1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:39:49 ID:qyDU07fc

シャニマスSSです。
前半は台本形式で、後半一部地の文アリです。
全年齢です。



2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:40:21 ID:qyDU07fc

はづき「プロデューサーさん、熱中症ですか~? 冷房の温度下げます~?」


シャニP(以下P)「いえ、大丈夫です」


はづき「そうですか~。でも言ってる内容は大丈夫じゃないですからね~?」



3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:41:07 ID:qyDU07fc

P「まあ待ってください。こう思うに至った理由がちゃんとあるんです、聞いてもらえませんか」


はづき「う~ん……書類しながらでいいなら聞きますよ~」


P「はづきさんは優しいなぁ……」



4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:41:53 ID:qyDU07fc

P「俺、この前有給使って歯医者に行ったじゃないですか。覚えてます?」


はづき「もちろんです~。たしか、親知らずを抜きに行ったんでしたっけ~?」


P「そうです。当日歯医者さんに歯を見て貰って、ついでだから歯石も除去しとこうって話になったんですよ」


P「その時に、こんなタオルを顔にかけられまして……(スマホを差し出す)」



5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:42:27 ID:qyDU07fc

(「歯医者 タオル」で検索!)



6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:43:02 ID:qyDU07fc

はづき「ああ、この口のところに穴が開いてるやつですか~。見たことありますね~」


P「で、このタオルなんですけど」


はづき「はい~」



7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:43:39 ID:qyDU07fc

P「エロくないですか?」



8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:44:33 ID:qyDU07fc

はづき「う~ん……プロデューサーさん」


P「なんでしょう、はづきさん」



9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:45:08 ID:qyDU07fc



はづき「ドン引きです」


P「はい…………」



10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:45:38 ID:qyDU07fc

はづき「口だけ見えてて恐いとか~、気持ち悪いとかならわかるんですけど~……」


P「そうでしょうか。口だけ見えてるの、すごくエロいと思いませんか?」


はづき「ちょっと何言ってるかわからないです~」



11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:46:11 ID:qyDU07fc

P「口元って見せ方によっては、いくらでもセクシャルに出来ると思うんですよ。はづきさんも、アイドルの唇を間近で見るとドキッとする事ありませんか? 特に摩美々とか冬優子とか……」


はづき「それは確かにそうですね~」


P「タオルによって顔の他の部分を隠して口だけを露出した状態になると、そのセクシャルさがぐっと強調されるんです。露出度の少ない服を着た状態で見える太もものチラリズムに通じるものがありますよね」



12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:46:42 ID:qyDU07fc

P「例えばボンデージファッションってあるじゃないですか。SMプレイ用の派手なヤツじゃなくて普段からある程度着れるようなPVC製のピッチリした服装の事なんですけど、あれも見ようによってはすごくエロいと思うんですよ。いや、下手をしたらプレイ用の露出が高いヤツよりエロいです(断定)。これは何でかと言うと、もちろん個人的な俺の思想もあるんですけど、身体全体が無機質な黒いスーツに覆われるからこそわずかに覗く首や胸元のセクシャルさが爆発的に増すからだと思うんですね。それを踏まえてこの歯医者タオルを見てみると、フェイスマスクのように顔を覆うタオルによって口以外の部分が平坦に均されてしまって、口だけがその姿を立体的に見せるんです。これってすごくないですか。目や鼻もエロくないわけじゃないですけれど、マスクやサングラスの事を思えば目だけ・鼻だけを出す事っていうのは日常でもありますよね。けれど口だけを出す状況って明らかに普通じゃあり得ない、非日常な状態じゃないですか。言ってしまえば歯医者と言う日常の中に突然SMクラブが現れるようなものなんです。ただSMをするだけじゃないんです、SMクラブでエロいことをするのは当たり前じゃないですか。歯医者と言う日常の中に淫猥な状態が現れるからこそ、まさしくボンデージの胸元、掻き分けられた髪の奥から覗くうなじのような神聖さを持って俺の理性と歯石を削り取ってくるんです。つまり統括するとですね、歯医者さんで使うタオルって、すごくエロいと思いませんか?」



