」

乃々「力を....」

輝子「利用....?」



714: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:21:04.32 ID:b+Jr7rDy0

凛「何度も言っているように、この穴は」

凛「人の心、感情によって動いている節がある」

乃々「....それに散々苦しめられてきました」

凛「....でも、逆にこうも考えられない?」

凛「....穴は」

凛「『人の感情に逆らえない』」

乃々「?」

輝子「どういうことなんだ....?」



715: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:21:56.93 ID:b+Jr7rDy0

凛「あの5人と違って」

凛「なぜかりあむだけは、今の姿のまま穴に連れていかれたけど」

凛「その理由は」

凛「りあむだけ精神が赤ちゃんだったから」

凛「って私たちは結論付けたよね」

輝子「満場一致だったな....」

乃々「りあむさんは全身説得力の塊ですからね」



716: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:22:43.06 ID:b+Jr7rDy0

凛「つまり穴は、りあむの赤ちゃんメンタルに逆らうことはできず」

凛「そのままの姿で連れていった....」

凛「それを踏まえると」

凛「穴は、人の抱く心・感情で動いている反面」

凛「人の心・感情が、絶対的な価値観というのも動かせないんじゃないかって」

輝子「....!」

乃々「....」

凛「だから爆弾に」

芳乃「感情を込めるのですー」



717: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:23:26.43 ID:b+Jr7rDy0

乃々「....爆弾に感情を込めれば」

乃々「私たちの望み通りの穴」

乃々「あの子たちのお母さんの、胎内に」

乃々「穴の口が開くということですか....?」

凛「....開く、かどうかは何とも言えない」

凛「仮に、この考えが合っていたとしても」

芳乃「....わたくしたちの思惑通りに事が進む可能性は」

芳乃「極めて低いのでしょうー....」

輝子「そうだろうな....」



718: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:23:55.28 ID:b+Jr7rDy0

凛「でももう、これしかない」

凛「この穴のことが見つかって、世間に知れ渡ったら」

凛「こんなに気楽に近づくことはもうできないかもしれない」

輝子「全然気楽じゃないんだが....」

芳乃「穴が見つかったところで、わたくしたちが経験したこと」

芳乃「例えば、記憶や存在の消失のことなどは」

芳乃「信じてもらえないでしょうー」

輝子「....」

乃々「....」



719: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:25:23.26 ID:b+Jr7rDy0

凛「穴が見つかって、大勢の人が関わったら」

凛「向けられたたくさんの感情を得て」

凛「穴がどうなるかもわからない」

乃々「....」

凛「これが、私たちの手で解決できる最後のチャンスだと思うんだ」

凛「....乗るには不利すぎる賭けかもしれないけど」

凛「何もせずに流れに身を任せても、勝率は0」

芳乃「ならば、自らの手でつかみ取れるかもしれないこの時を」

芳乃「逃すべきではない、と思いませんかー?」

乃々「....」



720: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:28:29.18 ID:b+Jr7rDy0

乃々「....やるしか、ないんでしょうか」

輝子「....」

輝子「警察には頼れない、か....」

輝子「....ロックの核心は」

輝子「反体制、反権力」

輝子「....」

輝子「....私たちのロック、見せてやろうぜェェェェェェェッ!!!!!」ヒャッハー

乃々「!?」ビクッ

凛「うん、これで終わりにしよう」グッ

乃々「....」



721: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:28:57.52 ID:b+Jr7rDy0

乃々「....やりましょう」

凛「決まりだね」

乃々「....そういえば」

乃々「爆弾に感情を込めるって言ってましたけど....」

乃々「それって私たちがやるんですか....?」

凛「....いや」

凛「私たちよりも、もっと大きな力を発揮できそうな人たちがいるでしょ」

乃々「そんな人たちいましたっけ....?」



722: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:29:46.39 ID:b+Jr7rDy0

芳乃「親のことを最も想っているのは」

芳乃「子、なのですー」

乃々「あの5人にさせるんですか....?」

輝子「でも、今こっちにいるあの子たちは」

輝子「親に育てられてもいないし、親の顔すら知らないはずじゃ....」

芳乃「....たとえそうだとしても」

芳乃「わたくしは、彼女たちの持つ本能を信じていますー....」

輝子「....」



723: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:31:20.96 ID:b+Jr7rDy0

輝子「....私たちがするよりは、マシなのかな」

乃々「もう一緒に込めればいいんじゃないですか....」

凛「そうだね、減るもんじゃないしそうしよっか」

凛「さて、じゃああの5人を連れてこないと」

乃々「連れてこないと、と言っても、今どこにいるんですか....」

乃々「預けてた託児所は粉々ですけど....」

輝子「それに今夜中だぞ....」

どこにいる? >>724



724: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/04/30(木) 22:32:19.35 ID:8xCI4Ro8o

