1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:12:30.86 ID:xgFA1T6W0
竹井久、18歳の春
咲・和「部長、卒業おめでとうございます!」
優希「おめでとうだじぇー」
久「ありがとう、最高の高校生活になったわ。貴方達が居てくれたおかげよ」
まこ「おーい、わしは?」
久「ふふふ、もちろんまこもよ。麻雀部の部長、頑張ってね」
まこ「おぅ。今年もまた全国大会に出たいからのぉ」
2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:16:19.00 ID:xgFA1T6W0
咲「それで、今日の卒業式後のパーティーなんですけど…」
和「咲さん」チョンチョン
咲「あっ、言っちゃダメだっけ?」
久「ありがとう。他の学校の子達も来てくれるのよね?楽しみだわー」
久「あっ、その前に美穂子に呼び出されたんだ!ごめんね、先に行ってて」
まこ「おぅ、また後でな」
久「この桜並木を歩くのも最後か…。色んなことがあったわね。まこが入学して…、和と優希が入学して…」
久「そして咲の入部。待ちに待った全国大会の団体戦に参加。そして…優勝」
久「もし団体戦にエントリーしなかったら、きっと美穂子と再開する事も無かった…」
久「咲は恋のキューピットでもあるのね」クスッ
久「おーい、美穂子。お待たせ!最後の制服姿ね、もちろんカワイイわよ」
美穂子「ありがとうございます」ニコッ
久「いやー、今日が制服姿が最後か…。写メ撮っていい?」
美穂子「いいですよ。私も上埜さんの写真撮りたいです」
久「携帯電話のカメラの使い方わからないでしょー?」イヒヒ
美穂子「うっ、確かにわかりませんが…///ですから、コレを」スッ
久「使い捨てカメラ!?あぁ、こんなのあったわね…」
美穂子「せっかくだから、二人で撮りましょうよ」ニコッ
美穂子「いっぱい撮りましたね♪」
久「そうね。使い捨てだから、全部撮らないと損だしね」
美穂子「・・・いい思い出が出来ました」
久「???」
美穂子「それでお話と言うのがですね…。少し、歩きませんか?」
久「いいわよ。ここの桜並木、キレイでしょ!」
久「でねー、咲がねサプライズパーティーなのにバラしちゃってんのよー」ケラケラ
美穂子「ふふっ・・・」
久「今日はどうしたの?元気ないわね?卒業式したから?」
美穂子「そうですね…。春は出会いの季節、そして別れの季節でもありますから…」
久「美穂子は、大学でしょ?新しい出会いがたくさん、待ってるわよ。私は就職だから」
美穂子「就職は、街の工場ですよね?」
久「うん。みんなには意外って言われたけど、麻雀の自動卓を作ってる工場なの。工場見学した時に、ビビッと来ちゃってね」
美穂子「上埜さんなら、進学やプロの雀士を目指せたのでは?」
久「ううん。私の麻雀は、もう高校生の大会で出し尽くしたわ。満足しちゃったし、限界も見えた」
久「プロは…私じゃ力不足ね。もっと牌に愛された子。咲や和。あの子達くらいのレベルじゃないと」
美穂子「そうですかね…」
久「もちろん美穂子がプロになるのに力不足だなんて、言って無いわよ?なんたって、長野の個人戦一位だものね」
美穂子「えぇ、私もまだまだ上に登れると思ってます」
久「もちろん応援してるわよ。大学生になっても麻雀、続けるんでしょ?」
美穂子「・・・」
ピタッ
久「美穂子?」
美穂子「それでお話と言うのがですね…」
久「う、うん」ゴクリ
美穂子「私達、別れませんか?」
久「~~ッッ!?」
久「や、やぁね…。笑えない冗談は、あまり好きじゃないわよ」
美穂子「大学に進学するつもりでした…。上埜さんとずっとお付き合いして行くつもりでした…」
久「だったら、別にいいじゃない!これまで通りの関係でいいじゃない!確かに会える回数は減るけど…」
美穂子「上埜さん、私が宮永照さんに勝とうと思ったら、普通に大学行って普通に麻雀して勝てるようになると思いますか?」
久「うーん、なかなか難しいわね。あの人、私達の世代で最強だし…」
美穂子「そうですね。卒業後はプロ入りですし、きっと日本代表にも選ばれるでしょうね」
美穂子「何度か対戦した事ありますけど、一度も勝てませんでした」
久「仕方ないんじゃない?私も、妹の咲に何度も負けたわよ。私と咲の部活の通算成績じゃ、咲の方が余裕で勝ち越してるわね」
美穂子「ずっと思ってたんですよ。このままで追いつけるんだろうか?勝てるようになるんだろうか?差は広がって行くんだろうか?」
美穂子「そして、私の麻雀の限界点ってどこ?」
美穂子「ずっとずっと、ひっかかってまして…」
久「そう…、色々悩んでたのね」
美穂子「そんな時です。中国の小さなメジャーリーグの雀団から、お誘いがありました」
久「中国!?麻雀の本場ね。確か遊戯人口も日本とは比べ物にならないくらい」