13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:47:14 ID:qyDU07fc

はづき「プロデューサーさん」


P「はい」



14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:47:48 ID:qyDU07fc

はづき「ドン引きです~(二回目)」


P「はい…………」



15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:48:21 ID:qyDU07fc

はづき「プロデューサーさんは、お口フェチなんですか~?」


P「そう、ですね。確かに好きです」


はづき「じゃあこの際聞いちゃいますけど~、どのアイドルのお口がお気に入りなんですか~?」


P「え、いやっ、それはさすがに……」



16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:48:57 ID:qyDU07fc

はづき「え~、ここまで暴露しておいて今更恥ずかしがるんですか? 誰にも言いませんから、教えてくださいよ~」


P「ん、んんっ……それでも……ほら、みんな同じくらい可愛いですから……」


はづき「ん~……それじゃあ、そのタオルを使ってもらうとしたら、どの子がいいですか~?」


P「……そうですね、それなら――」



17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:49:33 ID:qyDU07fc

P「まずは甜花ですね。歯医者のタオルと言う事は連想されるのは歯磨き。歯磨きと言えば甜花。例え悪魔でもこの確固たる方程式に異議を唱える事は許されないでしょう。タオルを使うシチュエーションとしては――例えば『抜き打ち歯磨きチェック』と称して、第一印象に関わってくる白い歯をきちんと保てているかどうか、アイドル一人一人の口をチェックしていくとします。もちろん283プロのアイドル達はみんなプロ意識が高いですから、ほぼ全員きちんと毎日歯磨きをして歯のコンディションを保っているはずです。しかし甜花はどうでしょうか。もちろん甜花の意識が低いなんてことは一切ありませんが、髪の毛に寝癖が残っていたりゲームのし過ぎで寝不足だったりとセルフケアが出来ていない時もしばしば見受けられますよね」


P「そこで始まる『抜き打ち歯磨きチェック』。朝から事務所に来た甜花は焦ります。そういえば今日は自分一人でレッスン……寝坊しそうになって慌てて電車に乗った……どうせ事務所の人しか見ないんだし、と朝の準備も手を抜いたかもしれない……それなら当然歯磨きも……? 心の中で不安を募らせる甜花。しかしチェックを拒否すればやましいことがあると言っているのと同じ。甜花は観念して平静を装いながら口を開けます。そして下された判決は、残念ながらアウトでした」


P「その判決を下した俺はこう言います――『自分じゃ上手くやれないんだろ。よかったら俺が磨いてやろうか』。甜花は悩みます、確かに今日は慌てて歯磨きをしたせいでチェックに引っかかってしまった、例えば甘奈が時間をかけてやってくれていたらもっと綺麗に磨けていただろう……だけど男のプロデューサーさんに顔と口の中を間近で見られて磨かれるのは……悶々と悩み続ける甜花に、俺はカバンを漁りながらこう切り出すわけです――『見られるのが恥ずかしいなら、こういうタオルがあるんだけど』、と」バサッ


はづき「なんで持って来てるんですか~?」



18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:50:18 ID:qyDU07fc

P「それを見た甜花は安堵します。このタオルをかけて貰えれば顔は見られない、自分も視界を意識しなくて済む、プロデューサーさんが見るのは口の中だけ……それならお願いしましゅ、そう言って甜花は天井を仰いで目を閉じます。俺を信用して疑わない天使のような安らいだ顔。俺はそれを汚さないよう、穴開きタオルでそーっと顔を覆います――ただその顔の一番魅力的な部分だけを抽出するように。やがて顔全体が無機質なタオルで覆われ、口だけが独立した生き物のようにゆっくりと開きます。その様子はまるで魅惑の迷宮が、宝の秘められた最奥へと俺を手招きするかのようでした。控えめに開かれた唇の隙間から覗く小ぶりな白い歯、ゼリーのように艶めかしく揺れるピンク色の舌、呼吸に合わせて蠕動する軟口蓋……普段なら決して見る事の出来ないであろうカラダのナカ。タオルの穴の奥にあったのは、いっそ吸い込まれてもいいと思えるような底なしの甘い奈落だったんです。それを心行くまで目で堪能した後、俺はしっかり歯磨きをして、甜花をレッスンに送り出すわけですね」