千夜がどこかに連れ去った



726: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:46:17.59 ID:b+Jr7rDy0

凛「....聞いたところによると」

凛「千夜がどこかに連れていったみたいなんだよね」

乃々「千夜さんが....?」

芳乃「ふむー....」

輝子「でも、あの人数の子供をどこに連れていくんだ....?」

輝子「移動するだけでも一苦労だし、置いておくにもそれなりのスペースがいるような....」

乃々「....」

乃々「....まさか」

凛「乃々?」



727: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:47:13.46 ID:b+Jr7rDy0

乃々「....1つ、確かめたい場所があるんです」

凛「....心当たりがあるの?」

乃々「....これまでのことを考えると、有り得ない場所なんです」

乃々「でも....」

凛「....行こう」

乃々「....いいんですか」

凛「....」コクリ

凛「2人はここで待機しててくれる?」

輝子「え゛っ....」

凛「すぐ戻るから!」ダッ

乃々「凛さん!?」ダッ

輝子「....」

輝子「どうする....?」

芳乃「穴の中に糸を垂らして、サメ釣りでもしましょうー」

輝子「そうだな....」



728: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:47:44.19 ID:b+Jr7rDy0

凛「ここは....」

凛「洋館....?」

乃々「この世界では、廃墟になっているみたいですね....」

凛「....どういうこと」

乃々「世界が変わってしまう前に」

乃々「ちとせさんと千夜さんが、2人で住んでいた場所です」

凛「....」

凛「でも、千夜はもうちとせのことを覚えていないはず....」

乃々「....はい」



730: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:48:44.79 ID:b+Jr7rDy0

乃々「それに、ここの様子を見る限り」

乃々「千夜さんが1人でここに住んでいるというわけでもなさそうです」

凛「....だったら」

乃々「でも」チラ

凛「....」チラ

凛「!」

凛「家の中で光が....!」

乃々「....今晩は、誰かいるみたいです」

凛「....」

凛「....行こう」

乃々「....はい」コクリ



731: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:52:27.13 ID:b+Jr7rDy0

ガチャ

凛「....開いてる」

乃々「....」ググッ

ギィー

乃々「....」チラ

乃々「あ....」

トテトテ

ちとせ「............」

凛「....当たり、か」



732: ◆bL5b7ovQmQ 2020/04/30(木) 22:53:16.63 ID:b+Jr7rDy0

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

乃々「全員いるみたいですね....」ホッ

凛「....そして」

千夜「....」

千夜「....こんばんは」ペコ

乃々「....千夜さん」



738: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:17:05.86 ID:m79GlnpN0

凛「....」

凛「....千夜」

千夜「....」

凛「....どうして」

凛「....どうしてこんなことを」

千夜「....」

千夜「....事務所が崩壊する直前、私も皆さんと同じように避難をしました」

千夜「その時に、この子たちの」

千夜「....いや、この子の顔を見たら」チラ

ちとせ「............」

千夜「....」

千夜「....いてもたってもいられなくなり、連れてきてしまいました」

凛「....」



739: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:17:59.59 ID:m79GlnpN0

凛「....」

凛「....?」

凛「いや、私が聞きたいのはそういうことじゃなくて」

千夜「?」キョトン

凛「穴のことなんだけど」

千夜「....」

千夜「穴?」キョトン

凛「....」



740: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:18:40.96 ID:m79GlnpN0

凛「もしかして、黒幕じゃない....?」

千夜「黒幕....?」

千夜「何かを影で操った覚えはありませんが....」

乃々「り、凛さん....」

凛「....」

凛「....把握した」



741: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:19:17.58 ID:m79GlnpN0

乃々「....」

乃々「....あの」

乃々「千夜さんは、この子たちと会うのは初めてなんですよね」

千夜「....そのはず、なんですが」

乃々「....」

乃々「この洋館にはどうやって....?」

千夜「....すみません、それもよく分からないんです」

千夜「この建物を見たことも、もちろん見たこともないはずですが」

千夜「気が付いたら足がこちらに向かっていた、とでも言えばよいのでしょうか....」

凛「....」



742: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:20:15.69 ID:m79GlnpN0

凛「....」チラ

乃々「....」コクリ

千夜「何もかもハッキリとしない理由で、説明ができないんです」

千夜「....自分のことがこんなに分からないのは、初めてで」

乃々「....千夜さん」

乃々「今は、色々あってあまり詳しい説明ができないんですけど....」

乃々「1つだけ」

乃々「千夜さんが抱いている、胸の苦しさは」

乃々「必ず解決します」

千夜「....」



744: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:20:59.73 ID:m79GlnpN0

千夜「....なぜ、それをあなたが言うんですか」

乃々「....私が」

乃々「....」

乃々「....私たちが、解決するからです」

千夜「....」

凛「ごめんね、千夜」

凛「もうすぐ終わるから」

凛「全ての説明は、その後で」

千夜「....」



745: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:21:34.13 ID:m79GlnpN0

千夜「....必ず、お願いします」

凛「うん」

乃々「それでは私たちは急ぎますので....」

凛「あ、この子たち全員借りてくね」ダッ

千夜「えっ」

乃々「それでは」ギィッ

千夜「最後にっ!」

千夜「....1つだけいいですか」

凛「?」



746: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:22:05.44 ID:m79GlnpN0

千夜「....」ツカツカ

千夜「....」ギュッ

ちとせ「............」

千夜「また会いましょう」ニコ

ちとせ「............」

乃々「....」

乃々「....」ニコ

ガチャン

千夜「....」

千夜「....」ペコリ



747: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:23:04.32 ID:m79GlnpN0

凛「....どういうことなんだろ」

乃々「千夜さんのことですか....」

凛「私たちがここまでに経験して来たこととは」

凛「180度違う」

乃々「....でもあの言動、行動」

乃々「記憶が残っている、取り戻している、というわけではないと思いますが」

乃々「全くの0ではなさそうです....」

凛「だよね....」



748: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:23:39.68 ID:m79GlnpN0

乃々「千夜さんは真面目な方です」

乃々「理由もなく、初対面の幼児5人を連れ去ったり」

乃々「勝手に廃墟に忍び込むなんてことは絶対にしないと思います....」

凛「だからこそ、本人が一番困惑してたのかも」

凛「それに、記憶が0なら」

凛「存在すら知らないあの洋館に辿り着くわけないし」

乃々「....」

乃々「未だに、穴についてはわからないことだらけです」

乃々「でも、こういうことがあると、少し勇気を貰えます....」ニコニコ

凛「....うん」



749: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:24:12.20 ID:m79GlnpN0

乃々「そういえば、千夜さん黒幕路線はもういいんですか?」

凛「....」

凛「乃々」ジロリ

乃々「ダメですよ、あんなことしちゃ....」

凛「しょ、しょうがないでしょ!」

凛「同期の中で1人だけ穴の被害に合ってないし、被害者の幼女5人を連れ去るし」

乃々「まあ穴以外なら、一番怪しいかもしれませんね....」

凛「記憶が少しだけ戻ってる、なんて予想できないよ....」

乃々「....」



750: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:24:52.78 ID:m79GlnpN0

乃々「....それに千夜さんには」

乃々「....動機もありますから」

凛「動機?」

乃々「千夜さんの両親は、本来なら他界されています....」

乃々「でも、ちとせさんの存在が消えたことによって」

乃々「....この世界では、ご健在です」

凛「....」



751: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:25:34.33 ID:m79GlnpN0

乃々「....」

乃々「凛さん」

乃々「私たちが元の世界を取り戻せたら」

乃々「....千夜さんはまた、ご両親を失う、ことになるんでしょうか」

凛「....」

凛「....考えようによっては」

乃々「....」

乃々「そう、ですよね....」

凛「....」



753: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:26:16.65 ID:m79GlnpN0

凛「....怖くなった?」

乃々「....はい」

乃々「....穴の影響は計り知れません」

乃々「きっと、私たちの目の届かないところでも」

乃々「たくさんの人の、人生が変わっているんです」

乃々「....私は、大切な人たちが消えてゆくのをみて」

乃々「元に戻さなきゃ、と思いました」

凛「....」



754: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:26:52.62 ID:m79GlnpN0

乃々「....でも千夜さんのように」

乃々「救われた人も、いるのかもしれない」

乃々「....そんなことを、考えてしまったんです」

凛「....」

乃々「私だけが」

乃々「世界が変わっても記憶を保ち続けられる」

乃々「私が鍵」

乃々「....そうなったのはただの偶然なんです」



755: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:27:52.69 ID:m79GlnpN0

乃々「なのに私は、まるで自分の力かのように受け取って」

乃々「....主人公になったつもりになっていたのかもしれません」

乃々「....」

乃々「私は....」

乃々「....もりくぼは、そんな人間ではないのに」

凛「....」

乃々「....これからしようとしていることは、正しいんでしょうか」

乃々「もう自信がありません....」

凛「....」



756: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:28:39.45 ID:m79GlnpN0

凛「....正しさなんてものは、見る場所や見る人、それぞれで変わるんだよ」

乃々「そ、それはわかってますけど....」

凛「....」

凛「....はぁ」ハァ

凛「あのさ」

凛「主人公がどうとか言ってたけど」

凛「誰を救うかを選べる立場で話してる時点で」

凛「主人公面してるように、私には見える」

乃々「.....」



757: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:29:25.80 ID:m79GlnpN0

凛「口では」

凛「自分はそんな人間じゃない」

凛「自信がない」

凛「そんなこと言ってる時点で、まだ酔ってるんじゃないの」

乃々「....そういうつもりは、ありません、けど」

凛「....乃々が言ったこと、確かに正しいのかもしれない」

凛「でもさ、人の生活、人の人生なんて」

凛「乃々が考えることなの?」

乃々「....もりくぼの」

乃々「考えること....」



758: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:30:12.16 ID:m79GlnpN0

凛「....さっき自分で言ってたこと、もう忘れちゃった?」

凛「乃々は主人公じゃない」

凛「もちろん神様でもない」

乃々「....」

凛「毎日一生懸命に生きてる、1人の女の子でしかないんだよ」

凛「他の人のことなんて考えてる余裕ある?」

乃々「....」



759: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:31:10.68 ID:m79GlnpN0

乃々「....それで、いいんですか?」

凛「....さあ」フッ

凛「私にもわかんないよ」

凛「....」

凛「たぶん、誰にもわかんないよ」

乃々「....」



760: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:31:46.80 ID:m79GlnpN0

凛「....千夜には急いでるって言っちゃったけど」

凛「ちょっとだけゆっくり歩いて帰ろっか」ニコ

乃々「....すみません」

凛「ううん、大事なことだよ」

凛「あっ」

凛「みんなもごめんね」チラ

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

ちとせ「............」

凛「....もうちょっとだけ」



761: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:32:12.51 ID:m79GlnpN0

凛「ただいまー」

輝子「おかえり....」

芳乃「遅いのでしてー」

凛「だって、私と乃々2人で幼児5人だよ?」

凛「1人でも歩けそうなちとせはまだいいけど」

凛「他の4人はほとんど私たちが抱っこしてたんだから」

芳乃「それはそれはー」

輝子「片手で1人ずつか、大変そうだ....」

凛「本当だよー」



762: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:32:42.61 ID:m79GlnpN0

ビチビチ

ビチビチビチ

凛「何これ!?」

輝子「芳乃さんの発案で、穴の中に糸を垂らして、釣りしてたんだ....」

凛「にしても釣りすぎでしょ!?どうするのこれ!」

芳乃「肝油の材料にしましょうー」

凛「事務所崩れちゃったから道具ないよ?」

芳乃「....」



763: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:34:10.12 ID:m79GlnpN0

芳乃「....」ポチポチ

芳乃「夜釣りの帰りにこちらへ寄ってくれるそうですー」

凛「七海か....」

凛「こんなに何匹も持って帰れるのかな....」

輝子「そういえばボノノちゃんは....?」

乃々「....」カチカチ

乃々「命綱よし!」ビシッ

輝子「もう準備してる!?」

芳乃「まだ爆弾の方の準備が終わっていませんよー」

乃々「あ、早く済ませておいた方が良いと思いまして....」

輝子「たぶんまだ、早いぞ....」