美穂子「えぇ…、プロ麻雀も日本と中国では驚くほどの差があります」
久「確か、日本プロ雀士最強の小鍛治健夜を倒したのも…」
美穂子「中国のメジャーリーガーです。今もなお、現役です」
久「麻雀の本場ってすごいのね…。想像もつかないわ」
美穂子「それでマイナー契約ですけど、契約のお話を頂きまして…」
久「美穂子、まさか!?」
美穂子「ごめんなさい。私、強くなりたいんです!どこまで自分が強くなれるか試してみたかったんです!」ペコリ
久「そ、そう…。じゃあ、中国に行くのね」
美穂子「はい。行って来ます。上埜さんをいつまでも待たせるわけにもいきません。…私の事は忘れて下さい」
久「今なら、パソコンでスカイプとかもあるじゃない!?遠距離恋愛だって!」
美穂子「ごめんなさい…。こんぴゅーたーの事はあまり詳しくなくて…。それに麻雀に集中したいんです」
久「そんな…、こんな終わり方って…」ポロポロ
美穂子「ごめんなさい。私も上埜さんの事、大好きなんですよ?だから、待たせたくないんです」
美穂子「幸せになって下さい。そして、いつの日か新聞かテレビで私が取り上げられたら…、良かったらちょっとだけ応援して下さい」
パーティー会場
咲「部長、遅いなぁ…」
池田「そーいや、キャップは今日は来ないし」
まこ「主役の一人なのにか?なにしとるん?」
池田「お前達は知らなかったな。いいかー聞いて驚け!キャップは、中国のメジャーに旅立ったんだし!」
未春「メジャーじゃないよ。まだマイナーリーグだよ」
優希「おぉー、それはすごいじぇ!」
和「そうですね。テレビ番組では日本の雀士は中国では通用しないって言われてますけど、すごい決断だと思いますよ」
咲(この日、結局部長が来る事は無かった…)
~竹井久、19歳の春~
久「みんなー、久しぶり!」
優希「おおっ、部長だじぇ」
まこ「なんじゃ?呼んだかいな?」
和「優希、竹井さんって呼ばないとややこしいですよ」
久「しばらく会わない内に、咲も和も優希も大人っぽくな・・・ってないわね。こりゃ」アハハ
優希「部長、私は2cmも背が伸びたんだじぇ!」
和「そうですよ。私は胸が2cm大きくなりました」ボイン
咲(いいなー)
久「あら、咲はセミロングにしたのね。ふふふ、似合ってわよ」
咲「ありがとうごさいます///」
久「それでまこの次の部長は誰がやるの?」
まこ「おい、わしの晴れ着を褒めんか」
久「あぁ、忘れてた。卒業、おめでとう。一年間よく頑張ったわね」ニコッ
まこ「ははは、部長の責任とかプレッシャーで、3キロも痩せたぞわしは」
久「全国優勝二連覇だもんね。そりゃー、プレッシャーだって尋常じゃないわね。私の時は初出場で、誰にも注目すらされてなかったから楽だったわ」
まこ「そうじゃな。来年は、三連覇もかかっとるけ。物凄い重圧じゃ」
和「大丈夫です。私が清澄高校麻雀部の三連覇の夢、叶えてみせます!」
咲「部長、頑張ろうね!」
優希「ちなみに咲ちゃんは副部長だじぇ」
久「優希、貴方は?」
優希「私か?もちろん、タコス係だじぇ!」
咲「最近は後輩の子の分のタコスも作ってあげて、偉いんですよ」
京太郎「つか、タコスの作り方教えたの俺なんだけどな」
久「あら、須賀君。久しぶりね。居たの?」
京太郎「とほほ、久しぶりに会ったのにひどいっすよー」
久「冗談よ。男子麻雀部頑張ってね。カワイイ男の子とか居たら、私に紹介して♪」
京太郎「はいはい、わかりましたよー」
咲「まこ先輩、竹井さんって恋人は…」ヒソヒソ
まこ「出来たなんて話は聞いとらんな。まだ引きずってるんじゃろ」ヒソヒソ
和「音沙汰無しですか…。中国の山奥にあるチームらしくて、手紙も届かないみたいですね…」ヒソヒソ
久「さぁ、あんた達!龍門渕さん所でサプライズパーティー用意したわよ!みんな、行くわよー」
~竹井久、20歳の春~
久「みんなー、おひさー」
優希「おおっ、竹井さんだじぇ!」
咲「お久しぶりです」
和「大人っぽい服装ですね」
久「もう私は、10代じゃないからね。大人よ大人。まこは後で来るって」
久「今年は居酒屋を貸し切ったの。ゆみや蒲原さんも仕事が終われば、来てくれるそうよ」
久「それでは、宮永咲、原村和、片岡優希と他一名の卒業と…」
久「咲と和のプロ入りと…」
久「えーっと、優希の婚約?を祝いまして…」
久「かんぱーーーーい!」ガシャン
ゆみ「かんぱい」カチン
蒲原「わはは、乾杯だぞー」カチン
優希「私もそっちのテーブルに行っていいかじぇ?」
久「あら?こっちは、アダルティーな魅力たっぷりの20代のテーブルよ。優希には刺激が強すぎるんじゃない?」
優希「私は竹井さんと違って、もう処女じゃないじぇ。大人だじぇ」プッ
久「グサッ!?」
ゆみ「ふっ、久。一本取られたな」
蒲原(わはは、私も恋人居ない歴=年齢で処女なんだよなぁ)
久「にしても、優希。あんた、卒業して何すんのよ?」