はづき「なるほど~」



19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:50:51 ID:qyDU07fc

P「他の候補としては摩美々ですかね。例えば――ベタですが、俺が営業から帰ってくると、休憩に食おうとしていた冷蔵庫のプリンが無くなっていたとしましょう。その時事務所に居たのは摩美々だけ。俺は摩美々を問い詰めます。すると摩美々はのらりくらりとこんなことを言います――『えー、私を疑うんですかー? そういえばぁ、さっき恋鐘が来たときに持って行ってたような気がしますー』。たしかに営業に行っていた俺にはその情報の真偽はわかりません。しかしよく見れば摩美々はどうにもニヤニヤしている。これは明らかにこっちをからかって楽しんでるぞ、と俺はアタリをつけるわけです」


はづき「そうですね~」



20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:51:22 ID:qyDU07fc

P「そこで俺は言います――『本当か? じゃあちょっと口の中を見せてみろ』。摩美々は当然嫌がるでしょう。しかしそこで俺は更に畳みかけます、『食ってないなら見せられるはずだろ』『どちらにしろ摩美々は甘いものを食べすぎだ。虫歯がないかたまには確認しないと』『先週も来客用の菓子を食っただろ。恥ずかしいのはその罰だと思え』。そこまで言われて摩美々はしぶしぶ折れます。椅子に座った俺に口を見せようと思えば、立っている摩美々は前屈みにならざるを得ません。自然と垂れて来る髪を耳に掻き上げながら、見せると決めたとはいえやっぱり恥ずかしい、けれど逃げるのも腹立たしい、そんな複雑な感情の籠った表情で口を開けるわけです」


はづき「すごいです~」



21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:52:08 ID:qyDU07fc

P「口の中を覗き込む俺。目を逸らして羞恥に耐える摩美々。丸い形に開かれる紫色の唇と、喉の奥から漏れる摩美々の息遣い。けれど下から覗き込むんじゃ口の中は暗くてよく見えません。そこで俺は言います、『よく見えないからソファに座ってくれ』。摩美々は仕方なくソファに移動します。けれど年頃の女の子にとって、大人の男に上から覗き込まれるのは恥ずかしいを通り越してもはや恐怖でしょう。そこで俺は提案します。『顔にタオルでもかけといてやろうか』、と」


はづき「アイドルの育成も、プロデューサーさんの大事なお仕事ですからね~」



22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:52:42 ID:qyDU07fc

P「男から目隠し同然のタオルを提案されたら普通は拒むでしょう。けれど恥ずかしさから逃れたい一心で摩美々は頷きます。そこでこの穴開きタオルをかけてやると、当然ながら強調される艶やかなパープル・ルージュ、すなわち上唇と下唇が織りなす夜空色の輝き。緊張と羞恥に固く引き絞られた唇を解すように、俺は優しい声音で威圧します――『摩美々。口を開けなさい』。すると摩美々はこくりと頷いて、僅かに震えながらもタオルによって唯一暴かれた真実の口を開きます――それはまるで一輪の花が人によって手折られるかのような、背徳感さえ覚えるあまりに煽情的な屈服でした」


はづき「本日のログインボーナスはこちらです~」



23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:53:16 ID:qyDU07fc

P「ここまで来ればもう抵抗はしないでしょう、しかし俺は敢えてタオルの上から摩美々の頭と下顎を掴み、俺のまつ毛と摩美々の唇が触れそうな距離でじっくりと口腔を観察します。タオルによって目を覆われていても、身体にかかる体重で俺がどれだけ接近しているか摩美々は理解します。けれど男の手で顔をガッチリとホールドされた摩美々はタオルを取る事も出来ず、ただ口内を隅から隅まで貫く視線を感じて身悶えし続けます。そうして導火線が短くなっていくように、摩美々の身体の疼きが最高潮に高まった時――俺は棒付き飴を摩美々の口に突っ込みます。今までの視姦で神経を暴かれ敏感になった口のナカへ突如挿入された異物に、摩美々はびくりと身体全体を震わせました。そのまま俺は飴を口全体に塗りたくるようにゆっくりと前後させて、舌や上あごをコスるたびに摩美々のとろけるような声が――」