凛「....」



764: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:35:16.28 ID:m79GlnpN0

凛「....もういいの?」

乃々「....色々考えたんですけど」

乃々「やっぱりわかりませんでした」ニコ

凛「....だよね」

乃々「....それでも良いのかな、って」

凛「いいんじゃない」ニコ



765: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:35:44.16 ID:m79GlnpN0

輝子「....」

ちとせ「............」

輝子「....あの、これに、親への想いを」

ちとせ「............」

輝子「込めて欲しいんだけど....」

ちとせ「............」

あかり「............」

あきら「............」

凪「............」

颯「............」

輝子「....ダメだっ、伝えられる気がしない!」



766: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:36:27.53 ID:m79GlnpN0

芳乃「言葉を知らないのですから、言葉で伝えようとしてもダメでしてー」

輝子「じゃあどうすればいいんだ?」

芳乃「こうやって」グッ

ちとせ「............」ピト

輝子「!?」

あかり「............」ピト

あきら「............」ピト

凪「............」ピト

颯「............」ピト

輝子「だ、大丈夫なのか、爆弾に抱き着かせたりして....」

芳乃「この子たちの心には、まだ見ぬ両親への想い....」

芳乃「愛が、きっとあるのですー....」

芳乃「愛を込めるには」

芳乃「これが一番なのですよー」ニッコリ

輝子「そういうものなのか....?」



767: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:37:14.39 ID:m79GlnpN0

輝子「あの子たちは、避難させたぞ....」

乃々「まあ避難させたところで、爆発の規模によっては....」

輝子「こ、怖いこと言うなよ、ボノノちゃん....」

凛「じゃあ2人も逃げて」

輝子「健闘を祈る....!」ダッ

芳乃「ご武運をー....!」トテトテ

凛「私たちも、これを投げ入れたら全力で逃げよう」

乃々「そうですね....」



768: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:38:12.33 ID:m79GlnpN0

凛「起爆装置の類はないから、投げ入れるだけだけど」

凛「穴の中に終わりがあれば、そこに当たった衝撃で爆発すると思う」

凛「もし中が無限に続いていても、それはそれで爆弾を処分できるし」

乃々「とにかく、外に被害さえ出なければどちらでも....」

凛「....」フー

凛「いい?」

乃々「....」コクリ

凛「いくよ」

乃々「....はい」

凛・乃々「せーの!」

ポイッ

凛「逃げろ!!!!」ダダダッ

乃々「ひぃ~~~~!!!」タタッ



769: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:38:57.03 ID:m79GlnpN0

凛「ハァ、ハァ....」

乃々「このくらいの距離でいいんですか....?」

凛「どうせこのまま走り続けても、巻き込まれるときは巻き込まれるよ」

乃々「たしかに....」

グラグラ

凛「!」

グラグラグラ

乃々「ゆ、揺れてます!」

凛「ただの地震か、それとも爆発の影響なのかな」

乃々「さぁ....」



770: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:39:32.51 ID:m79GlnpN0

凛「でもこのくらいの揺れで済むなら全然」

ドドドドドドドッ

凛「うっ、わ!?」

乃々「尋常じゃない揺れなんですけど!?」

凛「これ、ヤバいかも」

乃々「」ブクブク



771: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:40:07.74 ID:m79GlnpN0

乃々「....?」

乃々「や、やっと収まりました....」

凛「何分くらい揺れてたんだろ....」

乃々「どうします、穴を見に行きますか....?」

凛「....」

凛「爆発はもう済んだということにして....」

凛「行こう!」

乃々「済んでなかったら恐ろしいですね....」



772: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:40:41.88 ID:m79GlnpN0

凛「....」ジー

乃々「穴の口がでこぼこになってます....」

凛「これはさすがに爆発の痕跡でしょ....」

乃々「ですね....」

凛「....」

凛「あとは中の状態か....」カチカチ

凛「....」ガチャ

凛「よし!降下開始!」シュー

乃々「早すぎませんか!?」

凛「芳乃と輝子に連絡して、あの子たちを連れてきてもらって」

凛「確認だけだし、今回はすぐに引き上げてもらっていいから!」シューッ

乃々「は、はい....」



773: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:41:17.73 ID:m79GlnpN0

凛「....」

輝子「ど、どうだったんだ....?」

凛「....」

凛「開いてた」

輝子「!?」

芳乃「それは素晴らしいー」ニッコリ

凛「でも急いだ方がいいと思う」

凛「胎内に繋がる穴が開いてるってことは」

凛「その中にある羊水が、穴に漏れだしてる可能性が高い」

凛「見た感じ、穴自体はかなり小さかったけど」

凛「それでもゆっくりしてる暇はないはず」

乃々「急ぎましょう!」

凛「うん!」



774: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:42:26.01 ID:m79GlnpN0

凛「私と乃々が1人ずつ、1回の降下で幼児2人を下に降ろして」

凛「胎内に繋がる穴の前に着いたら、肝油で胎児に戻す」

凛「そして胎内からへその緒を引き出して」

凛「胎児側のへそに繋げて、隙間に肝油を塗れば繋がるはず」

輝子「最後は本当に上手くいくのか....?」

芳乃「穴の中ならどうにかなるでしょうー」

輝子「適当だな....」

乃々「まずあかりさんとあきらさんから行きましょう」

あかり「............」

あきら「............」



775: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:42:58.83 ID:m79GlnpN0

凛「....」

乃々「....」

凛「この辺りに、穴が開いてる」

乃々「本当です....」

乃々「あれ?でも、どの穴が誰のお母さんの胎内に繋がっているかってどうやって判断するんですか?」

凛「....」

凛「....」

凛「こ、この子たちならきっとわかるはず....」

乃々「考えていなかったんですね....」



776: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:43:24.60 ID:m79GlnpN0

あかり「............」トテ

あきら「............」トテ

乃々「2人とも別々の穴に向かっていきます!?」

凛「ほらね」

乃々「もし間違っていたら大変なことになりますよ....」

凛「その時はその時」

乃々「もー....」



777: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:44:04.63 ID:m79GlnpN0

凛「....よしよし」

あかり「............」

乃々「すぐに会えます」ニコ

あきら「............」



778: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:45:14.52 ID:m79GlnpN0

凛「とりあえず、2人を送り届けてきたよ」

輝子「り、凛さん....!」

凛「?」

輝子「あかりさんも、あきらさんも、いるんだ!」

輝子「この世界に!」

乃々「本当ですか!?」

芳乃「先ほどのことですー」

芳乃「突然わたくしたちの記憶が戻りましたー」

乃々「良かった....良かった....」



779: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:45:45.84 ID:m79GlnpN0

輝子「スマホで確認してみたけど、連絡先もある!」

凛「....そっか」ニコ

乃々「綱渡りでしたけど、成功なんですね....!」

凛「こんなことしてる場合じゃない!」

乃々「そうでした!あと3人も無事に送り届けないと!」

輝子「あとちょっとだ!」

芳乃「らすとすぱーとでしてー!」



780: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:46:37.30 ID:m79GlnpN0

凛「これで凪と颯も戻ってきた」

凛「あとはちとせだけ....」

凛「行こう」

乃々「....あの、凛さん」

凛「何?」

乃々「ちとせさんは、私が送り届けてきてもいいですか....?」

凛「....」

凛「1人で行くってこと?」

乃々「....はい」

凛「なんで?」

乃々「....」



781: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:47:22.02 ID:m79GlnpN0

乃々「穴の中はまだ謎が多くて、リスクもたくさん潜んでいるので」

乃々「ちとせさんだけなら、私たちが2人がかりで行く必要はないと思うんです」

凛「....まあ、それはそうだけど」

乃々「....でもこれは口実です」

乃々「元はといえば、これは私から始まったことでした」

乃々「最後は、私の手で終わらせたい」

乃々「そういうわがままなんです」ニコ

凛「....」



782: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:47:59.56 ID:m79GlnpN0

凛「....危ないよ」

乃々「....」

乃々「....凛さんに叱られてから、今この瞬間までずっと考えていました」

乃々「私はどうすればいいのか」

凛「....」

乃々「正しさなんて、関係ありません」

乃々「これは私が、私のためにやりたいことなんです」グッ

凛「....」



783: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:48:39.85 ID:m79GlnpN0

凛「....参ったな」

凛「そんなつもりで言ったわけじゃなかったんだけど....」

乃々「無理を言ってすみません....」

凛「....いいよ」

凛「もうやり方もわかってるだろうし、乃々だけでも十分出来ると思う」

乃々「....ありがとうございます」

凛「ほら、早くしないと」ポンッ

乃々「はいっ!」



784: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:49:06.09 ID:m79GlnpN0

乃々「それじゃあ、行ってきます」

ちとせ「............」

凛「うん、いってらっしゃい」

輝子「気を付けて....」

芳乃「日が昇るまでには帰ってくるのですよー」ニコニコ

乃々「お母さんですか....」フフッ

乃々「....行きましょうか」チラ

ちとせ「............」



785: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:49:33.69 ID:m79GlnpN0

シューッ

凛「....」

凛「....子供って、少し目を離すとすぐに成長しちゃうね」

輝子「な、なんで凛さんまでお母さん目線で話してるんだ....」

凛「え?だって乃々は私の娘であり恋人であり孫であり親であり宇宙だから」

輝子「....」

輝子「気持ち悪いと思う」

凛「褒め言葉だよ」

芳乃「相変わらずでしてー」



786: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:51:09.04 ID:m79GlnpN0

凛「....!」

凛「みんなっ!」

輝子「....ちとせさんも、戻ってきた!」

芳乃「これでようやく....」

凛「乃々....」ニッコリ

輝子「....」チラ

輝子「!?」



787: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:51:35.30 ID:m79GlnpN0

輝子「凛さん、芳乃さん....」

凛「?」

輝子「こ、この穴、小さくなってないか....?」

凛・芳乃「!!!」

輝子「気のせい、かな....」

凛「気のせいじゃない!!!」ダッ

凛「急いで乃々を引き上げないと!!!」グイグイッ

凛「早くっ!!!!!」グイグイグイ



788: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:52:12.08 ID:m79GlnpN0

輝子「なんで、いきなりっ!」グイグイッ

芳乃「もしやっ、爆発の衝撃でっ、穴自体が崩れかけているのかもっ....」グイッ

凛「でもっ、私が入ってる時は何もっ....」グググ

芳乃「今理由を考えている暇はっ、ありませんっ!」グイグイ

輝子「でもっ、全然っ、上がってこないぞっ」グッ

凛「知らないよそんなの!早く!乃々っ!!!」グググッ

輝子「なんで、さっきまで、すぐに、上がってきてたのにっ」グイ



789: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:52:43.67 ID:m79GlnpN0

凛「こうなったら私がっ!」ダッ

芳乃「凛、今行っては被害が広がるだけです!」ガシッ

凛「まだ乃々が中にいるんだよ!?」

芳乃「し、しかし!」

輝子「2人とも!穴が、どんどん小さくなってる!!!」

凛「乃々っ!!!」

凛「止まって!止まってよ!!!」



790: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:53:25.05 ID:m79GlnpN0

凛「なんで止まらないの!?」

凛「穴は感情に逆らえないんじゃなかったの!?」

凛「ねぇ!!!」

芳乃「崩れつつある穴にはもう、その力も残されていないのかも....」

輝子「ダ、ダメだ....止まらない....」

凛「やめてよ!!!」

凛「乃々っ........」

シン....



791: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:53:58.25 ID:m79GlnpN0

輝子「穴が....消えた....」

芳乃「....」

芳乃「本当にこれで、終わりなんでしょうかー....」

凛「....」

凛「....終わりかどうかはわからないけど」

凛「少なくとも、私たちを散々苦しめてきた穴は消えたよ」

輝子「ま、まあ、誰も欠けず、穴を消せたんだから」

輝子「私たちだけでやったにしては、上出来、じゃないか?」

芳乃「事務所は崩れてしまいましたがー」

凛「そうだね、でも事務所は直せるよ」

輝子「....」コクリ



792: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:54:27.80 ID:m79GlnpN0

芳乃「消えていた5人も戻りましてー」

芳乃「変わっていた世界も、無事戻ってきたのでしょうー」

凛「....うん」

カッ

凛「あっ....」

凛「朝日....!」

輝子「結局、徹夜になっちゃったな....」

芳乃「わたくしたちの睡眠と引き換えに、世界を救えたのですー」

芳乃「良いではありませんかー」

輝子「たしかに、寝てるよりよっぽど貴重な体験だ....」



793: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/01(金) 23:55:06.65 ID:m79GlnpN0