優希「ニートだじぇ」
久「就職するか大学行きなさいよ…」
優希「冗談だじぇ。犬と結婚するために花嫁修業だじぇ。バイトくらいはするけどな」
久「へぇー、もう結婚しちゃうんだ。流石に、知り合いでは初めてね」
優希「まぁ、親にはいっぱい怒られたじぇ。でも好きだから、早く一緒になりたいんだじぇ」
久「・・・妬けるわね。ねぇ、タバコ吸っていい?」
ゆみ「ほれ、灰皿」コトン
久「ありがと…」シュボ
久「ふぅ…( ´ー`)y-~~o〇◯」
久「ゆみはどうするの?東横さんとの付き合いは順調?」
ゆみ「あぁ、うん。モモは春から大学生だからな。結婚とかは、まだまだ先だよ」
久「付き合って、もう二年になるんだっけ?」
ゆみ「うむ。嫉妬深くて困るよ、全く。家に帰ったら、モモが居たりするんだ」
久「それって半同棲って事?」
ゆみ「通い妻かな?どっちが妻かよくわからないが」
久「へぇー…、みんな恋人とか居たりするのね…」
蒲原(わはは、実家の手伝いとか出会いが全くないんだぞ)
咲「・・・でねでね」ギュッ
和「ふふふ、はいはい」ギュッ
久「あの二人って、イチャイチャしてるけど、春からは別チームで対戦し合うのよね?」
ゆみ「あぁ。宮永は関東の姉のチーム。原村は関西の赤土さんのチーム。遠距離恋愛だそうだ」
久「・・・遠距離ね。新幹線で、三時間くらいなら遠距離じゃないわよ」
~竹井久、22歳の春~
久「ってか…、私来て良かったのかしら?」ヒソヒソ
和「竹井さん。なにオドオドしてるんですか!早く入って下さいよ!」
久「は、原村プロ!?」
和「その呼び方、辞めて下さい。和でいいですよ」
久「いやー、マホちゃんの卒業式って言うから、来てみたけど…。私、あんまり面識ないし…」
咲「いいじゃないですか。マホちゃんは竹井さんの悪待ちも使ってましたよ」
久「えっ、ホント?うれしいなー。最近、全然麻雀やってなくてね」
咲「私と和ちゃんは毎日ですね。まぁ仕事ですからね」
和「宮永プロ。来週の三連戦、負けませんから!」ゴゴゴ
咲「こっちの台詞だよ。原村プロ」ゴゴゴ
久「あの二人、仕事では敵同士で、普段は恋人同士なのよね?上手くいってるのかしら?」
優希「心配ないじぇ」オナカ、ポッコリ
京太郎「どうもっす」
久「優希に須賀君!久しぶりね。優希のそのお腹…。何か月かしら?」
優希「もう五ヵ月だじぇ」サスサス
久「へぇー、須賀君。孕ませたのね?」ニヤリ
京太郎「そうゆう言い方、よして下さいよー。後、すいません。禁煙して貰っていいですか?」
久「それくらいわかってるわよ。妊婦の前で、吸うわけない」ケラケラ
・
・
・
居酒屋
ワイワイ、ガヤガヤ
久「ごめん、私、外で一服してくるわね」
咲「はーい。どうぞー」
和「咲しゃん、三連戦終わるまで、エッチ禁止ってひどいでしゅよー」ヒック
桜並木
久「( ´ー`)y-~~」
久「プカー」テクテク
久「プカー」テクテク
久「あれ…、ここは思い出の呪われた桜並木ね…。ここを通るのは久しぶりだわ…」
久「もう四年も経ったか…。早いようで長いような…。新入社員で入った工場は、いつの間にか主任になったわね…」
久「告白されたのは…三回だったかな?ったく、いつまでこんないい女待たせりゃ、済むのよ」
久「…待つのは得意だったはずなんだけどな」
久「寂しいな」ボソッ
~竹井久、25歳の春~
久「えー、宮永プロの妊娠祝いとまこの結婚祝い、おめでとうございますー。かんぱーい」
まこ「おおぅ、ありがとう」
咲「今日から、産休に入るんで、しばらく長野で生活します」
久「お帰り。和は?」
咲「今、関西ですね。優勝決定戦が近いので…」
照「ったく。大事な妹を孕ませといて、仕事だと…。あんなピンクになぜ妹をやらねばならんのか」モグモグ
久「って、なんでメジャーリーガーのアンタが居るのよ」
照「しばらくオフだから。後、咲ちゃんが妊娠したって聞いてすっ飛んで帰って来た」
咲「私のチーム、主力のお姉ちゃんと私が抜けてしまって、ガタガタだよー。来年、やばいなー」
優希「ふっ、私の出番のようだな!私が咲ちゃんのチームに入るしかあるまい!」
京太郎「辞めとけ。東場だけの代打起用くらいだろ」
久「ったく。この年になると、毎年誰かが結婚したり、妊娠したりするわね。まぁ、めでたい事なんだけど」
ワイワイ、ガヤガヤ
久「でさー、蒲原さんが助手席に男を乗せて、ドライブしてたわけよー」
優希「おぉう、ワハハお姉さんにもとうとう春がやってきたじぇ」
久「タバコ、タバコっと…」シュボ
照「・・・」ギュルルル
照「タバコは外、咲ちゃんが妊娠してるから」ギュルルル
久「わわわわ、悪かったわよ。つい、忘れてただけよ!」
久「じゃあ、私、外に出て来るね」
咲「はーい」
優希「竹井さんはもうアラサーだから、襲われる心配ないじぇ」
久「まーだ、25歳のピチピチですよーだ」ベー