はづき「プロデューサーさん」


P「はい」



24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:53:47 ID:qyDU07fc

はづき「ドン引きです~(三回目)」


P「はい(開き直り)」



25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:54:22 ID:qyDU07fc

はづき「プロデューサーさんは、目隠しフェチでもあるんですか~?」


P「うーん……言われてみればそうなのかもしれません。歯医者のタオルは《目隠し》と《口》、両方の要素を併せ持ちますから……♠」


はづき「へえ~……それなら、プロデューサーさんは――」



26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:54:52 ID:qyDU07fc

はづき「――わたしがアイマスクしている姿を……そういう目で見てたり、するんですか……?」


P「っ!!」



27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:55:24 ID:qyDU07fc

P「それは…………」


はづき「……………………」


P「……………………」


P「…………………………………………はい」



28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:56:04 ID:qyDU07fc

P「……はづきさんが、昼寝しているのを見て」


P「いっつもアイマスクをして、仰向けで床に寝転んで……時々、疲れてるからか、ほんのちょっと口が開いていて」


P「乾いた口が気になったのか、もにょもにょ動かしたり……」


P「楽しい夢を見てるのか、小さく笑ったり……」


P「その柔らかそうな唇が、動くたびに」


P「色っぽいなあって、思って、いました…………」



29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:56:53 ID:qyDU07fc

はづき「へえ~……そうなんですか~……」


P「…………」


はづき「……プロデューサーさん~」


P「………………っ、はい」



30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:57:29 ID:qyDU07fc

はづき「正直に言ってくれたので、許してあげます~」


P「はづきさんは優しいなぁ……」



31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:58:01 ID:qyDU07fc

はづき「ん~……お話を聞きながらお仕事してたら、眠たくなってきましたね~」


P「あ……すみません。仕事こっちに寄越してください、俺のせいですし」


はづき「それじゃあ、お言葉に甘えて~……わたしはちょっと、仮眠を取りますね~」


P「どうぞどうぞ、ごゆっくり」



32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:58:35 ID:qyDU07fc

はづき「……ああっ、大変です~。そういえば今日は、アイマスクを忘れたんでした~」


P「えっ……」


はづき「困りましたね~……わたし、アイマスクがないと眠れないんですよ~」


はづき「誰か、アイマスクの代わりになるものを持ってる人居ませんかね~……?」


P「!」


P「…………」



33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 02:59:27 ID:qyDU07fc

P「……よかったら、使いますか。歯医者さんのタオル」


はづき「わあ~、助かります~」


P「それじゃあどうぞ、使ってくだ――」


はづき「ん~……」



34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:00:40 ID:qyDU07fc

はづき「プロデューサーさんが、わたしの顔に、かけて欲しいですね~……♡」じぃっ……


P「っ――」



35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:01:17 ID:qyDU07fc

―――――――――――――――――――――



「……本当に、床で寝るんですか?」

こんな暴露話をはづきさんに振ったのは、今日ははづきさんと自分以外誰も来ないと分かっているからだ。それなのにはづきさんは、わざわざソファではなく床で仮眠を取りたいという。

「こっちの方が慣れてますから~」

朗らかに笑うはづきさん。……普段の彼女の生活が心配になる。

「それじゃあタオル、お願いできますか~?」

「は、はい」

お腹の上で手を組んで目を閉じるはづきさん。その顔の上にタオルをかけるとなると……なんだか、遺体みたいだ。これが普通の四角いタオルだったら、不謹慎すぎて笑っていたかもしれない。




36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:03:30 ID:qyDU07fc

けれど俺が手にしているのは、よく目立つ蛍光色の穴開きタオル。俺の性癖にぴったりと合致してしまう、間違った使い道の道具。
指三本くらいは優に入りそうな穴が口元に合うように、そっとはづきさんの顔に置く。さっきはあんな妄想をしていたけれど、実際に女性の顔にタオルをかけるのは……背徳感というか、妙な緊張を覚えた。
そうやって悶々としていると、あっという間にはづきさんの顔がタオルに覆われ、口だけを覗かせる。