凛「朝ご飯でも食べて帰る?」

輝子「え、でもこんな時間じゃ、まだお店は開いてないんじゃないか....?」

芳乃「こんびに!こんびにがあるのですー!」

凛「この際それでいいや、お腹空いたし」

輝子「じゃあ私、キノコでも食べようかな....」

凛「コンビニにキノコ料理なんてあるの?」

芳乃「お弁当やサラダに入っているのを見たことがありますー」

凛「へー、そうなんだ」

輝子「コンビニご飯で祝勝会だ....!」

凛「世界を救ったのにそんなにショボくていいの?」

芳乃「良いではないですかー」

凛「ふふ、そっか」クスリ

凛「....」

凛「うん、そうだね」ニコ



799: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:16:37.53 ID:kGwWSVEh0

ダダダダダッ

バーン

りあむ「ちょっと凛ちゃん!!!」ドタドタ

凛「....何」

りあむ「大変だよ!!これ見て!?」

凛「?」

りあむ「江口洋介が!!!」

りあむ「大物俳優に戻ってるんだよ!!!」

凛「あー」

りあむ「これどういうこと!?」

凛「えーっと」



800: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:17:14.99 ID:kGwWSVEh0

ガチャリ

あかり「こんにちはー」

あきら「....どーも」

りあむ「」

あかり「あ、りあむさ

りあむ「あ゛か゛り゛ち゛ゃ゛~~~~~ん゛!!!!!!!」ガバッ

りあむ「あ゛き゛ら゛ち゛ゃ゛~~~~~ん゛!!!!!!!」ガバッ

あかり「り、りあむさん!?」

りあむ「い、いきなりなんデスか....」



801: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:17:40.18 ID:kGwWSVEh0

りあむ「あ゛っ、あ゛か゛り゛ち゛ゃ゛ん゛もっ!!!あ゛き゛ら゛ち゛ゃ゛ん゛もっ!!!」

りあむ「よっ、よっ、よっ....」

りあむ「うぇっ!!!おっ、おぇっ!!!!」

りあむ「こひゅっ、こひゅっ」

りあむ「....」

りあむ「....ぅぅぉおうぅぇっ」

あかり「りあむさん!?なんで号泣してるんご!?」

あきら「ヒドい顔....まずは落ち着いてくださいよ」

りあむ「うんっ....」グチャグチャ



802: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:18:10.31 ID:kGwWSVEh0

りあむ「よかったぁ....よかったよぉ....」ボロボロ

あかり「....向こうで休みましょう」

あきら「それがいいかも....」

凛「....」

凛「元に戻ったのは知ってたけど、実際に会うとそれを実感するね」

輝子「そうだな....」

芳乃「忘れていたこと、消えていたことが嘘のようですー」

凛「....うん」ニコ



803: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:18:44.36 ID:kGwWSVEh0

りあむ「ねぇねぇ、ぼくんちでさ、打ち上げしない?」

あかり・あきら「打ち上げ?」

あきら「打ち上げするようなこと、ありましたっけ」

りあむ「あ....」

りあむ「ちょ、タイム!」ドタドタ

りあむ「凛ちゃん凛ちゃん凛ちゃん!!!!」ユサユサ

凛「....」

凛「....今度は何」



804: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:19:13.91 ID:kGwWSVEh0

りあむ「穴のことって言いふらしていいの?」

凛「言いふらすって....」

凛「穴はもうなくなったし、言っちゃダメってことはないと思うけど」

りあむ「けど?」

凛「あれを他の人にわかりやすく説明できる?」

りあむ「できない!」

凛「でしょ?」

芳乃「話したところで、信じる人はいないのではー」

輝子「体験した私たちですら、嘘だったみたいに感じてるしな....」

りあむ「そっかー、わかった!」ドタドタ



805: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:19:40.25 ID:kGwWSVEh0

りあむ「おまたせ~」

りあむ「ぼくんちでさ、同期の親睦会やろうよ!」

あかり「親睦会....?」

あきら「なんでいきなり」

りあむ「いやー、ぼくってぇ、あかりちゃんやあきらちゃんとは仲良しだけど」

りあむ「他の子たちとはイマイチ打ち解けられてないのかなーって」

りあむ「千夜ちゃんとか千夜ちゃんとか千夜ちゃんとか」

りあむ「だから、ぼくんちに集まってさ!餃子パーティーしようよ!」

あかり・あきら「....」



806: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:20:13.29 ID:kGwWSVEh0

あかり「りあむさんと....?」キョトン

あきら「打ち解けてる....?」キョトン

りあむ「ちょ、ちょっと!?」

あかり「冗談んご~」エヘ

あきら「別にいいデスけど、りあむさん家ってそんなに入るんデスか?」

りあむ「....」



807: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:20:45.56 ID:kGwWSVEh0

りあむ「みんな立ち食いで....」

あきら「え~」

あきら「#立ち呑み屋夢見 #開店」

りあむ「やめてよぉ~、可愛いアイドル達にパワハラしたってネット民に叩かれたくないよ~!」

???「話は聞かせて」

??「もらいました」

りあむ「!?」

あかり「あ、あなたたちは!?」

あきら「....」シラー



808: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:21:24.44 ID:kGwWSVEh0

千夜「親睦会の会場に、私たちの住んでいる屋敷を使ってもよいという」

千夜「お嬢様からの申出です」

ちとせ「私たち、せっかくの同期なんだし」

ちとせ「この機会にもっと仲良くなれたらなって♪」ニコ

りあむ「ちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちちとせちゃああああああああんんんん!!!!!」ガバァッ

ちとせ「わっ!?」

千夜「な、何を!?」



809: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:21:56.66 ID:kGwWSVEh0

りあむ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」グジュグジュ

ちとせ「....」

ちとせ「よーしよし」

りあむ「うぇっ!!!!ぉっ!ぉっ!ぅぇっ....」ボロボロ

千夜「....」

千夜「お嬢様....」

ちとせ「....大丈夫」ナデナデ

千夜「....はい」



810: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:25:05.03 ID:kGwWSVEh0

りあむ「ふぐっ....」チーン

ちとせ「あ」

千夜「お、お嬢様の服で、鼻を....!?」プチン

千夜「調子に乗るのもいい加減に....」

あかり「....」

あかり「りあむさん、どうしちゃったんご?」

あきら「#情緒不安定 #ファッションメンヘラから本物に #精神科」

あきら「#デパス #ブロン #フルニトラゼパム」



811: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:26:00.79 ID:kGwWSVEh0

りあむ「ということになったから凛ちゃんたちもどう?」

凛「えぇ....?」

輝子「さっき、同期会って、言ってなかったか....?」

りあむ「それは建前!まあ穴の打ち上げも兼ねるってことで、ね?」

凛「うーん....」

凛「どうする?」



812: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:26:48.54 ID:kGwWSVEh0

芳乃「そうですねー、大掛かりな打ち上げをするようなことでもありませんがー」

輝子「あと、昨日一生分の餃子臭を嗅いだからな....」

りあむ「そう言わずにさぁ~、一緒にやろうよぉ~」

凛「....まあ、せっかくだし行ってみない?」

凛「....一応りあむも役には立ってくれたし」

りあむ「り、凛ちゃぁん!!!」ウルウル

凛「あんまり泣き過ぎると脱水症状起こすよ」

りあむ「顔が良くて優しい....最高か?」ポロポロ

輝子「結局泣くのか....」



813: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:29:56.61 ID:kGwWSVEh0

志希「うんうん~、楽しそうなハナシしてるねー」ニッコリ

りあむ「ひっ」チョロ

志希「アタシも行きたいな~、ね?」チラ

りあむ「あ、はい、どうぞ、来てください」チョロチョロ

志希「にゃはは、やった~」

志希「あ、でもー、私その時予定があるんだったー」

りあむ「へ、へへ....それは、残念」チョロチョロチョロ

志希「代わりに、アタシの部屋に来ない?」ニッコリ

りあむ「や、ぼくは、ちょっと、遠慮をして....」チョロチョロチョロチョロ

志希「ん~?」ジー

りあむ「行かせてくださいっ!」

志希「おっけ~、じゃ、明日~」ヒョコヒョコ



814: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:30:50.55 ID:kGwWSVEh0

ガチャリ

瞳子(JKの姿)「随分にぎやかね?」

りあむ「」ガクガク

りあむ「え?も、戻ってないよ!?」ブルブル

凛「....」

凛「あの、その恰好は....?」

瞳子(JKの姿)「あぁこれ?今日の仕事で使ったのよ」

瞳子(JKの姿)「まさかこの年齢になって着るなんてね....」クスクス

りあむ「なんだぁ~!安心したよ!!!」

瞳子(JKの姿)「あ、安心?」



815: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/02(土) 23:31:42.78 ID:kGwWSVEh0

りあむ「瞳子さんのセーラー服ってぼく、若干トラウマって言うかさ~」アハハ

りあむ「さっき入って来たときなんて心臓止まりかけたよ~!」

瞳子(JKの姿)「....」

りあむ「ね?凛ちゃん、芳乃ちゃん、輝子ちゃん!」

りあむ「こうやって見るとね?わかるでしょ?」

りあむ「あの時は分からなかったかもしれないけどさ!改めてみると

凛「り、りあむ....!」

輝子「(私たちを巻き込まないでくれ....!)」

芳乃「....」チラ

芳乃「(あー....)」

りあむ「え?なんでみんな黙るの?ぼく何か変なこと言った?」

トントン

りあむ「?」クル

瞳子(JKの姿)「....」ニッコリ



828: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 21:59:20.08 ID:zVvLgkzO0

~夜~

りあむ「お疲れ様でした~!!!」

あかり「(お疲れ?)」

あきら「(お疲れ?)」

ちとせ「かんぱ~い♪」コン

千夜「かんぱい....!」コツ

りあむ「ほらほら~たくさんあるからどんどん食べてね~!」

あかり「す、すごい量ンゴ....」

あきら「りあむサン、加減って知ってます?」

りあむ「?」ポケー

あきら「あぁ、知らないんデスね....」



829: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 21:59:57.24 ID:zVvLgkzO0