咲「そーいえば、お姉ちゃん。中国はどうだった?」
照「あぁ、すごかった。世界最高峰だと思った。私でも、チームでは三番手くらいだよ」
咲「すごいね。でも日本人で初めて、通用してるんでしょ?私もいつか行ってみたいなぁ…」
照「咲なら大丈夫…って言いたい所だけど、あそこは魔界だ。マイナーで淡や衣と同格の選手ばっかり」
咲「すごいね。マイナーでも大変そう」
照「それと私以外にも一人日本人の選手が居るよ。しかも、先鋒を任されてる」
咲「先鋒ってエース?」
照「うん、とんでもない強さだよ、アイツ。昔から知ってるけど」
桜並木
久「まーた、ここに来ちゃった…」
久「なんか毎年来てる気がするわね。恨みしかないのに…」
久「えぇーい!お前か!お前が、私の運命を狂わせたのか!」ゲシゲシ
久「桜の木、あんたはいつ見てもキレイでいいわね。私は、だんだんキレイじゃなくなってるのよ」
「そんな事ないですよ。上埜さんはいつだってキレイです」
久「・・・そうかしら?最近、新入社員がゆう事聞いてくれなくて、白髪も生えてるのよ」
「中間管理職ですか?大変ですね」
久「えぇ…全くね。この間まで、自分が新人だったのにね。でも白髪の一番の原因はソレじゃないわよ」
「あー…、えー…、私のせいだったりしますかね?」
久「そうね。いくら待つのは得意だって言っても、7年はないわよ。7年は。小学生が中学生になっちゃうじゃない」
「色々、大変だったんですよ。おかげさまで、宮永照さんに勝つ事が出来ました。今年はね」
久「見たわよ。何回も何回も、テレビのニュースを見ました。新聞も切り抜いて保存してるわよ」
「上埜さんは…」
久「あのさ…、昔から言おうと思ってたんだけど、私はもう上埜じゃないのよ。竹井なのよ」
久「まぁ…、上埜って呼ぶのは日本で貴方くらいしか居ないわね。悪い気分じゃないわよ」
久「上埜から竹井。そして竹井から福路かな?責任取ってくれるんでしょ?」
美穂子「勿論ですよ。IPS細胞もありますから♪」
久「って…、貴方を妊娠させるわけには行かないわね。バリバリ稼いでよ?私が妊娠するからね」
久「さぁ、今夜は寝かさないわよ!」
美穂子「喜んで」
終わり
元スレ
咲「それで、今日の卒業式後のパーティーなんですけど…」
和「咲さん」チョンチョン
咲「あっ、言っちゃダメだっけ?」
久「ありがとう。他の学校の子達も来てくれるのよね?楽しみだわー」
久「あっ、その前に美穂子に呼び出されたんだ!ごめんね、先に行ってて」
まこ「おぅ、また後でな」
5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:24:27.44 ID:xgFA1T6W0
久「この桜並木を歩くのも最後か…。色んなことがあったわね。まこが入学して…、和と優希が入学して…」
久「そして咲の入部。待ちに待った全国大会の団体戦に参加。そして…優勝」
久「もし団体戦にエントリーしなかったら、きっと美穂子と再開する事も無かった…」
久「咲は恋のキューピットでもあるのね」クスッ
久「おーい、美穂子。お待たせ!最後の制服姿ね、もちろんカワイイわよ」
美穂子「ありがとうございます」ニコッ
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:31:51.33 ID:xgFA1T6W0
久「いやー、今日が制服姿が最後か…。写メ撮っていい?」
美穂子「いいですよ。私も上埜さんの写真撮りたいです」
久「携帯電話のカメラの使い方わからないでしょー?」イヒヒ
美穂子「うっ、確かにわかりませんが…///ですから、コレを」スッ
久「使い捨てカメラ!?あぁ、こんなのあったわね…」
美穂子「せっかくだから、二人で撮りましょうよ」ニコッ
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:34:04.29 ID:xgFA1T6W0
美穂子「いっぱい撮りましたね♪」
久「そうね。使い捨てだから、全部撮らないと損だしね」
美穂子「・・・いい思い出が出来ました」
久「???」
美穂子「それでお話と言うのがですね…。少し、歩きませんか?」
久「いいわよ。ここの桜並木、キレイでしょ!」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:39:39.31 ID:xgFA1T6W0
久「でねー、咲がねサプライズパーティーなのにバラしちゃってんのよー」ケラケラ
美穂子「ふふっ・・・」
久「今日はどうしたの?元気ないわね?卒業式したから?」
美穂子「そうですね…。春は出会いの季節、そして別れの季節でもありますから…」
久「美穂子は、大学でしょ?新しい出会いがたくさん、待ってるわよ。私は就職だから」
美穂子「就職は、街の工場ですよね?」