37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:04:17 ID:qyDU07fc

アイドルみたいに派手ではないけれど、自身の顔に合うよう緻密に考えられたナチュラルメイク。はづきさんの毎日の小さな努力の結晶。その綺麗な顔の一部分を勝手に切り取って、俺だけがそれを見ている。

「っ……!!」

例えるなら、果物の一番甘い部分だけを食べて残りを捨てるような……極上の贅沢。言い知れぬ高揚感が、タオルをかけ終えた俺の指先を震わせる。
実際に目にしたタオル越しの唇はあまりにも――ただひたすらに魅力的で、目が離せない。

「んっ……」

じっと見つめていると、はづきさんの口が呼吸を求めて小さく花開いた。

(う、わ……っ)

思わず生唾を呑む。
艶めかしく蠢く唇。
甘い香りを感じさせるほどに柔らかそうな舌先。
タオルによってこれでもかと強調された、はづきさんの口という器官――その存在の何もかもが愛おしく、どこまでも妖艶だった。
理想を遥かに超えた現実が、そこにあった。



38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:05:11 ID:qyDU07fc

「……プロデューサーさん~? なんだか鼻息が荒いですよ~?」

唇を尖らせるはづきさん。ああ、けれど、その桃色の突端の、なんと柔らかそうな事だろうか。見ているだけで人肌の温度が伝わってくるようだった。

「……すみません」

上の空だった。はづきさんの言った内容が頭に入ってこなくて、なんとなく責められている気がしたから謝った。それだけだった。

「も~……」

はづきさんは、ちょっと怒ったような声を出して……それから。



39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:05:41 ID:qyDU07fc

控えめに、焦らすようにゆっくりと……何かを欲しがるように、口を開いた。

「――あ~ん……♡」

その声は、まるでセイレーンの誘い。男の正気を奪う魔性の歌声。前頭葉がじりり、と紅く焦げ付いて目の前がぼやける。

――触れたい。

胸の奥から生まれたその衝動が脳に届くより早く、俺の指ははづきさんの唇に触れていた。



40: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:06:48 ID:qyDU07fc

「ふ、ぁ……♡」

俺の親指に押されて、ふに、と形を歪める唇。ささくれ立った指と繊細な唇の、絶妙なミスマッチが繰り広げる天上のセッション。柔らかさと36.5℃の体温が脳の全てを駆け巡り、桃色の足跡を残していく。

想像以上、いや、現実以上? 快楽中枢を直接刺激する、麻薬のような喜び。快感。夢よりも夢のよう。

もっと触れたい。この口の、全部が欲しい。



41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:07:46 ID:qyDU07fc

気づけばぐぐっと身体を折り曲げて、全部の指で無遠慮にはづきさんの唇を揉みしだいていた。

「んっ、ぃぁ、あぅ、っ、ひっ、ひぉっと、まっへくらはいっ……♡」

唇と歯茎の間に男の指を四本突っ込まれて、はづきさんの口は不格好に広げられている。そんな口さえも愛らしい、けれどそれよりも、もっと――ただ、官能的。胸や尻とも違う、身体のナカの熱、湿り気、脈動。引き込まれるように、惹きつけられるように、火傷しそうな愛撫へとのめり込んでいく。

はづきさんの感触を、はづきさん自身よりも深く知りつくしたい。

その欲望を満たすには、ただ、もっと奥へと踏み入る以外になかった。



42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:13:38 ID:qyDU07fc

「はっ、うっ、やらぁっ……♡」

そう言うはづきさんの手にぎゅっと力がこもる。黒タイツに包まれた足が恥ずかし気に擦れ合う。けれど、俺の手を遮る事も、口を閉じる事もしなくて。

やめ時が見つからない。こんなに柔らかい口なのに、まるで逆棘が付いているかのように逃げられない。

俺ははづきさんの舌の上で指を滑らせ、喉の奥までまっすぐに迷い込んだ。

「んっく、かふ……っ」

はづきさんが小さく咳き込む。その時の軟口蓋の動きが、喉から漏れる空気が、身体のわずかな震えが……指先に全部伝わる。俺がはづきさんを押さえ込んでるのか、はづきさんが俺を飲み込もうとしているのか……もうわからない。