ちとせ「いただきまーす」パク

ちとせ「ん~美味しい♪」

りあむ「えへへ、でしょ~」

りあむ「美味しい餃子づくりのポイントはぁ」

りあむ「肉を入れ過ぎないこと!大丈夫ってくらいキャベツをたくさん入れた方が美味しいからね!」

りあむ「あと~、明日のことなんて考えず、ニンニクとニラを入れるのに躊躇しない!」

りあむ「ハッ!?」

ちとせ「?」



830: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:00:24.89 ID:zVvLgkzO0

りあむ「こ、これニンニク一杯入ってるんだけど、だ、大丈夫?」

ちとせ「え?うん」キョトン

りあむ「あ、そっかぁ....」ホッ

あかり「りあむさん~もうなくなった~」

りあむ「えもう!?」

千夜「りあむさん、次はまだでしょうか」バクバク

りあむ「あ、千夜ちゃんかぁ....」



831: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:00:53.85 ID:zVvLgkzO0

りあむ「ど、どう....?」

千夜「....?」

千夜「悪くない味ですが」

りあむ「!!!」

りあむ「そ、そっか~!」

りあむ「うんうん、一緒に餃子を食べた仲!」

りあむ「これでぼくたちも仲良し同期だね~」

千夜「仲....良し....?」キョトン

りあむ「も~!それやめてよ!!!」バンバン

千夜「ふふ....」クスリ

ちとせ「....」ニコニコ



832: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:03:21.58 ID:zVvLgkzO0

凪「ふむ....」

颯「なー、どうしたの?」

凪「餃子、それ即ちアイドルの対極に位置する存在」

颯「対極?そもそも比べようがないような....」

凪「つまりこの物体たちは我々の天敵、宿敵、親の仇」

颯「いやいや」

凪「なのになぜか、吸い寄せられてしまう....」

凪「これが、サイキックですか」

颯「ただの匂いでしょ~」パク

颯「うんうん、美味しい~」

凪「なるほど....」

凪「本気を見せるときがきましたか」

凪「年に一度のレアイベです、括目して目に焼き付け凝視せよ」パクパク

颯「そこまでレアじゃないでしょ....」



833: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:03:47.32 ID:zVvLgkzO0

輝子「....」モグモグ

輝子「昨日の餃子と比べたら、随分常識的な匂いに収まってるな....」

芳乃「りあむもたまには、有益なものを生み出すのですねー」モグ

りあむ「ちょっと!?まるでぼくが常に非生産的な人間みたいな言い方やめてよ!?」

芳乃「紛れもない真実ではー?」



834: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:04:15.55 ID:zVvLgkzO0

凛「....」モグ

千夜「あの」

凛「?」

千夜「昨日のこと、色々とお尋ねしたいのですが」

凛「....あぁ」チラ

凛「....ちょっと場所変えようか」

千夜「....はい」



835: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:04:47.35 ID:zVvLgkzO0

千夜「....」

凛「かなり大まかにまとめるとこんな感じかな」

千夜「....」

千夜「きっといつもの私ならば、信じることはないでしょう」

千夜「しかし、この身をもって体験したことも含まれている以上」

千夜「....信じざるを得ません」

凛「....」

凛「やっぱり千夜は覚えてるんだね」

千夜「....はい」



836: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:05:55.54 ID:zVvLgkzO0

千夜「今朝、目を覚ました時」

千夜「自然とお嬢様のことを考えていました」

千夜「いつも通り支度をして、お嬢様のお顔を見て」

千夜「それまでの、お嬢様がいらっしゃらなかった時間を」

千夜「そして、それに何の疑問も抱かずのうのうと生活していたことに」

千夜「気が付きました」

凛「....説明した通り、それは千夜のせいじゃ

千夜「私の責任など関係ありませんから」

凛「....」



837: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:07:09.55 ID:zVvLgkzO0

千夜「....お嬢様を救っていただき、ありがとうございます」ペコ

千夜「私では、確実に不可能でした」

千夜「何とお礼を言おうにも、この恩を返すことはできません」

凛「....ううん、全然」

凛「....」

凛「....千夜はさ」

千夜「....?」

凛「....これでよかったと思う?」

千夜「....」

千夜「凛さん、その先に言葉は必要ありません」ニコ

凛「....」

凛「....そうだね、ごめん」

千夜「....いえ」



838: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:09:24.92 ID:zVvLgkzO0

凛「....」スタスタ

芳乃「....」

芳乃「いかがでしたかー?」

凛「....うん、後で話すよ」

芳乃「....」

芳乃「どうぞー」スッ

凛「?」

芳乃「食べましょうー」ニコ

凛「....ありがと」



839: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:10:06.38 ID:zVvLgkzO0

りあむ「りっんっちゃぁ~ん!」ガバッ

凛「....何」

りあむ「どうどう?ぼくの餃子どう?」

凛「....」

凛「....そこそこ、かな」

りあむ「美味しいってこと!?」

凛「....まあ」

りあむ「」

りあむ「あっ、あっ、あっ、あざす!」

凛「....」



840: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:26:15.69 ID:zVvLgkzO0

凛「そういえば」

凛「柔道をしてる人の耳って潰れるけど」

凛「あれ、餃子耳って言われるよね」

りあむ「え?いきなり何の話?」

凛「いや、りあむって餃子好きだからさ」

凛「今度りあむに餃子じゃなくて耳を食べさせないと」

凛「って思ってたんだよね」

りあむ「え?あ、うん」

凛「食べてみない?」

りあむ「だ、誰の?」

凛「....誰だっけ?」

りあむ「いや知らないよ!?」

凛「....」



841: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:26:41.41 ID:zVvLgkzO0

凛「輝子ー」

輝子「?」

輝子「凛さん、どうした....?」

凛「ちょっとそこに寝転がってくれる?」

輝子「あ、あぁ....」

凛「....」ファサ

凛「これ、耳」

りあむ「知ってる」



842: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:27:11.93 ID:zVvLgkzO0

凛「餃子を食べるときのマナーって何かある?」

りあむ「マナー....?」

りあむ「一口で食べろってのはたまに言われるかなぁ?」

りあむ「でも餃子ってアツアツで食べるし、普通に二口で食べたほうがいいと思うけどね~」

凛「なるほど」

凛「耳の食べ方に通じるものがあるね」

りあむ「???」



843: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:27:49.00 ID:zVvLgkzO0

輝子「あ、あの、凛さん、何を....?」

凛「....」

凛「よく見てて」

凛「あむ」パクリ

輝子「!?」ビクッ

輝子「凛さん!?」

凛「(まずは輝子の小さな耳を一口に頬張る)」

凛「(そして)」

凛「....」チロ

凛「....」スーッ

輝子「ん................////」ピク



844: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:28:26.31 ID:zVvLgkzO0

『ぁ................////』ピクピク

凛「!!!」ピタ

凛「....」

凛「(....何、今の)」

凛「....」

凛「(ダメだダメだ、目の前のフルコースに集中しないと)」

凛「....」



845: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:28:58.68 ID:zVvLgkzO0

凛「(耳と頭の境目を、上から下になぞるように舌を這わせる)」

凛「(これは食前酒のようなもの)」

凛「(ここから前菜に入っていく)」

凛「....」チロチロ

凛「(耳輪から耳垂へ)」

輝子「っ....////」ビクビク

『んっ....////』モジモジ

凛「....」



846: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:32:04.34 ID:zVvLgkzO0

凛「....」スゥッ

凛「(下まで行ったらさらに内側、舟状窩から上がって三角窩)」

凛「....」ペロ

輝子「やめてっ....凛さん....////」

凛「....」スッスッ

凛「(耳甲介艇を経由して耳甲介腔)」

輝子「おかしくなるっ........////」ハァハァ



847: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:33:55.90 ID:zVvLgkzO0

『ぁぁっ....んん....////』ハァハァ

凛「....」

凛「(....私の知らない誰かが)」

凛「(....耳を舐められて)」

凛「(....よがり声をあげている)」

凛「....」



848: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:34:25.17 ID:zVvLgkzO0

凛「....」

凛「(そして物語はメイン)」

凛「(外耳孔へ)」

凛「....」チュルチュル

凛「....」ニュル

凛「....」グポグポ

凛「(ん~)」

凛「(最初舌に広がるのはほろ苦さ)」

凛「(でも味わうごとに、それにもいくつか種類があることを知る)」

凛「(そしてそれは、奥へ舌を向かわせるほどに深みを増していくんだ)」



849: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:40:21.88 ID:zVvLgkzO0

『んぃっ』ビクン

凛「....」ピタ

輝子「はぁ....はぁ....」

りあむ「いきなり輝子ちゃんの耳を舐め始めたかと思ったら」

りあむ「今度は突然止まって....」

りあむ「どうしたの?」

凛「....」

凛「(....もう少しで)」

凛「(何かが)」

凛「....」



850: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:40:52.15 ID:zVvLgkzO0

凛「....」ズブブ

凛「....」レロ

輝子「んっ....ふっ....ふっ....////」ジュワ

『んんんんぅぅ............////』ビクビク

凛「(もっと)」

凛「....」チュル

凛「....」チュルチュル

凛「....」チュルチュルチュル

輝子「あ゛っ!!!」ビクン

『き゛ぃ゛っ!!!』ガクガク

凛「(もっと!)」



851: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/04(月) 22:41:22.27 ID:zVvLgkzO0

凛「....」カパッ

凛「ふぅ....」チラ

輝子「」ピクピク

りあむ「しょ、輝子ちゃん....?」

凛「....」

『』ピクピク

凛「....?」

凛「この、光景は」

乃々『』ピクピク

凛「....」

凛「....乃々」



858: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:11:45.59 ID:cXmDXIGH0

凛「輝子、芳乃」

輝子・芳乃「?」

凛「....ちょっといい」

輝子「ど、どうしたんだ....?」

凛「....私も今思いだしたんだけど」

凛「穴の中に、もう1人取り残されてる」

輝子・芳乃「!?」

輝子「う、嘘だろ....?」



859: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:12:16.24 ID:cXmDXIGH0

輝子「だって、消えてた人たちも元に戻って」

輝子「こうやってみんな、いるはずじゃ....」

芳乃「....」

芳乃「....思いだした、ということは」

凛「....うん」

凛「輝子も芳乃も、みんなも、忘れてる」

芳乃「....」

輝子「そんな....」

凛「....」



860: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:12:42.28 ID:cXmDXIGH0

凛「私は今から、その子を」

凛「....乃々を、助けに行く」

輝子「た、助けに行くって....」

輝子「凛さんも、目の前で見ただろ....?」

輝子「穴の入口は、もう消えてるんだ....」

凛「....うん」

芳乃「....それでも、彼女を助けに行く方法を探すのですねー?」

凛「....」コクリ



861: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:14:19.56 ID:cXmDXIGH0

凛「....今から、あの穴があった現場に行ってみようと思ってる」

凛「....2人にも協力してほしい」

芳乃「もちろんですー」ニコ

輝子「....私も、協力させてほしい」

凛「....ありがとう」

芳乃「大切な人を忘れている」

芳乃「それに気づかないならば、良いのですー」

輝子「でも、気づいてしまったなら」

輝子「取り戻さなきゃ、ダメだ....!」

凛「....」



862: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:15:02.12 ID:cXmDXIGH0

輝子「また夜に、瓦礫の上を進むことになるとはな....」

凛「....」スタスタ

芳乃「....穴が消えた時から閉じ込められているということは」

芳乃「既に10時間以上が経っているのですねー....」

凛「....うん」

輝子「それは、きついな....」



863: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:16:28.13 ID:cXmDXIGH0

凛「あの真っ暗闇の中、1人で過ごすだけでも辛いのに」

凛「乃々はきっと、水も食料も持ってない」

凛「しかも、爆発の影響で穴の中がどうなってるかもわからない」

凛「早くしないと」

輝子「そう、だな....」

芳乃「急ぎましょうー....」

凛「....」ピタ

凛「この辺りだよね」

輝子「穴はなくなったけど、瓦礫がほとんどないのは変わってなくてよかった....」

凛「穴があった場所の周りや、近くの瓦礫の中に何かないかを探そう」

芳乃「手掛かりになるものを見つけましょうー」

凛「うん....!」

手掛かり >>864



864: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/05/05(火) 18:17:10.41 ID:c4CyjIxKo