久「うん。みんなには意外って言われたけど、麻雀の自動卓を作ってる工場なの。工場見学した時に、ビビッと来ちゃってね」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:45:51.54 ID:xgFA1T6W0
美穂子「上埜さんなら、進学やプロの雀士を目指せたのでは?」
久「ううん。私の麻雀は、もう高校生の大会で出し尽くしたわ。満足しちゃったし、限界も見えた」
久「プロは…私じゃ力不足ね。もっと牌に愛された子。咲や和。あの子達くらいのレベルじゃないと」
美穂子「そうですかね…」
久「もちろん美穂子がプロになるのに力不足だなんて、言って無いわよ?なんたって、長野の個人戦一位だものね」
美穂子「えぇ、私もまだまだ上に登れると思ってます」
久「もちろん応援してるわよ。大学生になっても麻雀、続けるんでしょ?」
美穂子「・・・」
ピタッ
久「美穂子?」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:48:21.40 ID:xgFA1T6W0
美穂子「それでお話と言うのがですね…」
久「う、うん」ゴクリ
美穂子「私達、別れませんか?」
久「~~ッッ!?」
久「や、やぁね…。笑えない冗談は、あまり好きじゃないわよ」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 22:56:47.91 ID:xgFA1T6W0
美穂子「大学に進学するつもりでした…。上埜さんとずっとお付き合いして行くつもりでした…」
久「だったら、別にいいじゃない!これまで通りの関係でいいじゃない!確かに会える回数は減るけど…」
美穂子「上埜さん、私が宮永照さんに勝とうと思ったら、普通に大学行って普通に麻雀して勝てるようになると思いますか?」
久「うーん、なかなか難しいわね。あの人、私達の世代で最強だし…」
美穂子「そうですね。卒業後はプロ入りですし、きっと日本代表にも選ばれるでしょうね」
美穂子「何度か対戦した事ありますけど、一度も勝てませんでした」
久「仕方ないんじゃない?私も、妹の咲に何度も負けたわよ。私と咲の部活の通算成績じゃ、咲の方が余裕で勝ち越してるわね」
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:01:51.69 ID:xgFA1T6W0
美穂子「ずっと思ってたんですよ。このままで追いつけるんだろうか?勝てるようになるんだろうか?差は広がって行くんだろうか?」
美穂子「そして、私の麻雀の限界点ってどこ?」
美穂子「ずっとずっと、ひっかかってまして…」
久「そう…、色々悩んでたのね」
美穂子「そんな時です。中国の小さなメジャーリーグの雀団から、お誘いがありました」
久「中国!?麻雀の本場ね。確か遊戯人口も日本とは比べ物にならないくらい」
美穂子「えぇ…、プロ麻雀も日本と中国では驚くほどの差があります」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:07:15.60 ID:xgFA1T6W0
久「確か、日本プロ雀士最強の小鍛治健夜を倒したのも…」
美穂子「中国のメジャーリーガーです。今もなお、現役です」
久「麻雀の本場ってすごいのね…。想像もつかないわ」
美穂子「それでマイナー契約ですけど、契約のお話を頂きまして…」
久「美穂子、まさか!?」
美穂子「ごめんなさい。私、強くなりたいんです!どこまで自分が強くなれるか試してみたかったんです!」ペコリ
30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:13:40.27 ID:xgFA1T6W0
久「そ、そう…。じゃあ、中国に行くのね」
美穂子「はい。行って来ます。上埜さんをいつまでも待たせるわけにもいきません。…私の事は忘れて下さい」
久「今なら、パソコンでスカイプとかもあるじゃない!?遠距離恋愛だって!」
美穂子「ごめんなさい…。こんぴゅーたーの事はあまり詳しくなくて…。それに麻雀に集中したいんです」
久「そんな…、こんな終わり方って…」ポロポロ
美穂子「ごめんなさい。私も上埜さんの事、大好きなんですよ?だから、待たせたくないんです」
美穂子「幸せになって下さい。そして、いつの日か新聞かテレビで私が取り上げられたら…、良かったらちょっとだけ応援して下さい」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:20:02.09 ID:xgFA1T6W0
パーティー会場
咲「部長、遅いなぁ…」
池田「そーいや、キャップは今日は来ないし」
まこ「主役の一人なのにか?なにしとるん?」