43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:14:26 ID:qyDU07fc

上あごと舌でぴっちりと挟まれた指の感触が、ぬるぬるとした口腔の蠢きが、ひたすらに俺を駆り立てる。

もっと、もっと――はづきさんの心の奥まで、見たい。不道徳な衝動が、心臓を痛いほどに鼓動させる。

間違っても怪我をさせないように細心の注意を払って、はづきさんのナカを指で擦り上げていく。

ぬるり、じゅぷ、じゅぷっ――意識がトびそうになるほどの熱量を持った水音。

「あっ、んむっ、やっ、ら、め……っ」

はづきさんの手が、自分の制服をクシャクシャにした。スカートから伸びる足は、溺れてるみたいに無意味なバタ足を繰り返す。



44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:15:21 ID:qyDU07fc

――何が駄目なんですか。自分から舌絡めて来てるくせに。



45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:17:03 ID:qyDU07fc

もう遠慮はしなかった。小さく爪を立てて、その舌を、頬の裏を、親知らずに至るまで(抜いてないらしい)、全てをカリカリカリカリと柔らかく愛撫していく。今の今まで存分に弄られて敏感にさせられた口内をめちゃくちゃにされて、はづきさんはもはや痙攣と言っていいほどに激しく悶える。

「ん、ぷっ! うっ、やらっ、ひっ、や、ぁ……っ」

そして――

「んっ、ふ……うぅぅ~~~~っ……♡」

はづきさんは何かが満ちたように身体を仰け反らせ、掠れた声を上げた。

それを見て俺も、ずるり、と指を引き抜く。淫猥な体液の糸が、数秒間だけ未練がましく俺たちの間を繋いだ。



46: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:18:22 ID:qyDU07fc

「――はづきさん」

タオルを剥ぎ取る。一瞬だけ呆けた顔を晒したはづきさんは、慌てて自分の顔を覆った。

「あっ、待っ――はっ、はっ、ふっ、ふぅ……なん、ですか~……?」

「……キスしても、いいですか」

「ふぅ、ふぅ~っ……も~、そんなの、わざわざ聞かないでください……」

曖昧な答えだった。けれどはづきさんは目を覆ったままこっちに顔を傾けて、控えめに唇を差し出してきた。



47: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:22:02 ID:qyDU07fc

本当は、顔を見たいと思ったけれど。

(……まあ、いいか)

これはこれでエロいし。

はづきさんの腕にのしかかるようにして、その柔らかな唇に、自分の唇で触れた。

柔らかくて温かいその感触は、重力から解き放たれたように頭をふわふわさせる。

その多幸感は、程良い固さのムースが舌の上で蕩けていく時と似ていて。

ああ、たしかに――口づけは、甘いのだと知った。



48: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:22:38 ID:qyDU07fc

―――――――――――――――――――――






P「……立てますか?」

はづき「……無理です~。わたし本当に寝ますから、邪魔しないでくださいね~?」

P「わかってますよ」

はづき「ならよかったです~。ふわぁ~……では、おやすみなさい~」

P「はい、おやすみなさい」



49: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:23:21 ID:qyDU07fc

P&はづき「「…………」」

P&はづき「「………………」」

P&はづき「「……………………」」



50: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:23:55 ID:qyDU07fc

P「………………」

P「…………今日、仕事終わったら……続き、しませんか」

はづき「……………………」

P「……………………」



51: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:24:31 ID:qyDU07fc

はづき「…………いいですよ~」

P「!」



52: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:25:25 ID:qyDU07fc

はづき「終わったら、ですけど~……」

P「…………」

P「……………………」

P「………………………………頑張ります」

はづき「…………ふふ~♪」



53: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:26:16 ID:qyDU07fc

おわりです。



54: 以下、名無しが深夜にお送りします 2020/06/27(土) 03:27:06 ID:qyDU07fc
元スレ
SS深夜VIP:283P「歯医者のタオルってエロくないですか?」