ちとせの匂い



866: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:36:22.44 ID:cXmDXIGH0

輝子「ハァ....ハァ....」ガシ

輝子「....」ポイ

芳乃「....」チラ

芳乃「ふむー....」

凛「....」スッ

凛「....」ポイッ

輝子「なかなか、見つからないな....」

芳乃「まだまだですー」

凛「....」



867: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:36:52.64 ID:cXmDXIGH0

フワッ

凛「....?」

凛「この匂い....」

輝子「どうしたんだ....?」

凛「何か、匂いがしない?」

芳乃「....」クンクン

芳乃「わたくしには何もー」

輝子「....」クンクン

輝子「私のもちょっと、わからないな....」



868: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:37:31.41 ID:cXmDXIGH0

凛「....美しくも、どこか儚げな匂いがする」

輝子「それは匂いの表現に適してるのか....?」

凛「....そして」

凛「ついさっきまで嗅いでたような気がする」

芳乃「....」

芳乃「美しくて儚く、先ほどまで嗅いでいたのなら」

芳乃「ちとせ、の匂いではないでしょうかー」

凛「それだ!」

輝子「いやなんでわかるんだ....」

芳乃「失せ物探しこそわたくしの真髄ですのでー」



869: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:38:12.56 ID:cXmDXIGH0

輝子「ちとせさんは、まだ穴が解決する前、この辺りを出入りしてたな....」

芳乃「その匂いが残っているのでしょうかー」

輝子「それにしては、時間が経ち過ぎてる気がする....」

凛「いや、この匂いは」

凛「まだ新しい」

輝子「あ、新しいって....」

輝子「ちとせさんが最後にここに来たのは、あの爆弾に想いを込める時じゃないか....?」

凛「....」

凛「とりあえず、この匂いを辿ってみる」

芳乃「それがよいでしょうー」



870: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:39:22.81 ID:cXmDXIGH0

凛「....」クンクン

凛「....」クンクン

輝子「....」

輝子「それにしても、凛さんの鼻、どうなってるんだ....?」

輝子「この瓦礫の山の中で、かなり前の匂いを感じられるなんて....」

芳乃「凛は、美しい女性のこととなると異常な力を発揮するのですー」

輝子「性の化け物じゃないか....」ドンビキ

凛「(集中しろ私....)」クンクン

凛「(土の匂いに混じった、微かな美少女臭を見つけろ....)」クンクン



871: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:39:48.65 ID:cXmDXIGH0

凛「2人とも!」

凛「....これ」

輝子「月明りで、何か光ってる....」

芳乃「瓦礫の下に挟まっているこれは、ちとせの髪の毛でしょうかー」

凛「そうだと思う」

凛「どうしてこれが、こんなところにあるのかはわからないけど」

凛「この瓦礫をどけて、下を確かめてみようと思う」

輝子「でもこれ、結構大きいな....」

凛「お願い」

芳乃「仕方ありませんー」

輝子「やるしかないな....!」



872: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:40:23.19 ID:cXmDXIGH0

凛「いくよ?」

凛「せーの!」

凛「っ....!」ググッ

芳乃「ふっ!」グ

輝子「んんっ!!!」グッ

凛「それっ!」

ゴトッ



873: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:41:26.70 ID:cXmDXIGH0

輝子「なんとか、動いたな....」

芳乃「難敵でしたー....」

凛「....」チラ

凛「!!!」

芳乃「どうしましてー?」

凛「....これ」

輝子「これ、あの時の....」

芳乃「なぜこのようなところにー....」

何があった? >>874



874: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/05/05(火) 18:43:14.67 ID:c6SRjOOWo

ナイフと穴と瓦礫に結びついたロープロープ(穴の方に続いてる)



875: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:57:28.38 ID:cXmDXIGH0

輝子「なんで、閉じたはずの穴がこんなところに....」

芳乃「ふむー....」サワサワ

芳乃「わたくしたちが穴に入る時に使っていたロープに間違いありませぬー」

輝子「ご丁寧に滑車までつけっぱなしになってるな....」

輝子「後はナイフ....?」

輝子「物は亜季さんのみたいだけど....」

芳乃「随分と血で汚れておりますねー」

凛「(....そっか)」



876: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:59:01.96 ID:cXmDXIGH0

凛「....」スッ

凛「....」

凛「穴が見つかったなら、やることは1つ」

凛「私がこの中に入る」

芳乃「....」

輝子「大丈夫なのか....?」

芳乃「わたくしも、危険に思えますー」

凛「でもやるしかない」

芳乃「....」



877: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 18:59:33.52 ID:cXmDXIGH0

芳乃「....この穴の動力源は、感情」

芳乃「わたくしたちの経験からして、間違いないでしょうー」

芳乃「....そして」

芳乃「消えたはずの穴が、凛を匂いで呼び寄せた先で」

芳乃「中へ入る準備を整えて待っているー....」

芳乃「凛の強い想いに反応し」

芳乃「待ち構えているのではないでしょうかー....」

凛「....」



878: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 19:00:19.37 ID:cXmDXIGH0

凛「....そんなの私だって」

凛「わかってる」ニコ

芳乃「....」

芳乃「行くのですねー....」

凛「....穴が待ち構えてる?」

凛「望むところだよ」

凛「だってその先で」

凛「乃々が待ってるんだから」ジッ

芳乃「....」



879: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 19:00:56.38 ID:cXmDXIGH0

輝子「だ、だったら私たちも!」

凛「ううん、大丈夫」

凛「もしものことがあった時、世界から消えるのは」

凛「私だけで十分」

輝子「....」

凛「2人はここで待っててほしい」

芳乃「....」コクリ



880: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 19:01:50.22 ID:cXmDXIGH0

凛「....1時間」

凛「私が1時間戻らなかったら、引き上げて」

輝子「....うん」

凛「....」

凛「....行ってくる」

輝子「....」

芳乃「....絶対に」

芳乃「戻ってきなさい!」

輝子「そ、そうだ!約束!」ウンウン

凛「....」

凛「当たり前じゃん」ニッ



881: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 19:03:05.58 ID:cXmDXIGH0

芳乃「....」

輝子「....芳乃さん」

輝子「私たち、これでよかったのかな」

芳乃「....よいはずはないのです」

芳乃「しかし」

芳乃「....辛いことですが」

芳乃「今は、凛を信じるしか」

芳乃「....」グッ

芳乃「....ないのです」

輝子「....」

輝子「凛さん....」



884: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:42:15.18 ID:cXmDXIGH0

凛「....」ズル

凛「....」ズル

凛「(重力の方向が変わってる....)」

凛「(前までは穴の入り口が上で、奥が下だったのに)」

凛「(今は横になってるせいで、這って移動しなきゃいけないなんて....)」

凛「....」

凛「(しかも、穴の中もでこぼこになってるし)」

凛「(明らかに狭くなってる....)」

凛「(爆発の影響なのかな)」

凛「....」



885: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:42:40.58 ID:cXmDXIGH0

凛「(当てもなく入ってきちゃったけど、どうしよう)」

凛「(穴のどこに乃々がいるのか、全くわからない....)」

凛「(うーん....)」

凛「....」

凛「(そうだ!)」



886: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:43:37.98 ID:cXmDXIGH0

凛「スー....」スゥ

凛「ハー....」ハァ

凛「(研ぎ澄ませ....)」

凛「(全神経を....)」

凛「....」

凛「(私の鼻に集中させるんだ....)」

凛「....」スンスン

凛「(探せ....)」

凛「(ステップ&スキップ....)」

凛「(安心安全のステップ&スキップの香りを!!!)」カッ



887: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:44:07.22 ID:cXmDXIGH0

強い光は放てない テンション低め~♪
今も戸惑い躊躇いを 隠せずにいてごめん~♪

凛「(来た!)」

凛「(脳内でステップ&スキップが再生されたということは)」

凛「(乃々はこっちにいる!)」

凛「(焦らずに急げ!)」ズルズル

凛「....」スンスン



888: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:49:28.27 ID:cXmDXIGH0

でも 好きなものは~♪
ずっと変わってなくて~♪

凛「(脳内ステップ&スキップがBメロに移った....)」

凛「(さっきより香りが濃くなってるんだ....)」

凛「....」ズルズル



889: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:50:05.41 ID:cXmDXIGH0

ゴツン

凛「!?」

凛「(な、何これ....)」サワサワ

凛「(塞がってる....)」

凛「(曲は....)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(サビの直前!)」

凛「(乃々までもうすぐなんだ....!)」



890: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:50:44.90 ID:cXmDXIGH0

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(....でも)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(ここを通らないと、乃々のところにはいけない....)」

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

"好き" を貫く強さは~♪
自信あるかも...~♪

凛「(曲もループしてるし....)」



891: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 20:53:38.78 ID:cXmDXIGH0