池田「お前達は知らなかったな。いいかー聞いて驚け!キャップは、中国のメジャーに旅立ったんだし!」
未春「メジャーじゃないよ。まだマイナーリーグだよ」
優希「おぉー、それはすごいじぇ!」
和「そうですね。テレビ番組では日本の雀士は中国では通用しないって言われてますけど、すごい決断だと思いますよ」
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:22:45.73 ID:xgFA1T6W0
咲(この日、結局部長が来る事は無かった…)
~竹井久、19歳の春~
久「みんなー、久しぶり!」
優希「おおっ、部長だじぇ」
まこ「なんじゃ?呼んだかいな?」
和「優希、竹井さんって呼ばないとややこしいですよ」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:29:01.17 ID:xgFA1T6W0
久「しばらく会わない内に、咲も和も優希も大人っぽくな・・・ってないわね。こりゃ」アハハ
優希「部長、私は2cmも背が伸びたんだじぇ!」
和「そうですよ。私は胸が2cm大きくなりました」ボイン
咲(いいなー)
久「あら、咲はセミロングにしたのね。ふふふ、似合ってわよ」
咲「ありがとうごさいます///」
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:35:40.36 ID:xgFA1T6W0
久「それでまこの次の部長は誰がやるの?」
まこ「おい、わしの晴れ着を褒めんか」
久「あぁ、忘れてた。卒業、おめでとう。一年間よく頑張ったわね」ニコッ
まこ「ははは、部長の責任とかプレッシャーで、3キロも痩せたぞわしは」
久「全国優勝二連覇だもんね。そりゃー、プレッシャーだって尋常じゃないわね。私の時は初出場で、誰にも注目すらされてなかったから楽だったわ」
まこ「そうじゃな。来年は、三連覇もかかっとるけ。物凄い重圧じゃ」
和「大丈夫です。私が清澄高校麻雀部の三連覇の夢、叶えてみせます!」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:39:58.98 ID:xgFA1T6W0
咲「部長、頑張ろうね!」
優希「ちなみに咲ちゃんは副部長だじぇ」
久「優希、貴方は?」
優希「私か?もちろん、タコス係だじぇ!」
咲「最近は後輩の子の分のタコスも作ってあげて、偉いんですよ」
京太郎「つか、タコスの作り方教えたの俺なんだけどな」
久「あら、須賀君。久しぶりね。居たの?」
京太郎「とほほ、久しぶりに会ったのにひどいっすよー」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:45:03.68 ID:xgFA1T6W0
久「冗談よ。男子麻雀部頑張ってね。カワイイ男の子とか居たら、私に紹介して♪」
京太郎「はいはい、わかりましたよー」
咲「まこ先輩、竹井さんって恋人は…」ヒソヒソ
まこ「出来たなんて話は聞いとらんな。まだ引きずってるんじゃろ」ヒソヒソ
和「音沙汰無しですか…。中国の山奥にあるチームらしくて、手紙も届かないみたいですね…」ヒソヒソ
久「さぁ、あんた達!龍門渕さん所でサプライズパーティー用意したわよ!みんな、行くわよー」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:50:35.43 ID:xgFA1T6W0
~竹井久、20歳の春~
久「みんなー、おひさー」
優希「おおっ、竹井さんだじぇ!」
咲「お久しぶりです」
和「大人っぽい服装ですね」
久「もう私は、10代じゃないからね。大人よ大人。まこは後で来るって」
久「今年は居酒屋を貸し切ったの。ゆみや蒲原さんも仕事が終われば、来てくれるそうよ」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:53:46.72 ID:xgFA1T6W0
久「それでは、宮永咲、原村和、片岡優希と他一名の卒業と…」
久「咲と和のプロ入りと…」
久「えーっと、優希の婚約?を祝いまして…」
久「かんぱーーーーい!」ガシャン
ゆみ「かんぱい」カチン
蒲原「わはは、乾杯だぞー」カチン
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/07(水) 23:58:44.47 ID:xgFA1T6W0
優希「私もそっちのテーブルに行っていいかじぇ?」
久「あら?こっちは、アダルティーな魅力たっぷりの20代のテーブルよ。優希には刺激が強すぎるんじゃない?」
優希「私は竹井さんと違って、もう処女じゃないじぇ。大人だじぇ」プッ
久「グサッ!?」
ゆみ「ふっ、久。一本取られたな」
蒲原(わはは、私も恋人居ない歴=年齢で処女なんだよなぁ)
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:03:46.96 ID:jFCGCsml0
久「にしても、優希。あんた、卒業して何すんのよ?」
優希「ニートだじぇ」
久「就職するか大学行きなさいよ…」
優希「冗談だじぇ。犬と結婚するために花嫁修業だじぇ。バイトくらいはするけどな」
久「へぇー、もう結婚しちゃうんだ。流石に、知り合いでは初めてね」
優希「まぁ、親にはいっぱい怒られたじぇ。でも好きだから、早く一緒になりたいんだじぇ」
久「・・・妬けるわね。ねぇ、タバコ吸っていい?」
ゆみ「ほれ、灰皿」コトン
久「ありがと…」シュボ
47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:10:03.59 ID:jFCGCsml0
久「ふぅ…( ´ー`)y-~~o〇◯」
久「ゆみはどうするの?東横さんとの付き合いは順調?」
ゆみ「あぁ、うん。モモは春から大学生だからな。結婚とかは、まだまだ先だよ」
久「付き合って、もう二年になるんだっけ?」
ゆみ「うむ。嫉妬深くて困るよ、全く。家に帰ったら、モモが居たりするんだ」
久「それって半同棲って事?」
ゆみ「通い妻かな?どっちが妻かよくわからないが」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:15:06.54 ID:jFCGCsml0
久「へぇー…、みんな恋人とか居たりするのね…」
蒲原(わはは、実家の手伝いとか出会いが全くないんだぞ)
咲「・・・でねでね」ギュッ
和「ふふふ、はいはい」ギュッ
久「あの二人って、イチャイチャしてるけど、春からは別チームで対戦し合うのよね?」
ゆみ「あぁ。宮永は関東の姉のチーム。原村は関西の赤土さんのチーム。遠距離恋愛だそうだ」
久「・・・遠距離ね。新幹線で、三時間くらいなら遠距離じゃないわよ」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:19:46.04 ID:jFCGCsml0
~竹井久、22歳の春~
久「ってか…、私来て良かったのかしら?」ヒソヒソ
和「竹井さん。なにオドオドしてるんですか!早く入って下さいよ!」
久「は、原村プロ!?」
和「その呼び方、辞めて下さい。和でいいですよ」
久「いやー、マホちゃんの卒業式って言うから、来てみたけど…。私、あんまり面識ないし…」
咲「いいじゃないですか。マホちゃんは竹井さんの悪待ちも使ってましたよ」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:24:32.18 ID:jFCGCsml0
久「えっ、ホント?うれしいなー。最近、全然麻雀やってなくてね」
咲「私と和ちゃんは毎日ですね。まぁ仕事ですからね」
和「宮永プロ。来週の三連戦、負けませんから!」ゴゴゴ
咲「こっちの台詞だよ。原村プロ」ゴゴゴ
久「あの二人、仕事では敵同士で、普段は恋人同士なのよね?上手くいってるのかしら?」
優希「心配ないじぇ」オナカ、ポッコリ
京太郎「どうもっす」
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:30:44.01 ID:jFCGCsml0
久「優希に須賀君!久しぶりね。優希のそのお腹…。何か月かしら?」
優希「もう五ヵ月だじぇ」サスサス
久「へぇー、須賀君。孕ませたのね?」ニヤリ
京太郎「そうゆう言い方、よして下さいよー。後、すいません。禁煙して貰っていいですか?」
久「それくらいわかってるわよ。妊婦の前で、吸うわけない」ケラケラ
・
・
・
居酒屋
ワイワイ、ガヤガヤ
久「ごめん、私、外で一服してくるわね」
咲「はーい。どうぞー」
和「咲しゃん、三連戦終わるまで、エッチ禁止ってひどいでしゅよー」ヒック
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:37:07.72 ID:jFCGCsml0
桜並木
久「( ´ー`)y-~~」
久「プカー」テクテク
久「プカー」テクテク
久「あれ…、ここは思い出の呪われた桜並木ね…。ここを通るのは久しぶりだわ…」
久「もう四年も経ったか…。早いようで長いような…。新入社員で入った工場は、いつの間にか主任になったわね…」
久「告白されたのは…三回だったかな?ったく、いつまでこんないい女待たせりゃ、済むのよ」
久「…待つのは得意だったはずなんだけどな」
久「寂しいな」ボソッ
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:44:40.34 ID:jFCGCsml0
~竹井久、25歳の春~