凛「....」

凛「(これが使えればいいんだけど....)」スッ

凛「....」

凛「(このナイフ)」

凛「(穴に通用するかもしれないと思って持ってきたけど)」

凛「(どうなるかなっ!)」ブン

ブシュッ

凛「(刃が....)」

凛「(通る....!)」

凛「....」

凛「待ってて乃々!!!」



892: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:03:18.12 ID:cXmDXIGH0

凛「....」ズル

凛「....」ズル

明日へステップ~♪
さあ まずは歩こう~♪

凛「....」ズル

凛「....」ズル

立ち止まったり~♪
泣いたりして~♪



893: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:03:49.05 ID:cXmDXIGH0

凛「....」ズル

凛「....乃々」ズル

君へスキップ~♪
傍に寄り添うための~♪

凛「乃々」ズル

凛「乃々っ!」ズル

ゴンッ



894: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:06:50.59 ID:cXmDXIGH0

凛「痛った........」

凛「何これ....」

凛「大きな、一枚の板....?」

凛「あ、降りられる」ピョン

凛「何なのこれ....」



895: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:17:34.18 ID:cXmDXIGH0

乃々「....」ボー

凛「....」

乃々「....」ボー

乃々「....」チラ

凛「....」

乃々「....」

乃々「....?」

凛「....乃々」ウルッ

乃々「........................」

乃々「り、凛さん!?」




896: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:18:09.39 ID:cXmDXIGH0

凛「乃々っ!!!」ダッ

凛「もう!やっと見つけた!!!」ギューッ

乃々「どうしてここに!?」

凛「話はあと!」

凛「まずは」スー

乃々「凛さん、くすぐったいです....////」

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

乃々「....」



897: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:18:36.40 ID:cXmDXIGH0

乃々「....あの、いつまでこれを」

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー

凛「....」スー



898: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:19:15.84 ID:cXmDXIGH0

凛「やっと残り香じゃない生のステップ&スキップを嗅げたよ」

乃々「....」

乃々「あの、私、1日お風呂に入っていないので、その....」

凛「熟成されたおかげで深みが増してるよ」スー

乃々「....恥ずかしいです」ボソ



899: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:20:13.54 ID:cXmDXIGH0

凛「さて次は」

凛「あむあむ」パクリ

乃々「ちょっ!?」

凛「(耳耳、乃々耳こそ耳中の耳、耳界No.1耳だね耳)」モグモグ

乃々「りっ!凛さん!!!」ジタバタ

凛「....」チロ

凛「....」スーッ

乃々「ぁ................////」ピクピク

凛「(まずは耳と頭の境目を、上から下になぞるように舌を這わせる)」

凛「(これは食前酒のようなもの)」

凛「(ここから前菜に入っていく)」

(省略)



900: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:20:51.47 ID:cXmDXIGH0

乃々「」ビクンビクン

凛「....」

凛「....うっ」ウルッ

凛「やっとっ....乃々に会えたっ....!」ポロ

乃々「その涙は耳舐めの前じゃダメだったんですか....」

凛「耳を舐めたら急にっ....ひぅ....」

凛「実感がぁ....湧いてきちゃった....こ゛め゛ん゛....」グシャグシャ

乃々「....」



901: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:22:09.80 ID:cXmDXIGH0

乃々「....まあ」

乃々「今回は、凛さんも苦労して私の助けに来てくれましたし」

乃々「そのお礼、ということに

凛「そういうことなら二回戦を」グジュルジュルジュッポジュッポ

乃々「凛さんっ!!??!?」



904: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:37:52.66 ID:cXmDXIGH0

凛「私たちと別れた後、何があったの?」

乃々「散々私の耳を弄んでおいてよくその話に入れますね....」

凛「スッキリしたから」

乃々「そうですか....」

乃々「....あの後、ちとせさんを無事送り届けたところまではよかったんです」

乃々「帰ろうとしたら、穴全体が揺れ始めて」

乃々「徐々に崩れ始めました」

乃々「途中までは私も帰ろうと努力していたんですが」

乃々「出口まではとても間に合いそうもなくて....」

凛「....うん」



905: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:38:43.03 ID:cXmDXIGH0

乃々「真っ暗で周りは見えませんでしたけど、もう限界だってことはわかりました」

乃々「....とにかく怖かったんです」

乃々「何かに縋りたかった私は、夢中でリュックを抱きしめました」

乃々「大きな音と共に、周囲が崩れた感覚があったんですが、次第に静かになって」

乃々「目を開けると、私の上にこの天井のような何かが現れていて」

乃々「私を守ってくれていたんです....」

凛「....」

乃々「まだ私は、天に見放されていないんだと」

乃々「諦めちゃダメだと、思いました」

凛「....」



906: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:39:24.85 ID:cXmDXIGH0

凛「....リュックを抱きしめたって言ったよね」

乃々「はい....?」

凛「もしかしたら、あれが反応したのかも」

乃々「あれ?」

凛「2回目の穴突入の時に、ちひろさんの机の中に入ってた石持って行くって言ってたでしょ」

乃々「あぁ、凛さんが300個くら詰め込んでいたあれですか....」

凛「....」

凛「....実は乃々のリュックにも入れてたんだよね」

乃々「!?」



907: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:40:09.14 ID:cXmDXIGH0

乃々「自分で持つって約束したじゃないですか!!!」

凛「いや私も持ってたよ」

凛「ただ乃々のリュックにも300個入れてただけ」

乃々「不自然に重いと思ったらそういうことだったんですか....」

凛「でもさ、きっとあの300個の石が何らかの形で」

凛「この天井になってくれたんだよ」ニコ

乃々「....」

乃々「....そう、ですね」

乃々「....」

乃々「....物凄く結果論じゃないですか!」

凛「てへ」



910: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:58:02.46 ID:cXmDXIGH0

凛「というかさ」

凛「私、乃々はもっと弱ってると思ってたけど」

凛「思ったより元気そうだね」

乃々「あ、はい、食べ物も飲み物もあったのでなんとか....」

凛「そんなの持ってたの?」

乃々「いえ、手に入ったのは偶然なんですけど....」

乃々「穴の崩壊から身を守った後」

乃々「天井が光っているおかげで、この辺りは視界が通ることに気付いたので」

乃々「うろうろしていたら、これが落ちてまして....」スッ



911: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 21:59:44.18 ID:cXmDXIGH0

凛「....キノコ?」

乃々「おそらく....」

凛「結構大きいね」

凛「でも、そんなの食べて大丈夫なの?」

乃々「鉢植えに入っていたので、誰かが育てていた物なのかなと....」

凛「だからって安全とは限らないでしょ....」

凛「それに、ここって火ないよね?生食は心配だよ....」

乃々「お腹が空いてしまったので....」

凛「たまにアクティブだよね、乃々」



912: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:00:43.94 ID:cXmDXIGH0

乃々「水、というか水分なんですけど....」

乃々「そこの端の方に、液体が溜まっていまして....」

凛「....」

凛「の、飲んだの....?」

乃々「水分の不足は命にかかわりますから、やむを得なく....」

凛「....大丈夫なのそれ」

乃々「色は若干黄色でした、臭いは少し独特のものがありましたね....」

乃々「味はほとんどありませんでした....」

乃々「今のところ体調に問題はないので、きっと無害な液体だったんだと思います....」

凛「一体何飲んだの....」

乃々「さぁ....」



914: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:06:29.59 ID:cXmDXIGH0

乃々「でも、一番私の支えになったのは」

乃々「....凛さんです」ニコ

凛「....そんな」

凛「私なんて、乃々のこと忘れてたんだよ?」

凛「きっかけがなかったら、忘れたままだったかもしれない」

乃々「それは、仕方ないですよ」

凛「....仕方なくなんかないよ!」

乃々「....凛さん」

凛「....」

凛「結局、こんなところに乃々を何時間も待たせて」

乃々「それでも凛さんは、約束を守ってくれました」

凛「....約束?」



915: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:07:43.26 ID:cXmDXIGH0

乃々「『何があっても私は、乃々を守るよ 』って」

乃々「あの言葉があったから、私は」

乃々「この暗闇の中で、足掻こうと思いました」ニコ

凛「....」

凛「....言ったっけそんなこと?」

乃々「ひ、酷い!」

凛「だって、私が乃々を守るなんて当たり前のことだし」

乃々「....そうやって誤魔化して、ズルいですよ」プイ

凛「ごめんごめん」アハハ



916: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:11:15.00 ID:cXmDXIGH0

凛「....そろそろ帰ろっか」

凛「上で輝子と芳乃が待ってる」

乃々「....そうですね」

乃々「ここも、いつまで持つかわかりませんし....」

乃々「....」

凛「どうかした?」

乃々「....いえ」



917: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:11:52.92 ID:cXmDXIGH0

乃々「あんなに心細かった穴の中も」

乃々「凛さんが来たら、むしろ楽しいくらいで....」ポロッ

乃々「っ....」ポロポロ

乃々「....凛さん」ギュッ

凛「....」

乃々「来てくれて」ポロポロ

乃々「私を思いだしてくれてっ....ありがとうございますっ....」クシャクシャ

凛「....」

凛「....」ギュッ



918: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:18:39.72 ID:cXmDXIGH0

乃々「....」ズル

凛「....」ズル

乃々「....」ズル

乃々「まさか、穴の重力の方向まで変わっているなんて....」

凛「本当、この穴のことは結局最後までわからなかったね」

乃々「あまりわかりたくもないですけど....」

凛「確かに」フフッ

乃々「....」



919: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:19:13.58 ID:cXmDXIGH0

乃々「....凛さん」

凛「何?」

乃々「もう1つの約束、覚えてますか....?」

凛「....」

凛「....?」キョトン

乃々「こっちも忘れているんですか!?」プンスカ

乃々「私ばっかり期待させられてます....」ボソ

凛「....」

凛「....その話は、無事帰り着いてからでも」

凛「遅くはないでしょ」

乃々「!」



920: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/05(火) 22:20:19.54 ID:cXmDXIGH0

乃々「やっぱり覚えて

凛「見えてきた」

乃々「....光!」

凛「....よいしょ」

凛「はい」スッ

凛「つかまって」ニコ

乃々「....」

乃々「....」グイ

乃々「....」

凛「おかえり、乃々」



925: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 21:59:51.45 ID:RD9Cj+ll0