久「えー、宮永プロの妊娠祝いとまこの結婚祝い、おめでとうございますー。かんぱーい」
まこ「おおぅ、ありがとう」
咲「今日から、産休に入るんで、しばらく長野で生活します」
久「お帰り。和は?」
咲「今、関西ですね。優勝決定戦が近いので…」
照「ったく。大事な妹を孕ませといて、仕事だと…。あんなピンクになぜ妹をやらねばならんのか」モグモグ
60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:50:55.90 ID:jFCGCsml0
久「って、なんでメジャーリーガーのアンタが居るのよ」
照「しばらくオフだから。後、咲ちゃんが妊娠したって聞いてすっ飛んで帰って来た」
咲「私のチーム、主力のお姉ちゃんと私が抜けてしまって、ガタガタだよー。来年、やばいなー」
優希「ふっ、私の出番のようだな!私が咲ちゃんのチームに入るしかあるまい!」
京太郎「辞めとけ。東場だけの代打起用くらいだろ」
久「ったく。この年になると、毎年誰かが結婚したり、妊娠したりするわね。まぁ、めでたい事なんだけど」
ワイワイ、ガヤガヤ
久「でさー、蒲原さんが助手席に男を乗せて、ドライブしてたわけよー」
優希「おぉう、ワハハお姉さんにもとうとう春がやってきたじぇ」
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 00:57:09.53 ID:jFCGCsml0
久「タバコ、タバコっと…」シュボ
照「・・・」ギュルルル
照「タバコは外、咲ちゃんが妊娠してるから」ギュルルル
久「わわわわ、悪かったわよ。つい、忘れてただけよ!」
久「じゃあ、私、外に出て来るね」
咲「はーい」
優希「竹井さんはもうアラサーだから、襲われる心配ないじぇ」
久「まーだ、25歳のピチピチですよーだ」ベー
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 01:02:08.05 ID:jFCGCsml0
咲「そーいえば、お姉ちゃん。中国はどうだった?」
照「あぁ、すごかった。世界最高峰だと思った。私でも、チームでは三番手くらいだよ」
咲「すごいね。でも日本人で初めて、通用してるんでしょ?私もいつか行ってみたいなぁ…」
照「咲なら大丈夫…って言いたい所だけど、あそこは魔界だ。マイナーで淡や衣と同格の選手ばっかり」
咲「すごいね。マイナーでも大変そう」
照「それと私以外にも一人日本人の選手が居るよ。しかも、先鋒を任されてる」
咲「先鋒ってエース?」
照「うん、とんでもない強さだよ、アイツ。昔から知ってるけど」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 01:10:55.79 ID:jFCGCsml0
桜並木
久「まーた、ここに来ちゃった…」
久「なんか毎年来てる気がするわね。恨みしかないのに…」
久「えぇーい!お前か!お前が、私の運命を狂わせたのか!」ゲシゲシ
久「桜の木、あんたはいつ見てもキレイでいいわね。私は、だんだんキレイじゃなくなってるのよ」
「そんな事ないですよ。上埜さんはいつだってキレイです」
久「・・・そうかしら?最近、新入社員がゆう事聞いてくれなくて、白髪も生えてるのよ」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 01:16:10.61 ID:jFCGCsml0
「中間管理職ですか?大変ですね」
久「えぇ…全くね。この間まで、自分が新人だったのにね。でも白髪の一番の原因はソレじゃないわよ」
「あー…、えー…、私のせいだったりしますかね?」
久「そうね。いくら待つのは得意だって言っても、7年はないわよ。7年は。小学生が中学生になっちゃうじゃない」
「色々、大変だったんですよ。おかげさまで、宮永照さんに勝つ事が出来ました。今年はね」
久「見たわよ。何回も何回も、テレビのニュースを見ました。新聞も切り抜いて保存してるわよ」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/11/08(木) 01:21:25.54 ID:jFCGCsml0
「上埜さんは…」
久「あのさ…、昔から言おうと思ってたんだけど、私はもう上埜じゃないのよ。竹井なのよ」
久「まぁ…、上埜って呼ぶのは日本で貴方くらいしか居ないわね。悪い気分じゃないわよ」
久「上埜から竹井。そして竹井から福路かな?責任取ってくれるんでしょ?」
美穂子「勿論ですよ。IPS細胞もありますから♪」
久「って…、貴方を妊娠させるわけには行かないわね。バリバリ稼いでよ?私が妊娠するからね」
久「さぁ、今夜は寝かさないわよ!」
美穂子「喜んで」
終わり
久「愛と知っていたのに、春はやってくるのに」