乃々「....」

乃々「....あの」

凛「?」

乃々「....なぜ私は、昨日の今日でドレスを着ているのでしょうか」

凛「ドレスじゃないよ、ウエディングドレス」

乃々「別にどちらでもいいんですけど....」

凛「よくないよ!ただのドレスとウエディングドレスは全く違うから!!!」バーン

乃々「は、はぁ....」



926: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:00:30.55 ID:RD9Cj+ll0

乃々「というか、急だったのにこんな立派なドレスどうやって....」

凛「何のためにアイドルやって来たと思ってるの?」

凛「こういう時のためだよ」ニコ

乃々「それに、こんなに大きな教会を貸し切って....」

凛「何のためにアイドルやって来たと思ってるの?」

凛「こういう時のためだよ」ニコ

乃々「それはもういいですから....」



927: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:01:03.70 ID:RD9Cj+ll0

乃々「そもそも、今これを着てもただのコスプレでは....」

凛「乃々が言ったんでしょ!」

凛「『凛さん....結婚したくてしたくて仕方ないので結婚してください....』」

乃々「全くもってこれっぽっちも言ってません....」

乃々「....私は、凛さんが言っていたことを思いだしたので」

乃々「ちょっとした冗談のつもりで....」

凛「乃々は私と結婚したくないの?」

乃々「....したくないというか、その」

乃々「日本でそれは無理じゃないですか....」

凛「知ってる」



928: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:01:42.31 ID:RD9Cj+ll0

凛「だから今は、これで我慢して欲しい」

乃々「....今は?」

凛「私が戸籍法を変える」

乃々「えぇ....」

凛「ついでに憲法も変える」

乃々「そんなことどうやって....」

凛「私たちは世界を救ったんだから、このくらい簡単だよ」グッ

乃々「....」

乃々「....そうかもしれません」フフッ

凛「さ、行こうか」スッ

乃々「....」ギュッ

乃々「....はい」ニコ



929: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:02:09.93 ID:RD9Cj+ll0

輝子「....」

芳乃「....」

輝子「どうして、私たちだけここにいるんだろう....」

輝子「結婚式をするなら、みんなも呼べばいいのに....」

芳乃「本番は後々行うので、今はわたくしたちだけでいいそうですよー」

輝子「そ、そうか....」

輝子「....」



930: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:02:45.88 ID:RD9Cj+ll0

輝子「いやそれなら今やる必要はあるのか...?」

輝子「ボノノちゃんと凛さんが帰ってきてから、まだ1日も経ってないんだぞ....」

芳乃「それだけ、2人の心を突き動かす何かがあったのでしょうかー」

輝子「主に凛さんだと思うけどな....」

輝子「そもそも凛さん、まともに寝てるのか....?」

芳乃「帰ってきた後から今までずっと、この式の準備に走り回っていましたねー」

輝子「昨日だって、そんなに寝てなかったはずなのにどうなってるんだ....」

芳乃「これが本気、というものなのでしょうー」

輝子「さすが一流アイドルだな....」



931: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:03:16.02 ID:RD9Cj+ll0

芳乃「....そういえば、輝子が神父役なのですねー?」

輝子「芳乃さんが拒否したからこうなったんだ....」

芳乃「わたくし、異国の文化には疎いのでしてー」

輝子「私だって、別に詳しくないんだが....」

芳乃「今回は形だけですから、問題ないのではー」

輝子「そういうものなのかな....」



932: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:03:44.06 ID:RD9Cj+ll0

ガチャリ

輝子「あ、来た来た....」

芳乃「新婦が新婦の手を引いて、共に出てくるのはなんとも不思議な姿ですねー」

輝子「普通は別々に出てくるんだけどな....」

凛「....」

乃々「....」

芳乃「お2人とも、とても綺麗ですー」

輝子「凛さん、一流のメイクさんとかスタイリストさんを連れてきてたからな....」

輝子「どうやったらあんなことが出来るんだ....」

芳乃「それが愛というものですー」ニコニコ



933: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:04:13.15 ID:RD9Cj+ll0

輝子「....」

輝子「....結局、あの穴はどうなったのかな」

芳乃「....」

芳乃「どうなったも何も、あの後すぐに消えてしまったではないですかー」

輝子「....うん」

芳乃「....」



934: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:06:56.78 ID:RD9Cj+ll0

芳乃「....一度消えた後に再度現れ、匂いによって凛にその存在を示し」

芳乃「穴への突入へと導いたのは」

芳乃「乃々だけではなく凛も、道連れにしようとしたのかもしれませんー....」

輝子「2人が戻ってきたのも間一髪だったしな....」

輝子「....」

輝子「穴は、残された最後の力を振り絞ってまで」

輝子「1人でも多くの人間を、食らおうとしたのかな....」

芳乃「....」



935: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:07:35.45 ID:RD9Cj+ll0

輝子「一体何がそこまで、あの穴にそこまでさせるんだろう....」

芳乃「....」

芳乃「....わたくしたちには、その謎を解くのはまだ早すぎるのかもしれませんー」

輝子「....いくら時間が経っても、解ける気はしないけどな」

芳乃「....」

凛「輝子ー!」

輝子「あ、呼ばれてる」

芳乃「神父役、頑張るのでしてー」フリフリ

輝子「不安だ....」



936: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:08:03.44 ID:RD9Cj+ll0

乃々「輝子ちゃんがやるんですね....」

輝子「ごめんな、私なんかで....」

乃々「いえ、むしろ本物の外国の方より緊張しないので安心です....」

輝子「そ、そうか....」

凛「じゃ、打ち合わせ通りに」

輝子「ああ....」

輝子「えーっと」



937: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:08:38.89 ID:RD9Cj+ll0

輝子「それでは、指輪の交換を」

乃々「いきなりですか!?」

乃々「もっとこう、色々あるじゃないですか!」

凛「いいのいいの、どうせ本番は後からやるんだし」

凛「今日は気分だけ、ね?」

乃々「その割には色々と本格的な部分も多くないですか....」

凛「はいこれ」スッ

乃々「....」

乃々「////」

凛「かわいい」

乃々「や、やめてください....////」



938: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:09:09.33 ID:RD9Cj+ll0

凛「次、乃々の番だよ」

乃々「はい....」

乃々「....」スッ

凛「....ありがと」ニコッ

乃々「いえ....////」

輝子「....」

輝子「あの、2人とも....」

乃々・凛「?」



939: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:09:53.71 ID:RD9Cj+ll0

輝子「凛さんの指輪に通した指、どこにいったんだ?」

凛「どこって、私指詰めてないんだからここに」スカッ

凛「....」

凛「....ない」

乃々「!?!!?!!??!?!?!?」

乃々「えっ!?凛さんの指がいつの間にか切断されてしまったんですか!?」

凛「いや別に痛くはないしなあ」スポッ

凛「ほら、指輪外したらちゃんとあるよ」

乃々「えぇ...?」

輝子「....」



940: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:10:30.23 ID:RD9Cj+ll0

輝子「....それもしかして、指輪の中にあの穴がまた現れ

凛「輝子、続けて?」

輝子「え」

乃々「続けるんですか!?」

輝子「いやでも、またあの穴が現れたなら早く

凛「続けて?」ニッコリ

芳乃「続けるのでしてー」

輝子「(野次を飛ばすな)」

輝子「....」



941: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:11:16.46 ID:RD9Cj+ll0

輝子「....誓いのキスを」

乃々「輝子ちゃん!?」

凛「穴のことはほんっっっのちょっぴりだけ気になるけど」

凛「神父さんもこう言ってることだし」

乃々「神父さんも何もこの人ただの輝子ちゃんじゃないですか!?」

凛「誓いのキスが嫌なら誓いの耳舐めにする?」

乃々「それは絶対に嫌です!」

凛「またまたー、乃々もちょっと癖になってきたんじゃないの?」

乃々「そんなことは....ない....と思いますけど....」



942: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:12:24.90 ID:RD9Cj+ll0

凛「はいはい」スッ

乃々「っ....////」

凛「やっとベール越しじゃない顔が見られた」クスッ

凛「うん、やっぱりかわいい」

乃々「////」

乃々「....」

乃々「....どうぞ」

凛「....」

凛「いただきます」

輝子「キスの前に言う言葉じゃないだろ....」



943: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:13:10.85 ID:RD9Cj+ll0

凛「さてと」ツヤツヤ

凛「満足した?」

乃々「凛さんには負けますけど....」

乃々「満足は、はい、とても....////」

凛「よしよし」

輝子「....」

輝子「私たちは一体何を見せられているんだ....?」

芳乃「それはー....」

芳乃「....」

芳乃「愛、でしてー」

輝子「どうせ見るなら、もっとちゃんとした愛を見たいような....」



944: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:13:40.99 ID:RD9Cj+ll0

凛「で、これなんだけど」スッ

芳乃「おー」

輝子「これは間違いなく....」

乃々「穴ですね....」

凛「指輪の中に開くなんて、器用だなー」

芳乃「どうするんでしてー?」

輝子「せっかく終わったと思ったのに....」

乃々「仕方ないですよ、穴ですから....」

凛「まあまあ」

凛「また消しちゃえばいいだけの話だし」

乃々「簡単に言いますね....」



945: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:14:27.28 ID:RD9Cj+ll0

凛「とりあえずこの指輪潰すか」

乃々「凛さん!?」

輝子「あ、これ結婚式に水差されて内心キレてるやつだな....」

芳乃「穏やかではありませんねー」ニコニコ

凛「穴....覚悟しておいて....」

凛「私と乃々の式を邪魔しておいて、タダでは帰さないよ....」

凛「ここからが本当の始まりだから....」

乃々「....」

乃々「もうこりごりなんですけど....」

【完】



946: ◆bL5b7ovQmQ 2020/05/06(水) 22:15:43.68 ID:RD9Cj+ll0

最後までお付き合いいただきありがとうございました

ただの一発ネタのはずがあわや1000レス、こんなに長くなってしまうとは驚きです
モバマスの安価スレは最近ほぼないと聞いていたので、心配していましたが
皆様のおかげで、非常に楽しい作品に仕上がったと思います
楽しかったので、近いうちにまた安価スレをやりたいです

20日間以上に渡ってほぼ毎日、このような酷い作品に参加してくださった皆様に心よりの感謝を申し上げます
本当にありがとうございました

このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです


元スレ
SS速報VIP:【モバマス安価】森久保乃々「プロデューサーさんの背中に穴が....」